JPH11107U - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JPH11107U
JPH11107U JP009454U JP945498U JPH11107U JP H11107 U JPH11107 U JP H11107U JP 009454 U JP009454 U JP 009454U JP 945498 U JP945498 U JP 945498U JP H11107 U JPH11107 U JP H11107U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウエビングの全巻取状態からウエビングを容
易に引き出せ、しかも通常のウエビング装着状態では車
両急減速時に瞬時にウエビングの引き出しを阻止するウ
エビング巻取装置を得る。 【構成】 ウエビング巻取装置は、ロック輪438の慣
性力に起因したロック輪438と巻取軸20の相対回転
によりロックプレート24、25が移動されて内歯ギヤ
ホイル32に噛み合い、巻取軸20のウエビング引出回
転が阻止される。ロータ440に保持されたロックピン
460は、雄ねじ44によって移動するスクリュープレ
ート446に押圧されることでロック輪438に対し接
離移動し、ウエビング23の全巻取状態においてロック
輪438のピン挿入孔439に入り込む。これにより、
ウエビング23の全巻取状態においては、ロック輪43
8は巻取軸20と相対回転できず、ウエビング23を容
易に引出すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はウエビングの急激な引き出しで、ロック手段を作動させて巻取軸のウ エビング引出し方向回転を瞬時に停止させることができるウエビング巻取装置に 関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に装備されるウエビング巻取装置には、ウエビングの急激な引出しに応じ てロック輪に回転遅れを生じさせ、巻取軸とロック輪との相対回転によりロック 手段を作動させて巻取軸のウエビング引出方向回転を停止させて、ウエビングの 引き出しを瞬時に阻止するものがある(WSIRと称される)。
【0003】 このタイプのウエビング巻取装置においてはロック手段の作動を解除する場合 、巻取軸を若干量ウエビング巻取方向へ回転させることによりロック手段の作動 を解除するようになっている。
【0004】 ところで、乗員がウエビングの装着を解除する場合、巻取軸は付勢手段よりウ エビング巻取方向へ付勢されているため、乗員がウエビングを手放すとウエビン グが急激に巻き取られることがある。このような状態でウエビングの巻き取りが 終了すると巻取軸の回転が急激に停止し、ウエビングを急激に引き出した場合と 同じ状態になり、ロック手段が作動する場合がある。
【0005】 そこで、この不具合を解消するウエビング巻取装置が提案されている(実開昭 62−95058号)。
【0006】 図5に基づいてこのタイプのウエビング巻取装置を説明する。
【0007】 ウエビング102を巻き取る巻取軸104の一端部104Aにはロック輪10 6が軸支されている。このロック輪106にはフレーム108に固着された内歯 ギヤホイル110と噛み合うことにより巻取軸104の回転を停止させる一対の ロックプレート112が配設されている。また、巻取軸104の一端部104A には巻取軸104と一体となって回転するロータ114が連結されている。この ロータ114にはカム116のボス部116Aが嵌入されており、カム116は ロータ114との摩擦力により回転可能となっている。このカム116はカバー 体118に設けられたフリクシヨンスプリング120によってロータ114との 摩擦力より強い力で挟持されている。
【0008】 前記ロック輪106とロータ114との間にはねじりコイルばね122が配設 され、ねじりコイルばね122はロック輪106をウエビング引出方向(図5矢 印B方向)に付勢している。
【0009】 また、前記ロック輪106には突起部124が形成され、この突起部124に はロータ114のピン114Aに軸支されるポール126が当接可能とされてい る。
【0010】 上記構成のウエビング巻取装置において、ウエビング巻取時は巻取軸104が ウエビング巻取方向(図5矢印A方向)に回転すると、ロータ114も一体とな って回転する。この場合、ロータ114の回転力をカム116へ所定摩擦力を介 して伝達しているが、カム116はフリクシヨンスプリング120に挟持されて いるため回転されない。
【0011】 従って、ポール126の一端部126Aがカム116の切欠面116Bと当接 してポール126はピン114Aを中心として矢印F方向に回転される。これに よりポール126がロック輪106の突起部124と係合しロック輪106と巻 取軸104との相対回転を阻止する。
【0012】 この結果、ウエビング全巻取時においては巻取軸104はロックプレート11 2によりロックされないためウエビング102を容易に引き出すことができる。
【0013】 ところで、ウエビング装着時において乗員の姿勢変化に対応して引き出された ウエビング102が巻き取られる場合においても前述の作用と同様にロック輪1 06と巻取軸104とは相対回転阻止状態とされる。
【0014】 従って、この時に車両が急減速状態になると巻取軸104とロック輪106と は相対回転可能状態となっていないため、乗員の急激な移動によって巻取軸10 4とロック輪106とが相対回転可能状態となるまでの間ウエビング102は引 き出されるので、巻取軸104の引出しを停止する迄の時間が長くなる。このウ エビング102の引出し停止迄の時間を短くするにはカム116やポール126 の寸法精度を向上させる必要があり、コストアツプの原因となる。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は上記事実を考慮し、ウエビングの全巻取状態からウエビングを容易に 引き出せ、しかも通常のウエビング装着状態では車両急減速時に瞬時にウエビン グの引き出しを阻止するウエビング巻取装置を提供することが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る考案のウエビング巻取装置は、乗員に装着されるウエビングと 、前記ウエビングを巻き取る巻取軸と、前記ウエビングの急激な引出しによって 前記巻取軸に対し回転遅れが生じると共に、車両急減速時に加速度センサが係合 するラチェット歯が外周に形成されたロック輪と、前記ロック輪の回転遅れによ り前記巻取軸の回転をロックするロック手段と、前記ロック輪の側面に対向して 設けられ、前記ロック輪の軸線方向に沿って移動することで、前記ロック輪の側 面に係合して前記巻取軸に対するロック輪の回転遅れを阻止する阻止位置または 前記ロック輪の側面から離間して前記回転遅れを許容する解除位置となるロック ピンと、前記巻取軸と同軸的に設けられ、送り螺子部を介して前記巻取軸の軸線 に沿って追従移動し、ウエビングの巻取量が全巻き付近に達した際に前記追従移 動動作によって前記ロックピンを押圧して前記解除位置から阻止位置へ移動させ るスクリュープレートと、を備えている。
【0017】 請求項1記載のウエビング巻取装置では、ウエビングの巻取量が全巻き付近に おいては、ロックピンを介してロック輪と巻取軸とは連結されるため、ロック輪 と巻取軸とは相対回転しない。これによりロック輪は巻取軸に対して回転遅れが 阻止される。この結果、ウエビングを容易に引き出すことができる。
【0018】 ウエビング巻取量が所定以下の場合には、ロックピンはロック輪と巻取軸を非 連結状態とする。このため、ウエビング装着時に車両が著しい急減速状態に陥る とロック輪が巻取軸に対して回転遅れして、巻取軸はロック手段により回転が阻 止されて、瞬時にウエビングの引き出しが停止される。
【0019】
【考案の実施の形態】
図1乃至図4には本考案に係るウエビング巻取装置の実施の形態が示されてい る。
【0020】 図1に示す如く、フレーム10には基部の両側部から一対の脚部12、14が 互い平行に延びている。これらの脚部12、14には巻取軸20が軸支されてお り、この巻取軸20には乗員に装着されるウエビング23の一端部が係止されて いる。
【0021】 巻取軸20の長手方向一端部は脚部12の外側へ突出し、この突出部にはぜん まいばね27の内端部が係止されている。ぜんまいばね27の外端部は、脚部1 2に固着されてぜんまいばね27を収容するばねカバー29へ係止されており、 これにより巻取軸20はぜんまいばね27の付勢力でウエビング巻取方向(図1 矢印A方向)へ付勢回転されてウエビング23を層状に巻き取るようになってい る。
【0022】 巻取軸20の他端部は脚部14の外側へ突出し、この突出部には二股部20A が形成されている。二股部20Aの回りには図2及び図3にも示される如くロッ ク手段の一部を構成する一対のロックプレート24、25が配置されている。こ れらのロックプレート24、25はそれぞれ中央部に略U字形の切欠凹部26が 形成された略C字状とされており、この切欠凹部26内へ二股部20Aが位置し ている。この切欠凹部26は図2に示される如く、幅寸法(図2上下方向長さ) が二股部20Aの幅寸法(図2上下方向長さ)より若干大きく形成されており、 ロックプレート24、25が巻取軸20に対して所定角度だけ相対回転可能とな っている。
【0023】 これらのロックプレート24、25の一端部にはそれぞれ爪部28、30が形 成されており、脚部14へ固着されてロックプレート24、25と共にロック手 段を構成する内歯ギヤホイル32の内歯と対向している。
【0024】 さらに、ロックプレート24、25にはそれぞれ一対のピン34、36が突設 されており、ロック輪438へ形成された長孔40内へ挿入されている。このロ ック輪438は巻取軸20の軸心部から突出される小径軸部20Bへ軸支されて 巻取軸20と相対回転可能となっている。
【0025】 また、図1に示す如く、巻取軸20の小径軸部20Bに軸支されるロック輪4 38の脚部14と反対側方向には円板状のロータ440が配設されている。
【0026】 図4に示す如く、前記ロータ440の軸心部にはボス部442が突設されてい る。このボス部442には突起部442Aが形成されており、この突起部442 Aは巻取軸20の小径軸部20Bに嵌入されている。これによりロータ440は 巻取軸20と連結され巻取軸20と一体回転されるようになっている。
【0027】 また、ロック輪438とロータ440との間にはねじりコイルばね44が配設 されている。このねじりコイルばね44のコイル部はロック輪438のボス部4 38Aに外嵌され、一端部はロック輪438に他端部はロータ440にそれぞれ 係止されている。これによりロック輪438はねじりコイルばね44の付勢力に よりウエビング引出方向(矢印B方向)に付勢回転されている。
【0028】 従って、ロック輪438はねじりコイルばね44の付勢力で図2に示すように ロックプレート24、25のピン34、36を長孔40の一端部へ収容して爪部 28、30を内歯ギヤホイル32と離間させている。さらに、この状態ではロッ ク輪438は巻取軸20のウエビング引出方向回転に対して回転遅れを生ずると 、図3に示される如く、ロックプレート24、25を内歯ギヤホイル32へ噛み 合わせるようになっている。
【0029】 図1に示す如く、ロータ440の軸心部には脚部14と反対方向に向かって長 尺状の雄ねじ444が突設されている。この雄ねじ444には前記ロータ440 と略同一直径で円板状のスクリユープレート446が軸支されている。このスク リユープレート446の軸心部にはねじ孔448が形成されて、前記雄ねじ44 4が螺入されている。
【0030】 前記スクリユープレート446の外周部には矩形状の切欠部446Aが形成さ れている。この切欠部446Aにはセンサカバー454の内部に固定された矩形 板状のリブ456が入り込むことによりスクリユープレート446は回転を阻止 される。
【0031】 前記ロータ440には雄ねじ444を挟んで一対の貫通孔450が軸方向に形 成されている。この貫通孔450にはロックピン460がそれぞれ挿入されてい る。このロックピン460の軸部460Aには圧縮コイルばね462が巻装され ている。
【0032】 図4に示す如く、圧縮コイルばね462の一端部はロータ440に、他端部は ロックピン460の頭部460Bにそれぞれ当接してロックピン460を反脚部 方向(図4右方向)へ付勢している。
【0033】 また、前記ロックピン460の先端部は前記ロック輪438に一対形成された ピン挿入孔439に挿入されるようになっている。従って、ロックピン460が ロック輪438のピン挿入孔439に挿入することにより、ロータ440とロッ ク輪438とが連結されて、ロータ440とロック輪438とは一体回転される 構成である。
【0034】 次に本実施の形態の作用を説明する。
【0035】 上記のように構成される本実施の形態のウエビング巻取装置では、フレーム1 0がボルトを介して車体に取り付けられる。この巻取装置がウエビング連続式と された3点式シートベルト装置に用いられる場合には、巻取軸20から引き出さ れたウエビング23は端部がアンカ部材を介して車体へ係止され、中間部が車体 に係止されたスリツプジヨイントで折り返され、さらに前記アンカ部材とスリツ プジヨイントとの中間部にタングプレートが長手方向へ摺動可能に取り付けられ る。そして、シートに着座した乗員がウエビング23を巻取軸20から引き出し て前記タングプレートを車体へ取り付けられたバツクル装置に係合させることで 、乗員はウエビング装着状態となる。
【0036】 乗員が降車する場合には、まずタングプレートとバツクル装置との係合を解除 する。これにより、ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻取方 向(図1矢印A方向)に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き取られる 。この巻取軸20のウエビング巻取方向の回転と共にロータ440もウエビング 巻取方向(図1矢印A方向)に回転する。
【0037】 前記ロータ440の前記回転によりスクリユープレート446はリブ456に 案内されて脚部14方向に向かって直線移動する。これによりロックピン460 はスクリユープレート446に押圧されるため、圧縮コイルばね462の付勢力 に抗して脚部14方向に移動してロック輪438に形成されているピン挿入孔4 39に挿入する。この結果、ロック輪438はロックピン460を介してロータ 440と連結されるため、前記巻取軸20とロック輪438とは一体回転する。
【0038】 従って、ロック輪438と巻取軸20とは相対回転できず、ロック輪438は 巻取軸20に対し回転遅れを生じさせない。この結果、ロックプレート24、2 5は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従って、ウエビング23の全巻取状態 からウエビング23を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエビング 23を容易に引き出すことができる。
【0039】 乗員がウエビング23を装着するため、ウエビング23を引き出すと巻取軸2 0及びロータ340はウエビング引出方向(図1矢印B方向)に回転する。この ため、スクリユープレート446はリブ456に案内されて脚部14と反対方向 に向かって直線移動するので、スクリユープレート446のロックピン460に 対する押圧は解除される。これにより、ロックピン460は圧縮コイルばね46 2の付勢力によりロック輪438のピン挿入孔439から抜け出る。従って、ロ ック輪438と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0040】 このようにして引き出されたウエビング23を装着している場合であって、乗 員の姿勢変化に応じてウエビング23が巻き取られている時に車両が著しい急減 速状態に陥ると、ロック輪438の慣性力に起因してロック輪438と巻取軸2 0との間に相対回転が生じる。
【0041】 この相対回転により巻取軸20と共に回転するロックプレート24、25は図 3に示されるようにピン34、36がロック輪438の長孔40によって案内さ れて、爪部28、30は内歯ギヤホイル32と噛み合い巻取軸20のウエビング 引出方向回転が阻止される。
【0042】 この結果、乗員はウエビング23により確実に拘束される。しかも、乗員のウ エビング装着時において既にロック輪438と巻取軸20とは相対回転可能状態 となっているため、ウエビング23の引き出しを瞬時に阻止できる。
【0043】 なお、前記実施の形態でロック輪438のピン挿入孔439にロックピン46 0が挿入するためには、前記巻取軸20のウエビング巻取方向回転数としては、 例えば子供(6才児程度)がウエビング23を装着することが不可能になる長さ までウエビング23が巻き取られた回転数に設定することが考えられる。
【0044】 また、上記実施の形態に車両の急減速を感知する加速度センサを設け加速度セ ンサの作動により図示しないポールがロック輪438のラチエツト歯に係止して ロック輪438を巻取軸20に対して回転遅れが生じるようにする機構を併設し てもよいことは勿論である。
【0045】 以下に前記実施の形態に関連する参考例を説明する。 [第1参考例] 図6乃至図9には第1参考例に係るウエビング巻取装置が示されている。なお 、前記実施の形態と基本的に同一の構成については同一の符号を用いてその説明 を省略する。
【0046】 図6に示す如く、巻取軸20の小径軸部20Bにはロツク輪38が軸支されて おり、巻取軸20と相対回転可能となっている。
【0047】 また、前記小径軸部20Bの先端部にはカム52が軸支されている。ロツク輪 38とカム52との間にはねじりコイルばね44が配設されている。このねじり コイルばね44のコイル部はロツク輪38のボス部38Aに外嵌され、一端部は ロツク輪38に他端部はカム52にそれぞれ係止されている。これによりロツク 輪38はねじりコイルばね44の付勢力によりウエビング引出方向(矢印B方向 )に付勢回転されている。
【0048】 前記カム52の円板部52Aの軸心部には貫通孔52Bが形成されて前記小径 軸部20Bの先端部が挿入されている。前記円板部52Aには半径方向に向かっ て係合突起部52Cが突設されている。この係合突起部52Cは前記ロツク輪3 8の凹部38Bの内周壁に形成された凸部62Aと凸部62Bとの間に位置する ように配設されている。また、前記カム52の円板部52Aには略C字状の円弧 溝53が形成されている。
【0049】 前記カム52のロツクプレート24、25と反対側方向には円板状のスパイラ ルプレート70が巻取軸20へ固定され巻取軸20と共に回転するようになって いる。このスパイラルプレート70と前記ロツク輪38との間には付勢手段とし てのリターンばね74が配設され、カム52をウエビング巻取方向(矢印A方向 )に付勢している。
【0050】 従って、図7に示される如く、カム52はロツク輪38をウエビング巻取方向 へ付勢回転している。この場合ロツク輪38の回転は図2に示される如く、ロツ クプレート24、24が二股部20Aに当たるまでとなっている。従って、この 状態ではロツク輪38は巻取軸20のウエビング引出方向回転に対して回転遅れ を生ずると、図3に示される如く、ロツクプレート24、25を内歯ギヤホイル 32へ噛み合わせるようになっている。
【0051】 前記スパイラルプレート70の中央部には軸方向に向かってボス部71A、7 1Bが突設されている。ボス部71Bはセンサカバー54の内側に設けられたボ ス受け孔56に挿入されて回転可能に支持されている。また、ボス部71Aの先 端部は前記巻取軸20の小径軸部20Bに嵌入されて巻取軸20と連結されてい る。このためスパイラルプレート70は巻取軸20と一体となって回転されるよ うになっている。スパイラルプレート70には前記ボス部71A、71Bを中心 とするように渦巻き状の渦巻溝72が形成されている。
【0052】 図7に示す如く、スパイラルプレート70は係合突起部52Cが凸部62Aへ 当っている状態のカム52に対し、渦巻溝72の一端部72A近傍が前記カム5 2に形成された円弧溝53と多少ずれて対応するように配置されている。しかし 、この渦巻溝72は図9に示される如く係合突起部52Cが凸部62Bへ当たる と円弧溝53と一致するようになっている。
【0053】 図6に示すように前記渦巻溝72及び円弧溝53には長尺状の長尺レバー76 の一端部に突設された案内ピン78が挿入されるようになっている。この案内ピ ン78の直径は渦巻溝72及び円弧溝53の溝幅よりも僅かに小径とされている 。長尺レバー76の他端部には円孔80が形成されており、この円孔80にはセ ンサカバー54の内側に突設された支持ピン82が挿入されている。この結果、 長尺レバー76は前記支持ピン82を中心として揺動可能とされている。
【0054】 従って、前記スパイラルプレート70のウエビング巻取方向回転により前記長 尺レバー76の案内ピン78は渦巻溝72の一端部72Aの近傍に進むと長尺レ バー76は図7時計回り方向に揺動する。そして、ウエビング23が全巻状態近 くまで巻取軸20に巻き取られると、前記案内ピン78が渦巻溝72の一端部7 2A近傍に案内される。このため、図8及び図9に示すようにカム52の円弧溝 53の内周面に当接してカム52の係合突起部52Cを時計回り方向に移動させ る。そして、係合突起部52Cが凸部62Bと当接することにより、ロツク輪3 8と巻取軸20とは相対回転しなくなる。
【0055】 一方、前記スパイラルプレート70のウエビング引出方向回転により、渦巻溝 72の一端部72Aの近傍に位置していた前記長尺レバー76の案内ピン78は 渦巻溝72の中間部方向に位置する。このため、カム52はリターンばね74に 付勢されて、カム52の係合突起部52Cはロツク輪38の凸部62Bと離間し て、凸部62Aと当接して停止する。この結果、ロツク輪38と巻取軸20とは 相対回転可能となる。
【0056】 次に第1参考例の作用を説明する。
【0057】 乗員が降車する場合には、まずタングプレートとバツクル装置との係合を解除 する。これにより、ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻取方 向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き取られる。この時巻取軸20 と一体にスパイラルプレート70がウエビング巻取方向に回転する。このため、 長尺レバー76の案内ピン78は渦巻溝72に案内されて渦巻溝72の中間部か ら一端部72A近傍に位置される。そして、ウエビング23が全巻状態近くにな ると前記案内ピン78はカム52の円弧溝53の内周面にも当接する。これによ り、カム52は案内ピン78に押圧されて、カム52はリターンばね74の付勢 力に抗して時計回り方向に回転する。この結果、カム52の係合突起部52Cが ロツク輪38の凸部62Bに当接する。
【0058】 従って、ロツク輪38と巻取軸20とは相対回転できず、ロツク輪38は巻取 軸20に対し回転遅れを生じさせない。この結果、ロツクプレート24、25は 内歯ギヤホイル32と噛み合わないため、ウエビング23を装着する場合にウエ ビング23を引張るだけでウエビング23を容易に引き出すことができる。
【0059】 乗員がウエビング23を装着するため、ウエビング23を引張ると巻取軸20 及びスパイラルプレート70はウエビング引出方向に回転する。このため長尺レ バー76の案内ピン78が渦巻溝72の一端部72A近傍及び円弧溝53から渦 巻溝72の中間部方向へ移動するとカム52はリターンばね74の付勢力により 反時計回り方向に回転する。これにより、カム52の係合突起部52Cはロツク 輪38の凸部62Aと当接する。従って、ロツク輪38と巻取軸20とは相対回 転可能となる。
【0060】 このようにして引き出されたウエビング23を装着している場合であって、乗 員の姿勢変化に応じてウエビング23が巻き取られている時に車両が著しい急減 速状態に陥ると、ロツク輪38と巻取軸20との間に相対回転が生じる。
【0061】 この相対回転により巻取軸20と共に回転するロツクプレート24、25は図 3に示されるようにピン34、36がロツク輪38の長孔40によって案内され て、爪部28、30は内歯ギヤホイル32と噛み合い巻取軸20のウエビング引 出方向回転が阻止される。
【0062】 この結果、乗員はウエビング23により確実に拘束される。しかも、乗員のウ エビング装着時において既にロツク輪38と巻取軸20とは相対回転可能状態と なっているため、ウエビング23の引き出しを瞬時に阻止できる。 [第2参考例] 図10乃至図12には第2参考例に係るウエビング巻取装置が示されている。 なお、前記実施の形態と基本的に同一の構成については同一の符号を用いてその 説明を省略する。
【0063】 図10に示す如く、巻取軸20の小径軸部20Bに軸支されるロツク輪238 の外周面にはラチエツト歯238Aが形成されている。さらにこのラチエツト歯 238Aと同軸的で脚部14と反対側方向には平歯車238Bが形成されている 。このロツク輪238の脚部14と反対側方向には平歯車で形成されたストツパ プレート241が配設されている。前記ストツパプレート241の軸心部にはキ ー溝が形成された円孔241Aが形成され前記小径軸部20Bが挿入されて、ス トツパプレート241は巻取軸20と一体回転するようになっている。
【0064】 ロツク輪238とストツパプレート241との間にはねじりコイルばね243 が配設されている。このねじりコイルばね243のコイル部は前記ロツク輪23 8のボス部238Cに外嵌され、一端部はロツク輪238に他端部はストツパプ レート241にそれぞれ係止されている。これによりロツク輪238はねじりコ イルばね243の付勢力によりウエビング引出方向(矢印B方向)に付勢回転さ れている。
【0065】 従って、ロツク輪238はねじりコイルばね43の付勢力でロツクプレート2 4、25のピン34、36をロツク輪238の長孔40の一端部へ収容して爪部 28、30を内歯ギヤホイル32と離間させている。
【0066】 このストツパプレート241の外周面に形成される平歯車241Bのピツチは 前記ロツク輪238に形成された平歯車238Bと同一ピツチに設定されている 。また、ストツパプレート241のピツチ円直径はロツク輪238の平歯車23 8Bのピツチ円直径と同一に設定されている。
【0067】 前記ストツパプレート241の脚部14と反対側方向にはカムプレート242 が巻取軸20の小径軸部20Bと同軸上に配設されている。このカムプレート2 42の外周面には周方向に沿って一定長さを有する突起片244が半径方向に向 かって突設されている。このカムプレート242の脚部14と反対側の面には凹 部246が形成されている。この凹部246の内周面には内歯246Aが形成さ れている。このカムプレート242の軸心部には貫通孔248が形成され、ピニ オン250のボス部250Aが挿入されている。このボス部250Aは前記巻取 軸20の小径軸部20Bに連結されている。
【0068】 前記カムプレート242の脚板14と反対側にはカムプレート242等を覆う センサカバー243が脚板14の外側に固着されるようになっている。このセン サカバー243の内側にはピン252が突設されており、平歯車254を軸支し ている。この平歯車254は前記ピニオン250と内歯246Aとにそれぞれ噛 み合っている。このため、カムプレート242は巻取軸20と反対方向に回転さ れると共に巻取軸20の回転が減速して伝達されるようになっている。
【0069】 従って、ウエビング装着状態時のようにウエビング23が大量に引き出されて いる状態から巻取軸20がウエビング巻取方向に回転してウエビング23が全巻 取状態となる迄に突起片244は図12に示す位置から時計回り方向に図11に 示す位置迄移動するにすぎない。
【0070】 図10に示す如く、前記フレーム10の脚部14には支持ピン256が突設さ れている。この支持ピン256には係止手段としてのアーム体260が軸支され ている。このアーム体260は略く字形状に形成されており、く字形状の一方の 突出部260Aの先端部には一対のブラケツト部260Bが一定間隔を置いて形 成されている。このブラケツト部260B間にはストツパギヤ262が軸支され ている。このストツパギヤ262は前記ロツク輪238の平歯車238B及びス トツパプレート241に同時に噛み合い可能になっている。
【0071】 前記ストツパギヤ262が前記ロツク輪238の平歯車238B及びストツパ プレート241の平歯車241Bと噛み合うとロツク輪238とストツパプレー ト241とが連結されるのでロツク輪238は巻取軸20に対して回転遅れが生 じない。また、これと反対にストツパギヤ262が前記平歯車238B及び平歯 車241Bと噛み合わないとロツク輪238とストツパプレート241とは一体 回転せずロツク輪238は巻取軸20に対して回転遅れを生じることができる。
【0072】 前記アーム体260のく字状の他方の突出部260Cは反脚板14方向に延設 されており、前記カムプレート242の突起片244の当接部とされている。こ の突出部260Cの先端部は略半円形状に形成されており突起片244が当接押 圧するとアーム体260を図11及び図12反時計回り方向(図11、図12矢 印D方向)に揺動させるようになっている。
【0073】 図10に示す如く、前記脚部14とアーム体260の間にはねじりコイルばね 264が前記支持ピン256に外嵌されて配設されている。このねじりコイルば ね264の一端部は脚部14に、他端部はアーム体260にそれぞれ係止されて アーム体260をストツパギヤ262が平歯車238B、ストツパプレート24 1から離間する方向(図10矢印C方向)に付勢している。
【0074】 次に第2参考例の作用を説明する。
【0075】 乗員が降車する場合には、まずタングプレートとバツクル装置との係合を解除 する。これにより、ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻取方 向(図10矢印A方向)に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き取られ る。この巻取軸20のウエビング巻取方向の回転と共にストツパプレート241 及びピニオン250もウエビング巻取方向(図10矢印A方向)に回転する。ピ ニオン250の回転により平歯車254を介してカムプレート242は低速でウ エビング引出方向(図10矢印B方向)に回転する。そして、ウエビング23が 全巻取状態近くになると、カムプレート242の突起片244がアーム体260 の他方の突出部260Cに当接する。このため、アーム体260はリターンばね 264の付勢力に抗して図11反時計回り方向(図11矢印D方向)に揺動され る。これによりストツパギヤ262がロツク輪238の平歯車238B及びスト ツパプレート241の平歯車241Bと噛み合う。
【0076】 従って、ロツク輪238は巻取軸20に対して回転遅れすることはないため、 巻取軸20とロツク輪238とは相対回転しない。この結果、ロツクプレート2 4、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従って、ウエビング23の全巻 取状態からウエビング23を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエ ビング23を容易に引き出すことができる。
【0077】 乗員がウエビング23を装着するため、ウエビング23を引き出すと巻取軸2 0及びピニオン250はウエビング引出方向(図10矢印B方向)に回転する。 このため、平歯車254を介してカムプレート242もウエビング巻取方向(図 11の反時計回り方向)に回転することにより、カムプレート242の突起片2 44とアーム体260の他方の突出部260Cとが離間する。このため、アーム 体260はリターンばね264の付勢力により図12時計回り方向(図12矢印 C方向)に付勢される。この結果、前記ストツパギヤ262、ロツク輪238の 平歯歯238B及びストツパプレート241の平歯歯241Bとの噛み合いが解 除される。従って、ロツク輪238と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0078】 なお、他の作用は前記実施の形態と同一であるので説明を省略する。 [第3参考例] 図13図乃至図15図には第3参考例に係るウエビング巻取装置が示されてい る。なお、前記実施の形態と基本的に同一の構成については同一の符号を用いて その説明を省略する。
【0079】 図13にはウエビング巻取装置が分解斜視図で示されている。巻取軸20の小 径軸部20Bの先端部にはアダプタ384が固着されている。即ち、このアダプ タ384の大径部384Aは前記小径軸部20Bに外嵌されて固着されている。
【0080】 また、アダプタ384の小径部384Bは円板形状のロータ386の軸心部に 形成された図示しない固定手段により固定されている。これにより、ロータ38 6はアダプタ384を介して巻取軸20と固着され、巻取軸20と一体回転する ようになっている。
【0081】 前記ロツク輪338の凹部338Bの内周面にはブロツク形状の一対の突起部 388、388が一定間隔を配して一体形成されている。また、ロータ386の 脚板14と反対側の面にもブロツク形状の一対のガイド390、390が前記突 起部388、388間と同寸法の間隔を配して固着されている。
【0082】 図14及び図15に示すように、前記ロータ386の直径寸法は前記ロツク輪 338の凹部338Bの直径寸法より小さく形成されており、これによりロータ 386は前記凹部338Bに収容されるようになっている。また、ロータ386 を凹部338Bに収容した場合に前記突起部388、388とガイド390、3 90とは互いに対向可能となっている。
【0083】 図13に示すように前記ロータ386とセンサカバー354との間には矩形状 のカム394が配設されている。このカム394は前記ロータ386のガイド3 90、390間及び前記ロツク輪338の突起部388、388間を移動可能と されている。このカム394の脚板14と反対方向側の面には案内ピン396が 突設されている。この案内ピン396は前記センサカバー354の内側に刻設さ れた渦巻溝392に挿入されている。
【0084】 図14及び図15に示すように前記案内ピン396は渦巻溝392の長手方向 一端部392A近傍から他端部392B近傍まで移動されるようになっている。
【0085】 他の構成は前記実施の形態と同一である。
【0086】 次に第3参考例の作用を説明する。
【0087】 乗員が降車する場合には、まずタングプレートとバツクル装置との係合を解除 する。これにより、ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻取方 向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き取られる。この時ロータ86 は巻取軸20と一体にウエビング巻取方向(図14矢印A方向)に回転する。こ のため、カム394の案内ピン396は渦巻溝392に案内されて渦巻溝392 の一端部392A近傍から図15に示す他端部392B方向に案内される。従っ て、カム394はロータ386のガイド390、390間を案内されてロータ3 86の外周方向へ直進移動する。
【0088】 この結果、図15に示すように、ウエビング23が全巻状態近くになると前記 突起部396は渦巻溝392の他端部392B近傍に位置され、カム394の一 端部は突起部388、388間に進入する。しかもカム394は直進移動して突 起部388、388間に進入するため、カム394が突起部388、388に当 接するようなことはなく、確実に突起部388、388間に進入することができ る。
【0089】 従って、ロツク輪338とロータ386とはカム394を介して連結されるた めロツク輪338と巻取軸20とは相対回転できず、ロツク輪338は巻取軸2 0に対し回転遅れを生じさせない。この結果、ロツクプレート24、25は内歯 ギヤホイル32と噛み合わないため、ウエビング23を装着する場合にウエビン グ23を引張るだけでウエビング23を容易に引き出すことができる。
【0090】 乗員がウエビング23を装着するため、ウエビング23を引き出すと巻取軸2 0及びロータ386はウエビング引出方向(図15矢印B方向)に回転する。こ のためカム394の案内ピン396は渦巻溝392に案内されて渦巻溝392の 一端部392A方向に移動する。これにより、カム394の一端部は前記ガイド 388、388間から退出する。従って、ロツク輪338とロータ386との連 結は解除されるためロツク輪338と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0091】 なお、この実施例ではセンサカバー354に渦巻溝392を形成してカム39 4の案内ピン396を案内するようにしたが、渦巻溝392の代わりにセンサカ バー354に渦巻状のリブを突設形成して前記案内ピン396を案内するように してもよい。
【0092】 他の作用は前記実施の形態と同一であるので省略する。
【0093】 本第3参考例では、前記第1参考例において用いられているリターンばね74 (図6参照)やスパイラルプレート70(図6参照)が不要となるため部品点数 を少なくできるという効果を有する。 [第4参考例] 図16乃至図18には第4参考例に係るウエビング巻取装置が示されている。 なお、前記実施の形態と基本的に同一の構成については同一の符号を用いてその 説明を省略する。
【0094】 図16に示す如く、巻取軸20の小径軸部20Bに軸支されたロツク輪638 の脚部14と反対方向には円形状のロータ640が配設されている。このロータ 640の脚部14と反対側の面には凹部640Aが形成されている。このロータ 640の軸心部には貫通孔640Bが形成されており、この貫通孔640Bには 前記巻取軸20の小径軸部20Bが嵌入されて、ロータ640は巻取軸20と一 体回転するようになっている。
【0095】 また、ロータ640の脚部14と反対方向には円板状のカム642が配設され て前記小径軸部20Bに軸支されている。このカム642の脚部14と反対側の 面には凹部642Aが形成されており、この凹部642Aの内周面には内歯64 2Bが形成されている。カム642の脚部14側には突起部644が突設されて いる。
【0096】 この突起部644はカム642の周方向に沿って一定長さ形成されている。こ の突起部644の周方向一端部には傾斜部644Aが形成されている。
【0097】 前記カム642の凹部642Aには平歯車646が配設されている。この平歯 車646の軸部646Aは前記カム642の軸心部に形成された貫通孔642C を貫通して前記小径軸部20Bと固着されている。これにより平歯車646も巻 取軸20と連結されて一体回転されるようになっている。
【0098】 図17にも示す如く、前記平歯車646とカム642の内歯642Bとの間に は遊星歯車650が配設されている。この遊星歯車650はセンサカバー652 の内部に突設されたピン654(図16参照)に軸支されている。
【0099】 前記ロータ640とカム642との間には円柱形状のロツクピン658が配設 されている。このロツクピン658には圧縮コイルばね660が巻装されている 。
【0100】 図18に示すように、この圧縮コイルばね660の一端部は前記ロータ640 に、他端部はロツクピン658に形成された鍔部658Aに当接されている。こ の結果、ロツクピン658は圧縮コイルばね660によって脚部14と反対方向 (図18右方向)に付勢されている。
【0101】 また、ロツクピン658はロータ640に形成された貫通孔640Cに挿入さ れて前記ロツク輪638に形成されたピン挿入孔638Dに挿入可能とされてい る。
【0102】 次に第4参考例の作用を説明する。
【0103】 乗員が降車する場合には、まずタングプレートとバツクル装置との係合を解除 する。これにより、ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻取方 向(図16矢印A方向)に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き取られ る。この巻取軸20のウエビング巻取方向の回転と共に平歯車646もウエビン グ巻取方向(図17矢印A方向)に回転する。
【0104】 平歯車646の前記回転により平歯車646と噛合している遊星歯車650は 、図17の時計回り方向(図17矢印K方向)に回転して平歯車646の回転力 をカム642へ伝達し、これによりカム642が図17時計回り方向へ回転する 。
【0105】 このため、前記突起644の傾斜部644Aがロツクピン658の他端部に当 接する。この結果、ロツクピン658は圧縮コイルばね660の付勢力に抗して ロツク輪638方向に移動してロツクピン658は前記ロツク輪638のピン挿 入孔638Dに挿入する。これにより、ロツク輪638はロツクピン658を介 してロータ640と連結されるため、巻取軸20とロツク輪638は一体回転す る。
【0106】 従って、ロツク輪638は巻取軸20に対して回転遅れすることはないため、 巻取軸20とロツク輪638とは相対回転しない。この結果、ロツクプレート2 4、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従って、ウエビング23の全巻 取状態からウエビング23を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエ ビング23を容易に引き出すことができる。
【0107】 乗員がウエビング23を装着するため、ウエビング23を引き出すと巻取軸2 0及び平歯車646はウエビング引出方向(図17矢印B方向)に回転する。こ のため、遊星歯車650は図17反時計回り方向(図17矢印J方向)に回転し て平歯車646の回転力をカム642へ伝達し、これにより、カム642は図1 7反時計回り方向に回転する。
【0108】 従って、ロツクピン658からカム642の突起644の傾斜部644Aは離 間するため、ロツクピン658は圧縮コイルばね660の付勢力によりロツク輪 638のピン挿入孔638Dから抜け出る。
【0109】 この結果、ロツク輪638と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0110】 他の作用は前記実施の形態と同様であるので説明を省略する。
【0111】 なお、上記各参考例に車両の急減速を感知する加速度センサを設け加速度セン サの作動により図示しないポールがロツク輪のラチエツト歯に係止してロツク輪 を巻取軸に対して回転遅れが生じるようにする機構を併設してもよいことは勿論 である。
【0112】
【考案の効果】
以上説明した如く本考案では、ウエビングの全巻取時付近にのみロック輪の巻 取軸に対する回転遅れを阻止するようにしたので、ウエビングの全巻取時から容 易にウエビングを引き出せ、車両通常走行中のウエビング巻取時に車両が急減速 した場合に瞬時にウエビングの引き出しを阻止できるという優れた効果を有する 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示す分解斜視図である。
【図2】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、ロックプレートと内歯ギヤホイルとが噛
み合っていない状態の図1II−II線矢視図である。
【図3】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、ロックプレートと内歯ギヤホイルとが噛
み合っている状態の図1II−II線矢視図である。
【図4】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の主要部の構成を示す断面図である。
【図5】従来のウエビング巻取装置を示す分解斜視図で
ある。
【図6】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示す分解斜視図である。
【図7】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバーの作動
状態を説明する正面図である。
【図8】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバーの作動
状態を説明する正面図である。
【図9】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバーの作動
状態を説明する正面図である。
【図10】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図11】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとアーム体との作動説明図である。
【図12】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとアーム体との作動説明図である。
【図13】第3参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図14】第3参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとロック輪の突起部との作動説明図であ
る。
【図15】第3参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとロック輪の突起部との作動説明図であ
る。
【図16】第4参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図17】第4参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す図16のIV−IV線矢視図である。
【図18】第4参考例に係るウエビング巻取装置の主要
部の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
20 巻取軸 23 ウエビング 24 ロックプレート(ロック手段) 25 ロックプレート(ロック手段) 32 内歯ギヤホイル(ロック手段) 438 ロック輪 439 ピン挿入孔 440 ロータ 446 スクリユープレート 460 ロックピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松井 研二 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)考案者 小出 輝彦 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員に装着されるウエビングと、 前記ウエビングを巻き取る巻取軸と、 前記ウエビングの急激な引出しによって前記巻取軸に対
    し回転遅れが生じると共に、車両急減速時に加速度セン
    サが係合するラチェット歯が外周に形成されたロック輪
    と、 前記ロック輪の回転遅れにより前記巻取軸の回転をロッ
    クするロック手段と、 前記ロック輪の側面に対向して設けられ、前記ロック輪
    の軸線方向に沿って移動することで、前記ロック輪の側
    面に係合して前記巻取軸に対するロック輪の回転遅れを
    阻止する阻止位置または前記ロック輪の側面から離間し
    て前記回転遅れを許容する解除位置となるロックピン
    と、 前記巻取軸と同軸的に設けられ、送り螺子部を介して前
    記巻取軸の軸線に沿って追従移動し、ウエビングの巻取
    量が全巻き付近に達した際に前記追従移動動作によって
    前記ロックピンを押圧して前記解除位置から阻止位置へ
    移動させるスクリュープレートと、 を備えたウエビング巻取装置。
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