JP3698379B2 - シートベルト用リトラクター - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルト装置のリトラクター(巻取装置)に関し、特にエネルギー吸収機構を備えたシートベルト用リトラクターに関する。
【0001】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト用リトラクターにおいては、急な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によってリトラクターを物理的にロックする緊急ロック機構を備えて乗員を効果的及び安全に拘束すると共にウェビングによる圧迫感を低減する緊急ロック式リトラクターが用いられている。
【0002】
このような緊急ロック式リトラクターとしては、例えば特開昭50−79024号、特公昭59−21624号及び実公平2−45088号公報等に開示されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビングを巻装する巻取軸の一端に配設された係合部材が車両緊急時にリトラクターベースの被係合部に係合して前記巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止することができるロック手段を備えたものがある。
【0003】
そして、そのロック手段においては、巻取軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通穴に形成された係止噛合部や、その巻取軸貫通穴に併設された内歯プレートに形成されたラチェット歯が被係合部として用いられる一方、巻取軸と共に回転するロックプレートや係止爪が係合部材として用いられており、車両緊急時にそれら係合部材と被係合部材とが係合して巻取軸のウェビング引出し方向の回転を阻止するように構成されている。
【0004】
さらに、単にロック手段により、巻取軸の回転が阻止される構成では、車両緊急時の状態によっては、ウェビングによって、かえって人体に衝撃を与える場合が考えられるので、ロック手段によって、巻取軸の回転が阻止された後、さらにロック手段に荷重が負荷されたときには、ウェビングが引き出されるように構成しておくことが必要となり、そのような構成のシートベルト用リトラクターとしては、特開昭46−7710号公報に記載された、「とくに安全ベルト用のエネルギ吸収装置」が知られている。
【0005】
そして、その装置では、エネルギー吸収装置が力を伝達する部分となる巻き取り部材と、この巻き取り部材に対して相対的に回動可能とされたホルダとが備えられ、それらホルダと巻き取り部材との間に、トーションバー(エネルギー吸収機構)が配置され、そのトーションバーが、自身の軸回りに捩じれることにより、ロック手段によって、巻取軸の回転が阻止された後、さらにロック手段に荷重が負荷されたときには、ウェビングが引き出されるように構成されており、この場合、トーションバーの捩じれ量は規制されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トーションバーの捩じれ量が規制されない状態では、場合によっては、ウェビングの引き出し量が多過ぎて、特にスペースの小さな車両内においては、乗員が、いわゆる、2次衝突を引き起こす可能性が高くなるので、安全性の面で何らかの対策が要望されていた。
【0007】
本発明の目的は、ロック手段と捩じれ可能なシャフトとを備え、かつ安全性の高いシートベルト用リトラクターを提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、ロック手段と捩じれ可能なシャフトとを備え、かつ安全性の高いシートベルト用リトラクターの小型化を可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、ウェビングが巻装される巻取軸と、
該巻取軸の軸方向における一端側方に設けられたプレートに揺動可能に軸支される係合部材が、車両緊急時に応答してリトラクターベースに設けられた被係合部と係合されることにより、前記巻取軸からウェビングが引出される方向に対して、該巻取軸の回転を阻止可能とされたロック手段と、
自身の軸回りに捩じれ可能とされて、一端で前記巻取軸と、他端で前記プレートに固定され、該ロック手段に所定の荷重が負荷されるのに応答して捩じれることにより、前記巻取軸を前記ウェビング引出し方向に回転させる棒状シャフトと、が備えられたシートベルト用リトラクターであって、
前記シャフトが捩じれるのに伴って、前記巻取軸から前記ウェビングが引出される方向へ該巻取軸が所定の角度だけ回転したときには、その回転が規制される回転規制機構が設けられ、
該回転規制機構は、前記巻取軸の円周方向に沿う形状とされた所定の長さのガイド部と、前記ガイド部内に常時配置され、前記ガイド部に沿って摺動可能なロックピースとを備え、前記ガイド部は、前記巻取軸と、前記プレートとの軸方向における互いの対向面の少なくとも一方、或は、前記巻取軸と、前記巻取軸と前記プレート間に設けられたロックプレートとの軸方向における互いの対向面の少なくとも一方に形成されることを特徴とするシートベルト用リトラクターによって達成される。
【0010】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、ロック手段に所定の荷重が負荷されると、係合部材が被係合部に係合し、巻取軸の回転はそのロック手段により一旦阻止され、ロック手段にその荷重以上の荷重が負荷されると、シャフトが捩じれるのに対応して巻取軸が回転され、ウェビングの引出しが可能となるが、その引出し可能な状態は、回転規制機構により、巻取軸の回転が規制されて所定の角度とされているので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。
【0011】
また、上記構成のシートベルト用リトラクターにおいて、前記回転規制機構には、
前記巻取軸の軸回りに回転可能とされて、前記巻取軸側および/または前記ロック手段側に設けられ、所望の厚さを有する板状の回転板と、
前記巻取軸の回転方向に沿う形状とされたガイド部と、
前記ガイド部の内周面側面に沿って、その内周面側面の長さ方向両方向に摺動可能とされたロックピースと、
が備えられた構成が好適である。
【0012】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、ガイド部内をロックピースが摺動できるので、ロック手段により、巻取軸が一旦阻止された後も、巻取軸が回転することができるが、ガイド部の長さに対応して、その回転角度が規制されるので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。その結果、車両運転時の安全性が向上される。
【0013】
さらに、上記構成のシートベルト用リトラクターにおいて、前記ガイド部の形状を、C字状、または渦巻き状とされた構成とすることが好適である。
【0014】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、ガイド部の形状が、C字状、または渦巻き状とされているので、ガイド部の長さに対応して、その回転角度が規制されるので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。その結果、車両運転時の安全性が向上される。
加えて、ガイド部の形状を車種に対応させ、巻取軸の規制回転角度を、適宜選択することができる。そのため、車種や車両の性能等に対応させて、適正な規制回転角度が設定されるという利点がある。
また、いくつかの回転板(ガイド部)が組み合わされることにより、巻取軸の規制回転角度を適宜設定することが可能となる。これによって、車種や車両の性能等に対応させて、さらに適正な規制回転角度が設定されるという利点がある。
【0015】
さらにまた、上記構成のシートベルト用リトラクターにおいて、前記回転板が複数設けられ、各々の回転板に前記ガイド部が形成されるとともに、各々のガイド部内を摺動可能な前記ロックピースが複数備えられた構成が好適である。
【0016】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、複数の回転板が備えられ、それら回転板に形成されたガイド部内を複数のロックピースが摺動することにより、巻取軸の回転角度が規制されるので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。
加えて、ガイド部の形状を車種に対応させ、巻取軸の規制回転角度を、適宜選択することができる。
【0017】
さらに、請求項1に記載のシートベルト用リトラクターにおいて、前記回転規制機構には、
前記巻取軸の軸方向位置で、かつ前記ロック手段との対向側面位置に設けられ、前記巻取軸の周縁部形状に対応する円弧状とされた第1C字状溝と、
前記第1C字状溝と対向する位置とされて前記ロック手段側に設けられるとともに、前記第1C字状溝の曲率半径とは異なる曲率半径に設定された円弧状の第2C字状溝と、前記第1C字状溝内を摺動可能とされて、該第1C字状溝内に収納された第1ロックピースと、前記第2C字状溝内を摺動可能とされて、該第2C字状溝内に収納された第2ロックピースと、が備えられた構成が好適である。
【0018】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、第1C字状溝内を第1ロックピースが摺動できるとともに、第2C字状溝内を第2ロックピースが摺動できるので、ロック手段により、巻取軸が一旦阻止された後も巻取軸が回転することができるが、第1C字状溝の長さと第2C字状溝の長さとを合計した長さに対応して、その回転角度が規制されるので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。
従って、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制されるので、車両運転時の安全性が向上されるとともに、請求項1に記載された回転板を使用する場合に比べて、リトラクターの軸方向長さを小さくして、リトラクターの小型化が可能となる。
【0019】
また、上記記載のシートベルト用リトラクターとしては、前記巻取軸および前記ロック手段の回転に追従して回転可能な円盤状とされて、前記第1C字状溝と前記第2C字状溝との間にロックプレートが介在され、
前記ロックプレートには、前記第1C字状溝と対向する位置に、該第1C字状溝と略同形状の第1貫通穴が自身の厚さ方向に沿って形成されるとともに、前記第2C字状溝と対向する位置に、該第2C字状溝と略同形状の第2貫通穴が自身の厚さ方向に沿って形成された構成が好適である。
【0020】
上記構成のシートベルト用リトラクターでは、第1C字状溝内および第1貫通穴内を第1ロックピースが摺動できるとともに、第2C字状溝内および第2貫通穴内を第2ロックピースが摺動できるので、ロック手段により、巻取軸が一旦阻止された後も巻取軸が回転することができるが、第1C字状溝の長さと第2C字状溝の長さとを合計した長さに対応して、その回転角度が規制されるので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される。
また、複数のロックプレートが組み合わされることにより、巻取軸の規制回転角度を適宜設定することが可能となる。
その結果、車両運転時の安全性が向上されるとともに、第1貫通穴と第2貫通穴とが、ロックプレートの厚さ方向に沿って貫通形成されているので、請求項1に記載された回転板を使用する場合に比べて、リトラクターの軸方向長さを小さくして、リトラクターの小型化が可能となる。また、複数のロックプレートが組み合わされることにより、巻取軸の規制回転角度を適宜設定することが可能となるので、これによって、車種や車両の性能等に対応させて、適正な規制回転角度が設定できるという利点がある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシートベルト用リトラクターの好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2には本発明が適用されたシートベルト用リトラクターRの分解斜視図が示されており、図3には、シートベルト用リトラクターRの正面縦断面図が示されている。
なお、図1と図2には、便宜上、シートベルト用リトラクターRの構成が分割されて示されている。
【0022】
図1、図2、および図3から理解されるように、シートベルト用リトラクターRは、ロック手段100と、自身の軸回りに捩じれ可能とされたシャフト(トーションバー)200Aを主体として構成されるエネルギー吸収機構200と、トーションバー200Aの捩じれ角度量が規制される回転規制機構300とを主体として構成されている。
【0023】
図1、図2、および図3において、リトラクターベース1の大部分はコの字状断面に形成されており、対向する側板1a、1bには、各々巻取軸貫通穴P、Qが対向させて穿設され、後述するウェビング50が巻装される巻取軸となるボビン3が、それらの巻取軸貫通穴P、Qを挿通させた状態で回動自在に軸架されている。
【0024】
そして、側板1aに設けられた巻取軸貫通穴Pの内周縁には第1列の係合内歯2が形成され、巻取軸貫通穴Pの外側には略円環状の内歯ラチェット4が並設されており、この内歯ラチェット4の内周縁には、第1列の係合内歯2と同じ形状と歯数を有する第2列の係合内歯5が形成されている。
【0025】
この場合、第2列の係合内歯5は第1列の係合内歯2に対して各歯の位置が周方向へ約1/2歯分相対変位するように、側板1aに切り曲げ形成された複数の係止突起14と内歯ラチェット4の外周縁に形成された係止孔4aとによって位置決めされて固着されている。
すなわち、車両緊急時にボビン3のウェビング50の引出し方向の回転を阻止するために係合部材(後述)と係合される被係合部が、それら第1列および第2列の係合内歯2、5によって構成されている。
【0026】
また、内歯ラチェット4に形成された第2列の係合内歯5の外周囲には、絞り加工が施されており、内歯ラチェット4が側板1aの外側面に固着された際に、第1列の係合内歯2と第2列の係合内歯5との間に軸方向の隙間が生じるように構成される一方、ボビン3の側板1b側の端部には、公知の巻取りばね装置15が配置され、ボビン3はウェビング50を巻取る方向に常時付勢されている。
【0027】
ここで、ボビン3は、回転規制機構300の構成要素であり、アルミニウム合金あるいは鋼と樹脂とを組み合わせたもの等で一体成形された略円筒形とされ、ウェビング50が巻回されて、ウエビング50の巻取軸となる胴部28には、ウェビング50の端部を挿通させて保持するために、径方向に貫通するスリット開口28aが設けられている。
【0028】
また、胴部28の、軸方向両端部には、盤状の閉塞板28A、28Bが各々形成され、それら閉塞板28A(回転板)、28Bには、丸穴301、角穴303が各々貫通形成されているとともに、閉塞板28Aには、その外周縁に沿って、C字状の有底溝とされたガイド部305が刻設されている。
【0029】
この場合、図10から理解されるように、ガイド部305の一方端部305Aから他方端部305Bに至る距離は、閉塞板28Aの外周距離の4分の3となるように設定されているが、その設定距離は、適宜選択することができる。
【0030】
そして、閉塞板28A側には、C字状の有底溝とされたガイド部307がガイド部305と対向する面に刻設された円盤状のロックプレート309(回転板)が配設され、このロックプレート309の中心位置には、厚さ方向に角穴309Aが貫通形成されているとともに、ロックプレート309の外側には、ボビン3を回転自在に支持するための回転支軸6、11と、第1列および第2列の係合内歯2、5に係合可能な係合部材となるポール16が揺動回動可能に軸支される支軸7とが各々突設された円盤状プレート311が配設されている。
【0031】
この場合、図10から理解されるように、ガイド部307の一方端部307Aから他方端部307Bに至る距離は、ロックプレート309の外周距離の4分の3となるように設定されているが、その設定距離は、適宜選択することができる。ロックプレート309は、プレート311と一体に成形しガイド部を有底溝としてもよい。
【0032】
そして、ガイド部305とガイド部307は、どちらか一方だけが形成される構成も好適であり、また、ガイド部305とガイド部307が、それぞれ、閉塞板28Aとロックプレート309の厚さ方向に沿って、貫通形成される構成も好適である。
【0033】
なお、プレート311は、ポール16が、第1列および第2列の係合内歯2、5と係合する方向へ揺動回転した時に、ポール16の揺動側端部と反対側のポール16e(図2参照)を位置決めするとともに、第1列および第2列の係合内歯2、5との間で、ポール16に大きな荷重が加わった場合に、その荷重を受ける機能を有する。
【0034】
また、プレート311の回転支軸6、11は、各々、後述するギアケース34の軸支部34bと、巻取りばね装置15の巻取軸となるリテーナ51とによって回転自在に軸支される。
なお、閉塞板28B側には、リング状の軸受けブッシュ315が配設され、この軸受けブッシュ315は、リトラクターベース1の側板1bの円形開口部Qに嵌挿される。
【0035】
また、プレート311には、回転支軸6、11の突設面と対向する面に、円柱状(棒状)トーションバー200Aの軸方向一方端部が固定されており、このトーションバー200Aの軸方向両端部200a、200bは、角穴303と309Aとにそれぞれ圧入嵌合できる大きさに設定された角柱状とされ、突出端部側の角柱部分200bは、角穴303に嵌合されるとともに、巻取りばね装置15のリテーナ51に設けられた角穴51Aに嵌合・固定される。
【0036】
なお、トーションバー200Aを主体とする、エネルギー吸収機構が介在されることにより、後述するロック手段100によって、ウェビング50の引出しが阻止された場合、プレート311を含むロック手段100に、さらに荷重(ボビン3を回転させる方向)が負荷されたときには、トーションバー200Aが自身の軸回りに捩じれてボビン3を回転させることができるので、ウェビング50がさらに引出し可能となり、ロック手段100により、ウェビング50の引出しが阻止されている状態でも、ウェビング50から乗員に伝わる衝撃が吸収されるように構成されている。
【0037】
そして、図3から理解されるように、プレート311(トーションバー200A)、ロックプレート309、ロックピース313、ボビン3、軸受けブッシュ315が、リトラクターベース1に組付けられた状態では、トーションバー200Aの軸方向両端部200a、200bは、角穴303と309Aとにそれぞれ圧入嵌合されているので、ボビン3とロックプレート309はプレート311と一体的に回転運動する。
【0038】
また、図10からも理解されるように、ガイド部305には、ガイド部305の曲率に対応する曲率を有し、ガイド部305、およびガイド部307の内側面に沿って摺動可能に形成されたロックピース313が配設され、それら、ボビン3、ガイド部305、307、およびロックピース313を主体として、この実施の形態における回転規制手段300が構成されている。
【0039】
さらに、プレート311には、後述するロック作動手段100を構成するラチェットホイール18に対して揺動可能に軸支された揺動レバー部材20の反時計回り方向の回転を規制する係止突起8が設けられるとともに、ラチェットホイール18をウェビング引出し方向に回転付勢する引張りコイルバネ36と、後述するセンサースプリング25を押圧するロックアーム26のアーム部26cとがボビン3に干渉するのを防ぐ逃げとなるように、凹部9が形成されている。また、プレート311とロックプレート309とを一体とし、プレート311のボビン側面にC字状有底溝を設けてもよい。
【0040】
そして、図4(a)および(b)から理解されるように、ポール16の揺動端部には、第1列の係合内歯2に対応して係合可能な係合部材となる、第1列の係合歯27と、第2列の係合内歯5に対応して係合可能な係合部材となる第2列の係合歯29とが一体形成されており、これら第1列および第2列の係合歯27、29は、互いに各歯の位置が周方向へ約1/2歯分相対的に変位している。
【0041】
また、ポール16の中央部には、前記支軸7に遊嵌する軸穴16aが貫設されており、ポール16のセンサー側面には、揺動端側に位置する係合突起16bとポール後端部16e側に位置する押圧突起16dとが突設されている。 すなわち、軸穴16aは支軸7に対して遊嵌状態なので、ポール16が支軸7に対して揺動回動可能かつ所定量相対移動可能に軸支されているとともに、ボビン3の回転支軸6により貫通孔17aを嵌通された保持プレート17の係止孔17bには、ポール16の軸穴16aを貫通した支軸7の先端が加締められているので、ボビン3の端面からポール16が浮き上がることが、保持プレート17により防止される。
【0042】
そして、ポール16の係合突起16bの端部は、保持プレート17の外側に配設されてボビン3の回転支軸6に回動自在に軸支されたラチェットホイール18に形成されているカム穴18aに挿入されており、ラチェットホイール18がボビン3に対してウェビング巻取方向(図2中矢印X1 方向)に相対回転すると、カム穴18aが係合突起16bの端部をボビン3の回転中心軸から半径方向外方に移動させるので、側板1aで構成される第1列および第2列の係合内歯2、5との係合方向(図2中矢印Y1 方向)へ、ポール16は支軸7を中心に揺動回転される。
【0043】
すなわち、ポール16が、第1列および第2列の係合内歯2、5と係合する方向に揺動回転され、ポール16の第1列および第2列の係合歯27、29が、それぞれ第1列および第2列の係合内歯2、5に対して同時に係合することによって、ボビン3のウェビング引出し方向の回転を阻止するロック手段100が構成されている。
【0044】
そして、図3から理解されるように、第1列の係合内歯2と第2列の係合内歯5との間には、ボビン軸方向の隙間が構成されているので、リトラクターベース1に対するポール16のボビン軸方向の位置決めには余裕ができる。
【0045】
従って、ポール16やボビン3等の加工寸法精度や組立て精度が高くない場合においても、ポール16の第1列および第2列の係合歯27、29は、第1列および第2列の係合内歯2、5に対して確実に係合することができる。
なお、ポール16は、機械加工によって製造することが可能であるとともに、焼結、鍛造、あるいは、ダイキャスト等によって製造することも可能である。
【0046】
次に、ラチェットホイール18は、中心穴が回転支軸6に対して回動自在に軸支された爪車であり、その外周部には車体加速度感知手段41(図5参照)のセンサーアーム43と係合させるラチェット歯18bが形成されており、このラチェットホイール18の中心穴周縁でリトラクター外側に向かって突設されたボス部18cは、ウェビングの引出し加速度を感知する慣性感知手段であるウェビング加速度感知手段を構成する円盤状の慣性体とされたイナーシャプレート30の中心穴30aを軸支している。
【0047】
そして、ボス部18cの周囲に突設された係止爪部23は、前記イナーシャプレート30のスラスト方向の位置決めを行なわれ、ラチェットホイール18に形成された長穴24にはイナーシャプレート30の係合突出部31が係合されており、長穴24の一端縁24a(図6参照)により、緊急ロック機構非作動時のイナーシャプレート30の回転方向の位置決めを行なわれる。
【0048】
また、ラチェットホイール18の外側面には、ロックアーム26を回動自在に軸支する軸部22と、このロックアーム26の浮き上がりを防止するための保持突起18eとが突設され、ラチェットホイール18の内側面には、一端が保持プレート17の掛止部17cに掛止された引張りコイルバネ36の他端を掛止するばね掛止部21が設けられており、引張りコイルバネ36はボビン3に対してラチェットホイール18をウェビング引出し方向(矢印X2 方向)に回転付勢している。
【0049】
さらに、ロックアーム26には、ラチェットホイール18の外側面に設けられた一対のフック部18dに両端を支持された線状のセンサースプリング25の長手方向中央部を押圧するアーム部26cと、ギアケース34の内歯ギア34aと噛み合い可能な係合爪26bとが設けられている。
【0050】
そして、ロックアーム26は、係合爪26bが内歯ギア34aと噛み合ってラチェットホイール18のウェビング引出し方向の回転を阻止する係止手段を構成しており、係合爪26bは、センサースプリング25の付勢力により、前記イナーシャプレート30の押圧突起32に押圧付勢されている。
【0051】
なお、アーム部26cの揺動範囲に対応するラチェットホイール18には開口が形成され、アーム部26cが該開口を貫通するが、これはセンサースプリング25に対するアーム部26cの係合状態を保証するためのものである。
【0052】
また、ラチェットホイール18の内側面に突設された支軸19には、軸孔20aを軸支された揺動レバー部材20が揺動可能に配設され、揺動レバー部材20は、ボビン3のセンサー側端面に突設された係止突起8により反時計回り方向の回転が適宜規制されるとともに、ポール16のセンサー側面に突設された押圧突起16dが支軸19と係止突起8との間に当接することにより、時計回り方向の回転が適宜規制されるように、ボビン3とラチェットホイール18との間に組付けられている。
【0053】
一方、イナーシャプレート30の外側に配設されたギアケース34には、その中心部にボビン3を回転自在に軸支する軸支部34bが設けられ、軸支部34bの底面はボビン3の軸線方向の位置決め面とされており、ギアケース34の下部には、車体の加速度を感知する慣性感知手段となる車体加速度感知手段41を格納する箱型の格納部40が設けられ、また、ギアケース34を覆う側板1aの外側には、センサーカバー35が配設されている。
【0054】
この実施の形態におけるシートベルト用リトラクターRは以上のように構成されており、次に、その動作について説明する。
まず、ロック手段100では、図6から理解されるように、通常使用状態の場合、ラチェットホイール18は、ばね掛止部21と保持プレート17の掛止部17cに掛止された引張りコイルバネ36の付勢力によって、ボビン3に対してウェビング引出し方向(矢印X2 方向)に付勢されており、カム穴18aに係合突起16bが係合するポール16を第1列および第2列の係合内歯2,5と非係合な方向に付勢しているので(図7参照)、ボビン3は回転可能であり、ウェビング50の引出しは自在である。
【0055】
また、車体加速度感知手段41におけるボールウエイト44がセンサーケース42の所定位置に載置されている場合には、センサーアーム43の係止突起43aがラチェットホイール18のラチェット歯18bと非係合であり、ラチェットホイール18はボビン3に追従回転し、ウェビング加速度感知手段のロックアーム26の係合爪26bは、センサースプリング25の付勢力によりギアケース34の内歯ギア34aと非歯合な位置に付勢されている。
【0056】
そして、図5および図6から理解されるように、係合爪26bによってラチェットホイール18に対してウェビング引出し方向(矢印X2 方向)に付勢されているイナーシャプレート30は、係合突出部31が長穴24の一端縁24aに押圧付勢されて回転方向の位置決めをされており、ラチェットホイール18を介してボビン3と一体的に回転する。
【0057】
その結果、衝突等の緊急時に慣性感知手段である車体加速度感知手段41、またはウェビング加速度感知手段が作動すると、ロック作動手段のウェビング引出し方向の回転を阻止する係止手段であるセンサーアーム43、またはロックアーム26がラチェットホイール18のウェビング引出し方向の回転を阻止してリトラクターのロック手段を作動させる。
【0058】
そして、車体加速度感知手段41、またはウェビング加速度感知手段が作動して、ラチェットホイール18のウェビング引出し方向の回転が阻止された後、さらにウェビング50がリトラクターから引き出されると、ラチェットホイール18はボビン3に対して回転遅れを生じ、ウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に相対回転する。
【0059】
その相対回転によって、ラチェットホイール18のカム穴18aがポール16の係合突起16bをボビン3の回転中心軸から半径方向外方に移動させていくので、ポール16は前記支軸7を中心に第1列および第2列の係合内歯2,5との係合方向(図2中矢印Y1 方向)へ揺動回転され、さらにウェビング50がリトラクターから引き出されると、図8に示すように、ポール16の第1列および第2列の係合歯27、29がそれぞれ第1列および第2列の係合内歯2、5に対して噛み合い完了となる。
【0060】
この状態では、ポール16のポール後端部16eとボビン3の受圧面45との間には隙間があり、揺動レバー部材20はボビン3の係止突起8とポール16の押圧突起16dとによってほぼ遊び無く回動が規制されている。
【0061】
そして、ポール16の軸穴16aは、ボビン3の支軸7に対して遊嵌状態であり、ボビン3に対して揺動回動可能かつ所定量相対移動可能に軸支されているので、さらに、ウェビング50がリトラクターから引き出されると、ポール後端部16eが受圧面45と当接するまで、ポール16はボビン3の回転中心軸を中心にボビン3に対し相対回転し、この時、ポール16の押圧突起16dは側板1aに対して不動の位置関係だが、ボビン3の係止突起8はウェビング引出し方向(矢印X2 方向)に回転していく。
【0062】
その動作により、揺動レバー部材20は、押圧突起16dとの接点を回動支点として係止突起8により揺動端部が押され、図8中時計回り方向へ揺動回転されて、揺動レバー部材20が押圧突起16dとの接点を回動中心として図8中時計回り方向へ揺動回転すると、ラチェットホイール18の支軸19に軸支されている軸孔20aがボビン3の回転中心軸に対しウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に回転することになる結果、ラチェットホイール18は、ボビン3に対してウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に逆回転される。
【0063】
従って、車体加速度感知手段41、またはウェビング加速度感知手段が作動してリトラクターのロック手段がボビン3のウェビング引出し方向の回転を阻止するロック状態でも、ウェビング引出し方向の回転が阻止されたラチェットホイール18は、車体加速度感知手段41におけるセンサーアーム43又はウェビング加速度感知手段におけるロックアーム26をギアケース34の内歯ギア34aとの係合から解除可能なフリー状態とすることができる。
【0064】
ここで、ポール16のロック状態において、さらにウェビング50に大きな張力(ボビン3がウェビング50の引出し方向へ回転される荷重)が負荷されると、ギアケース34の軸支部34b及び巻取りばね装置15のリテーナ51を支持している部分が変形し、ボビン3には、図1中、上方に移動させようとする力が加わる。
【0065】
このとき、プレート311が第1列と第2列の係合内歯2、5当接されるとともに、ボビン3の閉塞板28Bが軸受けブッシュ315と当接されるので、ボビン3の移動が阻止されるため、ウェビング50に作用する張力がそれらの部材で受け止められる。
【0066】
そして、この状態で、さらにウェビング50に大きな張力が負荷されると、トーションバー200Aが、自身の軸回りに捩じれるので、それに伴ってボビン3が回転し、ウェビング50が引き出されることにより、エネルギー吸収機構としての機能が作用するが、このとき、ガイド部305、307とロックピース313により、ボビン3の回転角度は、所定の角度量に規制される。
【0067】
すなわち、図10〜図14から理解されるように、ウェビング50にさらに大きな張力が負荷され始めた状態では(図10の状態)、ロックピース313がガイド部305内を摺動するので、ガイド部305の長さ(3/4回転)に相当する角度、ボビン3は図中の矢印T方向へ回転され(図11)、ロックピース313は、相対的に矢印S方向へ移動する。
【0068】
そして、ロックピース313が、ガイド部305の始端位置305Aから、終端位置305Bまで移動すると(図12の状態)、ロックピース313は、閉塞板28Aとともに、今度は、プレート309に形成されたガイド部307内の始端位置307から摺動を開始し、それに伴って、ボビン3はさらに回転可能となる(図13の状態)。
【0069】
こうして、ロックピース313がガイド部307の終端位置307Bまでくると、トーションバー200Aの捩じれが阻止され、その結果、ボビン3は、ガイド部305とガイド部307の長さに対応する角度、すなわち、この例においては、(1・5)回転分の角度だけ回転した状態で、その回転が規制される(回転規制手段)。
【0070】
次に、車両が停止してウェビング50に負荷された張力が解除された時には、既にラチェットホイール18とセンサーアーム43、またはロックアーム26のギアケース34の内歯ギア34aとの係合が解除されているので、ラチェットホイール18は引張りコイルバネ36の付勢力によりボビン3に対して矢印X2 方向に回動されるため、ラチェットホイール18のカム穴18aがポール16の係合突起16bをボビン3の回転中心軸側に移動させていく。
【0071】
このとき、ウェビング50に負荷される引出し方向の張力は上記したように解除され、ボビン3はウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に回転できるので、ポール16の第1列および第2列の係合歯27、29の先端がそれぞれ第1列および第2列の係合内歯2,5の先端と干渉しない状態までボビン3が矢印X1 方向に回転すると、ポール16は、第1列および第2列の係合内歯2、5との係合を解除する方向に支軸7を中心に揺動回転され、ボビン3のロックが解除されてウェビングの引き出しが自在とされる。
【0072】
さらに、ウェビング引き出し状態から巻取りばね装置15のバネ力に従って急激にウェビング50が全量巻き取られた衝撃で、車体加速度感知手段41、またはウェビング加速度感知手段が作動し、ボビン3のウェビング引き出し方向の回転がロックされ、引き出し巻取りの不可能なエンドロック状態に陥った場合、ラチェットホイール18とセンサーアーム43、またはロックアーム26とギアケース34の内歯ギア34aとは係合しているが、ポール16と第1列及び第2列の係合内歯2、5とは係合していない。
【0073】
従って、この状態からウェビング50を引き出すと、ポール16と第1列および第2列の係合内歯2,5とが噛み合った後、ポール16のポール後端部16eが受圧面45と当接するまでボビン3は回転し、この時、揺動レバー部材20によりラチェットホイール18がボビン3に対してウェビング巻取方向(矢印X1 方向)に逆回転されるので、ラチェットホイール18とセンサーアーム43、またはロックアーム26とギアケース34の内歯ギア34aとの係合が解除され、ウェビング50を初めの巻取り位置まで巻戻すと、ポール16と第1列および第2列の係合内歯2、5との係合が解除され、エンドロック状態が解除される。
【0074】
また、エンドロック状態の別の態様として、例えば、後席用のシートベルト装置ではリトラクターのウェビング全量巻取り時にウェビング50がシートバック(図示せず)と接触するので、ウェビング50のエンドロック後にシートバックの弾性力で引き出される場合がある。
【0075】
この場合、ポール16と第1列および第2列の係合内歯2,5との係止力は、互いの噛み合いだけとなっており、これらの係合を解除するために必要なボビン3の回転量は、第1列および第2列の係合内歯2,5の一歯分以下の少量を巻戻すだけで良く、この少量巻戻しは、エンドロック状態で層状に巻かれたウェビング50を巻締めるように強制的に引出し、この強制的に引出されたウェビング50を再び巻き込むことで行われる。
【0076】
このように少量を巻戻した際、ラチェットホイール18をボビン3に対して矢印X2 方向に付勢している引張りコイルバネ36の付勢力に抗する力は作用していないので、ラチェットホイール18は引張りコイルバネ36の付勢力により矢印X2 方向に付勢されてロックを解除することができる。
【0077】
そして、図9から理解されるように、互いに各歯の位置が周方向へ約1/2歯分相対的に変位しているポール16の第1列および第2列の係合歯27、29と、同じく互いに各歯の位置が周方向へ約1/2歯分相対的に変位している側板1aの第1列および第2列の係合内歯2,5とが噛み合った状態では、第1列および第2列の係合歯27、29の互いに接近した側の各側面27a,29a(図4参照)が、第1列および第2列の係合内歯2,5の互いに接近した側の各側面2a、5a(図3参照)とそれぞれ対向するので、ポール16は第1列および第2列の係合内歯2,5に噛合したままボビン3の軸方向への移動が規制された状態となる。
【0078】
すなわち、第2列の係合歯29の側面29aが第1列の係合内歯2の側面2aに対向してポール16のリトラクター内方側への移動を規制するとともに、第1列の係合歯27の側面27aが第2列の係合内歯5の側面5aに対向してポール16のリトラクター外側への移動を規制している。
【0079】
そこで、リトラクターベース1が変形するような強大な力が車両緊急時にリトラクターに加わっても、ポール16が側板1aに対して軸方向に相対移動せず、第1列及び第2列の係合内歯2,5に対する第1列および第2列の係合歯27、29の噛み合い量が減ることはないので、十分な噛み合い幅を確保するために、第1列および第2列の係合歯27、29、または第1列および第2列の係合内歯2、5の歯厚を必要以上に厚く形成する必要はなく、リトラクターベース1や内歯ラチェット4の厚みが厚くなってリトラクターの大きさや重量を増大させることはない。
【0080】
以上説明したように、この実施の形態におけるシートベルト用リトラクターRでは、ロック手段100(ウェビング50)に所定の荷重が負荷されると、係合部材が被係合部に係合し、ボビン3(巻取軸)の回転はそのロック手段100により一旦阻止され、ロック手段100に、その荷重以上の荷重が負荷されると、トーションバー200Aが捩じれるのに対応してボビン3が回転され、ウェビング50の引出しが可能となり、エネルギー吸収機構として動作する。
【0081】
そして、そのウェビング50の引出し可能な状態は、ガイド部305とガイド部307内をロックピース313が摺動する構成とされた回転規制機構により、ボビン3の回転が規制されて所定の角度の(1・5)回転とされているので、車両緊急時等にトーションバー200Aが必要以上に捩じれる荷重が負荷された場合にも、ウェビング50の引出し量が適正な量に規制される結果、車両運転時の安全性が向上される。
【0082】
また、ガイド部305とガイド部307の開口端部形状がC字状とされ、ガイド部305とガイド部307の長さに対応して、ボビン3の回転角度が設定されるので、例えば、普通乗用車や大型車両等、車両の種類や走行性能等に対応させて、最も適正な回転規制機構としての機能が設定可能となり、より的確な車両運転時の安全性を確保することができる。
【0083】
加えて、ガイド部305とガイド部307の形状は、普通乗用車や大型車両等、車両の種類や走行性能等に対応させてボビン3の規制回転角度を、適宜選択することができるので、これによっても、より適正な規制回転角度が設定されるという利点がある。
【0084】
例えば、図15から理解されるように、ガイド部305とガイド部307の形状を、渦巻き状にして、ロックピース313の摺動距離を長くする構成も好適であり、その摺動距離の設定に対応して、トーションバー200Aの捩じれ角度(ボビン3の回転角度)の設定が行えるので、特に、大型車両に適用すると好適である。
【0085】
さらに、複数のロックプレート309が組み合わされることにより、ロックピース313の摺動距離を細かく、あるいは、さらに長く設定可能であり、それに対応して、トーションバー200Aの捩じれ角度が、それら複数のロックプレート309によって、段階的に細かく調整可能であるので、巻取軸の規制回転角度を適宜設定することが可能となるので、普通乗用車や大型車両等、車両の種類や走行性能等に対応させて、さらに適正な規制回転角度を設定することができるという利点がある。
【0086】
この場合、例えば、2枚のロックプレート309が使用される構成について説明すると、図16から理解されるように、ボビン28側に設けられるロックプレート309には、自身の厚さ方向位置に2つのガイド部307が対向して形成され、ロック手段100側に設けられるロックプレート309では、他のロックプレート309との対向面側に1つのガイド部307が形成される。また、図16から理解されるように、ボビン28側に設けられるロックプレート309には丸孔309Bが設けられ、トーションバー200に遊嵌され該トーションバー200に対して相対回転可能となっており、さらに、ロック手段100側に設けられるロックプレート309には角孔309Aが設けられ、トーションバー200に圧入嵌合され該トーションバー200に対して相対回転不可能となっている。
【0087】
そして、ボビン28の閉塞板28Aに形成されたガイド部305と、このガイド部305に対向して形成されたボビン28側のガイド部307とで構成される経路内を一方のロックピース313が摺動するとともに、ボビン28側のロックプレート309に形成された他方のガイド部307と、このガイド部307に対向してロック手段100側のロックプレート309に形成されたガイド部307とで構成される経路内を他方のロックピース313が摺動する。
【0088】
すなわち、2つのロックピース313、313が、それぞれ、他の経路内を摺動することができるので、ボビン28は、それら経路の長さの和に相当する長さに対応して回転可能となり、1つのロックピース313が備えられる構成に比べて、ボビン28の回転角度を大きくすることができる。
【0089】
なお、図16に示された例のように、複数のロックピース313を摺動可能に設けて、ボビン28の回転角度を大きく設定する場合、ロック手段100と隣接するロックプレート309を設けず、ロック手段100を構成するプレート311の、ボビン28との対向側面311Aに、前記他方のロックピース313を摺動させるための前記ガイド部307を形成する構成も好適である。
【0090】
また、上記したように、緊急ロック機構作動時にはポール16がボビン3の軸方向への移動を確実に規制されるので、緊急ロック機構非作動時にボビン3の軸方向の力を受ける樹脂製カバーである巻取りばね装置15のカバーおよびギアケース34の軸受手段は簡単な構造とすることができ、各部品の加工精度及び組立て精度を高める必要がない。
従って、ポール16が側板1aに対して軸方向に相対移動するのを阻止できる緊急ロック機構を備えたコンパクトで安価なシートベルト用リトラクターRを提供することができる。
【0091】
なお、この実施の形態におけるシートベルト用リトラクターRにおいては、ウェビング50を巻装するボビン3の一端に配設されたポール16が側板1aの第1列および第2列の係合内歯2、5に係合してボビン3のウェビング引出し方向の回転を阻止する構成のロック手段100について説明したが、ボビン3の両端に一対の係合部材が配設されるとともに、リトラクターベース1の両側板1a、1bに非係合部が形成されたシートベルト用リトラクターにも適用することができる。
【0092】
また、上記慣性感知手段、ロック作動手段、およびロック手段等は、この実施の形態における形状に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、例えば、車両緊急時に作動する慣性感知手段は、車体加速度感知手段とウェビング加速度感知手段のいずれか一方のみを備える構成も好適であり、また、その構造も適宜変更可能である。
【0093】
次に、本発明に係るシートベルト用リトラクターの他の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
上記実施の形態では、ボビン3が回転規制機構300によって規制されており、その回転規制機構300に、所望数のロックプレート309と、所望数のロックピース313が摺動可能に備えられることにより、ボビン3の回転角度が、車両の大きさ等の条件に対応して適宜選択される。
【0094】
一方、車両全体の設計的条件、例えば、リトラクターベース1が占めるスペース的な条件等の理由から、リトラクター全体を小型化する必要が生じる場合があり、この際、単にロックプレート309の枚数を増加させるという構成を採用すると、回転規制機構300の長さが増大され、小型化という要望に対応できなくなる可能性がある。
【0095】
そこで、この実施の形態では、そのような小型化という観点をも含めて、回転規制機構300を構成している。
すなわち、この実施の形態においては、図17から理解されるように、回転規制機構300では、ボビン3に第1C字状溝400が形成されるとともに、ロック手段100を構成するプレート311にも第2C字状溝401が形成されている。
なお、図17において、図1と同一部材には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0096】
ボビン3とロック手段100との間には、円盤状のロックプレート403が介在され、このロックプレート403には、第1C字状溝400および第2C字状溝401と略同形状とされた第1貫通穴405Aと、第2貫通穴405Bとが形成されており、それら第1貫通穴405Aと第2貫通穴405Bとは連通されて1つの貫通穴405を構成している。
【0097】
また、第1C字状溝400と第1貫通穴405Aとで構成される経路内を摺動可能とされて、第1ロックピース407が備えられるとともに、第2C字状溝401と第2貫通穴405Bとで構成される経路内を摺動可能とされて、第2ロックピース409が備えられている。
【0098】
そして、第1C字状溝400は、図17及び図18から理解されるように、ボビン3の閉塞板28Aにプレート411を取り付けることにより形成されており、プレート411には、ボビン3の外周縁部形状とされたC字状の貫通穴411Aが、プレート411の厚さ方向に沿って貫通形成されるとともに、プレート411の外周側面を周回させて複数のギア部411Bが形成されている。なお、第1C字状溝400は、ボビン3の閉塞板28Aとプレート411とを一体とし、プレート411のボビン側面にC字状有底溝を設けることにより形成してもよい。
【0099】
また、閉塞板28Aの外周縁部位置には、複数のギア部28Cが形成されており、プレート411のギア部411Bと閉塞板28Aのギア部28Cとが噛み合わされているので、プレート411はボビン3と同一に回転する。従って、プレート411の貫通穴411Aの内側面と、閉塞板28Aとにより構成される有底の溝部により、第1C字状溝400が形成されている。なお、材質によってはボビン3とプレート411とを一体とすることも可能である。
また、プレート411の軸中心位置に貫通形成された貫通孔411Cは、トーションバー200Aを挿通させるために設けられている。
【0100】
一方、第2C字状溝401は、図19から理解されるように、ロック手段100を構成するプレート311のボビン3との対向側面311Aに刻設されて設けられており、第2C字状溝401と、第1C字状溝400との曲率半径は互いに異なる値に設定されており、これにより、第1ロックピース407と第2ロックピース409とが、互いに衝突することなく摺動可能となる(後述)。
【0101】
また、ロックプレート403に形成された貫通穴405は、図20から理解されるように、第1C字状溝400(貫通穴411A)の開口部形状、および大きさを有して、ロックプレート403の厚さ方向に沿って貫通形成された第1貫通穴405Aと、第2C字状溝401の開口部形状、および大きさを有して、ロックプレート403の厚さ方向に沿って貫通形成された第2貫通穴405Bとが連通させて形成されることにより構成されている。
【0102】
この場合、第1貫通穴405Aと第2貫通穴405Bとは必ずしも連通させる必要はなく、間に仕切となる壁(ロックプレート403の一部)が存在する構成も可能である。 なお、ロックプレート403の軸中心位置には、トーションバー200Aを挿通させるための挿通孔405Cが、ロックプレート403の厚さ方向に沿って貫通形成されている。
【0103】
この実施の形態における回転規制機構300は以上のように構成されているので、次にその動作について、図21〜図26に従って説明する。
なお、図21〜図26中の仮想軸Aおよび仮想軸Bは、ボビン3の回転軸中心Cで互いに直交する直交座標軸を示し、それら仮想軸Aおよび仮想軸Bはボビン3の回転に対して、相対的に固定された位置を保持しており、従って、便宜上、それら仮想軸Aと仮想軸Bとが形成する直交座標平面上をボビン3が回転するものとして説明する。
【0104】
図21に示されたように、初期状態において、車両の急停車等に伴って、さらにウェビング50に大きな張力が負荷されると、上記実施の形態と同様にして、トーションバー200Aが、自身の軸回りに捩じれるので、それに伴ってボビン3が回転し、ウェビング50が引き出される。
【0105】
この場合、トーションバー200Aはエネルギー吸収機構としての機能を発揮するが、このとき、回転規制機構300の動作によって、ボビン3がさらに所定の角度だけ回転してウェビング50をさらに引き出すことが可能となる。
【0106】
すなわち、図21に示された初期状態からボビン3が図中時計方向に回転する場合、第1ロックピース407を第1C字状溝400内を摺動させつつボビン3が回転し、第1ロックピース407が、第1C字状溝400内の長さ方向一方端部400aから他方端部400bに摺動する距離に対応する角度(例えば、291.6度)だけボビン3は回転することができる(図22に示された状態)。
【0107】
次に、ボビン3は、第1ロックピース407を第1C字状溝400内の長手方向他方端部400bに係合させた状態で、第1ロックピース407が、第1貫通穴405A内の長さ方向一方端部405Aaから他方端部405Abに移動する距離に対応する角度(例えば、305.4度)だけボビン3は回転することができる(図23に示された状態)。
【0108】
続いて、ボビン3、第1ロックピース407、およびロックプレート403が一体となって回転し、第2ロックピース409が、ロックプレート403に形成された第2貫通穴405B内の長手方向一方端部405Baから他方端部405Bbに摺動する距離に対応する角度(例えば、287.5度)だけボビン3が回転する(図24に示された状態を経て図25に示された状態になる)。
【0109】
さらに、ボビン3、第1ロックピース407、ロックプレート403、および第2ロックピース409が一体的に回転し、第2ロックピース409が第2C字状溝401内の長手方向一方端部401aから他方端部401bに摺動する距離に対応する角度だけ(例えば、291.6度)、ボビン3が回転して全体の回転が停止されるので、ボビン3は、全体として、3.275回転分、即ち1179度、回転することが可能である。
尚、上記説明では、全体としての回転量の理解を助ける意味で、ある回転に続いて次の回転が生じる旨説明したが、実際にはこれらは同時並行的に進行し、合計回転量が例えば上記の3.275回転となる。
【0110】
以上説明したように、この実施の形態では、第1C字状溝400内と第1貫通穴405A内を第1ロックピース407が摺動できるとともに、第2C字状溝401内と第2貫通穴405B内を第2ロックピースが摺動できるので、ロック手段100により、ボビン(巻取軸)3が一旦阻止された後もボビン3が回転することができるが、第1C字状溝400の長さ、第1貫通穴405Aの長さ、第2貫通穴405Bの長さ、および第2C字状溝401の長さとを合計した長さに対応して、その回転角度が規制される。
【0111】
従って、車両緊急時等にトーションバー200Aが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビング50の引出し量が適正な量に規制されるので、車両運転時の安全性が向上されるとともに、図16に示された例に比べ、ロックプレート403に貫通穴405が形成されているので、回転規制機構300の軸方向長さを小さく設定できる結果、リトラクターの小型化が可能となる。
【0112】
なお、所望の規制回転角度が比較的小さな場合にはロックプレート403を備えない構成とすることも可能である。また、複数のロックプレート403とロックピースが組み合わされることにより、ボビン3の規制回転角度を適宜設定することも可能である。これによって、車種や車両の性能等に対応させて、適正な規制回転角度が設定できる。
【0113】
【発明の効果】
以上の説明で理解されるように、請求項1に記載のシートベルト用リトラクターでは、ロック手段に所定の荷重が負荷されると、係合部材が被係合部に係合し、巻取軸の回転はそのロック手段により一旦阻止され、ロック手段にその荷重以上の荷重が負荷されると、シャフトが捩じれるのに対応して巻取軸が回転され、ウェビングの引出しが可能となるが、その引出し可能な状態は、回転規制機構により、巻取軸の回転が規制されて所定の角度とされているので、車両緊急時等にシャフトが必要以上に捩じれた場合にも、ウェビングの引出し量が適正な量に規制される結果、車両運転時の安全性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートベルト用リトラクターの好適な実施の形態におけるシートベルト用リトラクターの分解斜視図の一部である。
【図2】図1に示されたシートベルト用リトラクターの残り部分を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示されたシートベルト用リトラクターの縦断面正面図である。
【図4】 (a) は図1に示されたポールのセンサー側斜視図であり、(b) は該ポールのリトラクター内側斜視図である。
【図5】図3に示されたシートベルト用リトラクターのV−V線断面矢視図であ る。
【図6】図3に示されたシートベルト用リトラクターのVI−VI線断面矢視図である。
【図7】図3に示されたシートベルト用リトラクターのウェビングの引き出しロック動作を説明する為のVII−VII線断面矢視図である。
【図8】図3に示されたシートベルト用リトラクターのウェビングの引き出しロック動作を説明する為のVII−VII線断面矢視図である。
【図9】図8に示されたポールの係合状態を説明する為の要部拡大図である。
【図10】ボビンの閉塞板に形成されたガイド部内でのロックピースの摺動状態を 示す説明図である。
【図11】ボビンの閉塞板に形成されたガイド部内でのロックピースの摺動状態を 示す説明図である。
【図12】ボビンの閉塞板に形成されたガイド部内でのロックピースの摺動状態を 示す説明図である。
【図13】プレートに形成されたガイド部内でのロックピースの摺動状態を示す説明図である。
【図14】プレートに形成されたガイド部内でのロックピースの摺動状態を示す説明図である。
【図15】他の実施の形態を示す説明図であって、ガイド部の形状を示す概略構成図である。
【図16】他の実施の形態を示す説明図であって、複数のロックプレートが設けられる場合の、模式的構成図である。
【図17】他の実施の形態における全体構成を示す一部省略斜視図である。
【図18】第1C字状溝の構成を示す説明図である。
【図19】第2C字状溝の構成を示す説明図である。
【図20】ロックプレートの構成を示す説明図である。
【図21】回転規制機構の初期状態を示す説明図である。
【図22】第1のボビンの回転を示す説明図である。
【図23】第2のボビンの回転を示す説明図である。
【図24】第3のボビンの回転における経過を示す説明図である。
【図25】第3のボビンの回転を示す説明図である。
【図26】第4のボビンの回転を示す説明図である。
【符号の説明】
1 リトラクターベース
1a、1b 側板
2 第1列の係合内歯
2a 側面
3 ボビン
4 内歯ラチェット
4a 係止孔
5 第2列の係合内歯
5a 側面
6 回転支軸
7 支軸
8 係止突起
11 回転支軸
12 支軸
15 巻取りばね装置
16 ポール
16b 係合突起
16d 押圧突起
18 ラチェットホイール
19 支軸
20 揺動レバー部材
25 センサースプリング
26 ロックアーム
27 第1列の係合歯
27a 側面
28 胴部
28A、28B 閉塞板
29 第2列の係合歯
29a 側面
30 イナーシャプレート
34 ギアケース
34a 内歯ギア
35 センサーカバー
100 ロック手段
200 エネルギー吸収機構
200A トーションバー(捩じれ可能なシャフト)
300 回転規制機構
301 丸穴
303 角穴
305 ガイド部
307 ガイド部
309 ロックプレート
309A 角穴
311 プレート
313 ロックピース
315 軸受けブッシュ
400 第1C字状溝
401 第2C字状溝
403 ロックプレート
405 貫通穴
405A 貫通穴
405B 貫通穴
407 第1ロックピース
409 第2ロックピース

Claims (1)

  1. ウェビングが巻装される巻取軸と、
    該巻取軸の軸方向における一端側方に設けられたプレートに揺動可能に軸支される係合部材が、車両緊急時に応答してリトラクターベースに設けられた被係合部と係合されることにより、前記巻取軸からウェビングが引出される方向に対して、該巻取軸の回転を阻止可能とされたロック手段と、
    自身の軸回りに捩じれ可能とされて、一端で前記巻取軸と、他端で前記プレートに固定され、該ロック手段に所定の荷重が負荷されるのに応答して捩じれることにより、前記巻取軸を前記ウェビング引出し方向に回転させる棒状シャフトと、が備えられたシートベルト用リトラクターであって、
    前記シャフトが捩じれるのに伴って、前記巻取軸から前記ウェビングが引出される方向へ該巻取軸が所定の角度だけ回転したときには、その回転が規制される回転規制機構が設けられ、
    該回転規制機構は、前記巻取軸の円周方向に沿う形状とされた所定の長さのガイド部と、前記ガイド部内に常時配置され、前記ガイド部に沿って摺動可能なロックピースとを備え、前記ガイド部は、前記巻取軸と、前記プレートとの軸方向における互いの対向面の少なくとも一方、或は、前記巻取軸と、前記巻取軸と前記プレート間に設けられたロックプレートとの軸方向における互いの対向面の少なくとも一方に形成されることを特徴とするシートベルト用リトラクター。
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