JPH061496Y2 - ウエビング巻取装置用ロツク機構 - Google Patents

ウエビング巻取装置用ロツク機構

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JPH061496Y2
JPH061496Y2 JP1987044719U JP4471987U JPH061496Y2 JP H061496 Y2 JPH061496 Y2 JP H061496Y2 JP 1987044719 U JP1987044719 U JP 1987044719U JP 4471987 U JP4471987 U JP 4471987U JP H061496 Y2 JPH061496 Y2 JP H061496Y2
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winding shaft
webbing
lock
winding
rotation
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広 柘植
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、ウエビングの急激な引出しに応じて巻取軸の
ウエビング引出し方向回転を瞬時に停止させるロック機
構に用いられ、特にウエビングの巻取軸への全巻取時に
ロック機構の作動を阻止することができるウエビング巻
取装置用ロック機構に関する。
[従来技術] 現在、車両に設置される巻取装置には、ウエビングの急
激な引き出しに感応して、ロック手段を作動させ、ウエ
ビングの引き出しを瞬時に阻止するロック機構が内蔵さ
れている。すなわち、車両が緊急状態に陥ると、乗員の
慣性力によりウエビングが急激に引き出され、この急激
なウエビング引出力で巻取軸に付勢力で追従回転してい
るロック輪に巻取軸に対して回転遅れを生じさせ、この
ロック輪と巻取軸の相対回転でロック手段を作動させて
巻取軸のウエビング引出方向回転を瞬時にこれを阻止す
るようになっている。これにより乗員を拘束状態とする
ことができる。
ところで、このロック機構では、巻取軸を若干量ウエビ
ング巻取方向へ回転させることによりロック手段の作動
を解除することができる。
ここで、乗員がウエビングの装着を解除する場合、巻取
軸は付勢手段でウエビング巻取方向へ付勢されているた
め、乗員がウエビングを手放すとウエビングが急速に巻
き取られることがある。このような状態でウエビングの
巻取が終了すると、巻取軸の回転が急激に停止するた
め、ウエビングを急激に引き出した場合と同じ状態にな
る。
この作用により、ロック手段が作動して巻取軸のウエビ
ング引き出し方向回転が阻止されることになる。ところ
が、この状態からロック機構の作動状態を解除するため
には巻取軸をウエビング巻取方向へ若干量だけ回転させ
てロック手段の作動を解除させる必要があるが、ウエビ
ングが全て巻き取られているため、このロック手段が解
除できなくなる場合がある。
このため、ウエビングの巻取時には巻取軸と共に回転す
るロータへ軸支されたポールレバーをロック輪へ噛み合
わせロック輪の巻取軸に対する回転遅れを阻止してロッ
ク手段を作動させなくすることが考えられている(実願
昭60−188037号)。これにより、前記不具合を
解消することができる。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、前記ロータと巻取軸との嵌合部は共に合
成樹脂製であり、例えば、ロック輪の慣性力をアップ
(ロック輪の質量増大)させて、センサの感度を向上さ
せた場合、ロック輪のウエビング巻取方向回転後の急激
な停止時(ポールレバーとロック輪とが噛み合っている
状態)にロータへ加わる荷重が大きくなり、前記嵌合部
では支持しきれなくなることがある。
本考案は上記事実を考慮し、ロック輪の急激なウエビン
グ巻取方向回転停止時にロータへ加わる荷重を巻取軸の
アンカ部材へと確実に伝達することができるウエビング
巻取装置用ロック機構を得ることが目的である。
[問題点を解決するための手段] 本考案に係るウエビング巻取装置用ロック機構は、車体
に固定されたフレームに形成される互いに平行な一対の
脚板に掛け渡され、ウエビングを巻き取るための巻胴を
備えた巻取軸と、前記巻取軸の一端側の軸部から半径方
向へ突出されたアンカ部材と、前記アンカ部材が形成さ
れた側に対応する脚板の前記巻取軸回りに取付けられ、
内歯が形成された固定ロック部材、及び巻取軸のアンカ
部材を囲むように取付けられ、この巻取軸の半径方向に
移動可能とされて、半径方向移動時に前記内歯と噛み合
う歯部が形成され、前記巻取軸のウエビング引出方向回
転をアンカ部材を介して阻止する移動ロック部材を備え
たロック手段と、前記巻取軸に軸支され、付勢力を介し
て追従回転するロック輪と、前記ロック手段の移動ロッ
ク部材とロック輪との間に設けられ、前記ウエビングの
急激な引出しに応じてロック輪が慣性力によって巻取軸
に対して回転遅れを生じたときに前記移動ロック部材の
巻取軸の半径方向への移動を案内する案内手段と、巻取
軸と共に回転するロータと、前記ロータの回転軸に対し
て偏心された位置に軸支され、前記ロック輪の移動軌跡
外の第1の位置及びロック輪の回転遅れを阻止する第2
の位置へ移動可能なポールレバーと、巻取軸に摩擦係合
され、前記ポールレバーを巻取軸のウエビング引出方向
回転時には第1の位置へ移動させ、ウエビング巻取方向
回転時には第2の位置へ移動させるカムプレートと、
前記巻取軸とカムプレートとの摩擦係合力よりも強い摩
擦力で前記巻取軸の回転に伴うカムプレートの回転を制
限する摩擦係合手段と、前記ロータの半径方向に前記ア
ンカ部材の側面と当接するように突出され、ロック輪の
急激なウエビング巻取方向回転停止時にロック輪の慣性
力による回転力で前記第2の位置のポールレバーを介し
てロータへ加わる荷重を支持する支持部材と、を有して
いる。
[作用] 車両が走行中に緊急状態に陥ると、ウエビング装着状態
の乗員の慣性力でウエビングが巻取軸から急激に引出さ
れる。ウエビングが急激に引出されると、巻取軸に付勢
力で追従回転していたロック輪は付勢力に抗して巻取軸
に対して回転遅れが生じる。このロック輪と巻取軸の相
対回転でロック手段が作動する。すなわち、移動ロック
部材が半径方向へ突出し固定ロック部材と噛み合い、巻
取軸のウエビング引出方向回転が瞬時に阻止され、乗員
を確実に拘束することができる。
ところで、このような機構を備えた巻取装置において、
乗員がウエビング装着を解除すると、引出されているウ
エビングは巻取軸の巻胴へ層状に巻取られ、全て巻き取
った状態で急激にその回転が停止する。この急激な停止
はロック輪を巻取軸に対して回転遅れを生じさせる作用
と同様であるが、巻取軸のウエビング巻取回転時にはポ
ールレバーをロック輪へと噛み合わせ、ロック輪に回転
遅れを生じさせないようにしているので、ウエビングの
全巻取状態ではロック手段は作動されない。従って、そ
の後のウエビングの引出しは円滑に行なうことができ
る。
また、車両緊急時の乗員の慣性力によるウエビング引出
しに応じたロック輪の回転遅れ動作はロック輪自身の質
量に影響される。すなわち、ロック輪の質量が大きいほ
ど感応性が高く、より確実に車両緊急状態を感知するこ
とができる。
ところで、このように、ロック輪の質量を増大させた場
合、ロック輪のウエビング巻取方向回転の急激な停止時
にポールレバーを介してロータへその荷重が加わるが、
本考案では、ロータをこのロータの軸回りにアンカ部材
の側面に当接するように支持部材を設け、このロータを
支持部材を介してアンカ部材で支持するようにしてい
る。
このため、ロック輪の回転遅れの阻止中、すなわち巻取
軸がウエビング巻取方向に回転して全巻状態となったと
き、ロータへ加わる荷重を支持部材を介してアンカ部材
で確実に支持することができる。従って、ロータと巻取
軸との係合部が損傷するようなことが防止される。
このため、例えばロータ等の周辺部品の強度に拘らず車
両急減速状態の感知能力を向上するためのロック輪の質
量を自由に選択することができる。
[実施例] 第1図には本考案に係るロック機構が適用されたウエビ
ング巻取装置の実施例が分解斜視図として示されてい
る。この巻取装置ではフレーム10が図示しない取付け
ボルトによって車体へ固着されている。このフレーム1
0の両側部からは一対の脚板12、14が互い平行に延
長されている。
これらの脚板12、14には巻取軸20が軸支されてお
り、この巻取軸20の中央部へ半径方向に貫通される貫
通孔(図示省略)には乗員拘束用ウエビング23の一端
が係止されるようになっている。この乗員拘束用ウエビ
ング23は巻取軸20へ層状に巻き取られており、ウエ
ビング端部に取り付けられたタングプレートを、車体へ
取付けられるバックル装置(共に図示省略)に係合させ
ることにより乗員はウエビングの中間部を装着すること
ができる。
巻取軸20の長手方向一端(脚板12側端部)にはぜん
まいばね27の内端部が係止されている。このぜんまい
ばね27の外端部はこれを収容するばねカバー29へ係
止されており、これにより巻取軸20は、ぜんまいばね
27の付勢力で第1図矢印A方向へ付勢回転するように
なっている。また、巻取軸20の他端からは、アンカ部
材とされる突出部20Aが一体的に形成されている。
突出部20Aの回りには第2図及び第3図にも示される
ロック手段の一部を構成するロックプレート24、25
が配置されている。これらのロックプレート24、25
はそれぞれ中央部に略U字形の切欠凹部26が形成され
た略C字状となっており、この切欠凹部26内へ突出部
20Aが対応して巻取軸20と共に回転するようになっ
ている。この突出部20Aは金属製で強度の高い部材と
されている。この切欠凹部26は幅寸法は第3図及び第
4図に示される如く突出部20Aの幅寸法より若干大き
く形成されており、ロックプレート24、25が巻取軸
20に対して所定角度だけ相対回転可能となっている。
これらのロックプレート24、25の一端にはそれぞれ
爪部28、30が形成されており、脚板12へ固着され
るロックプレート24、25と共にロック手段とされる
内歯ラチエットホイル32のロック歯と対応している。
さらに、ロックプレート24、25にはそれぞれ一対の
ピン34、36が突出しており、ロック輪38へ形成さ
れる長孔40内へ挿入されている。このロック輪38は
表面全体が合成樹脂製の部材で被覆されているが、内部
には比較的質量の大きい例えば金属(図示省略)が埋め
込まれている。ロック輪38は巻取軸20の軸心部から
突出される小径軸部20Bへ軸支されて巻取軸20と相
対回転可能となっている。
また、このロック輪38の外周近傍には第1図紙面手前
方向にピン41が突出され、ねじりコイルばね44の中
間部が挿入されている。ねじりコイルばね44の一端は
小径軸部20Bの先端へ取り付けられたロータ42へ係
止され、他方の端部はロック輪38へ係止されている。
このねじりコイルばね44の付勢力を受けてロック輪3
8が巻取軸20のウエビング引出方向(第1図矢印A方
向と反対方向)に付勢回転されている。
従って、このロック輪38はねじりコイルばね44の付
勢力で第2図に示される如くロックプレート24、25
のピン34、36を長孔40の一端部へ収容して爪部2
8、30を内歯ラチエットホイル32と離間させてい
る。
しかし、このロック輪38はウエビング引出方向に回転
する巻取軸20との間に相対回転が生ずるとねじりコイ
ルばね44の付勢力に抗して回転遅れを生じ、この回転
遅れ時にはロックプレート24、25を長孔40の長手
方向へ案内し、これによって第3図に示される如く爪部
28、30を内歯ラチエットホイル32へかみ合わせる
ようになっている。
ロータ42にはその半径方向へ突出された扇形状の支持
部材43が一体形成され、突出部20Aと対応してい
る。すなわち、ロータ42の軸部にに設けられた係止爪
42Aを前述の如く小径軸部20Bへ挿入して係止した
場合に、突出部20Bの側面部と支持部材43の軸直角
方向と平行な面43Aとが当接され、位置決めがなされ
るようになっている。また、この支持部材43はロータ
42に巻取軸20とは異なる方向の回転力が加わった場
合にその荷重を前記突出部20Aへ伝達する役目を有し
ている。
ここで、ウエビング23の引き出しに応じて巻取軸20
が第1図矢印A方向と反対方向へ回転すると、この回転
力がねじりコイルばね44を介してロック輪38へ伝達
される。ところが、巻取軸20が急激に回転するとねじ
りコイルばね44が変形して、ロック輪38へは巻取軸
20の回転力が伝達されず、ロック輪38との間に相対
回転が生ずるようになっている。
ロータ42のロック輪38と反対方向の面には、巻取軸
20と同軸状の筒体50が設けられカムプレート52に
設けられた円孔52Aへ挿入軸支されている。また、カ
ムプレート52のロータ42の反対方向へ突出された筒
体52Bの前記円孔52Aと連通された部分にはセンサ
カバー54に設けられたピン54Aが挿入軸支されてい
る。筒体52Bの外周には略V字状のフリクションスプ
リング56が自己の付勢力ではめ込まれ保持されてい
る。このフリクションスプリング56の屈曲部近傍はセ
ンサカバー54に取り付けられた2本のピン54B、5
4Cに挟持され、カムプレート52から伝達される回転
力が阻止されている。従って、このフリクションスプリ
ング56はカムプレート52の回転力に摩擦力を付与す
ることができるようになっている。
カムプレート52には、その半径方向に2本のアーム部
52C、52Dが形成されロータ42にピン45を介し
て軸支されたポールレバー60の長手方向両端部とそれ
ぞれ対応している。
ポールレバー60は、ロータ42が回転するとロータ4
2とは相対位置が変化することなく一体回転するが、こ
のポールレバー60の一端部がカムプレート52のアー
ム部52C、52Dの一方によってその回転が制限され
ポールレバー60がピンを中心に所定量回転するように
なっている。この状態からさらにロータ42が回転する
と、ポールレバー60の押圧力により、フリクションス
プリング56の摩擦力に抗してカムプレート52を一体
回転させるようになっている。
ポールレバー60の一端部には爪部60Aが形成され、
ロック輪38へ形成された回転中心方向の突起部62と
対応されている。
ここで、巻取軸20がウエビング巻取方向へ回転する
と、ロータ42が巻取軸20と共に回転され、ポールレ
バー60の爪部60Aが形成された側の端部がカムプレ
ート52のアーム部52Cと当接されるようになってい
る。この場合、カムプレート52はフリクションスプリ
ング56の摩擦力により、その回転が阻止されるので、
ポールレバー60はピン45を中心に第5図(A)の時
計方向へ回転され、爪部60Aが突起部62と係合する
方向へ移動するようになっている。
また、巻取軸20のウエビング引出方向回転時には、ポ
ールレバー60の爪部60Aが形成された側と反対側の
端部がカムプレート52のアーム部54Dと当接し、前
記と同様の作用により、ポールレバー60の爪部60A
と突起部62とが離間される方向(第5図(B)の反時
計方向)へピン45を中心に回転し、それ以降はロータ
42とカムプレート52とは一体回転するようになって
いる。
ここで、爪部60Aと突起部62とが係合されている状
態では、ロック輪38の回転遅れが阻止され、ロック手
段が作動しない構成となっている。
以下本実施例の作用を説明する。
車両通常時では、ウエビング23を装着した乗員は、任
意にウエビング23を巻取軸20から引き出し、または
巻取軸20へ巻き取って自由な運転姿勢をとることがで
きる。すなわち、巻取軸20の通常回転では、ねじりコ
イルばね44が変形せず、ロック輪38との間に相対回
転が生じないため、巻取軸20のウエビング引き出し方
向回転が阻止されることはない。
車両が衝突等の緊急状態に陥いると、乗員は慣性により
加速度方向へ移動するので、ウエビング23が巻取軸2
0から急激に引き出される。
このため、通常は巻取軸20と共に回転するロック輪3
8の質量が高いためねじりコイルばね44が変形し、そ
の回転に遅れが生じ、巻取軸20との間に相対回転が生
じる。
この相対回転により巻取軸20と共に回転するロックプ
レート24、25は第3図に示される如くピン34、3
6がロック輪38の長孔40によって案内され、爪部2
8、30は内歯ラチエットホイル32とかみ合い巻取軸
20のウエビング引出方向回転が阻止される。この結果
乗員はウエビングによる確実な拘束状態となる。
乗員が車両の走行を停止させて、降車する場合、タング
プレートとバックル装置との係合を解除するとウエビン
グ23はぜんまいばね27の付勢力で自動的に巻取軸2
0へ巻き取られ、収容できる。
ここで、ウエビング23の巻き取りが終了すると、巻取
軸20の回転が急激に停止するため、ウエビング23を
急激に引き出し場合と同じ状態となる。
この場合、従来の巻取装置では、ねじりコイルばね44
が変形し、ロック輪38と巻取軸20との間に相対回転
を生じさせロックプレート24、25を内歯ラチエット
ホイル32へかみ合わせて巻取軸20のウエビング引き
出し方向回転を阻止することがあった。
しかし、本実施例では、巻取軸20のウエビング巻取方
向回転時には、ポールレバー60がロック輪38の突起
部62と係合し、ロック輪38に回転遅れを生じさせな
いようにしている。
これを詳細に説明すると、巻取軸20がウエビング巻取
方向へ回転すると、ロータ42が同方向へ一体回転す
る。
この場合、ロータ42の回転力をカムプレート52へ所
定摩擦力を介して伝達しているが、カムプレート52は
センサカバー54との間にこの摩擦力よりも強い摩擦力
を備えたフリクションスプリング56が介在されている
ので、カムプレート52は回転されない。
従って、ポールレバー60の一端部がカムプレート52
のアーム部54Cと当接し、ポールレバー60はピン4
5を中心に時計方向へ回転される。これにより、第5図
(A)に示される如く、爪部60Aがロック輪38の突
起部62と係合しロック輪38と巻取軸20との相対回
転を阻止することができる。
この相対回転阻止により、巻取軸20の回転が急激に停
止しても、ロック手段は作動せず、ウエビング23の全
巻取時にウエビング23が引き出せなくなる等の不具合
が生じない。
爪部60Aと突起部62との係合時から巻取軸20がさ
らにウエビング巻取方向へ回転すると、ポールレバー6
0がカムプレート52を押圧するので、カムプレート5
2はフリクションスプリング56の摩擦力に抗してロー
タ42と一体回転し、巻取軸20の回転の影響を及ぼす
ことはない。
ところで、ポールレバー60の爪部60Aがロック輪3
8の突起部62と係合された状態で、巻取軸のウエビン
グ巻取回転方向回転が急激に停止されると(これは、特
にウエビング23の全巻取時に生じる現象である。)、
ロック輪38の質量が大きいため、ロック輪38は依然
ウエビング巻取方向へ回転しようとする。この力はポー
ルレバー60の爪部60Aへ伝達され、ピン45を介し
てロータ42へも伝達されるが、ロータ42は支持部材
43を介して巻取軸20の突出部20Aと当接されてい
るので、巻取軸20の小径軸部20Bへと係止した係止
爪42Aへ荷重が加わることはなく、この荷重は支持部
材43を介して巻取軸20へと伝達されるので、係止爪
42Aをこの荷重で破損させる等の不具合は生じない。
次に、巻取軸20をウエビング引出方向へ回転させる場
合は前記と同様の作用をポールレバー60の他方の端部
で作用させるので第5図(B)に示される如く、ポール
レバー60はピン45を中心に反時計方向へ回転し、爪
部60Aと突起部62とを離間させることができる。
従って、この状態でのウエビング23の急激な引出時に
は、ロック輪38が回転遅れを生じ、ウエビング23の
引出方向回転を確実に阻止することができる。
このように、本実施例では、質量の大きいロック輪38
を適用して、このロック輪38にウエビング巻取方向回
転の急激な停止があった場合に生じる荷重がその周辺部
品、特にロータ42に吸収されることが防止できるの
で、ロック輪38の質量を自由に選択して車両緊急時の
感応性能を最適とすることができる。
[考案の効果] 以上説明した如く本考案に係るウエビング巻取装置用用
ロック機構は、比較的質量の大きい、金属等が埋め込ま
れたロック輪〔38〕によって、ウエビング巻取終了直
後にロックアップ防止用の部材に加わる荷重を巻取軸の
芯金〔実際には芯金と一体の突出部20A〕へ確実に伝
達させ、変形や損傷を防止することができるという優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る巻取装置の分解斜視図、第2図及
び第3図はロック手段の作動状態を示す正面図、第4図
はロック輪と巻取軸との連結状態を示す正面図、第5図
(A)及び(B)はポールレバー及びカムプレートの移
動を示す説明図である。 20…巻取軸、 20A…突出部(アンカ部材)、 23…ウエビング、 24、25…ロックプレート(ロック手段)、 32…内歯ギヤホイル(ロック手段)、 38…ロック輪、 42…ロータ、 43…支持部材、 52…カムプレート、 56…フリクションスプリング(摩擦係合手段)、 60…ポールレバー、 60A…爪部、 62…突起部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に固定されたフレームに形成される互
    いに平行な一対の脚板に掛け渡され、ウエビングを巻き
    取るための巻胴を備えた巻取軸と、 前記巻取軸の一端側の軸部から半径方向へ突出されたア
    ンカ部材と、 前記アンカ部材が形成された側に対応する脚板の前記巻
    取軸回りに取付けられ、内歯が形成された固定ロック部
    材、及び巻取軸のアンカ部材を囲むように取付けられ、
    この巻取軸の半径方向に移動可能とされて、半径方向移
    動時に前記内歯と噛み合う歯部が形成され、前記巻取軸
    のウエビング引出方向回転をアンカ部材を介して阻止す
    る移動ロック部材を備えたロック手段と、 前記巻取軸に軸支され、付勢力を介して追従回転するロ
    ック輪と、 前記ロック手段の移動ロック部材とロック輪との間に設
    けられ、前記ウエビングの急激な引出しに応じてロック
    輪が慣性力によって巻取軸に対して回転遅れを生じたと
    きに前記移動ロック部材の巻取軸の半径方向への移動を
    案内する案内手段と、 巻取軸と共に回転するロータと、 前記ロータの回転軸に対して偏心された位置に軸支さ
    れ、前記ロック輪の移動軌跡外の第1の位置及びロック
    輪の回転遅れを阻止する第2の位置へ移動可能なポール
    レバーと、 巻取軸に摩擦係合され、前記ポールレバーを巻取軸のウ
    エビング引出方向回転時には第1の位置へ移動させ、ウ
    エビング巻取方向回転時には第2の位置へ移動させるカ
    ムプレートと、 前記巻取軸とカムプレートとの摩擦係合力よりも強い摩
    擦力で前記巻取軸の回転に伴うカムプレートの回転を制
    限する摩擦係合手段と、 前記ロータの半径方向に前記アンカ部材の側面と当接す
    るように突出され、ロック輪の急激なウエビング巻取方
    向回転停止時にロック輪の慣性力による回転力で前記第
    2の位置のポールレバーを介してロータへ加わる荷重を
    支持する支持部材と、を有するウエビング巻取装置用ロ
    ック機構。
JP1987044719U 1987-03-26 1987-03-26 ウエビング巻取装置用ロツク機構 Expired - Lifetime JPH061496Y2 (ja)

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JP1987044719U JPH061496Y2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26 ウエビング巻取装置用ロツク機構

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JPS63151354U JPS63151354U (ja) 1988-10-05
JPH061496Y2 true JPH061496Y2 (ja) 1994-01-12

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JP1987044719U Expired - Lifetime JPH061496Y2 (ja) 1987-03-26 1987-03-26 ウエビング巻取装置用ロツク機構

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JP (1) JPH061496Y2 (ja)

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