JPH08334086A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH08334086A
JPH08334086A JP7141737A JP14173795A JPH08334086A JP H08334086 A JPH08334086 A JP H08334086A JP 7141737 A JP7141737 A JP 7141737A JP 14173795 A JP14173795 A JP 14173795A JP H08334086 A JPH08334086 A JP H08334086A
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chamber
hole
suction
cylinder block
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Isato Ikeda
勇人 池田
Yasushi Sato
裕史 佐藤
Tomoji Taruya
知二 樽谷
Hiromi Michiyuki
広美 道行
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
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    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/109Lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/04Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid

Abstract

(57)【要約】 【目的】分離油の貯溜量の増大と、還油孔に配設されて
いる弁手段の省去を図る。 【構成】吐出室16、17と連なって後部シリンダブロ
ック2の高圧領域に内装された油分離室32及び分離油
回収用の一次油溜室36と、両シリンダブロック1、2
の上部位置を占め、一次油溜室36と直結した導油路を
形成する吸入系とは絶縁されたボルト挿通孔1a’、2
a’と、後部シリンダブロック2の外端閉塞域に設けら
れた絞り通路38を介して該ボルト挿通孔2aと接続さ
れた中心軸孔2bを含む主油溜室Sとを備えたことによ
り、該絞り通路38が高圧冷媒ガスの逆流を抑止する弁
機能と油量調整機能を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧冷媒ガスの油分離
機構を内蔵した圧縮機、具体的には斜板などのカムプレ
ートを備えた圧縮機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】主として車両空調用に供されるこれらの
圧縮機では、可動部分の潤滑に供される潤滑油が冷媒ガ
ス中にミスト状に混在されている。したがって、圧縮機
から吐出される冷媒ガスと共に混在油粒がそのまま冷凍
回路に吐出循環されると、この油粒が蒸発器の内壁等に
付着して熱交換の効率を低下させる。
【0003】このため、従来では、圧縮機から凝縮器に
至る高圧管路中に油分離器を別設して、分離された潤滑
油を還油配管を介して圧縮機内へ戻すように構成したも
のが実用されているが、機器、配管の増設に伴う総合的
な冷凍回路構成の幅輳化に加えて、小径、かつ長尺状に
形成された還油配管に目詰りなどの事故も生じ易いの
で、近時、圧縮機に直接油分離機構を内蔵させた構成の
ものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した油分離
機構内蔵型の圧縮機では、機内に多量の潤滑油を貯溜し
ようとすると、油溜室のスペース確保のために機体の大
型化が避けられないといった問題がある。また、機内の
高圧領域で分離された分離油を回収する油溜室と、該分
離油を還給する低圧領域(例えばクランク室)とは通常
還油孔によって連通せしめられており、適正な還油量の
保持や、機台停止後の貯溜油枯渇時、該還油孔を経由し
て生じる高圧冷媒ガスの逆流抑制といった点を考慮し
て、浮子弁など各種の弁装置が配設されているが、還油
孔の通路断面積が小さいだけに作動不良を生じやすいと
いった問題もある。
【0005】さらに、このような分離油がクランク室へ
還給されたとしても、吸入ポートからクランク室内に流
入した冷媒ガスは構造上の必然性からクランク室の周壁
に沿って流動するため、とかく中心近傍の領域では冷媒
ガスが希薄化されるといった傾向がある。その結果、と
くに駆動軸を支承するラジアル軸受に潤滑不足が生じや
すく、また、合理化対策の一環としてカムプレートを挟
持するスラスト軸受に複合型の滑り軸受の採用を試みた
ものでは、ころがり軸受にみられるような大きな遊隙と
して存在しえない滑り面への給油が極端に悪化すること
となって、上記ラジアル軸受ともども早期摩耗が避けら
れないといった問題もある。
【0006】本発明の第1の解決課題は、機体の大型化
を招くことなく貯溜油量の増大を図ることであり、第2
の解決課題は、分離油の還油孔に配置されている弁装置
を省去すると同時に回転系軸受部の潤滑不足を解消する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の圧縮機は、前後に複数のボアを並設して結合
部分にクランク室を形成した対のシリンダブロックと、
両シリンダブロックの中心軸孔にラジアル軸受を介して
嵌挿支承された駆動軸と、クランク室内の該駆動軸に装
着され、かつスラスト軸受を介して両シリンダブロック
に挟持されたカムプレートと、該カムプレートに係留し
て前後のボア内を直動するピストンと、各ボアに対応す
る吸入孔及び吐出孔を貫設した弁板と、外方域に吸入
室、内方域に吐出室を画設し、かつ吸入弁及び吐出弁を
装備した該弁板を挟持して通しボルトによりシリンダブ
ロックの両外端を閉塞するハウジングとを有し、上記通
しボルトの周域に上記クランク室と上記吸入室とを連通
する吸入通路を開設した圧縮機において、上記吐出室と
連なってシリンダブロックの高圧領域に内装された油分
離室及び分離油回収用の一次油溜室と、両シリンダブロ
ックの上部位置を占め、該一次油溜室と直結した導油路
を形成する吸入系とは絶縁されたボルト挿通孔と、該ボ
ルト挿通孔に接続された上記中心軸孔の後端部を含む主
油溜室とを備えたことを特徴としている。
【0008】請求項2記載の圧縮機は、上記吸入系とは
絶縁されたボルト挿通孔は、後部シリンダブロックの外
端閉鎖域に設けられた絞り通路を介して上記主油溜室と
接続されていることを特徴としている。請求項3記載の
圧縮機は、上記シリンダブロックの両外端面に吸入系と
は絶縁された上記ボルト挿通孔の少なくとも他の一つと
両中心軸孔とをそれぞれ連通する油溝が刻設されている
ことを特徴としている。
【0009】請求項4記載の斜板式圧縮機は、上記ラジ
アル軸受の双方が滑り軸受、上記スラスト軸受の双方が
複合型の滑り軸受で構成されていることを特徴としてい
る。なお、上記絞り通路が形成される後部シリンダブロ
ックの外端閉塞域とは、後部シリンダブロックの外端面
又はこれに密合される封止部材(ガスケット)などを含
む称呼である。
【0010】
【作用】請求項1及び2記載の圧縮機では、両シリンダ
ブロックの上部位置を占めるボルト挿通孔の一つが、吸
入系と絶縁された導油路として形成されており、油分離
機構によって一次油溜室に回収された分離油は、至近距
離で結ばれた該導油路で再貯溜され、後部シリンダブロ
ックの中心軸孔、とくに中立的雰囲気である同中心軸孔
を含んで形成された主油溜室に逐次導入貯溜される。該
中心軸孔内には駆動軸を支承するラジアル軸受が収嵌さ
れており、駆動軸との嵌合細隙がもたらす減圧作用が該
貯溜油を吸引し、カムプレートを挟持するスラスト軸受
部に到達した油成分は遠心力の助勢を得てクランク室内
へと還元される。この場合、とくに請求項2記載の圧縮
機では、分離油が後部シリンダブロックの外端閉塞域に
形成された狭隘な絞り通路を介して後部シリンダブロッ
クの中心軸孔に導かれており、この絞り通路が油量調整
機能に加えて貯溜油枯渇時における高圧冷媒ガスの逆流
を抑止する実質的な弁機能を備えている。
【0011】請求項3記載の圧縮機では、主油溜室内の
貯溜油を油溝及び吸入系と絶縁された他のボルト挿通孔
を介してフロント側の中心軸孔へも供給することによ
り、クランク室へ還元される分離油をそのまま活用し
て、とかく不十分であった回転系軸受部の全てを積極的
に潤滑しうるので、請求項4記載の圧縮機のように、合
理化に不可欠なラジアル、スラスト両軸受の滑り軸受へ
の転換も十分可能とすることができる。また、分離油が
クランク室へ還元されるまでの道程がきわめて長く、し
かも導油路を形成するボルト挿通孔を含んでその貯油能
力が大幅に高められるので、油温の低下に基づく潤滑性
の向上とともに、長期にわたる油切れを巧みに防止する
ことができる。
【0012】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を具体的
に説明する。図1、図2は片側5気筒の両頭斜板式圧縮
機を示すもので、前後に対設されたシリンダブロック
1、2の両端部は前後の弁板3、4を介してフロント及
びリヤのハウジング5、6により閉塞され、これらはボ
ルト挿通孔1a、2aに挿通された複数本の通しボルト
7によって結合されている。シリンダブロック1、2の
結合部分にはクランク室としての斜板室8が形成され、
そこには両シリンダブロック1、2の中心軸孔1b、2
bを貫通する駆動軸9に固定されたカムプレートとして
の斜板10が収容されている。上記シリンダブロック
1、2には、5対のボア11が、駆動軸9と平行に、か
つ駆動軸9を中心とする放射位置に形成され、各ボア1
1には両頭形のピストン12が嵌挿されて、各ピストン
12は半球状のシュー13を介して斜板10に係留され
ている。
【0013】上記フロント及びリヤのハウジング5、6
にはそれぞれ外方域に吸入室14、15が形成され、内
方域に吐出室16、17が形成されている。また、前後
の弁板3、4にはそれぞれ吸入室14、15から各ボア
11内に低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入孔18、
19と、各ボア11から吐出室16、17内に圧縮され
た高圧の冷媒ガスを吐出するための吐出孔20、21と
が形成されている。さらに、弁板3、4のシリンダブロ
ック1、2側には吸入弁22、23が設けられ、弁板
3、4のハウジング5、6側には吐出弁24、25が設
けられている。
【0014】上記リヤ側シリンダブロック2の上部には
後述するシェルと結合される台座部26が設けられ、こ
の台座部26には斜板室8に開口する図示しない吸入ポ
ートが配設されている。両シリンダブロック1、2から
弁板3、4を通して穿設された上記ボルト挿通孔1a、
2aの一部(実施例においては2個)は、通しボルト7
との間の拡大遊隙によって実質的に斜板室8と吸入室1
4、15とを連通する複数の吸入通路として形成されて
おり、上記吸入ポートから斜板室8に吸入された冷媒ガ
スがこの吸入通路を通って吸入室14、15内に導入さ
れる。なお、27は軸封装置である。
【0015】さて、本発明の特徴的構成の一つである油
分離機構について以下に詳述する。図2に示すように、
上記台座部26にはシェル28が取付けられ、その内部
にはサイクロン方式の油分離室32が形成されている。
有底円孔状をなす該油分離室32の上部には、座繰孔状
に加工された誘導部32aが該油分離室32の周壁部へ
ほぼ接線状に開口されており、該誘導部32aの基端に
開口する通孔33は両シリンダブロック1、2に形成さ
れた一対の吐出通路34を経由して上記吐出室16、1
7と連通されている。一方、該油分離室32のやや下方
寄りには複数の貫孔35aをもつ隔板35が嵌着され、
該隔板35の下部領域と連なる隣室は該貫孔35aを介
して分離油を回収する一次油溜室36に形成されてい
る。該一次油溜室36はその底壁に穿設された通孔36
aが斜板室8及び吸入室14、15と絶縁されたボルト
挿通孔1a’、2a’のうち、両シリンダブロック1、
2の上部位置を占める一つと結ばれており、該ボルト挿
通孔1a’、2a’は下部位置を占める他の一つと共に
導油路を形成している(図1参照)。そして上部位置を
占める該ボルト挿通孔2a’の外端開口は、同外端面に
形成された狭隘な絞り通路38を介して中心軸孔2bに
連通されるが、この絞り通路38は後部シリンダブロッ
ク2の外端面と密合するガスケット(図示せず)にスリ
ットを設けるか又はエンボシング加工を施して形成する
ことも可能である。また、上記シエル28を覆閉する蓋
板29には上記油分離室32の中心部へ突入延在する吐
出管37が固着され該吐出管37の外端は図示しない外
部冷凍回路と連結されている。
【0016】次いで本発明のさらに特徴的な構成である
回転系軸受部並びにその潤滑機構について説明する。す
なわち、上記通孔36a、上部位置を占めて導油路を形
成するボルト挿通孔1a’、2a’及び絞り通路38に
よって上記一次油溜室36と連通された中心軸孔2bの
後端部は、リヤハウジング6の中心領域を含んで中立的
圧力雰囲気の主油溜室Sとして形成され、該中心軸孔2
bに該主油溜室Sとは油路48を有する隔壁49を隔て
てラジアル軸受51が収嵌されている。なお、本実施例
は分離油の回収還元と潤滑とを両立させて、両ラジアル
軸受50、51の滑り軸受化と共に、シリンダブロック
1、2と斜板10との間に挟装されるスラスト軸受4
0、41も複合型の滑り軸受で構成されている。そして
前部のスラスト軸受40を挟持する斜板10の前部ボス
並びに前部シリンダブロック1の支承部には、互いに対
向するフラットな受圧座が形成され、内輪40a、外輪
40bが両受圧座と密合することにより、該スラスト軸
受は安定、かつリジッドに挟持されている。
【0017】これに対し挟持手段を異にする後部のスラ
スト軸受41には、アキシャル荷重を吸収する緩衝機能
が付与されている。すなわち斜板10の後部ボスには比
較的大径の環状受圧座10aが形成されて、内輪41a
はその外径近傍で該環状受圧座10aと衝接し、一方、
後部シリンダ2の支承部には比較的小径の環状受圧座2
cが形成されて、外輪41bはその内径近傍で該環状受
圧座2cと衝接せしめられている。
【0018】そして両スラスト軸受40、41は図4に
示すように、互いに対向する滑り面によって内輪40
a、41aと外輪40b、41bとが密合されており、
内輪40a、41aの滑り面には例えばフッ素樹脂など
の低摩擦樹脂皮膜45が形成されている。また、外輪4
0b、41bの滑り面には内周縁から外周縁に向う適数
条の潤滑溝46が刻設され、該潤滑溝46は内周面を軸
方向に延びる通溝47と連接されている。
【0019】シリンダブロック1、2の両外端面には、
上記下部位置を占めて導油路を形成するボルト挿通孔1
a’、2a’と上記中心軸孔1b、2bとを連通する油
溝30が刻設されており、このような一連の油路によっ
てフロント側の回転軸受部も主油溜室Sと巧みに接続さ
れている。本実施例は上述のように構成されており、駆
動軸9の回転により斜板10が回転されると、各ピスト
ン12がボア11内で往復動され、それによって冷媒ガ
スの吸入、圧縮及び吐出が行われる。圧縮された高圧の
冷媒ガスは吐出室16、17から各吐出通路34及び通
孔33を介して油分離室32に導入される。すなわち、
通孔33から誘導部32aの基端部分に導かれた冷媒ガ
スは、該誘導部32aに形成された側壁の案内によりほ
ぼ接線方向から円孔状をなす油分離室32内に流入し、
図3に示す回転流によって与えられた遠心力により冷媒
ガス中の混在油粒は有効に分離される。なお、このよう
な油分離の過程を経ることによって冷媒ガスの脈動は物
理的に鎮静化されるので、きわめて安定した状態で冷凍
回路へと送給され、一方、冷媒ガスから分離された油成
分は油分離室32の周壁を流下し、隔板35に穿設され
た貫孔35aから滴落して一次油溜室36に回収され、
さらには通孔36aを経由して導油路を形成するボルト
挿通孔1a’、2a’に貯溜され、さらに絞り通路38
を経由して主油溜室S内に貯溜される。
【0020】該中心軸孔2b内には駆動軸9を支承する
ラジアル滑り軸受51が収嵌されており、駆動軸9との
嵌合細隙がもたらす減圧作用が隔壁49に貫設された油
路48を介して該貯溜油を誘引し、斜板10を挟持する
スラスト軸受41に到達した油成分は遠心力の助勢も得
て軸受空隙から斜板室8へと還元される。この場合、後
部シリンダブロック2の外端面に形成された絞り通路3
8は、油量調整機能に加えて貯溜油枯渇時における高圧
冷媒ガスの逆流を抑止する実質的な弁機能を果してい
る。
【0021】さて、本実施例においては通常、単に斜板
室8へ還元される分離油をそのまま活用して、とかく不
十分であったラジアル軸受50、51及びスラスト軸受
40、41の積極的な潤滑を果し、これらすべての軸受
要素を滑り軸受に転換して圧縮機の合理化に大きく寄与
することを狙いとしている。すなわち主油溜室Sに貯え
られた貯溜油の一部は、両シリンダブロック1、2の外
端面に刻設された油溝30並びにこれら両油溝30を連
通するボルト挿通孔1a’、2a’を介して前部シリン
ダブロック1の中心軸孔1bへと供給される。このため
両中心軸孔1b、2b内の油成分がラジアル軸受50、
51からスラスト軸受40、41を構成する外輪40
b、41bの通溝47及び潤滑溝46を潜通する間に、
ラジアル軸受50、51、スラスト軸受40、41の各
滑り面は勿論、フロント側の軸封装置27も十分潤滑さ
れる。しかもスラスト軸受40、41の相対的な滑り面
のいずれか一方(図は内輪側)に低摩擦樹脂皮膜45を
形成したり、上記外輪40b、41bの潤滑溝46を図
のように駆動軸9の回転方向(矢印)の向きに湾曲せし
めたものでは、滑り面の良好な摺動と同時に油成分の流
動がさらに活発化される。
【0022】したがって、合理化対策に欠かせないスラ
スト軸受40、41及びラジアル軸受50、51の滑り
軸受への転換も、かかる貯溜油量の増大並びに潤滑機構
の改善によって十分可能とすることができる。なお、上
記スラスト軸受40、41の挟持手段の相違に基づいて
機能する変動荷重の吸収や不安定振動の抑制作用は、上
記滑り軸受への転換にかかわりなく発揮される。
【0023】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、特許請
求の範囲に記載した構成を有するものであるから、以下
に掲記する優れた効果を奏する。 (1)請求項1及び2記載の圧縮機では、高圧冷媒ガス
から油分離機構によって一次油溜室に回収された分離油
は、導油路を形成するボルト挿通孔で再貯溜されたの
ち、さらに中心軸孔の後端部を含んで形成された主油溜
室に導入貯溜され、中心軸孔内に収嵌されたラジアル軸
受及びカムプレートを挟持するスラスト軸受を介してク
ランク室へ還元される結果、分離油の貯溜量は十分に確
保される。しかも貯溜油量確保にボルト挿通孔を活用し
ているため、機体の肥大化といった問題も全く生じな
い。さらに請求項2記載の圧縮機では、後部シリンダブ
ロックの外端閉塞域に形成された絞り通路が、貯溜油枯
渇時における高圧冷媒ガスの逆流を抑止する弁機能と供
給油量の調整機能を果すので、従来還油孔に配設されて
いた弁手段を完全に省去することができる。 (2)請求項3及び4記載の圧縮機では、両中心軸孔を
導通することにより、クランク室へ還元される分離油を
そのまま活用して前後の回転軸受部を積極的に潤滑しう
るので、ラジアル、スラスト両軸受の滑り軸受への転換
を可能として、合理化対策にこよなく貢献しうるととも
に、圧縮機の信頼性を格段に向上させることができる。 (3)また、分離油がクランク室へ還元されるまでの道
程がきわめて長く、しかも導油路を形成するボルト挿通
孔を含んでその貯油能力が大幅に高められるので、油温
の低下に基づく潤滑性の向上とともに、長期にわたる油
切れを巧みに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る両頭斜板式圧縮機の全容
を示す断面図。
【図2】油分離と分離油の還給構成を示すシリンダブロ
ックの一部断面側面図。
【図3】油分離室を示す平面図。
【図4】本発明の実施例に係るスラスト軸受を示し、
(a)は断面正面図、(b)は滑り面の側面図。
【符号の説明】
1は前部シリンダブロック、2は後部シリンダブロッ
ク、1a、2aはボルト挿通孔、1a’、2a’は吸入
系と絶縁されたボルト挿通孔、1b、2bは中心軸孔、
3、4は弁板、5はフロントハウジング、6はリヤハウ
ジング、7は通しボルト、8は斜板室、9は駆動軸、9
aは油孔、10は斜板、14、15は吸入室、22、2
3は吸入弁、30は油溝、32は油分離室、36は一次
油溜室、38は絞り通路、40、41はスラスト軸受、
40a、41aは内輪、40b、41bは外輪、45は
低摩擦樹脂皮膜、46は潤滑溝、47は通溝、Sは主油
溜室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道行 広美 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後に複数のボアを並設して結合部分にク
    ランク室を形成した対のシリンダブロックと、両シリン
    ダブロックの中心軸孔にラジアル軸受を介して嵌挿支承
    された駆動軸と、クランク室内の該駆動軸に装着され、
    かつスラスト軸受を介して両シリンダブロックに挟持さ
    れたカムプレートと、該カムプレートに係留して前後の
    ボア内を直動するピストンと、各ボアに対応する吸入孔
    及び吐出孔を貫設した弁板と、外方域に吸入室、内方域
    に吐出室を画設し、かつ吸入弁及び吐出弁を装備した該
    弁板を挟持して通しボルトによりシリンダブロックの両
    外端を閉塞するハウジングとを有し、上記通しボルトの
    周域に上記クランク室と上記吸入室とを連通する吸入通
    路を開設した圧縮機において、上記吐出室と連なってシ
    リンダブロックの高圧領域に内装された油分離室及び分
    離油回収用の一次油溜室と、両シリンダブロックの上部
    位置を占め、該一次油溜室と直結した導油路を形成する
    吸入系とは絶縁されたボルト挿通孔と、該ボルト挿通孔
    に接続された上記中心軸孔の後端部を含む主油溜室とを
    備えたことを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】上記吸入系とは絶縁されたボルト挿通孔
    は、後部シリンダブロックの外端閉鎖域に設けられた絞
    り通路を介して上記主油溜室と接続されていることを特
    徴とする請求項1記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】上記シリンダブロックの両外端面には吸入
    系とは絶縁された上記ボルト挿通孔の少なくとも他の一
    つと両中心軸孔とをそれぞれ連通する油溝が刻設されて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】上記ラジアル軸受の双方が滑り軸受、上記
    スラスト軸受の双方が複合型の滑り軸受で構成されてい
    ることを特徴とする請求項3記載の圧縮機。
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