JP3144616B2 - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

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JP3144616B2 JP07772195A JP7772195A JP3144616B2 JP 3144616 B2 JP3144616 B2 JP 3144616B2 JP 07772195 A JP07772195 A JP 07772195A JP 7772195 A JP7772195 A JP 7772195A JP 3144616 B2 JP3144616 B2 JP 3144616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧冷媒ガスの油分離
機構を内蔵した斜板式圧縮機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】主として車両空調用に供される斜板式圧
縮機では、可動部分の潤滑に供される潤滑油が冷媒ガス
中にミスト状に混在されている。したがって、圧縮機か
ら吐出される冷媒ガスと共に混在油粒がそのまま冷凍回
路に吐出循環されると、この油粒が蒸発器の内壁等に付
着して熱交換の効率を低下させる。
【0003】このため、従来では、圧縮機から凝縮器に
至る高圧管路中に油分離器を別設して、分離された潤滑
油を還油配管を介して圧縮機内へ戻すように構成したも
のが実用されているが、機器、配管の増設に伴う総合的
な冷凍回路構成の幅輳化に加えて、小径、かつ長尺状に
形成された還油配管に目詰りなどの事故も生じ易いの
で、近時、圧縮機に直接油分離機構を内蔵させた構成の
ものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した油分離
機構内蔵型の圧縮機では、機内の高圧領域で分離された
分離油を回収する油溜室と、該分離油を還給する低圧領
域(例えば斜板室)とが還油孔によって連通せしめられ
ているが、適正な還油量の保持や、機台停止後の貯溜油
枯渇時、該還油孔を経由して生じる高圧冷媒ガスの逆流
抑制といった点を考慮して浮子弁など各種の弁装置が配
設されているが、還油孔の通路断面積が小さいだけに作
動不良を生じやすいといった問題がある。
【0005】また、このような分離油が斜板室へ還給さ
れたしても、吸入ポートから斜板室内に流入した冷媒
ガスは構造上の必然性から斜板室の周壁に沿って流動す
るため、とかく中心近傍の領域では冷媒ガスが希薄化さ
れるといった傾向がある。その結果、とくに駆動軸を支
承するラジアル軸受に潤滑不足が生じやすく、また、合
理化対策の一環として斜板を挟持するスラスト軸受に複
合型の滑り軸受の採用を試みたものでは、ころがり軸受
にみられるような大きな遊隙として存在しえない滑り面
への給油が極端に悪化することとなって、上記ラジアル
軸受ともども早期摩耗が避けられないといった問題もあ
る。
【0006】本発明の第1の解決課題は、分離油の還油
孔に配置されている弁装置を省去することであり、第2
の解決課題は、回転系軸受部の改替と潤滑不足の解消と
を同時に達成することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の斜板式圧縮機は、前後に複数のボアを並設し
て結合部分に斜板室を形成した対のシリンダブロック
と、両シリンダブロックの中心軸孔にラジアル軸受を介
して嵌挿支承された駆動軸と、斜板室内の該駆動軸に装
着され、かつスラスト軸受を介して両シリンダブロック
に挟持された斜板と、該斜板にシューを介して係留し前
後のボア内を直動するピストンと、各ボアに対応する吸
入孔及び吐出孔を貫設した弁板と、外方域に吸入室、内
方域に吐出室を画設し、かつ吸入弁及び吐出弁を装備し
た該弁板を挟持して通しボルトによりシリンダブロック
の両外端を閉塞するハウジングとを備え、上記通しボル
トの周域に上記斜板室と上記吸入室とを連通する吸入通
路を開設した斜板式圧縮機において、上記吐出室と連な
って後部シリンダブロックの高圧領域に内装された油分
離室と、該油分離室の下方に連設された分離油回収用の
一次油溜室と、後部シリンダブロックの外端面又は弁板
に刻設された導油路を介して該一次油溜室と接続された
上記中心軸孔の後端部を含む主油溜室とを有し、該中心
軸孔内に配設された上記ラジアル軸受が滑り軸受で構成
されていることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の斜板式圧縮機における上記
両スラスト軸受は、内外輪の相互が対向する滑り面を有
して密合された複合型の滑り軸受で構成され、上記シリ
ンダブロックと当接する外輪の滑り面には内周縁から外
周縁に向う適数条の潤滑溝が刻設されて、該潤滑溝は内
周面を軸方向に延びる通溝と連接されるとともに、上記
中心軸孔の双方は油孔によって導通されていることを
徴としている。請求項3記載の斜板式圧縮機における上
記複合型のスラスト滑り軸受は、内輪及び外輪のいずれ
か一方の滑り面に低摩擦樹脂皮膜が形成されていること
を特徴としている。
【0009】
【0010】
【作用】請求項1記載の斜板式圧縮機では、油分離機構
によって一次油溜室に回収された分離油が、導油路を介
して後部シリンダブロックの中心軸孔、とくに中立的圧
力雰囲気である同中心軸孔の後端部を含んで形成された
主油溜室に導入貯溜される。該中心軸孔内には駆動軸を
支承するラジアル滑り軸受が収嵌されており、駆動軸と
の嵌合細隙がもたらす絞り(減圧)作用が該貯溜油を誘
引し、斜板を挟持するスラスト軸受部に到達した油成分
は遠心力の助勢を得て軸受空隙から斜板室へと還元され
る。この場合、ラジアル滑り軸受自体が駆動軸との嵌合
細隙によって高圧冷媒ガスの逆流を阻止する実質的な弁
機能と供給油量の調整機能を果し、しかもこの嵌合細隙
は駆動軸の回転に基づいて常に油成分の流動を伴ってお
り、通常の弁手段にみられる詰りなどの不良現象は全く
生じない。
【0011】請求項2記載の斜板式圧縮機では、複合型
に構成された両スラスト軸受の対向滑り面に積極的な潤
滑油の導入を図るとともに、主油溜室の貯溜油を油孔を
介してフロント側の中心軸孔へも供給することにより、
斜板室へ還元される分離油をそのまま活用して、とかく
不十分であったラジアル、スラスト両軸受の積極的な潤
滑を果すことができるので、圧縮機の合理化に不可欠な
これら両軸受の滑り軸受への転換も十分可能にすること
ができる。
【0012】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例を具体的
に説明する。図1、図2は片側5気筒の両頭斜板式圧縮
機を示すもので、前後に対設されたシリンダブロック
1、2の両端部は前後の弁板3、4を介してフロント及
びリヤのハウジング5、6により閉塞され、これらはボ
ルト挿通孔1a、2aに挿通された複数本の通しボルト
7によって結合されている。シリンダブロック1、2の
結合部分には斜板室8が形成され、そこには両シリンダ
ブロック1、2の中心軸孔1b、2bを貫通する駆動軸
9に固定された斜板10が収容されている。上記シリン
ダブロック1、2には、5対のボア11が、駆動軸9と
平行に、かつ駆動軸9を中心とする放射位置に形成さ
れ、各ボア11には両頭形のピストン12が嵌挿され
て、各ピストン12は半球状のシュー13を介して斜板
10に係留されている。
【0013】上記フロント及びリヤのハウジング5、6
にはそれぞれ外方域に吸入室14、15が形成され、内
方域に吐出室16、17が形成されている。また、前後
の弁板3、4にはそれぞれ吸入室14、15から各ボア
11内に低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入孔18、
19と、各ボア11から吐出室16、17内に圧縮され
た高圧の冷媒ガスを吐出するための吐出孔20、21と
が形成されている。さらに、弁板3、4のシリンダブロ
ック1、2側には吸入弁22、23が設けられ、弁板
3、4のハウジング5、6側には吐出弁24、25が設
けられている。
【0014】上記リヤ側シリンダブロック2の上部には
後述するシェルと結合される台座部26が設けられ、こ
の台座部26には斜板室8に開口する図示しない吸入ポ
ートが配設されている。両シリンダブロック1、2から
弁板3、4を通して穿設された上記ボルト挿通孔1a、
2aの一部(実施例においては3個)は、通しボルト7
との間の拡大遊隙によって実質的に斜板室8と吸入室1
4、15とを連通する複数の吸入通路として形成されて
おり、上記吸入ポートから斜板室8に吸入された冷媒ガ
スがこの吸入通路を通って吸入室14、15内に導入さ
れる。なお、27は軸封装置である。
【0015】さて、本発明の特徴的構成の一つである油
分離機構について以下に詳述する。図2に示すように、
上記台座部26にはシェル28が取付けられ、その内部
にはサイクロン方式の油分離室32が形成されている。
有底円孔状をなす該油分離室32の上部には、座繰孔状
に加工された誘導部32aが該油分離室32の周壁部へ
ほぼ接線状に開口されており、該誘導部32aの基端に
開口する通孔33は両シリンダブロック1、2に形成さ
れた一対の吐出通路34を経由して上記吐出室16、1
7と連通されている。一方、該油分離室32のやや下方
寄りには複数の貫孔35aをもつ隔板35が嵌着され、
該隔板35の下部領域と連なる隣室は該貫孔35aを介
して分離油を回収する一次油溜室36に形成されてい
る。そして該一次油溜室36はその底壁に穿設された通
孔36aが後部シリンダブロック2の外端面に開口36
bされており、該開口36bは同外端面に刻設された導
油路38を介して中心軸孔2bに連通されている。ま
た、上記シェル28を覆閉する蓋板29には上記油分離
室32の中心部へ突入延在する吐出管37が固着され該
吐出管37の外端は図示しない外部冷凍回路と連結され
ている。
【0016】次いで本発明のさらに特徴的な構成である
回転系軸受部並びにその潤滑機構について説明する。す
なわち、上記通孔36a及び導油路38によって上記一
次油溜室36と連通された中心軸孔2bの後端部は、リ
ヤハウジング6の中心領域を含んで中立的圧力雰囲気の
主油溜室Sとして形成され、該中心軸孔2bに該主油溜
室Sとは油路48を有する隔壁49を隔てて収嵌されて
いるラジアル軸受51は、後述する弁機能をも兼備した
滑り軸受で構成されている。なお、本実施例は分離油の
回収還元と潤滑とを両立させて、両ラジアル軸受50、
51の滑り軸受化と共に、シリンダブロック1、2と斜
板10との間に挟装されるスラスト軸受40、41も複
合型の滑り軸受で構成されている。そして前部のスラス
ト軸受40を挟持する斜板10の前部ボス並びに前部シ
リンダブロック1の支承部には、互いに対向するフラッ
トな受圧座が形成され、内輪40a、外輪40bが両受
圧座と密合することにより、該スラスト軸受は安定、か
つリジッドに挟持されている。
【0017】これに対し挟持手段を異にする後部のスラ
スト軸受41には、アキシャル荷重を吸収する緩衝機能
が付与されている。すなわち斜板10の後部ボスには比
較的大径の環状受圧座10aが形成されて、内輪41a
はその外径近傍で該環状受圧座10aと衝接し、一方、
後部シリンダ2の支承部には比較的小径の環状受圧座2
cが形成されて、外輪41bはその内径近傍で該環状受
圧座2cと衝接せしめられている。
【0018】そして両スラスト軸受40、41は図5に
示すように、互いに対向する滑り面によって内輪40
a、41aと外輪40b、41bとが密合されており、
内輪40a、41aの滑り面には例えばフッ素樹脂など
の低摩擦樹脂皮膜45が形成されている。また、外輪4
0b、41bの滑り面には内周縁から外周縁に向う適数
条の潤滑溝46が刻設され、該潤滑溝46は内周面を軸
方向に延びる通溝47と連接されている。
【0019】シリンダブロック1、2の両外側面には、
吸入通路を兼任しない上記ボルト挿通孔1a、2aの少
なくとも一つと上記中心軸孔1b、2bとを連通する導
溝30が刻設され、該導溝30と連通するボルト挿通孔
1a、2aは図1に示すように斜板室8及び吸入室1
4、15と絶縁されて独立した油路を形成している。本
実施例は上述のように構成されており、駆動軸9の回転
により斜板10が回転されると、各ピストン12がシリ
ンダボア11内で往復動され、それによって冷媒ガスの
吸入、圧縮及び吐出が行われる。圧縮された高圧の冷媒
ガスは吐出室16、17から各吐出通路34及び通孔3
3を介して油分離室32に導入される。すなわち、通孔
33から誘導部32aの基端部分に導かれた冷媒ガス
は、該誘導部32aに形成された側壁の案内によりほぼ
接線方向から円孔状をなす油分離室32内に流入し、図
3に示す回転流によって与えられた遠心力により冷媒ガ
ス中の混在油粒は有効に分離される。なお、このような
油分離の過程を経ることによって冷媒ガスの脈動は物理
的に鎮静化されるので、きわめて安定した状態で冷凍回
路へと送給され、一方、冷媒ガスから分離された油成分
は油分離室32の周壁を流下し、隔板35に穿設された
貫孔35aから滴落して一次油溜室36に回収され、さ
らには通孔36a及び導油路38を経由して主油溜室S
内に貯溜される。
【0020】該中心軸孔2b内には駆動軸9を支承する
ラジアル滑り軸受51が収嵌されており、駆動軸9との
嵌合細隙がもたらす絞り(減圧)作用が隔壁49に貫設
された油路48を介して該貯溜油を誘引し、斜板10を
挟持するスラスト軸受41に到達した油成分は遠心力の
助勢も得て軸受空隙から斜板室8へと還元される。この
場合、ラジアル滑り軸受51自体が駆動軸9との嵌合細
隙によって高圧冷媒ガスの逆流を阻止する実質的な弁機
能と供給油量の調整機能を果し、しかもこの嵌合細隙は
駆動軸9の回転に基づいて常に油成分の流動を伴ってお
り、通常の弁手段にみられる詰りなどの不良現象は全く
生じない。
【0021】さて、本実施例においては通常、単に斜板
室8へ還元される分離油をそのまま活用して、とかく不
十分であったラジアル軸受50、51及びスラスト軸受
40、41の積極的な潤滑を果し、これらすべての軸受
要素を滑り軸受に転換して圧縮機の合理化に大きく寄与
することを狙いとしている。すなわち主油溜室Sに貯え
られた貯溜油の一部は、両シリンダブロック1、2の外
端面に刻設された導溝30並びにこれら両導溝30を連
通するとくに斜板室8及び吸入室14、15と絶縁され
たボルト挿通孔1a、2aを介して前部シリンダブロッ
ク1の中心軸孔1bへと供給される。このため両中心軸
孔1b、2b内の油成分がラジアル軸受50、51から
スラスト軸受40、41を構成する外輪40b、41b
の通溝47及び潤滑溝46を潜通する間に、ラジアル軸
受50、51、スラスト軸受40、41の各滑り面は勿
論、フロント側の軸封装置27も十分潤滑される。しか
もスラスト軸受40、41の相対的な滑り面のいずれか
一方(図は内輪側)に低摩擦樹脂皮膜45を形成した
り、上記外輪40b、41bの潤滑溝46を図のように
駆動軸9の回転方向(矢印)の向きに湾曲せしめたもの
では、滑り面の良好な摺動と同時に油成分の流動がさら
に活発化される。
【0022】したがって、合理化対策に欠かせないスラ
スト軸受40、41並びにラジアル軸受50、51の滑
り軸受への転換も、かかる潤滑機構の改善によって十分
可能とすることができる。なお、上記スラスト軸受4
0、41の挟持手段の相違に基づいて機能する変動荷重
の吸収や不安定振動の抑制作用は、上記滑り軸受への転
換にかかわりなく発揮される。
【0023】図4に示した他の実施例は、上記ボルト挿
通孔1a、2aに代え、駆動軸9に穿設された油孔9a
を介して貯溜油をフロント側へ供給するものであり、前
実施例と同様に積極的な潤滑を果すことができる。な
お、上述の実施例は、導油路38及び導溝30をシリン
ダブロック1、2の外端面に刻設したが、これを弁板
3、4側に設けることも可能であり、また、中心軸孔2
bに形成された隔壁49を省略し、駆動軸9の後端領域
を直ちに主油溜室Sとすることも可能である。さらに、
内外輪2枚構成からなるスラスト軸受40、41の輪体
を増設し、相対的滑り面の複式化を企図した形態で実施
することもできる。
【0024】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、特許請
求の範囲に記載した構成を有するものであるから、以下
に掲記する優れた効果を奏する。 (1)請求項1記載の圧縮機では、高圧冷媒ガスから油
分離機構によって一次油溜室に回収された分離油は、中
心軸孔の後端部を含んで形成された主油溜室に導入貯溜
され、中心軸孔内に収嵌されたラジアル軸受及び斜板を
挟持するスラスト軸受を介して斜板室へ還元されるが、
滑り軸受で構成された該ラジアル軸受が、駆動軸との嵌
合細隙によって高圧冷媒ガスの逆流を阻止する弁機能と
供給油量の調整機能を果すので、従来還油孔に配設され
ていた弁手段を完全に省去することができる。 (2)請求項2記載の圧縮機では、複合型に構成された
両スラスト軸受の対向滑り面に積極的な潤滑油の導入を
図るとともに、両中心軸孔を油孔を介して導通すること
により、斜板室へ還元される分離油をそのまま活用して
前後の軸受要素を積極的に潤滑しうるので、ラジアル、
スラスト両軸受の滑り軸受への転換を可能として、合理
化対策にこよなく貢献しうるとともに、圧縮機の信頼性
を格段に向上させることができる。 (3)請求項3記載の圧縮機では、両スラスト軸受の滑
り面における一層円滑な摺動が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る両頭斜板式圧縮機の全容
を示す断面図。
【図2】油分離と分離油の還給構成を示すシリンダブロ
ックの一部断面側面図。
【図3】油分離室を示す平面図。
【図4】本発明の他の実施例を示す圧縮機の断面図。
【図5】本発明の実施例に係るスラスト軸受を示し、
(a)は断面正面図、(b)は滑り面の側面図。
【符号の説明】
1は前部シリンダブロック、2は後部シリンダブロッ
ク、1a、2aはボルト挿通孔、1b、2bは中心軸
孔、3、4は弁板、5はフロントハウジング、6はリヤ
ハウジング、7は通しボルト、8は斜板室、9は駆動
軸、9aは油孔、10は斜板、14、15は吸入室、2
2、23は吸入弁、30は導溝、32は油分離室、36
は一次油溜室、38は導油路、40、41はスラスト軸
受、40a、41aは内輪、40b、41bは外輪、4
5は低摩擦樹脂皮膜、46は潤滑溝、47は通溝、Sは
主油溜室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 尚登 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社豊田自動織機製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後に複数のボアを並設して結合部分に斜
    板室を形成した対のシリンダブロックと、両シリンダブ
    ロックの中心軸孔にラジアル軸受を介して嵌挿支承され
    た駆動軸と、斜板室内の該駆動軸に装着され、かつスラ
    スト軸受を介して両シリンダブロックに挟持された斜板
    と、該斜板にシューを介して係留し前後のボア内を直動
    するピストンと、各ボアに対応する吸入孔及び吐出孔を
    貫設した弁板と、外方域に吸入室、内方域に吐出室を画
    設し、かつ吸入弁及び吐出弁を装備した該弁板を挟持し
    て通しボルトによりシリンダブロックの両外端を閉塞す
    るハウジングとを備え、上記通しボルトの周域に上記斜
    板室と上記吸入室とを連通する吸入通路を開設した斜板
    式圧縮機において、上記吐出室と連なって後部シリンダ
    ブロックの高圧領域に内装された油分離室と、該油分離
    室の下方に連設された分離油回収用の一次油溜室と、後
    部シリンダブロックの外端面又は弁板に刻設された導油
    路を介して該一次油溜室と接続された上記中心軸孔の後
    端部を含む主油溜室とを有し、該中心軸孔内に配設され
    た上記ラジアル軸受が滑り軸受で構成されていることを
    特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】上記スラスト軸受は、内外輪の相互が対
    向する滑り面を有して密合された複合型の滑り軸受で構
    成され、上記シリンダブロックと当接する外輪の滑り面
    には内周縁から外周縁に向う適数条の潤滑溝が刻設され
    て、該潤滑溝は内周面を軸方向に延びる通溝と連接され
    るとともに、上記中心軸孔の双方は油孔によって導通
    れていることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】上記内輪及び外輪のいずれか一方の滑り面
    に低摩擦樹脂皮膜が形成されていることを特徴とする請
    求項2記載の圧縮機。
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CN105804970A (zh) * 2014-12-31 2016-07-27 华域三电汽车空调有限公司 压缩机活塞

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