JPH09287569A - 斜板式圧縮機の潤滑装置 - Google Patents
斜板式圧縮機の潤滑装置Info
- Publication number
- JPH09287569A JPH09287569A JP8105181A JP10518196A JPH09287569A JP H09287569 A JPH09287569 A JP H09287569A JP 8105181 A JP8105181 A JP 8105181A JP 10518196 A JP10518196 A JP 10518196A JP H09287569 A JPH09287569 A JP H09287569A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- swash plate
- oil
- chamber
- plate chamber
- suction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compressor (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】各摺動部の潤滑を確保する。
【解決手段】吸入フランジ63から斜板室8へ至る吸入
領域に通路面積を縮小した絞り部50cを設け、該斜板
室8の下方には油溜室70を連設するとともに、該絞り
部50cと油溜室70とを導油路71を介して接続した
ことにより、油溜室70内の貯溜油は油面に作用する斜
板室圧力と絞り部圧力と差圧により絞り部に流出し、こ
れが冷媒ガスに随伴して斜板室に導入されるので、各摺
動部の潤滑の確保とともに油切れが防止される。
領域に通路面積を縮小した絞り部50cを設け、該斜板
室8の下方には油溜室70を連設するとともに、該絞り
部50cと油溜室70とを導油路71を介して接続した
ことにより、油溜室70内の貯溜油は油面に作用する斜
板室圧力と絞り部圧力と差圧により絞り部に流出し、こ
れが冷媒ガスに随伴して斜板室に導入されるので、各摺
動部の潤滑の確保とともに油切れが防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として車両空調用に
供して好適な斜板式圧縮機の潤滑装置に関する。
供して好適な斜板式圧縮機の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】汎用されている両頭型の斜板式圧縮機で
は、斜板室に内装されている斜板とシューとの摺動面や
回転系軸受部などの潤滑がきわめて重要であり、給油形
態には油槽内の貯溜油をポンプにより汲み上げて、これ
を積極的に各摺動部へ供給する強制給油方式、斜板室内
の封入油を斜板の回転を利用して供給する攪拌方式並び
に帰還冷媒中に混在する油成分を冷媒の流動を利用して
供給する方式などが一般に実用化されている。
は、斜板室に内装されている斜板とシューとの摺動面や
回転系軸受部などの潤滑がきわめて重要であり、給油形
態には油槽内の貯溜油をポンプにより汲み上げて、これ
を積極的に各摺動部へ供給する強制給油方式、斜板室内
の封入油を斜板の回転を利用して供給する攪拌方式並び
に帰還冷媒中に混在する油成分を冷媒の流動を利用して
供給する方式などが一般に実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した強制給
油方式は、通常駆動軸端にトロコイドポンプを連結し、
油槽から汲み上げた貯溜油を駆動軸心に設けた給油通路
を介して回転系軸受部などに供給するよう構成されてい
るが、ポンプ機構に加えて汲み上げ通路や給油通路の形
成など総体的に構造の複雑化やコスト高を免れない。
油方式は、通常駆動軸端にトロコイドポンプを連結し、
油槽から汲み上げた貯溜油を駆動軸心に設けた給油通路
を介して回転系軸受部などに供給するよう構成されてい
るが、ポンプ機構に加えて汲み上げ通路や給油通路の形
成など総体的に構造の複雑化やコスト高を免れない。
【0004】また、攪拌方式では各摺動部に万遍なく給
油することが困難なうえ、回路の循環油量(オイルレー
ト)が高くなるといった傾向があり、さらに帰還冷媒中
の混在油成分にのみ依存する方式では、回路からの戻り
油が不足した途端、焼付や摩耗が生じるといった問題も
ある。本発明は、簡潔な構造で斜板要素や回転系軸受部
の潤滑を全うすることを解決すべき技術課題とするもの
である。
油することが困難なうえ、回路の循環油量(オイルレー
ト)が高くなるといった傾向があり、さらに帰還冷媒中
の混在油成分にのみ依存する方式では、回路からの戻り
油が不足した途端、焼付や摩耗が生じるといった問題も
ある。本発明は、簡潔な構造で斜板要素や回転系軸受部
の潤滑を全うすることを解決すべき技術課題とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の潤滑装置
は、複数のボアを並設するシリンダブロックを含んで圧
縮機の外郭を形成するハウジングと、該ハウジングに形
成され吸入フランジに連なる斜板室と、該ハウジングに
回転自在に支承された駆動軸と、斜板室内の該駆動軸に
装着された斜板と、該斜板にシューを介して係留し前後
のボア内を直動するピストンとを備えた斜板式圧縮機に
おいて、上記吸入フランジから斜板室に至る吸入領域に
通路面積を縮小した絞り部を設け、該斜板室の下方には
油溜室を連設するとともに、該絞り部と油溜室とを導油
路を介して接続したことを特徴としている。
は、複数のボアを並設するシリンダブロックを含んで圧
縮機の外郭を形成するハウジングと、該ハウジングに形
成され吸入フランジに連なる斜板室と、該ハウジングに
回転自在に支承された駆動軸と、斜板室内の該駆動軸に
装着された斜板と、該斜板にシューを介して係留し前後
のボア内を直動するピストンとを備えた斜板式圧縮機に
おいて、上記吸入フランジから斜板室に至る吸入領域に
通路面積を縮小した絞り部を設け、該斜板室の下方には
油溜室を連設するとともに、該絞り部と油溜室とを導油
路を介して接続したことを特徴としている。
【0006】すなわち、圧縮機の起動に伴い帰還冷媒ガ
スは低圧回路に結ばれた吸入フランジから吸入領域を経
て斜板室へと流入し、斜板の回転に基づく冷媒ガスの流
動と混在油成分とにより各摺動部が潤滑され、その際混
在油成分の一部は慣性などにより分離されて滴落し、斜
板室下方の油溜室内に貯溜される。そして残余の油成分
は冷媒ガスと共に圧縮されて高圧回路へと流出し、熱交
換を終えた冷媒ガスは再び圧縮機へ帰還することになる
が、吸入フランジから斜板室に至る吸入領域には通路面
積を縮小した絞り部が設けられており、帰還冷媒ガスが
これを通過する際絞り部には物理的な圧力降下が生じ
る。一方、油溜室内の油面下と該絞り部とは導油路によ
って接続されているため、油面に作用する斜板室圧力と
絞り部圧力との差圧により、貯溜油は導油路を経由して
絞り部に流出し、これが帰還冷媒ガスに随伴して上記各
摺動部の潤滑を助成する。
スは低圧回路に結ばれた吸入フランジから吸入領域を経
て斜板室へと流入し、斜板の回転に基づく冷媒ガスの流
動と混在油成分とにより各摺動部が潤滑され、その際混
在油成分の一部は慣性などにより分離されて滴落し、斜
板室下方の油溜室内に貯溜される。そして残余の油成分
は冷媒ガスと共に圧縮されて高圧回路へと流出し、熱交
換を終えた冷媒ガスは再び圧縮機へ帰還することになる
が、吸入フランジから斜板室に至る吸入領域には通路面
積を縮小した絞り部が設けられており、帰還冷媒ガスが
これを通過する際絞り部には物理的な圧力降下が生じ
る。一方、油溜室内の油面下と該絞り部とは導油路によ
って接続されているため、油面に作用する斜板室圧力と
絞り部圧力との差圧により、貯溜油は導油路を経由して
絞り部に流出し、これが帰還冷媒ガスに随伴して上記各
摺動部の潤滑を助成する。
【0007】請求項2記載の潤滑装置は、上記絞り部が
両シリンダブロックの合せ面を挟んで配設され、上記導
油路が該合せ面の封止域に形成されていることを特徴と
している。したがって、両シリンダブロックの合せ面封
止域に形成される導油路と絞り部との連結がきわめて容
易となり、また請求項3記載の潤滑装置のように、絞り
部と隣接する吸入領域を拡張された鎮制室に形成したも
のでは、該絞り部と協同したマフラとして吸入脈動の減
衰に寄与することができる。
両シリンダブロックの合せ面を挟んで配設され、上記導
油路が該合せ面の封止域に形成されていることを特徴と
している。したがって、両シリンダブロックの合せ面封
止域に形成される導油路と絞り部との連結がきわめて容
易となり、また請求項3記載の潤滑装置のように、絞り
部と隣接する吸入領域を拡張された鎮制室に形成したも
のでは、該絞り部と協同したマフラとして吸入脈動の減
衰に寄与することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて本発明の実施
形態を具体的に説明する。図1〜図3は片側5気筒の両
頭斜板式圧縮機を示すもので、前後に対設されたシリン
ダブロック1、2の両端部は前後の弁板3、4を介して
フロント及びリヤのハウジング5、6により閉塞され、
これらはボルト挿通孔1a、2aに挿通された複数本の
通しボルト7によって結合されている。シリンダブロッ
ク1、2の結合部分には斜板室8が形成され、そこには
両シリンダブロック1、2にラジアル軸受26、27を
介して支承された駆動軸9が貫通されて、該駆動軸9に
固定された斜板10が収容されている。上記シリンダブ
ロック1、2には、5対のボア11が、駆動軸9と平行
に、かつ駆動軸9を中心とする放射位置に形成され、各
ボア11には両頭形のピストン12が嵌挿されて、各ピ
ストン12は半球状のシュー13を介して斜板10に係
留されている。
形態を具体的に説明する。図1〜図3は片側5気筒の両
頭斜板式圧縮機を示すもので、前後に対設されたシリン
ダブロック1、2の両端部は前後の弁板3、4を介して
フロント及びリヤのハウジング5、6により閉塞され、
これらはボルト挿通孔1a、2aに挿通された複数本の
通しボルト7によって結合されている。シリンダブロッ
ク1、2の結合部分には斜板室8が形成され、そこには
両シリンダブロック1、2にラジアル軸受26、27を
介して支承された駆動軸9が貫通されて、該駆動軸9に
固定された斜板10が収容されている。上記シリンダブ
ロック1、2には、5対のボア11が、駆動軸9と平行
に、かつ駆動軸9を中心とする放射位置に形成され、各
ボア11には両頭形のピストン12が嵌挿されて、各ピ
ストン12は半球状のシュー13を介して斜板10に係
留されている。
【0009】上記フロント及びリヤのハウジング5、6
にはそれぞれ外方域に吸入室14、15が形成され、内
方域に吐出室16、17が形成されている。また、前後
の弁板3、4にはそれぞれ吸入室14、15から各ボア
11内に低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入孔18、
19と、各ボア11から吐出室16、17内に圧縮され
た高圧の冷媒ガスを吐出するための吐出孔20、21と
が形成されている。さらに、弁板3、4のシリンダブロ
ック1、2側には吸入弁22、23が設けられ、弁板
3、4のハウジング5、6側には吐出弁24、25が設
けられている。そして、 両シリンダブロック1、2か
ら弁板3、4を通して穿設された上記ボルト挿通孔1
a、2aの一部は、通しボルト7との間の拡大遊隙によ
って実質的に斜板室8と吸入室14、15とを連通する
複数の吸入通路として形成されており、後述する吸入フ
ランジから斜板室8に流入した冷媒ガスはこの吸入通路
1a、2aを通って吸入室14、15内に導入される。
なお、28は軸封装置である。
にはそれぞれ外方域に吸入室14、15が形成され、内
方域に吐出室16、17が形成されている。また、前後
の弁板3、4にはそれぞれ吸入室14、15から各ボア
11内に低圧の冷媒ガスを吸入するための吸入孔18、
19と、各ボア11から吐出室16、17内に圧縮され
た高圧の冷媒ガスを吐出するための吐出孔20、21と
が形成されている。さらに、弁板3、4のシリンダブロ
ック1、2側には吸入弁22、23が設けられ、弁板
3、4のハウジング5、6側には吐出弁24、25が設
けられている。そして、 両シリンダブロック1、2か
ら弁板3、4を通して穿設された上記ボルト挿通孔1
a、2aの一部は、通しボルト7との間の拡大遊隙によ
って実質的に斜板室8と吸入室14、15とを連通する
複数の吸入通路として形成されており、後述する吸入フ
ランジから斜板室8に流入した冷媒ガスはこの吸入通路
1a、2aを通って吸入室14、15内に導入される。
なお、28は軸封装置である。
【0010】シリンダブロック1、2と斜板10との間
に挟装されるスラスト軸受40、41はいずれも複合型
の滑り軸受で構成され、前部のスラスト軸受40を挟持
する斜板10の前部ボス並びに前部シリンダブロック1
の支承部には、互いに対向するフラットな受圧座が形成
されて、内、外輪が両受圧座と密合することにより、該
スラスト軸受40は安定、かつリジッドに挟持されてい
る。
に挟装されるスラスト軸受40、41はいずれも複合型
の滑り軸受で構成され、前部のスラスト軸受40を挟持
する斜板10の前部ボス並びに前部シリンダブロック1
の支承部には、互いに対向するフラットな受圧座が形成
されて、内、外輪が両受圧座と密合することにより、該
スラスト軸受40は安定、かつリジッドに挟持されてい
る。
【0011】これに対し挟持手段を異にする後部のスラ
スト軸受41には、アキシャル荷重を吸収する緩衝機能
が付与されている。すなわち斜板10の後部ボスには比
較的大径の環状受圧座10aが形成されて、内輪はその
外径近傍で該環状受圧座10aと衝接し、一方、後部シ
リンダ2の支承部には比較的小径の環状受圧座2bが形
成されて、外輪はその内径近傍で該環状受圧座2bと衝
接せしめられている。
スト軸受41には、アキシャル荷重を吸収する緩衝機能
が付与されている。すなわち斜板10の後部ボスには比
較的大径の環状受圧座10aが形成されて、内輪はその
外径近傍で該環状受圧座10aと衝接し、一方、後部シ
リンダ2の支承部には比較的小径の環状受圧座2bが形
成されて、外輪はその内径近傍で該環状受圧座2bと衝
接せしめられている。
【0012】図3から明らかなように、両シリンダブロ
ック1、2の上部には、合せ面に介装されたガスケット
60を挟んで対峙する隔壁61、61と、軸線方向に延
びる仕切壁62、62とによって4室に分割された鎮制
室が設けられ、吸入領域の鎮制室50a、50b及び吐
出領域の鎮制室51a、51bは、それぞれ両隔壁6
1、61に設けられた貫孔50c、51cにより連通さ
れている。
ック1、2の上部には、合せ面に介装されたガスケット
60を挟んで対峙する隔壁61、61と、軸線方向に延
びる仕切壁62、62とによって4室に分割された鎮制
室が設けられ、吸入領域の鎮制室50a、50b及び吐
出領域の鎮制室51a、51bは、それぞれ両隔壁6
1、61に設けられた貫孔50c、51cにより連通さ
れている。
【0013】52は鎮制室50bの底部と斜板室8とを
連通する通孔、53は両シリンダブロック1、2内に形
成された吐出通路(図示せず)と鎮制室51a、51b
の底部とをそれぞれ連通する通孔であって、鎮制室50
aには吸入フランジ63が連結され、鎮制室51bには
吐出フランジ64が連結されている。なお、65は全鎮
制室の上方を覆閉する蓋板である。
連通する通孔、53は両シリンダブロック1、2内に形
成された吐出通路(図示せず)と鎮制室51a、51b
の底部とをそれぞれ連通する通孔であって、鎮制室50
aには吸入フランジ63が連結され、鎮制室51bには
吐出フランジ64が連結されている。なお、65は全鎮
制室の上方を覆閉する蓋板である。
【0014】一方、シリンダブロック1、2の下部、つ
まり斜板室8の下方域には簡潔に形成された油溜室70
が連設されており、該油溜室70と上記貫孔50c(本
発明にいう吸入領域の絞り部)とは、シリンダブロック
1、2の合せ面封止域、好ましくはガスケット60に形
成された導油路71を介して接続されている。本実施形
態は上述のように構成されており、圧縮機の起動に伴っ
て駆動軸9が回転されると、帰還冷媒ガスは低圧回路と
結ばれた吸入フランジ63から吸入領域を経て斜板室8
へと流入し、斜板10の回転に基づく冷媒ガスの流動と
混在油成分とにより、斜板10とシュー13との摺動面
やスラスト軸受40、41及びラジアル軸受26、27
などが潤滑され、その際混在油成分の一部は慣性などに
より分離されて滴落し、斜板室8下方の油溜室70内に
貯溜される。そして残余の油成分は冷媒ガスと共に圧縮
され、吐出通路(図示せず)から吐出フランジ64を経
て高圧回路へと流出し、熱交換を終えた冷媒ガスは再び
圧縮機へ帰還するといった冷媒の循環が継続される。
まり斜板室8の下方域には簡潔に形成された油溜室70
が連設されており、該油溜室70と上記貫孔50c(本
発明にいう吸入領域の絞り部)とは、シリンダブロック
1、2の合せ面封止域、好ましくはガスケット60に形
成された導油路71を介して接続されている。本実施形
態は上述のように構成されており、圧縮機の起動に伴っ
て駆動軸9が回転されると、帰還冷媒ガスは低圧回路と
結ばれた吸入フランジ63から吸入領域を経て斜板室8
へと流入し、斜板10の回転に基づく冷媒ガスの流動と
混在油成分とにより、斜板10とシュー13との摺動面
やスラスト軸受40、41及びラジアル軸受26、27
などが潤滑され、その際混在油成分の一部は慣性などに
より分離されて滴落し、斜板室8下方の油溜室70内に
貯溜される。そして残余の油成分は冷媒ガスと共に圧縮
され、吐出通路(図示せず)から吐出フランジ64を経
て高圧回路へと流出し、熱交換を終えた冷媒ガスは再び
圧縮機へ帰還するといった冷媒の循環が継続される。
【0015】この場合、吸入フランジ63から斜板室8
に至る吸入領域には、拡張された2つの鎮制室50a、
50bを結ぶ狭隘な貫孔(絞り部)50cが設けられて
おり、帰還冷媒ガスがこれらの吸入領域を通過する際に
は拡張形のマフラ機能に加えて、該貫孔50cに生じる
物理的な圧力降下が機内の潤滑に有効に寄与する。すな
わち、両シリンダブロック1、2の合せ面を封止するガ
スケット60には、油溜室70内の油面下と該貫孔50
cとを接続する導油路71が形成されているため、油面
に作用する斜板室圧力と絞り部圧力との差圧により、貯
溜油は該導油路71を経由して貫孔50cに流出し、こ
れが帰還冷媒ガスに随伴して斜板室8に導入されること
により、上述した各摺動部の潤滑を巧妙に助成する。
に至る吸入領域には、拡張された2つの鎮制室50a、
50bを結ぶ狭隘な貫孔(絞り部)50cが設けられて
おり、帰還冷媒ガスがこれらの吸入領域を通過する際に
は拡張形のマフラ機能に加えて、該貫孔50cに生じる
物理的な圧力降下が機内の潤滑に有効に寄与する。すな
わち、両シリンダブロック1、2の合せ面を封止するガ
スケット60には、油溜室70内の油面下と該貫孔50
cとを接続する導油路71が形成されているため、油面
に作用する斜板室圧力と絞り部圧力との差圧により、貯
溜油は該導油路71を経由して貫孔50cに流出し、こ
れが帰還冷媒ガスに随伴して斜板室8に導入されること
により、上述した各摺動部の潤滑を巧妙に助成する。
【0016】なお、以上は貫孔(絞り部)50cが両シ
リンダ部1、2の合せ面を挟んで配設され、導油路71
が該合せ面の封止域に形成された実施形態について説明
したが、必ずしもこれに限るものでなく、例えば吸入フ
ランジ部分や吸入フランジより上流の吸入管路に絞り部
を設け、油溜室と当該絞り部とを適宜配管接続すること
や、絞り部の位置によっては、導通路がシリンダブロッ
ク1、2と弁板3、4との合わ面に形成されることも可
能である。
リンダ部1、2の合せ面を挟んで配設され、導油路71
が該合せ面の封止域に形成された実施形態について説明
したが、必ずしもこれに限るものでなく、例えば吸入フ
ランジ部分や吸入フランジより上流の吸入管路に絞り部
を設け、油溜室と当該絞り部とを適宜配管接続すること
や、絞り部の位置によっては、導通路がシリンダブロッ
ク1、2と弁板3、4との合わ面に形成されることも可
能である。
【0017】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、吸入フ
ランジから斜板室に至る吸入領域に絞り部を設け、物理
的に生じる冷媒ガスの圧力降下を利用して、油溜室内の
貯溜油を積極的に該絞り部に導出するようにしたので、
ポンプ機構を省去した簡潔な構成で長期にわたり油切れ
を有効に防止することができる。
ランジから斜板室に至る吸入領域に絞り部を設け、物理
的に生じる冷媒ガスの圧力降下を利用して、油溜室内の
貯溜油を積極的に該絞り部に導出するようにしたので、
ポンプ機構を省去した簡潔な構成で長期にわたり油切れ
を有効に防止することができる。
【0018】また、請求項3記載の潤滑装置では、絞り
部と隣接する吸入領域が拡張された鎮制室に形成されて
いるので、潤滑のための絞り部を拡張形マフラ機構の構
成要素としても活用することができる。
部と隣接する吸入領域が拡張された鎮制室に形成されて
いるので、潤滑のための絞り部を拡張形マフラ機構の構
成要素としても活用することができる。
【図1】本発明の実施形態に係る斜板式圧縮機を示す図
3のA−A線に相当する断面図。
3のA−A線に相当する断面図。
【図2】シリンダブロックの合せ面を示す図3のB−B
線に相当する一部断面側面積。
線に相当する一部断面側面積。
【図3】鎮制室と絞り部を示す図1のC−C線に相当す
る平面図。
る平面図。
1は前部シリンダブロック、2は後部シリンダブロッ
ク、3、4は弁板、5はフロントハウジング、6はリヤ
ハウジング、8は斜板室、9は駆動軸、10は斜板、1
4、15は吸入室、50a、50bは吸入領域の鎮制
室、50cは貫孔(絞り部)、60はガスケット、63
aは吸入フランジ、70は油溜室、71は導油路。
ク、3、4は弁板、5はフロントハウジング、6はリヤ
ハウジング、8は斜板室、9は駆動軸、10は斜板、1
4、15は吸入室、50a、50bは吸入領域の鎮制
室、50cは貫孔(絞り部)、60はガスケット、63
aは吸入フランジ、70は油溜室、71は導油路。
Claims (3)
- 【請求項1】複数のボアを並設するシリンダブロックを
含んで圧縮機の外郭を形成するハウジングと、該ハウジ
ングに形成され吸入フランジに連なる斜板室と、該ハウ
ジングに回転自在に支承された駆動軸と、斜板室内の該
駆動軸に装着された斜板と、該斜板にシューを介して係
留し前後のボア内を直動するピストンとを備えた斜板式
圧縮機において、 上記吸入フランジから斜板室に至る吸入領域に通路面積
を縮小した絞り部を設け、該斜板室の下方には油溜室を
連設するとともに、該絞り部と油溜室とを導油路を介し
て接続したことを特徴とする斜板式圧縮機の潤滑装置。 - 【請求項2】上記絞り部が両シリンダブロックの合せ面
を挟んで配設され、上記導油路が該合せ面の封止域に形
成されていることを特徴とする請求項1記載の潤滑装
置。 - 【請求項3】上記絞り部と隣接する吸入領域が拡張され
た鎮制室に形成されていることを特徴とする請求項1又
は2記載の潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8105181A JPH09287569A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 斜板式圧縮機の潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8105181A JPH09287569A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 斜板式圧縮機の潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09287569A true JPH09287569A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14400514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8105181A Pending JPH09287569A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 斜板式圧縮機の潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09287569A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100753920B1 (ko) * | 2001-09-19 | 2007-08-31 | 한라공조주식회사 | 압축기의 액 압축 방지구조 |
US7976288B2 (en) | 2006-05-19 | 2011-07-12 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Refrigerant gas compressor |
-
1996
- 1996-04-25 JP JP8105181A patent/JPH09287569A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100753920B1 (ko) * | 2001-09-19 | 2007-08-31 | 한라공조주식회사 | 압축기의 액 압축 방지구조 |
US7976288B2 (en) | 2006-05-19 | 2011-07-12 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Refrigerant gas compressor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3930758A (en) | Means for lubricating swash plate air conditioning compressor | |
JPH01193087A (ja) | 軸封を含む圧縮機潤滑装置 | |
US4403921A (en) | Multi-cylinder variable delivery compressor | |
JP2000080983A (ja) | 圧縮機 | |
US5009574A (en) | Thrust bearing and shoe lubricator for a swash plate type compressor | |
JP3094841B2 (ja) | 斜板式圧縮機の油ポンプ装置 | |
JP4016556B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP3120697B2 (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JP4042554B2 (ja) | 圧縮機および圧縮機の潤滑方法 | |
JP3111670B2 (ja) | 斜板式圧縮機における冷媒ガス吸入構造 | |
US20030146053A1 (en) | Lubricating structure in piston type compressor | |
JPH09287569A (ja) | 斜板式圧縮機の潤滑装置 | |
JPS6327104Y2 (ja) | ||
JPH0968161A (ja) | 圧縮機 | |
JP3632448B2 (ja) | 圧縮機 | |
JP2993197B2 (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JPS6050995B2 (ja) | モ−タ/圧縮機ユニツト | |
JP3127591B2 (ja) | 斜板式圧縮機における潤滑構造 | |
JPS6242159B2 (ja) | ||
KR101059063B1 (ko) | 압축기의 오일분리구조 | |
JPH02264189A (ja) | 横置形回転式圧縮機 | |
JP3144616B2 (ja) | 斜板式圧縮機 | |
JPH09273479A (ja) | 斜板式圧縮機の油ポンプ装置 | |
JPS6042234Y2 (ja) | 回転斜板式圧縮機 | |
JP3666170B2 (ja) | 斜板型圧縮機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040203 |