JP3127591B2 - 斜板式圧縮機における潤滑構造 - Google Patents

斜板式圧縮機における潤滑構造

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸の周囲に配列さ
れた前後で対となる複数対のシリンダボア内に両頭ピス
トンを収容すると共に、回転軸に支持された斜板の回転
運動を前記両頭ピストンの往復運動に変換し、シリンダ
ブロックの前後の吐出室にシリンダボア内の冷媒ガスを
吐出する斜板式圧縮機における潤滑構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】斜板式圧縮機では圧縮室内の冷媒ガスが
両頭ピストンの往動動作によって吐出室へ吐出され、吸
入室内の冷媒ガスが両頭ピストンの復動動作によって圧
縮室内へ吸入される。両頭ピストンは複数個用いられ、
回転軸の周囲に等角度間隔に配列されたシリンダボア内
に収容されている。圧縮室は吐出ポートを介して吐出室
に接続しており、吸入ポートを介して吸入ポートを介し
て吸入室に接続している。吐出ポートは吐出弁によって
開閉され、圧縮室内の冷媒ガスは吐出弁を押し退けつつ
吐出室へ吐出される。吸入ポートは吸入弁によって開閉
され、吸入室の冷媒ガスは吸入弁を押し退けつつ圧縮室
へ吸入される。
【0003】吸入室はシリンダの前後に1つずつ有り、
シリンダブロック内の吸入通路を介して斜板室に連通し
ている。外部の吸入冷媒ガス管路は導入口を介して斜板
室に連通しており、冷媒ガスは両頭ピストンの復動動作
に伴う吸入作用によってまず斜板室に導入され、シリン
ダブロック内の吸入通路及び吸入室を経て圧縮室内へ導
入される。吐出室はシリンダブロックの前後に1つずつ
有り、シリンダブロック内の吐出通路を介して外部の吐
出冷媒ガス管路に連通している。
【0004】両頭ピストンによってシリンダボア内に区
画される圧縮室と吸入室との間の吸入ポートが圧縮室内
のフラッパ弁によって開閉されるようになっている。吸
入室内の冷媒ガスは上死点側から下死点側へ移動する両
頭ピストンの吸入動作によってフラッパ弁を押し開いて
圧縮室へ流入する。両頭ピストンが下死点側から上死点
側へ移動する吐出行程ではフラッパ弁が吸入ポートを閉
じ、圧縮室内の冷媒ガスが吐出ポートから吐出室へ吐出
される。
【0005】フラッパ弁の開閉動作は圧縮室と吸入室と
の間の圧力差に基づくものでり、吸入室の圧力が圧縮室
の圧力よりも高ければフラッパ弁は撓み変形して吸入ポ
ートを開く。吸入室の圧力が圧縮室の圧力よりも高くな
るのは上死点側から下死点側へ移動する両頭ピストンの
吸入動作時である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】弾性変形であるフラッ
パ弁の撓み変形は弾性抵抗として作用し、吸入室の圧力
圧縮室の圧力をある程度上回らなければフラッパ弁は
開放しない。即ち、フラッパ弁の開放が遅れる。圧縮機
内の潤滑を行うために冷媒ガス中には潤滑油が混入され
ており、この潤滑油が冷媒ガスとともに圧縮機内の必要
な潤滑部位に送り込まれる。この潤滑油は冷媒ガスの流
通領域ならばどこへでも入り込み可能であり、吸入ポー
トを閉じているフラッパ弁とその密接面との間にも潤滑
油が付着する。この付着潤滑油は前記密接面とフラッパ
弁との間の密接力を高め、フラッパ弁の撓み変形開始が
一層遅れる。このような撓み変形開始遅れは圧縮室への
冷媒ガス流入量の低下、すなわち体積効率の低下をもた
らす。また、フラッパ弁が開いている場合にもフラッパ
弁の弾性抵抗が吸入抵抗として作用し、冷媒ガス流入量
が低下する。
【0007】シリンダボアの配列間隔はシリンダブロッ
クの必要な強度を確保し得る程度まで拡げられる。この
配列間隔の大きさとシリンダボアの配列半径の大きさと
は比例し、配列間隔を拡げれば配列半径が増大し、配列
間隔を狭めれば配列半径も減少する。しかしながら、通
常、前記吸入通路が回転軸の周囲に等角度位置に配列さ
れた複数のシリンダボアの狭間に1本ずつ設けられてお
り、このような通路の存在がシリンダブロックの強度低
下をもたらす。又、シリンダブロック内の吐出通路の存
在もシリンダブロックの強度低下をもたらす。そのた
め、吸入通路及び吐出通路をシリンダブロック内に貫設
する構成が採用される限りシリンダボアの配列半径の縮
径化は困難であり、圧縮機のコンパクト化は困難であ
る。
【0008】しかも、シリンダブロック内の吸入通路の
存在は圧力損失の原因となり、圧縮効率が低下する。本
発明は体積効率を向上する斜板式圧縮機を提供し、さら
に圧縮機全体のコンパクト化を可能とする斜板式圧縮機
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
回転軸の周囲に配列された前後で対となる複数対のシリ
ンダボア内に両頭ピストンを収容すると共に、回転軸に
支持された斜板の回転運動を前記両頭ピストンの往復運
動に変換し、両頭ピストンによってシリンダボア内に区
画される圧縮室の冷媒ガスをシリンダブロックの前後の
吐出室に吐出する斜板式圧縮機を対象とし、ロータリバ
ルブ内に吸入通路を形成し、両頭ピストンの往復動に同
期して前記圧縮室と前記吸入通路とを順次連通するよう
に、かつ斜板を収容する斜板室と吐出圧領域とを遮断す
るように前記ロータリバルブを回転軸上に支持し、回転
軸内に吐出通路を設けると共に、前後一対の吐出室を吐
出通路で連通し、ロータリバルブの摺接周面に潤滑油を
供給するための油供給孔を吐出圧領域に包囲された回転
軸の周面から吐出通路にかけて貫設した。
【0010】
【作用】前後の吐出室の一方に吐出された冷媒ガスは回
転軸内の吐出通路を介して他方の吐出室へ合流する。ロ
ータリバルブは吸入圧領域である斜板室と吐出圧領域と
を遮断し、吐出通路内を冷媒ガスと共に流動する潤滑油
が油供給孔からロータリバルブの摺接周面に供給され
る。即ち、吐出通路の壁面に付着する潤滑油が回転軸の
回転に伴う遠心作用によって油供給孔へ強制的に流入さ
せられる。
【0011】ロータリバルブ内の吸入通路はロータリバ
ルブの回転に伴って複数の圧縮室に順次連通する。この
連通は両頭ピストンの吸入動作に同期して行われる。吸
入通路と圧縮室とが連通している時にピストンが下死点
側へ向かい、圧縮室の圧力が吸入通路の圧力(吸入圧)
以下まで低下していく。この圧力低下により吸入通路の
冷媒ガスが圧縮室へ流入する。
【0012】斜板室の冷媒ガスを圧縮室にロータリバル
ブを介して導入する構成は従来のシリンダブロック内の
吸入通路を不要とする。シリンダブロック内の吸入通路
の省略によってシリンダボアの配列半径の縮径化がで
き、圧縮機全体がコンパクト化する。
【0013】
【実施例】以下、本発明を斜板式圧縮機に具体化した一
実施例を図1〜図8に基づいて説明する。
【0014】図1に示すように接合された前後一対のシ
リンダブロック1,2の中心部には収容孔1a,2aが
貫設されている。シリンダブロック1,2の端面にはバ
ルブプレート3,4が接合されており、バルブプレート
3,4には支持孔3a,4aが貫設されている。支持孔
3a,4aの周縁には環状の位置決め突起3b,4bが
突設されており、位置決め突起3b,4bは収容孔1
a,2aに嵌入されている。バルブプレート3,4及び
シリンダブロック1,2にはピン5,6が挿通されてお
り、シリンダブロック1,2に対するバルブプレート
3,4の回動がピン5,6により阻止されている。
【0015】バルブプレート3,4の支持孔3a,4a
には回転軸7が円錐コロ軸受け8,9を介して回転可能
に支持されており、回転軸7には斜板10が固定支持さ
れている。斜板室11を形成するシリンダブロック1,
2には導入口12が形成されており、導入口12には図
示しない外部吸入冷媒ガス管路が接続されている。
【0016】図3及び図4に示すように回転軸7を中心
とする等間隔角度位置には複数のシリンダボア13,1
3A,14,14Aが形成されている。図1に示すよう
に前後で対となるシリンダボア13,14,13A,1
4A(本実施例では5対)内には両頭ピストン15,1
5Aが往復動可能に収容されている。両頭ピストン1
5,15Aと斜板10の前後両面との間には半球状のシ
ュー16,17が介在されている。従って、斜板10が
回転することによって両頭ピストン15,15Aがシリ
ンダボア13,14,13A,14A内を前後動する。
【0017】シリンダブロック1の端面にはフロントハ
ウジング18が接合されており、シリンダブロック2の
端面にもリヤハウジング19が接合されている。図7及
び図8に示すように両ハウジング18,19の内壁面に
は複数の押さえ突起18a,19aが突設されている。
押さえ突起18aと円錐コロ軸受け8の外輪8aとの間
には環状板形状の予荷重付与ばね20が介在されてい
る。押さえ突起19aは円錐コロ軸受け9の外輪9aに
当接している。外輪8a,9aと共にコロ8c,9cを
挟む内輪8b,9bは回転軸7の段差部7a,7bに当
接している。シリンダブロック1、バルブプレート3及
びフロントハウジング18はボルト21により締め付け
固定されている。シリンダブロック2、バルブプレート
4及びリヤハウジング19はボルト22により締め付け
固定されている。円錐コロ軸受け8,9は回転軸7に対
するラジアル方向の荷重及びスラスト方向の荷重の両方
を受け止める。ボルト21の締め付けは予荷重付与ばね
20を撓み変形させ、この撓み変形が円錐コロ軸受け8
を介して回転軸7にスラスト方向の予荷重を与える。
【0018】両ハウジング18,19内には吐出室2
3,24が形成されている。両頭ピストン15,15A
によりシリンダボア13,14,13A,14A内に区
画される圧縮室Pa,Pbはバルブプレート3,4上の
吐出ポート3c,4cを介して吐出室23,24に接続
している。吐出ポート3c,4cはフラッパ弁型の吐出
弁31,32により開閉される。吐出弁31,32の開
度はリテーナ33,34により規制される。吐出弁3
1,32及びリテーナ33,34はボルト35,36に
よりバルブプレート3,4上に締め付け固定されてい
る。吐出室23は排出通路25を介して図示しない外部
吐出冷媒ガス管路に連通している。
【0019】26は回転軸7の周面に沿った吐出室23
から圧縮機外部への冷媒ガス漏洩を防止するリップシー
ルである。回転軸7上の段差部7a,7bにはロータリ
バルブ27,28がスライド可能に支持されている。ロ
ータリバルブ27,28と回転軸7との間にはシールリ
ング39,40が介在されている。ロータリバルブ2
7,28は回転軸7と一体的に図3の矢印Q方向に回転
可能に収容孔1a,2a内に収容されている。
【0020】図2に示すように収容孔1a,2aはテー
パ形状であり、シリンダブロック1,2の端面から内部
に向かうにつれて縮径となっている。ロータリバルブ2
7,28の周面は収容孔1a,2aと同形のテーパにし
てあり、ロータリバルブ27,28の周面27c,28
cは収容孔1a,2aの内周面にぴったりと嵌合可能で
ある。即ち、ロータリバルブ27の大径端部27a側は
吐出室23側を向き、ロータリバルブ27の小径端部2
7b側は斜板室11側を向いている。又、ロータリバル
ブ28の大径端部28a側は吐出室24側を向き、ロー
タリバルブ28の小径端部28b側は斜板室11側を向
いている。
【0021】ロータリバルブ27,28内には吸入通路
29,30が形成されている。吸入通路29,30の入
口29a,30aは小径端部27b,28b上に開口し
ており、吸入通路29,30の出口29b,30bはテ
ーパ周面27c,28c上に開口している。
【0022】図3に示すようにロータリバルブ27を収
容する収容孔1aの内周面にはシリンダボア13,13
Aと同数の吸入ポート1bが等間隔角度位置に配列形成
されている。吸入ポート1bとシリンダボア13,13
Aとは1対1で常に連通しており、各吸入ポート1bは
吸入通路29の出口29bの周回領域に接続している。
【0023】同様に、図4に示すようにロータリバルブ
28を収容する収容孔2aの内周面にはシリンダボア1
4,14Aと同数の吸入ポート2bが等間隔角度位置に
配列形成されている。吸入ポート2bとシリンダボア1
4,14Aとは1対1で常に連通しており、各吸入ポー
ト2bは吸入通路30の出口30bの周回領域に接続し
ている。
【0024】図1、図3及び図4に示す状態では両頭ピ
ストン15Aは一方のシリンダボア13Aに対して上死
点位置にあり、他方のシリンダボア14Aに対して下死
点位置にある。このようなピストン配置状態のとき、吸
入通路29の出口29bはシリンダボア13Aの吸入ポ
ート1bに接続する直前にあり、吸入通路30の出口3
0bはシリンダボア14Aの吸入ポート2bに接続した
直後にある。即ち、両頭ピストン15Aがシリンダボア
13Aに対して上死点位置から下死点位置に向かう吸入
行程に入ったときには吸入通路29はシリンダボア13
Aの圧縮室Paに連通する。この連通により斜板室11
内の冷媒ガスが吸入通路29を経由してシリンダボア1
3Aの圧縮室Paに吸入される。一方、両頭ピストン1
5Aがシリンダボア14Aに対して下死点位置から上死
点位置に向かう吐出行程に入ったときには吸入通路30
はシリンダボア14Aの圧縮室Pbとの連通を遮断され
る。この連通遮断によりシリンダボア14Aの圧縮室P
b内の冷媒ガスが吐出弁32を押し退けつつ吐出ポート
4cから吐出室24に吐出される。
【0025】このような冷媒ガスの吸入及び吐出は他の
シリンダボア13,14の圧縮室Pにおいても同様に行
われる。回転軸7の一端はフロントハウジング18から
外部に突出しており、他端はリヤハウジング19側の吐
出室24内に突出している。回転軸7の軸心部には吐出
通路37が形成されている。吐出通路37は吐出室24
に開口している。フロントハウジング18側の吐出室2
3によって包囲される回転軸7の周面部位には導出口3
8が形成されており、吐出室23と吐出通路37とが導
出口38によって連通されている。従って、前後の吐出
室23,24が吐出通路37によって連通しており、吐
出室24の冷媒ガスは吐出通路37から吐出室23に合
流する。吐出室23の吐出冷媒ガスは排出通路25から
外部の吐出冷媒ガス管路へ排出される。
【0026】図2、図5及び図6に示すようにロータリ
バルブ27,28の大径端部27a,28aと円錐コロ
軸受け8,9の内輪8b,9bとの間には空隙S1 ,S
2 が設けられている。位置決め突起3b,4bと大径端
部27a,28aとは離間している。空隙S1 ,S2
より包囲される段差部7a,7bの周面には油供給孔7
c,7dが吐出通路37に到達するように形成されてい
る。油供給孔7c,7dは回転軸7に対して略直交して
おり、油供給孔7c,7dの開口は位置決め突起3b,
4bとロータリバルブ27,28の大径端部27a,2
8aとの間の間隙を指向している。
【0027】フラッパ弁型の吸入弁の場合には、潤滑油
が吸入弁とその密接面との間の吸着力を大きくしてしま
い、吸入弁の開放開始タイミングが前記吸着力によって
遅れる。この遅れ、吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗が
体積効率を低下させる。しかしながら、強制回転される
ロータリバルブ27,28の採用では潤滑油に起因する
吸着力及び吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗の問題はな
く、圧縮室Pa,Pb内の圧力が斜板室11内の吸入圧
をわずかに下回れば冷媒ガスが直ちに圧縮室Pa,Pb
に流入する。従って、ロータリバルブ27,28採用の
場合には体積効率がフラッパ弁型の吸入弁採用の場合に
比して大幅に向上する。
【0028】斜板室11の吸入冷媒ガスがロータリバル
ブ27,28内の吸入通路29,30を経由して圧縮
a,Pbへ吸入される構成は従来の斜板式圧縮機にお
けるシリンダブロック内の複数の吸入通路を不要とす
る。又、吐出室24に吐出された吐出冷媒ガスを回転軸
7内の吐出通路37を経由して排出通路25へ導く構成
は従来の斜板式圧縮機におけるシリンダブロック内の吐
出通路を不要とする。シリンダブロック1,2から吸入
通路及び吐出通路を排除したことによってシリンダボア
13,13A,14,14Aの配列間隔を狭めることが
できる。シリンダボア13,13A,14,14Aの配
列間隔の減少はシリンダボア13,13A,14,14
Aの配列半径の縮径化に繋がり、シリンダブロック1,
2全体の縮径化が達成される。従って、圧縮機全体の縮
径化及び軽量化が達成される。
【0029】斜板室11内の冷媒ガスは圧縮室Pa,P
b内の圧力が斜板室11内の圧力を下回ると圧縮室P
a,Pbに吸入される。斜板室11から圧縮室Pa,P
bに到る冷媒ガス流路における流路抵抗、即ち吸入抵抗
が高ければ圧力損失が大きくなり、圧縮効率が低下す
る。ロータリバルブ27,28を採用することにより斜
板室11から圧縮室Pa,Pbに到る冷媒ガス流路長が
短くなり、吸入抵抗が従来より低減する。従って、圧力
損失が減り、圧縮効率が向上する。
【0030】斜板室11は吸入圧領域であり、吐出室2
3,24は吐出圧領域である。そのため、吐出室23,
24の吐出冷媒ガスがロータリバルブ27,28の周面
27c,28cに沿って漏洩する可能性がある。ロータ
リバルブ27,28の周面27c,28cはテーパにな
っており、ロータリバルブ27,28を収容する収容孔
1a,2aの内周面も同様のテーパとなっている。又、
ロータリバルブ27,28の大径端部27a,28aは
吐出圧領域に露出しており、小径端部27b,28bは
吸入圧領域に露出している。即ち、ロータリバルブ2
7,28は大径端部27a,28a側から小径端部27
b,28b側に向けて付勢される。この付勢によりロー
タリバルブ27,28のテーパ周面27c,28cが収
容孔1a,2aの内周面に押接され、ロータリバルブ2
7,28は収容孔1a,2aの内周面に摺接しながら回
転する。従って、吐出室23,24の吐出冷媒ガスがロ
ータリバルブ27,28の周面27c,28cと収容孔
1a,2aの内周面との間から斜板室11側へ漏洩する
ことはない。
【0031】吐出冷媒ガスの漏洩を防止するテーパ形状
の摺接周面27c,28cと収容孔1a,2aとの摺接
は吐出圧と吸入圧との差圧によって押接している。その
ため、潤滑油の供給不足が生じると、ロータリバルブ2
7,28と収容孔1a,2aとの間の摺接部位の摩耗程
度が大きくなる。しかしながら、回転軸7に明けられた
油供給孔7c,7dの存在が吐出通路37内の潤滑油を
ロータリバルブ27,28の摺接周面27c,28cへ
円滑に供給する。
【0032】吐出通路37の周面には潤滑油が付着して
おり、吐出通路37内の吐出冷媒ガスの移動に伴って吐
出通路37の周面上を流動する。この付着潤滑油の一部
が回転軸7の回転に伴う遠心作用によって油供給孔7
c,7dに入り込む。油供給孔7c,7dに入り込んだ
潤滑油は遠心作用によって空隙S1 ,S2 内に飛び散
る。この飛び散り方向はロータリバルブ27,28の大
径端部27a,28aと位置決め突起3b,4bと間の
間隙を向いている。従って、油供給孔7c,7dから飛
び散った潤滑油は収容孔1a,2aの周面あるいはロー
タリバルブ27,28の大径端部に付着する。空隙S1
,S2 は高圧の吐出圧領域であり、斜板室11は低圧
の吸入圧領域である。従って、収容孔1a,2aの周面
あるいはロータリバルブ27,28の大径端部に付着し
た潤滑油はロータリバルブ27,28の摺接周面と収容
孔1a,2aとの間の僅かなクリアランスへ入り込む。
このクリアランスへ入り込んだ潤滑油がロータリバルブ
27,28と収容孔1a,2aとの間の摺接部位を潤滑
する。この潤滑によりロータリバルブ27,28と収容
孔1a,2aとの間の摺接部位の摩耗が防止される。
【0033】又、ロータリバルブ27,28と収容孔1
a,2aとの間のクリアランスへ入り込んだ潤滑油がこ
のクリアランスを充填する。従って、ロータリバルブ2
7,28の摺接周面に沿った吐出冷媒ガス洩れの防止が
一層確実となる。
【0034】さらに、油供給孔7c,7dから空隙
1 ,S2 へ飛び散った潤滑油は円錐コロ軸受け8,9
の外輪8a,9aと内輪8b,9bとの間にも入り、円
錐コロ軸受け8,9が潤滑される。この潤滑により円錐
コロ軸受け8,9におけるフレッチング、フレーキング
が無くなり、円錐コロ軸受け8,9の信頼性が確保され
る。
【0035】ロータリバルブ27,28と回転軸7との
間のシールはシールリング39,40によって保障され
る。ロータリバルブ27,28の摺接周面27c,28
cをテーパとする構成はさらに次のような利点をもたら
す。収容孔1a,2aのテーパ内周面とロータリバルブ
27,28のテーパ周面27c,28cとの摺接によっ
て摩耗が生じた場合にも、ロータリバルブ27,28は
収容孔1a,2aに対して常に良好に摺接する。即ち、
ロータリバルブ27,28と収容孔1a,2aとの間の
シールは自己補充機能を有し、シール性が低下すること
はない。ロータリバルブ27,28の線膨張係数とシリ
ンダブロック1,2の線膨張係数とが異なっていてもシ
ールの自己補充機能は常に確保される。従って、圧縮機
内の温度変化に対してもシール性能は変化しない。しか
も、ロータリバルブ27,28を合成樹脂製とすること
もでき、ロータリバルブ27,28の摺接周面27c,
28cのテーパ構成は圧縮機の軽量化にも寄与する。
【0036】本発明は勿論前記実施例にのみ限定される
ものではなく、例えば前記実施例の導出口38を空隙S
1 の所に開口してもよい。この配置構成により吐出通路
37内の吐出冷媒ガスと共に流動する潤滑油がロータリ
バルブ27の摺接周面27c,28cの潤滑及び円錐コ
ロ軸受け8の潤滑に供される。
【0037】又、本発明ではロータリバブルの周面及び
その収容孔をストレート形状としてもよい。このストレ
ート周面ではロータリバルブと収容孔の周面との間のク
リアランスはテーパ周面に比して大きくなり、ストレー
ト周面同士のみによるシール性が悪くなる。しかしなが
ら、油供給孔7c,7dから供給される潤滑油がシール
性を高める。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、回転軸内
に吐出通路を設けると共に、前後一対の吐出室を吐出通
路で連通し、ロータリバルブの摺接周面に潤滑油を供給
するための油供給孔を吐出圧領域に包囲された回転軸の
周面から吐出通路にかけて貫設したので、吐出通路内を
冷媒ガスと共に流動する潤滑油が油供給孔からロータリ
バルブの摺接周面に供給され、ロータリバルブによって
仕切られる吐出圧領域と吸入圧領域との間の冷媒ガス漏
洩を防止して体積効率を向上し得るという優れた効果を
奏する。
【0039】又、ロータリバルブの採用に伴うシリンダ
ブロック内の吸入通路及び吐出通路の排除により圧縮機
全体のコンパクト化を達成し得るという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した一実施例を示す圧縮機全
体の側断面図である。
【図2】 要部拡大側断面である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 図1のB−B線断面図である。
【図5】 図1のC−C線断面図である。
【図6】 図1のD−D線断面図である。
【図7】 図1のE−E線断面図である。
【図8】 図1のF−F線断面図である。
【符号の説明】 7…回転軸、7c,7d…油供給孔、11…吸入圧領域
となる斜板室、23,24…吐出圧領域となる吐出室、
27,28…ロータリバルブ、37…吐出通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸の周囲に配列された前後で対となる
    複数対のシリンダボア内に両頭ピストンを収容すると共
    に、回転軸に支持された斜板の回転運動を前記両頭ピス
    トンの往復運動に変換し、両頭ピストンによってシリン
    ダボア内に区画される圧縮室の冷媒ガスをシリンダブロ
    ックの前後の吐出室に吐出する斜板式圧縮機において、
    ロータリバルブ内に吸入通路を形成し、両頭ピストンの
    往復動に同期して前記圧縮室と前記吸入通路とを順次連
    通するように、かつ斜板を収容する斜板室と吐出圧領域
    とを遮断するように前記ロータリバルブを回転軸上に支
    持し、回転軸内に吐出通路を設けると共に、前後一対の
    吐出室を吐出通路で連通し、ロータリバルブの摺接周面
    に潤滑油を供給するための油供給孔を吐出圧領域に包囲
    された回転軸の周面から吐出通路にかけて貫設した斜板
    式圧縮機における潤滑構造。
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