JP3838186B2 - 2段圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CO2を冷媒として用いる冷凍サイクル装置に適用して好適な2段圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の2段圧縮機に関わる技術として、例えば特許文献1に示すものが知られている。この2段圧縮機においては、密閉容器内に第1圧縮部と第2圧縮部とが収容されており、密閉容器内が中間圧力となる内部中間圧型のものとしている。冷媒ガスが流通する流路としては、第1圧縮部から一旦密閉容器内に通じ、更に密閉容器内から第2圧縮部に繋がる第1流路と、第1圧縮部から第2圧縮部に直接繋がる第2流路とを有している。また、中間圧力が平衡圧力(圧縮機停止時に平衡状態となる内部圧力)と同じになるように、第1圧縮部と第2圧縮部の容積比を設定している。
【0003】
第1圧縮部で圧縮された冷媒は、第1流路によって一旦密閉容器内に拡散して、冷媒中に含まれる潤滑油は分離して、密閉容器内の底部に溜められる。この潤滑油によって、第1、第2圧縮機の外部側摺動部の潤滑が行われる。また、中間圧力と第1圧縮部内の圧力との差によって第1圧縮部内部への潤滑油の供給を可能とする。更にここでは、中間圧力を平衡圧力と同じにすることで、起動時の密閉容器内の圧力変動を小さくしてオイルフォーミングを抑制する。即ち、泡状となった潤滑油が第2圧縮部を介して2段圧縮機自身の外へ流出して密閉容器内の潤滑油が不足するのを防止するようにしている。また、密閉容器の耐圧設計が容易となり、軽量化を可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−73976号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第2圧縮部内の圧力と中間圧力との差によって、第2圧縮部内部へは密閉容器内底部に溜まる潤滑油を供給することができないため、第2圧縮部にとっては第1圧縮部から第2流路によって供給される冷媒中に含まれる潤滑油に頼ることになる。そして、この潤滑油を確保するために冷凍サイクル装置における冷媒のオイルレートを低減することが難しくなる。冷凍サイクル装置のオイルレートが高いと熱交換器の効率が悪化したり、配管系での圧力損失が増大し、総じて冷凍サイクル装置の効率が低下する。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、冷媒のオイルレートを低減して冷凍サイクル装置の効率向上を可能とする2段圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0008】
請求項1に記載の発明では、冷凍サイクル中の冷媒を圧縮する第1圧縮部(120)と、第1圧縮部(120)で圧縮された冷媒を更に圧縮する第2圧縮部(130)とが容器(110)内に収容されて成る2段圧縮機において、第2圧縮部(130)の吐出側に冷媒中に含まれる潤滑油を分離する潤滑油分離器(180)が設けられ、容器(110)内には、第1圧縮部(120)の吸入圧力と第2圧縮部(130)の吐出圧力との中間圧力となる中間圧力領域(111、114、111a)が形成され、分離された潤滑油は、中間圧力領域(114、111a)に導入され、分離された潤滑油を前記中間圧力領域(114)との圧力差によって第1圧縮部(120)の吸入側に供給する供給流路(150)と、第1圧縮部(120)の吐出側と第2圧縮部(130)の吸入側とを接続する接続流路(160)とが設けられたことを特徴としている。
【0009】
これにより、2段圧縮機(100)から冷媒を圧縮吐出する際に、冷媒中にほぼ潤滑油を含まないようにすることができるので、冷凍サイクル装置における熱交換器の効率低下や配管系での圧力損失増加等を防止して、冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。
【0012】
また、容器(110)内の中間圧力領域(114、111a)を分離された潤滑油の貯油部(114、111a)とすることができ、中間圧力領域(114、111a)に溜められた潤滑油を圧力差によって第1圧縮部(120)の吸入側に供給し、第1圧縮部(120)、第2圧縮部(130)の潤滑を繰り返し行うことができる。また、潤滑油分離器(180)から中間圧力領域(114、111a)に潤滑油を導入させることで、直接第1圧縮部(120)に潤滑油を戻す場合よりも圧力差を小さくできるので、潤滑油分離器(180)における減圧のための絞り部(183、117)として極小の孔を設ける必要が無く、加工を容易にすることができる。
【0013】
そして、分離された潤滑油を中間圧力領域(114)との圧力差によって第1圧縮部(120)の吸入側に供給する供給流路(150)と、第1圧縮部(120)の吐出側と第2圧縮部(130)の吸入側とを接続する接続流路(160)とを設けるようにすることで、分離された潤滑油を確実に第1圧縮部(120)、第2圧縮部(130)に循環させることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、冷凍サイクル中の冷媒を圧縮する第1圧縮部(120)と、第1圧縮部(120)で圧縮された冷媒を更に圧縮する第2圧縮部(130)とが容器(110)内に収容されて成る2段圧縮機において、第2圧縮部(130)の吐出側に冷媒中に含まれる潤滑油を分離する潤滑油分離器(180)が設けられ、容器(110)内には、第1圧縮部(120)の吸入圧力と第2圧縮部(130)の吐出圧力との中間圧力となる中間圧力領域(111、114、111a)が形成され、分離された潤滑油は、中間圧力領域(114、111a)に導入され、分離された潤滑油を中間圧力領域(114)との圧力差によって第1圧縮部(120)の吸入側に供給する供給流路(150)と、分離された潤滑油を第2圧縮部(130)の冷媒吸入時に生ずる負圧によってこの第2圧縮部(130)に吸引する吸引流路(170)とが設けられたことを特徴としている。これにより、2段圧縮機(100)から冷媒を圧縮吐出する際に、冷媒中にほぼ潤滑油を含まないようにすることができるので、冷凍サイクル装置における熱交換器の効率低下や配管系での圧力損失増加等を防止して、冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。また、容器(110)内の中間圧力領域(114、111a)を分離された潤滑油の貯油部(114、111a)とすることができ、中間圧力領域(114、111a)に溜められた潤滑油を圧力差によって第1圧縮部(120)の吸入側に供給し、第1圧縮部(120)、第2圧縮部(130)の潤滑を繰り返し行うことができる。そして、供給流路(150)と吸引流路(170)とを設けることで、第1圧縮部(120)から中間圧力領域(111)に一旦全量の冷媒を流出させることができ、中間圧力領域(111)に冷却を要するものがある場合に好適となる。
【0015】
潤滑油分離器(180)としては、請求項3に記載の発明のように、遠心分離式が好適であり、安価な構造で容易に対応することができる。また、請求項1〜請求項3に記載の発明においては、請求項4に記載の発明のように、第1圧縮部(120)および第2圧縮部(130)を作動させるモータ部(190)を有し、モータ部(190)を中間圧力領域(111)に収容した中間圧ドーム方式の電動2段圧縮機に適用して好適である。
【0017】
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明における第1実施形態について図1〜図3を用いて説明する。2段圧縮機100は、ハウジング110内に2つの圧縮部120、130を有し、CO2を冷媒として作動する冷凍サイクル装置(図示せず)に適用されるもので、2回に分けて冷媒を高圧(臨界圧力を超えるような圧力)に圧縮する圧縮機である。更に具体的には、2つの圧縮部120、130はモータ部190によって作動され、モータ部190は2つの圧縮部120、130の中間圧力となるハウジング110内に収容される中間圧ドーム方式の電動2段圧縮機としている。
【0019】
以下、その詳細について図1を用いて説明すると、ハウジング110は、円筒状の密閉容器を成すもので、内部に第1圧縮部120および第2圧縮部130が配設されており、両圧縮部120、130は、モータ部190によって作動されるようにしている。
【0020】
モータ部190は、ハウジング110内の上方に形成されるモータ室111に収容されており、ロータ部191とステータ部192とから成る。ロータ部191はシャフト193に固定されており、また、ステータ部192はロータ部191の外周側でハウジング110の内周面に圧入によって固定されている。そして、図示しない外部電源からの電力がステータ部192に供給されると、ロータ部191の回転に伴ってシャフト193が回転駆動されるようにしている。
【0021】
第1圧縮部120は、第1段目の圧縮を行うものであり、ハウジング110内の下方に支持部121によって支持されている。第1圧縮部120は、周知のようにシリンダ内にロータとベーン(図示せず)とが配設されて成るロータリ式の圧縮部としており、上記モータ部190のシャフト193によってロータが公転することで圧縮仕事を行う。
【0022】
第1圧縮部120の吸入側には支持部121内の流路(図示せず)を介して吸入口112が接続されており、冷凍サイクル装置の蒸発器(図示せず)側から流出する冷媒が流入されるようにしている。また、支持部121には、後述する潤滑油分離器180で分離された潤滑油がハウジング110内の底部側に向けて通過可能となる潤滑油穴122が設けられている。尚、ハウジング110内の底部と第1圧縮部120との間には、上記潤滑油が溜められる貯油部114が形成されている。
【0023】
第2圧縮部130は、第1圧縮部120で圧縮された冷媒を更に圧縮(第2段目の圧縮)するものであり、ハウジング110内において上記第1圧縮部120の上側に設けられている。基本構造は、第1圧縮部120と同様のロータリ式の圧縮部であり、支持部131によってハウジング110内に支持され、上記モータ部190のシャフト193によってロータが公転することで圧縮仕事を行う。尚、第2圧縮部130の支持部131には、潤滑油穴132が設けられている。
【0024】
第1圧縮部120には、その吐出側から上記潤滑油穴132を通してモータ室111に開口するモータ室吐出部141が設けられており、また、第2圧縮部130には、モータ室111から第2圧縮部130の吸入側に繋がる第2圧縮吸入部142が設けられている。よってハウジング110内のモータ室111、第1、第2圧縮部120、130間の空間、貯油部114は、第1圧縮部120の吸入圧力と第2圧縮部130の吐出圧力との中間圧力となる中間圧力領域となる。
【0025】
第2圧縮部130の吐出側には、吐出口113が設けられ、冷凍サイクル装置の凝縮器(図示せず)側に接続されるようにしている。第2圧縮部130と吐出口113との間には、本発明の特徴部となる潤滑油分離器180が設けられている。潤滑油分離器180は、第2圧縮部130の吐出側で冷媒中に含まれる潤滑油を分離する遠心分離式のものであり、図2に示すように、分離パイプ181、分離筒182、絞り部183等から成る。
【0026】
分離パイプ181は、蓋部181aを有するパイプ部材であり、有底筒状の分離筒182の上側に接合され、分離筒182の内部と吐出口113とを連通させるようにしている。分離筒182の底部には、細孔によって形成され、この分離筒182の内部圧力を減圧して貯油部114に連通させる絞り部183が設けられている。また、分離筒182には、図3に示すように、分離筒182の上側の内周面に接するように導入通路184が設けられ、第2圧縮部130の吐出側と分離筒182内とが連通されるようにしている。
【0027】
そして、ハウジング110の底部近傍からは、第1圧縮部120の吸入側に接続される潤滑油供給パイプ(供給流路)150が設けられている。更には、第1圧縮部120の吐出側と第2圧縮部130の吸入側との間には、両者120、130間を直接繋ぐ接続パイプ(接続流路)160が設けられている。
【0028】
次に、上記構成に基づく作動および作用効果について説明する。2段圧縮機100はモータ部190の駆動によって第1圧縮部120、第2圧縮部130が作動され、吸入口112から吸入された冷媒は、まず第1圧縮部120で1段目の圧縮が行われる。また、後述するように貯油部114に溜められた潤滑油は、貯油部114内の中間圧力と第1圧縮部120の吸入圧力との圧力差によって、潤滑油供給パイプ150を通って第1圧縮部120内に供給され、第1圧縮部120内の潤滑を果たす。
【0029】
第1圧縮部120で圧縮された冷媒の一部は、モータ室吐出部141から一旦モータ室111内に拡散し、モータ部190の冷却を行い、第2圧縮吸入部142から第2圧縮部130に吸入される。冷媒がモータ室111で拡散される際に冷媒中に含まれる潤滑油は分離され、潤滑油穴132、122を通って貯油部114に溜められる。また、第1圧縮部120から接続パイプ160を通る冷媒は、潤滑油を含んだまま第2圧縮部130内に流入し、第2圧縮部130内の潤滑を果たす。
【0030】
上記のように第2圧縮吸入部142および接続パイプ160から流入した冷媒は混合されて第2圧縮部130によって2段目の圧縮が行われる。圧縮された冷媒は、更に第2圧縮部130の吐出側から潤滑油分離器180の導入通路184を介して分離筒182内に流入する。この時冷媒は分離パイプ181と分離筒182との間で旋回しながら下方に流れ、比重の小さい冷媒は分離パイプ181内に流入し、吐出口113から流出する。
【0031】
一方、冷媒中の比重の大きい潤滑油は、遠心力によって分離筒182の内周壁側に分離され、重力によって下降し、分離筒182内の圧力(第2圧縮部130の吐出圧力)と貯油部114内の圧力(中間圧力)との差によって絞り部183から潤滑油穴122を介して貯油部114に流出して溜められる。
【0032】
このように、本発明では第2圧縮部130の吐出側に潤滑油分離器180を設けることにより、2段圧縮機100から冷凍サイクル装置の凝縮器側に冷媒を圧縮吐出する際に、冷媒中に潤滑油をほぼ含まないようにすることができるので、冷凍サイクル装置における熱交換器の効率低下や配管系での圧力損失増加等を防止して、冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。
【0033】
潤滑油分離器180としては遠心分離式のものを用いており、安価な構造で容易に対応することができる。
【0034】
また、中間圧力領域となるハウジング110内を潤滑油分離器180によって分離された潤滑油の貯油部114とすることができ、分離された潤滑油を圧力差によって潤滑油供給パイプ150から第1圧縮部120の吸入側に供給し、更に接続パイプ160によって第2圧縮部130に供給し、第1圧縮部120、第2圧縮部130の潤滑を繰り返し行うことができる。
【0035】
更には、潤滑油分離器180から貯油部114に潤滑油を導入させることで、直接第1圧縮部120に潤滑油を戻す場合よりも圧力差を小さくできるので、潤滑油分離器180における減圧のための絞り部183として極小の孔を設ける必要が無く、加工を容易にすることができる。
【0036】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図4に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、接続パイプ160を廃止し、これに代えて吸引パイプ170を設けるようにしたものである。
【0037】
吸引パイプ170は、本発明の吸引流路を成すものであり、ハウジング110内の底部(貯油部114)から第2圧縮吸入部142の側壁に接続される流路としている。
【0038】
この第2実施形態においては、第1圧縮部120で圧縮された冷媒の全量がモータ室吐出部141から一旦モータ室111内に流出拡散する。この時冷媒中の潤滑油はこの拡散により分離され、潤滑油穴132、122を通って貯油部114に溜められる。冷媒は第2圧縮吸入部142から第2圧縮部130に吸入される。
【0039】
そして、第2圧縮吸入部142に冷媒が吸入される際に生ずる負圧によって、貯油部114に溜められた潤滑油は、吸引パイプ170を通して第2圧縮部130内に吸引され、第2圧縮部130内の潤滑を果たす。
【0040】
このように、第1圧縮部120からの冷媒の全量をモータ室111に流出させることで、モータ部190への冷却効果を高めることができる。尚、第2圧縮部130に対しては、吸引パイプ170によって潤滑油の供給を可能として、第2圧縮部130の潤滑を満足させることができる。
【0041】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図5に示す。第3実施形態は、2段圧縮機100をクランク室111aが中間圧方式の往復動2段圧縮機に適用したものである。
【0042】
2段圧縮機100は、シャフト123aに斜板123bが固定されて成るクランク機構(機構)123によってピストン124が往復動される圧縮部120、130を形成している。ピストン124は、円柱状を成す部材で中央に凹部124cが形成され、シュー125を介して斜板123bに接続されている。ピストン124の長手方向の両端部側にはそれぞれ大径部(圧縮部材)124a、小径部(圧縮部材)124bが形成されており、ハウジング110内に設けられたシリンダ115a、115bに挿入され、大径部124a側で第1圧縮部120、小径部124b側で第2圧縮部130を構成している。尚、クランク機構123の斜板123bおよびピストン124の凹部124c近傍は、第1圧縮部120および第2圧縮部130との間に形成される空間、即ちクランク室111a内に収容されている。
【0043】
尚、クランク室111aは、第1吐出流路127によって第1圧縮部120の1段目吐出室126と連通されており、また、吸入流路133によって第2圧縮部130の2段目吸入室134と連通されている。よって、クランク室111aは、第1圧縮部120の吸入圧力および第2圧縮部130の吐出圧力の中間圧力となる中間圧力領域に対応する。
【0044】
そして、第2圧縮部130の吐出側、即ち2段目吐出室135の下流側には上記第1実施形態と同様の潤滑油分離器180が設けられている。潤滑油分離器180の下方には貯油室114aが設けられ、分離筒182内部と連通している。更に、貯油室114a内は、絞り部117を有する潤滑油戻し流路116によってクランク室111a内と連通するようにしている。
【0045】
このように構成される2段圧縮機100においては、吸入口112から吸入された冷媒は、第1圧縮部120で1段目の圧縮が行われ、1段目吐出室126から第1吐出流路127を通りクランク室111a内に流入する。そして、冷媒は吸入流路133から2段目吸入室134を経て第2圧縮部130に流入し、2段目の圧縮が行われる。この時冷媒中の潤滑油によってピストン124の小径部124bおよびシリンダ115b間の潤滑が果たされる。その後、冷媒は潤滑油分離器180内に流入し、冷媒中の潤滑油は分離され、分離筒182から貯油室114aに溜められる。尚、冷媒は吐出口113から冷凍サイクル装置の凝縮器側に吐出される。
【0046】
貯油室114aに溜められた潤滑油は、貯油室114a内の圧力(2段目吐出圧力)とクランク室111a内の圧力(中間圧力)との圧力差により、潤滑油戻し流路116および絞り部117を通ってクランク室111a内に導入される。この潤滑油によって、クランク機構123(シャフト123aの回転支持部や斜板123bのピストン124との接続部等)の潤滑が果たされる。また、クランク室111aと第1圧縮部120の吸入側との圧力差によって、潤滑油はピストン124の大径部124aおよびシリンダ115a間にも供給され、その部位における潤滑を果たす。
【0047】
これにより、第1、第2圧縮部120、130およびクランク機構123の潤滑を果たしつつ、潤滑油分離器180によって吐出される冷媒中にほぼ潤滑油を含まないようにすることができるので、冷凍サイクル装置の効率を向上させることができる。
【0048】
(その他の実施形態)
上記第1、第2実施形態では、潤滑油分離器180によって分離された潤滑油を中間圧力領域としての貯油部114に導入するようにしたが、これに限らず、第1圧縮部120の吸入側に接続される流路を設けて直接第1圧縮部120に導くようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における2段圧縮機を示す断面図である。
【図2】図1における潤滑油分離器を示す断面図である。
【図3】図2におけるA−A部を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態における2段圧縮機を示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態における2段圧縮機を示す断面図である。
【符号の説明】
100 2段圧縮機
110 ハウジング(容器)
114 貯油部(中間圧力領域)
120 第1圧縮部
123 クランク機構(機構)
124a 大径部(圧縮部材)
124b 小径部(圧縮部材)
130 第2圧縮部
150 潤滑油供給パイプ(供給流路)
160 接続パイプ(接続流路)
170 吸引パイプ(吸引流路)
180 潤滑油分離器
190 モータ部
Claims (4)
- 冷凍サイクル中の冷媒を圧縮する第1圧縮部(120)と、
前記第1圧縮部(120)で圧縮された冷媒を更に圧縮する第2圧縮部(130)とが容器(110)内に収容されて成る2段圧縮機において、
前記第2圧縮部(130)の吐出側に前記冷媒中に含まれる潤滑油を分離する潤滑油分離器(180)が設けられ、
前記容器(110)内には、前記第1圧縮部(120)の吸入圧力と前記第2圧縮部(130)の吐出圧力との中間圧力となる中間圧力領域(111、114、111a)が形成され、
分離された前記潤滑油は、前記中間圧力領域(114、111a)に導入され、
分離された前記潤滑油を前記中間圧力領域(114)との圧力差によって前記第1圧縮部(120)の吸入側に供給する供給流路(150)と、
前記第1圧縮部(120)の吐出側と前記第2圧縮部(130)の吸入側とを接続する接続流路(160)とが設けられたことを特徴とする2段圧縮機。 - 冷凍サイクル中の冷媒を圧縮する第1圧縮部(120)と、
前記第1圧縮部(120)で圧縮された冷媒を更に圧縮する第2圧縮部(130)とが容器(110)内に収容されて成る2段圧縮機において、
前記第2圧縮部(130)の吐出側に前記冷媒中に含まれる潤滑油を分離する潤滑油分離器(180)が設けられ、
前記容器(110)内には、前記第1圧縮部(120)の吸入圧力と前記第2圧縮部(130)の吐出圧力との中間圧力となる中間圧力領域(111、114、111a)が形成され、
分離された前記潤滑油は、前記中間圧力領域(114、111a)に導入され、
分離された前記潤滑油を前記中間圧力領域(114)との圧力差によって前記第1圧縮部(120)の吸入側に供給する供給流路(150)と、
分離された前記潤滑油を前記第2圧縮部(130)の冷媒吸入時に生ずる負圧によってこの第2圧縮部(130)に吸引する吸引流路(170)とが設けられたことを特徴とする2段圧縮機。 - 前記潤滑油分離器(180)は、遠心分離式であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の2段圧縮機。
- 前記第1圧縮部(120)および前記第2圧縮部(130)を作動させるモータ部(190)を有し、
前記モータ部(190)は、前記中間圧力領域(111)に収容されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の2段圧縮機。
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