JP5764733B2 - ロータリコンプレッサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、密閉容器内に電動要素と、この電動要素により駆動される回転圧縮機構部とを収納して成るロータリコンプレッサ及びその製造方法に関するものである。
従来この種ロータリコンプレッサ、例えば、第1及び第2の回転圧縮要素を備えた内部中間圧型多段(2段)圧縮式ロータリコンプレッサでは、密閉容器内に電動要素とこの電動要素にて駆動される回転圧縮機構部とにより構成されている。そして、第1の回転圧縮要素の吸込ポートから冷媒ガスがシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により圧縮されて中間圧となり、シリンダの高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出される。この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスは第2の回転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により2段目の圧縮が行なわれて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経てコンプレッサの外部に吐出される構成とされている。
また、密閉容器内の底部はオイル溜めとされ、回転軸の一端(下端)に取り付けられたオイルポンプ(給油手段)によりオイル溜めからオイルが吸い上げられて、回転圧縮機構部の摺動部等に供給されて潤滑とシールを行っている。しかしながら、上述の如く第1の回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガス中に混入したオイルは、密閉容器内に吐出され、当該密閉容器内の空間を移動する過程で冷媒ガスからある程度分離されるが、第2の回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガス中に混入したオイルは、冷媒ガスと共にそのままコンプレッサの外部に吐出されていた。
このため、オイル溜めのオイルが不足し、摺動性能やシール性が低下すると云う問題が生じていた。また、コンプレッサ外部に吐出されたオイルにより、冷媒回路内の冷媒循環に支障をきたすなど、冷媒回路に悪影響を及ぼす恐れもあった。一方、密閉容器の外部の配管にオイルセパレータを接続して吐出冷媒ガスからオイルを分離し、コンプレッサに戻す工夫も成されているが、設置スペースが拡大するなどの問題が生じる。これらは、密閉容器が最終圧力となる内部高圧(単段)のロータリコンプレッサでも同様に発生する問題であるが、内部中間圧型に限らず、密閉容器内が最終的な吐出圧力とはならないロータリコンプレッサにおいては極めて重大な問題となる。
そこで、第2の回転圧縮要素から吐出された冷媒ガス中のオイルを遠心力を用いて分離するオイル分離機構を回転圧縮機構部と密閉容器内面との間に配設し、密閉容器外に吐出される冷媒からオイルを分離し、分離したオイルはオイル分離機構の下端に形成された細孔を介して密閉容器内底部のオイル溜めに流下させるようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−105986号公報 特開2005−105985号公報
しかしながら、オイル分離手段において冷媒中のオイルを効率的に遠心分離するためには、冷媒が旋回する空間部や、この空間部に冷媒を導入する冷媒導入部の寸法を適切に設定しなければならない。
特に、ロータリコンプレッサ据え付け時の寸法を縮小するために密閉容器内に収納した回転圧縮機構部にオイル分離手段を構成する場合には、ロータリコンプレッサ自体の寸法拡大も問題となるために、オイル分離手段の設計には制約がある。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、遠心分離により密閉容器外部へのオイルの吐出を低減するオイル分離手段を用いた場合の分離性能を改善したロータリコンプレッサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のロータリコンプレッサは、密閉容器内に電動要素と、この電動要素の回転軸により駆動される回転圧縮機構部とを収納して成るものであって、回転圧縮機構部にて圧縮され、吐出された冷媒中のオイルを遠心分離するオイル分離手段を備え、このオイル分離手段は、中心軸が上下方向とされた円筒状で下方に向けて先細り形状の空間部と、この空間部の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部に冷媒を導入するための冷媒導入部と、空間部の中心軸上の上端部において下方に向けて開口し、当該空間部内に連通した冷媒導出部と、空間部の下端に連通したオイル流出部とを備え、空間部の内径をDc、冷媒導入部の開口面積をAc、冷媒導入部の開口幅寸法をBc、冷媒導入部の開口高さ寸法をHc、冷媒導入部から空間部内に吐出される冷媒の単位時間当たりの体積流量をQとした場合に、Q/15≦Ac≦Q/8、但し、Ac=Bc*Hc、Bc=Dc/4、Hc=Dc/2とされていることを特徴とする。
上記のロータリコンプレッサにおいてオイル分離手段は、回転圧縮機構部に構成されていることを特徴とする。
本発明のロータリコンプレッサの製造方法は、密閉容器内に電動要素と、この電動要素の回転軸により駆動される回転圧縮機構部とを収納して成るロータリコンプレッサを製造するに当たり、回転圧縮機構部にて圧縮され、吐出された冷媒中のオイルを遠心分離するオイル分離手段を設け、中心軸が上下方向とされた円筒状で下方に向けて先細り形状の空間部と、この空間部の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部に冷媒を導入するための冷媒導入部と、空間部の中心軸上の上端部において下方に向けて開口し、当該空間部内に連通した冷媒導出部と、空間部の下端に連通したオイル流出部とから構成し、空間部の内径をDc、冷媒導入部の開口面積をAc、冷媒導入部の開口幅寸法をBc、冷媒導入部の開口高さ寸法をHc、冷媒導入部から空間部内に吐出される冷媒の単位時間当たりの体積流量をQとした場合に、Q/15≦Ac≦Q/8、但し、Ac=Bc*Hc、Bc=Dc/4、Hc=Dc/2の関係となるようにするオイル分離手段の寸法を設定することを特徴とする。
上記のロータリコンプレッサの製造方法において体積流量Qを、回転圧縮機構部の排除容積Rと電動要素の運転周波数Wから求めることを特徴とする。
上記のロータリコンプレッサの製造方法において電動要素の回転数を制御する場合には、運転周波数Wとして最も頻繁に使用される周波数帯域を用いることを特徴とする。
上記のロータリコンプレッサの製造方法においてオイル分離手段を、回転圧縮機構部構成することを特徴とする。
上記の如く密閉容器内に電動要素と回転圧縮機構部を収納したロータリコンプレッサにおいて、吐出冷媒中のオイルを遠心分離するオイル分離手段を設け、このオイル分離手段を、中心軸が上下方向とされた円筒状で下方に向けて先細り形状の空間部と、この空間部の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部に冷媒を導入するための冷媒導入部と、空間部の中心軸上の上端部において下方に向けて開口し、当該空間部内に連通した冷媒導出部と、空間部の下端に連通したオイル流出部とから構成し、空間部の内径をDc、冷媒導入部の開口面積をAc、冷媒導入部の開口幅寸法をBc、冷媒導入部の開口高さ寸法をHc、冷媒導入部から空間部内に吐出される冷媒の単位時間当たりの体積流量をQとした場合に、Q/15≦Ac≦Q/8、但し、Ac=Bc*Hc、Bc=Dc/4、Hc=Dc/2としたので、密閉容器内の回転圧縮機構部にオイル分離手段を構成する場合にも、適切な寸法を設定し、圧損を抑制して効率的な遠心オイル分離を実現することができるようになる。特に、冷媒導入部から空間部の内面に沿って導入された冷媒は、当該空間部の内周面に沿って螺旋状に旋回しながら降下していく。そして、冷媒は空間部の先細り形状に案内されて中心に集まり、上昇気流となって上端の冷媒導出部から円滑に流出するので、ロータリコンプレッサ外部へ吐出されるオイル量を一層効果的に低減することが可能となる。
また、回転圧縮機構部に複数のオイル分離手段を構成すれば、一つ当たりのオイル分離手段の寸法を縮小しながら、必要な流量の冷媒中のオイルを効果的に分離することができるようになり、ロータリコンプレッサ自体の寸法拡大を防止することが可能となる。
本発明によれば、遠心分離により密閉容器外部へのオイルの吐出を低減するオイル分離手段を用いた場合の分離性能を改善したロータリコンプレッサ及びその製造方法を提供することができる。
本発明を適用した実施例のロータリコンプレッサの概略縦断面図である(実施例1)。 図1のロータリコンプレッサの回転圧縮機構部の概略縦断面図である。 図1のロータリコンプレッサの回転圧縮機構部の上部カバー及びガスケットを除く平面図である。 図3のオイル分離機構部分の拡大図である。 図1のロータリコンプレッサのオイル分離機構の側面図である。 図5のオイル分離機構の平面図である。 図5のオイル分離機構への冷媒の流入速度と、未分離オイル量及び圧損の関係を示す図である。 本発明の他の実施例のロータリコンプレッサのオイル分離機構部分の上部カバー及びガスケットを除く拡大平面図である(実施例2)。 図8のロータリコンプレッサのオイル分離機構部分の拡大縦断面図である。
以下に図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。
図1は本発明の一実施例のロータリコンプレッサ10の概略縦断面図、図2は回転圧縮機構部18の概略縦断面図、図3は回転圧縮機構部18の上部カバー66及びガスケット65を除く平面図、図4はその要部の拡大図をそれぞれ示している。尚、各図における部材の位置関係は、説明を行い易くするために実際の配置と変えて示しており、実際の位置関係とは異なるものもある。
各図において、10は本発明の一実施例としての内部中間圧型多段(2段)圧縮式の縦型ロータリコンプレッサで、このロータリコンプレッサ10は、鋼板からなる縦型円筒状の密閉容器12と、この密閉容器12の内部空間の上側に配置収納された電動要素(駆動要素)14及びこの電動要素14の下側に配置され、電動要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32(1段目)及びその上側に位置した第2の回転圧縮要素34(2段目)から成る回転圧縮機構部18にて構成されている。
密閉容器12は、底部をオイル溜め13とし、電動要素14と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12Aと、この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ(蓋体)12Bとで構成され、且つ、このエンドキャップ12Bの上面中心には電動要素14に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)20が取り付けられている。電動要素14は、密閉容器12の上部空間の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22と、このステータ22の内側に若干の隙間を設けて挿入配置されたロータ24とからなる。このロータ24は中心を通り鉛直方向(密閉容器12の軸方向)に延びる前記回転軸16に固定されている。
ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル28を有している。また、ロータ24もステータ22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積層体30内に永久磁石MGを挿入して構成されている。
前記回転圧縮機構部18は、第1及び第2の回転圧縮要素32、34をそれぞれ構成し、冷媒が内部で圧縮される圧縮室を有する下シリンダ(第1のシリンダ)40及び上シリンダ(第2のシリンダ)38と、これら上下シリンダ38、40内にそれぞれ設けられた上下偏心部42、44に嵌合されて偏心回転する上下ローラ46、48と、上下シリンダ38、40及びローラ46、48の間に介在して第1及び第2の回転圧縮要素32、34を仕切る中間仕切板36と、ローラ46、48に当接して上下シリンダ38、40内の圧縮室をそれぞれ低圧室側と高圧室側に区画するベーン50、52と、上シリンダ38の圧縮室の上側の開口面及び下シリンダ40の圧縮室の下側の開口面をそれぞれ閉塞して回転軸16の軸受け54A、56Aを有した支持部材である閉塞部材としての上部支持部材(上部閉塞部材)54及び下部支持部材(下部閉塞部材)56にて構成されている。
上部支持部材54及び下部支持部材56には、図示しない吸込ポートにて上下シリンダ38、40の内部とそれぞれ連通する吸込通路60(図3)、61と、上部支持部材54の上面及び下部支持部材56の下面の一部をそれぞれ凹陥させ、各凹所の上面開口及び下面開口を上部カバー66、下部カバー68にてそれぞれ閉塞することにより形成される吐出室としての一定の容積を有した吐出消音室62、64とが設けられている。即ち、上部支持部材54及び下部支持部材56は、各吐出消音室62、64を凹陥形成するために一定の厚さ寸法を有している。尚、前記軸受け54A、56Aは前記上部カバー66、下部カバー68に形成しても良い。
この場合、上部支持部材54と上部カバー66の間には、シール用のガスケット65が介設されている(図示しないが下部支持部材56と下部カバー68間にも同様に介設されている)。また、下部カバー68は周辺部を主ボルト129・・・によって下から下部支持部材56に固定されている。この主ボルト129・・・の先端は上部支持部材54に螺合する。
尚、第1の回転圧縮要素32の吐出消音室64と密閉容器12内とは連通路にて連通されている。この連通路は下部支持部材56、上部支持部材54、上部カバー66、上下シリンダ38、40や中間仕切板36を貫通する図示しない孔である。この場合、連通路の上端には中間吐出管121が立設されており、この中間吐出管121から密閉容器12内に中間圧の冷媒が吐出される。
また、電動要素14は密閉容器12内の上部カバー66の上方に所定間隔を存して設けられている。この上部カバー66は周辺部が主ボルト78・・・により、上から上部支持部材54に固定されている。この主ボルト78・・・の先端は下部支持部材56に螺合する。
一方、回転軸16内には軸中心に鉛直方向のオイル孔80が形成され、このオイル孔80は下端のオイルポンプ84に連通している。回転軸16の回転によりオイルポンプ84はオイル溜め13内のオイルをオイル孔80に吸い上げる。回転軸16には更にこのオイル孔80に連通する横方向の給油孔82(上下偏心部42、44やそれらの上下に複数形成されている)が形成されており、ここから回転圧縮機構部18の軸受け54A、56Aその他の摺動部等にオイルが供給される構成とされている。
そして、この場合の冷媒としては二酸化炭素(CO2)が使用され、ロータリコンプレッサ10の最終圧力は極めて高い圧力となる。また、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、PAG(ポリアルキレングリコール)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油等既存のオイルが使用される。
密閉容器12の容器本体12Aの側面には、上部支持部材54と下部支持部材56の吸込通路60、61、上部カバー66の上側(電動要素14の下端に略対応する位置)に対応する位置に、スリーブ141、142、143及び144がそれぞれ溶接固定されている。スリーブ141と142は上下に隣接すると共に、スリーブ143はスリーブ144と略90度ずれた位置にある。
そして、スリーブ141内には上シリンダ38に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管92の一端が挿入接続され、この冷媒導入管92の一端は上シリンダ38の吸込通路60に連通される。この冷媒導入管92は密閉容器12の上側を通過してスリーブ144に至り、他端はスリーブ144内に挿入接続されて密閉容器12内に連通する。
スリーブ142内には下シリンダ40に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管94の一端が挿入接続され、この冷媒導入管94の一端は下シリンダ40の吸込通路61に連通される。また、スリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入接続され、上部支持部材54に設けられた吐出通路70(図3)に連通されている。
そして、この回転圧縮機構部18には、第2の回転圧縮要素34で圧縮され、吐出された冷媒中のオイルを分離するための本発明のオイル分離手段としてのオイル分離機構90が構成され、このオイル分離機構90は、第2の回転圧縮要素34の上部支持部材54から上シリンダ(第2のシリンダ)38、及び、中間仕切板36を経て下シリンダ(第1のシリンダ)40まで渡っている。
次に、このオイル分離機構90について説明する。上部支持部材54の軸受け54Aの周囲には、図3に示されるように凹所が形成されており、前述した如くこの凹所の上面開口がガスケット65を介して上部カバー66により閉塞されることで、凹所内が第2の回転圧縮要素34の吐出消音室62とされる。この吐出消音室62内には上シリンダ38の内部に連通する図示しない吐出ポートを閉塞する吐出弁72が配置されている。この吐出弁72は上シリンダ38の高圧室が規定の吐出圧力まで上昇した場合に吐出ポートを開くものである。
また、前記吐出通路70は吐出弁72と軸受け54Aを挟んで略反対側に形成され、吐出消音室62に連通している。そして、吐出消音室62は軸受け54Aを挟んで略反対側の位置の上部支持部材54に形成された仕切壁54B、54Cによって吐出弁72側(62A)と吐出通路70側(62B)とに仕切られており、一方の仕切壁54C内に位置して本発明のオイル分離機構90が構成されている。
このオイル分離機構90は、上部支持部材54に貫通形成された円筒状の第1の孔91A、その下側に対応して上シリンダ(第2のシリンダ)38に形成された円筒状の第2の孔91B、その下側に対応して上シリンダ38に形成された円筒状の第3の孔91C、その下側に対応して中間仕切板36に形成された円筒状の第4の孔91D、及び、その下側に対応して中間仕切板36に形成された円筒状の第5の孔91Eとから成り、全体としては中心軸が上下方向とされた円筒状の空間部91と、この空間部91の孔91Aの軸受け54Aとは反対側の上縁部に開口形成された冷媒導入部95と、空間部91の中心軸上に位置して一端が空間部91(孔91A)内に開口し、他端が吸込通路70側の吐出消音室62(図3、図4に62Bで示す)に開口した冷媒導出部97と、空間部91を構成する孔91Eの下端に対応して下シリンダ(第1のシリンダ)40の上面に凹陥形成されたオイル溜まり104と、このオイル溜まり104に連通して下シリンダ(第1のシリンダ)40内に形成されたオイル流出部としての細孔98とから構成されている。
前記空間部91は上下に連続する孔91A、91B、91C、91D、及び、91Eにより全体としては円筒状であるが、第2の孔91Bの内径は第1の孔91Aの内径より小さく、第3の孔91Cの内径は第2の孔91Bの内径より小さい。また、第4の孔91Dの内径は第3の孔91Cの内径と同一であるが、第5の孔91Eの内径は第4の孔91Dの内径よりも小さく構成されている。即ち、空間部91を構成する複数の孔91A〜91Eの内径は、下方のもの程小さくなるように構成されており、これにより、空間部91の下部はオイル溜まり104及び細孔98に向かって内径が段階的に小さくなる形状を呈している。
この場合、第1の孔91Aは上部支持部材54を最大径の第1のドリルで切削加工することにより、貫通形成される。また、第2の孔91Bは上記第1のドリルよりも細い径の第2のドリルで上シリンダ(第2のシリンダ)50を上方から中途部まで切削加工することにより形成される。また、第3の孔91Cは上記第2のドリルよりも細い径の第3のドリルで上シリンダ(第2のシリンダ)50を上方若しくは下方から切削加工し、第2の孔91Bに連通させてこれら孔91B、91Cにより上シリンダ38を貫通することにより形成される。即ち、実施例では上シリンダ38に内径の異なる複数の孔91B、91Cが形成される。
また、第4の孔91Dは上記第3のドリルで中間仕切板36を上方から中途部まで切削加工することにより形成される。また、第5の孔91Eは上記第3のドリルよりも細い径の第4のドリルで中間仕切板36を上方若しくは下方から切削加工し、第4の孔91Dに連通させてこれら孔91D、91Eにより中間仕切板36を貫通することにより形成される。即ち、実施例では中間仕切板36に内径の異なる複数の孔91D、91Eが形成される。
また、オイル流出部としての細孔98は、オイル溜まり104から下シリンダ(第1のシリンダ)40内を密閉容器12方向に延在し、当該密閉容器12内に開口して連通している。これにより、細孔98は空間部91(孔91E)の下端と密閉容器12内とをオイル溜まり104を介して連通している。
また、冷媒導入部95は導入通路99を介して吐出弁72側の吐出消音室62(図3、図4に62Aで示す)に連通しており、該吐出消音室62内の冷媒は、冷媒導入部95より空間部91の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部91内に導入され、空間部91の内面に沿って旋回するよう構成とされている。そして、これら空間部91(孔91A)と冷媒導入部95の上面は上部カバー66にて閉塞される。
前記冷媒導出部97は、上部カバー66の下面を掘削することにより形成された溝(図3、図4には実際には上部カバー66は存在しないが、仮想線で溝(冷媒導出部97)を示している)により構成されている。即ち、この溝の一端は空間部91(孔91A)の中心軸上まで延在し、その上端部において下方に向けて開口しており、他端は吸込通路70側の吐出消音室62(62B)まで延在し、下方に向けて開口している。そして、これら一端と他端の間の溝の下面開口は、仕切壁54Cにより下から閉塞されている。そして、これによってオイル分離機構90は吐出弁72と吐出通路70との間に介在するかたちとなる。
ここで、オイル分離機構90の設計方法について説明する。オイル分離機構90の理想的な寸法は、下記で設定されることが知られている。
Ac=Bc*Hc ・・(1)
Bc=Dc/4 ・・(2)
Hc=Dc/2 ・・(3)
但し、Acは冷媒導入部95の開口面積(m2)、Bcは冷媒導入部95の開口幅寸法(m)、Hcは冷媒導入部95の開口高さ寸法(m)、Dcは空間部91(実施例では孔91A)の内径(直径、m)であり、上記の関係が成り立つ場合に、遠心力(サイクロン)によるオイル分離性能が最良となる。
ここで、オイル分離機構90への冷媒の流入速度Vに着目した場合、空間部91内で旋回する速度が高い程、遠心力によるオイルの分離性能は向上する。この流入速度Vは、下記の式で表せる。即ち、
V=Q/Ac ・・(4)
但し、Qはオイル分離機構90の冷媒導入部95から空間部91内に吐出される冷媒の単位時間当たりの流量(m3/s)であり、下記の式で表せる。即ち、
Q=R*W ・・(5)
但し、Rは回転圧縮機構部18の第2の回転圧縮要素34の排除容積(m3/rev)、Wは電動要素14の運転周波数(回転数、Hz)である。尚、電動要素14が定速の場合にはその回転数を使用し、回転数制御される場合には、最も頻繁に使用される周波数帯域、この種ロータリコンプレッサ10では通常40Hz以上50Hz以下の範囲の何れかの値を用いる。
上記から明らかな如く、流入速度Vを上げるためには、冷媒導入部95の開口面積Acを小さくすれば良い。しかしながら、開口面積Acを小さくすると、今度はオイル分離機構90における冷媒の圧損が多くなる。この様子が図7に示されている。図7の横軸は流入速度V、左縦軸はオイル分離機構90から出て行く未分離のオイル量(%)、右縦軸はオイル分離機構90における圧損(%)を示している。
図7から明らかな如く、流入速度Vが高くなる程、未分離のオイル量は減少するものの、圧損は増大していく。このとき、流入速度Vが8m/s付近まで未分離のオイル量は急激に減少するものの、それ以降は変化が小さくなる。また、圧損に関しては、ロータリコンプレッサ10の高圧(最終圧力)は実施例では2.5Mpa程になるが、圧損として許容できるのは10%程度までである。
そこで、流入速度Vとしては8m/s以上15m/s以下の範囲を採用する。これから、前記式(4)よりAcは、Q/15≦Ac≦Q/8の範囲で決定し、決定したAcから前記式(1)〜(3)を用いてBc、Dc、及び、Hcを導き出して決定する。これにより、オイル分離機構90における圧損が抑制され、且つ、効率的な遠心分離が実現できるようになる。
以上の構成で次に動作を説明する。ターミナル20および図示されない配線を介して電動要素14のステータコイル28に通電されると、電動要素14が起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸16と一体に設けた上下偏心部42、44に嵌合された上下ローラ46、48が上下シリンダ38、40内を前述の如く偏心回転する。
実施例の場合電動要素14の回転数はロータリコンプレッサ10が用いられる冷凍サイクルの負荷に応じて制御されるので、前記運転周波数Wとしては最も頻繁に使用される40Hz以上50Hz以下の何れかの値がオイル分離機構90の設計に用いられることになる。
これにより、冷媒導入管94及び下部支持部材56に形成された吸込通路61を経由して図示しない吸込ポートから下シリンダ(第1のシリンダ)40の低圧室側に吸入された低圧の冷媒ガスは、ローラ48とベーン52の動作により圧縮されて中間圧となり、下シリンダ40の高圧室側より図示しない吐出ポート、下部支持部材56に形成された吐出消音室64から図示しない前記連通路を経て中間吐出管121から密閉容器12内に吐出される。これによって、密閉容器12内は中間圧となる。尚、吐出消音室64は冷媒が流れる流路が広くなったり狭くなったりするように形成されているため、消音効果が得られる。
そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガスは、スリーブ144から出て冷媒導入管92及び上部支持部材54に形成された吸込通路58を経由して吸込ポート60から上シリンダ(第2のシリンダ)38の低圧室側に吸入される。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベーン50の動作により2段目の圧縮が行なわれて高温高圧(最終圧力)の冷媒ガスとなり、高圧室側から図示しない前記吐出ポートを通り、吐出弁72から上部支持部材54に形成された吐出消音室62(62A)に吐出される。吐出消音室62は冷媒が流れる流路が広くなったり狭くなったりするように形成されているため、消音効果が得られる。吐出消音室62に吐出された冷媒は、図3、図4に矢印で示す如く導入通路99を経て冷媒導入部95からオイル分離機構90の空間部91内に吐出される。
このとき、冷媒ガス及び当該冷媒ガス中に混入したオイルは、空間部91の内面に沿って吐出され、吐出された冷媒ガス及びオイルは、吐出時の勢いにより空間部91の内周面に沿って螺旋状に旋回しながら孔91A、91B、91C、91D、91Eへと空間部91内を降下して行く(図2)。
このときの旋回による遠心力で冷媒ガス中に混入したオイルが冷媒ガスから分離され、空間部91の内面に付着し、当該内面を伝わって空間部91の下端に対応して形成されたオイル溜まり104に流入し、そこに貯留される。オイル溜まり104に貯留されたオイルは図2中破線矢印の如く細孔98を通って密閉容器12の下部のオイル溜め13に流下する。
一方、オイルが分離された冷媒ガスは、前述した如き空間部91の下方に向けた段階的な先細り形状に案内されて中心に集まり、上昇気流となって冷媒導出部97の一端の開口から内部に流入する。冷媒導出部97内に流入した冷媒ガスは、各図に実線矢印で示す如く上部カバー66に形成された溝(冷媒導出部97)内を通過して他端の開口から吐出通路70側の吐出消音室62(62B)内に入り、該吐出消音室62内を経て吐出通路70に至る。そして、冷媒吐出管96に流出し、外部に吐出されるので、これにより、吐出消音室62に吐出された冷媒ガスは、密閉容器12内を経ること無く外部に吐出されることになる。
このように、第2の回転圧縮要素34で圧縮された冷媒ガス中に混入したオイルをオイル分離機構90にて遠心分離することで、冷媒ガス中に混入したオイルを効果的に分離することができる。これにより、コンプレッサ10から吐出されるオイル吐出量を低減することができるので、コンプレッサ10内がオイル不足となる不都合や冷媒回路内に悪影響を及ぼす不都合も未然に回避することができるようになる。
また、オイル分離機構90を回転圧縮機構部18に構成しているので、オイル分離機構90のための格別な機構を回転圧縮機構部18と密閉容器12との間に設ける必要もなくなり、部品点数の増加も抑制される。
更に、オイル分離機構90は、中心軸が上下方向とされた円筒状の空間部91と、この空間部91に冷媒を導入するための冷媒導入部95と、空間部91の中心軸上において当該空間部91内に連通した冷媒導出部97と、空間部91の下端に連通した細孔98とを備えているので、冷媒導入部95から空間部91内に流入した冷媒は、当該空間部91の内周面に沿って旋回した後、冷媒導出部97に流入すると共に、冷媒から分離したオイルは細孔98に流下するようになる。これにより、オイル分離機構90の空間部91内で冷媒を旋回させ、遠心力によりオイルを効率的に分離させ、冷媒は冷媒導出部97に流入させ、分離したオイルは細孔98を介して円滑に密閉容器12内に戻すことが可能となる。
特に空間部91を、内径の異なる円筒状の複数の孔91A〜91Eから構成し、各孔91A〜91Eの内径を、下方のもの程小さくしたので、冷媒からのオイルの分離と、オイルが分離された冷媒の冷媒導出部97への流入を円滑に行わせることができる。この場合、空間部91の下部を徐々に縮径させる場合には、加工が面倒なものとなるが、本発明の如く内径の異なる複数の孔91A〜91Eにて構成すれば、孔を形成するためのドリルを変更すれば良いことになるので、空間部91を構成するための加工を著しく簡素化することが可能となる。これらにより、ロータリコンプレッサ10の寸法の拡大とコストの高騰を防止、若しくは、抑制することが可能となる。
また、オイル分離機構90の空間部91を、上部支持部材54から上シリンダ(第1のシリンダ)38を経て中間仕切板36まで渡って構成しているので、ロータリコンプレッサ10の寸法を拡大すること無く、オイル分離機構90の上下寸法を確保することができるようになる。それにより、オイル分離機構90内における冷媒の流速を上げるために冷媒導入部95を狭くする必要が無くなり、オイル分離機構90における圧損の増大を効果的に抑制することができるようになる。
更に、吐出消音室62が構成された上部支持部材54から上シリンダ38に渡ってオイル分離機構90を構成したことで、上シリンダ38内で圧縮され、吐出消音室62に吐出された冷媒に混入したオイルをオイル分離機構90により効果的に遠心分離することができるようになると共に、吐出消音室62からオイル分離機構90までの経路も短縮・簡素化することができる。
特に、空間部91を構成する上シリンダ38部分の孔91B、91Cの内径を、上部支持部材54部分の孔91Aの内径より小さくし、中間仕切板36部分の91Eの内径を、上シリンダ38部分の孔91Cの内径より小さくしたので、中間仕切板36に形成する孔91Eと上シリンダ38に形成する孔91Cの内径や、上シリンダ38に形成する孔91Bと上部支持部材54に形成する孔91Aの内径を変えるだけで空間部91を構成することができるようになり、加工性は一段と向上する。
また、実施例のように上シリンダ38や中間仕切板36部分の空間部91を、複数の孔91B、91C、91D、91Eにより構成すれば、段階的により細かく空間部91の形状を先細りとすることができるようになり、空間部91内において旋回する冷媒を冷媒導出部97より一層円滑に流出させることができるようになる。
また、オイル分離機構90を、吐出弁72と吐出通路70の間に介在するかたちで構成しているので、実施例の如く回転圧縮機構部18を第1及び第2の回転圧縮要素32、34から構成し、第1の回転圧縮要素32で圧縮された冷媒を密閉容器12内に吐出し、この密閉容器12内に吐出された冷媒を第2の回転圧縮要素34を構成する上シリンダ38で圧縮し、吐出消音室62に吐出するロータリコンプレッサ10の如く、吐出消音室62から密閉容器12内を経ること無く、即ち、密閉容器12内でオイルが分離されること無く、冷媒が外部に吐出されるロータリコンプレッサ10のオイルの流出をオイル分離機構90により効果的に抑制することが可能となる。
この場合、オイル分離機構90は吐出弁72と吐出通路70の間に介在するかたちで設けられているので、吐出弁72から吐出消音室62とオイル分離機構90を経て吐出通路70に至る冷媒の流れを円滑化し、且つ、経路も最短距離とすることができる。
また、オイル分離機構90の冷媒導出部97を、上部カバー66の下面に形成された溝により構成しているので、配管により冷媒導出部97を構成する場合に比して構造を著しく簡素化し、生産コストを低減することができるようになる。
そして、何よりもオイル分離機構90は前述した如く圧損と未分離のオイル量との兼ね合いで冷媒導入部95の開口幅寸法Bc、開口高さ寸法Hc、及び、空間部91の内径Dcが設計されているので、圧損を抑制し、且つ、効率的な遠心分離が実現される。
次に、図8及び図9は本発明の他の実施例のロータリコンプレッサ10の回転圧縮機構部18の平面図(上部カバー66及びガスケット65を除く)とその拡大図を示している。この場合、オイル分離機構90は上部支持部材54の仕切壁54Bと仕切壁54Cにそれぞれ一箇所ずつ、合計二箇所(90A、90B)構成されており、第1及び第2のオイル分離機構90A、90Bの冷媒導入部95に連通する導入通路99がそれぞれ吐出弁72側の吐出消音室62(62A)に連通し、第1及び第2のオイル分離機構90Aの冷媒導出部97がそれぞれ吐出通路70側の吐出消音室62(62B)に連通されている。即ち、この実施例では二つのオイル分離機構90(90A、90B)が上部支持部材54に構成され、それらに分かれて冷媒ガスが流れるかたち(並列接続)とされている。
前述した如く、オイル分離機構90の冷媒導入部95の開口面積Acを設計する場合、Acはオイル分離機構90の冷媒導入部95から空間部91内に吐出される冷媒の単位時間当たりの流量Q(m3/s)に比例することになる。そして、この流量Qは第2の回転圧縮要素34の排除容積Rに比例するので、この排除容積Rが大きいロータリコンプレッサ10の場合には、Acから求められるオイル分離機構90の各部の寸法Bc、Dc、Hcが大きくなり、単体では回転圧縮機構部18内に配置できなくなる。
その場合には、この実施例のようにオイル分離機構90を二箇所設け、一つのオイル分離機構90内に吐出される冷媒の流量を半分にすることにより、単体での寸法を縮小して、回転圧縮機構部18の拡大に伴うロータリコンプレッサ10の寸法拡大を抑制することが可能となる。尚、この実施例ではオイル分離機構90を二箇所構成してそれぞれに冷媒ガスが分かれて流れるようにしたが、それに限らず、ロータリコンプレッサ10の排除容積等に応じて三箇所以上構成して各オイル分離機構90に冷媒を分流させても良い。
また、各実施例では所謂内部中間圧型多段(2段)圧縮式の縦型ロータリコンプレッサに本発明を適用したが、それに限らず、所謂単段、若しくは、三段以上の多段圧縮式のロータリコンプレッサに適用しても良く、特に、吐出消音室に吐出された冷媒が、密閉容器内を経ること無く外部に吐出されるものに適用すれば、本発明は極めて有効なものとなる。
即ち、単段の場合には上部支持部材からシリンダ(実施例の上部支持部材54から上シリンダ38)に渡るかたちで空間部91を構成すれば良い。その場合は、オイル溜まり104と細孔98はシリンダに構成しても良く、下部支持部材(実施例の中間仕切板36の位置となる)に構成しても良い。
また、実施例の如き2段圧縮式のロータリコンプレッサの場合にも、上部支持部材54から上シリンダ(第1のシリンダ)38まで渡るかたち、又は、中間仕切板36まで渡るかたちでオイル分離機構90を構成しても良く、その場合はオイル溜まり104と細孔98は上シリンダ(第1のシリンダ)38、又は、中間仕切板36に構成すれば良い。
また、実施例ではオイル分離機構90にて分離されたオイルを細孔98にて密閉容器12内のオイル溜め13に戻したが、それに限らず、回転圧縮機構部18の摺動部等に戻すものしても構わない。
更に、実施例では上シリンダ(第1のシリンダ)38と中間仕切板36に異なる径の孔91B、91Cや、91D、91Eを形成したが、それに限らず、上部支持部材54に異なる径の孔を複数形成してもよい。
また、実施例では冷媒導出部97を上部カバー66に形成した溝で構成したが、それに限らず、パイプを空間部91の中心に上から挿入して冷媒導出部97としても良い。
10 ロータリコンプレッサ
12 密閉容器
14 電動要素
16 回転軸
18 回転圧縮機構部
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
36 中間仕切板
38 上シリンダ(第2のシリンダ)
40 下シリンダ(第1のシリンダ)
54 上部支持部材(閉塞部材)
56 下部支持部材
62 吐出消音室(吐出室)
65 ガスケット
66 上部カバー
70 吐出通路
72 吐出弁
90 オイル分離機構(オイル分離手段)
91 空間部
91A〜91E 孔
95 冷媒導入部
97 冷媒導出部
98 細孔(オイル流出部)

Claims (6)

  1. 密閉容器内に電動要素と、該電動要素の回転軸により駆動される回転圧縮機構部とを収納して成るロータリコンプレッサにおいて、
    前記回転圧縮機構部にて圧縮され、吐出された冷媒中のオイルを遠心分離するオイル分離手段を備え、
    該オイル分離手段は、中心軸が上下方向とされた円筒状で下方に向けて先細り形状の空間部と、該空間部の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部に冷媒を導入するための冷媒導入部と、前記空間部の中心軸上の上端部において下方に向けて開口し、当該空間部内に連通した冷媒導出部と、前記空間部の下端に連通したオイル流出部とを備え、
    前記空間部の内径をDc、前記冷媒導入部の開口面積をAc、前記冷媒導入部の開口幅寸法をBc、前記冷媒導入部の開口高さ寸法をHc、前記冷媒導入部から前記空間部内に吐出される冷媒の単位時間当たりの体積流量をQとした場合に、
    Q/15≦Ac≦Q/8、但し、Ac=Bc*Hc、Bc=Dc/4、Hc=Dc/2
    とされていることを特徴とするロータリコンプレッサ。
  2. 前記オイル分離手段は、前記回転圧縮機構部に複数構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリコンプレッサ。
  3. 密閉容器内に電動要素と、該電動要素の回転軸により駆動される回転圧縮機構部とを収納して成るロータリコンプレッサの製造方法であって、
    前記回転圧縮機構部にて圧縮され、吐出された冷媒中のオイルを遠心分離するオイル分離手段を設け、
    該オイル分離手段を、中心軸が上下方向とされた円筒状で下方に向けて先細り形状の空間部と、該空間部の中心軸を中心とする円の接線方向から当該空間部に冷媒を導入するための冷媒導入部と、前記空間部の中心軸上の上端部において下方に向けて開口し、当該空間部内に連通した冷媒導出部と、前記空間部の下端に連通したオイル流出部とから構成し、
    前記空間部の内径をDc、前記冷媒導入部の開口面積をAc、前記冷媒導入部の開口幅寸法をBc、前記冷媒導入部の開口高さ寸法をHc、前記冷媒導入部から前記空間部内に吐出される冷媒の単位時間当たりの体積流量をQとした場合に、
    Q/15≦Ac≦Q/8、但し、Ac=Bc*Hc、Bc=Dc/4、Hc=Dc/2
    の関係となるようにする前記オイル分離手段の寸法を設定することを特徴とするロータリコンプレッサの製造方法。
  4. 前記体積流量Qを、前記回転圧縮機構部の排除容積Rと前記電動要素の運転周波数Wから求めることを特徴とする請求項3に記載のロータリコンプレッサの製造方法。
  5. 前記電動要素の回転数を制御する場合には、前記運転周波数Wとして最も頻繁に使用される周波数帯域を用いることを特徴とする請求項4のロータリコンプレッサの製造方法。
  6. 複数の前記オイル分離手段を、前記回転圧縮機構部に構成することを特徴とする請求項3乃至請求項5のうちの何れかに記載のロータリコンプレッサの製造方法。
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