JP2004036583A - 圧縮機 - Google Patents

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Shigeru Kawano
川野 茂
Mikio Matsuda
松田 三起夫
Takashi Inoue
井上 孝
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Soken Inc
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Abstract

【課題】圧縮機自体の寸法の増大を招かず、且つ良好なオイル分離性能を発揮して、装置の効率及び信頼性を向上する圧縮機を提供する。
【解決手段】斜板型圧縮機は、ハウジングと、外周に複数配置されたシリンダと、ピストンと、回転軸と、ピストンに回転軸の回転運動を伝えていて傾斜する斜板と、前記斜板等が収容される斜板室とを具備する。前記斜板室の斜板等の可動部を潤滑するオイルを分離するための遠心分離式のオイルセパレータと、潤滑が必要な部位にオイルを戻す管路とを更に具備する。前記オイルセパレータは、前記圧縮された流体の吐出通路内に配置されており、更に前記ハウジング内において、前記シリンダより内周側のスペースに具備される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機に係り、より特別には車両用空調装置のための冷媒ガスの圧縮等に用いる斜板型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用空調装置において、冷媒ガスの圧縮用として斜板型圧縮機が一般的に使用されている。斜板型(ワッブル式やスワッシュプレート式)圧縮機では冷媒ガスと共に圧縮機から排出された潤滑オイルは、冷凍サイクル中を一巡して圧縮機のシリンダ内に吸い込まれ、シリンダとピストンの隙間から斜板室に漏れるブロバイガスと共に駆動部へ循環される。装置の潤滑が充分確保されることによる運転上等の信頼性の面より圧縮機内には豊富にオイルが存在することが望ましく、反対に冷凍サイクル内にはオイルの存在により流路抵抗が増すと共に、熱交換器内では伝熱を阻害し、システム効率の低下をもたらすため、オイルが少ないほうが望ましい。そこで圧縮機内でオイルを分離・保持する機構を構成することが考えられる。
【0003】
このオイル分離機構としては特開昭56−23581号公報記載のごとく、吸入通路内でフィルタを配したろ過室よりなるオイル分離室の構成があるが、フィルタによるろ過ではオイルの分離能力が低く、かつシリンダ上部に構成上大きなスペースを取るため小型化には向かない。
これに対して特開平4−542880号公報記載のごとく、壁面衝突によるオイル分離方法があるが、この方法もオイル分離能力が低く、しかもリアハウジング後部に回転軸に対してラジアル方向に構成されているため、軸長の増大を否めない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来技術では、比較的簡単でコンパクトな装置により、圧縮機の全体寸法を増大せずに十分なオイル分離性能を発揮するには限界があり、この様な要求を満たす装置の実現が必要であった。
【0005】
本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、圧縮機の気筒中央のスペースを使用して、遠心分離式のオイルセパレータを備えることにより、圧縮機自体の寸法の増大を招かず、且つ良好なオイル分離性能を発揮して、装置の効率及び信頼性を向上する圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のその他の目的は、圧縮機において同時に、吐出脈動の低減を図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の形態では、流体を吸引し圧縮して吐出する斜板型圧縮機は上述した目的を達成するために、ハウジングと、前記ハウジングの後部において外周に複数配置されたシリンダと、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記ハウジングの前部を貫通して前部ハウジング内に配置されていて外部動力からの回転運動を伝達してピストンを駆動する回転軸と、前記複数のピストンに連結していて前記回転軸の回転運動を伝えていて前記回転軸に対して傾斜して配置される斜板と、前記斜板等が収容される斜板室とを具備する。前記斜板室の前記斜板等の可動部を潤滑するオイルを分離するための遠心分離式のオイルセパレータと、潤滑が必要な部位にオイルをもどす管路とを更に具備する。前記オイルセパレータは、前記圧縮された流体の吐出通路内に配置されており、更に前記ハウジング内において、前記複数のシリンダ付近であって、前記複数のシリンダより内周側のスペースに具備されることを特徴とする。
【0008】
この様に構成することにより、圧縮機において、遠心分離式のオイルセパレータをシリンダの内側の中央のスペースを用いて、回転軸の後部側に設置することで、体格の増大を招かない構成が可能である。これは制御弁をリアハウジングに具備し制御通路の配置等が複雑な可変容量タイプにおいて特に有利であり、中央部に配置することで設計自由度が高い構成を可能とする。
そして、遠心分離式のオイルセパレータの効果により豊潤なオイルを圧縮機内に常に保持できる事から、良好な潤滑が得られ信頼性面で大変有利である。そして空調装置用等に本発明の圧縮機を使用した場合には、冷凍サイクル内のオイルレート低下によるシステム効率が向上し、省動力効果が見込まれる。さらに、オイルセパレータの効果により吐出脈動低減が同時に図られる。
【0009】
本発明の請求項2に記載した形態では、前記オイルセパレータは、前記ハウジング内に中空部として形成されていて前記オイルセパレータの本体を形成する円柱形の中空本体と、前記圧縮される流体の該圧縮機の吐出口からの流体入口であって、該流体入口は、前記中空本体の一方の第1の端部付近において、前記中空本体に沿う回転流れを形成する通路として形成される流体入口と、オイルが分離された前記流体が流出する流体出口であって、前記円柱形の中空本体の前記第1の端部の概略中央に形成される流体出口と、オイルの遠心分離に寄与する細長い中空の円筒形状の筒部であって、該筒部は、その外径が前記中空本体の内径より小さく、前記中空本体の前記第1の端部を形成する壁に密閉するように当接して前記流体出口を囲むように固定されており、前記第1の端部に対向する前記中空本体の第2の端部付近まで伸張する筒部と、分離されたオイルのオイル出口であって、該オイル出口は前記第2の端部付近に設けられているオイル出口と、を具備する。オイルの含まれた流体は、前記流体入口から、前記オイルセパレータ内に流入し、前記筒部の外周に沿って螺旋状に旋回しながら流れて、その間にオイルは遠心分離され、オイルの分離された流体は、第2の端部付近において前記筒部の内側の中空に流入して前記流体出口へと流れて吐出され、分離されたオイルは前記オイル出口から出て前記斜板室へ流れることを特徴とする。
【0010】
この様に構成することにより、本発明に使用される簡単でコンパクトな構造のオイルセパレータが具体化される。
【0011】
本発明の請求項3に記載した形態では、上記請求項1又は2のいずれかの形態において、前記円柱状のオイルセパレータは、その円柱形の軸線方向が前記回転軸に対して平行に配置されることを特徴とする。
【0012】
本形態によれば、オイルセパレータを回転軸に隣接するハウジング部分に、回転軸に整列するように配置できるので、圧縮機の寸法を増大しないオイルセパレータのコンパクトな配置形態を具体化できる。
【0013】
本発明の請求項4に記載した形態では、上記請求項1から3の形態のいずれか一項において、前記管路の途中に絞りを具備することを特徴とする。
【0014】
本形態によれば、斜板室に供給するオイルの量を絞りにより調節することが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて車両用空調装置等に使用される本発明の第1の実施の形態の斜板型圧縮機100を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る斜板型圧縮機100の横断面図を図解的に示す。
図1に示すように本発明の第1の実施の形態の斜板型圧縮機100は、フロントハウジング1と、フロントハウジング1の後部に接合固定されるシリンダブロック2と、シリンダブロック2の後部にバルブプレート20を介して接合固定されるリアハウジング3とを具備する。これらのフロントハウジング1と、シリンダブロック2と、リアハウジング3は圧縮機100の外殻を形成する。
【0016】
フロントハウジング1とシリンダブロック2により囲まれた領域にはワッブル板6が収容されるクランク室36が形成されている。回転軸4は、フロントハウジング1を貫通してクランク室36内に回転可能に配設されている。回転軸4は一方の端部において、車両の駆動源であるエンジン(図示されない)に連結される。回転軸4は、もう一方の端部において、ガイドピン16によりドライブプレート5に回転可能に連結されている。回転軸4は、回転軸4を囲むメインベアリング17を介してフロントハウジング1の前部において支持されている。
【0017】
ドライブプレート5には、スラストベアリング14を介してワッブル板6が滑動可能に接続する。ワッブル板6の内部にはインナ及びアウタリング11,10が圧入等により装着されており、更にインナ及びアウタリング11,10の中央部には、開口が形成されており、該開口には自在継ぎ手として機能する揺動支持機構38が装着される。揺動支持機構38のインナーピン12は、センターシャフト9の先端部に圧入等により挿入される。センターシャフト9は、回転軸4の中心軸の延長線上に同心でシリンダブロック2に設けられたセンターシャフト後背室37にインボリュートスプライン等で回転を防止し、挿入される。
【0018】
ワッブル板6の外周部には球状の開口が等間隔で複数設けられており、この開口に、一方がピストン7に連結するピストンロッド8の他方の球形の端部が装着される。
【0019】
シリンダブロック2内には複数のシリンダ2aが円周方向に概略等間隔で配置されており、シリンダ2a内においてピストン7が往復動して冷媒ガスを吸入、圧縮、吐出する。ピストン7が後部から前部(図1において右から左)へと動く吸入工程において冷媒ガスは、吸入室32からバルブプレート20に設けられた吸入孔24及び吸入時には開き吐出時には閉じる吸入弁21を介して、シリンダ2a内に吸入される。ピストン7が前部から後部(図1において左から左)へと動く吐出工程において冷媒ガスは、シリンダ2aからバルブプレート20に設けられた吐出孔25及び吸入時には閉じて吐出時には開く吐出弁22を介して、吐出室33へ流出する。
【0020】
吸入室32はリアハウジング3の外周側に環状に設けられており、リアハウジング3の後端壁には、吸入室32から該後端壁を貫通して冷媒外部回路に連絡する吸入口34が設けられる。リアハウジング3において吸入室32の内周側には、吐出室33が環状に設けられる。
本実施の形態において上記のような構成であることから、リアハウジング3において吐出室33の更に内側の中心部のスペースであって、シリンダブロック2において前記センターシャフト後背室37の後部のスペースは空いたスペースになっている。従って本実施の形態において、センターシャフト後背室37の後部のシリンダブロック2とリアハウジング3の空いたスペースに、本発明のオイルセパレータ26が具備される。オイルセパレータ26は、シリンダブロック2とリアハウジング3における円柱形状の中空部として形成されており、吐出室33との連絡通路を有しており、オイルセパレータ26の後端部には、リアハウジング3の後端壁を貫通して冷媒外部回路に接続するための吐出口35が設けられる。
【0021】
シリンダブロック2とリアハウジング3の外周の区域(本実施の形態においては、図1に示すように下部側)には、オイルセパレータ26により分離されたオイルが貯められる貯油室28が設けられている。貯油室28とオイルセパレータ26との間は、油路27により接続されており、貯油室28からはシリンダブロック2の側壁を貫通して給油通路29に接続するオイル出口が設けられている。給油通路29は、クランク室36に接続するが、図1に示されるように外部管路として形成されても良いし、シリンダブロック2の内部に設けられる内部通路として形成されても良い。給油通路29には、貯油室28からクランク室36へのオイル流量を調整するための絞り30が具備される。
【0022】
本実施の形態における斜板型圧縮機は可変容量型であるので、クランク室36内の圧力を調整してワッブル板6角度を調整しピストン7のストロークを調整する制御弁31が、リアハウジング3の後部に具備される。制御弁31は、吐出室33とクランク室36を連絡する通路の途中に設置される。
【0023】
次に本実施の形態の斜板型圧縮機の作動について説明する。
回転軸4は、エンジン等の外部駆動源により回転駆動される。図1に示すように、ドライブプレート5は回転軸4に対して所定の角度で傾斜している。回転軸4の回転に伴い、ガイドピン16により連結されているドライブプレート5を駆動し、ドライブプレート5は所定の角度を保ち回転する。ドライブプレート5はスラストベアリング14を介しワッブル板6を駆動する。ワッブル板6は揺動支持機構38により自転を防止されており、所定の角度で揺動運動する。上記の如くワッブル板6には回転自在にピストンロッド8が組み付けられ、ピストンロッド8のもう一端には回転自在にピストン7が組み付けられている。ピストン7は回転軸4の軸線と平行に設けられたシリンダ2a内を摺動自在に組み付けられているので、ワッブル板6の揺動運動により、シリンダ2a内を往復運動し、上記の如く冷媒ガスの吸入・圧縮・吐出を行う。
【0024】
揺動支持機構38について説明する。センターシャフト9の軸線と直交する1つの軸の回りにインナピン12によりインナリング11が回転し、アウタリング10はインナリング11に上記インナピン12の軸と直交する位置に設けられたアウタピン13回りに回転する。上記2つの直交する軸回りの回転運動の合成により、アウタリング10はセンターシャフト9回りに揺動運動することになる。アウタリング10はワッブル板6に圧入等により固定されて、センターシャフト9はシリンダ2aとその中心のインボリュートスプラインにより回転を防止されつつ軸方向に移動可能となっている。従って、ワッブル板6は自転を防止されて揺動運動する。また、ワッブル板6の角度に応じて、センターシャフト9は軸方向に移動する。
次に容量可変について説明する。ワッブル板6の角度は可変となっており、ピストン7のストロークが変わり、吸入容積も変わる。この角度はドライブプレート5のリンクと揺動支持機構38により決められ、ワッブル板6の角度によらずピストン7の上死点がほぼ一定になるよう設定されている。ワッブル板6の角度はピストン7に作用するシリンダ2a内の圧力による力とクランク室36の圧力による力によって決まり、クランク室36の圧力を制御弁31により変えて、容量を制御する。
【0025】
斜板型圧縮機100は、回転運動及び往復運動を行う機械であることから、多くの摺動部を有しており、それらの摺動部の潤滑のためにオイルが供給される。オイルは一般的に、クランク室36や冷媒配管内に貯められており、クランク室36内の機構部の運動等により噴霧化して冷媒の流れに含まれて圧縮機内及び冷媒回路を循環する。オイルは各種ベアリング、ピストン7とシリンダ2aの摺動部等を潤滑する。オイルは冷媒に含まれて冷媒回路においても循環するが、オイル自体には冷媒としての機能を有さないことから、冷媒の冷却機能上は悪影響を有するため、圧縮機から流出し冷媒外部回路に入る段階において除去されることが好ましく、そのためオイルセパレータ26による冷媒からのオイル分離が行われる。
【0026】
次に図2を参照して本実施の形態のオイルセパレータ26を説明する。オイルセパレータ26は、円柱形の中空本体51と、中空本体51内に同心円上に具備される円筒形状の筒部52と、中空本体51の後壁56付近に具備されていて吐出室33に連絡する冷媒入口53と、中空本体51の後壁56に設けられていて吐出口35に接続する冷媒出口54と、中空本体51の前壁57付近に具備されていて油路27に連絡するオイル出口55とを具備する。中空本体51は、リアハウジング3に形成された円柱状の凹部と、バルブプレート20に形成された円形の開口と、シリンダブロック2に形成された円柱状の凹部とにより形成される。本実施の形態において、前記円柱状の凹部と前記円形の開口は、回転軸4の中心軸線と同心であり、且つ3つの部分が同じ外径を有する円形形状を有するので、中空本体51は円柱形状に形成される。ただし、中空本体51の軸心と回転軸4の軸心は同心でなくても良い。
【0027】
細長い円筒状の筒部52は、一方の端部においてフランジ59を具備する。フランジ59の端面は平らであり、後壁56に密着するように当接しており、フランジ59と後壁56との間を密閉して冷媒の漏れを防止する。また、フランジ59の外径は中空本体51の内径と同じであり、筒部52は前部側からリアハウジング3に形成された中空本体51に挿入するように組み立てられており、この際フランジ59は圧入される。従って、フランジ59において筒部52は中空本体51に支持されるように固定される。フランジ59の外周と中空本体51の側壁58は密着するように当接するので、フランジ59と側壁58との間を密閉して冷媒の漏れを防止する。
【0028】
筒部52の円筒部の外径は中空本体51の内径より適切な寸法で小さいので、筒部52と中空本体51間には適切な寸法の冷媒ガス通路が形成される。細長い筒部52の長さは、中空本体51の長さより適切な寸法で短いので、筒部52の前端と中空本体51の前壁57間には適切な寸法の間隙が形成されて、冷媒ガスの通路を形成する。冷媒入口53は、本実施の形態において断面が円形であり、側壁58において、後壁56から概略フランジ59の厚みの寸法の距離の位置に設けられる。図2(B)のI−I断面で分かるように、冷媒入口53の横方向の位置は、中空本体51の円断面の接線付近にあり、円柱形の冷媒入口53の外側の側線が該接線になるように形成されるので、冷媒ガスは冷媒入口53から入って筒部52の周りを旋回するように円滑に流れる。冷媒入口53の直径は、筒部52の外径と中空本体51の内径とのすき間より少し大きい。
【0029】
冷媒出口54は、図2(A)に示すように、後壁56に円形に設けられており、筒部52の内径とほぼ同じ直径を有しており、筒部52に囲まれるように配置される。オイル出口55は、側壁58において前壁57に接するように、図2(A)に示すように冷媒入口53に対向する位置に設けられる。
【0030】
オイルセパレータ26の作動について説明する。冷媒ガスの流れ及びオイルの遠心分離の様子については図2(A)と共に図2(B)により良く分かる。ピストン7によって圧縮・吐出されたオイルを含んだ冷媒ガスが、オイルセパレータ26の冷媒入口53から流入し円筒状の筒部52回りを旋回しながら前壁57側へ流れていく。その過程で冷媒ガスに比べ比重の重いオイルは遠心力により分離され、下部に設置されたオイル出口55を通り流出し、更に油路27を通って貯油室28へと流れていく。一方分離された冷媒ガスは筒部52の内側の円筒通路を通って冷媒出口54を介して、吐出口35より排出される。
貯油室28にためられたオイルは、給油通路29内に具備された絞り30を介して給油通路29(図1では便宜上圧縮機外に記載)を通り、クランク室36へと供給される。
【0031】
本発明の第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態において、自転防止機構を備えた斜板型圧縮機に本発明の第1の実施の形態のオイルセパレータ26を備えた場合を記載する。
ここでは図面、より特別には図3を参照すると、図1及び2に開示される第1の実施の形態の圧縮機の要素部分と同じ又は同様である図3の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。
第2の実施の形態については、第1の実施の形態との相違点についてのみ説明する。
【0032】
第1の実施の形態ではピンリング式の揺動支持機構38を構成したが、センタシャフト9の頭部9aを球面摺動シューとしてワッブル板6を支持してもよい。なお、図3中、39はワッブル板6が回転軸4と共に回転してしまうことを防止する自転防止機構であり、40は自転防止機構39の揺動を案内する案内溝である。
本発明のオイルセパレータ26は第2の実施の形態の斜板型圧縮機においても具備可能である。
【0033】
本発明の第3の実施の形態を図4に示しており、第3の実施の形態では、上記第1と第2の実施の形態のいずれかにおいて、第1又は2の実施の形態ではワッブル板6とピストン7とをピストンロッド8を介して連結していたが、図4のようにシュー8aを介してワッブル板6とピストン7とを連結してもよい。
本発明のオイルセパレータ26は第3の実施の形態の斜板型圧縮機においても具備可能である。
【0034】
本発明の第4の実施の形態では、上記第1から3の実施の形態のいずれか一項において、第1から3の実施の形態ではクランク室36内の圧力を制御することによりワッブル板6(ドライブプレート5)の傾斜角θを制御したが、センタシャフト後背室37内の圧力を制御することにより傾斜角θを制御してもよい。
本発明のオイルセパレータ26は第4の実施の形態の斜板型圧縮機においても具備可能である。
【0035】
本発明の第5の実施の形態を図5に示しており、第5の実施の形態では、上記第1又は2の実施の形態のいずれか一項において、第1又は2の実施の形態では回転軸4がワッブル板6を貫通しないで、ワッブル板を片持ち構造で支持する圧縮機について示したが、図5のように、回転軸4がワッブル板6を貫通する従来のワッブル型において、オイルセパレータ26を構成してもよい。
【0036】
本発明の第6の実施の形態を図6に示しており、第6の実施の形態では、上記第3の実施の形態において、
第3の実施の形態では回転軸4がワッブル板6を貫通しないで、ワッブル板を片持ち構造で支持する圧縮機について示したが、図6のように、回転軸4がワッブル板6を貫通する従来のワッブル型において、オイルセパレータ26を構成してもよい。
【0037】
次に上記実施の形態の圧縮機の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態の圧縮機により以下の効果が期待できる。
・ 遠心分離式のオイルセパレータをシリンダの内側の中央のスペースに設置することにより、圧縮機の体格の増大を招かない構成が可能である。
・ 圧縮機内部において設計自由度の高い構成を可能とする。
・ 遠心分離式のオイルセパレータの効果により豊潤なオイルを圧縮機内に常に保持することにより、良好な潤滑が得られて圧縮機の運転上等の信頼性を向上出来る。
・ 空調装置用等に使用した場合には、冷凍サイクル内のオイルレートの低下によるシステム効率が向上し、省動力効果が期待できる。
・ オイルセパレータの効果により、吐出脈動が低減できる。
【0038】
本発明の第2の実施の形態の自転防止機構を有する圧縮機においても、同様の効果が期待できる。
【0039】
本発明の第3の実施の形態のシューにより斜板とピストンを接続する圧縮機においても、同様の効果が期待できる。
【0040】
本発明の第4から6の実施の形態の圧縮機においても、同様の効果が期待できる。
【0041】
上記の各実施の形態においては、本発明に使用されるオイルセパレータとして、円柱状の中空本体や円筒状の筒部等を有する簡単な構造の遠心分離式のオイルセパレータが使用されたが、これとは別の既知のコンパクトな遠心分離式のオイルセパレータが使用されてシリンダの内側の中央のスペースに具備されても良い。
本発明の遠心分離式のオイルセパレータの配置は、斜板式以外の圧縮機に対しても適用可能である。
本発明の圧縮機は、空調装置用以外の用途に対しても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る斜板型圧縮機の第1の実施の形態の横断面図を図解的に示す。
【図2】図2は、図1の本発明に係る斜板型圧縮機用のオイルセパレータの第1の実施の形態の詳細を図解的に示す横断面図(A)及びI−I断面図(B)である。
【図3】図3は、本発明に係る斜板型圧縮機の第2の実施の形態の横断面図を図解的に示す。
【図4】図4は、本発明に係る斜板型圧縮機の第3の実施の形態の横断面図を図解的に示す。
【図5】図5は、本発明に係る斜板型圧縮機の第5の実施の形態の横断面図を図解的に示す。
【図6】図6は、本発明に係る斜板型圧縮機の第6の実施の形態の横断面図を図解的に示す。
【符号の説明】
1…フロントハウジング
2…シリンダブロック
3…リアハウジング
4…回転軸
5…ドライブプレート
6…ワッブル板
7…ピストン
8…ピストンロッド
9…センターシャフト
20…バルブプレート
26…オイルセパレータ
27…油路
28…貯油室
29…給油通路
31…制御弁
32…吸入室
33…吐出室
36…クランク室
37…シャフト後背室

Claims (4)

  1. 流体を吸引し圧縮して吐出する斜板型圧縮機において、この斜板型圧縮機は、
    ハウジングと、
    前記ハウジングにおいて外周に複数配置されたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復運動するピストンと、
    前記ハウジングの前部を貫通して前記ハウジング内に配置されていて外部動力からの回転運動を伝達してピストンを駆動する回転軸と、
    前記複数のピストンに連結していて前記回転軸の回転運動を伝えていて前記回転軸に対して傾斜して配置される斜板と、
    前記斜板等が収容される斜板室と、
    を具備しており、
    前記斜板室の前記斜板等の可動部を潤滑するオイルを分離するための遠心分離式のオイルセパレータと、
    前記オイルセパレータにより分離されたオイルを、潤滑が必要な部位にもどす管路と、
    を更に具備しており、
    前記オイルセパレータは、前記圧縮された流体の吐出通路内に配置されており、更に前記ハウジング内において、前記複数のシリンダ付近であって、前記複数のシリンダより内周側のスペースに具備されることを特徴とする斜板型圧縮機。
  2. 前記オイルセパレータは、
    前記ハウジング内に中空部として形成されていて前記オイルセパレータの本体を形成する円柱形の中空本体と、
    前記圧縮される流体の該圧縮機の吐出口からの流体入口であって、該流体入口は、前記中空本体の一方の第1の端部付近において、前記中空本体に沿う回転流れを形成する通路として形成される流体入口と、
    オイルが分離された前記流体が流出する流体出口であって、前記円柱形の中空本体の前記第1の端部の概略中央に形成される流体出口と、
    オイルの遠心分離に寄与する細長い中空の円筒形状の筒部であって、該筒部は、その外径が前記中空本体の内径より小さく、前記中空本体の前記第1の端部を形成する壁に密閉するように当接して前記流体出口を囲むように固定されており、前記第1の端部に対向する前記中空本体の第2の端部付近まで伸張する筒部と、
    分離されたオイルのオイル出口であって、該オイル出口は前記第2の端部付近に設けられるオイル出口と、
    を具備しており、
    オイルの含まれた流体は、前記流体入口から、前記オイルセパレータ内に流入し、前記筒部の外周に沿って螺旋状に旋回しながら流れて、その間にオイルは遠心分離され、オイルの分離された流体は、第2の端部付近において前記筒部の内側の中空に流入して前記流体出口へと流れて吐出され、分離されたオイルは前記オイル出口から出て前記斜板室へ流れることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記円柱状のオイルセパレータは、その円柱形の軸線方向が前記回転軸に対して平行に配置されることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の圧縮機。
  4. 前記管路の途中に絞りを具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の圧縮機。
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