JPH08320593A - 結着樹脂、及びこれを含有する静電荷像現像用トナー - Google Patents
結着樹脂、及びこれを含有する静電荷像現像用トナーInfo
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Abstract
着樹脂であって、樹脂(A)の軟化点が120℃以上、
170℃以下、ガラス転移点が58℃以上、75℃未
満、かつクロロホルム不溶分率が5重量%以上、50重
量%以下であり、樹脂(B)の軟化点が90℃以上、1
20℃以下、ガラス転移点が58℃以上、75℃未満、
かつクロロホルム不溶分率が5重量%未満であり、樹脂
(C)の軟化点が80℃以上、110℃未満、ガラス転
移点が45℃以上、58℃未満、かつクロロホルム不溶
分率が5重量%未満であるトナー製造用の結着樹脂、並
びに該樹脂を含有するトナー。 【効果】本発明の結着樹脂を用いれば、耐ブロッキング
性に優れ、しかもヒートローラー定着方式において、高
速で定着を行う場合でもオフセット防止液を使用しない
で、低い温度で定着可能なトナーを得ることができる。
Description
ット性、及び耐ブロッキング性に優れる静電荷像現像用
トナーを製造するための結着樹脂、並びに該結着樹脂を
含有してなる静電荷像現像用トナーに関するものであ
る。
の画像形成装置に用いられる電子写真法としては、米国
特許第2221776 号、同第2297691 号、同第2357809 号明
細書等に記載されている如く、光導電性絶縁層を一様に
帯電させ(帯電工程)、次いでその層を露光せしめ(露
光工程)、その露光された部分の電荷を消散させる事に
より電気的な潜像を形成し、更に該潜像にトナーと呼ば
れる着色された電荷をもった微粉末を付着させることに
よって可視像化させ(現像工程)、得られた可視像を転
写紙等の転写材に転写させた後(転写工程)、加熱、圧
力あるいはその他適当な定着法により永久定着させる
(定着工程)工程からなる。
定着等の接触加熱定着方式やオーブン定着等の非接触加
熱方式などが用いられている。接触方式は熱効率がよい
ことが特徴で、非接触方式に比べて、定着機に必要な温
度を下げることができ、省エネルギー化や複写機の小型
化に有効である。しかしながら、この接触式加熱定着法
においては、定着時に溶融したトナーの一部が熱ローラ
ーに移り、後続の転写紙等に転写されるオフセット現像
という問題が生じやすい。
ーラーの表面をフッ素系樹脂等の離型性の優れた材料で
加工したり、熱ローラーの表面にシリコーンオイル等の
離型剤を塗布したりしている。しかし、シリコーンオイ
ル等を用いる方法は、定着装置が大きく複雑になるの
で、コスト高となったりトラブルの原因となることが考
えられ好ましくない。
クリル共重合体に代表されるビニル系樹脂が用いられて
いる。ビニル系の樹脂の場合、耐オフセット性を向上さ
せようとすると樹脂の軟化点や架橋密度を上げざるを得
なくなり、低温定着が犠牲となる。逆に低温定着を重視
すると耐オフセット性や耐ブロッキング性に支障をきた
す。
開昭50−28840号公報、特開昭50−81342
号公報に記載の如く、パラフィンワックス、低分子量ポ
リオレフィン等をオフセット防止剤として添加する方法
が知られているが、添加量が少ないと効果がなく、多す
ぎると現像剤の劣化が早い等の問題があった。
低温定着性に優れたものとしてポリエステル樹脂が用い
られている。ポリエステル樹脂は本質的に定着性がよ
く、米国特許第3590000号明細書に記載の如く、
非接触定着方式においても充分に定着されるが、オフセ
ット現象が発生し易いためヒートローラー定着方式には
使用が困難であった。また、特開昭50−44836号
公報、特開昭57−37353号公報、特開昭57−1
09875号公報には、多価カルボン酸を使用して耐オ
フセット性を改良したポリエステル樹脂が記載されてい
るが、これらも依然として使用するに充分な耐オフセッ
ト性を有していないか、又は有しているものはポリエス
テル樹脂が本来有している低温定着性を犠牲にしている
ばかりでなく、樹脂やトナーの粉砕性が極めて悪いとい
う問題があった。
と、スチレンアクリル樹脂を混合して用いる、次のよう
な試みがなされている。
脂を混合する方法(特開昭49−6931号、特開昭5
4−114245号、特開昭57−70523号、特開
平2−161464号公報); ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂を化学的に
結合する方法(特開昭56−116043号公報); 不飽和ポリエステルにビニル系モノマーを共重合せし
める方法(特開昭57−60339号、特開昭63−2
79265号、特開平1−156759号、特開平2−
5073号公報); (メタ)アクリロイル基を有するポリエステル樹脂に
ビニル系モノマーを共重合せしめる方法(特開昭59−
45453号公報); ポリエステル樹脂存在下で、反応性ポリエステルとビ
ニルモノマーを共重合させる方法(特開平2−2966
4号公報);及び ポリエステル樹脂とビニル系樹脂をエステル結合でブ
ロック化させる方法(特開平2−881号公報)。
ンアクリル樹脂は、本来相溶性が悪いため、単に機械的
に混合を行う場合、混合比率によっては、トナー化を行
う際に樹脂及びカーボンブラック等の内添剤の分散が悪
くなり、帯電性が不均一となるため、画像評価において
地汚れ等の弊害が生じる。また、二種類の樹脂の分子量
が異なる場合には、双方の溶融粘度に差異を生じる事が
あり、この為、分散相の樹脂の分散粒径を細かくする事
が困難となり、トナー化を行うとカーボンブラック等内
添剤の分散が非常に悪く、画像安定性に大きく欠けると
いう問題が生じる。更に、反応性ポリエステルにビニル
モノマーを重合させる場合、ゲル化を防ぐため組成が制
限されるという問題もあった。
フセット性を兼ね備えた現像剤として、同一反応容器中
で各々独立している反応経路で重合反応が行われる二つ
の重合系の原料モノマー混合物を予めブレンドして、該
二つの重合反応を並行して行わせることを特徴とする結
着樹脂を用いた現像剤組成物を開発した(特開平4−1
42301号公報)。
いて、二つの重合系の原料モノマーのいずれとも反応し
得る化合物を更に添加することにより、樹脂の分散性を
改善する結着樹脂の製造方法も開発し、出願済である
(特願平6−111956号)。
エステル樹脂とスチレン系樹脂が好適に分散した樹脂を
製造した場合でも、分散相であるビニル系樹脂の分子量
分布が狭いため、ビニル系樹脂の分子量を低くすると定
着性のみが改善されることとなり、耐オフセット性の改
善には限界が生じた。また逆に分子量を高くすると耐オ
フセット性のみが改善されることとなり、定着温度を下
げることに限界が生じた。
なる結着樹脂が開発されているが、この方法でも混合す
る樹脂の低軟化点側の割合を増やしてゆくと定着性は良
好になるものの耐ブロッキング性に問題が生じ、一方低
軟化点側のガラス転移点を高くすると耐ブロッキング性
は解消されるもののその割合を増やしても定着性に限界
が生じた。従って、最近の複写機の高速化、小型化、省
エネルギー化に鑑みれば、更なる低温定着性、及び耐オ
フセット性の改善が望まれる。
る問題点を解決するものであり、特に低温定着性、耐オ
フセット性、及び耐ブロッキング性に優れたトナーを得
るための結着樹脂、並びに該結着樹脂を含有してなる静
電荷像現像用トナーを提供する事にある。
的を達成すべく鋭意研究した結果、軟化点、ガラス転移
点、クロロホルム不溶分の異なる3種の樹脂を混合する
ことにより、好ましくは相互に相溶性、分散性の良い縮
重合系樹脂又はハイブリッド樹脂を用いることにより、
特に低温定着性、耐オフセット性、及び耐ブロッキング
性に優れたトナーが得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
(A)〜(C)の3種の樹脂を混合してなる結着樹脂で
あって、樹脂(A)の軟化点が120℃以上、170℃
以下、ガラス転移点が58℃以上、75℃未満、かつ2
5℃におけるクロロホルム不溶分率が5重量%以上、5
0重量%以下であり、樹脂(B)の軟化点が90℃以
上、120℃以下、ガラス転移点が58℃以上、75℃
未満、かつ25℃におけるクロロホルム不溶分率が5重
量%未満であり、樹脂(C)の軟化点が80℃以上、1
10℃未満、ガラス転移点が45℃以上、58℃未満、
かつ25℃におけるクロロホルム不溶分率が5重量%未
満であることを特徴とするトナー製造用の結着樹脂、
(2) 樹脂(A)〜(C)が、それぞれ独立に、縮
重合系樹脂、又は縮重合系樹脂の原料モノマーと付加
重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用い、同一反
応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行して行うこ
とにより得られる樹脂のいずれかである前記(1)記載
の結着樹脂、(3) ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹
脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーのい
ずれとも反応し得る化合物を更に含む混合物を用いて得
られるものである前記(2)記載の結着樹脂、(4)
樹脂(B)と樹脂(C)の配合重量比が90/10〜1
0/90であり、樹脂(B)+(C)と樹脂(A)の配
合重量比が90/10〜10/90であることを特徴と
する前記(1)〜(3)いずれか記載の結着樹脂、
(5) 縮重合系樹脂が、ポリエステル、ポリエステル
・ポリアミド、及びポリアミドからなる群より選ばれる
1種以上である前記(2)〜(4)いずれか記載の結着
樹脂、(6) ハイブリッド樹脂の製造における縮重合
系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマー
の重量比(縮重合系/付加重合系)が、50/50〜9
5/5である前記(2)〜(5)いずれか記載の結着樹
脂、並びに(7) 少なくとも結着樹脂、着色剤を含有
してなる静電荷像現像用トナーにおいて、該結着樹脂が
前記(1)〜(6)いずれか記載の結着樹脂であること
を特徴とする静電荷像現像用トナー、に関する。
の3種の樹脂を混合してなる結着樹脂であって、樹脂
(A)の軟化点が120℃以上、170℃以下、ガラス
転移点が58℃以上、75℃未満、かつ25℃における
クロロホルム不溶分率が5重量%以上、50重量%以下
であり、樹脂(B)の軟化点が90℃以上、120℃以
下、ガラス転移点が58℃以上、75℃未満、かつ25
℃におけるクロロホルム不溶分率が5重量%未満であ
り、樹脂(C)の軟化点が80℃以上、110℃未満、
ガラス転移点が45℃以上、58℃未満、かつ25℃に
おけるクロロホルム不溶分率が5重量%未満であること
を特徴とするものである。ここでクロロホルム不溶分率
とは、過剰のクロロホルムで溶解させても溶解しない樹
脂成分の重量分率をいい、例えば後述の実施例に記載の
ような方法で測定できる。まず、樹脂(A)〜(C)の
3種の樹脂の性質と配合比について説明する。
種の樹脂の好ましい組み合わせとしては、樹脂(A)の
軟化点が130℃以上、165℃以下、ガラス転移点が
58℃以上、70℃未満、かつ25℃におけるクロロホ
ルム不溶分率が10重量%以上、50重量%以下であ
り、樹脂(B)の軟化点が90℃以上、110℃以下、
ガラス転移点が58℃以上、70℃未満、かつ25℃に
おけるクロロホルム不溶分率が0重量%であり、樹脂
(C)の軟化点が80℃以上、110℃未満、ガラス転
移点が50℃以上、58℃未満、かつ25℃におけるク
ロロホルム不溶分率が0重量%である。
り高い場合、ガラス転移点が75℃以上の場合、又はク
ロロホルム不溶分が50重量%より高い場合には低温定
着性が悪化する。一方、軟化点が120℃より低い場
合、クロロホルム不溶分が5重量%未満の場合には耐オ
フセット性が悪化する。またガラス転移点が58℃未満
の場合には耐ブロッキング性が悪化する。
℃より高い場合、ガラス転移点が75℃以上の場合、又
はクロロホルム不溶分が5重量%以上である場合には低
温定着性が低下し、一方、軟化点が90℃より低い場合
には耐オフセット性が、ガラス転移点が58℃未満の場
合には耐ブロッキング性が悪化する。
0℃より高い場合、ガラス転移点が58℃以上の場合、
又はクロロホルム不溶分が5重量%以上である場合には
低温定着性が低下し、一方、軟化点が80℃より低い場
合には耐オフセット性が、ガラス転移点が45℃未満の
場合には耐ブロッキング性が悪化する。
は(C)の軟化点の差は20℃以上であるのが好まし
い。軟化点の差が20℃未満の場合には当該樹脂
(A)、(B)および(C)のそれぞれの優れた特性の
発現が若干抑制され、その結果、低温定着性、耐オフセ
ット性、耐ブロッキング性のいずれかの特性が不十分と
なる場合がある。
スターにより測定されるものを指すが、これについて
は、JIS K 7210に概略が記載されている。具体的には後
述の実施例のようにして測定を行うことができる。
ラス転移点は56℃以上、70℃未満となるのが好まし
い。ガラス転移点が70℃以上の場合には低温定着性が
悪化し、56℃未満の場合には耐ブロッキング性が悪化
する。
のようにして測定されるものである。即ち、示差走査熱
量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて
200℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降
温速度10℃/min.で室温まで冷却したサンプルを、昇
温速度10℃/min.で測定した際に、ガラス転移点以下
のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から
ピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点
の温度を、ガラス転移点(Tg)とする。
比は、90:10〜10:90、特に80:20〜2
0:80であることが好ましい。前記、樹脂(B)の配
合重量比が上記範囲より大きい場合には低温定着性が低
下する傾向があり、一方、樹脂(C)の配合重量比が上
記範囲より大きい場合には、耐ブロッキング性が悪化す
る傾向がある。
(A)の配合重量比は、90:10〜10:90、特に
80:20〜20:80であることが好ましい。前記、
樹脂(A)の配合重量比が上記範囲より大きい場合には
低温定着性、耐オフセット性および定着面の平滑性が低
下する傾向があり、一方、樹脂(A)の配合重量比が上
記範囲より小さい場合には、耐オフセット性が悪化する
傾向がある。
(C)を上記のような配合重量比にて配合することによ
り、単に樹脂(A)、樹脂(B)及び樹脂(C)の内の
2種類を混ぜ合わせただけでは得られない広い分子量分
布を形成することが可能となり、更に低温定着性、耐オ
フセット性に優れた静電像現像用トナーが得られる。
及びクロロホルム不溶分の調整は原料モノマー混合物中
の重合開始剤或いは触媒量の調整、又は反応条件の選択
等により容易に行うことができる。
の3種の樹脂を混合してなるものであるが、混合の態様
としては、例えば樹脂粉末やペレット状のものが単に混
合されているもの、溶融混練により両樹脂が均一に混合
分散されたのち、粉砕等により粉末やペレット状にされ
たもの、あるいは溶融混練等の方法により既にトナー化
されたものまで、あらゆる態様のものが挙げられる。こ
こで、3種の樹脂とは、(A)〜(C)の性質を有する
3種の樹脂を指し、各(A)〜(C)の樹脂はそれぞれ
単独または複数で使用される。従って、例えば樹脂
(A)を2種以上の樹脂で構成してもよく、樹脂
(B)、(C)についても同様である。
ぞれ独立に、縮重合系樹脂、又は縮重合系樹脂の原
料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合
物を用い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応
を並行して行うことにより得られる樹脂(ハイブリッド
樹脂)のいずれかより選択されるのが好ましい。また、
ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹脂の原料モノマーと付
加重合系樹脂の原料モノマーのいずれとも反応し得る化
合物(以下、「両反応性モノマー」という)を更に含む
混合物を用いて得られるものである場合が、より好まし
い。
脂は、相互に相溶性、分散性が良いため、トナー化した
場合に、添加剤等が均一に分散され、帯電特性が良好と
なり、更に両反応性モノマーを用いる場合では、このよ
うな効果がより顕著に発現する。まず、ハイブリッド
樹脂について説明する。
れる縮重合系樹脂成分は、例えばポリエステル、ポリエ
ステル・ポリアミド、ポリアミドからなる群より選ばれ
る1種以上が用いられる。従って、縮重合系樹脂の原料
モノマーとしては、縮重合により、これらの樹脂が得ら
れるものであれば、特に限定されることはない。
価もしくは3価以上のアルコールと、2価もしくは3価
以上のカルボン酸もしくはその酸無水物、低級アルキル
エステルが用いられる。
オキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシ
フェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3) −2,
2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオ
キシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェ
ニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0) −ポリオ
キシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェ
ニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(6) −2,2 −ビ
ス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノ
ールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4 −ブテンジオール、1,5 −ペンタンジオール、
1,6 −ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメタ
ノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルA等が挙げられる。
Aのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、ネオペンチルグリコールが用いられる。
ばソルビトール、1,2,3,6 −ヘキサンテトロール、1,4
−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4 −ブタン
トリオール、1,2,5 −ペンタントリオール、グリセロー
ル、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,
4 −ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、1,3,5 −トリヒドロキシメチルベン
ゼン等が挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセ
ロール、トリメチロールプロパンが用いられる。
ール及び3価以上のアルコールから単独であるいは複数
を併用して用いることができる。
えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、もしくは
n−ドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、n−
ドデシルコハク酸等のアルキルコハク酸、又はこれらの
酸の無水物、もしくは低級アルキルエステル等が挙げら
れる。これらのうち、好ましくは、マレイン酸、フマル
酸、テレフタル酸、アジピン酸、アルケニルコハク酸が
用いられる。
ば1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、2,5,7 −ナフタレ
ントリカルボン酸、1,2,4 −ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4 −ブタントリカルボン酸、1,2,5 −ヘキサン
トリカルボン酸、1,3 −ジカルボキシル−2−メチル−
2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4 −シクロヘキ
サントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル)
メタン、1,2,7,8 −オクタンテトラカルボン酸、ピロメ
リット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、
低級アルキルエステル等が挙げられる。これらのうち、
特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメ
リット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であ
るため、好ましく用いられる。
ン酸等及び3価以上のカルボン酸等から、単独であるい
は複数を併用して用いることができる。
原料モノマーとしては、上記の原料モノマー以外に、ア
ミド成分を形成するための原料モノマーが必要であり、
かかる原料モノマーとしては、例えばエチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミ
ン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、トリエ
チレンテトラミン等のポリアミン、6−アミノカプロン
酸、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸類、プロ
パノールアミン等のアミノアルコールなどが挙げられ
る。これらのうち、好ましくはヘキサメチレンジアミ
ン、ε−カプロラクタムが用いられる。
重合モノマーに分類されるものも含まれているが、これ
らは、他のモノマーの縮合反応で生成する水等の存在に
より加水分解して縮合に供されるため、広義には縮重合
系樹脂の原料モノマーに含まれると考えられる。
マーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メ
チルスチレン、p−エチルスチレン、2,4 −ジメチルス
チレン、p−クロルスチレン、ビニルナフタレン等のス
チレン若しくはスチレン誘導体;例えばエチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和
モノオレフィン類;例えば塩化ビニル、臭化ビニル、弗
化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ギ酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル等のビニルエステル類;例えばア
クリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t
ert−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオ
クチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸メトキシエチル、アクリル酸グリシジル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−ク
ロルアクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−
ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソオ
クチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステア
リル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチル等のエチレン性モノカ
ルボン酸及びそのエステル;例えばアクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリルアミド等のようなエチレ
ン性モノカルボン酸置換体;マレイン酸ジメチル等のエ
チレン性ジカルボン酸及びその置換体;例えばビニルメ
チルケトン等のビニルケトン類;例えばビニルメチルエ
ーテル等のビニルエーテル類、例えばビニリデンクロリ
ド等のビニリデンハロゲン化物;例えばN−ビニルピロ
ール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類が
挙げられる。
ましいものは、スチレン、α−メチルスチレン、プロピ
レン、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチルが挙げられる。
る際には、必要に応じて架橋剤を用いることができる。
かかる付加重合系モノマーの架橋剤としては、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3 −ブチレングリコールジメタクリレート、1,6
−ヘキシレングリコールジメタクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコー
ルジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタ
クリレート、2,2'−ビス(4−メタクリロキシジエトキ
シフェニル)プロパン、2,2'−ビス(4−アクリロキシ
ジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、ジブロムネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、フタル酸ジアリルなど、一般の架橋剤を適宜(必要
に応じて2種以上組み合わせて)用いることができる。
これらのうち好ましくは、ジビニルベンゼン、ポリエチ
レングリコールジメタクリレートが用いられる。
脂の原料モノマーを基準にして0.01〜15重量%、好まし
くは0.1 〜10重量%で使用するのが良い。これらの架橋
剤の使用量が多いとトナーが熱で溶融しにくくなり、熱
定着又は熱圧力定着時の定着性が劣ることになる。
合させる際には重合開始剤が用いられ、かかる重合開始
剤としては、例えば2,2'−アゾビス(2,4 −ジメチルバ
レロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2'−アゾビス−4−メトキシ−2,4 −ジメチル
バレロニトリル、その他のアゾ系又はジアゾ系重合開始
剤、又はベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネー
ト、キュメンハイドロパーオキサイド、2,4 −ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤
が挙げられる。
を調節する目的で等で、二種類又はそれ以上の重合開始
剤を混合して使用することもできる。重合開始剤の使用
量は、付加重合系樹脂の原料モノマー100 重量部に対し
て0.1 〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
合系樹脂が化学的に結合された樹脂を得るため、両樹脂
のモノマーのいずれとも反応しうる化合物を用いて重合
を行うのが好ましい。このような両反応性モノマーとし
ては、前記の縮重合系樹脂のモノマー及び付加重合系樹
脂のモノマーと一部重複するが、フマル酸、アクリル
酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸、及びフ
マル酸ジメチル等の化合物が挙げられる。これらのう
ち、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸が好まし
く用いられる。
樹脂の原料モノマー中3〜15重量%、好ましくは3〜
10重量%である。3重量%より少ないと、2種の樹脂
成分が相溶しにくくなり、大きな海島構造を有するもの
となり、着色剤等の添加剤の分散が悪くなり、帯電安定
性や印字ムラ等を生じる傾向がある。また、15重量%
より多くすると重合反応中にゲル化を起こしてしまう傾
向がある。
脂の製造方法は、同一反応容器中で縮重合反応と付加重
合反応を並行して行うものであるが、ここにおける「並
行」とは、二つの重合反応の進行及び完結が時間的に同
時である必要はなく、それぞれの反応機構に応じて反応
温度及び反応時間を適当に選択して独立に反応を進行、
完結させることができることを意味する。
たポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、又はポリ
アミドの原料モノマーの混合物中に、ビニル系樹脂の原
料モノマー及び重合開始剤からなる混合物を滴下して予
め混合し、先ずラジカル重合反応により、ビニル系樹脂
を得る重合反応を完結させ、次に反応温度を上昇させ、
縮重合により、ポリエステル等を得る重合反応を重合完
結させる方法が挙げられる。このように反応容器中で独
立した2つの反応を並行して進行させる方法により2種
類の樹脂が混合分散した樹脂を得ることができる。な
お、両反応性モノマーを添加する場合、縮重合系樹脂の
原料モノマーに予め添加しても良いし、ビニル系樹脂の
原料モノマーに添加しても良い。
造における縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹
脂の原料モノマーの重量比(縮重合系/付加重合系)
が、50/50〜95/5であるのが好ましい。これは
縮重合系樹脂をマトリックスとして付加重合系樹脂を分
散させることにより、紙との親和性による定着特性を損
なうことなく使用することができるからである。
縮重合系樹脂は、例えば、ポリエステル、ポリエステ
ル・ポリアミド、及びポリアミドからなる群より選ばれ
る1種以上が好適に用いられ、縮重合系モノマーを縮重
合させて得られるホモポリマー、コポリマーのいずれで
もよい。かかる縮重合系モノマーとしては、前記のハイ
ブリッド樹脂の説明で例示した、アルコール、カルボン
酸、アミン化合物等と同様のものが用いられる。
く、通常公知の方法を用いることができ、前記のモノマ
ーに必要に応じて触媒等を加えて、エステル化反応やエ
ステル交換反応を利用して縮重合を行えばよい。
とも結着樹脂及び着色剤よりなる静電荷像現像用トナー
において、以上のような結着樹脂を用いることを特徴と
するものである。本発明のトナーは、上記のようにして
得られた本発明の結着樹脂、又は混合前の樹脂(A)〜
樹脂(C)と着色剤を均一混合した後、公知の方法によ
り溶融混練、冷却、粉砕、分級すること等により製造さ
れる。また、このとき必要に応じて荷電制御剤、磁性体
等を配合することができる。
マルブラック法、アセチレンブラック法、チャンネルブ
ラック法、ランプブラック法等により製造される各種の
カーボンブラック、カーボンブラックの表面を樹脂で被
覆しているグラフト化カーボンブラック、ニグロシン染
料、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、
ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリ
ーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、
ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35等及びそれ
らの混合物等を挙げる事ができ、通常、結着樹脂 100重
量部に対して1〜15重量部程度が使用するのか好まし
い。
としては正、負いずれの荷電制御剤も用いることができ
る。正の荷電制御剤としては、特に限定されることな
く、例えばニグロシン染料として「ニグロシンベースE
X」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックS
O」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−1
1」(以上、オリエント化学社製);3級アミンを側鎖
として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモ
ニウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」(オリ
エント化学社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロ
ミド等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリ
エント化学社製)等を挙げることができる。
特に限定されることなく、例えば含金属アゾ染料である
「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS
−31」、「ボントロンS−32」、「ボントロンS−
34」、「ボントロンS−36」(以上、オリエント化
学社製)、「アイゼンスピロンブラックTVH」(保土
ヶ谷化学社製)等;銅フタロシアニン染料、サリチル酸
のアルキル誘導体の金属錯体、例えば「ボントロンE−
82」、「ボントロンE−84」、「ボントロンE−8
5」(以上、オリエント化学社製)、四級アンモニウム
塩、例えばCopy Charge NX VP434
(ヘキスト社製)等を挙げることができる。
〜8.0 重量%、好ましくは0.2 〜5.0 重量%使用するこ
とができる。
ィン等のワックス等を使用するのが好ましく、結着樹脂
100重量部に対して1〜5重量部用いるのが好まし
い。ここで、ポリオレフィンとしては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン等が挙げられ、比較的低分子量の
もの、特に蒸気浸透法による分子量が600〜1500
0のものが好ましい。また、環球法による軟化点が70
〜150℃、特に120〜150℃のものが好ましい。
従来のトナーにおいてはこれらのワックスを配合するの
は相溶性が悪いために困難であったが、本発明において
はこれらを容易に配合することができ、これらを配合す
ることにより、更に低温定着性が優れたものとなる。
リカ等の流動性向上剤などの特性改良剤を添加すること
ができるが、本発明の結着樹脂を用いた場合、特性改良
剤を加えなくても良く、また、添加する場合でも添加量
は少なくて済む。
ては特性改良剤とを均一分散した後、公知の方法により
溶融混練、冷却、粉砕、分級することにより、平均粒径
5〜15μmのトナーを得ることができる。該トナーは
非磁性1成分現像剤としてもよく、また、磁性粉体、す
なわち酸化鉄系キャリアー、真球状酸化鉄系キャリアー
又はフェライト系キャリアーをそのまま、もしくは樹脂
等でコートしたものと混合することにより、乾式2成分
現像剤とすることができる。
明により得られる結着樹脂に磁性粒子を添加すれば良
い。磁性粒子としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケ
ルなどの強磁性を示す金属の粉末、又はフェライト、ヘ
マタイト、マグネタイト等の強磁性元素を含む合金もし
くは化合物等を使用することができる。これらの磁性体
は平均粒径0.1 〜1μm の微粉末の形で芯材中に均一に
分散される。そしてその含有量は、結着樹脂100 重量部
当たり30〜120重量部程度を分散させて用いるのが
好ましい。
により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれ
らの実施例等によりなんら限定されるものではない。な
お、得られた樹脂の軟化点、ガラス転移点(Tg)、ク
ロロホルム不溶分の測定は、つぎの通りである。
3 の試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プラ
ンジャーにより20kg/cm2 の荷重を与え、直径1
mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これに
より、プランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描
き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応
する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とす
る。
社製)を用いて200℃まで昇温し、その温度で3分間
放置した後、降温速度10℃/min.で室温まで冷却した
サンプルを、昇温速度10℃/min.で測定した際に、ガ
ラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち
上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示
す接線との交点の温度を、ガラス転移点(Tg)とし
た。
g、ラジオライト5g(昭和化学工業(株)製)及びク
ロロホルム100mlを入れ、ボールミルにて25℃で
5時間攪拌溶解する。その後、ステンレス製の加圧濾過
器に、直径70mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、No.2)
を引き、ラジオライト5gを均一に敷き詰めたところ
へ、前記樹脂溶液を静かに入れ、さらにクロロホルムを
100ml入れ、25℃で濾液が出なくなるまで加圧濾
過を行う。そして濾紙ごと取り出し、真空乾燥器に入れ
50℃、160torr、12時間乾燥させた後、以下
の式に従い不溶分を算出した。 (濾紙上の固形物の重量−濾紙の重さ−ラジオライト1
0g)/5g×100=不溶分率(重量%)
棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した3リ
ットルの4口フラスコに入れ、マントルヒーター中で、
窒素雰囲気にて220℃の温度で攪拌しつつ反応せしめ
た。重合度は、ASTM E28−67に準拠した軟化
点より追跡を行い、所定の軟化点に達したときに反応を
終了し、容器から抜き出し、冷却後、粉砕した。得られ
た樹脂の軟化点、ガラス転移点及びクロロホルム不溶分
率を表3に示す。
テンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管
を装備した3リットルの4口フラスコに入れ、マントル
ヒーター中で、窒素雰囲気にて135℃の温度で攪拌し
つつ、表2に示すビニル系樹脂の原料を予め混合したも
のを滴下ロートより4時間かけて滴下した。135℃に
保持したまま5時間熟成し、230℃に昇温して反応せ
しめた。重合度は、ASTM E28−67に準拠した
軟化点より追跡を行い、所定の軟化点に達したときに反
応を終了し、容器から抜き出し、冷却後、粉砕した。得
られた樹脂の軟化点、ガラス転移点及びクロロホルム不
溶分を表3に示す。
゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニル)フ゜ロハ゜ン BPA・EO:ホ゜リオキシエチレン(2.2)-2,2-ヒ゛ス(4-ヒト゛ロキシフェニ
ル)フ゜ロハ゜ン i−DSA :イソドデセニル無水コハク酸 TPA :テレフタル酸 TMA :無水 1,2,4−ベンゼントリカルボン酸 AA :アクリル酸(両反応性モノマー) FA :フマル酸(両反応性モノマー) HMDA :ヘキサメチレンジアミン DBO :ジブチル錫オキシド St :スチレン EHA :2−エチルヘキシルアクリレート n−BA :n−ブチルアクリレート DCP :ジクミルパーオキサイド
せ、および配合量の結着樹脂の合計100重量部と、カ
ーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)の7
重量部と、低分子量ポリプロピレン「ビスコール660
P」(軟化点:130℃、三洋化成工業社製)の2重量
部と、電荷制御剤「ボントロンS−34」(オリエント
化学社製)の1重量部と予備混合した後、2軸押し出し
機で溶融混練し、冷却後、通常の粉砕、分級工程を経
て、平均粒径10μmの未処理トナーを製造した。得ら
れた未処理トナーの100重量部に対して、疎水性シリ
カ「H−2000」(ワッカーケミカル社製)0.3重
量部をヘンシェルミキサーを用いて混合付着させ、トナ
ー1〜4および比較トナー1〜3とした。以上のトナー
各々39重量部と、スチレン・メチルメタクリレート樹
脂被覆されたフェライト粉(平均粒径100μm)12
61重量部とを混合して現像剤を得た。
(株)製,SF9800を改造したもの:感光体はアモ
ルファスセレン、定着ローラーの回転速度は265mm
/secに設定し、定着装置中のヒートローラー温度を
可変にし、オイル塗布装置を除去したもの)を使用し、
下記方法により定着性等を評価した。
荷重を載せ、定着機を通して定着された画像の上を5往
復こすり、こする前後でマクベス社の反射濃度計にて光
学反射密度を測定し、以下の定義による定着率が70%
を越える際の定着ローラーの温度を最低定着温度とし
た。
/(こする前の像濃度)〕×100
でコントロールし、定着性の評価を行った。
上述の定着ローラーにより定着処理を行い、次いで白紙
の転写紙を同様の条件下で当該定着ローラーに送って、
これにトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作
を、前記定着ローラーの設定温度を順次上昇させた状態
で繰り返し、トナー汚れの生じた最低の設定温度をもっ
て、ホットオフセット発生温度とした。 (3)耐ブロッキング性 100mlのガラス瓶に10gのトナーを入れ、温度5
0℃、相対湿度26%の環境条件下に2週間放置し、以
下の基準で評価した。 ○:全くブロッキングが見られない。 △:ソフトケーキング状態。 ×:ハードケーキングしている。
トナー1〜4は、いずれも優れた耐オフセット性、優れ
た低温定着性および優れた耐ブロッキング性を有してお
り、特に熱特性に優れたトナーを得ることができた。こ
れに対して、比較トナー1は、樹脂(A)、(B)のみ
を結着樹脂として用いているため、低温定着性が劣り、
比較トナー2は、樹脂(B)、(C)のみを結着樹脂と
して用いているため、特に耐オフセット性と耐ブロッキ
ング性が劣り、比較トナー3は、樹脂(A)、(C)の
みを用いているため、耐ブロッキング性が劣っていた。
キング性に優れ、しかもヒートローラー定着方式におい
て、高速で定着を行う場合でもオフセット防止液を使用
しないで、低い温度で定着可能な静電荷像現像用トナー
を得ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 樹脂(A)〜(C)の3種の樹脂を混合
してなる結着樹脂であって、樹脂(A)の軟化点が12
0℃以上、170℃以下、ガラス転移点が58℃以上、
75℃未満、かつ25℃におけるクロロホルム不溶分率
が5重量%以上、50重量%以下であり、樹脂(B)の
軟化点が90℃以上、120℃以下、ガラス転移点が5
8℃以上、75℃未満、かつ25℃におけるクロロホル
ム不溶分率が5重量%未満であり、樹脂(C)の軟化点
が80℃以上、110℃未満、ガラス転移点が45℃以
上、58℃未満、かつ25℃におけるクロロホルム不溶
分率が5重量%未満であることを特徴とするトナー製造
用の結着樹脂。 - 【請求項2】 樹脂(A)〜(C)が、それぞれ独立
に、縮重合系樹脂、又は縮重合系樹脂の原料モノマ
ーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用
い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行
して行うことにより得られる樹脂(以下、「ハイブリッ
ド樹脂」という)のいずれかである請求項1記載の結着
樹脂。 - 【請求項3】 ハイブリッド樹脂が、縮重合系樹脂の原
料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーのいずれと
も反応し得る化合物を更に含む混合物を用いて得られる
ものである請求項2記載の結着樹脂。 - 【請求項4】 樹脂(B)と樹脂(C)の配合重量比が
90/10〜10/90であり、樹脂(B)+(C)と
樹脂(A)の配合重量比が90/10〜10/90であ
ることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の結着樹
脂。 - 【請求項5】 縮重合系樹脂が、ポリエステル、ポリエ
ステル・ポリアミド、及びポリアミドからなる群より選
ばれる1種以上である請求項2〜4いずれか記載の結着
樹脂。 - 【請求項6】 ハイブリッド樹脂の製造における縮重合
系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマー
の重量比(縮重合系/付加重合系)が、50/50〜9
5/5である請求項2〜5いずれか記載の結着樹脂。 - 【請求項7】 少なくとも結着樹脂、着色剤を含有して
なる静電荷像現像用トナーにおいて、該結着樹脂が請求
項1〜6いずれか記載の結着樹脂であることを特徴とす
る静電荷像現像用トナー。
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