JP2010128013A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着性及び耐久性に優れた電子写真用トナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
前記結着樹脂が、軟化点が互いに5℃以上異なる3種のポリエステル1、ポリエステル2及びポリエステル3を含有してなり、ポリエステル2の含有量が、結着樹脂中、25〜45重量%であり、ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
Tm1>Tm2>Tm3 (A)
を満足し、 ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
Tg2−Tg1≧5 (B)
を満足する、電子写真用トナーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナーの製造方法に関する。
トナーの目的とする性能を達成するために、複数種の結着樹脂を含有するトナーや、トナーの製造においてトナー材料の混合方法を規定した技術が検討されている。例えば、特許文献1では、低温定着性、耐オフセット性、及び耐ブロッキング性に優れたトナーを得る観点から、それぞれ特定の軟化点とガラス転移点を有し、さらにクロロホルム不溶分を調整した3種の樹脂を結着樹脂として含有するトナーが開示されている。
また、特許文献2には、長期又は連続使用時のトナーの耐久性を向上させる観点から、トナー材料の混合工程において、トナー材料を段階的に混合する方法が開示されている。
特開平8−320593号公報 特開平7−319203号公報
しかしながら、近年の高速化、高画質化に対応するためには、より高いレベルでの定着性及び耐久性が求められる。
本発明の課題は、定着性及び耐久性に優れた電子写真用トナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
前記結着樹脂が、軟化点が互いに5℃以上異なる3種のポリエステル1、ポリエステル2及びポリエステル3を含有してなり、
ポリエステル2の含有量が、結着樹脂中、25〜45重量%であり、
ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
Tm1>Tm2>Tm3 (A)
を満足し、
ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
Tg2−Tg1≧5 (B)
を満足する、
電子写真用トナーの製造方法、並びに
〔2〕 結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
前記結着樹脂が、軟化点が互いに5℃以上異なる3種のポリエステル1、ポリエステル2及びポリエステル3を配合してなり、
ポリエステル2の配合量が、結着樹脂中、25〜45重量%であり、
ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
Tm1>Tm2>Tm3 (A)
を満足し、
ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
Tg2−Tg1≧5 (B)
を満足する、
電子写真用トナーの製造方法
に関する。
本発明の方法により、定着性及び耐久性に優れた電子写真用トナーを得ることができる。
本発明は、トナー材料として、少なくとも結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を用い、かかるトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む方法により電子写真用トナーを製造する方法であり、結着樹脂として、軟化点が互いに5℃以上異なり、高軟化点のポリエステル1と、ポリエステル1よりも軟化点が低いがガラス転移点は高い中軟化点のポリエステル2と、ポリエステル2よりも軟化点が低いポリエステル3の3種のポリエステルを用いる点に大きな特徴を有しており、本発明の方法により定着性及び耐久性に優れたトナーが得られる。本発明の効果の発現機構の詳細は不明なるも、軟化点の異なる3種のポリエステルの併用により、定着の際に溶融した樹脂の弾性が低くなり、溶融した樹脂の用紙等のメディアへの浸透性が向上し、アンカー効果が大きくなるため、良好な定着性が維持されるものと推定される。一方、中軟化点のポリエステルにガラス転移点が高いものを使用することで、トナー全体としてのガラス転移点が高く保たれ、トナー同士やトナーとブレードとの衝突などによるストレスに対してトナーが容易に変形や溶融せず、耐久性が向上するものと推定される。
従って、ポリエステル1〜3の軟化点は、トナーの耐オフセット性及び定着性の両立の観点から、それぞれ5℃以上、好ましくは5〜70℃、より好ましくは10〜40℃異なる。さらに、耐久性、耐オフセット性及び定着性の観点からは、ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
Tm1>Tm2>Tm3 (A)
を満足する。Tm1はトナーの耐久性と耐オフセット性の観点から相対的に高いことが好ましく、Tm3はトナーの低温定着性の観点から相対的に低いことが好ましい。また、ポリエステル2はガラス転移点が高いが、Tm2が高すぎるとトナーの低温定着性が低下する傾向がある。これらの点から式(A)を満たすことが好ましい。さらに式(A1):
Tm1−Tm2≧20 (A1)
及び式(A2):
Tm2−Tm3≧10 (A2)
を満足することがより好ましい。
また、トナーの保存性と定着性の両立の観点からは、ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
Tg2−Tg1≧5 (B)
を満足し、式(B1):
Tg2−Tg1≧10 (B1)
を満足することが好ましい。
ポリエステル1の軟化点は、トナーの耐久性、耐オフセット性及び定着性の観点から、120〜170℃が好ましく、130〜160℃がより好ましい。
ポリエステル1のガラス転移点は、トナーの保存性、耐久性及び定着性の観点から、45〜75℃が好ましく、50〜70℃がより好ましい。
ポリエステル2の軟化点は、ポリエステル1の軟化点よりも低いものであり、トナーの耐久性及び定着性の観点から、125℃以下が好ましく、100〜125℃が好ましく、110〜125℃がより好ましい。
ポリエステル2のガラス転移点は、70〜95℃が好ましく、70〜90℃がより好ましく、70〜85℃がさらに好ましい。
ポリエステル2のガラス転移点は、トナーの良好な保存性を実現維持しつつ耐久性を高くする観点から、前記式(B)の如く、ポリエステル1のガラス転移点よりも5℃以上高く、ポリエステル3のガラス転移点よりも高いことが好ましい。ガラス転移点の高いポリエステルを得る方法として、ポリエステルの製造に用いるアルコール成分やカルボン酸化合物の種類や量を調整することにより得ることができる。例えば、カルボン酸成分としてテレフタル酸を用い、テレフタル酸の量を多くすればガラス転移点が高くなる傾向があり、テレフタル酸の量を少なくすればガラス転移点が低くなる傾向がある。ポリエステル1及び3に、ポリエステル2を併用することにより、トナーのガラス転移点を高く保つことが可能となるとともに、定着により溶融された樹脂の弾性が低くなり、溶融した樹脂の用紙等のメディアへの浸透性が向上し、アンカー効果が大きくなるため、良好な定着性が維持できるものと推察される。
ポリエステル3の軟化点は、トナーの定着性及び耐久性の観点から、ポリエステル2の軟化点よりも低いものであり、125℃以下が好ましく、80〜120℃が好ましく、90〜110℃がより好ましい。
ポリエステル3のガラス転移点は、トナーの保存性及び低温定着性の観点から、45℃以上70℃未満が好ましく、50〜65℃がより好ましく、55〜60℃がさらに好ましい。また、低温定着性の観点から、ポリエステル3のガラス転移点はポリエステル1のガラス転移点よりも低いことが好ましい。
ポリエステル1〜3はいずれも、2価以上のアルコールからなるアルコール成分と2価以上のカルボン酸化合物からなるカルボン酸成分とを縮重合することにより得られる。
2価のアルコールとしては、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15のジオールや、式(I):
Figure 2010128013
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素数2〜20の2価のアルコールとして、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
アルコール成分としては、トナーの低温定着性及び耐久性の観点から、式(I)で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、式(I)においてRがプロピレン基であるビスフェノールのプロピレンオキサイド付加物がより好ましい。式(I)で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、30モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、70モル%以上がさらに好ましい。
3価以上のアルコールとしては、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10の3価以上の多価アルコール等が挙げられる。具体的には、ソルビトール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
また、2価以上のカルボン酸化合物としては、例えば、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸(例えば、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸)等の脂肪族カルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、並びにこれらの酸の無水物及び低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、トナーの耐ブロッキング性の観点からは、テレフタル酸及びイソフタル酸が好ましく、また、トナーの帯電性の観点からは、フマル酸、テレフタル酸及びイソフタル酸が好ましく、カルボン酸成分の30モル%以上がテレフタル酸、イソフタル酸又はフマル酸であることが好ましい。
3価以上のカルボン酸化合物としては、炭素数4〜30、好ましくは炭素数4〜20、さらに好ましくは炭素数4〜10の3価以上の多価カルボン酸、及びそれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)等が挙げられる。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、ポリエステルの分子量調整等の観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステル1は、軟化点を高くする観点から、カルボン酸成分及び/又はアルコール成分に3価以上の原料モノマーを用いることが好ましい。3価以上の多価カルボン酸化合物としては、無水トリメリット酸が好ましい。
ポリエステル1においては、3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、トナー製造の際の粉砕性の観点から、カルボン酸成分中、3〜49モル%が好ましく、10〜45モル%がより好ましく、20〜40モル%がさらに好ましい。また、3価以上の原料モノマー(3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物)の含有量は、全原料モノマー中、1〜25モル%が好ましく、3〜23モル%がより好ましく、7〜21モル%がさらに好ましい。
ポリエステル2は、ガラス転移点を高くする観点から、カルボン酸成分として、テレフタル酸を用いることが好ましい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃の温度で縮重合させることにより得られる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒(例えば、スズ触媒、チタン触媒等の金属化合物)を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
スズ触媒としては、酸化ジブチルスズ等のSn-C結合を有するスズ化合物のほか、Sn-C結合を有していないスズ(II)化合物を用いることができる。Sn-C結合を有していないスズ(II)化合物として、例えば、シュウ酸スズ(II)、酢酸スズ(II)、オクタン酸スズ(II)、オクチル酸スズ(II)(2-エチルヘキサン酸スズ(II)ともいう)、ラウリル酸スズ(II)、ステアリン酸スズ(II)、オレイン酸スズ(II)等の炭素数2〜28のカルボン酸基を有するカルボン酸スズ(II);オクチロキシスズ(II)、ラウロキシスズ(II)、ステアロキシスズ(II)、オレイロキシスズ(II)等の炭素数2〜28のアルコキシ基を有するアルコキシスズ(II);酸化スズ(II);硫酸スズ(II);塩化スズ(II)、臭化スズ(II)等のハロゲン化スズ(II)等が挙げられる。これらの中でもオクチル酸スズ(II)が好ましい。
エステル化触媒の反応系における存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部が好ましく、0.1〜0.8重量部がより好ましい。
ポリエステル1〜3は、軟化点やガラス転移点を調整する以外は、前記のアルコール成分及びカルボン酸成分を用い、同様にして得ることができる。軟化点を調整する方法として、例えば、反応時間により分子量を調整する方法が挙げられる。反応時間を長くすると軟化点は高くなり、短くすると低くなる傾向がある。一方、ガラス転移点は、例えば、芳香族ジカルボン酸化合物の量を増加することによって、高くなる傾向がある。
ポリエステル1の量は、トナーの耐オフセット性の観点から、結着樹脂中、10〜70重量%が好ましく、20〜65重量%がより好ましい。なお、本明細書において、単に「量」といえば、含有量と配合量の両者を意味する。
ポリエステル2の量は、トナーの耐久性と保存性の観点から、結着樹脂中、25〜45重量%であり、28〜40重量%が好ましい。
ポリエステル3の量は、トナーの低温定着性の観点から結着樹脂中、5〜65重量%が好ましく、7〜40重量%がより好ましい。
ポリエステル1とポリエステル2の重量比(ポリエステル1/ポリエステル2)は、トナーの耐オフセット性、耐久性と保存性の両立の観点から、10/90〜90/10が好ましく、30/70〜80/20がより好ましく、50/50〜70/30がさらに好ましい。
ポリエステル1とポリエステル3の重量比(ポリエステル1/ポリエステル3)は、トナーの耐オフセット性と低温定着性の両立の観点から、15/85〜90/10が好ましく、35/75〜90/10がより好ましく、55/45〜90/10がさらに好ましい。
ポリエステル1とポリエステル2の合計量とポリエステル3との重量比((ポリエステル1+ポリエステル2)/ポリエステル3)は、トナーの耐久性と低温定着性の両立の観点から、60/40〜95/5が好ましく、75/25〜90/10がより好ましく、95/5〜85/15がさらに好ましい。
ポリエステル1〜3の総使用量は、トナーの耐オフセット性、耐久性、保存性及び低温定着性の観点から、結着樹脂中、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。ポリエステル以外の他の結着樹脂としては、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
荷電制御剤としては、負帯電性及び正帯電性のいずれのものも使用することができるが、本発明においては、トナーの帯電性の観点から、式(II):
Figure 2010128013
(式中、Zはホウ素又はアルミニウム、sは2以上の整数、tは1以上の整数を示す)
で表される化合物であるベンジル酸化合物の金属化合物が好ましい。
本発明では、式(II)で表されるベンジル酸化合物の金属化合物のなかでも、Zがホウ素である金属錯体化合物が好ましい。
式(II)で表されるベンジル酸化合物の金属化合物の市販品としては、「LR-147」(Z:ホウ素、日本カーリット社製)等が挙げられる。
式(II)で表されるベンジル酸化合物の金属化合物の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。
ベンジル酸化合物の金属化合物以外の負帯電性荷電制御剤としては、例えば、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。また、正帯電性荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。また、樹脂等の高分子タイプのものを使用することもできる。
荷電制御剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、0.2〜5重量部がより好ましい。
離型剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して含有されていても良い。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
本発明において、着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましい。
本発明では、トナー材料として、さらに、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜使用してもよい。
本発明では、結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む方法により、トナーを製造する。
溶融混練に供するトナー材料は、予め混合しておくことが好ましく、トナー材料の混合は、結着樹脂等の全ての材料を一度に混合する方法であっても、分割して混合する方法であってもよいが、結着樹脂の一部と荷電制御剤を混合(第1混合工程)し、得られた混合物を残りのトナー材料と混合(第2混合工程)した後に、溶融混練を行うことが好ましい。このように、結着樹脂の一部と荷電制御剤とを予め混合することにより、結着樹脂と帯電制御剤の混合を均一かつ良好にすることができる。第1混合工程及び第2混合工程は、一連の混合工程中に、第1混合工程に供するべき結着樹脂の一部と荷電制御剤を混合機に供給混合し、さらに第2混合工程に供するべき残りのトナー材料を混合機に供給して混合を継続して行うこともできる。
第1混合工程に供される結着樹脂は、混合時に発生する摩擦熱による融着防止の観点から、ガラス転移点の高い点でポリエステル2が好ましい。ガラス転移点が高い樹脂を使用することで融着を発生することなく第1混合工程で結着樹脂と荷電制御剤等のトナー材料を十分混合することができる。
結着樹脂及び荷電制御剤以外のトナー材料において、離型剤は、離型剤の持つ潤滑性効果により混合強度を低下させる傾向があり、第1混合工程の混合強度を維持する観点から、第2混合工程に供することが好ましい。離型剤以外の潤滑性効果が低いトナー材料は第1混合工程と第2混合工程のいずれに供してもよいが、結着樹脂と荷電制御剤の混合性をより良好に保つ観点から第2混合工程に供することが好ましい。
第1混合工程の混合時間と第2混合工程の混合時間の比(第1混合工程/第2混合工程)は、荷電制御剤の混合性の観点から、0.5〜2.0が好ましく、0.6〜1.7がより好ましく、1.0〜1.7がさらに好ましい。
第1混合工程における〔装置のフルード数×混合時間(s)〕の値(Fr・t値)は、荷電制御剤の混合性の観点から、10000〜100000が好ましく、20000〜80000がより好ましい。
第2混合工程における〔装置のフルード数×混合時間(s)〕の値(Fr・t値)は離型剤及び着色剤の混合性の観点から、10000〜100000が好ましく、20000〜80000がより好ましい。攪拌力が大きい(フルード数が大きい)時は混合時間を短くし、攪拌力が小さい(フルード数が小さい)時は混合時間を長くすることにより、Fr・t値を上記範囲内に調整することができる。
Figure 2010128013
により求められる値である。
第1混合工程と第2混合工程における〔装置のフルード数×混合時間(s)〕の値の比(第1混合工程/第2混合工程)は0.2〜2.5が好ましく、0.5〜2.0がより好ましい。
攪拌羽根の周速は、3m/s以上が好ましい。
攪拌羽根としては、ST羽根、Y1羽根、Zo羽根、SR羽根、CK羽根、Po羽根、VS/VL羽根、Y1特羽根、PE羽根、Yo羽根(以上、三井鉱山社製)等の上羽根、Ao羽根、So羽根、Bo羽根(以上、三井鉱山社製)等の下羽根、CD/CD羽根、CR/CA羽根(以上、三井鉱山社製)等の上下羽根が挙げられるが、これらの中では、分散性を向上させる観点から、上羽根としてST羽根、下羽根としてAo羽根の組み合わせが好ましい。
トナー材料の混合に用いられる混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等が挙げられるが、結着樹脂以外のトナー材料の結着樹脂への分散性の観点から、ヘンシェルミキサーが好ましい。
トナー材料の溶融混練には、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等を用いることができる。
得られた溶融混練物を、粉砕が可能な程度まで適宜冷却した後、粉砕工程に供する。粉砕工程は、1度に行っても、多段階に分けて行ってもよい。例えば、混練物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、さらに所望の粒径に微粉砕してもよい。
粉砕工程に用いられる粉砕機は特に限定されないが、アトマイザー、ロートプレックス、ジェットミル、衝突板式ミル、回転型機械ミル等が挙げられる。
粉砕工程後、適宜、分級工程、篩工程等を行って、トナーの粒径を調整することが好ましい。
分級工程に用いられる分級機としては、ディスパージョンセパレーター、風力分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられる。分級工程の際、粉砕が不十分で除去された粉砕物は再度粉砕工程に供してもよい。
本発明により得られるトナーの体積中位粒径(D50)は、2〜15μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
トナー表面は、外添剤により表面処理されていてもよい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子等が挙げられ、これらの中では、埋め込み防止の観点から、比重の小さいシリカが好ましい。
シリカは、環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサメチルジシラザンが好ましい。疎水化処理剤の処理量は、無機微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2が好ましい。
外添剤の平均粒径は、帯電性及び感光体への傷防止の観点から、3〜300nmが好ましく、5〜100nmがより好ましい。
外添剤の含有量は、外添剤で処理する前のトナー100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。
外添剤による表面処理工程は、外添剤とトナーとをヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いる乾式混合法が好ましい。外添剤は、あらかじめ混合して高速攪拌機やV型ブレンダーに添加してもよく、また別々に添加してもよい。
本発明により得られるトナーは、一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができるが、本発明の効果は、規制ブレード等と現像ローラーとの間隙を通過させることによって、トナーの帯電を行う非磁性一成分現像方式において顕著に発揮される。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mlに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔外添剤の平均粒径〕
一次粒子の平均粒径を下記式より求める。
平均粒径(nm)=6/(ρ×比表面積(m2/g))×1000
式中、ρは外添剤の真比重であり、例えば、シリカの真比重は2.2である。比表面積は、窒素吸着法により求められたBET比表面積である。疎水化処理された外添剤の場合は、疎水化処理前の原体の比表面積とする。なお、上記式は、粒子径Rの球と仮定して、
比表面積=S×(1/m)
m(粒子の重さ)=4/3×π×(R/2)3×真比重
S(表面積)=4π(R/2)2
から得られる式である。
樹脂製造例1(樹脂A)
表1に示す原料モノマー及びオクチル酸スズ(II)を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコ内で、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.0kPaにて1時間反応させた後、210℃に冷却し表1に示す無水トリメリット酸を添加し常圧で1時間反応させ、8.0kPaにて所望の軟化点に達するまでさらに反応させ、樹脂Aを得た。なお、本明細書において反応率とは、生成反応水量(mol)/理論生成水量(mol)×100の値で定義される値を意味する。
樹脂製造例2(樹脂B、C)
表1に示す原料モノマー及びオクチル酸スズ(II)を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコ内で、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点を得るまでさらに反応させ、樹脂B、Cを得た。
Figure 2010128013
実施例1〜3及び比較例1〜6
表2に示す結着樹脂100重量部及び離型剤、負帯電性荷電制御剤「LR-147」(日本カーリット社製)1.5重量部、及び着色剤「Paliotol Yellow D1155」(BASF社製)5重量部を、予め500リットル容のヘンシェルミキサー(上羽根:ST、下羽根:Ao、攪拌羽根の周速:24.6m/s、攪拌羽根直径:870mm)を用いて30分(1800秒)間混合後、二軸押出機により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕、分級を行い、体積中位粒径(D50)が8.5μmの未処理トナーを得た。混合工程において、Fr数(n2・d)は70、Fr・t(n2・d・t)は126,000であった。
得られた未処理トナー100重量部に、外添剤として、疎水性シリカ「NAX-50」(日本アエロジル社製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:約30nm)0.5重量部、疎水性シリカ「RX-300」(日本アエロジル社製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:約8nm)0.5重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
実施例4
樹脂A 50重量部と負帯電性荷電制御剤「LR-147」(日本カーリット社製)1.5重量部とを、500リットル容のヘンシェルミキサー(上羽根:ST、下羽根:Ao、攪拌羽根の周速:24.6m/s、攪拌羽根直径:870mm、Fr数(n・d):70)を用い、360秒間混合した(第1混合工程)。
得られた混合物に、樹脂B 40重量部、樹脂C 10重量部、パラフィンワックス「HNP-9」(日本精蝋社製)3重量部、及び着色剤「Paliotol Yellow D1155」(BASF社製)5重量部を添加し、同じヘンシェルミキサー(攪拌羽根の周速:24.6m/s、Fr数(n・d):70)を用いて、さらに540秒間混合した(第2混合工程)。
得られた混合物を、二軸押出機により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕、分級を行い、体積中位粒径(D50)が8.5μmの未処理トナーを得た。なお、使用したトナー材料とその使用量は実施例2と同じである。
得られた未処理トナー100重量部に、外添剤として、疎水性シリカ「NAX-50」(日本アエロジル社製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:約30nm)0.5重量部、疎水性シリカ「RX-300」(日本アエロジル社製、疎水化処理剤:HMDS、平均粒子径:約8nm)0.5重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
実施例5〜10
第1混合工程及び第2混合工程で用いるトナー材料を表3に示す手順で用い、表3に示す条件下で混合した以外は、実施例4と同様にして、トナーを得た。使用したトナー材料とその使用量は、実施例4と同じである。
試験例1〔定着性〕
非磁性一成分現像装置「Microline5400」(沖データ(株)製)にトナーを実装し、2cm×3cmのベタ画像部(トナー付着量:1.1mg/cm2)を有する未定着の画像を得た。「Microline3050」(沖データ(株)製)の外部定着機(定着速度:300mm/sec)を用い、定着温度を180℃に設定し、未定着画像を定着させた。
定着画像に「Scotch(登録商標)メンディングテープ 810」(住友スリーエム社製、幅:18mm)を貼り付け、1.25kgの重りで上からこすった後、テープを剥がした。テープを貼る前と剥がした後の画像濃度を画像濃度測定器「GURETAG SPM50」(GURETAG社製)を用いて測定し、両者の比率(剥離後/貼付前×100)を定着強度とし、以下の評価基準に従って、定着性を評価した。なお、定着試験に用いた紙はXEROX社製のL紙である。結果を表2、3に示す。
〔評価基準〕
A:定着強度95%以上
B:定着強度85%以上95%未満
C:定着強度75%以上85%未満
D:定着強度75%未満
試験例2〔耐久性〕
非磁性一成分現像装置「Microline5400」(沖データ(株)製)のトナーカートリッジを外部モーターにより駆動できる空転機に装填し、A4用紙換算で40枚/分相当の印字速度に調整し、トナーを実装した。空転機を連続運転し1000枚印刷に相当する時間毎に、現像ローラー表面のスジの発生状況を目視で観察した。スジが発生した段階の枚数を表2、3に示す。
Figure 2010128013
Figure 2010128013
以上の結果より、比較例1〜6と対比して、実施例1〜3の方法で得られたトナーは、定着性と耐久性のいずれも良好であることが分かる。さらに、トナー材料の混合を多段階で行った実施例4〜10の方法で得られたトナーは、実施例1〜3よりもさらに耐久性に優れるものであることが分かる。
本発明により得られる電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (7)

  1. 結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
    前記結着樹脂が、軟化点が互いに5℃以上異なる3種のポリエステル1、ポリエステル2及びポリエステル3を含有してなり、
    ポリエステル2の含有量が、結着樹脂中、25〜45重量%であり、
    ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
    Tm1>Tm2>Tm3 (A)
    を満足し、
    ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
    Tg2−Tg1≧5 (B)
    を満足する、
    電子写真用トナーの製造方法。
  2. 結着樹脂、荷電制御剤、離型剤及び着色剤を含むトナー材料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕する工程を含む電子写真用トナーの製造方法であって、
    前記結着樹脂が、軟化点が互いに5℃以上異なる3種のポリエステル1、ポリエステル2及びポリエステル3を配合してなり、
    ポリエステル2の配合量が、結着樹脂中、25〜45重量%であり、
    ポリエステル1の軟化点をTm1(℃)、ポリエステル2の軟化点をTm2(℃)、ポリエステル3の軟化点をTm3(℃)とするとき、式(A):
    Tm1>Tm2>Tm3 (A)
    を満足し、
    ポリエステル1のガラス転移点をTg1(℃)、ポリエステル2のガラス転移点をTg2(℃)とするとき、式(B):
    Tg2−Tg1≧5 (B)
    を満足する、
    電子写真用トナーの製造方法。
  3. 結着樹脂の一部と荷電制御剤を混合(第1混合工程)し、得られた混合物を残りのトナー材料と混合(第2混合工程)した後に、溶融混練を行う請求項1又は2記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 第1混合工程で混合する結着樹脂の一部が、ポリエステル2である請求項3記載の電子写真トナーの製造方法。
  5. 第1混合工程の混合時間と第2混合工程の混合時間の比(第1混合工程/第2混合工程)が、0.5〜2.0である請求項3又は4記載の電子写真用トナーの製造方法。
  6. 離型剤を第2混合工程で混合する請求項3〜5いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  7. 荷電制御剤が、式(II):
    Figure 2010128013
    (式中、Zはホウ素又はアルミニウム、sは2以上の整数、tは1以上の整数を示す)
    で表されるベンジル酸化合物の金属化合物である請求項1〜6いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
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