JP4456542B2 - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
電子写真技術の発達に伴い、マシンの小型化が進んでおり、トナーの帯電にキャリアを使用しない非磁性一成分現像方式が主流となっている。この方式では、キャリアによる摩擦帯電ではなく、ブレードとの摩擦によりトナーを帯電させるため、トナーの帯電性能が重要となる。そこで、トナー表面に外添剤でシリカやアルミナで表面処理したトナーが開示されている(特許文献1、2参照)。
特開平6−118690号公報 特開平7−301944号公報
しかし、マシンの高速化に伴い一成分現像方式では、トナーに対する負荷が強く、外添剤の埋め込みに伴う帯電量不足や流動性悪化により、カブリ等の画質劣化等の問題が生じやすい。
本発明の課題は、一成分現像方式においても、高い帯電量を維持することができ、カブリを低減することができる電子写真用トナー及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含むトナー原料組成物を用いた電子写真用トナーの製造方法であって、工程(I)〜(III):
(I):トナー原料組成物のうち、結着樹脂の10〜40重量%と着色剤の70重量%以上と荷電制御剤の70重量%以上を混合し、溶融混練し、粉砕する工程、
(II):工程(I)で得られた粉砕物と、残りのトナー原料組成物とを混合し、溶融混練し、粉砕し、分級しトナー母粒子を得る工程、並びに
(III):工程(II)で得られたトナー母粒子と、外添剤とを混合する工程
を有し、前記外添剤として、個数平均粒径が100〜400nmのアルミナと個数平均粒径が8〜30nmのシリカを用いる電子写真用トナーの製造方法、並びに
〔2〕 前記製造方法により得られる電子写真用トナー
に関する。
本発明の電子写真用トナーは、一成分現像方式においても、高い帯電量を維持することができ、カブリを低減することができるという優れた効果を奏する。
本発明は、予めトナーの製造に使用するトナー原料組成物の一部を混合し、溶融混練し、粉砕した後、得られた粉砕物をさらに、残りのトナー原料組成物と混合し、溶融混練する点及び特定の外添剤によりトナー母粒子を表面処理する点に大きな特徴を有する。即ち、詳細な理由は不明なるも、予めトナー原料組成物の一部を溶融混練した後に残りのトナー原料組成物と混合し、溶融混練することにより、トナー母粒子の帯電性及び耐久性を高めることができ、さらに特定の外添剤によりトナー母粒子を表面処理することで、電気的なバランスをとることができる。
本発明においては、トナー原料組成物には、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤が含まれる。
本発明において、結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられ、特に限定されないが、これらの中では、耐久性及び定着性の観点からポリエステルが好ましい。本発明のトナーは、帯電性能に優れるため、一般にはエステル基を有するため正帯電性トナーの結着樹脂としては不利と考えられているポリエステルを結着樹脂として使用しても、正帯電性トナーとして好適に使用することができる。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの軟化点は、110〜160℃が好ましく、低温定着性の観点から、110〜140℃がより好ましい。また、ガラス転移点は45〜80℃が好ましく、耐久性及び定着性の観点から、50〜65℃がより好ましい。
ポリエステルの酸価は、耐環境性、原料の分散性等の観点から、0.5〜60mgKOH/gが好ましく、正帯電性トナーの場合は、10mgKOH/g以下が好ましく、0〜6mgKOH/gがより好ましい。水酸基価は、1〜60mgKOH/gが好ましく、1〜50mgKOH/gがより好ましい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明により製造するトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。本発明で使用する着色剤の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
荷電制御剤としては、従来知られている電子写真トナー用の荷電制御剤を特に限定することなく使用することができるが、本発明では、特に帯電性の観点から、正帯電性荷電制御剤の使用が好ましい。具体的には、ニグロシン系染料、例えば「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-04」(以上、オリエント化学工業社製)等;アミンを側鎖に含有するトリフェニルメタン系染料、例えば「COPY BLUE PR」(ヘキスト社製);四級アンモニウム塩、例えば「TP-415」(保土ヶ谷化学工業社製)、「COPY CHARGE PSY」(ヘキスト社製)、「ボントロンP-51」(オリエント化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等;ポリアミン樹脂、例えば「ボントロンP-52」(オリエント化学工業社製)等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。さらに、本発明では、荷電制御剤として、帯電制御樹脂を使用することもでき、なかでも、結着樹脂中の分散性及び外添剤として使用するアルミナとシリカの帯電性のバランスの観点から、アンモニウム塩等の帯電に関与する官能基を有し、さらに電荷を保持できる共役系の電子を分子内に有した高分子が好ましい。本発明において、好適に用いられる帯電制御樹脂の市販品としては、スチレン−アクリル系樹脂の共重合体である、藤倉化成(株)製のFCA-201-PS等が挙げられる。
本発明で使用する荷電制御剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、5〜20重量部が好ましく、6〜15重量部がより好ましい。
本発明においては、結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤に加えて、さらに離型剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤をトナー原料として使用してもよい。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらのワックスは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。本発明で使用する離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
以下、上記トナー原料組成物を用いて本発明の電子写真用トナーを製造するための、工程(I)〜(III)を説明する。
工程(I)は、トナー原料組成物の一部を混合し、溶融混練し、粉砕する工程である。
工程(I)で使用する結着樹脂は、本発明で使用する結着樹脂総量中、10〜40重量%であり、15〜35重量%がより好ましく、18〜30重量%がより好ましい。
工程(I)で使用する着色剤は、本発明で使用する着色剤総量中、70重量%以上であり、80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。
工程(I)で使用する荷電制御剤は、本発明で使用する荷電制御剤総量中、70重量%以上であり、80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。
より好ましい態様においては、工程(I)で、トナー原料組成物のうち、結着樹脂の10〜40重量%と、着色剤、荷電制御剤等の結着樹脂以外のトナー原料の全て(100重量%)を使用し、工程(II)で残りの結着樹脂と工程(I)で得られた粉砕物とを混合することが好ましい。
工程(I)において、トナー原料組成物を混合するための混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、ハイスピードミキサー(深江工業社製)、レーディゲミキサー(マツボー社製)等の各種混合機を特に限定することなく使用することができる。
得られた混合物の溶融混練には、密閉式ニーダー、1軸又は2軸の押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いることができる。
混練温度は原料が混ざり合う温度であれば特に限定されない。
溶融混練後、溶融混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで適宜冷却し、粉砕する。
冷却した溶融混練物の粉砕には、アトマイザー、ロートプレックス等を用いることができる。
工程(I)で得られる粉砕物は、5mmφ以下のスクリーンを通過する粒径に粉砕することが好ましく、スクリーンの大きさは3mmφ以下がより好ましく、2mmφ以下がさらに好ましい。
工程(II)は、工程(I)で得られた粉砕物と、残りのトナー原料組成物とを混合し、溶融混練し、粉砕し、分級する工程である。
工程(II)において用いられる混合機、混練機としては、工程(I)と同様の装置が例示できる。
工程(II)における冷却した溶融混練物の粉砕は、一度に行っても、複数回に分けて行ってもよいが、粉砕効率及び生産効率の観点から、粗粉砕と微粉砕とを含むことが好ましく、予め粒径を好ましくは5mmφ以下、より好ましくは3mmφ以下、さらに好ましくは2mmφ以下のスクリーンを通過する粒径に粗粉砕した後、得られた粗粉砕物をさらに目的のトナー粒径を考慮して微粉砕することが好ましい。
粗粉砕に用いられる粉砕機としては、カッターミル、アトマイザー、ロートプレックス等を用いることができる。
また、微粉砕には、衝突板型ジェットミル、流動層式ジェットミル、気流式ジェットミル等のジェット式粉砕機、ターボミル等の機械式粉砕機等を用いることができる。
分級に用いられる分級機としては、風力分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられる。
工程(III)は、工程(II)で得られたトナー母粒子と、外添剤とを混合する工程である。
本発明においては、外添剤として、特定粒径のアルミナとシリカを使用する。外添剤の機能としては、耐久性や流動性が挙げられる。これらは相反する物性であるが、本発明では、粒径の大きい粒子(個数平均粒径が100〜400nmのアルミナ)と粒径の小さい粒子(個数平均粒径が8〜30nmのシリカ)を併用することでこれらの両立が達成される。これは、大粒径粒子により耐久性が、小粒径粒子により流動性がそれぞれ確保されるものと推定される。また、外添剤によるトナーへ帯電特性の影響が懸念されるが、大粒径粒子としてアルミナを、小粒径粒子としてシリカを使用することで、耐久性、流動性及び帯電性ともバランスの取れたトナーとすることができる。
本発明で使用するアルミナの個数平均粒径は、100〜400nmであり、200〜300nmが好ましい。また、BET比表面積は6〜15m2/gが好ましく、7〜12m2/gがより好ましく、8〜10m2/gがさらに好ましい。
アルミナは、帯電性の観点から、アミノシランを含む疎水化処理剤で処理されていることが好ましく、アミノシランとシリコーンオイルを含む疎水化処理剤で処理されていることがより好ましい。
本発明で使用するシリカの個数平均粒径は、8〜30nmであり、10〜20nmが好ましい。また、BET比表面積は180〜220m2/gが好ましい。
シリカは、流動性及び耐環境性の観点から、シリコーンオイルを含む疎水化処理剤で処理されていることが好ましい。
アルミナとシリカの重量比(アルミナ/シリカ)は、0.9〜3.9が好ましく、1.0〜2.9がより好ましい。
アルミナとシリカの総量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.5〜3重量部が好ましく、0.5〜2重量部がより好ましく、0.5〜1重量部がさらに好ましい。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、上記アルミナ及びシリカ以外の外添剤、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂微粒子、チタニア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等の無機酸化物等を併用してもよい。
本発明においてアルミナ及びシリカと併用する外添剤としては、摩擦帯電による微粒子自身の負の帯電量が大きく、トナーが帯電ブレードを通過する前の混合及び帯電ブレードの通過により、トナーの帯電がより良好に行われる観点から、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
ポリテトラフルオロエチレン微粒子の1次粒子の平均粒子径は、トナー母粒子中への埋め込み及び遊離の観点から、0.05μm以上0.5μm未満が好ましく、0.1〜0.45μmがより好ましく、0.15〜0.4μmがさらに好ましい。ここで、微粒子の1次粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡写真から測定した1次粒子の粒子径を数平均して算出したものである。
このようなポリテトラフルオロエチレン微粒子としては、より具体的には乳化重合により製造された球形に近い形状のもの等が挙げられる。これらは市販されており例えば「KTL-500F」(喜多村社製,1次粒子の平均粒子径0.3μm)、「ルブロンL2」(ダイキン工業社製,1次粒子の平均粒子径0.3μm)、「ルブロンL5」(ダイキン工業社製,1次粒子の平均粒子径0.2μm)、「フルオン ルブリカントL170J」(旭アイシーアイフロロポリマーズ社製,1次粒子の平均粒子径0.1μm)、「フルオン ルブリカントL172J」(旭アイシーアイフロロポリマーズ社製,1次粒子の平均粒子径0.1μm)、「MP-1100」(三井・デュポンフロロケミカル社製,1次粒子の平均粒子径0.2μm)、「MP-1200」(三井・デュポンフロロケミカル社製,1次粒子の平均粒子径0.3μm)、「TLP-10F-1」(三井・デュポンフロロケミカル社製,1次粒子の平均粒子径0.2μm)等が挙げられる。
ポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.01〜1.5重量部が好ましく、0.05〜1.0重量部がより好ましい。
トナー母粒子と外添剤の混合は、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いた乾式混合により行うことが好ましく、これにより、トナー母粒子表面を外添剤により被覆し、表面処理を行うことができる。外添剤は、あらかじめ混合して高速攪拌機やV型ブレンダーに添加してもよく、また別々に添加してもよい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、3〜12μmが好ましく、4〜10μmが好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明の電子写真用トナーは、一成分及び二成分のいずれの現像方式にも使用することができるが、帯電性及び耐久性に優れることから、一成分現像方式、特に非磁性一成分現像方式での使用において、本発明の効果がより顕著に発揮される。
〔軟化点〕
フローテスター(島津製作所製、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210C)を用いて昇温速度10℃/minで100℃まで昇温し、降温速度100℃/minで-10℃まで冷却した試料を3分間放置した後、昇温速度60℃/minで25℃まで昇温し2分間保持して、昇温速度10℃/minで測定を開始する。ガラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間の最大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点とする。
〔酸価及び水酸基価〕
JIS K0070の方法により測定する。
〔外添剤の個数平均粒径〕
外添剤の個数平均粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で得られた写真から求められる。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン70モル部、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン30モル部、テレフタル酸58モル部、イソオクテニルコハク酸12モル部及びトリメリット酸15.5モル部からなる原料モノマーと触媒としてジブチルスズオキサイドとを混合し、210℃にて攪拌しつつ反応させた。軟化点により重合度を追跡し、軟化点が148℃に達した時点で反応を終了し、ポリエステルAを得た。ポリエステルAの軟化点は148℃、ガラス転移点は63℃、酸価は6mgKOH/g、水酸基価は35mgKOH/gであった。
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン70モル部、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン30モル部、テレフタル酸58モル部、イソオクテニルコハク酸12モル部及びトリメリット酸14モル部からなる原料モノマーを使用し、樹脂製造例2と同様の方法により、ポリエステルBを得た。ポリエステルBの軟化点は136℃、ガラス転移点は63℃、酸価は3mgKOH/g、水酸基価は40mgKOH/gであった。
実施例1
〔工程(I)〕
結着樹脂としてポリエステル樹脂A 8重量部及びポリエステルB 12重量部、着色剤としてカーボンブラック(商品名:REGAL 330R、キャボット・スペシャルティ・ケミカルス)4重量部、荷電制御剤としてニグロシン染料(商品名:ボントロンN-04、オリエント化学工業(株)製)4重量部、4級アンモニウム塩化合物(商品名:ボントロンP-51、オリエント化学工業(株)製)0.6重量部、帯電制御樹脂(FCA-201-PS、藤倉化成(株)製)7重量部、離型剤としてポリプロピレンワックス(HIWAX NP-055、三井化学(株)製)1重量部及びポリエチレンワックス(パラフリント SP105、加藤洋行(株)製)1重量部の混合物を、羽根回転数を1500r/minに設定したヘンシェルミキサー(容量20リットル)を用いて、3分間混合した。
得られた混合物を、2軸押出機により溶融混錬した。2軸押出機を使用した際の操作条件は、バレル(混練押出し機外筒部)の設定温度を90℃とし、混練温度を90℃とした。得られた溶融混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmφのスクリーンを有するカッターミルにて粉砕した。
〔工程(II)〕
得られた粉砕物37.6重量部、結着樹脂としてポリエステル樹脂A 56重量部及びポリエステルB 24重量部の混合物を、羽根回転数を1500r/minに設定したヘンシェルミキサー(容量20リットル)を用いて、3分間混合した。
得られた混合物を、2軸押出機により溶融混錬した。2軸押出機を使用した際の操作条件は、バレル(混練押出し機外筒部)の設定温度を90℃とし、混練温度を90℃とした。得られた溶融混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmφのスクリーンを有するミルにて粗粉砕した後、衝突板型ジェットミルにて粉砕した。
さらに、サイクロン型風力分級機にて粗粉及び微粉を除去し、体積中位粒径(D50)が9.5μmのトナー母粒子を得た。
〔工程(III)〕
得られたトナー母粒子100重量部に対して、アミノシランとしてシラン・シランカップリング剤により疎水化処理された正帯電性のアルミナ(個数平均粒径:200nm、BET比表面積:9m2/g),0.53重量部、シリカ(キャボシールTS-720、キャボット・スペシャルティ・ケミカルス製、(個数平均粒径:12nm、BET比表面積:200m2/g)0.21重量部、及びポリテトラフルオロエチレン(KTL-500F、(株)喜田村製、平均粒径:0.3μm)0.25重量部からなる外添剤を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー表面にシリカを外添して、正帯電性の非磁性一成分現像用トナーを得た。
比較例1
工程(III)において、外添剤として、シリカ(RY-50、日本アエロジル社製、個数平均粒径:40nm、BET比表面積:50m2/g)0.53重量部とシリカ(キャボシールTS-720、キャボット・スペシャルティ・ケミカルス製、個数平均粒径:12nm、BET比表面積:200m2/g)0.21重量部、及びポリテトラフルオロエチレン(KTL-500F、(株)喜田村製、平均粒径:0.3μm)0.25重量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合した以外は、実施例1と同様にして、正帯電性の非磁性一成分トナーを得た。
比較例2
結着樹脂としてポリエステル樹脂A 64重量部及びポリエステルB 36重量部、着色剤としてカーボンブラック(商品名:REGAL 330R、キャボット・スペシャルティ・ケミカルス)4重量部、荷電制御剤としてニグロシン染料(商品名:ボントロンN-04、オリエント化学工業(株)製)4重量部、4級アンモニウム塩化合物(商品名:ボントロンP-51、オリエント化学工業(株)製)0.6重量部、帯電制御樹脂(FCA-201-PS、藤倉化成(株)製)7重量部、離型剤としてポリプロピレンワックス(HIWAX NP-055、三井化学(株)製)1重量部及びポリエチレンワックス(パラフリント SP105、加藤洋行(株)製)1重量部の混合物を、羽根回転数を1500r/minに設定したヘンシェルミキサー(容量20リットル)を用いて、3分間混合した。
得られた混合物を、2軸押出機により溶融混錬した。2軸押出機を使用した際の操作条件は、バレル(混練押出し機外筒部)の設定温度を90℃とし、混練温度を90℃とした。得られた溶融混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmφのスクリーンを有するミルにて粗粉砕した後、衝突板型ジェットミルにて粉砕した。
さらに、サイクロン型風力分級機にて粗粉及び微粉を除去し、体積中位粒径(D50)が9.5μmのトナー母粒子を得た。
以降、実施例1と同様にして工程(III)を行い、正帯電性の非磁性一成分トナーを得た。
試験例1〔帯電量と搬送量の測定〕
市販の非磁性一成分現像方式のプリンタにトナーを実装し、印字率1%の画像を5000枚連続印刷した。連続印刷の際、1000枚印刷ごとに、白ベタ画像を3枚印刷した後、現像ローラ上で任意に選択した3箇所に1cm×2cmの金属枠を取り付けた。Q/Mメータ(MODEL 210HS、TREK社製)で計6cm2あたりの現像ローラ上のトナーを吸い取り、その際の電荷量を吸い取ったトナー量で割った値を帯電量(μC/g)として求めた。結果を表1に示す。
Figure 0004456542
試験例2〔カブリの評価〕
試験例1において、白ベタ画像を印字途中でマシンを止め、転写前の感光体表面に透明なメンディングテープを貼付けた。感光体表面から剥がしたテープを未使用の紙上に貼付しその白色度Yと、リファレンスのメンディングテープの白色度Y0との差ΔY(Y0−Y)を測定し、以下の評価基準に従って、カブリを評価した。結果を表2に示す。ΔYが小さいほど、転写率が高く、カブリが少なく良好であることを示す。
〔評価基準〕
◎:ΔY<0.5
○:0.5≦ΔY<1.0
△:1.0≦ΔY<2.0
×:2.0≦ΔY
Figure 0004456542
以上の結果より、実施例のトナーは、非磁性一成分現像方式での連続印刷においても、比較例のトナーと対比して、高い帯電量を維持することができ、カブリが抑制されていることが分かる。
本発明により得られる電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (4)

  1. 結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含むトナー原料組成物を用いた電子写真用トナーの製造方法であって、工程(I)〜(III):
    (I):トナー原料組成物のうち、結着樹脂の10〜40重量%と着色剤の70重量%以上と荷電制御剤の70重量%以上を混合し、溶融混練し、粉砕する工程、
    (II):工程(I)で得られた粉砕物と、残りのトナー原料組成物とを混合し、溶融混練し、粉砕し、分級しトナー母粒子を得る工程、並びに
    (III):工程(II)で得られたトナー母粒子と、外添剤とを混合する工程
    を有し、前記外添剤として、個数平均粒径が200〜400nmのアミノシランを含む疎水化処理剤で処理されてなるアルミナと個数平均粒径が8〜30nmのシリカを用いる電子写真用トナーの製造方法。
  2. 荷電制御剤が、帯電制御樹脂である請求項1記載の製造方法。
  3. 得られるトナー中、アルミナとシリカの重量比(アルミナ/シリカ)が0.9〜3.9であり、荷電制御剤の含有量が結着樹脂100重量部に対して5〜20重量部である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 請求項1〜いずれか記載の製造方法により得られる電子写真用トナー。
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