JP2017191148A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期使用時においても、転写性、画像均一性、耐カブリ性、画像濃度維持性、帯電部材耐汚染性などが維持されるトナーを提供する。【解決手段】結着樹脂、結晶性材料、及び着色剤を有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する無機微粒子とを有するトナーであって、該結晶性材料は、結晶性エステル化合物及び又は、結晶性エーテル化合物であり、該無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径が60nm以上300nm以下であり、該トナー粒子の表面に固着された無機微粒子及び該トナー粒子の表面に存在するが固着されていない無機微粒子による該トナーの被覆率X(%)が、5%以上60%以下であり、該被覆率Xの変動係数が0.45以下であることを特徴とするトナー。【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナー及びトナーの製造方法に関する。
複写機およびプリンターが広く普及するに従い、トナーに要求される性能もより高度になっている。近年では、プリントオンデマンド(POD)と呼ばれる、製版工程を経ずに直接印刷するデジタル印刷技術が注目されている。このプリントオンデマンド(POD)は、小ロット印刷、1枚毎に内容を変えた印刷(バリアブル印刷)、分散印刷にも対応していけることから、従来のオフセット印刷に対してアドバンテージがある。電子写真方式による画像形成方法のPOD市場への適用を考えた場合、高速対応や印字枚数の多いことに対応するため、長期間にわたり高い性能が維持できる耐久性に優れた製品が要求されている。加えて高品位な画像を得るためには、使用中のトナー劣化を抑制し、現像性や転写性を維持することが必要となる。そのため、トナーには高い耐ストレス性が求められている。
トナーには帯電性や流動性を付与するために各種外添剤が添加されている。これら外添剤が現像器内での撹拌等のストレスによりトナー表面に埋め込まれることで、所望の性能が得られなくなってしまう。そこで、トナー粒子の形状を略球形化したり、スペーサー効果のある大粒径外添剤を添加したりすることでトナー同士や各種部材との接触面積を減らし、トナーへかかるストレスを減らす試みがなされてきた。特許文献1には、大粒径シリカ粒子をトナー表面に強い衝撃力によって固着させることでスペーサー効果を得る技術が開示されている。また、特許文献2には、トナー粒子のガラス転移温度付近で大粒径微粒子と混合することにより固着させる技術が開示されている。
また、付着させる外添剤の形状を異形化させ、トナー表面への付着性を改良した提案がなされている。特許文献3には、従来の球形シリカの代わりに円形度分布が広い非球状不定形シリカを用いることでトナーの転写性を維持させる技術が開示されている。
特開2011−186402号公報 特許第3637464号公報 特開2013−53027号公報
特許文献1、2の開示されている、物理的衝撃力で混合・固着させる従来の方法では、外添剤がトナー表面に不均一に固着してしまう場合があった。特にトナー粒子の表面に凹凸がある場合、凹部に偏在してしまう傾向があった。
また、形度分布が広い非球状不定形シリカを、球形シリカと同じ添加量で比較した場合、転写性能は低下する。また、画像印字比率が低い画像を出力し続けた場合には、転写性を補助する遊離シリカが移動してしまい、外添剤がトナー粒子の表面で不均一に存在することになる。その結果、トナーが部分的に劣化し、転写性や帯電性にばらつきが生じ、画像濃度の変化が大きくなる場合があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、長期使用時においても、転写性、画像均一性、耐カブリ性、画像濃度維持性、帯電部材耐汚染性などが維持されるトナーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、
結着樹脂、結晶性材料、及び着色剤を有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する無機微粒子を有するトナーであって、
該結晶性材料は、結晶性エステル化合物及び又は、結晶性エーテル化合物であり、
該無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径が60nm以上300nm以下であり、
該トナー粒子の表面に固着された無機微粒子及び該トナー粒子の表面に存在するが固着されていない該無機微粒子による該トナーの被覆率X(%)が、5%以上60%以下であり、
該被覆率Xの変動係数が0.45以下であるトナーが提供される。
本発明によれば、スペーサー効果を有する粒子がトナー粒子の上に均一に存在し続け、長期使用時においてもトナー劣化を抑制できるため、転写性、画像均一性、耐カブリ性、画像濃度維持性、帯電部材耐汚染性などが維持されるトナーを得ることができる。
本発明に用いられる熱球形化処理装置の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態の記載は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明のトナーは、結着樹脂、結晶性材料、及び着色剤を含有するトナーである。トナー粒子の表面に無機微粒子を有する。結晶性材料は結晶性エステル化合物及び又は、結晶性エーテル化合物である。無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径は60nm以上300nm以下である。無機微粒子によるトナーの被覆率X(%)は、5%以上60%以下である。表面被覆率の変動係数は0.45以下である。変動係数は、標準偏差を平均値で割ったものである。
上記のようなトナーを用いることで、スペーサー効果を有する粒子がトナー粒子の上に均一に存在し続け、長期使用時においてもトナー劣化を抑制できるため、転写性、画像均一性、耐カブリ性、画像濃度維持性などが維持できるトナーを得るに至った。
本発明において、上記課題を解決するに至った理由を以下のように考えている。
従来、トナーの転写性の向上とその性能を維持することを目的に、トナー粒子の形状を略球形状(以下、凹部を有するじゃが芋形状ともいう)にして、スペーサー効果を有する大粒径外添剤(以下、スペーサー粒子ともいう)を添加したトナーが使用されてきた。しかしながら、トナー表面に凹部が存在すると、スペーサー粒子が転がり、凹部に偏在してしまいスペーサー効果が低下していた。そして、スペーサー粒子が転がらないように従来の方法で固着させるためには、強い物理的衝撃力を加える必要があり、スペーサー粒子がトナー粒子の表面に埋め込まれスペーサーとしての効果が低減してしまう。
そこで、本発明者らが種々の検討を行った結果、スペーサー粒子をトナー粒子の表面に均一に分散させた後、短時間で固着させることが重要であることを見出した。特に、熱により表面を処理することが有効であることが判明した。その結果、スペーサー効果を有する外添剤をトナー粒子の表面に、均一に固着させることができ高い転写性の維持が可能となり、トナー劣化を抑制することができた。
本発明においてその目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
本発明のトナーは、スペーサー粒子である無機微粒子によるトナーの被覆率をX(%)とした場合、被覆率Xが5%以上60%以下であり、該表面被覆率の変動係数が0.45以下である。さらに好ましくは、被覆率Xが10%以上50%以下であり、該表面被覆率の変動係数が0.40以下である。
ここで本発明における表面被覆率の変動係数について述べる。まず、トナー粒子1つについて、トナー粒子の長径を長辺とするトナー粒子の外接長方形を9分割した長方形エリアについてそれぞれ解析し、被覆率を求める。その9つのエリアの被覆率から平均値・標準偏差を求め、平均値をそのトナー粒子における被覆率とし、変動係数を求めた。さらに詳細な測定方法は後述する。
トナーの被覆率Xが上記範囲である場合、長期に亘り高い転写性が維持される。そして、該表面被覆率の変動係数が0.45以下であることは、トナー表面全体でスペーサー粒子が均一に存在することを示している。そのためトナーが部分的にストレスを受けることなく、劣化が抑制される。さらに無機微粒子部分は、トナー母体よりもキャリアなどの帯電付与部材との接触回数が多くなり、強く帯電していると考えられる。強く帯電した部分が均一に分散することにより、トナー表面の帯電が均一となるため画像濃度が安定する現像特性の改善効果が得られた。
被覆率Xが5%未満の場合、トナー粒子の表面が露出している部分が多く、スペーサー効果が得られにくく、高温高湿環境下での耐久後の転写性が低下しやすい。一方、被覆率Xが60%より大きい場合、長期使用時において無機微粒子の遊離が増加し、帯電部材等の汚染により高温高湿環境下においてカブリが低下する場合がある。
表面被覆率の変動係数が0.45よりも大きい場合、外添剤がトナー粒子の表面で偏在していることを示し、その結果、スペーサー粒子が少ない場所においてトナーの部分的な劣化が起こり、転写性が低下しやすい。特に、画像印字比率が低くトナーにストレスがかかり、帯電量が高くなりやすい低温低湿環境下での耐久後、初期と比較して画像濃度が低下する場合があった。
本発明でスペーサー粒子として用いられる無機微粒子の個数平均粒径は、60nm以上300nm以下であり、より好ましくは80nm以上200nm以下である。個数平均粒径が60nm未満の場合、スペーサー効果が不十分となり、高温高湿環境下において高い転写性が得られにくい。300nmより大きい場合、トナー粒子の表面に均一に固着させることが難しく、トナー表面の帯電が不均一となるため高温高湿環境下における画像濃度の均一性が低下しやすい。
該無機微粒子による該トナーの被覆率Xは、主にトナー粒子に添加する該無機微粒子の粒径の調整や、質量部数を増減させることで制御することができる。また、トナーの外添装置・混合条件によっても変化させることができる。
トナー粒子に添加する該無機微粒子の質量部数は、スペーサー効果による耐久安定性を確保することと、該無機微粒子を多量に添加することによるトナー表面からの離脱を抑制することとを両立させる必要がある。そこでトナー粒子に添加する該無機微粒子の質量部数は、トナー粒子100質量部に対して、1.0質量部以上10.0質量部以下が好ましく、1.5質量部以上8.0質量部以下がさらに好ましい。
該無機微粒子による該トナー粒子の表面被覆率の変動係数は、該無機微粒子の粒径や質量部数に加え、外添時の混合条件等を変えることで制御することができる。
本発明において使用される無機微粒子としては以下のものが挙げられる。シリカ、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化セリウム、酸化錫、酸化亜鉛、などからなる酸化物の微粒子、また無定形炭素(カーボンブラックなど)、窒化物(窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(チタン酸ストロンチウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)からなる無機微粒子。本発明においては、無機微粒子がシリカ微粒子であると、耐久後の埋め込まれが少なく、スペーサー効果が維持されやすいため好ましい。
シリカ微粒子は、例えば、沈降法、ゾルゲル法に代表される、ケイ酸ナトリウムを中和することでシリカを得る湿式法、火炎溶融法やアーク法に代表される気相中でシリカを得る乾式法など任意の方法で製造されたシリカ微粒子が好ましく用いられる。その中でも、粒径分布がシャープなシリカを得やすく、トナー表面に均一に付着させやすい点で、ゾルゲル法で得られたシリカがより好ましい。
ゾルゲル法で製造されたシリカ微粒子は、加水分解・縮合反応工程における反応温度、有機溶媒の種類、アルコキシシランの滴下速度、並びに、水、有機溶媒及び触媒の重量比、撹拌速度などによって個数平均粒径を制御することが可能である。
本発明のトナーは、トナー粒子の表面に固着された該無機微粒子による被覆率を被覆率Y(%)としたとき、被覆率Yの被覆率Xに対する比[被覆率Y/被覆率X]が、0.60以上であることが好ましい。[被覆率Y/被覆率X]が、この範囲にあるとき、該無機微粒子はトナー粒子から遊離しにくいことを意味する。トナー粒子を該無機微粒子で覆ったとしても、該無機微粒子がしっかりと固着されていなければ、現像器内などで撹拌されたときなどに容易に遊離してしまう。[被覆率Y/被覆率X]がこの範囲にあるとき、該無機微粒子の遊離がより少なく、帯電部材等の汚染がされにくく、長期使用時においても画像濃度の変化が小さくなる。
本発明のトナーは、熱により表面が処理されており、該無機微粒子が固着されていることが好ましい。熱によりスペーサー効果をもつ大粒径粒子をトナー粒子の表面に固着させる方法を用いることにより、トナー粒子の表面に均一に固着することができる。
強い衝撃力で混合して固着させる方法では、トナー粒子の表面に無機微粒子を均一に拡散させた後、固着するまでさらに混合するため、トナー表面の凸部から凹部に無機微粒子が転がり落ち、偏在しやすい。さらに凹部の無機微粒子には混合による衝撃力がかかりにくいため、固着させることがより一層難しくなる。その結果、遊離する無機微粒子が発生しやすくなり、部材汚染等による帯電不良の原因となる場合がある。
一方、熱による表面処理方法では、均一に拡散させた後、その分散状態を維持したまま極めて短時間で熱により固着が行われるため、偏在することがより少なくなる。また、衝撃力による固着では難しい、凸部への無機微粒子の固着も可能となり、さらに高温高湿環境下での転写性が向上する。
本発明のトナーが有するトナー粒子は、凹部を有するじゃが芋形状であり、形状係数SF1が110以上150以下であり、形状係数SF2が105以上140以下であることが好ましく、120〜145および110〜130であることがより好ましい。
(形状係数SF1=(π/4)×(L/A)×100、形状係数SF2=(1/4π)×(l/A)×100であり、Lは最大長、lは周囲長、Aは投影面積を表す。)
形状係数SF1が上記範囲にある場合、トナー表面への無機微粒子の付着状態がより均一となりやすく、トナーの帯電均一性が高まり、高温高湿環境下での転写性に優れ、画像のがさつきが良化する。また、形状係数SF2が上記範囲にある場合、適度にトナー表面の凹凸が存在するため、さらに高温高湿環境下での転写性が向上し、耐久後においても画像のがさつき感の低下を抑制できる。
[結晶性材料]
本発明のトナーは結晶性材料を含有する。
結晶性材料は、結晶性エステル化合物、および/または結晶性エーテル化合物であることが重要である。結晶性エステル化合物、結晶性エーテル化合物の一方または双方を用いることで、メインバインダーのポリエステル樹脂を可塑し低温定着性を向上させることができる。また可塑効果を十分に発揮させるためには、結晶性樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を使用することが好ましい。
本発明のトナーにおいて、トナー粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ジオールと、脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物を重縮合反応させることにより得られる。脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸は、炭素数が6〜12であることが好ましい。
脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましく、例えば、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコールネオペンチルグリコール。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオールの如き直鎖脂肪族、α,ω−ジオールが好ましく例示される。
上記アルコール成分のうち、炭素数6〜12の脂肪族ジオールから選ばれるアルコールの含有量が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
本発明において、上記脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。該多価アルコール単量体のうち2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、該多価アルコール単量体のうち3価以上の多価アルコール単量体としては、例えば以下のものが挙げられる。1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のアルコ−ルを用いてもよい。該1価のアルコールとしては、例えば以下のものが挙げられる。n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール等の1官能性アルコール。
一方、脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。具体例としては以下のものが挙げられる。シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、これらの酸無水物または低級アルキルエステルを加水分解したもの。
本発明において、上記カルボン酸成分のうち、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸から選ばれるカルボン酸の含有量が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
本発明において、脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。その他の多価カルボン酸単量体のうち、2価のカルボン酸としては、例えば以下のものが挙げられる。イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸、これらの酸無水物または低級アルキルエステル。また、その他のカルボン酸単量体のうち、3価以上の多価カルボン酸としては、例えば以下のものが挙げられる。1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸、これらの酸無水物または低級アルキルエステル等の誘導体。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。1価のカルボン酸としては、例えば以下のものが挙げられる。安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸。
本発明における結晶性ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコ−ル単量体とをエステル化反応、またはエステル交換反応せしめた後、減圧下または窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで所望の結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。
上記エステル化またはエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムなどの通常のエステル化触媒またはエステル交換触媒を用いて行うことができる。
また、上記重縮合反応は、通常の重合触媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用して行うことができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、適宜に決めればよい。
エステル化もしくはエステル交換反応または重縮合反応において、得られる結晶性ポリエステルの強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたりしてもよい。また低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。
該結晶性ポリエステルは、非晶性樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上15質量部以下含有することが好ましい。
[結着樹脂]
本発明のトナーは結着樹脂を含有する。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂は、特に限定されないが、定着性能の観点からポリエステル樹脂を主成分とすることが好ましい。ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられるモノマーとしては、多価アルコール(2価もしくは3価以上のアルコール)と、多価カルボン酸(2価もしくは3価以上のカルボン酸)、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとが用いられる。ここで、分岐ポリマーを作製する場合には、結着樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多官能化合物を使用することが好ましい。従って、ポリエステルユニットの原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価アルコールモノマーとしては、以下の多価アルコールモノマーを使用することができる。
2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式(A)で表されるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 2017191148
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
式(B)で示されるジオール類。
Figure 2017191148
3価以上のアルコール成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価カルボン酸モノマーとしては、以下の多価カルボン酸モノマーを使用することができる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、以下のものが挙げられる。マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物及びこれらの低級アルキルエステル。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸が好ましく用いられる。
3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、例えば、以下のものが挙げられる。1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステル。これらのうち、特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸は、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂を主成分とするならば他の樹脂成分を含有するハイブリッド樹脂であっても良い。例えば、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂が挙げられる。ハイブリッド樹脂のような、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニットとポリエステル樹脂の反応生成物を得る方法としては、以下のような方法が好ましい。
・ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニット及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応を行う方法。
例えば、ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系共重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。ビニル系共重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
また、本発明では結着樹脂として、ポリエステル樹脂を主成分とするならば、上記のビニル系樹脂以外にも、従来より結着樹脂として知られている種々の樹脂化合物を併用することができる。このような樹脂化合物としては、例えばフェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
また、本発明の結着樹脂の重量平均分子量は3,000以上8,000以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
[ワックス]
本発明のトナーは必要に応じてワックスを含有してもよい。
例えば、以下のものが好ましく用いられる。アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒又はメタロセン触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー。高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー。一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス。さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものが、より好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、以下のものが、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物]。ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素。エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素。特にアルキレンの重合によらない方法により合成されたワックスがその分子量分布からも好ましいものである。また、パラフィンワックスも好ましく用いられる。
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスを用いることが好ましい。該ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上25質量部以下で使用されることが好ましい。
また、トナーの保存性と高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在する最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上130℃以下であることが好ましい。
[着色剤]
本発明のトナーは着色剤を含有する。
本発明のトナーに含有される着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
上記着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下で使用されることが好ましい。
[荷電制御材]
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速くかつ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物。スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物。カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物。ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良いし外添しても良い。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
[外添剤]
本発明では、流動性の向上や摩擦帯電量の調整のために、熱処理前および/または熱処理後に外添剤が添加されていてもよい。
当該外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウムの如き無機微粒子が好ましい。トナー粒子と外添剤との混合には、ヘンシェルミキサの如き公知の混合機を用いることができるが、混合できればよく、特に装置は限定されるものではない。
[キャリア]
本発明のトナーは、長期にわたり安定した画像が得られるという点で、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることが好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、以下のものを使用することができる。表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子。フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持する結着樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等。
本発明のトナーの製造方法は、乳化凝集法、溶融混練法、溶解懸濁法など従来公知のトナー製造方法であれば特に限定されないが、トナー粒子の形状制御の観点から乳化凝集法が好ましい。
乳化凝集法について説明する。
乳化凝集法とは、目的の粒子径に対して、十分に小さい樹脂微粒子を前もって準備し、その樹脂微粒子を水系媒体中で凝集することによりコア粒子を製造する製造方法である。乳化凝集法では、樹脂微粒子の乳化工程、凝集工程、融合工程、冷却工程、洗浄工程を経てトナーが製造される。また必要に応じて、冷却工程後にシェル化工程を加え、コアシェルトナーにすることもできる。
<樹脂微粒子の乳化工程>
ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂微粒子は公知の方法で調製できる。例えば、前記樹脂を有機溶剤に溶かして水系媒体に添加し、界面活性剤や高分子電解質と共にホモジナイザーなどの分散機により水系媒体に粒子分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を除去することにより、樹脂粒子分散液を作製することができる。溶解させるために使用する有機溶剤としては、前記樹脂を溶解させるものであればどのようなものでも使用可能であるが、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、クロロホルムなどが溶解性の観点から好ましい。
また、水系媒体中に前記樹脂と界面活性剤、塩基等を加え、クレアミックス、ホモミキサー、ホモジナイザーなどの高速剪断力をかける分散機により実質的に有機溶媒を含まない水系媒体で乳化分散することが環境負荷の点からこの好ましい。特に、沸点が100℃以下の有機溶剤の含有量が、100μg/g以下であることが好ましい。上記の範囲外の場合、トナーを製造する際、有機溶剤を除去、回収する工程が新たに必要になり、廃水処理対策に負荷がかかる。なお水系媒体中の有機溶剤含有量はガスクロマトグラフィー(GC)を用いて測定することができる。
乳化時に使用する界面活性剤としては、特に限定されるものでは無いが、例えば、以下のものが挙げられる。硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、カルボン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤など。当該界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は0.05〜1.0μmが好ましく、0.05〜0.4μmがより好ましい。1.0μm超ではトナー粒子として適切な体積基準のメジアン径である4.0〜7.0μmのトナー粒子を得ることが困難になる。なお体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装(株)製)を使用することで測定可能である。
<凝集工程>
凝集工程とは、上述の樹脂微粒子、色材微粒子、離型剤微粒子を必要量に応じて混合し混合液を調製し、ついで、調製された混合液中に含まれる粒子を凝集し、凝集体を形成させる工程である。当該凝集体を形成させる方法としては、例えば凝集剤を上記混合液中に添加・混合し、温度、機械的動力等を適宜加える方法が好適に例示できる。
上記凝集剤としては、例えば、ナトリウム、カリウム等の1価の金属の金属塩;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属の金属塩;鉄、アルミニウム等の3価の金属の金属塩が挙げられる。
前記凝集剤の添加・混合は、混合液中に含まれる樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)以下の温度で行うことが好ましい。この温度条件下で上記混合を行うと、凝集が安定した状態で進行する。上記混合は、公知の混合装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて行うことができる。
ここで形成される凝集体の重量平均粒径としては、特に制限はないが、通常、得ようとするトナー粒子の重量平均粒径と同じ程度になるよう4.0μm〜7.0μmに制御するとよい。制御は、例えば、上記凝集剤等の添加・混合時の温度と上記撹拌混合の条件を適宜設定・変更することにより容易に行うことができる。なお、トナー粒子の粒度分布はコールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター社製)にて測定できる。
<融合工程>
融合工程とは、上記凝集体を、樹脂のガラス転移温度(Tg)以上に加熱し融合することで、凝集体表面を平滑化させた粒子を製造する工程である。一次融合工程に入る前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、キレート剤、pH調整剤、界面活性剤等を適宜投入することができる。
キレート剤の例としては、以下のものが挙げられる。エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩等のアルカリ金属塩、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、クエン酸カリウム及びクエン酸ナトリウム、ニトロトリアセテート(NTA)塩、COOH及びOHの両方の官能性を含む多くの水溶性ポリマー類(高分子電解質)。
上記加熱の温度としては、凝集体に含まれる樹脂のガラス転移温度(Tg)から、樹脂が熱分解する温度の間であればよい。加熱・融合の時間としては、加熱の温度が高ければ短い時間で足り、加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、加熱・融合の時間は、加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には10分〜10時間である。
<冷却工程>
冷却工程とは、上記粒子を含む水系媒体の温度を、コア用樹脂のガラス転移温度(Tg)より低い温度まで冷却する工程である。冷却をTgより低い温度まで行わないと、粗大粒子が発生してしまう。具体的な冷却速度は0.1〜50℃/分である。
<シェル化工程>
また本発明では必要に応じて、下記の洗浄乾燥工程の前にシェル化工程を入れることができる。シェル化工程はこれまでの工程で作製した粒子に、樹脂微粒子を新たに添加し付着させて、シェル化させる工程である。
ここで添加する結着樹脂微粒子はコアに使用した結着樹脂微粒子と同一の構造でも良いし、異なる構造の結着樹脂微粒子でも良い。
このようなシェル層を構成する樹脂としては、特に限定はなく、トナーに用いられる公知の樹脂、例えばポリエステル樹脂、スチレン−アクリル共重合体などのビニル系重合体、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂等を用いることができる。なかでも、ポリエステル樹脂またはスチレン−アクリル共重合体が好ましく、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステル樹脂がより好ましい。ポリエステル樹脂は、主鎖中に剛直な芳香環を有する場合、スチレン−アクリル共重合体のようなビニル系重合体にくらべ可撓性を有するため、ビニル系重合体より低分子量のものであっても同等の機械的強度を付与できる。そのため、低温定着性に適した樹脂としてもポリエステル樹脂が好ましい。
本発明においては、上記のシェル層を構成する結着樹脂は単独で用いても良いが、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<洗浄乾燥工程>
上記工程を経て作製した粒子を、洗浄、ろ過、乾燥等することにより、乳化凝集トナー粒子を得ることができる。水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムでpHを調整されたイオン交換水で洗浄ろ過を行い、続いて、イオン交換水で洗浄、ろ過を複数回行うことが好ましい。この方法で、洗浄を行うことによって、加水分解によって発生したモノマー成分を効率的に除去することができる。
次に溶融混練法(粉砕法)でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂及びワックス、並びに必要に応じて着色剤、荷電制御剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、三井ヘンシェルミキサ、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)(旧三井三池化工機(株)))などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス、結晶ポリエステル等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機((株)神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械(株)製)、PCM混練機((株)池貝製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業(株)製)、スーパーローター(日清エンジニアリング(株)製)、ターボ・ミル(ターボ工業(株)製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
上記のごとき製造方法で製造されたトナー粒子に必要に応じ選択された外部添加剤を加えて混合(外添)してもよい。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機微粉体や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子などが挙げられる。これらの無機微粉体や樹脂粒子は、帯電性制御、流動性助やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
本発明では、上記製法により得られた粒子を熱処理前トナー粒子として熱処理を施すことが好ましい。
混合装置としては、攪拌部材を有する回転体と、攪拌部材と間隙を有して設けられた本体ケーシングとを有する混合装置によって行われる。このような混合装置の一例としては、三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製);スーパーミキサー((株)カワタ製);リボコーン((株)大川原製作所製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン(株)製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工(株)製);レーディゲミキサー((株)マツボー製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)等が挙げられる。特に、均一に混合しシリカ凝集体をほぐすためには、三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)が好ましく用いられる。
混合の装置条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、槽内温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、熱処理前トナー粒子の諸物性や添加剤の種類などを鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
本発明のトナーは、大粒径の無機微粒子のスペーサー効果を最大限発揮させるため、トナー表面に均一に存在させることが必要であり、無機微粒子を添加・混合しトナー表面に付着させる混合条件の設定が重要となる。そこで本発明においては、はじめに無機微粒子をトナー粒子の表面に均一に拡散させ付着させた後、その分散状態を保ったままトナー粒子に無機微粒子を固着させることが好ましい。
無機微粒子をトナー粒子の表面に均一に拡散させ付着させる工程を説明する。ミキサーでの混合時の負荷(電流値や電力量)の変化をモニターすることや、トナーのBET比表面積を測定することで、最も均一に拡散する条件を決定することが可能である。一般的にミキサーでの混合においては、混合初期にトナー粒子と無機微粒子など外添剤が混ざり始めるのに伴い、トナー粒子の流動性が高まり混合負荷は低下していく。トナー粒子の上での外添剤分散が最も均一になった時点は、混合負荷が最小となり、BET比表面積が最大になると考えられる。この後、さらに混合を継続すると、外添剤のトナー粒子の表面への埋め込みが始まり、トナー粒子の流動性が低下し始め、混合負荷は増大傾向に、BET比表面積は減少傾向に転じる。よって、混合負荷が最小となる付近での混合条件が、トナー粒子の表面に均一に無機微粒子を存在させるための最適条件となる。その後、固着工程を行うことが好ましい。
本発明では、上記製法により得られた熱処理前トナー粒子に熱処理を施すことが好ましい。熱処理を行うことでスペーサー効果を有する大粒径の無微微粒子をトナー表面に均一に固着させることができる。熱処理工程として、本発明では、例えば図1で表される表面処理装置を用いて、熱により表面処理を行う。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃〜300℃であることが好ましく、120℃〜170℃であることがより好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を抑制しつつ、トナー粒子の均一な熱による表面処理することが可能となる。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。
更に熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−20℃〜30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な熱表面処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を抑制することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
その後、必要に応じ選択された無機微粉体や樹脂粒子などの外部添加剤を加えて混合(外添)することにより、例えば流動性付与、帯電安定性を向上させたトナーを得ることができる。
次に、本発明に関わる各物性の測定方法について記載する。
<被覆率X・変動係数の算出>
被覆率Xは以下の手法で算出する。
被覆率は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー粒子の表面の画像を、画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0((株)日本ローパー)により解析して算出する。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上に前記の乳化凝集法又は溶融混練法を用いて得られたトナー粒子を吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナー粒子を試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(2)S−4800観察条件設定
被覆率の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。反射電子像は2次電子像と比べて無機微粒子のチャージアップが少ないため、被覆率を精度良く測定することができる。
S−4800の筐体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PC−SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800筐体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[0.8kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]および[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[3.0mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(3)焦点調整
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。その後、倍率を10,000(10k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。ここで、観察面の傾斜角度が大きいと被覆率の測定精度が低くなりやすいので、ピント調整の際に観察面全体のピントが同時に合うものを選ぶことで、表面の傾斜が極力無いものを選択して解析する。撮影するトナー粒子については、トナー粒子の最大長Lが、0.8×D4≦L≦1.2×D4の範囲にあるトナー粒子を選択する。これは、体積平均粒径に近い平均的なトナー粒子を用いることを目的としている。
(4)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。トナー粒子一つに対して写真を1枚撮影し、少なくともトナー粒子100粒子以上について画像を得る。
(5)画像解析
本発明では下記解析ソフトを用いて、上述した手法で得た画像を画像処理することで表面被覆率を算出する。
画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0の解析条件は以下の通りである。
ソフトImage−ProPlus5.1J
トナー粒子1つについて、トナー粒子の長径を長辺とするトナー粒子の外接長方形を9分割した長方形エリアについてそれぞれ解析し、被覆率を求める。
上記9分割した長方形エリアの画像にトナー粒子の表面ではないバックグラウンドが写っている場合、トナーの表面部分のみをAOI(Area of Interst;対象領域)としてから以下の解析を行う。AOIツールから自由曲線AOIボタンを選択し、トナーの表面部分の輪郭をなぞる閉じた曲線を描くことでAOIを定義することができる。ツールバーの「測定」から「カウント/サイズ」の順に選択し、「輝度レンジの選択」欄で「明るいオブジェクトを自動抽出」を選択する。オブジェクト抽出オプションの中で8連結を選択し、平滑化を0とする。その他、予め選別、穴を埋める、包括線は選択せず、「境界線を除外」は「なし」とする。ツールバーの「測定」から「測定項目」を選択し、面積の選別レンジを2〜107とする。「カウント」を押下し、外添剤粒子成分を抽出する。
無機微粒子が画像上で連結して見えている場合は、予め以下の操作をしておく。「測定」から「カウント/サイズ」の順に選択し、オブジェクトを分割コマンドを選択する。トレースダイアログボックスの「自動」にチェックがあれば外しておく。連結している粒子の外側にカーソルを合わせ左クリックし、連結部分をまたぐように分割線を引き、左クリックし、右クリックを行う。オブジェクトを分割ダイアログのOKボタンを押して分割を完了させる。画像上において、解析対象でない微粒子のオブジェクト番号をダブルクリックする。開いたオブジェクトの属性ウインドウにおいて「除外」を選択する。この操作を繰り返すことで解析対象の微粒子のみを抽出する。
被覆率の計算は、抽出した対象外添粒子成分の面積の総和(P)と、前述した9分割した長方形エリアのうち、AOIとしたトナー表面の面積(S)とから、以下の式を使って求められる。
被覆率(%)=(P/S)×100
9分割した長方形エリアの表面被覆率から平均値・標準偏差を求め、平均値をそのトナー粒子における被覆率とし、標準偏差を平均値で割った値を変動係数とする。
トナー粒子100個について同様の操作を繰り返し、被覆率の平均値を求め、トナーの被覆率Xとし、また変動係数の平均値を求め被覆率Xの変動係数とする。
<被覆率Yの算出>
被覆率Yは、まず、トナー表面に固着されていない無機微粒子を除去し、その後に被覆率Xの算出と同様の操作を行って、算出する。
(1)固着されていない無機微粒子の除去
固着されていない無機微粒子の除去は下記のように行う。
イオン交換水100mLにスクロース160gを加え、湯せんしながら溶解させ、ショ糖溶液を調製する。上記ショ糖溶液23mLとノニオン系界面活性剤、好ましくはコンタミノンN(和光純薬工業(株)製:商品名)を6.0mL加えて調製した溶液を、密閉できる50mLのポリエチレン製サンプルビンに入れ、測定試料1.0gを加えて密閉する。密閉した容器を軽く振って撹拌したのち1時間静置する。1時間静置したサンプルを、KM shaker振とう機(イワキ産業:商品名)により350spmで20分間振とうする。このとき、振とうする角度は、振とう器の真上(垂直)を0度とすると、前方に15度、後方に20度、振とうする支柱が動くようにする。サンプルビンは支柱の先に取り付けた固定用ホルダ(サンプルビンの蓋が支柱中心の延長上に固定されたもの)に固定する。振とうしたサンプルを、速やかに遠心分離用の容器に移す。遠心分離用の容器に移し替えたサンプルを、高速冷却遠心機H−9R((株)コクサン製:商品名)にて、設定温度は20℃、加速減速は最短時間、回転数は3500rpmで回転時間を30分間、の条件で遠心分離する。最上部に分離したトナーを回収し、減圧濾過器でろ過した後、乾燥器で1時間以上乾燥する。
(2)被覆率Yの算出
上述の乾燥後のトナーを上述の被覆率Xと同様にトナー粒子100個について被覆率を算出し、被覆率Yを得る。
<無機微粒子の個数平均粒径の測定>
無機微粒子の個数平均粒径は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー表面の画像から算出される。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
上述した「被覆率Xの算出」と同様に(1)〜(2)まで操作を行い、(3)と同様にトナー表面を倍率5万倍で焦点調整を行ってピントを合わせた後、ABCモードで明るさ合わせを行う。その後、倍率を10万倍とした後に(3)と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、更に、オートフォーカスでピントを合わせる。焦点調整の操作を再度繰り返し、10万倍にてピントを合わせる。
その後、トナー表面上の少なくとも100個の無機微粒子について粒径を測定して、一次粒子の個数平均粒径を求める。ここで、無機微粒子は凝集塊として存在するものもあるため、一次粒子と確認できるものの最大径を求め、得られた最大径を算術平均することによって、一次粒子の個数平均粒径を得る。
<トナーの形状係数SF1及びSF2の測定>
トナーの形状係数SF1及びSF2の測定は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー表面の2次電子像を用いて行う。100個のトナー粒子を撮影し、前述の画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0を使用して、トナー粒子の最大長、周囲長、及び投影面積を算出した。下記式にて形状係数SF1及びSF2を得た。
SF1=(π/4)×(L/A)×100
SF2=(1/4π)×(l/A)×100
Lは最大長、lは周囲長、Aは投影面積を表す。
<結着樹脂及び結晶性材料の重量平均分子量の測定>
樹脂のTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流量で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。なお、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば以下の組み合わせが挙げられる。昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合せや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKgurd columnの組み合せ。
また、試料は以下のようにして作製する。
試料50mgをTHF10ml中に入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうし、THFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。なお、THF中における放置時間の合計が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)など使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。
<結着樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定>
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。一度180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
<結晶性材料及びワックスの融点の測定>
結晶性材料、ワックスの融点は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定したDSC曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。なお、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピーク温度を融点とする。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムを脱イオン水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)を用いることができる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50,000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の(1)〜(7)の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャのフラッシュ」機能により、アパーチャチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として下記の希釈液を約0.3mL加える。
・「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)を脱イオン水で3質量倍に希釈した希釈液
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。
[結着樹脂1の製造例]
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に下記の単量体を仕込み、エステル化触媒としてテトラブトキシチタネート0.03質量部を添加し、窒素雰囲気下、温度220℃に昇温して、撹拌しながら5時間反応を行った。
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物(BPA−PO):
58.7質量部
テレフタル酸: 39.2質量部
無水トリメリット酸: 2.1質量部
次いで、反応容器内を5〜20mmHgの減圧条件下で、さらに5時間反応を行い、結着樹脂1(重量平均分子量5,500、ガラス転移温度60℃)を得た。
[結晶性樹脂1の製造例]
・1,6−ヘキサンジオール 50.0質量部
・ドデカン二酸 50.0質量部
・2−エチルヘキサン酸錫 1.0質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、6時間反応させ、次いで、200℃まで10℃/時間で昇温しつつ反応させてポリエステル樹脂1を得た。得られた結晶性樹脂1は、重量平均分子量10,000、示差走査熱量分析によるDSC曲線において、70℃に最大吸熱ピークを有した。
[結晶性樹脂2の製造例]
1−オクタデセンオキシド100質量部、1,10−デカンジオール0.95質量部を混合し、窒素気流下で155℃に加熱した。カリウム tert-ブトキシド0.61質量部を添加し、さらに窒素気流下、150℃で3時間反応を行った。得られた樹脂をイソプロピルアルコールで2度再結晶することで結晶性樹脂2(結晶性ポリエーテル樹脂)を得た。
結晶性樹脂2は、重量平均分子量8,000、示差走査熱量分析によるDSC曲線において、70℃に最大吸熱ピークを有した。
<トナー1製造例>
<結着樹脂微粒子分散液(1)>
前記結着樹脂1 100質量部をテトラヒドロフラン150質量部に溶解した。このテトラヒドロフラン溶液を室温においてホモジナイザー(IKAジャパン製:ウルトラタラクス)にて10,000rpmで2分間攪拌した。攪拌しながら、界面活性剤として水酸化カリウム5質量部およびドデシルベンゼン−スルホン酸ナトリウム10質量部を添加したイオン交換水1,000質量部を滴下した。この混合溶液を約75℃に加温することによりテトラヒドロフランを除去した。その後、固形分が8%になるようにイオン交換水で希釈し、体積平均粒径0.09μmの結着樹脂微粒子分散液(1)を得た。
<結晶性樹脂微粒子分散液(2)>
前記結着樹脂微粒子分散液(1)の調製において、前記結着樹脂1を前記結晶性樹脂(1)に代えた以外は同様にして結晶性樹脂微粒子分散液(2)を得た。
(色材微粒子の製造)
色材(シアン顔料大日精化工業(株)製:Pigment Blue 15:3)10質量部
アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK) 1.5質量部
イオン交換水 88.5質量部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)を用いて約1時間分散して、色材を分散させてなる色材微粒子の水系分散液を調製した。また、体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装(株)製)を用いて測定し、0.20μmであった。
(離型剤微粒子の製造)
離型剤(フィッシャートロプシュワックス、融点89℃) 10質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK) 1質量部
イオン交換水 89質量部
以上を撹拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック社製)へ循環しながらローター外径が3cm、クリアランスが0.3mmの剪断撹拌部位にて、下記の条件にて撹拌し、60分間分散処理した。
撹拌条件:ローター回転数19,000rpm、スクリーン回転数19,000rpm
分散処理後、ローター回転数1000rpm、スクリーン回転数0rpm、冷却速度10℃/分の冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、離型剤微粒子の水系分散液を得た。また、体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装(株)製)を用いて測定し、0.15μmであった。
(トナー粒子1の製造例)
結着樹脂微粒子分散液(1) 85質量部(樹脂相当分)
結晶性樹脂微粒子分散液(2) 15質量部(結晶性樹脂相当分)
色剤微粒子 6質量部(色剤相当分)
離型剤微粒子 4質量部(離型剤相当分)
1.5質量%硫酸マグネシウム水溶液 10質量部
イオン交換水 残部
全量 100質量部
上記を、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散させた。続いて、0.1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを8.1に調整した。その後、加熱用ウォーターバス中で45℃まで撹拌翼にて撹拌しながら加熱した。45℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると、平均粒径が約5.5μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。5質量%クエン酸三ナトリウム水溶液40質量部加えた後、撹拌を継続しながら85℃まで昇温して120分間保持しコア粒子を融合させた。次いで、撹拌を継続しながら、ウォーターバス内に水を入れ、25℃まで冷却した。また、コア粒子の粒径をコールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター社製)で測定したところ、体積基準のメジアン径は5.6μmであった。
その後、ろ過・固液分離した後、水酸化ナトリウムでpHを8に調整した800質量部のイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後に再びろ過・固液分離を行った。続いて、800質量部のイオン交換水を固形分に加え30分間撹拌洗浄した。その後に再びろ過・固液分離を行い、これを5回繰り返した。次に、得られた固形分を乾燥させることにより、トナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1 100質量部に、一次粒子の個数平均粒径110nmのシリカ微粒子 4.0質量部を添加し、三井ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で、回転数20.0s−1、回転時間3分間で混合した。得られた混合物を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い熱処理トナー粒子1を得た。運転条件はフィード量=5kg/時とし、また、熱風温度C=150℃、熱風流量=6m/分、冷風温度E=5℃、冷風流量=4m/分、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/分、インジェクションエア流量=1m/分とした。
得られた熱処理トナー粒子1は、形状係数SF1が139、SF2が116、重量平均粒径(D4)が5.8μmであった。得られた熱処理トナー粒子1 100質量部に、一次粒子の個数平均粒径15.0nmのシリカ微粒子 1.0質量部を添加した。そして、三井ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)を用いて回転数31.6s−1にて、回転時間5分間、混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー1を得た。
トナー1の概要を表1、物性を表2にそれぞれ示す。
<トナー2〜10、17〜19の製造例>
表1に示す通り、材料の添加部数、熱処理温度を変更し製造を行った。トナー2〜10、17〜19の概要を表1、物性を表2にそれぞれ示す。
<トナー11製造例>
トナー1の製造例において、熱処理を行わず以下の条件に変更して製造した。
得られたトナー粒子1 100質量部に、一次粒子の個数平均粒径110nmのシリカ微粒子を4.0質量部、一次粒子の個数平均粒径15.0nmのシリカ微粒子 1.0質量部を添加した。そして、ミキサー(FM−75型)を用いて、回転数20.0s−1、回転時間3分間で混合した。得られた混合物をCOMPOSI(流動式混合機型 複合化機CP−15型、日本コークス工業(株)製)を用いて、回転数66.7s−1、回転時間1分間で混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー11を得た。トナー11の概要を表1、物性を表2にそれぞれ示す。
<トナー12製造例>
・結着樹脂1 90.0質量部
・結晶性樹脂2 10.0質量部
・離型剤(フィッシャートロプシュワックス、融点89℃) 4.0質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
該処方で示した原材料を三井ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5分間で混合した後、温度120℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、(株)池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン(株)製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s-1で分級を行った。得られたトナー粒子は、重量平均粒径(D4)が5.7μmであった。
得られたトナー粒子12 100質量部に、一次粒子の個数平均粒径110nmのシリカ微粒子を4.0質量部を添加し、三井ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で、回転数20.0s−1、回転時間3分間で混合した。得られた混合物を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い熱処理トナー粒子1を得た。運転条件はフィード量=5kg/時とし、また、熱風温度C=120℃、熱風流量=6m/分、冷風温度E=5℃、冷風流量=4m/分、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/分、インジェクションエア流量=1m/分とした。
得られた熱処理トナー粒子12は、形状係数SF1が153、SF2が142、重量平均粒径(D4)が5.8μmであった。得られた熱処理トナー粒子1 100質量部に、一次粒子の個数平均粒径15.0nmのシリカ微粒子 1.0質量部を添加した。そして、三井ヘンシェルミキサ(FM−75型、三井三池化工機(株)製)を用いて回転数31.6s−1にて、回転時間5分間、混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー12を得た。
トナー12の概要を表1、物性を表2にそれぞれ示す。
<トナー13〜16、20、21の製造例>
表1に示す通り、材料の添加部数、熱処理温度を変更し製造を行った。トナー13〜16、20、21の概要を表1、物性を表2にそれぞれ示す。
Figure 2017191148
Figure 2017191148
[実施例1]
該トナー1とシリコーン樹脂で表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(個数平均粒径35μm)とで、トナー濃度が9質量%になるようにV型混合機(V−10型:(株)徳寿製作所)で0.5s−1、回転時間5分間で混合し、二成分系現像剤1を得た。
二成分系現像剤1を用い、評価を行った結果を表3に示す。
[画像評価]
画像形成装置として、キヤノン(株)製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5255改造機を用いた。温度、湿度が異なる環境下において2万枚(A4横通紙)の耐久画像出力試験を行い、以下の方法で評価を行った。
常温常湿(温度23℃/相対湿度50%)環境下(以下「N/N環境」)、パターン画像1
高温高湿(温度30℃/相対湿度80%)環境下(以下「H/H環境」)、画像印字比率40%
低温低湿(温度15℃/相対湿度10%)環境下(以下「L/L環境」)、画像印字比率1%
なお、2万枚連続通紙時間中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行うこととする。耐久画像は、画像の印字比率は1%とし、初期の画像濃度が1.45となるように現像バイアスを調整した。耐久及び評価には、コピー普通紙CS−680(A4又はA3、坪量68g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)を用いた。
<転写性評価>
転写性評価は、H/H環境での耐久画像出力試験後に、ベタ画像(トナーの紙上への載り量は0.40mg/cm)を出力し評価した。ベタ画像形成時の感光体ドラム上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼り、その濃度(濃度A)を分光濃度計500シリーズ(X−Rite社)で測定した。また、粘着テープのみを紙上に貼り、その際の濃度(濃度B)も測定した。前者の濃度から後者の濃度の値を差し引いた濃度差(濃度A−濃度B)を算出し、この濃度差を以下に示す評価基準に基づいて評価した。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
(評価基準)
A: 濃度差が0.05未満
B: 濃度差が0.05以上0.10未満
C: 濃度差が0.10以上0.15未満
D: 濃度差が0.15以上0.20未満
E: 濃度差が0.2以上
<画像均一性の評価>
画像均一性の評価は、H/H環境での耐久画像出力試験後に、A3紙全面にハーフトーン画像(トナーの紙上への載り量は0.15mg/cm)を3枚出力し、3枚目の画像を評価に用いた。画像均一性の評価は、5箇所の画像濃度を測定し、最大値と最小値の差を求めた。画像濃度は、分光濃度計500シリーズ(X−Rite社)により濃度測定を行い、以下の基準で判断した。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
(評価基準)
A:ハーフトーン領域の濃度差が、0.04未満
B:ハーフトーン領域の濃度差が、0.04以上0.08未満
C:ハーフトーン領域の濃度差が、0.08以上0.12未満
D:ハーフトーン領域の濃度差が、0.12以上0.16未満
E:ハーフトーン領域の濃度差が、0.16以上
<耐カブリ性の評価>
耐カブリ性の評価は、H/H環境での耐久画像出力試験後に、A3紙前面にベタ白画像を印字し、以下の基準で判断した。印字しない紙の6点の平均反射率Dr(%)と、印字した紙の6点の平均反射率Ds(%)とを、リフレクトメータ((有)東京電色製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定し、カブリ率(%)を求めた。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
カブリ率(%)=Dr(%)−Ds(%)
(評価基準)
A:カブリ率が0.5%未満
B:カブリ率が0.5%以上1.0%未満
C:カブリ率が1.0%以上2.0%未満
D:カブリ率が2.0%以上3.0%未満
E:カブリ率が3.0%以上
<画像濃度維持性の評価>
画像濃度維持性の評価は、L/L環境での耐久画像出力試験後に、A3紙全面にベタ画像を3枚出力し、3枚目の画像を評価に用いた。分光濃度計500シリーズ(X−Rite社)により濃度測定を行い、5点の平均値をとって画像濃度とし、下記の指標で判断した。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
耐久後の画像濃度維持率=(耐久画像出力試験後の画像濃度)/(耐久画像出力試験開始前の画像濃度)
(評価基準)
A:耐久後の画像濃度維持率が95%以上
B:耐久後の画像濃度維持率が90%以上95%未満
C:耐久後の画像濃度維持率が85%以上90%未満
D:耐久後の画像濃度維持率が80%以上85%未満
E:耐久後の画像濃度維持率が80%未満
<帯電部材耐汚染性の評価>
帯電部材耐汚染性の評価は、N/N環境で行った。出力するパターン画像として、紙の通紙方向に対して平行方向に、2mm幅の帯状のベタ部と18mm幅の帯状の白地部が、繰り替えし配置されたパターン画像1を用いた。このとき、パターン画像1におけるベタ部におけるトナーの紙上への載り量を0.40mg/cmとした。該パターン画像1を100枚出力した時点と、2万枚出力した時点において、一度出力を停止した後、紙上の全面がベタ部であるパターン画像2を出力した(ベタ部におけるトナーの紙上への載り量は0.40mg/cm)。
該全面ベタ画像について、X−Riteカラー反射濃度計(「500シリーズ」、X−Rite社製)を使用して、100枚出力した時点の画像濃度を10箇所、2万枚出力した時点の画像濃度を10箇所、それぞれ測定した。そして、該画像濃度の最大値と最小値の差(画像濃度差)を用いて、100枚出力した時点と、2万枚出力した時点における帯電ローラ(帯電部材)の耐汚染性の評価を行った。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
(評価基準)
A:画像濃度差が0.03未満
B:画像濃度差が0.03以上、0.05未満
C:画像濃度差が0.05以上、0.08未満
D:画像濃度差が0.08以上、0.12未満
E:画像濃度差が0.12以上
<がさつきの評価>
がさつきの評価は、H/H環境での耐久画像出力試験の前後に行った。A4紙の全面にハーフトーン画像を3枚出力し、3枚目の画像を評価に用いた。評価紙は、コピー用紙Multi−Purpose Paper(8.5インチx11インチ、坪量75g/m、キヤノンUSAより販売)を用いた。この画像を目視にて観察し、がさつきについて以下の基準に基づき評価した。本発明においてD評価以上であれば、許容レベルである。
(評価基準)
A:全くがさつきを感じなく、なめらかである。
B:がさつきを余り感じない。
C:僅かにがさつき感がある。
D:ガサツキ感がある。
E:がさつき感が非常に強い。
[実施例2〜16]
実施例1と同様にして二成分系現像剤を得た。
実施例1と同様にして評価を行った結果を表3に示す。
[比較例1〜5]
実施例1と同様にして二成分系現像剤を得た。
実施例1と同様にして評価を行った結果を表3に示す。
Figure 2017191148
1.原料定量供給手段
2.圧縮気体流量調整手段
3.導入管
4.突起状部材
5.供給管
6.処理室
7.熱風供給手段
8.冷風供給手段
9.規制手段
10.回収手段
11.熱風供給手段出口
12.分配部材
13.旋回部材
14.粉体粒子供給口

Claims (5)

  1. 結着樹脂、結晶性材料、及び着色剤を有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する無機微粒子とを有するトナーであって、
    該結晶性材料は、結晶性エステル化合物及び又は、結晶性エーテル化合物であり、
    該無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径が60nm以上300nm以下であり、
    該トナー粒子の表面に固着された無機微粒子及び該トナー粒子の表面に存在するが固着されていない無機微粒子による該トナーの被覆率X(%)が、5%以上60%以下であり、
    該被覆率Xの変動係数が0.45以下である
    ことを特徴とするトナー。
  2. 該トナー粒子の表面に固着された該無機微粒子による被覆率を被覆率Y(%)としたとき、該被覆率Yの該被覆率Xに対する比[被覆率Y/被覆率X]が、0.60以上である請求項1に記載のトナー。
  3. 該トナー粒子の表面に固着された該無機微粒子が、該トナーを熱により処理することによって固着されたものである請求項1又は2のいずれかに記載のトナー。
  4. 該トナー粒子は、
    凹部を有するじゃが芋形状であり、
    形状係数SF1が110以上150以下であり、
    形状係数SF2が105以上140以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
    (ただし、SF1=(π/4)×(L/A)×100、SF2=(1/4π)×(l/A)×100であり、Lは最大長、lは周囲長、Aは投影面積を表す。)
  5. 分散された樹脂粒子を凝集させ凝集粒子を形成する工程と、
    該凝集粒子を融合させる工程により得られる融合粒子を含有するトナーの製造方法であり、
    該トナーは請求項1〜4のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするトナーの製造方法。

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