JP2017003990A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性に加え、低温定着時の定着部材汚染を抑止できるトナー。【解決手段】非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による該トナーの断面において、該ワックスのドメインと該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が存在し、該トナーの断面積のうち、該ワックスのドメインが占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、該ワックスのドメインの個数平均径Dwが60nm以上240nm以下であり、該結晶性ポリエステル樹脂の結晶がアスペクト比5.0以上25.0以下であり、該結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径Dcが、Dwの0.8倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナー。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナー及びその製造方法に関する。
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、高速印刷化や省エネルギー対応への要求が更に高まっている。高速印刷に対応するため、定着工程においてトナーをより素早く溶融させる技術が検討されている。また、省エネルギー対応策として、定着工程での消費電力を低下させるために、トナーをより低い定着温度で定着をさせる技術が検討されている。
高速印刷に対応し、トナーの低温定着性を向上させるためには、トナーの結着樹脂のガラス転移点や軟化点を下げる、シャープメルト性を有する結着樹脂を用いるといった方法がある。近年、そのシャープメルト性をさらに向上させるために、結着樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を含有させたトナーが開発されてきている。トナー中に結晶性ポリエステルを含有させることで、定着温度で素早く溶融しながらも、定着温度までは硬さを維持できるため、保存安定性と耐久性を向上させる事が可能である。
結晶性ポリエステルを含有させたトナーにおいて、トナー中における結晶性ポリエステルの存在状態に関する種々の技術提案がなされている。
特許文献1には、結晶性ポリエステルとワックスを含有するトナーの断面において、トナー中の結晶性ポリエステルのドメインの面積がワックスのドメインの面積の0.2〜0.8倍とする技術が開示されている。この技術によればトナーの割れを抑止し、耐久性の高いトナーとなることが示されている。さらに、ワックスがトナー表面に染み出す速度がトナー結着樹脂の溶融速度とのバランスが最適化され、低温定着性に加え、定着分離性が良好になるとされている。
特許文献2では、主たる結着樹脂と結晶性ポリエステルに加え、結晶性ポリエステル分散剤を使用し、各々の溶解パラメーターを規定している。これにより、結晶性ポリエステルのトナー表層への露出を抑え、かつ、トナー粒子内部に結晶性ポリエステルを微分散させることにより、他の部材へのトナーフィルミングを抑え、耐ホットオフセット性の向上も図っている。
特許文献3には、結晶性ポリエステルが微分散されたトナーにおいてトナー粒子表層が非晶性の樹脂で覆われているトナーの提案がある。これにより、結晶性ポリエステルを含有した低温定着性に優れるトナーにおいて、耐熱保存性と耐久安定性を満足させている。
特許文献4には、トナー中の結晶性ポリエステルの結晶の長軸径を0.5μm以上トナー径の1/2以下とすることで、耐ホットオフセット性の向上を図っている。
特開2011−145587号公報 特開2012−63559号公報 特開2012-18391号公報 特開2004-279476号公報
上記のように、結晶性ポリエステルを添加してトナーの低温定着性向上させた際の弊害を抑え込む技術が検討されてきているが、低温度の定着条件で長期画像出力耐久評価を行
ったところ、定着部材へのトナー汚染が大きくなる問題が発生することがわかった。
本発明の目的は、上記の課題を解決したトナーを提供することにある。具体的には、低温定着時の定着部材汚染を少なくして、長期にわたり良好な画像形成を行えるトナーを提供することにある。
本発明は、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
透過型電子顕微鏡(TEM)観察による該トナーの断面において、
該ワックスのドメインと該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が存在し、
該トナーの断面積のうち、該ワックスのドメインが占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、
該ワックスのドメインの個数平均径(Dw)が60nm以上240nm以下であり、
該結晶性ポリエステル樹脂の結晶は、アスペクト比が5.0以上25.0以下であり、
該結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径(Dc)が、該ワックスのドメインの個数平均径(Dw)の0.8倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナーである。
本発明によれば、低温定着性を有して定着装置における電力消費を抑えることができて省エネを達成しつつ、低温定着での連続通紙耐久でも定着部材の汚染を抑止し、定着装置の長寿命化を達成できるトナーを提供することができる。
本発明のトナーの電子線透過型顕微鏡によるトナー断面図 トナー断面の結晶性ポリエステルの長軸長さとワックスの長さを示す図 本発明のトナーに用いることのできる表面処理装置の断面図
本発明のトナーは、トナー断面において、結晶性ポリエステル樹脂の結晶及びワックスのドメインが存在(好ましくは分散)している。そして、結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径(以下、Dcともいう)が、ワックスドメインの個数平均径(以下、Dwともいう)に対し、0.8倍以上2.0倍以下の大きさであることが重要である。この条件を満たすトナーを作製したところ、低温定着時の定着部材へのトナーのオフセット(コールドオフセット)が抑止できる事が確認された。
そのメカニズムは、低温定着時の結晶性ポリエステル樹脂の溶融時にその溶融ドメインにワックス全体が入り込み易く表面への導出が行われ易くなったためと考えられる。もともと、結晶性ポリエステル樹脂の存在により定着高温域でのワックスの染み出し効果が大きくなることは確認されていたが、本発明のトナーは定着の低温度領域において、この効果が大きくなる。個数平均径Dcが、Dwの1.0倍以上1.5倍以下であることが好ましい。
本発明に係るトナー粒子は、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とワックスを含有することを特徴とする。
<非晶性ポリエステル樹脂>
本発明のトナーは、結着樹脂として、非晶性ポリエステル樹脂を含有する。該非晶性ポリエステル樹脂は、芳香族ジオールを主成分とする重量平均分子量が小さいポリエステル樹脂Aと芳香族ジオールを主成分とする重量平均分子量が大きいポリエステル樹脂Bを含有しているのが好ましい。ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量(Mw)は、3000以
上10000以下が好ましい。ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は、30000以上300000以下が好ましい。
重量平均分子量の異なる2つのポリエステルを結着樹脂に用いることで、重量平均分子量が小さいポリエステルによりトナーの低温定着性を向上させ、重量平均分子量が高いポリエステルによりトナーの耐ホットオフセット性を向上させることができる。
トナー粒子中のポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの含有量の和が60質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
本発明において、該ポリエステル樹脂Aに対する該ポリエステル樹脂Bの含有比率(A/B)は質量基準で60/40〜80/20であることを特徴とする。(A/B)がこの範囲であると、低温定着性と対ホットオフセット性のバランスが良好である。
ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bはともに、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有していることが好ましい。本発明において多価アルコールユニットというのは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価アルコール成分に由来する構成要素である。また、本発明において多価カルボン酸ユニットというのは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価カルボン酸又はその無水物、低級アルキルエステルに由来する構成要素のことである。
本発明のポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bはともに、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有し、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90mol%以上100mol%以下含有することが好ましい。多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットが90mol%以上であると、カブリを抑制できる。
ポリエステル樹脂Aの多価アルコールユニットが、ポリエステル樹脂Bと共通した芳香族ジオールに由来する構造を有しているため相溶しやすく、ポリエステルAとポリエステルBの分散性が向上する。
芳香族ジオールに由来する成分としては、例えば式(1)で表されるビスフェノール及びその誘導体が挙げられる。
Figure 2017003990
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である。)
中でも、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの式(1)中のRが同じであると溶融混練時に相溶しやすいため好ましい。さらに、Rがともにプロピレン基であり、x+yの平均値が2〜4であるようなビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物が帯電安定性の点で好ましい。
<非晶性ポリエステル樹脂A>
本発明の非晶性ポリエステル樹脂Aは、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有し、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90mol%以上100mol%以下含有することが好ましい。多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットが90mol%以上であると、カブリを抑制できる。本発明におけるポリエステルBとの相溶性を確保するため、95mol%以上であることが好ましく、さらに好ましくは100mol%である。
ポリエステル樹脂Aの多価アルコールユニットを形成する芳香族ジオール以外の成分と
しては、以下の多価アルコール成分を使用することができる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
本発明のポリエステル樹脂Aは、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、芳香族ジカルボン酸又はその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを90mol%以上99.9mol%以下含有することが好ましい。
芳香族ジカルボン酸又はその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットが上記範囲であると、ポリエステルAとの相溶性が向上し、長時間印刷後の濃度変動やカブリを抑制できる。
芳香族ジカルボン酸又はその誘導体としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物が挙げられる。
また、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを0.1mol%以上10.0mol%以下含有する
と、トナーの低温定着性がより良化するため好ましい。
脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物が挙げられる。中でも、コハク酸、アジピン酸、フマル酸やその酸無水物、低級アルキルエステルが好ましく用いられる。
これら以外の多価カルボン酸ユニットとしては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の3価又は4価のカルボン酸等が挙げられる。
<非晶性ポリエステル樹脂B>
非晶性ポリエステル樹脂Bの多価アルコールユニットを構成する成分としては、前記芳香族ジオールや、前記ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル以外に、必要に応じて、結晶性ポリエステル樹脂Aと同様の多価アルコール成分を使用することができる。
本発明の非晶性ポリエステル樹脂Bは、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸に由来する多価カルボン酸ユニットを15mol%以上50mol%以下含有すると、樹脂同士の分散性が向上するので好ましい。
炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸は、アルコール成分と反応すると、ポリエステルの主鎖内に直鎖状の炭化水素構造を有するため、主鎖が部分的に柔軟な構造となる。そのため、トナーの溶融混練工程において、軟化点の低い非晶性ポリエステル樹脂Aが、この柔軟な構造を起点に軟化点の高い非晶性ポリエステル樹脂Bと混合され、非晶性ポリエステル樹脂Bが非晶性ポリエステル樹脂Aの主鎖と絡み合って分散性が向上し、さらに結晶性ポリエステル樹脂
の分散性も向上する。
炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸は、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラデカン二酸やオクタデカン二酸などのアルキルジカルボン酸やその無水物、低級アルキルエステルなどが挙げられる。また、それらの主鎖の一部がメチル基やエチル基、オクチル基などのアルキル基、又はアルキレン基で分岐した構造を持つ化合物が挙げられる。該直鎖状炭化水素の炭素数は好ましくは4以上12以下であり、さらに好ましくは4以上10以下である。
該ポリエステル樹脂Bに含有されるその他の多価カルボン酸ユニットとしては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物が挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やそれらの無水物のような、芳香環をもつカルボン酸又はその誘導体が、耐ホットオフセット性が向上しやすいため好ましく用いられる。
<他の結着樹脂>
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、顔料分散性を向上させたり、トナーの帯電安定性、耐ブロッキング性を改善したりする目的で上記ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B以外に下記の重合体Dを本発明の効果を阻害しない量で添加することも可能である。
重合体Dは、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が結合した構造を有する。上記重合体Dとしては、ビニル系樹脂成分にポリオレフィンが結合した重合体、又はポリオレフィンにビニル系モノマーが結合したビニル系樹脂成分を有する重合体が好ましい。上記重合体Dは、ポリエステル樹脂とワックスとの親和性を高めていると考えられる。そのため、定着器表面の温度が高い場合であっても無機微粒子部位のトナー最表面へのワックスの染み出しを良好に抑制することで、グロス均一性の改善に寄与する。
非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対する重合体Dの含有量は、好ましくは2質量部以上10質量部以下、より好ましくは3質量部以上8質量部以下である。重合体Dの含有量が上記範囲の場合、トナーの低温定着性を維持しつつグロス均一性を更に良化することができる。
重合体Dにおけるポリオレフィンは、二重結合を一つ有する不飽和炭化水素系モノマーの重合体又は共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができる。特にポリエチレン系、ポリプロピレン系のポリオレフィンが好ましく用いられる。
重合体Dにおけるビニル系樹脂成分に用いられるビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンのようなスチレン及びその誘導体などのスチレン系モノマー。
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルのようなアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドのようなアクリル酸又はメタクリル酸誘導体などのN原子を含むビニル系モノマー。
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸のような不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物のような不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルのような不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸のような不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸のようなα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物のようなα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系モノマー。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系モノマー。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルのようなアクリル酸エステル。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルのようなα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステル。
本発明に用いられるビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体Dは、前述したこれらのビニル系モノマー同士の反応や、一方の重合体の原料となるモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
ビニル系樹脂成分の構成単位として、スチレン系単位、エステル系単位さらにはアクリロニトリル単位、又はメタアクリロニトリル単位を含むことが好ましい。
本発明では、離型剤や顔料の分散性が向上すると、表面の結晶性ポリエステル樹脂の微細結晶の分散性の向上につながるため分散剤としてのその他の樹脂をトナーに含有させるのが好ましい。
本発明のトナーの結着樹脂に用いられるその他の樹脂としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
<ワックス(離型剤)>
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性、耐ホットオフセット性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス、又はカルナバワックスのような脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。本発明においては、結晶性ポリエステル樹脂とワックスが分かれて分散し、分散性がより向上する点で、炭化水素系ワックスがより好ましい。
本発明では、ワックスは、非晶性ポリエステル樹脂100質量部あたり1質量部以上20質量部以下で使用されることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては45℃以上140℃以下であることが好ましい。ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が上記範囲内であるとトナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立できるため好ましい。
<着色剤>
トナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41
、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパースバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
着色剤の使用量は、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下で使用されることが好ましい。
<荷電制御剤>
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対し0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
<結晶性ポリエステル樹脂>
本発明のトナーは結晶性ポリエステル樹脂を含有する。
本発明のトナーにおいて、トナー粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数2〜22の脂肪族ジオールと、炭素数2〜22の脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物を重縮合反応させることにより得られるものが好ましい。
なお、結晶性樹脂とは、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測される樹脂を指す。
炭素数2〜22(より好ましくは炭素数4〜12)の脂肪族ジオールとしては、特に限
定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコールが挙げられる。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオールのような直鎖脂肪族、α,ω−ジオールが好ましく例示される。
上記アルコール成分のうち、好ましくは50質量%以上100質量%以下、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2〜22の脂肪族ジオールから選ばれるアルコールである。
本発明において、上記脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。該多価アルコール単量体のうち2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、該多価アルコール単量体のうち3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等が挙げられる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のアルコ−ルを用いてもよい。該1価のアルコールとしては、例えばn−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール等の1官能性アルコールなどが挙げられる。
一方、炭素数2〜22(より好ましくは炭素数6〜14)の脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。具体例としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
本発明において、上記カルボン酸成分のうち、好ましくは50質量%以上100質量%以下、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2〜22の脂肪族ジカルボン酸から選ばれるカルボン酸である。
本発明において、上記炭素数2〜22の脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。その他の多価カルボン酸単量体のうち、2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなども含まれる。また、その他のカルボン酸単量体のうち、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、これ
らの酸無水物又は低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。1価のカルボン酸としては、例えば安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸が挙げられる。
本発明における結晶性ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコ−ル単量体とをエステル化反応、又はエステル交換反応せしめた後、減圧下又は窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで所望の結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。
上記エステル化又はエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムなどの通常のエステル化触媒又はエステル交換触媒を用いて行うことができる。
また、上記重縮合反応は、通常の重合触媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用して行うことができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、適宜に決めればよい。
エステル化若しくはエステル交換反応又は重縮合反応において、得られる結晶性ポリエステル樹脂の強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。
<無機微粒子>
本発明のトナーには、必要に応じて無機微粒子を含有させることもできる。無機微粒子は、内添剤としてトナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。
内添剤として20nm以上200nm以下の無機微粒子を用いると、製造時のトナー内部の材料分散性、及び高温保存時の材料分散状態の保持に寄与でき、本発明の効果を助長することができる。内添無機粒子としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン(チタニア)、アルミナ(酸化アルミニウム)チタン酸ストロンチウムの粒子が好ましく、酸化ケイ素粒子がより好ましい。内添剤の好ましい添加量としては非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対し、0.02質量部以上3.00質量部以下である。
外添剤としては、シリカ、チタニア、アルミナのような無機微粒子が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m/g以上400m/g以下の無機微粒子が好ましく、耐久性安定化のためには、比表面積が10m/g以上50m/g以下の無機微粒子であることが好ましい。流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができる。
<現像剤>
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが、また長期にわたり安定した画像が得られるという点で好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。
<製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、結着樹脂、ワックス及び必要に応じて着色剤などを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法が好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及びワックス、並びに必要に応じて着色剤、荷電制御剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、非晶性ポリエステル樹脂中にワックス、結晶性ポリエステル樹脂等を分散させる。混練吐出温度は、100〜170℃が好ましい。また、混練の際の回転数は250〜450rpm程度が好ましい。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。冷却速度は、1〜50℃/min.が好ましい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
その後、必要に応じ選択された無機微粒子や樹脂粒子などの外部添加剤を加えて混合(外添)してもよい。例えば流動性付与のため、外添剤を添加することができ、熱処理前トナー粒子を得ることができる。
混合装置としては、攪拌部材を有する回転体と、攪拌部材と間隙を有して設けられた本体ケーシングとを有する混合装置によって行われる。このような混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。特に、均一に混合しシリカ凝集体をほぐすためには、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)が好ましく用いられる。
混合の装置条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、槽内温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、トナー粒子の諸物性や添加剤の種類などを鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
さらに上記製法等で得られたトナー粒子に熱又は機械的負荷を与えることにより、トナー粒子表面の疎水性の強化や、表面形状平滑化などの改質を行うことができる。
表面改質工程として、本発明では例えば、図3で表される表面処理装置を用いて、熱風により表面処理を行うことが好ましい。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が結晶性ポリエステル樹脂の結晶の融点以上でかつ、トナー粒子の軟化点Tmよりも20℃〜70℃高い温度であることが好ましい。例えば、120〜170℃であることが好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を表面のみ、かつ均一に表面改質処理することが可能となる。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。熱風の温度はワックスの融点より40℃以上高い(より好ましくは42〜75℃高い)温度であると、本発明のトナーにおいてはトナー表層近傍に存在するワックスがトナー表面に薄く広がってトナー表面の疎水性が大きくなり、高湿環境でのトナー凝集を防ぐことができるので好ましい。
さらに熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−40℃〜20℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、トナー粒子表層で一旦相溶した結晶性ポリエステルを微細な大きさで析出させつつ、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であることが好ましい。また、冷風流量は1〜30m/min.であることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない熱処理トナー粒子を得ることができる。
また、熱処理装置に導入する前のトナーに流動性付与のため、あらかじめトナー粒子に微粒子を外添・混合しておくと、装置内でのトナーの分散性が向上し、合一粒子が減少し、表面改質処理の粒子間のバラツキを抑止できる。
その後、必要に応じ選択された無機微粒子や樹脂粒子などの外部添加剤を加えて混合(外添)することにより、例えば流動性付与、帯電安定性を向上させ、トナーを得る。混合装置としては、攪拌部材を有する回転体と、攪拌部材と間隙を有して設けられた本体ケーシングとを有する混合装置によって行われる。
このような混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。特に、均一に混合しシリカ凝集体をほぐすためには、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)が好ましく用いられる。
混合の装置条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、槽内温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、熱処理トナー粒子の諸物性や添加剤の種類などを鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
さらには、例えば添加剤の粗大凝集物が、得られたトナー中に遊離して存在する場合などには、必要に応じて篩分機などを用いてもよい。
トナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<TEM観察によるトナー断面の評価>
前記トナーの透過型電子顕微鏡(TEM)断面観察による、結晶性ポリエステル樹脂及びワックスドメインの評価は、以下のようにして実施することができる。
トナー断面をルテニウム染色することによって、結晶性ポリエステル樹脂が明瞭なコントラストとして得られる。染色の強弱によって、ルテニウム原子の量が異なるため、強く染色される部分は、これらの原子が多く存在し、電子線が透過せずに、観察像上では黒くなり、弱く染色される部分は、電子線が透過されやすく、観察像上では白くなる。結晶性ポリエステル樹脂はトナー内部を構成する有機成分よりも、弱く染色される。これは、結晶性ポリエステル樹脂の中への染色材料の染み込みが、密度の差などが有るために、トナー内部の有機成分よりも弱いためと考えられる。結晶性ポリエステル樹脂内部に染み込まなかったルテニウム染料は結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との界面に残りやすく、結晶が針状である場合には、結果として結晶性ポリエステル樹脂が黒く観察される。さらにワックスにはルテニウム染色の染み込みがより抑制されるため、最も白く観察される。
オスミウム・プラズマコーター(filgen社、OPC80T)を用いて、保護膜としてトナーにOs膜(5nm)及びナフタレン膜(20nm)を施し、光硬化性樹脂D800(日本電子社)で包埋したのち、超音波ウルトラミクロトーム(Leica社、UC7)により、切削速度1mm/sで膜厚60nm(又は70nm)のトナー断面を作製した。
得られた断面を真空電子染色装置(filgen社、VSC4R1H)を用いて、RuOガス50
0Pa雰囲気で15分間染色し、TEM(JEOL社、JEM2800)を用いてSTEM観察を行
った。
STEMのプローブサイズは1nm、画像サイズ1024×1024pixelで取得した。
得られた画像については、画像処理ソフト「Image-Pro Plus (Media Cybernetics社製)」にて2値化(閾値120/255段階)を行う。
得られた2値化前の断面画像を図1に示す。図1に見られるように、結晶性ポリエステル樹脂の結晶ドメインは黒く針状に確認でき、得られた画像を2値化することで結晶ドメインを抽出し、そのサイズを計測する。2値化の閾値を210とした際に白く見える部分をワックスとし、そのサイズを計測する。
本発明ではトナー粒子の重量平均粒径(D4)±25%の粒径のトナーの中から無作為
に選んだ20個のトナーについて断面観察した際に、長さが測定可能な結晶性ポリエステル樹脂の結晶ドメインの長軸長さと、ワックス径を全数計測する。なお、トナー最表面に存在するワックスドメインはカウントしないものとする。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂の結晶ドメインの長軸長さとは、図2に示すように、断面画像の結晶ドメインにおける最長距離(図2のa)である。また、短軸の長さは結晶
長軸の中点位置での最短距離であり、結晶性ポリエステルの結晶のアスペクト比は長軸長さを短軸長さで除して求め、その算術平均値を用いる。
本発明における針状とは、細長く真直度が高い形状であり、短軸長さが40nm以下でかつ、アスペクト比(長軸長さ/短軸長さ)が3以上でかつ、結晶の長軸方向両端部における短軸方向の中心点同士を直線で結んだ際、その直線からの結晶輪郭のずれが、結晶短軸長さの100%以内の長さに収まっている形状と定義する。
ワックスドメインは、結晶性ポリエステル樹脂の結晶と集合することによる偏在を抑止するために、個数平均アスペクト比が3以下のドメイン形状であることが好ましい。
ワックスドメインの径は、図2に示す長径bと短径cを計測し、その和を2で除した値をワックス径とする。
測定された結晶性ポリエステル樹脂の長軸長さ及びワックス径の個数平均径を求め、それぞれDc及びDwとする。さらに上記2値化により、結晶性ポリエステル樹脂の結晶とワックスドメインの総面積を上記画像処理ソフトにて計測し、トナー断面面積中の面積率を求める。
なお、面積率の算出は、以下のようにして行う。
結晶性ポリエステル樹脂の結晶の面積は、上記画像処理ソフトにて結晶性ポリエステル樹脂の結晶の断面の画素数(Pixel)を計測し、トナー1粒子に含まれる総面積を画素数で求める。
ワックスドメインの面積は、上記画像処理ソフトにてワックスドメインの断面の画素数(Pixel)を計測し、トナー1粒子に含まれる総面積を画素数で求める。(トナー最表面に存在するワックスドメインはカウントしない。)
さらに、このときのトナー1粒子の断面面積も同様に画素数(Pixel)で求め、結晶性ポリエステル樹脂の結晶の画素数とワックスドメインの画素数をトナー断面の画素数で除して100を乗じ、各断面面積がトナー1粒子あたりに占める各面積率を算出する。これを上記断面観察したトナー粒子20個について行い、その平均値を各断面がトナー断面に占める面積率とする。
本発明では、トナーの断面積のうち、ワックスのドメインが占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積が0.5%以上8.0%以下である。トナーの断面積のうち、ワックスのドメインが占める面積と結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積がともに0.5%以上であると、定着における低温定着性及び定着分離性を発揮することができる。トナーの断面積のうち、ワックスのドメインが占める面積と結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積がともに8.0%以下であると、摩擦帯電によるトナーの帯電量を実用範囲で得やすい。ワックスのドメインが占める面積及び結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積は、2.0%以上7.0%以下であることが好ましい。
ワックスのドメインが占める面積は、ワックスの添加量により制御することができる。
結晶性ポリエステル樹脂のドメインが占める面積は、結晶性ポリエステルと非晶性樹脂の極性差(相溶性)および結晶性ポリエステル樹脂の添加量により制御することができる。
なお、結晶性ポリエステルの結晶内部には着色剤が含まれない。このため、結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径Dcが280nm以下(より好ましくは250nm以下)であることで、着色剤のトナー結着樹脂中における偏在を抑止できるので、トナーの着色力の観点から好ましい。上記Dcは30nm以上であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径Dcは、結晶性ポリエステルと非晶性樹脂の極性差(相溶性)およびトナー材料を溶融混練した後の冷却温度(冷却速度)により制御することができる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の個数平均径Dcの標準偏差が100nm以下(より好ましくは90nm以下)であり、ワックスの個数平均径Dwの標準偏差が100nm以下(より好ましくは90nm以下)であると、トナーを高温で長期保管した際に、トナー内部のワックスドメインが徐々に集合する現象を防止できるので好ましい。それにより、そのような保管環境に置かれたトナーが、現像装置内で機械的負荷を受けた際に大きいワックスドメインがトナーからブリードしてトナーから遊離し、現像装置内を汚染してしまう現象を防ぐことができる。
個数平均径の標準偏差の算出は、以下のように行う。
TEM観察および画像処理ソフトより計測された個数平均径のデータを表計算ソフトEXCEL(Microsoft社製)に取り込み、統計計算のSTDEVP関数を用いて標準偏差値を算出する。
本発明では、該ワックスのドメインの個数平均径Dwが60nm以上240nm以下であり、80nm以上200nm以下であることが好ましい。Dwが上記範囲であることで、トナーの定着時におけるワックスのトナー表面への染み出しが迅速かつ均一に起き易く、低温定着時の定着部材汚染を抑止できる。なお、ワックスのドメインの個数平均径は、トナー材料の溶融混練時の混練回転数と混練温度、およびワックス種(樹脂との極性差)により制御することができる。
本発明では、結晶性ポリエステルの結晶が針状であることが好ましい。また、該結晶性ポリエステル樹脂の結晶のアスペクト比が5.0以上25.0以下であり、好ましくは6.0以上16.0以下である。該アスペクト比が上記範囲であることで、トナーの定着時におけるワックスのトナー表面への染み出しが迅速かつ均一に起き易く、低温定着時の定着部材汚染を抑止できる。なお、該アスペクト比は、トナー材料の溶融混練後の冷却温度(冷却速度)、および結晶性ポリエステル材料と非晶性ポリエステル材料の極性差(相溶性)により制御することができる。
<樹脂の重量平均分子量の測定方法>
樹脂のTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、トナーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、80
7の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用
する。
<ワックスの融点の測定>
本発明におけるトナー中のワックスの融点は、示差走査熱量分析装置DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約5mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしては銀製の空パンを用いる。
上記条件で測定されたDSC曲線のワックス吸熱の吸熱開始点からワックスの融点を求める。
<無機微粒子のBET比表面積の測定>
無機微粒子のBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。
測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行い、また装置には真空ポンプ、窒素ガス配管、ヘリウムガス配管が接続される。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本発明における無機微粒子のBET比表面積とする。
なお、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、無機微粒子に窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)と外添剤の窒素吸着量Va(モル・g−1)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル・g−1)を縦軸とした吸着等温線を得る。次いで、外添剤の表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル・g−1)を、下記のBET式を適用して求める。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
(ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。)
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈できる(この直線をBETプロットという)。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引くと、その直線の傾きと切片の値が算出できる。これらの値を用いて該傾きと切片の連立方程式を解くと、VmとCが算出できる。
さらに、算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm)から、下記の式に基づいて、無機微粒子のBET比表面積S(m/g)を算出する。
S=Vm×N×0.162×10−18
(ここで、Nはアボガドロ数(モル−1)である。)
本装置を用いた測定は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋を精秤する。そして、ロートを使ってこの試料セルの中に約0.1gの外添剤
を入れる。
無機微粒子を入れた該試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置 バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。なお、真空脱気の際には、無機微粒子が真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。そして、この試料セルの質量を精秤し、風袋との差から外添剤の正確な質量を算出する。なお、この際に、試料セル内の外添剤が大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、無機微粒子が入った該試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。そして、この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、該装置の分析ポートに試料セルをセットする。なお、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行なう。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を、同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入して無機微粒子に窒素分子を吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより該吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。なお、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。さらに、このVmの値を用いて、上述したように無機微粒子のBET比表面積を算出する。
<トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<非晶性ポリエステル樹脂A1の製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.9質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:26.8質量部(0.16モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)5000である非晶性ポリエステル樹脂A1を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂A2の製造例>
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.9質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テレフタル酸:26.8質量部(0.16モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)4800である非晶性ポリエステル樹脂A2を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂A3の製造例>
・ポリオキシブチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.9質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テレフタル酸:26.8質量部(0.16モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)5300である非晶性ポリエステル樹脂A3を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂A4の製造例>
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:
71.9質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テレフタル酸:26.8質量部(0.16モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)4900である非晶性ポリエステル樹脂A4を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂A5の製造例>
ポリエステルAの製造アルコール成分として、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物100g、酸成分として、テレフタル酸100gを用意し、これらを、窒素導入管と脱水管とを装備したフラスコ内で200℃×6時間の条件で反応させた。その後、雰
囲気圧を8kPaとし、さらに1時間反応させ、得られた反応物を非晶性ポリエステル樹脂A5とした。なお、非晶性ポリエステル樹脂A5のガラス転移点Tg[℃]の測定値は、58℃であった。
<非晶性ポリエステル樹脂B1の製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.8質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:15.0質量部(0.09モル;多価カルボン酸総モル数に対して55.0mol%)
・アジピン酸:6.0質量部(0.04モル;多価カルボン酸総モル数に対して25.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:6.4質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)100000である非晶性ポリエステル樹脂B1を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂B2の製造例>
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.8質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テレフタル酸:
15.0質量部(0.09モル;多価カルボン酸総モル数に対して55.0mol%)
・アジピン酸:
6.0質量部(0.04モル;多価カルボン酸総モル数に対して25.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:6.4質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)110000である非晶性ポリエステル樹脂B2を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂B3の製造例>
・ポリオキシブチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.8質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テレフタル酸:
15.0質量部(0.09モル;多価カルボン酸総モル数に対して55.0mol%)
・アジピン酸:
6.0質量部(0.04モル;多価カルボン酸総モル数に対して25.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:
6.4質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)120000である非晶性ポリエステル樹脂B3を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂B4の製造例>
・2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:71.8質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
15.0質量部(0.09モル;多価カルボン酸総モル数に対して55.0mol%)
・アジピン酸:
6.0質量部(0.04モル;多価カルボン酸総モル数に対して25.0mol%)
・チタンテトラブトキシド:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:
6.4質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ(第2反応工程)、重量平均分子量(Mw)110000である非晶性ポリエステル樹脂B4を得た。
<結晶性ポリエステル樹脂C1の製造例>
・1,6−ヘキサンジオール:
34.5質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・ドデカン二酸:
65.5質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
・2−エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させ、結晶性ポリエステル樹脂C1を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂C1は明確な吸熱ピークを有していた。
<結晶性ポリエステル樹脂C2の製造例>
・1,4−ブタンジオール:
27.4質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・テトラデカン二酸:
72.6質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。
次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
・2−エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させ、結晶性ポリエステル樹脂C2を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂C2は明確な吸熱ピークを有していた。
<ビニル系樹脂重合体Dの製造例>
・不飽和結合を1つ以上有するポリエチレン(Mw:1400、Mn:850、DSCによる吸熱ピーク:が100℃) 20質量部
・スチレン 59質量部
・アクリル酸−n−ブチル 18.5質量部
・アクリロニトリル 2.5質量部
上記原料をオートクレーブに仕込み、系内を窒素置換後、昇温撹拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のジ−tert−ブチルパーオキシドのキシレン溶液50質量部を5時間連続的に滴下し、冷却後溶媒を分離除去し、ポリエチレンに共重合体がグラフトしたビニル系樹脂重合体Dを得た。得られたビニル系樹脂重合体Dの軟化点は110℃、ガラス転移温度は64℃であり、重合体DのTHF可溶分のGPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)7400、数平均分子量(Mn)2800であった。原料の、不飽和結合を1つ以上有するポリエチレンに相当するピークは認められなかった。
<トナー製造例1>
・非晶性ポリエステル樹脂A1 70質量部
・非晶性ポリエステル樹脂B1 30質量部
・結晶性ポリエステル樹脂C1 7.5質量部
・ビニル系樹脂重合体D 5質量部
・炭化水素ワックス(最大吸熱ピークのピーク温度90℃) 5質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5質量部
・3,5−ジ-t-ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・シリカ微粒子(一次平均粒子径100nm) 1質量部
・チタニア微粒子(一次平均粒子径30nm) 0.1質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数1200rpm、回転時間5minで混合した後、吐出温度が135℃になるよう温度設定し、回転数350rpmに設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却速度20℃/minで冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)の運転条件は、分級ローター回転数を3000rpmで分級を行った。得られたトナー粒子は、重量平均粒径(D4)が5.7μmであった。
得られたトナー粒子100質量部に、一次平均粒子径110nmのシリカ微粒子を0.5質量部添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)で、回転数1800s−1、回転時間10minで混合した。得られた混合物を用い、図3で示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度=135℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度=0℃、冷風流量=4m/min.、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。得られた熱処理トナー粒子の重量平均粒径(D4)は6.2μmであった。
得られた熱処理トナー粒子100質量部に、一次平均粒子径13.0nmのシリカ微粒子1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM75型、三井三池化工機(株)製)
で周速度45m/sec、5min混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー1を得た。
<トナー製造例2〜16>
トナー製造例1から、樹脂A、樹脂B、樹脂C、樹脂D、ワックスの量と種類、混練後冷却速度、熱処理温度を、表1に記載のように変えて、トナー2〜16を製造した。トナー10及びトナー11は混練後冷却速度を2段階にした条件で製造した。また混練の際のシリカ微粒子とチタニア微粒子を使用せず、トナー14〜16を製造した。トナー16は熱風による熱処理を行わずに製造した。その他の処方・条件はトナー製造例1と同様とした。
<トナー製造例17〜23>
トナー製造例16から、樹脂A、樹脂B、樹脂D及びワックスの量と種類、混練後冷却速度を振って、トナー17〜23を製造した。トナー17,18及び20は、使用するワックスとして融点78℃の炭化水素ワックスを使用した。トナー20は混練後冷却速度を2段階にした条件で製造した。その他の処方・条件はトナー製造例16と同様とした。
トナー1〜23の材料処方と製造条件を表1に示す。トナー1〜23はトナー断面のTEM観察において結晶性ポリエステルの結晶が針状で観察された。また、トナー1〜23は示差走査熱量分析において、結晶性ポリエステルの結晶の融解ピークが確認された。得られたトナーの断面観察による測定結果を表2に示す。
Figure 2017003990
Figure 2017003990
<磁性コア粒子の製造例>
工程1(秤量・混合工程):
Fe 60.2質量%
MnCO 33.9質量%
Mg(OH) 4.8質量%
SrCO 1.1質量%
となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合した後、バーナー式焼成炉を用い大気中で、1000℃で3時間焼成し、仮焼
フェライトを作製した。フェライトの組成は、下記の通り。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe)d
上記式において、a=0.39、b=0.11、c=0.01、d=0.50
工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニア(φ10mm)のボールを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。
そのスラリーを、ジルコニアのビーズ(φ1.0mm)を用いた湿式ビーズミルで4時
間粉砕し、フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、約36μmの球状粒子に造粒した。
工程5(本焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%以下)で、1150℃で4時間焼成した。
工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、磁性コア粒子を得た。
<コート樹脂の製造例>
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量部
メチルメタクリレートモノマー 0.2質量部
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3質量部
メチルエチルケトン 31.3質量部
上記材料を、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、2.0質量部のアゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してコート樹脂を得た。
<磁性キャリア製造例>
コート樹脂 20.0質量%
トルエン 80.0質量%
上記材料をビーズミルで分散混合し、樹脂液を得た。
該磁性コア粒子100質量部をナウタミキサに投入し、さらに、該樹脂液を樹脂成分として2.0質量部になるようにナウタミキサに投入した。減圧下で温度70℃に加熱し、100rpmで混合し、4時間かけて溶媒除去及び塗布操作を行った。その後、得られた試料をジュリアミキサーに移し、窒素雰囲気下、温度100℃で2時間熱処理した後、目開き70μmの篩で分級して磁性キャリアを得た。得られた磁性キャリアの体積分布基準50%粒径(D50)は、38.2μmであった。
以上のトナー1〜23と該磁性キャリアで、トナー濃度が8.0質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s−1、回転時間5minで混合し、二成分系現像剤1〜23を得た。
<実施例1〜16、比較例1〜7>
以下の評価方法・基準により二成分系現像剤1〜23を評価した。評価結果を表3に示す。
<定着部材耐久汚染性評価>
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROの定着温度を120℃に設定し、常温常湿度環境下(23℃/50%Rh)において、画像出力耐久試験を行った。出力画像は単色モードのシアンの4A横で10cm幅の縦帯画像で、紙上のシアンの反射濃度が1.40になるように調整した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。画像出力耐久評価中の出力画像を検査し、定着部材に付着したトナーによる汚染が出力画像で目視にてわかるようになった耐久出力枚数にて、定着部材の汚染レベルを評価した。
(評価基準:定着部材汚染起因の画像品質低下の発生枚数)
A:15万枚以上 (抜群に優れている)
B:10万枚以上15万枚未満 (かなり優れている)
C:5万枚以上10万枚未満 (優れている)
D:2万枚以上5万枚未満 (少し優れている)
E:0.3万枚以上2万枚未満 (従来技術レベル)
F:0.3万枚未満 (従来より劣る)
<トナー着色力評価>
常温常湿環境下(23℃、50%RH)にて、画像形成装置としてキヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROと、二成分系現像剤1〜23を用い、トナー着色力の評価を行った。評価紙は、コピー用紙CS−814(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、シアンの反射濃度が1.40となるように調整した時の紙上のトナーの載り量(mg/cm)を測定し、以下の基準で評価した。なお、反射濃度の測定は、X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を用いて行った。
(評価基準:反射濃度1.40の時のトナー載り量)
A:0.275mg/cm未満 (かなり優れている)
B:0.275mg/cm以上0.285mg/cm未満 (優れている)
C:0.285mg/cm以上0.295mg/cm未満 (少し優れている)
D:0.295mg/cm以上 (従来技術レベル)
<現像装置汚染評価>
現像剤1〜23を高温度低湿度環境下(48℃/12%Rh)において、1か月間放置を行った後、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを使用し、常温常湿度環境下(23℃/50%Rh)にて、1万枚の画像比率0.5%の罫線の画像出力耐久試験を行った。画像出力試験後に現像ローラをふき取らずに現像装置から現像剤を抜き取って、汚染評価現像装置とした。常温常湿度環境下(23℃/50%Rh)に保管してあった新しい現像剤をこの汚染評価現像装置に投入して、4A全面ベタ画像の画像出力を行い、新しい現像装置と汚染評価現像装置で画像出力した時の画像濃度変化について、以下の基準にて評価を行った。画像出力設定は新品の現像装置で1.40の紙上反射濃度が出る設定とした。なお、画像濃度の測定は、X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を用いて行った。
(評価基準:汚染評価現像装置の画像濃度変化Δ)
A:Δ0.02未満 (かなり優れている)
B:Δ0.02以上Δ0.05未満 (優れている)
C:Δ0.05以上Δ0.09未満 (少し優れている)
D:Δ0.09以上Δ0.16未満 (従来技術レベル)
E:Δ0.16以上 (従来技術より劣る)
<トナー凝集性評価>
現像剤1〜23を高温高湿度環境下(30℃/95%Rh)において、3か月間放置した後、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを使用し、常温常湿度環境下(23℃/50%Rh)にて、300枚の4A全面ハーフトーン画像の画像出力を行い、A4ハーフトーン出力画像1枚あたりのトナー凝集体のシミが確認される個数を評価した。画像出力設定はハーフトーンで0.80の紙上反射濃度が出る設定とした。なお、画像濃度の測定は、X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を用いて行った。
(評価基準:A4画像1枚あたりの現像シミの数)
A:0.01個未満 (抜群に優れている)
B:0.01個以上0.05個未満 (かなり優れている)
C:0.05個以上0.1個未満 (優れている)
D:0.1個以上0.5個未満 (少し優れている)
E:0.5個以上3.0個未満 (従来技術レベル)
F:3.0個以上 (従来より劣る)
Figure 2017003990
以上の結果で示されるように、本発明により、低温定着で連続画像出力した際の定着部材汚染を防止できるトナーを得ることができる。
1.原料定量供給手段、2.圧縮気体流量調整手段、3.導入管、4.突起状部材、5.供給管、6.処理室、7.熱風供給手段、8.冷風供給手段、9.規制手段、10.回収手段、11.熱風供給手段出口、12.分配部材、13.旋回部材、14.粉体粒子供給口

Claims (6)

  1. 非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    透過型電子顕微鏡(TEM)観察による該トナーの断面において、
    該ワックスのドメインと該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が存在し、
    該トナーの断面積のうち、
    該ワックスのドメインが占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、
    該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、
    該ワックスのドメインの個数平均径(Dw)が60nm以上240nm以下であり、
    該結晶性ポリエステル樹脂の結晶は、アスペクト比が5.0以上25.0以下であり、
    該結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径(Dc)が、該ワックスのドメインの個数平均径(Dw)の0.8倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記個数平均径Dcが280nm以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記個数平均径Dwの標準偏差が100nm以下であり、前記個数平均径Dcの標準偏差が100nm以下である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記トナー粒子が、内添剤として無機微粒子を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記ワックスの融点より40℃以上高い温度で熱処理されたものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法であって、
    前記トナー粒子を前記ワックスの融点より40℃以上高い温度で熱処理する工程を含むトナーの製造方法。
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