JP7166899B2 - 白色トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナーに関する。
従来、電子写真法を用いた画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の有色トナーだけでなく、白色である白色トナーを用いて転写材にトナー像を形成する画像形成装置が提案されている。例えば、白紙以外の色紙を用いたカラー印字や、白色トナーを下地に印刷することにより、有色トナーによって形成する画像の色相を鮮明にし、様々な表現ができるようになる。
白色トナーに用いられる白色顔料として多くの提案がされている。例えば特許文献1においては、白色顔料として酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウムから選択されるものを使用することが提案されている。しかしながら、上記白色顔料は、ポジ帯電を帯びやすく、ネガトナーに用いた場合、トナーの帯電が不均一となり、帯電量分布がブロードになりやすい。それにより、非画像部へのカブリ現象を引き起こし、使用環境の変化による帯電量の追従性に欠け、電源投入直後の画像濃度安定性に欠けることがある。
また、特許文献2においては、白色度、耐光性向上を目的として、2種類の酸化チタン粒子を用いることが提案されている。しかしながら、この方法においても、使用環境における帯電安定性が不十分であり。使用環境に変化にともない、画像濃度が変動や、カブリ現象の発生があった。
特公平07-082243号公報 特開2012-128008号公報
本発明の目的は、上記課題を解決することができる白色トナーを提供することである。具体的には、帯電均一性に優れ、使用環境に関わらず安定的に高品位な画像をプリントアウトできる白色トナーを提供することである。
本発明は、結着樹脂、及び白色顔料および無機微粒子を含有する白色トナー粒子を有する白色トナーであって、該白色顔料は、仕事関数が5.80eV以上6.10eV以下であり、該白色顔料の含有量が、該結着樹脂100質量部に対して15.0質量部以上60.0質量部以下であり、該無機微粒子は、仕事関数が6.15eV以上であることを特徴とする白色トナーに関する。
本発明によれば、帯電均一性に優れ、使用環境に関わらず安定的に高品位な画像をプリントアウトできる白色トナーを提供することができる。
本発明に適用できる表面改質装置の模式図である。 粉体測定用のセルの概略図である。 表面分析方法の概略説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明者らは、所定の仕事関数を有する白色顔料と無機微粒子とをトナー粒子中に同時に存在させることにより、白色顔料のポジ帯電性を中和し、トナー全体の帯電均一性を高めることができることを見出した。
本発明の白色トナーは、結着樹脂を含有するトナー粒子中に、仕事関数が5.80eV以上6.10eV以下の白色顔料を、結着樹脂100質量部に対して15.0質量部以上60.0質量部以下含有する。
トナー粒子中における白色顔料の含有量が、上記の範囲内である場合、十分な着色力が得られることに加えて、トナーの帯電をより均一に制御できるようになる。
また、本発明の白色トナーは、仕事関数が6.15eV以上の無機微粒子を含有する。
このような仕事関数を有する無機微粒子を、仕事関数が5.80eV以上6.10eV以下の白色顔料と同時に含有することにより、ポジ極性の電荷を中和することができ、帯電を安定化することができる。その結果、長期の使用においても、画像弊害の発生を抑制できる。トナー粒子中、無機微粒子は、結着樹脂100質量部あたり、0.1質量部以上15.0質量部以下含有されていることが好ましく、0.5質量部以上10.0質量部以下がより好ましい。特には、4.0質量部以上9.0質量部以下が好ましい。
また、無機微粒子は、白色トナー粒子の内部(粒子表面から0.50μmより中心側の領域)に分散する粒子と、粒子表面に存在する粒子の両方が存在することが好ましい。白色トナー粒子の内部に存在する無機微粒子としては、結着樹脂100質量部あたり、0.1質量部以上2.5質量部以下であることが好ましい。白色トナー粒子表面に存在する無機微粒子としては、無機微粒子を処理する前の粒子100質量部あたり、2.5質量部以上7.0質量部以下であることが好ましい。白色トナー粒子表面に無機微粒子が存在することによって、使用環境変動に伴う、温度、湿度による影響を和らげることができ、より優れた帯電均一性が得られるようになる。
本発明において、白色顔料は、酸化チタン微粒子、炭酸カルシウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化アルミニウム微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、及び酸化マグネシウム微粒子より選ばれる白色顔料であることが好ましい。これらの白色顔料は、着色力に優れていることに加え、帯電特性の観点において負帯電性トナーに対する適性がある。
また、無機微粒子は、シリカ微粒子であることが好ましい。シリカ微粒子であれば、白色度を阻害することなく、トナー粒子中への白色顔料の分散性を向上させることができる。
次いで、本発明の白色トナーに含有される各成分について説明する。
[結着樹脂]
結着樹脂としては、特に限定されず、下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
これらの中で、低温定着性、帯電性制御の観点で、ポリエステル或いは、ポリエステルとビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂を用いることが好ましい。
ポリエステルを得るための酸成分、アルコール成分としては、2価以上のアルコールと、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等が挙げられる。
例えば、2価以上のアルコールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセリン、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられるアルコールは、芳香族ジオールである。芳香族ジオールは、ポリエステルを構成する全アルコールモノマー成分において、80モル%以上の割合であることが好ましい。
一方、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6~18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられる酸モノマー成分としては、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸である。
また、ポリエステルの酸価は、1mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることが摩擦帯電量の安定性の観点で好ましい。なお、酸価は、樹脂に用いるモノマーの種類や配合量を調整することにより、上記範囲とすることができる。具体的には、樹脂製造時のアルコールと酸の比率や、分子量を調整することにより制御できる。また、エステル縮重合を行った後、末端アルコールに多価酸モノマー(例えば、トリメリット酸)を反応させることにより制御できる。
また、ポリエステルとビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂とする場合には、両樹脂成分と反応する両反応性モノマーを用いればよい。
[ワックス]
白色トナー粒子には、ワックスを含有させてもよい。ワックスとしては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m-キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性、耐定着巻きつき性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5~20質量部で使用されることが好ましい。また、トナーの保存性と高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される吸熱曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度が50~110℃であるワックスが好ましい。
[荷電制御剤]
白色トナー粒子には、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良いし外添しても良い。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2~10質量部が好ましい。
[外添剤]
本発明の白色トナーにおいては、必要に応じて流動性向上や摩擦帯電量調整のために、更に外添剤が添加されていてもよい。
外添剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子の如き無機微粒子が好ましい。また、無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して、0.1~5.0質量部使用されることが好ましい。
[キャリア]
本発明の白色トナーは、長期にわたり安定した画像が得られるという点で、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることが好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類の如き金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
[製造方法]
本発明の白色トナーは、乳化凝集法、溶融混練法、溶解懸濁法など従来公知の製造方法で製造することができるが、原材料の分散性の観点から混練粉砕法が好ましい。
混練粉砕法においては、先ず原料混合を行う。原料混合工程では、白色トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂、白色顔料、無機微粒子、必要に応じて荷電制御剤、ワックス、その他の着色剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。ここで混合される無機微粒子としては、白色トナー粒子の内部(粒子表面から0.50μmより中心側の領域)に存在させる量のみを用いることが好ましい。具体的には、結着樹脂100質量部あたり、0.1質量部以上2.5質量部以下で用いることが好ましい。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に他原材料等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理の如きトナー粒子の表面処理を行うこともできる。
特に、本発明では、白色トナー粒子表面に無機微粒子や樹脂粒子などの添加剤を加えて混合分散させ、その分散させた状態で熱風による表面処理を行い、添加剤を白色トナー粒子表面に固着させることが好ましい。ここで混合される無機微粒子としては、白色トナー粒子の表面に存在させる量のみを用いることが好ましい。具体的には、処理前のトナー粒子100質量部あたり、2.5質量部以上7.0質量部以下用いることが好ましい。
本発明では、例えば、図1で表される表面処理装置を用いて熱風による表面処理を行い、必要に応じて分級をすることにより白色トナーを得ることができる。以下、図1に沿って表面処理に関して説明する。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて熱風供給手段出口11から導入される。その旋回部材13の構成としては、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100~300℃であることが好ましく、130~170℃であることがより好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。このときの平均円形度としては、0.955~0.980であることが好ましい。
さらに熱処理された熱処理白色トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は-20~30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5~15.0g/mであることが好ましい。
次に、冷却された熱処理白色トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前白色トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前白色トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前白色トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
次いで、得られたトナー粒子に対して、必要に応じて外添処理を行う。
外添処理に用いられる混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、本発明に関わる各物性の測定方法について記載する。
<白色顔料及び無機微粒子の仕事関数の測定方法>
仕事関数の測定には、表面分析装置(理研計器(株)製AC-2、低エネルギー電子計数方式)を使用した。本発明では装置において重水素ランプを使用し、照射光量の設定値を500nW、分光器により単色光を選択し、スポットサイズ4mm角とした。エネルギー走査範囲は4.20~6.20eV、間隔は0.05eVに設定して測定時間10sec/1ポイントでサンプルに照射し、サンプル表面から放出される光電子を検出する。仕事関数に関しては、繰り返し精度(標準偏差)0.02eVで測定されるものである。粉体を測定する場合には粉体測定用のセルを使用した。
図2は粉体測定用のセルの概略図である。(a)はセル20の平面図、(b)は一部切欠く側面図、(c)は斜視図である。このセル20は、直径30mm、高さ5mmのステンレス製円盤の中央に、直径15mmで、深さ3mmのサンプル収容用凹部20aを有する。凹部20a内にサンプルを、秤量サジを用いて突き固めないで入れた後、ナイフエッジを使用して表面を均して平らにした状態で、測定セルをサンプル台の規定位置上に固定して測定を行う。
そして図3に示すように、その測定セル(a)をサンプル台21の規定位置上に、測定光Lが照射される方向に対して照射面が平滑になるように固定する。これにより、放出される光電子22が検出器(光電子倍像管)23により効率よく検出される。この表面分析においては、単色光の励起エネルギーを低い方から高い方にスキャンするとあるエネルギー値(eV)から光量子放出が始まり、このエネルギー値を仕事関数(eV)という。なお、データ再現性を確保するため、温度23℃/湿度60RH%の条件下で、24時間放置品を測定サンプルとした。
<白色トナー粒子中の白色顔料及び無機微粒子の含有量の測定方法>
イオン交換水200(ml)に、ノニオン系界面活性剤(好ましくはコンタミノンN(和光純薬工業社製:商品名))を2(ml)加え、超音波分散機にて10時間分散し、白色トナーに添加した外添剤の全量を遊離させ、白色トナー粒子に存在する白色着色剤或いは無機微粒子の含有量を蛍光X線測定により算出する。
各元素の蛍光X線の測定は、JIS K 0119-1969に準ずるが、具体的には以下の通りである。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。尚、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中にトナー約4gを入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE-32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ約2mm、直径約39mmに成型したペレットを用いる。
上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
白色顔料の場合は、結着樹脂100質量部に対して、白色顔料を10.0質量部となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合し作成した検量線試料する。同様にして、白色顔料を30.0質量部、50.0質量部、70.0質量部となるように結着樹脂とそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
無機微粒子の場合は、結着樹脂100質量部に対して、無機微粒子を0.1質量、1.0質量部、2.5質量部となるように混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi-Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中の白色着色剤或いは無機微粒子の添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。
次に、分析対象のトナーを錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi-Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中の白色着色剤或いは無機微粒子の含有量を算出する。
<結着樹脂の軟化点(Tm)の測定方法>
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax-Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとなるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT-100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT-500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<結着樹脂の重量平均分子量の測定>
結着樹脂のTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流量で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が10~10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。尚、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば以下の組み合わせが挙げられる。昭和電工社製のshodex GPC KF-801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合せや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKgurd columnの組み合せ。
また、試料は以下のようにして作製する。
試料50mgをTHF10ml中に入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうし、THFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。尚、THF中における放置時間の合計が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えばマイショリディスクH-25-2(東ソー社製)など使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。
<ワックスの融点の測定>
ワックスの融点は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418-82に準じて測定したDSC曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30~200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30~200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピーク温度を融点とする。
<トナーの重量平均粒径(D4)の測定>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムを脱イオン水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の(1)~(7)の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mlの丸底ビーカー内に前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100mlの平底ビーカー内に前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を脱イオン水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液中に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10~40℃となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50,000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<トナーの平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA-3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA-3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512画素の画像処理解像度(一画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1.000になり、粒子像外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200~1.000の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS-150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した該フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE-900A」(シスメックス社製)を使用した。該手順に従い調整した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を指定することにより、その範囲の粒子の個数割合(%)、平均円形度を算出することができる。トナーの平均円形度は、円相当径1.98μm以上39.96μm以下とし、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、解析粒子径を円相当径1.98μm以上39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
以上、本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。
<無機微粒子1の製造例>
燃焼炉は、内炎と外炎が形成できる二重管構造の炭化水素-酸素混合型バーナーを用いた。バーナー中心部にスラリー噴射用の二流体ノズルが接地され、原料の珪素化合物(ヘキサメチルシクロトリシロキサン)を導入した。二流体ノズルの周囲から炭化水素-酸素の可燃性ガスが噴射され、還元雰囲気である内炎及び外炎を形成した。可燃性ガスと酸素の量及び流量の制御により、雰囲気と温度、火炎の長さ等を調整した。火炎中において珪素化合物からシリカ微粒子が形成され、さらに所望の粒径になるまで融着させた。そして、冷却後、バグフィルター等により捕集することによって個数平均径が120nmのシリカ微粒子である無機微粒子1を得た。
<微粒子2の製造例>
ステアリン酸ナトリウム水溶液をホモミキサーで攪拌しながら、硫酸亜鉛水溶液を加え、微小なステアリン酸亜鉛スラリーを得た。このスラリーを濾過し、得られた金属石鹸ケーキを、2回水洗し、続いてメタノールにより洗浄した。得られた洗浄後の金属石鹸ケーキを真空乾燥後、ジェットミルによる解砕処理を繰り返し行い個数平均径が250nmステアリン酸亜鉛微粒子である微粒子2を得た。
<無機微粒子3の製造例>
TiO相当分を50質量%含有しているイルメナイト鉱石を、150℃で3時間乾燥した後、硫酸を添加して溶解させ、TiOSOの水溶液を得た。
得られた水溶液を濃縮した後、アナターゼ型結晶を有するチタニアゾルをシードとして10質量部添加した後、170℃で加水分解を行い、不純物を含有するTiO(OH)のスラリーを得た。
このスラリーをpH5~6で繰り返し洗浄を行い、硫酸、FeSO及び不純物を十分に除去することで、高純度のメタチタン酸〔TiO(OH)〕のスラリーを得た。
このスラリーを濾過した後、リン酸二水素カリウム(KHPO)を0.5質量部添加し、240℃で4時間焼成した後、ジェットミルによる解砕処理を繰り返し行い、アナターゼ型結晶を有する酸化チタン微粒子を得た。
得られた酸化チタン微粒子をエタノール中に分散させて撹拌しながら、酸化チタン微粒子100質量部に対して、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシランを5質量部滴下して反応させた。
乾燥した後、170℃で3時間加熱処理し、チタニアの凝集体が無くなるまでジェットミルで繰り返し解砕処理を行い、個数平均径が40nmの酸化チタン微粒子である無機微粒子3を得た。
<白色顔料の製造例1>
TiO相当分を50質量%含有しているイルメナイト鉱石を、150℃で3時間乾燥した後、硫酸を添加して溶解させ、TiOSOの水溶液を得た。
得られた水溶液を濃縮した後、ルチル型結晶を有するチタニアゾルをシードとして8質量部添加した後、150℃で加水分解を行い、不純物を含有するTiO(OH)のスラリーを得た。
このスラリーをpH5~6で繰り返し洗浄を行い、硫酸、FeSO及び不純物を十分に除去することで、高純度のメタチタン酸〔TiO(OH)〕のスラリーを得た。
このスラリーを濾過した後、炭酸リチウム(LiCO)を0.5質量部添加し、300℃で4時間焼成した後、ジェットミルによる解砕処理を繰り返し行い、ルチル型結晶を有する個数平均径が55nmの酸化チタン微粒子である白色顔料1を得た。
<白色顔料の製造例2>
アルミニウムイソプロポキサイド100.0質量部とイソプロピルアルコール11.1質量部の混合溶液に、水15.0質量部とイソプロピルアルコール165.7質量部のアルコール水溶液を添加して加水分解させた(水/アルミニウムアルコキサイドモル比=1.7、アルコール水溶液中の水濃度8.3質量%)。
次いで、蒸留によりイソプロピルアルコール99.3質量部を分離回収した後に、更に水24.9質量部とイソプロピルアルコール64.2質量部のアルコール水溶液を添加して加水分解した(水/アルミニウムアルコキサイドモル比=2.8)。加水分解工程終了後のスラリー中の水濃度は、7.8質量%であった。
得られた水酸化アルミニウムと水とイソプロピルアルコールを含む懸濁液中の水とイソプロピルアルコールを除去して、個数平均粒子60nmの水酸化アルミニウム微粒子である白色顔料2を得た。
<白色顔料の製造例3>
エタノール濃度が50%のエタノール/水混合液200mlを-20~10℃に冷やし、そこにCa(OH)を160g加えた。得られたスラリー状の液体を強撹拌しながら、容器下部から、炭酸ガス濃度30%の炭酸ガス/窒素の混合ガスを500~5000ml/minの流速で導入し、pHが低下し始めるまで反応させた。このとき反応温度及び炭酸ガスの導入速度を調節して、一次平均粒径が130nm粒径の合成炭酸カルシウムを含むスラリーを得た。さらに、それぞれの分散液を低温状態のままろ過し、純水で十分に洗浄してから乾燥させ、合成炭酸カルシウムを得た。
得られた合成炭酸カルシウムに、70℃に調整した水を固形分10質量%となるように加え、攪拌型分散機を用いてスラリーとした。この合成炭酸カルシウムのスラリー1kgを分散機により攪拌させながら、鹸化したステアリン酸0.2~4gを添加し、1~30分間攪拌した後、プレス脱水した。得られた脱水ケーキを乾燥後、粉末化した、その後、風力分級機により微粒子成分を除去することにより個数平均径が90nmの炭酸カルシウム粒子である白色顔料3を得た。
<白色顔料の製造例4>
純度99.0%の水酸化アルミニウムを出発原料とし、バイヤー法による製造方法を用いて焼結温度条件と雰囲気を適宜調節して個数平均粒子径110(nm)のアルミナ微粒子を合成した。
この個数平均粒子径80(nm)のアルミナ微粒子である白色顔料4を得た。
<白色顔料の製造例5>
微細酸化亜鉛(堺化学工業社製 メジアン径(D50)0.2μm)600gを水にリパルプし、微細酸化亜鉛の質量に対し分散剤(花王社製 ポイズ532A)3.50質量%を混合し、酢酸0.61質量%を混合して濃度が600g/lとなるスラリーを調製する。次に、このスラリーをラボスプレードライヤー DCR型(坂本技研社製)で噴霧乾燥することにより造粒粒子を得る。これを匣鉢に入れ1150℃で4時間静置焼成した。これを冷却後、1.0リットルの水に分散後、このスラリーをろ過、乾燥することにより、個数平均径が30μmの酸化亜鉛微粒子である白色顔料5を得た。
<白色顔料の製造例6>
予め精製処理を施した水溶性マグネシウム塩1当量に対し、アルカリ性物質0.80当量を40℃で混合して反応させ、その後反応物を反応母液とともに約5.9MPaの加圧下に約4時間加熱させて水酸化マグネシウムを得た。この水酸化マグネシウムをカンタル炉を用い1450℃で3時間焼成した。得られた焼成物を粉砕(解砕)、分級し、個数平均径が60nmである酸化マグネシウム粒子である白色顔料6を得た。
<白色顔料の製造例7>
ZrO換算濃度50g/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液を加水分解率90%まで還流下で煮沸加水分解した。
得られた水和ジルコニアゾルは平均1次粒子径が100nmであった。
この加水分解後の溶液に1モル/L-水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH12とした。pH調整後の水溶液を撹拌しながら、還流下で煮沸温度で24時間保持した。その後、濾過し、80℃の純水で濾液のpHが8になるまで洗浄し、ZrO換算濃度200g/リットルのスラリーとした。
前記スラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥した後、900℃で2時間保持して仮焼して、個数平均粒子径60nmの酸化ジルコニウム微粒子である白色顔料7を得た。
<白色顔料の製造例8>
原料にヘキサメチルシクロトリシロキサンを用いた、燃焼法によりシリカ微粒子を作製した。燃焼炉は、内炎と外炎が形成できる二重管構造の炭化水素-酸素混合型バーナーを用いた。バーナー中心部にスラリー噴射用の二流体ノズルが接地され、原料の珪素化合物を導入した。二流体ノズルの周囲から炭化水素-酸素の可燃性ガスが噴射され、還元雰囲気である内炎及び外炎を形成した。可燃性ガスと酸素の量及び流量の制御により、雰囲気と温度、火炎の長さ等を調整した。火炎中において珪素化合物からシリカ微粒子が形成され、さらに所望の粒径になるまで融着させた。そして、冷却後、バグフィルター等により捕集することによって個数平均径が100nmのシリカ微粒子である白色顔料8を得た。
[ポリエステルLの製造例]
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:
72.0質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
28.0質量部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して96.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:
1.3質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が94℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、ポリエステルLを得た。得られたポリエステルLの軟化点(Tm)は94℃、ガラス転移温度(Tg)は57℃であった。
[ポリエステルHの製造例]
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:
72.3質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
18.3質量部(0.11モル;多価カルボン酸総モル数に対して65.0mol%)
・フマル酸:
2.9質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して15.0mol%)
・2-エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:
6.5質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
・tert-ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ、ASTM D36-86に従って測定した軟化点が132℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、ポリエステルHを得た。得られたポリエステルHの軟化点(Tm)は132℃、ガラス転移温度(Tg)は61℃であった。
<トナー1の製造例>
・ポリエステルL 75.00質量部
・ポリエステルH 25.00質量部
・フィッシャートロプシュワックス 5.00質量部
(最大吸熱ピークのピーク温度90℃)
・白色顔料1 40.00質量部
・3,5-ジ-t-ブチルサリチル酸アルミニウム化合物
0.50質量部
・無機微粒子1 1.50質量部
上記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した。その後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s-1で分級を行った。得られたトナー粒子は、重量平均粒径(D4)が5.7μmであった。
得られたトナー粒子100質量部に、無機微粒子1を、4.5質量部添加し、ヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)で、回転数30s-1、回転時間10minで混合した。得られた混合物を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度C=220℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度E=5℃、冷風流量=4m/min.、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。得られた処理トナー粒子は、平均円形度が0.963、重量平均粒径(D4)が6.2μmであった。
得られた処理トナー粒子100質量部に、一次粒子の個数平均粒径32.0nmのチタニア微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM75型、三井三池化工機(株)製)で周速度45m/sec、5min混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー1を得た。
<トナー2~18及び比較トナー1~4の製造例>
表1に示す通りに、白色顔料1を白色顔料2乃至8に変更する、或いは、無機微粒子1を微粒子2または無機微粒子3変更する以外はトナー1の製造例と同様にして、トナー2~18及び比較トナー1~4を得た。
<二成分現像剤1の製造例>
トナー1とシリコーン樹脂で表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(個数平均粒径35μm)とを、トナー濃度が9質量%になるように、V型混合機(V-10型:株式会社徳寿製作所)に投入した。投入後、0.5s-1、回転時間5minの条件で混合し、二成分現像剤1を得た。
<二成分現像剤2~18、比較用二成分現像剤1~4の製造例>
表1に示す通りに、トナー1を、トナー2~18、比較トナー1~4に変更する以外は、二成分現像剤1の製造例と同様にして、二成分現像剤2~18、比較用二成分現像剤1~4を得た。
[実施例1]
二成分現像剤1を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
<評価1>
キヤノン製フルカラー複写機imagePRESS C800のシアンステーションに二成分現像剤1を入れ、FFH画像(ベタ画像)のトナーの紙上への載り量が1.2mg/cmとなるように現像条件を適宜調整した。
評価紙として、画像濃度1.5以上の黒紙を用い、随時トナー1を補給しながら下記の評価1-1~1-3を行った。画像濃度は、X-Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X-Rite社製)を使用して測定した。
尚、FFH画像とは、256階調を16進数で表示したときの256階調目(ベタ部)の画像のことである。
[評価1-1]
低温低湿環境下(15℃、10%RH)で、500枚連続通紙試験(A4横、80%印字比率)を行った。500枚連続通紙中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行うこととする。
得られた500枚の通紙画像の全てのFFH画像部(ベタ部)の画像濃度を測定し、最も高濃度ものと、最も低濃度のものの濃度差を算出した。評価基準を以下に示す。
A:0.05未満 (非常に優れている)
B:0.05以上0.10未満 (良好である)
C:0.10以上0.20未満 (本発明では問題ないレベルである)
D:0.20以上 (本発明では許容できない)
[評価1-2]
画出し環境を、低温低湿環境下(15℃、10%RH)から、高温高湿環境下(30℃、80%RH)へ8時間かけて変更し、直ちに500枚連続通紙試験(A4横、80%印字比率)行い、同様に画像濃度の安定性を評価した。
[評価1-3]
高温高湿環境下(30℃、80%RH)に10時間以上放置して、十分に使用環境に馴染ませたのち、同様に500枚の連続通紙を行い、同様に画像濃度の安定性を評価した。
<評価2>
画像形成装置として、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5255の改造機を用い、マゼンタステーションの現像器に二成分現像剤1を投入して、以下の評価を行った。
評価環境は、常温常湿環境下(23℃、50%RH)とし、評価紙は、コピー用普通紙GFC-081(A4、坪量81.4g/m キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
紙上のトナー乗り量を変化させた画像形成を行い、画像濃度と紙上のトナー載り量との関係を調べた。得られた関係より、画像濃度が0.40になる際のトナー載り量を求めた。トナー載り量(mg/cm)から、下記の基準でトナーの着色力を評価した。
A:0.35未満 (非常に優れている)
B:0.35以上、0.50未満 (良好である)
C:0.50以上、0.65未満 (本発明では問題ないレベルである)
D:0.65以上 (本発明では許容できない)
<評価3>
高温高湿(30℃、80%RH)環境下で48時間以上放置して十分に吸湿した評価紙を用いて、高温高湿環境下においてプリントを行った。画像形成装置としては、評価1-3を行った後の装置を用いた。画像は孤立1ドットのハーフトーンチャートを用い、下記判断基準により、ドット再現性を評価した。
A:ドットを忠実に再現している。
B:目視でわずかにドットサイズの変化が確認できる。
C:目視でドットサイズの変化が確認できるが軽微なレベル。
D:目視でドットサイズの変化がはっきりと確認できる。
<評価4>
評価1-3を行った後の装置を用いて、線幅3ピクセルの格子模様がA4用紙全面に印刷された画像(印字面積比率4%)を印刷した。得られた画像について無作為に5点選んで線幅をマイクロスコープVK-8500(キーエンス製)で測定した。得られた値の最小値と最大値を除いた3点の平均値d(μm)を算出した。3ピクセルの線幅は理論上127μmであり、127μmと平均値d(μm)との差L(μm)に基づき、細線再現性の評価を行った。
L(μm)=|127-d|
A:Lが10μm未満である。
B:Lが10μm以上15μm未満である。
C:Lが15μm以上20μm未満である。
D:Lが20μm以上である。
[実施例2~18、比較例1~4]
二成分現像剤1を二成分現像剤2~18、比較現像剤1~4に変更する以外は実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表2に示す。但し、実施例6~18は、参考例として記載するものである。
Figure 0007166899000001

表中、*1は、結着樹脂100質量部あたりの添加量である。
*2は、熱処理前のトナー粒子100質量部あたりの添加量である。
Figure 0007166899000002
1 原料定量供給手段
2 圧縮気体流量調整手段
3 導入管
4 突起状部材
5 供給管
6 処理室
7 熱風供給手段
8 冷風供給手段
9 規制手段
10 回収手段
11 熱風供給手段出口
12 分配部材
13 旋回部材
14 粉体粒子供給口
20 セル20
21 サンプル台
22 光電子
23 検出器

Claims (5)

  1. 色トナー粒子を有する白色トナーであって、
    該白色トナー粒子は、
    (i)結着樹脂、
    (ii)白色顔料、および、
    (iii)無機微粒子、
    を含有し、
    該無機微粒子の少なくとも一部が、該白色トナー粒子の粒子表面から0.50μm内側の位置よりも中心側の領域に存在しており、
    該白色顔料は、仕事関数が5.80eV以上6.10eV以下であり、
    該白色顔料の含有量が、該結着樹脂100質量部に対して15.0質量部以上60.0質量部以下であり、
    該無機微粒子は、仕事関数が6.15eV以上であることを特徴とする白色トナー。
  2. 前記白色顔料は、酸化チタン微粒子、炭酸カルシウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化アルミニウム微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、及び酸化マグネシウム微粒子からなる群より選ばれる白色顔料である請求項1に記載の白色トナー。
  3. 前記無機微粒子が、シリカ微粒子である請求項1または2に記載の白色トナー。
  4. 前記無機微粒子が、前記結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上15.0質量部以下含有されている請求項1~3のいずれか1項に記載の白色トナー。
  5. 該無機微粒子の少なくとも一部が、該白色トナー粒子の粒子表面に存在している請求項1~4のいずれか1項に記載の白色トナー。
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