JP2014006339A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】厚紙の様な熱の伝わり辛いメディアを用いた定着においても定着温度を変えず、印字速度を落とすことなく優れた低温定着性を有し、一定時間放置後も電荷が漏洩しにくいトナー。
【解決手段】ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B、及び着色剤を含有するトナーにおいて、ポリエステル樹脂Aは結晶構造をとりうる部位を有する樹脂であり、ポリエステル樹脂Bは結晶構造をとりうる部位を有さない樹脂であり、透過型電子顕微鏡を用いたトナーの断面積観察において、トナー断面にはポリエステル樹脂A由来のドメインを有し、ドメインの中で長径が最大のドメインの長径が3.0μm以上であり、ドメインのアスペクト比(長径/短径)の平均が4.0以上20.0以下であり、ポリエステル樹脂Aの融点Taとポリエステル樹脂Bの軟化点Tbが式1を満足するトナー。Ta<Tb・・・式1
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電荷像を顕像化するための画像形成方法及びトナージェットに使用されるトナーに関する。
一般的な電子写真法は、像担持体(感光体)上に潜像を形成し、該潜像にトナーを供給して可視像化し、紙などの転写材にトナー画像を転写した後に、熱/圧力により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得る方法が知られている。
電子写真装置の省電力化、ウェイトタイムの短縮化のために、定着装置として、熱容量の小さいセラミックヒーターとフィルムを組み合わせたオンデマンド方式の定着装置が実用化されてきている。
また近年のプリントスピード高速化に伴い、トナーと紙などのメディアが定着装置のニップ内を通過する時間は年々短くなってきている。
さらに、近年、デジタルカメラ、携帯端末等によって取り込まれた画像データやポスター等、印字比率の高いグラフィック画像などの高画質な画像を、厚紙を用いてユーザーがレーザープリンター(LBP)などの画像形成装置を用いて出力する機会が増加している。
このような背景から、印字比率の高い画像を、短時間で、しかも厚紙を用いるような、より厳しい定着条件下においても、優れた低温定着性を示すトナーが求められてきている。
このような定着装置でトナーの低温定着化を達成するには、トナーが従来のトナー以上の低温定着性を示す必要があり、これに対して、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂だけでなく、結晶性ポリエステル樹脂を使用するトナーの提案が数多くされている。
結晶性ポリエステル樹脂は、融点付近で急激に溶融することで、非晶性ポリエステル樹脂と相溶化して結着樹脂全体を軟化させることで、低温定着性を改良できることが知られている。
結晶性ポリエステル樹脂をトナーに含有させる場合には、結晶性ポリエステル樹脂をトナー中に微分散させる提案(例えば特許文献1、特許文献2)がなされている。これは非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の接触面積を増やすことによって、両樹脂の相溶化を促進させる技術である。
結晶性ポリエステル樹脂を微分散したトナーは定着時に熱が掛った場合、トナー粒子の最表面から徐々に融解が起こる。このようなトナーであっても、厚紙のような熱が伝わり辛いメディアを使用して定着を行う場合には、紙側の定着ローラーの熱がトナーに伝わりにくくなるため、トナー粒子の表面しか融解せず、トナーのメディアへの定着が十分でなかった。解決策としては、印字速度を遅くしてトナーとメディアの定着ニップ内の通過時間をより長くすることにより、定着に十分な熱をトナーに与える方法が採用されている。しかし、紙1枚を印字するために掛る時間が長くなることで、生産性が落ちてしまうという問題があった。
また、一般的に結晶性ポリエステル樹脂を含有したトナーは、電荷を保持した場合でも、結晶性ポリエステル樹脂を通じて電荷を漏洩させてしてしまうため、放置時間によってトナー粒子上の帯電量の低下が起こり、その結果、画像の乱れが発生してしまうという問題があった。これに対する措置としては、再印字前に現像器の空回転を行いトナーに改めて電荷を付与する工程を設けているが、そのためファーストプリントまでの時間が長くなってしまうという問題があった。
従来から、トナー中の結晶性ポリエステル樹脂の分散状態を制御するためには、アニーリングが多く行われている。しかし、一般的に知られているアニーリングでは、結晶性ポリエステル樹脂は表面張力によりアスペクト比が小さくなるだけで、電荷の漏洩の問題の解決には至らなかった。
特開2008−116613号公報 特許2011−145587号公報
本発明の目的は上記問題点を解消したトナーを提供することにある。
本発明の目的は、厚紙の様な熱の伝わり辛いメディア等を用いた定着においても定着温度を変えず、さらに印字速度を落とすことなく優れた低温定着性を有し、一定時間放置後も電荷が漏洩しにくいトナーを提供することにある。
本発明は、ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B、及び着色剤を含有するトナーにおいて、
(1)該ポリエステル樹脂Aは、結晶構造をとりうる部位を有する樹脂であり、
(2)該ポリエステル樹脂Bは、結晶構造をとりうる部位を有さない樹脂であり、
(3)透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該トナーの断面積観察において、該トナーの断面に該ポリエステル樹脂A由来のドメインを有し、該ドメインの中で長径が最大のドメインの長径が3.0μm以上であり、
(4)該ドメインのアスペクト比(長径/短径)の平均が4.0以上20.0以下であり、
(5)該ポリエステル樹脂Aの融点Taと該ポリエステル樹脂Bの軟化点Tbが下記式1を満足することを特徴とするトナーを提供する。
Ta<Tb ・・・式1
本発明によれば、トナー断面観察における、ポリエステル樹脂A由来のドメインの最大長径およびアスペクト比を一定の範囲に制御し、且つポリエステル樹脂Bの軟化点をポリエステル樹脂Aの融点よりも高くしたトナーを使用することで、良好な定着性を有し、また放置による帯電量の低下を防ぐことができるトナーを得ることができる。
本発明のトナー1粒子の断面を示す概略図である。
本発明者らは、結着樹脂として結晶構造をとりうる部位を有するポリエステル樹脂Aと、結晶構造をとりうる部位を有さないポリエステル樹脂Bとを含有するトナーにおいて、トナー中における結晶構造の形状や分散状態などを鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、トナー粒子断面を観察した際に、ポリエステル樹脂Aからなるドメインが特定の形状になった場合にのみ、トナーは厚紙使用時の定着性に優れ、放置によって帯電量が低下しにくい帯電安定性に優れる効果を発現することを見出した。図1は本発明のトナー1粒子の断面におけるポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとの関係を示す概略図である。本発明のトナー1粒子は、図1に示すように、ポリエステル樹脂A由来のドメイン10がポリエステル樹脂B11内に分散した断面を有している。図1の10で示すように、分散するポリエステル樹脂Aからなるドメインの最大長径を大きくし、ポリエステル樹脂Aからなるドメインを鋭い形状でトナー表面から内部に向かって存在させ、さらにポリエステル樹脂Bの軟化点よりもポリエステル樹脂Aの融点を低くすることで、本発明のトナーは厚紙使用時の定着性に優れ、放置によっても帯電量が低下しにくい効果を発現することを見出した。
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂Aからなるドメインの最大長径が大きく、鋭い形状でトナー表面から内部に向かって存在しているために、定着時に定着ローラーの熱がトナー内部まで伝わりやすいことが特徴である。また、ポリエステル樹脂Aからなるドメインが上記の状態で分散していることで、帯電時の、帯電安定性を増すことが特徴である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂としてポリエステル樹脂A及びポリエステル樹脂Bを有し、ポリエステル樹脂Aは結晶構造をとりうる部位を有する樹脂であって、ポリエステル樹脂Bは結晶構造をとりうる部位を有さない樹脂である。ポリエステル樹脂Aは、定着時のように融点以上の温度で加熱された場合にのみ、ポリエステル樹脂Bに対して可塑化効果を発揮し、定着性を向上させる。
本発明のトナーが厚紙の様な熱が伝わり辛いメディアを使用時の定着性に優れ、放置によって帯電量が低下しにくい帯電安定性に優れる理由は定かではないが、以下のように推察される。
厚紙を用いて定着を行う際には、普通紙を定着する際と比較して、定着ローラーから与えられる熱量の大部分が紙媒体に吸収されてしまうため、トナーが融解するために十分な熱量がトナー内部まで伝わらない。そのため、紙の搬送速度を遅くして、紙が定着ローラーを通過する時間を長くし、トナーが融解するのに十分な熱量をトナーに与える設計になっている。
結晶性ポリエステルを微分散させた従来のトナーは、定着時に熱を与えられると、トナー表面からトナー内部に向かって徐々に可塑が進行し定着する。
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂Aのドメインがトナー表面からトナー内部に向かって楔のような状態で存在しているため、定着時に熱を与えられると、トナー表面の熱がポリエステル樹脂Aの結晶部位を通じてトナー内部まで瞬時に伝わる。そのため、トナー表面だけでなくトナー内部からも可塑が進行するため、定着速度を落とすことなく定着が可能であると推察される。
結晶性ポリエステルを微分散させた従来のトナーは、摩擦によって電荷を保持したあと、一定時間放置を行うと、電荷の漏洩が起こり、帯電量が低下する。これは、結晶性ポリエステルが電荷を漏洩させ易い物質であるためである。
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂Aドメインのアスペクト比が高い。言い換えると、結晶性ポリエステルがトナー中に細長い状態で分散している。また、一般的に結晶性ポリエステルと非晶性ポリエステルは体積抵抗値が異なっていて、結晶性ポリエステルは電荷を通しやすい。本発明のトナーでは、ポリエステル樹脂Aの結晶部位が電気を通す電極の役割を果たし、ポリエステル樹脂Bが絶縁層の役割を果たしていると推察されるため、トナー内部に微小なコンデンサーが複数存在している状態であると推察される。そのため、トナーは摩擦帯電によって与えられた電荷を保持しやすくなり、帯電安定性に優れると推察される。本発明においては、電荷を保持する能力が重要であるため、一般的なコンデンサーでいうところのコンデンサー容量が重要である。コンデンサー容量は、電極の面積に比例し、電極間の距離に反比例することが知られている。本発明のトナーでは、電極の役割を果たすポリエステル樹脂Aからなるドメインはアスペクト比が高い状態で且つ、最大長径が長く存在しているためコンデンサーでいうところの電極の面積が大きい状態であり、電荷の保持効果が発揮されやすくなったと推察される。
本発明の効果を発揮するためには、本発明のトナーはポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂Bを含有しており、ポリエステル樹脂Aは結晶構造をとりうる部位を有する樹脂であり、ポリエステル樹脂Bは結晶構造をとりうる部位を有さない樹脂である必要がある。
本発明の効果を発揮するためには、トナー断面観察時に、ポリエステル樹脂Aに由来するドメインのうち、長径が最大のドメインの長径が3.0μm以上であることが必要であり、好ましくは4.0μm以上8.0μm以下である。ポリエステル樹脂Aに由来するドメインのうちの長径が最大のドメインの長径については特に制限は無いが、トナー粒子の平均粒径以下となるため、トナーの平均粒径に合わせてその都度変わりうる。トナー粒子の平均粒径は、現在の電子写真システムに鑑みると、4.5μm以上9.0μm以下が好ましい。
ポリエステル樹脂A由来のドメインの長径のうちの最大長径が3.0μm未満の場合は、定着時にトナー表面に掛った熱を効率的にトナー内部まで伝える効果が薄れると推察される。そのため、厚紙定着のような厳しい定着条件においては、定着性が悪化する。一方で、トナーの平均粒径が9.0μmである場合に、ポリエステル樹脂A由来のドメインの最大長径が8.0μm以上であると、当該トナーは厚紙定着に対しては効果を発揮する。しかし、トナー表面に存在するポリエステル樹脂Aの存在量が多くなるため、電荷の漏洩が起こりやすくなり、トナーの帯電安定性が悪化しやすい。そのため、ポリエステル樹脂A由来のドメインの最大長径は、トナーの平均粒径よりも1.0μm程度短い範囲が好ましい。
本発明の効果を発揮するためには、ポリエステル樹脂Aドメインのアスペクト比(長径/短径)は、平均が4.0以上20.0以下であることが必要であり、好ましくは5.0以上12.0以下である。アスペクト比の平均が4.0未満である場合、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bによって形成されるコンデンサーとしての電荷保持効果が薄れるため、電荷の漏洩が起こり、放置後に帯電が悪化する。アスペクト比の平均が20.0を超える場合、ポリエステル樹脂Aドメインの一つ一つが細くなりすぎて、トナー表面に掛った熱をトナー内部に伝える効果が薄れるため、厚紙定着の様な厳しい定着条件では、定着性が悪化する。
なお、本発明におけるポリエステル樹脂Aドメインの最大長径及び平均アスペクト比は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断面積観察を行うことにより測定することができる。測定方法は限定されるものではなく、ポリエステル樹脂Aのドメインの断面観察ができればよい。
詳細には、トナーを可視光硬化性包埋樹脂(D−800、日新EM社製)で包埋し、超音波ウルトラミクロトーム(EM5、ライカ社製)により60nm厚に切削し、真空染色装置(フィルジェン社製)によりRu染色を行った。その後、透過型電子顕微鏡(H7500、日立社製)により加速電圧120kVで観察を行った。観察するトナーは、重量平均粒径から±2.0μm以内のものを50粒選んで撮影を行った。本発明の構成の場合、Ru染色を行うとトナー中のポリエステル樹脂Aがポリエステル樹脂Bよりも濃淡が濃く、ワックスを用いた場合はワックスがさらに濃く投影される。ポリエステル樹脂Aからなるドメインの最大長径及び平均アスペクト比は、観察画像から判断することが可能であるが、平均アスペクト比に関しては必要に応じて画像処理ソフトを用いて算出することが可能である。
画像処理ソフトとしてはImage−Pro Plus5.1J(MediaCybernetics社製)を使用した。前述した方法で撮影を行ったトナー粒子の断面画像を使用する。まず、解析するトナー粒子を抽出するため、トナー粒子と背景部分を分離するために、トナー粒子部分を選択する。Image−Pro Plus5.1Jの「測定」−「カウント/サイズ」を選択する。「カウント/サイズ」のウインドウから、「測定」−「測定項目」を選択する。測定項目から「直径(最少)」及び「直径(最大)」を選択する。「輝度レンジ選択」では、ポリエステル樹脂Aのみが選択されるよう輝度レンジの調整を行う必要がある。Ru染色の条件によっては、輝度レンジをその都度変更しなければならないが、前述の濃淡の差により、ポリエステル樹脂Aを容易に判別することができる。「カウント」を選択し、測定結果を表示させる。その後、得られた「直径(最少)」を短径とし、「直径(最大)」を長径としてアスペクト比(長径/短径)を求めることができる。尚、カウントを行う際、「カウント/サイズ」の抽出オプションで、「4連結」を選択し、「平滑度8」を入力、「穴を埋める」にチェックを入れることで、ポリエステル樹脂Aの選択が行いやすくなる。こうして得られたトナー1粒子のアスペクト比のデータの中から、直径(最大)が大きいものから順に10点の平均値を求め、それをトナー10粒子分繰り返し、アスペクト比の平均値とした。
さらにトナーに本発明の効果を発揮させるためには、ポリエステル樹脂Aの融点Taとポリエステル樹脂Bの軟化点Tbは下記式1を満足する必要がある。
Ta<Tb ・・・式1
ポリエステル樹脂Aは、定着時のように融点以上の温度で加熱された場合にのみ、ポリエステル樹脂Bに対して可塑化効果を発揮し、ポリエステル樹脂B単体で使用した場合と比較してトナーの定着性をさらに向上させる効果がある。ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとが式1で表される関係を満たさない場合には、ポリエステル樹脂Bが先に軟化するため、ポリエステル樹脂Aを添加したことによる可塑化効果が薄れるため、好ましくない。ポリエステル樹脂Aの融点は示差走査熱量計(DSC)測定において昇温時に測定される吸熱ピークから算出することができる。また、ポリエステル樹脂Bの軟化点は、フローテスターにより樹脂の半分が流出した温度を軟化点として測定することが可能である。
ポリエステル樹脂Aからなる、トナー中でのドメイン形状を本発明の範囲にするためには、例えば、トナー粒子を熱球形化処理する方法がある。尚、本発明における熱球形化とは、トナー粒子を空気中に拡散させた状態で、瞬間的にトナー粒子を高温の熱風中に存在させ、その直後に冷風によって冷却することにより球形化を行う方法である。
熱球形化を行うと、ポリエステル樹脂Aの分散状態が本発明における所望の範囲になりやすい。熱球形化を施す装置は、特に限定されないが、例えば、サーフュージョンシステム(日本ニユーマチック工業社製)、メテオレインボー(日本ニューマチック工業社製)などがある。熱球形化の方法としては、短時間でポリエステル樹脂Bの軟化点以上の温度の熱風で処理し、その後急冷する方法が好ましい。熱風の温度としては、100℃以上400℃未満が好ましい。これは、ポリエステル樹脂B及びポリエステル樹脂Aが共に融解することにより、分散したポリエステル樹脂Aが凝集するためであり、ポリエステル樹脂Aのアスペクト比は維持したままで、ドメインの最大長径が大きくなるためであると推察される。従来のようにアニーリングによってポリエステル樹脂Aの分散状態を変化させる場合には、ポリエステル樹脂Bは可塑せず、トナー中で分散したポリエステル樹脂Aのみが可塑化する。そのため、ポリエステル樹脂Aドメインの最大長径は変化が起こらず、アスペクト比が表面張力により小さくなってしまうため、ポリエステル樹脂Aの分散状態を本発明の所望の範囲にすることができない。そのため、熱球形化処理は上記の方法によって行う必要がある。
ポリエステル樹脂Aに由来する、トナー中でのドメイン形状を本発明の範囲にするためには、上記熱球形化処理を行うと同時に、ポリエステル樹脂AのSP値Sa((cal/cm31/2)と、ポリエステル樹脂BのSP値Sb((cal/cm31/2)を一定の範囲にすることで達成できる。具体的には、ポリエステル樹脂AのSP値Saとポリエステル樹脂BのSP値Sbとが下記式2で表す関係を満足することである。
−0.40≦Sb−Sa≦0.80・・・式2
より好ましくは、Sb−Saが0.2乃至0.5であり、この場合には、上記熱球形化処理を用いなくともドメイン形状について所望の範囲を達成することが可能である。
Sb−Saは、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとの相溶しやすさ、及び相分離しやすさを示した指標である。SP値(溶解度パラメーター)は従来より、樹脂間及び樹脂とワックスとの混ざりやすさなどを示す指標として用いられている。Sb−Saが−0.40未満の場合には、トナー中でポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとが相溶しやすいため、ポリエステル樹脂Aの結晶化が起こりにくいためポリエステル樹脂Aのドメインの最大長径が大きくなりにくい。また、Sb−Saが0.80を超える場合には、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bが相分離を起こしてしまい、トナー中でポリエステル樹脂Aのドメインのアスペクト比が表面張力によって小さくなる傾向にある。式2を満足すると、ポリエステル樹脂Aはポリエステル樹脂Bに対して、相溶と分離の両方の状態で存在することが可能である。そのため、ポリエステル樹脂Aの結晶化が起こりドメインの最大長径は大きくなるが、アスペクト比は小さいままなので本発明の範囲を満足しやすく好ましい。
なお、本発明で用いているSP値は一般的に用いられているFedorsの方法[Poly.Eng.Sci.,14(2)147 (1974)]を用い、樹脂を構成するモノマーの種類と比率から算出した。また、ポリエステル樹脂AのSP値は、結晶核剤を除くポリエステル分子鎖のSP値を表している。
ポリエステル樹脂Aは、ポリエステル分子鎖が結晶構造をとりうる部位を有するものであれば、特に限定されるものではない。
なお、本発明でいう結晶構造をとりうる部位を有するとは、当該樹脂が示差走査熱量計(DSC)測定において昇温時に吸熱ピークがあり、降温時に発熱ピークを有することを指し、その測定は「ASTM D3418−82」測定法に準じて行う。
原料モノマーであるアルコール成分は、ポリエステル分子鎖の結晶性を高める観点から、炭素数6〜18の脂肪族ジオールを含有する。
炭素数6〜18の脂肪族ジオールとしては、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。これらの中でも、定着性及び耐熱安定性の観点から、炭素数6〜12の脂肪族ジオールが好ましい。
また、上記炭素数6〜12の脂肪族ジオールの含有量は、ポリエステル樹脂Aの結晶性をより高める観点から、全アルコール成分中、85モル%以上であることが好ましい。
アルコール成分として使用し得る、炭素数6〜18の脂肪族ジオール以外の多価アルコール成分としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等を含む下記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の3価以上のアルコールが挙げられる。
Figure 2014006339
(式中、Rは、炭素数2又は3のアルキレン基を示す。x及びyは、正の数を示し、xとyの和は、1〜16、好ましくは1.5〜5である。)
また、原料モノマーであるカルボン酸成分としては、ポリエステル樹脂Aの結晶性を高める観点から、炭素数6〜18の脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましい。
炭素数6〜18の脂肪族ジカルボン酸化合物としては、1,8−オクタン二酸、1,9−ノナン二酸、1,10−デカン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸等が挙げられる。これらの中でも、トナーの定着性及び耐熱安定性の観点から、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましい。
また、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、全カルボン酸成分中、85モル%以上であることが好ましい。
本発明では、炭素数6〜18の脂肪族ジカルボン酸化合物以外のカルボン酸成分を併用することができる。例えば、芳香族ジカルボン酸化合物、3価以上の芳香族多価カルボン酸化合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
芳香族ジカルボン酸化合物には、縮合反応により芳香族ジカルボン酸由来の構成単位と同じ構成単位となり得る芳香族ジカルボン酸誘導体も含まれる。芳香族ジカルボン酸化合物の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの酸の無水物、並びにそれらのアルキル(炭素数1〜3)エステルが好ましく挙げられる。該アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等の誘導体が挙げられる。
ポリエステル樹脂Aは、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオールを全アルコール成分に対して85モル%以上含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族カルボン酸を全カルボン酸成分に対して85モル%以上含有するジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリエステル樹脂であることが好ましい。
縮重合反応の原料モノマーであるアルコール成分とカルボン酸成分とのモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)は、0.80以上1.20以下が好ましい。
本発明において、ポリエステル樹脂Aの重量平均分子量は、トナーの定着性と耐熱保存性の観点から、8,000以上、1,000,00以下であることが好ましい。
また、ポリエステル樹脂Aの融点は、トナーの低温定着性の観点から、60℃以上120℃以下、好ましくは、70℃以上90℃以下であることが好ましい。
さらに、ポリエステル樹脂Aの酸価は、2mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが、トナーの良好な帯電特性の観点から好ましい。
また、ポリエステル樹脂Aの水酸基価は、定着性及び、保存安定性の観点から2mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが好ましい。
本発明のトナーは、ポリエステル樹脂Aの結晶化度を高める目的で、結晶核剤を用いることが好ましい。結晶核剤としては公知のものが利用でき、無機結晶核剤および有機結晶核剤のいずれも使用することができる。具体的には、無機結晶核剤としては、シリカ、タルク、カオリン、アルミナ、ミョウバン、酸化チタンなどが挙げられる。有機結晶核剤としては、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトールなどの低級アルキルジベンジリデンソルビトール、又はアルミニウムベンゾエート化合物、リン酸エステル金属塩化合物、直鎖脂肪酸金属塩、ロジン酸金属塩等が挙げられる。
また、結晶核剤は、ポリエステル樹脂Aの分子末端に結合していても良い。結晶核剤部位としては、ポリエステル樹脂Aのポリエステル分子末端に結合するものであれば、特に制限されないが、炭素数10以上30以下の脂肪族カルボン酸及び/又は炭素数10以上30以下の脂肪族アルコールに由来する部位であることが好ましい。結晶核剤部位は一定数以上の炭素数を有することで、結晶核剤部位自体の結晶化度が高くなるため好ましい。
結晶核剤の添加量については、結晶化速度を上げるという観点から、ポリエステル樹脂A中に原料モノマー100molに対し、結晶核剤を0.1mol以上10.0mol以下含有することが好ましい。
本発明のトナーに使用されるポリエステル樹脂Bは、通常の製造方法によって得られる公知のポリエステル樹脂を使用することができる。
2価のアルコール成分としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物等を含む上記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等を用いることができる。
また、3価以上のアルコール成分としては、例えばソルビトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等を用いることができる。
本発明に適用されるポリエステル樹脂Bの製造には、これらの2価のアルコール成分及び3価以上の多価アルコール成分から単独で、又は複数の単量体を用いることができる。
また酸成分としての2価のカルボン酸成分としては、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、n−ドデセニルコハク酸、及びこれらの酸の無水物、もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
ポリエステルの製造方法は、特に限定されることなく、上記の各単量体等を用いて、エステル化反応、又はエステル交換反応によって製造することができる。原料モノマーを重合させる際には、反応を促進させるため、酸化ジブチル錫等の通常使用されているエステル化触媒等を適宜使用してもよい。
ポリエステル樹脂Bのガラス転移温度(Tg)は、定着性及び保存性の観点から45℃以上70℃以下であることが好ましい。
また、ポリエステル樹脂Bの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から、80℃以上130℃以下、好ましくは90℃以上120℃以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂Bはテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)における重量平均分子量が3,000以上100,000以下であることが好ましい。
さらに、ポリエステル樹脂Bの酸価は、2mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが、トナーの良好な帯電特性の観点から好ましく、水酸基価は、トナーの定着性及び、保存安定性の観点から2mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが好ましい。
また、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとの質量比は、トナーの低温定着性及び画像の長期保存安定性の観点から、5:95〜40:60であることが好ましい。
本発明においては、トナーに離型性を与えるために必要に応じてワックスを用いることができる。
該ワックスとしては、トナー中での分散のしやすさ、離型性の高さから、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。必要に応じて一種又は二種以上のワックスを、少量併用してもかまわない。
具体的には、例えば、以下のものが挙げられる。ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200 (三洋化成工業社)、ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)。
該ワックスを添加するタイミングは、トナー製造中の溶融混練時において添加しても良いがポリエステル樹脂Bの製造時であっても良く、既存の方法から適宜選ばれる。又、これらのワックスは単独で使用しても併用しても良い。
該ワックスは結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。
本発明のトナーは磁性トナーであっても非磁性トナーであっても良い。磁性トナーとして用いる場合は、磁性酸化鉄を用いることが好ましい。磁性酸化鉄としては、マグネタイト,マグヘマイト,フェライト等の酸化鉄が用いられる。また、磁性酸化鉄はトナー粒子中への微分散性を向上させる目的で、製造時のスラリーにせん断をかけ、磁性酸化鉄を一旦ほぐす処理を施すことが好ましい。
本発明においてトナーに含有させる磁性酸化鉄の量は、トナー中に25質量%以上45質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30質量%以上45質量%以下が良い。
非磁性トナーとして用いる場合には、着色剤としてカーボンブラックやその他、従来より知られているあらゆる顔料や染料の一種又は二種以上を用いることができる。
着色剤の使用量は樹脂成分100.0質量部に対して、0.1質量部以上60.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.5質量部以上50.0質量部以下である。
また本発明のトナーにおいては、無機微粉末としてトナー粒子表面への流動性付与能が高い、流動性向上剤を使用することができる。該流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものならば使用可能である。例えば、以下のものが挙げられる。フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、又はシリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ。好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
また、この製造工程において、塩化アルミニウム又は塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって得られたシリカと他の金属酸化物の複合微粉体でも良い。
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることが好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって滴定された疎水化度が30以上98以下の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。そのような有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
該シリカ微粉体は、シリコーンオイル処理されても良く、また、上記疎水化処理と併せて処理されても良い。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が30mm2/s以上1000mm2/s以下のものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが特に好ましい。
シリコーンオイル処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。シランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法。ベースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法。シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で温度200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
本発明においては、シリカをあらかじめ、カップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、又は、シリカをカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法によって処理されたものが好ましい。
無機微粉末は、トナー粒子100.00質量部に対して0.01質量部以上8.00質量部以下、好ましくは0.10質量部以上4.00質量部以下使用するのが良い。
本発明のトナーには、必要に応じて他の外部添加剤を添加しても良い。例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、研磨剤の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子である。
滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられる。中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられる。これらの外添剤はヘンシェルミキサー等の混合機を用いて十分混合し本発明のトナーを得ることができる。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることも可能である。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉若しくは未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類の如き金属粒子、並びにそれらの合金粒子及び酸化物粒子;フェライト;等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、磁性キャリアの混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、特に限定されるものではないが、より低温定着性に優れたトナーとなる点で、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bを溶融混練して冷却固化される製造工程を含む粉砕法を用いた製造方法であることが好ましい。
溶融混練時のせん断を加えて混合することでポリエステル樹脂Aの分子鎖がポリエステル樹脂Bへ入り込み易くなるため溶融時に均一に相溶化させることができ、低温定着性を良化できるため好ましい。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B、着色剤、その他の添加剤等を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、ポリエステル樹脂中に着色剤等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
更に必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により十分混合し、本発明のトナーを得ることができる。
本発明の樹脂及びトナーに係る物性の測定方法は以下に示すとおりである。後述の実施例もこの方法に基づいている。
<各種測定前のサンプル調製>
ポリエステル樹脂Aの融点やポリエステル樹脂Bの軟化点は材料を入手できれば、その材料で測定を行うことが好ましい。しかし、トナー作製後であっても、サンプル調製を適正に行えば測定は可能である。サンプル調製方法は特に限定されることはなく、以下は、トナー中のポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの分離方法の一例である。分離が十分でない場合は、適宜条件を変更する必要がある。
トナー約1.5gを秤量し、予め秤量した円筒濾紙(例えば、商品名No.86R(サイズ28×100mm)、アドバンテック東洋社製)に入れてソックスレー抽出器にセットした。溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)200mlを用い10時間抽出を行った。THF可溶分を回収し、室温で24時間静置した後、濾過することにより析出した成分(ポリエステル樹脂A)を得た。次に、濾液からエバポレーターを使用してTHFを蒸発させ、析出した成分(ポリエステル樹脂B)を得た。
<GPCによる重量平均分子量の測定>
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント値との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。又、検出器はRI(屈折率)検出器を用いる。尚、カラムとしては市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合せや、東ソー社製のTSKgel G1000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、TSKgurd columnの組み合せを挙げることができる。
また、試料は以下のようにして作製する。
試料をTHF中に入れ、25℃で数時間放置した後、十分振とうし、THFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に12時間以上静置する。その時THF中への放置時間が24時間となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2μm以上0.5μm以下、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)など使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。又、試料濃度は、樹脂成分が0.5mg/ml以上5.0mg/ml以下となるように調整する。
<ポリエステル樹脂及びワックスの融点及び融解熱量の測定>
ポリエステル樹脂及びワックスの融点は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定したDSC曲線において、最大吸熱ピークのピーク温度を融点とし、ピークの面積から求められる熱量を融解熱量とする。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピーク温度を、融点、ピークの面積から求められる熱量を融解熱量とする。
<ポリエステル樹脂のTgの測定>
ポリエステル樹脂及びトナーのTgは、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tgとする。
<ポリエステル樹脂及びトナーの軟化点の測定>
ポリエステル樹脂及びトナーの軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行なう。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの試料を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下のとおりである。
試験モード:昇温法
昇温速度:4℃/min
開始温度:50℃
到達温度:200℃
<ポリエステル樹脂の酸価の測定>
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。ポリエステル樹脂の酸価はJIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとする。炭酸ガス等に触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/l塩酸25mlを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.1モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕したポリエステル樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
<ポリエステル樹脂の水酸基価の測定>
水酸基価とは,試料1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。ポリエステル樹脂の水酸基価はJIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
特級無水酢酸25gをメスフラスコ100mlに入れ、ピリジンを加えて全量を100mlにし、十分に振りまぜてアセチル化試薬を得る。得られたアセチル化試薬は、湿気、炭酸ガス等に触れないように、褐色びんにて保存する。
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム35gを20mlの水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1lとする。炭酸ガス等に触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.5モル/l塩酸25mlを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.5モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕したポリエステル樹脂の試料1.0gを200ml丸底フラスコに精秤し、これに前記のアセチル化試薬5.0mlをホールピペットを用いて正確に加える。この際、試料がアセチル化試薬に溶解しにくいときは、特級トルエンを少量加えて溶解する。
フラスコの口に小さな漏斗をのせ、約97℃のグリセリン浴中にフラスコ底部約1cmを浸して加熱する。このときフラスコの首の温度が浴の熱を受けて上昇するのを防ぐため、丸い穴をあけた厚紙をフラスコの首の付根にかぶせることが好ましい。
1時間後、グリセリン浴からフラスコを取り出して放冷する。放冷後、漏斗から水1mlを加えて振り動かして無水酢酸を加水分解する。さらに完全に加水分解するため、再びフラスコをグリセリン浴中で10分間加熱する。放冷後、エチルアルコール5mlで漏斗およびフラスコの壁を洗う。
指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
ポリエステル樹脂の試料を用いない以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、水酸基価を算出する。
A=[{(B−C)×28.05×f}/S]+D
ここで、A:水酸基価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)、D:ポリエステル樹脂の酸価(mgKOH/g)である。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例にもとづいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、これによって本発明の実施の態様がなんら限定されるものではない。
<ポリエステル樹脂A1の製造例>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、アルコールモノマーとして1,10−デカンジオールを、酸モノマーとして1,10−デカン二酸を表1に示す配合量で投入した。
そして触媒としてジオクチル酸錫をモノマー総量100質量部に対して1質量部添加し、窒素雰囲気下で140℃に加熱して常圧下で水を留去しながら6時間反応させた。
次いで200℃まで10℃/時間で昇温しつつ反応させ、200℃に到達してから2時間反応させた後、反応槽内を5kPa以下に減圧して200℃で3時間反応させた。
その後、反応槽内の圧力を徐々に開放して常圧へ戻した後、表1に示した結晶核剤(n−オクタデカン酸)を加え、常圧下にて200℃で2時間反応させた。その後、再び反応槽内を5kPa以下へ減圧して200℃で3時間反応させることによりポリエステル樹脂A1を得た。
得られたポリエステル樹脂A1の諸物性については表2に示したとおりである。
<ポリエステル樹脂A2乃至A12の製造例>
モノマー種、その配合量及び結晶核剤を表1に記載のように変更した以外は、ポリエステル樹脂A1の製造例と同様にポリエステル樹脂A2乃至ポリエステル樹脂A12を得た。これらの諸物性については表2に示したとおりである。
Figure 2014006339
Figure 2014006339
<ポリエステル樹脂B1の製造>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、表3に示す配合量のモノマーを入れた後、触媒としてジブチル錫をモノマー総量100質量部に対して1.5質量部添加した。
次いで窒素雰囲気下にて常圧で180℃まで素早く昇温した後、180℃から210℃まで10℃/時間の速度で加熱しながら水を留去して重縮合を行った。
210℃に到達してから反応槽内を5kPa以下まで減圧し、210℃、5kPa以下の条件下にて重縮合を行いポリエステル樹脂B1を得た。
このとき得られる樹脂B1の軟化点が表4の値となるように重合時間を調整した。ポリエステル樹脂B1の諸物性については表4に示したとおりである。
<ポリエステル樹脂B2乃至B10の製造例>
モノマー種及びその配合量を表3に記載のように変更した以外は、ポリエステル樹脂B1の製造例と同様にポリエステル樹脂B2乃至ポリエステル樹脂B10を得た。これらの諸物性については表4に示したとおりである。
Figure 2014006339
Figure 2014006339
<トナーの製造例1>
・ポリエステル樹脂A1 20.0質量部
・ポリエステル樹脂B1 80.0質量部
・カーボンブラック 5.0質量部
・フィッシャートロプシュワックス(DSCピーク温度105℃) 5.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で混合した後、二軸混練機(池貝鉄工(株)製PCM−30型))にて回転数3.3s-1、混練樹脂温度120℃の条件で混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(ターボ工業(株)製T−250)にて微粉砕した。さらに、得られた微粉砕粉末を、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.0μmの負摩擦帯電性のブラック粒子を得た。
得られたブラック粒子をメテオレインボー(日本ニューマチック工業社製)表面処理装置において、熱風温度が200℃の条件で熱球形化処理を行い、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部に、イソブチルトリメトキシシラン15質量%で表面処理した一次平均粒子径50nmの酸化チタン微粒子1.0質量部、及びヘキサメチルジシラザン20質量%で表面処理した一次平均粒子径16nmの疎水性シリカ微粒子0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製FM−75型)で混合して、トナー1を得た。トナー1の諸物性は表5に記載したとおりである。
<トナーの製造例2乃至8、10、11、14,15>
トナーの製造例1において、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの種類と、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの質量比率を表5に示したように変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー2乃至8、10、11、14,15のトナーを作製した。トナー2乃至8、10、11、14,15の諸物性は表5に記載したとおりである。
<トナーの製造例9、12、13、16、17>
トナーの製造例1において、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの種類と、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの質量比率を表5に示したように変更し、熱球形化処理を行わなかった以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー9、12、13、16、17のトナーを作製した。トナー9、12、13、16、17の諸物性は表5に記載したとおりである。
Figure 2014006339
<実施例1>
本実施例において評価に用いるマシンとしては、市販のカラーレーザープリンタColor Laser Jet CP4525(HP社製)を用いた。この評価機のトナーをトナーの製造例1で製造したトナー1に変更し、下記の評価を実施した。
(1)低温定着性(厚紙使用定着性)
市販のカラーレーザープリンタColor Laser Jet CP4525(HP社製)の定着器に代えて、定着装置の定着温度、定着ニップ圧及びプロセススピードを任意に設定できるようにした外部定着器を用いた。
温度23℃、相対湿度50%環境下で、カラーレーザーコピア用紙(HAMMERMILL製、216g/m)を使用し、評価に用いるカートリッジはブラックカートリッジを用いた。すなわち、市販のブラックカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにてカートリッジ内部を清掃した後、本発明のトナー1を150gカートリッジに充填して評価を行った。なお、マゼンタ、イエロー及びシアンの各ステーションには、製品トナーを抜き取り、かつ、トナー残量検知機構を無効としたマゼンタ、イエロー及びシアンカートリッジを挿入して評価を行った。
その後、トナー載り量0.6mg/cmとなるようにベタ黒の未定着画像を出力した。定着器の定着温度を150℃とし、プロセススピードを300mm/secに設定し、上記ベタ黒未定着画像の定着を行った。
得られたベタ黒画像を約100gの荷重をかけたシルボン紙で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%未満を定着性Aとし、以下濃度低下率が5%上昇するごとに評価をB、C、Dとした。濃度低下率が低いほど低温定着性に優れたトナーである。
評価結果を表6に示す。本発明では、C評価までが許容できる範囲である。
A:濃度低下率が10%未満である。
B:濃度低下率が10%以上15%未満である。
C:濃度低下率が15%以上20%未満である。
D:濃度低下率が20%以上25%未満である。
E:濃度低下率が25%以上である。
(2)放置後帯電安定性
市販のカラーレーザープリンタColor Laser Jet CP4525(HP社製)を使用して温度23℃、相対湿度50%環境下で評価を行った。評価には、ブラックカートリッジを2個用いた。すなわち、市販のブラックカートリッジから製品トナーを抜き取り、エアーブローにてカートリッジ内部を清掃した後、本発明のトナー1を150gカートリッジに充填した(このカートリッジをカートリッジ1という)。この操作を繰り返してもう一つの同様のカートリッジを用意した(このカートリッジをカートリッジ2と呼ぶ)。なお、マゼンタ、イエロー及びシアンの各ステーションには、製品トナーを抜き取り、かつ、トナー残量検知機構を無効としたマゼンタ、イエロー及びシアンカートリッジを挿入した。まず評価機にカートリッジ1を挿入した後、評価機の前扉を閉めると、自動的に90秒間の空回転が行われた。次いで、ベタ白画像を出力(感光体ドラムに現像剤を現像させない)させた直後の、現像剤担持体に担持される現像剤の摩擦帯電量(Q/M)をE−SpartAnalyzer Model EST−III(商品名;ホソカワミクロン社製)により測定した。なお、測定粒子個数は3000個程度とし、温度23℃、相対湿度50%の環境下で測定した。得られた摩擦帯電量(Q/M)を放置前Q/Mとした。また、カートリッジ1に代えてカートリッジ2を使用し、同様にしてベタ白画像を出力した後、カートリッジ2を評価機本体から取り出し、温度23℃、相対湿度50%の環境下に168時間放置し現像剤担持体に担持される現像剤の摩擦帯電量(Q/M)をE−SpartAnalyzerにて測定した。このとき得られた摩擦帯電量(Q/M)を放置後Q/Mとした。放置前Q/Mと放置後Q/Mの変化率%を帯電量の変化率とし放置後帯電安定性の評価とした。帯電量の変化率が0%以上10%未満を放置後帯電安定性Aとした。帯電量の変化率が低いほど、放置後帯電安定性が優れるトナーである。
評価結果を表6に示す。本発明では、C評価までが許容できる範囲である。
A:帯電量の変化率が0%以上10%未満である。
B:帯電量の変化率が10%以上15%未満である。
C:帯電量の変化率が15%以上20%未満である。
D:帯電量の変化率が20%以上25%未満である。
E:帯電量の変化率が25%以上である。
実施例1では、トナーについての何れの評価も良好な結果が得られた。
<実施例2乃至12、比較例1乃至5>
実施例1において、評価に用いるトナーを表6に示したようにトナー2乃至17に変更した以外は、実施例1と同様にして評価を実施した(実施例2乃至12、比較例1乃至5)。このとき得られた評価結果は表6に示したとおりである。
Figure 2014006339
1:トナー1粒子
10:ポリエステル樹脂A由来のドメイン
11:ポリエステル樹脂B

Claims (4)

  1. ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B、及び着色剤を含有するトナーにおいて、
    (1)該ポリエステル樹脂Aは、結晶構造をとりうる部位を有する樹脂であり、
    (2)該ポリエステル樹脂Bは、結晶構造をとりうる部位を有さない樹脂であり、
    (3)透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該トナーの断面積観察において、該トナーはトナー断面に該ポリエステル樹脂A由来のドメインを有し、該ドメインの中で長径が最大のドメインの長径が3.0μm以上であり、
    (4)該ドメインのアスペクト比(長径/短径)の平均が4.0以上20.0以下であり、
    (5)該ポリエステル樹脂Aの融点Taと該ポリエステル樹脂Bの軟化点Tbが下記式1を満足することを特徴とするトナー。
    Ta<Tb ・・・式1
  2. 該ポリエステル樹脂Aと該ポリエステル樹脂Bの質量比率が、5:95〜40:60であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該ポリエステル樹脂Aが、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオールを全アルコール成分に対して85モル%以上含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族カルボン酸を全カルボン酸成分に対して85モル%以上含有するジカルボン酸成分とを重縮合して得られたポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該トナーが、熱球形化処理を経て製造されたトナーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
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