JP2019003082A - トナー - Google Patents
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Abstract
Description
上述したようなトナーの低温定着性や耐久安定性などの課題に対しては、トナー構造や離型剤の改良といった様々な面からの検討がなされている。
トナーの耐久安定性を維持したまま、低温定着性を向上させる方法としては、軟化点の異なる二つのポリエステルを結着樹脂に用いることが知られている(特許文献2)。
軟化点の低いポリエステルによりトナーの低温定着性を向上させ、軟化点の高いポリエステルにより耐久安定性を向上させている。
しかし、特許文献2に記載のトナーは、高温環境下におけるホットオフセット性が低いという問題があった。
すなわち、本発明は、上記の課題を解決したトナーを提供するものである。具体的には、優れた低温定着性と耐ホットオフセット性を有し、かつ高い耐久安定性を有するトナーを提供するものである。
ポリエステル樹脂、脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量1000以上5000以下のテトラヒドロフラン可溶成分Aを25質量%以上80質量%以下含有し、
該脂肪酸金属塩の該テトラヒドロフラン可溶成分Aに対する質量比が、0.003以上0.060以下であることを特徴とするトナーである。
性を有するトナーを提供することができる。
また、単量体単位とは、重合体又は共重合体中の単量体物質の反応した形態をいう。
本発明のトナーは、
ポリエステル樹脂、及び脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量1000以上5000以下のテトラヒドロフラン可溶成分A(以下単に、成分Aともいう)を25質量%以上80質量%以下含有し、
該脂肪酸金属塩の該テトラヒドロフラン可溶成分Aに対する質量比が、0.003以上0.060以下であることを特徴とする。
定着温度領域において、脂肪酸金属塩がトナー粒子中で溶解することで、脂肪酸金属塩の一部は金属イオンと脂肪酸とに解離すると予想される。トナー粒子中の成分Aに含まれる、例えば、カルボキシ基は、電子が豊富な官能基であるため、トナー粒子中の金属イオンに配位すると推測される。これにより、成分A同士が金属イオンを介して連なり、樹脂同士が絡み合いやすくなる。その結果、トナーの弾性率が上昇し、耐ホットオフセット性が向上すると考えている。
また、該トナーが優れた低温定着性を示す理由は、脂肪酸のアルキル鎖がトナー粒子中の結着樹脂を可塑化するためだと考えている。
該含有量が25質量%未満である場合、金属イオンに配位できる成分A中のカルボキシ基が少ない。その結果、成分A同士が金属イオンを介して連なることができず、トナーの弾性率は上昇しにくいと考える。そのため、トナーが紙に定着する際、十分な弾性を発現せず、耐ホットオフセット性が低下する。
一方、該含有量が80質量%を超える場合、金属イオンの効果よりも脂肪酸のアルキル鎖による可塑効果が上回ると考える。そのため、トナーが紙に定着する際、十分な弾性を発現せず、耐ホットオフセット性が低下する可能性がある。
該成分Aの含有量は、30質量%以上75質量%以下であることが好ましく、40質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
なお、該成分Aの含有量を上記範囲に制御するための手法としては、トナー製造時に分子量1000以上5000以下のポリエステル樹脂を含有させることなどが挙げられる。
該金属イオンとしては、以下の金属イオンが好適に例示できる。
1価の金属イオンとしては、Na+、Li+、K+、Cs+、Ag+、Hg+、Cu+である。
2価の金属イオンとしては、Be2+、Ba2+、Mg2+、Ca2+、Hg2+、Sn2+、Pb2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Zn2+である。
3価のイオンとしては、Al3+、Sc3+、Fe3+、V3+、Co3+、Ce3+、Ni3+、Cr3+、Y3+である。
4価のイオンとしてはTi4+、Zr4+である。
上記以外の金属イオンは、成分Aのカルボキシ基に対するイオン半径が大きく、配位しにくく、耐ホットオフセット性の効果がする傾向にある。
これらのうち、上記1価、2価又は3価の金属イオンが好ましく、Li+、Ba2+、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Al3+などがより好ましい。
炭素数が上記範囲である場合、樹脂成分との相溶性が高く、トナー粒子中に脂肪酸金属塩を十分に分散させることができる。また、金属イオンによる架橋効果と脂肪酸のアルキル鎖による可塑効果がバランスし、耐ホットオフセット性の向上効果をより発現させることができる。
該炭素数が8以上28以下の脂肪酸としては、カプリル酸(オクタン酸)、ペラルゴン酸(ノナン酸)、カプリン酸(デカン酸)、ラウリン酸(ドデカン酸)、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、ペンタデカン酸、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、9−ヘキサデセン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸(オクタデカン酸)、12−ヒドロキシステアリン酸、11−オクタデセン酸、エイコサン酸、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸、ヘキサコサン酸、及びオクタコサン酸(モンタン酸)などが挙げられる。
これらのうち、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、ラウリン酸のような脂肪酸が好ましく例示できる。
該脂肪酸金属塩は、一種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
該脂肪酸金属塩において、金属の価数と同数の脂肪酸の水素原子を、金属イオンと置換することができ、これらも該脂肪酸金属塩として例示できる。
該脂肪酸金属塩としては、ラウリン酸カルシウム、ジラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、ジラウリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ジステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ジステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、ジ−12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、ジモンタン酸アルミニウムなどが例示できる。
これらのうち、ステアリン酸マグネシウム、ジステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、ジラウリン酸カルシウムなどが好ましい。
該脂肪酸金属塩は、ステアリン酸マグネシウム、ジステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、及びジラウリン酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの脂肪酸金属塩を含有することが好ましい。
脂肪酸金属塩の融点が上記範囲である場合、脂肪酸金属塩の可塑効果と耐ホットオフセット性の効果がバランスしやすい。すなわち、定着温度領域において、脂肪酸金属塩の一部は金属イオンと脂肪酸とに十分に解離することが可能となり、成分Aに配位する金属イオンを十分に供給することができ、耐ホットオフセット性をより向上させることができる。また、適度な脂肪酸金属塩の可塑効果により低温定着性をより向上させることができる。
該質量比が上記範囲である場合、成分A中のカルボキシ基が配位できる金属イオンが十分量あり、成分A同士は金属イオンを介して連なることができ、トナーの弾性率を容易に上昇させるため、耐ホットオフセット性をより向上させることができる。
また、成分A同士が金属イオンを介して連なることで、高温環境下における、成分Aの分子運動を低減することができる。さらに、ポリエステル樹脂と脂肪酸金属塩の脂肪酸部位による可塑効果を十分に発現させた状態であっても、樹脂自体の分子運動を適度に制御することができる。その結果、トナー粒子の電荷の漏えいを抑制することがすることができ、トナーの帯電量をより安定化させることができる。
一方、金属イオンによる架橋効果と脂肪酸のアルキル鎖による可塑効果を適度にバランスさせることができるため、低温定着性をより向上させることができる。
該脂肪酸金属塩の数平均分散径は、50nm以上500nm以下であることが好ましく、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。
脂肪酸金属塩の数平均分散径が上記範囲にある場合、脂肪酸金属塩と成分Aとの接触面積をより適切に制御することが可能であるために、低温定着性及び耐ホットオフセット性の効果をより発現させやすい。
なお、脂肪酸金属塩の数平均分散径を上記範囲に制御するための手法としては、トナーの製造条件により制御することが可能である。例えば、粉砕法を用いる場合は、材料との溶融混練時における剪断速度や温度条件を制御するとよい。
なお、該脂肪酸金属塩の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上2.0質量部以下であることがより好ましい。
結着樹脂は、該ポリエステル樹脂のみで構成してもよいが、該ポリエステル樹脂以外の樹脂を含有してもよい。該ポリエステル樹脂以外の樹脂としては、後述するような、トナーに用いられる公知の樹脂が挙げられる。
該結着樹脂中の該ポリエステル樹脂の含有量は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
具体的には、該ポリエステル樹脂は、下記アルコール成分由来の単量体単位及び下記酸成分由来の単量体単位を含有するものが挙げられる。
該アルコール成分及び酸成分としては、多価アルコール(2価又は3価以上のアルコール)、及び、多価カルボン酸(2価又は3価以上のカルボン酸)、又はそれらの酸無水物若しくはそれらの低級アルキルエステルが挙げられる。
ここで、分岐を有する重合体を作製する場合には、ポリエステル樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多価化合物を使用することが好ましい。
具体的には、分岐重合体を作製する場合は、原料単量体として、3価以上のカルボン酸又はそれらの酸無水物若しくはそれらの低級アルキルエステル、及び/又は、3価以上のアルコールを含めるとよい。
該多価アルコールの具体例は以下の通りである。
2価のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)で表されるビスフェノール誘導体及びその誘導体、並びに下記式(II)で表されるジオール類などが挙げられる。
該2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独で又は複数を併用して用いることができる。
2価のカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸無水物及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸が好適に例示される。
3価以上のカルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸が挙げられる。また、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステルを用いてもよい。
これらのうち、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)又はその酸無水物が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。
該2価のカルボン酸及び3価以上のカルボン酸は、単独で又は複数を併用して用いることができる。
この場合、高分子量のポリエステル樹脂(H)の低分子量のポリエステル樹脂(L)に対する質量比(H/L)は、10/90以上60/40以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
低温定着性の観点から、ポリエステル樹脂(L)の軟化点は、70℃以上100℃以下であることが好ましい。
また、低温定着性及び耐ホットオフセット性の観点から、ポリエステル樹脂(L)のピーク分子量(Mp)は、2500以上7000以下であることが好ましく、3500以上6500以下であることがより好ましい。
一方、耐ホットオフセット性の観点から、ポリエステル樹脂(H)の軟化点は、100℃以上150℃以下であることが好ましい。
また、低温定着性及び耐ホットオフセット性の観点から、ポリエステル樹脂(H)のピーク分子量(Mp)は、9000以上13000以下であることが好ましく、10000以上12000以下であることがより好ましい。
また、該ポリエステル樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量1000以上5000以下のテトラヒドロフラン可溶成分を25質量%以上80質量%以下含有することが好ましく、35質量%以上75質量%以下含有することがより好ましい。
該ポリエステル樹脂以外の樹脂としては、以下の樹脂が挙げられる。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン又はその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂。
これらの中でも、ポリスチレン;スチレンとアクリル酸エステルの共重合体、スチレンとメタクリル酸エステルの共重合体などのスチレンアクリル系樹脂が好ましい。
該樹脂を含有する場合、離型剤のトナー粒子中での分散性が良好になり、帯電安定性がさらに向上する。該樹脂の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。
着色剤は、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアン顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロー顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
着色剤の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
該ワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのなど炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジス
テアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物。
これらの中でも、低温定着性、及び耐ホットオフセット性を向上させるという観点から、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス、又はカルナバワックスのような脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。また、耐ホットオフセット性の観点から、炭化水素系ワックスがより好ましい。
該離型剤の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、離型剤の最大吸熱ピークのピーク温度は、45℃以上140℃以下であることが好ましく、70℃以上110℃以下であることがより好ましく、80℃以上100℃以下であることがさらに好ましい。
離型剤の最大吸熱ピークのピーク温度が上記範囲内である場合、トナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立させやすい。
該荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、無色でトナー粒子の帯電スピードが速く且かつ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。
ポジ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし、外添してもよい。
荷電制御剤の含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下であることが好ましい。
該無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし、外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。
外添剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、及び酸化アルミニウム微粒子のような無機微粒子が好ましい。
無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
また、流動性向上のための外添剤としては、BET法を用いて測定された比表面積が50m2/g以上400m2/g以下の無機微粒子であることが好ましい。一方、耐久安定性向上のためには、BET法を用いて測定された比表面積が10m2/g以上50m2/g以下の無機微粒子であることが好ましい。
流動性及び耐久安定性を向上させるためには、比表面積が上記範囲内の無機微粒子を併用してもよい。
これら外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合には、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いるとよい。
トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、二成分系現像剤中のトナーの濃度は、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、4質量%以上13質量%以下であることがより好ましい。
例えば、低分子量のポリエステル樹脂と高分子量のポリエステル樹脂を混合して使用する場合などは、トナー粒子中に脂肪酸金属塩などを分散させやすい点で、粉砕法や乳化凝集法を用いることが好ましく、粉砕法を用いることがより好ましい。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、ポリエステル樹脂及び脂肪酸金属塩、並びに、必要に応じて離型剤、着色剤及び荷電制御剤などの成分を所定量秤量し、配合し、混合する。
混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、ポリエステル樹脂中に脂肪酸金属塩などを分散させる。該溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。
混練機の具体例としては、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工社製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
得られた溶融混練物は、2本ロールなどで圧延され、水などによって冷却され、樹脂組成物の冷却物を得る。
ついで、得られた冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。
粉砕工程では、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕し、粗粉砕物を得る。さらに、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機などで微粉砕するとよい。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得るとよい。
さらに、必要に応じて、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理のようなトナー粒子の表面処理を行うこともできる。
とが容易で、転写効率が向上するため好ましい。
また、該熱処理により離型剤をトナー粒子の表面近傍に多く分布させうるため、定着工程において離型剤がより速く離型効果を発揮し、耐ホットオフセット性をさらに向上させることができる。
原料定量供給手段1により定量供給された樹脂粒子は、圧縮気体流量調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管3を通過した樹脂粒子は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ、粉体粒子供給口14から、熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給された樹脂粒子は、処理室6内に設けられた樹脂粒子の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給された樹脂粒子は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された樹脂粒子を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる(なお、11は熱風供給手段出口を示す)。このとき、略円錐状の分配部材12により、旋回される熱風の偏りを少なくすることができる。処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃以上300℃以下であることが好ましい。熱風供給手段7の出口部における温度が上記の範囲内であれば、樹脂粒子を加熱しすぎることによる樹脂粒子の融着や合一を防止しつつ、樹脂粒子を均一に処理することが可能となり、さらに、耐ホットオフセット性が向上するため好ましい。
また、粉体粒子供給口14は、供給された樹脂粒子の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、回収手段10も、旋回された樹脂粒子の旋回方向を維持するように、処理室6の外周部に接線方向に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体粒子供給口14から供給される熱処理前樹脂粒子の旋回方向、冷風供給手段8から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段7から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室6内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前樹脂粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前樹脂粒子の分散性がさらに向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理樹脂粒子を得ることができる。
その後、必要に応じ、該無機微粒子などの外添剤を加えて、トナーとしてもよい。
また、該熱処理前に、外添剤を添加することもできる。この場合、熱処理によって外添剤をトナー粒子の表面に固着させることができる。
また、トナー粒子に球形化処理のような表面処理や熱処理による表面処理を行った場合
などは、該平均円形度が0.955以上0.980以下にすることができる。この場合、転写性及びクリーニング性を向上させることもできる。
<樹脂などの分子量及び分子量分布の測定方法>
樹脂などの分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置 :HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :1.0mL/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量 :0.10mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
トナー1.0gを正確に計り取り、室温で24時間かけてテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。
得られたTHF溶液をポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。
得られたサンプル溶液を、上記GPCに導入し、分子量1000以上5000以下の部分を分取する。
分取された溶液を減圧乾燥によりTHFを除去し、得られた固形分をトナーに含まれる成分Aとする。そして、得られた成分Aの質量(g)に100を乗じた値が、トナー中の成分Aの含有量(質量%)である。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解し、ショ糖濃厚液を調製する。
遠心分離用チューブに上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)6mLを入れ分散液を作製する。
この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
次に、遠心分離用チューブを振とう機にて振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm、30minの条件で分離する。この操作により、トナー粒子と外添剤が分離される。
トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、トナーを採取して減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、トナー粒子を得る。
さらに、得られたトナー粒子をトルエン又はヘキサンによって脂肪酸金属塩以外の可溶分を溶解し、ろ過後の残存した脂肪酸金属塩の存在量を測定する。
なお、残存分の脂肪酸金属塩の構造は、核磁気共鳴分光法(NMR)、赤外分光法(I
R)、蛍光X線を用いて、その構造を特定する。
得られた脂肪酸金属塩の質量と、上記方法で測定された成分Aの質量を用いて、質量比を算出する。
ポリエステル樹脂などの構造は、核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)[400MHz、CDCl3、室温(25℃)]を用いて特定する。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
透過型電子顕微鏡(TEM)で観察されるトナー粒子の断面における脂肪酸金属塩の数平均分散径は、以下のようにして測定する。
トナー粒子をルテニウム染色することによって、トナー粒子の断面画像において、脂肪酸金属塩を明瞭に特定することができる。
その理由は、該染色材料の脂肪酸金属塩中への染み込みが、密度の差などに起因し、トナー粒子内部の他の有機成分よりも強く染色されるからである。
染色の強弱によって、ルテニウム原子の量が異なるため、強く染色される部分は、これらの原子が多く存在し、電子線が透過せずに、観察像上では黒くなり、弱く染色される部分は、電子線が透過されやすく、観察像上では白くなる。
以下、具体的な手順を示す。
トナー粒子に、オスミウム・プラズマコーター(filgen社、OPC80T)を用いて、保護膜としてOs膜(5nm)及びナフタレン膜(20nm)を被覆する。
その後、光硬化性樹脂D800(日本電子社)に包埋したのち、超音波ウルトラミクロトーム(Leica社、UC7)により、切削速度1mm/sで膜厚60nmのトナー粒子薄片を作製する。
得られた薄片を、真空電子染色装置(filgen社、VSC4R1H)を用いてRuO4ガス500Pa雰囲気で15分間染色し、観察用サンプルを作製する。
透過型電子顕微鏡(JEOL社、JEM2800)を用いて、該観察用サンプルを撮影することで、トナー粒子の断面画像を得る。
該透過型電子顕微鏡のプローブサイズは1nm、画像サイズ1024×1024pixelとする。無作為に選んだ20個のトナー粒子の断面画像において、粒子状として存在する、測定可能な脂肪酸金属塩の円相当径を全数計測し、その平均値を脂肪酸金属塩の数平均分散径(nm)とする。
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用いる。
測定は温度範囲30℃以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/minで行う。
なお、測定は、一度30℃から200℃まで昇温させ10分間保持し、続いて200℃から30℃まで降温速度10℃/minで降温し、その後に再度昇温を行う。
この2度目の昇温過程で、温度35℃から100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交
点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
離型剤及び脂肪酸金属塩の最大吸熱ピークのピーク温度(融点)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約10mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用いる。
測定は温度範囲30℃以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/分で行う。
なお、測定は、一度30℃から200℃まで昇温させ、続いて200℃から30℃まで降温速度10℃/minで降温し、その後に再度昇温を行う。
この2度目の昇温過程の温度30℃以上200℃以下の範囲において、示差熱曲線の最大吸熱ピークのピーク温度を、試料の融点とする。
無機微粒子のBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて実施する。
定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用い、測定条件の設定及び測定データの解析は、装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いる。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出する。
トナーの重量平均粒径(D4)の測定には、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。また、測定条件設定及び測定データ解析には、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムを脱イオン水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の(1)〜(7)の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビル
ダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を脱イオン水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」を脱イオン水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。さらに測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載したフロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用する。
該手順に従い調製した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナーを計測する。
そして、粒子解析時の2値化閾値を85%、円相当径1.98μm以上39.96μm以下とし、トナーの平均円形度を求める。
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。測定方法は、JISK 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従う。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95体積%)90mLに溶かし、イオン交換水を加えて100mLとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mLの水に溶かし、エチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとする。炭酸ガスなどに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。
水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/L塩酸25mLを三角フラスコに取り、フェノールフタレイン溶液を数滴加え、水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した水酸化カリウム溶液の量から求める。0.1モル/L塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作製されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
試料2.0gを200mLの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mLを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を数滴加え、水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。なお、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
樹脂などの軟化点は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。
本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
れるものではない。なお、実施例における部数及び%は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
75.0部
(0.19モル;アルコール成分の総モル数に対して100mol%)
・テレフタル酸: 23.3部
(0.14モル;カルボン酸成分の総モル数に対して91mol%)
・コハク酸: 1.7部
(0.01モル;カルボン酸成分の総モル数に対して9mol%)
・ジ(2−エチルヘキシル酸)スズ
(単量体の総量に対して、1.0質量%)
上記材料を、冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対を備えた反応槽に秤量した。
次に、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、5時間反応し(第1反応工程)、ポリエステル樹脂(L1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(L1)のピーク分子量(Mp)は4700であり、酸価は7mgKOH/gであった。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
75.0部
(0.19モル;アルコール成分の総モル数に対して100mol%)
・テレフタル酸: 23.2部
(0.14モル;カルボン酸成分の総モル数に対して96mol%)
・チタンテトラブトキシド: 0.5部
上記材料を、冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対を備えた反応槽に秤量した。
次に、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、4時間反応させた(第1反応工程)。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間保持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した。
・無水トリメリット酸: 1.2部
(0.01モル;カルボン酸成分の総モル数に対して4mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応して(第2反応工程)、ポリエステル樹脂(L2)を得た。
得られたポリエステル樹脂(L2)のピーク分子量(Mp)は4700であり、酸価は7mgKOH/gであった。
ポリエステル樹脂(L1)の製造例において、使用するアルコール成分及びカルボン酸成分、並びにそれらのモル比率を表1のように変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂(L2)〜(L12)を得た。
その際、アルコール成分、カルボン酸成分の総モル数が、ポリエステル樹脂(L1)の製造例と同じになるように原材料の質量部を調整した。得られたポリエステル(L3)〜(L12)の物性を表1に示す。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
73.4部
(0.19モル;アルコール成分の総モル数に対して100mol%)
・テレフタル酸: 24.2部
(0.15モル;カルボン酸成分の総モル数に対して82mol%)
・アジピン酸: 1.2部
(0.01モル;カルボン酸成分の総モル数に対して14mol%)
・ジ(2−エチルヘキシル酸)スズ: 0.5部
上記材料を、冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対の備えた反応槽に秤量した。
次に、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、2時間反応させた(第1反応工程)。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間保持した後、160℃まで冷却し、大気圧に戻した。
・無水トリメリット酸: 1.2部
(0.01モル;カルボン酸成分の総モル数に対して4mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応して(第2反応工程)、温度を下げることで反応を止め、ポリエステル樹脂(H1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(H1)のピーク分子量(Mp)は11000であり、酸価は25mgKOH/gであった。
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
71.8部
(0.20モル;アルコール成分の総モル数に対して100mol%)
・テレフタル酸: 15.0部
(0.09モル;カルボン酸成分の総モル数に対して55mol%)
・アジピン酸: 5.7部
(0.04モル;カルボン酸成分の総モル数に対して25mol%)
・チタンテトラブトキシド: 0.5部
上記材料を、冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対を備えた反応槽に秤量した。
次に、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、2時間反応させた(第1反応工程)。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、2時間保持した後、160℃まで冷却し、大気圧に戻した。
・無水トリメリット酸: 7.5部
(0.04モル;カルボン酸成分の総モル数に対して20mol%)
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応して(第2反応工程)、温度を下げることで反応を止め、ポリエステル樹脂(H2)を得た。
得られたポリエステル樹脂(H2)のピーク分子量(Mp)は11000であり、酸価は25mgKOH/gであった。
BPA−PO(2.2)は、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを、
BPA−EO(2.2)は、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを、
EGは、エチレングリコールを、
TPAは、テレフタル酸を、
TAは、無水トリメリット酸を、
SAは、コハク酸を、
AAは、アジピン酸を、それぞれ表す。
オートクレーブにキシレン50部を仕込み、窒素で置換した後、撹拌下、密閉状態で185℃まで昇温した。
スチレン95部、n−ブチルアクリレート5部、ジ−t−ブチルパーオキサイド5部、及びキシレン20部の混合溶液を、オートクレーブ内温度を185℃にコントロールしながら、3時間連続的に滴下し重合させた。
さらに同温度で1時間保ち重合を完了させ、溶媒を除去し、ビニル系樹脂(V1)を得た。得られたビニル系樹脂(V1)のピーク分子量(Mp)は4500であり、軟化点(Tm)は96℃であり、ガラス転移温度(Tg)は58℃であった。
・ポリエステル樹脂(L1) 75.0部
・ポリエステル樹脂(H1) 25.0部
・ビニル系樹脂(V1) 5.0部
・フィッシャートロプシュワックス 5.0部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点);90℃)
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.0部
・ジステアリン酸マグネシウム 0.5部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点);145℃)
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した。その後、温度120℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)を用い、吐出温度130℃にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。
得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、フロイントターボ(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。運転条件は、分級ローターの回転数を130s−1、分散ローターの回転数を120s−1とした。
得られたトナー粒子1を、図1で示す装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件は、フィード量:5kg/hr、熱風温度:160℃、熱風流量:6m3/min.、冷風温度:−5℃、冷風流量:4m3/min.、ブロワー風量:20m3/min.、インジェクションエア流量:1m3/min.とした。
得られた熱処理トナー粒子100部に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積25m2/gの疎水性シリカ微粒子1.0部、及びポリジメチルシロキサン10質量%で表面処理したBET比表面積100m2/gの疎水性シリカ微粒子0.8部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)で回転数30s−1、回転時間10minで混合して、トナー1を得た。
トナー1の重量平均粒径(D4)は6.4μmであり、平均円形度は0.963であった。また、成分Aの含有量は68質量%であった。さらに、成分Aに対するジステアリン酸マグネシウムの質量比は0.007であった。一方、ジステアリン酸マグネシウムの数平均分散径が100nmであることを確認した。各物性を表2に示す。
(ポリエステル樹脂(L1)粒子分散液の調製)
5Lのセパラブルフラスコに、酢酸エチル250部とイソプロピルアルコール50部との混合溶剤を投入し、これにポリエステル樹脂(L1)200部を徐々に投入して、スリーワンモーター(新東科学株式会社製)で攪拌を施し、溶解させて油相を得た。
この攪拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、さらにイオン交換水1000部に滴下して転相乳化させた後に、エバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、ポリエステル樹脂(L1)粒子分散液を得た。
(ポリエステル樹脂(H1)粒子分散液の調製)
該ポリエステル樹脂(L1)粒子分散液の調製において、ポリエステル樹脂(L1)を、ポリエステル樹脂(H1)に変更した以外は同様にして、ポリエステル樹脂(H1)粒子分散液を得た。
(ビニル系樹脂(V1)粒子分散液の調製)
該ポリエステル樹脂(L1)粒子分散液の調製において、ポリエステル樹脂(L1)を、ビニル系樹脂(V1)に変更した以外は同様にして、ビニル系樹脂(V1)粒子分散液を得た。
・イオン交換水 800部
・フィッシャートロプシュワックス 200部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点):90℃)
・アニオン性界面活性剤 10部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK)
以上を95℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、固形分量20質量%のワックス分散液を得た。
・C.I.ピグメントブルー15:3 100部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部
・イオン交換水 400部)
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散し、着色剤粒子分散液を得た。
・イオン交換水 800部
・ジラウリン酸カルシウム 200部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点);165℃)
・アニオン性界面活性剤 10部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK)
以上を200℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、固形分量20質量%のジラウリン酸カルシウム分散液を得た。
・ポリエステル樹脂(H1)粒子分散液 250部
・ビニル系樹脂(V1)粒子分散液 50部
・着色剤粒子分散液 42部
・ワックス分散液 42部
・ジラウリン酸カルシウム分散液 4.2部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部
反応器(容積1リットルフラスコ、バッフル付きアンカー翼)にポリエステル樹脂(L1)粒子分散液及びポリエステル樹脂(H1)粒子分散液、ビニル系樹脂(V1)粒子分散液、ワックス分散液、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを仕込み、均一に混合する。
一方、500mLビーカーに着色剤粒子分散液を入れ、着色剤粒子分散液を撹拌しながら反応器に徐々に添加し混合分散液を得る。得られた混合分散液を撹拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を固形分として0.5部、滴下し凝集粒子を形成させた。
滴下終了後、窒素を用いて系内を置換し、50℃にて1時間、さらに55℃にて1時間保持した。
その後昇温して90℃にて30分保持した。その後、63℃まで降温したのち3時間保持させ、融合粒子を形成させた。このときの反応は窒素雰囲気下で行った。所定時間終了後、毎分0.5℃の降温速度にて室温になるまで冷却を行った。
冷却後、反応生成物を10L容量の加圧濾過器にて、0.4MPaの圧力下で固液分離を行い、トナーケーキを得た。
その後、イオン交換水を加圧濾過器に満水になるまで加え0.4Mpaの圧力で固液分離する操作を3回実施することで、トナーケーキを洗浄した。
得られたトナーケーキを、0.15部の非イオン性界面活性剤を溶解させた、メタノール/水の50:50混合溶媒1Lに分散して、表面処理したトナー粒子分散物を得た。
このトナー粒子分散物を加圧濾過器に入れ、さらにイオン交換水を5L加えた。その後0.4MPaの圧力下で固液分離をしたのち、45℃で流動層乾燥を行い、トナー粒子2を得た。
100部のトナー粒子2に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積25m2/gの疎水性シリカ微粒子1.0部、及びポリジメチルシロキサン10質量%で表面処理したBET比表面積100m2/gの疎水性シリカ微粒子0.8部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)で回転数30s−1、回転時間10minで混合して、トナー2を得た。
トナー2の重量平均粒径(D4)は6.3μmであり、平均円形度は0.956であった。また、成分Aの含有量は68質量%であった。さらに、成分Aに対するジラウリン酸カルシウムの質量比は0.007であった。一方、ジラウリン酸カルシウムの数平均分散径が250nmであることを確認した。各物性を表2に示す。
(ジステアリン酸マグネシウム分散体の調製)
・ポリエステル樹脂(L2) 75.0部
・ジステアリン酸マグネシウム 0.5部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点);145℃)
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した。その後、温度120℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)を用い、吐出温度130℃にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、ジステアリン酸マグネシウム分散体を得た。
・ジステアリン酸マグネシウム分散体 75.5部
・ポリエステル樹脂(H1) 25.0部
・ビニル系樹脂(V1) 5.0部
・フィッシャートロプシュワックス 5.0部
(最大吸熱ピークのピーク温度(融点);90℃)
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.0部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した。その後、温度120℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)を用い、吐出温度130℃にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。
得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、フロイントターボ(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子3を得た。運転条件は、分級ローターの回転数を130s−1、分散ローターの回転数を120s−1とした。
100部のトナー粒子3に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積25m2/gの疎水性シリカ微粒子1.0部、及びポリジメチルシロキサン10質量%で表面処理したBET比表面積100m2/gの疎水性シリカ微粒子0.8部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)で回転数30s−1、回転時間10minで混合して、トナー3を得た。
トナー3の重量平均粒径(D4)は6.5μmであり、平均円形度は0.951であった。また、成分Aの含有量は68質量%であった。さらに、成分Aに対するジステアリン酸マグネシウムの質量比は0.007であった。一方、ジステアリン酸マグネシウムの数平均分散径が100nmであることを確認した。各物性を表2に示す。
トナー1の製造例において、熱処理をしないこと、処方を表2に記載したように変更したこと以外は同様にして、トナー4〜22を得た。各物性を表2に示す。
(磁性コア粒子1の製造例)
・工程1(秤量・混合工程):
Fe2O3 62.7部
MnCO3 29.5部
Mg(OH)2 6.8部
SrCO3 1.0部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕・混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe2O3)d
上記式において、a=0.257、b=0.117、c=0.007、d=0.393・工程3(粉砕工程):
該仮焼フェライトをクラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。得られたスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
該フェライトスラリーに、仮焼フェライト100部に対して分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、球状粒子に造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
・工程5(焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)が37.0μmの磁性コア粒子1を得た。
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8部
メチルメタクリレートモノマー 0.2部
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3部
メチルエチルケトン 31.3部
アゾビスイソブチロニトリル 2.0部
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、及びメチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。
その後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。得られた被覆樹脂1の30部を、トルエン40部及びメチルエチルケトン30部の混合液に溶解させて、重合体溶液1(固形分30質量%)を得た。
重合体溶液1(樹脂固形分濃度30%) 33.3部
トルエン 66.4部
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.3部
(一次粒径25nm、窒素吸着比表面積94m2/g、DBP吸油量75mL/100g)
上記材料を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散をおこなった。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過をおこない、被覆樹脂溶液1を得た。
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに被覆樹脂溶液1を、100部の磁性コア粒子1に対して、樹脂成分として2.5部になるように投入した。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒を一定以上(80質量%)揮発させた。
その後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後、冷却した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)が38.2μmの磁性キャリア1を得た。
92.0部の磁性キャリア1、及び、8.0部のトナー1を、V型混合機(V−20、セイシン企業製)を用いて混合し、二成分系現像剤1を得た。
二成分系現像剤1の製造例において、トナー1を、トナー2〜20に変更する以外は同様にして、二成分系現像剤2〜20をそれぞれ得た。
得られた二成分系現像剤1を用いて、以下の評価を実施した。
<低温定着性の評価>
キヤノン(株)製フルカラー複写機imagePress C800の改造機を用い、二成分系現像剤1を、シアン用現像器に入れて定着温度領域の試験を行った。
該改造点は、定着温度、プロセススピード、現像剤担持体の直流電圧Vdc、静電潜像担持体の帯電電圧Vd、及びレーザーパワーを自由に設定できるようにした点である。
画像は、常温常湿度環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)において、紙上のトナー載り量が1.4mg/cm2になるように調整し、画像印字比率25%で未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
その後、低温低湿度環境下(温度15℃、相対湿度10%以下)において、プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温度を120℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない下限温度を低温定着温度とした。評価結果を表3に示す。
(評価基準)
A:155℃未満
B:155℃以上160℃未満
C:160℃以上165℃未満
D:165℃以上
上記低温定着性評価で用いた評価機を用いて、二成分系現像剤1の定着温度領域の試験を行った。画像は、単色モード、常温常湿度環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)において、紙上のトナー載り量が0.10mg/cm2になるように調整し、画像印字比率25%で未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙CS−680(A4、坪量68.0g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた
。
その後、常温低湿度環境下(温度23℃、相対湿度5%以下)において、プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温度を160℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない上限温度を耐ホットオフセット温度とした。
耐ホットオフセット温度を以下の基準でランク付けした。評価結果を表3に示す。
(評価基準)
A:210℃以上
B:200℃以上210℃未満
C:190℃以上200℃未満
D:190℃未満
キヤノン製フルカラー複写機imagePress C800の改造機を用いて、二成分系現像剤1を、該装置のシアン用現像器に入れて後述の評価を行った。
該改造点は、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外したことである。
FFh画像(ベタ画像)におけるトナーの紙上への載り量が0.45mg/cm2となるように調整した。FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFが256階調の256階調目(ベタ部)である。
常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)、及び、高温高湿環境下(温度30℃、相対湿度80%)において、画像比率20%で、1万枚の画像を出力した。なお、該出力中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行った。評価紙は、1コピー普通紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
出力された初期(1枚目)及び10,000枚目に対して、以下の評価を実施した。(画像濃度の測定)
X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用し、初期(1枚目)及び10,000枚目のFFh画像部(ベタ部)の画像濃度を測定し、両画像濃度の差Δから、以下の基準でランク付けした。評価結果を表3に示す。
(評価基準)
A:0.05未満
B:0.05以上0.10未満
C:0.10以上0.15未満
D:0.15以上
実施例1において、評価に用いる二成分系現像剤を表3に記載の二成分現像剤に変更する以外は同様にして、評価を行った。評価結果を表3に示す。
Claims (4)
- ポリエステル樹脂、及び脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量1000以上5000以下のテトラヒドロフラン可溶成分Aを25質量%以上80質量%以下含有し、
該脂肪酸金属塩の該テトラヒドロフラン可溶成分Aに対する質量比が、0.003以上0.060以下であることを特徴とするトナー。 - 透過型電子顕微鏡を用いた前記トナー粒子の断面において、
前記脂肪酸金属塩の数平均分散径が、50nm以上500nm以下である、請求項1に記載のトナー。 - 前記脂肪酸金属塩の融点が、80℃以上170℃以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記脂肪酸金属塩は、ステアリン酸マグネシウム、ジステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、及びジラウリン酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの脂肪酸金属塩を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
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