JP6407020B2 - トナーおよび二成分系現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナーおよび二成分系現像剤に関する。
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、高速印刷化や省エネルギー対応への要求がさらに高まっている。高速印刷に対応するため、定着工程においてトナーをより素早く溶融させる技術が検討されている。また、省エネルギー対応策として、定着工程での消費電力を低下させるために、トナーをより低い定着温度で定着をさせる技術が検討されている。
高速印刷に対応し、かつトナーの低温定着性を向上させるためには、トナーの結着樹脂のガラス転移点や軟化点を下げ、かつシャープメルト性を有する結着樹脂を用いる方法がある。近年、高速印刷にも適するシャープメルト性樹脂として、ポリエステル樹脂が用いられている。一方、低温定着性を達成するトナーは耐ホットオフセット性が低下しやすいことから、低温定着性と耐ホットオフセット性を両立できるようなトナーが求められている。
低温定着性と耐ホットオフセット性を両立するために、軟化点の異なるポリエステル樹脂を含有するトナーが検討されている。例えば、特許文献1には、損失弾性率G”が、1×10Pa以上1×10Pa以下の範囲における損失正接の値と、損失弾性率G”が、1×10Paのおける損失正接の範囲を特定したトナーが提案されている。特許文献1によれば、構成単位としてノボラックを含むポリエステル樹脂を含有することで特有の粘弾性を達成しやすく、かつ高速定着性を有するトナーが得られる。
また、特許文献2には、50mgKOH以上200mgKOH以下の酸価を有し、ガラス転移点とフロー軟化点とが特定の関係を満たす線形ポリエステルと、非線形ポリエステルからなるポリエステル樹脂からなるトナー用樹脂が提案されている。
また、特許文献3には、軟化点や重量平均分子量の異なる2つのポリエステル樹脂を含有し、特定の温度における損失正接の比が特定の範囲にあるトナーバインダーが提案されている。特許文献3によれば、ポリエステル樹脂のポリカルボン酸成分中に炭素数4以上8以下のアルカンジカルボン酸および/またはアルケンジカルボン酸を0.1モル%以上10モル%以下含有すると、トナーの保存安定性やトナーに使用した際の透明性が良好であることが記載されている。また、ポリエステル樹脂のポリオール成分中にノボラック型樹脂のポリオキシアルキレンエーテルを0.02モル%以上10モル%以下含有するとトナーの保存安定性が良好であることが記載されている。
上記特許文献1に記載のトナー、特許文献2に記載のトナー用樹脂または特許文献3に記載のトナーバインダーを使用したトナーは、高速印刷に適用できるような低温定着性と耐ホットオフセット性をある程度有している。しかしながら、近年要求されているような毎分100枚程度の高速印刷に適用した場合、その定着性は十分とはいえず、また、長時間印刷後の濃度変動が大きくなることがあったり、白地部にカブリが発生することがあった。
また、特許文献4には、チタン触媒の存在下で、アジピン酸化合物およびアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたコハク酸化合物からなる群より選ばれたカルボン酸成分を縮合させて得られたポリエステル樹脂を含有した正帯電性トナーが提案されている。特許文献4に記載のトナーは、初期の帯電量が高く、初期のカブリや現像ゴーストが抑制される。しかしながら、この樹脂を負帯電性トナーに適用した場合、初期帯電量、初期のカブリが良化する効果は得られないことが特許文献4内に記載されている。また、このトナーを高速印刷に適用した場合、低温定着性が不十分であったり、長時間印刷後の濃度変動やカブリが増加してしまうことがあった。
特開2003−280243号公報 特開2008−122931号公報 特開2013−105074号公報 特開2013−33176号公報
本発明の目的は、上記の課題を解決したトナーを提供することにある。具体的には、高速印刷に対応した低温定着性と耐ホットオフセット性を有し、かつ長時間印刷した後の画像の濃度変動や白地部のカブリを抑制できるトナーおよび二成分系現像剤を提供することにある。
本発明は、結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを溶融混練する工程を経て得られるトナーであって、
該結着樹脂が、
多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有するポリエステル樹脂Aと、
多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有するポリエステル樹脂Bと、
を含有し、
該ポリエステル樹脂Aと該ポリエステル樹脂Bとの質量比率(ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂B)が、10/90以上60/40以下であり、
該ポリエステル樹脂Aの軟化点が、120℃以上180℃以下であり、
該ポリエステル樹脂Aが、該多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有し、かつ、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットを0.1モル%以上10.0モル%以下含有し、かつ、
該ポリエステル樹脂Aが、該多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸に由来する多価カルボン酸ユニットを15モル%以上50モル%以下含有し、
該ポリエステル樹脂Bの軟化点が、80℃以上100℃以下であり、
該ポリエステル樹脂Bが、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有し、かつ、
該ポリエステル樹脂Bが、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを90モル%以上含有する、
ことを特徴とするトナーである。
また、本発明は、前記トナーおよび磁性キャリアを含むことを特徴とする二成分系現像剤である。
本発明によれば、高速印刷に対応した低温定着性と耐ホットオフセット性を有し、かつ長時間印刷した後の画像の濃度変動や白地部のカブリを抑制できるトナーおよび二成分系現像剤を提供することができる。
図1は、本発明に使用することができる熱球形化処理装置の図である。
本発明のトナーは、結着樹脂として、芳香族ジオールを主成分とする軟化点の高いポリエステル樹脂Aと芳香族ジオールを主成分とする軟化点の低いポリエステル樹脂Bを含有し、溶融混練されて得られることを特徴とする。また、ポリエステル樹脂Aが、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットと、脂肪族ジカルボン酸に由来する多価カルボン酸ユニットを有することを特徴とする。また、ポリエステル樹脂Bは、多価アルコールユニットおよび多価カルボン酸ユニットの主要な成分が芳香環を有するジオールまたはジカルボン酸であることを特徴とする。このような構成にすることで高速印刷に対応した低温定着性と耐ホットオフセット性を有し、かつ長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリを抑制することができる。
従来は、軟化点の異なる2つのポリエステル樹脂を結着樹脂に用いることで、軟化点の低いポリエステルによりトナーの低温定着性を向上させ、軟化点の高いポリエステルによりトナーの耐ホットオフセット性を向上させていた。しかし、このようなトナーを用いて長時間印刷を行った場合、画像の濃度変動やカブリが発生することがある。この傾向は特に常温低湿環境や高温高湿において顕著である。この原因は、軟化点の低いポリエステル樹脂が長時間印刷におけるストレスによりトナー表面から削れ、帯電性を変化させているためと発明者らは考えている。本発明のようなポリエステル樹脂の構成にすることで、軟化点の低いポリエステル樹脂が長時間印刷後にもトナーから削れにくく、耐久安定性を向上させることができる。
そのメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。長時間印刷によるストレスで帯電性が変化してしまうのは、トナーの溶融混錬工程において、軟化点の低いポリエステル樹脂と軟化点の高いポリエステル樹脂の混合が不十分であるためだと考えている。混合が不十分であるとトナー化した際に軟化点の低いポリエステル樹脂がトナー表面に露出しやすく、長時間印刷によるストレスで削れやすくなると考えられる。軟化点の低いポリエステル樹脂がトナー表面に露出しにくくするためには溶融混練時に軟化点の低いポリエステル樹脂と軟化点の高いポリエステル樹脂とが均一に分散されるのが好ましい。
軟化点の異なるポリエステル樹脂を溶融混錬によって均一に分散するために、本発明者らは相溶性と立体障害の2つの因子に着目し、鋭意検討を行った。その結果、軟化点の高いポリエステル樹脂と軟化点の低いポリエステル樹脂の多価アルコールユニットの主要な成分を芳香族ジオール由来のものにすることで相溶性が向上することを見出した。さらに、軟化点の高いポリエステル樹脂にノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来するユニットと脂肪族ジカルボン酸に由来するユニットとを含有させることで溶融混練時の立体障害を克服できることを見出した。その結果、軟化点の異なるポリエステル樹脂を含有するトナーの耐久安定性が向上することを見出し、本発明に至った。
本発明のトナーは、結着樹脂と、着色剤と、ワックスを溶融混練することによって得られることを特徴とする。該結着樹脂に含有されるポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bは、着色剤とワックスと溶融混練される際に混合され、ポリエステル樹脂Bがポリエステル樹脂A中に分散されることで、長時間印刷後の濃度変動やカブリが抑制されたトナーが得られる。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂はポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bを含有する。結着樹脂100質量部中に占めるポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの含有量の和が90質量部以上であることが好ましい。
ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bはともに、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有している。本発明において多価アルコールユニットとは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価アルコール成分に由来する構成要素である。また、本発明において多価カルボン酸ユニットとは、ポリエステルの縮重合の際に使用した多価カルボン酸またはその無水物、低級アルキルエステルに由来する構成要素である。
〔ポリエステル樹脂A〕
[軟化点]
本発明のポリエステル樹脂Aの軟化点は120℃以上180℃以下であることを特徴とする。該ポリエステル樹脂Aの軟化点がこの範囲内であるとトナーの耐ホットオフセット性と低温定着性が良好である。該軟化点は、好ましくは125℃以上160℃以下である。該軟化点が120℃未満であるとトナーの耐ホットオフセット性が悪化し、180℃を超えるとトナーの低温定着性が悪化する。
[多価アルコールユニット]
本発明のポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bはともに、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有し、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有することを特徴とする。多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットが90モル%未満であると、画像のカブリが悪化する。ポリエステル樹脂Aの多価アルコールユニットが、後述するポリエステル樹脂Bと共通した芳香族ジオールに由来する構造を有しているため、溶融混練時に相溶しやすく、溶融混練後のポリエステルAとポリエステルBの分散性が向上する。
芳香族ジオールに由来する成分としては、例えば下記の化学式(1)で表されるビスフェノールおよびその誘導体が挙げられる。
Figure 0006407020
化学式(1)中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、「x+y」の平均値は0以上10以下である。
中でも、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの化学式(1)中のRが同じであると溶融混練時にポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとが相溶しやすいため好ましい。さらに、Rがともにプロピレン基であり、「x+y」の平均値が2以上4以下であるようなビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物が、トナーの帯電安定性の点で好ましい。
また本発明のポリエステル樹脂Aは、多価アルコールユニットの総モル数に対し、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットを0.1モル%以上10.0モル%以下含有することを特徴とする。
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルは、3価以上のアルコール性水酸基価を有し、酸成分と反応して網目の広い柔軟な架橋構造をとる。そのため、トナーの溶融混練工程においてポリエステル樹脂Bがポリエステル樹脂Aと混合される際、ポリエステル樹脂Aの架橋構造の架橋点付近における立体障害が軽減され、ポリエステル樹脂Bが絡みやすい。その結果、ポリエステル樹脂Bがポリエステル樹脂A中によく分散され、トナー表面への露出が減少するため、長時間印刷後のストレスに強いトナーとなる。ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルは、ノボラック型フェノール樹脂と分子中に1個のエポキシ環を有する化合物との反応物である。
ノボラック型フェノール樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。エンサイクロペディア・オブ・ポリマーサイエンス・アンド・テクノロジー(インターサイエンス・パブリッシャーズ)第10巻1頁のフエノリツク・レジンズの項に記載されるように、塩酸、リン酸、硫酸などの無機酸またはパラトルエンスルホン酸、シュウ酸などの有機酸または酢酸亜鉛などの金属塩を触媒としてフェノール類とアルデヒド類からの重縮合により製造されるもの。フェノール類としては、フェノールや炭素数1以上35以下の炭化水素基および/またはハロゲン基を1個以上置換基として有する置換フェノールが挙げられる。置換フェノールの具体例としては、以下のものが挙げられる。クレゾール(オルソ体、メタ体もしくはパラ体)、エチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、フェニルフェノール、スチレン化フェノール、イソプロペニルフェノール、3−クロルフェノール、3−ブロムフェノール、3,5−キシレノール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−ジクロルフェノール、2,4−ジクロルフェノール、3−クロル−5−メチルフェノール、ジクロルキシレノール、ジブロムキシレノール、2,4,5−トリクロルフェノール、6−フェニル−2−クロルフェノール等。フェノール類は2種以上を併用してよい。これらの中ではフェノールおよび炭化水素基で置換された置換フェノールが好ましく、その中でも特にフェノール、クレゾール、t−ブチルフェノールおよびノニルフェノールが好ましい。フェノールとクレゾールは価格およびトナーの耐オフセット性を付与する点で好ましく、t−ブチルフェノールおよびノニルフェノールに代表される炭化水素基で置換された置換フェノールはトナーの帯電量の温度依存性を小さくする点で好ましい。アルデヒド類としては、ホルマリン(各種濃度のホルムアルデヒド溶液)、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは300以上8000以下、より好ましくは400以上3000以下、さらに好ましくは450以上2000以下である。
ノボラック型フェノール樹脂中の数平均のフェノール類の核体数は、特に限定されないが、好ましくは3以上60以下、より好ましくは3以上20以下、さらに好ましくは4以上15以下である。また、軟化点(JIS K2531;環球法)は、特に限定されないが、好ましくは40℃以上180℃以下、より好ましくは40℃以上150℃以下、さらに好ましくは50℃以上130℃以下である。軟化点が40℃以上であると、常温でトナーがブロッキングしにくいため好ましい。また軟化点が180℃以下であると、ポリエステル樹脂の製造過程でゲル化しにくいため好ましい。
分子中に1個のエポキシ環を有する化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。エチレンオキサイド(EO)、1,2−プロピレンオキサイド(PO)、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等。また炭素数1以上20以下の脂肪族1価アルコールもしくは1価フェノールのグリシジルエーテルも使用できる。これらの中ではEOおよび/またはPOが好ましい。ノボラック型フェノール樹脂1モルに対する、分子中に1個のエポキシ環を有する化合物の付加モル数は、特に限定されないが、好ましくは1モル以上30モル以下、より好ましくは2モル以上15モル以下、さらに好ましくは2.5モル以上10モル以下である。また、ノボラック型フェノール樹脂中のフェノール性水酸基1個に対する分子中に1個のエポキシ環を有する化合物の平均付加モル数は、特に限定されないが、好ましくは0.1モル以上10モル以下、より好ましくは0.1モル以上4モル以下、さらに好ましくは0.2モル以上2モル以下である。
本発明で特に好ましく用いられるノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルの構造を以下に例示する。
Figure 0006407020
上記の化学式(2)中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、xは0以上の数で、y1〜y3は各々独立に、0以上の数である。
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルの数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは300以上10000以下、より好ましくは350〜5000、さらに好ましくは450以上3000以下である。数平均分子量が300以上では、トナーの耐ホットオフセット性が良好となり好ましい。また、数平均分子量が10000以下では、ポリエステル樹脂Aの製造過程でゲル化を引き起こしにくいため好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルの水酸基価(アルコール性およびフェノール性水酸基の合計)は、特に限定されないが、好ましくは10mgKOH/g以上550mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以上500mgKOH/g以下、さらに好ましくは100mgKOH/g以上450mgKOH/g以下である。また、水酸基価のうち、フェノール性水酸基価は、特に限定されないが、好ましくは0mgKOH以上500mgKOH/g以下、より好ましくは0mgKOH以上350mgKOH/g以下、さらに好ましくは5mgKOH以上250mgKOH/g以下である。
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルは、例えば、必要により触媒(塩基性触媒または酸性触媒)の存在下、ノボラック型フェノール樹脂に分子中に1個のエポキシ環を有する化合物を付加反応させることにより得られる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは20℃以上250℃以下、より好ましくは70℃以上200℃以下であり、常圧下、加圧下、または、減圧下においても行うことができる。また反応は溶媒(例えばキシレン、ジメチルホルムアミドなど)あるいは他の2価アルコール類および/または他の3価以上のアルコール類の存在下で行うこともできる。
ポリエステル樹脂A中の多価アルコールユニットの総モル数に対する、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットの含有量が0.1モル%未満であると、前述した網目の広い柔軟な架橋構造部分が少なくなる。そのため、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとの分散性が向上せず、長時間印刷後の濃度変動やカブリの抑制効果が得られない。一方、前記多価アルコールユニットの含有量が10.0モル%を超えると、ポリエステル樹脂Aのゲル分が多くなりすぎるため、溶融混練時にポリエステル樹脂AとポリエステルBとが混ざりにくくなり、やはり長時間印刷後の濃度変動やカブリの抑制効果が得られない。
ポリエステル樹脂Aの多価アルコールユニットを構成する成分としては、前記芳香族ジオールや、前記ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル以外に、必要に応じて、以下の多価アルコール成分を使用することができる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
[多価カルボン酸ユニット]
本発明のポリエステル樹脂Aは、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸に由来する多価カルボン酸ユニットを15モル%以上50モル%以下含有することを特徴とする。
炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸は、アルコール成分と反応すると、ポリエステルの主鎖内に直鎖状の炭化水素構造を有するため、主鎖が部分的に柔軟な構造となる。そのため、トナーの溶融混練工程において、後述する軟化点の低いポリエステル樹脂Bは、この柔軟な構造を起点に軟化点の高いポリエステル樹脂Aと混合され、ポリエステル樹脂Aの主鎖とポリエステル樹脂Bとが絡み合って分散性が向上する。
炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸としては、例えば以下のものが挙げられる。アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸などのアルキルジカルボン酸、これらの酸の無水物、これらの酸の低級アルキルエステルなど。また、それらの主鎖の一部がメチル基、エチル基、オクチル基などのアルキル基、またはアルキレン基で分岐した構造を持つ化合物が挙げられる。該直鎖状炭化水素の炭素数は、好ましくは4以上12以下であり、より好ましくは4以上10以下である。
使用される脂肪族ジカルボン酸が、炭素数が3以下の直鎖状炭化水素を主鎖とした両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸であると、ポリエステル樹脂Aの主鎖が柔軟になる効果が得られにくく、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリが悪化する。また、炭素数が17以上の直鎖状炭化水素を主鎖とした両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸であると、トナーの耐ホットオフセット性が低下する。また、1,4−シクロヘキサン二カルボン酸やシクロヘキセン−4.5−ジカルボン酸などの、シクロヘキサン骨格やシクロヘキセン骨格にカルボキシル基が結合したジカルボン酸では、ポリエステル樹脂Aの主鎖が柔軟になる効果が得られにくく、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリの抑制効果が得られない。
前記脂肪族カルボン酸ユニットの含有量が15モル%未満であると、ポリエステル樹脂Aの主鎖内の部分的に柔軟な構造部分が少ないために、ポリエステル樹脂Bとの分散性が悪化し、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリが悪化する。一方、該脂肪族カルボン酸ユニットの含有量が50モル%を超えるとポリエステル樹脂Aの主鎖が柔軟になりすぎ、ポリエステル樹脂Aが分子内で絡み合ってしまい、かえってポリエステル樹脂Bとの混ざりあい難くなるため長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリの抑制効果が得られない。
該ポリエステル樹脂Aに含有されるその他の多価カルボン酸ユニットとしては、例えば以下のものが挙げられる。フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類またはその無水物;炭素数6以上18以下のアルキル基またはアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸およびシトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸類またはその無水物。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やそれらの無水物のような、芳香環をもつカルボン酸またはその誘導体が、トナーの耐ホットオフセット性が向上しやすいため好ましく用いられる。
〔ポリエステル樹脂B〕
本発明のポリエステル樹脂Bは、多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを含有する。
[軟化点]
本発明のポリエステル樹脂Bの軟化点は80℃以上100℃以下であることを特徴とする。該ポリエステル樹脂Bの軟化点がこの範囲であるとトナーの保存性と低温定着性が良好である。該軟化点は、好ましくは85℃以上100℃以下である。該軟化点が80℃未満であるとトナーの保存性が悪化し、100℃を超えるとトナーの低温定着性が悪化する。
[多価アルコールユニット]
ポリエステル樹脂Bは、多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有することを特徴とする。多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットの含有量が90モル%未満であると、カブリが悪化する。ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bとの相溶性を確保するため、この値は、95モル%以上であることが好ましく、より好ましくは100モル%である。
ポリエステル樹脂Bの多価アルコールユニットを形成する芳香族ジオール以外の成分としては、以下の多価アルコール成分を使用することができる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
[多価カルボン酸ユニット]
本発明のポリエステル樹脂Bは、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを90モル%以上含有することを特徴とする。芳香族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットの含有量が上記範囲内であると、ポリエステル樹脂Bとポリエステル樹脂Aとの相溶性が向上し、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリを抑制できる。芳香族ジカルボン酸またはその誘導体としては、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類またはその無水物が挙げられる。
またポリエステル樹脂Bは、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを0.1モル%以上10.0モル%以下含有すると、トナーの低温定着性がより良化するため好ましい。脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体としては、例えば以下のものが挙げられる。コハク酸、アジピン酸、セバシン酸およびアゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類またはその無水物;炭素数6以上18以下のアルキル基またはアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸およびシトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸類またはその無水物。中でも、コハク酸、アジピン酸、フマル酸やその酸無水物、低級アルキルエステルが好ましく用いられる。これら以外の多価カルボン酸ユニットとしては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の3価または4価のカルボン酸等が挙げられる。
また、本発明のポリエステル樹脂Bの酸価は、0mgKOH以上30mgKOH以下であることが環境による帯電量の変化が少ないため好ましく、より好ましくは0mgKOH以上20mgKOH以下である。
[樹脂Aと樹脂Bの比率]
本発明において、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bの質量比率A/B(ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂B)は10/90以上60/40以下であることを特徴とする。質量比率A/Bは、好ましくは20/80以上40/60以下である。質量比率A/Bがこの範囲内であると、トナーの低温定着性が良好で、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリが抑制される。質量比率A/Bが10/90未満であると、トナーの耐ホットオフセット性が低下したり、ポリエステル樹脂Aの含有量が少ないためにポリエステル樹脂Bが分散しにくく長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリが悪化する。質量比率A/Bが60/40を超えると、トナーの低温定着性が悪化する。
[ガラス転移温度]
また、ポリエステル樹脂Aは、示差走査熱量計(DSC)を用いてより測定される、ガラス転移温度Tg(80)とガラス転移温度Tg(180)が以下の数式(1)で表される関係を有することが好ましい。なお、Tg(80)は、樹脂を一旦80℃まで昇温させた後に30℃まで降温し、その後、再度昇温させて測定されるガラス転移温度である。また、Tg(180)は、樹脂を一旦180℃まで昇温させた後に30℃まで降温し、その後、再度昇温させて測定されるガラス転移温度である。Tg(80)とTg(180)が以下の式(1)を満足することが好ましい。Tg(80)およびTG(180)の測定方法は、「実施例」の欄において詳述する。
−1.0≦Tg(80)−Tg(180)≦1.0 ・・・(1)。
ポリエステル樹脂Aが上記の関係を満たす場合、ポリエステル樹脂Aの高分子鎖同士の絡み合いがほどけやすくなると思われ、溶融混練時にポリエステル樹脂Aがポリエステル樹脂Bとよく混ざりやすい。その結果、長時間印刷後の画像の濃度変動やカブリがさらに抑制される。
一般にガラス転移点は、同じ樹脂であっても、高分子鎖の絡み合いの程度によって影響を受ける。絡み合いの程度が大きいほどより高いガラス転移点を示す傾向にある。したがって、高分子鎖同士が絡み合いやすくほどけにくい樹脂は、80℃の昇温温度では絡み合いの影響をキャンセルしきれないので、Tg(80)はTg(180)に比べて大きな値を示す。一方、高分子鎖同士がほどけやすい樹脂は、80℃の昇温温度でも分子鎖同士の絡み合いの程度を小さくすることができるので、Tg(80)はTg(180)とほぼ変わらない値を示し、両者は±1.0℃以内の差となる。このように、Tg(80)とTg(180)の違いは樹脂の架橋構造に由来する。ポリエステルを構成する原材料によっても差が生まれ、また、原材料が同じであっても重縮合反応における反応温度や、真空度などによっても違いが生まれる。
なお、ポリエステル樹脂Bの場合、架橋構造をあまり有さず軟化点が低いことから、Tg(80)とTg(180)は原材料、重縮合条件によらずほぼ変わらない値を示し、±1.0℃以内の差となる。
〔ワックス〕
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの炭化水素系ワックスの酸化物またはそれらのブロック共重合物;カルナバワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などの脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどのアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの炭化水素系ワックス、もしくはカルナバワックスなどの脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。本発明においては、トナーの耐ホットオフセット性がより向上する点で、炭化水素系ワックスがより好ましい。
本発明では、ワックスは、結着樹脂100質量部あたり1質量部以上20質量部以下で使用されることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては45℃以上140℃以下であることが好ましい。ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が上記範囲内であるとトナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立できるため好ましい。
〔重合体C〕
本発明のトナーは、結着樹脂が、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が結合した構造を有する重合体Cを含有することが好ましい。この重合体Cは、ビニル系樹脂成分にポリオレフィンが結合した重合体、またはポリオレフィンにビニル系モノマーが結合したビニル系樹脂成分を有する重合体であることが好ましい。重合体Cは、トナー中において、ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂Bとワックスとの親和性を高めていると考えられる。そのため、トナー表面へのワックスの過剰な染み出しを抑制でき、画像の濃度変動やカブリがより抑制されるため好ましい。特に、炭化水素系ワックスと組み合わせた場合にその効果が大きくなる。
重合体Cの含有比率は、好ましくは結着樹脂100質量部中において2質量部以上10質量部以下、より好ましくは3質量部以上8質量部以下である。重合体Cの含有比率が上記範囲内の場合、トナーの低温定着性を維持しつつ耐久安定性をさらに良化することができる。
重合体Cにおけるポリオレフィンは、二重結合を1つ有する不飽和炭化水素系モノマーの重合体または共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができる。ポリオレフィンとしては、特にポリエチレン系、ポリプロピレン系が好ましく用いられる。
重合体Cにおけるビニル系樹脂成分に用いられるビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどのスチレンおよびその誘導体などのスチレン系モノマー。
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などのN原子を含むビニル系モノマー。
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸などの不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物などの不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルなどの不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸などのα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物などのα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、および、これらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系モノマー。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系モノマー。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステル。
重合体Cにおけるビニル系樹脂成分の構成単位として、スチレン系単位、エステル系単位さらにはアクリロニトリル単位、またはメタアクリロニトリル単位を含むことが好ましい。
本発明に用いられるビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が結合した構造を有する重合体Cは、前述したこれらのビニル系モノマー同士の反応や、一方の重合体のモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、顔料分散性を向上させ、トナーの帯電安定性、耐ブロッキング性を改善する目的で、上記ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂B、重合体C以外に下記の「その他の樹脂」を本発明の効果を阻害しない量で添加することも可能である。
〔その他の樹脂〕
「その他の樹脂」としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂。
〔着色剤〕
本発明のトナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤およびシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1などの油溶染料;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
〔添加剤〕
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速くかつ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸またはカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。ポジ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良く外添しても良い。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
本発明のトナーには、必要に応じて無機微粒子を含有させることもできる。無機微粒子は、トナー粒子に内添しても良く外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの無機微粒子(無機微粉体)が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイルまたはそれらの混合物などの疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m/g以上400m/g以下の無機微粒子が好ましく、耐久性安定化のためには、比表面積が10m/g以上50m/g以下の無機微粒子であることが好ましい。トナーの流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲内の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーなどの公知の混合機を用いることができる。
〔二成分系現像剤〕
本発明のトナーは、一成分系現像剤として使用できる。ドット再現性をより向上させるために、また長期間に亘り安定した画像を得るためには、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが好ましい。
[磁性キャリア]
磁性キャリアとしては、例えば以下のものが挙げられる。表面を酸化した鉄粉;未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属粒子;それらの合金粒子;酸化物粒子、フェライト等の磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、二成分系現像剤中のトナーの濃度は、好ましくは2質量%以上15質量%以下、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。
〔トナーの製造方法〕
トナー粒子を製造する方法としては、結着樹脂と、着色剤と、ワックスを溶融混練する必要があることから、結着樹脂と、着色剤と、ワックスを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕および分級する粉砕法が好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順の一例について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂およびワックス、着色剤、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーなどのバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸または2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工社製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルなどの粉砕機で粗粉砕した後、さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)などの分級機や篩分機を用いて分級し、分級品(トナー粒子)を得る。中でも、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)は、分級と同時にトナー粒子の球形化処理を行うことができ、転写効率の向上という点で好ましい。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理などのトナー粒子の表面処理を行うこともできる。
特に、加熱によるトナー粒子の表面処理は、トナーの円形度を増加させることが容易で、転写効率が向上するため好ましい。また、加熱によりワックスがトナー粒子の表面近傍に多く分布するため、トナーの定着工程においてワックスがより速く離型効果を発揮し、耐ホットオフセット性がさらに向上するため好ましい。例えば、図1で表される熱球形化処理装置を用いて、熱風により表面処理を行うこともできる。
図1において、原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、処理室6の中心軸上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ、粉体粒子供給口14から、熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給された混合物は、処理室6内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給された混合物は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7の熱風入口部から供給され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。このとき、略円錐状の分配部材12により、旋回される熱風の偏りを少なくすることができる。処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の熱風出口部11における温度が100℃以上300℃以下であることが好ましい。熱風供給手段7の熱風出口部11における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となり、さらに、耐ホットオフセット性が向上するため好ましい。
さらに、熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8(8−1、8−2、8−3)から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−20℃以上30℃以下であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であることが好ましい。次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室6の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段10の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室6の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室6内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体粒子供給口14から供給されるトナーの旋回方向、冷風供給手段8から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段7から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室6内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、トナーに強力な遠心力がかかり、トナーの分散性がさらに向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃ったトナーを得ることができる。
トナーの平均円形度は、0.930以上0.985以下であることが好ましい。また、トナー粒子に球形化処理などの表面処理や熱処理による表面処理を行った場合、0.955以上0.980以下であると、転写性の向上とクリーニング性を両立できるため好ましい。
さらに、必要に応じて、トナー粒子の表面に外添剤が外添処理される。外添剤を外添処理する方法としては、分級されたトナーと公知の各種外添剤を所定量配合し、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を外添機として用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。
また、熱処理による表面処理前に、外添剤を外添処理することもできる。この場合、熱処理によって外添剤がトナー粒子の表面に固着するために、長時間印刷によるストレスによってもトナー粒子の表面が削れにくくなる。そのため、常温低湿環境や高温高湿環境においても長時間印刷後の濃度変動が少なく、カブリが良化するため好ましい。
以下、実施例等により本発明を説明する。実施例に先立って、トナーおよび原材料の各種物性の測定法、および、結着樹脂(ポリエステル樹脂A、ポリエステル樹脂Bおよび重合体C)の製造例を説明する。
〔測定法〕
〈1.樹脂の軟化点の測定〉
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダ内に充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得る。
本発明においては、本装置に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2の値Xを求める(X=(Smax−Smin)/2)。そして、前記流動曲線においてピストンの降下量が「Smin+X」となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下のとおりである。
試験モード:昇温法。
開始温度:50℃。
到達温度:200℃。
測定間隔:1.0℃。
昇温速度:4.0℃/分。
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)。
予熱時間:300秒。
ダイの穴の直径:1.0mm。
ダイの長さ:1.0mm。
〈2.樹脂のガラス転移温度(Tg(80)、TG(180))の測定〉
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30℃以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。なお、Tg(80)の測定においては、樹脂を一旦80℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30℃以上100℃以下の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg(80))とする。また、Tg(180)の測定においては、樹脂を一旦180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30℃以上100℃以下の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg(180))とする。
〈3.ワックスの最大吸熱ピークの測定〉
ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、ワックス約10mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30℃以上200℃以下の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。なお、測定においては、一旦200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30℃以上200℃以下の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークを示す温度を、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度とする。
〈4.無機微粒子のBET比表面積の測定〉
無機微粒子のBET比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行う。具体的な測定方法は、以下のとおりである。
測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行う。本装置には真空ポンプ、窒素ガス配管、ヘリウムガス配管が接続される。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本発明における無機微粒子のBET比表面積とする。
なお、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、無機微粒子に窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)と外添剤の窒素吸着量Va(モル/g)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル/g)を縦軸とした吸着等温線を得る。次いで、外添剤の表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル/g)を、下記のBET式を適用して求める。
Pr/Va(1−Pr)=1/(Vm×C)+(C−1)×Pr/(Vm×C)
ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈できる。この直線をBETプロットという。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引くと、その直線の傾きの値と切片の値が算出できる。これらの値を上記の数式に代入して、得られた連立方程式を解くと、VmとCが算出できる。
さらに、ここで算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm)から、下記の式に基づいて、無機微粒子のBET比表面積S(m/g)を算出する。
S=Vm×N×0.162×10−18
ここで、Nはアボガドロ数(モル−1)である。
本装置を用いた測定は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋の質量を精秤する。そして、ロートを使ってこの試料セルの中に約0.1gの外添剤を入れる。
無機微粒子を入れた該試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置 バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。なお、真空脱気の際には、無機微粒子が真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。試料セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、試料セル内に窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。そして、この試料セルの質量を精秤し、風袋の質量との差から外添剤の正確な質量を算出する。なお、この際に、試料セル内の外添剤が大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、無機微粒子が入った該試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。そして、この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、本装置の分析ポートに試料セルをセットする。なお、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行う。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を、同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、本装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入してトナーに窒素分子を吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより前記吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。なお、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。さらに、このVmの値を用いて、上述したように無機微粒子のBET比表面積を算出する。
〈5.トナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定〉
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定および測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムを脱イオン水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の(1)〜(7)のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を脱イオン水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
〈6.トナーの平均円形度の測定〉
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定および解析条件で測定する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローセルに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512画素の画像処理解像度(1画素あたり0.37×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1.000になり、粒子像外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200以上1.000以下の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
具体的な測定方法は、以下のとおりである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」を脱イオン水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。さらに測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量の脱イオン水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用する。該手順に従い調製した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を指定することにより、その範囲内の粒子の個数割合(%)、平均円形度を算出することができる。トナーの平均円形度は、円相当径1.98μm以上39.96μm以下とし、トナーの平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」を脱イオン水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.98μm以上39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定および解析条件で測定を行った。
〈7.樹脂の酸価測定〉
ポリエステル樹脂の酸価は以下の方法により測定する。酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。ポリエステル樹脂の酸価はJISK 0070−1992に準じて測定する。具体的には、以下の手順に従う。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、脱イオン水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mlの脱イオン水に溶かし、エチルアルコール(95vol%)を加えて1リットルとする。炭酸ガス等に触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。前記水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/l塩酸25mlを三角フラスコに取り、前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウム溶液の量から求める。前記0.1モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕したポリエステル樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン:エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。なお、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン:エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。
〔結着樹脂の製造例〕
〈製造例A1〉
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン56.2質量部(0.158モル:多価アルコールの総モル数に対して97モル%)、テレフタル酸16.9質量部(0.102モル:多価カルボン酸の総モル数に対して55モル%)、ノボラック型フェノール樹脂(核体数約5のエチレンオキシド5モル付加物)1.1質量部(0.0016モル:多価アルコールの総モル数に対して3モル%)、アジピン酸6.4質量部(0.044モル:多価カルボン酸の総モル数に対して25モル%)およびチタンテトラブトキシド0.6質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコ内に入れた。そして、該4つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーおよび窒素導入管を取りつけ、該4つ口フラスコをマントルヒーター内においた。次にフラスコ内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸5.8質量部(0.030モル:多価カルボン酸の総モル数に対して20モル%)を添加し、180℃で10時間反応させ(第2反応工程)、ポリエステル樹脂A1を得た。
このポリエステル樹脂A1の軟化点は150℃であり、酸価は20mg/KOHであった。また、Tg(80)は60.0℃、Tg(180)は59.8℃であった。ポリエステル樹脂A1の多価アルコールユニットを構成する成分、多価カルボン酸ユニットを構成する成分について表1に示す。また、ポリエステル樹脂A1の物性を表2に示す。
〈製造例A2〉
製造例A1の第2反応工程において、無水トリメリット酸を添加後にフラスコ内を500Pa以上2000Pa以下に減圧し、160℃で5時間反応させたこと以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A2を得た。ポリエステル樹脂A2の物性を表2に示す。
〈製造例A3〜A6、A20およびA21〉
製造例A1において、ポリエステル樹脂A3、A4およびA20に関しては第2反応工程の反応時間を短くし、ポリエステル樹脂A5、A6およびA21に関しては第2反応工程の反応時間を長くした以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A3〜A6、A20およびA21を得た。
〈製造例A7〜A11、A22およびA23〉
製造例A1において、第1反応工程で使用する多価アルコール成分とのモル比率を表1のように変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A7〜A11、A22およびA23を得た。その際、多価アルコールの総モル数が製造例A1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例A12〜A17、A24〜A27〉
製造例A1において、第1反応工程で使用する多価カルボン酸成分とのモル比率を表1のように変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A12〜A17、A24〜A27を得た。その際、多価カルボン酸の総モル数が製造例A1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例A18〉
製造例A1において、第1反応工程および第2反応工程で使用する多価カルボン酸成分とのモル比率を表1のように変更したこと、第2反応工程の反応時間を12時間に変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A18を得た。その際、多価カルボン酸の総モル数が製造例A1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例A19〉
製造例A1において、第1反応工程および第2反応工程で使用する多価カルボン酸成分とのモル比率を表1のように変更したこと、第2反応工程の反応時間を7時間に変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂A19を得た。その際、多価カルボン酸の総モル数が製造例A1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例B1〉
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン59.3質量部(0.167モル:多価アルコールの総モル数に対して100モル%)、テレフタル酸24.2質量部(0.146モル:多価カルボン酸の総モル数に対して94モル%)、フマル酸0.48質量部(0.0016モル:多価カルボン酸の総モル数に対して1モル%)およびチタンテトラブトキシド0.5質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコ内に入れた。そして、該4つ口フラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサーおよび窒素導入管を取りつけ、該4つ口フラスコをマントルヒーター内においた。次にフラスコ内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸1.6質量部(0.008モル:多価カルボン酸の総モル数に対して5モル%)を添加し、180℃で1時間反応させ(第2反応工程)、ポリエステル樹脂B1を得た。
このポリエステル樹脂B1の軟化点は90℃であり、酸価は6であった。また、Tg(80)は56.0℃、Tg(180)は56.0℃であった。ポリエステル樹脂B1の多価アルコールユニットを構成する多価アルコール成分、多価カルボン酸ユニットを構成する多価カルボン酸成分について表1に示す。ポリエステル樹脂B1の物性を表2に示す。
〈製造例B2〜B5、B7およびB15〉
製造例B1において、第1反応工程で使用する多価カルボン酸成分とのモル比率を表1のように変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂B2〜B5、B7およびB15を得た。その際、多価カルボン酸の総モル数が製造例B1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例B6およびB12〉
製造例B1において、第1反応工程で使用する多価カルボン酸成分とのモル比率を表1のように変更したこと、第2反応工程を行わなかった以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂B6およびB12を得た。その際、多価カルボン酸の総モル数が製造例B1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
〈製造例B8〜B11、B13およびB14〉
製造例B1において、第1反応工程の反応時間を変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂B8〜B11、B13およびB14を得た。
〈製造例B16〉
製造例B1において、第1反応工程で使用する多価アルコール成分とのモル比率を表1のように変更した以外は同様にして反応を行い、ポリエステル樹脂B16を得た。その際、多価アルコールの総モル数が製造例B1と同じになるように原材料の質量部を調整した。
Figure 0006407020
Figure 0006407020
〈製造例C1〉
下記表3に示す材料を容量4Lのオートクレーブ内に仕込み、系内の雰囲気を窒素置換後、昇温撹拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のジ−tert−ブチルパーオキシドのキシレン溶液50質量部を5時間連続的に滴下し、冷却後溶媒を分離除去し、ポリエチレンに共重合体がグラフトした重合体C1を得た。重合体C1は、軟化点(Tm)110℃、ガラス転移温度(Tg)64℃であり、重合体C1のTHF可溶分のGPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)7400、数平均分子量(Mn)2800であった。原料の、不飽和結合を1つ以上有するポリエチレンに相当するピークは認められなかった。
Figure 0006407020
〈実施例1〉
下記表4に示す材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20/秒、回転時間5分間で混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。
Figure 0006407020
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、フロイント・ターボ(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。運転条件は、分級ローター回転数を130/秒、分散ローター回転数を120/秒とした。
このトナー粒子100質量部に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積25m/gの疎水性シリカ微粒子4.0質量部、および、イソブチルトリメトキシシラン16質量%で表面処理したBET比表面積180m/gの酸化チタン微粒子0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業(株)製)で、回転数30/秒、回転時間10分間で混合した。このトナー粒子を用い、図1に示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件はフィード量=5kg/時とし、また、熱風温度=210℃、熱風流量=6m/分、冷風温度=5℃、冷風流量=4m/分、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/分、インジェクションエア流量=1m/分とした。
100質量部の熱処理トナー粒子に、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理したBET比表面積25m/gの疎水性シリカ微粒子1.0質量部、ポリジメチルシロキサン10質量%で表面処理したBET比表面積100m/gの疎水性シリカ微粒子0.8質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業(株)製)で回転数30/秒、回転時間10分間として混合して、トナー1を得た。トナー1の重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.965であった。
〈実施例2〉
実施例1において、表面処理装置による熱処理工程の前に外添工程(シリカ微粒子の添加)を行わなかった以外は実施例1と同様にして製造を行い、トナー2を得た。トナー2の重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.955であった。
〈実施例3〉
実施例2において、表面処理装置による熱処理を行わなかった以外は同様にして製造を行い、トナー3を得た。トナー3の重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.955であった。
〈実施例4〉
実施例3において、微粉砕した後の分級をファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)から回転型分級機TSP−200(ホソカワミクロン社製)に変更した以外は同様にして製造を行い、トナー4を得た。回転型分級機TSP−200の運転条件は、分級ローター回転数を50.0/秒で行った。トナー4の重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.950であった。
〈実施例5および6〉
実施例4において、重合体Cの質量部を表5に示すように変更した以外は同様にして製造を行い、トナー5および6を得た。トナー5および6の重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.950であった。
〈実施例7〜38〉
実施例4において、炭化水素ワックスをエステルワックス(最大吸熱ピークのピーク温度85℃)に変更し、他の材料も表5に示すように変更した以外は同様にして製造を行い、トナー7〜38を得た。これらの各トナーの重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.950であった。
〈比較例1〜14〉
実施例4において、ポリエステル樹脂Aとポリエステル樹脂Bを表5に示すように変更した以外は同様にして製造を行い、トナー40〜53を得た。これらの各トナーの重量平均粒径(D4)は6.2μmであり、平均円形度は0.950であった。
Figure 0006407020
〈実施例101〉
[1.磁性コア粒子の製造]
下記表6に示すフェライト原材料を秤量した。その後、ジルコニア(φ10mm)のボールを用いた乾式ボールミルで2時間粉砕・混合した。
Figure 0006407020
次いで、バーナー式焼成炉を用い大気中で1000℃で3時間焼成し、表6の右欄に示す組成の仮焼フェライトを作製した。この仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、ジルコニア(φ10mm)のボールを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで2時間粉砕した。このようにして得られたスラリーを、ジルコニアのビーズ(φ1.0mm)を用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、フェライトスラリーを得た。このフェライトスラリー中に、バインダーとして仮焼フェライト100質量部に対してポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、約36μmの球状粒子に造粒した。
次いで、焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%以下)で、1150℃で4時間焼成した。焼成によって得られた凝集粒子を解砕した後に、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、磁性コア粒子1を得た。
[2.コート樹脂の製造]
下記表7に示す材料を、還流冷却器、温度計、窒素導入管および攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコ内に添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、2.0質量部のアゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してコート樹脂1を得た。
Figure 0006407020
[3.磁性キャリア製造]
前記コート樹脂1を20.0質量部、トルエンを80.0質量部、ビーズミルで分散混合し、樹脂液1を得た。
次いで、前記磁性コア粒子1を100質量部、ナウタミキサ内に投入し、さらに、前記樹脂液1を樹脂成分として2.0質量部になるようにナウタミキサ内に投入した。減圧下で温度70℃に加熱し、100rpmで混合し、4時間かけて溶媒除去および塗布操作を行った。その後、得られた試料をジュリアミキサー内に移し、窒素雰囲気下、温度100℃で2時間熱処理した後、目開き70μmの篩で分級して磁性キャリア1を得た。得られた磁性キャリア1の体積分布基準50%粒径(D50)は、38.2μmであった。
[4.二成分系現像剤の製造]
前記トナー1と前記磁性キャリア1を用いて、トナー濃度が8質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で回転数を0.5/秒、回転時間を5分間として混合し、二成分系現像剤1を得た。この現像剤を下記の評価に供した。
[5.現像性評価]
画像形成装置としてキヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROをプロセススピードを自由に設定できるように改造して、前記二成分系現像剤1について、評価を行った。
常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)、常温低湿環境下(温度23℃、相対湿度5%)、高温高湿環境下(温度30℃、相対湿度80%)のそれぞれにおいて、プロセススピードを450mm/secに変更した条件で画出し評価(A4横、80%印字比率、5,000枚連続通紙)を行った。5,000枚の連続通紙時間中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行った。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。該評価環境において、FFH画像(ベタ部)のトナーの紙上への載り量が0.45mg/cmとなるように調整した。FFH画像とは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hを1階調目(白地部)、FFHを256階調目(ベタ部)とする画像である。
初期(1枚目)と5,000枚連続通紙時の画出し評価の項目と評価基準を以下に示す。また評価結果を表9〜11に示す。
(1)画像濃度の測定
X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用し、初期(1枚目)および5,000枚目のFFH画像部:ベタ部の画像濃度を測定し、両画像濃度の差Δから、以下の基準でランク付けした。
(評価基準)
A:0.05未満 (非常に優れている。)
B:0.05以上0.10未満 (良好である。)
C:0.10以上0.20未満 (本発明の効果が得られているレベルである。)
D:0.20以上 (本発明の効果が十分に得られていないレベルである。)。
(2)カブリの測定
画出し前の評価紙の平均反射率Dr(%)をリフレクトメータ(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。また、初期(1枚目)および5,000枚目の、00H画像部:白地部の反射率Ds(%)を測定した。得られたDrおよびDs(初期(1枚目)および5,000枚目)より、下記式を用いてカブリ(%)を算出した。得られたカブリの値から、下記の評価基準に従ってランク付けした。
カブリ(%)=Dr(%)−Ds(%)。
(評価基準)
A:0.5%未満 (非常に優れている。)
B:0.5%以上1.0%未満 (良好である。)
C:1.0%以上2.0%未満 (本発明の効果が得られているレベルである。)
D:2.0%以上 (本発明の効果が十分に得られていないレベルである。)
[6.定着性(低温定着性、耐ホットオフセット性)評価]
キヤノン(株)製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造して、前記二成分系現像剤1について、定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。その後、常温常湿度環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)において、プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない温度幅(定着可能温度以上でオフセット発生温度以下)を定着可能領域とした。定着可能領域の下限温度を低温定着温度、上限温度を耐ホットオフセット温度とした。
低温定着温度、耐ホットオフセット温度を以下の基準でランク付けした。評価結果を表12に示す。
(低温定着温度の評価基準)
A:140℃未満 (非常に優れている。)
B:140℃以上、150℃未満 (良好である。)
C:150℃以上、160℃未満 (本発明の効果が得られているレベルである。)
D:160℃以上 (本発明の効果が十分に得られていないレベルである。)。
(耐ホットオフセット温度の評価基準)
A:210℃以上 (非常に優れている。)
B:200℃以上、210℃未満 (良好である。)
C:190℃以上、195℃未満 (本発明の効果が得られているレベルである。)
D:190℃未満 (本発明の効果が十分に得られていないレベルである。)
〈実施例102〜138および比較例101〜114〉
実施例101において、評価に用いる二成分系現像剤を表8に記載の二成分現像剤に変更する以外は同様にして、評価を行った。評価結果を表9〜表12に示す。
Figure 0006407020
Figure 0006407020
Figure 0006407020
Figure 0006407020
Figure 0006407020
1.原料定量供給手段
2.圧縮気体流量調整手段
3.導入管
4.突起状部材
5.供給管
6.処理室
7.熱風供給手段
8.冷風供給手段
9.規制手段
10.回収手段
11.熱風出口部
12.分配部材
13.旋回部材
14.粉体粒子供給口

Claims (7)

  1. 結着樹脂と、着色剤と、ワックスとを溶融混練する工程を経て得られるトナーであって、
    該結着樹脂が、
    多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有するポリエステル樹脂Aと、
    多価アルコールユニットと多価カルボン酸ユニットを有するポリエステル樹脂Bと、
    を含有し、
    該ポリエステル樹脂Aと該ポリエステル樹脂Bとの質量比率(ポリエステル樹脂A/ポリエステル樹脂B)が、10/90以上60/40以下であり、
    該ポリエステル樹脂Aの軟化点が、120℃以上180℃以下であり、
    該ポリエステル樹脂Aが、該多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有し、かつ、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルに由来する多価アルコールユニットを0.1モル%以上10.0モル%以下含有し、かつ、
    該ポリエステル樹脂Aが、該多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、炭素数4以上16以下の直鎖状炭化水素を主鎖として両末端にカルボキシル基を有する脂肪族ジカルボン酸に由来する多価カルボン酸ユニットを15モル%以上50モル%以下含有し、
    該ポリエステル樹脂Bの軟化点が、80℃以上100℃以下であり、
    該ポリエステル樹脂Bが、該多価アルコールユニットの総モル数に対し、芳香族ジオールに由来する多価アルコールユニットを90モル%以上含有し、かつ、
    該ポリエステル樹脂Bが、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを90モル%以上含有する、
    ことを特徴とするトナー。
  2. 前記ポリエステル樹脂Aにおいて、
    示差走査熱量計(DSC)を用いて、一旦80℃まで昇温させた後に30℃まで降温し、その後、再度昇温させて測定されるガラス転移温度Tg(80)と、
    示差走査熱量計(DSC)を用いて、一旦180℃まで昇温させた後に30℃まで降温し、その後、再度昇温させて測定されるガラス転移温度Tg(180)と、
    が、以下の数式(1)で表される関係を有する、請求項1に記載のトナー:
    −1.0≦Tg(80)−Tg(180)≦1.0 ・・・(1)。
  3. 前記ポリエステル樹脂Bが、多価カルボン酸ユニットの総モル数に対し、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体に由来する多価カルボン酸ユニットを0.1モル%以上10.0モル%以下含有する、請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記ワックスが、炭化水素ワックスである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記結着樹脂が、さらに、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物とが結合した構造を有する重合体Cを含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナーおよび磁性キャリアを含むことを特徴とする二成分系現像剤。
  7. 前記二成分系現像剤中のトナーの濃度が、2質量%以上15質量%以下である、請求項6に記載の二成分系現像剤。
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