JP2010026185A - トナー、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

トナー、現像装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 結着樹脂として、非晶質ポリエステルと結晶性ポリエステルとを含むトナー粒子で構成される低温定着用トナーにおいて、結晶性ポリエステルの均一な結晶化が促進されて、保存安定性の低下が防止された低温定着用トナーを提供する。
【解決手段】 トナーを構成するトナー粒子は、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含み、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トナー、現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した画像形成装置では、回転駆動する感光体表面が帯電装置によって均一に帯電され、露光装置によって帯電した感光体表面にレーザ光が照射されて感光体表面に静電潜像が形成される。次に、現像装置によって感光体表面上の静電潜像が現像されて感光体表面にトナー像が形成される。そして、転写装置によって感光体表面上のトナー像が記録媒体上に転写され、定着装置によって加熱加圧されることによって、トナー像が記録媒体上に固定される。また、感光体表面上に残留したトナーは、クリーニング装置によって除去されて、所定の回収部に回収されるとともに、クリーニングされた後の感光体表面は、除電装置によって残留電荷が除去されて、次の画像形成に備える。
感光体表面上の静電潜像を現像する現像剤としては、トナーのみからなる一成分現像剤や、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤が一般に用いられる。一成分現像剤はキャリアを使用しないため、トナーとキャリアとを均一に混合するための撹拌機構などを必要とせず、現像装置がシンプルになるといった利点を有するが、トナーの帯電量が安定しにくいなどの欠点がある。二成分現像剤は、トナーとキャリアとを均一に混合するための撹拌機構などを必要とすることから、現像装置が複雑になるといった欠点を有するが、帯電量の安定性や高速機への適合性に優れることから、高速画像形成装置やカラー画像形成装置によく使用されている。
また、省エネルギー化の要望に応えるため、低温で定着できるトナーの開発が進められている。このような、低温定着可能なトナーは、結着樹脂として、非晶質ポリエステルと結晶性ポリエステルとを含む。結晶性ポリエステルを含有したトナーは、比較的低い温度で溶融し、かつ定着強度の高いトナーとなるが、結晶性ポリエステルの結晶化度が低下すると、トナーの保存安定性が低下し、トナー粒子の凝集が発生する場合がある。
このような課題を解決するために、特許文献1には、結着樹脂として、脂肪酸アミドまたはキナクリドンからなる結晶核剤を含有した結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含むトナーが開示されている。
特開2006−113473号公報
特許文献1に開示されるトナーにおいては、脂肪酸アミドまたはキナクリドンからなる結晶核剤が結晶性ポリエステルの結晶化を促進するので、トナーの保存安定性が低下するのを抑制し、トナー粒子の凝集が発生するのを抑制することができる。
しかしながら、前記結晶核剤の融点と結晶性ポリエステルの融点とが異なる上、溶融状態における結晶性ポリエステルの粘度が低いため、溶融混練してトナーを製造するときに、結晶性ポリエステルからなるドメイン中に結晶核剤を均一に分散させることが困難である。そのため、トナー粒子中の結晶性ポリエステルの均一な結晶化が困難となり、充分なトナーの保存安定性の低下抑制効果が得られない。また、結晶核剤としてキナクリドンをカラートナーに添加する場合には、トナーの色味が変化するといった問題もある。
したがって本発明の目的は、結着樹脂として、非晶質ポリエステルと結晶性ポリエステルとを含む低温定着用トナーにおいて、結晶性ポリエステルの均一な結晶化が促進されて、保存安定性の低下が防止された低温定着用トナーを提供することである。また、該トナーを用いて現像を行う現像装置、および該現像装置を備えた画像形成装置を提供することである。
本発明は、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含むトナー粒子で構成されるトナーであって、
トナー粒子中に、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されていることを特徴とするトナーである。
また本発明は、前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が、20nm以上100nm以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、表面に担持する脂肪酸アミドが、前記結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05以上0.1以下となるように内添されていることを特徴とする。
また本発明は、前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5以上15以下となるように、脂肪酸アミドを担持していることを特徴とする。
また本発明は、前記脂肪酸アミドが、エチレンビスステアリン酸アミドであることを特徴とする。
また本発明は、前記トナーを含む現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置である。
また本発明は、前記現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含み、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されているトナー粒子で構成されるトナーである。脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、溶融混練などによって、容易に結晶性ポリエステル中に均一に分散される。そのため、基体であるシリカ粒子の表面に担持される脂肪酸アミドは、結晶性ポリエステル中に均一に分散されることになる。したがって、トナー粒子中の結晶性ポリエステルの均一な結晶化が可能となり、トナーの保存安定性の低下を防止することができ、トナー粒子の凝集が発生するのを防止することができる。
また本発明によれば、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が、20nm以上100nm以下である。脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が20nm以上であることによって、シリカ粒子が凝集するのが防止され、一次粒子の状態でトナー粒子中に分散させて内添することができる。そして、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が100nm以下であることによって、充分に大きな比表面積を有するシリカ粒子となり、脂肪酸アミドを表面に担持する担持能力が高いシリカ粒子となる。そのため、シリカ粒子自体の添加量が少量の状態で、結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を得ることができる。
また本発明によれば、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、表面に担持する脂肪酸アミドが、結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05以上0.1以下となるように内添されている。脂肪酸アミドが結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05以上となるように、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されることによって、結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を得ることができる。そして、脂肪酸アミドが結晶性ポリエステルに対して重量比で0.1以下となるように、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されることによって、トナーの低温定着性を維持することができる。
また本発明によれば、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子では、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5以上15以下となるように、脂肪酸アミドを担持している。基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5以上となるように脂肪酸アミドを担持することによって、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、溶融混練などによって結晶性ポリエステル中に均一に分散される分散能力が維持される。そして、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で15以下となるように脂肪酸アミドを担持することによって、脂肪酸アミドによる結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を維持した上で、基体であるシリカ粒子の含有量が多くなり過ぎるのを防止して、結着樹脂としての結晶性ポリエステルおよび非晶質ポリエステルが脆くなるのを防止することができ、定着強度が低下するのを防止することができる。
また本発明によれば、脂肪酸アミドが、エチレンビスステアリン酸アミドである。エチレンビスステアリン酸アミドは結晶性が高く、トナーの保存安定性の低下を防止できる。
また本発明によれば、現像装置は、保存安定性に優れた前記トナーを含む現像剤を用いて現像する。そのため、高画質なトナー像を長期にわたって形成することができる。
また本発明によれば、画像形成装置は、前記現像装置を備えることによって実現され、長期にわたって安定して高画質画像を形成することができる。
本発明のトナーは、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含むトナー粒子で構成される低温定着用トナーであり、トナー粒子中に脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されている。ここで、本発明における低温定着用トナーとは、
80〜150℃の温度で定着可能なトナーのことである。また、本発明のトナーは、その体積平均粒子径が4〜7μmであることが好ましい。体積平均粒子径が4μm未満では流動性が悪くハンドリングが困難になり、7μmを超えるとドット再現性が低下する。ここで、体積平均粒子径は、レーザ回折・散乱法粒度分布測定装置により測定されたものである。
<結着樹脂>
本発明のトナーを構成するトナー粒子は、結着樹脂として、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含む。結晶性ポリエステルとは、結晶性指数が0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.2であるポリエステルをいい、非晶質ポリエステルとは、結晶性指数が1.5より大きいか、0.6未満であり、好ましくは1.5より大きいポリエステルをいう。ここで、結晶性指数とは、樹脂の結晶化の度合いの指標となる物性であり、軟化点と吸熱の最高ピーク温度との比(軟化点/吸熱の最高ピーク温度)により定義されるものである。結晶性指数が1.5を超える樹脂は非晶質であり、0.6未満の樹脂は結晶性が低く、非晶質部分が多い。結晶化の度合いは、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(たとえば、反応温度、反応時間、冷却速度)などにより調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超えるピークはガラス転移に起因するピークとする。
結晶性ポリエステルおよび非晶質ポリエステルは、たとえば特開2006−113473号公報で開示される公知の方法で製造でき、原料モノマーとしてアルコール成分とカルボン酸成分を縮重合させて得られる。
結晶性ポリエステルは、結晶性ポリエステルにおけるアルコール成分として、炭素数2〜8の脂肪族ジオールなどの、樹脂の結晶性を促進させるモノマーが含有されていることが好ましい。
炭素数2〜8の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどが挙げられ、特にα,ω−直鎖アルカンジオールが好ましい。
炭素数2〜8の脂肪族ジオールの含有量は、結晶性の高さの観点から、アルコール成分中、80モル%以上が好ましい。さらに、その中の1種の脂肪族ジオールが、アルコール成分中の70モル%以上を占めているのが望ましい。
カルボン酸成分としては、フマル酸、アジピン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸などの炭素数2〜30、好ましくは2〜8の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸などが挙げられる。これらの中では、結晶化度の高さの観点から、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。なお、カルボン酸成分には、カルボン酸、その無水物およびそのアルキル(炭素数1〜3)エステルが含まれるが、これらの中では、カルボン酸が好ましい。脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、70モル%以上が好ましい。
なお、結晶性ポリエステルにおけるカルボン酸成分とアルコール成分のモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)は、結晶性ポリエステルの高分子量化を図る際には、カルボン酸成分よりもアルコール成分が多い方が好ましく、さらに減圧反応時、アルコール成分の留去によりポリエステルの分子量を容易に調整できる観点からは、0.9以上1未満が好ましい。結晶性ポリエステルを製造する際のアルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、たとえば、不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、120〜230℃の温度で行うことができる。
また、結晶性ポリエステルの軟化点は、低温定着性の観点から、70〜140℃であることが好ましい。
非晶質ポリエステルは、非晶質ポリエステルにおけるアルコール成分として、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール;エチレングリコール、プロピレングリコールなどの脂肪族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトールなどの3価以上のアルコールなどが挙げられる。
前記アルコール成分の中では、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオールなどの、樹脂の非晶質化を促進するモノマーが好ましく、さらに帯電性の観点から、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸;およびこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステルなどが挙げられ、これらの中では、帯電性の観点から、芳香族系のカルボン酸化合物が好ましく、結晶性ポリエステルの分散性の観点からは、脂肪族系のカルボン酸化合物が好ましく、フマル酸がより好ましい。なお、本発明においてカルボン酸化合物とは、ジカルボン酸、その無水物およびそのアルキル(炭素数1〜3)エステルを指す。
非晶質ポリエステルを製造する際のアルコール成分とカルボン酸成分との縮重合は、たとえば、不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で行うことができる。
また、非晶質ポリエステルの軟化点は、80〜150℃であることが好まししい。また、非晶質ポリエステルは、低温定着性と耐オフセット性の両立の観点から、軟化点の異なる2種類の非晶質ポリエステルからなることが好ましく、その軟化点の差は、好ましくは10℃以上、より好ましくは20〜60℃である。低軟化点ポリエステルの軟化点は、低温定着性の観点から、好ましくは80〜120℃であり、高軟化点ポリエステルの軟化点は、耐オフセット性の観点から、好ましくは120〜150℃である。高軟化点ポリエステルの低軟化点ポリエステルに対する重量比(高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステル)は、20/80〜80/20であることが好ましい。
また、非晶質ポリエステルの酸価は、1〜50mgKOH/gが好ましく、10〜30mgKOH/gがより好ましい。また、非晶質ポリエステルのガラス転移温度は、粉砕性および保存安定性の観点から、40〜80℃であることが好ましい。
また、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとは、結晶性ポリエステルの分散性の観点から、少なくとも1種の共通の化合物を原料モノマーとするものであることが好ましい。かかる共通の化合物は、カルボン酸成分であることが好ましく、結晶性ポリエステルの結晶化度を高める観点から、フマル酸およびフタル酸がより好ましく、フマル酸がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの含有量は、トナー粒子中、低温定着性および保存安定性の観点から、3〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。また、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)は、3/97〜50/50が好ましく、5/95〜35/65がより好ましい。
<脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子>
本発明のトナーを構成するトナー粒子には、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されている。脂肪酸アミドは、結晶性ポリエステルの結晶化を促進するものである。脂肪酸アミドとしては、結晶性ポリエステルとの相溶性の観点から、アルキレン脂肪酸アミドが好ましい。アルキレン基の炭素数は、2〜6が好ましい。脂肪酸アミドにおける脂肪酸基の炭素数は、6〜30が好ましく、8〜24がより好ましく、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどが使用できる。これらの中でも、結晶性の高い、エチレンビスステアリン酸アミドがより好ましい。
脂肪酸アミドを表面に担持する基体となるシリカ粒子は、特に限定されないが、その平均一次粒子径が、20〜100nmであることが好ましく、このようなシリカ粒子としては、日本アエロジル社製のシリカ50、シリカ90G、シリカOX50などを挙げることができる。
脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が20nm以上であることによって、シリカ粒子が凝集するのが防止され、一次粒子の状態でトナー粒子中に分散させて内添することができる。そして、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が100nm以下であることによって、充分に大きな比表面積を有するシリカ粒子となり、脂肪酸アミドを表面に担持する担持能力が高いシリカ粒子となる。そのため、シリカ粒子自体の添加量が少量の状態で、結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を得ることができる。また、トナー粒子中におけるシリカ粒子自体の添加量が少量であると、トナーの透明性が低下するのを防止することができる。
本発明における脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、たとえば、脂肪酸アミドをブタノール、アセトンあるいはトルエンなどの溶剤に溶かし、その溶液中に基体であるシリカ粒子を添加して混合した後、スプレードライ装置を用いて溶剤を蒸発させることによって製造することができる。
また、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、特に限定されないが、表面に担持する脂肪酸アミドが、結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05〜0.1となるようにトナー粒子中に内添されているのが好ましい。脂肪酸アミドが結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05以上となるように、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子がトナー粒子中に内添されることによって、結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を得ることができる。そして、脂肪酸アミドが結晶性ポリエステルに対して重量比で0.1以下となるように、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子がトナー粒子中に内添されることによって、トナーの低温定着性を維持することができる。
また、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子では、特に限定されないが、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5〜15となるように、脂肪酸アミドを担持していることが好ましい。基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5以上となるように脂肪酸アミドを担持することによって、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、溶融混練などによって結晶性ポリエステル中に均一に分散される分散能力が維持される。そして、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で15以下となるように脂肪酸アミドを担持することによって、脂肪酸アミドによる結晶性ポリエステルに対する充分な結晶化促進効果を維持した上で、基体であるシリカ粒子の含有量が多くなり過ぎるのを防止して、結着樹脂としての結晶性ポリエステルおよび非晶質ポリエステルが脆くなるのを防止することができ、定着強度が低下するのを防止することができる。
また、トナー粒子中には、トナー用途として公知の着色剤を含み、さらに離型剤、帯電制御剤などを含有してもよい。
着色剤としては、トナーに一般に用いられている公知の顔料や染料を使用できる。具体的には、黒トナー用着色剤としては、カーボンブラックやマグネタイトなどを挙げることができる。
イエロートナー用着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98などのアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17などのアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー155などの縮合モノアゾ系黄色顔料、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185などのその他黄色顔料、C.I.ソルベントイエロー19、C.I.ソルベントイエロー77、C.I.ソルベントイエロー79、C.I.ディスパースイエロー164などの黄色染料などを挙げることができる。
マゼンタトナー用着色剤としては、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントバイオレット19などの赤色もしくは紅色顔料、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ソルベントレッド58、C.I.ソルベントレッド8などの赤色系染料などを挙げることができる。
シアントナー用着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4などの銅フタロシアニンおよびその誘導体の青色系染顔料、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニン・グリーン)などの緑色顔料などを挙げることができる。着色剤の添加量としては、結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度であることが好ましく、より好適には2〜10重量部の範囲で用いられる。
離型剤は、トナーを記録媒体に定着させるときに、トナーに離型性を付与するために添加される。本発明のトナーに使用できる離型剤としては、たとえば、ポリプロピレンやポリエチレンの合成ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックスなどの植物系ワックス、パラフィンワックス(日本精鑞株式会社製;HNP−3、HNP−5、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12、HNP−51など)などを挙げることができる。
帯電制御剤は、トナーに好ましい帯電性を付与するために添加される。本発明のトナーに使用できる帯電制御剤としては、正電荷制御用または負電荷制御用の帯電制御剤を使用できる。正電荷制御用の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体などを挙げることができる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、クロムアゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルトアゾ錯体染料、サリチル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ナフトール酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩などを挙げることができる。これらの帯電制御剤の添加量としては、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内が好ましく、0.5〜10重量部の範囲内がさらに好ましい。
次に、本発明のトナーを製造する製造方法について説明する。本発明のトナーは、混練粉砕法や凝集法など、公知の方法によって製造できる。たとえば、本発明のトナーを混練粉砕法によって製造するとき、まず、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含む結着樹脂、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子、着色剤、および必要に応じて帯電制御剤、離型剤、ならびにその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの気流混合機により混合し、得られる原料混合物を2軸混練機やオープンロール混練機などの溶融混練機により100〜180℃程度の温度で混練する。そして、得られる溶融混練物を冷却固化し、固化物をジェットミルなどのエア式粉砕機により粉砕し、必要に応じて分級などの粒度調整を行うことにより製造する。
ここで、前述のように、トナーを構成する各構成原料がヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどの気流混合機により混合する際に、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含む結着樹脂を500μm以下の微細なチップに粉砕したものを使用することによって、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子を、結晶性ポリエステル中に均一に分散させることができる。
また、溶融混練物を冷却固化する際の冷却速度を、1秒間に10〜20℃とすることにより、シリカ粒子に担持された脂肪酸アミドが結晶性ポリエステルに対して結晶化促進効果を発揮して、結晶性ポリエステルの均一な結晶化が可能となる。
以上のようにして製造される本発明のトナーには、粉体流動性向上、摩擦帯電性向上、耐熱性、長期保存性改善、クリーニング特性改善および感光体表面摩耗特性制御などの機能を担う外添剤を混合してもよい。
外添剤としては、たとえば、平均粒子径が7〜200nmのシリカ、酸化チタン、あるいはアルミナなどの無機微粒子が使用でき、それらの無機微粒子の表面をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施すことによって疎水性を付与した無機微粒子は、高湿下において電気抵抗や帯電量の低下が少なくなるので好ましい。外添剤の添加量としては、0.2〜3重量%が好ましい。0.2重量%未満では、流動性の向上効果を与えることが難しく、逆に3重量%を超えると、定着性が低下する。また、外添剤の添加方法としては、トナーと外添剤をヘンシェルミキサーなどの気流混合機で混合する方法が一般に行われる。
以上のようにして、必要に応じて外添剤が外添されるトナーは、そのまま一成分現像剤として使用することができ、またキャリアと混合して二成分現像剤として使用することができる。一成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いることなくトナーのみで使用する。また一成分現像剤として使用する場合、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることによってトナーを搬送し、画像形成を行う。
二成分現像剤として使用する場合、本発明のトナーをキャリアとともに用いる。キャリアとしては、体積平均粒子径が20〜45μmの磁性体粒子を使用できる。キャリアの体積平均粒子径が20μm未満では、現像時に現像ローラから感光体にキャリアが移動することにより、得られる画像に白抜けが発生する場合がある。また、45μmを超えるとドット再現性が悪くなり、画像が粗くなる。なお、前記キャリアの体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置HELOS(SYMPATEC社製)に乾式分散装置RODOS(SYMPATEC社製)を用いて、分散圧3.0barの条件下で測定したときの値である。
キャリアの飽和磁化としては、飽和磁化が低いほど感光体と接する磁気ブラシ(現像ローラ表面に形成される)が柔らかくなるので、静電潜像に忠実な画像が得られるが、飽和磁化が低すぎると、感光体表面にキャリアが付着し、白抜け現象が発生しやすくなり、飽和磁化が高すぎると、磁気ブラシの剛直化により、静電潜像に忠実な画像が得られにくくなるため、キャリアの飽和磁化として30〜100emu/gの範囲内のものが好適に使用される。
このようなキャリアとして、磁性を有するコア粒子表面に被覆層を設けた被覆キャリアが一般的によく使用される。コア粒子としては公知の磁性粒子が使用できるが、フェライト系粒子が飽和磁化の高いキャリアが得られることから、感光体へのキャリア付着量を低減させ好ましい。フェライト系粒子としては公知のものを使用でき、たとえば、亜鉛系フェライト、ニッケル系フェライト、銅系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、銅−マグネシウム系フェライト、マンガン−亜鉛系フェライト、マンガン−銅−亜鉛系フェライトなどが挙げられる。
これらのフェライト系粒子は、公知の方法で作製できる。例えば、FeやMg(OH)などのフェライト原料を混合し、この混合粉を加熱炉で加熱して仮焼する。得られた仮焼品を冷却後、振動ミルでほぼ1μmの粒子となるように粉砕し、粉砕粉に分散剤と水を加えてスラリーを作製する。このスラリーを湿式ボールミルで湿式粉砕し、得られる懸濁液をスプレードライヤーで造粒乾燥することによって、フェライト粒子が得られる。
被覆層を構成する被覆材としては、公知の樹脂材料が使用でき、たとえば、アクリル樹脂やシリコーン樹脂などが使用できる。特に、ストレートシリコーン樹脂(アルキル置換シリコーン樹脂)を被覆した被覆キャリアは、クリーニングブレードのエッジ部の欠損拡大を遅らせることができるので好ましい。
シリコーン樹脂としては公知のものが使用でき、たとえば、シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR115、TSR114、TSR102、TSR103、YR3061、TSR110、TSR116、TSR117、TSR108、TSR109、TSR180、TSR181、TSR187、TSR144、TSR165、信越化学工業株式会社製:KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR267、KR269、KR211、KR212)、アルキッド変性シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR184、TSR185)、エポキシ変性シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR194、YS54)、ポリエステル変性シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR187)、アクリル変性シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR170、TSR171)、ウレタン変性シリコーンワニス(株式会社東芝製:TSR175)、反応性シリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製:KA1008、KBE1003、KBC1003、KBM303、KBM403、KBM503、KBM602、KBM603)などが挙げられる。
被覆材には、キャリアの体積抵抗率値を制御するために、導電材が添加される。導電材としては、たとえば、酸化ケイ素、アルミナ、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
これらの導電材の中でも、作製安定性、コスト、電気抵抗の低さという観点からカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの種類は特に限定されないが、DBP(ジブチルフタレート)吸油量が90〜170ml/100gの範囲にあるものが、作製安定性に優れる点で好ましい。また、一次粒子径として100nm以下のものが分散性に優れるため特に好ましい。導電材は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。導電材の使用量としては、被覆材100重量部に対して0.1〜20重量部が使用される。
被覆材をキャリア粒子に被覆するには、公知の方法が採用できる。たとえば、被覆材の有機溶媒溶液中にキャリア粒子を浸漬させる浸漬法、被覆材の有機溶媒溶液をキャリア粒子に噴霧するスプレー法、キャリア粒子を流動エアにより浮遊させた状態で被覆材の有機溶媒溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア粒子と被覆材の有機溶媒溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法などが挙げられる。この時、被覆材の有機溶媒溶液には被覆材とともに抵抗値制御用の導電材が添加される。
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置100の構成を示す図である。画像形成装置100は、4つの画像形成ユニット1〜4を備えるタンデム方式のカラー画像形成装置である。画像形成ユニット1は黒トナー画像を形成し、画像形成ユニット2はシアントナー画像を形成し、画像形成ユニット3はマゼンタ画像を形成し、画像形成ユニット4はイエロートナー画像を形成する。
これら4つの画像形成ユニット1〜4の鉛直方向上方には、無端ベルト状の中間転写ベルト5が配設されている。中間転写ベルト5は、2つの支持ロール6に掛け渡され、回転方向Rに回転するようになっている。以降、該中間転写ベルト5の回転方向Rに対し、2次転写ローラ8が配置されている2次転写位置を基準として、上流、下流を表現する。中間転写ベルト5の材料としては、ポリイミドまたはポリアミドなどの樹脂に電子伝導性導電材を適当量含有させたものが使用できる。
4つの画像形成ユニット1〜4は、中間転写ベルト5の回転方向Rの上流側から、画像形成ユニット1、画像形成ユニット2、画像形成ユニット3、画像形成ユニット4の順に配置されている。
中間転写ベルト5の内側には、各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー画像を中間転写ベルト5上に転写する1次転写ローラ7が、各画像形成ユニット1〜4に対向するようにそれぞれ設けられている。各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー画像は、中間転写ベルト5上に重ね合うように転写され、1つのカラー画像を形成する。
画像形成ユニット4よりも中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5上に形成されたカラー画像を記録用紙(記録媒体)に転写する2次転写ローラ8が配設されている。
また、2次転写ローラ8よりも中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5の表面をクリーニングするためのベルトクリーニングユニット10が設けられている。ベルトクリーニングユニット10は、中間転写ベルト5に接触配置されるベルトクリーニングブラシ11と、ベルトクリーニングブレード12とを有している。ベルトクリーニングブレード12は、ベルトクリーニングブラシ11より中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側に配置される。
また、4つの画像形成ユニット1〜4の鉛直方向下方には、記録用紙を収容するトレー14が配設されている。トレー14内の記録用紙は、複数の給紙ローラ13にて、2次転写ローラ8が中間転写ベルト5と対向する2次転写位置まで搬送される(搬送方向P)。
2次転写ローラ8の記録用紙の搬送方向P下流側には、記録用紙に転写されたカラー画像を記録用紙上に定着するための定着ユニット15が設けられている。そして、定着ユニット15のさらに用紙の搬送方向P下流側には、カラー画像が定着された記録用紙を画像形成装置100から排出する排紙ローラ13aが設けられている。
このような構成において、各画像形成ユニット1〜4で形成された各単色トナー画像は、中間転写ベルト5上へ順次転写されて、中間転写ベルト5上にカラー画像が形成される。中間転写ベルト5上のカラー画像は、2次転写位置において、複数の給紙ローラ13にて搬送される記録用紙へと2次転写され、その後、定着ユニット15にて記録用紙に定着される。
定着ユニット15は、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとを含む。定着ローラ15aは、外径46mmのアルミニウムからなる中空円筒形状の芯金と、その外周面に設けられる厚み約30・高フPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)チューブからなる厚さ3mmの弾性層と、その外周面に設けられる耐熱性を有するシリコンゴム(JIS−A硬さが20度)からなる離型層とから構成される外径が50mm、表面硬さが68度(アスカーC硬さ)のローラである。
定着ローラ15aの周面には当該周面の温度を検出するサーミスタ(図示しない)が接触しており、内部には、電力が供給されることによって熱輻射を行うハロゲンランプ(図示しない)が設置されている。ハロゲンランプは定着ローラ15aの熱源であり、ハロゲンランプに電力供給が行われると、ハロゲンランプによって定着ローラ15aが所定の温度(本実施形態では160℃)に加熱され、定着ニップ部を通過する未定着トナー画像が形成された記録用紙を加熱するようになっている。
加圧ローラ15bは、外径46mmのアルミニウムからなる中空円筒形状の芯金と、その外周面に設けられる厚み約30・高フPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)チューブからなる厚さ2mmの弾性層と、その外周面に設けられる耐熱性を有するシリコンゴム(JIS−A硬さが20度)からなる離型層とから構成される外径が50mm、表面硬さが75度(アスカーC硬さ)である。
そして、加圧ローラ15bは、図示しないばね部材によって、定着ローラ15aに所定の荷重(ここでは600N)で圧接される。これにより、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとの間に形成される定着ニップ部(定着ローラ15aと加圧ローラ15bとが当接する部分、本実施形態では記録用紙搬送方向の幅が9mm)が形成される。加圧ローラ15bは、定着ローラ15aの回転に従動して定着ローラ15aとは逆方向(定着ニップ部における両ローラ表面の移動方向は同じ)に回転する。
そして、カラー画像が定着された記録用紙は、排紙ローラ13aにて画像形成装置100から排出される。一方、2次転写後、記録用紙に転写さないまま中間転写ベルト5上に残ったトナーは、ベルトクリーニングユニット10にて取り除かれる。
次に、画像形成ユニット1〜4について説明する。図2は、画像形成ユニット1の構成を示す図である。ここで、画像形成ユニット2、画像形成ユニット3、画像形成ユニット4の構成は、画像形成ユニット1と実質的に同じ構成である。したがって、画像形成ユニット2〜4の構成の詳細な説明は省略する。
画像形成ユニット1は、感光体ドラム16と、帯電手段17と、露光手段18と、現像手段19と、感光体ドラムクリーナ20とを含んで構成される。帯電手段17、現像手段19および感光体ドラムクリーナ20は、感光体ドラム16の回転方向まわりに、この順序で配置される。
感光体ドラム16は、図示しない駆動手段によって軸線まわりに回転駆動可能に支持され、図示しない導電性基体と、導電性基体の表面に形成される有機感光層とを含む。導電性基体および有機感光層は、この分野で常用されるものを使用することができる。また、シリコンなどを用いる無機感光層を形成してなる感光体ドラムを使用することもできる。
帯電手段17は、感光体ドラム16を臨み、感光体ドラム16の長手方向に沿って感光体ドラム16表面から間隙を有して離隔するように配置され、感光体ドラム16表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電手段17には、スコロトロン帯電器、コロトロン帯電器、帯電ローラや帯電ブラシを用いた接触型帯電器などが使用できる。
露光手段18は、たとえばレーザ露光器からなり、画像信号に応じたレーザ走査による露光を行い、帯電手段17によって帯電された感光体ドラム16の表面電位を変化させることで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。露光手段18としては、LDEアレイ装置なども用いることができる。
現像手段19は、本発明の現像装置であり、本発明の前述したトナーを含む現像剤を用いて現像を行う。現像手段19は、保存安定性に優れた本発明のトナーを含む現像剤を用いて現像するので、高画質なトナー像を長期にわたって形成することができる。
現像手段19は、現像剤が収容される現像槽27を備えており、該現像槽27には、感光体ドラム16の外周面に臨む位置に開放部30が設けられている。そして、現像槽27内部であって、前記開放部30に臨む位置には、外周面に現像剤を担持して搬送することで感光体ドラム16に現像剤を供給し、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を現像するための現像ローラ24が設けられている。現像ローラ24は、感光体ドラム16の外周面と間隙を設けて配置されている。また、現像槽27における開放部30には、現像ローラ24の表面に所定の間隙を持って配され、現像ローラ24の表面に担持して搬送される現像剤の層厚を規制する規制ブレード25が設けられている。
感光体ドラムクリーナ20は、クリーニングブレード21と、クリーナハウジング22と、シール23とを備えている。クリーニングブレード21は、エッジ部21aを感光体ドラム16の表面に感光体ドラム16の回転方向Rdに対して逆向きに圧接させて配置することにより、エッジ部21aにて感光体ドラム16表面の残留物を掻き取るものである。ここでは、クリーニングブレード21は、感光体ドラム16の円周面の運動方向が下向きとなる位置に、感光体ドラム16の回転方向Rdに対してカウンタ方向に圧接配置されている。
ここで、クリーニングブレード21は、硬さの異なる2層のウレタンゴム層からなり、感光体ドラム16と接する側の硬さを高く、反対側の硬さを低くして設けられている。これにより、クリーニングブレード21の柔軟性を損なうことなしに、クリーニングブレード21のエッジ部21a(感光体ドラム16に押圧される部分)の強度を高めることができる。なお、硬さの異なる2層のウレタンゴム層を有するクリーニングブレード21の製造方法としては、公知の方法が利用でき、例えば、特開2007−3882号公報に記載された方法などが挙げられる。
クリーナハウジング22は、掻き取られた残留物を収容するもので、クリーニングブレード21はクリーナハウジング22に取り付けられている。シール23は、クリーナハウジング22内部をシールするもので、クリーニングブレード21よりも感光体ドラム16の回転方向Rd上流側において、一端が接着剤などによりクリーナハウジング22に固定されるとともに、他端が感光体ドラム16に接触配置されている。
本発明のトナーを含む現像剤を用いて現像を行う現像手段19を有する画像形成ユニットを備える画像形成装置100によって画像を形成することにより、長期にわたって安定して高画質画像を形成することができる。
(実施例)
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。実施例および比較例における各物性値は、以下に示すようにして測定した。
[樹脂の酸価]
本発明におけるポリエステル樹脂の酸価はJIS K 0070に規定される方法により測定される。この場合、酢酸エチル不溶分が3.0重量%以上の場合は、酸価測定溶媒はジオキサンを用いた。
[樹脂の軟化点]
フローテスター(商品名:CFT−100C、株式会社島津製作所製)において、荷重10kgf/cm(0.98MPa)を与えて試料1gがダイ(ノズル口径1.0mm、長さ1.0mm)から押出されるように設定し、昇温速度毎分6℃で加熱し、ダイから試料の半分量が流出したときの温度(1/2流出温度)を求め、軟化点とした。
[樹脂のガラス転移温度]
日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じ、示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用いて、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線のガラス転移に相当する吸熱ピークの高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)として求めた。
[樹脂の吸熱の最高ピーク温度]
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用いて、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線の吸熱ピークの最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とした。
[樹脂の結晶性指数]
上記にしたがって測定した軟化点および吸熱の最高ピーク温度を用い、下記式から結晶性の度合いとして、結晶性指数を算出した。
結晶性指数=軟化点/吸熱の最高ピーク温度
[シリカ粒子の平均一次粒子径]
シリカ粒子の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてシリカ粒子を撮影し、得られた画像から任意に100個のシリカ粒子の粒径を測定し、平均値を算出した。
[トナーの体積平均粒子径]
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター株式会社製)50mlに、トナー20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:UH−50、株式会社エスエムテー製)を用いて、超音波周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料を調製した。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:コールターマルチサイザーII、ベックマン・コールター株式会社製)を用い、アパーチャ径100μm、測定粒子数50000カウントの条件下に測定を行い、試料粒子の体積粒度分布からトナーの体積平均粒子径を求めた。
<トナーの製造>
[非晶質ポリエステルAの製造]
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1750g、テレフタル酸706gおよび酸化ジブチル錫4gを、窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した5リットル容積の四つ口フラスコに入れ、230℃で20時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させて、酸価11.6mgKOH/g、軟化点100℃、ガラス転移温度63℃、吸熱の最高ピーク温度67℃、結晶性指数1.5の非晶質ポリエステル樹脂Aを得た。
[非晶質ポリエステルBの製造]
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン873g、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン813g、フマル酸435g、酸化ジブチル錫4gおよびハイドロキノン1gを、窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した5リットル容積の四つ口フラスコに入れ、200℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。さらに210℃にて無水トリメリット酸240gを添加し、軟化点に達するまで反応させて、酸価4.2mgKOH/g、軟化点149℃、ガラス転移温度64℃、吸熱の最高ピーク温度67℃、結晶性指数2.2の非晶質ポリエステル樹脂Bを得た。
[結晶性ポリエステルCの製造]
1,6−ヘキサンジオール826g、フマル酸812g、酸化ジブチル錫4gおよびハイドロキノン1gを、窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した5リットル容積の四つ口フラスコに入れ、160℃で5時間かけて反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ8.3kPaにてさらに所望の結晶性指数に達するまで反応させて、軟化点109℃、吸熱の最高ピーク温度113℃、結晶性指数0.96の結晶性ポリエステルCを得た。
[脂肪酸アミドを表面に担持したシリカ粒子Dの製造]
平均一次粒子径が30nmのシリカ粒子(日本アエロジル社製、シリカ50)10重量部と、エチレンビスステアリン酸アミド(花王株式会社製、ワックスEB−FF)2重量部とを、ブタノール100重量部とトルエン100重量部からなる溶剤に混合分散し、スプレードライ装置で溶剤を蒸発させることによって、エチレンビスステアリン酸アミドを表面に担持したシリカ粒子Dを得た。このとき、シリカ粒子Dにおいては、基体であるシリカ粒子が、エチレンビスステアリン酸アミドに対して重量比で5である。
(実施例1)
非晶質ポリエステル樹脂Aの50重量部、非晶質ポリエステル樹脂Bの30重量部、結晶性ポリエステルCの20重量部、シリカ粒子Dの6重量部、C.I.ピグメントブルー15:3の5重量部、ホウ素化合物(日本カーリット社製、LR−147)の2重量部、およびパラフィンワックス(日本精鑞社製、HNP−10)の3重量部を、ヘンシェルミキサーで10分間混合した後、混練分散処理装置(三井鉱山株式会社製、ニーディックスMOS140−800)で溶融混練した。このとき、溶融混練物においては、シリカ粒子Dの表面に担持されるエチレンビスステアリン酸アミドが、結晶性ポリエステルCに対して重量比で0.05である。また、トナーを構成する各構成原料をヘンシェルミキサーにより混合する際に、結晶性ポリエステルおよび非晶質ポリエステルを500μm以下の微細なチップに粉砕したものを使用することによって、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子を、結晶性ポリエステル中に均一に分散した。また、溶融混練物を冷却固化する際の冷却速度を、1秒間に12度とすることにより、結晶性ポリエステルの均一な結晶化ができるように制御した。
溶融混練物を冷却後、その混練物をカッティングミルで粗粉砕した後、ジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製、IDS−2型)によって微粉砕し、微粉砕後、風力分級機(日本ニューマチック工業株式会社製、MP−250型)を用いて分級を行うことによって、体積平均粒子径が6.5μmの母体トナー粒子1を得た。
次に、得られた母体トナー粒子1の100重量部に、個数平均粒子径が12nmのヘキサメチルジシラザンで表面を処理したシリカ微粒子を外添剤として1.5重量部加えて、撹拌羽根の先端速度を15m/秒に設定した気流混合機(三井鉱山社製、ヘンシェルミキサー)で2分間撹拌することによって実施例1のトナーT1を作製した。
(比較例1)
溶融混練時に、脂肪酸アミドを表面に担持したシリカ粒子Dを添加せず、代わりにエチレンビスステアリン酸アミドを5重量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のトナーH1を作製した。
(比較例2)
溶融混練時に、結晶性ポリエステルC、脂肪酸アミドを表面に担持したシリカ粒子Dを添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2のトナーH2を作製した。このとき、非晶質ポリエステル樹脂Aおよび非晶質ポリエステル樹脂Bの添加量は、実施例1と同様とした。
<二成分現像剤の作製>
[キャリアの製造]
フェライト原料として、酸化鉄(KDK社製)50mol%、酸化マンガン(KDK社製)35mol%、酸化マグネシウム(KDK社製)14.5mol%、酸化ストロンチウム(KDK社製)0.5mol%をボールミルで4時間粉砕し、得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、得られた真球状の粒子をロータリーキルンにて930℃で2時間仮焼した。得られた仮焼粉を、湿式粉砕機(粉砕媒体としてスチールボールを使用)により、平均粒子径1μm以下にまで微粉砕した。このスラリーにPVAを2重量%添加し、スプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて、温度1100℃、酸素濃度0体積%で4時間、本焼成を行った。その後、解砕、分級を行うことによって、体積平均粒子径が44μm、体積抵抗率が1×10Ω・cmのフェライト成分からなるコア粒子を得た。
次に、コア粒子を被覆する第一被覆層を形成するための被覆用塗液として、シリコーン樹脂(数平均分子量:約15000)100重量部と、導電材としてカーボンブラック(1次粒径25nm、吸油量150ml/100g)3重量部、硬化剤としてオクチル酸5重量部とをトルエンに溶解および分散し、被覆用塗液を調製した。
調製した被覆用塗液を、スプレー被覆装置により前記フェライト成分からなるコア粒子に被覆した。トルエンを完全に蒸発除去し、体積平均粒子径が45μm、シリコーン樹脂の被覆率100%、体積抵抗率が2×1011Ω・cm、飽和磁化65emu/g、のキャリアKを作製した。
[二成分現像剤の調製]
キャリアKと、トナーT1、トナーH1,H2とを、それぞれ混合することによって、二成分現像剤を作製した。トナーおよびキャリアの混合は、各トナー6重量部とキャリアKの94重量部とを、ナウターミキサー(商品名:VL−0、ホソカワミクロン社製)に投入し、20分間撹拌混合することによって行った。
<評価>
トナーT1およびトナーH1,H2をそれぞれ含む二成分現像剤を画像形成装置100にそれぞれ充填して、気温20℃湿度65%の環境下における、低温定着性とトナー凝集性とを評価した。なお、低温定着性の評価は、4つの画像形成ユニット1〜4のうち、画像形成ユニット1のみを用いて行った。
定着ユニット15における定着条件として、定着ローラ15aの周速を400mm/秒、定着ローラ15a表面の温度を150℃、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとの圧接荷重を600N、定着ニップ部幅を9mmに設定し、記録用紙として、A4サイズの電子写真用紙(マルチレシーバー、シャープドキュメントシステム社製)を使用した。
現像手段19における現像条件として、感光体ドラム16の周速を400mm/秒、現像ローラ24の周速を560mm/秒、感光体ドラム16と現像ローラ24とのギャップを0.42mm、現像ローラ24と規制ブレード25とのギャップを0.5mmとなるように設定し、ベタ画像(100%濃度)における記録用紙上のトナー付着量が0.5mg/cm、非画像部におけるトナー付着量が最も少なくなる条件に、感光体ドラム16の表面電位および現像バイアスをそれぞれ調整した。
[低温定着性評価]
画像サンプルの定着強度は、印字面を内側にして折り曲げた後、850gのローラを一定加圧になるように一往復転がすことにより荷重を与え、境界部分の折り曲げ部分をエアーブラシで吹き払うことにより、折り曲げ部分にできる白地のライン幅を測定し、最大ライン幅が0.3mm未満の画像を良好と判断し、0.3mm以上の画像を不良と判断した。
[トナー凝集性評価]
10gのトナーを100mlのガラス瓶に入れて温度50℃の恒温槽内に24時間放置した後のトナーを、400メッシュの超音波フルイで1分間のフルイ操作を行った後、凝集トナーの有無を確認した。目視で凝集トナーがないものを良好とし、凝集トナーがあるものを不良とした。
<評価結果>
評価結果を表1に示す。本発明のトナーT1においては、低温定着性評価における折り曲げ部分にできる白地のライン幅の最大ライン幅が0.2mmと低温定着性に優れ、トナー凝集性評価においてもトナー粒子の凝集は認められず、保存安定性は良好であった。これに対し、比較例1のトナーH1においては、トナー凝集性評価においてトナー凝集体18個の発生が認められ、保存安定性は不良であった。比較例2のトナーH2においては、低温定着性評価において、折り曲げ部分にできる白地のライン幅の最大ライン幅が1.2mmとなり、定着不良が認められた。
Figure 2010026185
本発明の実施の一形態である画像形成装置の構成を示す図である。 画像形成ユニットの構成を示す図である。
符号の説明
1,2,3,4 画像形成ユニット
5 中間転写ベルト
7 1次転写ローラ
8 2次転写ローラ
15 定着ユニット
16 感光体ドラム
17 帯電手段
18 露光手段
19 現像手段
100 画像形成装置

Claims (7)

  1. 結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含むトナー粒子で構成されるトナーであって、
    トナー粒子中に、脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子が内添されていることを特徴とするトナー。
  2. 前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子の平均一次粒子径が、20nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、表面に担持する脂肪酸アミドが、前記結晶性ポリエステルに対して重量比で0.05以上0.1以下となるように内添されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記脂肪酸アミドを表面に担持するシリカ粒子は、基体であるシリカ粒子が、脂肪酸アミドに対して重量比で5以上15以下となるように、脂肪酸アミドを担持していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナー。
  5. 前記脂肪酸アミドが、エチレンビスステアリン酸アミドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナー。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーを含む現像剤を用いて現像を行うことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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