JP2009139588A - 静電荷現像用トナー、静電荷現像用トナーの製造方法、静電荷現像用現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性に優れ、かつ高湿環境下でも良好な帯電性能を有する静電荷現像用トナー、静電荷現像用トナーの製造方法、静電荷現像用現像剤を提供する。
【解決手段】トナーは、少なくとも結晶性樹脂、第1の結着樹脂、離型剤および着色剤を含むコア層と、第2の結着樹脂を含むシェル層と、を有するコア−シェル型のトナー粒子を含み、結晶性樹脂の吸熱ピーク温度が25〜50℃であり、トナー粒子中の結晶性樹脂総含有割合が3〜15wt%であり、トナー粒子の酸価が20mg/KOH以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷現像用トナーと、これを含む静電荷現像用現像剤に関する。
一般に、湿式製法など、化学重合製法によるトナー粒子の作製方法においては、静電荷現像用トナーとして十分な帯電特性を得るために、ろ過などの固液分離、トナー粒子の洗浄および乾燥の各工程を経て作製される。
近年、良好な低温定着性の観点から、低いガラス転移温度を有する結着樹脂を適用するトナーについて検討されている(例えば、特許文献1)。このようなトナーにおいて、ガラス転移温度よりも高い温度で乾燥を行うと、トナー粒子が溶融し、例えば乾燥機壁面などに付着してしまうことがあり、収率や連続運転性に難をきたすだけでなく、トナー粒子表面の荒れ等により、トナーの帯電性に影響を及ぼすことが懸念される。
上述のように、低いガラス転移温度を有する結着樹脂を適用したトナー粒子は高温下での乾燥を行うことができないため、特に親水性の高いトナー粒子を乾燥する際には乾燥時間が多くかかり、乾燥効率が大幅に低下してしまう場合があった。さらには、より低い定着温度を求めてガラス転移点がさらに低い樹脂を用いた場合には、さらに乾燥が不十分となり易く、帯電特性の悪化から、かぶりなどのいわゆる画像欠陥が発生する場合があった。
特開2006−65025号公報
本発明は、低温定着性に優れ、かつ高湿環境下でも良好な帯電性能を有する静電荷現像用トナー、静電荷現像用トナーの製造方法、静電荷現像用現像剤である。
本発明は、以下の特徴を有する。
(1)少なくとも結晶性樹脂、第1の結着樹脂、離型剤および着色剤を含むコア層と、第2の結着樹脂を含むシェル層と、を有するコア−シェル型のトナー粒子を含み、前記結晶性樹脂の吸熱ピーク温度が25〜50℃であり、トナー粒子中の結晶性樹脂総含有割合が3〜15wt%であり、前記トナー粒子の酸価が20mg/KOH以下である、静電荷現像用トナーである。
(2)前記トナー粒子が、下記の条件に調整した気流乾燥機を用いて乾燥される、上記(1)に記載の静電荷現像用トナー。
Figure 2009139588
ここで、To:気流乾燥機の出口温度(℃)、T1:結晶性樹脂の吸熱ピーク温度(℃)、Tg:第2の結着樹脂のガラス転移温度(℃)である。
(3)前記トナー粒子が、下記の条件に調整した気流乾燥機を用いて乾燥する乾燥工程を含み調製される、上記(1)に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
Figure 2009139588
ここで、To:気流乾燥機の出口温度(℃)、T1:結晶性樹脂の吸熱ピーク温度(℃)、Tg:第2の結着樹脂のガラス転移温度(℃)である。
(4)トナーとキャリアとを含み、前記トナーが、上記(1)または(2)に記載の静電荷現像用トナーである、静電荷現像用現像剤。
請求項1によれば、結晶性樹脂の吸熱ピーク温度、トナー粒子中の結晶性樹脂総含有割合およびトナー粒子の酸価が本範囲外のものに比べて、低温定着性に優れ、かつ高湿環境下でも良好な帯電性能を有することができる。
請求項2によれば、気流乾燥機による乾燥条件が本範囲外のものに比べて、トナー粒子の乾燥工程における乾燥効率を高め、充分に水分を取り除くことができる。
請求項3によれば、本構成を有しない場合に比して、低温定着性に優れ、かつ高湿環境下でも良好な帯電性能を有することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の実施の形態において、静電荷現像用トナー(以下、「トナー」と略す場合がある)は、少なくとも結晶性樹脂、第1の結着樹脂、離型剤および着色剤を含むコア層と、第2の結着樹脂を含むシェル層と、を有するコア−シェル型のトナー粒子を含む。
以下、トナー粒子の構成成分(その製法に使用される原料)について詳細に説明する。
−結晶性樹脂−
ここで、「結晶性樹脂」とは、示差走査結量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。なお、ここで、静電荷現像用トナーに用いられる『結晶性』とは、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有することを指し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。
本実施の形態において、結晶性樹脂の吸熱ピーク温度は、25〜50℃であり、より好ましくは25〜45℃である。結晶性樹脂の吸熱ピーク温度が25〜50℃であると、洗浄したトナー粒子を乾燥させる工程において、乾燥中にトナー粒子温度が吸熱ピーク温度よりも上がりやすくなり、結晶成分が溶け出して抱き込んでいたトナー粒子中の水分とともにトナー粒子表面方向に動きやすくなる。トナー粒子表面近傍に水分を移動させることによってトナー粒子表面の乾燥空気流により乾燥効率が格段に上昇する。これに対し、結晶性樹脂の吸熱ピーク温度が25℃未満であると、相溶していた樹脂が乾燥中に分離しやすくなり、乾燥終了までに結晶性樹脂の表面露出が顕著となる。この影響により結晶性樹脂を含まないシェル層を突き抜けてトナー粒子表面に結晶性樹脂が露出しやすくなり、結果として帯電性が悪化してしまう。また、吸熱ピークが50℃を超えると、乾燥中で結晶成分の相分離が起きにくくなり、乾燥効率があがらずに乾燥することがほとんどできない。
また、本実施の形態において、トナー粒子中の結晶性樹脂の総含有割合が3〜15wt%であり、より好ましくは5〜9wt%である。トナー粒子中における結晶性樹脂の総含有割合が3〜15wt%であれば、乾燥中に水分をトナー粒子表面近傍に押し出すため、乾燥効率を上げることができる。これに対し、トナー粒子中の結晶性樹脂の総含有割合が3wt%より少ないと、トナー粒子表面近傍に押し出す結晶性樹脂量が少ないため、乾燥効率の向上はあまり望めない。また、トナー粒子中の結晶性樹脂の総含有割合が15wt%より多ければ、結晶性樹脂を含まないシェル層を有していても乾燥中にトナー粒子表面へ露出する結晶性樹脂量が過剰となり、結果として帯電性が低下する場合がある。
本発明の実施の形態において、結晶性樹脂としては、具体的には、適度な融点を有し炭素数6以上のアルキル基を有する脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。炭素数6以上のアルキル基を有するポリエステル樹脂は、多価カルボン酸または多価アルコールに炭素数6以上のアルキル基を有する重合性単量体を用いることで得ることができ、例えば、ドデセニルコハク酸などを用いることができるが、これに限るものではない。
結晶性ポリエステル樹脂は、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。なお、本実施の形態では、結晶性ポリエステル主鎖に対して、他成分を50wt%以下の割合で共重合した共重合体も結晶性ポリエステルに含むものとする。
本実施の形態において好適に用いることのできるポリエステル樹脂の製造に用いる多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸等の芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ダイマー酸、トリマー酸、水添ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和脂肪族及び脂環族ジカルボン酸等を、また多価カルボン酸としては他にトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン酸等を用いることができる。
ポリエステル樹脂の製造に用いる多価アルコール類としては脂肪族多価アルコール類、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等を例示できる。脂肪族多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジメチロールヘプタン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ε−カプロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオール等の脂肪族ジオール類、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエルスリトール等のトリオール及びテトラオール類等を例示できる。
脂環族多価アルコール類としては1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ダイマージオール、水添ダイマージオール等を例示できる。
芳香族多価アルコール類としてはパラキシレングリコール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、1,4−フェニレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ポリエステル樹脂末端の極性基を封鎖し、トナー帯電特性の環境安定性を改善する目的において単官能単量体がポリエステル樹脂に導入される場合がある。単官能単量体としては、安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スルホ安息香酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n−ドデシルアミノカルボニル安息香酸、ターシャルブチル安息香酸、ナフタレンカルボン酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル酸、ステアリル酸、及びこれらの低級アルキルエステル、等のモノカルボン酸類、あるいは脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環族アルコール等のモノアルコールを用いることができる。
本実施の形態では、5モル%以上のシクロヘキサンジカルボン酸を含む多価カルボン酸類を用いることが望ましく、さらには、シクロヘキサンジカルボン酸の使用量は多価カルボン酸中10〜70モル%が好ましく、15〜50モル%がさらに好ましく、20〜40モル%の使用がなおさらに好ましい。シクロヘキサンジカルボン酸としては1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸の1種又は2種以上を用いることができる。またシクロヘキサン環の水素の一部をアルキル基等に置換したものを組み合わせても良い。シクロヘキサンジカルボン酸の含有量がこの範囲に満たないと定着特性が発揮されず、また多いと樹脂の単価が上昇し、一般にコスト上問題となる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、例えば、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、より具体的には、直接重縮合、エステル交換法等を挙げることができるが、特に制限はなく、モノマーの種類によって使い分けて製造することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度180〜230℃の間で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させても良い。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させると良い。
結晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属化合物;亜リン酸化合物、リン酸化合物、及びアミン化合物等が挙げられ、具体的には、以下の化合物が挙げられる。
例えば、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物が挙げられる。このような触媒の添加量は、原材料の総量に対して0.01〜1.00重量%とすることが好ましい。
ここで、結晶性樹脂の融点(吸熱ピーク温度)の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時の、ASTM D3418−8に示す示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。複数の樹脂が相溶し一体化したものや、後述する非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度の測定も同様に測定することができる。
また、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明の実施の形態においては、最大のピークをもって融点とする。
更に、本実施の形態の樹脂融点の測定には、例えばパーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。後述する非結晶性ポリエステル樹脂の軟化点の測定も同様に測定することができる。
本実施の形態において、トナーに使用される結晶性ポリエステル樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による分子量測定で、重量平均分子量(Mw)が10,000〜25,000であり、好ましくは20,000〜25,000である。重量平均分子量が10,000未満では、非結晶性樹脂や離型剤との相溶が進行し、可塑を発生させる。また、25,000を超えるとトナー溶融時の粘度が上昇し、定着性や画像光沢性を損なうことがある。ここで、樹脂の分子量は、THF可溶物を、東ソー製GPC・HLC−9120、東ソー製カラム「TSKgel SuperHM−M」(15cm)を使用し、THF溶媒で測定し、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して分子量を算出したものである。後述する非結晶性ポリエステル樹脂の測定でも同様に測定した。
結晶性ポリエステル樹脂の酸価(樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)を5〜15mgKOH/gに制御することができる。該酸価が5mgKOH/g未満では、結晶性樹脂粒子同士が凝集体を形成し、離型剤との構造体の形成が困難となるばかりでなく、結晶性樹脂粒子がトナー中に独立に存在、或いは大きく成長しトナー表面に露出することがあり、トナーの流動性、帯電性の観点から好ましくない。また、該酸価が15mgKOH/gを超えるとトナー中への内包が困難となり、安定な構造構築ができない場合がある。
−結着樹脂−
本発明の実施の形態のトナーにおいて、第1及び第2の結着樹脂として用いられる結着樹脂は特に制限されない。また、コア層に用いられる第1の結着樹脂とシェル層に用いられる第2の結着樹脂は、同一のものであっても良く、また異なるものでも良い。具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;さらにアクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン系不飽和酸単量体;さらにアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類単量体の単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物、さらには、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができるがポリエステル樹脂が好ましい。
付加重合系単量体の場合は、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合を実施して樹脂粒子分散液を作製することができ、その他の樹脂の場合は油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に溶かし、イオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機により水系媒体中に粒子状に分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂粒子分散液を得ることができる。
−離型剤−
離型剤は、トナー粒子を構成する固体分総重量に対して5〜9重量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましい。
離型剤の具体例としては、例えば、各種エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらの離型剤材料は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
これらの離型剤材料は、水系媒体中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作製することができる。
なお、離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。また、離型剤を使用するときには、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集させた後に、さらに樹脂粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
−着色剤−
着色剤としては次のような各種顔料または染料を使用することができる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等を挙げることができる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG、等を挙げることができる。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等を挙げることができる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンB レーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等を挙げることができる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどを挙げることができる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等を挙げることができる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を挙げることができる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等を挙げることができる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げることができる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等があげられる。
また、これらの着色剤は単独もしくは混合して使用される。これらの着色剤は、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製することができる。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系に分散することもできる。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択することができる。
着色剤の配合量は、定着時の発色性を確保するための必要量である。より具体的には、着色剤は、トナー粒子を構成する固体分総重量に対して2〜15重量%の範囲で添加することができる。なお、黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、他の着色剤とは異なり、12〜60重量%添加することができる。
また、トナー中の着色剤粒子の中心径(メジアン径)は100〜330nmにすることにより、OHP透明性及び発色性を確保することができる。なお、着色剤粒子の中心径(メジアン径)は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
−その他の添加材料−
また、本発明の実施の形態において、トナーを磁性トナーとして用いることもできる。この場合は、磁性粉を含有させても良い。具体的には、磁場中で磁化される物質を用いるが、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性の粉末、もしくはフェライト、マグネタイト等の化合物が使用される。水相中でトナー母粒子を得るときには、磁性体の水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは予め磁性体の表面を改質し、例えば疎水化処理等を施しておくことが好ましい。
また、本実施の形態において、トナー粒子中に可塑剤を配合しても良い。このとき用いられる可塑剤としては、固体可塑剤が好ましい。ここでいう固体可塑剤とは融点が40℃以上、好ましくは40℃以上100℃以下、さらに好ましくは50℃以上90℃以下の可塑剤のことをいう。具体的にはフタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロへキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸エチレングリコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸スクロース、クエン酸トリシクロへキシル、N−シクロへキシル−p−トルエンスルホンアミド等が挙げられるがフタル酸ジフェニル、フタル酸ジシクロへキシルが好ましい。本実施の形態において、可塑剤は一般に、コア層に配合されるが、他の実施の形態として、シェル層に配合することも可能である。
トナー粒子中に入れる可塑剤の総量としては3〜10重量%が望ましい。3重量%よりも少ないと可塑剤としての効果が弱くなり、低温定着に効果が無く、10重量%を超えると画像強度が弱くなる。
(静電荷現像用トナーの製造方法)
本発明の実施の形態において、静電荷現像用トナーの製造方法は、少なくとも、樹脂粒子を分散させた分散液中で、当該樹脂粒子を凝集させて凝集粒子を得る工程(凝集工程)と、当該凝集粒子を加熱して融合させる工程(融合工程)と、を有するものである。
凝集工程では、離型剤粒子の分散液は、水系媒体中で調製される。このため、そのまま結着樹脂分散液と混合して利用することができ、これらを、必要に応じて着色剤粒子分散液及び可塑剤粒子分散液と混合し、さらに凝集剤を添加し、これら粒子をヘテロ凝集させることにより第一の凝集粒子を形成することができる。このように第一の凝集粒子を形成後、さらに上記樹脂粒子分散液又は別の樹脂粒子分散液を添加し第一の凝集粒子表面にシェル層を形成し、トナー粒子径のトナー母粒子を作製することができる。なお、この例示においては、着色剤分散液を別に調製しているが、結着樹脂粒子に予め着色剤が配合されている場合には、着色剤分散液は必要ない。
凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。
また、例えば、樹脂の乳化重合、可塑剤の分散、顔料の分散、樹脂粒子の分散、離型剤の分散、凝集、凝集粒子の安定化などに界面活性剤を用いることができる。具体的には硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン系界面活性剤、アミン塩系、4級アンモニウム塩系等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノーミルなどの一般的なものを使用できる。
そして、凝集工程を経た後、融合工程(融合・合一工程)において、樹脂粒子のガラス転移点以上又は融点以上の温度に加熱して、凝集粒子を融合・合一した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得ることができる。洗浄工程は帯電性を考慮すると、脱イオン水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はなく、バンド式、流動層式、気流式、回転式、噴霧式、撹拌式、箱形、特殊式(移動層形、ドラム形等)乾燥装置などあらゆる乾燥装置を用いることができるが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
トナー粒子の乾燥装置としては、バンド式、流動層式、気流式、回転式、噴霧式、撹拌式、箱形、特殊式(移動層形、ドラム形等)乾燥装置などが知られている。乾燥装置の一つであるループタイプの気流乾燥装置は、高温・高速の気流中で、湿潤粒子を連続して該気流乾燥装置に供給し、瞬間的に分散・乾燥させることが知られている。ループタイプの気流乾燥装置は、乾燥装置の制御が容易であり、より具体的には、出口温度の制御により所望の乾燥条件に制御することが可能であるため、好適である。
ここで、フラッシュジェットドライヤとも称されるループ型の気流式乾燥装置の一例を図1に示す。図1において、乾燥用の管がループ状に形成されているループ型のケーシング1は、管の一端には乾燥させるための原料を供給する乾燥用原料供給口2が設けられ、管の他端には熱風と並流する乾燥後のトナー粒子など乾燥粉体の排出口4が設けられ、該乾燥用原料供給口2と該乾燥粉体の排出口4との間の管には、複数本の気流ノズル3が具備されている。乾燥用原料は該乾燥用原料供給口2からループ型のケーシング1に投入され、熱風供給部5から加熱された圧縮空気が、気流ノズル3より該ループ型のケーシング1内に、高速で吐出され、その気流により、瞬時のうちに、乾燥用原料は、1次粒子まで分散され、熱風と並流しながら乾燥され、該ループ型乾燥機内の旋回流によるトナー粒子に働く慣性力によって優先的に乾燥した粉体が該排出口4より該乾燥装置から排出される。未乾燥品は該ループ型乾燥機を循環し、乾燥させるといった連続処理装置である。
乾燥機出口温度、つまり乾燥装置から排出される気流の温度(出口温度とも称する)To(℃)は、トナー粒子の、コア層に含まれる結晶性樹脂の吸熱ピーク温度をT1(℃)、シェル層に含まれる結着樹脂(第2の結着樹脂)のガラス転移温度をTg(℃)とするとき、Tg − 5 > To > T1、かつTo > 30 であることが好ましい。出口温度Toが少なくとも30℃以下またはT1℃以下である場合には、水分の蒸発速度が小さくなるために乾燥が十分に進まず、凝集体が発生しやすくなる。一方出口温度Toが(Tg−5)℃以上である場合には、得られる着色重合粒子の表面が軟質化して、着色トナー粒子の凝集体が発生しやすくなる。さらに高い温度で処理した場合、乾燥機本体内壁及び気流ノズル内壁部にトナー粒子が融着し、連続処理が困難となる。
さらに、出口温度Toを常時測定し、この出口温度が一定の範囲に維持されるように、入口気流温度Tiを調整するか、又は、乾燥用原料供給口2からの供給速度を調整することにより、得られるトナー粒子の水分を一定の範囲に制御することができる。
また、第2の結着樹脂のガラス転移温度Tgと気流乾燥機の出口温度Toが近い場合、気流ノズルの接粉部に被乾燥原料が融着成長し、長期運転では、気流ノズル口を塞ぎ、運転不能となってしまう場合があり得る。よって、その場合には、該気流ノズル部に設けられたジャケット13を有する構造となっているケーシングに冷却水20℃を連続的に供給する。これにより、気流ノズルの接粉部を冷却して、被乾燥原料の融着を抑制することができる。
該乾燥装置の乾燥条件は、気流ノズルの吐出速度は一般に、20m/s〜250m/sが好ましく、更に好ましくは、50m/s〜200m/sであるが、これに限定されるものではない。ここで記述する気流ノズルの吐出速度とは、以下の式で表すことができる:
Figure 2009139588
気流吐出速度が20m/s以下では、分散が不十分となり、乾燥処理後においてトナー粒子の乾燥ムラを生じ、得られた水分率は高めに推移してしまう。これにより帯電分布のバラツキを生じ、帯電低下による画質カブリを引き起こす場合がある。一方、気流吐出速度が250m/s以上では、トナー粒子に大きなストレスが加わる為、トナー粒子自体の破壊を引き起こす場合がある。また、トナー粒子の表面変化を引き起こし、圧縮比などに影響を及ぼす場合がある。
図1に示す乾燥機の出口圧力Poは−1〜−25kPaが好ましく、更に好ましくは、−5〜−20kPaとなるように排気ブロワの排気量を調整する。気流乾燥機の出口圧力が、−1kPaより正圧側の場合では、原料供給口8より原料が吹き出してしまう恐れがある。また、−25kPaより負圧側の場合、乾燥機内の気流が乱れ、排出管よりショートパスして、水分率が高くなってしまったり、湿潤着色トナー粒子の壁面への衝突が増加し、こすれのような表面変化を引き起こし、これによる画質は濃度ムラを引き起こす場合がある。
これらの乾燥処理により、含水ケーキは、乾燥後の水分率を1.0wt%以下、好ましくは0.5wt%以下の一次トナー粒子になる。水分率が1.0wt%を超えると、帯電低下を生じ、画質にカブリを生じる場合がある。
本発明の静電荷現像用トナーの製造方法により得られる、トナー粒子の累積体積平均粒径D50は3.0〜9.0μmの範囲、好ましくは4.0〜6.5μmの範囲が適当である。D50が3.0μmを下回ると、付着力が高くなり、現像性が低下することがある。また、9.0μmを超えると画像の解像性が低下することがある。
また、トナー粒子の体積平均粒度分布指標GSDvは1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30を超えると解像性が低下し、トナー飛散やカブリ等の画像欠陥の原因となることがある。
ここで、累積体積平均粒径D50や平均粒度分布指標は、例えばコールターカウンターTAII(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
得られたトナー粒子の形状係数SF1は、画像形成性の点より100〜140、好ましくは110〜135の範囲が適当である。形状係数SF1は次のようにして求められる。まず、スライドグラス上に散布したトナー粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナー粒子について最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、
SF1=(ML/A)×(100π/4)
をトナー粒子の形状係数SF1とした。
また、得られたトナー粒子に対し、所望により内添剤、外添剤等が添加され、トナーが形成される。
本実施の形態において、内添剤としてフェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体や、帯電制御剤として4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することができるが、凝集や合一時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
また、一般的なトナー粒子と同様に乾燥させた後、得られたトナー粒子には、流動性付与やクリーニング性向上の目的でシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂粒子を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して外添トナーを作製することができる。
また、水系媒体中にてトナー母粒子表面に付着せしめる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより外添トナーを作製し、使用することができる。
[現像剤]
次に、本発明の現像剤について説明する。
本発明の実施の形態において、静電荷現像用トナーの製造方法により得られるトナーは、静電荷現像用現像剤として使用される。この現像剤は、この静電荷現像用トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の現像剤として調製される。
二成分現像剤におけるキャリアは、フェライト、鉄粉などを芯剤として、樹脂で被膜されたキャリアであることが好ましい。用いられる芯材(キャリア芯材)は、特に制限はなく、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは、磁性キャリアであるのが望ましい。キャリア芯材の平均粒径としては、トナー平均粒径の3〜10倍が好ましい。
被覆樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレア、ウレタン、メラミン、グアナミン、アニリン等を含むアミノ樹脂、またアミド樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン構造を有する樹脂等が挙げられる。中でもポリシロキサン結合を有する樹脂は撥水性が高く、高温高湿環境下で帯電量が低下しにくいのに加えて、耐アルコール性も強いため、トナーの放置による帯電量低下を抑制することができる。ポリシロキサン結合を有する樹脂としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、又はこれらの混合物などが挙げられる。
上記樹脂被覆層を、キャリア芯材の表面に形成する方法としては、例えば、キャリア芯材の粉末を被膜層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被膜層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被膜層形成用溶液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、被膜樹脂を粒子化し被膜樹脂の融点以上でキャリア芯材とニーダーコーター中で混合し冷却して被膜させるパウダーコート法が挙げられるが、ニーダーコーター法及びパウダーコート法が特に好ましく用いられる。
上記方法により形成される樹脂被膜は、キャリア芯材に対して、例えば、0.5〜10重量%の量を被覆して用いられる。トナー粒子と上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー粒子:キャリア=1:100〜30:100の範囲であり、3:100〜20:100の範囲がより好ましい。
<画像形成装置>
次に、本発明の実施の形態の画像形成装置の一例について説明する。
図2は、本発明の実施の形態の画像形成方法により画像を形成するための、画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置200は、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a〜401dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。電子写真感光体401a〜401dは、例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成することが可能である。
電子写真感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体401a〜401dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置には露光装置403が配置されており、露光装置403から出射された光ビームを帯電後の電子写真感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
ここで、帯電ロール402a〜402dは、電子写真感光体401a〜401dの表面に導電性部材(帯電ロール)を接触させて感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである(帯電工程)。なお本実施形態において示した帯電ロールの他、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いて接触帯電方式による帯電を行ってもよい。また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置403としては、電子写真感光体401a〜401dの表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、電子写真感光体401a〜401dの導電性基体と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
現像装置404a〜404dには、上述の二成分現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行うことができる(現像工程)。そのような現像装置としては、二成分現像剤を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。一次転写工程では、1次転写ロール410a〜410dに、像保持体に保持されたトナーと逆極性の1次転写バイアスが印加されることで、像保持体から中間転写ベルト409へ各色のトナーが順次1次転写される。
クリーニングブレード415a〜415dは、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。
2次転写ロール413に、中間転写体上のトナーと逆極性の2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルトから記録媒体へトナーが2次転写される。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416或いは、除電器(不図示)により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
本発明の実施の形態の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、現像剤担持体に担持された現像剤を用い、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー画像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程と、を有する画像形成方法であって、前記現像剤は、少なくとも、本実施の形態の静電荷現像用トナーを含有する現像剤である。前記現像剤は、一成分系、二成分系のいずれの態様であってもよい。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用できる。
潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体及び誘電記録体等が使用できる。電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー画像を形成する(現像工程)。形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー画像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。
なお、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
熱定着に用いる定着部材であるローラあるいはベルトの表面に、離型剤を供給する方法としては、特に制限はなく、例えば、液体離型剤を含浸したパッドを用いるパッド方式、ウエブ方式、ローラ方式、非接触型のシャワー方式(スプレー方式)等が挙げられ、なかでも、ウエブ方式、ローラ方式が好ましい。これらの方式の場合、前記離型剤を均一に供給でき、しかも供給量をコントロールすることが容易な点で有利である。なお、シャワー方式により前記定着部材の全体に均一に前記離型剤を供給するには、別途ブレード等を用いる必要がある。
本実施の形態の画像形成装置において、定着手段、すなわち図1に示す2個の定着ロール414の間における定着部材との接触時間は、0.01秒以上0.1秒以下である。定着部材との接触時間が0.01秒未満であると定着に必要な十分な熱量を得られない場合があり、記録媒体との接着性が得られない場合があり、定着部材との接触時間が0.1秒を超えると、本実施の形態のトナー外部に離型剤と結晶性ポリエステル樹脂が染み出し、この染み出した結晶性ポリエステル樹脂が記録媒体にしみこみ、その後冷却によって結晶を生じるときに記録媒体との接着性が低下して、画像の折り曲げ耐性が低下しやすくなる。なお定着部材とは、例えば定着ロールなどの加熱された部材で記録媒体に接触するものを言い、定着部材との接触時間とは定着部材が記録媒体に接触している時間を言う。例えば定着ロールと定着ロールに接触するロールとの間を記録媒体が通過することにより定着ロールと記録媒体が接触するような定着機の構成の場合、該定着ロールと該定着ロールに接触するロールが接触している幅(ニップ幅)を記録媒体が通過する時の通過速度で割ったものを定着部材との接触時間と言う。具体的には該ニップ幅が5mmで、記録媒体が通過する時間が100mm/sであるならば5/100=0.05秒が定着部材との接触時間となる。またニップ幅は次の方法で求めた。まず、富士ゼロックス社製DocuCentreColor400CPで用紙は富士ゼロックス社製R紙を用い全面ベタ画像を用意する。ただし全面ベタ画像で、JIS Z8741−1997による75度鏡面光沢度が20%以下の画像であれば、この複写装置、用紙以外でも問題ない。次に得られたベタ画像を装置に入れ、該ベタ画像を出力し、定着機通過中に装置の電源を切り、そのまま10秒間放置する。その後定着ロールに接触しているベタ画像を取り出す。10秒間放置されたことにより定着ロールと接触していたベタ画像の光沢が変化しているのでその幅を測定して、これをニップ幅とする。なお用いる用紙の大きさはA4を用い、ニップ幅はその中央部分の幅を言う。
トナー画像を転写する被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明を何ら限定するものではない。
<結晶性樹脂分散液(1)の調製>
ペンタンジオール52mol%、コハク酸48mol%、触媒としてジブチルスズオキシド0.08mol%の割合にてフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下、220℃まで加熱し、6時間脱水縮合反応を行うことで、結晶性ポリエステル樹脂を得た。次いでこの結晶性ポリエステル樹脂80部および脱イオン水720部をステンレス鋼製ビーカーに入れ、温浴下、55℃に加熱後、結晶性ポリエステル樹脂が溶融した時点で、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて7000rpmで攪拌した。次いでアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK;20質量%)1.8部を滴下しながら、乳化分散を行い、平均粒子径0.160μmの結晶性樹脂分散液(1)(固形分10重量%)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は32℃であった。
なお、結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC60、自動接線処理システム付き)を用い、室温から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定し、極大ピークより求めた。
<結晶性樹脂分散液(2)の調製>
アルコール成分(ペンタンジオール)をヘキサンジオール、酸成分(コハク酸)をピメリン酸に代えた以外は結晶性樹脂分散液(1)と同様に調製して平均粒子径0.162μmの結晶性樹脂分散液(2)(固形分10重量%)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は52℃であった。
<結晶性樹脂分散液(3)の調製>
酸成分をグルタル酸とし、加熱温度を200℃、4時間脱水縮合反応を行った以外は結晶性樹脂分散液(1)と同様に調製して平均粒子径0.165μmの結晶性樹脂分散液(3)(固形分10重量%)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は22℃であった。
<結晶性樹脂分散液(4)の調製>
アルコール成分をヘキサンジオール、酸成分をグルタル酸とし、加熱温度を200℃、4時間脱水縮合反応を行った以外は結晶性樹脂分散液(1)と同様に調製して平均粒子径0.164μmの結晶性樹脂分散液(4)(固形分10重量%)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は28℃であった。
<結晶性樹脂分散液(5)の調製>
酸成分をアゼライン酸に代えた以外は結晶性樹脂分散液(1)と同様に調製して平均粒子径0.165μmの結晶性樹脂分散液(5)(固形分10重量%)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度は46℃であった。
Figure 2009139588
<結着樹脂分散液(1)の調製>
攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、テレフタル酸ジメチル25mol%、イソフタル酸7mol%、ドデセニルコハク酸無水物15mol%、トリメリット酸無水物3mol%、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物29mol%、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物21mol%の割合で投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジブチルスズオキシド0.06mol%の割合で加え、窒素ガス気流下約190℃で約7時間撹拌反応させ、さらに温度を約250℃に上げて約5.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、ポリエステル樹脂を得た。この樹脂の酸価は12であった。
次いで、得られたポリエステル樹脂を、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。脱イオン水80重量%、ポリエステル樹脂の濃度が20重量%の組成比で、10%アンモニア水によりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、平均粒子径0.168μmの非結晶性の結着樹脂分散液(1)(固形分20重量%)を得た。
<結着樹脂分散液(2)の調製>
攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、テレフタル酸ジメチル23mol%、イソフタル酸10mol%、ドデセニルコハク酸無水物15mol%、トリメリット酸無水物3mol%、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物5mol%、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物45mol%の割合で投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジブチルスズオキシド0.06mol%の割合で加え、窒素ガス気流下約190℃で約7時間撹拌反応させ、さらに温度を約250℃に上げて約5.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、ポリエステル樹脂を得た。この樹脂の酸価は30であった。
次いで、得られたポリエステル樹脂を、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。脱イオン水80重量%、ポリエステル樹脂の濃度が20重量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、平均粒子径0.168μmの非結晶性の結着樹脂分散液(2)(固形分20重量%)を得た。
<結着樹脂分散液(3)の調製>
攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、テレフタル酸ジメチル25mol%、イソフタル酸8mol%、ドデセニルコハク酸無水物8mol%、トリメリット酸無水物3mol%、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物33mol%、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物22mol%の割合で投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、触媒としてジブチルスズオキシド0.06mol%の割合で加え、窒素ガス気流下約200℃で約10時間撹拌反応させ、さらに温度を約250℃に上げて安息香酸5mol%の割合で添加して約7.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約0.5時間攪拌反応させて、ポリエステル樹脂を得た。この樹脂の酸価は4であった。
次いで、得られたポリエステル樹脂を、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。脱イオン水80重量%、ポリエステル樹脂の濃度が20重量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、平均粒子径0.175μmの非結晶性の結着樹脂分散液(3)(固形分20重量%)を得た。
Figure 2009139588
<着色剤粒子分散液の調製>
フタロシアニン顔料(大日精化社製、PVFASTBLUE) 90質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC) 10質量部
脱イオン水 240質量部
以上を攪拌槽で混合し、これを分散圧力196MPaに設定したアルティマイザーHJP−25008(株式会社スギノマシン製)を用いて分散処理し、着色剤粒子分散液を調製した。着色剤粒子分散液における着色剤粒子の数平均粒径は125nmであった。
<離型剤粒子分散液の調製>
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNPO190:融点85℃) 50質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC) 7.5質量部
脱イオン水 200質量部
上記成分を95℃に加熱して、ホモジナイザーを用いて分散した後、ダイノーミルで分散処理して離型剤粒子分散液を得た。離型剤粒子分散液中の離型剤粒子の数平均粒径は245nmであった。
なお、これらの樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液の粒径測定には、マイクロトラック(日機装(株)製、マイクロトラックUPA9340)を用いた。
<トナー粒子の作製>
攪拌槽中に、各々表3に示すコア層材料を入れ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した。次いで、これに凝集剤(浅田化学社製、ポリ塩化アルミニウム)0.5質量部、脱イオン水100質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。
攪拌機、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌するように攪拌機の回転数を適宜調整しながら、50℃まで、1.0℃/分で昇温し、40℃で30分保持した後、0.1℃/分で昇温しながら、10分ごとに、コールターカウンター[TA−II]型(アパーチャー径:50μm、コールター社製)にて粒径を測定し、体積平均粒径が5.0μmとなったところで、シェル層用非結晶性ポリエステル樹脂分散液を3分間かけて投入した(種類および配合割合は、表3の組み合わせを参照のこと)。投入後30分間保持した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、5.0℃ごとにpHを9.0に調整しながら、昇温速度1℃/分で96℃まで昇温し、96℃で保持した。30分ごとに光学顕微鏡と走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて粒子形状及び表面性を観察したところ、5時間でほぼ球形化したので、1℃/分で20℃まで降温して粒子を固化させた。その後、反応生成物をろ過し、脱イオン水にて十分に洗浄した後、気流乾燥機(FJD−2フラッシュジェットドライヤ;セイシン企業製)を用いて乾燥させた。出口温度を40℃と一定にして乾燥させた。こうしてトナー粒子(1)を得た。同様にして出口温度を48℃にしてトナー粒子(2)を、出口温度40℃でトナー粒子(3)〜(10),(13)を作製した。また、実施例1に用いた材料で造粒、洗浄した後、気流乾燥機の出口温度を25℃、57℃に設定して乾燥を行い、トナー粒子(11)、(12)を得た。
−トナー粒子の酸価の測定−
トナー粒子(1)約1gを精秤し、テトラヒドロフラン80mLに溶解させた。指示薬としてフェノールフタレインを加え、0.1N KOH エタノール溶液を用いて滴定し、30秒間色が持続したところを終点とし、使用した0.1N KOH エタノール溶液量より、酸価(トナー粒子1gに含有する遊離脂肪酸を中和するのに必要なKOHのmg数 JIS K0070:92記載に準ずる)を算出した。トナー粒子(2)〜(13)についても同様に測定を行い、各トナー粒子の酸価を算出した。表4に結果を示す。
−トナー粒子の水分量の測定−
水分率は、次のように測定した。測定試料3gを熱天秤(島津製TGA-50型)により3℃/分の温度上昇速度にて常温から120℃まで加熱し、120℃で30分間保持した後の加熱減量を測定した。表4に結果を示す。なお、水分量の目安は概ね、次のとおりである。○:優れている(水分量1.0重量%以下)、△:○より劣り、場合によっては実使用においてやや問題あり(水分量1.0〜1.5重量%以下)、×:実使用において重大な問題があり不適(水分量1.5重量%超)。
上記トナー粒子(1)〜(13)各50重量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.5重量部をそれぞれ添加し、サンプルミルで混合して、トナー(1)〜(13)を得た。
そして、ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製、Mw80,000)を1重量%被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5重量%になるように前記の外添トナー(つまり、トナー(1)〜(13))をそれぞれ秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤(1)〜(13)を調製した。
<低温定着性の評価>
調製した現像剤(1)は、富士ゼロックス社製DocuCentreColor500改造機において、転写用紙として富士ゼロックス社製Jコート紙を使用し、トナー載り量5g/mに調製して画像形成を行った。画出しした後、外部定着器を用い、ニップ幅6mm下、定着速度180mm/secにて定着させた。定着評価においては、最低定着温度の評価を行うため、その定着器の定着温度が可変となるように改造し、定着ロールの定着温度を、100℃から+5℃おきに高め画像を定着させた。画像が形成された用紙の、定着トナー像のソリッド部のほぼ中央に、内側に折り目を入れ、定着トナー像が破壊された部分をティッシュペーパーで拭い取り、白抜けした線幅を測定し、白抜けした線幅が0.5mm以下となる温度を最低定着温度(以後MFTと記載する場合がある)とした。結果を表4に示す。なお、今回の評価においては、MFTは概ね130℃以下で良好であると評価されるものである。
<かぶりの評価>
現像剤(1)〜(13)をそれぞれ富士ゼロックス社製DocuCentre f450改造機の現像器に充填し、30℃,90%RHの環境下、プロセス速度180mm/secの条件でソリッド画像および文字の混合チャートをそれぞれ5,000枚連続プリントを行い最終プリントの定着画像の評価を行った。結果を表4に示す。表4においては、結果を◎:カブリ全くなし、○:カブリは多少あるが殆ど目立たない、△:○より劣り、カブリが所々目立ち、場合によっては実使用においてやや問題あり、×:全面にカブリが発生しており実使用において重大な問題があり不適、の4段階にて示した。
低温定着性、かぶりの各評価試験の結果に基づき、現像剤(1)〜(13)について総合的に判断し、表4にまとめた。結果は、◎:優れている、○:◎より若干劣るが実使用において問題なし、△:○より劣り、場合によっては実使用においてやや問題あり、×:実使用において重大な問題があり不適、の4段階にて示した。
Figure 2009139588
Figure 2009139588
本発明のトナー及び現像剤は、静電荷像をトナーまたはこれを含む現像剤により現像して定着させるあらゆる装置において好適に使用することが可能である。
本実施の形態の静電荷現像用トナーの作製に用い得る気流乾燥機の構成の概略を説明する図である。 本実施の形態に用いた画像形成装置の構成例を示す概略図である。
符号の説明
1 ケーシング、2 乾燥用原料供給口、3 気流ノズル、4 排出口、5 熱風供給部、6 加圧熱風入口、200 画像形成装置、400 ハウジング、401a〜401d 電子写真感光体、402a〜402d 帯電ロール、403 露光装置、404a〜404d 現像装置、405a〜405d トナーカートリッジ、409 中間転写ベルト、410a〜410d 1次転写ロール、411 トレイ(被転写媒体トレイ)、413 2次転写ロール、414 定着ロール、415a〜415d,416 クリーニングブレード、500 被転写媒体。

Claims (4)

  1. 少なくとも結晶性樹脂、第1の結着樹脂、離型剤および着色剤を含むコア層と、
    第2の結着樹脂を含むシェル層と、
    を有するコア−シェル型のトナー粒子を含み、
    前記結晶性樹脂の吸熱ピーク温度が25〜50℃であり、
    前記トナー粒子中の結晶性樹脂総含有割合が3〜15wt%であり、
    前記トナー粒子の酸価が20mg/KOH以下であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
  2. 前記トナー粒子が、下記の条件に調整した気流乾燥機を用いて乾燥されることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
    Figure 2009139588
    ここで、To:気流乾燥機の出口温度(℃)、
    T1:結晶性樹脂の吸熱ピーク温度(℃)、
    Tg:第2の結着樹脂のガラス転移温度(℃)。
  3. 前記トナー粒子が、下記の条件に調整した気流乾燥機を用いて乾燥する乾燥工程を含み調製されることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
    Figure 2009139588
    ここで、To:気流乾燥機の出口温度(℃)、
    T1:結晶性樹脂の吸熱ピーク温度(℃)、
    Tg:第2の結着樹脂のガラス転移温度(℃)。
  4. トナーとキャリアとを含み、
    前記トナーが、請求項1または2に記載の静電荷現像用トナーであることを特徴とする静電荷現像用現像剤。
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