JPH08247995A - 可燃ガス成分の測定方法及び測定装置 - Google Patents
可燃ガス成分の測定方法及び測定装置Info
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- JPH08247995A JPH08247995A JP7049504A JP4950495A JPH08247995A JP H08247995 A JPH08247995 A JP H08247995A JP 7049504 A JP7049504 A JP 7049504A JP 4950495 A JP4950495 A JP 4950495A JP H08247995 A JPH08247995 A JP H08247995A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を、該被測
定ガス中の酸素濃度に影響を受けることなく、正確に測
定し得る方法や、被測定ガス中の可燃ガス成分を構成す
るCOやH2 の影響を受け難い、可燃ガス成分の一つた
るHCに対する感度が高い測定方法及びそのための装置
を提供すること。 【構成】 可燃ガス成分を含む被測定ガスを第一の処理
ゾーンに導き、その酸素分圧を、第一の電気化学的酸素
ポンプセルにより、前記可燃ガス成分が実質的に燃焼さ
れ得ない所定の低い値に制御する一方、該制御された雰
囲気を第二の処理ゾーンに導き、そこの雰囲気中に存在
する可燃ガス成分を、第二の電気化学的酸素ポンプセル
によって該第二の処理ゾーン内に汲み込まれる酸素にて
燃焼せしめ、その際の該第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルに流れるポンプ電流又はその電極間の電圧を検出し
て、該検出値より被測定ガス中の可燃ガス成分量を求め
る。
定ガス中の酸素濃度に影響を受けることなく、正確に測
定し得る方法や、被測定ガス中の可燃ガス成分を構成す
るCOやH2 の影響を受け難い、可燃ガス成分の一つた
るHCに対する感度が高い測定方法及びそのための装置
を提供すること。 【構成】 可燃ガス成分を含む被測定ガスを第一の処理
ゾーンに導き、その酸素分圧を、第一の電気化学的酸素
ポンプセルにより、前記可燃ガス成分が実質的に燃焼さ
れ得ない所定の低い値に制御する一方、該制御された雰
囲気を第二の処理ゾーンに導き、そこの雰囲気中に存在
する可燃ガス成分を、第二の電気化学的酸素ポンプセル
によって該第二の処理ゾーン内に汲み込まれる酸素にて
燃焼せしめ、その際の該第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルに流れるポンプ電流又はその電極間の電圧を検出し
て、該検出値より被測定ガス中の可燃ガス成分量を求め
る。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、可燃ガス成分の測定方法及び測
定装置に係り、特に、重油、軽油、ガソリン、天然ガス
等を用いた内燃機関、外燃機関、燃焼炉等から排出され
る燃焼ガス中の可燃ガス成分の濃度を測定する方法及び
そのための装置に関するものであって、なかでも燃焼ガ
ス中に含まれる水素(H2 )、一酸化炭素(CO)、炭
化水素(HC)のうち、HCのみの濃度を精度よく測定
することの出来る方法並びにそのための装置に関するも
のである。
定装置に係り、特に、重油、軽油、ガソリン、天然ガス
等を用いた内燃機関、外燃機関、燃焼炉等から排出され
る燃焼ガス中の可燃ガス成分の濃度を測定する方法及び
そのための装置に関するものであって、なかでも燃焼ガ
ス中に含まれる水素(H2 )、一酸化炭素(CO)、炭
化水素(HC)のうち、HCのみの濃度を精度よく測定
することの出来る方法並びにそのための装置に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】従来より、上述の如き燃焼ガス等の被測定
ガス中の可燃ガス成分を測定する方法としては、白金
(Pt)の酸化触媒特性を利用し、被測定ガス中の可燃
ガス成分を白金抵抗線に接触せしめて酸化、燃焼させ、
そして、その燃焼熱による白金抵抗線の温度上昇に基づ
くところの抵抗値変化を電気信号として取り出し、被測
定ガス中の可燃ガス成分濃度を測定するようにした接触
燃焼式ガスセンサが知られている。
ガス中の可燃ガス成分を測定する方法としては、白金
(Pt)の酸化触媒特性を利用し、被測定ガス中の可燃
ガス成分を白金抵抗線に接触せしめて酸化、燃焼させ、
そして、その燃焼熱による白金抵抗線の温度上昇に基づ
くところの抵抗値変化を電気信号として取り出し、被測
定ガス中の可燃ガス成分濃度を測定するようにした接触
燃焼式ガスセンサが知られている。
【0003】しかしながら、この接触燃焼式ガスセンサ
にあっては、白金抵抗線による可燃ガス成分の接触燃焼
のために、被測定ガス中には、酸素の存在が必須であ
り、このため、酸素濃度の低い被測定ガス、例えば空気
/燃料比が理論空燃比よりも燃料過剰のリッチ雰囲気に
て燃焼して得られる燃焼ガス等の場合にあっては、酸素
不足により測定することが出来ない問題があり、また可
燃ガス成分としてH2 、CO、HCが同時に存在する被
測定ガスの場合にあっては、それら全ての可燃ガス成分
の全体の濃度が測定されるに過ぎず、H2 やCOの存在
によって、HCのみの測定が出来ない問題もある。
にあっては、白金抵抗線による可燃ガス成分の接触燃焼
のために、被測定ガス中には、酸素の存在が必須であ
り、このため、酸素濃度の低い被測定ガス、例えば空気
/燃料比が理論空燃比よりも燃料過剰のリッチ雰囲気に
て燃焼して得られる燃焼ガス等の場合にあっては、酸素
不足により測定することが出来ない問題があり、また可
燃ガス成分としてH2 、CO、HCが同時に存在する被
測定ガスの場合にあっては、それら全ての可燃ガス成分
の全体の濃度が測定されるに過ぎず、H2 やCOの存在
によって、HCのみの測定が出来ない問題もある。
【0004】また、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物
の焼結体がN型半導体特性を示すところから、そのよう
な金属酸化物半導体に対する被測定ガス中の可燃ガス成
分の吸着に基づく電気抵抗の変化を検出して、この電気
抵抗変化により、可燃ガス成分の濃度を測定する金属酸
化物半導体型ガスセンサも、各種検討されているが、こ
のタイプのガスセンサにあっても、その測定値が、酸素
や湿度により影響を受けたり、HC以外の可燃ガス成分
の影響を受け、HCのみを選択的に検出し得るものでは
なかったのである。
の焼結体がN型半導体特性を示すところから、そのよう
な金属酸化物半導体に対する被測定ガス中の可燃ガス成
分の吸着に基づく電気抵抗の変化を検出して、この電気
抵抗変化により、可燃ガス成分の濃度を測定する金属酸
化物半導体型ガスセンサも、各種検討されているが、こ
のタイプのガスセンサにあっても、その測定値が、酸素
や湿度により影響を受けたり、HC以外の可燃ガス成分
の影響を受け、HCのみを選択的に検出し得るものでは
なかったのである。
【0005】さらに、米国特許第4158166号明細
書には、酸素イオン伝導性固体電解質と一対の電極とを
含んで構成される電気化学的酸素ポンプセルを用いて、
被測定ガス中の可燃ガス成分を燃焼せしめ、その際の該
ポンプセルに流れる電流を検出して、可燃ガス成分濃度
を測定するセンサが明らかにされている。しかしなが
ら、この可燃ガス成分測定センサは、酸素の存在に大き
く影響されるものであって、そこで対象とされる可燃性
ガス雰囲気が、可燃物又は燃料成分が酸素よりも多い雰
囲気を意味するものであるとされているように、酸素が
可燃ガス成分と同程度の量において被測定ガス中に存在
すると、可燃ガス成分は、ポンプセルのポンピングによ
る酸素供給がなくても、被測定ガス中の酸素と酸化反応
を惹起し、このため、ポンプ電流値が大きく変化し、可
燃ガス成分の正確な測定が困難となる問題を内在してい
る。
書には、酸素イオン伝導性固体電解質と一対の電極とを
含んで構成される電気化学的酸素ポンプセルを用いて、
被測定ガス中の可燃ガス成分を燃焼せしめ、その際の該
ポンプセルに流れる電流を検出して、可燃ガス成分濃度
を測定するセンサが明らかにされている。しかしなが
ら、この可燃ガス成分測定センサは、酸素の存在に大き
く影響されるものであって、そこで対象とされる可燃性
ガス雰囲気が、可燃物又は燃料成分が酸素よりも多い雰
囲気を意味するものであるとされているように、酸素が
可燃ガス成分と同程度の量において被測定ガス中に存在
すると、可燃ガス成分は、ポンプセルのポンピングによ
る酸素供給がなくても、被測定ガス中の酸素と酸化反応
を惹起し、このため、ポンプ電流値が大きく変化し、可
燃ガス成分の正確な測定が困難となる問題を内在してい
る。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる従来の可
燃ガス成分の測定方式における欠点を悉く解消すべく為
されたものであって、その解決すべき課題とするところ
は、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を、かかる被測定
ガス中の酸素濃度に影響を受けることなく、正確に測定
し得る方法並びにそのための装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の課題とするところは、被測定ガ
ス中の可燃ガス成分を構成するCOやH2 の影響を受け
難い、可燃ガス成分の一つたるHCに対する感度が高い
測定方法及びそのための装置を提供することにある。
燃ガス成分の測定方式における欠点を悉く解消すべく為
されたものであって、その解決すべき課題とするところ
は、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を、かかる被測定
ガス中の酸素濃度に影響を受けることなく、正確に測定
し得る方法並びにそのための装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の課題とするところは、被測定ガ
ス中の可燃ガス成分を構成するCOやH2 の影響を受け
難い、可燃ガス成分の一つたるHCに対する感度が高い
測定方法及びそのための装置を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、本発明にあっては、上述の如き課
題を解決するために、可燃ガス成分を含む被測定ガスを
周囲から区画された第一の処理ゾーンに所定の拡散抵抗
の下に導き、該第一の処理ゾーンにおいて、第一の電気
化学的酸素ポンプセルによる酸素のポンピング作用によ
って、かかる被測定ガス中の酸素分圧を、前記可燃ガス
成分が実質的に燃焼され得ない所定の低い値に制御する
一方、かかる制御された第一の処理ゾーン内の雰囲気
を、該第一の処理ゾーンより所定の拡散抵抗の下に周囲
から区画された第二の処理ゾーンに導き、該第二の処理
ゾーンにおいて、該第二の処理ゾーン内の雰囲気中に存
在する可燃ガス成分を、第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルによる酸素のポンピング作用によって該第二の処理ゾ
ーン内に汲み込まれる酸素にて燃焼せしめ、その際の該
第二の電気化学的酸素ポンプセルに流れるポンプ電流又
は該第二の電気化学的酸素ポンプセルの電極間の電圧を
検出して、その検出値より被測定ガス中の可燃ガス成分
量を求めることを特徴とする可燃ガス成分の測定方法
を、その要旨とするものである。
題を解決するために、可燃ガス成分を含む被測定ガスを
周囲から区画された第一の処理ゾーンに所定の拡散抵抗
の下に導き、該第一の処理ゾーンにおいて、第一の電気
化学的酸素ポンプセルによる酸素のポンピング作用によ
って、かかる被測定ガス中の酸素分圧を、前記可燃ガス
成分が実質的に燃焼され得ない所定の低い値に制御する
一方、かかる制御された第一の処理ゾーン内の雰囲気
を、該第一の処理ゾーンより所定の拡散抵抗の下に周囲
から区画された第二の処理ゾーンに導き、該第二の処理
ゾーンにおいて、該第二の処理ゾーン内の雰囲気中に存
在する可燃ガス成分を、第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルによる酸素のポンピング作用によって該第二の処理ゾ
ーン内に汲み込まれる酸素にて燃焼せしめ、その際の該
第二の電気化学的酸素ポンプセルに流れるポンプ電流又
は該第二の電気化学的酸素ポンプセルの電極間の電圧を
検出して、その検出値より被測定ガス中の可燃ガス成分
量を求めることを特徴とする可燃ガス成分の測定方法
を、その要旨とするものである。
【0008】なお、このような本発明に従う可燃ガス成
分の測定方法の好ましい第一の態様によれば、前記被測
定ガスが可燃ガス成分として、CO、H2 及びHCを含
んでおり、且つ該被測定ガスが前記第一の処理ゾーンに
導入されるに先立って、該被測定ガス中のCO及びH2
が燃焼せしめられ、前記検出される第二の電気化学的ポ
ンプセルのポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被
測定ガス中のHC濃度が求められることとなる。
分の測定方法の好ましい第一の態様によれば、前記被測
定ガスが可燃ガス成分として、CO、H2 及びHCを含
んでおり、且つ該被測定ガスが前記第一の処理ゾーンに
導入されるに先立って、該被測定ガス中のCO及びH2
が燃焼せしめられ、前記検出される第二の電気化学的ポ
ンプセルのポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被
測定ガス中のHC濃度が求められることとなる。
【0009】また、かかる本発明方法の好ましい第二の
態様によれば、前記第一若しくは第二の処理ゾーン内の
雰囲気中より、水性ガス反応にてCOから転化されるH
2 を含んで、水素がプロトンポンプにて汲み出され、こ
れによって前記検出される第二の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被測定
ガス中の炭化水素濃度が求められる。
態様によれば、前記第一若しくは第二の処理ゾーン内の
雰囲気中より、水性ガス反応にてCOから転化されるH
2 を含んで、水素がプロトンポンプにて汲み出され、こ
れによって前記検出される第二の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被測定
ガス中の炭化水素濃度が求められる。
【0010】さらに、本発明方法の第三の態様によれ
ば、前記第一及び第二の電気化学的酸素ポンプセルは、
それぞれ、加熱環境下においてポンプ作動せしめられ、
これによって、それぞれのポンプの性能を有利に引き出
すことが出来る。
ば、前記第一及び第二の電気化学的酸素ポンプセルは、
それぞれ、加熱環境下においてポンプ作動せしめられ、
これによって、それぞれのポンプの性能を有利に引き出
すことが出来る。
【0011】そして、本発明方法の好ましい第四の態様
によれば、前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分
圧を検出し、その検出値に基づいて前記第一の電気化学
的酸素ポンプセルの電源電圧を変化せしめて、該第一の
電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動を制御すること
により、該第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧が
一定値に制御されることとなる。
によれば、前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分
圧を検出し、その検出値に基づいて前記第一の電気化学
的酸素ポンプセルの電源電圧を変化せしめて、該第一の
電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動を制御すること
により、該第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧が
一定値に制御されることとなる。
【0012】本発明方法の第五の態様においては、前記
第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧が、10-14
atm以下に制御せしめられて、かかる雰囲気が、そこ
に存在する可燃ガス成分としてのHC、CO、H2 が酸
化されない状況下に、保持されることとなる。
第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧が、10-14
atm以下に制御せしめられて、かかる雰囲気が、そこ
に存在する可燃ガス成分としてのHC、CO、H2 が酸
化されない状況下に、保持されることとなる。
【0013】また、かかる本発明方法の第六の態様によ
れば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルによって、
前記第二の処理ゾーンに可燃ガス成分の燃焼に必要な酸
素量と略等しいか、それよりも多くの酸素が汲み込ま
れ、該第二の処理ゾーン内の残留酸素分圧が一定となる
ように、該第二の電気化学的酸素ポンプセルがポンプ作
動せしめられる。
れば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルによって、
前記第二の処理ゾーンに可燃ガス成分の燃焼に必要な酸
素量と略等しいか、それよりも多くの酸素が汲み込ま
れ、該第二の処理ゾーン内の残留酸素分圧が一定となる
ように、該第二の電気化学的酸素ポンプセルがポンプ作
動せしめられる。
【0014】さらに、本発明方法の第七の態様によれ
ば、そのような残留酸素分圧は、前記被測定ガス中の可
燃ガス成分濃度の1/100以下の酸素濃度にて与えら
れる酸素分圧となるように制御せしめられ、以て測定精
度の向上が図られる。
ば、そのような残留酸素分圧は、前記被測定ガス中の可
燃ガス成分濃度の1/100以下の酸素濃度にて与えら
れる酸素分圧となるように制御せしめられ、以て測定精
度の向上が図られる。
【0015】ところで、本発明は、また、次のような可
燃ガス成分の測定装置をも、その要旨とするものであっ
て、上述した可燃ガス成分の測定方法は、そのような測
定装置を用いて、有利に実施され得るものである。
燃ガス成分の測定装置をも、その要旨とするものであっ
て、上述した可燃ガス成分の測定方法は、そのような測
定装置を用いて、有利に実施され得るものである。
【0016】すなわち、そのような本発明に従う可燃ガ
ス成分の測定装置は、(a)外部の被測定ガス存在空間
に連通される、周囲から区画された第一の処理ゾーン
と、(b)該被測定ガス存在空間より可燃ガス成分を含
む被測定ガスを所定の拡散抵抗の下に該第一の処理ゾー
ンに導く第一の拡散律速手段と、(c)前記第一の処理
ゾーンを区画する壁の少なくとも一部を構成する第一の
酸素イオン伝導性固体電解質と、これに接して設けられ
た、該第一の処理ゾーンに位置するように配される一つ
の電極を含む一対の電極とを含んで構成され、それら一
対の電極間への通電により、該第一の処理ゾーンに対す
る酸素のポンピングを行ない、該第一の処理ゾーンの雰
囲気中の酸素分圧を、前記可燃ガス成分が実質的に燃焼
され得ない所定の低い値に制御せしめる第一の電気化学
的酸素ポンプセルと、(d)前記第一の処理ゾーンのみ
に連通される、周囲から区画された第二の処理ゾーン
と、(e)前記第一の処理ゾーン内の制御された雰囲気
を所定の拡散抵抗の下に該第二の処理ゾーンに導く第二
の拡散律速手段と、(f)前記第二の処理ゾーンを区画
する壁の少なくとも一部を構成する第二の酸素イオン伝
導性固体電解質と、これに接して設けられた、該第二の
処理ゾーンに位置するように配される一つの電極を含む
一対の電極とを含んで構成され、それら一対の電極間へ
の通電により、該第二の処理ゾーン内に酸素を汲み込ん
で、該第二の処理ゾーン内の雰囲気中に存在する可燃ガ
ス成分を燃焼せしめる第二の電気化学的酸素ポンプセル
と、(g)該第二の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ
作動によって流れるポンプ電流又は該第二の電気化学的
酸素ポンプセルの一対の電極間の電圧を検出する検出手
段とを、有することを特徴とする可燃ガス成分の測定装
置を、その要旨とするものである。
ス成分の測定装置は、(a)外部の被測定ガス存在空間
に連通される、周囲から区画された第一の処理ゾーン
と、(b)該被測定ガス存在空間より可燃ガス成分を含
む被測定ガスを所定の拡散抵抗の下に該第一の処理ゾー
ンに導く第一の拡散律速手段と、(c)前記第一の処理
ゾーンを区画する壁の少なくとも一部を構成する第一の
酸素イオン伝導性固体電解質と、これに接して設けられ
た、該第一の処理ゾーンに位置するように配される一つ
の電極を含む一対の電極とを含んで構成され、それら一
対の電極間への通電により、該第一の処理ゾーンに対す
る酸素のポンピングを行ない、該第一の処理ゾーンの雰
囲気中の酸素分圧を、前記可燃ガス成分が実質的に燃焼
され得ない所定の低い値に制御せしめる第一の電気化学
的酸素ポンプセルと、(d)前記第一の処理ゾーンのみ
に連通される、周囲から区画された第二の処理ゾーン
と、(e)前記第一の処理ゾーン内の制御された雰囲気
を所定の拡散抵抗の下に該第二の処理ゾーンに導く第二
の拡散律速手段と、(f)前記第二の処理ゾーンを区画
する壁の少なくとも一部を構成する第二の酸素イオン伝
導性固体電解質と、これに接して設けられた、該第二の
処理ゾーンに位置するように配される一つの電極を含む
一対の電極とを含んで構成され、それら一対の電極間へ
の通電により、該第二の処理ゾーン内に酸素を汲み込ん
で、該第二の処理ゾーン内の雰囲気中に存在する可燃ガ
ス成分を燃焼せしめる第二の電気化学的酸素ポンプセル
と、(g)該第二の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ
作動によって流れるポンプ電流又は該第二の電気化学的
酸素ポンプセルの一対の電極間の電圧を検出する検出手
段とを、有することを特徴とする可燃ガス成分の測定装
置を、その要旨とするものである。
【0017】なお、かくの如き本発明に従う可燃ガス成
分の測定装置における好ましい第一の態様によれば、前
記第一及び第二の酸素イオン伝導性固体電解質を含んで
一体構造とされたセンサ素子を有し、該センサ素子に、
前記第一及び第二の処理ゾーンと前記第一及び第二の拡
散律速手段と前記第一及び第二の電気化学的酸素ポンプ
セルとが一体的に設けられてなる構成が採用される。
分の測定装置における好ましい第一の態様によれば、前
記第一及び第二の酸素イオン伝導性固体電解質を含んで
一体構造とされたセンサ素子を有し、該センサ素子に、
前記第一及び第二の処理ゾーンと前記第一及び第二の拡
散律速手段と前記第一及び第二の電気化学的酸素ポンプ
セルとが一体的に設けられてなる構成が採用される。
【0018】また、かかる本発明装置の第二の態様によ
れば、前記第一及び第二の処理ゾーンが、前記センサ素
子内に形成された前記外部の被測定ガス存在空間に連通
する一つの長手の内部空所にて構成され、該内部空所の
被測定ガス存在空間連通側部位が前記第一の処理ゾーン
とされる一方、該内部空所の該第一の処理ゾーンよりも
奥側の部位が前記第二の処理ゾーンとされる構造が採用
される。そして、本発明装置の第三の態様においては、
そのような長手の内部空所の被測定ガス存在空間連通部
位に、前記第一の拡散律速手段が形成されている。
れば、前記第一及び第二の処理ゾーンが、前記センサ素
子内に形成された前記外部の被測定ガス存在空間に連通
する一つの長手の内部空所にて構成され、該内部空所の
被測定ガス存在空間連通側部位が前記第一の処理ゾーン
とされる一方、該内部空所の該第一の処理ゾーンよりも
奥側の部位が前記第二の処理ゾーンとされる構造が採用
される。そして、本発明装置の第三の態様においては、
そのような長手の内部空所の被測定ガス存在空間連通部
位に、前記第一の拡散律速手段が形成されている。
【0019】さらに、本発明装置の第四の態様にあって
は、前記内部空所の被測定ガス存在空間連通部位に、被
測定ガス中の可燃ガス成分を構成するCO及びH2 は酸
化し得るが、HCは酸化し得ない選択酸化触媒が配さ
れ、該内部空所に導かれる被測定ガスが、該選択酸化触
媒に接触せしめられるようになっている。
は、前記内部空所の被測定ガス存在空間連通部位に、被
測定ガス中の可燃ガス成分を構成するCO及びH2 は酸
化し得るが、HCは酸化し得ない選択酸化触媒が配さ
れ、該内部空所に導かれる被測定ガスが、該選択酸化触
媒に接触せしめられるようになっている。
【0020】また、本発明装置の第五の態様によれば、
前記第一及び第二の処理ゾーンは、前記センサ素子内に
別個に形成された第一及び第二の内部空所にて構成さ
れ、該第一の内部空所が、外部の被測定ガス存在空間に
連通せしめられている一方、該第二の内部空所が、該第
一の内部空所のみに連通せしめられている構造が採用さ
れる。
前記第一及び第二の処理ゾーンは、前記センサ素子内に
別個に形成された第一及び第二の内部空所にて構成さ
れ、該第一の内部空所が、外部の被測定ガス存在空間に
連通せしめられている一方、該第二の内部空所が、該第
一の内部空所のみに連通せしめられている構造が採用さ
れる。
【0021】そして、かかる本発明装置の第六の態様に
よれば、前記第一の拡散律速手段は前記第一の内部空所
の被測定ガス存在空間連通部位に形成されている一方、
前記第二の拡散律速手段が、前記第二の内部空所の前記
第一の内部空所に対する連通部位に形成されている。
よれば、前記第一の拡散律速手段は前記第一の内部空所
の被測定ガス存在空間連通部位に形成されている一方、
前記第二の拡散律速手段が、前記第二の内部空所の前記
第一の内部空所に対する連通部位に形成されている。
【0022】なお、本発明装置の第七の態様によれば、
前記第一の内部空所の被測定ガス存在空間連通部位に、
被測定ガス中の可燃ガス成分を構成するCO及びH2 は
酸化し得るが、HCは酸化し得ない選択酸化触媒が配さ
れ、該第一の内部空所に導かれる被測定ガスが、該選択
酸化触媒に接触せしめられるようになっている。
前記第一の内部空所の被測定ガス存在空間連通部位に、
被測定ガス中の可燃ガス成分を構成するCO及びH2 は
酸化し得るが、HCは酸化し得ない選択酸化触媒が配さ
れ、該第一の内部空所に導かれる被測定ガスが、該選択
酸化触媒に接触せしめられるようになっている。
【0023】また、かくの如き本発明装置の第八の態様
によれば、前記第一及び第二の酸素イオン伝導性固体電
解質は、同一の若しくは異なる酸素イオン伝導性固体電
解質層にて構成されることとなる。
によれば、前記第一及び第二の酸素イオン伝導性固体電
解質は、同一の若しくは異なる酸素イオン伝導性固体電
解質層にて構成されることとなる。
【0024】また、本発明装置の第九の態様によれば、
前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を検出す
る第一の酸素分圧検出手段を更に有し、該第一の酸素分
圧検出手段にて検出された酸素分圧値に基づいて、前記
第一の電気化学的酸素ポンプセルの一対の電極間への通
電量を制御することにより、前記第一の処理ゾーン内の
雰囲気中の酸素分圧が制御せしめられることとなる。
前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を検出す
る第一の酸素分圧検出手段を更に有し、該第一の酸素分
圧検出手段にて検出された酸素分圧値に基づいて、前記
第一の電気化学的酸素ポンプセルの一対の電極間への通
電量を制御することにより、前記第一の処理ゾーン内の
雰囲気中の酸素分圧が制御せしめられることとなる。
【0025】そして、本発明装置の有利な第十の態様に
よれば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの一対の
電極に接続せしめられる電源は、該一対の電極間に、前
記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を一定とす
る電圧を印加せしめるものとされる。
よれば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの一対の
電極に接続せしめられる電源は、該一対の電極間に、前
記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を一定とす
る電圧を印加せしめるものとされる。
【0026】さらに、本発明装置の第十一の態様によれ
ば、前記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を検
出する第二の酸素分圧検出手段を更に有し、該第二の酸
素分圧検出手段にて検出される酸素分圧が一定となるよ
うに、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの一対の電
極間に印加せしめられる電圧が定められる構成が採用さ
れる。
ば、前記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を検
出する第二の酸素分圧検出手段を更に有し、該第二の酸
素分圧検出手段にて検出される酸素分圧が一定となるよ
うに、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの一対の電
極間に印加せしめられる電圧が定められる構成が採用さ
れる。
【0027】そして、本発明装置の好ましい第十二の態
様によれば、前記第一の処理ゾーンを区画する壁部の一
部を構成するように設けたプロトンイオン伝導性固体電
解質と、これに接して設けられた、該第一の処理ゾーン
に位置するように配される一つの電極を含む一対の電極
とを含んで構成されるプロトンポンプが設けられ、該プ
ロトンポンプの一対の電極間への通電によって、該第一
の処理ゾーン内の雰囲気中より、水素が汲み出されるよ
うにされる。
様によれば、前記第一の処理ゾーンを区画する壁部の一
部を構成するように設けたプロトンイオン伝導性固体電
解質と、これに接して設けられた、該第一の処理ゾーン
に位置するように配される一つの電極を含む一対の電極
とを含んで構成されるプロトンポンプが設けられ、該プ
ロトンポンプの一対の電極間への通電によって、該第一
の処理ゾーン内の雰囲気中より、水素が汲み出されるよ
うにされる。
【0028】また、本発明装置の第十三の態様によれ
ば、前記第二の処理ゾーンを区画する壁部の一部を構成
するように設けたプロトンイオン伝導性固体電解質と、
これに接して設けられた、該第二の処理ゾーンに位置す
るように配される一つの電極を含む一対の電極とを含ん
で構成されるプロトンポンプが設けられ、該プロトンポ
ンプの一対の電極間への通電によって、該第二の処理ゾ
ーン内の雰囲気中より、水素が汲み出される構成が採用
される。
ば、前記第二の処理ゾーンを区画する壁部の一部を構成
するように設けたプロトンイオン伝導性固体電解質と、
これに接して設けられた、該第二の処理ゾーンに位置す
るように配される一つの電極を含む一対の電極とを含ん
で構成されるプロトンポンプが設けられ、該プロトンポ
ンプの一対の電極間への通電によって、該第二の処理ゾ
ーン内の雰囲気中より、水素が汲み出される構成が採用
される。
【0029】そして、本発明装置の第十四の態様によれ
ば、前記第二の処理ゾーンに向かう被測定ガスの拡散方
向に対して、前記プロトンポンプと略同一位置若しくは
該プロトンポンプよりも上流側に位置するように、水性
ガス転化触媒が配置され、かかる水性ガス転化触媒に
て、雰囲気中のCOがH2 に転化せしめられることとな
る。
ば、前記第二の処理ゾーンに向かう被測定ガスの拡散方
向に対して、前記プロトンポンプと略同一位置若しくは
該プロトンポンプよりも上流側に位置するように、水性
ガス転化触媒が配置され、かかる水性ガス転化触媒に
て、雰囲気中のCOがH2 に転化せしめられることとな
る。
【0030】また、本発明装置の第十五の態様によれ
ば、前記プロトンポンプの第一若しくは第二の処理ゾー
ンに位置するように配される電極上に、それを覆うよう
にして、水性ガス転化触媒層が形成され、該水性ガス転
化触媒層にて雰囲気中のCOがH2 に転化せしめられ
る。
ば、前記プロトンポンプの第一若しくは第二の処理ゾー
ンに位置するように配される電極上に、それを覆うよう
にして、水性ガス転化触媒層が形成され、該水性ガス転
化触媒層にて雰囲気中のCOがH2 に転化せしめられ
る。
【0031】さらに、本発明装置の第十六の態様によれ
ば、前記第二の処理ゾーンは、前記第二の拡散律速手段
を含んで構成されており、そして本発明装置の第十七の
態様によれば、該第二の拡散律速手段は、前記第二の電
気化学的酸素ポンプセルの前記第二の処理ゾーンに位置
するように配された電極上に、それを覆うようにして形
成された多孔質層にて構成されている。
ば、前記第二の処理ゾーンは、前記第二の拡散律速手段
を含んで構成されており、そして本発明装置の第十七の
態様によれば、該第二の拡散律速手段は、前記第二の電
気化学的酸素ポンプセルの前記第二の処理ゾーンに位置
するように配された電極上に、それを覆うようにして形
成された多孔質層にて構成されている。
【0032】そして、かくの如き本発明装置の第十八の
態様によれば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの
前記第二の処理ゾーンに位置するように配される電極
は、可燃ガス成分に対して、酸化触媒としても機能して
いる。
態様によれば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの
前記第二の処理ゾーンに位置するように配される電極
は、可燃ガス成分に対して、酸化触媒としても機能して
いる。
【0033】さらに、本発明装置の第十九の態様によれ
ば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの前記第二の
処理ゾーンに位置するように配される電極は、可燃ガス
成分を酸化し得る金属とセラミックスとからなる多孔質
サーメットにて構成されている。
ば、前記第二の電気化学的酸素ポンプセルの前記第二の
処理ゾーンに位置するように配される電極は、可燃ガス
成分を酸化し得る金属とセラミックスとからなる多孔質
サーメットにて構成されている。
【0034】更にまた、本発明装置の第二十の態様によ
れば、前記第一の電気化学的酸素ポンプセル及び前記第
二の電気化学的酸素ポンプセルをそれぞれ所定の温度に
加熱せしめ得る加熱手段が、更に設けられており、これ
によって、それらポンプセルのポンプ作動が更に有効に
行なわれるようになっている。
れば、前記第一の電気化学的酸素ポンプセル及び前記第
二の電気化学的酸素ポンプセルをそれぞれ所定の温度に
加熱せしめ得る加熱手段が、更に設けられており、これ
によって、それらポンプセルのポンプ作動が更に有効に
行なわれるようになっている。
【0035】
【具体的構成・実施例】以下、本発明を更に具体的に明
らかにするために、図面に示される具体例を参照しつ
つ、本発明の構成について、詳細に説明することとす
る。
らかにするために、図面に示される具体例を参照しつ
つ、本発明の構成について、詳細に説明することとす
る。
【0036】先ず、図1の(a)及び(b)は、本発明
に従う可燃ガス成分の測定装置の代表的な一例(第一の
具体例)を明らかにしており、そのなかで、(a)は、
そのような測定装置を構成するセンサ素子の平面図であ
り、また(b)は、(a)におけるA−A断面での要部
拡大説明図である。
に従う可燃ガス成分の測定装置の代表的な一例(第一の
具体例)を明らかにしており、そのなかで、(a)は、
そのような測定装置を構成するセンサ素子の平面図であ
り、また(b)は、(a)におけるA−A断面での要部
拡大説明図である。
【0037】それらの図において、2は、細長な長尺の
板状体形状を呈するセンサ素子であって、該センサ素子
2は、(b)より明らかな如く、緻密な気密の複数の酸
素イオン伝導性の固体電解質層4a、4b、4c、4
d、4e、4fを含んで積層せしめられてなる一体構造
の板状体とされている。なお、各固体電解質層4a〜4
fは、何れも、ジルコニア磁器等の公知の酸素イオン伝
導性の固体電解質材料を用いて形成されることとなる。
そして、この一体構造のセンサ素子2は、従来と同様に
して、未焼成の固体電解質層の積層物を一体焼成するこ
とにより、製造されることとなる。
板状体形状を呈するセンサ素子であって、該センサ素子
2は、(b)より明らかな如く、緻密な気密の複数の酸
素イオン伝導性の固体電解質層4a、4b、4c、4
d、4e、4fを含んで積層せしめられてなる一体構造
の板状体とされている。なお、各固体電解質層4a〜4
fは、何れも、ジルコニア磁器等の公知の酸素イオン伝
導性の固体電解質材料を用いて形成されることとなる。
そして、この一体構造のセンサ素子2は、従来と同様に
して、未焼成の固体電解質層の積層物を一体焼成するこ
とにより、製造されることとなる。
【0038】そして、かかる一体構造のセンサ素子2内
には、それぞれ、矩形形状の平面形態を呈する第一の内
部空所6及び第二の内部空所8が、素子先端側に該第一
の内部空所6が位置するようにして、周囲から区画され
た形態にて、別個に形成され、第一の処理ゾーン及び第
二の処理ゾーンを構成していると共に、それら第一及び
第二の内部空所6、8とは独立した形態において且つ上
下に重なり合う形態において、基準ガス存在空所として
の基準空気導入通路10が、センサ素子2の長手方向に
延びるように設けられ、また該基準空気導入通路10
は、センサ素子2の基部側の端部において開口し、大気
に連通せしめられるようになっている。なお、ここで
は、第一、第二の内部空所6、8は、固体電解質層4b
に形成された対応する空所が上下の固体電解質層4a、
4cにて覆蓋されることによって、略同一平面上に位置
する状態において形成されており、また基準空気導入通
路10は、固体電解質層4dに形成された対応する空所
が固体電解質層4c、4eにて上下から覆蓋されること
によって、形成されている。
には、それぞれ、矩形形状の平面形態を呈する第一の内
部空所6及び第二の内部空所8が、素子先端側に該第一
の内部空所6が位置するようにして、周囲から区画され
た形態にて、別個に形成され、第一の処理ゾーン及び第
二の処理ゾーンを構成していると共に、それら第一及び
第二の内部空所6、8とは独立した形態において且つ上
下に重なり合う形態において、基準ガス存在空所として
の基準空気導入通路10が、センサ素子2の長手方向に
延びるように設けられ、また該基準空気導入通路10
は、センサ素子2の基部側の端部において開口し、大気
に連通せしめられるようになっている。なお、ここで
は、第一、第二の内部空所6、8は、固体電解質層4b
に形成された対応する空所が上下の固体電解質層4a、
4cにて覆蓋されることによって、略同一平面上に位置
する状態において形成されており、また基準空気導入通
路10は、固体電解質層4dに形成された対応する空所
が固体電解質層4c、4eにて上下から覆蓋されること
によって、形成されている。
【0039】また、第一の内部空所6を外部の被測定ガ
ス存在空間に連通せしめる第一の拡散律速手段たる第一
の拡散律速通路12が、固体電解質層4bを切り欠い
て、センサ素子2の先端部に開口するように設けられて
おり、この第一の拡散律速通路12を通じて、所定の拡
散抵抗の下に、可燃ガス成分を含む被測定ガスが第一の
内部空所6内に導かれるようになっている。更に、第一
の内部空所6と第二の内部空所8との間に位置する固体
電解質層4b部分にも、溝状の切欠きが設けられて、そ
れら二つの内部空所6、8を連通せしめる第二の拡散律
速手段たる第二の拡散律速通路14が設けられており、
この第二の拡散律速通路14を通じて、第一の内部空所
6内の雰囲気が、所定の拡散抵抗の下に、第二の内部空
所8内に導き入れられるようになっている。
ス存在空間に連通せしめる第一の拡散律速手段たる第一
の拡散律速通路12が、固体電解質層4bを切り欠い
て、センサ素子2の先端部に開口するように設けられて
おり、この第一の拡散律速通路12を通じて、所定の拡
散抵抗の下に、可燃ガス成分を含む被測定ガスが第一の
内部空所6内に導かれるようになっている。更に、第一
の内部空所6と第二の内部空所8との間に位置する固体
電解質層4b部分にも、溝状の切欠きが設けられて、そ
れら二つの内部空所6、8を連通せしめる第二の拡散律
速手段たる第二の拡散律速通路14が設けられており、
この第二の拡散律速通路14を通じて、第一の内部空所
6内の雰囲気が、所定の拡散抵抗の下に、第二の内部空
所8内に導き入れられるようになっている。
【0040】そして、固体電解質層4aの第一の内部空
所6内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の
多孔質Pt電極からなる内側ポンプ電極16が設けら
れ、更に該内側ポンプ電極16に対応する固体電解質層
4aの外面部位には、それに接するように、同様な矩形
形状の多孔質Pt電極からなる外側ポンプ電極18が設
けられており、それら電極16、18と固体電解質層4
aとによって、第一の電気化学的酸素ポンプセルが構成
されている。そして、この第一の電気化学的酸素ポンプ
セルの二つの電極16、18間に、外部の可変電源20
にて、所望の電圧を印加せしめ、外側ポンプ電極18か
ら内側ポンプ電極16の方向に電流を流すことによっ
て、第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素を外部の被測
定ガス存在空間に汲み出し得るようになっている。な
お、ここでは、多孔質Pt電極は、電極金属としてのP
tとセラミックスとしてのZrO2 とからなるサーメッ
ト電極にて構成されている。
所6内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の
多孔質Pt電極からなる内側ポンプ電極16が設けら
れ、更に該内側ポンプ電極16に対応する固体電解質層
4aの外面部位には、それに接するように、同様な矩形
形状の多孔質Pt電極からなる外側ポンプ電極18が設
けられており、それら電極16、18と固体電解質層4
aとによって、第一の電気化学的酸素ポンプセルが構成
されている。そして、この第一の電気化学的酸素ポンプ
セルの二つの電極16、18間に、外部の可変電源20
にて、所望の電圧を印加せしめ、外側ポンプ電極18か
ら内側ポンプ電極16の方向に電流を流すことによっ
て、第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素を外部の被測
定ガス存在空間に汲み出し得るようになっている。な
お、ここでは、多孔質Pt電極は、電極金属としてのP
tとセラミックスとしてのZrO2 とからなるサーメッ
ト電極にて構成されている。
【0041】さらに、固体電解質層4cの第一の内部空
所6内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の
多孔質Pt電極からなる測定電極22が設けられ、また
該固体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露呈す
る部分には、それに接して、同様な多孔質Pt電極から
なる基準電極24が設けられており、それら測定電極2
2と基準電極24と固体電解質層4cとによって、第一
の酸素分圧検出手段としての電気化学的セル、即ち第一
の電気化学的センサセルが構成され、よく知られている
ように、第一の内部空所6内の雰囲気と基準空気導入通
路10内の基準空気(大気)との間の酸素濃度差に基づ
いて、測定電極22と基準電極24との間に発生する起
電力を、電位差計26にて測定することにより、かかる
第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧が検出される
ようになっている。そして、この電位差計26にて検出
された第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧の値に
基づいて、可変電源20の電圧が制御され、以て第一の
内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧が、一定の値に保持
され得るようになっているのである。
所6内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の
多孔質Pt電極からなる測定電極22が設けられ、また
該固体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露呈す
る部分には、それに接して、同様な多孔質Pt電極から
なる基準電極24が設けられており、それら測定電極2
2と基準電極24と固体電解質層4cとによって、第一
の酸素分圧検出手段としての電気化学的セル、即ち第一
の電気化学的センサセルが構成され、よく知られている
ように、第一の内部空所6内の雰囲気と基準空気導入通
路10内の基準空気(大気)との間の酸素濃度差に基づ
いて、測定電極22と基準電極24との間に発生する起
電力を、電位差計26にて測定することにより、かかる
第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧が検出される
ようになっている。そして、この電位差計26にて検出
された第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧の値に
基づいて、可変電源20の電圧が制御され、以て第一の
内部空所6内の雰囲気中の酸素分圧が、一定の値に保持
され得るようになっているのである。
【0042】一方、第二の内部空所8内に位置するよう
に、固体電解質層4c上には、それに接して、矩形形状
の多孔質Pt電極からなる内側ポンプ電極28が設けら
れており、また、この内側ポンプ電極28に対応する固
体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露呈する部
分には、同様な矩形形状の多孔質Pt電極からなる外側
ポンプ電極30が設けられており、それら内側ポンプ電
極28と外側ポンプ電極30と固体電解質層4cとによ
って、第二の電気化学的酸素ポンプセルが構成されてい
る。そして、この第二の電気化学的酸素ポンプセルの二
つの電極28、30間に、外部の直流電源32にて、所
望の電圧を印加せしめ、内側ポンプ電極28側より外側
ポンプ電極30側に電流を流すことによって、基準空気
導入通路10から、酸素が第二の内部空所8内に汲み込
まれて、その雰囲気中に存在する可燃ガス成分を接触酸
化して、燃焼せしめ得るようになっており、そしてその
際に流れるポンプ電流が、電流計34によって検出され
るようになっている。
に、固体電解質層4c上には、それに接して、矩形形状
の多孔質Pt電極からなる内側ポンプ電極28が設けら
れており、また、この内側ポンプ電極28に対応する固
体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露呈する部
分には、同様な矩形形状の多孔質Pt電極からなる外側
ポンプ電極30が設けられており、それら内側ポンプ電
極28と外側ポンプ電極30と固体電解質層4cとによ
って、第二の電気化学的酸素ポンプセルが構成されてい
る。そして、この第二の電気化学的酸素ポンプセルの二
つの電極28、30間に、外部の直流電源32にて、所
望の電圧を印加せしめ、内側ポンプ電極28側より外側
ポンプ電極30側に電流を流すことによって、基準空気
導入通路10から、酸素が第二の内部空所8内に汲み込
まれて、その雰囲気中に存在する可燃ガス成分を接触酸
化して、燃焼せしめ得るようになっており、そしてその
際に流れるポンプ電流が、電流計34によって検出され
るようになっている。
【0043】また、固体電解質層4cの第二の内部空所
8内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の多
孔質Pt電極からなる測定電極36が設けられている一
方、該固体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露
呈する部分には、それに接して、同様な多孔質Pt電極
からなる基準電極38が設けられており、それら測定電
極36と基準電極38と固体電解質層4cとによって、
第二の酸素分圧検出手段としての電気化学的セル、即ち
第二の電気化学的センサセルが構成され、前記した第一
の電気化学的センサセルと同様に、第二の内部空所8内
の雰囲気と基準空気導入通路10内の基準空気との間の
酸素濃度差に基づいて、測定電極36と基準電極38と
の間に発生する起電力を、電位差計40にて測定するこ
とにより、かかる第二の内部空所8内の雰囲気中の酸素
分圧が検出されるようになっている。けだし、第二の内
部空所8内には、前記した第二の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ作動により、第二の内部空所8内の雰囲気
中に存在する可燃ガス成分を酸化、燃焼せしめるに必要
な酸素量と略等しいか、それよりも多くの酸素が汲み入
れられるようになっているからである。そして、かかる
電位差計40にて検出される第二の内部空所8内の雰囲
気中の酸素分圧の値に基づいて、直流電源32の電圧が
制御され、以て第二の内部空所8内の雰囲気中の(残
留)酸素分圧が、一定の値に保持され得るようになって
いるのである。
8内に露呈する部分には、それに接して、矩形形状の多
孔質Pt電極からなる測定電極36が設けられている一
方、該固体電解質層4cの基準空気導入通路10内に露
呈する部分には、それに接して、同様な多孔質Pt電極
からなる基準電極38が設けられており、それら測定電
極36と基準電極38と固体電解質層4cとによって、
第二の酸素分圧検出手段としての電気化学的セル、即ち
第二の電気化学的センサセルが構成され、前記した第一
の電気化学的センサセルと同様に、第二の内部空所8内
の雰囲気と基準空気導入通路10内の基準空気との間の
酸素濃度差に基づいて、測定電極36と基準電極38と
の間に発生する起電力を、電位差計40にて測定するこ
とにより、かかる第二の内部空所8内の雰囲気中の酸素
分圧が検出されるようになっている。けだし、第二の内
部空所8内には、前記した第二の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ作動により、第二の内部空所8内の雰囲気
中に存在する可燃ガス成分を酸化、燃焼せしめるに必要
な酸素量と略等しいか、それよりも多くの酸素が汲み入
れられるようになっているからである。そして、かかる
電位差計40にて検出される第二の内部空所8内の雰囲
気中の酸素分圧の値に基づいて、直流電源32の電圧が
制御され、以て第二の内部空所8内の雰囲気中の(残
留)酸素分圧が、一定の値に保持され得るようになって
いるのである。
【0044】なお、センサ素子2内には、固体電解質層
4e、4fにて上下から挟まれた形態において、外部か
らの給電によって発熱せしめられるヒータ42が埋設さ
れている。また、このヒータ42の上下面には、固体電
解質層4e、4fとの電気的絶縁を得るために、アルミ
ナ等のセラミックス層が薄層において形成されている。
そして、ここでは、かかるヒータ42は、(b)に示さ
れる如く、第一の内部空所6から第二の内部空所8の全
体に亘って配設されており、これによって、それら内部
空所6、8が同様な温度に加熱せしめられ、以て第一及
び第二の電気化学的酸素ポンプセルは勿論、第一及び第
二の電気化学的センサセルも、同様な温度に加熱、保持
され得るようになっている。
4e、4fにて上下から挟まれた形態において、外部か
らの給電によって発熱せしめられるヒータ42が埋設さ
れている。また、このヒータ42の上下面には、固体電
解質層4e、4fとの電気的絶縁を得るために、アルミ
ナ等のセラミックス層が薄層において形成されている。
そして、ここでは、かかるヒータ42は、(b)に示さ
れる如く、第一の内部空所6から第二の内部空所8の全
体に亘って配設されており、これによって、それら内部
空所6、8が同様な温度に加熱せしめられ、以て第一及
び第二の電気化学的酸素ポンプセルは勿論、第一及び第
二の電気化学的センサセルも、同様な温度に加熱、保持
され得るようになっている。
【0045】従って、このような構成のセンサ素子2に
あっては、その先端部側が被測定ガス存在空間内に配置
されるのであり、これによって、可燃ガス成分を含む被
測定ガスは、センサ素子2に設けられた第一の拡散律速
通路12を通って、所定の拡散抵抗の下に、第一の内部
空所6内に導き入れられる。なお、被測定ガスが燃焼ガ
スの場合おいては、N2 、O2 、CO2 、H2 O等のガ
ス成分の他に、CO、H2 、HC等の可燃ガス成分が含
まれることとなるのである。そして、かかる第一の内部
空所6内に導かれた被測定ガスは、第一の電気化学的酸
素ポンプセルを構成する二つの電極16、18間に所定
の電圧が印加せしめられることによって惹起される、酸
素のポンピング作用を受け、第一の内部空所6内から酸
素を汲み出すことによって、かかる第一の内部空所6内
の雰囲気中の酸素濃度を、可燃ガス成分が実質的に酸
化、燃焼せしめられ得ない所定の低い濃度値に制御され
るのである。
あっては、その先端部側が被測定ガス存在空間内に配置
されるのであり、これによって、可燃ガス成分を含む被
測定ガスは、センサ素子2に設けられた第一の拡散律速
通路12を通って、所定の拡散抵抗の下に、第一の内部
空所6内に導き入れられる。なお、被測定ガスが燃焼ガ
スの場合おいては、N2 、O2 、CO2 、H2 O等のガ
ス成分の他に、CO、H2 、HC等の可燃ガス成分が含
まれることとなるのである。そして、かかる第一の内部
空所6内に導かれた被測定ガスは、第一の電気化学的酸
素ポンプセルを構成する二つの電極16、18間に所定
の電圧が印加せしめられることによって惹起される、酸
素のポンピング作用を受け、第一の内部空所6内から酸
素を汲み出すことによって、かかる第一の内部空所6内
の雰囲気中の酸素濃度を、可燃ガス成分が実質的に酸
化、燃焼せしめられ得ない所定の低い濃度値に制御され
るのである。
【0046】ところで、第一の内部空所6内の雰囲気中
の酸素分圧を所定の低い一定値に保つには、前述せるよ
うに、よく知られているネルンストの式に基づいて、第
一の電気化学的センサセルにおける測定電極22と基準
電極24との間の起電力を電位差計26にて測定し、そ
れが、例えば、930mV(700℃)になるように、
第一の電気化学的酸素ポンプセルの二つの電極16、1
8間に印加する電圧(可変電源20)を制御する手法が
採用され、これによって、第一の内部空所6内における
雰囲気中の酸素分圧は、約10-20 atmと為され得る
が、そのような酸素分圧下では、HC、CO、H2 等の
可燃ガス成分は、実質的に酸化、燃焼せしめられること
はないのである。要するに、第一の内部空所6における
所望酸素濃度と基準空気の酸素濃度との差に相当する起
電力となるように、第一の電気化学的酸素ポンプセルの
電圧が制御されればよいのである。なお、第一の拡散律
速通路12は、第一の電気化学的酸素ポンプセルに電圧
を印加した際、被測定ガス中の酸素が第一の内部空所6
内に拡散、流入する量を絞り込み、かかる第一の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流を抑制する働きをして
いる。
の酸素分圧を所定の低い一定値に保つには、前述せるよ
うに、よく知られているネルンストの式に基づいて、第
一の電気化学的センサセルにおける測定電極22と基準
電極24との間の起電力を電位差計26にて測定し、そ
れが、例えば、930mV(700℃)になるように、
第一の電気化学的酸素ポンプセルの二つの電極16、1
8間に印加する電圧(可変電源20)を制御する手法が
採用され、これによって、第一の内部空所6内における
雰囲気中の酸素分圧は、約10-20 atmと為され得る
が、そのような酸素分圧下では、HC、CO、H2 等の
可燃ガス成分は、実質的に酸化、燃焼せしめられること
はないのである。要するに、第一の内部空所6における
所望酸素濃度と基準空気の酸素濃度との差に相当する起
電力となるように、第一の電気化学的酸素ポンプセルの
電圧が制御されればよいのである。なお、第一の拡散律
速通路12は、第一の電気化学的酸素ポンプセルに電圧
を印加した際、被測定ガス中の酸素が第一の内部空所6
内に拡散、流入する量を絞り込み、かかる第一の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流を抑制する働きをして
いる。
【0047】このように、第一の内部空所6内において
は、外部の被測定ガスによる加熱、更にはヒータ42に
よる加熱環境下においても、内側ポンプ電極16や測定
電極22の存在によって雰囲気中の可燃ガス成分が酸
化、燃焼されない酸素分圧下の状態、一般に、酸素分圧
が10-14 atm以下、好ましくは10-16 atm以下
の状態が形成されているのである。けだし、第一の内部
空所6内において、被測定ガス(雰囲気)中の可燃ガス
成分が酸化、燃焼されると、第二の内部空所8内での可
燃ガス成分の正確な測定が出来なくなるからであり、こ
の意味において、第一の内部空所6内において、可燃ガ
ス成分の酸化、燃焼に関与する成分(少なくとも内側ポ
ンプ電極16の成分)にて、可燃ガス成分が酸化、燃焼
され得ない状況を形成する必要があるのである。そし
て、この第一の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動
によって、第一の内部空所6内の雰囲気中からは、O2
が取り除かれ、可燃ガス成分としてHC、CO、H2 が
残ることとなる。
は、外部の被測定ガスによる加熱、更にはヒータ42に
よる加熱環境下においても、内側ポンプ電極16や測定
電極22の存在によって雰囲気中の可燃ガス成分が酸
化、燃焼されない酸素分圧下の状態、一般に、酸素分圧
が10-14 atm以下、好ましくは10-16 atm以下
の状態が形成されているのである。けだし、第一の内部
空所6内において、被測定ガス(雰囲気)中の可燃ガス
成分が酸化、燃焼されると、第二の内部空所8内での可
燃ガス成分の正確な測定が出来なくなるからであり、こ
の意味において、第一の内部空所6内において、可燃ガ
ス成分の酸化、燃焼に関与する成分(少なくとも内側ポ
ンプ電極16の成分)にて、可燃ガス成分が酸化、燃焼
され得ない状況を形成する必要があるのである。そし
て、この第一の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動
によって、第一の内部空所6内の雰囲気中からは、O2
が取り除かれ、可燃ガス成分としてHC、CO、H2 が
残ることとなる。
【0048】次いで、かかる第一の内部空所6内におい
て、酸素分圧が制御された被測定ガスは、第二の拡散律
速通路14を通って、所定の拡散抵抗の下に、第二の内
部空所8内に導かれることとなる。そして、第二の内部
空所8内に導き入れられた被測定ガスは、第二の電気化
学的酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極28と外
側ポンプ電極30との間に、酸素が基準空気導入通路1
0側から第二の内部空所8内に汲み入れられる方向に、
所定の電圧が印加せしめられることによって実現される
酸素のポンピング作用にて、酸素の供給を受け、これに
より、第二の内部空所8においては、可燃ガス成分に対
する酸化触媒としても機能する内側ポンプ電極28の回
りにおいて、可燃ガス成分が酸化、燃焼せしめられる状
態に制御されるのである。このとき、第二の電気化学的
酸素ポンプセルに流れる電流は、かかる可燃ガス成分の
燃焼に必要な酸素量に対応しているところから、かかる
電流を測定することによって、HC、CO、H2 の合計
濃度において、可燃ガス成分の濃度を測定することが出
来るのである。なお、第二の内部空所8内の雰囲気中の
可燃ガス成分濃度は、第二の拡散律速通路14にて制限
される可燃ガス成分の拡散量に対応しており、かくして
被測定ガス中の可燃ガス成分濃度の測定が可能となるの
である。
て、酸素分圧が制御された被測定ガスは、第二の拡散律
速通路14を通って、所定の拡散抵抗の下に、第二の内
部空所8内に導かれることとなる。そして、第二の内部
空所8内に導き入れられた被測定ガスは、第二の電気化
学的酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極28と外
側ポンプ電極30との間に、酸素が基準空気導入通路1
0側から第二の内部空所8内に汲み入れられる方向に、
所定の電圧が印加せしめられることによって実現される
酸素のポンピング作用にて、酸素の供給を受け、これに
より、第二の内部空所8においては、可燃ガス成分に対
する酸化触媒としても機能する内側ポンプ電極28の回
りにおいて、可燃ガス成分が酸化、燃焼せしめられる状
態に制御されるのである。このとき、第二の電気化学的
酸素ポンプセルに流れる電流は、かかる可燃ガス成分の
燃焼に必要な酸素量に対応しているところから、かかる
電流を測定することによって、HC、CO、H2 の合計
濃度において、可燃ガス成分の濃度を測定することが出
来るのである。なお、第二の内部空所8内の雰囲気中の
可燃ガス成分濃度は、第二の拡散律速通路14にて制限
される可燃ガス成分の拡散量に対応しており、かくして
被測定ガス中の可燃ガス成分濃度の測定が可能となるの
である。
【0049】具体的には、第二の電気化学的酸素ポンプ
セルによって、第二の内部空所8内に、可燃ガス成分の
燃焼に必要な酸素量と略等しいか、それよりも多くの酸
素が汲み込まれ、そしてかかる第二の内部空所8内の残
留酸素分圧が一定となるように、該第二の電気化学的酸
素ポンプセルがポンプ作動せしめられるのであり、その
際に汲み込まれる酸素量は、ポンプ電流を検出すること
によって知ることが出来る。ポンプ電極28、30間に
印加せしめられる電圧を一定値にすれば、可燃ガス成分
が燃焼した後の残留酸素分圧が一定の値になるために必
要な酸素イオン電流が流れることとなるからである。例
えば、それらポンプ電極28、30間への印加電圧を4
50mV(700℃)の一定に設定すれば、第二の内部
空所8内における可燃ガス成分の酸化、燃焼後の残留酸
素分圧が10-10 atmの一定となるようにポンプ電流
が流れるのである。そして、図示の例においては、第二
の電気化学的センサセルにて検出される起電力に基づい
て、残留酸素分圧が一定となるように、第二の電気化学
的酸素ポンプセルに給電を行なう直流電源32の電圧
が、一定の値に制御されるようになっている。
セルによって、第二の内部空所8内に、可燃ガス成分の
燃焼に必要な酸素量と略等しいか、それよりも多くの酸
素が汲み込まれ、そしてかかる第二の内部空所8内の残
留酸素分圧が一定となるように、該第二の電気化学的酸
素ポンプセルがポンプ作動せしめられるのであり、その
際に汲み込まれる酸素量は、ポンプ電流を検出すること
によって知ることが出来る。ポンプ電極28、30間に
印加せしめられる電圧を一定値にすれば、可燃ガス成分
が燃焼した後の残留酸素分圧が一定の値になるために必
要な酸素イオン電流が流れることとなるからである。例
えば、それらポンプ電極28、30間への印加電圧を4
50mV(700℃)の一定に設定すれば、第二の内部
空所8内における可燃ガス成分の酸化、燃焼後の残留酸
素分圧が10-10 atmの一定となるようにポンプ電流
が流れるのである。そして、図示の例においては、第二
の電気化学的センサセルにて検出される起電力に基づい
て、残留酸素分圧が一定となるように、第二の電気化学
的酸素ポンプセルに給電を行なう直流電源32の電圧
が、一定の値に制御されるようになっている。
【0050】なお、このような本発明に従うセンサ素子
2において、酸素イオン伝導性固体電解質としては、例
示のジルコニア磁器のみならず、公知の他の材料も適宜
に選択、使用され得るものであり、また各セラミックス
材料や電極は、必ずしも、同時焼成して、一体化せしめ
られる必要はなく、それぞれの焼結セラミックス(固体
電解質層)上に電極を焼き付けたものをガラス接着等に
て結合せしめたものであっても、何等差し支えない。
2において、酸素イオン伝導性固体電解質としては、例
示のジルコニア磁器のみならず、公知の他の材料も適宜
に選択、使用され得るものであり、また各セラミックス
材料や電極は、必ずしも、同時焼成して、一体化せしめ
られる必要はなく、それぞれの焼結セラミックス(固体
電解質層)上に電極を焼き付けたものをガラス接着等に
て結合せしめたものであっても、何等差し支えない。
【0051】また、各電極16、18;22、24;2
8、30;36、38にあっても、電極金属(導体)と
セラミックスとの混合体からなる多孔質のサーメット電
極とすることが、セラミックス層(基体)と一体化し
て、密着性が高いところから、好ましいものであるが、
金属のみから構成される電極であっても、何等差し支え
ない。なお、それら電極のなかでも、第一の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極16や第一の
電気化学的センサセルを構成する測定電極22は、酸化
触媒性がないか、又は小さい電極材料にて形成されてい
ることが好ましく、そのためには、Au、Ni等の金属
を用いて形成することが望ましいが、固体電解質材料
(ジルコニア)の焼成温度が1400℃程度となるとこ
ろから、同時焼成するには、例えば、Pt、Pd、Rh
等の高融点の貴金属との合金として用いるのがよい。な
お、これら貴金属の酸化触媒性は高いが、上記したAu
やNi等の金属の合金比率を1%以上とすれば、充分
に、その酸化触媒性を低下せしめることが可能である。
例えば、Ptに対して、1重量%のAuを添加し、更に
ZrO2 を(Pt/Au):ZrO2 =60:40の体
積比で添加することにより、酸化触媒性を大きく低下さ
せることが可能である。
8、30;36、38にあっても、電極金属(導体)と
セラミックスとの混合体からなる多孔質のサーメット電
極とすることが、セラミックス層(基体)と一体化し
て、密着性が高いところから、好ましいものであるが、
金属のみから構成される電極であっても、何等差し支え
ない。なお、それら電極のなかでも、第一の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極16や第一の
電気化学的センサセルを構成する測定電極22は、酸化
触媒性がないか、又は小さい電極材料にて形成されてい
ることが好ましく、そのためには、Au、Ni等の金属
を用いて形成することが望ましいが、固体電解質材料
(ジルコニア)の焼成温度が1400℃程度となるとこ
ろから、同時焼成するには、例えば、Pt、Pd、Rh
等の高融点の貴金属との合金として用いるのがよい。な
お、これら貴金属の酸化触媒性は高いが、上記したAu
やNi等の金属の合金比率を1%以上とすれば、充分
に、その酸化触媒性を低下せしめることが可能である。
例えば、Ptに対して、1重量%のAuを添加し、更に
ZrO2 を(Pt/Au):ZrO2 =60:40の体
積比で添加することにより、酸化触媒性を大きく低下さ
せることが可能である。
【0052】尤も、第二の内部空所8内に配置せしめら
れる第二の電気化学的酸素ポンプセルを構成する内側ポ
ンプ電極28としては、かかる第二の電気化学的酸素ポ
ンプセルにて汲み込まれる酸素によって、雰囲気中の可
燃ガス成分を酸化、燃焼せしめる必要があるところか
ら、酸化触媒性の高いPt、Pd、Rh等の貴金属を用
いた多孔質サーメット電極とすることが望ましい。けだ
し、それによって、可燃ガス成分を酸化せしめる酸化触
媒層を、内側ポンプ電極28に兼ねさせることが出来る
からであるが、それに換えて、多孔質セラミックス中に
Pt、Pd、Rh等の周知の貴金属酸化触媒を担持せし
めてなる酸化触媒層を、内側ポンプ電極28とは別個に
設けることも可能である。
れる第二の電気化学的酸素ポンプセルを構成する内側ポ
ンプ電極28としては、かかる第二の電気化学的酸素ポ
ンプセルにて汲み込まれる酸素によって、雰囲気中の可
燃ガス成分を酸化、燃焼せしめる必要があるところか
ら、酸化触媒性の高いPt、Pd、Rh等の貴金属を用
いた多孔質サーメット電極とすることが望ましい。けだ
し、それによって、可燃ガス成分を酸化せしめる酸化触
媒層を、内側ポンプ電極28に兼ねさせることが出来る
からであるが、それに換えて、多孔質セラミックス中に
Pt、Pd、Rh等の周知の貴金属酸化触媒を担持せし
めてなる酸化触媒層を、内側ポンプ電極28とは別個に
設けることも可能である。
【0053】また、第二の内部空所8内の雰囲気中に存
在する可燃ガス成分を酸化、燃焼せしめるために、基準
空気導入通路10から酸素を汲み込む第二の電気化学的
酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極28と外側ポン
プ電極30との間に印加せしめられる電圧としては、前
記第二の内部空所8の酸素分圧が、前記第一の内部空所
6内の雰囲気中の酸素分圧に出来るだけ近付く(第二の
電気化学的酸素ポンプセルのポンプ電流値が、原点にお
いて0に近くなる)、換言すれば、雰囲気中の可燃ガス
成分を酸化、燃焼せしめるに必要な最小限の酸素が供給
されるようにするのがよいが、一般的には、第二の電気
化学的酸素ポンプセルによって、第二の内部空所8内に
可燃ガス成分の燃焼に必要な酸素量と略等しいか、それ
よりも多くの酸素が汲み込まれ、該第二の内部空所8内
の残留酸素分圧が一定となるように、かかる第二の電気
化学的酸素ポンプセルがポンプ作動せしめられることと
なる。なお、その際の残留酸素分圧は、一般に、被測定
ガス中の可燃ガス成分濃度の1/100以下の酸素濃度
にて与えられる酸素分圧となるように、制御されること
が望ましく、そのような残留酸素分圧が高くなると、測
定精度が低下することとなる。また、測定精度を更に向
上せしめるためには、前記第一の内部空所6内の酸素濃
度は、雰囲気中の可燃ガス成分が酸化、燃焼されない最
大限の酸素濃度とされるのが望ましい。けだし、そうす
ることにより、かかる第一の内部空所6内の酸素分圧
と、前記第二の内部空所8内の酸素分圧とがより近い値
となるからである。
在する可燃ガス成分を酸化、燃焼せしめるために、基準
空気導入通路10から酸素を汲み込む第二の電気化学的
酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極28と外側ポン
プ電極30との間に印加せしめられる電圧としては、前
記第二の内部空所8の酸素分圧が、前記第一の内部空所
6内の雰囲気中の酸素分圧に出来るだけ近付く(第二の
電気化学的酸素ポンプセルのポンプ電流値が、原点にお
いて0に近くなる)、換言すれば、雰囲気中の可燃ガス
成分を酸化、燃焼せしめるに必要な最小限の酸素が供給
されるようにするのがよいが、一般的には、第二の電気
化学的酸素ポンプセルによって、第二の内部空所8内に
可燃ガス成分の燃焼に必要な酸素量と略等しいか、それ
よりも多くの酸素が汲み込まれ、該第二の内部空所8内
の残留酸素分圧が一定となるように、かかる第二の電気
化学的酸素ポンプセルがポンプ作動せしめられることと
なる。なお、その際の残留酸素分圧は、一般に、被測定
ガス中の可燃ガス成分濃度の1/100以下の酸素濃度
にて与えられる酸素分圧となるように、制御されること
が望ましく、そのような残留酸素分圧が高くなると、測
定精度が低下することとなる。また、測定精度を更に向
上せしめるためには、前記第一の内部空所6内の酸素濃
度は、雰囲気中の可燃ガス成分が酸化、燃焼されない最
大限の酸素濃度とされるのが望ましい。けだし、そうす
ることにより、かかる第一の内部空所6内の酸素分圧
と、前記第二の内部空所8内の酸素分圧とがより近い値
となるからである。
【0054】ところで、上記の具体例では、第二の電気
化学的酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極28と外
側ポンプ電極30との間に、直流電源32によって一定
の電圧が印加せしめられ、そして、それによって流れる
ポンプ電流が、電流計34にて検出されて、被測定ガス
中の可燃ガス成分濃度が求められているが、これに換え
て、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30とを、単
に、短絡せしめただけの回路(直流電源32を配置しな
い回路)を形成して、その回路に流れる短絡電流を測定
したり、或いは、そのような短絡回路に所定の抵抗を設
けて、かかる抵抗を介しての短絡電流を測定して、その
測定値から被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を求めた
り、或いは、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30
とを、所定の抵抗を介して短絡せしめ、そしてそれら電
極間の電圧を測定したり、又は一定電流で短絡せしめ
て、それら電極間の電圧を測定し、その測定電圧値か
ら、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を求めることも可
能である。
化学的酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極28と外
側ポンプ電極30との間に、直流電源32によって一定
の電圧が印加せしめられ、そして、それによって流れる
ポンプ電流が、電流計34にて検出されて、被測定ガス
中の可燃ガス成分濃度が求められているが、これに換え
て、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30とを、単
に、短絡せしめただけの回路(直流電源32を配置しな
い回路)を形成して、その回路に流れる短絡電流を測定
したり、或いは、そのような短絡回路に所定の抵抗を設
けて、かかる抵抗を介しての短絡電流を測定して、その
測定値から被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を求めた
り、或いは、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30
とを、所定の抵抗を介して短絡せしめ、そしてそれら電
極間の電圧を測定したり、又は一定電流で短絡せしめ
て、それら電極間の電圧を測定し、その測定電圧値か
ら、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を求めることも可
能である。
【0055】また、図2の(a)及び(b)には、本発
明に従う可燃ガス成分の測定装置の有用な第二の具体例
が明らかにされており、それら(a)及び(b)は、そ
れぞれ、図1における(a)及び(b)に対応してい
る。
明に従う可燃ガス成分の測定装置の有用な第二の具体例
が明らかにされており、それら(a)及び(b)は、そ
れぞれ、図1における(a)及び(b)に対応してい
る。
【0056】この図2に示される測定装置におけるセン
サ素子2は、先述した図1に示されるセンサ素子とは異
なり、(a)から明らかな如く、平面形態において長手
の矩形形状を呈する一つの内部空所たる大きな平坦空所
44が形成されているところに特徴があり、この平坦空
所44は、図からも明らかな如く、第一の拡散律速通路
12を通じて、外部の被測定ガス存在空間に連通せしめ
られるようになっている。そして、この平坦空所44
は、その第一の拡散律速通路12側部位が第一の処理ゾ
ーンを与える第一の内部空所6とされている一方、その
ような第一の内部空所6から、所定の拡散抵抗の下に、
雰囲気が到達する平坦空所44の奥部が、第二の処理ゾ
ーンを与える第二の内部空所8とされ、且つそれぞれの
内部空所6、8部位に位置するように、第一の電気化学
的酸素ポンプセルの内側ポンプ電極16、第一の電気化
学的センサセルの測定電極22や第二の電気化学的酸素
ポンプセルの内側ポンプ電極28が設けられている。
サ素子2は、先述した図1に示されるセンサ素子とは異
なり、(a)から明らかな如く、平面形態において長手
の矩形形状を呈する一つの内部空所たる大きな平坦空所
44が形成されているところに特徴があり、この平坦空
所44は、図からも明らかな如く、第一の拡散律速通路
12を通じて、外部の被測定ガス存在空間に連通せしめ
られるようになっている。そして、この平坦空所44
は、その第一の拡散律速通路12側部位が第一の処理ゾ
ーンを与える第一の内部空所6とされている一方、その
ような第一の内部空所6から、所定の拡散抵抗の下に、
雰囲気が到達する平坦空所44の奥部が、第二の処理ゾ
ーンを与える第二の内部空所8とされ、且つそれぞれの
内部空所6、8部位に位置するように、第一の電気化学
的酸素ポンプセルの内側ポンプ電極16、第一の電気化
学的センサセルの測定電極22や第二の電気化学的酸素
ポンプセルの内側ポンプ電極28が設けられている。
【0057】また、かかるセンサ素子2は、その平坦空
所44の奥部側部位にて形成される第二の内部空所8に
対して設けられる第二の電気化学的酸素ポンプセルに
も、大きな特徴を有している。即ち、内側ポンプ電極2
8、外側ポンプ電極30及び固体電解質層4cにて構成
される第二の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動の
ために、第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度を考
慮して、それら両電極28、30間に印加される電圧が
一定となるように、直流電源32は定電圧電源とされて
いるのであり、これによって、第二の内部空所8におい
て可燃ガス成分を燃焼せしめた後の残留酸素分圧が一定
の値となるように電流が流され、以てその電流値が、電
流計34にて検出されるようになっているのである。こ
のように、直流電源32を定電圧電源として、一定の電
圧が印加せしめられるようにすれば、前記第一の具体例
の如く、第二の酸素分圧検出手段(第二の電気化学的セ
ンサセル)を設ける必要がなくなるのである。なお、こ
の第二の具体例のセンサ素子2の他の部分は、前記第一
の具体例と同様であるので、詳細な説明は省略すること
とする。
所44の奥部側部位にて形成される第二の内部空所8に
対して設けられる第二の電気化学的酸素ポンプセルに
も、大きな特徴を有している。即ち、内側ポンプ電極2
8、外側ポンプ電極30及び固体電解質層4cにて構成
される第二の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動の
ために、第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度を考
慮して、それら両電極28、30間に印加される電圧が
一定となるように、直流電源32は定電圧電源とされて
いるのであり、これによって、第二の内部空所8におい
て可燃ガス成分を燃焼せしめた後の残留酸素分圧が一定
の値となるように電流が流され、以てその電流値が、電
流計34にて検出されるようになっているのである。こ
のように、直流電源32を定電圧電源として、一定の電
圧が印加せしめられるようにすれば、前記第一の具体例
の如く、第二の酸素分圧検出手段(第二の電気化学的セ
ンサセル)を設ける必要がなくなるのである。なお、こ
の第二の具体例のセンサ素子2の他の部分は、前記第一
の具体例と同様であるので、詳細な説明は省略すること
とする。
【0058】そして、この第二の具体例に係るセンサ素
子2は、例えば、幅:4.2mm、長さ:64mm、厚
さ:1.4mmの寸法において製造される。また、その
製造に際しては、酸素イオン伝導性固体電解質材料であ
るジルコニア材料を用いて、そのグリーンシートがテー
プ成形法により準備され、そしてその準備されたテープ
には、図2に示される構造を得るべく、第一の拡散律速
通路12、平坦空所44、基準空気導入通路10がパン
チング加工され、また各電極16、18、22、24、
28、30がそれぞれ印刷付与される。なお、それら電
極は、何れも、Pt/ZrO2 の多孔質サーメット電極
であり、PtとZrO2 の体積比が60:40とされて
いる。また、ヒータ42も、同じく、Pt/ZrO2 が
90/10の体積比のサーメット状導体とされ、その上
下面には、図示していないが、ジルコニア固体電解質と
の電気的絶縁を得るために、Al2 O3 が、約20μm
の厚みで印刷付与されている。また、かかるヒータ42
には、定格電圧(12V)が印加されたとき、平坦空所
44の温度が例えば600℃になるような、抵抗値(7
Ω)が選ばれている。その後、このようなパンチング加
工や電極、ヒータの印刷付与されたテープ(4a〜4
f)が加熱、加圧条件下で積層され、1400℃で焼成
せしめられて、一体化されることにより、目的とする酸
素センサ素子2が得られるのである。
子2は、例えば、幅:4.2mm、長さ:64mm、厚
さ:1.4mmの寸法において製造される。また、その
製造に際しては、酸素イオン伝導性固体電解質材料であ
るジルコニア材料を用いて、そのグリーンシートがテー
プ成形法により準備され、そしてその準備されたテープ
には、図2に示される構造を得るべく、第一の拡散律速
通路12、平坦空所44、基準空気導入通路10がパン
チング加工され、また各電極16、18、22、24、
28、30がそれぞれ印刷付与される。なお、それら電
極は、何れも、Pt/ZrO2 の多孔質サーメット電極
であり、PtとZrO2 の体積比が60:40とされて
いる。また、ヒータ42も、同じく、Pt/ZrO2 が
90/10の体積比のサーメット状導体とされ、その上
下面には、図示していないが、ジルコニア固体電解質と
の電気的絶縁を得るために、Al2 O3 が、約20μm
の厚みで印刷付与されている。また、かかるヒータ42
には、定格電圧(12V)が印加されたとき、平坦空所
44の温度が例えば600℃になるような、抵抗値(7
Ω)が選ばれている。その後、このようなパンチング加
工や電極、ヒータの印刷付与されたテープ(4a〜4
f)が加熱、加圧条件下で積層され、1400℃で焼成
せしめられて、一体化されることにより、目的とする酸
素センサ素子2が得られるのである。
【0059】このようにして得られたセンサ素子2を用
いて、被測定ガス中の可燃ガス成分を測定するに際して
は、先ず、ヒータ42によりセンサ素子2を600℃に
加熱する一方、被測定ガスが、第一の拡散律速通路12
を通じて、平坦空所44内に導入される。また、測定電
極22と基準電極24との間の電圧が、900mVで一
定となるように、可変電源20の電圧がフィードバック
制御され、第一の電気化学的酸素ポンプセル(16、1
8、4a)にて、平坦空所44の第一の内部空所6から
外部に酸素を汲み出し、それによって、第一の内部空所
6内の雰囲気中の酸素分圧(濃度)は、約10-23 at
mに保たれることとなる。このような温度及び酸素分圧
条件下では、被測定ガス中に存在する可燃ガス成分たる
HC、CO、H2 の酸化は、共に進行しない。
いて、被測定ガス中の可燃ガス成分を測定するに際して
は、先ず、ヒータ42によりセンサ素子2を600℃に
加熱する一方、被測定ガスが、第一の拡散律速通路12
を通じて、平坦空所44内に導入される。また、測定電
極22と基準電極24との間の電圧が、900mVで一
定となるように、可変電源20の電圧がフィードバック
制御され、第一の電気化学的酸素ポンプセル(16、1
8、4a)にて、平坦空所44の第一の内部空所6から
外部に酸素を汲み出し、それによって、第一の内部空所
6内の雰囲気中の酸素分圧(濃度)は、約10-23 at
mに保たれることとなる。このような温度及び酸素分圧
条件下では、被測定ガス中に存在する可燃ガス成分たる
HC、CO、H2 の酸化は、共に進行しない。
【0060】次いで、このように酸素濃度が略0に制御
された第一の内部空所6内の雰囲気(可燃ガス成分とし
て、CO、H2 、HCを含む)は、平坦空所44の奥部
へ拡散し、かかる奥部にて構成される第二の内部空所8
内の内側ポンプ電極28に到達するが、その時点では、
内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間の起電
力は、第二の内部空所8内の雰囲気中の酸素分圧が略0
に近く、一方、外側ポンプ電極30の位置する基準空気
導入通路10内の雰囲気は大気であるところから、1V
近い電圧(正確には、略900mV)を発生している。
このため、第二の電気化学的酸素ポンプセルにおける内
側ポンプ電極28をプラス側とし、かかる内側ポンプ電
極28と外側ポンプ電極30との間に、一定の電圧:4
55mVが直流電源32によって印加せしめられる。
された第一の内部空所6内の雰囲気(可燃ガス成分とし
て、CO、H2 、HCを含む)は、平坦空所44の奥部
へ拡散し、かかる奥部にて構成される第二の内部空所8
内の内側ポンプ電極28に到達するが、その時点では、
内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間の起電
力は、第二の内部空所8内の雰囲気中の酸素分圧が略0
に近く、一方、外側ポンプ電極30の位置する基準空気
導入通路10内の雰囲気は大気であるところから、1V
近い電圧(正確には、略900mV)を発生している。
このため、第二の電気化学的酸素ポンプセルにおける内
側ポンプ電極28をプラス側とし、かかる内側ポンプ電
極28と外側ポンプ電極30との間に、一定の電圧:4
55mVが直流電源32によって印加せしめられる。
【0061】なお、かかる直流電源32の電圧は、第二
の内部空所8内における雰囲気中の所定の残留酸素分圧
に相当する電圧:Vs(450mV)と、第二の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流とポンプインピーダン
スによる電圧降下分:Vd(5mV)との和、即ち、V
s+Vd(455mV)に設定されている。尤も、この
電圧降下分:Vdは、流れる電流により変化するが、電
流値はμAのオーダで、ポンプのインピーダンスは10
0Ω程度に設定してあるところから、せいぜい、数mV
となり、それを無視することも可能である。
の内部空所8内における雰囲気中の所定の残留酸素分圧
に相当する電圧:Vs(450mV)と、第二の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流とポンプインピーダン
スによる電圧降下分:Vd(5mV)との和、即ち、V
s+Vd(455mV)に設定されている。尤も、この
電圧降下分:Vdは、流れる電流により変化するが、電
流値はμAのオーダで、ポンプのインピーダンスは10
0Ω程度に設定してあるところから、せいぜい、数mV
となり、それを無視することも可能である。
【0062】そして、このような直流電源32による所
定電圧(455mV)の印加により、第二の電気化学的
酸素ポンプセルのポンプ作動に基づき、基準空気導入通
路10内の基準空気側から第二の内部空所8内の雰囲気
中に、酸素がポンピング供給され、この供給酸素によっ
て、かかる雰囲気中の可燃ガス成分が酸化、燃焼せしめ
られるのである。このような反応の後の第二の内部空所
8内の残留酸素分圧は、600℃で、印加電圧が450
mVの場合には、約10-12 atmとなるのである。つ
まり、残留酸素分圧が10-12 atmとなるように、直
流電源32から電流が流されることとなるのである。そ
して、この電流が、電流計34によって測定される。こ
の可燃ガス成分を燃焼させるに必要な酸素の量、即ち、
直流電源32によって供給されるポンプ電流は、第二の
内部空所8内の雰囲気中の可燃ガス成分濃度に比例し、
かかるポンプ電流を測定すれば、該雰囲気中の可燃ガス
成分濃度を求めることが出来るのである。
定電圧(455mV)の印加により、第二の電気化学的
酸素ポンプセルのポンプ作動に基づき、基準空気導入通
路10内の基準空気側から第二の内部空所8内の雰囲気
中に、酸素がポンピング供給され、この供給酸素によっ
て、かかる雰囲気中の可燃ガス成分が酸化、燃焼せしめ
られるのである。このような反応の後の第二の内部空所
8内の残留酸素分圧は、600℃で、印加電圧が450
mVの場合には、約10-12 atmとなるのである。つ
まり、残留酸素分圧が10-12 atmとなるように、直
流電源32から電流が流されることとなるのである。そ
して、この電流が、電流計34によって測定される。こ
の可燃ガス成分を燃焼させるに必要な酸素の量、即ち、
直流電源32によって供給されるポンプ電流は、第二の
内部空所8内の雰囲気中の可燃ガス成分濃度に比例し、
かかるポンプ電流を測定すれば、該雰囲気中の可燃ガス
成分濃度を求めることが出来るのである。
【0063】ところで、図3には、かくの如き構成のセ
ンサ素子2を備えた測定装置を用いて、可燃ガス成分た
るC3 H8 (炭化水素)、CO又はH2 の濃度を0〜5
000ppmに変化せしめてなる試料ガス(キャリアガ
ス:N2 、H2 O:7%一定)を被測定ガスとして、測
定したときの結果、即ち第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルの内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間に
流れるポンプ電流と、各可燃ガス成分濃度との関係が示
されている。
ンサ素子2を備えた測定装置を用いて、可燃ガス成分た
るC3 H8 (炭化水素)、CO又はH2 の濃度を0〜5
000ppmに変化せしめてなる試料ガス(キャリアガ
ス:N2 、H2 O:7%一定)を被測定ガスとして、測
定したときの結果、即ち第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルの内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間に
流れるポンプ電流と、各可燃ガス成分濃度との関係が示
されている。
【0064】この図3より明らかな如く、可燃ガス成分
の炭化水素(HC)たるC3 H8 の感度(電流値/濃度
値)は、他の可燃ガス成分たるCOやH2 の感度の10
倍程度にも達しているのであり、このことからして、本
発明に従うセンサ素子2にあっては、可燃ガス成分の中
でも、特にHCに対して感度が高く、それ故HCの検出
に有利であることが認められるのである。しかも、自動
車の排気ガスを含め、一般には、燃焼ガス中のHCの成
分は、図3に示されるC3 H8 よりも更に炭素数の多い
HCの方が、圧倒的に多く含まれており、従って、実使
用においては、HCの感度が更に高まる利点を有するも
のと考えられるのである。
の炭化水素(HC)たるC3 H8 の感度(電流値/濃度
値)は、他の可燃ガス成分たるCOやH2 の感度の10
倍程度にも達しているのであり、このことからして、本
発明に従うセンサ素子2にあっては、可燃ガス成分の中
でも、特にHCに対して感度が高く、それ故HCの検出
に有利であることが認められるのである。しかも、自動
車の排気ガスを含め、一般には、燃焼ガス中のHCの成
分は、図3に示されるC3 H8 よりも更に炭素数の多い
HCの方が、圧倒的に多く含まれており、従って、実使
用においては、HCの感度が更に高まる利点を有するも
のと考えられるのである。
【0065】また、図4には、本発明に従う可燃ガス成
分の測定装置の第三の具体例が示されているが、それ
は、上記した第二の具体例とは、第一の拡散律速通路1
2及びヒータ42の構成において異なっている。即ち、
この第三の具体例では、第一の拡散律速通路12内に、
多孔質アルミナにCeO2 を担持させた選択酸化触媒4
6が充填、配置されており、外部の被測定ガスは、かか
る選択酸化触媒46を通って、平坦空所44内に導き入
れられるようになっている。なお、この選択酸化触媒4
6は、可燃ガス成分の中のH2 とCOを選択的に酸化、
燃焼せしめる作用を有するものであって、可燃ガス成分
の一つたるHCを実質的に酸化しないものである。ま
た、ヒータ42は、平坦空所44に対して、その奥部
(第二の内部空所8)側に偏位させた状態において配設
されており、これによって、平坦空所44の入口側に位
置する選択酸化触媒46の加熱温度が低くされ、例え
ば、選択酸化触媒46が350℃とされる一方、内側ポ
ンプ電極28の配設部位では600℃に加熱せしめられ
るようにされ、以て選択酸化触媒46においては、C
O、H 2 が燃焼し易く、HCが燃焼し難い、有利な条件
が形成されるようになっている。なお、COやH2 を選
択的に酸化させるために、選択酸化触媒46の温度は、
一般に600℃以下、好ましくは500℃以下とされて
いるのである。
分の測定装置の第三の具体例が示されているが、それ
は、上記した第二の具体例とは、第一の拡散律速通路1
2及びヒータ42の構成において異なっている。即ち、
この第三の具体例では、第一の拡散律速通路12内に、
多孔質アルミナにCeO2 を担持させた選択酸化触媒4
6が充填、配置されており、外部の被測定ガスは、かか
る選択酸化触媒46を通って、平坦空所44内に導き入
れられるようになっている。なお、この選択酸化触媒4
6は、可燃ガス成分の中のH2 とCOを選択的に酸化、
燃焼せしめる作用を有するものであって、可燃ガス成分
の一つたるHCを実質的に酸化しないものである。ま
た、ヒータ42は、平坦空所44に対して、その奥部
(第二の内部空所8)側に偏位させた状態において配設
されており、これによって、平坦空所44の入口側に位
置する選択酸化触媒46の加熱温度が低くされ、例え
ば、選択酸化触媒46が350℃とされる一方、内側ポ
ンプ電極28の配設部位では600℃に加熱せしめられ
るようにされ、以て選択酸化触媒46においては、C
O、H 2 が燃焼し易く、HCが燃焼し難い、有利な条件
が形成されるようになっている。なお、COやH2 を選
択的に酸化させるために、選択酸化触媒46の温度は、
一般に600℃以下、好ましくは500℃以下とされて
いるのである。
【0066】この第三の具体例に係るセンサ素子2にお
いては、外部の被測定ガス存在空間から導かれる被測定
ガスは、選択酸化触媒46を通過することによって、そ
の中のHCとCOとが選択的に酸化を受けることとな
る。一般に、COやH2 はHCよりも燃焼し易く、30
0℃〜500℃程度の温度領域では、その差が大きい。
本具体例では、第一の拡散律速通路12の加熱温度が3
50℃程度に設定されているところから、その部分に選
択酸化触媒46を配置することにより、COやH 2 が燃
焼し易く、HCが燃焼し難い条件となっている。しか
も、選択酸化触媒46として、多孔質アルミナにCeO
2 を担持せしめてなる触媒材料が用いられているところ
から、COやH2 が選択的に酸化され易くなっているの
である。特に、CeO2 は、COやH2 対する酸化効率
が高く、HCの酸化効率が低い特徴を有している。そし
て、これらの相乗効果により、被測定ガス中のHCの酸
化を極力低く抑えた状態で、他の可燃ガス成分たるCO
やH2 が被測定ガス中から効率よく取り除かれて、平坦
空所44内に導かれ、先ず、第一の電気化学的酸素ポン
プセルによる酸素ポンピングによって、被測定ガス中の
酸素分圧が、可燃ガス成分たるHCが実質的に燃焼され
得ない、所定の低い値に制御された後、更に平坦空所4
4の奥部に導かれ、そこで、第二の電気化学的酸素ポン
プセルのポンプ作動によって汲み込まれる酸素により、
雰囲気中のHCが酸化、燃焼せしめられることとなるの
であり、そして、その際の燃焼に必要な酸素量、換言す
れば第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ電極
28と外側ポンプ電極30との間に流れたポンプ電流を
測定することによって、被測定ガス中のHC濃度を選択
的に測定することが出来るのである。
いては、外部の被測定ガス存在空間から導かれる被測定
ガスは、選択酸化触媒46を通過することによって、そ
の中のHCとCOとが選択的に酸化を受けることとな
る。一般に、COやH2 はHCよりも燃焼し易く、30
0℃〜500℃程度の温度領域では、その差が大きい。
本具体例では、第一の拡散律速通路12の加熱温度が3
50℃程度に設定されているところから、その部分に選
択酸化触媒46を配置することにより、COやH 2 が燃
焼し易く、HCが燃焼し難い条件となっている。しか
も、選択酸化触媒46として、多孔質アルミナにCeO
2 を担持せしめてなる触媒材料が用いられているところ
から、COやH2 が選択的に酸化され易くなっているの
である。特に、CeO2 は、COやH2 対する酸化効率
が高く、HCの酸化効率が低い特徴を有している。そし
て、これらの相乗効果により、被測定ガス中のHCの酸
化を極力低く抑えた状態で、他の可燃ガス成分たるCO
やH2 が被測定ガス中から効率よく取り除かれて、平坦
空所44内に導かれ、先ず、第一の電気化学的酸素ポン
プセルによる酸素ポンピングによって、被測定ガス中の
酸素分圧が、可燃ガス成分たるHCが実質的に燃焼され
得ない、所定の低い値に制御された後、更に平坦空所4
4の奥部に導かれ、そこで、第二の電気化学的酸素ポン
プセルのポンプ作動によって汲み込まれる酸素により、
雰囲気中のHCが酸化、燃焼せしめられることとなるの
であり、そして、その際の燃焼に必要な酸素量、換言す
れば第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ電極
28と外側ポンプ電極30との間に流れたポンプ電流を
測定することによって、被測定ガス中のHC濃度を選択
的に測定することが出来るのである。
【0067】なお、このように、被測定ガス中の可燃ガ
ス成分のうち、CO及びH2 を選択的に酸化せしめる選
択酸化触媒46としては、上例の如く、多孔質アルミナ
にCeO2 を担持せしめてなるものが、COやH2 対す
る高い酸化触媒性とHCに対する低い酸化触媒性を備え
る他、水性ガス転化触媒としても働くところから、好ま
しく採用され得るものであるが、そのようなCeO2 の
他に、Au触媒、SnO2 等のCOやH2 を選択的に酸
化し易い多孔質体を用いることも出来る。また、一般
に、多孔質セラミックスは酸化触媒性を持つところか
ら、アルミナ等の多孔質セラミックスそのものを、選択
酸化触媒として用いることも可能である。また、そのよ
うな酸化触媒を配置しない場合にあっても、被測定ガス
中のCOやH 2 が酸化され易く、HCが酸化され難い条
件を設定することが出来、その条件は、平坦空所44内
に配設される内側ポンプ電極16の材質や酸素分圧や温
度を適宜に選択することによって、実現することが可能
である。更に、選択酸化触媒46の設置位置に関して
も、第一の拡散律速通路12内のみならず、かかる第一
の拡散律速通路12の入口側(素子先端部)の異なる部
位に設けることも可能である。なお、平坦空所44内へ
の選択酸化触媒の配設も、測定対象となる可燃ガス成分
(HC)が燃焼され得ない条件下において、COやH2
を酸化、燃焼せしめ得る能力を有する酸化触媒を用いれ
ば、実現可能である。
ス成分のうち、CO及びH2 を選択的に酸化せしめる選
択酸化触媒46としては、上例の如く、多孔質アルミナ
にCeO2 を担持せしめてなるものが、COやH2 対す
る高い酸化触媒性とHCに対する低い酸化触媒性を備え
る他、水性ガス転化触媒としても働くところから、好ま
しく採用され得るものであるが、そのようなCeO2 の
他に、Au触媒、SnO2 等のCOやH2 を選択的に酸
化し易い多孔質体を用いることも出来る。また、一般
に、多孔質セラミックスは酸化触媒性を持つところか
ら、アルミナ等の多孔質セラミックスそのものを、選択
酸化触媒として用いることも可能である。また、そのよ
うな酸化触媒を配置しない場合にあっても、被測定ガス
中のCOやH 2 が酸化され易く、HCが酸化され難い条
件を設定することが出来、その条件は、平坦空所44内
に配設される内側ポンプ電極16の材質や酸素分圧や温
度を適宜に選択することによって、実現することが可能
である。更に、選択酸化触媒46の設置位置に関して
も、第一の拡散律速通路12内のみならず、かかる第一
の拡散律速通路12の入口側(素子先端部)の異なる部
位に設けることも可能である。なお、平坦空所44内へ
の選択酸化触媒の配設も、測定対象となる可燃ガス成分
(HC)が燃焼され得ない条件下において、COやH2
を酸化、燃焼せしめ得る能力を有する酸化触媒を用いれ
ば、実現可能である。
【0068】また、図5の(a)及び(b)には、本発
明に従う可燃ガス成分の測定装置の第四の具体例が明ら
かにされており、そこにおいて、(a)及び(b)は、
それぞれ、図1の(a)及び(b)に対応して示されて
いる。
明に従う可燃ガス成分の測定装置の第四の具体例が明ら
かにされており、そこにおいて、(a)及び(b)は、
それぞれ、図1の(a)及び(b)に対応して示されて
いる。
【0069】この図5に示される測定装置のセンサ素子
2は、前記した具体例とは異なり、固体電解質層4aの
代わりに、SrCeO3 からなるプロトンイオン伝導性
固体電解質層4gが用いられ、酸素イオン伝導性固体電
解質層4b〜4fと重ね合わされて、一体的な素子構造
において構成されている。そして、かかるプロトンイオ
ン伝導性固体電解質層4gの第二の内部空所8内に露呈
する面には、内側プロトンポンプ電極48が設けられ、
更に該電極48に対応するプロトンイオン伝導性固体電
解質層4gの外側表面には、外側プロトンポンプ電極5
0が設けられ、それら二つのプロトンポンプ電極48、
50間にプロトンポンプ電源(直流)52が接続され
て、所定の電圧が印加せしめられることによって、第二
の内部空所8内の雰囲気中に存在するプロトン(H2 )
が外部に汲み出されるようになっている。即ち、ここで
は、プロトンイオン伝導性固体電解質層4gと内側、外
側プロトンポンプ電極48、50とから、プロトンポン
プが構成されているのである。また、ここでは、第一の
電気化学的酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極16
のみが、Pt/Au合金(Au含有量:1重量%)とZ
rO2 とが体積比で60:40の多孔質サーメット電極
で構成されている他は、二つのプロトンポンプ電極4
8、50をも含んで、他の電極18、22、24、2
8、30は、何れも、第二の具体例と同様なPt/Zr
O2 が、60/40の多孔質サーメット電極にて構成さ
れている。更に、ここでは、第一の電気化学的酸素ポン
プセルの内側ポンプ電極16及び外側ポンプ電極18
は、固体電解質層4cの両面に設けられ、且つ該外側ポ
ンプ電極18が基準空気導入通路10内に配置されてい
る。
2は、前記した具体例とは異なり、固体電解質層4aの
代わりに、SrCeO3 からなるプロトンイオン伝導性
固体電解質層4gが用いられ、酸素イオン伝導性固体電
解質層4b〜4fと重ね合わされて、一体的な素子構造
において構成されている。そして、かかるプロトンイオ
ン伝導性固体電解質層4gの第二の内部空所8内に露呈
する面には、内側プロトンポンプ電極48が設けられ、
更に該電極48に対応するプロトンイオン伝導性固体電
解質層4gの外側表面には、外側プロトンポンプ電極5
0が設けられ、それら二つのプロトンポンプ電極48、
50間にプロトンポンプ電源(直流)52が接続され
て、所定の電圧が印加せしめられることによって、第二
の内部空所8内の雰囲気中に存在するプロトン(H2 )
が外部に汲み出されるようになっている。即ち、ここで
は、プロトンイオン伝導性固体電解質層4gと内側、外
側プロトンポンプ電極48、50とから、プロトンポン
プが構成されているのである。また、ここでは、第一の
電気化学的酸素ポンプセルにおける内側ポンプ電極16
のみが、Pt/Au合金(Au含有量:1重量%)とZ
rO2 とが体積比で60:40の多孔質サーメット電極
で構成されている他は、二つのプロトンポンプ電極4
8、50をも含んで、他の電極18、22、24、2
8、30は、何れも、第二の具体例と同様なPt/Zr
O2 が、60/40の多孔質サーメット電極にて構成さ
れている。更に、ここでは、第一の電気化学的酸素ポン
プセルの内側ポンプ電極16及び外側ポンプ電極18
は、固体電解質層4cの両面に設けられ、且つ該外側ポ
ンプ電極18が基準空気導入通路10内に配置されてい
る。
【0070】この第四の具体例に係るセンサ素子2を用
いて、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を測定するに際
しては、先ず、ヒータ42により、センサ素子2が70
0℃に加熱される。この加熱状態下において、被測定ガ
スが、第一の拡散律速通路12を通って第一の内部空所
6内に導入される。第一の内部空所6内においては、第
一の酸素分圧検出手段たる電気化学的センサセルの測定
電極22と基準電極24との間の電圧が880mVで一
定となるように、可変電源20の電圧がフィードバック
制御され、これによって、第一の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ作動も制御されることとなるが、そのよう
なポンプ作動によって、第一の内部空所6内に導かれた
被測定ガス中から、酸素が、基準空気導入通路10内に
汲み出され、以てかかる第一の内部空所6内の雰囲気中
の酸素濃度(分圧)が、可燃ガス成分が実質的に燃焼さ
れ得ない所定の低い値、即ち、ここでは、約10-19 a
tmに保たれることになる。このような温度及び酸素分
圧条件下では、第一の内部空所6内において、HC、C
O、H2 の酸化は、共に進行し難く、そのため、第一の
内部空所6内の雰囲気中には、可燃ガス成分としてH
C、CO、H2 が残存することとなるのである。
いて、被測定ガス中の可燃ガス成分濃度を測定するに際
しては、先ず、ヒータ42により、センサ素子2が70
0℃に加熱される。この加熱状態下において、被測定ガ
スが、第一の拡散律速通路12を通って第一の内部空所
6内に導入される。第一の内部空所6内においては、第
一の酸素分圧検出手段たる電気化学的センサセルの測定
電極22と基準電極24との間の電圧が880mVで一
定となるように、可変電源20の電圧がフィードバック
制御され、これによって、第一の電気化学的酸素ポンプ
セルのポンプ作動も制御されることとなるが、そのよう
なポンプ作動によって、第一の内部空所6内に導かれた
被測定ガス中から、酸素が、基準空気導入通路10内に
汲み出され、以てかかる第一の内部空所6内の雰囲気中
の酸素濃度(分圧)が、可燃ガス成分が実質的に燃焼さ
れ得ない所定の低い値、即ち、ここでは、約10-19 a
tmに保たれることになる。このような温度及び酸素分
圧条件下では、第一の内部空所6内において、HC、C
O、H2 の酸化は、共に進行し難く、そのため、第一の
内部空所6内の雰囲気中には、可燃ガス成分としてH
C、CO、H2 が残存することとなるのである。
【0071】次いで、このような可燃ガス成分が酸化さ
れ難い状況下において、酸素濃度が一定に保たれた第一
の内部空所6内の雰囲気は、第二の内部空所8、即ち第
一の内部空所6の更に奥側に位置する空間に、第二の拡
散律速通路14を通じて導き入れられ、かかる第二の内
部空所8内において、先ず、プロトンイオン伝導性固体
電解質層4gと内側及び外側のプロトンポンプ電極4
8、50とから構成されるプロトンポンプのポンプ作用
を受け、当該雰囲気内のプロトン(H2 )が外部に汲み
出される。なお、かかるプロトンポンプの二つの電極4
8、50間には、プロトンポンプ電源52にて、900
mVの電圧が印加されるようになっている。そして、こ
のようなプロトンポンプによるH2 の汲み出しによっ
て、CO+H 2 O⇔CO2 +H2 で示される反応式にお
ける右辺のH2 が0に近づくことにより、化学平衡が崩
れ、反応が、かかる反応式において右側へ進行させられ
る。更に、その反応により発生したH2 も、直ちに、プ
ロトンポンプのポンピング作用にて汲み出されるため
に、上記反応式における右側への反応が連続的に惹起さ
れるのであり、そして、第二の拡散律速通路14を通じ
て、第二の内部空所8内に拡散するCO量に匹敵するプ
ロトンポンプのポンプ電流以上において、限流特性が現
れ、第二の内部空所8内のH2 分圧、即ちCO分圧が、
0に近づくこととなる。
れ難い状況下において、酸素濃度が一定に保たれた第一
の内部空所6内の雰囲気は、第二の内部空所8、即ち第
一の内部空所6の更に奥側に位置する空間に、第二の拡
散律速通路14を通じて導き入れられ、かかる第二の内
部空所8内において、先ず、プロトンイオン伝導性固体
電解質層4gと内側及び外側のプロトンポンプ電極4
8、50とから構成されるプロトンポンプのポンプ作用
を受け、当該雰囲気内のプロトン(H2 )が外部に汲み
出される。なお、かかるプロトンポンプの二つの電極4
8、50間には、プロトンポンプ電源52にて、900
mVの電圧が印加されるようになっている。そして、こ
のようなプロトンポンプによるH2 の汲み出しによっ
て、CO+H 2 O⇔CO2 +H2 で示される反応式にお
ける右辺のH2 が0に近づくことにより、化学平衡が崩
れ、反応が、かかる反応式において右側へ進行させられ
る。更に、その反応により発生したH2 も、直ちに、プ
ロトンポンプのポンピング作用にて汲み出されるため
に、上記反応式における右側への反応が連続的に惹起さ
れるのであり、そして、第二の拡散律速通路14を通じ
て、第二の内部空所8内に拡散するCO量に匹敵するプ
ロトンポンプのポンプ電流以上において、限流特性が現
れ、第二の内部空所8内のH2 分圧、即ちCO分圧が、
0に近づくこととなる。
【0072】このように、酸素分圧が略0に制御された
雰囲気から、更にCO及びH2 の濃度が略0とされた後
(但し、可燃ガス成分としてHCを含む)、第二の内部
空所8の第二の電気化学的酸素ポンプセルの配設部位に
導かれる。そこでは、酸素分圧が略0に近く、一方、基
準空気導入通路10内の空気は大気とされているところ
から、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間
の起電力は、1V近い電圧(約880mV)を発生して
いる。このため、内側ポンプ電極28をプラス側とし、
かかる内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間
に所定の電圧(ここでは、455mV)を印加する。な
お、直流電源32の電圧は、所定の残留酸素分圧に相当
する電圧Vs(450mV)とポンプに流れる電流とポ
ンプインピーダンスによる電圧降下Vd(5mV)との
和、Vs+Vd(455mV)に設定されている。な
お、電圧降下分Vdは、流れる電流により変化するが、
電流値はμAのオーダーで、ポンプのインピーダンスは
ここでは50Ω程度に設定してあるところから、せいぜ
い数mVとなり、無視することが可能である。
雰囲気から、更にCO及びH2 の濃度が略0とされた後
(但し、可燃ガス成分としてHCを含む)、第二の内部
空所8の第二の電気化学的酸素ポンプセルの配設部位に
導かれる。そこでは、酸素分圧が略0に近く、一方、基
準空気導入通路10内の空気は大気とされているところ
から、内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間
の起電力は、1V近い電圧(約880mV)を発生して
いる。このため、内側ポンプ電極28をプラス側とし、
かかる内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との間
に所定の電圧(ここでは、455mV)を印加する。な
お、直流電源32の電圧は、所定の残留酸素分圧に相当
する電圧Vs(450mV)とポンプに流れる電流とポ
ンプインピーダンスによる電圧降下Vd(5mV)との
和、Vs+Vd(455mV)に設定されている。な
お、電圧降下分Vdは、流れる電流により変化するが、
電流値はμAのオーダーで、ポンプのインピーダンスは
ここでは50Ω程度に設定してあるところから、せいぜ
い数mVとなり、無視することが可能である。
【0073】そして、かかる直流電源32からの所定の
電圧の印加によって、基準空気導入通路10側から第二
の内部空所8に向かって酸素がポンピング供給され、以
てかかる第二の内部空所8内の雰囲気中の可燃ガス成分
(HC)がそのような供給酸素と反応して、酸化が行な
われるのである。この酸化反応後の残留酸素分圧は、7
00℃の加熱環境下において、直流電源32による印加
電圧が450mVの場合、約10-10 atmとなる。つ
まり、残留酸素分圧が10-10 atmになるように、第
二の電気化学的酸素ポンプセル(4c、28、30)に
は、電流が流れることとなり、このポンプ電流が電流計
34にて測定されるのである。従って、HC(可燃ガス
成分)を燃焼させるに必要な酸素の量、即ち、供給した
電流は、HC濃度に比例し、その電流を測定すれば、被
測定ガス中のHC濃度を求めることが出来るのである。
電圧の印加によって、基準空気導入通路10側から第二
の内部空所8に向かって酸素がポンピング供給され、以
てかかる第二の内部空所8内の雰囲気中の可燃ガス成分
(HC)がそのような供給酸素と反応して、酸化が行な
われるのである。この酸化反応後の残留酸素分圧は、7
00℃の加熱環境下において、直流電源32による印加
電圧が450mVの場合、約10-10 atmとなる。つ
まり、残留酸素分圧が10-10 atmになるように、第
二の電気化学的酸素ポンプセル(4c、28、30)に
は、電流が流れることとなり、このポンプ電流が電流計
34にて測定されるのである。従って、HC(可燃ガス
成分)を燃焼させるに必要な酸素の量、即ち、供給した
電流は、HC濃度に比例し、その電流を測定すれば、被
測定ガス中のHC濃度を求めることが出来るのである。
【0074】ところで、図6には、上記第四の具体例に
係るセンサ素子2を用いて、異なるHC濃度の試料ガス
を測定したときの、第二の電気化学的酸素ポンプセルに
流れるポンプ電流(電流計34にて検出される値)とH
C濃度との関係が示されている。なお、この図6に示さ
れる結果は、試料ガスにおけるキャリアガスとしては、
N2 を用い、H2 濃度は5%で一定とし、HCとして
は、C3 H8 又はC3 H 6 を用いて、その濃度を0〜5
000ppmに変化せしめることによって得られたもの
である。
係るセンサ素子2を用いて、異なるHC濃度の試料ガス
を測定したときの、第二の電気化学的酸素ポンプセルに
流れるポンプ電流(電流計34にて検出される値)とH
C濃度との関係が示されている。なお、この図6に示さ
れる結果は、試料ガスにおけるキャリアガスとしては、
N2 を用い、H2 濃度は5%で一定とし、HCとして
は、C3 H8 又はC3 H 6 を用いて、その濃度を0〜5
000ppmに変化せしめることによって得られたもの
である。
【0075】この図6に示される結果において、C3 H
6 を含む試料ガスよりも、C3 H8を含む試料ガスのポ
ンプ電流の値がやや高めで、感度が僅かに高いように身
受けられるが、これは、H2 のポンピングと同時に、C
3 H8 →C3 H6 +H2 の分解が起こっているものと考
えられる。また、HCとしてのCn H2nは、分解が起こ
り難く、C3 H8 とC3 H6 が略同じ感度になっている
と考えられる。従って、本発明に従うセンサ素子2にお
いては、感度は概ねHCの炭素数に比例するものと認め
られる。また、HC=0ppmのときに、ポンプ電流が
約10μA程流れているが、これは、残留H2 +CO濃
度に相当するものであり、常に一定値になるところか
ら、HCの測定に支障が生じることはないのである。
6 を含む試料ガスよりも、C3 H8を含む試料ガスのポ
ンプ電流の値がやや高めで、感度が僅かに高いように身
受けられるが、これは、H2 のポンピングと同時に、C
3 H8 →C3 H6 +H2 の分解が起こっているものと考
えられる。また、HCとしてのCn H2nは、分解が起こ
り難く、C3 H8 とC3 H6 が略同じ感度になっている
と考えられる。従って、本発明に従うセンサ素子2にお
いては、感度は概ねHCの炭素数に比例するものと認め
られる。また、HC=0ppmのときに、ポンプ電流が
約10μA程流れているが、これは、残留H2 +CO濃
度に相当するものであり、常に一定値になるところか
ら、HCの測定に支障が生じることはないのである。
【0076】また、図7及び図8には、干渉ガス(C
O、H2 )特性が示されているが、それは、キャリアガ
スとしてN2 を用い、H2 O濃度が5%の一定条件下
で、C3H8 を2000ppmで一定とし、干渉ガスと
してCOを0〜5000ppm流したときのポンプ電流
値を図7に示し、また、図8には、H2 を同じく0〜5
000ppm流したときのポンプ電流値が示されてい
る。
O、H2 )特性が示されているが、それは、キャリアガ
スとしてN2 を用い、H2 O濃度が5%の一定条件下
で、C3H8 を2000ppmで一定とし、干渉ガスと
してCOを0〜5000ppm流したときのポンプ電流
値を図7に示し、また、図8には、H2 を同じく0〜5
000ppm流したときのポンプ電流値が示されてい
る。
【0077】これら図7及び図8の結果より明らかな如
く、可燃ガス成分として、HCの他に、COやH2 が混
在していても、HCに対する出力には変化が無いことが
理解されるのである。
く、可燃ガス成分として、HCの他に、COやH2 が混
在していても、HCに対する出力には変化が無いことが
理解されるのである。
【0078】このように、上記した第四の具体例に係る
センサ素子を用いれば、HC以外の可燃ガス成分の影響
を受けることなく、被測定ガス中のHC濃度を、それを
燃焼させるに必要な酸素量として検出することが出来る
のである。
センサ素子を用いれば、HC以外の可燃ガス成分の影響
を受けることなく、被測定ガス中のHC濃度を、それを
燃焼させるに必要な酸素量として検出することが出来る
のである。
【0079】さらに、図9には、本発明に従う可燃ガス
成分の測定装置の第五の具体例が図5の(b)に対応す
る断面形態において示されている。この第五の具体例に
係るセンサ素子2にあっては、図5に示される第四の具
体例とは異なり、主たる第二の拡散律速手段たる多孔質
アルミナからなる拡散律速層54が、第二の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極28上に、そ
れを覆うようにして設けられているのであり、また、プ
ロトンポンプにおける内側プロトンポンプ電極48上
に、Cr2 O3 −Fe3 O4 からなる水性ガス転化触媒
層56が、それを覆うようにして設けられているところ
に特徴がある。
成分の測定装置の第五の具体例が図5の(b)に対応す
る断面形態において示されている。この第五の具体例に
係るセンサ素子2にあっては、図5に示される第四の具
体例とは異なり、主たる第二の拡散律速手段たる多孔質
アルミナからなる拡散律速層54が、第二の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する内側ポンプ電極28上に、そ
れを覆うようにして設けられているのであり、また、プ
ロトンポンプにおける内側プロトンポンプ電極48上
に、Cr2 O3 −Fe3 O4 からなる水性ガス転化触媒
層56が、それを覆うようにして設けられているところ
に特徴がある。
【0080】この第五の具体例に係るセンサ素子構造に
あっては、内側プロトンポンプ電極48上に設けられた
水性ガス転化触媒層56が、雰囲気中のCOをH2 転化
するのを促進し、以て雰囲気中のCOを取り除くのに有
効である。そして、雰囲気中の残留CO濃度が低くな
り、原点におけるポンプ電流値が、より0に近づくこと
となる。加えて、第二の拡散律速手段が、多孔質アルミ
ナ印刷層によって与えられる、内側ポンプ電極28上に
形成された拡散律速層54によって主として構成される
こととなるところから、構造が簡素になるばかりでな
く、アルミナの酸化触媒性によって、雰囲気中のHCが
効果的に燃焼せしめられ得て、測定精度が向上する特徴
を発揮する。また、平坦空所44の奥部に位置する第二
の内部空所8内の雰囲気中の酸素濃度が低い状態でHC
を燃焼させることが出来るところから、第二の内部空所
8から第一の内部空所6側への酸素の拡散量が減少し、
かかる第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度の安定
性が高まる利点がある。更に、測定空間(平坦空所4
4)の寸法を小さくすることが出来ることにより、ヒー
タ42による加熱面積が減少し、以て電力消費量を低減
し得る特徴をも発揮することとなる。
あっては、内側プロトンポンプ電極48上に設けられた
水性ガス転化触媒層56が、雰囲気中のCOをH2 転化
するのを促進し、以て雰囲気中のCOを取り除くのに有
効である。そして、雰囲気中の残留CO濃度が低くな
り、原点におけるポンプ電流値が、より0に近づくこと
となる。加えて、第二の拡散律速手段が、多孔質アルミ
ナ印刷層によって与えられる、内側ポンプ電極28上に
形成された拡散律速層54によって主として構成される
こととなるところから、構造が簡素になるばかりでな
く、アルミナの酸化触媒性によって、雰囲気中のHCが
効果的に燃焼せしめられ得て、測定精度が向上する特徴
を発揮する。また、平坦空所44の奥部に位置する第二
の内部空所8内の雰囲気中の酸素濃度が低い状態でHC
を燃焼させることが出来るところから、第二の内部空所
8から第一の内部空所6側への酸素の拡散量が減少し、
かかる第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度の安定
性が高まる利点がある。更に、測定空間(平坦空所4
4)の寸法を小さくすることが出来ることにより、ヒー
タ42による加熱面積が減少し、以て電力消費量を低減
し得る特徴をも発揮することとなる。
【0081】また、本発明に従う可燃ガス成分の測定装
置の第六の具体例及び第七の具体例が、ぞれぞれ図10
及び図11に示されている。そのなかで、図10に示さ
れる第六の具体例にあっては、前記第五の具体例とは異
なり、プロトンポンプの配設部位が平坦空所44の被測
定ガス導入側に偏って配設されている点に、特徴を有す
るものであり、このような構成の採用によって、測定空
間(平坦空所44)の寸法は、更に小さくすることが出
来、そして、それによって、ヒータ42の電力消費量を
更に抑制し得るのみならず、測定空間が小さいことによ
り、被測定ガスの濃度変化に対して、敏感に反応するこ
とが出来る利点がある。また、図11に示される第七の
具体例は、図9に示される第五の具体例において、第一
の拡散律速手段としての第一の拡散律速通路12に代え
て、プロトンイオン伝導性固体電解質層4gを貫通する
ピンホール58が設けられているところに、特徴を有し
ている。このように、ピンホール58によって、第一の
拡散律速手段を構成することにより、拡散抵抗にバラツ
キが生じた場合において、焼成後であっても、ドリル加
工等により、かかるピンホール58の孔径を調整して、
拡散抵抗のバラツキを少なくすることが出来る利点があ
る。
置の第六の具体例及び第七の具体例が、ぞれぞれ図10
及び図11に示されている。そのなかで、図10に示さ
れる第六の具体例にあっては、前記第五の具体例とは異
なり、プロトンポンプの配設部位が平坦空所44の被測
定ガス導入側に偏って配設されている点に、特徴を有す
るものであり、このような構成の採用によって、測定空
間(平坦空所44)の寸法は、更に小さくすることが出
来、そして、それによって、ヒータ42の電力消費量を
更に抑制し得るのみならず、測定空間が小さいことによ
り、被測定ガスの濃度変化に対して、敏感に反応するこ
とが出来る利点がある。また、図11に示される第七の
具体例は、図9に示される第五の具体例において、第一
の拡散律速手段としての第一の拡散律速通路12に代え
て、プロトンイオン伝導性固体電解質層4gを貫通する
ピンホール58が設けられているところに、特徴を有し
ている。このように、ピンホール58によって、第一の
拡散律速手段を構成することにより、拡散抵抗にバラツ
キが生じた場合において、焼成後であっても、ドリル加
工等により、かかるピンホール58の孔径を調整して、
拡散抵抗のバラツキを少なくすることが出来る利点があ
る。
【0082】なお、図5や図9〜図11に示される本発
明の第四〜第七の具体例において採用されているプロト
ンポンプは、第一及び第二の電気化学的酸素ポンプセル
と共に、出来るだけ高い温度下においてポンプ作動せし
めることが好ましく、そのために、それらポンプはセン
サ素子2の高温部に設置することが望ましいが、一般
に、ポンプ回路に流れる電流値に合わせて、ヒータ42
による加熱温度が適宜に設定されることとなる。また、
プロトンポンプや電気化学的酸素ポンプセルに対する印
加電圧を共に高く設定し過ぎると、雰囲気中のH2 Oが
分解されるようになるために好ましくなく、これを抑制
するためにも、上述の如き高温度に設定して、それら両
ポンプのインピーダンスを共に低くして、印加電圧を出
来るだけ低くするのが好ましいと言える。
明の第四〜第七の具体例において採用されているプロト
ンポンプは、第一及び第二の電気化学的酸素ポンプセル
と共に、出来るだけ高い温度下においてポンプ作動せし
めることが好ましく、そのために、それらポンプはセン
サ素子2の高温部に設置することが望ましいが、一般
に、ポンプ回路に流れる電流値に合わせて、ヒータ42
による加熱温度が適宜に設定されることとなる。また、
プロトンポンプや電気化学的酸素ポンプセルに対する印
加電圧を共に高く設定し過ぎると、雰囲気中のH2 Oが
分解されるようになるために好ましくなく、これを抑制
するためにも、上述の如き高温度に設定して、それら両
ポンプのインピーダンスを共に低くして、印加電圧を出
来るだけ低くするのが好ましいと言える。
【0083】また、内側プロトンポンプ電極48、外側
プロトンポンプ電極50及びプロトンポンプ電源52よ
りなる閉回路中には、図示はしていないが、電流計等の
電流検出手段を設けるのが好ましく、それによって検出
された電流値は、被測定ガス中のCO濃度とH2 濃度の
和に比例するため、HC濃度の測定と同時に、H2 濃度
+CO濃度を測定することが出来る。
プロトンポンプ電極50及びプロトンポンプ電源52よ
りなる閉回路中には、図示はしていないが、電流計等の
電流検出手段を設けるのが好ましく、それによって検出
された電流値は、被測定ガス中のCO濃度とH2 濃度の
和に比例するため、HC濃度の測定と同時に、H2 濃度
+CO濃度を測定することが出来る。
【0084】さらに、プロトンポンプの構成材料に関し
て、プロトンイオン伝導性固体電解質(4g)として
は、例示のSrCeO3 の他にも、LaYO3 等の周知
の材料を用いることが出来る。更にまた、水性ガス転化
触媒(56)は、例示の如きCr2 O3 −Fe3 O4 に
限定されることなく、Fe3 O4 等の周知のものが利用
され得、また、そのような水性ガス転化触媒は、多孔質
アルミナの如き、多孔質セラミックス中に分散、担持さ
せても差し支えない。また、その配置場所は、内側プロ
トンポンプ電極48上のみならず、拡散律速部位に配置
されても、更には、内側プロトンポンプ電極48と拡散
律速部位との間、或いは内側プロトンポンプ電極48に
対向する内部空所6、8や平坦空所44の区画壁面上で
あっても、何等差し支えない。なお、そのような水性ガ
ス転化反応触媒(56)は、その触媒反応を充分に促進
するために、一般に600℃以下、好ましくは500℃
以下の温度部位に配置されるのが望ましい。
て、プロトンイオン伝導性固体電解質(4g)として
は、例示のSrCeO3 の他にも、LaYO3 等の周知
の材料を用いることが出来る。更にまた、水性ガス転化
触媒(56)は、例示の如きCr2 O3 −Fe3 O4 に
限定されることなく、Fe3 O4 等の周知のものが利用
され得、また、そのような水性ガス転化触媒は、多孔質
アルミナの如き、多孔質セラミックス中に分散、担持さ
せても差し支えない。また、その配置場所は、内側プロ
トンポンプ電極48上のみならず、拡散律速部位に配置
されても、更には、内側プロトンポンプ電極48と拡散
律速部位との間、或いは内側プロトンポンプ電極48に
対向する内部空所6、8や平坦空所44の区画壁面上で
あっても、何等差し支えない。なお、そのような水性ガ
ス転化反応触媒(56)は、その触媒反応を充分に促進
するために、一般に600℃以下、好ましくは500℃
以下の温度部位に配置されるのが望ましい。
【0085】また、本発明に従う可燃ガス成分の測定装
置にあっては、例えば、図12に第八の具体例として示
されている如く、第一の電気化学的酸素ポンプセルに対
して、定電圧電源60から、一定電圧、例えば900m
Vの、一定の電圧が印加せしめられるように構成するこ
とも可能である。換言すれば、前述した具体例とは異な
り、第一の電気化学的酸素ポンプセルに印加される電圧
は、第一の酸素分圧検出手段たる電気化学的センサセル
による検出値に基づいて制御されることなく、この第八
の具体例においては、一定電圧が、内側ポンプ電極16
と外側ポンプ電極18との間に印加せしめられるように
なっているのである。
置にあっては、例えば、図12に第八の具体例として示
されている如く、第一の電気化学的酸素ポンプセルに対
して、定電圧電源60から、一定電圧、例えば900m
Vの、一定の電圧が印加せしめられるように構成するこ
とも可能である。換言すれば、前述した具体例とは異な
り、第一の電気化学的酸素ポンプセルに印加される電圧
は、第一の酸素分圧検出手段たる電気化学的センサセル
による検出値に基づいて制御されることなく、この第八
の具体例においては、一定電圧が、内側ポンプ電極16
と外側ポンプ電極18との間に印加せしめられるように
なっているのである。
【0086】要するに、この第八の具体例にあっては、
第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度(分圧)は、
そこに含まれる可燃ガス成分が燃焼しないようにすれば
よいところから、第一の電気化学的酸素ポンプセルの二
つの電極16、18間に印加せしめる電圧は、900m
Vの一定でもよいのであり、その際、センサ素子2の温
度変化によるインピーダンス変化を考慮し、流れる電流
による電圧降下分αを差し引いた(印加電圧−α)の値
が、所定の電圧以上、換言すれば第一の内部空所6内の
雰囲気中の酸素濃度が所定の値以下となるように、設定
すればよいのである。
第一の内部空所6内の雰囲気中の酸素濃度(分圧)は、
そこに含まれる可燃ガス成分が燃焼しないようにすれば
よいところから、第一の電気化学的酸素ポンプセルの二
つの電極16、18間に印加せしめる電圧は、900m
Vの一定でもよいのであり、その際、センサ素子2の温
度変化によるインピーダンス変化を考慮し、流れる電流
による電圧降下分αを差し引いた(印加電圧−α)の値
が、所定の電圧以上、換言すれば第一の内部空所6内の
雰囲気中の酸素濃度が所定の値以下となるように、設定
すればよいのである。
【0087】このように、本発明は、各種の形態におい
て実施され得るものであるが、更に当業者の知識に基づ
いて、種々なる変更、修正、改良等を加えた形態におい
て実施され得ることも、言うまでもないところであり、
また、そのような実施態様が、本発明の主旨を逸脱しな
い限りにおいて、何れも、本発明の範囲内に属するもの
であることが理解されるべきである。
て実施され得るものであるが、更に当業者の知識に基づ
いて、種々なる変更、修正、改良等を加えた形態におい
て実施され得ることも、言うまでもないところであり、
また、そのような実施態様が、本発明の主旨を逸脱しな
い限りにおいて、何れも、本発明の範囲内に属するもの
であることが理解されるべきである。
【0088】例えば、図2に示される具体例において、
平坦空所44が、そのままの幅においてセンサ素子2の
先端部において開口するようにして、第一の拡散律速通
路12を、平坦空所44と同一幅とすることも可能であ
るが、平坦空所44内の雰囲気の安定性やその調整の容
易性等の点から、例示の如く、平坦空所44の断面積よ
りも小さな断面積の第一の拡散律速通路12とするのが
望ましく、また、第二の拡散律速手段にあっても、図1
や図5等に示されている如く、第一の内部空所6から第
二の内部空所8に至る通路を絞り通路として、それを第
二の拡散律速通路14(第二の拡散律速手段)とするこ
とが望ましい。けだし、第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルにて供給される酸素が、第一の内部空所6に対して設
けられた第一の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動
によって、外部に排出されると、その排出分が誤差とな
るために、それらの間に適当な拡散律速手段を設けて、
酸素の移動を制限することが好ましいからである。
平坦空所44が、そのままの幅においてセンサ素子2の
先端部において開口するようにして、第一の拡散律速通
路12を、平坦空所44と同一幅とすることも可能であ
るが、平坦空所44内の雰囲気の安定性やその調整の容
易性等の点から、例示の如く、平坦空所44の断面積よ
りも小さな断面積の第一の拡散律速通路12とするのが
望ましく、また、第二の拡散律速手段にあっても、図1
や図5等に示されている如く、第一の内部空所6から第
二の内部空所8に至る通路を絞り通路として、それを第
二の拡散律速通路14(第二の拡散律速手段)とするこ
とが望ましい。けだし、第二の電気化学的酸素ポンプセ
ルにて供給される酸素が、第一の内部空所6に対して設
けられた第一の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動
によって、外部に排出されると、その排出分が誤差とな
るために、それらの間に適当な拡散律速手段を設けて、
酸素の移動を制限することが好ましいからである。
【0089】また、そのような第二の拡散律速手段(1
4)の拡散係数を、第一の拡散律速手段(12)の拡散
係数よりも小さく設定しておくことにより、かかる第一
の拡散律速手段(12)における目詰まり、具体的に
は、排気ガス中の燃焼固形物に基づくところの目詰まり
による、第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポン
プ電流の変化を小さくすることが可能となる。
4)の拡散係数を、第一の拡散律速手段(12)の拡散
係数よりも小さく設定しておくことにより、かかる第一
の拡散律速手段(12)における目詰まり、具体的に
は、排気ガス中の燃焼固形物に基づくところの目詰まり
による、第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポン
プ電流の変化を小さくすることが可能となる。
【0090】その他、センサ素子2の構造自体に関して
は、当業者の知識に基づいて、各種の変更が加えられ得
るものであって、例えば、基準空気導入通路10内に配
設される基準電極24と外側ポンプ電極18又は30と
を共通極とする等の構成も、適宜に採用され得るもので
ある。
は、当業者の知識に基づいて、各種の変更が加えられ得
るものであって、例えば、基準空気導入通路10内に配
設される基準電極24と外側ポンプ電極18又は30と
を共通極とする等の構成も、適宜に採用され得るもので
ある。
【0091】ところで、以上の説明においては、可燃ガ
ス成分として、HC、CO、H2 が例示されているが、
かかる可燃ガス成分は、ここに示されるものだけに限定
されるものではなく、ガス成分そのもの或いはその分解
物が、酸素によって酸化、燃焼せしめられ得ることとな
るならば、何れのものも、可燃ガス成分として、本発明
に係る可燃ガス成分の測定方法及び測定装置を適用して
測定することが可能である。例えば、NH3 も、その分
解によってN2 とH2 を生ずるところから、本発明にお
ける可燃ガス成分とみなすことが出来るものであり、そ
してそのような可燃ガス成分としてのNH3 の濃度を測
定するには、前記本発明に係る装置の第一の具体例の装
置を用いて、下記の如くして行うことが出来る。
ス成分として、HC、CO、H2 が例示されているが、
かかる可燃ガス成分は、ここに示されるものだけに限定
されるものではなく、ガス成分そのもの或いはその分解
物が、酸素によって酸化、燃焼せしめられ得ることとな
るならば、何れのものも、可燃ガス成分として、本発明
に係る可燃ガス成分の測定方法及び測定装置を適用して
測定することが可能である。例えば、NH3 も、その分
解によってN2 とH2 を生ずるところから、本発明にお
ける可燃ガス成分とみなすことが出来るものであり、そ
してそのような可燃ガス成分としてのNH3 の濃度を測
定するには、前記本発明に係る装置の第一の具体例の装
置を用いて、下記の如くして行うことが出来る。
【0092】すなわち、NH3 を含む被測定ガスにおい
て、そのNH3 濃度を測定するに際しては、先ず、ヒー
タ42により、センサ素子2が700℃に加熱される。
この加熱状態下において、被測定ガスが、第一の拡散律
速通路12を通って第一の内部空所6内に導入される。
そして、この第一の内部空所6内において、NH3 は熱
分解されて、N2 とH2 を発生せしめる。この時、第一
の内部空所6内の酸素分圧は、第一の電気化学的酸素ポ
ンプセルのポンプ作動により、10-20 atmに保持さ
れており、前記NH3 の分解によって生じたH2 が酸
化、燃焼されないようになっている。次いで、このよう
に可燃ガス成分(分解発生成分を含む)が酸化され難い
状況下において、酸素濃度が一定に保たれた第一の内部
空所6内の雰囲気は、第二の拡散律速通路14を通っ
て、第二の内部空所8に導き入れられる。この第二の内
部空所8内においては、第二の電気化学的ポンプセルを
構成する内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との
間に、酸素が基準空気導入通路10側から第二の内部空
所8内に汲み込まれる方向に、所定の電圧が印加せしめ
られることによって実現される酸素のポンピング作用に
て、酸素が第二の内部空所8に供給される。これによっ
て、NH3 の分解によって発生したH2 は供給された酸
素と反応して、H2 Oになる。このとき、第二の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流は、NH3 の分解によ
って発生したH2 の燃焼に必要な酸素量に対応している
ため、かかる電流を測定することによって、NH3 の濃
度を測定することが出来るのである。
て、そのNH3 濃度を測定するに際しては、先ず、ヒー
タ42により、センサ素子2が700℃に加熱される。
この加熱状態下において、被測定ガスが、第一の拡散律
速通路12を通って第一の内部空所6内に導入される。
そして、この第一の内部空所6内において、NH3 は熱
分解されて、N2 とH2 を発生せしめる。この時、第一
の内部空所6内の酸素分圧は、第一の電気化学的酸素ポ
ンプセルのポンプ作動により、10-20 atmに保持さ
れており、前記NH3 の分解によって生じたH2 が酸
化、燃焼されないようになっている。次いで、このよう
に可燃ガス成分(分解発生成分を含む)が酸化され難い
状況下において、酸素濃度が一定に保たれた第一の内部
空所6内の雰囲気は、第二の拡散律速通路14を通っ
て、第二の内部空所8に導き入れられる。この第二の内
部空所8内においては、第二の電気化学的ポンプセルを
構成する内側ポンプ電極28と外側ポンプ電極30との
間に、酸素が基準空気導入通路10側から第二の内部空
所8内に汲み込まれる方向に、所定の電圧が印加せしめ
られることによって実現される酸素のポンピング作用に
て、酸素が第二の内部空所8に供給される。これによっ
て、NH3 の分解によって発生したH2 は供給された酸
素と反応して、H2 Oになる。このとき、第二の電気化
学的酸素ポンプセルに流れる電流は、NH3 の分解によ
って発生したH2 の燃焼に必要な酸素量に対応している
ため、かかる電流を測定することによって、NH3 の濃
度を測定することが出来るのである。
【0093】そして、図13には、前記第一の具体例に
係るセンサ素子2を用いて、異なるNH3 濃度の試料ガ
スを測定したときの、第二の電気化学的酸素ポンプセル
に流れるポンプ電流(電流計34にて検出される値)と
NH3 濃度との関係が示されている。なお、測定の際に
は、前記センサ素子2内の第一の内部空所6及び第二の
内部空所8は、共に、700℃に加熱されている。
係るセンサ素子2を用いて、異なるNH3 濃度の試料ガ
スを測定したときの、第二の電気化学的酸素ポンプセル
に流れるポンプ電流(電流計34にて検出される値)と
NH3 濃度との関係が示されている。なお、測定の際に
は、前記センサ素子2内の第一の内部空所6及び第二の
内部空所8は、共に、700℃に加熱されている。
【0094】なお、被測定ガス中に、NH3 以外の可燃
ガス成分が含まれている場合には、第二の電気化学的酸
素ポンプセルに流れるポンプ電流は、NH3 以外の可燃
ガス成分を酸化、燃焼させるのに必要な酸素量と、NH
3 が分解して生成するH2 を酸化、燃焼させるのに必要
な酸素量との和に対応する。そこで、このような被測定
ガス中に含まれるNH3 の濃度を測定するには、被測定
ガス中に含まれる全ての可燃ガス成分を酸化、燃焼させ
るのに必要な酸素量に対応するポンプ電流値(Ip1 )
と、被測定ガスを水中バブリングをする等して、NH3
のみを除去した後に、被測定ガス中に含まれる可燃ガス
成分を酸化、燃焼させるのに必要な酸素量に対応するポ
ンプ電流値(Ip2 )との差、即ち、Ip1 −Ip2 を
求める。そして、この値が、NH3 のみを酸化、燃焼さ
せるのに必要な酸素量に対応するポンプ電流値に相当す
るところから、NH3 の濃度を求めることが出来るので
ある。
ガス成分が含まれている場合には、第二の電気化学的酸
素ポンプセルに流れるポンプ電流は、NH3 以外の可燃
ガス成分を酸化、燃焼させるのに必要な酸素量と、NH
3 が分解して生成するH2 を酸化、燃焼させるのに必要
な酸素量との和に対応する。そこで、このような被測定
ガス中に含まれるNH3 の濃度を測定するには、被測定
ガス中に含まれる全ての可燃ガス成分を酸化、燃焼させ
るのに必要な酸素量に対応するポンプ電流値(Ip1 )
と、被測定ガスを水中バブリングをする等して、NH3
のみを除去した後に、被測定ガス中に含まれる可燃ガス
成分を酸化、燃焼させるのに必要な酸素量に対応するポ
ンプ電流値(Ip2 )との差、即ち、Ip1 −Ip2 を
求める。そして、この値が、NH3 のみを酸化、燃焼さ
せるのに必要な酸素量に対応するポンプ電流値に相当す
るところから、NH3 の濃度を求めることが出来るので
ある。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う可燃ガス成分の測定方法及び測定装置によれば、
被測定ガス中の酸素濃度に何等の影響をも受けることな
く、かかる被測定ガス中に存在する可燃ガス成分の濃度
を有利に測定することが出来ることとなったのであり、
また、被測定ガス中の可燃ガス成分たるHC(炭化水
素)を、他の可燃ガス成分たるCO(一酸化炭素)やH
2 (水素)の影響を受けることなく、効果的に測定し得
る、換言すればHCに対する感度が高い測定方法並びに
測定装置を提供し得たものであって、そこに、産業上に
おける極めて大きな意義を見出すことが出来る。
に従う可燃ガス成分の測定方法及び測定装置によれば、
被測定ガス中の酸素濃度に何等の影響をも受けることな
く、かかる被測定ガス中に存在する可燃ガス成分の濃度
を有利に測定することが出来ることとなったのであり、
また、被測定ガス中の可燃ガス成分たるHC(炭化水
素)を、他の可燃ガス成分たるCO(一酸化炭素)やH
2 (水素)の影響を受けることなく、効果的に測定し得
る、換言すればHCに対する感度が高い測定方法並びに
測定装置を提供し得たものであって、そこに、産業上に
おける極めて大きな意義を見出すことが出来る。
【図1】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置の第一の
具体例を示す図であって、(a)は、その平面説明図で
あり、(b)は、(a)のA−A断面における要部拡大
説明図である。
具体例を示す図であって、(a)は、その平面説明図で
あり、(b)は、(a)のA−A断面における要部拡大
説明図である。
【図2】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置の第二の
具体例を示す図であって、(a)及び(b)は、それぞ
れ、図1における(a)及び(b)に対応する説明図で
ある。
具体例を示す図であって、(a)及び(b)は、それぞ
れ、図1における(a)及び(b)に対応する説明図で
ある。
【図3】図2に示されるセンサ素子を用いて得られた、
可燃ガス成分濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルに
おけるポンプ電流との関係を示すグラフである。
可燃ガス成分濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルに
おけるポンプ電流との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成す
るセンサ素子の第三の具体例を示す、図1の(b)に対
応する断面拡大説明図である。
るセンサ素子の第三の具体例を示す、図1の(b)に対
応する断面拡大説明図である。
【図5】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成す
るセンサ素子の第四の具体例を示す図であって、(a)
及び(b)は、それぞれ、図1の(a)及び(b)に対
応する説明図である。
るセンサ素子の第四の具体例を示す図であって、(a)
及び(b)は、それぞれ、図1の(a)及び(b)に対
応する説明図である。
【図6】図5に示されるセンサ素子を用いて得られた、
HC濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
HC濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
【図7】図5に示されるセンサ素子を用いて得られた、
CO濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
CO濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
【図8】図5に示されるセンサ素子を用いて得られた、
H2 濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
H2 濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにおけるポ
ンプ電流との関係を示すグラフである。
【図9】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成す
るセンサ素子の第五の具体例を示す、図1の(b)に対
応する断面拡大説明図である。
るセンサ素子の第五の具体例を示す、図1の(b)に対
応する断面拡大説明図である。
【図10】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成
するセンサ素子の第六の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
するセンサ素子の第六の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
【図11】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成
するセンサ素子の第七の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
するセンサ素子の第七の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
【図12】本発明に従う可燃ガス成分の測定装置を構成
するセンサ素子の第八の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
するセンサ素子の第八の具体例を示す、図1の(b)に
対応する断面拡大説明図である。
【図13】図1に示されるセンサ素子を用いて得られ
た、NH3 濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにお
けるポンプ電流との関係を示すグラフである。
た、NH3 濃度と第二の電気化学的酸素ポンプセルにお
けるポンプ電流との関係を示すグラフである。
2 センサ素子 4a〜f 酸素イオン伝導性固体電解質層 4g プロトンイオン伝導性固体電解質層 6 第一の内部空所 8 第二の内部
空所 10 基準空気導入通路 12 第一の拡
散律速通路 14 第二の拡散律速通路 16、28 内
側ポンプ電極 18、30 外側ポンプ電極 20 可変電源 22、36 測定電極 24、38 基
準電極 26、40 電位差計 32 直流電源 34 電流計 42 ヒータ 44 平坦空所 46 選択酸化
触媒 48 内側プロトンポンプ電極 50 外側プロ
トンポンプ電極 52 プロトンポンプ電源 54 拡散律速
層 56 水性ガス転化触媒層 58 ピンホー
ル 60 定電圧電源
空所 10 基準空気導入通路 12 第一の拡
散律速通路 14 第二の拡散律速通路 16、28 内
側ポンプ電極 18、30 外側ポンプ電極 20 可変電源 22、36 測定電極 24、38 基
準電極 26、40 電位差計 32 直流電源 34 電流計 42 ヒータ 44 平坦空所 46 選択酸化
触媒 48 内側プロトンポンプ電極 50 外側プロ
トンポンプ電極 52 プロトンポンプ電源 54 拡散律速
層 56 水性ガス転化触媒層 58 ピンホー
ル 60 定電圧電源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】 従って、このような構成のセンサ素子2
にあっては、その先端部側が被測定ガス存在空間内に配
置されるのであり、これによって、可燃ガス成分を含む
被測定ガスは、センサ素子2に設けられた第一の拡散律
速通路12を通って、所定の拡散抵抗の下に、第一の内
部空所6内に導き入れられる。なお、被測定ガスが燃焼
ガスの場合おいては、N2 、O2 、CO2 、H2 O等の
ガス成分の他に、CO、H2 、HC等の可燃ガス成分が
含まれることとなるのである。そして、かかる第一の内
部空所6内に導かれた被測定ガスは、第一の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する二つの電極16、18間に所
定の電圧が印加せしめられることによって惹起される、
酸素のポンピング作用を受け、第一の内部空所6内から
酸素を汲み出すことによって、かかる第一の内部空所6
内の雰囲気中の酸素濃度を、可燃ガス成分が実質的に酸
化、燃焼せしめられ得ない所定の低い濃度値に制御せし
めるのである。
にあっては、その先端部側が被測定ガス存在空間内に配
置されるのであり、これによって、可燃ガス成分を含む
被測定ガスは、センサ素子2に設けられた第一の拡散律
速通路12を通って、所定の拡散抵抗の下に、第一の内
部空所6内に導き入れられる。なお、被測定ガスが燃焼
ガスの場合おいては、N2 、O2 、CO2 、H2 O等の
ガス成分の他に、CO、H2 、HC等の可燃ガス成分が
含まれることとなるのである。そして、かかる第一の内
部空所6内に導かれた被測定ガスは、第一の電気化学的
酸素ポンプセルを構成する二つの電極16、18間に所
定の電圧が印加せしめられることによって惹起される、
酸素のポンピング作用を受け、第一の内部空所6内から
酸素を汲み出すことによって、かかる第一の内部空所6
内の雰囲気中の酸素濃度を、可燃ガス成分が実質的に酸
化、燃焼せしめられ得ない所定の低い濃度値に制御せし
めるのである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】 ところで、図3には、かくの如き構成の
センサ素子2を備えた測定装置を用いて、可燃ガス成分
たるC3 H8 (炭化水素)、CO又はH2 の濃度を0〜
5000ppmに変化せしめてなる試料ガス(キャリア
ガス:N 2 )を被測定ガスとして、測定したときの結
果、即ち第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ
電極28と外側ポンプ電極30との間に流れるポンプ電
流と、各可燃ガス成分濃度との関係が示されている。
センサ素子2を備えた測定装置を用いて、可燃ガス成分
たるC3 H8 (炭化水素)、CO又はH2 の濃度を0〜
5000ppmに変化せしめてなる試料ガス(キャリア
ガス:N 2 )を被測定ガスとして、測定したときの結
果、即ち第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ
電極28と外側ポンプ電極30との間に流れるポンプ電
流と、各可燃ガス成分濃度との関係が示されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】 この第三の具体例に係るセンサ素子2に
おいては、外部の被測定ガス存在空間から導かれる被測
定ガスは、選択酸化触媒46を通過することによって、
その中のHCとCOとが選択的に酸化を受けることとな
る。一般に、COやH2 はHCよりも燃焼し易く、30
0℃〜500℃程度の温度領域では、その差が大きい。
本具体例では、第一の拡散律速通路12の加熱温度が3
50℃程度に設定されているところから、その部分に選
択酸化触媒46を配置することにより、COやH2 が燃
焼し易く、HCが燃焼し難い条件となっている。しか
も、選択酸化触媒46として、多孔質アルミナにCeO
2 を担持せしめてなる触媒材料が用いられているところ
から、COやH2 が選択的に酸化され易くなっているの
である。特に、CeO2 は、COやH2 に対する酸化効
率が高く、HCの酸化効率が低い特徴を有している。そ
して、これらの相乗効果により、被測定ガス中のHCの
酸化を極力低く抑えた状態で、他の可燃ガス成分たるC
OやH2 が被測定ガス中から効率よく取り除かれて、平
坦空所44内に導かれ、先ず、第一の電気化学的酸素ポ
ンプセルによる酸素ポンピングによって、被測定ガス中
の酸素分圧が、可燃ガス成分たるHCが実質的に燃焼さ
れ得ない、所定の低い値に制御された後、更に平坦空所
44の奥部に導かれ、そこで、第二の電気化学的酸素ポ
ンプセルのポンプ作動によって汲み込まれる酸素によ
り、雰囲気中のHCが酸化、燃焼せしめられることとな
るのであり、そして、その際の燃焼に必要な酸素量、換
言すれば第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ
電極28と外側ポンプ電極30との間に流れたポンプ電
流を測定することによって、被測定ガス中のHC濃度を
選択的に測定することが出来るのである。
おいては、外部の被測定ガス存在空間から導かれる被測
定ガスは、選択酸化触媒46を通過することによって、
その中のHCとCOとが選択的に酸化を受けることとな
る。一般に、COやH2 はHCよりも燃焼し易く、30
0℃〜500℃程度の温度領域では、その差が大きい。
本具体例では、第一の拡散律速通路12の加熱温度が3
50℃程度に設定されているところから、その部分に選
択酸化触媒46を配置することにより、COやH2 が燃
焼し易く、HCが燃焼し難い条件となっている。しか
も、選択酸化触媒46として、多孔質アルミナにCeO
2 を担持せしめてなる触媒材料が用いられているところ
から、COやH2 が選択的に酸化され易くなっているの
である。特に、CeO2 は、COやH2 に対する酸化効
率が高く、HCの酸化効率が低い特徴を有している。そ
して、これらの相乗効果により、被測定ガス中のHCの
酸化を極力低く抑えた状態で、他の可燃ガス成分たるC
OやH2 が被測定ガス中から効率よく取り除かれて、平
坦空所44内に導かれ、先ず、第一の電気化学的酸素ポ
ンプセルによる酸素ポンピングによって、被測定ガス中
の酸素分圧が、可燃ガス成分たるHCが実質的に燃焼さ
れ得ない、所定の低い値に制御された後、更に平坦空所
44の奥部に導かれ、そこで、第二の電気化学的酸素ポ
ンプセルのポンプ作動によって汲み込まれる酸素によ
り、雰囲気中のHCが酸化、燃焼せしめられることとな
るのであり、そして、その際の燃焼に必要な酸素量、換
言すれば第二の電気化学的酸素ポンプセルの内側ポンプ
電極28と外側ポンプ電極30との間に流れたポンプ電
流を測定することによって、被測定ガス中のHC濃度を
選択的に測定することが出来るのである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】 また、図7及び図8には、干渉ガス(C
O、H2 )特性が示されているが、それは、キャリアガ
スとしてN2 を用い、C 3 H8 を2000ppmで一定
とし、干渉ガスとしてCOを0〜5000ppm流した
ときのポンプ電流値を図7に示し、また、図8には、H
2 を同じく0〜5000ppm流したときのポンプ電流
値が示されている。
O、H2 )特性が示されているが、それは、キャリアガ
スとしてN2 を用い、C 3 H8 を2000ppmで一定
とし、干渉ガスとしてCOを0〜5000ppm流した
ときのポンプ電流値を図7に示し、また、図8には、H
2 を同じく0〜5000ppm流したときのポンプ電流
値が示されている。
Claims (19)
- 【請求項1】 可燃ガス成分を含む被測定ガスを周囲か
ら区画された第一の処理ゾーンに所定の拡散抵抗の下に
導き、該第一の処理ゾーンにおいて、第一の電気化学的
酸素ポンプセルによる酸素のポンピング作用によって、
かかる被測定ガス中の酸素分圧を、前記可燃ガス成分が
実質的に燃焼され得ない所定の低い値に制御する一方、
かかる制御された第一の処理ゾーン内の雰囲気を、該第
一の処理ゾーンより所定の拡散抵抗の下に周囲から区画
された第二の処理ゾーンに導き、該第二の処理ゾーンに
おいて、該第二の処理ゾーン内の雰囲気中に存在する可
燃ガス成分を、第二の電気化学的酸素ポンプセルによる
酸素のポンピング作用によって該第二の処理ゾーン内に
汲み込まれる酸素にて燃焼せしめ、その際の該第二の電
気化学的酸素ポンプセルに流れるポンプ電流又は該第二
の電気化学的酸素ポンプセルの電極間の電圧を検出し
て、その検出値より被測定ガス中の可燃ガス成分量を求
めることを特徴とする可燃ガス成分の測定方法。 - 【請求項2】 前記被測定ガスが可燃ガス成分として一
酸化炭素、水素及び炭化水素を含んでおり、且つ該被測
定ガスが前記第一の処理ゾーンに導入されるに先立っ
て、該被測定ガス中の一酸化炭素及び水素が燃焼せしめ
られ、前記検出される第二の電気化学的酸素ポンプセル
のポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被測定ガス
中の炭化水素濃度が求められる請求項1に記載の可燃ガ
ス成分の測定方法。 - 【請求項3】 前記第一若しくは第二の処理ゾーン内の
雰囲気中より、水素がプロトンポンプにて汲み出され
て、前記検出される第二の電気化学的酸素ポンプセルの
ポンプ電流値又は電極間の電圧値からは、被測定ガス中
の炭化水素濃度が求められる請求項1に記載の可燃ガス
成分の測定方法。 - 【請求項4】 前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸
素分圧を検出し、その検出値に基づいて前記第一の電気
化学的酸素ポンプセルの電源電圧を変化せしめて、該第
一の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動を制御する
ことにより、該第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分
圧が一定値に制御される請求項1乃至請求項3の何れか
に記載の可燃ガス成分の測定方法。 - 【請求項5】 前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸
素分圧が、10-14atm以下に制御される請求項1乃
至請求項4の何れかに記載の可燃ガス成分の測定方法。 - 【請求項6】 前記第二の電気化学的酸素ポンプセルに
よって、前記第二の処理ゾーンに、可燃ガス成分の燃焼
に必要な酸素量に略等しいか、それよりも多くの酸素が
汲み込まれ、該第二の処理ゾーン内の残留酸素分圧が一
定となるように、該第二の電気化学的酸素ポンプセルが
ポンプ作動せしめられる請求項1乃至請求項5の何れか
に記載の可燃ガス成分の測定方法。 - 【請求項7】 外部の被測定ガス存在空間に連通され
る、周囲から区画された第一の処理ゾーンと、 該被測定ガス存在空間より可燃ガス成分を含む被測定ガ
スを所定の拡散抵抗の下に該第一の処理ゾーンに導く第
一の拡散律速手段と、 前記第一の処理ゾーンを区画する壁の少なくとも一部を
構成する第一の酸素イオン伝導性固体電解質と、これに
接して設けられた、該第一の処理ゾーンに位置するよう
に配される一つの電極を含む一対の電極とを含んで構成
され、それら一対の電極間への通電により、該第一の処
理ゾーンに対する酸素のポンピングを行ない、該第一の
処理ゾーンの雰囲気中の酸素分圧を、前記可燃ガス成分
が実質的に燃焼され得ない所定の低い値に制御せしめる
第一の電気化学的酸素ポンプセルと、 前記第一の処理ゾーンのみに連通される、周囲から区画
された第二の処理ゾーンと、 前記第一の処理ゾーン内の制御された雰囲気を所定の拡
散抵抗の下に該第二の処理ゾーンに導く第二の拡散律速
手段と、 前記第二の処理ゾーンを区画する壁の少なくとも一部を
構成する第二の酸素イオン伝導性固体電解質と、これに
接して設けられた、該第二の処理ゾーンに位置するよう
に配される一つの電極を含む一対の電極とを含んで構成
され、それら一対の電極間への通電により、該第二の処
理ゾーン内に酸素を汲み込んで、該第二の処理ゾーン内
の雰囲気中に存在する可燃ガス成分を燃焼せしめる第二
の電気化学的酸素ポンプセルと、 該第二の電気化学的酸素ポンプセルのポンプ作動によっ
て流れるポンプ電流又は該第二の電気化学的酸素ポンプ
セルの一対の電極間の電圧を検出する検出手段とを、有
することを特徴とする可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項8】 前記第一及び第二の酸素イオン伝導性固
体電解質を含んで一体構造とされたセンサ素子を有し、
該センサ素子に、前記第一及び第二の処理ゾーンと前記
第一及び第二の拡散律速手段と前記第一及び第二の電気
化学的酸素ポンプセルとが一体的に設けられていると共
に、前記第一及び第二の処理ゾーンが、前記センサ素子
内に形成された、前記外部の被測定ガス存在空間に連通
する一つの長手の内部空所にて構成され、該内部空所の
被測定ガス存在空間連通側部位が前記第一の処理ゾーン
とされる一方、該内部空所の該第一の処理ゾーンよりも
奥側の部位が前記第二の処理ゾーンとされている請求項
7に記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項9】 前記第一及び第二の酸素イオン伝導性固
体電解質を含んで一体構造とされたセンサ素子を有し、
該センサ素子に、前記第一及び第二の処理ゾーンと前記
第一及び第二の拡散律速手段と前記第一及び第二の電気
化学的酸素ポンプセルとが一体的に設けられていると共
に、前記第一及び第二の処理ゾーンが前記センサ素子内
に別個に形成された、第一及び第二の内部空所にて構成
され、該第一の内部空所が外部の被測定ガス存在空間に
連通せしめられている一方、該第二の内部空所が該第一
の内部空所のみに連通せしめられている請求項7に記載
の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項10】 前記第一の拡散律速手段が前記第一の
内部空所の被測定ガス存在空間連通部位に形成されてい
る一方、前記第二の拡散律速手段が前記第二の内部空所
の前記第一の内部空所に対する連通部位に形成されてい
る請求項9に記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項11】 前記長手の内部空所の被測定ガス存在
空間連通部位または前記第一の内部空所の被測定ガス存
在空間連通部位に、被測定ガス中の可燃ガス成分を構成
する一酸化炭素及び水素は酸化し得るが、炭化水素は酸
化し得ない選択酸化触媒が配され、該第一の処理ゾーン
に導かれる被測定ガスが該選択酸化触媒に接触せしめら
れるようになっている請求項8乃至請求項10の何れか
に記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項12】 前記第一の処理ゾーン内の雰囲気中の
酸素分圧を検出する第一の酸素分圧検出手段を更に有
し、該第一の酸素分圧検出手段にて検出された酸素分圧
値に基づいて、前記第一の電気化学的酸素ポンプセルの
一対の電極間への通電量を制御することにより、前記第
一の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を制御するよう
にした請求項7乃至請求項11の何れかに記載の可燃ガ
ス成分の測定装置。 - 【請求項13】 前記第二の電気化学的酸素ポンプセル
の一対の電極に接続せしめられる電源が、該一対の電極
間に、前記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の酸素分圧を
一定とする電圧を印加せしめるものである請求項7乃至
請求項12の何れかに記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項14】 前記第二の処理ゾーン内の雰囲気中の
酸素分圧を検出する第二の酸素分圧検出手段を更に有
し、該第二の酸素分圧検出手段にて検出される酸素分圧
が一定となるように、前記第二の電気化学的酸素ポンプ
セルの一対の電極間に印加せしめられる電圧が定められ
る請求項7乃至請求項13の何れかに記載の可燃ガス成
分の測定装置。 - 【請求項15】 前記第一または第二の処理ゾーンを区
画する壁部の一部を構成するように設けたプロトンイオ
ン伝導性固体電解質と、これに接して設けられた、該第
一または第二の処理ゾーンに位置するように配される一
つの電極を含む一対の電極とを含んで構成されるプロト
ンポンプを設け、該プロトンポンプの一対の電極間への
通電によって、該第一または第二の処理ゾーン内の雰囲
気中より、水素が汲み出される請求項7乃至請求項14
の何れかに記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項16】 前記第二の処理ゾーンに向かう被測定
ガスの拡散方向に対して、前記プロトンポンプと略同一
位置若しくは該プロトンポンプよりも上流側に位置する
ように、或いは前記プロトンポンプの前記第一または第
二の処理ゾーンに位置するように配される電極上に、そ
れを覆うようにして、水性ガス転化触媒が配置され、該
水性ガス転化触媒にて雰囲気中の一酸化炭素が水素に転
化せしめられる請求項15に記載の可燃ガス成分の測定
装置。 - 【請求項17】 前記第二の処理ゾーンが、前記第二の
拡散律速手段を含んで構成されている請求項7乃至請求
項16の何れかに記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項18】 前記第二の拡散律速手段が、前記第二
の電気化学的酸素ポンプセルの前記第二の処理ゾーンに
位置するように配された電極上に、それを覆うようにし
て形成された多孔質層にて構成されている請求項17に
記載の可燃ガス成分の測定装置。 - 【請求項19】 前記第一の電気化学的酸素ポンプセル
及び前記第二の電気化学的酸素ポンプセルをそれぞれ所
定の温度に加熱せしめ得る加熱手段が、更に設けられて
いる請求項7乃至請求項18の何れかに記載の可燃ガス
成分の測定装置。
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