JPH0785305B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH0785305B2
JPH0785305B2 JP61184631A JP18463186A JPH0785305B2 JP H0785305 B2 JPH0785305 B2 JP H0785305B2 JP 61184631 A JP61184631 A JP 61184631A JP 18463186 A JP18463186 A JP 18463186A JP H0785305 B2 JPH0785305 B2 JP H0785305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
recording medium
magnetic recording
magnetic
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61184631A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6342025A (ja
Inventor
宏明 荒木
清美 江尻
隆男 大屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP61184631A priority Critical patent/JPH0785305B2/ja
Priority to DE3726035A priority patent/DE3726035C2/de
Priority to US07/081,513 priority patent/US4885208A/en
Publication of JPS6342025A publication Critical patent/JPS6342025A/ja
Publication of JPH0785305B2 publication Critical patent/JPH0785305B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/702Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the bonding agent
    • G11B5/7028Additives, e.g. crosslinking agents
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/7013Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by the dispersing agent
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/90Magnetic feature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/29Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
    • Y10T428/2982Particulate matter [e.g., sphere, flake, etc.]
    • Y10T428/2991Coated

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、非磁性支持体と磁性層からなる磁気記録媒体
に関するものである。
[発明の背景] 磁気記録媒体は、録音用テープ、ビデオテープあるいは
フロッピーデスクなどとして広く用いられている。磁気
記録媒体は、基本的には、強磁性粉末が結合剤(バイン
ダ)中に分散された磁性層が非磁性支持体上に積層され
てなる。
基本的に、磁気記録媒体は、電磁変換特性、走行耐久性
および走行性能などの諸特性において高いレベルにある
ことが必要とされる。殊に、最近の8ミリビデオテープ
レコーダーなどの普及に伴ない、ビデオテープは、ビデ
オ出力が高く、そして原画再生能力が優れていることな
ど特に電磁変換特性が優れているものであることが要求
されている。
磁気記録媒体の電磁変換特性を向上させる方法には種々
の改良方法があるが、磁気記録物質である強磁性粉末の
特性を改良する方法が直接的であり、かつ効果的であ
る。従って、強磁性粉末は、高密度記録が可能なように
次第に微粉末化され、さらに強磁性粉末の素材も、酸化
鉄からコバルトなどの異種金属で変性した酸化鉄へと移
行しており、さらに最近では鉄、ニッケル、コバルトの
ような強磁性の金属あるいはこれらを含む合金が使用さ
れるようになってきている。
このようにして改良された強磁性粉末を用いることによ
り、本質的には電磁変換特性の良好な磁気記録媒体を得
ることが可能であるが、実際には強磁性粉末の改良に対
応するように電磁変換特性が向上した磁気記録媒体を製
造することが難しい。これは、強磁性粉末が微粉末にな
るに従って結合剤への分散性が低下する傾向があり、ま
た強磁性粉末の特性として、たとえばγ−酸化鉄、コバ
ルト被着γ−酸化鉄、強磁性金属微粉末の順に分散性が
低下する傾向があるので、強磁性粉末を改良することに
より逆に磁性層における強磁性粉末の分散状態は悪くな
るとの事態を生ずることがあり、従って強磁性粉末の優
れた特性が充分に発揮されないことに起因する。
こうした強磁性粉末の分散状態を改善するために磁性塗
料を調製する際の混練分散を長時間行なう方法もある
が、混練分散時には強磁性粉末に相当の剪断力が作用す
るので、強磁性粉末の特性が損なわれることがあり、さ
らに磁気記録媒体の製造に長時間を要するようになるこ
とは作業効率上も問題がある。
そこで、通常の磁気記録媒体の製造方法に大きな変更を
加えることなく上記のような強磁性粉末を有効に分散さ
せる方法が検討されており、このような方法としては強
磁性粉末をシランカップリング剤のような表面処理剤に
より表面処理された強磁性粉末を用いる方法および脂肪
酸のような強磁性粉末の分散性を向上させる成分(分散
剤)を用いる方法などが知られている。
しかしながら、本発明者の検討によると、上記の方法を
利用したとしても、強磁性粉末の分散状態が充分に改善
されない場合があることが判明した。
すなわち、たとえば、上記のシランカップリング剤を用
いて表面処理した強磁性粉末は、シランカップリング剤
により強磁性粉末の表面が疎水化処理されるので、強磁
性粉末粒子の磁性塗料中における分散状態の安定性は通
常は向上するが、樹脂成分に対する相溶性は逆に低下す
ることがある。従って、最終的に磁性層における強磁性
粉末の分散状態が充分には改善されないことがある。さ
らに、シランカップリング剤自体が非常に高価であるの
で、通常の磁気記録媒体に用いる強磁性粉末の処理剤と
しては使用しにくいとの問題もある。
また、磁気記録媒体の磁性層に潤滑剤として通常含有さ
れている脂肪酸は、強磁性粉末に対する分散作用を有し
ている。従って、使用量を調整することにより強磁性粉
末の分散状態を改善することが可能であるが、一般に、
脂肪酸を分散剤として使用する場合には、通常潤滑剤と
して磁性層に配合する場合よりも多量に使用しなければ
充分な効果を得ることができない。他方、脂肪酸は、過
剰に使用すると結合剤に対して可塑剤として作用するこ
とが知られており、脂肪酸を強磁性粉末の分散剤として
作用させると必然的に結合剤が可塑化するとの問題があ
る。
[発明の目的] 本発明は、特に電磁変換特性が良好な磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
さらに詳しくは、本発明は、用いた強磁性粉末の特性が
充分に発揮されるように磁性層における強磁性粉末の分
散状態を改善して電磁変換特性を向上させた磁気記録媒
体を提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、非磁性支持体と、該支持体上に設けられた結
合剤中に強磁性粉末を分散させた磁性層とからなる磁気
記録媒体において、該磁性層が、芳香族環に極性基が直
接または炭素数4以下のポリメチレン基もしくは不飽和
結合を有する炭素数4以下の直鎖状炭化水素基を介して
結合してなるカルボン酸、スルホン酸もしくはそれらの
塩の一種以上を0.03〜10重量部含み、そして該結合剤が
極性基を0.001〜5.0モル%含むポリウレタン樹脂及び/
又は塩化ビニル系共重合体樹脂を含むものであることを
特徴とする磁気記録媒体にある。
[発明の効果] 本発明の磁気記録媒体は、芳香族環を有するカルボン
酸、スルホン酸もしくはその塩を用い、そして結合剤と
して極性基を有する樹脂を併せて用いることにより、こ
の化合物が強磁性粉末の分散剤的に作用して磁性層にお
ける強磁性粉末の分散状態が改善された磁気記録媒体で
ある。具体的には上記の特定のカルボン酸、スルホン酸
もしくはこの塩を用い、そして結合剤として極性基を有
するポリウレタン樹脂及び/又は塩化ビニル樹脂を併せ
て用いることによって、強磁性粉末が良好に分散し磁性
層表面が平滑になり、磁性層の最大磁束密度及び角型比
が上昇する。従って、本発明の磁気記録媒体は良好な電
磁変換特性を示す。
[発明の詳細な記述] 本発明の磁気記録媒体は、基本的には、非磁性支持体
と、結合剤中に分散された強磁性粉末(強磁性体)から
なる磁性層がこの支持体上に設けられた構成を有する。
非磁性支持体を形成する素材は、通常磁気記録媒体の非
磁性支持体の素材として使用されているものを用いるこ
とができる。
素材の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレ
ート、ポリアミド、ポリアミドイミドおよびポリイミド
などの他に、アルミ箔、ステンレス箔などの金属箔も挙
げることができる。
非磁性支持体の厚さは、通常3〜50μm(好ましくは5
〜30μm)の範囲内にある。
非磁性支持体は、磁性層が設けられていない側にバック
コート層(バッキング層)が設けられたものであっても
良い。
本発明の磁気記録媒体には、上述したような非磁性支持
体上に強磁性粉末が結合剤中に分散された磁性層が設け
られている。
強磁性粉末の例としては、γ−Fe2O3、Fe3O4およびベル
トライト等の金属酸化物系の強磁性粉末、バリウムフィ
ライト、Coを含有するγ−Fe2O3のような異種金属・酸
化鉄系の強磁性粉末、および鉄などの強磁性金属を主成
分とする強磁性金属微粉末を挙げることができる。
本発明で用いる強磁性粉末の形状に特に制限はないが、
通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状および板状のも
のなどが使用される。特に針状のものを使用することが
好ましい。
特に本発明は、分散性が他の強磁性粉末よりも劣る強磁
性金属微粉末を用いた磁気記録媒体に利用すると有利で
ある。強磁性金属微粉末を使用する場合、強磁性金属微
粉末として、鉄、コバルトあるいはニッケルを含む強磁
性金属微粉末であって、その比表面積が42m2/g以上(特
に好ましくは45m2/g以上)を用いた場合に有効性が高
い。
このような強磁性金属微粉末の具体的な例としては、強
磁性金属微粉末中の金属分が75重量%以上であり、そし
て金属分の80重量%以上が少なくとも一種類の強磁性金
属あるいは合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co
−Ni、Co−Ni−Fe)であり、該金属分の20重量%以下の
範囲内で他の成分(例、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、W、Sn、Sb、B、T
e、Ba、Ta、Re、P、Au、Hg、Bi、La、Ce、Pr、Nd、P
b、Zn)を含むことのある合金を挙げることができる。
また、上記強磁性金属分が少量の水、水酸化物または酸
化物を含むものなどであってもよい。これらの強磁性金
属微粉末の製造方法は既に公知であり、本発明で用いる
強磁性金属微粉末についてもこれら公知の方法に従って
製造することができる。
結合剤としては、極性基を有するポリウレタン樹脂及び
/又は塩化ビニル系重合体樹脂をを強磁性粉末100重量
部に対して通常10〜40重量部(好ましくは15〜30重量
部)の範囲内で用いることができる。
塩化ビニル系共重合体が含む極性基を有する繰返し単位
の例としては−COOM、−SO3M1、−CSO3M1及び−PO(O
M1[M1は水素原子もしくはアルカリ金属原子を表わ
す]を有する繰返し単位を挙げることができる。塩化ビ
ニル系重合体がこれらの繰り返し単位を単独で含んでい
ても、二種以上を含んでいてもよい。これらのなかでも
−SO3Naを有する繰り返し単位および/または−COOHを
有する繰り返し単位を含む塩化ビニル系共重合体の使用
が好適である。
極性基を有する繰り返し単位の塩化ビニル系共重合体中
における含有率は、通常0.001〜5.0モル%(好ましく
は、0.05〜3.0モル%)の範囲内にある。極性基を有す
る繰り返し単位の含有率が0.001モル%より低いと共磁
性粉末の分散状態が低下することがあり、また5.0モル
%より高いと共重合体が吸湿性を有するようになり磁気
テープの耐候性が低下しやすい。
上記の塩化ビニル系共重合体は、更にエポキシ基を有す
る繰り返し単位を含むことが好ましい。
塩化ビニル系共重合体中におけるエポキシ基は、主に塩
化ビニル系共重合体を安定化させ、経時的に進行する共
重合体の脱塩酸反応を抑制するように作用する。
エポキシ基を有する繰り返し単位を含む場合、共重合体
中におけるエポキシ基を有する繰り返し単位の含有率
は、1〜30モル%の範囲内にあることが好ましく、塩化
ビニル系共重合体を構成する塩化ビニル繰り返し単位1
モルに対するエポキシ基を有する繰り返し単位の比率
は、0.01〜0.5モル(特に好ましくは0.01〜0.3モル)の
範囲内にあることが好ましい。
このような塩化ビニル系共重合体の数平均分子量は、通
常10,000〜100,000(好ましくは15,000〜60,000)の範
囲内にある。
このような極性基を有する塩化ビニル系共重合体は、塩
化ビニル単量体と、極性基および反応性二重結合を有す
る単量体(例、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸およびそのア
ルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸−2−スルホン酸エ
チルおよびそのアルカリ金属塩、(無水)マレイン酸お
よび(メタ)アクリル酸並びに(メタ)アクリル酸−2
−リン酸アルキル)を公知技術に従って共重合させるこ
とにより製造することができる。
なお、エポキシ基を導入する場合には、反応性二重結合
とエポキシ基とを有する単量体として通常はグリシジル
(メタ)アクリレートを用いる。
ただし、このような極性基を有する塩化ビニル系共重合
体は、上記の製造法の他に、予め水酸基をする塩化ビニ
ル系共重合体を調製し、この水酸基と極性基および塩素
原子を含有する化合物(例、モノクロル酢酸など、また
エポキシ基の導入にはエピクロルヒドリン)との脱塩酸
反応により極性基を導入する方法を利用して製造するこ
ともでき、本発明においては、この方法により製造され
たものであっても使用することができる。
また、塩化ビニル系共重合体を製造する際に、塩化ビニ
ル系共重合体の特性を損なわない範囲内において、他の
単量体(例、ビニルエーテル、α−モノオレフィン、ア
クリル酸エステル、不飽和ニトリル、芳香族ビニル、ビ
ニルエステル)を共存させることもできる。
ポリウレタン系樹脂が極性基を有する繰り返し単位を含
む場合、極性基を有する繰り返し単位の例としては−SO
3M1、−OSO3M1、−COOM1および−PO(OM1[M1の意
味は前記]を有する繰返し単位を挙げることができる。
これらの繰り返し単位が単独で含有されていても、二以
上が組み合わされて含有されていてもよい。これらのな
かでも−SO3Naを有する繰り返し単位および/または−C
OOHを有する繰り返し単位を有するポリウレタン系樹脂
の使用が好ましい。
ポリウレタン系樹脂中における極性基を有する繰り返し
単位の含有率は、通常0.001〜5.0モル%(好ましくは、
0.01〜2.0モル%)の範囲内にある。極性基を有する繰
り返し単位の含有率が0.001モル%より低いと強磁性粉
末の分散性が不充分となることがあり、5.0モル%より
高いとポリウレタン系樹脂が吸湿性を有するようになり
耐候性が低下することがある。
このようなポリウレタン系樹脂は、たとえば次のように
して製造することができる。
一般にポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネート化合物
とポリオール成分との反応により製造される。そして、
一般にはポリオール成分としてポリオールと多塩基酸と
の反応により得られるポリエステルポリオールが使用さ
れている。
本発明におけるポリウレタン系樹脂は、この公知のポリ
ウレタン樹脂の製造方法を利用して、多塩基酸の一部も
しくはポリオールの一部として極性基を有する多塩基酸
もしくは極性基を有するポリオールを使用してポリエス
テルポリオールに極性基を導入し、このポリエステルポ
リオールとポリイソシアネート化合物とを反応させるこ
とにより得ることができる。
極性基を有する多塩基酸および極性基を有するポリオー
ルの例としては、5−スルホイソフタル酸、2−スルホ
イソフタル酸、4−スルホフタル酸、3−スルホフタル
酸、5−スルホイソフタル酸ジアルキル、2−スルホイ
ソフタル酸ジアルキル、4−スルホフタル酸アルキル、
3−スルホフタル酸アルキル、およびこれらのナトリウ
ム塩あるいはカリウム塩並びにジメチロールプロピオン
酸およびこのナトリウムあるいはカリウム塩を挙げるこ
とができる。
この反応自体は既に公知であり、本発明においても公知
の方法に従って行なうことができる。
なお、ポリエステルポリオールの調製の際に用いる極性
基を有しないポリオール成分および極性基を有しない多
塩基酸としては通常のものを用いることできる。
こうして得られる特定の極性基を有するポリエステルポ
リオールの数平均分子量は、通常500〜8000の範囲内に
調整される。
上記のポリエステルポリオールと反応するポリイソシア
ネート化合物は通常のものを用いることができる。
なお、ポリウレタン系樹脂は、数平均分子量が10,000〜
200,000(好ましくは15,000〜60,000)の範囲内にある
ことが好ましい。
また、上記の製造法の他に、予め水酸基をするポリウレ
タン樹脂を調製し、この水酸基と極性基および塩素原子
を含有する化合物(例、モノクロル酢酸)との脱塩酸反
応により酸性基を導入する方法を利用することもでき
る。
本発明において結合剤として用いる極性基を有する樹脂
成分として、上記の塩化ビニル系共重合体とポリウレタ
ン系樹脂とを併用する場合、塩化ビニル系重合体とポリ
ウレタン系樹脂とは重量比で、通常35:65〜80:20(好ま
しくは40:60〜70:30)の範囲内にて使用される。上述し
た塩化ビニル系共重合体とポリウレタン系樹脂とを併用
した場合、他の樹脂成分を使用した場合よりも磁性層中
における強磁性粉末の分散状態は向上する傾向がある。
そして、本発明においては、後述の特定の酸化合物もし
くはその塩を用いることにより共磁性粉末の分散性能が
向上し、さらに上記の極性基を有する樹脂成分を使用す
ることによりこの強磁性粉末が結合剤中に分散されやす
くなり、両者が共同して磁気記録媒体の電磁変換特性が
さらに向上するとの効果を有するようになる。
さらに極性基を有する結合剤は、上記の塩化ビニル系共
重合体とポリウレタン系樹脂にポリイソシアネート化合
物を添加した硬化体であることが好ましい。
この場合、ポリイソシアネート化合物としては通常のも
のを用いることができ、その具体的な例としては、ジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどのジ
イソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モル
の反応生成物、ヘキサメチレンジイソシアネート3モル
のビューレツトアダクト化合物、トリレジンイソシアネ
ート5モルのイソシアヌレートアダクト化合物、トリレ
ンジイソシアネート3モルとヘキサメチレンジイソシア
ネート2モルのイソシアヌレートアダクト化合物および
ジフェニルメタンジイソシアネートのポリマーを挙げる
ことができる。
ポリイソシアネート化合物の使用量は、通常上記ポリウ
レタン系樹脂と同等もしくはそれ以下とする。
このようにポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系共重合体
およびポリイソシアネート化合物を用いることにより、
ポリイソシアネート化合物がポリウレタン系樹脂と塩化
ビニル系共重合体との間に三次元的な架橋を形成し強靭
な結合剤とすることができる。
本発明の磁気記録媒体は、このような極性基を有する樹
脂成分からなる結合剤に上記の強磁性粉末が分散してな
る磁性層中に、芳香族環に極性基が直接または炭素数4
以下のポリメチレン基もしくは不飽和結合を有する炭素
数4以下の直鎖状炭化水素基を介して結合してなるカル
ボン酸、スルホン酸もしくはその塩を含むものである。
上記カルボン酸、スルホン酸もしくはその塩は、芳香族
環に少なくとも一個の極性基が直接もしくは上記のよう
に間接的に結合していることが必要であり、従って芳香
族環に二個以上の極性基が結合していてもよい。
上記カルボン酸、スルホン酸もしくはその塩を含む化合
物は下記の一般式(1)および(2)で表わされる。
但し、mは1〜3の整数であり、 Xはハメットのσ値が−0.83〜1.36の置換基であって、
例えば−Cl、−NO2、−OCH3、−N(CH3、−CH3
−CH2CH3、−t−C4H9、−I、−Br、−COCH3等が挙げ
られる。
またYは−(CH2)n−{但しn=0〜4}または−(C
H=CH)p−{但しn=0〜2}であり、そして Mは水素、アルカリ金属または四級アミンである。
このようなカルボン酸、スルホン酸もしくはその塩は、
金属表面に上記の極性基で吸着もしくは結合する性質を
有しており、磁性層において上記酸化合物もしくはその
塩は主に強磁性粉末の表面に上記の極性基で吸着もしく
は結合した状態で存在しているものと推察される。
従って、強磁性粉末の表面は、芳香族環で被覆されたよ
うな状態になるので、強磁性粉末の樹脂成分に対する親
和性が向上して磁性層における強磁性粉末の分散状態が
改善されるものと推察される。
このようなカルボン酸、スルホン酸もしくはその塩が金
属表面に極性基で吸着もしくは結合する場合、通常は極
性基は負に帯電した状態であり、本発明においては、芳
香族環の有する電子吸引性により極性基が負に帯電し易
い構造を有する化合物を利用する。従って、カルボン
酸、スルホン酸もしくはこの塩としては、(イ)極性基
が芳香族環に直接結合しているカルボン酸、スルホン酸
もしくはその塩、(ロ)極性基が炭素数4以下のポリメ
チレン基を介して芳香族環に結合しているカルボン酸、
スルホン酸もしくはその塩、および(ハ)極性基が不飽
和結合を有する炭素数4以下の直鎖状炭化水素基を介し
て芳香族環に結合しているカルボン酸、スルホン酸もし
くはその塩である。本発明においては、極性基と芳香族
環との間に介在する基の炭素数が少ない方が芳香族環の
電子吸引性が極性基に良好に作用する。また、(ハ)の
化合物は、芳香族環と極性基との間で共鳴構造を採り得
る位置に不飽和結合が存在する化合物であることが好ま
しい。
上記酸化物もしくはその塩において、極性基の例として
は−COOM2および−SO3M2、−OSO3M2を挙げることができ
る。ここで、M2は、通常は、水素原子もしくはアルカリ
金属原子であり、M2がアルカリ金属原子である場合、通
常は、ナトリウム原子、、四級アミン塩もしくはカリウ
ム原子である。
本発明で用いる上記のカルボン酸、スルホン酸もしくは
その塩は、ベンゼンの置換体のように一の芳香族環を有
するものであってもよく、ナフタリンの置換体、アント
ラセンあるいはフェナントレンの置換体のように二以上
の芳香族環を有するものであってもよい。さらに、イン
デンあるいはテトラリンのように芳香族環がベンゼン環
以外の環を含むものであってもよい。また、芳香族環が
アルキル基(好ましくは炭素数1〜5のもの)のような
置換基あるいはハメットの値が−0.83〜1.36の置換基を
有するものであってもよい。
本発明で用いる上記の酸化合物もしくはその塩の代表的
な例を以下に示す。
(イ)の酸化合物およびその塩であって; (I)−COOHを有する酸化合物及びその塩の例 安息香酸、(o,m,p)−トルイル酸,p−t−ブチル安息
香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸および
(α,β)−ナフトエ酸並びにこれらの化合物のナトリ
ウム塩、カリウム塩および四級アミン塩 (II)−SO3Hを有する酸化合物及びその塩の例 ベンゼンスルホン酸、(o,m,p)−トルエンスルホン
酸、(m,p)−ベンゼンジスルホン酸および(α,β)
−ナフタリン−スルホン酸並びにこれらの化合物のナト
リウム塩、カリウム塩および四級アミン塩 (ロ)の酸化合物およびその塩であって; (III)−COOHを有する酸化合物及びその塩の例 フェニル酢酸およびフェニルプロピオン酸並びにこれら
の化合物のナトリウム塩およびカリウム塩 (IV)−SO3Hを有する酸化合物及びその塩の例 並びにこれらの化合物のナトリウム塩、カリウム塩およ
び四級アミン塩 (ハ)の酸化合物およびその塩であって; (V)−COOHを有する酸化合物及びその塩の例 ケイ皮酸、このナトリウム塩およびカリウム塩(VI)−
SO3Hを有する酸化合物及びその塩の例 並びにこれらの化合物のナトリウム塩、カリウム塩およ
び四級アミン塩 さらに上記例示した化合物以外にも、二種以上の官能基
を有するもを用いることができ、このような化合物の例
としては、 などを挙げることができる。
本発明においては、芳香族環に直接極性基が結合してい
る酸化合物もしくはその塩を使用することが好ましく、
さらに、この中でも安息香酸およびベンゼンスルホン酸
を使用することが好ましい。なお、安息香酸およびベン
ゼンスルホン酸のアルカリ金属塩も安息香酸およびベン
ゼンスルホン酸と同様に使用することができ、安息香酸
およびベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩を使用する
場合、通常は安息香酸ナトリウムおよびスルホン酸ナト
リウムを使用する。
磁性層には、上記酸化合物もしくはその塩が、強磁性粉
末100重量部に対して通常0.03〜10重量部の範囲内の含
有量で含まれている。特にその含有量を0.04〜7重量部
の範囲内に設定することにより磁性層表面の光沢度が高
くなるなど強磁性粉末の分散状態が良好になる。さらに
その含有量を0.05〜5重量部の範囲内に設定することに
より電磁変換特性が著しく改善される。含有量が0.03重
量部より少ないと、配合の効果が有効に現われないこと
があり、また10重量部により多く配合しても強磁性粉末
の分散状態がそれ以上向上しないことがある。
上記酸化合物もしくはその塩を磁性層に含有させて強磁
性粉末の分散性を向上させる方法としては、この酸化合
物もしくはその塩を低沸点の有機溶媒中に溶解もしくは
分散状態にし、この溶液中に強磁性粉末を投入して混合
したのち、有機溶剤を除去して前処理した強磁性粉末を
調製し、この強磁性粉末を用いて磁気記録媒体を製造す
る方法、および磁性塗料を調製する際に上記の酸化合物
もしくはその塩を、好ましくは磁性塗料調製用溶剤の一
部に溶解もしくは分散した状態で投入して混練分散を行
なう方法などを利用することができる。
さらに、本発明の磁気記録媒体の磁性層には、脂肪酸が
含有されていることが好ましい。磁性層において、脂肪
酸は潤滑剤として作用するが、磁性塗料を調製する際に
は、強磁性粉末の分散性を向上させるように作用する。
脂肪酸を含む場合に、脂肪酸の含有量は、強磁性粉末10
0重量部に対して通常0.1〜5重量部(特に好ましくは0.
3〜4重量部)の範囲内に設定する。
本発明で使用する脂肪酸の例としては、カプリン酸、ラ
ウリン酸、ウンデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、オレイン
酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸およびステ
アロール酸を挙げることができる。
また、脂肪酸を使用した場合には、潤滑剤として、この
脂肪酸と脂肪酸エステルとを組み合わせて使用すること
により潤滑性が向上する。
脂肪酸エステルを用いる場合に、脂肪酸エステルの含有
量は、強磁性粉末100重量部に対して通常0.1〜5重量部
(特に好ましくは0.3〜4重量部)の範囲内に設定す
る。
さらに、脂肪酸および脂肪酸エステルを併用する場合、
通常脂肪酸と脂肪酸エステルとは重量比で1:9〜9:1の範
囲内の配合比率にて使用する。
本発明で用いる脂肪酸エステルの例としては、ミリスチ
ン酸ブチル、ミリスチン酸メチル、ステアリン酸ブチ
ル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸ブトキシエチル
およびステアリン酸ブトキシエチルを挙げることができ
る。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、通常は研磨材
(例、α−Al2O3)および帯電防止剤(例、カーボンブ
ラック)などが含まれている。
次に本発明の磁気記録媒体を製造する方法について説明
する。
本発明の磁気記録媒体は、強磁性粉末、結合剤、さらに
所望により用いられる上記の添加剤などを、通常使用さ
れているメチルエチルケトンおよびシクロヘキサノンな
どの有機溶剤に分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗
料を磁性層の乾燥厚が通常0.2〜10μmとなるように非
磁性支持体上に塗布した後、磁場配向処理、乾燥、表面
平滑化処理および効果処理などを行ない、次いで裁断す
る通常の方法を利用して製造することができる。
ただし、上記方法を実施する際に、上述したようにして
前処理した強磁性粉末を用いるか、もしくは混練分散の
際に上記酸化合物もしくはその塩を添加するなどの方法
を利用して上記酸化合物もしくはその塩が磁性層に含有
されるようにする。
磁性層は非磁性支持体上に直接塗布して付設されるのが
一般的であるが、接着層あるいは下塗り層を介して付設
することも可能である。
磁性塗料の調製方法、塗布方法、磁場配向処理方法、乾
燥方法、表面平滑化処理方法および硬化処理方法などは
既に公知であり、本発明の磁気記録媒体もこれらの方法
に従って製造することができる。
次に本発明の実施例および比較例を示す。なお、以下に
記載する実施例および比較例において、「部」とは「重
量部」を表すものである。
[実施例1] 磁性塗料組成 強磁性金属微粉末(組成:Fe 94%、Zn 4%、Ni 2%、H
c:1500Oe、比表面積:54m2/g) 100 部 塩化ビニル共重合体 *1 12 部 ポリウレタン樹脂 *2 8 部 α−Al2O3 5 部 ステアリン酸 2 部 ステアリン酸ブチル 2 部 メチルエチルケトン 125 部 トルエン 125 部 安息香酸 0.05部 上記のトルエンの一部を取り安息香酸を加えて安息香酸
の20重量%トルエン溶液を調製した。
得られたトルエン溶液および上記の組成物成分の残部を
ボールミルを用いて48時間混練分散した後、これにポリ
イソシアネート化合物(バイエル社製、デスモジュール
L)8部を加え、さらに1時間混練分散した後、1μm
の平均孔径を有するフィルタを用いて濾過し、磁性塗料
を調製した。得られた磁性塗料を乾燥後の磁性層の厚さ
が4.0μmになるように、厚さ10μmのポリエチレンテ
レフタレート支持体の表面にリバースロールを用いて塗
布した。
磁性塗料が塗布された非磁性支持体を、磁性塗料が未乾
燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場配向処理を行ない、
さらに乾燥後、スーパーカレンダー処理を行ない、8mm
幅にスリットして、8ミリビデオ用テープを製造した。
なお、上記の塩化ビニル系共重合体(*1)およびポリ
ウレタン系樹脂(*2)は以下に記載する方法により調
製したものである。
塩化ビニル系共重合体(*1) 電磁誘導撹拌機及び圧力計が備えられている容量500ml
のステンレス製オートクレーブに、ポリビニルアルコー
ル0.6gを溶解した窒素置換されている蒸留水(300m
l)、アゾビスイソブチルニトリル(0.15g)、グリシジ
ルメタクリレート(16.6g)および2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸Na(8.0g)を加え蓋を
した後、オートクレーブ内が−20℃になるまでドライア
イス・メタノール浴中で冷却した。
次いで、オートクレーブ内に窒素ガスを導入して内部の
気体を窒素ガスで置換し、冷却した液状の塩化ビニル10
0gをすばやく加え、撹拌しながら約15分間で60℃まで昇
温し重合反応を行なった。
オートクレーブ内の反応性成分が消費され圧力が低下す
るまで反応を行なった。
圧力低下後、常温まで冷却し、オートクレーブ内に残存
する塩化ビニルを窒素を導入して除去し、生成物を取出
して充分水洗し白色粉末上の重合物を濾取し、40℃で12
時間真空乾燥した。
生成物は、元素分析の結果、塩化ビニル、2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸Na及びグリシジ
ルメタクリレートが、87.5:2.5:10のモル比で共重合し
た塩化ビニル系共重合体であった。
また、メチルエチルケトンで測定した共重合体の極限粘
度[η]は、0.21であった。
ポリウレタン系樹脂(*2) 温度計、撹拌機および部分還流式冷却装置を備えた反応
容器にジメチルテレフタレート582g、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸ジメチル157g、エチレングリコール43
4g、ネオペンチルグリコール728g、酢酸亜鉛0.66g、酢
酸ナトリウム0.08gを加えて140〜220℃で2時間反応さ
せ、次にセバチン酸1212gを加え2時間反応させた後、
反応系を30分間かけて20mmHgまで減圧し、さらに5〜20
mmHg、250℃で50分間重合反応を行ってポリエステルポ
リオールを製造した。
得られたポリエステルポリオールは、テレフタル酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル、セバシン
酸、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールが、
15.3:2.9:30.7:22.5:28.6のモル比で結合しているポリ
エステルポリオールであった。
温度系、撹拌機、還流式冷却器を備えた反応容器中に上
記ポリエステルポリオール1000g、トルエン1280g、メチ
ルイソブチルケトン850g、ジフェニルメタジイソシアネ
ート71g、ジブチル錫ジラウレート1.2gを加え、70〜90
℃で8時間反応させた。得られたポリウレタン系樹脂中
には5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルが0.25
モル%が重合していた。
[実施例2] 実施例1において、安息香酸の量を1.0部とした以外
は、同様にして8ミリビデオ用テープを製造した。
[実施例3] 実施例1において、安息香酸の量を5.0部とした以外
は、同様にして8ミリビデオ用テープを製造した。
[実施例4] 実施例1において、安息香酸の量を8.0部とした以外
は、同様にして8ミリビデオ用テープを製造した。
[比較例1] 実施例1において、安息香酸を使用しなかった以外は、
同様にして8ミリビデオ用テープを製造した。
[実施例5] メチルエチルケトン99重量部に対して1重量部の安息香
酸を添加して溶解した。
この溶液25重量部に実施例1で用いた強磁性金属微粉末
を100重量部の割合で投入して混合した後、加熱してメ
チルエチルケトンを除去して安息香酸処理した強磁性金
属微粉末を得た。なお、分析の結果、強磁性金属粉末
は、0.2重量%の安息香酸を含有していた。
上記のようにして調製した安息香酸処理した強磁性金属
微粉末を用い、混練分散時に安息香酸を添加しなかった
以外は実施例1と同様にして8ミリビデオ用テープを製
造した。
[実施例6] 実施例2において安息香酸の代わりに、ベンゼンスルホ
ン酸を用いた以外は、実施例2と同様にして8ミリビデ
オテープを製造した。
評価項目 表面光沢度 標準光沢度計(スガ試験機(株)製)を用いて入射角45
度、反射角45度における磁性層表面の光沢度を測定し
た。なお、表記した値は比較例1で得られた磁気記録媒
体の磁性層表面の光沢度を100%としたときの値であ
る。
最大残留磁束密度(Bm)及び角型比(SQ) 振動試験磁束計(VSM)(東英工業(株)製)を用いて
磁場強度(Hm)5kOeにおける磁気特性を測定して求め
た。
C/N比 市販の8mmビデオテープレコーダー(Fujix−8)を用い
て、5MHzの信号を記録し、この信号を再生したときの5
±1MHzの範囲内に発生するノイズを測定し、このノイズ
に対する再生信号の比を測定した。測定は、NV−870HD
型出力レベル測定機(松下電器産業(株)製)を用いて
行なった。なお、表記した値は比較例1で得られた磁気
記録媒体のC/N比を0dBとしたときの値である。
評価結果を第1表に示す。
なお、上記の比較例2と3は、下記の方法で製造した8
ミリビデオ用テープである。
[比較例2] 実施例1において、塩化ビニル系共重合体(*1)に代
えて、極性基を持たない塩化ビニル系強重合体であるビ
ニライトVYHH(米国ユニオンカーバイド社商品名)を用
い、またポリウレタン樹脂(*2)に代えて、極性基を
持たないクリスボン7209(大日本インキ化学工業株式会
社商品名)を用いて製造した。
[比較例3] 上記比較例2において、安息香酸を用いずに製造した。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体と、該支持体上に設けられた
    結合剤中に強磁性粉末を分散させた磁性層とからなる磁
    気記録媒体において、該磁性層が、芳香族環に極性基が
    直接または炭素数4以下のポリメチレン基もしくは不飽
    和結合を有する炭素数4以下の直鎖状炭化水素基を介し
    て結合してなるカルボン酸、スルホン酸もしくはそれら
    の塩の一種以上を0.03〜10重量部含み、そして該結合剤
    が極性基を0.001〜5.0モル%含むポリウレタン樹脂及び
    /又は塩化ビニル系共重合体樹脂を含むものであること
    を特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】上記カルボン酸、スルホン酸もしくはそれ
    らの塩が、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ベンゼンス
    ルホン酸もしくはベンゼンスルホン酸ナトリウムである
    特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】極性基が、スルホン酸、スルホン酸塩、カ
    ルボン酸、もしくはカルボン酸塩である特許請求の範囲
    第1項記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】結合剤が更にエポキシ基を有する特許請求
    の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】強磁性粉末が、比表面積42m2/g以上の強磁
    性金属微粉末である特許請求の範囲第1項記載の磁気記
    録媒体。
  6. 【請求項6】ビデオテープである特許請求の範囲第1項
    記載の磁気記録媒体。
JP61184631A 1986-08-05 1986-08-05 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JPH0785305B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61184631A JPH0785305B2 (ja) 1986-08-05 1986-08-05 磁気記録媒体
DE3726035A DE3726035C2 (de) 1986-08-05 1987-08-05 Magnetaufzeichnungsmedium
US07/081,513 US4885208A (en) 1986-08-05 1987-08-05 Magnetic recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61184631A JPH0785305B2 (ja) 1986-08-05 1986-08-05 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6342025A JPS6342025A (ja) 1988-02-23
JPH0785305B2 true JPH0785305B2 (ja) 1995-09-13

Family

ID=16156608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61184631A Expired - Fee Related JPH0785305B2 (ja) 1986-08-05 1986-08-05 磁気記録媒体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US4885208A (ja)
JP (1) JPH0785305B2 (ja)
DE (1) DE3726035C2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3843442A1 (de) * 1988-12-23 1990-06-28 Basf Ag Magnetische aufzeichnungstraeger
DE4009996C2 (de) * 1989-03-29 1999-07-01 Sony Corp Magnetisches Aufzeichnungsmedium
US5093172A (en) * 1989-06-26 1992-03-03 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording medium comprising a vinyl chloride copolymer containing a polar group and a polyurethane containing a polar group and specified aromatic or alicyclic units
JP2806578B2 (ja) * 1989-12-11 1998-09-30 日本ゼオン株式会社 磁気記録媒体
JP2676643B2 (ja) * 1990-04-19 1997-11-17 富士写真フイルム株式会社 磁気記録媒体及びその製造方法
KR100232244B1 (ko) * 1993-03-22 1999-12-01 조셉 에스. 바이크 자기 기록 매체
JPH10124851A (ja) * 1996-10-15 1998-05-15 Sony Corp 磁気記録媒体
JP4891880B2 (ja) * 2007-09-28 2012-03-07 富士フイルム株式会社 強磁性六方晶フェライト粉末用表面改質剤およびそれを含む磁性塗料
JP4955630B2 (ja) * 2008-08-21 2012-06-20 富士フイルム株式会社 組成物、磁気記録媒体及びその製造方法
US20100239891A1 (en) * 2009-03-23 2010-09-23 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium
JP5133291B2 (ja) 2009-03-31 2013-01-30 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP5681075B2 (ja) * 2011-09-16 2015-03-04 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS604565B2 (ja) * 1974-11-21 1985-02-05 富士写真フイルム株式会社 耐食性強磁性金属粉末
JPS527204A (en) * 1975-06-26 1977-01-20 Fuji Photo Film Co Ltd Magnetic recording medium manufacturing method
US4152485A (en) * 1977-08-05 1979-05-01 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Magnetic recording medium
DE2914659A1 (de) * 1979-04-11 1980-10-23 Agfa Gevaert Ag Magnetisches speichermedium und verfahren zu dessen herstellung
US4423115A (en) * 1981-10-23 1983-12-27 Tdk Electronics Co., Ltd. Magnetic recording medium
JPS59157204A (ja) * 1983-02-23 1984-09-06 Chisso Corp 強磁性金属微粒子の製造方法
JPS6029932A (ja) * 1983-07-28 1985-02-15 Sumitomo Chem Co Ltd 磁気記録媒体
JPS6070518A (ja) * 1983-09-28 1985-04-22 Toshiba Corp 磁気記録媒体
NL8402136A (nl) * 1984-07-05 1986-02-03 Pd Magnetics Bv Magnetisch registratie element en methode voor de vervaardiging ervan.
JPS62275318A (ja) * 1986-02-20 1987-11-30 Hitachi Maxell Ltd 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
US4885208A (en) 1989-12-05
DE3726035C2 (de) 1997-04-24
DE3726035A1 (de) 1988-02-11
JPS6342025A (ja) 1988-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4784914A (en) Magnetic recording medium
JPS62146433A (ja) 磁気記録媒体
JPH0785305B2 (ja) 磁気記録媒体
US4801505A (en) Magnetic recording medium
JP2838162B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2592695B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0766517B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0760510B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3122414B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2617764B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0752502B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3035857B2 (ja) 磁気記録媒体用結合剤および磁気記録媒体
JPH0341618A (ja) 磁気記録媒体
JP3246051B2 (ja) 磁気記録媒体用結合剤および磁気記録媒体
JPH0610860B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3638379B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH01236425A (ja) 磁気記録媒体
KR920004247B1 (ko) 자기기록매체
JPH01263924A (ja) 磁気記録媒体
JPH0752501B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH11259850A (ja) 磁気記録媒体
JPS63261518A (ja) 磁気記録媒体
JPH07296370A (ja) 磁気記録媒体
JPH0786974B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH10124847A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees