JPH05507043A - 自動車の安全装置 - Google Patents
自動車の安全装置Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
自動車の安全装置
この発明は請求項1の前文による自動車の安全装置に関する。
自動車がかなり激しく衝突して重大な事故に至った場合、通常は乗員の頭部も車
両部分にぶつかる。この場合、頭部が柔軟に軟らかく受け止められるほど、負傷
の危険度は少なくなる。
負傷の危険度を減少させるためには、たとえばセンサを通じて作動できるエアパ
ック装置が既知であり、これは衝突の際に瞬間的に運転者の前で膨れ上がり、頭
部を軟らかく柔軟に受け止める。しかし、このような装置は主として正面衝突の
場合にのみ有用である。
これに反して側面衝突の場合、頭部は側面ガラス板に対して無防備であることが
多く、このため著しい頭部負傷に至ることがある。これは、側面ガラス板の安全
ガラスが頭部が鈍く衝突することでは通常は破砕せず、堅固な柔軟性のない壁を
形成しているためである。
車両の安全ガラス板を打ち砕くことにより乗員のための非常出口を開く方法はす
でに知られている。このために、安全ガラス板破砕用の安全ハンマが、予想され
る窓80の領域の保持金具の中に、引き抜けるように取付けである。このような
安全ハンマは、特に鉄道車両やバスに設けられている。しかし事故により頭部が
衝突する前にガラス板を迅速に破砕することは不可能である。
本発明の課題は、側面衝突の場合の頭部負傷の危険度を減少するような、自動車
の安全装置を創り出すことにある。
この課題は請求項1の特徴によって解決される。
請求項1によれば、側面ガラス板は中に中間プラスチック箔をはさんだ、熱処理
した安全合わせ板ガラスからなっている。
自動車には側面衝突検知手段が設けられており、また少なくとも1枚の側面ガラ
ス板の領域に打撃装置が取付けられている。
これは側面衝突検知手段によって活性化することができ、側面ガラス板は側面衝
突時に一定の打撃により張力状態を失って破砕し、これによってガラス板は多く
の個々の部分に壊れた状態となる。
側面衝突検知手段は側面衝突時に直ちに反応し、即時、打撃装置を活性化する。
この過程は極めて迅速に起こってガラスを破砕し、このため頭部が衝突する前に
頭部接触の領域のガラスはすでに壊れた状態にある。ガラスが壊砕した状態では
側面ガラス板はもはや固い壁ではなく、柔軟性がある。中間プラスチック箔の構
成と寸法に応じて、柔軟性および頭部衝突のための時間遅れのレベルとを最適化
することができる。
「軟らかさ」を得るために打撃装置によって加えられる破壊力は、熱処理した合
わせ板ガラスの場合、破壊されるガラス層の数と配置によって定めることができ
る。安全合わせ板ガラスからなる側面ガラス板を、側面衝突時には既にガラスが
壊れた状態へ意図的に移行させることにより、頭部衝突領域は柔軟に構成され、
したがって負傷の危険度が減少する。
請求項2によればこの打撃装置は直接側面ガラス板に取付けることができ、好ま
しくは外装あるいはドア充填物で覆われている下部の縁部領域に設けられる。し
たがって、可動側面ガラス板の場合は打撃装置は側面ガラス板とともに動く。
請求項3による別の実施例では、打撃装置が外装またはドア本体の内部に固定し
て配置されており、可動ガラス板の場合は、このガラス板が打撃装置の範囲内の
いずれかの位置にとどまることが確実でなければならない。
請求項4によれば打撃装置はピン発射装置として有利に構成されており、これに
よって少なくとも1個の尖ったピンが、打撃装置の活性化の後、あるいは火薬の
点火の後、側面ガラス板へ発射される。このピンは、焼入れした円錐先端をもつ
金属柱体として構成されているのが好ましい。
請求項5によればこのピンは、金属体の穿孔における側面ガラス板に向いた一方
の側に、外れるように保持されている。穿孔の他方の側は閉じられており、穿孔
領域には雷管のついた火薬が設けられている。火薬の点火は電気で行われるため
、ここには電気出力端のついた衝突センサが必要である。このような構成である
と側面ガラス板へ直接取付けるのに極めて適しているが、たとえばドア本体へ固
定して取付けることもできる。
請求項6による別の実施例では、打撃装置またはその中に含まれる少なくとも1
個の尖ったピンを、側面衝突検知手段によって、直接機械的に作動させることも
できる。
このために、固定したレバー機構またはシースケーブルを用いることができる。
しかし請求項7によれば直接、油圧的に作動させるのが有利であり、この場合そ
れぞれ1個のピンが、側面ガラス板に向いた油圧管の末端を、外れることができ
るように閉鎖している。油圧管中の圧力が上昇すると、ピンは瞬時に解放され、
側面ガラス板へ発射される。
請求項8によれば側面衝突検知手段として、それ自体は既知の加速度検出器を使
用することができる。この加速度検出器は電気出力端を備えており、たとえば上
記の火薬の点火に適している。以下、衝突接触を直接利用する別の有利なセンサ
構成を特徴する
請求項9によれば側面衝突検知手段として、センサ室が提案されており、このセ
ンサ室は液体を満たして自動車側面に縦方向に長く延び、衝突の起こり得る領域
に設けられている。側面衝突が起きると、センサ室は圧縮され、容積が減少する
ことにより液体圧が上昇し、評価可能な信号として出力される。このようなセン
サ装置は簡単な構造であるため、機能が確実である。
誤差動は事実上、あり得ない。
請求項10によればセンサ室は衝突桁の一部分として構成されており、この桁は
一定の強度と曲げに対して指定の反応性状を備えているのが有利である。特にこ
のような衝突桁は、両側を閉鎖した押出し成形材からなる側面ドア隔壁であって
よい。このような衝突桁はこの場合、衝突保護バーとしてドア外側に設けられる
か、あるいはドア本体内部に配置することもできる。
請求項9および1Gと関連して述べられたセンサ室はさらに、油圧システムの構
成部分であってよく、油圧管を通じて衝突時にセンサ室から排除された油圧液が
、打撃装置を直接作動させることができる(請求項11)という利点を備えてい
る。これによって、極めて簡単な、コスト的に有利なまた機能の確実な安全装置
が得られる。
しかし請求項12によれば、センサ室を膨張要素と組み合わせることも問題なく
可能であり、この場合、衝突時にセンサ室から排除された液体が膨張要素に働き
、この膨張要素が電気接点を閉じる。これによって、たとえばピン発射装置の火
薬に、請求項4にしたがい点火できる。
請求項13によれば膨張要素として簡単な、センサ室の中へ突出した、案内され
た小さい油圧ピストンを用いることができる。
請求項14によれば側面衝突検知のための上記手段は、側面の頭部衝突領域で膨
らますことができる、それ自体は既知のエアバッグの活性化に使用することもで
きる。このエアバッグは、打撃装置と一緒に側面ガラス板の破壊のために使用す
ることができ、あるいはこの装置の代わりともなる。
その他の詳細な特徴と利点を有する本発明の実施例を図面を用いてさらに詳細に
説明する。
図1は自動車ドアの側面の概略図、
図2は図1による自動車ドアの線A−Aに沿った断面図、図3は図2のXとYの
領域の拡大した概略図、図4は図1の線B−Hに沿った、センサ室を備える衝突
桁の横断面図、
図5は図1の線C−Cに沿った、膨張要素と接触スイッチを備える衝突桁の別の
箇所の横断面図、
図6は直接油圧の作動する打撃装置の別の実施例の断面図、図7は図6の領域2
の拡大図を示す。
図1にはドア本体2を備える自動車ドア1の側面図が示されており、ドア本体に
は外向きに突出するドア隔壁が衝突桁3として取付けてあり、側面ガラス板4は
ドア本体の中を移動することができる。側面ガラス板4は上まで閉じられた状態
でもその下縁がドア本体2の中に突出しており、これは破線で輪郭を示しである
。
側面ガラス板のガラスは、中間プラスチック箔を入れた熱処理した安全合わせ板
ガラスからなっている。
図2による断面図から、再びドア本体2、衝突桁3および側面ガラス板4を見る
ことができる。側面ガラス板4の下縁に固く結合して打撃装置5が取り付けられ
ており(領域X)、この打撃装置5は図3に拡大して、またその他の細部ととも
に示されている。
さらに図3には側面ガラス板の上部領域(領域Y)が拡大して断面図で示されて
いる。この図には、第1のガラス層6と第2のガラス層7とを備える安全合わせ
板ガラスの構造の概略が示されており、これらガラス層は中間プラスチック箔8
を介して結合している。安全合わせ板ガラスは熱処理してあり、破壊を伴う衝突
時には砕けて小さい破片となるが、中間プラスチック箔8によって飛び散りが防
止される。
図3の下の領域には、下部ガラス板縁9に取り付けた結合部分ICと、ガラス板
縁9に向いた穿孔12をもつ金属体11を備える錐形の先端をもつピン13によ
って閉鎖されている。穿孔】2の他方の端はプレート14によって閉鎖されてお
り、このプレートは穿孔12の内部に雷管15をもつ火薬を含んでおり、その中
を点火電気回路が通っている。したがって打撃装置のこの実施例はピン発射装置
として構成されている。破線で示したピン16は、このようなピン発射装置をド
ア本体の内側に固定して取り付けることができ、ガラス板縁9と結合させると、
側面ガラス板4とともに動くことを示唆しようとするものである。
図4では衝突桁3の断面図が示されている。これは外壁に追加して構成された、
縦方向のセンサ室18を備える四角管の形をした押出し成形材である。センサ室
18は末端側が閉じられており、液体19が満たされている。この用途には、凍
結せず温度変化に僅かしかしない液体を使用しなければならない。
センサ室18はある箇所で図5のように構成され、対応する部分に接続している
が、図5は単に機能の略図を示すものである。
センサ室18の中へ、あるいはこれに接続する別の室へ、油圧ピストン20が突
出しており、このピストンは室壁に接して通っている。油圧装置ピストン20の
出る方向に、第1の可動電気接点2】があり、この接点21は第2の固定した電
気接点22の方向へ移動することができる。
図示した装置は次のように機能する。
比較的激しい側面衝突が起こった場合、センサ室18が押し込まれて変形し、液
体19が排除される。この液体の圧力は油圧ピストン20に働き、この油圧ピス
トン20が押し8され、第1の電気接点21に当たり、この第1の電気接点を第
2の電気接点22と接触させる。これによって(図示されていない)電気回路が
閉じられる。
電気回路が閉じられると図3の打撃装置の雷管15が点火される。これによって
ピン13はその先端とともにガラス板縁9に向かって発射され、側面ガラス板4
は破砕される。これらの過程はすべて極めて迅速に進行するため、頭部が衡突す
る際には側面ガラス板はすでに壊れた状態となる。このため頭部は、中間プラス
チック箔8の構成によって柔軟に受け止められる。
別の実施例の打撃装置23では再び衝突桁24が設けられているが、しかしこの
場合はドア本体内部に取り付けられている。この衝突桁も長く延びており、全体
が油圧液で満たされている。
油圧管25.26は二つのチューブ接続部に接続しており、これらは側面ガラス
板4の両端で終わっており、そこでドア本体内部に固定されている。
図7の拡大した図から明らかなように、油圧管25.26の末端はピン16で閉
鎖されており、このピン16は油圧管25.25から外れることができる。
この実施例は次のように機能する。側面衝突が起きた場合、ドア本体、次にその
後にある衝突桁24が変形する。すなわち衝突桁24は全体としてセンサ室とし
て働き、この衝突桁から液体が油圧管25.26の中へ排除される(矢印27)
。所定の圧力になると油圧管25.26の末端のピンは解放され、即時に側面ガ
ラス板4の下縁へ発射される。したがってこの場合も側面ガラス板4は破砕され
、乗員は所定の安全技術上の利益が得られる。
要 約 書
この発明は中間プラスチック箔(8)を入れた、熱処理した安全合わせ板ガラス
からなる側面ガラス板(4)を備えた自動車の安全装置に関する。本発明によれ
ば自動車に側面衝突検知手段が設けられており、また打撃装置(5)が備えられ
、この打撃装置が側面衝突時に活性化されて、一定の打撃により側面ガラス板(
4)の張力状態を奪い、これを破壊する。これによって側面衝突後、車両乗員の
頭部が衝突する前に側面ガラス板(4)は破壊され、中間プラスチック箔(8)
の構成に従って柔軟となるため、負傷の危険が減少する、本発明の実施例では、
打撃装置は機械的にまたは火薬を通じて作動することができる。側面衝突検知手
段として、車両の側面領域に長く延びた、液体を満たしたセンサ室が提案される
。側面衝突の際にこのセンサ室が押し込まれ、このため液体がセンサ室から排除
される。この圧力上昇を電気接点を閉じるためか、あるいは打撃装置を直接作動
させるためかのいずれかに利用する。
国際調査報告
国際調査報告
Claims (14)
- 1.中間プラスチック箔を入れた、熱処理した安全合わせ板ガラスからなる側面 ガラス板を備えた自動車の安全装置であって、自動車に側面衝突検知手段(18 ,24)が設けられており、少なくとも1枚の側面ガラス板(4)の領域に打撃 装置(5,23)が取付けてあり、この打撃装置が側面衝突検知手段(18,2 4)によって活性化でき、また側面衝突時に一定の打撃によって張力状態を奪う ことにより側面ガラス板(4)を破壊し、車両乗員の頭部衝突時には、側面ガラ ス板(4)が中間プラスチック箔(8)の構成にしたがい柔軟となるように構成 されていることを特徴とする自動車の安全装置。
- 2.打撃装置(5)が直接側面ガラス板(4)に、特に外装によって覆われた縁 部領域(9)に取り付けてあることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の安 全装置。
- 3.打撃装置(23)が外装の内部あるいはドア本体(2)に固定して取り付け てあることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の安全装置。
- 4.打撃装置(5)がピン発射装置として構成されており、少なくとも1個の尖 ったピン(13)が、打撃装置(5)の活性化後、または火薬(15)の点火後 、側面ガラス板(4)へ発射されるように構成されていることを特徴とする、請 求項1から3のいずれか1項に記載の自動車の安全装置。
- 5.ピン(13)が、金属体(11)の中の側面ガラス板(4)に向いた穿孔( 12)の一端に外れるように保持されており、このピン(13)が穿孔(12) を閉鎖しており、穿孔(12)の他端が固く閉鎖されており、また穿孔(12) の内部に火薬(15)が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の自 動車の安全装置。
- 6.打撃装置(23)またはその中に含まれる少なくとも1個の尖ったピン(1 6)が、側面衝突検知手段(衝突桁24)によって直接機能的に作動できるよう に構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の自 動車の安全装置。
- 7.ピン(16)が、それぞれ側面ガラス板(4)に向いた少なくとも1本の油 圧管(25,26)の末端を、外れることができるように閉鎖しており、このピ ンが油圧管(25,26)の中の圧力の上昇に応じて側面ガラス板(4)へ発射 されるように構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の自動車の安全 装置。
- 8.側面衝突検知手段として、それ自体は既知の加速度検出器が用いられること を特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の自動車の安全装置。
- 9.側面衝突検知手段として車両側面に縦方向に長く延び、衝突の起こり得る領 域に設けられた、液体を満たした少なくとも一つのセンサ室(18、衝突桁24 )が取付けてあり、液体(19)の圧力上昇を通じて側面衝突が識別されるよう に構成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の自 動車の安全装置。
- 10.センサ室(18)が衝突桁(3)特に押出し成形材の一部分であり、この センサ室が適切な応答動作をなすように構成されていることを特徴とする、請求 項9に記載の自動車の安全装置。
- 11.センサ室(衝突桁24)が油圧管(25,26)を通じて直接的に機械的 に作動する打撃装置(23)と直接結合していることを特徴とする、請求項9ま たは10に記載の自動車の安全装置。
- 12.センサ室(18)が電気接点(21,22)をもつ膨張要素(20)と結 合しており、この膨張要素(20)が側面衝突の際の圧力上昇時に液体(19) を通じて動作可能とされ、この動作によって電気接点(21,22)が電気回路 を閉じて、打撃装置(5)を活性化できるように構成されていることを特徴とす る、請求項9または10に記載の自動車の安全装置。
- 13.膨張要素がセンサ室(18)の中へ突出する案内された油圧ピストン(2 0)であることを特徴とする、請求項12に記載の自動車の安全装置。
- 14.側面衝突検出手段(18,24)が、側方における頭部衝突領域で膨れ上 がることができる、それ自体は既知のエアバッグを活性化できるように構成され ていることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載の自動車の安 全装置。
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