JPH04221626A - 片面段ボール製造機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコルゲートマシンにおけ
るシングルフェーサ、特にその芯紙とライナの貼合機構
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の一般的な段ボールシート製造機（
シングルフェーサ）を図１２，１３，１４に、圧力部材
を設けた段ボールシート製造機を図１５，１６に、また
ベルト加圧方式を採用した段ボールシート製造機を図１
７に示す。コルゲートマシンに於ける従来の一般的なシ
ングルフェーサは、図１２，１３，１４に示す如く上段
ロール１と該上段ロール１と噛み合って芯紙４を波形状
に成形（段繰り）する下段ロール２、下段ロール２との
間に糊付けされた芯紙４とライナ５とを加圧しながら通
過させ貼合わせる事によって片面段ボールシート６を製
造する加圧ロール３及び上段、下段ロール１，２に挟持
される事によって成形された芯紙４の波形段頂部に糊７
を転移供給する糊付けロール８等により構成されている
。ところで、前記波形段頂部に転移した糊７を介して芯
紙４とライナ５を貼り合わす場合、条件的に適度の加圧
力と糊７への加熱が必要であり、片面段ボールシート製
造機には、係合する各ロール間の初期接触圧調整装置と
共に上記ロール１、２，３の内部に蒸気或いは油を導入
して高温に設定できる装置が組み込まれている。次に上
段ロール１と下段ロール２の構造について簡単に説明す
る。図１２，１３，１４において、下段ロール２は、フ
レーム９とブラケット１０に挟持された図示省略の軸受
を介して位置固定的に軸支されている。一方、上段ロー
ル１は、軸受を介して支点ピン１１を中心として揺動す
るアーム１２に軸支されており、該アーム１２他端はピ
ン１３を介してブラケット１０に揺動自在に取付けられ
た加圧シリンダ１４に連結されている。したがって、加
圧シリンダ１４を伸縮作動させれば上段，下段ロール１
，２の着脱（接離）が可能であり、又、シリンダ１４の
液圧を変更する事によって両ロール１，２間の接触圧力
を任意に調整する事ができるようになっている。又加圧
ロール３のフレーム９への支持方法も上段ロール１の支
持方法と同様で下段ロール２と加圧ロール３間の接触圧
力を任意に調整することができるようになっている。

【０００３】しかしながら本形式のものは下段ロール２
と加圧ロール３の係合状態に関し次のような不具合があ
る。つまり、図１３に示す如く従来の上段，下段ロール
１，２の山形歯は、ロール円周面上にロール軸と平行な
直線歯を刻んだものであり、歯合状態は軸に平行した線
接触となる。この直線歯に対し加圧ロール３は真円状ロ
ールである為、下段ロール２との係合点では図１４に示
す状態となる。同図中実線は２個の山形歯と係合した場
合であり、同一点鎖線は１個の山形歯頂部に接触した場
合を示している。このように両ロールの係合状態は下段
ロール２と加圧ロール３の相対的回転によって実線と一
点鎖線の状態を交互に繰り返し、両ロール２，３の軸間
距離は最大Ｓ寸法内に於いて常に変動することになる。 上記理由により、ロール１，２，３には振動及び振動に
起因した騒音が発生し、極端な場合、例えば粗悪な原紙
を使用した場合等に於いては、ロール間の衝撃，振動に
伴い紙切れ（破れ）を起こす事があり、これらの作業不
良に伴い段ボールシート６の強度等品質低下が避けられ
なかった。前記欠点に鑑み、近年図１５，１６及び図１
７に示す形式のものが提案されている。

【０００４】図１５，１６に示す形式は、特開昭５３−
２９８９３号公報に記載されているもので、図１２の圧
力ロール３に代えて、下段ロール２と段ボール原紙（芯
紙，ライナ）を介して対面する側に位置し、下段ロール
２の半径と同等もしくはそれ以上の曲率半径面を有する
圧力部材２０を設けたものであり、この構造では圧力部
材２０と下段ロール２間の間隙は、図１６に示す係合点
ＡからＢに至る迄変化せず、振動，騒音の発生を防止す
る事ができる。しかしながらこの圧力部材２０は、下段
ロール２の歯間距離Ｌ以上の長さの曲面を有し、かつ位
置が固定されているため、係合点ＡからＢ点に至る過程
に於いて、ライナ５にはライナ５と圧力部材２０による
摩擦力が作用する事になる。したがって走行しようとす
る芯紙４と制動力を受けるライナ５との間に速度差がで
き、剥離或いは貼合せ不良を生ずる等の欠点がある。

【０００５】次に、図１７に示す形式は、実開昭５２−
１６８７６９号公報に記載されているもので、図１５，
１６における圧力部材２０を省略し、エンドレスベルト
１５と、該エンドレスベルト１５の内側或いは外側に近
接して所定の周波数に設定できる電波発信装置２１を設
けたものである。電波発信装置２１は、下段ロール２に
電界を印加し、澱粉糊をゲル化させる事によって貼着力
を促進させると共に、走行途上に於いて片面段ボールシ
ート６を乾燥させるよう機能している。つまり、図１７
に示したベルト加圧方式の段ボール製造機は、ベルト１
５の性能（耐破断力）上、芯紙４とライナ５を貼合する
に当って必要とする加圧力を付加する事ができず、電波
発信装置２１の補助機能と相俟って初めてシングルフェ
ーサとしての機能が得られるものであった。したがって
図１２に示した加圧ロール方式の欠点であった振動，騒
音は解消するものの、片面断ボール製造機を製作するに
於いて原価の高騰が避けられなかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術には次
のような問題点がある。図１２、１３、１４に示した従
来の一般的な段ボール製造機は、上段，下段ロールによ
って波形状に形成された芯紙とライナとを糊を介して貼
合するに当って必要とする加圧力を、段ロールに対し芯
紙、ライナを介して接触させた加圧ロールによって付加
するもので、段ロールと加圧ロールの相対的位相の変化
、つまり加圧ロールが段ロールの山形頂部と山形中央（
谷部）へ交互に係合する事によって生ずる両ロールの軸
間距離の変動によって、振動や騒音が発生する。また、
この振動により品質の悪い芯紙を使用した場合は、紙切
れ等の恐れがあり、品質低下が避けられなかった。

【０００７】図１５，１６に示した形式のものは、圧力
部材の摺動抵抗によって、芯紙とライナの走行速度にズ
レを生じさせ、剥離や不完全な貼着状態を作り出す恐れ
があり、品質の低下（不良品形成）を生ずることになる
。また図１７に示した形式のものは、電波発振器等の特
別な装置を必要とするため、制御装置と相俟って、片面
段ボール製造機の製造原価を高騰させることになる。 本発明は上記問題点を解消した片面段ボール製造機を提
案することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】芯紙を段繰りする一対の
段ロールの出口側に、複数組のロールを捲回して走行す
るエンドレスベルトを隣接して配置する。前記段ロール
によって段繰りされた芯紙と別経路を通って送り込まれ
たライナとを前記エンドレスベルト及び出口側段ロール
の間に押圧挟持する事によって貼合せを行う。前記エン
ドレスベルトを捲回させたロールの一部を移動可能とし
、ベルトの張力、段ロールに対する捲回角度が可変設定
できる様構成する。また、ベルトに付着した糊滓除去機
構を設ける。

【０００９】

【作用】対を成す段ロールの出口側（芯紙走行に対する
下流側）に、エンドレスベルトを当接させ、芯紙とライ
ナとの貼合せを行う。その際、必要とする加圧力はベル
ト張力の同ベルトに当接する段ロール中心方向への分力
によって与えられる。片面段ボールシート形成に当って
、加圧力と加圧時間との相関関係、つまり加圧力を増加
すれば加圧時間の短縮が図れ、逆に加圧時間を延長すれ
ば加圧力を低減させる事ができる。ベルトの張力を調整
可能とすることにより、加圧力がコントロールできると
共に、捲回角度を変更可能とすることにより、加圧時間
のコントロールができる。また、ベルト幅方向へ摺接さ
せたスクレーパーを設けることにより、ベルト表面に付
着し固形化する糊滓等を除去し、接触したシートの表面
にできる傷、汚れ等を減少させる事ができる。

【００１０】

【実施例】図１乃至図１１において、１は上段ロール、
２は下段ロール、４は芯紙、５はライナ、６は片面段ボ
ールシート、７は糊、８は糊付けロール、９はフレーム
、１０はブラケット、１１は支点ピン、１２はアーム、
１３はピン、１４は加圧シリンダ、１５はエンドレスベ
ルト、１６はロール、１７はシリンダ（ロール移動手段
）、１８はスクレーパ、１９はズレ検知センサ、Ｆはエ
ンドレスベルトの張力、Ｐは段ロールに対するエンドレ
スベルトの加圧力、Ｑは段ロールに対するエンドレスベ
ルトの捲回角度である。図１乃至図３はそれぞれ本発明
の異なった実施例の全体正面図であり、図４乃至図１１
は本発明による片面段ボール製造機（シングルフェーサ
）の機能説明図である。

【００１１】互いに噛み合った上段、下段ロール１，２
の間隙を通過する事によって波型状に段繰りされた芯紙
４の山形段頂部へ糊７を塗布した後、他経路を通って送
り込まれたライナ５と合流させ、所定の加圧力を付加す
る事によって、片面段ボールシート６を形成する。両シ
ート（芯紙，ライナ）の貼合に必要とする押圧手段とし
て、図１２の加圧ロール３に代えて、エンドレスベルト
（無端状ベルト）１５の一部を当接させ、ベルト張力の
みで加圧力を付加させる。以下各部の構成及び機能につ
いて説明する。図４はエンドレスベルト１５を捲回させ
たロール１６の一部１６ａを略垂直方向に移動可能に構
成したもので、シリンダ１７に付加する油圧（空気圧）
等を調整する事によって、エンドレスベルト１５の張力
Ｆをコントロールし、接触させた下段ロール２との間に
所定の加圧力Ｐを発生させる様構成したものである。次
の図５は、エンドレスベルト１５を捲回させたロール１
６の一部１６ａをシリンダ１７を介して水平方向に移動
可能に構成したもので、ロール１６ａ，１６ｂと下段ロ
ール２の相対的位置を可変し、該段ロール２に対するエ
ンドレスベルト１５の捲回角度Ｏを調整できるようにし
たものである。ところで、段繰りされた芯紙４とライナ
５とを糊７を介して貼合せる場合には、所定の温度、加
圧力及び加圧時間が要求される。この貼合せ条件として
の加圧力と加圧時間には相関関係がある。つまり、前記
加圧力Ｐを増加すれば加圧時間を短縮する事ができ、加
圧時間を延長すれば加圧力Ｐを減少させる事ができる。 前記相関関係のもと、図４の装置は、加圧力Ｐ（ベルト
張力Ｆ）を増減する事によって、理想的貼合条件を得る
よう機能させるものであり、図５の装置は、加圧時間（
接触部角度Ｏ）を増減する事によって、理想的貼合条件
を得るよう機能させるものである。これらの機能を適宜
組合せる事によって原紙（芯紙４ライナ５）の仕様、片
面段ボールシート６の製造速度等多様なシートオーダー
に於いて最も理想的な貼合条件を設定する事が可能とな
る。次の図６乃至図１１は、ベルト加圧方式に関連して
発生する問題に対する解決手段である。図６は、エンド
レスベルト１５の幅方向全域に亘って接離できるスクレ
ーパ１８を摺接させたもので、芯紙４幅に対してライナ
５の横幅が狭い場合、或いは芯紙４、ライナ５が横幅方
向へ相対的に位置ずれする事によって、芯紙４段頂部の
糊７、紙粉がベルト１５表面に付着したとき、これを掻
き落す事によってベルト表面を清掃すべく機能している
。前記芯紙４幅端からベルト１５側へ移転した糊７は、
飛散する紙粉を付着させたり、時間の経緯によってベル
ト１５表面に固着堆積し、挟持搬送する片面段ボールシ
ート６の表面に傷を付ける、或いは接触する表面に汚れ
を付ける等製品品質を著しく低下させる直接的原因とな
る。図７、図８は、エンドレスベルト１５を捲回させた
ロール１６の両軸端部を相対的に移動できるよう構成し
たもので、ベルト１５両幅端部にかかる張力Ｆを可変し
、走行するベルト１５を幅方向に移動する事によって、
走行する位置の補正及び蛇行を防止すべく機能している
。つまり、ベルト１５が図８のＡ側へ移動した場合は、
図中Ｆ１　に対しＦ２　を強く、Ｆ２　＞Ｆ１　とし、
Ｂ側へ移動した場合は、逆にＦ１　＞Ｆ２　に設定する
。（通常クラウンを設けてないストレートのロールを捲
回したエンドレスベルトは回転走行によって張力の弱い
側へ移動する。

【００１２】尚、ベルトの横幅方向のズレは幅端検知セ
ンサ（例えばベルト１５を介して対向配設した透過型光
電管等）１９によって検知し、かつ図示省略の軸移動手
段へフィードバックすれば自動補正する事もできる。図
９は、エンドレスベルト１５を捲回したロール１６の両
端部に於いて、端部側が小径となるテーパーを形成させ
たもので、高い張力によって亀裂が発生しやすいベルト
１５幅端部の張力を減少させ、ベルト１５の亀裂破断を
防止すべく機能させたものである。図９に示したロール
端部の構造は、段ロール１又は２に対し片面段ボールシ
ート６を介して適当な押圧力Ｐを得るためには非常に高
いベルト張力Ｆが要求されるため、心配されるベルト破
断に対処する対策である。図１１は、エンドレスベルト
１５を捲回させたロール１６の外周面をクラウン形状（
タイコ型）に形成したものでロールのベンディングによ
ってベルト幅方向の張力が変動（バラツキ）するのを防
止すべく機能している。つまり、図１０に示す如く一般
的なストレート型ロールでは、ベルト張力によって発生
するロール１６の曲げ荷重のため中央部が破線の如く変
形し、幅方向中央部の張力Ｆが減少する傾向があるが、
図１１のクラウン型ロールでは、ベルト１５へ所定の張
力を作用させた時の曲げ変形によって、ベルト横幅方向
の張力が均一に作用する。

【００１３】本発明は上述の如く構成されているので、
ベルト加圧方式と比較して、次のような効果を得る事が
できる。つまり、図１５に示したような芯紙、ライナを
介し段ロールへ対設させていた圧力部材を設けていない
ため、ライナを制動する摩擦力が発生せず、芯紙、ライ
ナの剥離が生ずる不具合がなくなり、又、同理由により
製造された片面段ボールシートに反り変形を起こす傾向
も減少する。

【００１４】また図１７に示したベルト方式では、糊に
よる貼着力を増大させるため、ベルト押圧面に作用する
電波発振装置を設けていたが、該装置を不要にしたため
、段ボール製造機の製造原価及び保守点検、修理に伴う
諸経費の低減が図れる。その他、エンドレスベルトの採
用に当って発生するであろう種々の問題に対する改善手
段を具備させたため、加圧力のみならず、均一な加圧力
分布ほか種々の機能が向上し、段ボールシート品質の向
上、生産性の向上、装置の故障率減少等を図れる。

【００１５】

【発明の効果】本発明による片面段ボール製造機は、芯
紙を波形状に段繰りする一対の段ロールと、段繰りされ
た芯紙の段頂部に糊を塗布する糊付け部材と、糊を塗布
された芯紙に対してライナを押付け貼合わせるエンドレ
スベルトとを有する片面段ボール製造機において、前記
エンドレスベルトに押付け状態の調整手段とベルト表面
の清掃手段とを設けたことにより、次の効果を有する。 イ　　芯紙、ライナの貼合に際して必要とする加圧力を
、エンドレスベルトの張力に伴う接触圧のみによって得
られる。ロ　　加圧ロールを押圧手段とした従来型の不
具合、つまりロール（段ロール、加圧ロール）間の衝撃
、振動及び騒音の発生を解消する事ができる。ハ　　上
記ロ項に起因して発生する紙切れ等各種トラブルをなく
す事ができる。ニ　　シート仕様（紙厚、他）及び製造
速度に対応して最も適当とする加圧力、加圧時間の設定
ができるため、不良に伴う損紙をなくし、段ボールシー
ト品質の向上、生産性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の概略正面図である。

【図２】本発明の他の実施例の概略正面図である。

【図３】本発明の更に他の実施例の概略正面図である。

【図４】図１に示したエンドレスベルトにおける張力調
整機構の正面図である。

【図５】図１に示したエンドレスベルトにおける捲回角
度調整機構の正面図である。

【図６】図１に示したエンドレスベルトにおけるベルト
表面清掃用スクレーパの正面図である。

【図７】図１に示したエンドレスベルトにおけるズレ検
知センサの正面図である。

【図８】図７の側面図である。

【図９】両端部にテーパー部を設けたエンドレスベルト
用ロールの平面図である。

【図１０】エンドレスベルトに用いるストレート型ロー
ルの側面図と張力分布図である。

【図１１】エンドレスベルトに用いるクラウン型ロール
の側面図と張力分布図である。

【図１２】従来の一般的な段ボール製造機の正面図であ
る。

【図１３】図１２に示した段ロールの側面図である。

【図１４】図１２のＲ部詳細図である。

【図１５】圧力部材を設けた従来の段ボール製造機の正
面図である。

【図１６】図１５のＧ部詳細図である。

【図１７】電波発信装置を設けた従来の段ボール製造機
の正面図である。

【符号の説明】

１　　　　上段ロール ２　　　　下段ロール ４　　　　芯紙 ５　　　　ライナ ６　　　　片面段ボールシート ８　　　　糊付けロール １５　　エンドレスベルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　芯紙を波形状に段繰りする一対の段ロ
   ールと、段繰りされた芯紙の段頂部に糊を塗布する糊付
   け部材と、糊を塗布された芯紙に対してライナを押付け
   貼合わせるエンドレスベルトとを有する片面段ボール製
   造機において、前記エンドレスベルトに押付け状態の調
   整手段と、ベルト表面の清掃手段とを設けたことを特徴
   とする片面段ボール製造機。