JP2009126103A - シングルフェーサの糊付方法及び装置 - Google Patents

シングルフェーサの糊付方法及び装置 Download PDF

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浩 石渕
Tsunehiro Kawashima
常洋 川島
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Abstract

【課題】糊付ロールから中芯紙段頂部への糊転位量を適正にして、中芯紙と裏ライナ紙との接着不良をなくすと共に、糊の使用量を節減して低コストを達成する。
【解決手段】糊付ロール8を下流側段ロール5と異なった周速度で回転させながら糊付ロール8を下流側段ロール5に接近させ、糊付ロール8の駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、糊付ロール8と下流側段ロール5間の第1の隙間σが中芯紙紙厚tより大と判定して、第1の隙間σを縮めると共に、糊付ロール8とドクタロール9間の第2の隙間dを広げて該糊付着量を増やし、駆動トルクの検出値が設定値より小のときは第1の隙間σが中芯紙紙厚tより小と判定して、第1の隙間σを広げると共に、第2の隙間dを縮めて該糊付着量を減らすようにして、第1の隙間σを中芯紙紙厚tに近づけると共に、中芯紙nの段頂部に最適な糊量を糊付けするようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、糊付ロールの駆動トルク、振動、騒音、押付反力、又は周速度の変動を検出して、糊付ロールの設置位置を自動調節可能にすると共に、糊付ロールの糊付着量を適正量に調節可能として糊付着量を節減可能にしたシングルフェーサの糊付方法及び装置に関する。
従来のベルト加圧型シングルフェーサを図7及び図8に基づいて説明する。図7はシングルフェーサ01の側面図、図8は糊付装置06の平面図である。図7において、矢印a方向から搬入された中芯紙nを加熱ロール02に巻回すると共に、加熱盤03に接触させることにより、中芯紙nに190℃前後の熱を加えて糊の付着性及び接触性を高めている。加熱された中芯紙nは一対の上流側段ロール(下段ロール)04及び下流側段ロール(上段ロール)05の噛合部を通過して波形状に形成される。
波形形成された中芯紙nは、下流側段ロール05に巻回された状態で、その段頂部に糊付装置06で糊付けされる。糊付装置06は、糊付装置06のハウジング06aによって糊ダム07が形成され、糊ダム07に貯留された糊gに面して糊付ロール08が配置されている。糊付ロール08の表面に付着した糊gを中芯紙cの段頂部に糊付けする。糊付ロール08の下方にドクタロール09が配置され、ドクタロール09によって糊付ロール08の表面に付着した糊gを掻き取ることによって、糊付ロール08の糊付着量を調整することができる。ドクタロール09に付着した糊gはスクレーパ010で掻き取られる。なお、図7中の各ロールは、図示された矢印の方向に回転する。
図8に示すように、一対のシールプレート011によって糊ダム07の幅方向位置が規定される。シールプレート011の基部は、左右でねじ切り方向が逆のオネジ部が形成されたボールネジ012に螺合され、ボールネジ012を駆動する駆動モータ013の回転により、一対のシールプレート011は互いに中心から逆方向に移動する。これによって、中芯紙nの幅寸法に応じて糊ダム07の幅wを変更可能に構成されている。糊ダム07の幅wは駆動モータ011の回転を検知するエンコーダ014によって検知される。
糊付装置06のハウジング06aは支軸015を中心に回動可能になっており、ハウジング06aの一端がシリンダ016に接続され、シリンダ016によって昇降される。これによって、糊付ロール08と下流側段ロール05とが接離可能に構成され、シリンダ106のストロークエンド位置で糊付ロール08と下流側段ロール05との隙間を中芯紙nの紙厚に対応した所定寸法に設定している。
下流側段ロール05に巻回された状態で段頂部に糊を塗布された中芯紙nに対して、矢印b方向から搬入された裏ライナ紙uが貼付される。即ち、ベルトロール018及び張力ロール019に巻回された加圧ベルト020が下流側段ロール05に圧着されるように配置され、裏ライナ紙uは加熱ロール017に巻回されて加熱された後、下流側段ロール05と加圧ベルト020間に搬入されて中芯紙nと圧着される。波形状の中芯紙nと裏ライナ紙uとが接着されて成型された片面段ボール紙kは、次工程の両面段ボール紙の製造工程に送られる。
従来、シングルフェーサにおいて、糊付ロールと下流側段ロールとの隙間は、該隙間が微小隙間であるため、両ロール間の軸芯間距離をギャップセンサで検出して該隙間を演算し、この値により該両ロール間隙間の調整を行なっていた。しかし、この方式では、これらのロールの温度変化及びシングルフェーサのフレームの温度変化に伴う熱膨張により、実際の隙間と計測隙間との間に差異を生じていた。
特許文献1及び特許文献2には、オーダチェンジに伴う中芯紙紙厚の変更等に際し、糊付ロールから下流側段ロールに転移される糊量を一定にするため、糊付ロールと下流側段ロール間の隙間を他のパラメータから検出して、該隙間を自動調節可能とした手段が開示されている。
特許文献1(特許第2607862号公報)の発明は、オーダチェンジに伴う中芯紙の紙厚の変更に際して、糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させ、糊付ロールを下流側段ロールに向かって接近させ、糊付ロールの周速度が変動したときをもって糊付ロールの移動を停止させることにより、糊付ロールと下流側段ロールとの隙間が略中芯紙の紙厚になるように調整するものである。
また、特許文献2(特許第2837126号公報)の発明は、糊付ロールの振動、騒音、駆動トルク又は糊付ロールが下流側段ロールから受ける押付反力を検出しながら、糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させ、糊付ロールを下流側段ロールに近づけていき、これら検出値が変動したときをもって糊付ロールの移動を停止させることにより、糊付ロールと下流側段ロールとの隙間が略中芯紙の紙厚になるように調整したものである。
特許第2607862号公報 特許第2837126号公報
特許文献1又は特許文献2に開示された手段により、中芯紙の厚紙から薄紙までのオーダチェンジに際して、糊付ロールと下流側段ロール間の隙間調整が自動化可能になった。しかし、現状、糊付ロールとドクタロール間の隙間寸法によっても糊付ロールに付着する糊付着量が変わってくる。現状、糊付ロールとドクタロール間の隙間調節は、中芯紙の搬送速度や坪量(密度)に応じて段階的にマトリックス表をつくり、このマトリックス表に基づいて行なわれている。例えば、糊付ロールとドクタロール間の隙間を0.15〜0.55mmの範囲で、中芯紙の搬送速度と坪量に応じて段階的に調節している。
しかし、この方式では、ラフな隙間調節しかできず、糊付ロールの糊付着量を適正に調整することができない。また、前記したように、各ロールの温度変化やフレームの温度変化に伴う熱膨張による糊付ロールとドクタロール間の隙間変動に対応できないと共に、段ボール原紙の搬送速度や中芯紙の坪量に応じた隙間調節には対応できない。従って、糊付ロールから中芯紙段頂部への糊の転位量にばらつきが生じ、中芯紙と裏ライナ紙との接着が不良になったり、あるいは余分な糊量になったりするという問題が生じる。
このため、糊転位量の不足を生じないように糊付ロールとドクタロールとの隙間を余裕をもって大目に設定しているので、糊が下流側段ロールに余分に転位し、ランニングコストが高くなるという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、糊付ロールと下流側段ロール間の隙間調節のみならず、糊付ロールとドクタロール間の隙間調節を適正に行なうことによって、中芯紙と裏ライナ紙との接着不良をなくすと共に、余分な糊の使用量を節減してランニングコストを低減することを目的とする。
前記目的を達成するため、第1の本発明のシングルフェーサの糊付方法は、
1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させながら糊付ロールの駆動トルクを検出し、
糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該駆動トルクの設定値を予め決めておき、駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
該駆動トルクの検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
駆動トルクの検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたものである。
そして、第1の本発明方法を実施するための第1の本発明のシングルフェーサの糊付装置は、
中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調整するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付ロールの駆動トルクを検出する検出器と、該駆動トルクの検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
第1の隙間が最良のときの該駆動トルクの設定値を予め決めておき、該制御装置によって、駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該駆動トルクの検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、駆動トルクの検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したものである。
第1の本発明では、糊付ロールと下流側段ロール間の隙間の大きさによって糊付ロールの駆動トルクが変動することに着目したものである。そのため、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のとき、即ち、中芯紙の紙厚(通常150〜200μm)と中芯紙に塗布される適正な糊膜厚との合計値(略中芯紙紙厚より微小値だけ大)になった時の糊付ロールの駆動トルク値を予め設定値として決めておく。
そして、糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させながら糊付ロールの駆動トルクを検出し、制御装置により前記の操作(駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該駆動トルクの検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにする。)を行いながら、該駆動トルクが設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定する。これによって、第1の隙間及び第2の隙間を、中芯紙を破断させずかつ中芯紙への最適な糊転位量を可能とする値にすることができる。なお、第1の隙間又は第2の隙間は、数10μmオーダで微調節される。
このように、糊付ロールの駆動トルクを検出し、この検出値をパラメータとして、第1の隙間及び第2の隙間を同時に調節することで、中芯紙の破断のおそれを排除すると共に、下流側段ロールへの糊転位量を適正にして、中芯紙と裏ライナ紙との接着性能を良好にすることができる。従って、糊を下流側段ロールに余分に転移させる必要がないので、糊使用量を低減してランニングコストを低減できる。
そして、第1の隙間及び第2の隙間調整を自動化できると共に、隙間センサ等トルク検出器以外の余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成でき、またメンテナンスを容易にすることができる。
また、パラメータとして糊付ロールの駆動トルクを検出しており、該駆動トルクを極めて高精度に検出できるので、第1の隙間及び第2の隙間の調節を高精度に行なうことができる。
第2の本発明のシングルフェーサの糊付方法は、
1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付ロールの振動を検出し、
糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該振動の設定値を予め決めておき、振動検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
該振動検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
該振動検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたものである。
そして、第2の本発明方法を実施するための第2の本発明のシングルフェーサの糊付装置は、
中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調整するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付ロールの振動を検出する検出器と、該振動検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
第1の隙間が最良のときの該振動の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、振動検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該振動検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、該振動検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したものである。
第2の本発明では、糊付ロールの振動と第1の隙間とに相関関係があることを利用したものである。そのため、第1の隙間が最良のときの該振動の設定値を予め決めておく。そして、糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度又は同一の周速度で回転させながら糊付ロールの振動を検出し、前記操作(振動検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該振動検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにする。)を行なって、該振動検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定する。
このように、糊付ロールの振動を検出し、この検出値をパラメータとして、第1の隙間及び第2の隙間を同時に調節することで、中芯紙の破断のおそれを排除すると共に、下流側段ロールへの糊転位量を適正にできるので、中芯紙と裏ライナ紙との接着性能を良好にすることができる。従って、糊を下流側段ロールに余分に転移させる必要がなくなるため、糊使用量を低減して、ランニングコストを低減できる。
そして、第1の隙間及び第2の隙間調整を自動化できると共に、隙間センサ等、振動検出器以外の余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成でき、またメンテナンスを容易にすることができる。
なお、糊付ロールの振動を検出することで、比較的精度良く隙間調節が可能であり、また、振動検出器は、第1の本発明のトルク検出器と比べて、簡易な構成とすることができ、第1の本発明と比べて一層の低コスト化を可能とする。
第3の本発明のシングルフェーサの糊付方法は、
1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付けロールの中芯紙への糊付部の騒音を検出し、
糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該騒音の設定値を予め決めておき、騒音検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
該騒音検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
該騒音検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたものである。
そして、第3の本発明方法を実施するための第3の本発明のシングルフェーサの糊付装置は、
中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調整するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロールの中芯紙への糊付部の騒音を検出する検出器と、該騒音検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
第1の隙間が最良のときの該騒音の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、騒音検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該騒音検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、騒音検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したものである。
第3の本発明では、糊付けロールの中芯紙への糊付部の騒音の大きさが第1の隙間と相関関係があることを利用したものである。即ち、第1の隙間が最良のときの該騒音の設定値を予め決めておく。そして、糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度又は同一の周速度で回転させながら該糊付部の騒音を検出し、前記操作(騒音検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該騒音検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにする。)を行って、該騒音検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定する。
このように、糊付ロールの中芯紙への糊付部の騒音を検出し、この検出値をパラメータとして、第1の隙間及び第2の隙間を同時に調節することで、中芯紙の破断のおそれを排除すると共に、下流側段ロールへの糊転位量を適正にできるので、中芯紙と裏ライナ紙との接着性能を良好にすることができる。従って、糊を中芯紙段頂部に余分に転移させる必要がなくなるため、糊使用量を低減して、ランニングコストを低減できる。
そして、第1の隙間及び第2の隙間調整を自動化できると共に、隙間センサ等騒音検出器以外の余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成でき、またメンテナンスを容易にすることができる。
なお、騒音検出器は、第1の本発明のトルク検出器と比べて、簡易な構成とすることができ、第1の本発明と比べて一層の低コスト化を可能とする。
第4の本発明のシングルフェーサの糊付方法は、
1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付けロールが下流側段ロールから受ける反力を検出し、
糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該反力の設定値を予め決めておき、反力検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
該反力検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
該反力検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたものである。
そして、第4の本発明方法を実施するための第4の本発明のシングルフェーサの糊付装置は、
中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調整するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロールが下流側段ロールから受ける反力を検出する検出器と、該反力検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
第1の隙間が最良のときの該反力の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、反力検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該反力検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、反力検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したものである。
第4の本発明では、糊付けロールが下流側段ロールから受ける反力と第1の隙間とに相関関係があることを利用したものである。即ち、第1の隙間が最良のときの該反力の設定値を予め決めておく。そして、糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら該反力を検出し、前記操作(反力検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該反力検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにする。)を行って、該反力検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定する。
このように、糊付ロールが下流側段ロールから受ける反力を検出し、この検出値をパラメータとして、第1の隙間及び第2の隙間を同時に調節することで、中芯紙の破断のおそれを排除すると共に、糊付ロールから中芯紙への糊転位量を適正にできるので、中芯紙と裏ライナ紙との接着性能を良好にすることができる。従って、糊を中芯紙段頂部に余分に転移させる必要がなくなるため、糊使用量を低減して、ランニングコストを低減できる。
そして、第1の隙間及び第2の隙間調整を自動化できると共に、隙間センサ等反力検出器以外の余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成でき、またメンテナンスを容易にすることができる。
なお、反力検出器は、第1の本発明のトルク検出器と比べて、簡易な構成とすることができ、第1の本発明と比べて一層の低コスト化を可能とする。
第5の本発明のシングルフェーサの糊付方法は、
1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させながら糊付ロールと下流側段ロールの周速度を検出し、
糊付ロールと下流側段ロールの周速度が異なるときは、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
糊付ロールと下流側段ロールの周速度が同等域となった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたものである。
そして、第5の本発明方法を実施するための第5の本発明のシングルフェーサの糊付装置は、
中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調整するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロール及びが下流側段ロールの周速度を検出する検出器と、
糊付ロールと下流側段ロールの周速度が異なるときは、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が芯紙の紙厚より大と判定して、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を広げて該糊付着量を増やし、糊付ロールと下流側段ロールの周速度が同等域となった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように制御する制御装置と、を備えたものである。
第5の本発明では、糊付けロール及び下流側段ロールの周速度を検出し、両ロールの周速度が同等域になった時をもって第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしているため、第1の隙間が最良値、即ち、中芯紙紙厚と下流側段ロールに形成される適正な糊膜厚との合計値になるように調整可能であり、かつ第2の隙間を下流側段ロールへの糊転位量が適正になるように調整することができる。
このようにして、第1の隙間及び第2の隙間を同時に調節することで、中芯紙の破断のおそれを排除すると共に、糊付ロールから中芯紙段頂部への糊転位量を適正にできるので、中芯紙と裏ライナ紙との接着性能を良好にすることができる。従って、糊を中芯紙に余分に転移させる必要がなくなるため、糊使用量を低減して、ランニングコストを低減できる。
そして、第1の隙間及び第2の隙間調整を自動化できると共に、隙間センサ等、糊付ロール及び下流側段ロールの周速度検出器以外の余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成でき、またメンテナンスを容易にすることができる。
なお、周速度検出器は、振動検出器、騒音検出器又は反力検出器と比べて、さらに簡易な構成とすることができ、さらなる低コストを可能とする。
第1〜第5の本発明によれば、糊付ロールの駆動トルク、糊付ロールの振動、糊付ロールの中芯紙への糊付部の騒音、糊付ロールが下流側段ロールから受ける反力、又は糊付ロール及び下流側段ロールの周速度をパラメータとして、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調整するようにしているので、芯紙を破断させるおそれなく、かつ糊付ロールから中芯紙段頂部に転位させる糊量を適正にできるので、糊使用量を低減してコスト低減を可能とする。
また、第1の隙間及び第2の隙間調整をオンラインで自動化できると共に、隙間センサ等、余分なセンサの設置が不要となるので、設備の簡略化、コスト低減を達成できると共に、メンテナンスを容易にすることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
第1の本発明の一実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実施形態のシングルフェーサ1の側面図、図2は図1の一部拡大図である。図1において、中芯紙nが図示しない加熱ロールや加熱盤で加熱された後、矢印a方向から搬入され、上流側段ロール(下段ロール)4と下流側段ロール(上段ロール)5との噛合部を通る。上流側段ロール4と下流側段ロール5の噛合面には波形が形成されているため、ここで中芯紙nは波形に形成される。
波形となった中芯紙nは、下流側段ロール5に巻回された状態で糊付ロール8と接触して段頂部に糊が塗布される。一方、裏ライナ紙uが図示しない加熱ロールで加熱された後、矢印b方向から搬入され、加圧ベルト20と下流側段ロール5間に挿入されて、中芯紙nと重ね合わされて加圧される。加圧ベルト20はベルトロール18とストレッチロール19に巻回されて上段ロール5の周面に圧接されながら移動するように構成されている。なお、各ロールは、夫々矢印方向に回転する。
ストレッチロール19がベルトロール18に対して接離方向に移動可能に配置されている。そして、ストレッチロール19の位置を調整することによって、加圧ベルト20の下流側段ロール5に対する張力を調節可能とし、これによって、中芯紙n及び裏ライナ紙uに付加される加圧力を調整可能としている。中芯紙n及び裏ライナ紙uは、加圧ベルト20と下流側段ロール5間を通って圧着され、片面段ボール紙kに成型される。片面段ボール紙kは、矢印c方向に排出され、両面段ボール紙を製造するために図示しない次工程の製造ラインに送られる。
下流側段ロール5の側方には、糊付ロール8を含む糊付装置6が配置されている。糊付ロール8が糊ダム7に貯留された糊gに接するように配置され、糊付ロール8の下方には、糊付ロール8表面に付着した糊gを掻き取って付着量を調整可能とするドクタロール9が配置されている。また、ドクタロール9に隣接されてドクタロール9の表面に付着した糊gを掻き取るスクレーパ10が配置されている。以上説明したシングルフェーサ1の機械的構成は、図7及び図8に示す従来のシングルフェーサと同一である。図1中、図7及び図8中の部材又は機器と同一構成の部材又は機器は、図7又は図8中で付した符号から頭のゼロを取り去った符号を付している。
糊付ロール8には、糊付ロール8を水平方向に平行移動させるアクチュエータ21が設けられ、ドクタロール9には、ドクタロール9を水平方向に平行移動させるアクチュエータ22が設けられている。これらアクチュエータ21及び22の構成は、従来公知であり、公知のアクチュエータを使用すればよい。これによって、糊付ロール8と下流側段ロール5間の隙間σ、及び糊付ロール8とドクタロール9間の隙間dを微調整することができる。なお、特許文献1又は特許文献2に添付された図面に図示されているように、糊付ロール8が設置されたハウジング全体を移送させるようにし、ドクタロール10のみを相対移動可能に構成してもよい。
隙間σ<中芯紙紙厚tとなると、中芯紙nが破断するおそれがあり、隙間σ>中芯紙紙厚tの場合は、中芯紙nの段頂部に必要量の糊が塗布されず、裏ライナ紙uとの接着力が弱くなる。従って、隙間σの最良値は、中芯紙紙厚tと中芯紙nに塗布される最適な糊膜厚との合計値にする必要がある。なお、中芯紙nに塗布される糊膜厚は微小なので、実質的には、中芯紙紙厚tと略同等とすればよい。また、隙間dが大であると、糊付ロール8の糊付着量が増し、隙間dが小であると、糊付ロール8の糊付着量が減るので、隙間dを調整して、糊付ロール8の糊付着量を適正量とする必要がある。
糊付ロール8を単独に回転させる駆動モータ23には、駆動モータ23に負荷されるトルクを検出する検出器24が取り付けられている。また、糊付ロール8の周速度v1を検出する検出器25が設けられていると共に、下流側段ロール5の周速度v2を検出する検出器26が設けられている。そして、コントローラ27で、トルク検出器24、周速度v1検出器25及び周速度v2検出器26の検出信号を入力し、これらの検出値に基づいてアクチュエータ21又は22を制御することにより、隙間σ又は隙間dを調節するようにしている。
かかる構成の本実施形態において、以下、隙間σ及び隙間dを自動調整する手順を図2により説明する。隙間σ又は隙間dと駆動モータ23の駆動トルク値とは相関関係がある。従って、まず、隙間σが、中芯紙nの破断のおそれなくかつ中芯紙nへの糊転位量を最適する最良値となるときの駆動モータ23の駆動トルク値を予め設定値と決めておく。
図2において、糊付ロール8と下流側段ロール5とをある程度離しておき、即ち、隙間σ>中芯紙紙厚tとしておき、糊付ロール8と下流側段ロール5の周速度を異ならせて回転させる。即ち、v1>v2又はv1<v2の状態で回転させる。両ロールの周速度が同じでは駆動モータ23が上段ロール5に接触しても糊付ロール8の駆動トルクが変動しない。従って、糊付ロール8と下流側段ロール5の周速度を異ならせた状態で回転させながら、糊付ロール8の駆動トルクを検出する。
図2(a)の状態の時、即ち、隙間σ>中芯紙紙厚tの時は、駆動トルク検出値>設定値となる。そのため、糊付ロール8を図1中の矢印A方向に移動させる。同時に、ドクタロール10を矢印B方向に移動させて、隙間dを広げる。これによって、糊付ロール8の糊付着量を増やすように調整される。
図2(b)の状態、即ち、隙間σ≦中芯紙紙厚tで、糊付ロール8が中芯紙nに接触した場合、中芯紙nにより糊付ロール8に回転トルクが与えられるので、駆動モータ23の駆動トルク検出値は下がり、駆動トルク設定値<設定値となる。この時は、糊付ロール8を矢印B方向に移動させて中芯紙nから離すと同時に、ドクタロール9を矢印A方向に移動させて隙間dを狭める。これによって、糊付ロール8の糊付着量を減らすように調節される。このような操作を行なって、駆動トルク検出値=設定値となった時に、隙間σ及び隙間dを固定する。
かかる操作を行なうことによって、隙間σが略中芯紙紙厚tとなる最良値で固定され、隙間dも中芯紙nに最適な糊転位量を塗布できる値で固定される。なお、隙間σの設定値はある範囲をもうけてもよい。一例として、中芯紙紙厚tは、例えば150〜200μmであり、糊付ロール8の移動量は数10μmのオーダである。
本実施形態によれば、駆動モータ23に負荷される駆動トルクを検出して、隙間σ及び隙間dを中芯紙nの破断のおそれをなくし、かつ適正量の糊を中芯紙nに転位することができる。しかも、この操作を自動化できるので、作業員が熟練していなくてもこの操作が可能となる。また、オーダチェンジに伴う中芯紙紙厚tの変更があっても迅速に隙間σ及び隙間dの調整を行なうことができる。また、隙間センサ等の余分なセンサを不要とするため、設備を簡略化でき、そのため、コストを低減でき、メンテナンスを容易にすることができる。
また、中芯紙nへの糊転位量を適正量とすることができるので、糊使用量を低減できる。そのため、ランニングコストを低減できる。例えば、糊使用量を中芯紙1m当り3g/mを低減した場合のランニングコスト試算結果を以下に示す。状の糊使用量が73g/mから43g/mに低減でき、糊単価を0.1円/g、段ボールシートの平均生産量を300m/月とすると、90万円/月、1,018万円/年のランニングコスト低減を達成できる。
また、本実施形態によれば、隙間σ及び隙間dを検出するパラメータとして、駆動モータ23の駆動トルクは高精度に検出できる。従って、隙間σ及び隙間dを高精度に調整可能となり、最適な糊転位量に調節可能となる。
(実施形態2)
次に、第2の本発明の一実施形態を図3に基づいて説明する。図3において、図1と同一符号を付した部材又は機器は、図1と同一の部材又は機器であるので、これら部材又は機器の説明を省略する。本実施形態では、前記第1実施形態と比べて、駆動モータ23の駆動トルクを検出する検出器24の代わりに、糊付ロール8の振動を検出する振動検出器31を設けている。振動検出器31は糊付ロール8の回転軸に設けられて、糊付ロール8の振動を検出している。
そして、コントローラ30で、振動検出器31、周速度v1検出器25及び周速度v2検出器26の検出信号を入力し、これらの検出値に基づいてアクチュエータ21又は22を制御することにより、隙間σ又は隙間dを調整するようにしている。
以下、本実施形態において、隙間σ及び隙間dを自動調整する手順を説明する。まず、隙間σ又は隙間dと糊付ロール8の振動と相関関係があり、まず、隙間σが中芯紙紙厚tと中芯紙nに塗布される最適な糊膜厚との合計値となり、中芯紙nに最適量の糊転位量を与えることができる時の振動値を設定値としておく。そして、隙間σ>中芯紙紙厚tの状態で、糊付ロール8と下流側段ロール5とを異なる周速度又は同一の周速度で矢印で示す方向に回転する。
次に、振動検出値が該設定値と同一になるように、隙間σ及び隙間dを調節する。即ち、隙間σ>中芯紙紙厚tの時は、振動検出値<設定値となるため、隙間σを狭めると共に、隙間dを広げる。逆に、隙間σ<中芯紙紙厚tの時は、振動検出値>設定値となるため、隙間σを広げると共に、隙間dを狭める。
このようにして、振動検出値=設定値となるように操作する。これによって、隙間σが略中芯紙紙厚tとなりように設定でき、隙間dも中芯紙nへの糊転位量が最適となるように調節することができる。
これによって、前記実施形態1と同等の作用効果を得ることができる。なお、振動検出器31は、トルク検出器と比べて簡易な構造であるので、一層の設備の簡略化と低コスト化を可能とする。
(実施形態3)
次に、第3の本発明の一実施形態を図4に基づいて説明する。図4において、図1と同一符を付した部材又は機器は、図1と同一であるので、これら部材又は機器の説明を省略する。本実施形態では、糊付ロール8と下流側段ロール5間に挟まれた中芯紙nへの糊付部fの騒音を検出する騒音検出器41を設けている。そして、コントローラ40で、騒音検出器41、周速度v1検出器25及び周速度v2検出器26の検出信号を入力し、これらの検出値に基づいてアクチュエータ21又は22を制御することにより、隙間σ又は隙間dを調整するようにしている。
本実施形態の隙間σ及び隙間dを自動調整する手順は、前記実施形態2と略同一である。即ち、隙間σと糊付部fから発生する騒音とは相関関係があり、まず、中芯紙nの破断がなく、かつ中芯紙nに最適な糊転位量を与えることができる時の隙間σに対応する該騒音値を設定値とする。そして、隙間σ>中芯紙紙厚tの状態で、糊付ロール8と下流側段ロール5とを異なる又は同一の周速度で回転させる。その後は、前記実施形態2と同一の操作で隙間σ及び隙間dを調節する。
隙間σ>中芯紙紙厚tの時は、騒音検出値が該設定値より小さい。このときは、隙間σを狭め、同時に隙間dを広げる。一方、隙間σ≦中芯紙紙厚tの時、糊付ロール8が中芯紙nに接触するため、糊付部fの騒音検出値>設定値となる。この状態で通常95デシベル程度の騒音検出値となる。そのため、糊付ロール8を中芯紙nからわずかに離すと共に、隙間dを狭める。このようにして、糊付部fの騒音検出値=設定値となった所で、隙間σ及び隙間dを固定する。これによって、中芯紙nの断紙のおそれがなく、かつ中芯紙nの段頂部に最適量の糊転位を可能とする隙間σ及び隙間dを設定することができる。
本実施形態によれば、前記実施形態1及び2と同様の作用効果を得ることができる。騒音検出器41は、振動検出器31と同様、簡易な構造であるので、一層の設備の簡略化と低コスト化を可能とする。
(実施形態4)
次に、第4の本発明の一実施形態を図5に基づいて説明する。図5において、図1と同一符号を付した部材又は機器は、図1と同一であるので、これら部材又は機器の説明を省略する。本実施形態では、前記実施形態1〜3と比べて、糊付ロール8が下流側段ロール5と接触することによって下流側段ロール5から受ける反力を検出する反力検出器51を設けたものである。そして、コントローラ40で、反力検出器51、周速度v1検出器25及び周速度v2検出器26の検出信号を入力し、これらの検出値に基づいてアクチュエータ21又は22を制御することにより、隙間σ又は隙間dを調整するようにしている。その他の構成は、前記実施形態1〜3と同一である。
隙間σと糊付ロール8が下流側段ロール5から受ける押付反力とは相関関係がある。即ち、隙間σ<中芯紙紙厚tの時は、押付反力は小さく、隙間σ≦中芯紙紙厚tの時は押付反力が大きくなる。そのため、中芯紙nの破断のそれがなく且つ中芯紙nへの糊転位量が適正となる隙間σの時の押付反力の設定値を予め決めておく。
隙間σ及び隙間dを自動調節する手順は、先ず、図2(a)の状態、即ち、隙間σ>中芯紙紙厚tの時に、糊付ロール8と下流側段ロール5を異なる周速度又は同一の周速度で回転させる。この時、押付反力の検出値<設定値であるので、隙間σを狭める操作をしながら、同時に隙間dを広げる操作をする。
次に、隙間σ≦中芯紙紙厚tとなったら、押付反力の検出値>設定値となるので、そのときは隙間σを広げる操作をすると共に、隙間σを狭める操作を行なう。このような操作をして押付反力の検出値=設定値となった時に、隙間σ及び隙間dをそこで固定する。
これによって、隙間σが中芯紙紙厚tより糊膜分だけ大の最良値となり、中芯紙nの破断がなくかつ中芯紙nへの糊転位量が最適となる隙間σ及び隙間dを設定することができる。
本実施形態によれば、糊付ロール8が下流側段ロール5から負荷される押付反力を検出して、隙間σ及び隙間dを中芯紙nの破断を起こさず且つ適正量の糊を中芯紙nに転位できる値にする操作を自動化できる。従って、オーダチェンジに伴う中芯紙紙厚tの変更に際しても、作業員の熟練を要さず、隙間σ及び隙間dを適正な値とすることができる。また、隙間センサ等の余分なセンサを不要とするため、設備を簡略化でき、そのため、コストを低減でき、メンテナンスを容易にすることができる。
また、中芯紙nへの糊転位量を適正量とすることができるので、糊使用量を低減できる。そのため、ランニングコストを低減できる。また、反力検出器51は簡易な構造であるので、一層の設備の簡略化と低コスト化を可能とする。
(実施形態5)
次に、第5の本発明の一実施形態を図6に基づいて説明する。図6において、図1と同一符を付した部材又は機器は、図1と同一であるので、これら部材又は機器の説明を省略する。本実施形態は、糊付ロール8の周速度v1検出器25及び下流側段ロール5の周速度v2検出器26のみを設置し、他の検出器を要しないで、隙間σ及び隙間dを自動設定できる実施形態である。即ち、コントローラ60で、周速度v1検出器25及び周速度v2検出器26の検出信号を入力し、これらの検出値に基づいてアクチュエータ21又は22を制御することにより、隙間σ又は隙間dを調整するようにしている。
操作の手順は、図2(a)の状態、隙間σ>中芯紙紙厚tの状態で、糊付ロール8の周速度v1と下流側段ロール5の周速度v2を異ならせて回転させる。この状態で,隙間σを狭めると共に、同時に隙間dを広げる操作をする。次に、隙間σ≦中芯紙紙厚tとなった時には、糊付ロール8の周速度v1と下流側段ロール5の周速度v2とは同等域となる。そこで隙間σ及び隙間dを固定する。
かかる操作によって、隙間σが中芯紙紙厚tより糊膜分だけ大の最良値となり、中芯紙nの破断がなくかつ糊付ロール8から適正量の糊を中芯紙nに転位できる隙間dの寸法とすることができる。なお、v1=v2となった時に隙間σ及び隙間dを固定するのが理想であるが、実際には変動幅があるので、許容範囲をもうけて、v1≒(0.95〜1.02)×v2のときにv1とv2とが同等域になったとみなして、そこで隙間σ及び隙間dを固定する。
本実施形態によれば、糊付ロール8及び下流側段ロール5の周速度を検出することにより、中芯紙nの破断を起こさずかつ適正な糊量を中芯紙nに転位できる操作を自動化できる。従って、オーダチェンジに伴う中芯紙紙厚tの変更に際しても迅速に対応することができる。この操作に作業員の熟練を要しない。
また、速度センサのみの設置で済み、隙間センサ等の余分なセンサを不要とするため、設備を簡略化でき、そのため、コストを低減でき、メンテナンスを容易にすることができる。また、中芯紙nへの糊転位量を適正量とすることができるので、余分な糊を使用しないので、使用量を低減できる。そのため、ランニングコストを低減できる。
本発明によれば、オーダチェンジに伴う中芯紙紙厚の変更に際しても、シングルフェーサの糊付ロールと下流側段ロール間の隙間をオンラインで自動調整可能にすると共に、糊付ロールから下流側段ロールに転位する糊量を適正量とすることができるので、糊使用量を低減してランニングコストを低減することができる。
第1の本発明の一実施形態に係るシングルフェーサの側面図である。 図1の一部拡大図である。 第2の本発明の一実施形態に係るシングルフェーサの側面図である。 第3の本発明の一実施形態に係るシングルフェーサの側面図である。 第4の本発明の一実施形態に係るシングルフェーサの側面図である。 第5の本発明の一実施形態に係るシングルフェーサの側面図である。 従来のシングルフェーサの側面図である。 従来のシングルフェーサの糊付装置の平面図である。
符号の説明
1 シングルフェーサ
4 上流側段ロール(下段ロール)
5 下流側段ロール(上段ロール)
8 糊付ロール
9 ドクタロール
21 アクチュエータ(第1の移動装置)
22 アクチュエータ(第2の移動装置)
24 駆動トルク検出器
25 周速度v1検出器
26 周速度v2検出器
27、30、40、50、60 コントローラ
31 振動検出器
41 騒音検出器
51 反力検出器
d 隙間(第2の隙間)
f 糊付部
k 片面段ボール紙
n 中芯紙
t 中芯紙紙厚
u 裏ライナ紙
v1 糊付ロール8の周速度
v2 下流側段ロール5の周速度
σ 隙間(第1の隙間)

Claims (10)

  1. 1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
    糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させながら糊付ロールの駆動トルクを検出し、
    糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該駆動トルクの設定値を予め決めておき、駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
    該駆動トルクの検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
    駆動トルクの検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたことを特徴とするシングルフェーサの糊付方法。
  2. 1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
    糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付ロールの振動を検出し、
    糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該振動の設定値を予め決めておき、振動検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
    該振動検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
    該振動検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたことを特徴とするシングルフェーサの糊付方法。
  3. 1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
    糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付けロールの中芯紙への糊付部の騒音を検出し、
    糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該騒音の設定値を予め決めておき、騒音検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
    該騒音検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
    該騒音検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたことを特徴とするシングルフェーサの糊付方法。
  4. 1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
    糊付ロールを下流側段ロールと同一又は異なる周速度で回転させながら糊付けロールが下流側段ロールから受ける反力を検出し、
    糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が最良のときの該反力の設定値を予め決めておき、反力検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
    該反力検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、
    該反力検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたことを特徴とするシングルフェーサの糊付方法。
  5. 1対の段ロール間を通って波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付ロールにより糊付けし、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付方法において、
    糊付ロールを下流側段ロールと異なる周速度で回転させながら糊付ロールと下流側段ロールの周速度を検出し、
    糊付ロールと下流側段ロールの周速度が異なるときは、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールと糊付ロール間の第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、
    糊付ロールと下流側段ロールの周速度が同等域となった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するようにしたことを特徴とするシングルフェーサの糊付方法。
  6. 中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
    糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付ロールの駆動トルクを検出する検出器と、該駆動トルクの検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
    第1の隙間が最良のときの該駆動トルクの設定値を予め決めておき、該制御装置によって、駆動トルクの検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該駆動トルクの検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、駆動トルクの検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したことを特徴とするシングルフェーサの糊付装置。
  7. 中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
    糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付ロールの振動を検出する検出器と、該振動検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
    第1の隙間が最良のときの該振動の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、振動検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該振動検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、該振動検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したことを特徴とするシングルフェーサの糊付装置。
  8. 中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
    糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロールの中芯紙への糊付部の騒音を検出する検出器と、該騒音検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
    第1の隙間が最良のときの該騒音の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、騒音検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該騒音検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、騒音検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したことを特徴とするシングルフェーサの糊付装置。
  9. 中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
    糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロールが下流側段ロールから受ける反力を検出する検出器と、該反力検出値に応じて、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間及び糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を調節する制御装置と、を備え、
    第1の隙間が最良のときの該反力の設定値を予め決めておき、該制御装置によって、反力検出値が設定値より小のときは、第1の隙間を狭めると共に、第2の隙間を広げて糊付ロールの糊付着量を増やし、該反力検出値が設定値より大のときは、第1の隙間を広げると共に、第2の隙間を狭めて該糊付着量を減らすようにし、反力検出値が設定値になった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように構成したことを特徴とするシングルフェーサの糊付装置。
  10. 中芯紙を波形状に形成する一対の段ロールと、波形形成され下流側段ロールに巻回された中芯紙の段頂部に糊付けする糊付ロールと、糊付ロールに付着した糊膜を掻き取って糊付着量を調節するドクタロールとを備え、該糊付部にライナ紙を貼付けして片面段ボール紙を成型するシングルフェーサの糊付装置において、
    糊付ロールを下流側段ロールに対して接離方向に移動させる第1の移動装置と、ドクタロールを糊付ロールに対して接離方向に移動させる第2の移動装置と、糊付けロール及び下流側段ロールの周速度を検出する検出器と、
    糊付ロールと下流側段ロールの周速度が異なるときは、糊付ロールと下流側段ロール間の第1の隙間が中芯紙の紙厚より大と判定して、第1の隙間を狭めると共に、糊付ロールとドクタロール間の第2の隙間を広げて該糊付着量を増やし、糊付ロールと下流側段ロールの周速度が同等域となった時に第1の隙間及び第2の隙間を固定するように制御する制御装置と、を備えたことを特徴とするシングルフェーサの糊付装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002734A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 三菱重工印刷紙工機械株式会社 シングルフェーサの糊付けロール位置調整装置及び糊付けロール位置調整方法
CN111016296A (zh) * 2019-11-27 2020-04-17 湖北京山轻工机械股份有限公司 单瓦纸纸边对齐涂胶装置
CN116118282A (zh) * 2022-12-29 2023-05-16 江苏弘晟包装有限公司 一种瓦楞纸板压合机

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