JP7074899B2 - ラムノリピド組成物の製造 - Google Patents
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Description
前記組成物を提供する。
RLは、1つのラムノースユニット(モノラムノシルリピド(monorhamnosyl lipid)ま
たはモノ-ラムノリピド)または2つのラムノースユニット(ジラムノシルリピド(dirh
amnosyl lipid)またはジ-ラムノリピド)および1つもしくは2つの(主に2つ)3-
ヒドロキシ脂肪酸残基からなっている。ラムノリピドは、例えば、強力な発泡力などの特
別な表面活性特性を有し、極めて広範な技術的用途にとって、特に界面活性剤として、興
味深い(Randhawa et al. (2014) "Rhamnolipid biosurfactants-past, present, and fu
ture scenario of global market", Frontiers in Microbiology 5:1-7; Muller et al.
(2012) "Rhamnolipids-Next generation surfactants?", J Biotechnol 162(4):366-80;
Banat et al. (2010) "Microbial biosurfactants production, applications and futur
e potential" Appl Microbiol Biotechnol 87:427-444にレビューされている)。潜在的
用途の例としては、(1)ラムノリピドは汚染土壌から原油および重金属を効率的に除去
し、かつそれらの乳化特性によるオイルスピルのバイオレメディエーションを促進するこ
とから、バイオレメディエーションおよび石油増進回収法(EOR);(2)例えば創傷
治癒、熱傷、乾癬および皺向けの薬用化粧品を含む化粧品;(3)特に洗濯製品、それら
の表面活性特性および乳化特性を付与されたシャンプーおよび石鹸のための洗剤および洗
浄剤:ならびに(4)農業が挙げられる。ラムノリピドは、ZONIX(商標)(Pro
ptera LLC社)として市販されている農業用抗真菌製品で現在入手可能である。
できることから、高まっている。しかし、ラムノリピドは、下流処理方法が厄介であるこ
となどから、市場では少量だけおよび高価でのみ入手可能であった。ラムノリピドを製造
するために種々の方法が開示されてきた(例えば、Heyd et al. (2008) "Development an
d trends of biosurfactant analysis and purification using rhamnolipids as an exa
mple", Anal Bioanal Chem 391:1579-1590 and Smyth et al. (2010) "Isolation and An
alysis of Low Molecular Weight Microbial Glycolipids", in Handbook of Hydrocarbo
n and Lipid Microbiology, K. N. Timmis (ed.), Springer-Verlag, Berlin, pp. 3705-
3724; Desai et al. (1997) "Microbial Production of Surfactants and Their Commerc
ial Potential", Microbiol. Mol. Biol. Rev. 61: 47-64にレビューされており、ならび
にまた、たとえば、米国特許第5656747号明細書、米国特許第4628030号明
細書、米国特許出願公開第20140148588号明細書、中国特許第1027967
81号明細書、中国特許第102766172号明細書、中国特許第101787057
号明細書、中国特許第101845468号明細書、中国特許第102432643号明
細書、中国特許第1908180号明細書、韓国特許第1020060018783号公
報にも開示されている)。
気滅菌するステップと、それに続く、酸性化してラムノリピドを沈殿させるステップが含
まれる。得られる固体ラムノリピドには、発酵において使用した生物由来の固体の細胞性
物質が夾雑している。RLは、酢酸エチルなどの有機溶媒に抽出することにより、そのよ
うな細胞性固形体から単離される。酢酸エチルを除去した後、濃縮された油状形態の生成
物が得られる。しかし、溶媒抽出プロセスは、発酵プロセス由来の未消費のトリアシルグ
リセリド油および消泡剤を含む可能性のあるあらゆる疎水性不純物を生成物に同伴する。
開示された他の方法の例としては、(1)発酵ブロスの硫酸アルミニウム沈殿と、それに
続く、有機溶媒抽出;(2)連続限外ろ過;(3)沈殿ステップと組み合わせて行うこと
が可能である、吸着、イオン交換、逆相または順相カラムのいずれかを使用するカラムク
ロマトグラフィー(例えば、Lebron-Paler A (2008) "Solution and interfacial charac
terization of rhamnolipid biosurfactant from P. aeruginosa ATCC 9027" PhD Disser
tation University of Arizona、中国特許第101787057号明細書、中国特許第1
01407831号明細書、中国特許第1908180号明細書を参照されたい);(4
)向流クロマトグラフィー(Zhang et al. "Separation and purification of six biosu
rfactant rhamnolipids by high-speed countercurrent chromatography utilizing nove
l solvent selection method", Separation Science and Technology, in press (posted
Nov. 24, 2015));(5)選択的晶出と、それに続く、抽出、または(6)泡沫分離/
吸着(例えば、米国特許出願公開第2015/0011741号明細書;Sarachat et al
., (2010) "Purification and concentration of a rhamnolipid biosurfactant produce
d by Pseudomonas aeruginosa SP4 using foam fractionation", Bioresource Technolog
y 101: 324-330を参照されたい)が、挙げられる。しかし、これらの方法全ては、種々の
欠点も有している(例えば、高価であり、スケール化が悪く、資源消費型であるなど)。
、
(a) 少なくとも1種のラムノリピド(RL)を含む水性培地を用意するステップと
、
(b) (a)において用意した前記培地の非ろ過ベースの滅菌を行うステップと、
(c) (b)の前記滅菌培地においてRL含有相を不用物から分離して、前記組成物
を得るステップと
を含む、方法を提供する。
らず、かつ石油をベースとしたなんらの有機溶媒とも接触していない。上記のプロセスま
たは方法は、水性培地(例えば、発酵培地またはブロス)からラムノリピドを抽出するた
めの石油由来の化学溶媒の使用を排除し、したがって、これは製造コストを大幅に低減さ
せる。さらに、最終的なラムノリピド溶液は天然由来である。
量%、7重量%、8重量%、9重量%、または10重量%のラムノリピドを含む清澄なブ
ロスであり、ここで、前記方法は、ステップ(a)の後であってステップ(b)の前に、
(1)ステップ(a)において用意した前記培地を熟成させて、熟成されかつ滅菌された
培地を得るステップをさらに含む。上記プロセスから得ることができる前記熟成されかつ
滅菌された培地を含む組成物も提供される。本方法は、ステップ(a)の後であってステ
ップ(b)の前に、ステップ(a)において用意した前記培地から固体不用物を除去する
ステップをさらに含むことができる。上の特定の実施形態での組成物は約5%から約10
%の間のRLを含むことができる。
の前に、ステップ(a)の前記滅菌培地を熟成させるステップをさらに含むことができる
。また別の実施形態では、ステップ(a)の後および前記培地が(1)において熟成され
る前に、固体不用物を用意した培地から除去してもよい。
(a) 少なくとも1種のラムノリピドを含む水性培地(例えば、発酵培地)を用意す
るステップと、
(b) 用意した前記水性培地(例えば、発酵培地)を熟成させるステップと、
(c) (b)において用意した前記培地の非ろ過ベースの滅菌を行うステップと、
(d) (c)の前記滅菌培地を熟成させるステップと、
(e) (d)の前記熟成させおよび滅菌された培地においてRL含有液体相を不用物
から分離して、前記組成物を得るステップと
を含むことができる。
6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、または10重量%のラムノリピドを含む清澄
なブロスとすることができる。特定の一実施形態では、RLを含む組成物、特に清澄なブ
ロスを得るための方法は、ステップ(b)の前に、ステップ(a)において用意した前記
培地を熟成させるステップと、次に続いて(b)前記熟成された培地を化学的処理により
、特に過酸化物処理(例えば過酸化水素、および過酸化ベンゾイルおよびペルオキシ酢酸
などの有機過酸化物および過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化バリウムなどの無
機過酸化物)により、および/または紫外光照射処理により滅菌するステップと、(c)
前記滅菌された培地においてRL含有相を固体不用物から分離するステップとを含むこと
ができ、場合により、(c)(1)前記RL含有相をさらに滅菌するステップと、(c)
(2)前記滅菌したRL含有相においてRL含有相を固体不用物から分離して、前記清澄
なブロスを得るステップとをさらに含む。特定の一実施形態では、ステップ(b)におけ
る前記滅菌ステップは、化学処理および/または紫外線照射処理によるものとし、ステッ
プ(c)(2)における前記滅菌ステップは熱処理によるものとする。
上記のステップ(b)および/またはステップ(c)(1)を使用して得ることができる
滅菌組成物もさらに提供される。
び/または脱臭処理は滅菌ステップの前および/または後に行うことができる。上記方法
を使用して得ることができる脱色および/または脱臭培地を含む組成物も提供される。
たは液体を除去して、例えば蒸発によって固体組成物を得ることができる。特定の一実施
形態では、前記組成物は、例えば粉末形態または顆粒形態である。
量%、少なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少
なくとも約50重量%または少なくとも約60重量%のラムノリピドを含む濃縮された清
澄なブロスである。またより特定の一実施形態では、前記濃縮された清澄なブロスは、約
30から60重量%の間のRL、約30から40重量%の間のRLまたは約50から60
重量%の間のRLを含むことができる。
、前記培地を酸で処理することによってステップ(b)において滅菌され、得られた前記
酸性培地は固体相、液体相および油性相を含み、少なくとも液体相は除去され、ステップ
(c)の前に固体相および場合により油性相は中和されて一溶液が得られ、ステップ(c
)において不溶性不用物質が前記溶液から除去されて、上記の前記濃縮された清澄なブロ
スを含む前記組成物が得られる。したがって、濃縮された清澄なブロスを得るための方法
は、
(a) ラムノリピド(RL)を含む水性培地(例えば、発酵培地)を用意するステッ
プと、
(b) (a)において用意した前記発酵または培養培地を酸処理により滅菌して酸性
化した液体相、油性相および固体相を得るステップと、
(c) (b)において得られた前記液体相を除去してかつ前記固体相および場合によ
り油性相を塩基で処理して、中和溶液を得るステップと、
(d) (c)において得られた前記溶液から不溶性物質を除去して、1種または複数
のラムノリピドを含む濃縮された清澄なブロスを含む組成物を得るステップと
を、含むことができる。
加の滅菌ステップと場合により、前記溶液から不溶性不用物を除去するためのさらなる分
離ステップをさらに含むことができる。さらに、前記方法は、滅菌後に、前記滅菌した濃
縮された清澄なブロスを脱色および/または脱臭するステップをさらに含むことができる
。方法はまた、固体組成物を得るために、ステップ(c)において得られた前記溶液から
蒸発によって液体または流体を除去するステップをさらに含むこともできる。培地は、追
加の滅菌ステップの前または後のいずれかに、酸で処理し次いで中和することができる。
るいは、前記の固体相と油性相とが合わされ、そして前記合わされた固体相と油性相とが
中和されて、中和溶液が得られる。さらに、また別の実施形態では、固体相のみが中和さ
れる。
きる。さらに、前記組成物は乾燥することができる。
なくとも約35重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも
約50重量%または少なくとも約60重量%のラムノリピドを含む濃縮された清澄なブロ
スであるが、得るための方法は、前記追加の滅菌ステップの前および/または後に用意し
た前記培地を熟成させるステップをさらに含むことができる。
(a) 1種または複数のラムノリピドを含む水性(例えば、発酵)培地を用意するス
テップと、
(b) 場合により、用意した前記培地から不溶性不用物を除去するステップと、
(c) 用意した前記培地を滅菌するステップと、
(d) (c)の前記滅菌された培地を熟成させるステップと、
(e) 前記熟成させかつ滅菌された培地から不用物を除去するステップと、
(f) (e)で得られた培地を酸で処理するステップであって、得られた前記酸性化
培地が固体相、液体相および油性相を含み、少なくとも液体相が除去され、固体相および
場合により油性相が中和されて中和溶液が得られるステップと、
(g) (f)の前記中和溶液から固体不用物を除去して前記濃縮された清澄なブロス
を含む前記組成物を得るステップと
を含む。
用してまたはそれから得ることができる少なくとも約30%RLを含む脱色および/また
は脱臭組成物もさらに提供される。
磨きペースト、シャンプー、コンディショナー、コンディショナーシャンプー、化粧品、
食器用洗剤、洗濯洗剤、洗濯前処理スプレー、硬質表面クリーナー、多孔性表面クリーナ
ー、床クリーナー、自動車クリーナー、油分回収の増強、創傷包帯、農業用抗菌剤、抗腐
食処理剤、バイオレメディエーション、アンチスティックフィルム、抗生物付着剤、消火
剤、抗ウイルス剤、抗カビ剤、および抗鞭毛菌剤において界面活性剤として使用すること
ができる。一実施形態では、ある特定の陰イオン性界面活性剤は一部の用途向けに約30
%の濃度で販売されていることが多いことを考慮し、上記の方法を使用して得られたより
高いRLの量(30%wt/vol超)、より詳細には約50%wt/vol超を含有す
る組成物を使用して、パーソナルケアおよび家庭用クリーナー市場におけるラウリル硫酸
ナトリウム(SLS)などの陰イオン性界面活性剤に取って代わることが可能なラムノリ
ピドをベースとした製品を作製することができる。
数値範囲が与えられる場合、文脈上別途明確に指示がない限り下限単位の10分の1ま
で、その範囲の上限値と下限値の間の各介在値、および、記載された範囲内の他のいずれ
の記載値または介在値は、本発明の範囲に包含されることは理解されよう。これらのより
小さい範囲の上限値および下限値は、そのより小さい範囲に独立に含めることができ、そ
れらもまた本発明の範囲内にあり、記載された範囲中で具体的に排除されたあらゆる限界
値も対象となる。記載された範囲が1つまたは両方の限界値を含む場合は、これらの含め
られた限界値の片方または両方を排除する範囲もまた、本発明に含まれる。
属する技術分野の当業者により一般的に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書
で説明されたものと類似するか同等の方法および材料も本発明の実施または試験に使用可
能であるが、好ましい方法および材料を以下に説明する。
発明が先行発明を理由としてかかる開示に先行しないことを認めるものと解釈されるべき
ではない。参照により組み込まれた資料が、本明細書に矛盾するかまたは一致しない限り
、本明細書はこのようなあらゆる資料に優先する。
よび「the」は、文脈上別途明瞭に指示がない限り、複数の参照を含むことに留意しな
ければならない。
ての要素を指すと理解される。当業者であれば、ただの通常の実験を使用して、本明細書
に記載の本発明の特定の実施形態に対する多数の均等物を認識しまたは確認することがで
きるであろう。このような均等物は本発明に包含されることを意図するものである。本明
細書および以下の特許請求の範囲を通して、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、語
「含む(comprise)」ならびに「含む(comprises)」および含んでいる「(comprising
)」などの変化形は、記載された整数もしくはステップまたは整数もしくはステップの群
の組み込みを意味するが、あらゆる他の整数もしくはステップまたは整数もしくはステッ
プの群を排除するものではないと理解される。したがって、用語「含む(comprising)」
「含む(including)」「含有する(containing)」「有する(having)」などは、発展
的にまたは制限なくおよび限定されずに読まれるものとする。本明細書で使用される場合
、用語「含む(comprising)」は、用語「含有している(containing)」で置き換えられ
ることができ、場合により、本明細書で使用される場合用語「有している(having)」で
置き換えられることができる。
和または不飽和のβ-ヒドロキシカルボン酸部分を含む脂質部とラムノースの1つまたは
複数のユニットの糖類部とを有する糖脂質をいう。
ルボン酸の3-OH基の間のβ-グリコシド結合を介して連結している。したがって、一
カルボン酸部分のカルボキシル基が、ラムノリピドの末端を形成している。2個以上のラ
ムノース部分がラムノリピドに含まれている場合、脂質部に連結していないラムノース部
分のそれぞれが1,4β-グリコシド結合を介して別のラムノース部分に連結している。
2個以上のβ-ヒドロキシカルボン酸がラムノリピドに存在する実施形態では、β-ヒド
ロキシカルボン酸部分はそれぞれ独立して選択される。それぞれ複数のβ-ヒドロキシカ
ルボン酸部分のβ-ヒドロキシカルボン酸部分は、一部の実施形態では、同一の場合もあ
る。一部の実施形態では、それらはそれぞれ異なっている。
はラムノリピドの塩を水中に含む組成物である。特定の一実施形態では、これは、当技術
で公知の発酵条件下で、少なくとも1種の炭素源から1種または複数のラムノリピドを製
造する能力を有する発酵の生成物を含む。
きる。
が、本明細書で提供される。特定の一実施形態では、ラムノリピドは、構造(I)
、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、1
5個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、2
5個、26個、27個または28個を含めて、1~約42個、1~約40個、1~約38
個、1~約36個、1~約34個、1~約30個、1~約28個などの、1個~約46個
の炭素原子の主鎖と、2個を含めて1~約3個の酸素原子とを有する。一部の実施形態で
は、それぞれの脂肪族の主鎖は、末端カルボン酸基および/または内部エステル基を有す
る。この点に関して例示的一例として、R9は式-CH(R5)-CH2-COOR6と
することができる。これらの例示的部分では、R5は、例えば2個、3個、4個、5個、
6個、7個、8個、9個、10個、11個または12個を含めて、1個から約17個、1
個から約15個、1個から約13個、約2個から約13個、約3個から約13個または約
4個から約13個などの1個から約19個の炭素原子の長さを有する主鎖を持つ脂肪族部
分とすることができる。式(I)のR4は水素原子(H)、またはラムノピラノシル部分
である。R6は水素原子である。
これは飽和でも単価不飽和もしくは多価不飽和でもよく、ヘテロ原子を含んでよい。本明
細書で使用する用語「ヘテロ原子」とは、炭素または水素以外のあらゆる元素の原子を意
味する。本明細書では、不飽和脂肪族基は、1個または複数の二重結合(アルケニル部分
)を含有する。炭化水素鎖の分枝は、直鎖ならびに非芳香族環要素を含んでよい。炭化水
素鎖は、別段明記しない限り、任意の長さとすることができ、任意の数の分枝を含有して
もよい。典型的には、炭化水素(主)鎖は、1~約5個まで、約10個まで、約15個ま
でまたは約20個までの炭素原子を含む。アルケニル部分の例は、1個または複数の二重
結合を含有する、直鎖または分枝炭化水素部分である。アルケニル部分は一般に、約2~
約20個の炭素原子と1個または複数(例えば2個)の二重結合、例えば約2~約10個
の炭素原子と1個の二重結合を含む。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルがあり、これら基の
ノルマル異性体、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、sec-ブチル、tert
-ブチル、ネオペンチル、3,3-ジメチルブチルがある。主鎖ならびに分枝鎖の両方は
、例えばN、O、S、SeもしくはSiのようなヘテロ原子をさらに含んでよく、または
一炭素原子がこれらヘテロ原子の1つによって置きかえられていてもよい。脂肪族部分は
、1個または複数の官能基で置換されていてもよく無置換であってもよい。置換基は、例
えば、それらに限定されないが、アミノ、アミド、カルボニル、カルボキシル、ヒドロキ
シル、ニトロ、チオおよびスルホニルのような任意の官能基とすることができる。
I)
カリ金属Li、Na、もしくはK、アルカリ土類金属MgもしくはCa、または遷移金属
Mn、Fe、Cu、もしくはZnなどの金属である]
を有する。アルカリ土類金属および遷移金属の場合、ラムノリピド塩の多数部分が各金属
と会合することができる。特定の一実施形態では、組成物はモノラムノリピド(式中x=
1)およびジラムノリピド(式中x=2)の混合物を含むが、ここで、yおよびzは6で
あり、MはHまたはNaである。モノラムノリピドは、式C26H48O9を持つ、Rh
a-C10-C10とよぶことができる。IUPAC名は、3-[3-[(2R,3R,
4R,5R,6S)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-メチルオキサン-2-イル]オ
キシデカノイルオキシ]デカン酸である。ジラムノリピドは、式C32H58O13を持
つ、RhaRha-C10-C10とよぶことができる。IUPAC名は、3-[3-[
4,5-ジヒドロキシ-6-メチル-3-(3,4,5-トリヒドロキシ-6-メチルオ
キサン-2-イル)オキシオキサン-2-イル]オキシデカノイルオキシ]デカン酸であ
る。より特定の一実施形態では、モノラムノリピドは、総ラムノリピドの約30%から総
ラムノリピドの約50%の量で存在することができ、ジラムノリピドは、総ラムノリピド
の約50%から約70%ジラムノリピドの量で存在することができる。別の実施形態にお
ける組成物は、モノラムノリピド:ジラムノリピドの比が約35:65から約55:45
である、モノラムノリピドおよびジラムノリピドを含んでいる。
地を用意するステップと、(b) (a)において用意した前記培地の非機械的滅菌を行
うステップと、(c) (b)の滅菌培地中のRL含有相を不用物から分離して、前記組
成物を得るステップとを含む。さらに、特定の実施形態では、熟成、酸性化、中和、乾燥
、脱色および/または脱臭のステップも使用し得る。
1種または複数のラムノリピドを含んでいる用意した水性培地は、当技術分野で公知の
方法を使用するラムノリピドを産生する組換え宿主細胞由来の発酵ブロスから得ることが
でき、特にこの組換え宿主細胞の成果とすることができるが、あるいはラムノリピド産生
微生物由来の発酵ブロスから得ることができる。ラムノリピドを産生する組換え宿主細胞
は、RhlA遺伝子もしくはそのオルソログおよび/またはRhlB遺伝子もしくはその
オルソログ、および/またはRhlC遺伝子もしくはそのオルソログ、および/またはR
hlR遺伝子もしくはそのオルソログ、および/またはRhlI遺伝子もしくはそのオル
ソログ、および/またはRhlG遺伝子またはそのオルソログ等などを発現する細菌細胞
などの、宿主細胞とすることができる。
ドを合成/産生する能力を有する細菌などの任意の微生物を指し、限定されるものではな
いが、これとしては、アクチノバクテリア門(Actinobacteria)、フィルミクテス門(Fi
micutes)およびプロテオバクテリア門(Proteobacteria)の細菌が挙げられる。特定の
一実施形態では、ラムノリピド産生微生物は、ガンマプロテオバクテリア(Gammaproteob
acteria)綱の細菌である。さらなる一実施形態では、ラムノリピド産生微生物はシュー
ドモナダレス(Pseudomonadales)目の細菌である。また別のさらなる実施形態では、ラ
ムノリピド産生微生物は、シュードモナスダカエ(Pseudomonadacae)科の細菌である。
さらなる一実施形態では、ラムノリピド産生微生物は、シュードモナス(Pseudomonas)
属の細菌、例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)、緑膿菌(P.aeruginosa)、
P.クロロラフィス(P.chlororaphis)、P.クレマンソー(P.clemancea)、P.コリ
エレア(P. collierea)、蛍光菌(P.fluorescens)、P.ルテオラ(P.luteola)、P.
プチダ(P. putida)、P.シュトツェリ(P. stutzeri)およびP.ティーズサイド(P.
teessidea)である。さらなる一実施形態では、ラムノリピド産生微生物は緑膿菌(P. a
eruginosa)である。
、例えばグルコース、二糖、例えばスクロース、アルコール、例えばグリセロール、アル
カン、例えばn-ヘキサデカン、カプリル酸(オクタノン酸とも呼ばれる)などの脂肪酸
、植物油(精製油または廃油、例えば大豆油)もしくはこれらの混合物、有機酸(例えば
乳酸、酢酸、クエン酸、プロピオン酸)、アルコール(例えば、エタノール、グリセリン
)、およびそれらの混合物;窒素源、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、
尿素、酵母エキス、肉エキス、ペプトン、およびコーンスティープリカー;ならびに他の
栄養源、例えば、ミネラル塩およびビタミンを使用できる。細菌宿主細胞は一般には発酵
プロセスに晒されることになる。細菌宿主細胞は、例えば、対数増殖期であっても静止期
であってもよい。
用意した水性(例えば発酵)培地は滅菌される。具体的には、上記の方法における培地
は、当技術で公知の方法を使用して非ろ過法によって滅菌することができる。これらの方
法は、熱ベース、化学ベースまたは紫外光照射ベースのいずれかとすることができる。特
定の一実施形態では、熱ベース処理とは、湿熱滅菌、特に高圧蒸気滅菌によることができ
る。
理とは、下記の手順を使用して酸性化、固体不用物の除去および中和によることができる
。
過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、ペルオキシ酢酸、過酸化ベンゾイル、特に当業界で
公知のかつ下記の方法を使用して過酸化水素などの過酸化物で処理することができる。
て滅菌することができる。別の実施形態では、発酵培地は、上記の複数の手順によって滅
菌することができ、それらの滅菌は任意の順序とすることができる。
本明細書に記載の培地を使用して得られた組成物および/または培地由来の不用物は、
当技術で公知の分離手順を使用して組成物から除去または分離することができる。これら
の手順としては、限定されるものではないが、沈降バッチまたは連続遠心分離または超遠
心分離が挙げられるが、これに続いて、当技術で公知の手順を使用するデカンテーション
またはろ過を行うことができる。不用物は、分離がプロセスのどこで行われるかに応じて
、固体相または液体相のいずれかとすることができる。
培養または発酵培地は、約0~30℃の間にて少なくとも約1日間および約24~72
時間の間、インキュベートすることによって熟成させることができる。この熟成ステップ
は、上記の1回のまたは複数の滅菌ステップの前および/または後に行うことができる。
水性(例えば、発酵)培地は、酸で処理し、液体不用物を除去し、次いで残留固体相ま
たは層をおよび場合により油性相または層を中和することによって、濃縮するまたは滅菌
することができる。特定の一実施形態では、水性培地は酸で処理することができ、したが
って、培養培地は約1.5~2.5、好ましくは約2.05~約2.15の間のpHに調
整される。酸は、酢酸などの有機酸でも鉱酸であってもよい。好ましい一実施形態では、
酸は鉱酸、例えばHCl、H2SO4、HNO3またはH3ClO4である。その結果、
液体相、油性相および固体相が生成する。液体相は、当技術で公知の手順を使用して、お
よび特定の一実施形態では上記の方法を使用して除去される(例えば、ろ過、またはデカ
ンテーションと組み合わせた遠心分離もしくは沈降)。
間のpH、より好ましくは約6.9~7.1の間のpHに中和される。特定の一実施形態
では、固体相および場合により油性相は、固体の乾燥鉱物塩基(例えば、NaOH、KO
H、LiOH、NaHCO3)で処理する。固体相と油性相の両方を中和する場合、これ
らの相を合わせて中和してもよく、あるいは別々に中和してもよい。中和後、固体不用物
は、限定されないが、ろ過、沈降または遠心分離およびデカンテーションを含めて、上記
の方法によって除去される。中和された材料はまた、上記のようにさらなる滅菌工程に供
することもできる。
水性培地(例えば、発酵培地またはブロス)は、当技術で公知の手順を使用して脱色お
よび/または脱臭することができる。特定の一実施形態では、化学的処理および/または
紫外照射処理もしくは可視照射処理が使用される。
機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイルまたはペルオキシ酢酸)もしくは無機過酸化物(
例えば過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム)のいずれかを使用して過酸
化物処理によって行うことができる。特定の一実施形態では、水性培地(例えば、発酵培
地またはブロス)を過酸化物で、特に過酸化水素で、約1~5%v/vの濃度で、約48
~120時間、より詳細には約3~4%v/vの間で約72~96時間、処理することが
できる。
射または可視照射によって脱色および/または脱臭することができる。照射線量は少なく
とも約100J/ラムノリピド1g、優先的には少なくとも約1kJ/ラムノリピド1g
、より優先的には少なくとも約10kJ/ラムノリピド1gである必要がある。
の前または後に、脱色および/または脱臭することができる
別の実施形態では、過酸化物処理による脱色および/または脱臭をフォローしないこと
を条件として、液体は、当技術で公知の方法を使用して固体不用物を除去した後に除去す
ることができる。これらには、それらに限定されないが、熱、蒸発、フリーズドライ(凍
結乾燥)、ドラム乾燥が挙げられる。
[実施例]
、有機溶媒を使用しない方法
ジラムノリピドおよびモノラムノリピドの混合物少なくとも50g/Lを含有する希薄
溶液中の発酵ブロスからラムノリピドを、有機溶媒を使用せずに回収する方法が、本明細
書で提供される。使用されている一般スキームを図1に示す。
体/液体分離技法とを利用して、細菌細胞物質から少なくとも50g/Lを含有した清澄
でラムノリピドに富んだ溶液を分離する。具体的には、ラムノリピド含有ブロスは、pH
6.2~6.5の37℃での48~72時間の緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)による
発酵から、大豆油を原料として用いて生成される。熟成前の発酵ブロスの最終pHは6.
4~6.5の範囲である。室温で約48時間熟成後、発酵ブロスを蒸気加熱または高圧蒸
気滅菌により滅菌する。固体/液体分離後、ラムノリピド溶液は透明であり、すぐに使用
することができる。ラムノリピド溶液の暗褐色は、過酸化水素を2~3%v/vにて室温
で72~96時間かけて添加することで減少させることができる。有機過酸化物(例えば
、過酸化ベンゾイルまたはペルオキシ酢酸)または無機過酸化物(例えば、過酸化リチウ
ム、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム)を含めて、他の過酸化物をこのステップで使用
することもできる。ラムノリピドに富んだ溶液(活性5%超)が得られる。
薄く着色した粉末を製造することができる。ラムノリピドに富んだ粉末(活性75%超)
が得られる。
よび本方法から得られる組成物
本方法は、実施例1で得られた清澄なブロスから出発し、図2に概略的に示されている
。実施例1に記載のように、清澄なブロスは、pH6.0~6.5で終わる発酵ブロスを
周囲条件下で約2日間熟成させることで、作製される。バイオマスは、この熟成方法に使
用した容器の底に沈降し、透明な上清は、除去後、清澄なブロスである。方法の次のステ
ップは、pHが約2.1になるまで、濃硫酸などの酸を添加することである。ラムノリピ
ドは溶液から沈殿し、このステップに使用された容器の底に固体相および油状液体相を形
成する。固体相および油状液体相の分離は、遠心分離によって迅速化できる。固体相およ
び油状液体相は、廃棄してもリサイクルしてもよい水性上相または水性上層から分離され
る。次いで、pHが約7.0に達するまで、合わせた固体および油状液体のラムノリピド
含有相を、水酸化ナトリウムなどの固体塩基で処理する。これによって、約25~30%
の濃度を持つラムノリピドの粘性水溶液が製造される。最終ステップは、25~30%ラ
ムノリピド溶液を遠心分離することと、残留固形体から形成されたペレットから液体最終
生成物をデカントすることである。この液体を凍結乾燥(フリーズドライ)して、乾燥固
体製品を製造することができる。
しない濃縮方法
実施例1に記載の「低減された色および臭気を有する清澄なブロス」または「低減され
た色および臭気を有する滅菌発酵ブロス」を開始とする、pHシフトを使用する、30~
40%ラムノリピド溶液を製造する方法が提供されるが、図3および図4に概略的に示さ
れている。
有する滅菌発酵ブロス」は、清澄なブロスまたは滅菌した発酵ブロスそれぞれに3~5%
v/vの過酸化水素を添加することによって得ることができる。室温で72~96時間後
、清澄なラムノリピドに富んだ溶液の色はわずかに黄色であるが、ラムノリピドの損失を
伴わず、臭気は低減されている。その後、低減された色および臭気を有する清澄なブロス
は、クロスフローろ過によって1ミクロンにてろ過されるか、または固形体が遠心分離に
よって、またこれに続くデカントによって除去される。硫酸などの濃酸をpHが約2.1
になるまで、濾液(透過液)または上清中に添加する。次いで、この混合物を、固体相と
油状液体相から構成されているラムノリピドに富んだ層へと容器の底部に分離させる。次
いで、合わせた固体および油状液体のラムノリピド含有相は、水性の上部層から分離され
、pHが約7.0に達するまで、水酸化ナトリウムなどの固体塩基で処理される。これに
よって、ラムノリピドの粘性水溶液が製造される。
成されたペレットから液体最終生成物を取り出すことである。最終液体生成物は30~4
0%のラムノリピドである。
で製造された物質
本方法は、図5に概略的に示されているが、ラムノリピドを産生する生体がなお含有さ
れている発酵ブロスの遠心分離またはろ過などの固体/液体分離プロセスを行うことによ
って開始される。次いで、清澄な液体生成物は、濃硫酸、または別の濃い、強い鉱酸を使
用してpH2.1に酸性化される。沈降または遠心分離の後、油状層と固体層である密度
の高い生成物から水層をデカントする。この油状および/または固体層は、水酸化ナトリ
ウムなどの固体塩基でpH7に中和し、溶液が得られる。最終的な固体/液体分離工程を
行って、あらゆる残留不溶性不純物を除去する。次いで、液体は、例えば、高圧蒸気滅菌
により滅菌する。
しない濃縮方法
50~60%ラムノリピド溶液を製造するために、実施例3、「pHシフトを使用する
、30~40%ラムノリピド溶液を製造するための有機溶媒を使用しない濃縮方法」で開
示されている方法の変更形態が提供される。
ロスの酸沈殿は、実施例3に開示されているのと変更なしである。pH2.1になるまで
清澄なブロスに95~98wt%の硫酸を加えた後、次いで、この混合物を、固体相と油
状液体相から構成されているラムノリピドに富んだ層へと容器の底部に分離させる。しか
し、50~60%ラムノリピド溶液を得るために、油状物質と固体を、例えば遠心分離を
使用して分離する。遠心分離後、固体が底に得られ、油状物質は中間にあって、一方、水
性上部層は容器の上部にある。次いで、固形体を、油状液体のラムノリピド含有相から分
離し、その生成物が溶解するpH約7.0に達するまで水酸化ナトリウムなどの固体塩基
で処理する。
体から形成されたペレットから液体最終生成物を取り出すことである。最終の液体生成物
は50~60%のラムノリピドであり、本発明の一部である。この液体は、凍結乾燥(フ
リーズドライ)して乾燥固体製品を製造することができ、これも本発明の一部である。
ピドを単離する方法
この方法は、50~60%ラムノリピド溶液を製造するための実施例5、「pHシフト
を使用する、50~60%ラムノリピド溶液を製造するための有機溶媒を使用しない濃縮
方法」に記載の方法の変更形態であるが、溶液は酸沈殿後に得られる油状層を含み、した
がってラムノリピドの回収が高められることから、より高い収率にある。
緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)由来のラムノリピドおよびバイオマスを含有する発酵
ブロスを開始とする。まず、遠心分離を少なくとも7500gで少なくとも5分間行う。
次いで、清澄なブロス(CB)を微生物細胞(固体)から分離し、蒸気オートクレーブに
より滅菌する。次いで、CBは、遠心分離またはろ過に先立ち好ましくは一晩沈降させ、
沈降中に沈殿した追加のあらゆる固形体を除去する。
2.1に酸性化する。この酸性化した清澄なブロスは本発明の一部である。沈降または遠
心分離の後、水層を固体層からデカントする。次いで、pHが約7.0に達するまで、固
体を水酸化ナトリウムなどの固体塩基で処理する。その結果、50~60%のラムノリピ
ドを有する液体が生じる。この液体を、凍結乾燥(フリーズドライ)して、乾燥固体製品
を製造することができる。
ることにより、さらに処理することができる清澄なブロス(CB)を製造する。このこと
によって、発酵ブロスの固体/液体分離が困難になるおそれがあるという問題が解決され
る。
本発明は次の実施態様を含む。
[1]1種または複数のラムノリピドを含む組成物を得るための、有機溶媒を使用しない方法であって、
(a) 少なくとも1種のラムノリピド(RL)を含む水性培地を用意するステップと、
(b) (a)において用意した前記培地の非ろ過ベースの滅菌を行うステップと、
(c) (b)の前記滅菌培地においてRL含有相を不用物から分離して、前記組成物を得るステップと
を含み、場合により、
(1)ステップ(a)の後であってステップ(b)の前に、ステップ(a)において用意した前記培地から固体不用物を除去するステップ、および/または
(2)滅菌ステップ(b)の後であって分離ステップ(c)の前に、ステップ(a)の前記滅菌培地を熟成させるステップ、および/または
(3)ステップ(c)の後に、流体を、分離したRL含有相から場合により除去して、固体組成物を得るステップ、および/または
(4)前記滅菌ステップの前および/または後に、用意した培地を脱色および/もしくは脱臭するステップ
をさらに含む、方法。
[2]ステップ(a)の後であってステップ(b)の前、および/またはステップ(b)の後であってステップ(c)の前に、
(1)ステップ(a)において用意した前記培地を熟成させて、熟成されかつ滅菌された培地を得るステップをさらに含み、
ステップ(a)の後であって前記培地が(1)において熟成される前に、固体不用物がステップ(1)において用意した培地から場合により除去される、上記[1]に記載の方法。
[3]前記培地が約0~30℃の間にて少なくとも約1日間、熟成される、上記[2]に記載の方法。
[4]前記滅菌が、熱処理、化学処理および/または照射による、上記[1]から[3]に記載の方法。
[5]前記化学処理が酸性化処理および/または過酸化物処理による、上記[4]に記載の方法。
[6]ステップ(b)の前にステップ(a)で用意した前記培地を熟成させるステップと、
(b)前記熟成された培地を滅菌するステップと、
(c)前記滅菌された培地においてRL含有相を不用物から分離するステップとを含み、場合により、
(c)(1)前記RL含有相をさらに滅菌するステップと、
(c)(2)前記滅菌したRL含有相においてRL含有相を不用物から分離して、前記組成物を得るステップと
をさらに含む、上記[1]から[5]に記載の方法。
[7]ステップ(b)における前記滅菌ステップが、化学処理および/または照射処理によるものであり、ステップ(c)(2)における前記滅菌ステップが熱処理によるものである、上記[6]に記載の方法。
[8]得られたラムノリピドを含む前記組成物が少なくとも約5重量%ラムノリピドを含む清澄なブロスである、上記[1]から[6]に記載の方法。
[9]前記脱色および/または脱臭ステップが化学的処理および/または照射処理によるものである、上記[1]に記載の方法。
[10]前記方法において、前記方法が、
(i)用意した前記培地を滅菌する前に、ステップ(a)において用意した前記培地から固体不用物を除去するステップをさらに含み;
前記方法において、ステップ(a)において用意した前記培地が、前記培地を酸処理することによってステップ(b)において滅菌され、得られた前記酸性培地が固体相、液体相および油性相を含み、少なくとも液体相が除去され、ステップ(c)の前に固体相および場合により油性相が中和されて中和溶液が得られ、
ここで、前記の固体相および油性相が別々に中和されて別々の溶液を得るか、または前記の固体相および油性相が合わされ、前記合わされた固体相および油性相が中和されて中和溶液が得られ、
ステップ(c)において、不溶性不用物質が前記溶液から除去されてラムノリピドを含む前記組成物が得られ、前記ラムノリピドを含む組成物は少なくとも約30重量%ラムノリピドを含む濃縮された清澄なブロスであり;
前記方法は、場合により、前記培地がステップ(b)において酸で処理される前および/または後に追加の滅菌ステップをさらに含み;
前記方法は、場合により、
(1)前記追加の滅菌ステップの前および/または後に、不溶性不用物を前記溶液から除去するための追加の分離ステップ、および/または
(2)滅菌後に、前記滅菌して濃縮した清澄なブロスを脱色および/または脱臭するステップ、および/または
(3)ステップ(c)において得られた前記溶液から流体を除去するステップ、および/または
(4)ステップ(c)において得られた前記溶液から水を除去するステップ
をさらに含む、上記[1]に記載の方法。
[11]前記追加の滅菌ステップの前および/または後に、用意した前記培地を熟成させるステップをさらに含む、上記[10]に記載の方法。
[12]前記組成物がモノラムノリピドおよびジラムノリピドを含み、モノラムノリピド:ジラムノリピドの比が、約35:65から約55:45である、上記[1]から[11]に記載の方法。
[13]上記[10]から[12]に記載の方法により得ることができる中和溶液を含む組成物。
[14]上記[1]から[12]に記載の方法により得ることができる脱色および/または脱臭培地を含む組成物。
[15]上記[1]から[12]に記載の方法により得ることができる熟成された培地を含む組成物。
Claims (8)
- 1種または複数のラムノリピドを含む組成物を得るための、有機溶媒を使用しない方法であって、前記ラムノリピドを含む組成物は少なくとも30重量%ラムノリピドを含む濃縮された清澄なブロスであり、
(a) 少なくとも1種のラムノリピド(RL)を含む水性培地を用意するステップと、
(b) ステップ(a)において用意した前記培地から固体不用物を除去するステップと、
(c) ステップ(b)で得られた培地を酸で処理して酸性培地を得るステップであって、得られた前記酸性培地がラムノリピド含有相および液体相を含むステップと、
(d) ステップ(c)で得られた液体相を除去するステップと、
(e) ステップ(c)で得られたラムノリピド含有相を中和して中和溶液を得るステップと、
(f) ステップ(e)における前記中和溶液から不溶性不用物質を除去して前記組成物を得るステップと
を含む、方法。 - ステップ(c)において前記培地が酸で処理される前および/または後に、滅菌ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記滅菌ステップの前および/または後に、不溶性不用物を前記培地から除去するための追加の分離ステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
- 滅菌後に、前記培地を脱色および/または脱臭するステップをさらに含む、請求項2又は3に記載の方法。
- 前記滅菌ステップの前および/または後に、前記培地を熟成させるステップをさらに含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(f)において得られた前記溶液から水を除去するステップをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ラムノリピド含有相が固体相および場合により油性相を含み、前記固体相および油性相が別々に中和されて別々の溶液が得られる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ラムノリピド含有相が固体相および場合により油性相を含み、前記固体相および油性相が合わされ、前記合わされた固体相および油性相が中和されて中和溶液が得られる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
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