JP6439768B2 - 運動インストラクション装置、システム、方法およびプログラム - Google Patents
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好ましくは、2種類以上の特徴量のうちの1つは、利用者の運動量の仮想相手の運動量との相対的な差を含む。
図1は、実施の形態1にかかる運動インストラクションシステム1の全体構成を概略的に示す図である。運動インストラクションシステム1(以下、システム1と称する)は、トレッドミル200、人体の動きを非接触形式で検出するセンサ50および制御コンピュータ100(図2を参照)を備える。トレッドミル200は、利用者10が屋内でランニングまたはウォーキングを行うために使用する機器である。制御コンピュータ100は、トレッドミル200に内蔵されてもよく、またはトレッドミル200の外部に備えられてもよい。その場合には、トレッドミル200は、外部の制御コンピュータ100と有線または無線により通信する。
図2は、図1の制御コンピュータ100のハードウェア構成を模式的に示す図である。図2を参照して、制御コンピュータ100は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)110と、記憶部としてのメモリ112およびハードディスク114と、時間を計時し計時データをCPU110に出力するタイマ113と、入力インタフェイス118と、ディスプレイ122を制御する表示コントローラ120と、通信インタフェイス124と、データリーダ/ライタ126とを含む。これらの各部は、バス128を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
図3は、実施の形態1にかかる制御コンピュータ100の機能の構成を模式的に示す図である。図3を参照して、制御コンピュータ100は、利用者10の身体の動きの変化量である時系列データ107を取得する取得部130と、取得される時系列データ107が示す動きの変化量から、複数種類の運動の特徴量を検出する検出部131と、ディスプレイ122の画像を表示させるための制御データ108を生成するデータ生成部132とを備える。データ生成部132は、記憶部300に記憶された情報を検索し、検索の結果に基づき制御データ108を生成する。
検出部131は上記の疲労度を検出する。疲労度の検出方法を説明する。図4と図5は、トレッドミル200での運動時における利用者10の頭または腰の位置の時系列の変化を示す図である。図4は、平常時(疲労していないとき)の頭または腰の位置の時系列の変化を示し、図5は疲労時の頭または腰の位置の時系列の変化を示す。図4と図5は発明者の実験データに基づくものである。このデータから、発明者は、トレッドミル200で歩行またはランニング中は疲労すると利用者10のフォーム(姿勢)が変化して腰または頭がふらつくとの知見を得た。
図6は、記憶部300に格納されるクラステーブル301の構成の一例を示す図である。クラステーブル301は、2種類以上の特徴量からなる組が示す異なる値のそれぞれに対応して仮想相手の出力態様を制御するための情報が登録されるテーブルである。
制御情報群302は、クラステーブル301のクラスA,クラスBおよびクラスCのそれぞれに対応して、上記のアルゴリズムのデータを有する。アルゴリズムのデータは、例えばアルゴリズムのプログラム(実行可能なコードなど)を含む。
図7は、実施の形態1にかかる仮想相手の表示の一例を示す図である。ディスプレイ122には、データ生成部132から出力される制御データ108に従う画像が表示される(図7参照)。図7では、仮想の道12Bを利用者10と仮想相手が破線矢印方向に向けてジョギングしており、仮想相手のキャラクタ画像12Aの背中側が表示されている、すなわち仮想相手が利用者10よりも先行している状態が表示されている。
図8は、実施の形態1にかかる運動インストラクション処理の全体を示すフローチャートである。図9、図11および図14は、図8のステップS11の具体的な処理を示すフローチャートである。これらフローチャートの処理はプログラムとして制御コンピュータ100の記憶部(メモリ112、ハードディスク114、メモリカード123など)に格納されている。CPU110は、記憶部からプログラムを読出し、実行する。これらフローチャートを参照して、運動インストラクション処理を説明する。
図9は、図8のステップS9においてクラスAが読出された場合に、ステップS11で実施される処理のフローチャートである。図10は、図9の処理における利用者10と仮想相手の位置関係を模式的に示す図である。このクラスAのアルゴリズムは、利用者10に負荷を与えるように仮想相手を運動させる(すなわち、キャラクタ画像12Aを変化させる)ための制御データ108を生成するものである。ここでは、仮想相手によって利用者10に与えられる負荷は、仮想相手のピッチCが大きくなることを含む。
図11は、図8のステップS9においてクラスBが読出された場合に、ステップS11で実施される処理のフローチャートである。図12は、図11の処理で参照されるテーブルTBの一例を示す図である。図13は、図11の処理における利用者10と仮想相手の位置関係を模式的に示す図である。このクラスBのアルゴリズムは、利用者10の負荷を調整し得るように仮想相手を運動させる(すなわち、キャラクタ画像12Aを変化させる)ための制御データ108を生成するものである。
図14は、ステップS9においてクラスCが読出された場合に、ステップS11で実施される処理のフローチャートである。図15は、図14の処理における利用者10と仮想相手の位置関係を模式的に示す図である。このクラスCのアルゴリズムは、利用者10の負荷を軽減する(緩める)ように仮想相手を運動にさせる(すなわち、キャラクタ画像12Aを変化させる)ための制御データ108を生成するものである。
上記の実施の形態1では、仮想相手は一人であったが、二人以上を設定してもよい。二人以上の仮想相手を設定する場合において、ピッチCが仮想相手どうしで異なるように変更してもよい。
実施の形態1の特徴量に、利用者10のランニング(または歩行)のうまさ(上手)を含めてもよい。図16は、トレッドミル200でのランニング時における利用者10の手の繰返し動作の周期的な変化を示す図である。図16を参照して、検出部131によるランニングのうまさの検出方法を説明する。図16の太い実線161はランニングがうまい利用者10から測定される手の繰返し動作の周期を示す。また、細い実線162はランニングが上手くない(下手な)利用者10から測定される手の繰返し動作の周期を示す。図16の破線163は、平均的な手の繰返し動作の周期を示す。図16は発明者の実験データに基づくものである。このデータから、発明者は、トレッドミル200で歩行またはランニングがうまい利用者10の手の繰返し動作の周期は実線161に示すようにおおよそ一定の周期であるのに対して、上手くない利用者10の手の繰返し動作の周期は実線162に示すように周期は一定ではなく大きく変動するとの知見を得た。したがって、ランニング時に検出される時系列データ107が示す手の繰返し動作の周期を特徴量として用いた場合であっても、運動のモチベーションを維持できる制御データ108を生成することができる。
図17は、記憶部300に格納されるクラステーブル301の変形例を示す図である。図17のクラステーブル301は、(ランニングがうまい、ランニングが上手くない、疲労度)からなる組合せが示される。この組が示す異なる値のそれぞれに対応して、キャラクタ画像12Aの出力(表示)を制御するための情報を示すクラスA、クラスBおよびクラスCのいずれかが登録されている。図17では「ランニングがうまい」の特徴量は、図16の周期性が実線161のように略一定周期であることを示す。また「ランニングがうまくない」の特徴量は、ピッチUが閾値以下であることを示す。
実施の形態2では、利用者10は卓球を行うロボット60を相手に、卓球を実施する。ロボット60は、ラケットを回動させるための駆動部62(後述の図20を参照)を有する。図18は、実施の形態2にかかる運動インストラクションシステム1Aの構成図である。運動インストラクションシステム1A(以下、システム1Aと称する)は、ディスプレイ122を備えるロボット60、センサ50および制御コンピュータ100Aを備える。制御コンピュータ100Aは、ロボット60に内蔵されてもよく、またはロボット60の外部に備えられてもよい。その場合には、ロボット60は、外部の制御コンピュータ100Aと有線または無線により通信する。制御コンピュータ100Aは、図2に示すものと同様のハードウェア構成を有する。
図19は、実施の形態2にかかる制御コンピュータ100Aの機能の構成を模式的に示す図である。図19を参照して、制御コンピュータ100Aは、センサ50から時系列データ107Aを取得する取得部130Aと、取得される時系列データ107Aが示す動きの変化量から、複数種類の運動の特徴量を検出する検出部131Aと、記憶部300Aの検索の結果に基づく制御データを生成するデータ生成部132Aとを備える。制御データは、ディスプレイ122に画像を表示するための表示データ108Aと、駆動部62を制御するための駆動データ108Bとを含む。
検出部131は、時系列データ107Aを分析して、分析の結果に基づき、運動の特徴量を検出する。運動の特徴量として、たとえば運動のピッチ、疲労度、利用者10がうまいか否かのデータを検出する。
図20は、図18のロボット60のラケットW1を回動するための構成を概略的に示す図である。ロボット60は、ラケットW1を把持して自在に回動するアーム63、アーム63を回動させるための駆動部62、および駆動部62を制御するコントローラ61を備える。ロボット60はセンサ(図示せず)により撮像し、撮像画像の解析によりボールの移動軌跡を検出する。ラケットW1の回動量(回動の角度、方向など)は、検出された移動軌跡に従い制御される。ここでは、説明を簡単にするために、ボールの移動軌跡の検出と、移動軌跡に基づくロボット60の制御についての説明は省略する。
図21は、実施の形態2にかかる運動インストラクション処理の全体を示すフローチャートである。図22は、実施の形態2にかかるクラステーブル301Aの一例を示す図である。図21のフローチャートの処理はプログラムとして制御コンピュータ100Aの記憶部(メモリ112、ハードディスク114、メモリカード123など)に格納されている。CPU110は、記憶部からプログラムを読出し、実行する。これらフローチャートを参照して、運動インストラクション処理を説明する。
実施の形態2の特徴量は、上記の疲労度,卓球がうまい等に限定されず、この変形例で示される他の特徴量であってもよい。図23は、実施の形態2の変形例を表形式で説明する図である。図24〜図26は、図23の特徴量の検出方法を模式的に示す図である。
実施の形態3では、上記の各実施の形態における処理を制御コンピュータ100,100AのCPU110に実行させるためのプログラムプログラムが提供される。このようなプログラムは、制御コンピュータ100,100Aに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM、RAMおよびメモリカード123などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、制御コンピュータ100,100Aに内蔵するハードディスク114などの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、図示しないネットワークから通信インタフェイス124を介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
各実施の形態においては、利用者10の運動の仮想相手を用いて運動インストラクションを行う装置は、運動時の利用者の身体の動きの変化を取得する取得部130,130Aと、取得される動きの変化から、複数種類の動きの特徴量を検出する検出部131,131Aと、2種類以上の特徴量の値の組であって、異なる値の組のそれぞれに対応して仮想相手の出力を制御するための情報を記憶するための記憶部300,300Aと、検出部により検出された2種類以上の特徴量の値の組に対応した記憶部の情報から、仮想相手の動きを制御するための制御データを生成するデータ生成部132,132Aと、を備える。
Claims (9)
- サーボモータ駆動の機器を含む運動の仮想相手を用いて運動インストラクションを行う装置であって、
前記運動時の利用者の姿勢の経時変化を示す身体の動きの変化を取得する取得部と、
取得される前記動きの変化から、複数種類の動きの特徴量を検出する検出部と、
2種類以上の前記特徴量の値の組であって、異なる値の組のそれぞれに対応して前記仮想相手の出力を制御するための情報を記憶するための記憶部と、
前記検出部により検出された前記2種類以上の特徴量の値の組に対応した前記記憶部の情報から、前記サーボモータへの指令値を含む前記仮想相手の動きを制御するための制御データを生成するデータ生成部と、を備える、運動インストラクション装置。 - 前記仮想相手は、画像を含み、
前記仮想相手の動きは、前記画像を表示する場合の前記画像の変化を含む、請求項1に記載の運動インストラクション装置。 - 前記2種類以上の特徴量のうちの1つは、前記利用者の疲労度を含む、請求項1または2に記載の運動インストラクション装置。
- 前記2種類以上の特徴量のうちの1つは、前記利用者の運動量の前記仮想相手の運動量との相対的な差を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の運動インストラクション装置。
- 前記制御するための情報は、前記制御データを生成するために前記データ生成部により実行されるアルゴリズムを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の運動インストラクション装置。
- 前記制御するための情報は、前記制御データを生成するための処理に用いるパラメータ
の情報を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の運動インストラクション装置。 - 身体の動きを測定するセンサと、
サーボモータ駆動の機器を含む運動の仮想相手を用いて運動インストラクションを行う装置と、を備え、
前記装置は、
前記センサの出力から、前記運動時の利用者の姿勢の経時変化を示す身体の動きの変化を取得する取得部と、
取得される前記動きの変化から、複数種類の動きの特徴量を検出する検出部と、
2種類以上の前記特徴量の値の組であって、異なる値の組のそれぞれに対応して前記仮想相手の出力を制御するための情報を記憶するための記憶部と、
前記検出部により検出された前記2種類以上の特徴量の値の組に対応した前記記憶部の情報から、前記サーボモータへの指令値を含む前記仮想相手の動きを制御するための制御データを生成するデータ生成部と、を含む、システム。 - サーボモータ駆動の機器を含む運動の仮想相手を用いた運動時の利用者の姿勢の経時変化を示す身体の動きの変化を取得するステップと、
取得される前記動きの変化から、複数種類の動きの特徴量を検出するステップと、
2種類以上の前記特徴量の値の組であって、異なる値の組のそれぞれに対応して前記仮想相手の出力を制御するための情報を記憶する記憶部から、検出された前記2種類以上の特徴量の値の組に対応した前記記憶部の情報を検索するステップと、
検索された情報から、前記サーボモータへの指令値を含む前記仮想相手の動きを制御するための制御データを生成するステップと、を含む、方法。 - サーボモータ駆動の機器を含む運動の仮想相手を用いた運動インストラクションの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記方法は、
運動時の利用者の姿勢の経時変化を示す身体の動きの変化を取得するステップと、
取得される前記動きの変化から、複数種類の動きの特徴量を検出するステップと、
2種類以上の前記特徴量の値の組であって、異なる値の組のそれぞれに対応して前記仮想相手の出力を制御するための情報を記憶する記憶部から、検出された前記2種類以上の特徴量の値の組に対応した前記記憶部の情報を検索するステップと、
検索された情報から、前記サーボモータへの指令値を含む前記仮想相手の動きを制御するための制御データを生成するステップと、を含む、プログラム。
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