以下、図を参照しながら、この発明による装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明による装置、方法、プログラムを、例えば、携帯型ハードディスクプレーヤ、携帯型MD(Mini Disc(登録商標))プレーヤ、音楽データ(楽曲データ)の再生機能を備えた携帯電話端末などの携帯型の音響再生装置(音楽再生装置)に適用した場合を例にして説明する。
[第1の実施の形態]
[音響再生装置の構成と基本動作について]
図1は、この実施の形態の音響再生装置を説明するためのブロック図である。この実施の形態の音響再生装置は、上述もしたように、携帯型のものであり、小型化、軽量化が図られ、衣服のポケットなどに収納するなどして気軽に持ち運んで利用することができるものである。したがって、ウォーキングやジョギングといった運動をしながら音楽を再生して聴取する場合に用いて好適なものである。
図1に示すように、この実施の形態の音響再生装置は、制御部10、音楽情報記憶装置部21、音楽再生データ生成装置部22、運動情報解析回路23、運動情報センサ24、音声信号出力処理部31、スピーカ32、表示回路33、表示部34、キー操作部41、マイクロホン(図1においてはマイクと記載。)42、音声信号入力処理部43、外部端子51、I/F(インターフェース)52、記憶装置部53、通信I/F61、送受信回路62、送受信アンテナ63を備えたものである。
制御部10は、この音響再生装置の各部を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13が、CPUバス14を通じて接続されて構成されたものである。ここで、CPU11は、プログラムを実行し、これに応じて生成される制御信号を各部に供給することによって各部を制御することができるものであり、制御の主体となるものである。ROM12は、CPU11によって実行される種々のプログラムや処理に必要となる種々のデータなどを記憶保持するものである。また、RAM13は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域(ワークエリア)として用いられるものである。
音楽情報記憶装置部21は、記録媒体に記録されている音楽データを読み出したり、記録媒体に対して音楽データを書き込んだりする処理を行う装置部分である。記録媒体には、ハードディスク、MD(Mini Disc(登録商標))などの光磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、半導体メモリー、半導体メモリーが用いられて形成されたICカードメモリー、磁気テープなどの種々のものがあり、記録媒体が例えばハードディスクの場合には、音楽情報記憶装置部21はハードディスクドライブに相当し、記録媒体が光ディスクの場合には、音楽情報記憶装置部21は光ディスクドライブに相当する。
音楽再生データ生成装置部22は、制御部10からの制御に応じて、再生する音楽データ(楽曲データ)についての種々の処理を行うものである。具体的には後述もするが、音楽情報記憶装置部21に記憶されている複数の音楽データの中から再生する音楽データを選択したり、再生する音楽データの再生順序を決定したり、再生する音楽データの再生テンポを調整したりするなどの処理を行う部分である。
運動情報解析回路23は、制御部10等からの制御に応じて、使用者の運動に関する解析処理等を行う部分である。後述もするが、運動情報解析回路23は、キー操作部41を通じて入力される使用者の身長、体重、性別などの個人プロフィール情報と、再生された音楽データの再生時間やテンポなどの特性情報に基づいて、音楽データを再生することにより提供された音楽に合わせて使用者が所定の運動を行った場合に、運動量はどれ位かを算出する。
また、運動情報解析回路23は、キー操作部41を通じて目標とする運動量が入力された場合には、入力された運動量の運動を行う場合の運動の強度や運動時間(運動を継続して行うべき時間)などを算出する機能を有する。また、運動情報解析部23は、運動情報センサ24からの検出出力の供給を受けて、使用者の実運動量を算出することもできるものである。
なお、図1において、二重線のブロックで示した音楽再生データ生成装置部22、運動情報解析回路23の機能は、制御部10において実行されるプログラムによっても実現することができる。すなわち、音楽再生データ生成装置部22、運動情報解析回路23の機能は、制御部10が機能して実現することも可能である。
運動情報センサ24は、加速度センサ、ショックセンサ、圧力センサ、帯電位センサ、歪みセンサ、測距センサ、電流センサ、温度センサなどの種々のセンサの内の1つ以上を用いて、使用者が運動を行っている場合にこれを検出したり、あるいは、使用者の体温の変化や脈拍の変化などを検出したりするなどのことができるものである。これらの検出出力が、上述もしたように、運動情報解析回路23に供給され、実運動量の算出などに用いられることになる。この実施の形態において、運動情報センサ24は、例えば、ショックセンサが用いられ、ウォーキングやジョギングのテンポなどを検出することができるようにされている。
音声信号出力処理部31は、この実施の形態の音響再生装置においては、制御部10を通じて供給される再生対象の音声データ(デジタルデータ)の供給を受けて、これをD/A(Digital/Analog)変換するなどして出力用のアナログ音声信号を形成するものである。音声信号出力処理部31からのアナログ音声信号は、スピーカ32に供給され、スピーカ32からは、これに供給されたアナログ音声信号に応じた音声が放音するようにされる。
なお、図示しないが、音声信号出力処理部31には、音声出力端子が接続するようにされており、これにヘッドホンやイヤホンが接続された場合には、音声信号出力処理部31からのアナログ音声信号が当該音声信号出力端子を通じて、これに接続されたヘッドホンやイヤホンに供給され、ヘッドホンやイヤホンを通じて再生音声を聴取することもできるようにされる。このように、音声出力端子にヘッドホンやイヤホンが接続されている場合には、スピーカ32からは再生音声は放音しないようにされる。
表示回路33は、制御部10からの制御に応じて、表示部34の表示画面に表示する画像を形成するものである。この場合、表示部34は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示素子が用いられたものであり、比較的に大きな表示画面を備え、種々の情報を表示することができるものである。この表示部34の表示画面には、制御部10の制御に応じて、操作ガイダンス、エラーメッセージ、再生音楽のタイトル、その他の種々の文字情報や画像情報等が表示するようにされる。
キー操作部41は、複数の操作キーやファンクションキーを備え、音楽再生の開始や終了、再生する音楽の選択、個人プロフィール情報、目標運動量など、この音響再生装置に対して与えるべき指示や情報等の入力を受け付ける部分である。また、マイクロホン42は、音声を収音して、これを電気信号に変換して取り込むものである。マイクロホン42によって収音された音声に応じたアナログ音声信号は、音声信号入力処理部43に供給され、ここでA/D(Analog/Digital)変換などが施され、制御部10を通じて音楽情報記憶装置部21の記録媒体に記録するなどのことができるようにされる。
外部端子(外部入出力端子)51は、外部機器との接続端子であり、例えば、他の音響再生装置から音声データの供給を受けて、これを取り込むようにしたり、逆に、この実施の形態の音響再生装置から他の外部機器に音楽データを供給したりすることができるようにしている。なお、I/F52は、外部端子を通じて供給を受けたデータをこの実施の形態の音響再生装置に取り込んで、これを処理することができる形式の音声データに変換したり、逆に、他の機器に出力すべき音声データから出力可能な形式の音声データに変換したりするなどの処理を行うものである。
記憶装置部53は、後述もするが、保存しておくべきデータ、例えば、再生された音声データの識別情報、その音声データの特性情報、使用者の個人プロフィール情報、算出される運動量情報等の種々の情報を記憶保持することができるものである。また、この記憶装置部53に音楽データを記憶させるようにするなどのことももちろん可能である。
なお、記憶装置部53は、上述した音楽情報記憶装置部21と同様に、記録媒体に記録されている種々のデータを読み出したり、記録媒体に対して種々のデータを書き込んだりする処理を行う装置部分である。記録媒体には、ハードディスク、MD(Mini Disc(登録商標))などの光磁気ディスク、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、半導体メモリー、半導体メモリーが用いられて形成されたICカードメモリー、磁気テープなどの種々のものがあり、記録媒体が例えばハードディスクの場合には、記憶装置部53はハードディスクドライバに相当し、記録媒体が光ディスクの場合には、記憶装置部53は光ディスクドライバに相当する。
また、この実施の形態の音響再生装置は、通信I/F(インターフェース)61を備え、例えば、インターネットなどのネットワーク100に接続して、目的とする音楽データやその音楽データの特性情報等の送受を行うことができるようにしている。また、送受信回路62、送受信アンテナ63を通じて、例えば、無線LAN(Local Area Network)などに接続することによって、音楽データやその特性情報等を取得することもできるようにされる。
そして、キー操作部41を通じて受け付ける使用者からの指示入力に応じて、制御部10は各部を制御し、通信I/F61、あるいは、外部端子51及びI/F51、あるいは、送受信回路62及び送受信アンテナ63を通じて供給を受ける音楽データやその音楽データの総再生時間、テンポ、ジャンル、曲調などの音楽データの特性情報を制御部10を通じて音楽情報記憶装置部21の記録媒体に記録することができるようにされている。
そして、通常は、音楽情報記憶装置部22に音楽データとして記憶保持されている音楽(楽曲)の一覧表が、制御部10によって形成され、これが表示回路33を通じて表示部34の表示画面に表示され、その表示された音楽の一覧表示の中から、キー操作部41を通じて再生する音楽データを選択することにより、その音楽データを再生することができるようにされる。
この場合、制御部10は、キー操作部41を通じて受け付けた音楽データの選択情報を含む再生指示に応じて、音楽情報記憶装置部21から目的とする音楽データを読み出し、これを音声信号出力処理部31に供給する。このように、音声信号出力処理部31に音声データが供給されると、上述もしたように出力用のアナログ音声信号が形成され、スピーカ32、あるいは、図示しない外部出力端子に接続されたヘッドホンやイヤホンを通じて目的とする音楽データを再生して、これにより放音される音楽を聴取することができるようにしている。
そして、この実施の形態の音響再生装置においては、以下に詳しく説明するように、キー操作部41を通じて、使用者の体重、身長、性別、年齢などの個人プロフィール情報が入力された場合であって、音楽データが再生された場合には、個人プロフィール情報と再生された音楽データの再生時間、テンポなどの特性情報とに基づいて、当該音楽データに応じた音楽に呼応してウォーキングやジョギングなどの所定の運動を行った場合の運動量が運動情報解析回路23で算出される。そして、音楽データの再生終了時などにおいて、その算出された運動量情報を、表示回路33を通じて、表示部34に表示し、使用者に提供できるようにしている。
また、この実施の形態の音響再生装置の場合には、運動情報センサ24を備えており、この運動情報センサ24を通じて使用者が運動したことを検出した場合には、その検出出力が運動情報解析回路23に供給され、使用者の実運動量を算出することもできる。この実運動量についても、表示部34の表示画面に表示して、使用者に提供することができる。
このように、使用者が行った運動の量を簡単かつ正確に算出し、これを使用者に提示できるようにすることによって、音楽を聴きながらどのくらい運動すると、どのくらいの運動量になり、どれくらい運動すべきかなど、運動を継続して行う動機付けを明確に行うことができるようにしている。
さらに、以下に詳しく説明するように、キー操作部41を通じて、目標とする運動量が入力された場合には、運動情報解析回路23の機能により必要な運動時間および運動強度などが算出され、その結果をもとにして音楽再生データ生成装置部22が音楽情報記憶装置部21に記憶保持されている音楽データから再生する音楽データを選択する。そして、選択した音楽データの再生テンポ、再生する音楽データの組み合わせ(再生順序)、各音楽データの再生繰り返し回数などを決定し、その決定したとおりに音楽データを再生し、再生される音楽に呼応して運動することによって、目的とする運動量の運動を無理なく行うことができるようにしている。
また、運動を行った場合に、再生した音楽データの識別情報、再生時間、再生回数、個人プロフィール情報、運動量情報などの情報の1つ以上を履歴情報として、記憶装置部53に記憶保持するようにしておくことにより、運動終了後において、記憶保持するようにした情報を解析することができるようにしている。例えば、運動量情報を記憶装置部53に蓄積しておくようにすれば、日々どのように運動を行った、運動量のトータルはどれ位かなどの情報を得ることができるようにしている。
[運動を行うために再生した音楽データの特性情報を用いて、使用者が行った運動量を求める場合について]
次に、図2〜図5を参照しながら、この実施の形態の音響再生装置で音楽データを再生して得られる音楽に合わせるようにして、使用者がウォーキングやジョギングなどの運動を行った際に、使用者の運動量を再生した音楽データの特性情報を用いて求める場合の処理について説明する。
図2は、この実施の形態の音響再生装置を使用して運動をした際に、運動量を再生した音楽データの特性情報に基づいて求める場合の制御フローを示したものである。この図2に示す処理は、主に制御部10によって実行されるものである。この実施の形態の音響再生装置の制御部10は、まず、キー操作部41を通じて、使用者の運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)、年齢、性別などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS101)。
次に、音響再生装置の制御部10は、使用者が行おうとしている運動の種類(種別)を示す情報のキー入力を受け付け、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS102)。ここで、運動の種類を示す情報(運動情報)は、ウォーキング、ジョギング、ランニングなどの別を示す情報である。この後、音響再生装置の制御部10は、再生可能な音楽データのタイトルや、再生時間、テンポなどの特性情報を取得して、これを例えば表示部34に一覧表示するなどして、使用者に提供する(ステップS103)。
このステップS103において、再生可能な音楽データのタイトルや特性情報は、例えば、音楽情報記憶装置部21の記録媒体(記録メディア)から読み出して取得するようにしたり、また、通信I/F61を介してネットワークに接続し、ネットワーク上のサーバー装置に形成されたデータベースから取得するようにしたりすることが可能である。なお、ネットワーク上のデータベースから、この音響再生装置において再生可能な音楽データのタイトルや特性情報を取得する場合には、再生可能な音楽データの識別情報に基づいて検索し、取得することができるようにされる。
また、音楽情報記憶装置部21の記録媒体に記憶保持される音楽データ自身についても、CDなどのメディアから取得したり、ネットワーク上のデータベースから、通信I/F61や、送受信アンテナ63、送受信回路62を通じて取得したり、外部端子51、I/F52を通じて外部機器から取得したりすることができる。
また、ステップS103において、表示部34の表示画面に表示される再生可能な音楽データの一覧表(再生楽曲情報)は、例えば、図3に示すように、再生可能な音楽データ(楽曲データ)のタイトル(曲目)、再生時間(演奏時間、(図においては「長さ」と記載。))、テンポ(音楽信号の速さであり、この実施の形態においては、1分間あたりの拍の数。)などからなるものである。
そして、制御部10は、キー操作部41を通じて、使用者が再生を希望する音楽データの選択入力を受け付け、これに応じて再生する音楽データを決定する(ステップS104)。この場合、再生可能な音楽データのすべてを再生する場合には不要であるが、制御部10は、再生する音楽データとして決定したものの一覧表(再生楽曲リスト)を、表示回路33を通じて表示部34の表示画面に表示するようにする。
図4は、再生楽曲リストの一例を説明するための図である。例えば、最初から最後まで、一定の強度の運動を比較的長く継続して行いたい場合には、同じ音楽データを繰り返し再生するようにすればよい。そして、例えば、曲Aを50回繰り返し再生するように決定した場合には、制御部10は、図4Aに示したように、再生する音楽データのタイトル、再生時間(図4においては「長さ」と記載。)、曲テンポ、再生回数からなる再生楽曲リスト1を形成し、これを表示回路33を通じて表示部34の表示画面に表示し、使用者に通知する。
この図4Aに示した再生楽曲リスト1により、1回あたりの再生時間(曲Aの長さ)が1分11秒で、テンポが100である曲Aが、50回連続して再生するように決定されたことが使用者に通知することができるようにされる。そして、曲Aの長さは1分11秒であるので、これが50回繰り替えされることにより、約60分間、曲Aが繰り返し再生され、曲Aに合わせて運動を行うことにより、所定の強度の運動を約60分間継続して行うように使用者を誘導することができる。
また、運動の強度を徐々に上げていき、途中で一定に保ち、その後徐々に下げていくようにしたい場合もある。このような場合には、まず、テンポが比較的に遅い音楽データの再生から徐々にテンポの速い音楽データの再生を行うようにし、所定のテンポの音楽データの再生を一定期間継続した後に、テンポの速い音楽データの再生から徐々にテンポの遅い音楽データの再生を行うようにする。
具体的には、図4Bに示すように、曲Aを5回→曲Cを1回→曲Bを1回→曲Dを1回→曲Eを30回→曲Bを2回→曲Cを1回→曲Fを1回というように、順次に再生を行うように決定することによって、上述したように、運動強度を徐々に上げていき、その後、一定に保った後に、徐々に下げていくとう、運動強度の強弱のコントロールを自然と行うことができるように使用者を誘導することができる。
このように、キー操作部41を通じて受け付ける使用者からの指示入力に応じて、この実施の形態の音響再生装置においては、再生する音楽データとその再生回数や再生順序を、キー操作部41を通じて受け付ける使用者からの操作入力に応じて決定することができるようにしている。
そして、ステップS104の処理により、再生する音楽データ、再生回数、再生順序などが決定された後、制御部10は、キー操作部41を通じて再生開始指示入力を受け付けると、ステップS104に再生するものとして決定された音楽データの再生を開始する(ステップS105)。使用者は、ステップS105の処理により再生される音楽に合わせて、ウォーキングやジョギングなどの所定の運動を行うことにより、無理なく、運動を継続して行うことができるようにされる。
そして制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS106)。ステップS106の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として、記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS107)、ステップS106からの処理を繰り返す。
ステップS106の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS107において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と、ステップS101、ステップS102の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS108)。
この実施の形態の音響再生装置においては、詳しくは後述もするように、再生される音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行った場合における、運動時間、歩行距離(移動距離)、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの値をステップS108の処理において算出する。ステップS102で行う運動の種類(種別)を入力するようにしているので、その情報にしたがって、行った運動に応じた運動量を計算することが可能となる。
そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS108で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS109)、この図2に示す処理を終了する。図5は、ステップS109において使用者に表示により提供される運動量情報の表示画面の一例を説明するための図である。図5に示すように、この実施の形態の音響再生装置においては、音楽データの再生が終了すると、運動時間、歩行距離、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの情報からなる表示を行う。
図5に示した例の場合、再生された音楽に合わせて運動、例えば、ウォーキングを行った使用者は、30分運動し、平均速度6km/h(時速km)で3kmの道のりを移動し、これによって、150kcal(キロカロリー)分の熱量を消費し、脂肪を20グラム燃焼させたことを通知するようにしている。また、画面上端側には、運動量情報を表示する旨のメッセージが、画面下端側には「お疲れ様でした!」というメッセージを表示するようにしている。
これにより、当該音響再生装置が再生する音楽に合わせて所定の運動を行った使用者は、自分がどれくらい運動したかを客観的に、しかも簡単かつ正確に把握することができるようにされる。これによって、自己の運動量の目安、どのくらいの時間、どのくらいの強度で、ウォーキングやジョギングなどの所定の運動を行った場合に、どのくらいの運動ができ、今後、どのくらいの運動をすべきかなどについて、適切に判断することができるようにされる。
なお、RAM13に一時記憶した個人プロフィール情報やステップS108において算出した運動量情報を、再生履歴情報と共に、記憶装置部53に記憶保持するようにしておくことによって、後で、種々の解析を行うなどのことができるようにされる。
[種々の運動量の算出方法について]
次に、図2に示したステップS108において行われる種々の運動量の算出処理の一例について具体的に説明する。上述もしたように、ここでは、この実施の形態の音響再生装置によって再生される音楽に合わせて所定の運動を行った場合の種々の運動量を算出する。この算出処理においては、使用者によって入力された体重、身長、年齢、性別などの個人プロフィール情報と、再生した音楽データの再生時間やテンポなどからなる特性情報とに基づいて算出される。
まず、運動時間であるが、これは音楽データの再生時間と同じである。したがって、どの音楽データが何回再生されたかを把握しておくことにより、運動時間を算出することが可能である。また、再生するように決定された音声データが再生された場合に、この再生時間を図1においては図示しなかったが制御部10に接続された時計回路(タイマー)などを用いて計測することによっても特定することができる。
次に、歩行距離であるが、これは、個人プロフィール情報と再生された音楽データの特性情報とに基づいて算出することができる。図6は、歩行距離の算出について説明するための図である。図6の(1)式に示すように、人間の歩幅は身長の約45パーセントに相当する長さであることが知られている。そして、歩行距離は、図6の(2)式に示すように、歩幅と歩数とを掛け合わせることにより求めることが可能である。
したがって、例えば、図6に示したように、身長170cmの人がテンポ120の音楽に合わせて、2分30秒間あるいは場合の歩行距離は、図6の(3)式に示したように、まず、身長×0.45なる演算を行って歩幅を求め、テンポ(1分間あたりの拍数)が120の音楽に合わせてウォーキングしているので、1分間に約120歩(回)歩いているものとして、歩幅に120歩(回)を乗算することにより、1分間あたりの歩行距離が求められ、これに運動時間(運動継続時間)である2分30秒を乗算することにより、図6に示すように、歩行距離は229.5mであると算出することができる。
次に、運動時の平均速度であるが、上述のように求めることが可能である運動時間と歩行距離とに基づいて算出可能である。図7は、運動時の移動の平均速度の算出を説明するための図である。速さは、道のり/時間で求めることができるので、平均速度は、図7の(4)式に示すように、歩行距離を運動時間で割り算することにより求めることができる。したがって、3kmを30分で歩いた場合の平均速度は、図7の(5)式に示す演算により、時速6km(6km/h)であると算出することができる。
次に、消費カロリー(消費エネルギー)であるが、これには、1分間あたりの消費エネルギーに基づいて算出する方法と、運動ごとに定められる運動強度を示す値であるMETS(Metabolic Equivalents)値を用いて算出する方法とを用いることが可能である。
図8は、1分間当たりの消費エネルギーを用いて消費エネルギーを求める場合について説明するための図である。1分間当たりの消費エネルギーWminは、図8の(6)式に示すように、定数値「35」に運動時の速度を加算して得た値を、定数値「2000」に運動者の体重を掛け算した値で割り算することにより求めることができる。このようにして得られる1分間当たりの消費エネルギーWminに運動総時間(分)を掛け算することにより、当該運動総時間分の運動によって消費された消費エネルギー(消費カロリー)を算出することができる。
そして、図8に示したように、体重が68kgの人が、分速100メートル(100m/min)の速度で60分歩いたときの消費カロリーを求める場合には、まず、図8の(7)式に示すように、1分間当たりの消費エネルギーWminを求める。そして、図8の(8)式に示すように、求めた1分間当たりの消費エネルギーWminに運動総時間である60分を掛け算することによって、この場合の消費エネルギーのトータルを求めることができる。この例の場合の消費エネルギー(消費カロリー)は、275.4kcalである。
また、図9は、運動ごとに定められる運動強度を示す値であるMETS値を用いて消費エネルギーを求める場合について説明するための図である。METS値は、詳しくは後述するが、各種の運動毎に予め求められている運動強度を示す値であり、例えば、図9に示すように、ウォーキングであれば、METS値は4〜7、ジョギングであれば、METS値は7〜15が効果的な運動をする場合の値として知られている。
そして、METS値を用いて消費エネルギーを求める場合には、図9の(9)式に示すように、運動者の体重とMESTS値と運動時間とを掛け算することにより求めることができる。例えば、体重60kgの人が、5METSの強度の運動を30分行った場合の消費エネルギー(消費カロリー)は、図9の(10)式に示すように、150kcalと求めることができる。
このように、1分間当たりの消費エネルギーを用いることにより、あるいは、運動ごとに定められる運動強度を示す値であるMETS値を用いることにより、運動を行った場合の消費エネルギー(消費カロリー)を求めることができる。図8、図9に示したように、消費エネルギーは、運動者の個人プロフィール情報の1つである体重と、この実施の形態の音響再生装置においての音楽データの再生時間と同じと考えることが可能な運動時間(運動継続時間)や、この運動時間を用いることによって算出可能な速度などの情報を用いることによって算出することができる。
また、脂肪燃焼量は、図8、図9を用いて説明した消費エネルギーを用いることによって算出することができる。図10は、脂肪燃焼量を求める場合について説明するための図である。図10にも示したように、1kg(キログラム)の脂肪を燃焼させるためには、約7700kcalのエネルギーが消費されることが知られている。
このため、脂肪燃焼量を求めるためには、図10の(11)式に示したように、消費エネルギー(kcal)を1kgの脂肪を燃焼させるために必要なエネルギーである7700kcalで割り算し、さらに単位合わせのために1000g(グラム)を掛け算することによって求めることができる。そして、図8を用いて説明したように、運動によって275.4kcalのエネルギーが消費されたことが分かっている場合には、図10の(12)式に示した演算を行うことによって、約35.77g(グラム)の脂肪が燃焼されたと算出することができる。
このように、運動時間、歩行距離、平均速度、消費エネルギー(消費カロリー)、脂肪燃焼量は、この実施の形態の音響再生装置によって再生される音楽を聴きながら運動を行う使用者の個人プロフィール情報と再生された音楽データの特性情報とに基づいて算出することが可能である。そして、図2に示した処理のステップS108の処理において、図6〜図10を用いて説明した算出処理を行うことによって、ステップS109において、図5に示したように表示することによって使用者に通知する運動量情報を算出することができるようにされる。
[METS値について]
ここで、図9を用いて説明した消費エネルギーの算出において用いるようにしたMETS値について説明する。図11、図12は、METS値について説明するための図である。METS値は、図11の(13)式に示したように、運動時酸素酸素摂取量を安静時酸素摂取量で割り算することによって得られる値である。
図11にも示したように、安静時の酸素消費量(安静時酸素摂取量)を「R」、水平方向に移動を伴うときの酸素摂取量である水平移動要素を「H」、垂直方向に移動を伴うときの酸素摂取量である垂直移動要素を「V」とする。なお、ウォーキング時の水平移動要素は、図11の(15)式に示したように、(0.1×速度)で求めることができ、ランニング時の水平移動要素は、図11の(16)式に示したように、(0.2×速度)で求めることができる。また、垂直運動要素は、図11の(17)式に示したように、(0.9×速度×傾き)で求めることができる。
そして、運動時酸素摂取量は、図11の(14)式に示したように、(R+H+V)として求めることができ、安静時酸素摂取量は、上述もしたようにRで表されるので、METS値は、図11の(13)式にも示したように、(R+H+V)/Rという演算を行うことによって、求めることができるものである。なお、図11にも示したように、1METSは、3.5ml/kg・min(ミリリットル/キログラム・分)の酸素消費量に相当し、安静時の酸素消費量と同じである。
次に、上述したMETS値の具体的な計算例について説明する。図12に示すように、2つの例について考える。まず、時速6km/hのウォーキングのMETS値を算出する場合を考える。図11を用いて説明したように、METS値は、安静時酸素摂取量R、水平移動要素H、垂直移動要素Vが分かれば計算できる。安静時酸素摂取量Rは、図11にも示したように、3.5ml/kg・minであると分かっているので、水平移動要素Hと垂直移動要素Vが分かればMETS値を計算できる。
そして、水平移動要素Hは、ウォーキングの場合、図11の(15)式に示したように、(0.1×分速)で求めることができる。したがって、時速6km/hのウォーキングの場合の分速は、100m/minであるので、水平移動要素Hは、図12の(18)式によって、10.0ml/kg・minであると算出することができる。一方、垂直移動要素Vは、図11の(17)式に示したように、(0.9×分速×傾き)で求められる。しかし、平坦な場所でのウォーキングの場合、運動時において一般に傾きが生じることは無いので、図12の(19)式に示したように、傾き=0rad(%)となり、垂直移動要素Vは0(ゼロ)ということになる。
このようにして求められる、安静時酸素摂取量R、水平移動要素H、垂直移動要素Vを、図12の(20)式に示すように加算することにより、運動時酸素摂取量を求めることができ、これを図12の(21)式に示すように、安静時酸素摂取量Rで割り算することによって、「3.9」というMETS値を求めることができる。すなわち、時速6km/hのウォーキングのMETS値は、「3.9」であることが求められる。
次に、時速10km/hのジョギングのMETS値を算出する場合を考える。この場合にも、上述したウォーキングの場合と同様に、安静時酸素摂取量Rは既に分かっているので、水平移動要素H、垂直移動要素Vが分かればMETS値を算出することができる。そして、時速10km/hのランニング時の分速は、166.7m/minであるので、水平移動要素Hは、図12の(22)式に示すように、33.34ml/kg・minであると算出することができる。
一方、ランニングの場合にも、ウォーキングの場合と同様に、運動時において一般に傾きが生じることは無いので、図12の(23)式に示したように、傾き=0rad(%)となり、垂直移動要素Vは0(ゼロ)ということになる。
このようにして求められる、安静時酸素摂取量R、水平移動要素H、垂直移動要素Vを、図12の(24)式に示すように加算することにより、運動時酸素摂取量を求めることができ、これを図12の(25)式に示すように、安静時酸素摂取量Rで割り算することによって、「10.5」というMETS値を求めることができる。すなわち、時速10km/hのランニングのMETS値は、「10.5」であることが求められる。
このように、運動の種類毎に、その運動を行った場合の運動強度であるMETS値を求めることができる。そして、上述したように求められるMETS値を用いて消費エネルギー求める場合には、図9の(9)式に示したように、体重×METS値×運動時間で求めることができる。
そして、図13に示すように、時速10km/h(分速166.7m/min)で体重60kgの人が平坦な所を30分走った場合の消費エネルギー(消費カロリー)を、METS値を用いて算出する場合を考える。この場合には、図13の(26)式に示すように、まず、(3.5+166.7×0.2)/3.5なる演算を行うことにより、METS値を求め、このMETS値と、体重(60kg)と、時間((30/60)時間)とを掛け算することにより、消費エネルギーを「315.77kcal」と算出することができる。
なお、METS値を用いた消費エネルギーの算出式を詳細に示すと、図14のように示すことができる。例えば、ウォーキングした場合について考える。まず、1回の運動の速度(一歩あるくために係る速度)Viは、図14の(27)式に示したように、歩幅Wwを1回の運動時間(一歩あるくためにかかる時間)Tiで割り算することにより求めることができる。
1回の運動の速度Viが分かれば、図11を用いて説明したように、水平移動要素を求めることができる。なお、傾斜のある場所での運動の場合には、その傾きが分かれば、垂直移動要素も算出可能である。しかし、平坦な場所でのウォーキングの場合、通常、傾きが生じることはないので、水平移動成分が分かれば、図11の(13)式にしたがって、1回の運動のMETS値を求めることができる。
そして、図14の(28)式に示すように、体重Weightと、1回の運動の速度Viから求めたMETS値METS(Vi)と、一回の運動の時間Tiとを掛け算したものの運動時間分の合計をとることによって、運動によって消費した消費エネルギーを計算することができる。なお、図14の(28)式をまとめると、図14の(29)式のように示すことができる。
なお、METS値の代表的なものを上げると、時速3.2km/hのウォーキングのMETS値は2〜3であり、時速4.8km/hのウォーキングのMETS値は3〜4であり、時速6.4km/hのウォーキングのMETS値は5〜6であり、時速8km/hのウォーキングのMETS値は6〜7である。
また、時速8km/hのジョギングのMETS値は7〜8であり、時速10km/hのジョギングのMETS値は11であり、時速12km/hのジョギングのMETS値は12.5である。この他、種々の運動についてMETS値が求められているが、サイクリング、エアロビックダンス、縄跳び、ラケットボールなどは比較的にMETS値が高い運動である。
このように、運動を行った使用者の体重、身長、歩幅などの個人プロフィール情報と、運動実行時に再生された音楽のテンポなどの属性情報が分かれば、その使用者の運動量などの運動情報を簡単かつ迅速に、しかも正確に求めて、運動を行った使用者に提供したり、これを保存して分析したりするなどのことができるようにされる。また、個人プロフィール情報として、年齢や性別などの詳細な情報を有している場合には、より詳細かつ正確に運動情報を算出し、これを利用することができるようにされている。
[音響再生装置に搭載された運動情報センサからの検出出力を考慮して、使用者が行った運動量を求める場合について]
上述した例では、再生した音楽のテンポを用いて、当該再生した音楽に合わせてウォーキングやジョギングを行った使用者の運動量を算出するようにした。しかし、図1を用いて前述したように、この実施の形態の音響再生装置は、運動情報センサ24を備えている。このため、運動情報センサ24からの検出出力に基づいて、使用者の運動のテンポを検出して、より正確に使用者の運動量を求めるようにすることも可能である。
さらに、運動情報センサ24からの情報を利用することによって、使用者の実際の運動のテンポを把握して、再生する音楽のテンポを変えるようにすることも可能である。例えば、運動のテンポが下がってきたら、再生している音楽のテンポを上げるようにしたり、運動のテンポが上がってきたら、再生している音楽のテンポを下げるようにしたりするなどのことが可能になる。この場合にも、運動情報センサ24により使用者の運動のテンポを正確に把握することができるので、使用者の運動量を正確に求めることができる。
図15は、図1に示したこの実施の形態の音響再生装置を使用して運動をする際に、この実施の形態の音響再生装置において、予め設定するようにした運動量から再生する音楽データを生成して再生するとともに、使用者が行ったウォーキングやジョギングなどの運動の運動量を求めることもできるようにした処理について説明するためのフローチャートである。
この実施の形態の音響再生装置の制御部10は、まず、キー操作部41を通じて、使用者の運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)、年齢、性別などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS201)。ここで入力される体重や身長などの情報は、消費カロリーや歩行距離(運動距離)などの運動量を算出するために必要な情報であり、年齢や性別は例えば運動終了時の表示などのために必要な情報である。
次に、音響再生装置の制御部10は、使用者が運動によって消費しようとする目標消費エネルギー(目標運動量)と運動モードとの入力を受け付ける(ステップS202)。運動モードは、例えば一定速度(一定負荷)の運動を行うコンスタントモード(Constant mode)、速さ(負荷)をランダムに変化させた運動を行うランダムモード(Random mode)、速さ(負荷)を徐々に上げていき途中で一定に保ちその後徐々に強度を下げていく運動を行うヒルモード(Hill mode)などがあり、使用者にかかる負荷のパターンに応じたものである。
また、ウォーキング、ジョギング、ランニングなどの運動の種類(種別)を入力するようにすることも可能である。このように、行おうとする運動の種類を入力するようにした場合には、行おうとする運動の強度をも考慮して、目的とする運動量を適切に把握することが可能となる。
この後、音響再生装置の制御部10は、再生可能な音楽データのタイトルや、再生時間、テンポなどの特性情報を取得し(ステップS203)、目標消費エネルギーと運動モードや種類に応じて再生楽曲リストを生成して、これを例えば表示部34に一覧表示するなどして、使用者に提供する(ステップS204)。
このステップS204においては、図4A、図4Bに示したような再生楽曲リストが生成される。すなわち、図4Aが目標消費エネルギーを500kcalとし運動モードを一定ペースとした場合の再生楽曲リストの一例に相当し、図4Bがウォーミングアップとクールダウンとを含んだ運動強度の上昇と下降とを含むように指定した場合の一例に相当する。
次に、音響再生装置の制御部10は、キー操作部41を通じて、運動情報センサ24の検出結果に応じて、再生している音楽のテンポを変更するか否か(再生時に再生音楽のテンポの変更あり/なし)の指示入力を受け付ける(ステップS205)。再生テンポを変更するモードを選んだ場合には、運動のテンポあるいはリズムに対応させて再生する音楽(楽曲)のテンポを変化させるが、再生テンポを変更させないモードを選んだ場合には、運動センサの情報は運動量情報を正確に求めるための計算に利用する。
そして、音響再生装置の制御部10は、各部を制御し、再生楽曲リストにピックアップした音楽データの再生を開始し、使用者に運動を開始するように促す(ステップS206)。音響再生装置の運動情報解析回路23は、運動情報センサ24からの検出出力を取得し(ステップS207)、運動情報センサ24からの検出出力に基づいて使用者の運動のテンポあるいはリズムを算出して、これを制御部10に供給する(ステップS208)。
制御部10は、運動情報解析回路23からの算出結果(解析結果)に基づいて、再生している音楽のテンポの変更が必要か否かを判断する(ステップS209)。このステップS209においては、例えば、使用者の運動のテンポと再生している音楽のテンポとのずれが大きい場合には、再生している音楽のテンポの変更が必要であると判断し、使用者の運動のテンポと再生している音楽のテンポとのずれが小さい、あるいは、ずれが生じていない場合には、再生している音楽のテンポの変更は必要ないと判断する。
ステップS209の判断処理において、再生している音楽のテンポの変更が必要であると判断した場合には、制御部10は、音楽再生データ生成装置部22を制御して、再生している音楽データに対してテンポを変更する処理を行い、再生している音楽のテンポを変更する(ステップS210)。
ステップS210の処理の後、あるいは、ステップS209の判断処理において、再生している音楽のテンポの変更は必要ないと判断した場合には、制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS211)。ステップS211の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として、また、運動のテンポあるいはリズム、歩数などの情報を運動履歴情報として記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS212)、ステップS207からの処理を繰り返す。
ステップS211の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS212において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と運動履歴情報、ステップS201、ステップS202の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、図6〜図14を用いて説明したように、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS213)。
このステップS213においても、再生される音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行った場合における、運動時間、歩数、歩行距離(移動距離)、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの値を算出する。なお、消費エネルギー(消費カロリー)は、図14に示した計算式によって簡単かつ正確に求めることができるようにされる。そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS213で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS214)、この図15に示す処理を終了する。
図16は、ステップS214において使用者に表示により提供される運動量情報の表示画面の一例を説明するための図である。図16に示すように、この実施の形態の音響再生装置においては、音楽データの再生が終了すると、運動時間、歩数、歩行距離、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの情報からなる表示を行う。
図16に示した例の場合には、再生された音楽に合わせて運動、例えば、ウォーキングを行った使用者は、30分運動することにより10000歩あるき、平均速度6km/h(時速km)で3kmの道のりを移動し、これによって、150kcal(キロカロリー)分の熱量を消費し、脂肪を20グラム燃焼させたことを通知するようにしている。また、画面上端側には、運動量情報を表示する旨のメッセージが、画面下端側には「お疲れ様でした!」というメッセージを表示するようにしている。
このように、運動情報センサ24からの情報を利用することによって、使用者の実際の運動のテンポを把握して、再生する音楽のテンポを変えるようにすることができる。そして、この場合においても、運動情報センサ24により使用者の運動のテンポを正確に把握することができるので、使用者の運動量を正確に求めることができる。
なお、この例においても、使用者によって入力された個人プロフィール情報、運動情報、ステップS213において算出した運動量情報についても、記憶装置部53に記憶保持させておくことにより、運動終了後においての解析などに利用することが可能である。
[予め設定した運動量に基づいて、再生する音楽データを選択し決定すると共に、運動量は再生された音楽データの特性情報を用いて算出する場合について]
次に、図17〜図20を参照しながら、予め設定した運動量に基づいて、再生する音楽データを選択し決定すると共に、運動量は再生された音楽データの特性情報を用いて算出する場合について説明する。
図17は、図1に示した音響再生装置を使用して運動をする際に、予め設定した運動量(目標運動量)から再生する音声データを選択し決定し再生する場合の音響再生装置においての処理を説明するためのフローチャートである。この図17に示す処理は、図15に示した処理において、再生音楽のテンポの変更に関連する処理(ステップS205、ステップS207〜ステップS210まで)を除いた処理部分とほぼ同じ処理になる。
そして、この図17に示す処理の場合、音響再生装置の制御部10は、まず、キー操作部41を通じて、使用者の運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)、年齢、性別などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS301)。ここで入力される体重や身長などの情報は、消費カロリーや歩行距離(運動距離)などの運動量を算出するために必要な情報であり、年齢や性別は例えば運動終了時の表示などのために必要な情報である。
次に、音響再生装置の制御部10は、使用者が運動によって消費しようとする目標消費エネルギー(目標運動量)と運動モードの入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS302)。運動モードは、図15を用いて説明した例の場合と同様に、例えば一定速度の運動を行うコンスタントモード、速さをランダムに変化させた運動を行うランダムモード、強度を徐々に上げていき途中で一定に保ちその後徐々に強度を下げていく運動を行うヒルモードなどがある。また、ウォーキング、ジョギング、ランニングなど行おうとする運動の種類(種別)を入力するようにすることも可能である。
この後、音響再生装置の制御部10は、再生可能な音楽データのタイトルや、再生時間、テンポ、消費エネルギー、運動により移動可能な距離などの特性情報を取得する(ステップS303)。タイトル、再生時間、テンポ、消費エネルギー、運動により移動可能な距離などの特性情報は音楽(楽曲)ごとに予め決まる情報である。
また、消費エネルギーは、当該音楽データを再生することにより放音される音楽に呼応するようにして運動を行った場合においての運動者(使用者)の消費エネルギーを示すものであり、運動により移動可能な距離は、当該音楽データを再生することにより放音される音楽に呼応するようにして運動を行った場合においての運動者(使用者)の移動距離を示すものである。なお、消費エネルギーや使用者の移動距離は、例えば、行う運動の運動強度に応じて複数の異なるものを用いるようにすることが可能とされる。
図18は、ステップS303の処理において取得される再生可能な音楽データの一覧リスト(再生楽曲情報)の一例を説明するための図である。図18に示す例の場合には、再生可能な音楽データのタイトル、その音声データにより再生される音楽の長さ(再生時間)、テンポ、その音楽データを再生することにより得られる音楽に応じて、当該音楽の初めから終わりまで運動した場合の消費エネルギーなどの情報からなるものである。
そして、音響再生装置の制御部10は、ステップS301において取得した個人プロフィール情報、ステップS302で取得した目標とする消費カロリーや運動の種類などの情報、ステップS303で取得した音楽データの特性情報とに基づいて、再生すべき音楽データの一覧リストである再生楽曲リストを生成することにより、再生する音楽データを決定する(ステップS304)。
ステップS304においては、例えば、図19A、図19Bに示すような再生楽曲リストが生成される。すなわち、図19Aが目標消費エネルギーを500kcalとし運動モードをコンスタントモード(一定モード)とした場合の再生楽曲リストの一例に相当し、図19Bがウォーミングアップとクールダウンとを含んだ運動強度の上昇と下降とを含むように指定したヒルモード(上昇下降モード)の場合の一例に相当する。
次に、音響再生装置の制御部10は、各部を制御し、再生楽曲リストにピックアップした音楽データの再生を開始し、使用者に運動を開始するように促す(ステップS305)。そして、制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS306)。ステップS306の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS307)、ステップS306からの処理を繰り返す。この場合に必須情報は再生時間であるが、その他の情報も例えば表示用するなどのために記録しておく。
ステップS306の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS307において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と、ステップS301、ステップS302の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報や目標運動量情報に基づいて、図6〜図14を用いて説明したように、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS308)。
このステップS308においても、再生される音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行った場合における、運動時間、歩数、歩行距離(移動距離)、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの値を算出する。そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS213で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS309)、この図17に示す処理を終了する。
図20は、ステップS309において使用者に表示により提供される運動量情報の表示画面の一例を説明するための図である。図20に示すように、この実施の形態の音響再生装置においては、音楽データの再生が終了すると、目標消費カロリー、運動時間、歩行距離、平均速度、脂肪燃焼量などの情報からなる表示を行う。
図20に示した例の場合には、再生された音楽に合わせて運動、例えば、ウォーキングを行った使用者は、500kcalのエネルギーを消費するために、30分間継続して3kmの道のりを平均速度時速6km/hで運動しなければならなかったことが分かり、このときの脂肪燃焼量が20gであることも分かる。また、画面上端側には、運動量情報を表示する旨のメッセージが、画面下端側には「お疲れ様でした!」というメッセージを表示するようにしている。
このように、目標とする消費エネルギーなどの情報を入力することにより、どのくらいの運動が必要であるかが、再生する音楽データの消費カロリーを基準として、再生する音楽データとその再生回数とによって示すことができるようにされる。この示された音楽データについて、示された通りに再生し、再生することにより得られる音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行うことにより、再生対象の音楽データの全てが示された回数分再生された場合には、使用者は目標とした消費カロリー分の運動が終了していることになる。すなわち、使用者は再生される音楽に合わせて運動することにより、無理なく、目標量の運動を行うことができるようにされる。
なお、この例においても、使用者によって入力された個人プロフィール情報、運動情報、ステップS308において算出した運動量情報についても、記憶装置部53に記憶保持させておくことにより、運動終了後においての解析などに利用することが可能である。
そして、上述した実施の形態の音響再生装置は、種々の音楽データを再生するものであり、使用者が運動を行う場合に、強く意識しなくても、自然と再生される音楽のテンポやリズムに自身の動きを合わせることができるので、無理なく運動を行うことができるようにされる。
また、使用者が行った運動量情報を使用者に提示することができるので、運動を継続しておこなうことの動機付けを提供することができ、ある程度の時間継続して行う必要のある運動を無理なく継続させることができ、しかも楽しく運動を行うようにすることができる。また、再生履歴情報、個人プロフィール情報、運動量情報を、使用者個人専用として用いられる音響再生装置側で管理することができるので、使用者の個人情報を安全性高く管理することも可能である。
また、図1に示したように、この実施の形態の音響再生装置は、記憶装置部53を備えているため、上述もしたように、この記憶装置部53に個人プロフィール情報、運動量情報、再生楽曲情報等を保存しておき、これを後で取り出して、種々の解析を行うようにすることもできる。例えば、図21に示すように、使用者の体重の変化と運動により消費した消費エネルギーの累積値との関係をグラフ化するなどの処理が可能であり、運動の効果を種々の観点からユーザに通知するなどのことができる。すなわち、この実施の形態の音響再生装置を利用して運動を行った場合の効果を確認するなどのことができる。
また、目標とする消費エネルギーなどの情報を入力することにより、どのくらいの運動が必要であるかが、再生する音楽データの消費カロリーを基準として、再生する音楽データとその再生回数とによって示すことができるようにされる。この示された音楽データについて、示された通りに再生し、再生することにより得られる音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行うことにより、再生対象の音楽データの全てが示された回数分再生された場合には、使用者は目標とした消費カロリー分の運動が終了していることになる。すなわち、使用者は再生される音楽に合わせて運動することにより、無理なく、目標量の運動を行うことができるようにされる。
なお、図2、図15、図17のフローチャートを用いて説明した処理を実行するプログラムを作成し、これを種々の音響再生装置に搭載することによって、この発明の音響再生装置を比較的に簡単に実現することができる。
また、上述した第1の実施の形態においては、制御部10、音楽情報記憶装置部21、音声信号出力処理部31が協働して再生手段を構成し、制御部10、通信I/F61、送受信回路62、I/F52などが、特性情報の提供元に応じた取得手段としての機能を実現する。また、制御部10、運動情報解析回路23が、算出手段としての機能を実現し、表示回路33、表示34が協働して出力手段としての機能を実現している。また、制御部10あるいは音楽再生データ生成装置部が、再生すべき音楽データを決定する決定手段としての機能を実現している。
また、運動量情報や目標運動量情報は、消費カロリーの他、運動時間、運動強度、運動距離、脂肪燃焼量などであってももちろんよい。例えば、目標運動量情報として、運動時間を用いる場合、運動を継続したい時間(運動時間)を目標運動量情報として入力することにより、その入力された時間情報分の再生時間を有するように、音声データを選択することができる。脂肪燃焼量を目標運動量情報とした場合にも、入力された脂肪燃焼量を実現できるように、再生すべき音声データを選択し、決定することができるようにされる。
また、再生すべき音楽データを選択して決定する場合、再生すべき音楽データの種類(ジャンル)、テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などを自動的に決定することも可能である。例えば、音楽データの特性情報にジャンルを示す情報を付加しておくことにより、目標運動量に応じて適したジャンルの音楽データを選択することが可能である。テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などについても、目標運動量に基づいて、自動的に決定することも可能である。
また、図18に示した再生楽曲情報において、例えば、行う運動ごとの消費エネルギーなどの運動の強度に関する情報を持つことにより、行う運動毎に詳細な処理が可能となる。行う運動としては、ウォーキング、ジョギング、ランニング、縄跳びなどの種目の別や、運動の速度などに応じて、運動強度を定めておくことが可能である。
また、上述もしたように、再生可能な楽曲データは、例えば、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disc(登録商標))、カードメモリーなどの記録媒体に記録された状態で提供を受け、これを音楽情報記憶装置部21に装填し、読み出して再生することが可能である。また、通信I/F61や送受信回路62などを通じて、通信によりネットワーク上のサーバーや無線LAN経由で取得し、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生するようにすることも可能である。また、外部端子51に接続される外部機器からの音楽データを直接に再生するようにしたり、一度、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生したりするようにすることも可能である。
また、上述もしたように、再生可能な音楽データの再生時間、テンポ、運動強度に応じた消費カロリーなどの音楽データに対する特性情報は、音楽データと共に記録媒体に記録されて提供されたり、あるいは、音楽データと共に、または、音楽データとは別に、インターネットなどの広域ネットワークや無線LAN経由で、あるいは、外部端子51に接続された外部機器から提供を受けたりすることができる。また、音楽データとこれに対応する特性情報とは、例えば、音楽データの識別情報(識別ID)によって対応付けられていれば、別々に取得することが可能である。
第1の実施の形態において、図2のフローチャートを用いて説明した運動量を再生した音楽データの特性情報に基づいて求める場合の処理においては、運動情報として運動の種類の入力を受け付けるようにしたが、これに限るものではない。METS値を用いないで消費エネルギーを算出する場合には、運動強度であるMETS値を計算するための運動の種類を把握する必要はないので、運動の種類を入力する必要もない。
なお、上述した実施の形態の音響再生装置は、携帯用の音楽再生機器であるものとして説明したが、具体的には、ハードディスクプレーヤ、MD(登録商標)プレーヤ、携帯電話などの種々に適用可能である。また、この発明は携帯用の機器として実現することに適したものであるが、小型化が可能である点にかんがみ、例えば、種々のフィットネスマシンに搭載するなどして、据え置き型の形態で利用できるようにすることも可能である。
[第2の実施の形態]
上述した第1の実施の形態においては、音響再生装置において再生する音楽データは、ユーザが1曲づつ指定することにより1つの再生楽曲リストを形成して用いたり、あるいは、入力される目標運動量情報に基づいて再生する音楽データを選択して1つの再生楽曲リストを形成して用いたりした。しかし、これに限るものではない。
以下に説明する第2の実施の形態の音響再生装置は、1曲以上の音楽データの再生順序と、当該1曲以上の音楽データのそれぞれの再生回数とを示す再生楽曲リストを、自動生成したり、あるいは、予め登録したりしておくことにより、複数個の再生楽曲リストを利用できるようにしたものである。
すなわち、この第2の実施の形態の音響再生装置においては、音楽データを再生してこれに呼応して運動を行うようにする場合において、利用できるようにされた複数個の再生楽曲リストの中から使用者が実際に用いる再生楽曲リストを選択することができるようにする。
そして、この第2の実施の形態の音響再生装置は、使用者によって選択された再生楽曲リストにしたがって音楽データの再生を行うことができるようにしたものである。また、選択された再生楽曲リストに対しては、再生する楽曲の変更、再生回数などの変更も行うことができるようにしている。
このように、この第2の実施の形態の音響再生装置は、複数の再生楽曲リストを利用可能にすることにより、音響再生装置に対する使用者の入力操作の簡易化を実現すると共に、使用者が目的とする態様で(使用者のニーズにあった態様で)種々の音楽データを再生することができるようにしたものである。
なお、この第2の実施の形態の音響再生装置は、上述のように、複数の再生楽曲リストを用いる点が第1の実施の形態の音響再生装置とは異なるが、その構成は、図1を用いて説明した第1の実施の形態の音響再生装置と同様に構成されるものである。このため、この第2の実施の形態においても、音響再生装置は図1の構成を有するものとして、図1をも参照して説明することとする。
また、この第2の実施の形態の音響再生装置においては、個人プロフィール情報等を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音声データを再生するモードと、目標運動量を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音楽データを再生するモードとを備え、いずれのモードを用いるかは、使用者が選択することができるようにしている。以下においては、これら音楽データを再生する2つのモードのそれぞれに分けて説明する。
[個人プロフィール情報等を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音声データを再生する場合について]
まず、個人プロフィール情報等を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音声データを再生する場合について説明する。図22は、この第2の実施の形態の音響再生装置を使用して運動をした際に、運動量を再生音楽データから求める場合の制御フローを示したものであり、個人プロフィール情報等を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて、音声データを再生するようにした場合のこの第2の実施の形態の音響再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図22に示す処理は、第1の実施の形態の音響再生装置の図2に示した処理と同様に、主に制御部10によって実行されるものである。この第2の実施の形態の音響再生装置において、制御部10は、まず、キー操作部41を通じて、使用者の運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)、年齢、性別などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS401)。
次に、音響再生装置の制御部10は、使用者が行おうとしている運動の種類(種別)を示す情報のキー入力を受け付け、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS402)。ここで、運動の種類を示す情報(運動情報)は、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ブラブラ(ブラブラ歩き)などの別を示す情報である。この後、音響再生装置の制御部10は、再生可能な音楽データのタイトルや、再生時間、テンポなどの特性情報を取得する(ステップS403)。
図23は、この第2の実施の形態の音響再生装置において再生可能な音楽データについてのタイトルや特性情報からなる再生楽曲情報を説明するための図である。図23に示すように、再生楽曲情報は、上述もしたように、再生可能な音楽データのタイトル、再生時間(図23においては、「長さ」と記載。)、その音楽データの曲テンポ(音楽信号の速さであり、第1の実施の形態と同様に、曲テンポは1分間あたりの拍の数(BPM)。)などからなるものである。
このような再生可能な音楽データについてのタイトルや特性情報は、例えば、音楽情報記憶装置部21の記録媒体(記録メディア)から読み出して取得するようにしたり、また、通信I/F61を介してネットワークに接続し、ネットワーク上のサーバー装置に形成されたデータベースから取得するようにしたりすることが可能である。なお、ネットワーク上のデータベースから、この音響再生装置において再生可能な音楽データのタイトルや特性情報を取得する場合には、再生可能な音楽データの識別情報に基づいて検索し、取得することができるようにされる。
また、音楽情報記憶装置部21の記録媒体に記憶保持される音楽データ自身についても、CD(Compact Disc)などのメディアから取得したり、ネットワーク上のデータベースから、例えば送受信アンテナ63、送受信回路62を通じて取得したり、外部端子51、I/F52を通じて外部機器から取得したりすることができる。取得された再生可能な楽曲についてのタイトルや特性情報からなる再生楽曲情報は、RAM13などに一時記憶し、利用可能になる。また、図23に示すような再生楽曲情報を音楽情報記憶装置部21の記録媒体に作成しておき、これを読み出してRAM13などに一時記憶させることにより利用可能にすることも可能である。
なお、図23に示したような再生可能な音楽データについてのタイトルや特性情報からなる再生楽曲情報を表示部34に表示することにより使用者に通知し、再生可能な音楽データとしてどのようなものが音楽情報記憶装置部21に記憶保持されているかを使用者が把握できるようにすることも可能である。
そして、この第2の実施の形態の音響再生装置において、制御部10は、図23に示した再生楽曲情報から自動生成するようにした再生楽曲リストや予め用意されている再生楽曲リストを、再生楽曲候補リストとして表示回路33を制御し表示部34に表示することにより使用者に提示する(ステップS404)。
なお、詳しくは後述するが、ステップS404において提示される再生楽曲候補リストは、図24、図25、図26に示すような運動モード等に応じて自動生成される再生楽曲リストや図27A、Bに示すような予め用意されている(登録されている)再生楽曲リストなどである。
これらの利用可能な再生楽曲リストは、例えば、音楽情報記憶装置部21の記録媒体や記憶装置部53の記録媒体、あるいは、図1においては図示しなかったEEPROMなどの不揮発性メモリーに記憶保持され、例えば図28に示すような態様で表示部34の表示画面に表示され、候補となる再生楽曲リストの全てを使用者に提示したり、あるいは、候補を1つづつ順次に提示したりするようにされる。
そして、制御部10は、キー操作部41を通じて使用者からの再生候補リストの選択入力や、選択された再生候補リストに対する修正入力を受け付け(ステップS405)、再生候補リストの選択入力や選択された再生楽曲リストに対する変更入力等の使用者からの入力操作が終了したか否かを判断する(ステップS406)。
ステップS406の判断処理において、使用者からの操作入力が終了していないと判断したときには、ステップS405からの処理を繰り返す。また、ステップS406の判断処理において、使用者からの操作入力が終了したと判断したときには、選択された再生楽曲リストを、あるいは、選択されて内容が変更された再生楽曲リストを用いる再生楽曲リストとして決定する(ステップS407)。
そして、制御部10は、ステップS407において決定した再生楽曲リストにしたがって、再生すべき音楽データを順次に音楽情報記憶装置部21の記録媒体から読み出し、これを音声信号出力処理部23に供給して、読み出した音楽データに応じた音楽をスピーカから放音するようにする一連の再生処理を開始する(ステップS408)。このようにして再生される音楽に呼応して(再生される音楽に合わせて)、使用者は、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ブラブラ歩きなどのうち、ステップS402において入力した種類の運動を開始する。
次に、制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS409)。ステップS409の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として、記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS410)、ステップS409からの処理を繰り返す。
ステップS409の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS410において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と、ステップS401、ステップS402の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報と、運動情報とに基づいて、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS411)。なお、このステップS411においては、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、図6〜図14を用いて説明したようにして、使用者が行った運動の運動量を算出する。
そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS411で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS412)、この図22に示す処理を終了する。このステップS412においては、後述もするが、例えば、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、図16に示したような態様で使用者に対して当該使用者が行った運動の運動量が通知される。
[再生楽曲リストの具体例について]
次に、図22に示した処理のステップS404において使用者に提示される再生楽曲リストの具体例と、その提供例について図24〜図28を参照しながら説明する。上述もしたように、図22に示したステップS404においては、自動生成された再生楽曲リストや予め用意された再生楽曲リストなどの利用可能な複数の再生楽曲リストが、表示部34の表示画面に表示されることにより使用者に対して提示される。
そして、図24〜図25は、この第2の実施の形態の音響再生装置において、図22に示した処理のステップS401において取得した個人プロフィール情報とステップS402において取得した運動情報とに基づいて、図23に示した再生楽曲情報から自動生成するようにされた再生楽曲リストの例を説明するための図であり、図27は、予め用意される再生楽曲リストの一例を説明するための図である。
まず、個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて自動生成される再生楽曲リストについて説明する。この場合、個人プロフィール情報は、例えば、必要以上に大きな負荷を使用者にかけないようにするために、利用可能な曲テンポや運動を行う時間に相当する音楽データの総再生時間を制限する場合に用いられる。具体的には、身長と体重とに基づいて、負荷が過大となるテンポの音楽は除外したり、音楽データの総再生時間を制限したり、性別や年齢に応じて、再生可能な楽曲のテンポや音楽データの総再生時間を制限したりするなどのために用いられる。
また、図22に示したステップS402において取得する運動情報は、上述もしたように、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ブラブラ歩きなどの運動の種類を示すものである、使用者が行おうとする運動に応じて、利用可能な楽曲のテンポを選択する場合などに用いられる。
また、年齢、身長、体重といった個人プロフィール情報と運動の種類を示す運動情報とに基づいて、運動を行う時間に相当する音楽データの総再生時間を制限するなどのこともできるようにされている。換言すれば、使用者から入力されることにより、この第2の実施の形態の音響再生装置が取得する個人プロフィール情報や運動情報は、運動量の算出に用いられるだけでなく、再生される音楽に合わせて使用者が安全に運動を行えるようにするための1つの基準にもなっている。
そして、この第2の実施の形態においては、音響再生装置が取得した使用者の個人プロフィール情報と運動情報とに基づくと共に、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード等の運動モードをも考慮して、利用可能な複数の再生楽曲リストを自動生成するようにしている。
図24Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、ヒルモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト1を説明するための図である。ここで、ヒルモードは、図24Bに示すように、時間の経過にしたがって、運動の負荷が徐々に増加していき、運動の負荷が所定値に達した後においては、運動の負荷を徐々に軽減して行くようにするモードである。
そして、図24Aに示す再生楽曲リスト1は、図23に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105)、曲C(長さ:2分22秒、テンポ:120)、曲D(長さ:2分30秒、テンポ:145)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80)の6曲の音楽データを利用し、曲Aを5回→曲Bを1回→曲Cを1回→曲Dを1回→曲Eを30回→曲Bを2回→曲Cを1回→曲Fを1回の順で再生することを指示するものであり、全体として約80分間の運動を行うようにするものである。
また、図25Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、コンスタントモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト2を説明するための図である。ここで、コンスタントモードは、図25Bに示すように、運動の負荷を常に一定とするモードである。
そして、図25Aに示す再生楽曲リスト2は、図23に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100)を50回連続して再生することを指示するものであり、全体として約60分間の運動を行うようにするものである。
また、図26Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、ランダムモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト3を説明するための図である。ここで、ランダムモードは、図26Bに示すように、時間の経過にしたがって、運動の負荷がランダムに変化するモードである。
そして、図26Aに示す再生楽曲リスト3は、図23に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80)の4曲の音楽データを利用し、曲Aを5回→曲Eを5回→曲Bを3回→曲Eを10回→曲Bを5回→曲Fを1回の順で再生することを指示するものであり、全体として約60分間の運動を行うようにするものである。
このように、この第2の実施の形態の音響再生装置においては、図24〜図26に示したように、音響再生装置が取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づくと共に、複数の運動モードに応じた複数の再生楽曲リストが自動生成され、上述もしたように、所定の記録媒体またはメモリーに記憶保持され、図22に示した処理のステップS404においてユーザに提示される。なお、再生楽曲リストの自動生成は、図22に示した処理のステップS404において、または、その前段において行うようにしておけばよい。
次に、予め用意しておく(予め登録しておく)再生楽曲リスト、換言すればプリセットされた再生楽曲リストについて説明する。図27は、プリセットされた再生楽曲リストの一例を説明するための図である。プリセットされた再生楽曲リストは、この第2の実施の形態の音響再生装置によって再生される楽曲に合わせて運動を行う使用者が、自己の使用態様や好みなどに応じて予め登録したものである。
例えば、図27Aに示すように、30分間のウォーキングをよく行う使用者は、ウォーキング30分用のプリセットされた再生楽曲リスト1を予め用意しておくことにより、これを用いて音楽データを再生して運動を行うことができるようにされる。図27Aに示す例の場合には、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105)、曲C(長さ:2分22秒、テンポ:120)、曲G(長さ:2分00秒、テンポ:100)の5曲の音楽データを利用し、曲Aを2回→曲Bを3回→曲Cを3回→曲Gを3回→曲Iを2回の順で再生することを指示するものであり、テンポが約100の楽曲を約30分間再生し、全体として約30分間の運動を行うようにするものである。
また、図27Bに示すように、30分間のジョギングをよく行う使用者は、ジョギング30分用のプリセットされた再生楽曲リスト2を予め用意しておくことにより、これを用いて音楽データを再生して運動を行うことができるようにされる。図27Bに示す例の場合には、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105)、曲D(長さ:2分30秒、テンポ:145)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180)、曲H(長さ:3分30秒、テンポ:130)の4曲の音楽データを利用し、曲Bを2回→曲Dを2回→曲Eを2回→曲Dを2回→曲Hを2回→曲Bを2回の順で再生することを指示するものであり、テンポが120以上の楽曲を約30分間再生し、全体として約30分間の運動を行うようにするものである。
なお、プリセットされた再生楽曲リストは、例えば、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様にして、自機において再生可能な音楽データの一覧リストである図23に示したような再生楽曲情報に基づいて、再生する音楽データと、その再生回数とを順番に入力して、再生楽曲リストをプリプリセットし、所定の記録媒体に記憶保持させておくことができるようにされる。
図24〜図27を用いて説明した複数の再生楽曲リストは、例えば、記録装置部53やRAM13に記憶保持され、これが制御部10を通じて表示回路33に供給され、表示部34の表示画面に再生楽曲候補リストとして表示するようにされる。
図28は、複数の再生楽曲リストを使用者に対して提示する場合の再生楽曲候補リストの具体例を説明するための図である。例えば、図28Aに示すように、表示部34の表示画面34Gの最上段部分には表示される情報が再生楽曲候補リストであることを示す表示を表示し、以下に利用可能な再生楽曲リストを一覧表示する態様で表示する。
ここでは、「リスト1(ヒルモード)」というように、利用可能な各再生楽曲リストのタイトル名と、その再生楽曲リストを構成する音楽データのタイトル、長さ、曲テンポ、再生回数が、再生楽曲リスト毎に表示するようにされる。表示部34の表示画面34Gの大きさから、表示しきれない再生楽曲リストがある場合には、画面表示をスクロールさせ、その全部を観視することができるようにされる。
そして、目的とする再生楽曲リストを見つけた場合には、キー操作部41を通じて操作し、カーソルを目的とする再生楽曲リストのタイトル名などの所定の位置に位置付けて決定操作を行うことにより、目的とする再生楽曲リストを実際に用いる再生楽曲リストとして用いることができるようにされる。
また、図28Bに示すように、例えば、「リスト1(ヒルモード)」、「リスト2(コンスタントモード)」、「リスト3(ランダムモード)」、「プリセットされたリスト1(ウォーキング30分用)、「プリセットされたリスト2(ジョギング30分用)」などの各再生楽曲リストのタイトル名だけを一覧表示し、この中から選択された再生楽曲リストの内容表示を行って、決定したり、選択のし直しを行ったりすることができるようにすることも可能である。
なお、図28は再生楽曲候補リストの一例をしめしたものであり、その他の態様、例えば、1画面に利用可能な再生楽曲リストのタイトルと内容を1再生楽曲リスト毎に表示し、キー操作部41を通じて改ページ操作を受け付けた場合に、利用可能な他の再生楽曲リストを表示するようにするなど、種々の表示態様を用いることが可能である。
このようにして、図22に示した処理のステップS404からステップS407の処理により選択された再生楽曲リストに基づいて、図22に示した処理のステップS408において、音楽データを選択して再生する処理が行われる。
[再生楽曲リストの内容の変更について]
また、この第2の実施の形態の音響再生装置は、図22に示した処理のステップS405において説明したように、選択した再生楽曲リストの内容の修正を行うこともできるようにしている。図29は、この第2の実施の形態の音響再生装置において行われる再生楽曲リストの内容の修正について説明するための図である。
図29において、図29Aは、選択され修正の対象となっている再生楽曲リストを示し、図29B、Cのそれぞれは、修正後の再生楽曲リストの例を示している。例えば、図29Aに示すように、利用可能な再生楽曲リストの中から、再生楽曲リスト3(ランダムモード)を選択したとする。
この場合、制御部10は、選択された再生楽曲リスト3の内容を、表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示し、使用者からの内容の修正入力を受け付ける。例えば、図29Aに示した再生楽曲リスト(ランダムモード)において、曲Gが使用者の好みに合わないものである場合には、図29Bに示すように、曲Bを曲Iに変更することが可能である。
具体的には、キー操作部41の矢印キーなどの操作キーを操作することにより、入れ換える楽曲データについてのタイトルや特性情報の表示欄にカーソルを位置付け、利用可能な他の音楽データを指定する操作を行うことにより、図29Bに示すように、再生楽曲リスト3の曲Gを曲Iに修正する処理を行うことができるようにされる。
このような操作を繰り返すことにより、図29Cに示すように、再生する音楽データを入れ換えたり、再生する音楽データの再生順を変更したり、再生回数を変更したりするなどの、一連の修正を行うこともできるようにされている。このように、利用可能な再生楽曲リストの内容の修正を行えるようにしているので、自動生成された再生楽曲リストや予め用意されている再生楽曲リストがある場合には、それらの内容を変更することにより、使用者の使用態様や好みに応じて、既存の再生楽曲リストをアレンジし、自己の使用態様や好みに応じた再生楽曲リストを形成し、これを用いて音楽データを再生することもできるようにしている。
[運動量表示の具体例について]
また、この第2の実施の形態においても、図22のステップS411において算出された運動量は、表示部34の表示画面に表示して、使用者に対して提供することができる。ステップS412においては、図16を用いて説明したように、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、運動時間、歩数、歩行距離、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの情報からなる表示を行うことができるようにしている。
なお、ここでは、利用可能な運動モードとして、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモードの3つを上げたが、この他の運動モードを定義し、これを用いるようにすることももちろん可能である。
[目標運動量を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音楽データを再生する場合について]
次に、目標運動量を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音楽データを再生する場合について説明する。図30は、この第2の実施の形態の音響再生装置において、入力された目標運動量に基づいて、用いる再生楽曲リストを選択し決定すると共に、運動量は再生された音楽データの特性情報を用いて算出する場合の処理について説明するためのフローチャートである。この図30に示す処理もまた、この第2の実施の形態の音響再生装置の制御部10によって実行されるものである。
この第2の実施の形態の音響再生装置において、制御部10は、まず、キー操作部41を通じて、使用者の運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)、年齢、性別などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS501)。ここで入力される体重や身長などの情報は、消費カロリーや歩行距離(運動距離)などの運動量を算出するために必要な情報であり、年齢や性別は例えば運動終了時の表示などのために必要な情報である。
次に、音響再生装置の制御部10は、使用者が運動によって消費しようとする目標消費エネルギー(目標運動量)の入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS502)。なお、ステップS502においては、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモードなどの使用者が行おうとする運動モードや、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ブラブラ歩きなどの使用者が行おうとする運動の種類(種別)を入力するように構成することも可能である。
ステップS502において使用者からの入力を受け付けて、音響再生装置の制御部10が取得した運動情報は、詳しくは後述もするように、再生楽曲リストを自動生成する場合において用いられることになる。
この後、音響再生装置の制御部10は、再生可能な音楽データのタイトルや、再生時間、テンポ、消費エネルギー、その他、運動により移動可能な距離などの特性情報を取得する(ステップS503)。タイトル、再生時間、テンポ、消費エネルギー、運動により移動可能な距離などの特性情報は音楽(楽曲)ごとに予め決まる情報である。
また、消費エネルギーは、当該音楽データを再生することにより放音される音楽に呼応するようにして運動を行った場合においての運動者(使用者)の消費エネルギーを示すものであり、運動により移動可能な距離は、当該音楽データを再生することにより放音される音楽に呼応するようにして運動を行った場合においての運動者(使用者)の移動距離を示すものである。なお、消費エネルギーや使用者の移動距離は、例えば、行う運動の運動強度に応じて複数の異なるものを用いるようにすることが可能とされる。
そして、ステップS503においては、この第2の実施の形態の音響再生装置において再生可能な音楽データについての、タイトルや、再生時間、テンポ、消費エネルギーなどの特性情報についても、図22に示した処理のステップS403において説明したように、例えば、音楽情報記憶装置部21の記録媒体(記録メディア)から読み出して取得するようにしたり、また、通信I/F61を介してネットワークに接続し、ネットワーク上のサーバー装置に形成されたデータベースから取得するようにしたりすることが可能である。
なお、ネットワーク上のデータベースから、この音響再生装置において再生可能な音楽データのタイトルや特性情報を取得する場合には、再生可能な音楽データの識別情報に基づいて検索し、取得することができるようにされる。また、音楽情報記憶装置部21の記録媒体に記憶保持される音楽データ自身についても、CD(Compact Disc)などのメディアから取得したり、ネットワーク上のデータベースから取得したりすることができる。
取得された再生可能な楽曲についてのタイトルや特性情報からなる再生楽曲情報は、RAM13などに一時記憶され、この第2の実施の形態の音響再生装置において利用可能にされる。また、図23に示すような再生楽曲情報を音楽情報記憶装置部21の記録媒体に作成しておき、これを読み出してRAM13などに一時記憶させることにより利用可能にすることも可能である。
図31は、ステップS503の処理において取得される再生可能な音楽データの一覧リスト(再生楽曲情報)の一例を説明するための図である。図31に示す例の場合には、再生可能な音楽データのタイトル、その音声データにより再生される音楽の長さ(再生時間)、テンポ、その音楽データを再生することにより得られる音楽に応じて、当該音楽の初めから終わりまで運動した場合の消費エネルギーなどの情報からなるものである。
図31に示したように、取得された再生可能な楽曲についてのタイトルや特性情報からなる再生楽曲情報は、RAM13などに一時記憶し、利用可能になる。また、図23に示すような再生楽曲情報を音楽情報記憶装置部21の記録媒体に作成しておき、これを読み出してRAM13などに一時記憶させることにより利用可能にすることも可能である。
そして、この第2の実施の形態の音響再生装置の制御部10は、図31に示した再生楽曲情報から自動生成するようにした再生楽曲リストや予め用意されている再生楽曲リストを、再生楽曲候補リストとして表示回路33を制御し表示部34に表示することにより使用者に提示する(ステップS504)。
なお、詳しくは後述するが、ステップS504において提示される再生楽曲候補リストは、目標運動量等に基づいて、また運動モードを考慮して、例えば、図32〜図35に示すような態様で自動生成される再生楽曲リストや図36に示すような予め用意されている(登録されているもの)である。
これらの利用可能な再生楽曲リストは、上述もしたように、例えば、音楽情報記憶装置部21の記録媒体や記憶装置部53の記録媒体、あるいは、図1においては図示しなかったEEPROMなどの不揮発性メモリーに記憶保持され、例えば図28に示すような態様で表示部34の表示画面に表示され、候補となる再生楽曲リストの全てを使用者に提示したり、あるいは、候補を1つづつ順次に提示したりするようにされる。
そして、制御部10は、キー操作部41を通じて使用者からの再生候補リストの選択入力や、選択された再生候補リストに対する修正入力を受け付け(ステップS505)、再生候補リストの選択入力や選択された再生楽曲リストに対する変更入力等の使用者からの入力操作が終了したか否かを判断する(ステップS506)。
ステップS506の判断処理において、使用者からの操作入力が終了していないと判断したときには、ステップS505からの処理を繰り返す。また、ステップS506の判断処理において、使用者からの操作入力が終了したと判断したときには、選択された再生楽曲リストを、あるいは、選択されて内容が変更された再生楽曲リストを用いる再生楽曲リストとして決定する(ステップS507)。
そして、制御部10は、ステップS507において決定した再生楽曲リストにしたがって、再生すべき音楽データを順次に音楽情報記憶装置部21の記録媒体から読み出し、これを音声信号出力処理部23に供給して、読み出した音楽データに応じた音楽をスピーカから放音するようにする一連の再生処理を開始する(ステップS508)。このようにして再生される音楽に呼応して(再生される音楽に合わせて)、使用者は運動を開始する。
次に、制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS509)。ステップS509の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として、記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS510)、ステップS509からの処理を繰り返す。
ステップS509の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS510において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と、ステップS501、ステップS502の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報や運動情報に基づいて、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS511)。なお、このステップS511においては、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、図6〜図14を用いて説明したようにして、使用者が行った運動の運動量を算出する。
そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS511で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS512)、この図30に示す処理を終了する。このステップS512においては、詳しくは後述するが、例えば、図38に示すような態様で使用者に対して当該使用者が行った運動の運動量が通知されることになる。
[再生楽曲リストの具体例について]
次に、図30に示した処理のステップS504において使用者に提示される再生楽曲リストの具体例と、その提供例について図32〜図36を参照しながら説明する。上述もしたように、図30に示したステップS504においては、自動生成された再生楽曲リストや予め用意された再生楽曲リストなどの利用可能な複数の再生楽曲リストが、表示部34の表示画面に表示されることにより使用者に対して提示される。
そして、図32〜図35は、この第2の実施の形態の音響再生装置において、図30に示した処理のステップS501において取得した個人プロフィール情報とステップS502において取得した運動情報(この例においては目標運動量(目標消費カロリー))とに基づいて、図31に示した再生楽曲情報から自動生成するようにされた再生楽曲リストの例を説明するための図であり、図36は、予め用意される再生楽曲リストの一例を説明するための図である。
まず、個人プロフィール情報と目標運動量とに基づいて自動生成される再生楽曲リストについて説明する。この場合、個人プロフィール情報は、必要以上に大きな負荷を使用者にかけないようにするために、利用可能な曲テンポや運動を行う時間に相当する音楽データの総再生時間を制限する場合に用いられる。また、目標運動量は、当該目標運動量の運動を行えるようにする再生楽曲リストを形成する際のターゲット値となるものである。
そして、図30に示す処理のステップS504においては、図22に示した処理のステップS404と同様に、音響再生装置が取得した使用者の個人プロフィール情報と目標運動量とに基づくと共に、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード等の運動モードをも考慮して、利用可能な複数の再生楽曲リストを自動生成するようにしている。
そして、図32Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と目標運動量とに基づいて、ヒルモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト1を説明するための図である。ここで、ヒルモードは、図32Bに示すように、時間の経過にしたがって、運動の負荷が徐々に増加していき、運動の負荷が所定値に達した後においては、運動の負荷を徐々に軽減して行くようにするモードである。
そして、図32Aに示す再生楽曲リスト1は、図31に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100、消費エネルギー:10kcal)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105、消費エネルギー:25kcal)、曲C(長さ:2分22秒、テンポ:120、消費エネルギー:30kcal)、曲D(長さ:2分30秒、テンポ:145、消費エネルギー:35kcal)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180、消費エネルギー:30kcal)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80、消費エネルギー:15kcal)の6曲の音楽データを利用するものである。
具体的には、図32Aに示す再生楽曲リスト1は、曲Aを5回(50kcal)→曲Bを1回(30kcal)→曲Cを1回(25kcal)→曲Dを1回(35kcal)→曲Eを8回(240kcal)→曲Bを2回(75kcal)→曲Cを1回(30kcal)→曲Fを1回(15kcal)の順で再生することを指示するものであり、全体として500kcalの熱エネルギーを消費する運動を行うようにするものである。
また、図33Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、コンスタントモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト2を説明するための図である。ここで、コンスタントモードは、図33Bに示すように、運動の負荷を常に一定とするモードである。
そして、図33Aに示す再生楽曲リスト2は、図31に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100、消費エネルギー:10kcal)を50回連続して再生することを指示するものであり、全体として500kcalの熱エネルギーを消費する運動を行うようにするものである。
また、図34Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、ランダムモードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト3を説明するための図である。ここで、ランダムモードは、図34Bに示すように、時間の経過にしたがって、運動の負荷がランダムに変化するモードである。
そして、図34Aに示す再生楽曲リスト3は、図31に示した再生楽曲情報から形成され、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100、消費エネルギー:10kcal)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105、消費エネルギー:30kcal)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180、消費エネルギー:30kcal)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80、消費エネルギー:15kcal)の4曲の音楽データを利用し、曲Aを3回(30kcal)→曲Eを3回(90kcal)→曲Bを3回(90kcal)→曲Eを5回(150kcal)→曲Bを5回(125kcal)→曲Fを1回(15kcal)の順で再生することを指示するものであり、全体として500kcalの熱エネルギーを消費する運動を行うようにするものである。
また、図35Aは、この第2の実施の形態の音響再生装置において、取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づいて、複合モードで運動を行うようにするために自動生成される再生楽曲リスト4を説明するための図である。ここで、複合モードは、図35Bに示すように、時間の経過にしたがって、軽い負荷の運動を行って時間行った後に、重い負荷の運動を一定時間行い、最後に身体を自然にクールダウンさせるために軽い負荷の運動を一定時間行うというように、負荷の異なる運動を複合して行うようにするモードである。
そして、図35Aに示す再生楽曲リスト4は、図31に示した再生楽曲情報から形成され、曲C(長さ:2分22秒、テンポ:120、消費エネルギー:25kcal)、曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180、消費エネルギー:30kcal)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80、消費エネルギー:15kcal)の3曲の音楽データを利用し、曲Cを5回(125kcal)→曲Eを10回(300kcal)→曲Fを5回(75kcal)の順で再生することを指示するものであり、全体として500kcalの熱エネルギーを消費する運動を行うようにするものである。
このように、この第2の実施の形態の音響再生装置においては、図32〜図35に示したように、音響再生装置が取得した個人プロフィール情報と運動情報とに基づくと共に、複数の運動モードに応じた複数の再生楽曲リストが自動生成することができるようにされている。なお、再生楽曲リストの自動生成は、図30に示した処理のステップS504において、または、その前段において行うようにしておけばよい。
次に、予め用意しておく(予め登録しておく)再生楽曲リスト、換言すればプリセットされた再生楽曲リストについて説明する。図36は、プリセットされた再生楽曲リストの一例を説明するための図である。プリセットされた再生楽曲リストは、この第2の実施の形態の音響再生装置によって再生される楽曲に合わせて運動を行う使用者が、自己の使用態様や好みなどに応じて予め登録したものである。
例えば、図36に示すように、運動モードとしてランダムモードを用い、500kcalの熱エネルギーを消費するようにする再生楽曲リストを用意しておくことにより、これを用いて音楽データを再生して運動を行うことができるようにされる。図36に示す例の場合には、曲A(長さ:1分11秒、テンポ:100、消費カロリー:10kcal)、曲B(長さ:3分33秒、テンポ:105、消費カロリー:30kcal)曲E(長さ:1分50秒、テンポ:180、消費カロリー:30kcal)、曲F(長さ:3分00秒、テンポ:80)の4曲の音楽データを利用し、曲Aを5回(50kcal)→曲Eを2回(60kcal)→曲Bを3回(90kcal)→曲Eを7回(210kcal)→曲Bを3回(75kcal)→曲Fを1回(80kcal)の順で再生することを指示するものであり、ランダムモードで運動を行って、熱エネルギーを500kcal消費することができる運動を行うようにするものである。
図32〜図36を用いて説明した複数の再生楽曲リストは、例えば、記録装置部53やRAM13に記憶保持され、これが制御部10を通じて表示回路33に供給され、表示部34の表示画面に再生楽曲候補リストとして表示するようにされる。この場合、複数の再生楽曲候補リストの使用者への提示は、例えば、図28Aに示したように、表示部34の表示画面34Gの最上段部分には表示される情報が再生楽曲候補リストであることを示す表示を表示し、以下に利用可能な再生楽曲リストを一覧表示する態様で表示する。
ここでは、「リスト1(ヒルモード)」というように、利用可能な各再生楽曲リストのタイトル名と、その再生楽曲リストを構成する音楽データのタイトル、長さ、曲テンポ、再生回数が、再生楽曲リスト毎に表示するようにされる。表示部34の表示画面34Gの大きさから、表示しきれない再生楽曲リストがある場合には、画面表示をスクロールさせ、その全部を観視することができるようにされる。
そして、目的とする再生楽曲リストを見つけた場合には、キー操作部41を通じて操作し、カーソルを目的とする再生楽曲リストのタイトル名などの所定の位置に位置付けて決定操作を行うことにより、目的とする再生楽曲リストを実際に用いる再生楽曲リストとして用いることができるようにされる。
また、図28Bに示したように、例えば、「リスト1(ヒルモード)」、「リスト2(コンスタントモード)」、「リスト3(ランダムモード)」、「プリセットされたリスト1(ランダム500kcal用)」などの各再生楽曲リストのタイトル名だけを一覧表示し、この中から選択された再生楽曲リストの内容表示を行って、決定したり、選択のし直しを行ったりすることができるようにすることも可能である。もちろん、その他の表示態様で表示するようにしてもよい。
このようにして、図30に示した処理のステップS504からステップS507の処理により選択された再生楽曲リストに基づいて、図30に示した処理のステップS508において、音楽データを選択し再生する処理が行われる。
[再生楽曲リストの内容の変更について]
また、この第2の実施の形態の音響再生装置は、図30に示した処理のステップS505において説明したように、選択した再生楽曲リストの内容の修正を行うこともできるようにしている。図37は、この第2の実施の形態の音響再生装置において行われる再生楽曲リストの内容の修正について説明するための図である。
図37において、図37Aは、選択され修正の対象となっている再生楽曲リストを示し、図37Bは、修正後の再生楽曲リストの例を示している。例えば、図37Aに示すように、利用可能な再生楽曲リストの中から、再生楽曲リスト3(ランダムモード)を選択したとする。
この場合、制御部10は、選択された再生楽曲リスト3の内容を、表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示し、使用者からの内容の修正入力を受け付ける。例えば、図37Aに示した再生楽曲リスト(ランダムモード)において、3番目に再生される楽曲を曲Bから曲Hに変更するなどのことが可能である。
具体的には、キー操作部41の矢印キーなどの操作キーを操作することにより、入れ換える楽曲データについてのタイトルや特性情報の表示欄にカーソルを位置付け、利用可能な他の音楽データを指定する操作を行うことにより、図37Bに示すように、再生楽曲リスト3の3番目の曲Bを曲Hに修正する処理を行うことができるようにされる。
もちろん、このような操作を繰り返すことにより、再生する音楽データを入れ換えたり、再生する音楽データの再生順を変更したり、再生回数を変更したりするなどの、一連の修正を行うこともできるようにされている。このように、利用可能な再生楽曲リストの内容の修正を行えるようにしているので、自動生成された再生楽曲リストや予め用意されている再生楽曲リストがある場合には、それらの内容を変更することにより、使用者の使用態様や好みに応じて、既存の再生楽曲リストをアレンジし、自己の使用態様や好みに応じた再生楽曲リストを形成し、これを用いて音楽データを再生することもできるようにしている。
[運動量表示の具体例について]
そして、図30に示した処理においても、ステップS511において算出された運動量は、表示部34の表示画面に表示して、使用者に対して提供することができる。ステップS512においては、図38に示すように、目標消費カロリー、運動時間、歩行距離、平均速度、消費カロリー、脂肪燃焼量などの情報からなる表示を行うことができるようにしている。
なお、図30〜図38を用いて説明した目標運動量を考慮して再生楽曲リストを自動生成する場合においては、利用可能な運動モードとして、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモードの他に、図35を用いて説明した複合モードをも利用できるものとして説明した。この複合モードは、目標運動量に基づいて再生楽曲リストを自動生成する場合だけでなく、図22〜図29を用いて説明した個人プロフィール情報や運動情報に基づいて再生楽曲リストを自動生成する場合においても用いることができる。
また、図22〜図29を用いて説明した個人プロフィール情報や運動情報に基づいて再生楽曲リストを自動生成する場合においても、また、図30〜図38を用いて説明した目標運動量を考慮して再生楽曲リストを自動生成する場合においても、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード、複合モードの他、これらの各モードを組み合わせた運動モードやその他の種々の新たな運動モードを用いるようにすることも可能である。
このように、この第2の実施の形態の音響再生装置においては、自動生成される再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストなど、複数の再生楽曲リストを用いることができるようにされているので、使用者が運動を開始する直前において、再生する複数の音楽データを指示する操作を行うひつようを無くすことができる。
そして、使用者は、自分が行おうとする運動に対して適した再生楽曲リストを選択することにより、一連の音楽データを再生し、これによって使用者が行う運動を誘導することができるので、使用者は目的とする運動を無理なく、確実に行うことができるようにされる。
また、使用しようとした再生楽曲リストの一部の音楽データが、運動に不向きなものであったり、あるいは、使用者の好みでなかったりする場合には、再生楽曲リストの修正を行って、使用者の用途や好みに応じた音楽データの再生を行うことが可能な再生楽曲リストに作り変え、これを利用することもできる。
また、第1の実施の形態の音響再生装置と同様に、使用者が行った運動量情報を使用者に提示することができるので、運動を継続しておこなうことの動機付けを提供することができ、ある程度の時間継続して行う必要のある運動を無理なく継続させることができ、しかも楽しく運動を行うようにすることができる。また、再生履歴情報、個人プロフィール情報、運動量情報を、使用者個人専用として用いられる音響再生装置側で管理することができるので、使用者の個人情報を安全性高く管理することも可能である。
また、この第2の実施の形態の音響再生装置もまた、記憶装置部53を備えているため、上述もしたように、この記憶装置部53に個人プロフィール情報、運動量情報、再生楽曲情報等を保存しておき、これを後で取り出して、種々の解析を行うようにすることもできる。
また、目標とする消費エネルギーなどの情報を入力することにより、どのくらいの運動が必要であるかが、再生する音楽データの消費カロリーを基準として、再生する音楽データとその再生回数とによって示すことができるようにされる。この示された音楽データについて、示された通りに再生し、再生することにより得られる音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行うことにより、再生対象の音楽データの全てが示された回数分再生された場合には、使用者は目標とした消費カロリー分の運動が終了していることになる。すなわち、使用者は再生される音楽に合わせて運動することにより、無理なく、目標量の運動を行うことができるようにされる。
なお、図22、図30のフローチャートを用いて説明した処理を実行するプログラムを作成し、これを種々の音響再生装置に搭載することによって、この発明の音響再生装置を比較的に簡単に実現することができる。
また、上述した第2の実施の形態においては、制御部10と表示回路33及び表示34とが協働することにより、提示手段を実現し、また、キー操作部41と制御部10とが協働することにより、選択入力受付手段、修正入力受付手段を実現し、主に制御部10が修正手段としての機能を実現するようにしている。
また、この第2の実施の形態においても、運動量情報や目標運動量情報は、消費カロリーの他、運動時間、運動強度、運動距離、脂肪燃焼量などであってももちろんよい。例えば、目標運動量情報として、運動時間を用いる場合、運動を継続したい時間(運動時間)を目標運動量情報として入力することにより、その入力された時間情報分の再生時間を有するように、音声データを選択することができる。脂肪燃焼量を目標運動量情報とした場合にも、入力された脂肪燃焼量を実現できるように、再生すべき音声データを選択し、決定することができるようにされる。
また、再生すべき音楽データを選択して決定する場合、再生すべき音楽データの種類(ジャンル)、テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などを自動的に決定することも可能である。例えば、音楽データの特性情報にジャンルを示す情報を付加しておくことにより、目標運動量に応じて適したジャンルの音楽データを選択することが可能である。テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などについても、目標運動量に基づいて、自動的に決定することも可能である。
また、図23、図31に示した再生楽曲情報において、例えば、行う運動ごとの消費エネルギーなどの運動の強度に関する情報を持つことにより、行う運動毎に詳細な処理が可能となる。行う運動としては、ウォーキング、ジョギング、ランニング、縄跳びなどの種目の別や、運動の速度などに応じて、運動強度を定めておくことが可能である。
また、上述もしたように、再生可能な楽曲データは、例えば、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disc(登録商標))、カードメモリーなどの記録媒体に記録された状態で提供を受け、これを音楽情報記憶装置部21に装填し、読み出して再生することが可能である。また、通信I/F61や送受信回路62などを通じて、通信によりネットワーク上のサーバーや無線LAN経由で取得し、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生するようにすることも可能である。また、外部端子51に接続される外部機器からの音楽データを直接に再生するようにしたり、一度、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生したりするようにすることも可能である。
また、上述もしたように、再生可能な音楽データの再生時間、テンポ、運動強度に応じた消費カロリーなどの音楽データに対する特性情報は、音楽データと共に記録媒体に記録されて提供されたり、あるいは、音楽データと共に、または、音楽データとは別に、インターネットなどの広域ネットワークや無線LAN経由で、あるいは、外部端子51に接続された外部機器から提供を受けたりすることができる。また、音楽データとこれに対応する特性情報とは、例えば、音楽データの識別情報(識別ID)によって対応付けられていれば、別々に取得することが可能である。
なお、上述した第2の実施の形態の音響再生装置は、携帯用の音楽再生機器であるものとして説明したが、具体的には、ハードディスクプレーヤ、MD(登録商標)プレーヤ、携帯電話などの種々に適用可能である。また、この発明は携帯用の機器として実現することに適したものであるが、小型化が可能である点にかんがみ、例えば、種々のフィットネスマシンに搭載するなどして、据え置き型の形態で利用できるようにすることも可能である。
[第3の実施の形態]
この発明は、例えば、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュなどといった運動を行う使用者を支援するものであり、運動を行う使用者によって携帯される携帯型の音響再生装置に適用して好適なものである。しかし、携帯型の音響再生装置といっても、種々の大きさのものがあり、また、キー操作部の構成も様々に考えられる。
そこで、この第3の実施の形態においては、この発明が適用される携帯型の音響再生装置の外観、さらにはキー操作部の構成や情報の提示態様などといった、使用者からの情報を受け付け部分や使用者に対して情報を提示する部分などのいわゆるユーザインターフェースに関する部分の構成をより明確にする。
なお、この第3の実施の形態の音響再生装置もまた、第1、第2の実施の形態の音響再生装置と同様に、携帯型のものであり、その内部構成は、図1を用いて説明した第1の実施の形態の音響再生装置と同様に構成されるものである。このため、この第3の実施の形態においても、音響再生装置の内部構成は図1の構成を有するものとし、記録媒体としては、ハードディスクまたは半導体メモリーを用いるものとして、図1をも参照しながら説明することとする。
[音響再生装置の外観について]
図39は、この第3の実施の形態の音響再生装置が取り得る代表的な外観の例を説明するための図である。この第3の実施の形態の音響再生装置が取り得る外観の大きさは、使用者の胸ポケットに入る程度以下の大きさであり、使用者の手のひらに納まる程度以下の大きさとなる。
したがって、この第3の実施の形態の音響再生装置の大きさは、大きくても図39A、Bに示すように、使用者の胸ポケットに入る程度の大きさとなり、小さい場合には、図39Cに示すように、板状に形成されたチューイングガムを複数枚重ねた程度、あるいは、それよりやや大きい程度の大きさとなる。もちろん、技術の進歩により、更なる小型化や薄型化、軽量化の可能性もある。
そして、図39A、Bのそれぞれは、使用者の胸ポケットに入る程度の大きさに構成した場合のこの第3の実施の形態の音響再生装置の外観を示しており、図39Aに示すように音響再生装置の長手方向を使用者に対して上下方向として使用する縦型のものと、図39Bに示すように音響再生装置の長手方向を使用者に対して左右方向として使用する横型のものとが考えられる。
そして、図39A、Bに示すように、使用者と対向することとなる音響再生装置の面(前面)には、LCDなどの表示部の表示画面とキー操作部が設けられる。図39Aに示すように、縦型の音響再生装置の場合には、表示画面34Gの下側部分にキー操作部41が設けられる。もちろん、表示画面34Gとキー操作部41との位置関係を図39Aの場合とは逆にすることもできる。また、縦型の音響再生装置の場合には、表示画面34Gを音響再生装置の前面の中央部分に配置し、その上側部分と下側部分との2つの部分にキー操作部41を分けて設けるようにすることも可能である。
また、図39Bに示すように、横型の音響再生装置の場合には、表示画面34Gの横側部分にキー操作部41が設けられる。もちろん、表示画面34Gとキー操作部41との位置を逆にすることも可能である。すなわち、表示画面34Gとキー操作部41とのうち、いずれかを右側に配置すれば、他方は左側に配置することになる。また、横型の音響再生装置の場合においても、表示画面34Gを音響再生装置の前面の中央部分に配置し、その右側部分と左側部分との2つの部分にキー操作部41を分けて設けるようにすることも可能である。
また、キー操作部41としては、図39Aに示すように、押下操作が可能ないわゆる「ボタンキー」のみで構成したり、図39Bに示すように、ダイヤル部41Dを有し、ダイヤル部41D上を指などでなぞる操作と、ダイヤル部41D上の所定の位置の押下操作とが可能なダイヤルとで構成したりすることが可能である。なお、ダイヤル部41Dは、ダイヤル部41D自体を機械的に回動操作が可能なものとすることも可能である。
また、図39Cのように極めて小型に構成した場合には、図39A、Bのように音響再生装置の前面にキー操作部41を設けることができないので、図39Cに示すように、音響再生装置の側面部分に回動操作が可能なダイヤルをキー操作部41として設けるようにすれば良い。
また、キー操作部41としては、回動操作と押下操作とが可能ないわゆるジョグダイヤルやいわゆるジョイスティックなどと呼ばれる操作レバーなどを用いるようにしてもよい。また、音響再生装置が図39A、Bに示したように、表示部の表示画面34Gが比較的に大きな表示領域を有するものである場合には、その表示画面34Gにタッチパネルを貼付し、表示画面34Gに表示される情報とタッチパネルとによってキー操作部41を構成するようにしてもよい。
そして、図39を用いて説明した種々のキー操作部を設けることにより、使用者の名前などの文字や各種の数字、記号などの入力や、カーソルの移動、項目の選択など種々の情報の入力が可能となる。例えば、文字入力の場合には、各ボタンキーに文字を割り当てておいておくことにより、少ない数のボタンキーによって文字入力を行うことが可能である。また、ダイヤルキーを用いる場合には、ダイヤル部をなぞる操作やダイヤル部を回動操作することにより、文字の選択を可能にし、所定のボタンキーの押下操作、あるいは、ダイヤル部の押下操作を決定操作とすることにより、文字の入力が可能となる。
なお、図39に示したものは、外観や操作部の構成例を示したものである。したがって、音響再生装置は図39に示したものの他にも種々の大きさや形状のものが考えられる。また、キー操作部についても、図39に示したものに限るものではない。例えば、図39A、39Bに示した例の場合には、さらに側面部分にダイヤルやジョグダイヤル、あるいは、ボタンキー等を設けることもできる。すなわち、キー操作部としては、ボタンキー、ダイヤル、ジョグダイヤル、タッチパネル、ジョイスティック、スライド式の操作スイッチなどの種々の操作部を組み合わせて構成することができる。
[音響再生装置の動作について]
次に、この第3の実施の形態の音響再生装置の動作について、図40、図41のフローチャートを参照しながら説明する。なお、必要において、図42〜図60をも用いて、この第3の実施の形態の音響再生装置の動作について説明するが、図42〜図60の入力画面や確認画面の詳細については、図40、図41を用いたこの第3の実施の形態の音響再生装置の動作の説明の後に別途詳細に説明する。
なお、この第3の実施の形態の音響再生装置もまた、その構成は、図1を用いて説明した第1の実施の形態の音響再生装置と同様に構成されるものである。このため、この第3の実施の形態においても、音響再生装置は図1の構成を有するものとして、図1をも参照して説明することとする。
また、この第3の実施の形態の音響再生装置は、第2の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、個人プロフィール情報等を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音声データを再生するモードと、目標運動量を用いて自動生成した再生楽曲リストや予め登録された再生楽曲リストを用いて音楽データを再生するモードとを備えたものである。
図40、図41は、この第3の実施の形態の音響再生装置を使用して運動をした際に、運動量を再生楽曲データから求める場合の制御フローを示したものである。この図40、図41に示す処理もまた、主に制御部10において実行されるものである。
この第3の実施の形態の音響再生装置においても、制御部10は、まず、図42に示す入力画面等を通じて、キー操作部41を通じて入力される運動量を算出するために必要な使用者の体重、身長(歩幅)などの個人プロフィール情報のキー入力を受け付けて、これをRAM13などに記憶保持する(ステップS601)。
次に、音響再生装置の制御部10は、図43に示す入力画面等を通じて、再生楽曲リストの利用モード、すなわち、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードか、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードかの選択入力を受け付ける(ステップS602)。そして、音響再生装置の制御部10は、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードが選択されたか否かを判断する(ステップS603)。
ステップS603の判断処理において、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードは選択されていないと判断したときには、制御部10は、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードが選択されたと判断し、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定する(ステップS604)。また、ステップS603の判断処理において、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードが選択されたと判断したときには、制御部10は、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定する(ステップS605)。
そして、制御部10は、ステップS604またはステップS605において決定した再生楽曲リストの利用モードに応じて、使用者からの運動情報の入力を受け付ける(ステップS606)。このステップS606における処理を具体的に説明すると、ステップS604において、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、制御部10は、図44に示す入力画面等を通じて、使用者が行おうとする運動の種類(種別)等の情報のキー入力を受け付け、これをRAM13などに記憶保持する処理をステップS606において行う。
また、ステップSステップS605において、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、制御部10は、図45に示す入力画面等を通じて、目標運動量等の情報のキー入力を受け付け、これをRAM13などに記憶保持する処理をステップS606において行う。なお、この場合、必要に応じて、使用者が行おうとする運動モードや運動の種類などの情報の入力を受け付けるようにすることも可能である。
この後、制御部10は、ステップS604またはステップS605において決定した再生楽曲リストの利用モードに応じて、再生可能な音楽データの一覧リスト(再生楽曲情報)を取得する(ステップS607)。ステップS604において、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、ステップS607においては、図48に示すように、再生可能な音楽データのタイトルや、長さ(再生時間)、曲テンポといった音楽データの特性情報が取得され、一覧表にまとめられる。
また、ステップSステップS605において、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、ステップS607においては、図49に示すように、再生可能な音楽データのタイトルや、長さ(再生時間)、曲テンポ、消費エネルギーといった音楽データの特性情報が取得され、一覧表にまとめられる。
なお、図48や図49に示した再生楽曲情報は、一覧表示するなどして、使用者に提供し、この第3の実施の形態の音響再生装置において再生可能な音楽データとしてはどのようなものがあるかを使用者に通知するようにすることも可能である。
また、再生楽曲情報の取得は、上述した第1、第2の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、メディアに書かれている情報から取得したり、ネットワーク上のデータベースから取得したり、また、外部端子51に接続される外部機器から取得したりするなどのことができるようにされる。
次に音響再生装置の制御部10は、自動生成したり、予め登録されたりした利用可能な複数の再生楽曲リストを表示部34の表示画面34Gに表示して使用者に提示する(ステップS608)。このステップS608における処理を具体的に説明すると、例えば、ステップS604において、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、制御部10は、制御部10は、表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに、図50に示すように、自動生成されや再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)提示したり、あるいは、図51に示すように、予め登録された再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)を提示したりする。
また、ステップS604において、目標運動量に応じて再生楽曲リストを生成するモードを用いることを決定した場合には、図57に示すように、自動生成された再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)を提示したり、あるいは、図58に示すように、予め登録された再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)を提示したりする。
この後、制御部10は、利用する再生楽曲リスト(プレイリスト)の選択や、図56、図59に示すように、選択した再生楽曲リストの修正を受け付けたりする(ステップS609)。そして、音響再生装置の制御部10は、用いる再生楽曲リスト(プレイリスト)の選択や修正が終了したか否かを判断し(ステップS610)、終了していないと判断したときには、ステップS609からの処理を繰り返す。
また、ステップS610の判断処理において、再生楽曲リストの選択や修正が終了したと判断したときには、制御部10は、図41に示す処理に進み、まず、ステップS610において選択されたり修正されたりした再生楽曲リスト(プレイリスト)を、実際に用いる再生楽曲リストとして決定し(ステップS611)、その決定した再生楽曲リストに従って音楽データの再生を開始する(ステップS612)。これに応じて、すなわち、再生される音声データに応じて使用者も運動を開始することになる。
そして、制御部10は、自機の処理状態を監視し、音楽再生中か否かを判断する(ステップS613)。ステップS613の判断処理において、音楽の再生中であると判断したときには、再生中の音楽データのタイトル、再生時間、テンポなどの情報(再生楽曲情報)を再生履歴情報として、記録装置部53の記録媒体に格納するようにし(ステップS614)、ステップS613からの処理を繰り返す。
ステップS613の判断処理において、制御部10が、音楽データの再生が終了したと判断したときには、制御部10は、運動情報解析回路23を制御し、ステップS614において記憶装置部53の記録媒体に記録した再生履歴情報と、ステップS601、ステップS606の処理において取得し、RAM13に一時記憶した使用者の体重、身長、年齢、性別などからなる個人プロフィール情報や運動情報に基づいて、使用者が行った運動の運動量を算出する(ステップS615)。なお、このステップS615においては、第1の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、図6〜図14を用いて説明したようにして、使用者が行った運動の運動量を算出する。
そして、制御部10は、表示回路33を制御し、ステップS615で求めた使用者の運動量を示す情報等を表示部34の表示画面に表示して(ステップS616)、この図40、図41に示す処理を終了する。このステップS616においては、例えば、第1の実施の形態において説明した図16、図20に示すような態様で使用者に対して当該使用者が行った運動の運動量が通知される。
[入力画面等の具体例について]
次に、図40、図41を用いて説明した処理において用いられる入力画面等の具他例について詳細に説明する。
[個人プロフィール情報の入力画面]
図42は、図40に示したステップS601において用いられる個人プロフィール情報の入力画面と確認画面との一例を説明するための図である。図40に示した処理が実行されると、制御部10は、ステップS601において、表示回路33を制御し、図42Aに示す個人プロフィール情報の入力画面を表示部34の表示画面34Gに表示し、キー操作部41を通じての情報入力を受け付ける。
図42Aに示した個人プロフィール情報の入力画面は、使用者の名前、性別、年齢、身長、体重の各入力欄を備え、これらの各入力欄に対して、キー操作部41を通じて情報の入力を行うようにすることができる。そして、名前、性別、年齢、身長、体重のそれぞれを入力し終えると、制御部10は、表示回路33を制御し、図42Bに示すように、受け付けた情報をも含めた確認画面を表示し、入力情報が間違っていないか否かの確認入力を受け付ける「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、確認入力を求める。
なお、図42Bに示す確認画面の場合には、入力された情報に加えて、肥満度を測定する指数であって、体重÷身長の2乗で求められる体容積指数(BMI:Body Mass Index)や肥満度などの値も制御部10において求め、表示するようにしている。
そして、図42Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、入力された情報が個人プロフィール情報として、音響再生装置に取得され、RAM13などの予め決められたメモリーに一時記憶される。また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図42Aに示した入力画面を再度表示し、入力情報の変更や修正を受け付けることができるようにされる。
[再生楽曲リストの利用モードの入力画面]
図43は、図40に示したステップS602において用いられる再生楽曲リストの利用モードの入力画面と確認画面との一例を説明するための図である。図40に示したステップS602においては、制御部10は、図43Aに示すように、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードを選択するための「プロフィール等から」という表示と、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードを選択するための「目標運動量から」という表示とがなされ、キー操作部41を通じてカーソルを移動させ、いずれか一方にカーソルを位置付けて所定の確定操作を行うことによって、いずれか一方のモードを用いるモードとして選択することができるようにしている。
そして、「プロフィール等から」という表示と「目標運動量から」という表示とのうちの一方を選択すると、図43Bに示すように、確認画面に遷移し、「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、選択したモードで間違いないか否かの確認入力を求める。
そして、図43Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、選択された再生楽曲リストの利用モードが決定される。また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図43Aに示した入力画面を再度表示し、再生楽曲リストの利用モードの選択を行うことができるようにしている。
[運動情報の入力画面]
図44、図45は、図40に示したステップS606において用いられる運動情報の入力画面と確認画面との一例を説明するための図である。そして、図44が、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合の運動情報の入力画面であり、図45が、再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合の運動情報の入力画面である。
まず、図44に示した、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合の運動情報の入力画面について説明する。この場合、図40に示したステップS606においては、図44Aに示す運動情報の入力画面が表示部34の表示画面34Gに表示される。そして、図44Aに示す運動情報の入力画面は、行う運動の種類、運動モード、平均速度、運動時間ついての各入力欄が設けられたものである。
ここで行う運動の種類は、上述もしたように、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ブラブラ歩きなどのこれから行おうとする運動の種類を示すものである。運動モードは、上述もしたように、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード、複合モード、あるいは、これらの各モードを組み合わせたモードなど予め利用することができるようにされた運動のモードを示すものである。
また、平均速度は、これから行おうとする運動におけるおおよその移動速度を示すものであり、例えば、ウォーキングの場合には、時速4km(4km/h)程度、ジョギングの場合は、時速10km(10km/h)、ランニングの場合には、時速20km(20km/h)程度のように入力することができる。また、時間は、目的とする運動を継続して行おうとする時間であり、ジョギングななどの運動を30分行いたい場合には、30分と入力することになる。
そして、図44Aに示した入力画面において各入力項目を入力し終えると、制御部10の制御に応じて、図44Bに示す確認画面に遷移し、「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、入力内容が間違いないか否かの確認入力を求める。
そして、図44Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、入力された情報は例えばRAM13に記憶保持される。また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図44Aに示した入力画面を再度表示し、運動情報の入力や修正を行うことができるようにしている。
次に、図45に示した、再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合の運動情報の入力画面について説明する。この場合、図40に示したステップS606においては、図45Aに示す運動情報の入力画面が表示部34の表示画面34Gに表示される。そして、図45Aに示す運動情報の入力画面は、行う運動の種類、運動モード、平均速度、目標運動量についての各入力欄が設けられたものである。
ここで、運動の種類、運動モード、平均速度は、図44を用いて説明したものと同様のものであるが、図45Aにおいては、目標運動量の入力欄が設けられている。ここで、目標運動量情報は、第1、第2の実施の形態の音響再生装置の場合と同様に、運動を行うことによって消費しようとするエネルギー量(kcal(キロカロリー))を入力することができるようにしている。
そして、図45Aに示した入力画面において各入力項目を入力し終えると、制御部10の制御に応じて、図45Bに示す確認画面に遷移し、「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、入力内容が間違いないか否かの確認入力を求める。
そして、図45Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、入力された情報は例えばRAM13に記憶保持される。また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図445に示した入力画面を再度表示し、運動情報の入力や修正を行うことができるようにしている。
なお、図44A、図45Aにおいて、各入力項目の入力は、その項目の入力欄にカーソルを位置付けることにより、プルアップメニューやプルダウンメニューを開き、そのメニュー内の情報を選択することにより入力することができるようにされる。もちろん、入力欄に対して、直接情報を入力するようにしてもよい。
この他、例えば、運動の種類の入力欄にカーソルが位置付けられた場合に、図46に示すような運動の種類の選択画面を表示し、この選択画面を通じて目的とする運動の種類の選択を受け付けたり、また、運動モードの入力欄にカーソルを位置付けると、図47に示すような運動モードの選択画面を表示し、この選択画面を通じて運動モードの選択を受け付けたりすることもできる。図46や図47のような、所定の情報に専用の選択画面を用いることにより、操作が分かりやすく簡単にすることができ、操作性の向上に繋がる。
[再生楽曲情報の表示]
図48、図49は、上述もしたが、図40に示したステップS607において、制御部10によって取得される再生楽曲情報の例を示す図である。そして、図48が、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合に取得される再生楽曲情報の例であり、図49が、再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合に取得される再生楽曲情報の例である。
図48、図49を比較すると分かるように、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合においては、目標運動量を消費カロリーによって把握するようにしているので、各音楽データ毎に、その音楽データの再生音声に合わせて運動を行った場合の消費カロリーを示す情報が付加された構成となっている。
そして、図48、図49に示すように、利用可能な音楽データの一覧リストである再生楽曲情報を取得しておくことにより、上述もしたように、この再生楽曲情報から、例えば、各運動モードに応じた再生楽曲リストを自動生成するなどのことが比較的簡単にできるようにされる。
[再生楽曲リストの選択画面1]
図50は、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS608において提示される自動生成された再生楽曲リストの表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合、図40に示したステップS608においては、制御部10は、まず、図50Aに示す再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)の選択のための入力画面を、表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示する。図50Aに示すように、再生楽曲リストの選択のための入力画面においては、自動生成された再生可能な再生楽曲リストの個数を示すと共に、何番目の再生楽曲リストを表示するようにするかの選択入力欄が設けられ、キー操作部41を通じて選択入力が受け付けられる。
図50Aに示した入力画面において、表示する再生楽曲リストの選択入力を受け付けると、制御部10は、表示回路33を通じて、表示部34の表示画面を、図50Bに示す確認画面に遷移させる。図50Bに示すように、確認画面においては、前段の入力画面(図50A)を通じて選択された再生楽曲リストの番号を示すと共に、確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、選択した再生楽曲リストの番号が間違いないか否かの確認入力を求める。
そして、図50Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、選択された再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、図50Cに示すように、表示部34の表示画面34Gに選択された再生楽曲リストが表示される。この表示された再生楽曲リストを使用者が確認し、この再生楽曲リストを用いる場合には、確認キーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、表示された再生楽曲リストを用いることを決定することができるようにされる。
また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図50Aに示した入力画面を再度表示し、再生楽曲リストの再度の選択を行うことができるようにされる。
[再生楽曲リストの選択画面2]
図51は、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS608において提示されるプリセットされた再生楽曲リストの表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、既にプリセットされた再生楽曲リストが存在する場合には、図40に示したステップS608においては、まず、図51Aに示すプリセットされた再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)を使用するか否かの確認画面が表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示される。
図51Aにおいては、プリセットされた再生楽曲リストを利用するか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンが表示画面34Gの下側に表示され、キー操作部41を通じて、プリセットされた再生楽曲リストを利用するか否かの確認入力が受け付けられる。
そして、図51Aに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、図51Bに示すようにプリセットされた再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、表示部34の表示画面34Gにプリセットされた再生楽曲リストが表示される。この表示された再生楽曲リストを使用者が確認し、この再生楽曲リストを用いる場合には、確認キーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、表示された再生楽曲リストを用いることを決定することができるようにされる。
また、図51Aに示した確認画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図50Aに示した自動生成された再生楽曲リストの選択を行うための入力画面に遷移し、自動生成された再生楽曲リストを利用することができるようにされる。
なお、プリセットされた再生楽曲リストが複数存在する場合、例えば、第2の実施の形態において、図27に示したように、ウォーキング30分用の再生楽曲リストやジョギング30分用の再生楽曲リストなどのように、複数のプリセットされた再生楽曲リストが存在する場合には、図50を用いて説明したように、自動設定された複数の再生楽曲リストが存在する場合と同様に、プリセットされた再生楽曲リストの総数を通知して、どの再生楽曲リストを使用するかの選択入力を受け付け(図50A)、選択された再生楽曲リストの番号の確認入力を求め(図50B)、確認された場合に選択された、プリセットされた再生楽曲リストを表示して(図50C)、確定するようにすればよい。
[再生楽曲リストの表示例]
図52〜図54は、再生楽曲リストの表示例を説明するための図である。ここでは、自動生成された再生楽曲リストの表示例についてまとめて説明する。上述もしたように、この第3の実施の形態の音響再生装置においても、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード、複合モードの4つの運動モードを用いることができる。そして、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合においては、上述した4つの運動モード毎に再生楽曲リストを自動生成することができるようにされる。
そして、図50を用いて説明したように、図40のステップS608においては、これら自動生成した4つの再生楽曲リストのそれぞれを使用者の選択に応じて、表示することができる。例えば、ヒルモードで生成された再生楽曲リストが選択された場合には、図50Cにも示し、また、図52にも示すように、運動モードの特徴を示す波形図形と、再生する音楽データのタイトル、長さ(再生時間)、曲テンポ、再生回数からなる再生楽曲リストの内容が表示される。なお、図52において、楽曲リストの内容は、図24Aに示した再生楽曲リスト1と同様の内容を表示している場合を示している。
また、コンスタントモードで生成された再生楽曲リストが選択された場合には、図53にも示すように、運動モードの特徴を示す波形図形と、再生楽曲リストの内容とが表示される。この場合、図53において、楽曲リストの内容は、図25Aに示した再生楽曲リスト1と同様の内容を表示している場合を示している。
また、ランダムモードで生成された再生楽曲リストが選択された場合には、図54に示すように、運動モードの特徴を示す波形図形と、再生楽曲リストの内容が表示される。この場合、図54において、楽曲リストの内容は、図26Aに示した再生楽曲リスト1と同様の内容を表示している場合を示している。
また、複合モードで生成された再生楽曲リストが選択された場合には、図55にも示すように、運動モードの特徴を示す波形図形と、再生楽曲リストの内容が表示される。この場合、図54において、楽曲リストの内容は、曲Cを5回→曲Eを5回→曲Fを5回の順に音楽データを再生することを指示するものである。
[再生楽曲リストの修正画面1]
図56は、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS609において用いることが可能な、選択された再生楽曲リスト(プレイリスト)の修正を行う場合の表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合であって、図40に示したステップS608において、図50、図51を用いて説明したように、用いようとする再生楽曲リスト(プレイリスト)選択して決定すると、図56Aに示すように、当該選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの選択入力を受け付ける入力画面が表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示される。
図56Aに示す入力画面においては、選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、これらを通じて選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの確認入力を受け付けることができるようにしている。
そして、図56Aに示した入力画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、修正を行うことなく、図40に示したステップS609の処理は終了するようにされる。また、図56Aに示した入力画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、選択された再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、図56Bに示すように、表示部34の表示画面34Gに選択された再生楽曲リストが表示される。そして、表示された再生楽曲リストに対する修正入力が受け付けられる。
図56Bに示しように表示される選択された再生楽曲リストに対して、使用者は、キー操作部41を通じて修正入力を行う。例えば、再生楽曲リストの3行目の曲Gを曲Iに修正しようとする場合には、使用者はキー操作部41を通じてカーソルを表示された再生楽曲リストの3行目のタイトル欄に位置付け、曲Gを曲Iに修正する入力を行う。この場合、例えば、プルダウンメニューの形式で利用可能な楽曲の一覧リストを表示、そこから目的とする音楽データのタイトルを選択したり、あるいは、目的とする音楽データのタイトルを直接入力したりすることにより、再生する音楽データを変更するようにする。
このように修正入力が行われると、制御部10は、表示回路33を制御して、図56Cに示すように、修正入力に応じて修正された再生楽曲リストを表示部34の表示画面34Gに表示する。図56Cにおいては、表示された再生楽曲リストの3行目が曲Gから曲Iに修正されている。この場合、タイトルが変更されると、長さ(再生時間)、曲テンポも変更後の音楽データに合致したものに自動的に修正される。
同様にして、再生楽曲リストの再生回数についても修正を行うことができる。また、必要に応じて、再生楽曲リストの目的とする行を削除したり、また、再生楽曲リストの目的とする位置に行を追加したりすることも可能である。例えば、表示された再生楽曲リストの目的とする行を削除する場合には、その目的とする行にカーソルを位置付け、例えば、削除キーを押下操作するなどの行削除のための所定の操作を行うことにより、目的とする行の削除を行うことができる。また、表示された再生楽曲リストの目的とする位置に行を追加する場合には、行を挿入したい場所の直前の行にカーソルを位置付け、例えば、追加キーを押下操作するなどの行追加のための所定の操作を行うことにより、カーソルが位置付けられた行の直後に新たな行が設けられ、タイトルや再生回数の入力ができるようにされる。
そして、制御部10は、キー操作部41を通じて修正入力が完了したことの所定の操作入力を受け付けると、表示回路を制御し、図56Dに示す確認入力を受け付けるための確認画面を表示する。図56Dに示す確認画面においては、修正内容が正しいか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、これらを通じて行った修正が間違えないか否かの確認入力を受け付けることができるようにしている。
そして、図56Dに示した入力画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、修正内容は正しいと判断し、図40に示したステップS609の処理は終了するようにされる。また、図56に示した入力画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、修正された内容は正しくないので、例えば、図56Cの状態に戻り、再度の修正を行うことができるようにされる。
[再生楽曲リストの選択画面3]
図57は、再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS608において提示される自動生成された再生楽曲リストの表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合、図40に示したステップS608においては、まず、図57Aに示す再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)の選択のための入力画面が表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示される。図57Aに示すように、再生楽曲リストの選択のための入力画面においては、自動生成された再生可能な再生楽曲リストの個数を示すと共に、何番目の再生楽曲リストを表示するようにするかの選択入力欄が設けられ、キー操作部41を通じて選択入力を受け付ける。
図57Aに示した入力画面において、表示する再生楽曲リストの選択入力を受け付けると、図57Bに示す確認画面に遷移する。図57Bに示すように、確認画面においては、前段の入力画面(図57A)を通じて選択された再生楽曲リストの番号を示すと共に、確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、選択した再生楽曲リストの番号が間違いないか否かの確認入力を求める。
そして、図57Bに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、選択された再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、図57Cに示すように、表示部34の表示画面34Gに選択された再生楽曲リストが表示される。この場合、図57Cにおいて、楽曲リストの内容は、図32Aに示した再生楽曲リスト1と同様の内容を表示している場合を示している。
この図57Cにおいて再生楽曲リストは、目標運動量が消費カロリーに換算して500kcalの場合であって、ヒルモードで運動を行うものとして自動生成されたものである、この他、例えば、第2の実施の形態において、図33〜図35に示したように自動生成される再生楽曲リストが存在し、そのそれぞれを選択して、図57Cに示すように表示することもできるようにされる。
また、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図57Aに示した入力画面を再度表示し、再生楽曲リストの選択を行うことができるようにされる。
[再生楽曲リストの選択画面4]
図58は、再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS608において提示されるプリセットされた再生楽曲リストの表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、既にプリセットされた再生楽曲リストが存在する場合には、図40に示したステップS608においては、まず、図58Aに示すプリセットされた再生楽曲リスト(図においてはプレイリストと記載。)を使用するか否かの確認画面が表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示される。
図58Aにおいては、プリセットされた再生楽曲リストを利用するか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、プリセットされた再生楽曲リストを利用するか否かの確認入力が受け付けられる。
そして、図58Aに示した確認画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、図58Bに示すようにプリセットされた再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、表示部34の表示画面34Gにプリセットされた再生楽曲リストが表示される。この表示された再生楽曲リストを使用者が確認し、この再生楽曲リストを用いる場合には、確認キーを押下操作するなどの所定の操作を行うことにより、表示された再生楽曲リストを用いることを決定することができるようにされる。
また、図58Aに示した確認画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、制御部10は、表示回路33を制御し、図58Aに示した自動生成された再生楽曲リストの選択を行うための入力画面に遷移し、自動生成された再生楽曲リストを利用することができるようにされる。この場合、図58Bにおいて、楽曲リストの内容は、図36に示したプリセットされた再生楽曲リスト1と同様の内容を表示している場合を示している。
なお、プリセットされた再生楽曲リストが複数存在する場合、図57を用いて説明したように、自動設定された複数の再生楽曲リストが存在する場合と同様に、プリセットされた再生楽曲リストの総数を通知して、どの再生楽曲リストを使用するかの選択入力を受け付け(図57A)、選択された再生楽曲リストの番号の確認入力を求め(図57B)、確認された場合に選択された、プリセットされた再生楽曲リストを表示して(図57C)、確定するようにすればよい。
[再生楽曲リストの修正画面2]
図59は、再生楽曲リストの利用モードとして、個人プロフィール情報等に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合において、図40に示したステップS609において用いることが可能な、選択された再生楽曲リスト(プレイリスト)の修正を行う場合の表示画面について説明するための図である。
再生楽曲リストの利用モードとして、目標運動量に応じて再生楽曲リストを自動生成するモードが選択された場合であって、図40に示したステップS608において、図57、図58を用いて説明したように、用いようとする再生楽曲リスト(プレイリスト)選択して決定すると、図59Aに示すように、当該選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの選択入力を受け付ける入力画面が表示回路33を通じて表示部34の表示画面34Gに表示される。
図59Aに示す入力画面においては、選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、これらを通じて選択した再生楽曲リストの修正を行うか否かの確認入力を受け付けることができるようにしている。
そして、図59Aに示した入力画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、修正を行うことなく、図40に示したステップS609の処理は終了するようにされる。また、図59Aに示した入力画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、選択された再生楽曲リストを形成するための情報が、例えば、記録装置部53から読み出され、これが表示回路33に供給され、図59Bに示すように、表示部34の表示画面34Gに選択された再生楽曲リストが表示される。そして、表示された再生楽曲リストに対する修正入力が受け付けられる。
図59Bに示しように表示される選択された再生楽曲リストに対して、使用者は、キー操作部41を通じて修正入力を行う。例えば、再生楽曲リストの3行目の曲Bを曲Hに修正しようとする場合には、使用者はキー操作部41を通じてカーソルを表示された再生楽曲リストの3行目のタイトル欄に位置付け、曲Bを曲Hに修正する入力を行う。この場合、例えば、プルダウンメニューの形式で利用可能な楽曲の一覧リストを表示、そこから目的とする音楽データのタイトルを選択したり、あるいは、目的とする音楽データのタイトルを直接入力したりすることにより、再生する音楽データを変更するようにする。
このように修正入力が行われると、制御部10は、表示回路33を制御して、図59Cに示すように、修正入力に応じて修正された再生楽曲リストを表示部34の表示画面34Gに表示する。図59Cにおいては、表示された再生楽曲リストの3行目が曲Bから曲Hに修正されている。この場合、タイトルが変更されると、長さ(再生時間)、曲テンポも変更後の音楽データに合致したものに自動的に修正される。
同様にして、再生楽曲リストの再生回数についても修正を行うことができる。また、必要に応じて、再生楽曲リストの目的とする行を削除したり、また、再生楽曲リストの目的とする位置に行を追加したりすることができることは、図56を用いて説明した場合と同様である。
そして、制御部10は、キー操作部41を通じて修正入力が完了したことの所定の操作入力を受け付けると、表示回路を制御し、図59Dに示す確認入力を受け付けるための確認画面を表示する。図59Dに示す確認画面においては、修正内容が正しいか否かの確認入力を受け付けるための「はい」アイコン、「いいえ」アイコンを表示画面34Gの下側に表示し、これらを通じて行った修正が間違えないか否かの確認入力を受け付けることができるようにしている。
そして、図59Dに示した入力画面において、「はい」アイコンが選択された場合には、修正内容は正しいと判断し、図40に示したステップS609の処理は終了するようにされる。また、図56Dに示した入力画面において、「いいえ」アイコンが選択された場合には、修正された内容は正しくないので、例えば、図59Cの状態に戻り、再度の修正を行うことができるようにされる。
このように、この第3の実施の形態の音響再生装置においては、種々の入力画面を用いて、比較的に簡単に種々の情報や指示を音響再生装置に対して入力し、目的とする処理を行うようにすることができる。
また、この第3の実施の形態においては、音響再生装置は、種々の大きさのものとして実現でき、キー操作部の構成や情報の表示態様などのいわゆるユーザインターフェース部分についても様々な態様を取ることが可能であるが、情報を分かりや安く提示し、かつ、入力操作をできるだけ簡単なものとすることによって、使い勝手を向上させることができる。
また、この第3の実施の形態の音響再生装置の場合にも、第1、第2の実施の形態の音響再生装置と同様に、運動を継続しておこなうことの動機付けを提供し、ある程度の時間継続して行う必要のある運動を無理なく継続させることができ、しかも楽しく運動を行うようにすることができる。また、再生履歴情報、個人プロフィール情報、運動量情報を、使用者個人専用として用いられる音響再生装置側で管理することができるので、使用者の個人情報を安全性高く管理することも可能である。
また、この第3の実施の形態の音響再生装置もまた、記憶装置部53を備えているため、上述もしたように、この記憶装置部53に個人プロフィール情報、運動量情報、再生楽曲情報等を保存しておき、これを後で取り出して、種々の解析を行うようにすることもできる。
また、目標とする消費エネルギーなどの情報を入力することにより、どのくらいの運動が必要であるかが、再生する音楽データの消費カロリーを基準として、再生する音楽データとその再生回数とによって示すことができるようにされる。この示された音楽データについて、示された通りに再生し、再生することにより得られる音楽に合わせてウォーキングやジョギングなどの運動を行うことにより、再生対象の音楽データの全てが示された回数分再生された場合には、使用者は目標とした消費カロリー分の運動が終了していることになる。すなわち、使用者は再生される音楽に合わせて運動することにより、無理なく、目標量の運動を行うことができるようにされる。
なお、図40、図41のフローチャートを用いて説明した処理を実行するプログラムを作成し、これを種々の音響再生装置に搭載することによって、この発明の音響再生装置を比較的に簡単に実現することができる。
また、上述した第3の実施の形態においては、第1〜第6の表示手段としての機能は、制御部10と表示回路33とが協働することにより実現し、また、第1〜第6の受付手段としての機能は、キー操作部41が実現し、また、再生制御手段としての機能は、制御部10と音声信号出力処理部31とが協働することにより実現し、算出手段としての機能は、制御部10が実現し、報知手段としての機能は、制御部10と表示回路33と表示部34とが協働して実現するようにしている。また、第1、第2のリスト生成手段としての機能は、主に制御部10が実現するようにしている。
また、第3の実施の形態において、音響再生装置は1つの表示部34を備えるものとして説明したが、これに限るものではない。表示する情報の内容等に応じて複数の表示部(表示素子)を設けるようにすることもできる。また。キー操作部41は、ボタンキーやダイヤルが設けられたものに限るものではない。キー操作部は、例えば、マウスなどと呼ばれるポインティングデバイスや、表示素子の表示画面に貼付するようにされるタッチパネルなど、種々の入力デバイスを用いて、あるいは、複数の入力デバイスを有するものとして構成することができる。
また、この第3の実施の形態においても、運動量情報や目標運動量情報は、消費カロリーの他、運動時間、運動強度、運動距離、脂肪燃焼量などであってももちろんよい。例えば、目標運動量情報として、運動時間を用いる場合、運動を継続したい時間(運動時間)を目標運動量情報として入力することにより、その入力された時間情報分の再生時間を有するように、音声データを選択することができる。脂肪燃焼量を目標運動量情報とした場合にも、入力された脂肪燃焼量を実現できるように、再生すべき音声データを選択し、決定することができるようにされる。
また、再生すべき音楽データを選択して決定する場合、再生すべき音楽データの種類(ジャンル)、テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などを自動的に決定することも可能である。例えば、音楽データの特性情報にジャンルを示す情報を付加しておくことにより、目標運動量に応じて適したジャンルの音楽データを選択することが可能である。テンポ、組み合わせ、繰り返しの回数などについても、目標運動量に基づいて、自動的に決定することも可能である。
また、図48、図49に示した再生楽曲情報において、例えば、行う運動ごとの消費エネルギーなどの運動の強度に関する情報を持つことにより、行う運動毎に詳細な処理が可能となる。行う運動としては、ウォーキング、ジョギング、ランニング、縄跳びなどの種目の別や、運動の速度などに応じて、運動強度を定めておくことが可能である。
また、上述もしたように、再生可能な楽曲データは、例えば、CD(Compact Disc)やMD(Mini Disc(登録商標))、カードメモリーなどの記録媒体に記録された状態で提供を受け、これを音楽情報記憶装置部21に装填し、読み出して再生することが可能である。また、通信I/F61や送受信回路62などを通じて、通信によりネットワーク上のサーバーや無線LAN経由で取得し、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生するようにすることも可能である。また、外部端子51に接続される外部機器からの音楽データを直接に再生するようにしたり、一度、音楽情報記録装置部21の記録媒体に記録して再生したりするようにすることも可能である。
また、上述もしたように、再生可能な音楽データの再生時間、テンポ、運動強度に応じた消費カロリーなどの音楽データに対する特性情報は、音楽データと共に記録媒体に記録されて提供されたり、あるいは、音楽データと共に、または、音楽データとは別に、インターネットなどの広域ネットワークや無線LAN経由で、あるいは、外部端子51に接続された外部機器から提供を受けたりすることができる。また、音楽データとこれに対応する特性情報とは、例えば、音楽データの識別情報(識別ID)によって対応付けられていれば、別々に取得することが可能である。
なお、上述した第3の実施の形態の音響再生装置は、携帯用の音楽再生機器であるものとして説明したが、具体的には、ハードディスクプレーヤ、MD(登録商標)プレーヤ、携帯電話などの種々に適用可能である。また、この発明は携帯用の機器として実現することに適したものであるが、小型化が可能である点にかんがみ、例えば、種々のフィットネスマシンに搭載するなどして、据え置き型の形態で利用できるようにすることも可能である。
[運動モードの修正入力について]
上述した実施の形態においては、予め決められたパターンで負荷がかかる運動を行うようにするための運動モードとして、ヒルモード、コンスタントモード、ランダムモード、複合モードなどの運動モードを用いることができることについて説明した。これらの各運動モードについては、その負荷のパターン(運動パターン)は予め決められているが、これを修正することも可能できるようにされている。
図60、図61は、運動モードのパターン修正について説明するための図である。まず、ヒルモードの運動パターンを修正する場合を考える。この場合、ヒルモードのパターンを表示部34の表示画面34Gに表示する所定の操作を行うと、制御部10により表示回路33が制御され、図60Aに示すように、ヒルモードについての現在の運動パターン波形と、カーソルCSとが表示画面34Gに表示される。
そして、負荷を大きくした場合には、図60Bに示すように、カーソルを運動パターン波形の頂点に位置付け、カーソルCSを上側に移動させることにより、ヒルモードについての運動パターン波形を変形し、全体的に負荷が大きくなるように修正することができる。また、負荷を大きくすると共に、ピーク位置を変更したい場合には、図60Cに示すように、カーソルを運動パターン波形の頂点に位置付け、カーソルCSを上側に移動させると共に、右側にも移動させることにより、ヒルモードについての運動パターン波形を変形し、全体的に負荷を大きくするとともに、ピーク位置を移動させるように修正することができる。
また、ランダムモードについてもヒルモードの場合と同様にして、負荷を大きくしたり、ピーク位置を移動したりすることができる。もちろん、ヒルモード、ランダムモードのいずれにおいても、負荷を小さくするように修正することもできる。
次に、複合モードの運動パターンを修正する場合を考える。この場合、複合モードのパターンを表示部34の表示画面34Gに表示する所定の操作を行うと、制御部10により表示回路33が制御され、図61Aに示すように、複合モードについての現在の運動パターン波形と、カーソルCSとが表示画面34Gに表示される。
そして、最初の軽い運動期間を長くしたい場合には、図61Bに示すように、カーソルを運動パターン波形の最初の軽い負荷の運動期間の終点部分に位置付け、カーソルCSを右側に移動させることにより、複合モードについての運動パターン波形を変形し、最初の軽い負荷の運動期間を長くすることができる。この場合、図61Bに示すように、最初の軽い負荷の運動期間を長くすることにより、次の重い負荷の運動期間を短くするようにすることもできるし、また、図61Cに示すように、最初の軽い負荷の運動期間に続く重い負荷の運動期間と、クールダウン期間とを長さを変えずにスライドさせるようにすることもできる。この場合、いずれの変形を行うかは、音響再生装置の製造者側で決めておいてもよいし、使用者が選択できるようにしておいてもよい。
また、最初の軽い負荷の運動期間と、重い負荷の運動期間と、クールダウン期間とのいずれかにカーソルCSを位置付け、カーソルを上側に移動すればその期間の負荷を大きくし、下側に移動すればその期間の負荷を小さくすることも可能である。このような運動負荷の修正(調整)は、コンスタントモードの場合にも同様にして行うことが可能である。
また、上述した第1〜第3の実施の形態においては、使用者が行う運動は、ブラブラ歩き、ウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュなどの一連の歩行運動を行うものとして説明した。この場合、(1)ブラブラ歩き、(2)ウォーキング、(3)ジョギング、(4)ランニング、(5)ダッシュは、この(1)〜(5)の順番に運動速度(移動速度)が速くなり、運動を行う人にかかる負荷が大きくなることを意味している。しかし、これらの運動における運動速度(移動速度)には個人差があるために、一概に速度を数値化して規定することはできず、各運動の速度に応じた区間は、前後の異なる運動の速度に応じた区間と重なり合う場合もあるものである。
また、(1)ブラブラ歩き、(2)ウォーキング、(3)ジョギング、(4)ランニング、(5)ダッシュという区別は、物理的に移動する場合だけでなく、室内において用いられるいわゆるルームランナーや自転車型トレーニングマシンなど用いて室内などにおいて運動を行う場合においても、その強度に応じて運動の種類を指定する場合に用いることも可能である。
例えば、自転車型トレーニングマシンを使って運動をする場合、ごくゆっくりとペダルをこぐ場合は(1)ブラブラ歩きとし、ウォーキング程度の負荷がかかるようにペダルをこぐ場合は(2)ウォーキングとし、適度な有酸素運動となるジョギング程度の負荷がかかるようにペダルをこぐ場合は(3)ジョギングとし、より大きく負荷をかけてペダルをこぐようにする場合を、(4)ランニング、あるいは、(5)ダッシュというように分類することにより、使用者が行う運動の種目が異なっても、その負荷や運動テンポにしたがって、(1)ブラブラ歩き、(2)ウォーキング、(3)ジョギング、(4)ランニング、(5)ダッシュという区分けで、使用者が行う運動を管理することができる。
したがって、音響再生装置などのこの発明が適用される機器においては、運動の強度を(1)ブラブラ歩き、(2)ウォーキング、(3)ジョギング、(4)ランニング、(5)ダッシュという区分けで管理し、使用者が目的に応じた運動を無理なく、継続しておこなうことができるように、音楽などの音声データを再生して使用者に提供し、種々の運動を行う使用者の補助となることができる。
[その他]
また、第2の実施の形態の図22のフローチャートに示した処理、及び、第3の実施の形態の図40、図41に示した処理においては、運動の種類(種別)の入力をも行うようにしたが、これに限るものではない。METS値を用いた消費エネルギーの算出を行わない場合には、METS値は必要なないので、これを算出するために用いられる運動の種類を示す情報も必要ない。
また、上述した第1、第2、第3の実施の形態においては、運動の種類の入力を受け付けるようにしたが、これに限るものではない。例えば、音響再生装置などのこの発明が適用された装置において、使用者が行うべき運動を自動選択したり、予め設定しておくようにしたりすることももちろん可能である。
また、上述した第2、第3の実施の形態の音響再生装置においても、第1の実施の形態の音響再生装置のように、再生楽曲情報から再生する楽曲を選択して再生楽曲リストを形成するモードを設けておくことにより、自動生成した再生楽曲リストや予め用意された再生楽曲リストから1つの再生楽曲リストを選択して利用するだけでなく、その場において、再生楽曲リストを新規に作成してこれを利用するようにすることもできる。また、このようにして新規に作成した再生楽曲リストを登録し、次回からは予め容易された再生楽曲リストの1つとして用いるようにすることもできる。
また、上述した第2、第3の実施の形態の音響再生装置においても、第1の実施の形態において、図15を用いて説明したように、再生音声のテンポの変更を行うようにすることも可能である。
10…制御部、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…CPUバス、21…音楽情報記憶装置部、22…音楽再生データ生成装置部、23…運動情報解析回路、24…運動情報センサ、31…音声信号出力処理部、32…スピーカ、33…表示回路、34…表示部、41…キー操作部、42…マイクロホン、43…音声信号入力処理部、51…外部端子、51…I/F(インターフェース)、53…記憶装置部、61…通信I/F、62…送受信回路、63…送受信アンテナ