JP5962753B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
また、上記の態様によれば、上記の構成の吹出体がキャビンの天井部に設けられている。そのため、第2の吹出口から車両下方側へ向けて吹出した空気流が、第1の吹出口から車両後方側へ向けて吹出された空気流の上側から合流する。その結果、第1の吹出口から吹出された空気流の風向が車両斜め下方側へ向けて流れる風向へ変更される。換言すると、別途風向調節を行なうためのレジスタ等をキャビンの天井部に設けることなく、第1の吹出口から吹出される空気流の風向が変更される。
さらに、上記の態様によれば、第1の吹出口及び第2の吹出口が吹出体における上記の位置に設けられている。そのため、第1の吹出口から吹出される空気流の圧力を第2の吹出口から吹出される空気流の圧力よりも高くすることができる。即ち、本態様によれば、複数のファンを設けることなく、高圧の空気流(主流)及び低圧の空気流(主流の風向を調節するための空気流)を得ることができる。
また、上記の態様によれば、第2の吹出口から吹出される空気流の流量を調節する流量調節部が設けられている。そのため、この流量調節部を操作することによって、第1の吹出口から吹出される空気流の風向を任意の風向に調節することができる。
第2の態様に係る車両用空調装置は、請求項1記載の車両用空調装置において、前記第2の吹出口は、前記第1の吹出口から吹出された空気流から離間した位置に配置されている。
上記の態様によれば、ファンが作動することによって生じた空気流が流路に導入されると、この空気流は第1の吹出口及び第2の吹出口からキャビンに向けて吹出される。ここで、本態様では、第1の吹出口から吹出された空気流と第2の吹出口から吹出された空気流とが交差するようになっている。換言すると、別途風向調節を行なうためのレジスタ等を設けることなく、第2の吹出口から吹出された空気流が第1の吹出口から吹出された空気流の側方から合流することによって、第1の吹出口から吹出される空気流の風向が変更される。
また、上記の態様によれば、上記の構成の吹出体がキャビンの天井部に設けられている。そのため、第2の吹出口から車両下方側へ向けて吹出した空気流が、第1の吹出口から車両後方側へ向けて吹出された空気流の上側から合流する。その結果、第1の吹出口から吹出された空気流の風向が車両斜め下方側へ向けて流れる風向へ変更される。換言すると、別途風向調節を行なうためのレジスタ等をキャビンの天井部に設けることなく、第1の吹出口から吹出される空気流の風向が変更される。
さらに、上記の態様によれば、第2の吹出口が第1の吹出口から吹出された空気流と離間するように配置されている。そのため、第2の吹出口が第1の吹出口から吹出された空気流と離間していない場合と比べて、第2の吹出口から吹出された空気流が第1の吹出口から吹出された空気流と合流することによる渦流の発生が抑制される。その結果、この渦流による騒音の発生が抑制される。
第2の態様に係る車両用空調装置は、キャビンのスペースが減少することを抑制することができると共に、キャビンのスペースが車両上下方向に減少することを抑制することができ、さらに、車両用空調装置の作動による騒音を抑制することができる、という優れた効果を有する。
図2に示されるように、本実施形態の車両用空調装置10を備えた車両28は、乗車定員が7人の所謂ミニバンタイプの車両である。この車両28のキャビン12には、1列目〜3列目のシート30,32,34が設けられている。1列目のシート30は運転席又は助手席とされており、2列目のシート32は3人の乗員が着座することが可能とされたベンチタイプのシートとされており、3列目のシート34は、2人の乗員が着座することが可能とされたベンチタイプのシートとされている。
図3及び図4に示されるように、ファン16は、径方向外側に多数の羽根を有し、かつ軸芯部に吸い込んだ空気を径方向外側へ吹出させるシロッコファンとされている。このファン16は、車両上下方向を軸方向とするモータ36の軸に固定されている。また、ファン16は、車両下方側に円形の開口部38Aを有すると共に、ファン16の周方向に沿って延びる周壁部38Bを有するシュラウド38に覆われている。さらに、このシュラウド38には、後述するダクト22が連結されるフランジ部38Cが設けられている。以上説明したファン16、モータ36及びシュラウド38はブラケット40を介してキャビン12の天井部14を構成するルーフリインフォースメント42に固定されている。また、図4及び図5に示されるように、ブラケット40の周りにはシール材44が設けられている。このシール材44によって、キャビン12の天井部14を構成するルーフパネル46とルーフヘッドライニング48との間の空気(外気や太陽光などによって冷やされ又は暖められた空気)がファン16に吸い込まれないようになっている。
図3に示されるように、吹出体18,20は、キャビン12の左右それぞれに設けられていると共に、図2に示されるように、キャビン12の天井部14における1列目のシート30の後方かつ2列目のシート32の前方に設けられている。なお、吹出体18及び吹出体20は車幅方向に略対象に構成されているため、ここでは吹出体20について説明し、吹出体18については同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示されるように、ダクト22は車両左右方向への分岐を有するY字状の分岐管とされている。具体的には、ダクト22は、車両前後方向に延びる第1ダクト部82を備えている。この第1ダクト部82の基端側(車両前方側)は、シュラウド38のフランジ部38Cに連結されている。また、ダクト22は、第1ダクト部82の先端から車幅方向左側へ分岐して延びる第2ダクト部84と、第1ダクト部82の先端から車幅方向右側へ分岐して延びる第3ダクト部86と、を備えている。さらに、第2ダクト部84及び第3ダクト部86の先端は、吹出体18の導入口58及び吹出体20の導入口58にそれぞれ接続されている。また、この第1ダクト部82の先端が、第2ダクト部84及び第3ダクト部86に分岐することによって、第1ダクト部82の先端側の開口面積が車両後方側に向けて徐々に広くなっているが、本実施形態では、この開口面積の変化が可及的に小さくなるように設定されている。さらに、本実施形態では、第2ダクト部84と第3ダクト部86との接合部88が車両前方側へ向けて突出すると共に、車両前方側へ向けて窄まった形状となるように形成されている。
図4に示されるように、ファンカバー26は、ブラケット40を介してキャビン12の天井部に固定されたファン16、モータ36及びシュラウド38を覆うと共に、上記ダクト22を覆う略箱状に形成されている。具体的には、ファンカバー26は、ファン16、モータ36及びシュラウド38を覆うファンカバー部90と、ダクト22を覆うダクトカバー部92と、を備えている。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
次に、図9A〜図9Dを用いて、上記実施形態の吹出体20の変形例について説明する。なお、上記実施形態と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9Aに示されるように、本変形例に係る吹出体102は、上記実施形態に係る吹出体20と比べて、風向調節流吹出口68が車両前方側へオフセットしていることに特徴がある。具体的には、吹出体102の上部を構成する上部構成体104は、後壁部64Eの下端部から車両前方側に向けて延びる中間壁部104Aと、この中間壁部104Aの前端部から車両下方側に向けて傾斜して延びる傾斜壁部104Bと、を備えている。また、吹出体102の下部を構成する下部構成体106は、下壁部64Aの後端部から車両上方側に向けて延びると共に、先端部が上側構成体104の傾斜壁部104Bの車両前方側の壁面と所定の距離C2を有して配置された後壁部106Aを備えている。
図9Bに示されるように、本変形例に係る吹出体108は、上記実施形態に係る吹出体20と比べて、風向調節流吹出口68が車両前方側かつ車両斜め下方側に向けて開口するように形成されていることに特徴がある。具体的には、吹出体108の上部を構成する上部構成体110は、後壁部62Eの下端部が車両前方側に向けて車両斜め下方側に傾斜するように形成された傾斜部110Aを備えている。また、吹出体108の下部を構成する下部構成体112は、下壁部64Aの後端部から車両後方側に向けて車両斜め上方側に傾斜すると共に、先端部が傾斜部110Aの車両前方側の面に沿って配置された後壁部112Aを備えている。
図9Cに示されるように、本変形例に係る吹出体114は、この吹出体114の下部を構成する下部構成体116の下壁部64Aに形成された円形の貫通孔118によって風向調節流吹出口68が形成されていることに特徴がある。具体的には、貫通孔118は、第3流路56における下部構成体116の下壁部64Aの車両前後方向の中間部位に形成されていると共に、車両前後方向及び車幅方向に沿って所定の間隔で複数設けられている(本実施形態では、車両前後方向に3列となるように貫通孔118が配設されている)。
図9Dに示されるように、本変形例に係る吹出体120には、上記第3変形例に係る吹出体114と比べて、第1の流路52と第3の流路56とを隔てる隔壁部64Dが設けられていないこと、及び風向調節流吹出口68を形成する貫通孔118を閉止することによって風向調節流吹出口68から吹出す空気流F3の流量を調節する流量調節部としての調節板122が設けられていることに特徴がある。具体的には、調節板122は、下壁部64Aの車両上方側に設けられていると共に、図示しないガイドレールによって車両前後方向にスライド自在に支持されている。さらに、調節板122には、図示しないレバーが接続されている。このレバーを操作することによって、調節板122が車両前後方向にスライドする構成である。
次に、図10A〜図10Gを用いて、上記実施形態の吹出体の参考例について説明する。なお、上記実施形態等と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10Aに示されるように、本参考例に係る吹出体124は、主流吹出口66及び第1流路52を有する吹出体本体部126と、この吹出体本体部126に支持されたレジスタ128と、を備えていることに特徴がある。具体的には、吹出体本体部126は、車両前後方向及び車幅方向に延びる上壁部126Aと、この上壁部126Aの前端部から車両下方側に向けて屈曲すると共に先端部が車両後方側に向けて傾斜するように延びる前壁部126Bと、を備えている。また、吹出体本体部126は、上壁部126Aの後端部から車両前方側に向けて車両斜め下方側に傾斜して延びる第1傾斜壁部126Cと、この第1傾斜壁部126Cの下端部から車両前方側に向けて屈曲して延びる下壁部126Dと、を備えている。さらに、吹出体本体部126は、下壁部126Dの前端部から車両上方側に傾斜して延びると共に前壁部126Bの先端部に沿って配置された第2傾斜壁部126Eを備えている。この第2傾斜壁部126Eと前壁部126Bとの間には、車両斜め後方側に開口した主流吹出口66が形成されている。
図10Bに示されるように、本参考例に係る吹出体130は、上記第1参考例に係る吹出体124のレジスタ128に代えて、風向調節用のフラップ132が設けられていることに特徴がある。具体的には、フラップ132は車幅方向に延びる板状に形成されていると共に、吹出体本体部126の後端部に配置されている。また、このフラップ132の基端部は車幅方向を軸方向とする図示しない軸受手段に軸支されている。その結果、フラップ132が車両上下方向に回動することが可能となっている。
図10Cに示されるように、本参考例に係る吹出体134は、上記第2参考例に係る吹出体130のフラップ132の先端部に、円弧壁136が設けられていることに特徴がある。具体的には、円弧壁136は、車両側方から見た断面が円弧状となるように形成されていると共に、フラップ132の先端から車両上方側に向けてかつこのフラップ132の回動軸からの距離がR1となるように延在している。また、この円弧壁136は、吹出体本体部126の上壁部126Aに形成された開口138に挿通されている。さらに、円弧壁136の先端部には、この円弧壁136の径方向外側に向けて屈曲された屈曲部136Aが形成されている。この屈曲部136Aが円弧壁136が挿通された開口138の縁に当接することによって、フラップ132の回動角度が規制されている構成である。
図10Dに示されるように、本参考例に係る吹出体140は、上記第2参考例に係る吹出体130のフラップ132に加えて延長フラップ142が設けられていることに特徴がある。具体的には、延長フラップ142は車幅方向に延びる略板状に形成されていると共に、フラップ132の上面にスライド自在に支持されている。その結果、延長フラップ142がフラップ132の基端部から先端部の方向に沿ってスライドすることが可能となっている。また、延長フラップ142の端部には、被当接部材144に当節することによって延長フラップ142のスライド量を規制する屈曲部142Aが形成されている。
図10Eに示されるように、本参考例に係る吹出体146は、車両後方側に向けて車両斜め下方側に開口するように形成されたスリット148によって主流吹出口66が形成されていると共に、この各々のスリット148が開閉蓋150によって開閉することが可能となっていることに特徴がある。具体的には、吹出体146には、車幅方向を長手方向とする複数のスリット148が車両上下方向に沿って設けられている。また、このスリット148を開閉する開閉蓋150は、スリット148の開口形状に沿って長板状に形成されていると共に、スリット148の長手方向に沿ってスライド自在に支持されている。この開閉蓋150をスライドさせることによってスリット148が開閉される構成である。
図10Fに示されるように、本参考例に係る吹出体152は、スリット148を開閉する開閉蓋154及びこの開閉蓋154を選択的に開閉する選択部材156が吹出体152の内部に設けられていることに特徴がある。具体的には、開閉蓋154はスリット148の開口形状に沿って略板状に形成されていると共に、基端部がスリット148の縁に沿って回動可能に軸支されている。この開閉蓋154を回動させることによってスリット148が開閉される構成である。また、この開閉蓋154は、スプリング158によってスリット148が開口状態となる方向に付勢されている。
図10Gに示されるように、本参考例に係る吹出体160は、第5参考例に係る吹出体146の開閉蓋150に替えて、スリット148を選択的に開閉する選択部材162が吹出体160の内部に設けられていることに特徴がある。具体的には、選択部材162は、車幅方向を軸方向とする略円筒状に形成されていると共に、スリット148が設けられた部分における吹出体160の内壁に沿って延びる一般部162Aを備えている。この一般部162Aには、車幅方向を長手方向とする開口162Bが形成されている。この開口162Bとスリット148とが連通されることによって吹出体160の内部に流入した空気が開口162B及びスリット148を通じて吹出すことが可能となる構成である。また、この選択部材162は図示しないレバーに接続されている。
次に、図11A〜図11Dを用いて、上記実施形態のファンの配置の変形例について説明する。なお、上記実施形態等と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図11Aに示されるように、本変形例に係る車両用空調装置164は、主流吹出口66から吹出させる空気流を生じさせる主流用ファン166及び風向調節流吹出口68から吹出させる空気流を生じさせる風向調節流用ファン168が吹出体170の車幅方向の左右それぞれに設けられていることに特徴がある。具体的には、吹出体170は、車幅方向を長手方向とする長尺状に形成されていると共に、車両前方側に設けられた第1流路172と車両後方側に設けられた第2流路174と、を備えている。また、吹出体170には、車両斜め後方側に向けて開口すると共に車幅方向を長手方向とする長孔状に形成された主流吹出口66が第1流路172に沿って設けられていると共に、車両下方側に向けて開口すると共に車幅方向を長手方向とする長孔状に形成された風向調節流吹出口68が第2流路174に沿って設けられている。さらに、第1流路172の一方側の端部(車幅方向右側の端部)には、主流用ファン166によって生じた空気流が導入される導入口176が開口形成されていると共に、この導入口176は主流用ファン166のシュラウド38のフランジ部38Cに接続されている。また、第1流路172の他方側の端部(車幅方向左側の端部)は閉止端とされている。さらに、第2流路174の一方側の端部(車幅方向右側の端部)には、風向調節流用ファン168によって生じた空気流が導入される導入口178が開口形成されていると共に、この導入口178は風向調節流用ファン168のシュラウド38のフランジ部38Cに接続されている。また、第2流路174の他方側の端部(車幅方向左側の端部)は閉止端とされている。なお、主流用ファン166及び風向調節流用ファン168は、上記実施形態と同様のシロッコファンとされている。
図11Bに示されるように、本変形例に係る車両用空調装置180は、ファン16が吹出体18と吹出体20との間に配置されていることに特徴がある。具体的には、ファン16は、吹出体18の導入口58及び吹出体20の導入口58に接続されるフランジ部182Aを有するシュラウド182に覆われている。
図11Cに示されるように、本変形例に係る車両用空調装置184は、車幅方向に長尺状に形成された単一の吹出体186が設けられていると共に、この吹出体186の車幅方向右側の端部にファン16が配置されていることに特徴がある。具体的には、吹出体184の構成は上記実施形態の吹出体18の構成と同一であるが、本変形例の吹出体186は、上記実施形態の吹出体18よりも車幅方向に長尺状に形成されている。また、この吹出体186の導入口188は車幅方向右側に設けられていると共に、この導入口188にファン16を覆うシュラウド38のフランジ部38Cが接続されている。
図11Dに示されるように、本変形例に係る車両用空調装置190は、上記実施形態の吹出体20が車幅方向左側に配置されていると共に、吹出体18が車幅方向右側に配置されている。また、本変形例では、ファン16が吹出体20及び吹出体18の車幅方向外側にそれぞれ配置されていると共に、各々のファン16を覆うシュラウド38のフランジ部38Cが吹出体20の導入口58及び吹出体18の導入口58にそれぞれ接続されている。
次に、図12A〜図16Bを用いて、上記実施形態の流量調節部(ダンパ60)の変形例について説明する。なお、上記実施形態等と同一の部材及び同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図12Aに示されるように、本変形例に係る流量調節部は、第1流路52と第2流路54との間を開閉するシャッタ192によって構成されていることに特徴がある。具体的には、シャッタ192は、車両上下方向を長手方向とする略角柱状に形成された複数のピース194が図示しないピン介して連結されていると共に、隣り合うピース194同士は互いにピンを軸として回動可能に構成されている。また、シャッタ192が樹脂材料を用いて一体に成形されている場合にあっては、複数のピース194をインテグラルヒンによって連結することによってシャッタ192を構成しても良い。
図13A及び図13Bに示されるように、本変形例に係る流量調節部は、第1流路52と第2流路54との間を開閉する蛇腹板206によって構成されていることに特徴がある。具体的には、蛇腹板206は、板状の部材が車両前後方向に沿って折りたたまれる(山折と谷折が交互に施されている)ことによって形成されている。その結果、蛇腹板206は、車両前後方向に沿って伸縮自在に構成されている。この蛇腹板206には、上記第1変形例に係る流量調節部(シャッタ192)と同様の構成のレバー200が接続されている。このレバー200を開口202に沿って操作することによって、蛇腹板206が第1流路52と第2流路54との間を開閉する。その結果、第1流路52から第2流路54を介して第3流路56に流入する空気流の流量が調節される。
図14に示されるように、本変形例に係る流量調節部は、車両前後方向に所定の間隔を有して配置された複数の回動軸208と、基端部がこの回動軸208に支持された略矩形状の閉止板210と、を有するマルチシャッタ212よって構成されていることに特徴がある。具体的には、閉止板210の基端部から先端部までの長さL1は、隣接する回動軸208の間隔と略同一の長さに設定されていると共に、閉止板210の幅B1(車両上下方向の長さ)は吹出体20の上壁部62Aと下壁部64A(図13A等参照)との距離(車両上下方向の距離)と略同一の長さとなるように設定されている。また、各々の回動軸208に支持された各々の閉止板210はロッド214を介して略同一の角度で回動するようになっている。本実施形態では、図14に実線で示された全開状態から回動軸208を90度回動させることによって、二点差線で示された全閉状態となるように構成されている。以上説明したマルチシャッタ212が、第1流路52と第2流路54との間に設けられている。
図15Aに示されるように、本変形例に係る流量調節部は、板状に形成された複数の閉止板216を有するシャッタ218によって構成されていることに特徴がある。具体的には、シャッタ218を構成する閉止板216は、略矩形状に形成された一般部216Aを備えている。また、この一般部216Aの一方側の端部には該一般部216Aの板厚方向に屈曲して延びる屈曲部216Bが形成されている。また、一般部216Aの他方側の端部には、該一般部216Aが延びる方向と直行する方向に延びる垂直壁216Cが形成されている。
図16A及び図16Bに示されるように、本変形例に係る流量調節部は、円柱状に形成された支持軸220と支持軸222との間に掛け渡されるように設けられた複数の閉止糸224によって構成されていることに特徴がある。具体的には、閉止糸224は一例として樹脂材料を編み込むことによって所定の太さとなるように形成されていると共に、この閉止糸224の一端側は、隣接する閉止糸224同士が近接するように配置された状態で支持軸220に固定されている。また、閉止糸224の他端側についても同様に、隣接する閉止糸224同士が近接するように配置された状態で支持軸222に固定されている。なお、支持軸220と支持軸222との間には、閉止糸224の中間部を支持する支持軸226が設けられている。
Claims (6)
- 作動することにより空気流を生じさせるファンと、
前記ファンによって生じた空気流が導入される流路と、
前記流路に導入された空気流をキャビンに向けて吹出させる第1の吹出口と、
前記流路に導入された空気流を前記キャビンに向けて吹出させると共に、この吹出された空気流が前記第1の吹出口から吹出された空気流と交差するように配置された第2の吹出口と、
を備え、
前記キャビンの天井部には、前記ファンによって生じた空気流が導入されると共に、車両後方側に向けて開口するように設けられた前記第1の吹出口と、車両下方側に向けて開口するように設けられた前記第2の吹出口と、を備えた吹出体が設けられており、
前記吹出体に導入される空気流の上流側に前記第1の吹出口が設けられていると共に、この空気流の下流側に前記第2の吹出口が設けられており、
前記第2の吹出口から吹出される空気流の流量を調節する流量調節部が、前記第1の吹出口と前記第2の吹出口との間に設けられており、
前記吹出体は、車幅方向外側に向けて延びる第1流路と、該第1流路の車幅方向外側の端部から車両後方側に向けて略U字状に折り返された第2流路と、該第2流路を介して車幅方向内側に向けて延びる第3流路と、を備えており、
前記第1流路に流入した空気の一部が、前記第1の吹出口から吹出され、
前記第1流路から前記第2流路を介して前記第3流路内に流入した空気が前記第2の吹出口から吹出される
車両用空調装置。 - 前記第2の吹出口は、前記第1の吹出口から吹出された空気流から離間した位置に配置されている請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記第1の吹出口及び前記第2の吹出口と対向する位置から前記第1の吹出口の吹出し方向及び前記第2の吹出口の吹出し方向のいずれの方向とも交差する方向にオフセットした位置に前記流量調節部を操作するレバーが設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記ファンに導入される空気の導入口が前記第1の吹出口及び前記第2の吹出口よりも車両前方側に設けられた請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
- 前記導入口には、前記キャビンの天井方向に向けて傾斜するように配置された壁面が設けられている請求項4記載の車両用空調装置。
- 前記ファンは、車両上下方向を軸方向として前記キャビンの天井部に設けられている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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