JP6642011B2 - 送風装置 - Google Patents

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本発明は、車両のキャビンに空気流を供給する送風装置に関する。
この種の送風装置としては、特許文献1に記載の送風装置がある。特許文献1に記載の送風装置は、車両のキャビンの天井部に設けられており、車両幅方向に伸びるダクトを備えている。このダクトは、空気流を吹き出す第1吹出口及び第2吹出口を有している。第1吹出口は、コアンダ効果を利用して、ダクトにおける車両下方側の外周面に沿って流れる空気流を吹き出す。その際、この空気流は、周囲の空気を巻き込みつつ車両の後方側に向かうことにより、第1吹出口から吹き出された際よりも流量が増加した状態でキャビンに供給される。第2吹出口は、車両下方向に向けて、且つ第1吹出口から吹き出される空気流に車両上方側から合流する空気流を吹き出す。特許文献1に記載の送風装置は、第1吹出口及び第2吹出口のそれぞれから吹き出される空気流の流量のバランスを変更することにより、合流後の空気流の向きを調整している。
国際公開第2013/145172号
ところで、特許文献1に記載の送風装置では、合流後の空気流の向きを一方向にしか調整することができない。そのため、例えば三列シート式の車両の場合には、二列目のシートに併せて合流後の空気流の向きを調整すると、三列目のシートに供給される空気流の向きが、乗員にとって望ましくない向きとなる可能性がある。すなわち、特許文献1に記載の送風装置では、キャビンの異なる位置に供給される空気流の向きを個別に変更することができない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャビンの異なる位置に供給される空気流の向きを個別に変更することができるとともに、空気流の分流性を向上させることのできる送風装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、車両(VH)のキャビン(VC)に空気流を供給する送風装置(10)は、送風機(112)と、ダクト(12)と、吹出口(120)と、ガイド面(141a,142a,160a,1411a,1412a,1413a)とを備える。送風機は、空気流を生成する。ダクトは、送風機により生成される空気流が内部に導入されるとともに、空気流を沿わせて流す外面(127)を有する。吹出口は、ダクトに形成されるとともに、第1方向を長手方向とするスリット状をなし、ダクトの内部の空気流をダクトの外面に沿わせて第1方向と交差する第2方向に向けて吹き出す。ガイド面は、ダクトに形成されるとともに、吹出口よりも第2方向側に配置され、吹出口から吹き出される空気流の向きを第1方向及び第2方向に交差する第3方向に偏向することが可能である。吹出口は、ガイド面と対をなすように配置され、且つ分割された複数の分割吹出口(121,122,121a,121b,122a,122b,1211,1212,1213)からな吹出口は、送風機に近い側から順に第1分割吹出口(121)と第2分割吹出口(122)とに分割されている。ガイド面は、第1分割吹出口よりも第2方向側に配置され、第1分割吹出口から吹き出される空気流をキャビンの第1位置に供給するとともに、当該空気流の向きを偏向する第1ガイド面(141a)と、第2分割吹出口よりも第2方向側に配置され、第2分割吹出口から吹き出される空気流を、キャビンにおいて第1位置よりも吹出口に近い第2位置に空気流を供給するとともに、当該空気流の向きを偏向する第2ガイド面(142a)と、からなる。
この構成によれば、複数の分割吹出口から吹き出される空気流は、ガイド面に沿ってそれぞれ流れることにより、その向きが偏向される。したがって、フラップの向きを適宜変更することにより、キャビンの異なる位置に供給される空気流の向きを個別に調整することができる。また、送風機により生成される空気流は複数の分割吹出口により分流されてフラップへと流れるため、キャビンの異なる位置に供給される空気流の干渉を抑制することができる。よって、キャビンの異なる位置に供給される空気流の分流性を向上させることができる。
本発明によれば、キャビンの異なる位置に供給される空気流の向きを個別に変更することができるとともに、空気流の分流性を向上させることができる。
第1実施形態の送風装置が搭載された車両の構造を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両を上方からみた構造を模式的に示す図である。 第1実施形態の送風装置についてその底面側から見た構造を示す底面図である。 図3のIV−IV線に沿った断面構造を示す断面図である。 図3のV−V線に沿った断面構造を示す断面図である。 第1実施形態の送風装置についてダクトの底面における空気流の流速分布を模式的に示す図である。 図2のVII−VII線に沿った断面構造を示す断面図である。 第2実施形態の送風装置についてその底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 図8のIX−IX線に沿った断面構造を示す断面図である。 第2実施形態の送風装置についてダクト周辺の斜視構造を示す斜視図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。 送風装置の他の実施形態について送風装置を底面側から見たダクト周辺の拡大構造を示す拡大図である。
<第1実施形態>
以下、送風装置の第1実施形態について説明する。はじめに、図1〜図3を参照して、本実施形態の送風装置10の概要について説明する。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の送風装置10は、車両VHのキャビンVCの天井部VLに取り付けられている。送風装置10は、送風ユニット11と、2つのダクト12,12と、第1フラップ141及び第2フラップ142とを備えている。車両VHは三列シート式の構造をなしており、キャビンVC内には、車両前方から車両後方に向かって1列目〜3列目のシートS1〜S3が順に設けられている。1列目のシートS1は運転席及び助手席に対応し、2列目及び3列目のシートS2,S3は後部座席に対応する。送風装置10は、シートS1〜S3のそれぞれに着座する乗員P1〜P3の頭部よりも車両上方に配置されている。
送風ユニット11は、空気流を生成する装置である。図3に示されるように、送風ユニット11は、ケース111と、送風機112と、分岐体113とを有している。
図2に示されるように、ケース111は、車両幅方向におけるキャビンVCの中央部に配置されている。ケース111は略円柱形状をなしている。車両前方方向におけるケース111の外周部分には、ケース111の内外を連通する吸込口111aが形成されている。図3に示されるように、車両幅方向におけるケース111の外周部分には、ケース111の内外を連通する一対の吹出口111b,111bがそれぞれ形成されている。
送風機112はケース111の内部に収容されている。送風機112は、空気流を生成する電動送風機であり、その内部に遠心式多翼ファン(不図示)を有している。遠心式多翼ファンが回転することにより、キャビンVCの空気がケース111の吸込口111aを介して吸い込まれ、送風機112の吹出口112aから車両後方側に吹き出される。
分岐体113は、前端部から車両後方側に延び、途中で左右に分岐して後端部まで延びるT字状の部材である。分岐体113は、ケース111に収容されており、ケース111の内部において分岐流路113aを区画形成している。分岐体113は、前端部が送風機112の吹出口112aに接続されており、後端部がケース111の一対の吹出口111b,111bに接続されている。これにより、送風機112の吹出口112aから吹き出された空気流は、分岐流路113aに導入されて車両幅方向に分流され、ケース111の吹出口111b,111bに供給される。
ダクト12,12は、送風ユニット11の外周部分から車両幅方向に向かって直線状に延びるように形成された中空の部材である。ダクト12,12は、送風ユニット11を中心として車両幅方向に対称配置されている。ダクト12,12の送風ユニット11側のそれぞれの端部は、ケース111の吹出口111b,111bに接続されている。ダクト12,12における車両下方側の外面である底面127には、車両前方側寄りの部分に、車両幅方向に並行な方向を長手方向とするスリット状の吹出口120が形成されている。換言すれば、吹出口120は、車両前後方向と直交する方向を長手方向とするスリット状をなしている。これにより、ケース111の吹出口111b,111bから吹き出される空気流は、ダクト12,12の内部に導入され、吹出口120から吹き出される。本実施形態では、車両幅方向が第1方向に相当し、車両後方が第2方向に相当する。また、車両下方が、第1方向及び第2方向に交差する第3方向に相当する。
第1フラップ141及び第2フラップ142は、ダクト12における車両後方側の外面に配置される板状の部材である。第1フラップ141及び第2フラップ142は、そのダクト12側の一端部が、ダクトに設けられた軸150(図4及び図5参照)により回転可能に支持されている。軸150は、車両幅方向に延びるように配置されている。第1フラップ141及び第2フラップ142は軸150を中心として回動自在であって、且つ任意の位置で静止することが可能とされている。第1フラップ141及び第2フラップ142は、乗員による手動操作により回動する。
続いて、図3〜図5を参照しながら、送風装置10のダクト12、並びに第1フラップ141及び第2フラップ142のそれぞれの構造について詳しく説明する。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面構造を示したものであり、図5は、図3のV−V線に沿った断面構造を示したものである。
図4に示されるように、吹出口120は、ダクト12の底面127のうち、ダクト内流路129の下方の部位に形成されており、ダクト内流路129の内外を連通している。ダクト12の底面127は、吹出口120の車両後方側の端部に、ダクト内流路129の内部に入り込むように湾曲形成された第1壁面123を有している。ダクト12における車両前方側の側面128は、第1壁面123の下方に配置される第2壁面124を有している。すなわち、第1壁面123と第2壁面124との間には隙間が形成されている。これらの第1壁面123と第2壁面124との間に、入口125aから吹出口120まで延びる流路125が形成されている。第1壁面123及び第2壁面124は、吹出口120を跨ぐように配置されるリブ151により互いに連結されている。図3に示されるように、リブ151は、車両幅方向に吹出口120を第1分割吹出口121と第2分割吹出口122とに二分割するように配置されている。第1分割吹出口121と第2分割吹出口122は、この順で送風機112に近い側から順に配置されている。
図4及び図5に示されるように、ダクト内流路129には、ガイドベーン126が設けられている。ガイドベーン126は、その外側面に添わせて空気流を流すことで、空気流の車両幅方向の流速成分を変化させる。
図3に示されるように、第1フラップ141は、車両後方向において第1分割吹出口121と対をなすように配置されている。よって、第1フラップ141の底面141aは、車両後方において第1分割吹出口121と対をなすように、第1分割吹出口121よりも車両後方側に配置されている。換言すれば、第1分割吹出口121は、第1フラップ141の底面141aよりも車両前方側に配置されている。
車両幅方向における第1フラップ141の両端部の位置は、車両幅方向における第1分割吹出口121の両端部の位置と略一致している。これにより、車両幅方向における第1フラップ141の底面141aの長さは、車両幅方向における第1分割吹出口121の長さと略一致している。
第2フラップ142は、車両後方向において第2分割吹出口122と対をなすように配置されている。よって、第2フラップ142の底面142aは、車両後方において第2分割吹出口122と対をなすように、第2分割吹出口122よりも車両後方側に配置されている。換言すれば、第2分割吹出口122は、第2フラップ142の底面142aよりも車両前方側に配置されている。
車両幅方向における第2フラップ142の両端部の位置は、車両幅方向における第2分割吹出口122の両端部の位置と略一致している。換言すれば、車両幅方向における第2フラップ142の長さは、車両幅方向における第2分割吹出口122の長さと略一致している。
図2に示されるように、車両VHでは、2列目のシートS2の位置に対して、3列目のシートS3の位置が車両の中央寄りに位置している。第1フラップ141及び第2フラップ142は、この順で送風機112に近い側から順に車両幅方向に並べて配置されている。第1フラップ141は、車両後方向において3列目のシートS3の位置に対向しており、第2フラップ142は、車両後方向において2列目のシートS2の位置に対向している。第1フラップ141は、第1分割吹出口121から吹き出される空気流を3列目のシートS3の位置に供給するとともに、当該空気流の車両上下方向の向きを偏向する。第2フラップ142は、第2分割吹出口122から吹き出される空気流を2列目のシートS2の位置に供給するとともに、当該空気流の車両上下方向の向きを偏向する。本実施形態では、3列目のシートS3の位置が第1位置に相当し、2列目のシートS2の位置が、第1位置よりも吹出口120に近い第2位置に相当する。
次に、本実施形態の送風装置10により供給される空気の具体的な流れについて説明する。
ダクト内流路129内の空気流は、図4に矢印で示されるように、ガイドベーン126の外側面に沿って流れることにより、車両幅方向の流速成分を失う。これにより、空気流は、その向きを車両前後方向に略平行な方向に変えて、流路125の入口125aに流入する。
入口125aに流入した空気流は、第1分割吹出口121に向かって流路125を流れることにより、その流速が高められる。流路125にて流速の高められた空気流は、第1分割吹出口121から車両後方側に向けて吹き出される。同様に、第2分割吹出口122から空気流が車両後方側に向かって吹き出される。
第1分割吹出口121から車両後方側に向けて吹き出される一次空気流F11は、まず、コアンダ効果によってダクト12の底面127に沿って流れる。また、ダクト12の底面127を通過した空気流は、コアンダ効果によって第1フラップ141の底面141aに沿って流れる。同様に、図3に示されるように、第2吹出口122から車両後方側に向けて吹き出される一次空気流F21は、ダクト12の底面127、及び第2フラップ142の底面142aに沿って流れる。
第1分割吹出口121から一次空気流F11が吹き出されると、そのエジェクタ効果により、一次空気流F11の周囲の空気が引き込まれて二次空気流F41が形成される。その結果、第1分割吹出口121から吹き出される一次空気流F11は、その流量が増大しながら車両後方へと供給される。一次空気流F11及び二次空気流F41は、第1フラップ141の底面141aに沿って流れることで、車両上下方向の向きが偏向される。このように、第1フラップ141の底面141aは、第1分割吹出口121から吹き出される空気流の向きを車両上下方向に偏向可能な第1ガイド面を構成している。以下、第1フラップ141の底面141aを「第1ガイド面」とも称する。
第2分割吹出口122から一次空気流F21が吹き出されると、そのエジェクタ効果により、同様に一次空気流F21の周囲の空気が巻き込まれて二次空気流F51が形成される。その結果、第2分割吹出口122から吹き出される一次空気流F21は、その流量が増大しながら車両後方へと供給される。一次空気流F21及び二次空気流F51は、第2フラップ142の底面142aに沿って流れることで、車両上下方向の向きが偏向される。このように、第2フラップ142の底面142aは、第2分割吹出口122から吹き出される空気流の向きを車両上下方向に偏向可能な第2ガイド面を構成している。以下、第2フラップ142の底面142aを「第2ガイド面」とも称する。
以上説明した本実施形態の送風装置10によれば、以下の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)図6は、ダクト12の底面127における空気流の流速分布を二点鎖線で示したものである。また、図7は図2のVII−VII線に沿った断面構造を示したものである。図7では、送風装置10から2列目及び3列目に着座する乗員P2,P3に供給される空気流の流速分布が濃淡で示されている。なお、図7の一点鎖線m1は、車両幅方向の中心線を示している。図6に示されるように、リブ151により分割された第1分割吹出口121及び第2分割吹出口122から空気流がそれぞれ吹き出されることで、第1ガイド面141aを流れる空気流F11,F41と、第2ガイド面142aを流れる空気流F21,F51とが分流され易くなる。これにより、図7に示されるように、独立した空気流を2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ供給することができる。すなわち、2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ供給される空気流の分流性を向上させることができる。その結果、例えば2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ着座する乗員の顔に十分な流量の空気流を供給し易くなる。また、乗員は第1フラップ141及び第2フラップ142の向きを適宜変更することにより、2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ供給される空気流の向きを個別に調整することができる。
(2)ダクト12の第1壁面123及び第2壁面124をリブ151により互いに連結することにより、第1壁面123と第2壁面124との間の距離を保持し易くなるため、吹出口120の寸法変化を抑制することができる。また、リブ151により吹出口120を第1分割吹出口121と第2分割吹出口122とに分割することにより、空気流の分流性を確保することができる。
<第2実施形態>
次に、送風装置10の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の送風装置10との相違点を中心に説明する。
図8に示されるように、本実施形態の送風装置10では、ダクト12から第1フラップ141及び第2フラップ142が排除されている。また、ダクト12の底面127には、突出部160が形成されている。突出部160は、車両後方において第2分割吹出口122と対をなすように配置されている。図9に示されるように、突出部160は、ダクト12の底面127から車両下方に向けて突出するように形成されている。突出部160の突出量は、車両前方側の一端部から車両後方側の他端部に向かうほど大きくなっている。これにより、突出部160の下方側の底面160aは、車両後方に向かうほど車両下方側に傾くように形成された傾斜面となっている。突出部160の下方側の底面160aは、ダクト12の底面127に対して角度θだけ傾斜している。
図8に示されるように、突出部160の底面160aは、車両後方において第2分割吹出口122と対をなすように、第2分割吹出口122よりも車両後方側に配置されている。換言すれば、第2分割吹出口122は、突出部160の底面160aよりも車両前方側に配置されている。第2分割吹出口122の長手方向における突出部160の底面160aの長さL10は、第2分割吹出口122の長手方向の長さL11よりも長くなっている。
次に、本実施形態の送風装置10により供給される空気の具体的な流れについて説明する。
図10に示されるように、第1分割吹出口121から吹き出される一次空気流F11は、ダクト12の底面127に沿って流れる。また、図9に示されるように、一次空気流F11に引き込まれて形成される二次空気流F41も、ダクト12の底面127に沿って流れる。これにより、一次空気流F11は、その流量が増大しながら、3列目のシートS3に着座する乗員の顔に向けて流れる。
一方、図10に示されるように、第2分割吹出口122から吹き出される一次空気流F21は、突出部160の底面160aに沿って流れる。また、図9に示されるように、一次空気流F21に引き込まれて形成される二次空気流F51も、突出部160の底面160aに沿って流れる。一次空気流F21及び二次空気流F51の向きは、突出部160の底面160aに沿って流れることにより、車両下方側に偏向される。これにより、一次空気流F21は、その流量が増大しながら、2列目のシートS2に着座する乗員の顔に向けて流れる。このように、突出部160の底面160aは、第2分割吹出口122から吹き出される空気流の向きを車両下方に偏向可能なガイド面を構成している。以下、突出部160の底面160aを「ガイド面」とも称する。
以上説明した本実施形態の送風装置10によれば、第1実施形態の(2)に示される作用及び効果に加え、以下の(3)及び(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(3)独立した空気流を2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ供給することができる。すなわち、2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ供給される空気流の分流性を向上させることができる。その結果、例えば2列目のシートS2及び3列目のシートS3にそれぞれ着座する乗員の顔に十分な流量の空気流を供給し易くなる。また、突出部160のガイド面160aの傾斜角度θを適宜変更することにより、
3列目のθS3に供給される空気流の向きとは別に、2列目のシートS2に供給される空気流の向きを個別に調整することができる。
(4)第2分割吹出口122の長手方向における突出部160のガイド面160aの長さL10は、第2分割吹出口122の長手方向の長さL11よりも長くなっている。これにより、第2分割吹出口122から吹き出される空気流がガイド面160aに到達するまでに車両幅方向に若干拡散した場合でも、その拡散した空気流がガイド面160aを通過し易くなる。そのため、空気流全体の向きをより的確に調整することができる。
<他の実施形態>
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態の吹出口120は、第1フラップ141の第1ガイド面141a及び第2フラップ142の第2ガイド面142aのそれぞれに対して複数の分割吹出口が配置されるように分割されていてもよい。例えば図11に示されるように、吹出口120は、第1ガイド面141aに対して2つの分割吹出口121a,121bが配置され、且つ第2ガイド面142aに対して2つの分割吹出口122a,122bが配置されるように分割されていてもよい。要は、分割吹出口は、フラップの一つ当たりに対して単数配置されていてもよいし、複数配置されていてもよい。同様に、第2実施形態の吹出口120は、突出部160の底面160aに対して複数の分割吹出口が配置されるように分割されていてもよい。
・図12に示されるように、第1実施形態の送風装置10は、フラップ142のみを備える構造、換言すればガイド面142aのみを備える構造であってもよい。要は、送風装置10は、第1実施形態のように車両前後方向において複数の分割吹出口の全てと対をなすようにガイド面が配置された構造であってもよいし、図12に示されるように車両前後方向において複数の分割吹出口の一部と対をなすように単数乃至複数のガイド面が配置された構造であってもよい。
・図11に示される送風装置10の構造と、図12に示される送風装置10の構造とを組み合わせてもよい。例えば図13に示されるように、送風装置10は、分割吹出口121a,121b,122a,122bのうち、分割吹出口122a,122bに対向するフラップ142のみを備える構造、換言すればガイド面142aのみを備える構造であってもよい。また、図14に示されるように、送風装置10は、分割吹出口121a,121b,122a,122bのうち、分割吹出口121a,121bに対向するフラップ141のみを備える構造、換言すればガイド面141aのみを備える構造であってもよい。
・各実施形態の送風装置10では、吹出口120の分割数、及びガイド面の数を適宜変更可能である。例えば図15に示されるように、第1実施形態の送風装置10では、吹出口120を3つの分割吹出口1211,1212,1213に分割するとともに、これらの分割吹出口1211,1212,1213と対をなすフラップ1411,1412,1413を送風装置10に設けてもよい。これにより、分割吹出口1211,1212,1213のそれぞれに対してガイド面1411a,1412a,1413aを配置することが可能となる。また、これに類似する構造を第2実施形態の送風装置10において採用してもよい。
・各実施形態の吹出口120、並びに第1分割吹出口121及び第2分割吹出口122は、車両前後方向と直交する方向を長手方向とするスリット状をなすものに限らず、車両前後方向に交差する方向を長手方向とするスリット状をなすものであればよい。例えば図16に示されるように、第1実施形態の送風装置10では、ダクト12の一部を車両幅方向と交差するように屈曲させることにより、第1分割吹出口121の長手方向を、車両前後方向に対して鋭角をなす方向に変更してもよい。これにより、車両VHのシート配置によっては、3列目のシートS3の位置に空気流を供給し易くなる。また、これに類似の構造を第2実施形態の送風装置10において採用してもよい。
・第1実施形態の送風装置10では、図17に示されるように、第1分割吹出口121の長手方向における第1フラップ141の長さL20を、第1分割吹出口121の長手方向の長さL21よりも長くしてもよい。同様に、第2分割吹出口122の長手方向における第2フラップ142の長さL30を、第2分割吹出口122の長手方向の長さL31よりも長くしてもよい。これにより、第1分割吹出口121及び第2分割吹出口122から吹き出される空気流が第1フラップ141及び第2フラップ142に到達するまでに車両幅方向に若干拡散した場合でも、その拡散した空気流が第1フラップ141及び第2フラップ142を通過し易くなる。そのため、空気流全体の向きをより的確に調整することができる。
・第1実施形態の第1フラップ141及び第2フラップ142は、乗員の手動操作により回動するものに限らない。例えば第1フラップ141及び第2フラップ142を回動させるためのアクチュエータを送風装置10に設けることにより、第1フラップ141及び第2フラップ142を自動で回動させてもよい。
・第2実施形態の送風装置10では、第2分割吹出口122の長手方向における突出部160のガイド面160aの長さL10は、第2分割吹出口122の長手方向の長さL11と略一致していてもよい。
・第2実施形態のダクト12の底面127には、第1分割吹出口122よりも車両後方側に配置され、且つ第1分割吹出口121から吹き出される空気流の向きを車両後方に偏向可能なガイド面を有する突出部が更に形成されていてもよい。これにより、第1分割吹出口121から吹き出される一次空気流F11、及び一次空気流F11に引き込まれて形成される二次空気流F41の向きを調整することも可能となる。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
VH:車両
VC:キャビン
10:送風装置
12:ダクト
112:送風機
120:吹出口
121:第1分割吹出口
122:第2分割吹出口
121a,121b,122a,122b,1211,1212,1213:分割吹出口
123:第1壁面
124:第2壁面
127:底面(外面)
141,142,1411,1412,1413:フラップ
141a:第1ガイド面
142a:第2ガイド面
151:リブ
160a,1411a,1412a,1413a:ガイド面

Claims (8)

  1. 車両(VH)のキャビン(VC)に空気流を供給する送風装置(10)であって、
    空気流を生成する送風機(112)と、
    前記送風機により生成される空気流が内部に導入されるとともに、空気流を沿わせて流す外面(127)を有するダクト(12)と、
    前記ダクトに形成されるとともに、第1方向を長手方向とするスリット状をなし、前記ダクトの内部の空気流を前記ダクトの前記外面に沿わせて前記第1方向と交差する第2方向に向けて吹き出す吹出口(120)と、
    前記ダクトに形成されるとともに、前記吹出口よりも前記第2方向側に配置され、前記吹出口から吹き出される空気流の向きを前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に偏向可能なガイド面(141a,142a,160a,1411a,1412a,1413a)と、を備え、
    前記吹出口は、前記ガイド面と対をなすように配置され、且つ分割された複数の分割吹出口(121,122,121a,121b,122a,122b,1211,1212,1213)からなり、
    前記吹出口は、前記送風機に近い側から順に第1分割吹出口(121)と第2分割吹出口(122)とに分割され、
    前記ガイド面は、
    前記第1分割吹出口よりも前記第2方向側に配置され、前記第1分割吹出口から吹き出される空気流を前記キャビンの第1位置に供給するとともに、当該空気流の向きを偏向する第1ガイド面(141a)と、
    前記第2分割吹出口よりも前記第2方向側に配置され、前記第2分割吹出口から吹き出される空気流を、前記キャビンにおいて前記第1位置よりも前記吹出口に近い第2位置に空気流を供給するとともに、当該空気流の向きを偏向する第2ガイド面(142a)と、からなる
    送風装置。
  2. 前記ガイド面は、回転可能に支持されるフラップ(141,142,1411,1412,1413)に形成されている
    請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記吹出口は、前記ダクトの第1壁面(123)と、当該第1壁面に対して前記第3方向に配置される前記ダクトの第2壁面(124)との間の隙間に形成され、
    前記第1壁面及び前記第2壁面は、前記吹出口を跨ぐように配置されるリブ(151)により互いに連結され、
    前記吹出口は、前記リブにより分割されている
    請求項1又は2に記載の送風装置。
  4. 前記第1分割吹出口の長手方向は、前記第2分割吹出口の長手方向と交差する方向である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の送風装置。
  5. 前記分割吹出口は、前記ガイド面の一つ当たりに対して複数配置されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の送風装置。
  6. 前記ガイド面は、前記第2方向において前記分割吹出口の全てと対をなすように複数配置されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の送風装置。
  7. 前記ガイド面は、前記第2方向において前記分割吹出口の一部と対をなすように単数又は複数配置されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の送風装置。
  8. 前記分割吹出口の長手方向における前記ガイド面の長さは、前記分割吹出口の長手方向の長さよりも長い
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の送風装置。
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