JP5868871B2 - 自動車ランプエクステンション成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ランプエクステンション成形体に関する。
自動車ランプ周りの部品に用いられる材料として、主に、不飽和ポリエステル樹脂、バルクモールディングコンパウンド(BMC)等の熱硬化性樹脂、又はアルミニウム製材料が従来から広く使用されている。熱硬化性樹脂はアルミニウム製材料と比較して軽量である点で優れているが、それでも比重が2.0を超えるために一層の軽量化が求められている。また、熱硬化性樹脂に特有の、成形品の後処理作業の煩雑さや、粉塵などによる作業環境汚染などの問題もある。そのため、自動車ランプ周りの部品に用いられる材料としては、熱硬化性樹脂やアルミニウム製材料から、ダイレクトでアルミ蒸着が可能な、ポリエーテルイミドや高耐熱ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂への材料の転換が進んでいる。しかし、これらの熱可塑性樹脂でも軽量性の面で不十分であり、環境・省エネルギー面の配慮から、更なる低比重の材料が望まれている。
ポリフェニレンエーテル樹脂は、機械的物性、電気的特性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性に優れると共に、低比重で、吸水性が低く、且つ寸法安定性が良好である等の多様な特性を有している。そのため、家電製品、OA機器、事務機、情報機器や自動車などの材料として、幅広く利用されており、特に自動車ランプ周辺部品のような高い耐熱性や剛性が要求される用途において、今後、さらにポリフェニレンエーテル樹脂の含有量が高い比率で設計された樹脂組成物の需要が見込まれている。
中でも、自動車ランプエクステンション部材用途においては、良好な成形流動性と、極めて高い光反射特性と、ダイレクトでのアルミ蒸着性とが要求される場合が少なくない。そのため、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の特性としては、十分な耐熱性や機械的物性、良好な成形流動性と共に、特に、成形品に良好な表面外観及び輝度感が期待されている。
ポリフェニレンエーテル樹脂を含む熱可塑性樹脂の耐熱性及び機械的物性を改良する方法としては、ガラス繊維、炭素繊維、マイカやタルク等の無機充填剤を添加する方法が一般的である。しかし上記の方法では、少量の無機充填剤の添加でも、樹脂が本来有する靭性や、成形品の表面光沢が著しく損なわれるため、上記の方法で得られた樹脂組成物は、使用できない用途が多く存在し、特に自動車エクステンション部材用途における適用は極めて困難である。
ポリフェニレンエーテル樹脂に耐衝撃性を付与する方法として、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)の配合が広く行なわれているが、上述した無機フィラーを添加した場合と同様、少量のゴム強化ポリスチレンの配合であっても、得られる成形品の輝度感は損なわれる傾向にある。
ポリフェニレンエーテル系樹脂を用いてなる自動車ランプエクステンション部材に関する技術として、既に、ポリフェニレンエーテルと液晶ポリエステルとのブレンド物による、軽量性、耐熱性、流動性及び機械物性のバランスに優れた樹脂組成物について開示がなされている(例えば、特許文献1参照)。
比較的、高濃度のポリフェニレンエーテルを含有する樹脂組成物において、特定の安定剤を添加することによって、樹脂の耐熱老化性やフィルム成形品外観を改良した、自動車ランプエクステンションを含む自動車ランプ部品用途に好適な樹脂組成物の技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−079540号広報 特開2009−221387号公報
特許文献1に記載の樹脂組成物は、確かに、液晶ポリエステルの添加によって、耐熱性と成形流動性とに優れる反面、一方では、結晶性ポリマーを添加することによって、成形品の輝度感が損なわれる恐れがあり、自動車ランプエクステンション成形体用途へ適用する材料としては、必ずしも十分ではなく、改良の余地がある。
一方、従来から提案されている、自動車ランプ部材向けのポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、様々な用途の自動車ランプ部材用の成形体への展開が可能である反面、アルミ蒸着後の成形体表面に白斑(ポリフェニレンエーテル樹脂組成物特有の、微細なガスの抜けによって成形時に生じる直径30μm以上のクレーター形状の跡)が多数認められることから、輝度感には優れるものの、外観に劣り、自動車ランプエクステンション成形体用途へ適用する材料としては、必ずしも十分とは言えない。
特許文献2に記載の樹脂組成物は、確かに、特定の安定剤を添加することによって、耐熱老化性は改善されるが、特許文献2には、アルミ蒸着後の成形体における白斑やその改良に関する記述は一切見られず、特許請求の範囲や実施例も、自動車ランプエクステンション成形体におけるアルミ蒸着後の白斑の改良に有効な技術について検討されていない。
従って、上記の技術文献は、必ずしも、自動車ランプエクステンション成形体用途における樹脂組成物の好ましい改良技術について示されたものではない。
そこで、本発明は、低比重で、良好な耐熱性と成形流動性とのバランスを有して、さらには、成形品光沢及び輝度感に優れた樹脂組成物を含む自動車ランプエクステンション成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、ポリフェニレンエーテルを50〜95質量%を含有して、比重が1.00〜1.12の範囲内である樹脂組成物を含む自動車ランプエクステンション成形体により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の通りである。
[1]
ポリフェニレンエーテル(A)50〜95質量%を含有し、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)及びポリカーボネート樹脂(B3)からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂成分(B)5〜50質量%を更に含有し、結晶性ポリマーを含まず、比重が1.00〜1.12の範囲内である樹脂組成物を含前記樹脂組成物が、その樹脂組成物100質量%に対して、熱安定剤成分(C)0.01〜5質量%をさらに含有する、自動車ランプエクステンション成形体。
[2]
前記(A)成分の還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)が0.25〜0.45dl/gである、前記[1]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
[3]
前記(A)成分の還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)が0.25〜0.38dl/gである、前記[1]又は[2]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
[4]
前記樹脂組成物が、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)、スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)及びポリカーボネート樹脂(B3)からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂成分(B)5〜50質量%をさらに含有する、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。

前記(B1)成分が、アクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂である、前記[]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
5]
チレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2)を更に含有する、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。

前記(B2)成分が、結合スチレン量が45〜80質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−1)と、結合スチレン量が20〜40質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−2)とを、(B2−1)/(B2−2)=4/1〜1/4の質量比率で併用したものである、前記[5]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。

前記(B3)成分が、分子骨格内に、二価フェノール残基を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂である、前記[]〜[]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。

前記(B3)成分が、分子骨格中に、シクロヘキサン環を導入したビスフェノール残基を含有するポリカーボネート樹脂である、前記[]〜[]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。

前記(B3)成分のMFR(試験方法ISO1133に準拠。測定温度300℃、1.2kg荷重で測定)が、0.5〜25g/10minの範囲内である、前記[]〜[]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
10
前記樹脂組成物が、前記(B3)成分を5〜40質量%含有する、前記[]〜[]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
11
前記(B)成分が、アクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂とポリカーボネート樹脂とを含有する、前記[]〜[10]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
12
前記(C)成分が、融点が180℃以上の熱安定剤である、前記[11]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
13
前記(C)成分が、ヒンダードフェノール系熱安定剤である、前記[11]又は[12]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
14
前記(C)成分がリン系熱安定剤である、前記[11]又は[12]に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
15
前記樹脂組成物が、MFR(280℃、10kgで測定)が20g/10min以上で、かつ、ビカット軟化温度(ISO306に準拠、試験荷重50N、昇温速度120℃/hrで測定)が160℃以上である、前記[1]〜[14]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
16
測定角20°での光沢値が90〜140%の範囲内である光沢面を有する、前記[1]〜[15]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
17
成形体の鏡面部分の面積52.4mm2内に存在する白斑(直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物を指す)が、40個以下である、前記[1]〜[16]のいずれかに記載の自動車ランプエクステンション成形体。
本発明によれば、低比重で、良好な耐熱性と流動性とのバランスを有して、さらには、成形品光沢面の光沢及び輝度感にも優れた樹脂組成物を含む成形体が得られ、該成形体は自動車ランプエクステンション用の成形体として良好に利用できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[自動車ランプエクステンション成形体]
本実施の形態に係る自動車ランプエクステンション成形体は、ポリフェニレンエーテル(A)50〜95質量%を含有し、比重が1.00〜1.12の範囲内である樹脂組成物を含む。
《樹脂組成物》
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル(A)を50〜95質量%含有し、比重が1.00〜1.12の範囲内である。
本発明者らは、上記の樹脂組成物を使用することにより、低比重で、良好な耐熱性と流動性とのバランスを有して、さらには、成形体光沢面の輝度感にも優れた自動車ランプエクステンション成形体が得られることを見出した。以下、上記の樹脂組成物の各構成成分について詳細に説明する。
<ポリフェニレンエーテル(A)>
本実施の形態に用いるポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度は、0.25〜0.45dl/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.25〜0.40dl/gであり、さらに好ましくは0.25〜0.38dl/gであり、特に好ましくは0.25〜0.35dL/gの範囲である。ポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度は、十分な機械物性の観点から0.25dl/g以上が好ましく、成形加工性と成形体の輝度感との観点から0.45dl/g以下が好ましい。なお、本実施の形態において、還元粘度は、クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定し、得られた値である。
ポリフェニレンエーテル(A)は、下記式(1)の〔a〕又は〔b〕を繰り返し単位とし、構成単位が一般式(1)の〔a〕又は〔b〕からなる単独重合体(ホモポリマー)、あるいは共重合体(コポリマー)であることが好ましい。
Figure 0005868871
Figure 0005868871
上記式(1)の〔a〕及び〔b〕中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、並びにハロゲン及び水素などの一価の残基であることが好ましい。但し、かかる場合、R5及びR6が同時に水素である場合を除く。また、前記アルキル基のより好ましい炭素数は1〜3であり、前記アリール基のより好ましい炭素数は6〜8であり、前記一価の残基の中でもより好ましくは水素である。なお、上記(1)の〔a〕及び〔b〕における繰り返し単位数については、ポリフェニレンエーテル(A)の分子量分布により様々であるため、特に制限されることはない。
ポリフェニレンエーテルの単独重合体としては、以下に制限されないが、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル及びポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられ、中でも原料入手の容易性や加工性の観点からポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
ポリフェニレンエーテルの共重合体としては、以下に制限されないが、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、及び2,3,6−トリメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体といった、ポリフェニレンエーテル構造を主体とするものが挙げられる。中でも、原料入手の容易性と加工性の観点から2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、物性改良の観点から2,6−ジメチルフェノール90〜70質量%と2,3,6−トリメチルフェノール10〜30質量%との共重合体がより好ましい。
ポリフェニレンエーテル(A)は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また、ポリフェニレンエーテル(A)は、本実施の形態に所望の効果を逸脱しない限度で、他の種々のフェニレンエーテル単位を部分構造として含んでいてもよい。かかるフェニレンエーテル単位としては、以下に制限されないが、例えば、特開平01−297428号公報及び特開昭63−301222号公報に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位や、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルの主鎖中にジフェノキノン等が少量結合していてもよい。さらに、ポリフェニレンエーテルの一部又は全部を、アシル官能基とカルボン酸、酸無水物、酸アミド、イミド、アミン、オルトエステル、ヒドロキシ及びカルボン酸アンモニウム塩よりなる群から選択される1種以上とを含む官能化剤と反応(変性)させることにより官能化ポリフェニレンエーテルとしてもよい。
ポリフェニレンエーテル(A)の、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn値)は、好ましくは2.0〜5.5であり、より好ましくは2.5〜4.5、さらに好ましくは3.0〜4.5である。該Mw/Mn値は、樹脂組成物の成形加工性の観点から2.0以上が好ましく、樹脂組成物の機械物性の観点から5.5以下が好ましい。
なお、本実施の形態において、重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定することができ、ポリスチレン換算分子量から得られる。
ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分は、成形体の表面外観改良の観点から0.3質量%(3000ppm)以下が好ましい。より好ましくは0.1質量%(1000ppm)以下である。ここで、前記残留揮発分が0.3質量%以下であるポリフェニレンエーテルは、以下に制限されないが、例えば、ポリフェニレンエーテル重合後の乾燥温度や乾燥時間を調節することによって、好適に製造できる。前記乾燥温度として、40〜200℃が挙げられ、好ましくは80〜180℃、より好ましくは120〜170℃である。乾燥効率の観点から40℃以上が望ましく、溶融による焼け付きや劣化防止の観点から200℃以下での乾燥が望ましい。
前記乾燥時間として、0.5〜72時間が挙げられ、好ましくは2〜48時間、より好ましくは6〜24時間である。ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分を比較的短時間で除去しようとする場合は、高温でポリフェニレンエーテル(A)を乾燥させることが好ましい。かかる場合には、熱による劣化を防止するため、窒素雰囲気中での乾燥や真空乾燥機による乾燥が好適である。
重合後の乾燥によって、ポリフェニレンエーテル(A)の残留揮発分を低減させ、上記した残留揮発分の範囲内にするためには、重合に悪影響を及ぼさず、環境にも殆ど悪影響を及ぼさず、且つ比較的沸点が低くて揮発させやすい重合溶剤を予め用いて重合させることが好ましい。前記重合溶剤としては、以下に制限されないが、例えばトルエンが挙げられる。より具体的に説明すると、公知の重合方法により、還元粘度が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを重合した後、得られたポリマーを、真空乾燥機などを用いて十分に乾燥することによって、残留揮発分が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを製造できる。なお、上記した好ましい重合溶剤以外のものを使用しても、乾燥を十分に行なうことにより、残留揮発分が上記の範囲内であるポリフェニレンエーテルを製造することができる。
本実施の形態に用いるポリフェニレンエーテル(A)の含有量は、樹脂組成物100質量%中において、50〜95質量%の範囲内である。好ましくは60〜90質量%、より好ましくは65〜85質量%の範囲内である。ポリフェニレンエーテル(A)の含有量は、本用途に要求される耐熱性の観点から、50質量%以上であり、成形体の外観及び輝度感保持の観点から、95質量%以下である。
<樹脂成分(B)>
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、成形加工性及び成形体の外観、輝度感を向上させる観点から、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)、スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)及びポリカーボネート樹脂(B3)からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂成分(B)5〜50質量%をさらに含有することが好ましい。樹脂成分(B)の含有量は、樹脂組成物100質量%中において、より好ましくは10〜40質量%であり、さらにより好ましくは15〜35質量%の範囲内である。樹脂成分(B)の含有量は、本用途に要求される耐熱性の観点から、50質量%以下が好ましく、成形品の耐衝撃性、輝度感及び成形流動性改良等の観点から、5質量%以上が好ましい。
樹脂成分(B)は、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)、ポリカーボネート樹脂(B2)及びスチレン系熱可塑性エラストマー(B3)からなる群より選択される少なくとも1種である。このような樹脂成分(B)を、ポリフェニレンエーテル(A)へ添加することによって、ポリフェニレンエーテル(A)の有する耐熱性を極力損なわせずに、成形時の溶融流動性を改良して、なおかつ成形品の外観や輝度感を改良することが可能である。
〔ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)〕
本実施の形態に使用する、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)とは、スチレン系化合物、又はスチレン系化合物と該スチレン系化合物と共重合可能な化合物とを、ゴム質重合体の非存在下で重合して得られる合成樹脂である。スチレン系化合物とは、下記式(2)で表される化合物を意味する。
Figure 0005868871
上記式(2)中、Rは水素、低級アルキル又はハロゲンであり、Zはビニル基、水素、ハロゲン及び低級アルキル基よりなる群から選択される1種以上であり、pは0〜5の整数である。
上記式(2)で表される化合物の具体例としては、以下に制限されないが、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。また、スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、メチルメタクリレートやエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリルやメタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物;無水マレイン酸等の酸無水物などが挙げられ、スチレン系化合物と共に使用される。中でも、好ましいスチレン系樹脂(B1)は、アクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂である。
上記のAS樹脂に占めるアクリロニトリル単位の含有量としては、得られる成形体の表面外観を改良し、且つポリフェニレンエーテルとの十分な混和性を確保するという観点から、好ましくは5〜15質量%、より好ましくは5〜12質量%、さらにより好ましくは、7〜10質量%である。
本実施の形態に使用する、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施の形態に使用する、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)の含有量は、樹脂組成物全体100質量%に対して、5〜40質量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは8〜30質量%であり、さらに好ましくは8〜25質量%であり、特に好ましくは8〜20質量%の範囲内である。ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)の含有量は、成形品の外観改良と成形流動性改良の観点から、5質量%以上が好ましく、十分な耐熱性の観点から、40質量%以下が好ましい。
〔スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)〕
スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)は、スチレンブロックと共役ジエン化合物ブロックとを有するブロック共重合体(以下、「スチレンブロック−共役ジエン化合物ブロック共重合体」とも記す。)の水素添加物であることが好ましい。前記共役ジエン化合物ブロックは、熱安定性の観点から、少なくとも水素添加率50%以上で水素添加されたものが好ましい。該水素添加率は、より好ましくは80%以上、さらにより好ましくは95%以上である。
スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記共役ジエン化合物ブロックとしては、以下に制限されないが、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ(エチレン・ブチレン)、ポリ(エチレン・プロピレン)及びビニル−ポリイソプレンが挙げられる。前記共役ジエン化合物ブロックは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スチレンブロック−共役ジエン化合物ブロック共重合体を構成する繰り返し単位の配列の様式は、リニアタイプでもラジアルタイプでもよい。また、ポリスチレンブロック及びゴム中間ブロックにより構成されるブロック構造は二型、三型及び四型のいずれであってもよい。中でも、本実施の形態に所望の効果を十分に発揮し得る観点から、好ましくは、ポリスチレン−ポリ(エチレン・ブチレン)−ポリスチレン構造で構成される三型のリニアタイプのブロック共重合体である。なお、共役ジエン化合物ブロック中に30質量%を超えない範囲でブタジエン単位が含まれてもよい。
また、本実施の形態に用いる樹脂組成物において、スチレン系熱可塑性エラストマーに、カルボニル基やアミノ基などの官能基を導入してなる、官能化されたスチレン系熱可塑性エラストマーを用いることも可能である。
前記カルボニル基は、不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体で変性することにより導入される。不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体の例としては、以下に制限されないが、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ハロゲン化マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、及びエンド−シス−ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、並びにこれらジカルボン酸の無水物、エステル化合物、アミド化合物及びイミド化合物、さらにはアクリル酸及びメタクリル酸、並びにこれらモノカルボン酸類のエステル化合物及びアミド化合物が挙げられる。中でも、成形体の表面外観を保持し、且つ耐衝撃性を付与する観点から、好ましくは無水マレイン酸である。
上記のアミノ基は、イミダゾリジノン化合物やピロリドン化合物などをスチレン系熱可塑性エラストマーと反応させることにより導入させる。
本実施の形態に用いる樹脂組成物において、成形品光沢改良及び一層の耐衝撃性付与と、成形品の層剥離防止との観点から、(B2)成分として、結合スチレン量が45〜80質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−1)を含有することが好ましい。さらには、前記(B2−1)と、結合スチレン量が20〜40質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−2)とを、(B2−1)/(B2−2)=4/1〜1/4の質量比率で併用して用いることが、より好ましい。
前記(B2−1)と(B2−2)とを併用する場合、より一層好ましい範囲は(B2−1)/(B2−2)=3/2〜1/3であり、特により一層好ましい範囲は1/1〜1/2の質量比率である。十分な耐衝撃性付与の観点から、(B2−1)/(B2−2)=4/1の質量比率以下であることが好ましい。このような質量比率となるように、例えば、(B2−2)成分が配合されることがより好ましい。また、十分な成形体光沢の改良と、層剥離防止の観点から、(B2−1)/(B2−2)=1/4の質量比率以上であることが好ましい。このような質量比率となるように、例えば、(B2−2)成分が配合されることが好ましい。
(B2−1)成分の結合スチレン量は45〜80質量%の範囲から選ばれ、好ましくは50〜75質量%、より好ましくは55〜70質量%の範囲である。(B2−1)成分の結合スチレン量は、(B2−2)成分との混和による層剥離抑制の観点から45質量%以上が好ましく、耐衝撃性保持の観点から80質量%以下が好ましい。
(B2−2)成分の結合スチレン量は20〜40質量%の範囲から選ばれ、好ましくは25〜40質量%、より好ましくは25〜35質量%の範囲である。(B2−2)成分の結合スチレン量は、前記(A)成分との混和性の観点から20質量%以上が好ましく、十分な耐衝撃性付与の観点から40質量%以下が好ましい。
(B2−1)成分の数平均分子量は、5,000〜150,000が好ましく、より好ましくは10,000〜120,000、さらにより好ましくは30,000〜100,000の範囲である。(B2−1)成分の数平均分子量は、(B2−2)成分との混和性の観点から、5,000〜150,000の範囲が好ましい。
(B2−2)成分の数平均分子量は、50,000〜500,000が好ましく、より好ましくは100,000〜400,000、さらにより好ましくは150,000〜300,000の範囲である。(B2−2)成分の数平均分子量は、十分な耐衝撃性付与の観点から、50,000〜500,000の範囲が好ましい。
前記(B2)成分の、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn値)は、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.0〜2.0、さらにより好ましくは1.0〜1.5の範囲内である。機械特性の観点から、1.0〜3.0の範囲内が好ましい。重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定することができ、ポリスチレン換算分子量から得られる。
本実施の形態に使用するスチレン系熱可塑性エラストマー(B2)の含有量は、樹脂組成物全体100質量%に対して、1〜15質量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは2〜12質量%であり、さらに好ましくは4〜10質量%であり、特に好ましくは4〜8質量%の範囲内である。スチレン系熱可塑性エラストマー(B2)の含有量は、耐衝撃性付与及び成形体外観改良の観点から、1質量%以上が好ましく、耐熱性及び剛性保持の観点から、15質量%以下が好ましい。
〔ポリカーボネート樹脂(B3)〕
前記(B)成分は、ポリカーボネート樹脂(B3)を含むことが好ましい。また、前記(B)成分は、上述のアクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂とポリカーボネート樹脂(B3)とを含むことがより好ましい。このような(B)成分を含む樹脂組成物は、耐熱性、流動性のバランスが良好となり、該樹脂組成物から、成形体表面の白斑が極めて少なく、外観が良好な成形体を得ることができる。
ポリカーボネート樹脂(B3)は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
ポリカーボネート樹脂(B3)としては、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族−脂肪族ポリカーボネートが挙げられるが、本実施の形態においては、芳香族ポリカーボネートが好ましい。
芳香族ポリカーボネートは、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させることにより得られる。
該反応の方法としては、界面重縮合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、及び環状カーボネート化合物の開環重合法等が挙げられる。
前記二価フェノールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4‘−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4‘−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エステル、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。
好ましい二価フェノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンであり、中でも耐衝撃性の観点からビスフェノールAが、より好ましい。
前記カーボネート前駆体としては、例えば、カルボニルハライド、カーボネートエステル又は、ハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネート又は二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
前記二価フェノールと前記カーボネート前駆体とを用い、界面重合法によって、芳香族ポリカーボネートを製造する際、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールが酸化するのを防止するための酸化防止剤などを使用してもよい。
また、芳香族ポリカーボネートは三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐芳香族ポリカーボネート、芳香族又は、脂肪族(脂環族を含む)の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート、二官能性アルコール(脂環族を含む)を共重合した共重合ポリカーボネート、並びにかかる二官能性カルボン酸及び二官能性アルコールを共に共重合したポリエステルカーボネートを含んでいてもよい。また、得られたポリカーボネートの2種以上を混合した混合物であってもよい。
前記三官能以上の多官能性芳香族化合物としては、例えば、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン等が使用できる。
芳香族ポリカーボネートが、分岐芳香族ポリカーボネートを生ずる多官能性化合物を含む場合、かかる割合は、芳香族ポリカーボネート全量中、0.001〜1モル%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.9モル%、さらに好ましくは0.01〜0.8モル%である。
また、芳香族ポリカーボネートを溶融エステル交換法により作製する場合、副反応として分岐構造が生ずる場合があるが、かかる分岐構造量についても、芳香族ポリカーボネート全量中、0.001〜1モル%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.9モル%、さらに好ましくは0.01〜0.8モル%である。なお、前記多官能性化合物の含有量、分岐構造量は、H−NMR測定により算出することが可能である。
前記脂肪族の二官能性のカルボン酸は、α、ω−ジカルボン酸が好ましい。
前記脂肪族の二官能性のカルボン酸としては、例えば、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、イコサン二酸などの直鎖飽和脂肪族ジカルボン酸、並びにシクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
二官能性アルコールとしては脂環族ジオールが好ましく、例えば、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、及びトリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。
また、芳香族ポリカーボネートとしては、ポリオルガノシロキサン単位を共重合した、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の使用も可能である。
芳香族ポリカーボネートは、上述した各種二価フェノールの異なる芳香族ポリカーボネート、分岐成分を含有する芳香族ポリカーボネート、各種のポリエステルカーボネート、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体などの、各種の芳香族ポリカーボネートを2種以上混合したものであってもよい。
さらに、下記に示す製造法の異なる芳香族ポリカーボネート、末端停止剤の異なる芳香族ポリカーボネートなど、各種についても2種以上を混合したものが使用できる。
芳香族ポリカーボネートの重合反応において、前記界面重縮合法による反応は、通常、二価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤及び有機溶媒の存在下で反応させることが好ましい。
前記酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物又はピリジン等のアミン化合物が用いられる。
前記有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。
また、反応促進のために例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることもできる。
芳香族ポリカーボネートの重合反応を界面重縮合法により行なう場合、反応温度は0〜40℃であることが好ましく、反応時間は10分〜5時間程度であることが好ましく、反応中のpHは9以上に保つのが好ましい。
また、かかる界面重縮合法による重合反応においては、末端停止剤を使用することが好ましい。前記末端停止剤としては、単官能フェノール類を使用することができる。単官能フェノール類としては、例えば、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールなどの単官能フェノール類を用いるのが好ましい。さらに単官能フェノール類としては、デシルフェノール、ドデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノール、ドコシルフェノール及びトリアコンチルフェノールなどが挙げられる。
また、末端停止剤は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
芳香族ポリカーボネートの重合反応における、前記溶融エステル交換法による反応は、通常、二価フェノールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコール又はフェノールを留出させる方法により行なわれることが好ましい。
前記溶融エステル交換法における反応温度は、生成するアルコール又はフェノールの沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲であることが好ましい。反応後期には反応系を1.33×10〜13.3Pa程度に減圧して生成するアルコール又はフェノールの留出を容易にさせることが好ましい。反応時間は通常1〜4時間程度であることが好ましい。
前記カーボネートエステルとしては、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが挙げられ、中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
また、溶融エステル交換法における重合速度を速めるために重合触媒を用いることができる。該重合触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物などの触媒を用いることができる。さらに、アルカリ(土類)金属のアルコキシド類、アルカリ(土類)金属の有機酸塩類、ホウ素化合物類、ゲルマニウム化合物類、アンチモン化合物類、チタン化合物類、ジルコニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル交換反応に使用される触媒を用いることができる。
該重合触媒は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10−8〜1×10−3等量、より好ましくは1×10−7〜5×10−4等量の範囲で選ばれる。
芳香族ポリカーボネートの重合反応のうち、前記溶融エステル交換法による反応においては、フェノール性の末端基を減少させるために、重縮反応の後期あるいは終了後に、例えば2−クロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート及び2−エトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート等の化合物を加えてもよい。
フェノール性の末端基を減少させることにより、ポリマーの安定性の改良を図ることができる。
さらに、溶融エステル交換法では、触媒の活性を中和する失活剤を用いることが好ましい。
失活剤の量としては、残存する触媒1モルに対して0.5〜50モルの割合で用いるのが好ましい。また、失活剤の量は、重合後の芳香族ポリカーボネートに対し、0.01〜500ppmの割合で使用することが好ましく、より好ましくは0.01〜300ppm、さらに好ましくは0.01〜100ppmの割合で使用する。
失活剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩などのホスホニウム塩、テトラエチルアンモニウムドデシルベンジルサルフェートなどのアンモニウム塩などが好ましく挙げられる。
前記芳香族ポリカーボネートは、粘度平均分子量は10000以上であることが好ましく、より好ましくは15000〜50000である。
該粘度平均分子量の下限は、さらに好ましくは16000であり、さらにより好ましくは17000であり、よりさらに好ましくは18000である。
一方、該粘度平均分子量の上限は、さらに好ましくは26000であり、さらにより好ましくは25000であり、よりさらに好ましくは23000である。
また、前記芳香族ポリカーボネートは、上記のように2種以上の異なる芳香族ポリカーボネートが混合されたものであってもよいが、この場合、粘度平均分子量が上記範囲外である芳香族ポリカーボネートを混合することも当然に可能である。
特に粘度平均分子量が50000を超える芳香族ポリカーボネートとの混合物はエントロピー弾性が高く、ジェッティングなどに代表されるレオロジー挙動による成形体の外観不良が生じにくい特徴がある。したがって、成形体の外観不良が生ずる場合には、粘度平均分子量が50000を超える芳香族ポリカーボネートとの混合物を用いることにより外観不良を抑制することは、適切な態様である。さらに、ガスインジェクション成形などにおいても、ガス注入量が安定し、また発泡成形においては発泡セルが安定し、微細かつ均質なセルが形成されやすいことから有利である。
より好ましくは粘度平均分子量が80000以上の芳香族ポリカーボネートとの混合物であり、さらに好ましくは100000以上の粘度平均分子量を有する芳香族ポリカーボネートとの混合物である。すなわちGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)などの測定法において2ピーク以上の分子量分布を観察できる芳香族ポリカーボネートが好ましく使用できる。
また、芳香族ポリカーボネートにおいて、そのフェノール性水酸基量は30eq/ton以下が好ましく、25eq/ton以下がより好ましく、20eq/ton以下がさらに好ましい。
尚、フェノール性水酸基量の値は十分に末端停止剤を反応させることで実質的に0eq/tonとすることも可能である。
前記フェノール性水酸基量は、H−NMR測定を行い、カーボネート結合を有する2価フェノールユニット、フェノール性水酸基を有する2価フェノールユニット、及び末端停止剤のユニットのモル比を算出し、それに基づきポリマー重量当たりのフェノール性水酸基量に換算することで求められる。
前記芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は、以下のようにして求めることができる。まず下記式(I)により比粘度を算出する。下記式(I)中、塩化メチレンの落下秒数(t)及び試料溶液の落下秒数(t)は、塩化メチレン100mlに芳香族ポリカーボネート0.7gを20℃で溶解した溶液を用いて、オストワルド粘度計により求めることができる。該比粘度を下記数式(II)に挿入して粘度平均分子量Mを求めることができる。
比粘度(ηSP)=(t−t)/t・・・・(I)
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度を次式(II)に挿入して粘度平均分子量Mを求める。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)・・・・(II)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
芳香族ポリカーボネートとしては、上述したように、二価フェノールの異なるもの、末端停止剤を使用したものと使用していないもの、直鎖状のものと分岐状のもの、製法の異なるもの、末端停止剤の異なるもの、芳香族ポリカーボネートとポリエステルカーボネート、粘度平均分子量の異なるものなど、2種以上の芳香族ポリカーボネートを混合して使用することができる。
本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)は、成形体の成形性と、外観(白斑)改良との観点から、溶融エステル交換法(非ホスゲン法)によって製造されたポリカーボネート樹脂(特に芳香族ポリカーボネート樹脂)が好ましい。溶融エステル交換法で製造されたポリカーボネート樹脂を使用した場合、ホスゲン法で製造したポリカーボネートを使用した場合と比べて、白斑が少なく、より外観が良好な自動車ランプエクステンション成形体が得られる。
また、本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)は、分子骨格内に、二価フェノール残基を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
さらにまた、本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)は、成形体の耐熱性、熱安定性及び耐薬品性の観点から、分子骨格中に、シクロヘキサン環を導入したビスフェノール残基を含有するポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜70g/10minの範囲から選ばれ、より好ましくは0.5〜35g/10min、さらに好ましくは0.5〜25g/10min、特に好ましくは、1〜20g/10minの範囲である。該MFRは、十分な流動性付与の観点から0.1g/10min以上が好ましく、ポリフェニレンエーテル樹脂との十分な混和性、押出成形加工時の加水分解抑制の観点から70g/10min以下が好ましい。該MFRは、試験方法ISO1133に準拠し、測定温度300℃、1.2kg荷重で測定した値である。
本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)の水分量は、2500ppm以下であることが好ましい。より好ましくは2000ppm以下、さらに好ましくは1000ppm以下、特により好ましくは500ppm以下である。押出時のストランド引取り安定性及び成形時の加水分解による成形体表面シルバー発生抑制の観点から、ポリカーボネート樹脂(B3)の水分量は、2500ppm以下であることが好ましい。該水分量は、カールフィッシャー水分計等により測定することができる。
また、本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)は、成形体外観の向上や流動性の向上を図るため、ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。このポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量(Mv)は、好ましくは1,500〜9,500、より好ましくは2,000〜9,000である。該粘度平均分子量(Mv)の測定方法は、上述の芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量の測定方法と同様である。ポリカーボネートオリゴマーの含有量は、ポリカーボネート樹脂(B3)において、好ましくは30質量%以下である。
本実施の形態に使用するポリカーボネート樹脂(B3)の含有量は、樹脂組成物全体100質量%に対して、5〜40質量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは、8〜30質量%であり、さらにより好ましくは8〜25質量%であり、特により好ましくは8〜20質量%の範囲内である。ポリカーボネート樹脂(B3)は、成形品の外観(白斑)改良の観点から、5質量%以上の配合が好ましく、十分な耐熱性と成形体外観保持、低比重性保持の観点から、40質量%以下の配合が好ましい。
本実施の形態に使用する(B)成分として、ポリカーボネート樹脂(B3)を配合する場合、前記AS樹脂を併用することが(B3)成分の混和性及び成形品外観(白斑)改良の観点から好ましい。(B3)成分と前記AS樹脂との配合比率(質量)は、(B3)/AS樹脂=4/1〜1/4が好ましく、2/1〜1/2がより好ましく、3/2〜2/3が特に好ましい。
さらに、本実施の形態においては、ポリカーボネート樹脂(B3)として、バージン樹脂だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリカーボネート樹脂、所謂マテリアルリサイクルされたポリカーボネート樹脂を使用してもよい。使用済みの製品としては、例えば、光学ディスク等の光記録媒体、導光板、自動車窓ガラス・自動車ヘッドランプレンズ・風防などの車両透明部材、水ボトル等の容器、メガネレンズ、防音壁・ガラス窓・波板などの建築部材が挙げられる。また、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品又はそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。再生されたポリカーボネート樹脂の使用割合は、バージン樹脂に対し、好ましくは80質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
<熱安定剤成分(C)>
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、樹脂組成物の熱安定性、並びに成形品の表面外観及び輝度感を向上させる観点から、熱安定剤成分(C)0.01〜5質量%をさらに含有することが好ましい。熱安定剤成分(C)の含有量は、樹脂組成物100質量%に対して、より好ましくは0.1〜3質量%であり、さらにより好ましくは0.2〜2質量%の範囲内である。
(C)成分の熱安定剤としては、ヒンダードフェノール系、リン系の熱安定剤が挙げられる。ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、具体的には、3,3‘,3“,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a‘,a“−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられる。リン系熱安定剤としては、具体的には、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
本実施の形態に用いる(C)成分の熱安定剤としては、成形品の外観(白斑)改良の観点から、融点が180℃以上の熱安定剤であることが好ましい。(C)成分の融点は、(180〜300℃であることがより好ましく、180〜280℃であることがさらに好ましい。なお、本実施の形態に置いて、(C)成分の融点は、融点測定器 型式:B−545(柴田科学社製)により、測定することができる。
また、本実施の形態に用いる樹脂組成物中に、ポリカーボネート樹脂(B3)を含まない場合は、外観(白斑)改良の観点から、ヒンダードフェノール系熱安定剤の使用が好ましい。
一方、本実施の形態に用いる樹脂組成物中に、ポリカーボネート樹脂(B3)を含む場合は、外観(白斑)改良及びポリカーボネートの加水分解抑制の観点から、リン系熱安定剤を使用することが好ましい。
<その他>
本実施の形態に用いる樹脂組成物には、成形品の輝度感保持の観点から、強化剤としての無機フィラーは含まないことが好ましい。強化剤としての無機フィラーとしては、一般的に、熱可塑性樹脂の補強に用いられるものであり、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスフレーク、タルク、マイカ等が挙げられる。
本実施の形態に用いる樹脂組成物には、成形品の輝度感保持の観点から、結晶性ポリマーを含まないことが好ましい。結晶性ポリマーとしては、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー等が挙げられる。
[樹脂組成物の特性]
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、軽量化のための薄肉成形加工性と、成形体の長期耐熱性、耐久性保持との兼ね合いの観点から、MFR(280℃、10kg荷重で測定)が20g/min以上で、かつ、ビカット軟化温度(ISO306に準拠、試験荷重50N、昇温速度120℃/hrで測定)が160℃以上であることが好ましい。より好ましくは、前記MFR20〜150g/min、かつ、前記ビカット軟化温度160〜210℃の範囲内であり、さらにより好ましくは、前記MFR25〜90g/min、かつ、前記ビカット軟化温度170〜200℃の範囲内である。
樹脂組成物の、MFR及びビカット軟化温度を前記範囲内に調整する方法としては、例えば、ポリフェニレンエーテル(A)成分の還元粘度を0.25〜0.38dl/gの範囲内のものを使用する方法や、(B1)成分としてゼネラルパーパスポリスチレン(GPPS)とAN5〜15%のAS樹脂とを併用する方法や、(B1)成分としてAN5〜15%のAS樹脂と(B3)ポリカーボネート樹脂とを併用して用いる方法などが挙げられる。
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、軽量化による環境負荷低減メリットと、十分な性能(耐熱性、機械強度、成形品外観等)を保持した材料設計との兼ね合いの観点から、比重が1.00〜1.12の範囲内であり、好ましくは、1.04〜1.10の範囲内であり、より好ましくは1.05〜1.08の範囲内である。
樹脂組成物の比重を前記範囲内に調整する方法としては、例えば、無機質充填材を配合しないことや、(B3)成分であるポリカーボネート樹脂の配合量を樹脂組成物全体における40質量%以下とすることなどが挙げられる。
なお、本実施の形態において、樹脂組成物の比重は、アルファーミラージュ社製の電子比重計SD−200Lを用いて測定することができる。
[樹脂組成物の製造方法]
本実施の形態に用いる樹脂組成物は、上記各成分、例えば、前記(A)成分、前記(B)成分及び/又は、前記(C)成分を溶融混錬することにより製造することができる。前記樹脂組成物を製造するための、前記(A)成分、前記(B)成分及び/又は、前記(C)成分の溶融混錬の条件については、特に制限されないが、本実施の形態の所望の効果を十分に発揮し得る樹脂組成物を大量且つ安定的に得るという観点から、二軸押出機を用いることが好適である。一例として、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、L/D=44);ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、及びニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いた場合に、シリンダー温度270〜340℃、スクリュー回転数150〜450rpm、及びベント真空度11.0〜1.0kPaの条件で溶融混練する方法が挙げられる。
また、本実施の形態に用いる樹脂組成物を、より大型(スクリュー径40〜90mm)の二軸押出機を用いて製造する際に注意すべきは、押出樹脂ペレット中に押出時に生じた、前記(A)成分から生じるゲルや炭化物が混入することで、成形体の表面外観や輝度感を低下させる原因となる場合もある。そこで、前記(A)成分を最上流(トップフィード)の原料投入口から投入して、最上流投入口におけるシューター内部の酸素濃度を3容量%以下に設定しておくことが好ましい。該酸素濃度はより好ましくは1容量%以下である。
酸素濃度の調節は、原料貯蔵ホッパー内を十分に窒素置換して、原料貯蔵ホッパーから押出機原料投入口までの、フィードラインの途中を空気の出入りがないようにテープを貼って塞ぐなどして密閉性を向上させた上で、窒素フィード量の調節、ガス抜き口の開度を調節することで可能である。押出中における、ゲルや炭化物発生低減の観点から、シューター内部の酸素濃度は3容量%以下が好ましい。
[自動車ランプエクステンション成形体の製造方法]
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体は、上述の樹脂組成物を成形することにより得ることができる。
前記樹脂組成物を用いて自動車ランプエクステンション成形体を製造する場合の成形方法としては、以下に制限されないが、例えば、射出成形、押出成形、真空成形及び圧空成形が好適に挙げられ、特に成形外観及び輝度感の観点から、射出成形がより好適に用いられる。
ここで、自動車ランプエクステンション成形体とは、自動車の前照灯の光源ビームの後方にある光反射部品であるリフレクターと、ランプ前面カバーとの間に存在する比較的大型の光反射部品であり、光源及び、リフレクターからの反射光を集光する役割を果たす。リフレクターほどの高い耐熱性は必要とされないが、成形体光沢面の良好な輝度感やアルミ蒸着後の表面外観、耐熱性と成形流動性との十分なバランス特性、軽量性(低比重の材料であること)等がより一層高いレベルで要求される。
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体の成形温度は、例えば、シリンダー設定温度(最高温部)270〜340℃の範囲から選ばれる。該成形温度は、280〜330℃が好ましく、290〜320℃がさらに好ましく、300〜320℃がさらにより好ましい。十分な成形流動性の観点から270℃以上が好ましく、樹脂組成物の熱安定性の観点から340℃以下が好ましい。
[自動車ランプエクステンション成形体の特性]
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体の平均厚みは、0.8〜3.2mmの範囲から選ばれることが好ましい。該平均厚みは、1.0〜3.0mmがより好ましく、1.2〜2.5mmがさらにより好ましく、1.2〜2.0mmが特により好ましい。該平均厚みは、軽量性の観点から3.2mm以下が好ましく、十分な成形性と強度保持の観点から0.8mm以上が好ましい。
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体は、金型表面の表面粗さを極めて小さいレベル(平均表面粗度0.2μm以下)までダイヤモンドペースト等で磨き上げた鏡面成形金型を用いて成形されることが好ましい。鏡面成形金型の磨き番手は、#1000以上が好ましく、#2000以上がより好ましく、さらには#5000以上が特に好ましい。十分な鏡面外観発現の観点から、磨き番手は、#1000以上が好ましい。
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体の鏡面部分の光沢値は、光源から発せられる光の十分な反射性と、十分な物性(耐熱性、機械強度、成形品外観等)を保持した材料設計との兼ね合いの観点から、測定角20°で測定した時に90〜140%の範囲内であることが好ましい。該光沢値は、より好ましくは、90〜140%の範囲内であり、さらにより好ましくは100〜140%の範囲内である。上述した樹脂組成物を用いることにより、成形体の鏡面部分の光沢値を前記範囲内とすることができる。
なお、本実施の形態において、該光沢値は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体は、成形後に、その成形体表面の一部又は全部にアルミ蒸着処理が施されることが好ましい。本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体には、アルミ蒸着前に、成形体表面を活性化させることによって、アルミ膜の密着性を高められることから、予めプラズマ処理を行なうことが好ましい。また、アルミ蒸着後の成形体表面には、酸化等による外観や輝度感の低下を防止するため、プラズマ重合処理によって、二酸化珪素重合膜のコーティングを施すことが好ましい。
本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体における、鏡面部分の一定面積(52.4mm)内に存在する白斑(直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物を指す)の個数は、更なる良好な成形品外観保持の観点から、40個以下であることが好ましい。該白斑の個数は、より好ましくは30個以下であり、さらにより好ましくは20個以下であり、特により好ましくは10個以下である。上述した樹脂組成物を用いることにより、成形体における鏡面部分の一定面積内(52.4mm)に存在する白斑の個数を前記範囲内とすることができる。
なお、本実施の形態において、該白斑の個数は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本実施の形態の自動車ランプエクステンション成形体は、成形する際に、一部、リワーク(リサイクル)材(一度成形された成形品の破砕物等)を配合して、成形することも可能である。自動車ランプエクステンション成形体におけるリワーク(リサイクル)材の配合割合は、0〜40質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは2〜25質量%であり、さらにより好ましくは5〜15質量%であり、特により好ましくは5〜10質量%の範囲内である。十分な物性及び外観保持の観点から、40質量%以下の配合とすることが好ましい。
以下、本実施の形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態はこれらの実施例のみに制限されるものではない。実施例及び比較例に用いた物性の測定方法及び原材料を以下に示す。
[物性の測定方法]
前提として、物性測定に用いた成形片は、いずれも以下のように作製した成形片とした。
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットを120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物ペレットを、射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により、シリンダー温度300℃、金型温度120℃、射出速度(パネル設定値)85%で成形し、幅13mm、厚み3.2mmのダンベル形状の成形片又は、幅13mm、厚み6.4mmのタンザク形状の成形片を得た。
尚、各サンプルにおける、幅13mm、厚み3.2mmのダンベル成形片は、成形片のSSP(ショートショットプレッシャー)+5kg/cmのゲージ圧、成形サイクル:射出時間/冷却時間=10sec/10secで成形し、幅13mm、厚み6.4mmのタンザク成形片は、前記ダンベル成形片の場合と同様のSSPのゲージ圧で、成形サイクル:射出時間/冷却時間=15sec/15secで成形した。
1.比重
アルファーミラージュ社製の電子比重計SD−200Lを用いて測定した。
2.ビカット軟化温度(Vicat軟化点)
上記ダンベル成形片を切削して作製した、試験片形状35mm×13mm×3.2mm厚の試験片を用いて、ISO306に準拠、HDTテスター S−6M型(東洋精機製作所社製)を使用して、試験荷重:50N、圧子先端形状:円柱状 断面積1mm、昇温速度120℃/hr、測定数n=2の条件で測定した。
評価基準としては、ビカット軟化温度が高い値である程、耐熱性に優れ、本用途の材料設計面において有利であると判定した。
3.流動性(MFR)
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物ペレットを120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後、メルトインデクサー(P−111、東洋精機社製)を用いて、シリンダー設定温度280℃、10kg荷重にて、MFR(メルトフローレート)を測定した。
評価基準としては、MFRが高い値である程、流動性に優れ、本用途の材料設計面において有利であると判定した。
4.IZOD衝撃値
ASTM D256に従い、上記タンザク成形片を切削して作製した試験片形状64mm×13mm×厚み6.4mmのタンザク試験片を用いて、ノッチ有り、23℃で測定した。
評価基準としては、IZOD衝撃値が高い値である程、本用途の材料設計面において有利であると判定した。
5.光沢値(グロス:測定角20°)
上記の成形方法で作製した厚み3.2mmのダンベル試験片の中央部を、グロスメーター(VG7000、日本電色工業社製)により、測定角20°における光沢値(グロス)を測定した。
評価基準としては、光沢値が高い値である程、見た目にも成形片の艶が高く、輝度感に優れる。
6.成形品の剥離し易さ
射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)を用いて、1mm厚みSFD(スパイラルフロー)成形品を以下のとおり作製した。
下記の実施例及び比較例でで得られた樹脂組成物のペレットを、120℃で3時間乾燥させた。乾燥後の樹脂組成物を、上記射出成形機を用い、ゲージ圧120MPa、射出速度95%、成形サイクル:射出時間/冷却時間=10sec/10secの条件で成形し、上記成形品を得た。得られた成形品の剥離の有無を確認した。剥離無しの場合を○、剥離有りの場合を×とし、○の場合を、本用途の材料設計面において有利であると判定した。
7.熱エージング後の輝度感(目視)
厚み3.2mmのダンベル試験片を用いて、150℃に設定したオーブン内に250hrエージングを行なった後、成形片の輝度感を目視で評価した。輝度感に問題が見られないものを○、成形片表面に曇りが生じてエージング前と比較して輝度感低下が明らかなものを“曇り有り”とした。○のものが、本用途において好適に使用可能であると判断した。
8.白斑(直径30μm以上のクレーター)の個数
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、金型表面を#5000で磨き上げた寸法100mm×100mm×2mm厚みのフィルムゲート鏡面金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)により、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力(ゲージ圧70MPa)、射出速度(パネル設定値)85%で成形して成形平板を得た。さらにこの得られた成形平板を真空状態下の蒸着装置内に設置し、該装置内に不活性ガス及び酸素を導入し、チャンバー内をプラズマ状態にして、成形平板表面を活性化させるプラズマ処理を行ない、真空下の蒸着装置内で成形平板のアルミニウム蒸着を行なった。さらに、アルミニウム蒸着面の保護膜として、プラズマ重合処理を行ない、二酸化珪素重合膜を形成させた。アルミニウム膜厚は80nm、二酸化珪素膜厚は50nmであった。このアルミニウム蒸着を行なった成形平板(以下、「アルミ蒸着平板」とも記す。)のアルミニウム蒸着面中央部をデジタルマイクロスコープ(型式:VHX1000、キーエンス社製)により、40倍の拡大写真を撮影した。1撮影視野(面積:52.4mm)内に存在する直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物(成形時にガスが抜けた跡)の個数を鏡面成形平板5枚分すべてにおいてカウントした合計を5で割って、1撮影視野当たりの平均個数を算出した。該平均個数を白斑の個数とした。
9.成形平板のアルミニウム蒸着面の外観(目視)
上記の方法で作製したアルミ蒸着平板のアルミニウム蒸着面を、目視で観察し、以下のランクに応じて○〜×で評価した。目視では白斑が認められず外観が良好なものを○、白斑が認められるものの概ね外観が良好なものを△、白斑が多数認められて外観不良が明らかであるものを×とし、○のものが本用途においてより好適に使用可能であると判定した。
10.耐薬品性(IPA/CHX=60/40浸漬試験)
厚み3.2mmのダンベル試験片を、1%歪のベンディングフォームに取り付けて、イソプロピルアルコール(IPA)/シクロヘキサン(CHX)=60/40質量%混合溶液中に浸漬させ23℃で30分放置させた。その後、試験片をベンディングフォームから取り外して、ティシュペーパーで十分に溶剤を拭き取って23℃で2時間以上放置した。その後、浸漬後の試験片について、引張試験(ASTM D638に準拠)を行なって、引張強度(TY)を求めた。通常サンプルの引張強度を100%とした場合に対する浸漬後の試験片の引張強度の割合(引張強度保持率(%))を求めた(試験本数n=3)。なお、表3中、「×(ハダン)」とは、いずれも浸漬中に試験片が3本とも破断したため、引張強度の測定不可であったことを意味する。
11.耐薬品性(リノール酸塗布)
厚み3.2mmのダンベル試験片を、1%歪のベンディングフォームに取り付けて、ダンベル中心線上に3mm幅でリノール酸を塗布して、23℃で30分放置させた。その後、ダンベル試験片を、ベンディングフォームから取り外し、リノール酸をティシュペーパーで拭き取り、さらにエタノールで洗浄した後、23℃で2時間以上放置した。その後、放置後の試験片について、引張試験(ASTM D638に準拠)を行なって、引張強度(TY)を求めた。通常サンプルの引張強度を100%とした場合に対する放置後の試験片の引張強度の割合(引張強度保持率(%))とを求めた(試験本数n=3)。
[原材料]
<ポリフェニレンエーテル(A)>
(PPE−1)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.48dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−1」ということもある)。
(PPE−2)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.40dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−2」ということもある)。
(PPE−3)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.35dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−3」ということもある)。
(PPE−4)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.30dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−4」ということもある)。
(PPE−5)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.25dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−5」ということもある)。
(PPE−6)還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.22dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下、「PPE−6」ということもある)。
<樹脂成分(B)>
(GPPS)ゼネラルパーパスポリスチレン(ポリスチレン680〔登録商標〕、PSジャパン社製)を用いた。(以下、「GPPS」ということもある)。なお、ゼネラルパーパスポリスチレンはゴム成分を含まないポリスチレン、すなわちゴム強化されていないポリスチレンである。
(AS)スチレン−アクリロニトリル樹脂
以下のように製造したスチレン−アクリロニトリル樹脂を用いた。
アクリロニトリル4.7質量部、スチレン73.3質量部、エチルベンゼン22質量部、重合開始剤としてのt−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート0.02質量部よりなる混合液を、2.5リットル/時間の流速で、容量5リットルの完全混合型反応機に連続的に供給し、142℃で重合を行って重合液を得た。
得られた重合液を連続してベント付き押出機に導き、260℃、40Torrの条件下で未反応モノマー及び溶剤を除去し、ポリマーを連続して冷却固化し、細断して粒子状のスチレン−アクリロニトリル樹脂(以下、「AS」ということもある)を得た。
このスチレン−アクリロニトリル樹脂について、赤外吸収スペクトル法により組成分析したところ、アクリロニトリル単位9質量%とスチレン単位91質量%であった。また、このスチレン−アクリロニトリル樹脂のメルトフローレートは、78g/10分(ASTM D 1238準拠、220℃、10kg荷重で測定)であった。
(エラストマー1)結合スチレン量33%、数平均分子量Mn246,000、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)=1.07の、スチレンブロック−水素添加されたブタジエンブロック−スチレンブロックの構造を有し、ブタジエンブロック部分の水素添加率が99.9%である、スチレン系熱可塑性エラストマーを用いた(以下、「エラストマー1」ということもある)。
(エラストマー2)結合スチレン量60%、数平均分子量Mn83,800、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)=1.20の、スチレンブロック−水素添加されたブタジエンブロック−スチレンブロックの構造を有し、ブタジエンブロック部分の水素添加率が99.9%である、スチレン系熱可塑性エラストマーを用いた(以下、「エラストマー2」ということもある)。
(PC−1)MFR(試験条件 ISO1133、300℃、1.2kg荷重で測定)10g/10minの溶融エステル交換法で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂(ワンダーライトPC−110〔登録商標〕、旭美化成社製)を用いた(以下、「PC−1」ということもある)。
(PC−2)MFR(試験条件 ISO1133、300℃、1.2kg荷重で測定)22g/10minの溶融エステル交換法で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂(ワンダーライトPC−122〔登録商標〕、旭美化成社製)を用いた(以下、「PC−2」ということもある)。
(PC−3)MFR(試験条件 ISO1133、300℃、1.2kg荷重で測定)1.1g/10minの、分子骨格中にシクロヘキサン環を導入したビスフェノール構造を約41%含有するポリカーボネート樹脂(APEC1800〔登録商標〕、バイエル社製)を用いた(以下、「PC−3」ということもある)。
(PC−4)MFR(試験条件 ISO1133、300℃、1.2kg荷重で測定)10g/10minのホスゲン法で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂(パンライトL−1225Y〔登録商標〕、帝人化成社製)を用いた(以下、「PC−4」ということもある)。
<熱安定剤成分(C)>
(C−1)融点242℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:3,3‘,3“,5,5’,5”−ヘキサ−tert−ブチル−a,a‘,a“−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(商品名:Irganox1330〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−1」ということもある)。
(C−2)融点221℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(商品名:Irganox3114〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−2」ということもある)。
(C−3)融点184℃のリン系熱安定剤
化学名:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名:Irgafos168〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−3」ということもある)。
(C−4)融点158℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:N,N‘−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド〕(商品名:Irganox1098〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−4」ということもある)。
(C−5)融点156℃のヒンダードアミン系熱安定剤
化学名:N,N‘−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)N,N’−ジホルミルヘキサメチレンジアミン(商品名:Uvinil4050FF〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−5」ということもある)。
(C−6)融点133℃のヒンダードアミン系熱安定剤
化学名:ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N‘−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物(商品名:Chimassorb2020〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−6」ということもある)。
(C−7)融点118℃のヒンダードアミン系熱安定剤
化学名:ペンタエリスリトールテトレキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名:Irganox1010〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−7」ということもある)。
(C−8)融点52℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名:Irganox1076〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−8」ということもある)。
(C−9)融点94℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール(商品名:Irganox565〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−9」ということもある)。
(C−10)融点14℃のヒンダードフェノール系熱安定剤
化学名:4,6−ビス(オクチルチオメチル)−O−クレゾール(商品名:Irganox1520〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−10」ということもある)。
(C−11)融点65℃のイオウ系熱安定剤
化学名:ジオクタデシル3,3‘−チオジプロピオネート(商品名:Irganox PS802〔登録商標〕、BASF社製)を用いた(以下、「C−11」ということもある)。
(C−12)融点235℃のリン系熱安定剤
化学名:3,9−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン(商品名:アデカスタブPEP−36〔登録商標〕、アデカ社製)を用いた(以下、「C−12」ということもある)。
(C−13)融点225℃のリン系熱安定剤
化学名:ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(商品名:DoverPhos S−9228〔登録商標〕、ドーバーケミカル社製)を用いた(以下、「C−13」ということもある)。
なお、熱安定剤の融点は、融点測定器 型式:B−545(柴田科学社製)により、測定した。
[実施例1]
PPE−2を80質量部とGPPS20質量部とを、独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、L/D=44のZSK25二軸押出機(ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数250rpm、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例2]
PPE−2を80質量部と、GPPS10質量部と、AS10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[比較例1]
PPE−4を100質量部、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例3]
PPE−4を80質量部と、GPPS20質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例4]
PPE−2を80質量部と、GPPS20質量部と、ポリアミド6(商品名:1013B〔登録商標〕、宇部興産社製、以下「PA」とも記す。)を5質量部と、エラストマー1を3質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例5]
実施例4のポリアミド6を、ポリプロピレン(商品名:ノバテックPP SA08〔登録商標〕、日本ポリプロピレン社製、以下「PP」とも記す。)5質量部に置き換えた以外は、実施例4の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例6]
PPE−2を80質量部と、GPPS20質量部と、ゴム強化ポリスチレン(商品名:H9405〔登録商標〕、旭化成ケミカルズ社製)5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例7]
PPE−2を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー1を5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例8]
PPE−1を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を3質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例9]
PPE−2を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を3質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例10]
PPE−2を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー1を1質量部と、エラストマー2を4質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例11]
PPE−2を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー1を4質量部と、エラストマー2を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例12]
PPE−2を60質量部と、GPPS40質量部と、エラストマー2を5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[比較例2]
PPE−2を50質量部と、GPPS25質量部と、AS25質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を3質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例13]
PPE−2を90質量部と、GPPS5質量部と、AS5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例14]
PPE−4を90質量部と、GPPS5質量部と、AS5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[実施例15]
PPE−4を60質量部と、GPPS32質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例16]
PPE−4を60質量部と、AS32質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例17]
PPE−4を60質量部と、GPPS31.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部と、C−1を0.5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例18]
PPE−4を60質量部と、GPPS31質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部と、C−1を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例19]
PPE−4を60質量部と、GPPS21質量部と、AS10質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部と、C−1を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例20]
PPE−4を60質量部と、GPPS30質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部と、C−1を2質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例21]
PPE−5を95質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を2質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例22]
PPE−5を94質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−1を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[参考例1]
PPE−6を94質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−1を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の成形を試みたが、成形品が脆く、割れやスプルーブッシュ詰まりが発生して、成形ができない状態であった。従って、物性測定結果は出せなかった。
[実施例23]
PPE−4を70質量部と、GPPS21質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を6質量部と、C−2を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例24]
C−2を、C−3に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例25]
C−2を、C−4に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例26]
C−2を、C−5に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例27]
C−2を、C−6に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例28]
C−2を、C−7に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例29]
C−2を、C−9に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例30]
C−2を、C−11に変えた以外は、実施例23の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例31]
PPE−5を80質量部と、GPPS7質量部と、AS7質量部と、エラストマー1を1質量部と、エラストマー2を4質量部と、C−3を0.5質量部と、C−7を0.5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例32]
PPE−5を80質量部と、GPPS6質量部と、AS7質量部と、エラストマー1を1質量部と、エラストマー2を4質量部と、C−5を1質量部と、C−7を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[実施例33]
PPE−5を80質量部と、GPPS6質量部と、AS7質量部と、エラストマー1を1質量部と、エラストマー2を4質量部と、C−8を1質量部と、C−10を1質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表2に示す。
[比較例3]
PC−3の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例34]
PPE−2を85質量部と、GPPS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例35]
PPE−2を85質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部と、PC−1を10.5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例36]
PC−1を、PC−3に置き換えた以外は、実施例35の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例37]
PPE−2を75質量部と、GPPS10.5質量部と、AS10質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例38]
PPE−2を75質量部と、AS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部と、PC−4を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例39]
PC−4を、PC−3に置き換えた以外は、実施例38の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例40]
PPE−2を75質量部と、GPPS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例41]
GPPSを、ASに置き換えた以外は、実施例40の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例42]
PPE−2を80質量部と、AS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2.5質量部と、PC−3を5質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表3に示す。
[実施例43]
PPE−4を75質量部と、PC−1を25質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例44]
PPE−4を60質量部と、PC−1を40質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例45]
PPE−4を100質量部と、PC−2を30質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[比較例4]
PPE−4を50質量部と、PC−1を50質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例46]
PPE−4を84質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例47]
PPE−4を84質量部と、AS2質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−1を8質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例48]
PPE−4を84質量部と、AS6質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−1を4質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例49]
PPE−4を83質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、C−1を1質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例50]
PPE−5を84質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−2を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例51]
PPE−5を83質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、C−1を1質量部と、PC−2を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例52]
PPE−4を70質量部と、AS9質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−1を15質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例53]
PPE−4を100質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、PC−1を30質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例54]
PPE−4を70質量部と、AS8質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、C−1を1質量部と、PC−1を15質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例55]
PPE−4を65質量部と、AS13質量部と、エラストマー1を3質量部と、エラストマー2を3質量部と、C−1を1質量部と、PC−1を15質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例56]
PPE−4を75質量部と、AS10質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−1を1質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例57]
PPE−4を75質量部と、AS10.75質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−3を0.25質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例58]
PPE−4を75質量部と、AS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−3を0.5質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例59]
PPE−4を75質量部と、AS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−12を0.5質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
[実施例60]
PPE−4を75質量部と、AS10.5質量部と、エラストマー1を2質量部と、エラストマー2を2質量部と、C−13を0.5質量部と、PC−1を10質量部とを、実施例1の場合と同様に溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の物性測定結果を下記表4に示す。
Figure 0005868871
表1に示すように、比較例1及び比較例2の樹脂組成物からなる成形体は、いずれもポリフェニレンエーテル(A)の含有量が、本実施の形態に用いられる樹脂組成物の範囲外であるため、比較例1の樹脂組成物からなる成形体は、成形体表面に曇りがあり熱エージング後の成形体の輝度感が不十分であり、比較例2の樹脂組成物からなる成形体は、耐熱性の指標であるビカット軟化温度が不十分であった。
実施例4及び5の樹脂組成物からなる成形体は、樹脂組成物に結晶性ポリマーが配合されているため、成形体の光沢値や、熱エージング後の輝度感、成形体の剥離性において必ずしも十分ではない結果であった。
実施例6の樹脂組成物からなる成形体は、樹脂組成物にゴム強化ポリスチレンが配合されているため、成形体の光沢値や、熱エージング後の輝度感において、必ずしも十分ではない結果であった。
実施例7の樹脂組成物からなる成形体は、樹脂組成物に結合スチレン量が低い(33%)スチレン系熱可塑性エラストマー(B2−2)を単独で配合しているため、SFDの高速射出成形片に剥離が生じたことから、成形体の剥離性において、必ずしも十分ではない結果であった。
実施例8の樹脂組成物からなる成形体は、使用しているポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度が高め(ηsp/c:0.48dl/g)であるため、熱エージング後の輝度感において、必ずしも十分ではない結果であった。
その他の実施例1〜3、実施例9〜14の樹脂組成物からなる成形体は、白斑やアルミ蒸着平板の外観が必ずしも十分ではないが、いずれも低比重で、耐熱性(ビカット軟化温度)、流動性(MFR)に加えて、成形体光沢及び熱エージング後の輝度感も良好であり、自動車ランプエクステンション成形体に好適に使用できることがわかった。
Figure 0005868871
表2に示すように、参考例1の樹脂組成物は、使用しているポリフェニレンエーテル(A)の還元粘度が低め(ηsp/c:0.22dl/g)であるため、成形不可であった。
実施例15、実施例16、実施例21、及び実施例24〜33の樹脂組成物からなる成形体は、外観やアルミ蒸着平板の外観が必ずしも十分ではなかったのに対して、実施例17〜20、実施例22、及び実施例23の樹脂組成物からなる成形体は、ポリカーボネート樹脂(B3)を配合していない樹脂組成物の組成中に、融点180℃以上のヒンダードフェノール系熱安定剤が配合されているため、白斑やアルミ蒸着平板の外観が良好であり、自動車ランプエクステンション成形体により好適に使用できることがわかった。
Figure 0005868871
表3に示すように、比較例3のポリカーボネート(B3)単独からなる成形体は、比重が高く、不十分な結果であった。
実施例35、実施例36及び実施例38〜42は、(B)成分としてポリカーボネート樹脂(B3)を配合した樹脂組成物からなる成形体であり、いずれも、ポリカーボネート(B3)を配合していない樹脂組成物である実施例34及び実施例37の成形体に対して、白斑、アルミ蒸着平板の外観、耐薬品性に優れて、自動車ランプエクステンション成形体により一層好適に使用できることがわかった。
Figure 0005868871
表4に示すように、比較例4の樹脂組成物からなる成形体は、(B)成分として、ポリカーボネート樹脂(B3)が50質量%、配合されたことで、比重が高めとなり、また、アルミ蒸着平板の外観の低下も見られるため、不十分であった。
実施例49〜60の樹脂組成物からなる成形体は、いずれも(B)成分としてポリカーボネート樹脂(B3)を配合した樹脂組成物からなる成形体で白斑、アルミ蒸着平板の外観等いずれも良好であった。特に、実施例57〜60の樹脂組成物からなる成形体は、(C)成分であるリン系の熱安定剤が配合されることで、他の成形体と比べて、白斑の個数がより一層低減されて、アルミ蒸着平板の外観もより良好となっていることから、自動車ランプエクステンション成形体として、さらにより一層好適に使用できることがわかった。
本出願は、2010年11月24日出願の日本特許出願(特願2010−261661号)、2011年9月27日出願の日本特許出願(特願2011−211235号)及び2011年11月10日出願の日本特許出願(特願2011−246747号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の樹脂組成物からなる成形体は、低比重で、良好な耐熱性と流動性とのバランスを有して、成形品の光沢、輝度感に優れることから、自動車ランプエクステンション成形体として有効に使用することが可能である。

Claims (17)

  1. ポリフェニレンエーテル(A)50〜95質量%を含有し、ゴム強化されていないスチレン系樹脂(B1)及びポリカーボネート樹脂(B3)からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂成分(B)5〜50質量%を更に含有し、結晶性ポリマーを含まず、比重が1.00〜1.12の範囲内である樹脂組成物を含
    前記樹脂組成物が、その樹脂組成物100質量%に対して、熱安定剤成分(C)0.01〜5質量%をさらに含有する、自動車ランプエクステンション成形体。
  2. 前記(A)成分の還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)が0.25〜0.45dl/gである、請求項1に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  3. 前記(A)成分の還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)が0.25〜0.38dl/gである、請求項1又は2に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  4. 前記(B1)成分が、アクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂である、請求項1に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  5. スチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2)を更に含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  6. 前記(B2)成分が、結合スチレン量が45〜80質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−1)と、結合スチレン量が20〜40質量%のスチレン−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(B2−2)とを、(B2−1)/(B2−2)=4/1〜1/4の質量比率で併用したものである、請求項5に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  7. 前記(B3)成分が、分子骨格内に、二価フェノール残基を含有する芳香族ポリカーボネート樹脂である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  8. 前記(B3)成分が、分子骨格中に、シクロヘキサン環を導入したビスフェノール残基を含有するポリカーボネート樹脂である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  9. 前記(B3)成分のMFR(試験方法ISO1133に準拠。測定温度300℃、1.2kg荷重で測定)が、0.5〜25g/10minの範囲内である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  10. 前記樹脂組成物が、前記(B3)成分を5〜40質量%含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  11. 前記(B)成分が、アクリロニトリル(AN)単位含有量5〜15質量%のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂とポリカーボネート樹脂とを含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  12. 前記(C)成分が、融点が180℃以上の熱安定剤である、請求項11に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  13. 前記(C)成分が、ヒンダードフェノール系熱安定剤である、請求項11又は12に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  14. 前記(C)成分がリン系熱安定剤である、請求項11又は12に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  15. 前記樹脂組成物が、MFR(280℃、10kgで測定)が20g/10min以上で、かつ、ビカット軟化温度(ISO306に準拠、試験荷重50N、昇温速度120℃/hrで測定)が160℃以上である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  16. 測定角20°での光沢値が90〜140%の範囲内である光沢面を有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
  17. 成形体の鏡面部分の面積52.4mm2内に存在する白斑(直径30μm以上のクレーター状の窪みを有する突起物を指す)が、40個以下である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の自動車ランプエクステンション成形体。
JP2012545773A 2010-11-24 2011-11-22 自動車ランプエクステンション成形体 Active JP5868871B2 (ja)

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