JP6502008B2 - ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 - Google Patents
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[1]ポリフェニレンエーテル樹脂(A)50質量%以上99質量%以下と、
ポリスチレン樹脂(B)0質量%以上49質量%以下と、
アクリロニトリル含有量16質量%以上45質量%以下のスチレン−アクリロニトリル樹脂(C)1質量%以上15質量%以下と、
を含有する、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物であって、
下記測定方法により得られる、前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物中のポリフェニレンエーテル樹脂(A)の還元粘度が、0.33dl/g以上0.42dl/g以下である、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物:
[測定方法]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を常温から50℃でクロロホルムに溶解させて1〜5質量%溶液にした後、不溶分を分離させ、
クロロホルム溶液にメタノールを3倍量添加して前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を再沈させて、前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を可溶成分と分離し、
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を乾燥させた後、これを50℃に加熱したジクロロメタンに溶解させて1〜5質量%溶液とし、
当該溶液を24時間、−30℃の冷凍庫内に放置して前記(A)成分を析出分離させて、乾燥させる操作により得られた(A)成分を試料とし、
クロロホルム溶媒を用い、30℃、0.5g/dlで測定する。
[2]前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量%中、前記(B)成分が5質量%以上45質量%以下を占める、[1]に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
[3]前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対して、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)1質量以上25質量部以下をさらに含有する、[1]又は[2]に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
本実施形態のポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、クロロホルム溶媒を用い、30℃、0.5g/dlで測定した還元粘度が0.33dl/g以上0.46dl/g以下であるポリフェニレンエーテル樹脂(A)50質量%以上99質量%以下と、ポリスチレン樹脂(B)0%以上49質量%以下と、アクリロニトリル(AN)含有量16質量%以上45質量%以下のスチレン−アクリロニトリル(AS)樹脂(C)1質量%以上15質量%以下と、を含有する。このように、所望の成分を所望の量で含有するように構成されているため、本実施形態のポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、十分に高い耐熱性ないし良好な機械物性を確保しつつ、良好な成形流動性を有する。
本実施形態において、ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の還元粘度は、0.33〜0.46dl/gとする。なお、特に明記しない限り、本明細書中におけるポリフェニレンエーテル樹脂(A)の「還元粘度」は、(A)成分、(B)成分、(C)成分等を溶融混練した後の樹脂組成物から分離したポリフェニレンエーテル樹脂((A)成分)の還元粘度を示す。すなわち、上記「還元粘度」は、「原料としてのポリフェニレンエーテル(A)が本来物性として有している還元粘度」とは区別される。ポリフェニレンエーテルを含む樹脂組成物を、溶融混練により製造する場合、溶融混練の前後で還元粘度が増加する。ここで、当該増加の程度は製造条件によって違いがある。本発明者は、樹脂組成物が所望の特性を示すようにするためには、樹脂組成物にした状態におけるポリフェニレンエーテル樹脂(A)の還元粘度を制御すべきことを見出した。なお、ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の「還元粘度」は、クロロホルム溶媒を用い、30℃、0.5g/dlで測定することとする。ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の還元粘度はより好ましくは0.34dl/g以上0.44dl/g以下であり、さらにより好ましくは0.35dl/g以上0.42dl/g以下の範囲である。樹脂組成物から溶剤分離した後のポリフェニレンエーテルの還元粘度は、十分な機械物性発現の観点から0.33dl/g以上が好ましく、十分な成形流動性発現と本願(B)との混和性の観点から0.46dl/g以下が好ましい。一方、上記還元粘度が0.33dl/g未満であると、十分な機械物性が発現されない。また、上記還元粘度が0.46dl/gを超えると、十分な成形流動性が発現されない。
本実施形態において、ポリスチレン樹脂(B)は、スチレン系化合物を、ゴム質重合体存在下又は非存在下に重合して得られる重合体である。上記スチレン系化合物とは、一般式(c)で表される化合物を意味する。
本実施形態のポリフェニレンエーテル樹脂組成物には、成形流動性を十分に改良させる観点から、AN含有量16質量%以上45質量%以下のAS樹脂(C)を、ポリフェニレンエーテル樹脂(A)、ポリスチレン樹脂(B)成分との合計量100質量%に対して、1質量%以上15質量%以下の範囲で配合する。好ましくは2質量%以上13質量%以下であり、より好ましくは3質量%以上12質量%以下の範囲内である。本実施形態におけるポリフェニレンエーテル樹脂組成物の成形流動性を改善する観点から、1質量%以上の配合が好ましく、成形体の層状剥離防止や機械物性低下防止の観点から、15質量%以下の配合が好ましい。なお、本実施形態におけるAS樹脂(C)のAN含有量は、16質量%以上45質量%以下の範囲から選ばれる。好ましくは18質量%以上40質量%以下の範囲であり、より好ましくは20質量%以上35質量%以下の範囲である。AS樹脂(C)のAN含有量は、樹脂組成物の成形流動性改良の観点から16質量%以上であり、熱安定性の観点から45質量%以下である。一方、(C)成分の含有量が1質量%に満たない場合、成形流動性が損なわれる。また、(C)成分の含有量が15質量%を超える場合、成形体の層状剥離や機械物性低下といった不都合が生ずる。さらに、AS樹脂のAN含有量が16質量%に満たない場合、成形流動性を損ねることとなる。また、AS樹脂のAN含有量が45質量%を超える場合、熱安定性を損ねることとなる。
本実施形態の樹脂組成物は、樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる観点から、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)を、(A)、(B)、(C)成分の合計量100質量部に対して、1質量部以上25質量部以下の割合でさらに含有することが好ましい。より好ましくは1質量部以上20質量部以下であり、さらに好ましくは2質量部以上15質量部以下の範囲内である。本実施形態においては、より優れた耐衝撃性付与の観点から、1質量部以上の配合が好ましく、十分な耐熱性、剛性を確保する観点から、25質量部以下の配合が好ましいといえる。
本実施形態の樹脂組成物は、樹脂組成物の熱安定性を向上させる観点から、さらに熱安定剤を、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対して、0.01質量部以上1質量部以下の割合で含有することが好ましい。より好ましくは0.1質量部以上0.5質量部以下であり、さらに好ましくは0.2質量部以上0.5質量部以下の範囲内である。本実施形態においては、十分な成形品外観を確保する観点から、0.01質量部以上の配合が好ましく、上記同様の観点から1質量部以下の配合が好ましいといえる。
本実施形態のポリフェニレンエーテル樹脂組成物において、(A)成分、(B)成分、(C)成分、その他含有成分の定性及び定量は、溶剤を利用した分離抽出操作や、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた解析により可能である。
本実施形態のポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、例えば、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分等の原材料を溶融混練することにより製造することができる。当該ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を製造するための、上記(A)成分と(B)成分と(C)成分との溶融混練においては、樹脂組成物を大量かつ安定的に得るという観点から、二軸押出機を用いることが好適である。二軸押出機のシリンダー設定温度は260℃以上340℃以下の範囲から選ばれる。好ましくは270℃以上330℃以下であり、より好ましくは270℃以上320℃以下である。十分な溶融混練の観点から260℃以上が好ましく、樹脂の熱劣化抑制の観点から340℃以下が好ましい。二軸押出機のスクリュー回転数は150rpm以上600rpm以下の範囲から選ばれる。好ましくは200rpm以上500rpm以下であり、より好ましくは250rpm以上400rpm以下である。十分な溶融混練の観点から150rpm以上が好ましく、樹脂の熱劣化抑制の観点から600rpm以下が好ましい。押出樹脂温度は300℃以上360℃以下の範囲から選ばれる。好ましくは320℃以上350℃以下であり、より好ましくは320℃以上340℃以下である。十分な溶融混練の観点から300℃以上が望ましく、樹脂の熱劣化抑制の観点から360℃以下が望ましい。また、押出時、真空ベントラインによる脱気を行なうことが、成形体外観(シルバー発生抑制)の観点から好ましい。
1.荷重たわみ温度(DTUL)
後に詳述する要領で得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、ISO物性試験片金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)を用いて、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出圧力70MPa(ゲージ圧)、射出速度200mm/sec、射出時間/冷却時間=20sec/20secの条件下で、ISO3167に準拠した多目的試験片A型のダンベル成形片を成形した。次いで、得られた成形片を切断して、80mm×10mm×4mmの試験片とした。この試験片を用いて、ISO75に準拠し、フラットワイズ法により、1.82MPaで荷重たわみ温度(DTUL)を測定した。DTULの測定装置としては、全自動ヒートデストーションテスター(株式会社 東洋精機製作所製)を使用した。なお、評価基準としては、DTULが高い値であるほど、本実施形態所望の用途の材料設計面で有利であると判定した。
得られた樹脂組成物のペレットを、120℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥した。乾燥後の樹脂組成物を、UL1.6mm厚タンザク試験片金型を備え付けた射出成形機(IS−80EPN、東芝機械社製)を用いて、シリンダー温度320℃、金型温度120℃、射出速度(パネル設定値)32%、スクリュー回転数(パネル設定値)38%、計量24mm、射出/冷却時間=20/20secの条件下で、1.6mmタンザク成形片のSSP(ショート・ショット・プレッシャー)、すなわち、成形(全充填)可能となる射出圧力の最小値を求めた。なお、SSPの値として、射出成形機の成形時の射出圧力を示す圧力計のゲージ圧の値を採用した。評価基準としては、SSPの数値が小さいほど、成形流動性が良好であると判定した。
上記で得られた、ISO3167、多目的試験片A型のダンベル成形片を用いて、オートグラフ(AG−5000、島津製作所(株)製)を使用して、チャック間115mm、試験速度50mm/minの条件で引張試験を行い、引張強度と引張伸度を求めた。なお、上記引張試験は、ISO 527に準拠することとし、引張伸度は50mm標線間における試験片の伸びた割合から求めた。引張強度、引張伸度の値が共に大きい程、機械物性が良好であると判定した。
上記で得られた、ISO3167、多目的試験片A型のダンベル成形片を用いて、ニッパーを使用した成形片ゲート側掴み部の折り曲げ(引き剥がし)による剥離試験を行い、破断面の層状剥離の有無(○、×)を目視で判定した。○(層状剥離の無いもの)が、本実施形態所望の用途において好適に使用可能であると判定した。
上述の段落[0053]に記載された方法に基づき、各サンプルにおいて溶剤分離したポリフェニレンエーテル樹脂の還元粘度を求めた。なお、原料としてのポリフェニレンエーテル樹脂の還元粘度も、上記と同様にして求めることとした。
<ポリフェニレンエーテル(A)>
(PPE1)
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.28dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下の説明ないし表中において、単に「PPE1」とも表記する)。
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.34dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下の説明ないし表中において、単に「PPE2」とも表記する)。
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.42dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下の説明ないし表中において、単に「PPE3」とも表記する)。
還元粘度(クロロホルム溶媒を用いて30℃で測定)0.51dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルを用いた(以下の説明ないし表中において、単に「PPE4」とも表記する)。
GPPS(ゼネラルパーパスポリスチレン、商品名:ポリスチレン 680(登録商標)、旭化成ケミカルズ社製)を用いた(以下の説明ないし表中において、単に「GPPS」と表記する)。
(AS1)
AN含量29質量%のAS樹脂、商品名:スタイラックAS 783(登録商標)、旭化成ケミカルズ社製(MFR:9)を用いた(本実施例中ないし表中において、単に「AS1」と表記する)。
AN含量20質量%のAS樹脂、商品名:スタイラックAS T8707(登録商標)、旭化成ケミカルズ社製(MFR:30)を用いた(本実施例中ないし表中において、単に「AS2」と表記する)。
エラストマー(商品名:タフテックH1272(登録商標)、旭化成ケミカルズ社製。スチレンブロックと共役ジエン化合物ブロックとを有するブロック共重合体の水素添加物。結合スチレン量35質量%、水素添加率95%以上)を用いた(以下の説明ないし表中において、単に「エラストマー」と表記する)。
PPE1を70質量%と、GPPS10質量%と、AS1を12質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数300rpm、押出レート15kg/hr、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。なお、上記各成分を押出機中で溶融混練した後、押出機出口(ダイスヘッド)から押し出された樹脂ストランドをペレタイザーで裁断し、樹脂組成物のペレットを得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.31dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を、PPE2に置き換えた以外は、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を、PPE3に置き換えた以外は比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.48dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を、PPE4に置き換えた以外は、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.63dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE2を74質量%と、GPPS18質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE2を、PPE3に置き換えた以外は、比較例4の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.48dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE2を、PPE4に置き換えた以外は、比較例4の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.63dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE2を70質量%と、GPPS4質量%と、AS1を18質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を52.5質量%と、PPE4を17.5質量%と、GPPS10質量%と、AS1を12質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
[参考例3]
PPE2を80質量%と、AS1を14質量%と、エラストマー6質量%とを一括ブレンドした後、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度320℃、スクリュー回転数300rpm、押出レート10kg/hr、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.43dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE2を80質量%と、GPPS5質量%と、AS1を7質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、参考例3の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.43dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を80質量%と、GPPS5質量%と、AS1を7質量%と、エラストマー8質量%とを一括ブレンドした後、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:6個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)の最上流部(トップフィード)から供給して、シリンダー温度320℃、スクリュー回転数450rpm、押出レート10kg/hr、ベント真空度7.998kPa(60Torr)で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.34dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
PPE1を62.5質量%と、PPE3を27.5質量%と、AS1を5質量%と、エラストマー5質量%とを一括ブレンドした後、比較例1の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.45dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
AS1を12質量%のAS2に置き換えた以外は、参考例6の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
AS2をAS3に置き換えた以外は、実施例7の場合と同様に押出機で溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂組成物を得た。得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物からポリフェニレンエーテル樹脂を溶剤分離して還元粘度を測定したところ、0.38dl/gであった。その他、得られたポリフェニレンエーテル樹脂組成物の物性測定結果を下記表1に示す。
Claims (3)
- ポリフェニレンエーテル樹脂(A)と、
ポリスチレン樹脂(B)と、
アクリロニトリル含有量16質量%以上40質量%以下のスチレン−アクリロニトリル樹脂(C)と、
を含有する、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物であって、
前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)、ポリスチレン樹脂(B)、及びスチレン−アクリロニトリル樹脂(C)の合計量100質量%中、前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)の含有量が50質量%以上90質量%以下であり、かつ、前記ポリスチレン樹脂(B)の含有量が0質量%超49質量%以下であり、かつ、前記スチレン−アクリロニトリル樹脂(C)の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
下記測定方法により得られる、前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物中のポリフェニレンエーテル樹脂(A)の還元粘度が、0.33dl/g以上0.42dl/g以下である、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物:
[測定方法]
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を常温から50℃でクロロホルムに溶解させて1〜5質量%溶液にした後、不溶分を分離させ、
クロロホルム溶液にメタノールを3倍量添加して前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を再沈させて、前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を可溶成分と分離し、
前記ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を乾燥させた後、これを50℃に加熱したジクロロメタンに溶解させて1〜5質量%溶液とし、
当該溶液を24時間、−30℃の冷凍庫内に放置して前記(A)成分を析出分離させて、乾燥させる操作により得られた(A)成分を試料とし、
クロロホルム溶媒を用い、30℃、0.5g/dlで測定する。 - 前記合計量100質量%中、前記ポリスチレン樹脂(B)の含有量が5質量%以上45質量%以下を占める、請求項1に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
- 前記ポリフェニレンエーテル樹脂(A)、ポリスチレン樹脂(B)、及びスチレン−アクリロニトリル樹脂(C)の合計量100質量部に対して、スチレン系熱可塑性エラストマー(D)1質量部以上25質量部以下をさらに含有する、請求項1又は2に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
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