JP5706398B2 - 高度に酸化されたグラフェン酸化物およびそれらの製造方法 - Google Patents

高度に酸化されたグラフェン酸化物およびそれらの製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
[0001]本願は、2009年5月22日付けで出願された米国仮特許出願第61/180,505号、および、2009年6月10日付けで出願された第61/185,640号の優先権を主張する(これらはそれぞれ、参照によりその全体が本発明の開示に含まれる)。
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
[0002]本発明は、空軍研究所(Air Force Research Laboratory)の認可番号FA8650−05−D−5807を経由した資金提供によるユニバーサル・テクノロジー社(Universal Technology Corporation)から授与された認可番号09−S568−064−01−C1および07−S568−0042−01−C1、米国エネルギー省から授与された認可番号DE−FC−36−05GO15073、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のMURIプログラムを介して国防総省の海軍研究所(Office of Naval Research)から授与された認可番号N000014−09−1−1066、国防総省の空軍科学研究局(Air Force Office of Scientific Research)から授与された認可番号FA9550−09−1−0581、および、連邦航空局(the Federal Aviation Administration)から授与された認可番号2007−G−010に基づく政府支援でなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
[0003]グラフェンは、sp混成軌道の炭素原子のシートからなる単層または数層の構造である。近年この材料は、その有用な機械的および電気特性のために相当量の調査活動のテーマであり続けている。目下利用可能なグラフェン源はバルクグラファイトであるが、このバルクグラファイトは、ファンデルワールス力を介して一つに束ねられた多数のグラフェンシートからなるものである。単層および数層のグラフェンシートは、バルクグラファイトの機械的な剥離(一般的には「スコッチテープ」法という)およびエピタキシャル化学蒸着法によって顕微鏡的な量で製造されている。しかしながらこれらの経路は、大規模なグラフェン製造には適切ではない。
[0004]これまで、大量のグラフェンの製造方法は、グラファイトを化学的に剥離することに集中してきた。グラファイトを剥離する最も一般的なアプローチは、強い酸化剤を使用して、非導電性で親水性の炭素材料であるグラフェン酸化物を生産することであった。グラフェン酸化物の正確な化学構造を最終的に決定することは難しいが、エポキシド、アルコール、カルボニルおよびカルボン酸基を有するグラフェン酸化物において規則的なsp構造が破壊されていることは少なくとも定性的には明かである。バルクグラファイトにおいて中間層の間隔が0.335nmであったのが、グラフェン酸化物ではそれより大きく0.625nmに増加することからも、バルクグラファイトにおける結晶格子が破壊されていることがわかる。グラフェン酸化物は、1859年に、発煙硝酸中でグラファイトのスラリーに塩素酸カリウムを添加することによって初めて製造された。1898年に、この合成法は、反応混合物中に硫酸を加えて、これを反応経過中ずっと塩素酸カリウムに少しずつ添加することによって改善された。今日用いられている最も一般的な方法は、Hummersによって報告されている方法であり、これは、濃硫酸HSO中でKMnOおよびNaNOで処理することによってバルクグラファイトを酸化するものである(Hummers法)。注目すべきことに、これら3種全ての手法は、NO、Nおよび/またはClOのような毒性および/または爆発性ガスの生成を伴う。
[0005]非導電性グラフェン酸化物は、化学的還元によって変換されて薄膜またはバルクのいずれかの形態の導電性グラフェン材料に戻り、化学変換されたグラフェンを形成する場合もある。しかしながら、化学的還元ではバルクグラファイトの元のsp構造を完全に復元することはなく、化学変換されたグラフェン構造中には穴の形態で有意な欠陥が存在する。これらの欠陥はバルクグラファイトの化学的剥離の際に生じ、グラフェン酸化物を化学変換されたグラフェンに還元する間に復元されない。このようなグラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン両方に存在する欠陥のために、これらの材料の望ましい機械的および電気特性は元のグラフェンと比較して損なわれる。
[0006]前述したことを考慮すると、当業界において、より規則的なsp構造を有する高度に酸化されたグラフェン酸化物を生産するためにバルクグラファイトを剥離する化学的方法は、かなりの利点を有するものと思われる。より規則的なsp構造を有するグラフェン酸化物は、元のグラフェンシートと同等の特性を有する化学変換されたグラフェンに還元できると予想される。さらに、毒性副産物が生成されないようなグラフェン酸化物の製造方法も、このような方法にかなりの利点を付与するものと思われる。
[0007]本明細書において、グラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンおよび官能化され化学変換されたグラフェンを形成する方法を様々な実施態様で説明する。また本明細書において、グラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンおよび官能化され化学変換されたグラフェンの組成物も説明する。
[0008]いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸化剤と少なくとも1種の保護剤とを含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成することを含む。
[0009]その他の様々な実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸溶媒、少なくとも1種の酸化剤および少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成することを含む。少なくとも1種の保護剤は、ビシナルジオールを保護するのに使用できる。
[0010]さらにその他の様々な実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸溶媒、過マンガン酸カリウム、および、少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で過マンガン酸カリウムで酸化してグラフェン酸化物を形成することを含む。少なくとも1種の酸溶媒は、例えば、オレウム、硫酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせであってもよい。少なくとも1種の保護剤は、例えば、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせであってもよい。
[0011]その他の様々な実施態様において、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できるグラフェン酸化物;官能化したグラフェン酸化物;化学変換されたグラフェン;官能化され化学変換されたグラフェンおよびそれらの組み合わせを含む混合物が本明細書において説明される。いくつかの実施態様において、この混合物中に、グラフェン酸化物;官能化したグラフェン酸化物;化学変換されたグラフェン;および、官能化した化学変換されたグラフェンの少なくとも2種の異なる粒度範囲が用いられる可能性がある。
[0012]上記で、以下に記載された請求項および詳細な説明をよりよく理解するために、本発明の開示の特徴かなり概略的に概説した。以下で、請求項の主題を形成する本開示の追加の特徴および利点を説明する。
[0013]ここで、本発明の開示およびそれらの利点をよりよく理解するために以下の詳細な説明を参照して本開示の具体的な実施態様を説明する添付の図面と共に考察するが、図面は以下の通りである:
図1は、グラファイトの酸化において、保護剤を包含させることにより化学選択性がどのように改善されるのかを実証するメカニズム案(ただしこれに限定されない)を示す。 図2A〜2Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図2A)、Hummersのグラフェン酸化物(図2B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図2C)のラマンスペクトルの例を示す。 図3A〜3Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図3A)、Hummersのグラフェン酸化物(図3B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図3C)のFTIR−ATRスペクトルの例を示す。 図4A〜4Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図4A)、Hummersのグラフェン酸化物(図4B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図4C)のタッピングモードAFMの高さ像の例を示す;図4D〜4Fは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図4D)、Hummersのグラフェン酸化物(図4E)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図4F)のそれに対応するAFM高さプロファイルの例を示す。 図5は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物の熱重量分析(TGA)の例を示す。 図6A〜6Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図6A)、Hummersのグラフェン酸化物(図6B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図6C)の固体状態の13C NMRスペクトルの例を示す。 図7は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のXRDスペクトルの例を示す。 図8は、グラファイトのspのC1sピークに標準化した高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のデコンボリューションしたXPSスペクトルの例を示す。 図9A〜9Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図9A)、Hummersのグラフェン酸化物(図9B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図9C)のSAEDパターンの例を示す。 図10A〜10Cは、レース状炭素のTEMグリッドで得られた高度に酸化されたグラフェン酸化物(図10A)、Hummersのグラフェン酸化物(図10B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図10C)のTEM画像の例を示す。 図11は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のUV/VISスペクトルの例を示す。 図12は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のヒドラジン水和物の還元から生産された化学変換されたグラフェンのC1sのXPSスペクトルの例を示す。 図13は、電気特性測定に用いられる化学変換されたグラフェンを含む電子装置の代表的なSEM画像の例を示す。 図14は、高度に酸化されたグラフェン酸化物から製造された化学変換されたグラフェンの空気中および真空中のゲート電圧プロットに対するソース/ドレイン電流の例を示す;および、 図15は、様々なグラフェン酸化物溶液のろ過体積のプロットの例を時間の関数として示す。 図16は、様々なグラフェン酸化物溶液のろ過体積のプロットの例を時間の関数として示す。
[0029]以下の説明において、本明細書において開示された本発明の実施態様を十分に理解するために、特定の量、サイズなどの確実な詳細を明示する。しかしながら当業者であれば当然のことながら、本発明の開示は、このような特定の詳細がなくとも実施が可能である。多くの場合においてこのような考察に関する詳細等は省略されるため、詳細は本発明の開示の十分な理解を得るのに必ずしも必要ではなく、関連分野において通常の技術を有するもの能力の範囲内である。
[0030]図面を一般的に参照すれば、当然のことながらこのような図解は本開示の具体的な実施態様を説明するためのものであり、それらに限定することは目的ではない。図面は、必ずしも目盛りがあるわけではない。
[0031]本明細書において用いられる多くの用語は当業者であれば理解することができると思われるが、当然のことながら、明確に定義されていない場合、用語は、現時点で当業者により容認されている意味が適用されるものと解釈すべきである。用語の解釈を定義することが無意味であるかまたは実質的に無意味である思われる場合、その定義は、ウェブスター辞書(Webster’s Dictionary)第三版(2009年)から引用するべきである。本明細書において特に述べられない限り、または、有効性を維持するのに必要な場合を除いて、定義および/または解釈を、関連していても関連していなくてもその他の特許出願、特許または公報から取り入れるべきではない。
[0032]本明細書で用いられる「グラフェン酸化物」は、例えば、含まれるsp混成軌道の炭素シートの層が約10未満の酸化黒鉛を意味する。
[0033]本明細書で用いられる「化学変換されたグラフェン」は、例えばグラフェン酸化物の還元によって生産されたグラフェンを意味する。グラフェン酸化物を化学変換されたグラフェンへに還元すると、グラフェン酸化物に存在する少なくとも一部の酸素官能基が除去される。
[0034]本明細書で用いられる「官能化され化学変換されたグラフェン」は、例えば複数の官能基で誘導体化された化学変換されたグラフェンを意味する。
[0035]本明細書で用いられる「官能化したグラフェン酸化物」は、例えば複数の官能基で誘導体化されたグラフェン酸化物を意味する。
[0036]本明細書で用いられる「ビシナルジオール」は、例えば1,2位に配置された2個のアルコール官能基を有する化学物質を意味する。
[0037]様々な実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法を本明細書において説明する。いくつかの実施態様において、本方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸化剤と少なくとも1種の保護剤とを含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成することを含む。
[0038]以下で説明するように、本明細書で示された方法によって製造されたグラフェン酸化物は、現時点で当業界でよく知られている特性とは異なる特性を有する。本明細書に記載の実験的な実施例において、出願人は、本発明のグラフェン酸化物とHummers法、グラフェン酸化物合成に一般的に用いられる方法およびHummers法の改変法によって製造されたグラフェン酸化物との詳細な比較を示した。その他のグラフェン酸化物、化学変換されたグラフェン、および、官能化した化学変換されたグラフェンの製造方法は、同一出願人によるPCT公報WO2009/089391(参照により本明細書に含める)で説明される。
[0039]一般的に、本発明の開示のグラフェン酸化物は、少なくとも1種の保護剤の非存在下で製造されたグラフェン酸化物よりも高度に酸化されている。本発明のグラフェン酸化物とこれまでに知られているグラフェン酸化物との違いを示す最初の定性的なポイントとして、本発明の開示のグラフェン酸化物はピーナッツバターの色のような淡褐色であるが、それに対してこれまでに知られているグラフェン酸化物は暗褐色である。より高度に酸化されると、本発明のグラフェン酸化物の色がこれまでに知られているグラフェン酸化物材料と比較して異なっていることに反映される。
[0040]本発明で開示された方法は、グラファイトの酸化に関して現在のところ当業界でよく知られている方法よりも改善された化学選択性を提供する。理論またはメカニズムにとらわれずにいえば、出願人は、本明細書で説明される方法に係る少なくとも1種の保護剤により、グラファイトの酸化処理中に形成されるビシナルジオールのその場での保護が提供されるため、グラフェンの基礎面に穴が形成されないようになると考えている。図1は、グラファイトの酸化において、保護剤を包含させることにより化学選択性がどのように改善されるのかを実証するメカニズム案(ただしこれに限定されない)を示す。図1で説明されている非限定的なメカニズムにおいて、グラファイト基礎面1のセクションのKMnOを用いた酸化は、保護剤(H3PO4)の非存在下および存在下で実証される。図1引き続きを参照すると、KMnOを用いたグラファイト基礎面1の酸化によりマンガン酸エステル2が形成され、それにより、ビシナルジオール3が生じる。またプロトン化されたジオールも中間体になり得る。わかりやすくするために、付加された端面および基礎面の官能基はビシナルジオール3の構造から省略した。保護されていないままの場合、ビシナルジオール3はジケトン4に酸化されることもあり、そのような場合にはグラフェン基礎面中に穴が形成される。
[0041]反応混合物中にアルコールまたはジオールを保護するように機能する保護剤が含まれる場合、穴が形成されなくなるか、穴が形成を最小限にすることができる。図1引き続きを参照すると、反応混合物中に例えばリン酸のような保護剤が含まれる場合、この保護剤は、その場でビシナルジオールと反応してさらなる酸化を防ぎ、穴が形成できないようにすることができる。図1で示されるように、リン酸保護剤は、キレート化されたビシナルジオール6のキレート化、または、保護されたビシナルジオール5においてビシナルジオールの各アルコールそれぞれの保護によってビシナルジオールを保護する可能性がある。保護の方式に関係なく、バルクグラファイトからグラフェン酸化物を形成するその他の方法に比べて、グラフェンシートの基礎面を過剰に酸化させることなく全体の酸化レベルが高められる。キレート化されたビシナルジオール6および/または保護されたビシナルジオール5のワークアップ中に、保護基をその場で解離させてグラフェン酸化物7を提供する。明確にするために、グラフェン酸化物7において追加の酸化された官能基は省略した。
[0042]様々な実施態様において、少なくとも1種の酸化剤は、例えば、過マンガン酸塩、鉄酸塩、オスミウム酸塩、ルテニウム酸塩、塩素酸塩、緑泥石、硝酸塩、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、二酸化鉛およびそれらの組み合わせのような酸化剤であってもよい。このようなカチオンまたはアニオンの酸化剤のいずれの場合においても、本発明で開示された方法を実施する際に、カチオンまたはアニオンの酸化剤の塩を形成するのに適切なあらゆる対のアニオンが用いられる可能性がある。しかしながら、当業者であれば当然ながら、ある特定の塩は、例えばそれらの溶解性や安定性のような特性において他の形態よりも有利な場合があることがわかるであろう。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の酸化剤は、過マンガン酸カリウムである。一般的に、本発明の開示の少なくとも1種の酸化剤は、二重結合のシス酸化を仲介する酸化剤である。
[0043]いくつかの実施態様において、本発明の開示の溶液はさらに、少なくとも1種の酸溶媒を含む。少なくとも1種の酸溶媒としては、例えば、オレウム(発煙硫酸)、硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の酸溶媒は、硫酸であり得る。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の酸溶媒は、硫酸であり、少なくとも1種の酸化剤は、過マンガン酸カリウムである。様々な実施態様において、オレウムは、遊離の三酸化硫黄を約0.1%〜約20%の範囲の濃度で含んでいてもよい。様々な実施態様において、硫酸は、約90%(v/v)より高い濃度を有していてもよい。後述の実験的な実施例は、典型的に少なくとも1種の酸化剤として過マンガン酸カリウムを利用し、少なくとも1種の酸溶媒として硫酸を利用したが、当業者であれば当然ながら、本発明の開示の本質および範囲で操作しながらグラフェン酸化物製造において類似の結果を達成するのに、多くの様々な酸化剤、酸溶媒および保護剤の組み合わせが使用できることを理解しているものと思われる。
[0044]様々な実施態様において、本発明の方法の少なくとも1種の保護剤は、ビシナルジオールを保護するのに使用できる。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の保護剤は、少なくとも1種の酸溶媒の存在下でビシナルジオールを保護するのに使用できる。図1で示されるように、いくつかの実施態様において、少なくとも1種の保護剤は、ビシナルジオールをキレート化する。しかしながらその他の実施態様において、少なくとも1種の保護剤は個々に、ビシナルジオールのそれぞれのアルコールを保護する。少なくとも1種の保護剤が機能するメカニズムに関係なく、保護剤の非存在下で製造されたグラフェン酸化物と比較して穴の形成が最小限かまたは穴が形成されていない規則的な構造を有するグラフェン酸化物が最終的に製造される。
[0045]いくつかの実施態様において、少なくとも1種の保護剤は、非酸化性の酸である。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の保護剤は、保護剤として作用し得るような非酸化性の酸に変換が可能な無水物または混合無水物である。このような保護剤は、例えば発煙硫酸、硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、および、トリフルオロメタンスルホン酸のような強酸溶媒の存在下でビシナルジオールを保護するように機能する可能性がある。本発明の開示の様々な実施態様のいずれかにおいて有用な保護剤の一例としては、例えば、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の保護剤としては、例えば、リン酸、ホウ酸、トリフルオロ酢酸およびそれらの組み合わせが挙げられる。後述の実験的な実施例は保護剤の例としてリン酸を利用したが、保護剤としてトリフルオロ酢酸およびホウ酸を用いても同様の結果が得られた。いくつかの実施態様において、前述の保護剤のいずれかの塩も、本明細書で示された様々な方法で使用することができる。
[0046]様々な実施態様において、グラファイト源の酸化は、約−50℃〜約200℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約0℃〜約100℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約30℃〜約85℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約30℃〜約50℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約40℃〜約55℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約25℃〜約70℃の温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約50℃より低い温度で起こる。いくつかの実施態様において、酸化は、約30℃より低い温度で起こる。
[0047]一般的に、反応時間は、反応温度に応じて、および、開始時のグラファイト源の粒度に応じて様々であってよい。様々な実施態様において、反応時間は、約1時間〜約200時間の範囲で様々であってよい。その他の実施態様において、反応時間は、約1時間〜約24時間の範囲で様々であってよい。その他の実施態様において、反応時間は、約1時間〜約12時間の範囲で様々であってよい。さらにその他の好ましい実施態様において、反応時間は、約1時間〜約6時間の範囲で様々であってよい。
[0048]前述の温度で、開始時のグラファイトフレークに近いフレーク寸法を有するグラフェン酸化物が高効率で回収できること、加えてメリト酸およびその他の低分子量の副産物の量がほんのわずかであることが観察される。これらの温度で操作することは、特に酸化剤がKMnOである場合に、酸化剤の分解を最小限にするのに有利である。強い酸性媒体において、過マンガン酸塩は、グラファイトをグラフェン酸化物に酸化できないMn(IV)種にゆっくり分解される。従って、適度に過量のKMnOだけを用いて、許容できる速度で、実質的に全てのグラファイトのグラフェン酸化物への変換が行われるように温度は可能な限り低く維持される。無限の大きさを持つグラファイト結晶の理論的な限界で、酸化しようとうするグラファイト1グラムあたり、化学量論的な当量で4.40グラムのKMnOが必要である。分解によるKMnOの損失、カルボン酸基およびその他の基礎面の端部の官能基の形成、および、基礎面における穴の形成により、酸化剤の添加量は望ましい理論量よりもいくらか多くなる。
[0049]本発明の開示のいくつかの実施態様において、グラファイト1グラムあたり約0.01〜約10グラムのKMnO(0.002〜約2.3当量のKMnO)が用いられる可能性がある。化学量論的な量より少ない量のKMnOまたはその他のあらゆる酸化剤を使用する実施態様において、一次酸化剤を再酸化させて反応を最後まで促進することができる共酸化剤が含まれていてもよい。共酸化剤の例としては、例えば、酸素、および、N−メチルモルホリンN−酸化物(NMO)が挙げられる。本発明の開示のいくつかの実施態様において、これまでに知られている形態のグラフェン酸化物とは異なる特性を有するグラフェン酸化物を得るために、グラファイト1グラムあたり約6グラムのKMnO(1.4当量のKMnO)が用いられる可能性がある。
[0050]その他の様々な実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸溶媒、少なくとも1種の酸化剤および少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成することを含む。少なくとも1種の保護剤は、ビシナルジオールを保護するのに使用できる。
[0051]さらにその他の様々な実施態様において、グラフェン酸化物を形成する方法は、グラファイト源を提供すること、少なくとも1種の酸溶媒、過マンガン酸カリウム、および、少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること、該グラファイト源と該溶液とを混合すること、および、該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で過マンガン酸カリウムで酸化してグラフェン酸化物を形成することを含む。少なくとも1種の酸溶媒は、例えば、オレウム、硫酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせであってもよい。少なくとも1種の保護剤は、例えば、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせであってもよい。
[0052]いくつかの実施態様において、本発明で開示された方法はさらに、グラフェン酸化物を単離することを含む。このようなグラフェン酸化物の単離は、例えば遠心分離またはろ過によってなされてもよい。いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物の溶液に貧溶媒(例えばエーテル)を添加して、沈殿を誘発させてもよい。いくつかの実施態様において、本方法はさらに、グラフェン酸化物を単離した後にグラフェン酸化物を洗浄することを含む。いくつかの実施態様において、例えばグラフェン酸化物は、低分子物質の副産物を除去するために例えば塩酸、水、アセトンまたはアルコールなどの溶媒で洗浄してもよい。その他の実施態様において、グラフェン酸化物は、塩基溶液で洗浄してもよい。例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムのような塩基溶液で洗浄すると、グラフェン酸化物上にカルボキシレートまたはその他の酸性官能基(例えばヒドロキシル基)のナトリウム塩が付与される。同様に例えばカリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウムおよびバリウムのような金属カチオンのその他の塩基性塩を用いてもよい。
[0053]いくつかの実施態様において、本発明で開示された方法はさらに、グラフェン酸化物を精製することを含んでいてもよい。しかしながらその代りの実施態様において、グラフェン酸化物は未精製の状態で用いてもよい。当業者であれば理解しているものと思われるが、グラフェン酸化物製品の様々な用途において、様々なレベルの純度が必要となる可能性があり、場合によってはさらなる精製が必要になる場合もある。未精製のグラフェン酸化物に残留している可能性がある不純物の例としては、例えば、残留した無機塩および低分子量の有機化合物が挙げられる。グラフェン酸化物および化学変換されたグラフェンのいくつかの適用例は、後述でさらに詳細に考察する。非限定的な例として、エレクトロニクス用途の場合、高度に精製されたグラフェン酸化物を用いることによって容易になる可能性があると予想され、それに対してグラフェン酸化物の掘削泥水用途の場合、未精製のグラフェン酸化物でも適切である可能性がある。例えば硫酸/リン酸反応混合物中のグラフェン酸化物の炭酸バリウムでの中和は、比較的少量の残留したカリウムおよびマンガン塩と共に、グラフェン酸化物と共に沈殿した硫酸バリウムおよびリン酸バリウムを提供すると予想され、これは、これ以上精製しないで掘削泥水用組成物に利用することができる。
[0054]いくつかの実施態様において、本発明で開示された方法はさらに、グラフェン酸化物を誘導体化剤と反応させ、官能化したグラフェン酸化物を形成することを含んでいてもよい。このような官能化したグラフェン酸化物は、一般的に、共有結合でグラフェン酸化物に結合した複数の官能基を含む。官能基の化学結合は、グラフェン酸化物の端部、グラフェン酸化物の基礎面、または、グラフェン酸化物の端部と基礎面との両方で起こる場合がある。様々な実施態様において、グラフェン酸化物に存在する官能基(例えばカルボン酸、ヒドロキシル基、カルボニル基およびエポキシド)は、官能化したグラフェン酸化物の形成の際に誘導体化剤で化学変換されてもよい。
[0055]様々な実施態様において、本発明で開示された方法はさらに、グラフェン酸化物を少なくとも1種の還元剤で還元して、化学変換されたグラフェンを形成することを含む。以下で説明するように、本発明で開示された方法に従って製造された化学変換されたグラフェンは、これまでに知られている化学変換されたグラフェンと比べてかなり高い導電率を有するという点でそれらとは異なっている。
[0056]いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物から化学変換されたグラフェンを形成するための少なくとも1種の還元剤としては、例えば、ヒドラジン、ヨウ化物、ホスフィン、亜リン酸塩、硫化物、亜硫酸塩、ヒドロ亜硫酸塩、ホウ化水素、シアノホウ水素化物、水素化アルミニウム、ボラン、ヒドロキシルアミン、ジイミン、溶解金属還元、水素およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様において、少なくとも1種の還元剤は、ヒドラジンまたはヒドラジン水和物であってもよい。その他の実施態様において、少なくとも1種の還元剤は、水素であってもよい。いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物は、まずヒドラジンまたはヒドラジン水和物で還元され、続いて第二のより強力な還元剤(例えば水素)で還元されてもよい。この第二の還元はさらに、第一の還元で得られたもの上に元のグラフェンシートのsp構造を復元する可能性がある。様々な実施態様において、水素を用いたグラフェン酸化物の還元は、水素の存在下でのグラフェン酸化物のアニーリングを含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、アニーリングは、不活性ガスを含んでいてもよい。
[0057]化学変換されたグラフェンにおいて、ヒドラジンは、グラフェン酸化物から例えばケトンおよびヒドロキシル基を除去するが、端部のカルボン酸基は残す。残留したカルボン酸基は、再結合したグラフェンシートのネットワークを崩壊させ、化学変換されたグラフェンの伝導率を、それらの除去によって最終的に入手できるものよりも低くする可能性がある。水素は、グラフェン酸化物からの酸素を含む官能基の除去に関して、ヒドラジンよりも効率的である可能性があり、これはなぜなら、この試薬は、カルボニルおよびヒドロキシル官能基に加えて同様にカルボン酸基も除去するためである。いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物を還元するためにボラン(BH)が用いられる可能性がある。ボランは、カルボン酸をアルコールに還元するという点で特に有効であり、このアルコールは、第二の還元工程において、水素および加熱でさらに除去することもできる。
[0058]いくつかの実施態様において、本方法はさらに、化学変換されたグラフェンを誘導体化剤と反応させ、官能化され化学変換されたグラフェンを形成することを含む。いくつかの実施態様において、官能化され化学変換されたグラフェンは、その基礎面の付近で複数の官能基で誘導体化されている。その他の実施態様において、官能化され化学変換されたグラフェンは、その端部で複数の官能基で誘導体化されている。いくつかの実施態様において、これらの官能基は、官能化され化学変換されたグラフェンに炭素−炭素結合で共有結合している。その他の実施態様において、これらの官能基は、官能化され化学変換されたグラフェンに炭素−酸素結合で共有結合している。本発明の開示のいくつかの実施態様において、誘導体化剤は、ジアゾニウム系化学種である。いくつかの実施態様において、誘導体化剤は、アリールジアゾニウム系化学種である。いくつかの実施態様において、ジアゾニウム系化学種は、予め形成されたジアゾニウム塩であってもよい。その他の実施態様において、ジアゾニウム系化学種は、その場でので形成されるジアゾニウム塩であってもよい。ジアゾニウム系化学種は、例えばアミンを有機亜硝酸塩(例えば亜硝酸イソアミル)で処理することによってその場で形成されてもよい。
[0059]本発明の開示の様々な実施態様において、グラフェン酸化物;官能化したグラフェン酸化物;化学変換されたグラフェン;官能化され化学変換されたグラフェンおよびそれらの組み合わせを含む混合物は、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる。ろ過速度の減速は、前述のどの形態のグラフェンも含まれない溶液のろ過速度と比較した減速である。いくつかの実施態様において、この混合物中に、グラフェン酸化物;官能化したグラフェン酸化物;化学変換されたグラフェン;および、官能化した化学変換されたグラフェンの少なくとも2種の異なる粒度範囲が用いられる可能性がある。2種の異なる粒度範囲を使用することによって、単一の粒度範囲から得られた減速よりも有利なろ過速度の減速が起こる。以下のさらなる詳細で説明するように、液体混合物のろ過速度を減速させることによって、本発明の開示のグラフェン酸化物;官能化したグラフェン酸化物;化学変換されたグラフェン;および、官能化され化学変換されたグラフェンは掘削泥水用途の優れた候補となる。
[0060]いくつかの実施態様において、本発明の開示のグラフェン酸化物は、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる。様々な実施態様において、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物またはそれらの組み合わせのような液体混合物の過速度を減速させるのに使用できるグラフェン酸化物を含む混合物を本明細書において説明する。いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物を含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲のグラフェン酸化物を含む。
[0061]いくつかの実施態様において、本発明の開示の官能化したグラフェン酸化物は、例えば油または石油のような実質的に非水性の液状媒体中に溶解することができる。いくつかの実施態様において、官能化したグラフェン酸化物は、実質的に非水性の液体混合物の過速度を減速させるのに使用できる。様々な実施態様において、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物またはそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる官能化したグラフェン酸化物を含む混合物を本明細書において説明する。いくつかの実施態様において、官能化したグラフェン酸化物を含む混合物は、実質的に非水性の液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる。いくつかの実施態様において、官能化したグラフェン酸化物を含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲の官能化したグラフェン酸化物を含む。
[0062]様々な実施態様において、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物またはそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる化学変換されたグラフェンを含む混合物を本明細書において説明する。いくつかの実施態様において、化学変換されたグラフェンを含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲の化学変換されたグラフェンを含む。
[0063]様々な実施態様において、例えば水性の液体混合物、非水性の液体混合物またはそれらの組み合わせのような液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる官能化され化学変換されたグラフェンを含む混合物を本明細書において説明する。いくつかの実施態様において、官能化され化学変換されたグラフェンを含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲の化学変換されたグラフェンを含む。
[0064]本発明の開示のグラフェン酸化物、官能化したグラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンおよび官能化され化学変換されたグラフェン組成物には多くの可能性のある用途がある。本発明の組成物の使用の一例としては、例えば、複合材料のための添加剤、粒子を除去するためのフィルター、溶解した塩を除去するためのフィルター(イオン交換フィルター)、溶解した有機化合物を除去するためのフィルター、ガス分離膜、ガスを捕捉ための材料、爆発的減圧を予防するためのエラストマー材料の添加剤、掘削泥水のための添加剤、フィルム生産、創傷をケアするための物質、および、水溶性が不十分かまたは水不溶性の化合物を薬物送達するための物質が挙げられる。加えて、本明細書において開示された化学変換されたグラフェンは導電性であり、例えば電子装置、導電性フィルム、電池およびスーパーキャパシタに使用することができる。
[0065]本発明のグラフェン酸化物組成物は、グラフェン酸化物の基礎面の機械的強度に頼る用途において特に有利であると考えられる。グラフェン酸化物の基礎面に穴またはその他の欠陥が存在すると、引張強度またはガス不透過性に悪い強い影響を与える可能性がある。本発明のグラフェン酸化物組成物において、このような欠陥はないか、またはかなり最小限である。さらに後述で実証されるように、グラフェン基礎面における穴またはその他の欠陥の存在は、グラフェン酸化物の還元後に化学変換されたグラフェンにおいて伝導率が下がることと相関する。後述で実証されるように、本発明の開示の化学変換されたグラフェンは、基礎面の欠陥の除去または最小化のためにより高い導電率を示す。
[0066]創傷ケア適用において、本発明の開示のグラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン組成物は、少なくとも1種の抗菌剤にグラフト化または結合していてもよい。このようなグラフト化されたグラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン酸化物組成物は、感染の抑制を有利に改善するめに創傷包帯の一部として包含されていてもよく、それにより、悪臭が制御され、親油性の毒素が創傷に入らないようにすることができる。例えば、非限定的な実施態様において、通常のガーゼに少なくとも1種の抗菌剤にグラフト化または結合したグラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンを添加してもよい。
[0067]水溶性グラフェン酸化物または化学変換されたグラフェン組成物は、そこに複数のポリマー鎖または低分子物質を結合させることによって製造することもできる。いくつかの実施態様において、このようなポリマー鎖または低分子物質は、グラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンの端部に存在する官能基(例えばカルボン酸基、エポキシド、ヒドロキシルおよびケトン)に結合させてもよい。その他の実施態様において、このようなポリマー鎖または低分子物質は、グラフェンの基礎面に直接結合させてもよいし、または、基礎面に存在する官能基(例えばビシナルジオール)を介して結合させてもよい。さらにその他の好ましい実施態様において、このようなポリマー鎖または低分子物質は、官能化され化学変換されたグラフェン中に導入された官能基を介して基礎面に結合させてもよい。水溶性を付与するのに適したポリマーとしては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンイミン(PEI)、PEG−PEIブロックコポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸、スターチ、ペクチン、アガロースおよびその他の多糖類が挙げられる。水溶性を付与するのに適した低分子物質としては、例えば、2−アミノエタンスルホン酸が挙げられる。
[0068]いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンまたは官能化され化学変換されたグラフェン中に残留したカルボン酸基はエステル化されてもよい。いくつかの実施態様において、グラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンまたは官能化され化学変換されたグラフェンは、炭素数が約4個未満の小さいアルコールでエステル化されてもよい。エステル化されたグラフェン酸化物またはエステル化された化学変換されたグラフェンは、非エステル化グラフェン酸化物または非エステル化 化学変換されたグラフェンよりも有意に異なる溶解性を有していてもよい。例えば複数のメチルまたはエチルエステルでエステル化されたグラフェン酸化物は、非エステル化グラフェン酸化物と同様の水溶性を示す。しかしながら、エステル化されたグラフェン酸化物は、例えばMg2+およびCa2+のようなある種の無機カチオンの存在下ではうまく沈殿しない。この理由のために、このようなエステル化されたグラフェン酸化物は、本明細書において説明されているように掘削泥水用途において包含させることが特に有利な場合がある。
[0069]グラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン組成物の溶解性を改変して、それらのイオン親和性を変化させ、例えばそれらの生体適合性を改善するために、その他の分子も有利に使用できる。非限定的な例として、例えば葉酸塩、エストロゲン、上皮増殖因子(EGF)およびアプタマーのような標的部分が、適切な細胞受容体との相互作用を改善するためにグラフェン酸化物および化学変換されたグラフェンに結合されていてもよい。
[0070]グラフェン酸化物および化学変換されたグラフェンの化学修飾はまた、これらの組成物を、多様な細胞分散液またはその他の生体液から標的受容体を発現する細胞に選択的に結合するのに適したものにすることもできる。このような改変されたグラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン組成物は、細胞および化学センサーの選択的な細胞フィルターまたは活性エレメントに加工してもよい。例えば、インフルエンザウイルス(またはその他のあらゆる病原体)に対する抗体で官能化し、2つの導電性のリード(すなわち電極端子)を連結させたグラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンは、抗原が結合した際にインピーダンスを変化させると予想される。このようにして得られた電気特性の変化は、官能化したグラフェン酸化物および官能化され化学変換されたグラフェンの生体液を診断テストするためのセンサーへの使用を可能にする。
[0071]例えば上述したような水溶性グラフェン酸化物および化学変換されたグラフェン組成物は、薬物送達用途のために水不溶性の薬物の捕捉に利用してもよい。例えば、一実施態様において、複数のポリマー鎖を含む水溶性グラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンを用いて水性製剤中にパクリタキセルを包含させてもよい。関連する炭素ナノチューブ組成物のポリマー鎖中にパクリタキセルおよびその他の薬物を捕捉させることは、同一出願人によるPCT公報WO2008/18960およびWO2009/070380に説明されている(これらはそれぞれ、参照により本明細書に含める)。パクリタキセルまたはその他の薬物の許容できる溶解性を提供するのに十分な水溶性グラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンの量は、一般的に同じ目的で使用される界面活性剤よりも劇的に低くすることができる。従って、薬物送達媒体として水溶性グラフェン酸化物または化学変換されたグラフェン組成物を用いることによって、有利な毒性の改善が可能である。
[0072]グラフェンを含む掘削泥水は、同一出願人によるPCT公報WO2009/089391で説明されている(その全体を参照により本明細書に包含させる)。いくつかの実施態様において、本発明の開示のグラフェン酸化物は、水溶液のろ過速度を減速させるのに使用できる。上記で参照したように、本発明の開示のいくつかの実施態様において、本明細書において開示されたグラフェン酸化物は、改善されたダウンホールの作製をもたらす掘削泥水用組成物に使用できる。その他の実施態様において、化学変換されたグラフェンまたは官能化され化学変換されたグラフェンは、掘削泥水用組成物に使用できる。いくつかの実施態様において、エステル化されたグラフェン酸化物またはエステル化された化学変換されたグラフェンは、掘削泥水用組成物に使用できる。いくつかの実施態様において、掘削泥水用組成物に用いられるグラフェン酸化物または化学変換されたグラフェンは、掘削泥水用組成物に包含させる場合、未精製の状態のままであってもよい。非限定的な実施態様において、本発明の開示のグラフェン酸化物は炭酸バリウムで中和してもよく、その結果として硫酸バリウム(バライト)およびリン酸バリウム沈殿が起こるが、これらはいずれも、ダウンホールの操作において十分に環境に害を与えずに使用することができる。
[0073]以下の実施例は、上記で開示された実施態様のいくつかをより完全に説明するために示される。当業者であれば当然のことながら、以下に示す実施例で開示された方法は、本発明を実施するための様式の一例を構成する技術の代表的なものにすぎない。当業者であれば、本発明の開示を考慮すれば、開示された具体的な実施態様に多くの改変を施すことができるものと予想されるが、それでもなお本開示の本質および範囲から逸脱することなく同様のまたは類似した結果が得られる。
[0074]実施例1:保護剤の存在下でのグラフェン酸化物の合成(高度に酸化されたグラフェン酸化物)。グラファイトフレーク(3.0g,質量に基づき1当量)、および、KMnO(18.0g,質量に基づき6当量)の混合物に濃HSO:HPOの9:1(360:40mL)の混合物を添加したところ、わずかに発熱し35〜40℃になった。続いてこの反応液を50℃に加熱し、12時間撹拌した。この反応液を室温に冷却し、30%H(3mL)と共に氷(約400mL)の上に注いだ。ワークアップのために、この混合物を金属の米国規格の試験用ふるい(W.S Tyler, 300μm)でふるいにかけ、続いてポリエステル繊維(カーペンター社(Carpenter Co.))に通過させてろ過した。ろ液を遠心分離し(4000rpmで4時間)、上清をデカントして捨てた。続いて残った固体材料を、200mLの水、200mLの30%HClおよび2回の200mLのエタノールを連続して用いて洗浄した。それぞれを洗浄するために、この混合物を米国規格の試験用ふるいでふるいにかけ、続いてポリエステル繊維に通過させてろ過した。それぞれのケースにおいて、ろ液を遠心分離し(4000rpmで4時間)、上清をデカントして捨てた。複数回の洗浄プロセス後に残った材料を200mLのエーテルで凝固させ、結果得られた懸濁液を0.45μm孔サイズを有するPTFEメンブレンでろ過した。フィルター上に得られた固体を室温で一晩真空乾燥した。ピーナッツバターのような色の固体が得られ、その収量は5.8gであった。
[0075]初回通過時に米国規格の試験用ふるいで除去された疎水性で酸化が不十分な酸化黒鉛の収量は0.7gであった。疎水性で酸化が不十分な酸化黒鉛の目視での観察から、回収された固体の量が、Hummers法(参考例1)またはHummers法の改変法(参考例2)により得られた収量よりもかなり少ないことが示された。
[0076]参考例1:Hummers法によるグラフェン酸化物の合成(Hummersのグラフェン酸化物)。濃HSO(69mL)をグラファイトフレーク(3.0g,質量に基づき1当量)およびNaNO(1.5g,質量に基づき0.5当量)の混合物に添加し、この混合物を0℃に冷却した。KMnO(9.0g,質量に基づき3当量)を一部ずつゆっくり添加して、反応温度を20℃未満に維持した。この反応液を35℃に温め、30分撹拌し、その時間中に水(138mL)をゆっくり添加したところ、98℃への大きな発熱を起こした。外部からの加熱を導入して、反応温度を15分で98℃に維持し、この反応液をウォーターバスを10分用いて冷却した。続いて追加の水(420mL)および30%H(3mL)を添加し、さらなる発熱を起こした。この混合物を空冷した後、実施例1で説明されているようにして精製した。黒色の固体が得られ、その収量は1.2gであった。初回通過の際に米国規格の試験用ふるいで除去された疎水性で酸化が不十分な酸化黒鉛の収量は6.7gであった。
[0077]参考例2:Hummers法の改変法によるグラフェン酸化物の合成(改変されたHummersのグラフェン酸化物)。反応混合物中に追加のKMnOを含ませることによるHummers法の改変法(参考例1を参照)によっても、グラフェン酸化物を合成した。濃HSO(69mL)をグラファイトフレーク(3.0g,質量に基づき1当量)およびNaNO(1.5g,質量に基づき0.5当量)の混合物に添加し、この混合物を氷槽を用いて0℃に冷却した。KMnO(9.0g,質量に基づき3当量)を一部ずつゆっくり添加して、反応温度を20℃未満に維持した。この反応液を35℃に温め、7時間撹拌した。追加のKMnO(9.0g,質量に基づき3当量)を一部ずつ添加し、この反応液を35℃で12時間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、30%H(3mL)と共に氷(約400mL)上に注いだ。続いてこの混合物を実施例1で説明されているようにして精製した。黒色の固体が得られ、その収量は4.2gであった。初回通過時に米国規格の試験用ふるいによって除去された疎水性で酸化が不十分な酸化黒鉛の収量は3.9gであった。
[0078]実施例2:保護剤の存在下で生産された高度に酸化されたグラフェン酸化物の、Hummers法または改変されたHummers法によって生産されたグラフェン酸化物と比較することによる特徴付け。保護剤の存在下で生産されたグラフェン酸化物の物理的な特徴付け(高度に酸化されたグラフェン酸化物)は、Hummers法またはHummers法の改変法によって生産されたグラフェン酸化物(それぞれHummersのグラフェン酸化物および改変されたHummersのグラフェン酸化物)といくつかの点で類似していた。しかしながら、高度に酸化されたグラフェン酸化物のさらなる分光分析による特徴付けから、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、これまでに知られているグラフェン酸化物材料とは異なる組成であることを示すいくつかの有意差が明らかになった。また、実施例3および4でより詳細に考察されるが、実施例4の材料の有意に強化された導電率を考慮すると、この結果のさらなる証拠は、高度に酸化されたグラフェン酸化物が化学変換されたグラフェンに還元される際にも示される。
[0079]ラマン分光法、赤外線分光分析、および、原子間力顕微鏡:ラマン分光法、FTIR−ATR分光分析および原子間力顕微鏡では、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物で有意差は示されなかった。
[0080]図2A〜2Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図2A)、Hummersのグラフェン酸化物(図2B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図2C)のラマンスペクトルの例を示す。図2A〜2Cは互いに極めて類似しており、すなわち1590cm−1付近でDピーク、および、1350cm−1付近でGピークを有しているが、これはグラフェン酸化物中に結晶格子の歪みがあることを証明している。これらのラマンスペクトルは、514nmのレーザー励起を用いて記録された。
[0081]図3A〜3Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図3A)、Hummersのグラフェン酸化物(図3B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図3C)のFTIR−ATRスペクトルの例を示す。ラマンスペクトルと同様に、様々なグラフェン酸化物のFTIR−ATRスペクトルも互いに極めて類似しており、すなわちO−H伸縮振動(3420cm−1)、C=O伸縮振動(1720〜1740cm−1)、酸化されていないspC−C結合からのC=C(1590〜1620cm−1)、および、C−0振動(1250cm−1)を有する。
[0082]図4A〜4Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図4A)、Hummersのグラフェン酸化物(図4B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図4C)のタッピングモードAFMの高さ像の例を示す。図4D〜4Fは、それに対応する高度に酸化されたグラフェン酸化物(図4D)、Hummersのグラフェン酸化物(図4E)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図4F)のAFM高さプロファイルの例を示す。全てのAFM高さプロファイルで高さ1.1nmが測定されたことからわかるように、様々なグラフェン酸化物は、実質的に単分子層のグラフェンからなる。
[0083]熱重量分析:図5は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物の熱重量分析(TGA)の例を示す。TGA分析で示されたように、各グラフェン酸化物は150〜300℃で主要な質量の減少を示し、これは、最も不安定な官能基からのCO、COおよび水蒸気の放出に相当する。400〜950℃で、より安定な酸素を含む官能性が分解したことによる比較的ゆっくりな質量損失が観察された。TGAによれば、Hummersのグラフェン酸化物は最も小さい質量の減少を示した。高度に酸化されたグラフェン酸化物および改変されたHummersのグラフェン酸化物は、同等の質量の減少を示した。高度に酸化されたグラフェン酸化物はHummersのグラフェン酸化物と比較してより多くの質量が減少したことは、本発明の開示の高度に酸化されたグラフェン酸化物においてより高度の酸化がなされたことと一致する。
[0084]固体状態の 13 C NMR:図6A〜6Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図6A)、Hummersのグラフェン酸化物(図6B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図6C)の固体状態の13C NMRスペクトルの例を示す。50.3MHzで、12kHzのマジック角のスピン、90°の13Cパルス、41msのFID、および、20秒の緩和の遅延で、13C NMRスペクトルを得た。13C NMRスペクトルにおいて、190ppm付近のシグナルをカルボキシレートに割り当て、164ppm付近のシグナルを集合的にケトン、エステルおよびラクトールカルボニル基に割り当て、131ppm付近のシグナルをグラファイトのsp個の炭素に割り当て、101ppm付近のシグナルをラクトールのsp3炭素に割り当てた。70ppm付近のシグナルをアルコールに割り当て、このピークの上部の領域の肩部分をエポキシドに割り当てた。図6A〜6Cに記載の13C NMRスペクトルにおける各ピークの真下に整数比を示し、以下の表1にまとめた。また表1は、アルコール/エポキシド:spのグラファイトの炭素、および、全ての酸素を含む官能基:酸化の程度の尺度としてspのグラファイトの炭素について計算した整数比も含む。
[0085]固体状態の13C NMRからも、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のどちらよりも十分に酸化されたことが示された。酸化の程度の最も簡単な尺度は、アルコール/エポキシドピークの合計と、グラファイトのspの炭素のピークとの比率である。端部に官能基を有さない元のグラフェン面は、全ての炭素はsp型であると予想されることから、その上記比率はゼロと予想される。酸化してグラフェン酸化物が形成されると、グラフェン面のsp炭素の数は減少し、それに相応して酸素を含む官能基は増加するため、比率はゼロではなくなる。従って比率が高いほど、酸化の程度がより大きいことを示す。表1を参照すると、アルコール/エポキシド;グラファイトsp炭素の比率、および、全ての酸素官能基:グラファイトのsp炭素の比率がより大きいことから明らかなように、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のどちらよりも酸化されている。また、高度に酸化されたグラフェン酸化物に関する13C NMRスペクトル(図6A)における肩部分の強度が比較的大きいことから明らかなように、高度に酸化されたグラフェン酸化物において、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のいずれかと比べて比較的多くのエポキシド成分が生じる。
[0086]X線回折スペクトル:図7は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のXRDスペクトルの例を示す。またXRDスペクトルは、本発明の開示の高度に酸化されたグラフェン酸化物は、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のどちらよりも高度に酸化されているという全体的な結論を裏付けるものである。XRDに関して、中間層の間隔は、酸化の程度に比例する。図7に記載のXRDスペクトルにおいて、中間層の間隔は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、改変されたHummersのグラフェン酸化物、および、Hummersのグラフェン酸化物それぞれにおいて9.5Å、9.0Å、および、8.0Åであり、これは、高度に酸化されたグラフェン酸化物はより高度に酸化されていることを示す。またHummersのグラフェン酸化物のXRDスペクトルにおいて、3.7Åに小さいピークも存在しており、これは、最終産物中に出発原料であるグラファイトフレークが微量に残ったことを示す。
[0087]X線電子分光法:図8は、グラファイトのspのC1sピークに標準化した高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のデコンボリューションしたXPSスペクトルの例を示す。またXPSスペクトルも、本発明の開示の高度に酸化されたグラフェン酸化物は、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のどちらよりも高度に酸化されているという全体的な結論を裏付けている。またXPSスペクトルは、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、上記のその他の2種の材料のどちらよりも高度に組織化された構造を有するという全体的な結論も裏付けている。様々なグラフェン酸化物サンプルのC1sのXPSスペクトルを、それぞれ以下の官能基に相当する4つのピークにデコンボリューションした:グラファイトのsp炭素(C=C,284.8eV)、エポキシ/ヒドロキシル(C−O,286.2eV)、カルボニル(C=O,287.8eV)、および、カルボキシレート(O−C=O、289.0eV)。マルチパック(Multipack)・ソフトウェアバージョン7.0を用いてデコンボリューションを達成した。デコンボリューション後、C1sのXPSスペクトルをグラファイトのsp炭素のピークに対して標準化した。酸化された材料に相当する後者の3つのタイプの炭素を合わせて、グラファイトのsp炭素のピークに相対的なそれらの強度を決定した。図8から決定したところ、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、69%の酸化された炭素、および、31%のグラファイトのsp炭素を有していた。それに対してHummersのグラフェン酸化物は、わずか61%の酸化された炭素、および、39%のグラファイトのsp炭素を有し、改変されたHummersのグラフェン酸化物は、63%の酸化された炭素、および、37%のグラファイトのsp炭素を有していた。さらに他方の2種のXPSスペクトルと比較したところ、高度に酸化されたグラフェン酸化物のデコンボリューションしたC1sのXPSスペクトルはかなり鋭く、従って、酸化レベルが同等であっても、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、他方の2種のグラフェン酸化物材料と比較して規則的な構造を有し、全体的な官能基の変化も少なかったことが示される。
[0088]選択された領域の電子回折および透過型電子顕微鏡法:図9A〜9Cは、高度に酸化されたグラフェン酸化物(図9A)、Hummersのグラフェン酸化物(図9B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図9C)のSAEDパターンの例を示す。Hummersのグラフェン酸化物のSAEDパターンから中程度の結晶性が示されたが、より高度に酸化された改変されたHummersのグラフェン酸化物においてはより放散性の回折パターンが観察され、これは、より無定形の構造であることを示す。それに対して、本発明で開示された方法によって製造された高度に酸化されたによって製造されたグラフェン酸化物のSAEDパターンは3つのサンプル全てのなかで最も鋭い回折パターンを示し、これは、最も高い結晶性およびより規則的な炭素のフレームワークを有することを示す。図10A〜10Cは、レース状炭素のグリッドで得られた高度に酸化されたグラフェン酸化物(図10A)、Hummersのグラフェン酸化物(図10B)、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物(図10C)のTEM画像の例を示す。
[0089]UV/VIS分光分析:図11は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のUV/VISスペクトルの例を示す。UV/VISスペクトルは、3種それぞれのグラフェン酸化物材料ごとに等しい濃度(0.05mg/mL)で記録され、ここでも、高度に酸化されたグラフェン酸化物のグラフェン基礎面中に、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物のどちらと比較してもよりよくアリール環が保持された、より高度に秩序だった構造を有することが示された。3種全てのグラフェン酸化物材料は227〜231nmの範囲のλmax値を有し、この値はアリール環のπ−π転位の結果得られたものである。加えて、カルボニル基のπ−π転位の結果生じた約300nmの肩も、3種全てのグラフェン酸化物材料で観察された。
[0090]λmax値では非常によく類似した構造が示されたが、高度に酸化されたグラフェン酸化物の吸光係数から、他方のグラフェン酸化物材料と比較して芳香環および芳香族ドメインをよりよく保持している構造が示された。図11で示されるように、等しい濃度の高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物および改変されたHummersのグラフェン酸化物において、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、他方の2種のグラフェン酸化物材料と比較して有意に高い吸光度を示した。これら3種のグラフェン酸化物材料のλmaxは類似していることから、それぞれの材料において共役の程度が同等であることが示されるが、全体の吸収強度からは、本発明の開示の高度に酸化されたグラフェン酸化物においてかなり良好に芳香環が保持されていることが示される。
[0091]実施例3:化学変換されたグラフェンを形成するためのグラフェン酸化物の還元。それぞれのグラフェン酸化物材料の還元をヒドラジン水和物を用いて同様に行った。場合によっては、ヒドラジン水和物の還元の後に、H中で300℃でのアニーリングを行った。一般的に、ヒドラジン水和物の還元は、100mLの脱イオン水中に100mgのグラフェン酸化物材料を分散し30分撹拌することによって行われた。その後、1.00mLのヒドラジン水和物を添加した。続いてこの混合物をウォーターバスを用いて95℃で45分加熱した。この反応混合物から黒色の固形が沈殿した。20μmのPTFEフィルターでろ過することによって生成物を単離し、その後それらを脱イオン水とメタノールそれぞれで3回洗浄した。ヒドラジン水和物で還元した場合、高度に酸化されたグラフェン酸化物は、54mgの化学変換されたグラフェンを形成した。それに対して改変されたHummersのグラフェン酸化物は、57mgの化学変換されたグラフェンを形成し、Hummersのグラフェン酸化物は76mgの化学変換されたグラフェンを形成した。
[0092]実施例4:化学変換されたグラフェンのXPSによる特徴付け。図12は、高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物のヒドラジン水和物の還元によって生産された化学変換されたグラフェンのC1sのXPSスペクトルの例を示す。3種全ての化学変換されたグラフェンは、ヒドラジン水和物の還元後に実質的に同一なC1sのXPSスペクトルを示し、Ar/H中でのアニーリングでもXPSスペクトルは実質的に変化しなかった。
[0093]実施例5:化学変換されたグラフェンの電気特性測定。C1sのXPSスペクトルに対して、高度に酸化されたグラフェン酸化物から製造された化学変換されたグラフェンの導電率は、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物から製造されたものよりも有意に大きかった。導電率測定のための電気装置を製造するために、各グラフェン酸化物の還元をSi/SiO基板上でヒドラジン蒸気を用いて行った。簡単に言えば、ヒドラジン蒸気による還元を以下のように行った:Si/SiO基板をグラフェン酸化物で被覆し、0.5mLのヒドラジン水和物を含むビーカーの底に設置された厚さ1/2インチのプラットフォーム上に置いた。続いてこのビーカーをホイルで覆い、ウォーターバスを用いて95℃で45分間加熱した。この表面に形成された、2〜3のグラフェン層からなる化学変換されたグラフェンの典型的な厚さは、2nm未満であった。電気特性測定のために、化学変換されたグラフェンを高度に酸化されたグラフェン酸化物、Hummersのグラフェン酸化物、および、改変されたHummersのグラフェン酸化物から、各サンプルが同一な還元条件に晒されるように全ての同じビーカーで製造した。
[0094]図13は、電気特性測定に用いられる化学変換されたグラフェンを含む電子装置の代表的なSEM画像の例を示す。ポジ型レジストとしてPMAAを用いた標準的な電子ビームリソグラフィーで電子装置をパターン化した。続いて電子ビーム蒸着およびリフトオフによって厚さ20nmのPt接触子を形成した。
[0095]プローブステーション(デザート・クライオジェニックス(Desert Cryogenics)のTT−プローブ6システム)を用いて、空気中または真空中で、10−5torr未満のチャンバーベース圧力で電気特性測定を行った。典型的には、電子装置は、測定を行う前に真空中で少なくとも2d維持した。図14は、高度に酸化されたグラフェン酸化物から製造された化学変換された製造されたグラフェン酸化物に関する、空気中および真空におけるゲート電圧プロットに対するソース/ドレイン電流の例を示す。空気中で測定した場合、化学変換されたグラフェンは、p型半導体としての挙動を示す。しかしながら、真空中では両極性電界効果が観察された。このような真空中で観察された両極性電界効果は、グラフェンにおいてドーピング作用を引き起こすことがわかっている大気の吸着質が脱離するために起こったものと考えることができる。真空中で観察された両極性電界効果は完全に可逆的であり、空気に再度曝露したところp型半導体の挙動が復活した。
[0096]最も重要なことには、高度に酸化されたグラフェン酸化物から製造された化学変換されたグラフェンにおいて、Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物から製造されたものと比べて有意に異なる電気伝導率が観察された。Hummersのグラフェン酸化物または改変されたHummersのグラフェン酸化物から製造された化学変換されたグラフェンの単分子層において、約0.05S/cmの伝導率の値が観察された。それに対して、高度に酸化されたグラフェン酸化物から製造された化学変換されたグラフェンで測定された伝導率は、約0.1S/cmでの伝導率のほぼ2倍であった。参照された伝導率の値は、3〜5の電気装置の平均値である。注目すべきことに、化学変換されたグラフェンの伝導率をさらに改善するためにAr/H中でのアニーリングを用いる可能性があるため、これらの値は最大の電気伝導率を示していない。まとめると、導電率データから、本発明の開示の高度に酸化されたグラフェン酸化物およびそれから製造された化学変換されたグラフェンは、先行技術(例えば、Hummers法)によって製造されたものと比べて比類のない組成物の一つであることが強く示される。
[0097]実施例6:グラフェン酸化物溶液からのろ過速度。掘削泥水用途においてそれらに有効性があるかどうかを決定するために、グラフェン酸化物溶液のろ液流速を決定した。実施例1で説明されているようにして2つのグラファイト源:KW−9(大きいグラファイトチップ)、および、Alグラファイト(20μm未満のグラファイト粉末)を用いてグラフェン酸化物を製造した。2.14g/LのDUO−VIS増粘剤(水性の系の粘度を高めるのに用いられるキサンタンガム高分子量バイオポリマーであり、MI−SWACOより入手可能)の存在下で、脱イオン水中2g/Lまたは4g/Lのいずれかの濃度でグラフェン酸化物溶液を製造した。グラフェン酸化物の分散は、脱イオン水中で10,000rpmで10分間機械的に分散させることによって達成した。その後このサンプルを、以下で説明されているようにして室温に冷却しろ過した。
[0098]各グラフェン酸化物溶液において、100mLのグラフェン酸化物溶液を圧力ろ過装置中に置き、アルゴンガスを用いて100psiの圧力を適用した。ろ紙は、直径90mmおよび2.7μmの孔サイズを有するワットマン(Whatman)グレード50を用いた。図15および16は、様々なグラフェン酸化物溶液のろ過体積のプロットの例を時間の関数として示す。図15で示されるように、KW−9およびAlグラフェン酸化物の1:1混合物は、単独の2種のグラフェン酸化物溶液のいずれかと比較して優れたろ過結果を示した。4g/Lの濃度で、KW−9およびAlグラフェン酸化物の1:1混合物の場合、30分のろ過でちょうど5mLのろ液が得られた。KW−9グラフェン酸化物およびAlグラフェン酸化物の混合物をさらに最適化したところ、KW−9グラフェン酸化物:Alグラフェン酸化物の3:1混合物は、図16で示されるような優れたろ過結果を示した。本発明の試験条件下で、ろ過体積が約7mL未満であれば、掘削泥水用組成物に包含させるのに優れた材料であるとみなされる。表2および3で、様々なグラフェン酸化物溶液のろ過データをまとめた。
[0099]前述の説明から、当業者であればこの開示の本質的な特徴を容易に確認することができ、さらに、それらの本質および範囲から逸脱することなく、本開示を様々な使用法および条件に合わせるために様々な変更および改変を施すことができる。上記で説明した実施態様は単に説明のために記載されたものであり、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではなく、本開示の範囲は以下の請求項で定義されることとする。

Claims (55)

  1. グラファイト源を提供すること;
    少なくとも1種の酸化剤と少なくとも1種の保護剤とを含む溶液を提供すること;
    該グラファイト源と該溶液とを混合すること;および、
    該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成すること;
    を含む方法。
  2. 前記少なくとも1種の酸化剤が、過マンガン酸塩、鉄酸塩、オスミウム酸塩、ルテニウム酸塩、塩素酸塩、緑泥石、硝酸塩、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム、二酸化鉛およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1種の酸化剤が、過マンガン酸カリウムを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記溶液が、少なくとも1種の酸溶媒をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1種の酸溶媒が、オレウム、硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1種の酸溶媒が、硫酸を含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記少なくとも1種の保護剤が、少なくとも1種の酸溶媒の存在下でビシナルジオールを保護するのに使用できる、請求項4に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1種の保護剤が、ビシナルジオールを保護するのに使用できる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1種の保護剤が、ビシナルジオールをキレート化する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1種の保護剤が、ビシナルジオールのそれぞれのアルコールを個々に保護する、請求項8に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1種の保護剤が、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1種の保護剤が、リン酸、ホウ酸、トリフルオロ酢酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  13. グラファイト源を提供すること;
    少なくとも1種の酸溶媒、少なくとも1種の酸化剤および少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること;
    該グラファイト源と該溶液とを混合すること;および、
    該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で少なくとも1種の酸化剤で酸化して、グラフェン酸化物を形成すること;
    を含む方法。
  14. 前記少なくとも1種の保護剤が、ビシナルジオールを保護するのに使用される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記グラフェン酸化物が、少なくとも1種の保護剤の非存在下で製造されたグラフェン酸化物よりも酸化されている、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1種の酸溶媒が、オレウム、硫酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記少なくとも1種の酸溶媒が、硫酸を含む、請求項13〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記少なくとも1種の保護剤が、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記少なくとも1種の保護剤が、リン酸、ホウ酸、トリフルオロ酢酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項13〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記少なくとも1種の酸化剤が、過マンガン酸カリウムを含む、請求項13〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記グラファイト源の酸化が、30℃〜85℃の温度で行われる、請求項13〜20のいずれかに記載の方法。
  22. グラフェン酸化物を単離することをさらに含む、請求項13〜21のいずれかに記載の方法。
  23. グラフェン酸化物を誘導体化剤と反応させ、官能化したグラフェン酸化物を形成することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. グラフェン酸化物をエステル化して、エステル化されたグラフェン酸化物を形成することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  25. グラフェン酸化物を少なくとも1種の還元剤で還元して、化学変換されたグラフェンを形成することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1種の還元剤が、ヒドラジン、ヨウ化物、ホスフィン、亜リン酸塩、硫化物、亜硫酸塩、ヒドロ亜硫酸塩、ホウ化水素、シアノホウ水素化物、水素化アルミニウム、ボラン、ヒドロキシルアミン、ジイミン、溶解金属還元、水素およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記少なくとも1種の還元剤が、ヒドラジンを含む、請求項25に記載の方法。
  28. 前記少なくとも1種の還元剤が、水素を含む、請求項25に記載の方法。
  29. 化学変換されたグラフェンをエステル化して、エステル化された化学変換されたグラフェンを形成することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  30. 化学変換されたグラフェンを誘導体化剤と反応させ、官能化され化学変換されたグラフェンを形成することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  31. 前記誘導体化剤が、アリールジアゾニウム系化学種を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 官能化され化学変換されたグラフェンをエステル化して、エステル化された官能化され化学変換されたグラフェンを形成することをさらに含む、請求項30に記載の方法。
  33. グラファイト源を提供すること;
    少なくとも1種の酸溶媒、過マンガン酸カリウムおよび少なくとも1種の保護剤を含む溶液を提供すること(ここで該少なくとも1種の酸溶媒は、オレウム、硫酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択され;および、該少なくとも1種の保護剤は、トリフルオロ酢酸;リン酸;オルトリン酸;メタリン酸;ポリリン酸;ホウ酸;無水トリフルオロ酢酸;無水リン酸;無水オルトリン酸;無水メタリン酸;無水ポリリン酸;無水ホウ酸;トリフルオロ酢酸、リン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸およびホウ酸の混合無水物;ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される);
    該グラファイト源と該溶液とを混合すること;および、
    該グラファイト源を、少なくとも1種の保護剤の存在下で過マンガン酸カリウムで酸化してグラフェン酸化物を形成すること;
    を含む方法。
  34. 前記少なくとも1種の保護剤が、リン酸、ホウ酸、トリフルオロ酢酸およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記少なくとも1種の酸溶媒が、硫酸を含む、請求項33に記載の方法。
  36. 前記グラファイト源の酸化が、30℃〜85℃の温度で行われる、請求項33に記載の方法。
  37. 前記グラフェン酸化物が、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項33に記載の方法。
  38. 請求項13または14に記載の方法によって製造されたグラフェン酸化物。
  39. 前記グラフェン酸化物が、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項38に記載のグラフェン酸化物。
  40. 請求項23に記載の方法によって製造された官能化したグラフェン酸化物。
  41. 前記官能化したグラフェン酸化物が、非水性の液状媒体に可溶性である、請求項40に記載の官能化したグラフェン酸化物。
  42. 記非水性の液状媒体が、油を含む、請求項41に記載の官能化したグラフェン酸化物。
  43. 前記官能化したグラフェン酸化物が、非水性の液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項41に記載の官能化したグラフェン酸化物。
  44. 請求項25に記載の方法によって製造された化学変換されたグラフェン。
  45. 請求項31に記載の方法によって製造された、官能化され化学変換されたグラフェン。
  46. 前記グラフェン酸化物が、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項13または14に記載の方法によって製造されたグラフェン酸化物を含む混合物。
  47. 前記グラフェン酸化物を含む混合物が、少なくとも2種の異なる粒度範囲のグラフェン酸化物を含む、請求項46に記載の混合物。
  48. 前記官能化したグラフェン酸化物が、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項23に記載の方法によって製造された官能化したグラフェン酸化物を含む混合物。
  49. 前記官能化したグラフェン酸化物が、非水性の液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項48に記載の官能化したグラフェン酸化物を含む混合物。
  50. 前記官能化したグラフェン酸化物を含む混合物が、少なくとも2種の異なる粒度範囲の官能化したグラフェン酸化物を含む、請求項48に記載の官能化したグラフェン酸化物を含む混合物。
  51. 前記化学変換されたグラフェンが、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項25に記載の方法によって製造された化学変換されたグラフェンを含む混合物。
  52. 請求項51に記載の化学変換されたグラフェンを含む混合物であって、ここで前記化学変換されたグラフェンを含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲の化学変換されたグラフェンを含む、上記混合物。
  53. 前記官能化され化学変換されたグラフェンは、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、請求項31に記載の方法によって製造された官能化され化学変換されたグラフェンを含む混合物。
  54. 請求項53に記載の官能化され化学変換されたグラフェンを含む混合物であって、ここで前記官能化され化学変換されたグラフェンを含む混合物は、少なくとも2種の異なる粒度範囲の官能化され化学変換されたグラフェンを含む、上記混合物。
  55. グラフェン酸化物、官能化したグラフェン酸化物、化学変換されたグラフェンおよび官能化され化学変換されたグラフェンからなる群より選択される1種より多くのタイプのグラフェンを含む混合物であって、ここで該1種より多くのタイプのグラフェンを含む混合物は、水性の液体混合物、非水性の液体混合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される液体混合物のろ過速度を減速させるのに使用できる、上記混合物。
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