JP5490255B2 - ワイヤ放電加工装置および半導体ウエハ製造方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置および半導体ウエハ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤ放電加工装置およびこれを用いた切断加工方法および半導体結晶を切断加工して得られる半導体ウエハの製造方法に関する。
従来、ワイヤ放電加工を用いて、柱状の被加工物から薄板形状のウエハを切断加工により作製する場合、多数のワイヤを用いて同時に加工を行い、上記切断加工の生産性を向上させるために、1本のワイヤを複数のガイドローラ間に繰り返し巻き掛ける方式が提案されている。この方式のワイヤ放電加工装置は、ワイヤが一定ピッチに並行して配置する切断ワイヤ部を形成し、この切断ワイヤ部を被加工物に近接させると共に、給電子を用いて切断ワイヤ部のそれぞれに個別に給電することで、各切断ワイヤ部と被加工物との間で同時に放電を生起し、複数箇所で並行して切断加工を行うものである(例えば、特許文献1参照)。
また、1本のワイヤを複数のガイドローラ間に繰り返し巻き掛けるワイヤ放電加工装置において、給電子や切断ワイヤ部の振動を抑える押し棒を設けることが知られていた(例えば、特許文献2参照)。さらに、ワイヤ放電加工のワイヤを給電子に押付けることによっても、ワイヤの振動が抑えられることが知られていた(例えば、特許文献3参照)。
さらに、特許文献4には、ワイヤーカット加工装置の溝が形成されたガイドローラおよび複数のワイヤに給電する給電子が記載されていた。
特開2000−94221号公報 特開2010−5735号公報 特開平5−96421号公報 実開昭54−17291号公報
ところが、特許文献1のようなワイヤ放電加工装置では、ガイドローラの形状誤差や偏芯、ベアリングの振動、モータの回転むら等によるガイドローラの振動は避けられず、このガイドローラの振動がワイヤに伝わり、被加工物と対向する切断ワイヤ部に振動が発生していた。そのため、ワイヤと被加工物の距離である、放電ギャップが微小な条件で放電加工を行なって半導体ウエハを作製する場合には、切断ワイヤ部の振動によって放電ギャップが数ミクロン変動するだけで放電が不安定となり加工精度が低下してしまう。その結果、被加工物に形成される加工溝の幅にばらつきが生じ、同時に切り出されるウエハの厚さばらつきが大きくなってしまうという問題があった。
さらに、特許文献2および特許文献3のようなワイヤ放電加工装置においては、ワイヤの振動を抑制する機構に、ワイヤ間の間隔を制御する機構が設けられておらず、ワイヤを繰り返し巻き掛ける放電加工装置に適用した場合に複数の加工中にワイヤの間隔が変動する場合があった。また、ワイヤの振動を抑制する機構は、給電子などの電気信号を伝える機能を合わせ持つ場合があり、このような場合には導電性の材料で構成することが必要になり、必ずしもワイヤに押し付ける構造物として十分なものではないケースがあった。
また、特許文献4の給電子は被加工物の片側にしか設けられておらず、給電子の溝もワイヤの横ずれを充分に抑制できない構造であった。
本発明は、上記のような問題を解消するためになされたもので、切断ワイヤ部の振動を抑制して、高精度に切断加工できるワイヤ放電加工装置および半導体ウエハ製造方法を得ることを目的とする。
本発明に係るワイヤ放電加工装置は、間隔をおいて平行に配設された一対のガイドローラと、ガイドローラ間に一定のピッチで離間しながら複数回巻き掛けられてガイドローラ間に並列ワイヤ部を形成し、ガイドローラの回転に伴って走行する一本のワイヤと、一対のガイドローラ間に設けられ、並列ワイヤ部に従動接触して、制振した複数の切断ワイヤ部を形成する一対の制振ガイドローラと、複数の切断ワイヤ部にそれぞれ給電する複数の給電子とを備えたものである。
また、本発明に係るワイヤ放電加工装置は、間隔をおいて平行に配設された一対のガイドローラと、ガイドローラ間に一定のピッチで離間しながら複数回巻き掛けられてガイドローラ間に並列ワイヤ部を形成し、ガイドローラの回転に伴って走行する一本のワイヤと、一対のガイドローラ間に設けられ、並列ワイヤ部に接触して、制振した複数の切断ワイヤ部を形成する一対の制振ガイドと、複数の切断ワイヤ部にそれぞれ給電する複数の給電子とを備えたものである。
本発明によれば、切断ワイヤ部の振動を抑制して、微小な放電ギャップ下においても安定なワイヤ放電加工を実現し、加工精度を向上できる。
実施の形態1におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す側面図である。 加工中のワイヤと被加工物との位置関係を示す断面図である。 本発明に係る制振ガイドローラの構造を示す断面図である。 本発明に係るノズルを示す斜視図である。 本発明に係るノズルの構造を示す断面図である。 実施の形態1におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態2におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す側面図である。 実施の形態3におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す側面図である。 実施の形態3におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す側面図である。 実施の形態4におけるワイヤ放電加工装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態4におけるワイヤ放電加工装置の制振ガイドの構成を示す側面図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置の主要部の構成を示す側面図である。メインガイドローラ1a〜1dはワイヤ走行系を構成する主要なガイドローラで、このワイヤ放電加工装置では、同じ直径の4本のメインガイドローラが互いに平行に間隔をおいて配置されている。ワイヤボビン2から繰り出された一本のワイヤ3は、順次、4本のメインガイドローラ1a〜1d間にまたがって、一定のピッチで離間しながら繰り返し巻き掛けられている。ワイヤ3はメインガイドローラ1a〜1dの回転に伴って走行し、最後にワイヤ巻取りボビン4に至る。メインガイドローラ1c、1dは被加工物5を挟む位置に設置され、ワイヤ3が両メインガイドローラ間に一定の張力で展張されることにより、互いにメインガイドローラの軸方向に離間した複数の並列ワイヤ部PSを構成する。なお、本明細書においては、並列ワイヤ部PSはメインガイドローラ1cから送り出されてメインガイドローラ1dに巻き掛かるまでの部分を指すことにする。上記並列ワイヤ部PS内で、被加工物5に対向する部分を含む直線的に展張された領域が切断ワイヤ部CLとなる。図1は、被加工物5の切断が開始されて被加工物5の内部に切断ワイヤ部CLが進行した状態を示している。
並列ワイヤ部PSに接触して配置される給電子ユニット6a、6bは、切断ワイヤ部CLに対して個別に電圧パルスを供給する電極であり、図1では2個配置されている。また、給電子ユニット6a、6b間の並列ワイヤ部PS上に制振ガイドローラ7a、7bが配置され、ワイヤ3が常に掛けられた状態が維持されてワイヤ3をガイドする。すなわち、制振ガイドローラ7a、7bは、一対のメインガイドローラ間に設けられ、並列ワイヤ部PSに従動接触する、メインガイドローラに比較して小径のガイドローラであり、ワイヤ3を支持してワイヤ3が直線状に展張された複数の切断ワイヤ部CLを形成する。後に述べるように、制振ガイドローラ7a、7b間の切断ワイヤ部CLはワイヤ振動が抑制されて走行位置がほぼ静止状態となっている。
さらに、切断ワイヤ部CLの領域にノズル8a、8bが配置されており、向かい合わせに配置されたノズル8a、8bから、切断ワイヤ部CLに沿って被加工物5の切断部に向かって加工液を噴出する。切断ワイヤ部CLはノズル8a、8b内を貫通しているが、ノズル内面と接触はしていない。ステージ9は被加工物5を載せて上昇、下降を行う台であり、ステージ9から描かれている矢印はステージ9の上昇方向を示している。
ワイヤ3はメインガイドローラ1a〜1dのそれぞれについて、ローラ外周の一部分(約1/4周)だけ巻き掛かっており、4本のメインガイドローラ1a〜1d全体に対して周回している。メインガイドローラ1a〜1dは、ワイヤボビン2からワイヤ巻取りボビン4に至る経路を構成し、被加工物5が切断ワイヤ部CLを通過してそれ以外のワイヤに干渉しないための空間を確保するように構成されている。メインガイドローラ1c、1dは駆動式ガイドローラであり、その上方に配置されたメインガイドローラ1a、1bは従動式ガイドローラである。駆動式ガイドローラは軸がモータに接続されて回転駆動されるのに対して、従動式ガイドローラは駆動力を発生せず、ワイヤ走行に伴って回転するものである。制振ガイドローラ7a、7bは、並列ワイヤ部PSに接触してワイヤ3が巻き掛かるように配置された従動式のガイドローラであり、ワイヤ3の走行に伴い従動することによって回転する。図1において、メインガイドローラ1a〜1dの軸の周りに描かれている矢印は各メインガイドローラの回転方向を、ワイヤ3に沿って描かれている矢印はワイヤ3の走行方向を示す。(後述する図6には、本実施例のワイヤ放電加工装置におけるワイヤ3の立体的な巻き掛け状態および給電子ユニット6a、6bが示されている。)
メインガイドローラ1a〜1dは円柱状の芯金に例えばウレタンゴムを巻き付けたローラで、芯金の両端がベアリングで支持されて回転可能な構造となっている。ウレタンゴムはワイヤとの摩擦係数が高いことから、ガイドローラ上でワイヤがスリップすることを防止するのに適している。また、メインガイドローラ1a〜1dのワイヤが接触するローラ表面には、ワイヤ巻き掛けピッチと同間隔で複数本の溝が形成されており、それぞれの溝内でワイヤが巻き掛る。このとき、等間隔に並列配置された切断ワイヤ部CL間の距離(巻掛ピッチ)は一定であり、半導体ウエハの場合、例えば、0.1mm〜0.8mm程度である。駆動式のメインガイドローラにおいては、ワイヤを引っ張る力を得ることができるとともに、従動式のメインガイドローラにおいてはローラを回転させる回転力が得られる。
これらのガイドローラ、被加工物5は加工液中に浸漬されており、各切断ワイヤ部CLは加工液中で被加工物5に対向して、同時に並行して切断加工を行う。
制振ガイドローラ7a、7bは、メインガイドローラ1a〜1dと比べて形状精度、回転精度、および取り付け精度の高い従動式ガイドローラであり、被加工物5を挟む位置に2本用いられる。制振ガイドローラ7a、7bは、展張された並列ワイヤ部PSに対して押し込まれてワイヤ3が外周の一部に掛かるようになっている。その結果、制振ガイドローラ7a、7b間のワイヤが直線状に展張されるとともに、ワイヤ3の走行方向が曲げられた状態になって、ワイヤ3の走行中、常にワイヤ3が掛かった状態が維持される。制振ガイドローラ7bに掛かる前に振動を伴っていたワイヤが、制振ガイドローラ7bに確実に掛かることで、振動しながら走行するワイヤ3の振動を遮断する。また、同様に制振ガイドローラ7aから送り出されたワイヤに加えられた振動が、制振ガイドローラ7aで遮断される。その結果、2本の制振ガイドローラ7a、7bはワイヤ走行に伴いワイヤ3との摩擦力によって回転しながら、制振ガイドローラ間の直線状領域にワイヤ振動がほとんどない状態を作り出している。すなわち、制振ガイドローラ7a、7bによって、メインガイドローラから切断ワイヤ部CLへの振動伝播を抑制し、微視的な走行位置が一定になるようにワイヤ3を精密にガイドすることが可能となる。
制振ガイドローラ7a、7bは切断ワイヤ部CLに連なるワイヤの走行方向を曲げることはあっても、被加工物5が切断ワイヤ部CLを通過するための空間を確保する作用は有していない。ワイヤが接触するローラ表面には、切断ワイヤ部CLの間隔と同間隔のワイヤ案内用溝があり、各溝にワイヤが1本ずつ架けられる。図1の制振ガイドローラ7a、7b上の左右方向の矢印は、制振ガイドローラ7a、7bの装置上の可動方向を示している。
給電子ユニット6a、6bはワイヤの巻き掛けピッチと同間隔に整列した給電子Kの集合体で、各給電子Kは互いに絶縁されている。切断ワイヤ部CLは給電子Kから給電されてそれぞれ加工電流が流れる。給電子Kは、例えば溝状のワイヤガイドの付いた、断面が円形ないし円弧形状になっているものが用いられる。給電子Kは定期的に回転させてワイヤ接触部位を変えられるように回転可能に設置されている。
図2は切断ワイヤ部のワイヤ3と加工中の被加工物5との位置関係を示す断面図であり、図中の記号dは放電ギャップの長さ、記号DWはワイヤ径、記号CWは加工幅を示す。
ノズル8a、8bは、上記の放電ギャップに加工液を供給し、加工屑を押し流すための加工液噴出装置であり、切断ワイヤ部CLに沿って被加工物5の両側に設置されている。
図3は、制振ガイドローラのワイヤ案内用溝の構造例を示す断面図であり、制振ガイドローラのローラ表面近くの一部を拡大して示している。溝GRの断面形状はV字状であり、ワイヤ3が溝GRに掛かると、各ワイヤ3はV字状の溝GRの側面の2点で支持される。その結果、ワイヤ走行方向に対して横方向(ローラの軸方向、図3では左右方向)の振動が抑制される。制振ガイドローラ7a、7bにワイヤ3が巻き掛ることで、制振ガイドローラと接触して回転している間はワイヤ3が制振ガイドローラに対して相対的に静止するため、切断ワイヤ部CLの振動が停止する。
また、断面V字型の溝GRにワイヤ3を嵌め込むことにより、ワイヤ3をグリップする効果が生じ、ワイヤ3の掛かる長さが小さい制振ガイドローラ7a、7b上でのスリップを抑制して制振ガイドローラ7a、7bの従動回転を安定化することができる。
次に、本実施の形態におけるワイヤ放電加工装置の動作について述べる。ワイヤ放電加工は、脱イオン水などの加工液で満たされた、ワイヤと被加工物との間の微小な放電ギャップにおいてアーク放電を生じさせて被加工物の切断を行うものである。具体的には、被加工物表面がアークで加熱されて高温になるとともに、放電ギャップに存在する加工液が爆発的に気化して、被加工物の高温となった部分を吹き飛ばす。吹き飛ばされた部分は加工屑となって加工液中を浮遊する。切断ワイヤ部CLと被加工物5がそれぞれ放電電極となっていることから、放電ギャップの長さdは極間距離とも称される。
加工中、ワイヤ3はワイヤボビン2から連続的に繰り出されてメインガイドローラ1a〜1dの回転によって走行し、ワイヤ巻取りボビン4へ排出される。ワイヤボビン2とワイヤ巻取りボビン4のそれぞれの回転速度を調整することにより、並列する各ワイヤの走行中の張力が制御される。ワイヤ3の走行状態が安定している場合は、走行しているワイヤ3の張力は一定に保たれる。
放電加工を行う際は、メインガイドローラ1c、1dを回転させてワイヤ3を走行させながら、当該切断ワイヤ部CLに対して所定の極間距離を隔てて被加工物5を対向させて配置した後、切断ワイヤ部CLに電圧パルスを印加し、切断スピードに合わせてステージ9を上昇させる。極間距離を一定に保った状態で、並列切断部と被加工物とを相対移動させることにより、アーク放電を継続させ、被加工物の切断ワイヤ部CLが通過した経路に対応して加工溝が形成される。したがって、切り出されるウエハの厚さは、巻掛ピッチから被加工物5の切り代となった加工溝の幅(加工幅)を引いた長さになる。(図2から、加工幅CWはワイヤ径WDに極間距離dの2倍を加えた値となることが理解される。)加工幅を小さくするためワイヤ3の線径は小さい方が望ましく、実用的には0.1mm程度のスチールワイヤが適当であり、好ましくは0.07mmなど更に細線化したものが用いられる。さらに、放電開始電圧を適切にするため、スチールワイヤの表面に黄銅などのコーティングを施しても良い。
このとき、何らかの振動が切断ワイヤ部CLに伝わると、被加工物5の加工溝内で切断ワイヤ部CLが加工溝底面と接触して短絡する状態を引き起こす。あるいは、加工面から離れすぎて放電が生起しない開放状態を引き起こし、これらが繰り返し生じることで放電加工が不安定な状態となる。一方、ワイヤ走行を安定させて、なおかつワイヤ位置の精度を高めることができれば、切断ワイヤ部CL間のピッチを狭めることが可能となり、インゴット状の被加工物5からより薄いウエハを切り出すことができる。
通常のワイヤ放電加工では、切断ワイヤ部が被加工物に対向する放電ギャップの距離(極間距離)は50μm前後である。半導体結晶のインゴットを切断加工して半導体ウエハを作製する場合、多くはウエハの厚みが0.5mm以下であり、コスト削減の観点から切り代(加工幅)の縮小は重要な課題である。切り代を削減するため、ワイヤの細線化とともに極間距離を20μm以下、好ましくは10μm程度にすることが求められており、ワイヤ振動の振幅を1μm程度ないしはそれ以下まで抑制する技術が必要となっている。
本発明は、上記のようなワイヤ制振に関する高度の要求に応えることを意図しており、前述のように、第1の技術要素として高精度の制振ガイドローラ、第2の技術要素としてワイヤ3が非接触で内部を通過するノズルを有している点に特徴がある。高精度の制振ガイドローラ7a、7bは、メインガイドローラに起因するワイヤ振動を効果的に抑制するもので、ノズル8a、8bは、切断ワイヤ部CLに沿って加工液が噴出して加工液流に起因するたわみや振動が生じない方式である。さらに、高精度の制振ガイドローラによってワイヤ3がノズル内壁に接触することなく走行するため、走行によってワイヤが破断したり走行位置が変動したりすることもない。
その他、パルス放電の繰り返しによってもワイヤ振動が生じることが知られているが、放電電流を小さく抑えることにより、ワイヤ振動が実質的に無視できる出来る領域で加工を行うことで、放電によるワイヤ振動も抑制することができる。
発明者らは、実験の結果、制振ガイドローラと、切断ワイヤ部CLに沿って加工液が噴出するノズルと、上記の加工条件とを組み合わせることによって、放電ギャップにおけるワイヤ振動の振幅が1μm以下にまで抑制されることを見出すに至った。
本実施の形態1においては、被加工物5を挟んで制振ガイドローラ7a、7b間の外側に給電子ユニット6a、6bが設置され、各給電子Kが切断ワイヤ部CLに電圧を印加することができる。ワイヤ3は給電子Kの給電面に沿って巻き掛けられ、走行しながら給電子Kと接触して摺動接点を形成し、切断ワイヤ部CLに給電を行う。加工中に給電子Kから切断ワイヤ部CLが浮き上がると、両者の間でアーク放電が生じて給電子Kに大きな損傷を与えるため、摺動接点は確実に維持される必要がある。
給電子ユニット6a、6aを押し付ける量を調整するため、図示されていない給電子ユニット6a、6aをワイヤに対して垂直方向に移動させる機構が設けられる。ワイヤ3と給電子Kとの接触長さが摺動長さであり、摺動長さは並列ワイヤ部PSに対する給電子ユニット6a、6bの押し付け量で管理できる。すなわち、押し付け量が小さければ摺動長さは小さくなり、押し付け量が多ければ摺動長さは大きくなる。押し付け量はワイヤ3に対する押し込み距離で規定してもよいし、押付力で規定しても良い。摺動長さを調節することで接触抵抗を調整でき、1電圧パルスあたりの放電電流値を微調整できる。したがって、ワイヤ3や給電子ユニット6a、6bなどの消耗部品を交換した場合でも交換前の加工状態を再現することが容易であり、加工バッチごとの再現性を確保することができる。
ワイヤ放電加工においては、液中放電に伴ってワイヤ表面に被加工物の加工屑が付着する現象がある。そのため、ワイヤをガイドローラ間に多数回巻き掛ける方式では、ワイヤ3が繰り返し放電加工に使用されて、徐々にワイヤ3表面が削られるとともに付着した被膜が厚くなる。その結果、ワイヤ3の表面は初期の黄銅ないしモリブデン等の金属平滑面から、微細な凹凸を持った状態に変化する。加工屑の付着したワイヤはワイヤソーのような性質を持つことになるため、ダイスガイドなどの固定された部材に巻き掛かって摺動すると、部材の摩耗を生じてワイヤが嵌り込む溝が形成される。溝が生じるとワイヤ3の張力が低下して振動が増大してしまうため、例えば、給電子Kをワイヤ3に押し付けることで制振作用を持たせることには限界がある。
それに対して、制振ガイドローラはワイヤと共に回転するので、ワイヤソー状になったワイヤをガイドしても摩耗が非常に少なく、長時間の放電加工を行っても制振作用が低下することはない。
図4はノズルの外観を示す斜視図であり、図5はその内部を示すノズル中央部の断面図である。貫通孔を有する本体91に噴出口構成板92、逃げ口構成板94がはめ込まれており、噴出口構成板92には被加工物5に対向する噴出口93が形成されている。また、噴出口93には、複数の切断ワイヤ部CLから連なる並列ワイヤ部PSが通されている。
逃げ口構成板94は、切断ワイヤ部CLが本体91内部に非接触で通るための逃げ口95を有している。加工液は、供給配管96から一定の流速で供給され、噴出口93と逃げ口95から噴出する。したがって、噴出口93から切断ワイヤ部CLに沿って加工液が噴出し、逃げ口95からも一部の加工液が流出する。切断ワイヤ部CLと加工液の流れが平行になっているため、切断ワイヤ部CLが加工液流によって撓んだり、加工液の流速が変動して振動したりすることがない。
ノズル8a、8bと被加工物5との設置間隔は、被加工物5の端面から数十μm〜数百μmである。供給配管96には、図示されていない外部加工液供給装置から加工液が連続的に供給される。
図5中の破線の矢印は加工液の流れを模式的に示しており、矢印の長さは流速を表す。
逃げ口95にくらべて噴出口93の開口が大きいことから、大半の加工液が噴出口93から流出する。逃げ口95は、加工液を噴出させることを意図していないため、可能な限り狭い開口となっている。しかしながら、噴出口93は被加工物5に近接しているため、加工液流が被加工物5で反射されて、噴出口93に比べて逃げ口95から流出する加工液の流速が大きくなる。被加工物5が厚い場合には、放電ギャップの加工屑を排出するため加工液供給圧力を高める必要があるので、逃げ口95からの流速も大きくなる。
ワイヤ放電加工では、たとえば40〜200m/min程度の速度でワイヤが走行するため、ワイヤ3がノズル内壁面と接触すると内壁面が削り取られてワイヤが引っ掛かり、ワイヤ切れの原因となる。そのため、ワイヤ走行中も常にワイヤ周囲とノズル内壁面、特に逃げ口95との間隔を維持する必要がある。すなわち、ノズルは内部にダイス状のガイドを有しておらず、ワイヤ3がその内部で接触することなく走行する。そのため、切断ワイヤ部CLの送り位置を決める制振ガイドローラ7aおよび7bの位置は、切断ワイヤ部CLがノズル内壁面に接触しないように慎重に調整される。
ノズル8a、8bは切断ワイヤ部CLに沿って噴出口93が配置されて、放電ギャップに向けて互いにぶつかりあう方向の加工液流を形成する。被加工物5の加工溝の両側から加工液を供給することで、長い加工溝に対しても放電ギャップから加工屑を除去して新たな加工液を供給することができる。
なお、半導体インゴットの直径は2インチ(約50mm)以上であり、多くの場合、4インチ(約100mm)以上になる。そのため、半導体ウエハをワイヤ放電加工で切断して作製する場合、確実に放電ギャップに加工液が満たされるように、被加工物全体を加工液に浸漬することが望ましい。したがって、ノズルも被加工物とあわせて加工液中に浸漬される。被加工物5、ノズルおよび周辺のガイドローラなどを加工液中に浸漬させることで、加工溝全体が加工液で満たされるため、加工屑が加工溝の上方に流れて、放電ギャップから加工屑を効率的に排出することが可能となる。
次に、メインガイドローラ1a〜1dに巻き掛けられたワイヤ3に対する制振ガイドローラ7a、7bと給電子ユニット6a、6bおよび前記ノズル8a、8bの関係について説明する。図6は、図1に示された実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置をメインガイドローラ1a〜1dの斜視図であり、並行して走行する切断ワイヤ部CLの配置関係が示されている。
ノズル8a、8bは被加工物5を挟んで対称な位置に被加工物5に近接して配置されており、ノズル8a、8bと駆動式のガイドローラ1d、1cとの間に制振ガイドローラ7a、7bが配置されている。つまり、ガイドローラ1dとノズル8aとの間に制振ガイドローラ7aが、また、ガイドローラ1cとノズル8bとの間に制振ガイドローラ7bが設置されている。さらには、給電子ユニット6a、6bのワイヤ3に対する配置は、ガイドローラ1d、1c間の並列ワイヤ部PSを挟んで制振ガイドローラ7a、7bと反対側に配置されている。
このローラ配置によれば、2本の制振ガイドローラ7a、7bによってワイヤ3の振動を遮断して、かつノズル8a、8bに対する切断ワイヤ部CLの位置を一定に保持することができる。仮に、制振ガイドローラが無い配置を用いたとすると、給電子Kの接触抵抗を制御するため給電子ユニット6a、6bの押し付け量を変化させたときに、逃げ口95に対する位置関係が変わってしまう。そのため、給電子ユニットにあわせてノズルを同方向に移動させる必要が生じて機構が複雑になる。つまり、制振ガイドローラ7a、7bを用いることで、給電子ユニットの押し付け量によらず、切断ワイヤ部CLのワイヤをノズルの逃げ口95、噴出口93に対して水平に送ることが可能となる。また、給電子Kがワイヤで削り取られて摺動位置が変化しても、ノズルに対する切断ワイヤ部CLの位置関係を安定に維持することができる。
メインガイドローラ1cまたは1dと、制振ガイドローラ7aまたは7bとの間に給電子ユニット6a、6bが切断ワイヤ部CLに連なるワイヤの反対側から押し込まれている。そのため、給電子ユニット6a、6bを頂点としてワイヤ3が山型に折れ曲がって、給電子Kの接触状態が安定になる。また、この状態が保持されることにより、制振ガイドローラ7a、7bとメインガイドローラ1c、1dの巻き掛け長さが大きくなり、摩擦抵抗が大きくなることによりガイドローラにて巻回されるワイヤがすべりにくくなる。その結果、回転駆動力によって搬送されるワイヤ走行が安定し、巻き掛けられたワイヤが外れにくくなって、高速走行するワイヤへの給電と巻き掛け安定性が著しく向上する効果も得られる。これによって、放電加工装置の長時間の連続運転を行っても、ワイヤ走行によるトラブルが生じることがなく、大径のインゴットの切断が可能になる。
さらに、切断ワイヤ部CLの展張方向に沿ってノズル8a、8bと給電子ユニット6a、6bとの間に制振ガイドローラ7a、7bを設けることにより、ノズルの逃げ口95から給電子ユニットの方向に噴出される加工液流が給電子ユニットに衝突しなくなる利点がある。これは、前述のように給電子ユニット6a、6bが図6の上方に押し込まれているため、ノズルの逃げ口95から見て、摺動部が制振ガイドローラ7a、7bの陰に隠れる形になる為である。高速で逃げ口95から噴出する加工液流が給電子ユニットに到達することがないため、加工液流が衝突する場合に問題となる摺動部におけるワイヤ接触抵抗の変動を生じることがなく、放電加工が安定化する。
本実施の形態1においては、ノズル8aを通過したワイヤ3のうち給電子ユニット6bで給電されなかった切断ワイヤ部のワイヤは、制振ガイドローラ7aと駆動式ガイドローラ1dとの間に設置された給電子ユニット6aに接触して給電される。すなわち、給電子ユニット6aと6bはそれぞれ1本おきに切断ワイヤ部CLの給電を行っている。給電子ユニット6aを通過した切断ワイヤ部CLは駆動式ガイドローラ1dで巻き掛けられ、その後、メインガイドローラ1a、1bに巻き掛けられ、ふたたび駆動式メインガイドローラ1cに巻き掛けられる。
図6は、被加工物5の切断加工を行っている途中の状態を示しており、被加工物5が中ほどまで切断された状態になっている。給電子ユニット6a、6bの各給電子Kは加工電源ユニット10に接続され、さらに加工電源ユニット7は図示しないワイヤ放電加工装置の制御装置に接続されている。また、各ガイドローラにおいては、ワイヤ3が巻き掛かる溝が実線で簡略的に示されている。
メインガイドローラ1a〜1dはワイヤ3を走行させるために設置されているため、それらの軸位置が移動可能な機構系を用いることはローラ回転の精度を確保する観点から得策ではない。したがって、想定される被加工物5の最大幅に対応した間隔で固定配置される。
しかしながら、被加工物5の幅は一定とは限らない場合、1台の装置で様々な寸法のインゴットを加工できることが好ましい。一方、ワイヤの制振を図るために、ノズル、制振ガイドローラは被加工物5に近接して配置することが必要である。そのため、ノズル8a、8bおよび制振ガイドローラ7a、7bは、ワイヤ3の走行方向および走行方向(逆方向を含む)に平行移動が可能なように図示されていない移動機構を備えている。それによって、被加工物5となるインゴットの大きさに応じて、ノズル8a、8bと制振ガイドローラ7a、7bの設置位置を調整することができる。
なお、給電子ユニット6a、6bについても同様の移動機構を設けてもよい。この場合、被加工物5までの距離が変化して切断ワイヤ部CLのインピーダンスが変化するので、適宜、パラメータ調整を行う必要がある。
各ローラの直径に着目すると、メインガイドローラ1a〜1dは、高速回転時の滑りを防止するため、ワイヤの接触長さを確保する上で十分に大きい直径を必要とする。これに対して、制振ガイドローラ7a、7bは駆動力を発生せず、かつ、ワイヤ送り出しとワイヤ巻き取りに関係しないため、巻き掛けられたワイヤがローラ上でわずかな滑りを生じたとしても問題にはならない。したがって、制振ガイドローラ7a、7bの直径は、メインガイドローラ1a〜1dの直径に比較して小さいものでかまわない。
制振ガイドローラ7a、7bを小径化することによってローラ形状の精度を高めることができる出来ることから、制振ガイドローラ7a、7b自身に起因する振動を軽減することができる。また、給電子ユニット6a、6bと被加工物5の距離を短縮できるため、低周波数のワイヤ振動を防止するとともに、装置の小型化、および切断ワイヤ部CLにおける電圧降下の軽減を図ることができる。
それぞれの切断ワイヤ部CLは、隣接する切断ワイヤ部CLとの間にワイヤ3の電気抵抗などによるインピーダンスを有しており、各切断ワイヤ部CLの独立性を保つため、それ以外の導通経路が形成されることは好ましくない。したがって、メインガイドローラおよび制振ガイドローラのワイヤ接触部分は、絶縁性材料で作製される必要がある。
制振ガイドローラは、ワイヤを搬送するための駆動力を発生する必要がないので、その表面とワイヤとの摩擦抵抗が小さい材料でもよい。したがって、制振ガイドローラ7a、7bの材料として硬度の高い絶縁性セラミックスを使用可能である。ローラをセラミックス製とすることで、ゴム製のガイドローラで生じやすいワイヤの食い込みによる溝の変形が著しく低減される。溝の形状が安定になることで、溝変形に伴うワイヤ振動が生じることを防ぎ、ノズルに対する切断ワイヤ部CLの位置が安定化する効果が得られる。
使用するセラミックス材料としては、例えば、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ないしそれらの複合セラミックスやマシナブルセラミックスを用いることができる。
ワイヤ放電加工は、加工速度が被加工物の硬度に依存しないことから、硬度の高い素材に対して特に有効である。被加工物5として、例えば、スパッタリングターゲットとなるタングステンやモリブデンなどの金属、各種構造部材として使われる多結晶シリコンカーバイド(炭化珪素)などのセラミックス、半導体デバイス作製用のウエハ基板となる単結晶シリコンや単結晶シリコンカーバイドなどの半導体素材、太陽電池用ウエハとなる単結晶または多結晶シリコンなどを対象とすることができる。特に、炭化珪素に関しては、硬度が高いため、機械式ワイヤソーによる方式では生産性が低く、加工精度が低いという問題があり、本発明により、高い生産性と高い加工精度を両立しながら炭化珪素のウエハ作製を行うことができる。
本実施の形態の変形例として、図2の位置関係に対して給電子ユニットを切断ワイヤ部CLの上側から押し付けても各ワイヤへの独立給電は可能である。ただし、制振ガイドローラとメインガイドローラのワイヤ接触長さを確保してワイヤ走行の安定性を確保するため、ワイヤ3の下側から制振ガイドローラ7a、7bを押し上げるとともに、給電子ユニットと駆動式ガイドローラとの間に別の補助ガイドローラを追加することが望ましい。
なお、本実施の形態1では、駆動式メインガイドローラが2本用いられているが、このうち1本を従動式に変更することも可能である。しかし、ワイヤの断面積に応じてワイヤの最大張力が決まるため、加工幅低減のために細線ワイヤを用いる場合には、複数の駆動式ガイドローラを用いてワイヤにかかる張力(内部応力)を低減することが好ましい。ワイヤの張力が過大となることを防ぐことによって、巻き掛け回数を増やし、ワイヤを細線化して生産性の向上を図ることができる。
また、本実施の形態1では、1本のワイヤ3を4本のメインガイドローラに巻き掛けた例について示しているが、例えばメインガイドローラを3本配置した構成とすることも可能である。その他、上記の実施の形態に限らず、1本のワイヤ3を繰り返し折り返すことにより並列ワイヤ部PSが形成されるのであれば、その具体的な構成については特に限定されるものではない。
以上のように、本実施の形態の構成によれば、メインガイドローラ間に一定のピッチで離間しながら複数回巻き掛けられ、メインガイドローラの回転に伴って走行する1本のワイヤと、メインガイドローラ1c、1d間に配列した並列ワイヤ部PSと、この並列ワイヤ部に対して従動接触するように配置された一対の制振ガイドローラ7a、7bと、並列ワイヤ部PSのそれぞれのワイヤ3に給電する給電子ユニット6a、6bとを備えて、制振ガイドローラ7a、7b間に展張されたワイヤ3が被加工物5と対向する切断ワイヤ部CLとなるようにしたので、切断ワイヤ部CLにおけるワイヤ振動が抑制されて高精度のワイヤ放電加工を行うことができる。
また、制振ガイドローラ7a、7b間に配置された一対のノズル8a、8bを備え、ノズル8a、8bはワイヤ3に沿って被加工物5に向かうように加工液を噴出し、ワイヤ3はノズル8a、8bの噴出口を貫通してノズル8a、8bに非接触で走行するようにしたので、加工液流によるワイヤ振動を生じることがなく、また、ワイヤ破断を生じることもない。さらに、加工屑を放電ギャップから効率的に排出することができるため、放電を安定化して放電加工の加工速度と加工精度が向上するという効果を奏する。
また、制振ガイドローラ7a、7bの直径をメインガイドローラの直径より小さくしたことにより、ワイヤ振動の生じにくい小型のワイヤ放電加工装置を得ることができる。
また、制振ガイドローラ7a、7bとノズル8a、8bは、切断ワイヤ部CLの走行方向に移動可能としたので、メインガイドローラ1c、1d等で規制される範囲内で、さまざまな切断サイズの被加工物5を高精度に加工することができる。
また、制振ガイドローラ7a、7bの表面に切断ワイヤ部CLに対応してワイヤが1本ずつ掛るV字状断面を有する溝を形成したので、横方向のワイヤ振動が抑制されて、加工溝幅の安定した高精度の放電加工を行うことができる。
また、制振ガイドローラ7a、7bの材質として、硬度の高いセラミックスを使用することにより、長期間にわたって安定したワイヤ走行を維持することが可能となり、ワイヤ振動を抑制する効果を持続させることができる。
さらに、制振ガイドローラ7a、7bは、実質的にローラ部分のみが交換可能な部分であり、制振ガイドローラ7a、7bに加工された溝が長期間の使用によって磨耗し、切断ワイヤ部CLが1本ずつ掛るV字状断面が次第に変形した場合でも、ローラ部分の交換により安定した高精度の放電加工を行うことができる。また、制振ガイドローラ7a、7bのローラ部分は、ローラ表面の溝を研削・研磨して、新しく溝を加工しなおす再溝加工によって再利用することが可能である。再溝加工によって制振ガイドローラ7a、7bの直径は小さくなるが、その溝深さは使用するワイヤ直径の2倍程度であるため、1回の再溝加工ではせいぜい500μm小さくなる程度である。したがって、直径が20mm以上の制振ガイドローラ7a、7bであれば、ワイヤへの押付け量を調整することによって同様の制振効果を発揮することが可能である。
また、給電子Kは制振ガイドローラ7a、7bは並列ワイヤ部PSを挟んで給電子Kと反対側に配置されるようにしたので、ワイヤ走行位置が安定して加工が安定化するという効果を奏する。また、加工液が給電子Kに衝突しないので加工液流による摺動部でのワイヤ振動が生じることがなく、ワイヤ3への給電が阻害されることがない。
上記の構成により、切断ワイヤ部CLの振動を抑制して放電ギャップを安定に維持し、長時間の加工においても安定した放電加工を行い、厚さばらつきが小さいウエハを一度に複数枚製作することが可能になるという効果を奏する。
また、上記の効果を奏するワイヤ放電加工装置を用いることにより、炭化珪素などの硬質材料を含む被加工物5を、高い生産性をもって薄板状に切断加工することができる。
実施の形態2.
以下に、本発明の実施の形態2の構成および動作について説明する。図7は、本発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置をガイドローラの回転軸方向からみた構成図である。本実施の形態に係るワイヤ放電加工装置においては、前述の実施の形態1と同様の構成および動作を多く有しているため、それらについては説明を省略し、実施の形態1と異なる部分の構成と動作について説明する。
制振ガイドローラの外周表面に加工された複数本の溝はいずれも溝深さが一定であるが、溝に加工屑やその他の異物が付着した場合に、ローラ上のワイヤ巻き掛け深さがばらつく可能性がある。巻き掛け深さがばらつくと、ローラの回転とともに切断ワイヤ部CLが上下に振られる。すなわち、前記溝におけるワイヤ3の支持位置が溝の位置によって変動するので、制振ガイドローラ7a、7bの回転とともに、ワイヤ3も上下位置が変動する。
また、制振ガイドローラはメインガイドローラより小径であることが許容されるものの、機械的な誤差を零にすることはできないので、例えばローラの軸が偏芯して回転振れを起こす可能性がある。
これらの要因によって微小距離に設定されている極間距離が変動すると、放電加工が不安定な状態となり、加工精度が低下するという問題が生じる。
この問題を解決するために、本実施の形態では、制振ガイドローラとノズルとの間に固定式の滑り式ワイヤ押さえを設ける。滑り式のワイヤ押さえは、たとえば円筒形の絶縁性セラミックス製部材であり、制振ガイドローラの回転軸方向と平行に設置される。さらには、前記滑り式のワイヤ押さえの表面には、制振ガイドローラ7a、7bと同様の、ワイヤを案内するための溝が加工されていることが望ましい。
図7において、駆動式メインガイドローラ1cから繰り出されたワイヤ3は、給電子ユニット6bに接触した後、制振ガイドローラ7bの下側に接触してローラを回転しながら通過する。ワイヤ3が制振ガイドローラ7bのワイヤ案内用溝から繰り出された直後に、滑り式ワイヤ押さえ11bの上側面の一部に接触しながら、あるいは滑り式ワイヤ押さえ11bの表面に加工された溝内に接触しながら通過する。その後、ノズル8bを貫通して被加工物5を通過し、被加工物5に対してノズル8bと対称の位置に設置されたノズル8a内を通る。さらに、ノズル8aを通過した切断ワイヤ部CLは、同様に滑り式ワイヤ押さえ11aの上側面の一部に接触、あるいは滑り式ワイヤ押さえ11bの表面に加工された溝内に接触して通過し、制振ガイドローラ7aに掛けられてその下側を通り、駆動式メインガイドローラ1dに巻き掛けられる。
被加工物の付着したワイヤの接触による滑り式ワイヤ押さえの摩耗を最小限にするため、ワイヤ3に対する押し込みはごく微小にとどめる必要がある。制振ガイドローラにて想定される縦方向のワイヤ振動幅に応じて、たとえば、10〜30μm程度押し上げてワイヤに接触させる。したがって、制振ガイドローラ7a、7b間は微視的には滑り式ワイヤ押さえ11a、11bで走行方向が変化するものの、その程度はごく僅かであり、直線状のワイヤ展張状態となっていることに関しては実質的に同等である。ワイヤ3が円筒形の滑り式ワイヤ押さえ上でほぼ点状に接触して摺動することにより、ワイヤ走行方向に対する垂直方向(上下方向)の微小振動が抑えられ、極間距離の変動がなくなって放電加工を安定して行うことができる。滑り式ワイヤ押さえ11a、11bは、切断ワイヤ部CLに接触して微小振動を抑制するが、前述したように、滑り式ワイヤ押さえ11a、11bの表面にもワイヤガイド用の溝を加工し、その溝にて切断ワイヤ部CLをガイドする作用を有することも可能である。
前述のような装置構成とすることで、制振ガイドローラ7a、7b上の異物付着やローラ芯金が偏芯に起因する切断ワイヤ部CLの上下方向の微小振動を抑えることができ、被加工物5から板厚のそろった複数枚のウエハを一度に切り出すことができる。
なお、切断ワイヤ部CLを制振ガイドローラ7a、7bの上側を通過させる場合には、滑り式ワイヤ押さえ11a、11bの下側を通過させればよい。
滑り式ワイヤ押さえ上では、各切断ワイヤ部CLに対応して接触するワイヤ間を電気的に絶縁する必要があるため、滑り式ワイヤ押さえ11a、11bは絶縁性材料で製作される。さらに、滑り式ワイヤ押さえはワイヤ3とのすべり摩擦が生じるため、高硬度で耐磨耗を備えた窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化珪素などの硬質材料であることが望ましい。また、基材にダイヤモンドライクカーボン(DLC)のような非導電性の硬質物質からなる膜を被覆したものでもよい。
滑り式ワイヤ押さえ11a、11bは、ノズル8a、8bと構造的に分離されているため、回転させてワイヤとの接触部位を変えたり、交換したりすることが容易であり、補助的なワイヤ制振部材として適宜使用することができる。
以上のように、切断ワイヤ部CLが接触する滑り式ワイヤ押さえ11a、11bを設置することによって、走行する切断ワイヤ部CLの縦方向振動が抑制され、極間距離の変動が防止されることで放電加工が安定化し、加工精度が向上する効果を奏する。
また、滑り式ワイヤ押さえの表面にDLCのような絶縁性硬質材料の膜で被覆したので、ワイヤ走行による摩耗が低減して、安定な放電を長期間持続することが可能になる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3に係るワイヤ放電加工装置の主要部の構成を示す断面図である。本実施の形態におけるワイヤ放電加工装置および被加工物の構成は、多くが実施の形態1で説明した図6と共通した構成であり、それらについては説明を省略し、実施の形態1と異なる主に並列ワイヤ部PS近傍の部分の構成と動作について説明する。
図8において、並列ワイヤ部PSの一対の給電子ユニット6a、6bの間には、給電子ユニット6a、6bが押し当てられている方向とワイヤの反対側から一対の制振ガイド21a、21bが押し当てられており、一対の制振ガイド21a、21bの間が切断ワイヤ部CLとなる。切断ワイヤ部CLの一対の制振ガイド21a、21bの内側には、一対のノズル8a、8bが設けられている。
制振ガイド21a、21bは、被加工物5の位置を制御する基準となるステージ台30に対して位置がずれないように支持部材22、枠23および蓋24によって固定されている。
図9は、図8の制振ガイド21a、21bをガイドローラ1b方向から見た断面図である。図9において、制振ガイド21は、枠23および蓋24によって固定されており、制振ガイド21には、底面がV字形状の複数の溝25が形成されている。複数の溝25は、一定のピッチで離間して形成されており、各溝25の深さは同じになるように設定される。溝25の中にはワイヤ3が通り、溝25の内側表面は、ワイヤ3との間の摩擦抵抗が小さくなるように研磨加工されている。また、制振ガイド21は、ワイヤ3との接触部分がある程度の長さになるように、図8に示したように、断面形状が円柱形状をしている。また、その直径は、10mm以上の例えば20mm程度に設定している。
また、支持部材22は、制振ガイド21の押し付け量を調整できるように高さを調整できる構造になっており、その他の方向には可動機構を設けていない。
さらに、制振ガイド21は、絶縁性硬質材料で形成されている。高硬度な高絶縁性である絶縁性硬質材料は、窒化珪素、アルミナなどのセラミクスやダイヤモンドライクカーボンなどであればよい。また、制振ガイド21は、非絶縁性の金属材料であっても絶縁性硬質材料で溝25部が被覆されていればよい。
次に、本実施の形態のワイヤ放電加工装置のセッティング方法、ワイヤ放電加工装置を用いたワイヤ放電加工方法および半導体ウエハの製造方法について説明する。
まず、蓋24をはずし、ワイヤ3をガイドローラ1c、1dなどに巻きかける。つづいて、枠23の中の巻きかけられたワイヤ3の上に制振ガイド21の溝の位置をワイヤ3に合わせて制振ガイド21をのせる。次に、枠23の上から蓋24をのせ、固定する。つづいて、ワイヤ放電加工装置ごと加工液に浸漬させ、ワイヤ3を走行させ、給電子ユニット6a、6bの給電子Kから給電する。このようにして、ワイヤ放電加工を行うことができる。被加工物5が半導体および半導体インゴットの場合は、この方法によって、半導体ウエハを製造することができる。
本実施の形態のワイヤ放電加工装置によれば、複数の溝25をそれぞれに備えた一対の制振ガイド21によってワイヤ3の位置を精度よく制御できるとともにワイヤ3の振動を抑制でき、被加工物5と切断ワイヤ部CLとの間隙を数ミクロン乃至数十ミクロンに維持できる。したがって、安定したパルス放電のワイヤ放電加工を継続できる。また、制振ガイド21によってワイヤ3を確実に給電子Kに押し当てることができ、並列する各ワイヤ3に対して安定した給電を行うことができるという効果を奏する。
また、本実施の形態のワイヤ放電加工装置の一対の制振ガイド21は、それぞれ、被加工物5の加工方向にのみ移動できるので、他の方向にずれにくく、制御性の高い加工が可能となる。さらに、制振ガイド21に転がり機構(軸受)を有していないため、軸振れ調整の必要が無く、簡単なセッティング作業により容易にワイヤの振動を抑制できる。
また、制振ガイド21が摩耗した場合にも、断面形状が円形の制振ガイド21を回転させて使用することにより、制振ガイド21とワイヤ3との接触位置を容易に変更でき、同様の加工状況を簡単に継続することができる。
さらに、円柱形状の制振ガイド21の直径を10mm以上としているために、制振ガイド21とワイヤ3との接触箇所が長くなり、接触圧力が分散され小さくなることにより、ワイヤ3表面の摩耗および制振ガイド21の摩耗が抑えられる。また、直径を大きくしているので、切断ワイヤ部CLの各ワイヤ3の被加工物までの距離が不揃いになることや、制振ガイド21の強度不足によるワイヤ3折損を防止できる。
また、制振ガイド21または制振ガイド21の溝25部分が絶縁性硬質材料で形成されているため、簡単に摩耗することがない。
さらに、ノズル8から給電子ユニット6へ噴出される加工液流は、主に被加工物5に向かい、給電子ユニット6側に向かう加工液流も、間に設けられた制振ガイド21があるために、給電子ユニット6には直接吹きかからない。したがって、加工液流の衝突に起因する給電子ユニット6でのワイヤ振動が抑制され、ワイヤ3への給電が安定し放電加工が安定するので、放電式ワイヤソーの加工速度と加工精度が向上し、ウエハの生産性が向上するという効果を奏する。
また、給電子ユニット6の押し付けにより、並列ワイヤ部PSは給電子ユニット6の接触面に沿ってたわみ、このたわみが切断ワイヤ部CLのしごき量となる。すなわち、押し付け量を少なくすればしごき量は少なくなり、押し付け量を多くすればしごき量は多くなる。このように、しごき量は、たとえば、制振ガイド21とガイドローラ1c、1dとの間で張られた切断ワイヤ部CLに対する給電子ユニット6の押し付け量として管理できる。
なお、並列ワイヤ部PSのワイヤ3に対する給電子ユニット6の押し付け方向を、並列ワイヤ部PSの上側からとしてもよい。この場合、制振ガイド21を並列ワイヤ部PSの下側から押し上げ、切断ワイヤ部CLを給電子ユニット6でしごくようにするとよい。
また、ワイヤ走行方向における制振ガイド21の設置位置は、ノズル8のワイヤ通過口にできるだけ近い位置に設置するのが望ましく、また、制振ガイド21の高さ(被加工物の加工進行方向)については、ワイヤ3の押し付け面が概ねノズル口の高さになるように設置すればよい。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す断面図である。本実施の形態におけるワイヤ放電加工装置および被加工物の構成は、多くが実施の形態3と共通した構成であり、それらについては説明を省略し、実施の形態3と異なる主に並列ワイヤ部PS近傍の部分の構成と動作について説明する。
図10において、制振ガイド21a、21bは、正多角形の断面形状を有している正多角柱である。本実施の形態のワイヤ放電加工装置において、正多角柱の形状を有する制振ガイド21の柱状側面部分の1面をワイヤ3に押し当てている。また、制振ガイド21は、枠23と蓋24に収められ、固定されている。柱状側面部分には、ワイヤ3のピッチに対応した溝が形成されている。多角形は、4角形以上であれば、角部の角度が大きくなりすぎず、よい。
本実施の形態のワイヤ放電加工装置においては、制振ガイド21が多角柱の形状を有しているので、制振ガイド21とワイヤ3が所定の長さで接触し、接触面積が大きくなる。したがって、制振ガイド21の断面形状が円形状の場合に比較してワイヤ3が押し付けられる部分の接触圧力を分散し減少させることができる。それ故、ワイヤ3および制振ガイド21の摩耗を抑制することができ、さらには、ワイヤ3の押付け位置の変動やワイヤ押付け量、接触圧力の変動を軽減できる。摩耗により溝が深くなったりワイヤ押付け量や接触圧力が低下したりすると、ワイヤの微小振動が発生する場合があるが、本実施の形態のワイヤ放電加工装置によれば、ワイヤの微小振動を抑制でき、精度の高い加工ができる。
なお、本実施の形態においては、制振ガイド21の断面形状が多角形である場合を説明してきたが、制振ガイド21の断面形状が多角形であると、角部分で応力集中が発生する場合がある。そのため、図11に、制振ガイド21の断面形状を示すように、制振ガイド21の断面の角部分に丸みをつけてもよい。図11は、本実施の形態のワイヤ放電加工装置の制振ガイドの断面形状を示す図であり、図11(a)が、断面が多角形(この場合は八角形)の例、図11(b)が、断面が多角形で角部に丸みをつけた例である。
図11(b)にその断面形状例を示す制振ガイド21を用いたワイヤ放電加工装置により、制振ガイド21の角部への応力を分散でき、さらにワイヤ3と制振ガイド21との接触圧力の変動を軽減でき、安定した精度の高い加工が可能となる。また、ワイヤ3の断線防止にも効果を奏する。
なお、上記の4つの実施の形態では、給電子ユニットは被加工物5を挟んで2個取り付けられていたが、これが1個の場合においても本発明を利用可能である。
1a、1b、1c、1d ガイドローラ
2 ワイヤボビン
3 ワイヤ
CL 切断ワイヤ部
PS 並列ワイヤ部
4 ワイヤ巻取りボビン
5 被加工物
6a、6b 給電子ユニット
K 給電子
7a、7b 制振ガイドローラ
GR 溝
8a、8b ノズル
9 ステージ
10 加工電源ユニット
11a、11b 滑り式ワイヤ押さえ
21a、21b 制振ガイド
22 支持部材
23 枠
24 蓋
25 溝
30 ステージ台

Claims (15)

  1. 間隔をおいて平行に配設された一対のガイドローラと、
    前記一対のガイドローラ間に一定のピッチで離間しながら複数回巻き掛けられて前記一対のガイドローラ間に並列ワイヤ部を形成し、前記ガイドローラの回転に伴って走行する一本のワイヤと、
    前記一対のガイドローラ間に設けられ、前記並列ワイヤ部に従動接触して、制振した複数の切断ワイヤ部を形成する一対の制振ガイドローラと、
    前記複数の切断ワイヤ部にそれぞれ給電する複数の給電子と
    を備えたワイヤ放電加工装置。
  2. 前記複数の切断ワイヤ部が非接触で貫通し、前記複数の切断ワイヤ部に沿って加工液を噴出する噴出口を有するノズルを設けたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記制振ガイドローラは、前記複数の切断ワイヤ部を含む並列ワイヤ部を挟んで前記給電子と反対側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記制振ガイドローラおよび前記ノズルは、前記ワイヤの走行方向に沿って移動可能に配設されていることを特徴とする請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記制振ガイドローラは、前記並列ワイヤ部との接触位置に前記複数の切断ワイヤ部のそれぞれに対応して前記ワイヤが掛かるV字状断面をなした溝を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 前記制振ガイドローラは、前記並列ワイヤ部との接触部が絶縁性セラミックスで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  7. 前記制振ガイドローラと前記ノズルとの間に前記切断ワイヤ部に接触する滑り式ワイヤ押さえを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤ放電加工装置。
  8. 間隔をおいて平行に配設された一対のガイドローラと、
    前記一対のガイドローラ間に一定のピッチで離間しながら複数回巻き掛けられて前記一対のガイドローラ間に並列ワイヤ部を形成し、前記ガイドローラの回転に伴って走行する一本のワイヤと、
    前記一対のガイドローラ間に設けられ、前記並列ワイヤ部に押圧しながら接触して、制振した複数の切断ワイヤ部を形成する、前記ピッチで離間した複数の溝をそれぞれに備えた一対の制振ガイドと、
    前記切断ワイヤ部の外側に設けられ前記複数の切断ワイヤ部にそれぞれ給電する複数の給電子と
    を備えたワイヤ放電加工装置。
  9. 制振ガイドの溝部分は、絶縁性硬質材料で形成されていることを特徴とする請求項8に記載のワイヤ放電加工装置。
  10. 絶縁性硬質材料は、窒化珪素、アルミナなどのセラミクスまたはダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項9に記載のワイヤ放電加工装置。
  11. 制振ガイドは、並列ワイヤ部のワイヤが形成する面に対して垂直方向にのみ移動可能に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のワイヤ放電加工装置。
  12. 制振ガイドの外形の断面形状は、円形またはNが4以上のN角形であることを特徴とする請求項10に記載のワイヤ放電加工装置。
  13. 溝の底部は、V字形状であることを特徴とする請求項12に記載のワイヤ放電加工装置。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置を用いて、
    半導体素材から複数枚の半導体ウエハを作製することを特徴とする半導体ウエハ製造方法。
  15. 前記半導体素材は、シリコン及びシリコンカーバイドの少なくとも一方を主成分とする材料で形成されていることを特徴とする請求項14に記載の半導体ウエハの製造方法。
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