JP2000109397A - 導電性を有するインゴット及びその切断方法 - Google Patents

導電性を有するインゴット及びその切断方法

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JP2000109397A
JP2000109397A JP10280109A JP28010998A JP2000109397A JP 2000109397 A JP2000109397 A JP 2000109397A JP 10280109 A JP10280109 A JP 10280109A JP 28010998 A JP28010998 A JP 28010998A JP 2000109397 A JP2000109397 A JP 2000109397A
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cutting
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conductive
wire
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Tameyoshi Hirano
▲為▼義 平野
Kanji Handa
貫士 半田
Keiji Kawaguchi
桂司 川口
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Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インゴットを高い形状精度で放電切断加工す
る。 【解決手段】 導電性を有する材料からなり、その軸方
向に並ぶ複数個所でワイヤ放電切断加工されるインゴッ
ト28であって、その周方向の一部に、当該インゴット
28の軸方向に延び、かつ、当該インゴット28と同等
の材質またはこれと放電加工特性が近似する材質からな
るスライスベース29を導電性を有する接着剤27で接
着したもの。また、その切断方法として、インゴット2
8と複数本の切断ワイヤ部分W1,W2,…との間に電
圧を印加しながらインゴット28をスライスベース29
と反対の側から切断送りすることにより放電切断し、か
つ、上記スライスベース29に到達するまで切り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低抵抗シリコン等
の導電性を有する材料からなるインゴット及びそのイン
ゴットを切断加工する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インゴットからウェハを切り出す
手段として、砥粒を用いたワイヤソーが知られている。
このワイヤソーでは、複数のガイドローラ間に巻回され
た切断用ワイヤをその長手方向に高速駆動しながら、そ
のワイヤに対して円柱状のインゴットを切断送りするこ
とにより、このインゴットから多数枚のウェハを同時に
切り出すことができる。
【0003】しかし、このようなワイヤソーでは、ガイ
ドローラ間に形成された複数本の切断ワイヤ部分に対
し、加工用砥粒が混合された加工液(スラリー)を同時
供給する必要があり、その取扱いは容易でない。また、
ワイヤがインゴットに直接接触するため、切断中にワイ
ヤが断線するおそれがあり、このような断線が生じた場
合には復旧までに長時間を要する不都合がある。さら
に、加工能率についても、上記従来のワイヤソーでは、
直径8インチのインゴットからウェハを切り出すのに8
時間程度を要しており、加工時間短縮のニーズが高まっ
ている。
【0004】そこで近年は、導電性を有するインゴット
を効率良く切断する手段として、当該インゴットと切断
用ワイヤとの間に電圧を断続的に印加し、各切断ワイヤ
部分によってインゴットを放電加工の原理で切断する放
電式ワイヤソーの開発が進められている(例えば特開平
9−248719号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ワイヤソーでイン
ゴットの切断を行うにあたり、このインゴットを単独で
切断ワイヤ部分に対して切断送りをすると、インゴット
切断終了段階でウェハが急激に分解されるため、その切
り終わり部分でウェハに欠損が生じるおそれがある。そ
こで従来は、このような欠損を防止する手段として、例
えばシリコンインゴットの表面にその軸方向に延びるカ
ーボン製のスライスベースを接着し、このスライスベー
スの半ばに到達するまでワイヤで切り込んでインゴット
を完全に切断してから、これにより切り出されたウェハ
をスライスベースから剥離させるといった方法がとられ
ている(特開平10−217036号公報)。
【0006】しかし、このようなカーボンと上記シリコ
ンとでは、放電切断時の加工特性が大幅に異なるため、
スライスベース貼り付け部分(すなわちインゴットとス
ライスベースとの境界部分)で加工能率が急変すること
により、切り出されるウェハの加工形状(例えば厚さや
そり形状)に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0007】また、上記スライスベースをインゴットに
接着するには、一般にエポキシ樹脂等からなる接着剤が
用いられるが、当該接着剤は導電性が低いため、インゴ
ットの切り込みが進んでそのつながり部分の断面積が減
少するにつれ、インゴット軸方向の電気的抵抗が増大す
ることにより、その軸方向全域にわたって均一の効率で
切断加工ができなくなり、これに起因して均一なウェハ
の切り出しができなくなるおそれもある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、高い形
状精度で放電切断加工をすることができるインゴット及
びその切断方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、導電性を有する材料からな
り、その軸方向に並ぶ複数個所でワイヤ放電切断加工さ
れるインゴットであって、その周方向の一部に、当該イ
ンゴットの軸方向に延びかつ当該インゴットと同等の材
質からなるスライスベースを導電性を有する接着剤で接
着したものである。
【0010】このインゴットによれば、当該インゴット
と互いに平行な複数本の切断ワイヤ部分との間に電圧を
印加しながらインゴットを各切断ワイヤ部分に対して上
記スライスベースと反対の側から切断送りすることによ
り、当該インゴットをその軸方向に並ぶ複数個所で各切
断ワイヤ部分により同時に放電切断できる。そして、上
記スライスベースに到達するまで切り込むことにより、
スライスベースがない場合のように切断終了位置で切り
出したウェハが破損してしまう不都合を回避することが
できる。
【0011】しかも、上記スライスベースはインゴット
と同等の材質であるため、インゴットの切断領域からス
ライスベースの切断領域へ移行する際に加工能率が急変
するおそれはなく、これに起因してウェハの形状精度に
悪影響が与えられるおそれがない。また、スライスベー
スとインゴットとは導電性を有する接着剤で接着してい
るので、ワイヤによる切込み位置に関わらず(すなわち
インゴットにおいて相互つながっている部分の断面積の
変化に関わらず)、インゴット側に常に高い導電性を確
保することができ、安定した放電加工ができる。
【0012】さらに、上記電圧を印加するにあたり、電
源からの接続端子を上記スライスベースに直接接続する
ことも可能であり、この場合には、スライスベースを電
気導通路とすることにより、切断加工終了まで常に軸方
向に均一な放電電圧を確保することができる。
【0013】上記スライスベースは、インゴットと同材
質のものが好ましいが、その代替手段として、インゴッ
トと放電加工特性の近似する材質からなるものを用いて
も、上述の加工能率の急変を防ぐことができる。具体的
には、熱伝導率λ[W/(m・K)]と融点θ[K]の積
λθがインゴットの材質とほぼ等しい材料のもので上記
スライスベースを構成するのが好ましい。
【0014】例えば、インゴットが低抵抗シリコンから
なるものである場合、スライスベースも低抵抗シリコン
製とするのが理想的であるが、より安価な鉄鋼材料をス
ライスベースの材質として使用することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明にかかる実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図3は、本発明方法を実施するためのワイ
ヤソーの一例を示したものである。このワイヤソーは、
一対のワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10B、プー
リ12A,12B、プーリ14A,14B、プーリ16
A,16B、ワイヤ張力調節装置18A,18B、プー
リ22A,22B、及び4つのガイドローラ24A,2
4B,26A,26Bを備えている。ガイドローラ24
A,24Bは互いに同じ高さ位置に配され、ガイドロー
ラ26A,26Bはそれぞれガイドローラ24A,24
Bの下方の位置に配されており、ガイドローラ26Aが
駆動モータ25によって回転駆動されるようになってい
る。
【0017】各ワイヤ繰出し・巻取り装置10A,10
Bは、切断用のワイヤWが巻かれるボビン9A,9B
と、これを回転駆動するボビン駆動モータ11A,11
Bとを備えている。一方のワイヤ繰出し・巻取り装置1
0Aのボビン9Aから繰り出されたワイヤWは、プーリ
12A,14A,16A、ワイヤ張力調節装置18Aの
プーリ20A、及びプーリ22Aの順に掛けられ、さら
に多数のガイド溝をもつガイドローラ24A,24B,
26B,26Aの外側に多数回巻回された後、プーリ2
2B、ワイヤ張力調節装置18Bのプーリ20B、プー
リ16B,14B,12Bの順に掛けられ、他方のワイ
ヤ繰出し・巻取り装置10Bのボビン9Bに巻き取られ
ており、両ワイヤ張力調節装置18A,18Bによって
ワイヤWに適当な張力が与えられている。そして、駆動
モータ25によるガイドローラ26Aの回転駆動方向
と、各ボビン駆動モータ11A,11Bによるボビン9
A,9Bの回転駆動方向が正逆に切換えられることによ
り、ワイヤWがボビン9Aから繰り出されてボビン9B
に巻き取られる状態と、ワイヤWがボビン9Bから繰り
出されてボビン9Aに巻き取られる状態とに切換えられ
るようになっている。
【0018】すなわち、このワイヤソーにおいては、図
1に示すように、ガイドローラ24A,24Bの間に、
単一の切断用ワイヤWで構成された多数本のワイヤ切断
部分(図1では便宜上5本の切断ワイヤ部分W1,W
2,W3,W4,W5のみ図示)が互いに平行な状態で
張られながらその長手方向に往復駆動されるようになっ
ている。
【0019】図3に示すように、ガイドローラ24A,
24B間に張られたワイヤWの上方には、円柱状のイン
ゴット28を横向きの状態で昇降させるインゴット送り
装置30が設けられている。
【0020】上記インゴット28は、例えば低抵抗シリ
コンのように導電性を有する材料からなり、その周方向
一部(図では上部)には、当該インゴット28の軸方向
に延びるスライスベース29が接着剤27によって接着
されている。
【0021】このスライスベース29の材質は、インゴ
ット28と同等のもの(この実施の形態では低抵抗シリ
コン)が好ましいが、これと放電加工特性が近似する材
料を代替手段として用いることが可能である。具体的に
は、インゴット28と比べて、熱伝導率λ[W/(m・
K)]と融点θ[K]の積λθがほぼ等しい値をもった
ものが好適であり、例えばインゴット28が低抵抗シリ
コンからなる場合には、スライスベース29の材質とし
て鉄鋼材料が好適である。参考として、Si及びFeの
熱伝導率λ、融点θ、及びその積λθの値を次の表1に
示す。
【0022】
【表1】
【0023】また、上記接着剤27にも導電性が要求さ
れるが、この接着剤27には、例えばエポキシ樹脂から
なるベースに市販の導電性フィラーを均質に混合したも
のが好適である。
【0024】また、インゴット28の材質は、放電切断
加工ができる程度に導電性を有していれば良く、半導体
材料でも適用が可能である。
【0025】上記インゴット送り装置30は、インゴッ
ト保持部32と、インゴット送りモータ34とを備えて
いる。インゴット保持部32は、上記インゴット28及
びスライスベース29をその軸方向とワイヤ並び方向と
が合致する向きに保持するものであり、インゴット送り
モータ34は、図略のボールネジとの組み合わせによ
り、上記インゴット保持部32とインゴット28とを一
体に昇降させる(すなわち切断送りする)ものである。
【0026】ガイドローラ24A,24Bの間に張られ
たワイヤWの上方において、インゴット28とその左右
両側に位置する後述の電極ユニット40との間の位置に
は、加工液供給装置36A,36Bが設けられている。
これらの加工液供給装置36A,36Bは、高速駆動さ
れる各ワイヤWに対して加工液(スラリーではない)を
同時供給し、これをワイヤWに付着させるものである。
【0027】従って、このワイヤソーでは、ガイドロー
ラ24A,24B間に張られた多数本の切断ワイヤ部分
W1,W2,W3,W4,W5,…(図1)がその長手
方向に同時高速駆動され、かつ、これらのワイヤWに加
工液供給装置36A,36Bから供給された加工液が放
電切断位置に供給されながら、これらのワイヤWに対し
てインゴット28が下方に切断送りされるようになって
いる。
【0028】そして、このワイヤソーでは、各切断ワイ
ヤ部分W1,W2,W3,W4,W5,…によってイン
ゴット28を放電切断すべく、このインゴット28と各
切断ワイヤ部分W1,W2,W3,W4,W5,…との
間に電圧を印加する手段を備えている。
【0029】具体的に、このワイヤソーでは、インゴッ
ト28の前後の位置に電極ユニット40(図1,図2)
が配設されるとともに、これら電極ユニット40を媒介
としてインゴット切断ワイヤ部分間に電圧を印加するた
め電圧印加回路(図4)が具備されている。
【0030】図2に示すように、各電極ユニット40
は、切断ワイヤ部分W1,W2,…と同数の導体ブロッ
ク41と絶縁ブロック42とが交互に並べて配置された
ものであり、これらのブロック41,42をボルト43
が横方向に貫通した状態で当該ボルト43の端部にナッ
ト44が締め付けられることにより、ブロック41,4
2が一体化されている。各導体ブロック41の上端に
は、電圧印加回路から導出されたケーブル46の導体端
末46aがはんだ付け47によって接続されるととも
に、図2に示すように各導体ブロック41の下面が各切
断ワイヤ部分W1,W2,…と接触する位置に、電極ユ
ニット40が配設されている。また、各ブロック41,
42とボルト43との間には、その隙間を埋めるための
カラー45が介設されている。
【0031】なお、この電極ユニット40は必ずしもイ
ンゴット28の前後の位置に設けなくてもよく、その前
側位置もしくは後側位置にのみ設けるようにしてもよ
い。また、このようなユニット化をせず、各導体ブロッ
ク41に相当する接触子を個別に配置するようにしても
よい。
【0032】上記電圧印加回路は、図4に示すように、
電極ユニット40の各導体ブロック41とインゴット側
接続端子38との間にトランジスタT及び直流電源Eを
直列に配したものであり、上記接続端子38はスライス
ベース29に直接接続されている。各トランジスタTの
ベースはコントローラ50に接続されており、このコン
トローラ50による制御信号の出力によって各トランジ
スタTが個別に所定の周波数でオンオフ作動し、これに
より当該周波数をもつパルス電圧がスライスベース29
及びインゴット28と各切断ワイヤ部分W1,W2,W
3,…との間に個別に印加される(すなわち電圧が断続
的に印加される)ようになっている。
【0033】また、各切断ワイヤ部分W1,W2,W
3,W4,…の間のワイヤ部分は特定のガイドローラ
(図例ではガイドローラ26B)に複数回(図1では5
回)巻かれることにより、コイル状部分51,52,…
が形成されており、これらのコイル状部分51,52,
…の形成により、各切断ワイヤ部分W1,W2,W3,
…同士の間に大きなインダクタンスが形成され、このイ
ンダクタンスとワイヤ自身の抵抗とからなる合成インピ
ーダンスによって各切断ワイヤ部分間の電気的絶縁性が
確保されるようになっている。
【0034】なお、このようなインピーダンスを確保す
るには、上記のようなコイル状部分を形成するほか、切
断ワイヤ部分間に大きなワイヤ長を確保するようにして
もよい。また、1本の切断用ワイヤで1本の切断ワイヤ
部分を形成する(すなわち切断ワイヤ部分の所要本数と
同数の切断用ワイヤを用意する)ようにしてもよいし、
前記特開平9−248719号公報に示すように1本の
切断用ワイヤで複数本(例えば3本)の切断ワイヤ部分
を形成するとともに、各切断用ワイヤごとに放電電圧を
印加するようにしてもよい。
【0035】次に、このワイヤソーを用いたインゴット
28の切断方法を説明する。
【0036】まず、インゴット送り装置30のインゴッ
ト保持部32にインゴット28を保持させ、このインゴ
ット28のスライスベース29に図4に示す接続端子3
8を接続した後、同図に示す回路によって所定周波数を
もつ電圧をスライスベース29及びインゴット28と各
切断ワイヤ部分W1,W2,…との間に印加しながら、
インゴット28を当該切断ワイヤ部分W1,W2,…に
向けて切断送りすることにより、このインゴット28を
スライスベース29と反対の側(図1及び図4では下
側)から切込む。
【0037】この切込みは、インゴット28を完全に切
断し、スライスベース29の途中部分まで到達した段階
で停止する。この段階では、インゴット28が多数枚の
ウェハに分断され、かつ、これらのウェハが共通のスラ
イスベース29につながった状態にある。この切断済ワ
ークをワイヤソーから取り出し、各ウェハをスライスベ
ース29から剥離させることにより、ウェハの破損など
を生じることなく多数枚のウェハを一度に得ることがで
きる。
【0038】しかも、この方法では、上記スライスベー
ス29の材質をインゴット28の材質と同等またはこれ
と放電加工特性の近似した材質としているので、例えば
従来のスライスベースのようにカーボン製のものを用い
る場合と異なり、インゴット加工領域からスライスベー
ス加工領域に移る際に加工能率が急変することがなく、
よってこれに起因するウェハ形状精度の乱れを事前に防
止することができる。
【0039】また、この方法では、インゴット28とス
ライスベース29との接着に導電性を有する接着剤27
を用いるとともに、スライスベース29に接続端子36
を接続しているので、切込み位置にかかわらず常に高い
導電性をインゴット28側に確保することかでき、終始
良好な切断加工ができる。
【0040】なお、本発明では上記接続端子38をスラ
イスベース29ではなく例えばインゴット28の軸方向
端面に接続するようにしてもよい。この場合も、上記接
着剤27として導電性を有するものを用いることによ
り、インゴット28の軸方向全域にわたって電圧を印加
することが可能になる。ただし、上記のようにスライス
ベース29に直接接続端子38を接続するようにすれ
ば、切断加工終了まで各切断ワイヤ部分とインゴット2
8との間の放電電圧を均一に確保することが可能とな
る。
【0041】また、本発明において、最終的な切込み位
置(切込み終了位置)は、スライスベース到達後であれ
ば特に問わず、例えばスライスベース29も完全切断し
てしまうようにしてもよい。この場合、切断工程終了
後、各ウェハからスライスベース29を個別に剥離させ
るようにすればよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明は、導電性を有する
材料からなり、その軸方向に並ぶ複数個所でワイヤ放電
切断加工されるインゴットであって、その周方向の一部
に、当該インゴットの軸方向に延び、かつ、当該インゴ
ットと同等の材質またはこれと放電加工特性が近似する
材質からなるスライスベースを導電性を有する接着剤で
接着したものであり、また、その切断方法として、当該
インゴットと互いに平行な複数本の切断ワイヤ部分との
間に電圧を印加しながらインゴットを各切断ワイヤ部分
に対して上記スライスベースと反対の側から切断送りす
ることにより、当該インゴットをその軸方向に並ぶ複数
個所で各切断ワイヤ部分により同時に放電切断し、か
つ、上記スライスベースに到達するまで切り込むように
したものであるので、インゴットを高い形状精度で放電
切断加工することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる放電式ワイヤソー
の要部を示す斜視図である。
【図2】上記ワイヤソーに用いられる電極ユニットの断
面正面図である。
【図3】上記ワイヤソーの全体構成図である。
【図4】上記ワイヤソーに具備される電圧印加回路を示
した図である。
【符号の説明】
W 切断用ワイヤ W1,W2,W3,W4,W5 切断ワイヤ部分 E 電源 T トランジスタ 27 導電性を有する接着剤 28 インゴット 29 スライスベース 38 接続端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 桂司 広島市南区宇品東5丁目3番38号 トーヨ ーエイテック株式会社内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB05 BA03 BA16 CH09 DA06 FA02 FB02 FB03 FB04 HA02 4G077 AA02 AB06 BA04 FK18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する材料からなり、その軸方
    向に並ぶ複数個所でワイヤ放電切断加工されるインゴッ
    トであって、その周方向の一部に、当該インゴットの軸
    方向に延びかつ当該インゴットと同等の材質からなるス
    ライスベースを、導電性を有する接着剤で接着したこと
    を特徴とする導電性を有するインゴット。
  2. 【請求項2】 導電性を有する材料からなり、その軸方
    向に並ぶ複数個所でワイヤ放電切断加工されるインゴッ
    トであって、その周方向の一部に、当該インゴットの軸
    方向に延び、かつ、当該インゴットと放電加工特性の近
    似する材質からなるスライスベースを導電性を有する接
    着剤で接着したことを特徴とする導電性を有するインゴ
    ット。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の導電性を有するインゴッ
    トにおいて、上記スライスベースが、熱伝導率λ[W/
    (m・K)]と融点θ[K]の積λθが当該インゴットの
    材質とほぼ等しい材料で形成されていることを特徴とす
    る導電性を有するインゴット。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の導電性を有するインゴッ
    トにおいて、当該インゴット及びスライスベースが低抵
    抗シリコンからなることを特徴とする導電性を有するイ
    ンゴット。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の導電性を有するインゴッ
    トにおいて、当該インゴットが低抵抗シリコンからな
    り、上記スライスベースが鉄鋼材料からなることを特徴
    とする導電性を有するインゴット。
  6. 【請求項6】 導電性を有する材料からなるインゴット
    の切断方法であって、当該インゴットの周方向の一部
    に、当該インゴットの軸方向に延び、かつ、当該インゴ
    ットと放電加工特性の近似する材質からなるスライスベ
    ースを導電性を有する接着剤で接着しておき、このイン
    ゴットと互いに平行な複数本の切断ワイヤ部分との間に
    電圧を印加しながらインゴットを各切断ワイヤ部分に対
    して上記スライスベースと反対の側から切断送りするこ
    とにより当該インゴットをその軸方向に並ぶ複数個所で
    各切断ワイヤ部分により同時に放電切断し、かつ、上記
    スライスベースに到達するまで切り込むことを特徴とす
    る導電性を有するインゴットの切断方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の導電性を有するインゴッ
    トの切断方法において、上記電圧を印加するにあたり、
    電源からの接続端子を上記スライスベースに直接接続す
    ることを特徴とする導電性を有するインゴットの切断方
    法。
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Cited By (12)

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