JP6719637B2 - ワイヤソーによる溝加工装置とその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄板状のワークやブロックのような厚いワークの表面に複数本の溝を形成する際に用いられるワイヤソーによる溝加工装置とその方法に係り、特に、均一なピッチでワークに溝を形成することが可能なワイヤソーによる溝加工装置とその方法に関する。
半導体のウェハ上に形成された集積回路を切り出してチップ化する工程では、「ダイシングソー」と呼ばれる装置が用いられることが多い。ダイシングソーは、ダイヤモンド製の円形刃を高速で回転させることによってワークを切断する構造であるため、ワークを複数のチップに切断する場合、一枚のチップから生成されるチップの個数に比例して加工時間が長くなってしまう。また、ダイシングソーの円形刃は、摩耗し易いため、頻繁に交換する必要がある。
これに対し、上記ウェハの切断にワイヤソーを用いた場合、ワイヤソーでは、ウェハが次々に繰り出される新しいワイヤによって切断されることから、ワイヤを交換する頻度はダイシングソーにおいて円形刃を交換する頻度に比べると格段に低い。また、平行に設置された複数本のワイヤによってワークを加工する「マルチワイヤソー」と呼ばれる装置では、一枚のワークを所定のピッチで切断して複数のチップを短時間で同時に生成することができる。
ここで、マルチワイヤソーの構造について図14を用いて説明する。なお、図14は従来技術に係るマルチワイヤソーの要部を示した模式図である。
図14に示すように、マルチワイヤソー50は、樹脂バインダや電着によってダイヤモンド砥粒を表面に固着させたワイヤ51と、このワイヤ51の繰り出しや巻き取りを行うリールボビン52a,52bと、互いに所定の間隔をあけて平行に設置されるとともにワイヤ51が巻回された溝付きローラ53,53と、砥粒を含む加工液をワーク56とワイヤ51の間に供給するための一対の加工液噴射ノズル54,54と、ワーク56を保持するとともに、ねじ送り機構やモータなどからなる駆動機構(図示せず)によって駆動されて上下方向へ移動するワークホルダ55と、ワイヤ51の張力を一定に保つための張力発生手段(図示せず)を備えている。なお、ワイヤ51には、上述の固定砥粒方式のワイヤ以外にも、ピアノ線に真鍮メッキされたワイヤやタングステンワイヤが用いられることもある。
溝付きローラ53,53は、支持手段(図示せず)によって、水平に設置された回転軸(図示せず)を中心として回転可能に支持されており、外周面53aには環状の溝(図示せず)が所定のピッチで形成されている。また、溝付きローラ53,53の間にワイヤ51が何回も架け渡されることによって一対のワイヤ群57a,57bが溝付きローラ53,53の上下にそれぞれ形成されるように、ワイヤ51は溝付きローラ53,53に対し、軸方向の一端から他端にかけて交互に往復するように螺旋状に巻き付けられている。そして、ワイヤ51が溝付きローラ53の外周面53aに巻回される箇所では、隣り合う2本のワイヤ51の間の距離(ピッチ)が一定に保たれるように、上述の溝の内部にワイヤ51が配置されている。
さらに、ワークホルダ55は、下降した場合に、ワーク56の表面がワイヤ群57aに当接するように溝付きローラ53,53の上方に設置されている。
図14に矢印Xで示すように、リールボビン52a,52bをそれぞれ回転させると、リールボビン52aから繰り出された51は、溝付きローラ53,53の外周面に形成された環状の溝に沿って走行した後、リールボビン52bによって巻き取られる。このとき、ワイヤ群57a,57bを構成する各ワイヤ51は、それぞれ同じ方向に走行している。そのため、ワークホルダ55を下降させて、溝付きローラ53,53の上側に形成されたワイヤ群57aにワーク56を当接させると、ワーク56の表面に対して同時に複数本の溝が形成される。
このように、マルチワイヤソー50を用いると、ワーク56を切断するだけでなく、ワーク56の表面に対して複数本の溝を任意の深さで同時に加工することができる。しかしながら、例えば、ワーク56に対してワイヤ51の間隔が0.2mm以下のような狭いピッチの溝を加工する場合、ワーク56の加工中に冷却液や加工液が部分的に液切れすることにより表面張力の作用でワイヤ51同士がくっついてしまい、その結果、ワイヤ51のピッチが不均一になるという課題があった。
このような課題を解決するものとして、例えば、特許文献1には、「薄ウェーハ加工方法」という名称で、マルチワイヤソーによってワークを多数の薄いウェハとして切断加工する方法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、所定のピッチで平行に配置された多数の固定砥粒付きのワイヤを走行させながら冷却液を供給するとともにワークをワイヤに接触させて多数の薄いウェハとして切断するマルチワイヤソーにおいて、切断の開始時に、冷却液を供給しないまま、ワイヤを定常時よりも遅い速度で走行させてワイヤをワークの切断開始位置に食い込ませることでワークの切断開始位置に切り込みを形成した後に、冷却液の供給を開始するとともにワイヤの速度を上げて定常時の速度でワークの切断を継続することを特徴とする。
このような加工方法によれば、切断開始時には、冷却液が供給されないため、ワイヤ寄りの現象が発生せず、また、ワイヤが低速度で走行するため、ワークやワイヤへの発熱の影響が小さい。さらに、ワイヤが横振れの力を受けないため、ワイヤが互いに規定のピッチのままワークに食い込み、均一なピッチの切り込みが形成される。したがって、特許文献1に開示された発明では、加工初期時にワイヤピッチにずれが発生せず、薄いウェハを高精度に加工することができる。
また、特許文献2には、「ワーク切断方法」という名称で、切断された加工物の厚さ寸法のバラツキを解消して平坦度の高い加工物を切り出すことを可能にする方法に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、ワイヤソーにおいて、走行状態の多数のワイヤにワークを接触させることによりワークを多数の薄いウェハとして切断する過程において、切断開始時にワイヤの横振れを防止するためにガイド板をワークに仮固定しておき、このガイド板を切り込むことで多数のワイヤのピッチを安定させた後、さらにワークを切り込んで行くことを特徴とする。
このような方法によれば、ワークの切り始め端部における厚さ寸法のばらつきが従来の方法に比べて生じ難いため、加工精度が向上する。
特開2011−104746号公報 特開2007−301688号公報
特許文献1に開示された発明では、冷却液や加工液を供給せず、ワイヤを低速で走行させる切断開始時においては、ワイヤ寄りが発生しないため、均一なピッチでワークの溝加工や切断加工ができるものの、冷却液や加工液の供給開始後においては、冷却液や加工液の部分的な液切れに伴う表面張力の作用によりワイヤ寄りが発生するため、ワークに対して均一なピッチで深い溝を加工することができないという課題があった。
特許文献2に開示された発明では、ワークの切断面にガイド板を仮固定する必要があるため、ワークの溝加工や切断加工を行う際の作業効率が悪いという課題があった。また、ワークの切断開始時はガイド板によってワイヤが均一なピッチとなるように保持されているものの、ワークに加工する溝が深くなるに従って、冷却液や加工液の部分的な液切れに起因するワイヤ寄りが発生するため、当該方法では均一なピッチの深い溝をワークに加工することができないという課題があった。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、ワークに対して深い溝を均一なピッチで形成することが可能なワイヤソーによる溝加工装置とそれを用いた溝加工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係るワイヤソーによる溝加工装置は、水平に設置された各回転軸を中心として回転可能に、互いに所定の間隔を空けて平行に設置された一対のローラと、この一対のローラに対し、軸方向の一端から他端にかけて交互に往復するように螺旋状に巻き付けられたワイヤと、ワークを保持可能に形成されたワークホルダと、このワークホルダを鉛直方向へ移動させる第1の駆動機構と、ワイヤの走行方向と直交し、かつ、ワークホルダを間に挟むようにしてワイヤの進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の板状体と、この板状体の片面に設けられて互いに平行をなす一対の第1のガイド部材と、この第1のガイド部材の移動方向を制限して板状体をワークホルダと直交する方向へ案内する第1のガイドレールと、この第1のガイドレールに沿って板状体を移動させる第2の駆動機構と、を備え、一対のローラの外周面には、ワイヤが1回だけ巻き付けられる第1の環状溝が回転軸に環の中心軸が一致するように所定のピッチで複数個所に形成され、ワークホルダは、一対のローラの間にワイヤが複数回掛け渡された一対のワイヤ群の一方に対し、上下方向へ移動した場合に当接するように一対のローラの上方又は下方に設置されており、板状体は、一対のローラに近い方の端面から鉛直方向へ直線状のスリットが内部にワイヤを配置可能に等ピッチで形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明においては、板状体のスリットの内部にワイヤが配置された状態でワークの加工を行うと、板状体によってワイヤのピッチが一定に保たれるという作用を有する。また、第1の発明では、ワークと接触したワイヤが撓んだ場合でもその撓み量に応じて第2の駆動機構によって板状体が鉛直方向へ移動させられることにより、ワイヤが板状体のスリット内に保持されるという作用を有する。
また、第2の発明に係るワイヤソーによる溝加工装置は、第1の発明において、板状体、一対の第1のガイド部材、第1のガイドレール及び第2の駆動機構に代えて、両端に軸体が設けられるとともに、ワイヤの走行方向と直交し、かつ、ワークホルダを間に挟むようにしてワイヤの進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の円柱体と、軸体を介して円柱体を円柱軸の周りにそれぞれ回転自在に支持する一対の第2のガイド部材と、この第2のガイド部材の移動方向を制限して円柱体をワークホルダと直交する方向へ案内する第2のガイドレールと、この第2のガイドレールに沿って円柱体を移動させる第3の駆動機構と、を備え、円柱体は、ワイヤを1回だけ巻き付け可能な第2の環状溝が円柱軸に対して環の中心軸を一致させた状態で外周面に等ピッチで形成されていることを特徴とするものである。
第2の発明においては、第2の環状溝の内部にワイヤが配置された状態でワークの加工を行うと、円柱体によってワイヤのピッチが一定に保たれるという作用を有する。また、第2の発明では、ワークと接触したワイヤが撓んだ場合でもその撓み量に応じて第3の駆動機構によって円柱体が鉛直方向へ移動させられることにより、ワイヤが円柱体の第2の環状溝内に保持されるという作用を有する。さらに、ワイヤの走行に伴って円柱体が回転することにより、第2の環状溝の内面とワイヤの間に生じる摩擦力が低減されるため、第2の環状溝が磨耗し難いという作用を有する。
第3の発明に係るワイヤソーによる溝加工装置は、第1の発明又は第2の発明において、ワークよりも薄いブロック材からなり、ワークホルダに設置される一対のストッパを備え、一対のストッパは、ワイヤによって切削され難い部材によって形成され、ワークを間に挟むようにしてワイヤの走行方向の前方と後方にそれぞれ配置されていることを特徴とするものである。
第3の発明においては、第1の発明又は第2の発明の作用に加え、ストッパがワイヤに接触することで、ワークに対してワイヤによってそれ以上深く溝が形成されることを防ぐという作用を有する。
第4の発明に係るワイヤソーによる溝加工方法は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかに係るワイヤソーによる溝加工装置を用いて、ワークの表面に溝を形成することを特徴とするものである。
第4の発明においては、ワイヤによってワークの表面に溝を形成する際に、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの発明と同様の作用が発揮される。
以上説明したように、第1の発明によれば、ワークの加工中、板状体によってワイヤのピッチが一定に保たれるため、均一なピッチの深い溝をワークに形成することができる。また、第1の発明では、ワイヤがワークに接触して撓んだ場合でもスリットの外に出てしまうおそれがないため、ワイヤがスリットの端縁に接触して、当該部分が欠けてしまうという事態は起こらない。このように、第1の発明によれば、板状体のスリットが破損し難いため、保守費用の節約を図ることができる。
なお、一対のローラの外周面に設けられる第1の環状溝のピッチが狭くなると、隣り合う2つの第1の環状溝の境界となる柱部分について上端の平面部の幅が狭くなり過ぎないように第1の環状溝を浅く形成する必要があり、その結果、ワイヤは全体が第1の環状溝内に収まらず、その一部が第1の環状溝からはみ出した状態になることがある。この場合、ワイヤの走行中に切削屑などの異物が第1の環状溝に入り込むと、ワイヤが飛んで隣の第1の環状溝に移り易くなるため、ワイヤを一定のピッチに維持することが困難になる。これに対し、第1の発明によれば、ワークの加工中に切削屑等がローラに設けられた第1の環状溝の内部に入り込んだとしても、板状体がワイヤのピッチを一定に保つように作用するため、ワークに対して狭いピッチの溝を均一に加工することが可能である。
第2の発明では、第1の発明の効果に加え、円柱体によってワイヤのピッチが一定に保たれるため、均一なピッチの深い溝をワークに形成することができるという効果を奏する。また、第2の発明では、ワイヤがワークに接触して撓んだ場合でも円柱体の第2の環状溝の外に出てしまうおそれがないため、ワイヤが第2の環状溝の端縁に接触して、当該部分が欠けてしまうという事態は起こらない。このように、第2の発明によれば、円柱体の第2の環状溝が破損し難いことに加え、第2の環状溝の内面とワイヤの間に生じる摩擦力が低減されるため、第2の環状溝が磨耗し難いという作用を有することから、保守費用の節約を図ることができる。
さらに、第2の発明によれば、ワークの加工中に切削屑等がローラに設けられた第1の環状溝の内部に入り込んだとしても、円柱体がワイヤのピッチを一定に保つように作用するため、ワークに対して狭いピッチの溝を均一に加工することが可能である。
第3の発明によれば、第1の発明及び第2の発明の効果に加え、ワークに対して所望の深さの溝を正確に形成できるという効果を奏する。
第4の発明によれば、ワイヤによってワークの表面に溝を形成する際に、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの発明と同様の効果が発揮される。
(a)は本発明の実施の形態に係るワイヤソーによる溝加工装置の実施例1の要部を模式的に示した斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ同図(a)におけるメインローラとサブローラの断面の一部を示した図である。 (a)及び(b)はそれぞれワークホルダとスペーサの外観斜視図であり、(c)はワークホルダの吸着面にワークが設置された状態を示す斜視図である。 (a)は図1(a)におけるA方向矢視図であり、(b)及び(c)はそれぞれメインローラ及びサブローラの環状溝とワイヤの位置関係を示した断面図である。 (a)は図3(c)におけるB部の拡大図であり、(b)は図3(a)においてサブローラを上昇させてワイヤに接触させた状態を示す図であり、(c)は同図(b)におけるサブローラの環状溝とワイヤの位置関係を示した断面図である。 サブローラの環状溝の形状を説明するための図である。 (a)は図4(b)においてワークホルダを下降させてワークをワイヤに接触させた状態を示す図であり、(b)は同図(a)においてワークホルダに保持されたワークがワイヤによって加工される状態を拡大して示した図であり、(c)は同図(a)に示したサブローラの環状溝とワイヤの位置関係を示した断面図である。 (a)はワイヤ群にサブローラを接触させずにワークの溝加工を行った場合のワイヤの状態を模式的に示した図であり、(b)は同図(a)に示したワークの断面図である。 (a)はワイヤ群にサブローラを接触させてワークの溝加工を行った場合のワイヤの状態を模式的に示した図であり、(b)は同図(a)に示したワークの断面図であり、(c)は同図(a)におけるC部の拡大図である。 (a)はストッパの変形例を示した斜視図であり、(b)は同図(a)のストッパを用いてワークの溝加工を行った場合のワイヤの状態を模式的に示した図であり、(c)は同図(b)に示したワークの断面の拡大図である。 (a)は本発明の実施の形態に係るワイヤソーによる溝加工装置の実施例2においてワークホルダの吸着面にワークが設置された状態を示す外観斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ片面に一対のガイド部材が設けられた板状体及びガイドレールの外観斜視図であり、(d)は同図(a)の変形例の外観斜視図である。 (a)及び(b)はそれぞれ従来技術及び実施例2のワイヤソーによる溝加工装置によってワークに形成された溝の断面形状を表した図である。 (a)は本発明の実施の形態に係るワイヤソーによる溝加工装置の実施例3のワークホルダの吸着面にワークが設置された状態を示す外観斜視図であり、(b)は同図(a)の変形例の外観斜視図である。 (a)は図12(a)又は図12(b)に示した円柱体の外観斜視図であり、(b)は同図(a)におけるD−D線矢視断面図であり、(c)は図12(a)又は図12(b)に示したガイド部材の外観斜視図である。 従来技術に係るマルチワイヤソーの要部を模式的に示した斜視図である。
本発明のワイヤソーによる溝加工装置とその方法について、図1乃至図13を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明では、メインローラとサブローラの各回転軸が水平に設置されている状態、すなわち、ワイヤソーによる溝加工装置が実際に使用される状態を想定して、「上下方向」や「下面」などの表現を用いている。
図1(a)はワイヤソーによる溝加工装置1の要部を模式的に示した斜視図であり、図1(b)及び図1(c)はメインローラ2とサブローラ3が各回転中心を含む平面でそれぞれ切断された状態を示している。また、図2(a)及び図2(b)はそれぞれワークホルダ4とスペーサ5の外観斜視図であり、図2(c)はワークホルダ4の吸着面4cにスペーサ5とストッパ6とワーク56が設置された状態を示している。
なお、図2(a)及び図2(b)では、図が煩雑になるのを避けるため、吸着孔4bや貫通孔5aについて、その一部のみを示している。さらに、先の図14に示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図1(a)に示すように、本発明のワイヤソーによる溝加工装置1は、図14を用いて説明したマルチワイヤソー50において、溝付きローラ53,53の代わりに、互いに所定の間隔をあけて平行に設置される一対のメインローラ2,2を備えるとともに、ワークホルダ55の代わりに、ワーク56を保持した状態でねじ送り機構やモータなどからなる駆動機構(図示せず)によって駆動されて上下方向へ移動するワークホルダ4を備えている。
さらに、ワイヤソーによる溝加工装置1は、互いに所定の間隔をあけて平行に設置され、ねじ送り機構やモータなどからなる駆動機構(図示せず)によって駆動されて上下方向へ移動する一対のサブローラ3,3を備えている。
メインローラ2,2とサブローラ3,3は、支持手段(図示せず)によって、水平に設置された回転軸(図示せず)を中心としてそれぞれ回転可能に支持されている。
メインローラ2の外周面2aには、図1(b)に示すように、ワイヤ51を1回だけ巻回できる大きさの環状溝2bが、メインローラ2の回転軸に環の中心軸が一致するように所定のピッチで複数個所に形成されている。そして、ワイヤ51は、その一部が環状溝2bの内部に配置された状態で、メインローラ2,2に対し、軸方向の一端から他端にかけて交互に往復するように螺旋状に巻き付けられている。このように、ワイヤ51は、環状溝2bの内部を走行可能に配置されることで、隣りの他のワイヤ51との間隔(ピッチ)が一定に保たれている。
サブローラ3,3は、メインローラ2,2の間にワイヤ51が何度も架け渡されることによって形成される一対のワイヤ群57a,57bに上下を挟まれた形でメインローラ2,2の間に設置されている。また、ワークホルダ4は、下降した場合に、ワーク56の表面がワイヤ群57aに当接するようにメインローラ2,2の上方に設置されている。
サブローラ3の外周面3aには、図1(c)に示すように1本分のワイヤ51を内部に配置可能な大きさを有する複数本の環状溝3bが、サブローラ3の回転軸に環の中心軸が一致するようにメインローラ2の環状溝2bと同じピッチで形成されるとともに、環状溝3bが形成されていない箇所に、3本分のワイヤ51を内部に配置可能な大きさを有する環状溝3cが、サブローラ3の回転軸に環の中心軸が一致するように形成されている。そして、サブローラ3,3は、外周面3aに形成された複数本の環状溝3bがメインローラ2,2の上側に形成されたワイヤ群57aを構成する複数本のワイヤ51に対し、それぞれの直下に位置するように設置されている。
ワークホルダ4は、図2(a)に示すように平面視矩形平板状をなすバキュームチャックであり、その側面の一つには、真空ポンプ(図示せず)を接続するための吸引口4aが設けられており、吸着面4cには、無数の微細な吸着孔4bが設けられている。また、ワークホルダ4の内部には、吸引口4aと吸着孔4bを繋ぐ配管(図示せず)が形成されている。すなわち、ワークホルダ4は、吸着孔4bを塞ぐように吸着面4cに設置されたワーク56が吸引口4aに接続された真空ポンプ(図示せず)によって吸着される構造となっている。
このように、ワイヤソーによる溝加工装置1では、ワークホルダ4に対するワーク56の着脱が容易であることから、ワーク56に溝を加工する作業を効率よく行うことができる。
スペーサ5は、図2(b)に示すように平面視矩形状をなし、無数の微細な貫通孔5aを有する多孔質セラミックやポリエチレンで形成されたシートである。この場合、ワークホルダ4の吸着面4cにスペーサ5を介してワーク56が設置されていても、ワークホルダ4によるワーク56の吸着機能がスペーサ5によって阻害されることがない。そして、ワークホルダ4の吸着面4cがワイヤ51によって疵が付かないように保護するというスペーサ5の機能により、ワイヤソーによる溝加工装置1では、ワークホルダ4が故障し難いという効果が発揮される。
また、ワークホルダ4の吸着面4cには、図2(c)に示すようにスペーサ5を介してワーク56が設置されるとともに、略直方体をなし、炭化ケイ素などのファインセラミックスやサファイアで形成されたブロック材からなる一対のストッパ6,6がワーク56を間に挟むようにしてワイヤ51の走行方向の前方と後方にそれぞれ設置されている(後段における図3(a)を参照)。なお、ストッパ6は、スペーサ5とワーク56を合わせた厚さよりも薄くなるように形成されている。
図3(a)は図1(a)におけるA方向矢視図であり、図3(b)及び図3(c)はそれぞれメインローラ2とサブローラ3をそれらの回転中心を含む平面で切断した場合の断面図であり、メインローラ2の環状溝2b及びサブローラ3の環状溝3b,3cとワイヤ51の位置関係を示している。
また、図4(a)は図3(c)におけるB部の拡大図であり、図4(b)は図3(a)においてサブローラ3を上昇させてワイヤ51に接触させた状態を示す図であり、図4(c)は図4(b)においてサブローラ3をその回転中心を含む平面で切断した場合の断面図であり、サブローラ3の環状溝3b,3cとワイヤ51の位置関係を示している。さらに、図5はサブローラ3の環状溝3cの溝深さhを説明するための図である。
図6(a)は図4(b)においてワークホルダ4を下降させてワーク56をワイヤ51に接触させた状態を示しており、図6(b)は図6(a)においてワークホルダ4に保持されたワーク56がワイヤ51によって加工される状態を拡大して示している。また、図6(c)はサブローラ3をその回転中心を含む平面で切断した場合の断面図であり、図6(a)に示したサブローラ3の環状溝3b,3cとワイヤ51の位置関係を示している。
なお、図1及び図2並びに図14に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、図3(a)、図4(b)及び図6(a)では、図14に示した構成要素のうち、リールボビン52a,52bと加工液噴射ノズル54について、それらの図示を省略している。さらに、図3(b)及び図3(c)並びに図4(a)及び図4(c)並びに図6(c)では、ワイヤ51の符号を一部のみに付している。そして、図6(c)では、サブローラ3の環状溝3cの配置された3本のワイヤ51が、ワーク56やストッパ6によって環状溝3cの底に押し込まれる前の状態を破線で示している。
図3(a)乃至図3(c)に示すように、側面視してサブローラ3,3がメインローラ2,2よりも下方にある場合、ワイヤ51は、メインローラ2,2の環状溝2b,2bの内部に配置されているが、サブローラ3,3の環状溝3b,3cについては、その内部に配置される代わりにその上方に配置された状態となっている。
なお、サブローラ3の環状溝3cは、図4(a)に示すように断面がV字形をなしており、両隣の環状溝3b,3bに対するピッチが等しく、かつ、溝幅wが、隣り合う2本のワイヤ51,51の中心間の距離pの2倍よりも広くなるように形成されている。また、V字の角度αは60〜90度であり、ワイヤ51の直径をrとすると、溝深さhは以下の式(1)で表される(図5参照)。
Figure 0006719637
前述したように、サブローラ3に設けられた複数本の環状溝3bは、ワイヤ群57aを構成する複数本のワイヤ51の直下に配置されている。そのため、サブローラ3,3をメインローラ2,2よりも上方に移動させると、図4(b)に示すように、ワイヤ群57aはサブローラ3,3によって持ち上げられた状態になり、サブローラ3,3の環状溝3b,3bの内部にワイヤ51が1本ずつ配置されるとともに、環状溝3cの内部に3本のワイヤ51が配置される(図4(c)参照)。
なお、サブローラ3の環状溝3cの内部に配置されるワイヤ51の数は3本に限らず、4本以上あるいは2本でも良い。例えば、隣り合う2本のワイヤ51,51の中心間の距離pと環状溝3cの溝幅wの間に以下の式(2)で表されるような関係が成り立つ場合、図4(b)に示すようにワイヤ群57aがサブローラ3,3によって持ち上げられることで、環状溝3cの内部にはn本のワイヤ51が配置されることになる。
Figure 0006719637
サブローラ3の環状溝3cの内部に配置された3本のワイヤ51がまとまった状態になると、曲げに対する剛性が高くなる。その結果、撓み難くなり、ワーク56を加工する際に発生する切り屑も排出され易くなる。これにより、ワーク56に対する切削能力が向上する。
既に述べたように、ワークホルダ4の吸着面4cには、スペーサ5とワーク56を合わせた厚さよりも薄い一対のストッパ6,6がスペーサ5とワーク56を間に挟むようにしてワイヤ51の走行方向の前方と後方にそれぞれ設置されている(図2(c)及び図4(b)を参照)。そして、炭化ケイ素などのファインセラミックスやサファイアで形成されたブロック材からなるストッパ6は、ワイヤ51による加工が難しいため、ワークホルダ4を下降させて、ワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、ワーク56がストッパ6,6よりも突出している部分だけがワイヤ51によって加工される。これに対し、まとまった状態の3本のワイヤ51は1本のワイヤ51よりも切削能力が高いため、1本のワイヤ51では加工が困難なストッパ6についても、まとまった状態の3本のワイヤ51を用いれば、加工することができる。
図4(b)に示した状態から、ワークホルダ4を下降させて、ワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、図6(a)又は図6(b)に示すように、サブローラ3の環状溝3bに配置された1本のワイヤ51によって、ワーク56がストッパ6,6よりも突出している部分に溝が形成されるとともに、この溝よりもさらに深い溝がサブローラ3の環状溝3cに配置された3本のワイヤ51によってワーク56に対して形成される。このとき、環状溝3cに配置された3本のワイヤ51は、ワーク56やストッパ6によって環状溝3cの底に押し込まれることにより、図6(c)に示すようにまとまった状態となっている。
つぎに、ワイヤソーによる溝加工装置1を用いてワーク56に溝を加工する方法について図7及び図8を参照しながら具体的に説明する。図7(a)はワイヤ群57aにサブローラ3,3を接触させずにワーク56の溝加工を行った場合のワイヤ51の状態を模式的に示した図であり、図7(b)は図7(a)に示したワーク56をワイヤ51の走行方向に直交する平面で切断した状態を示している。また、図8(a)はワイヤ群57aにサブローラ3,3を接触させてワーク56の溝加工を行った場合のワイヤ51の状態を模式的に示した図であり、図8(b)は図8(a)に示したワーク56をワイヤ51の走行方向に直交する平面で切断した状態を示しており、図8(c)は図8(a)におけるC部の拡大図である。
なお、図7(a)と図8(a)はワークホルダ4の吸着面4cが上を向いた状態を示している。また、図が煩雑になるのを避けるため、ワイヤ群57aを構成する複数本のワイヤ51のうち、図7では3本のみを表示し、図8では5本のみを示している。ただし、図7と図8ではワイヤ51のピッチが異なっている。
さらに、図1乃至図6に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
1本のワイヤ51では加工が困難な部材によってストッパ6,6を形成し、図6(a)又は図6(b)に示したようにワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、ストッパ6,6は1本のワイヤ51によって加工されず、ワーク56がストッパ6,6よりも突出している部分だけが1本のワイヤ51によって加工される。このとき、スペーサ5がストッパ6よりも薄いと、図7(a)及び図7(b)に示すように、ワーク56には、1本のワイヤ51によって3つの溝56aが所定のピッチで同時に形成される。
このように、ストッパ6,6は、1本のワイヤ51によってワーク56に形成される溝56aの深さを規制するという作用を有するため、ワイヤソーによる溝加工装置1では、ワーク56に対して均一な深さの溝56aを高精度に形成することができる。
既に述べたように、まとまった状態の3本のワイヤ51は、1本のワイヤ51よりも切削能力が高い。したがって、まとまった状態の3本のワイヤ51では加工できるが、1本のワイヤ51では加工が困難な部材によってストッパ6,6を形成し、図6(a)又は図6(b)に示したようにワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させると、まとまった状態の3本のワイヤ51によってストッパ6に形成される溝の深さだけ、1本のワイヤ51によって形成される溝よりも深い溝がワーク56に形成される。そして、この2種類の溝の深さの差は、ストッパ6,6の材質によって異なる。したがって、ワイヤソーによる溝加工装置1によれば、ストッパ6,6の材質を適宜選択することで、上述の2種類の溝の深さの差を調節することが可能である。
そこで、まとまった状態の3本のワイヤ51によってストッパ6に形成される溝の深さが、ストッパ6とスペーサ5の厚さの差に等しくなるように、ストッパ6,6の部材を選定し、図6(a)又は図6(b)に示したようにワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、図8(a)及び図8(b)に示すように、ワーク56には、1本のワイヤ51によって2つの溝56aが所定のピッチで同時に形成されるとともに、まとまった状態の3本のワイヤ51(図8(c)参照)によって、ワーク56の幅方向の中央部が切断される。
このように、本発明のワイヤソーによる溝加工方法によれば、ワーク56に溝56aを加工する工程と、ワーク56を切断する工程が同時に行われるため、1つのワーク56に対して、溝の加工と切断という2つの処理を短時間で行うことができる。
ここで、ワイヤソーによる溝加工装置1の変形例について図9を用いて説明する。図9(a)はストッパ6の変形例に係るストッパ7の外観斜視図であり、図9(b)はストッパ7を用いてワーク56の溝加工を行った場合のワイヤ51の状態を示した模式図であり、図9(c)は図9(b)に示したワーク56の断面の拡大図である。なお、図1乃至図8に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)に示すように、ストッパ7は、ストッパ6(図2(c)参照)に対して、厚さ方向(ワークホルダ4に設置された状態では鉛直方向)に所定の深さを有する直線状の溝7aがその内部に1本のワイヤ51を配置可能に形成されていることを特徴とする。
既に図2(c)及び図4(b)を用いて説明したようにワークホルダ4の吸着面4cに対し、スペーサ5とワーク56を合わせた厚さよりも薄い一対のストッパ6,6がスペーサ5とワーク56を間に挟むようにしてワイヤ51の走行方向の前方と後方にそれぞれ設置された状態でワークホルダ4を下降させて、ワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、ストッパ6,6は1本のワイヤ51では加工が困難な部材によって形成されているため、スペーサ5がストッパ6よりも薄いと、図7(a)及び図7(b)に示すように、ワーク56には、1本のワイヤ51によって3つの溝56aが所定のピッチで同時に形成される。
これに対し、ストッパ6の代わりにストッパ7を用いることとし、ワイヤ群57aを構成するワイヤ51の直上にそれぞれの溝7aが位置するように、一対のストッパ7,7をワークホルダ4の吸着面4cに設置した状態でワークホルダ4を下降させて、ワーク56の表面を走行中のワイヤ群57aに接触させた場合、ストッパ7の溝7aの内部に配置されたワイヤ51は、溝7aの底部に接触するまで、その移動を制限されないが、それ以外のワイヤ51はストッパ7の外面に接触した段階で、その移動を制限される。そのため、ストッパ7の溝7aの内部に配置されたワイヤ51によって、他のワイヤ51がワーク56に形成する溝よりもさらに深い溝がワーク56に形成される。
したがって、予めストッパ7の溝7aを、その内部に配置されたワイヤ51がワーク56を切断するのに十分な深さに形成しておけば、ストッパ7の溝7aの外部に配置されたワイヤ51によって、ワーク56に2つの溝56aが所定のピッチで同時に形成されるとともに、ストッパ7の溝7aの内部に配置されたワイヤ51によってワーク56が切断されるという作用が発揮される(図9(b)及び図9(c)参照)。
このように、ワイヤソーによる溝加工装置1において、ストッパ6,6の代わりにストッパ7,7を用いると、ワーク56に溝56aを加工する工程と、ワーク56を切断する工程が同時に行われるため、1つのワーク56に対して、溝の加工と切断という2つの処理を短時間で行うことができる。
なお、ストッパ7の溝7aは、その内部に2本以上のワイヤ51を配置可能に形成された構造であっても良い。例えば、ワイヤソーによる溝加工装置1において、ストッパ7の溝7aがその内部に3本のワイヤ51を配置可能に形成されており、それぞれの溝7aがサブローラ3の環状溝3cの直上に位置するように一対のストッパ7,7がワークホルダ4の吸着面4cに設置されている場合、サブローラ3において、環状溝3bの内部に配置された1本のワイヤ51によってワーク56に形成される溝の深さと、環状溝3cの内部に配置された3本のワイヤ51によってワーク56に形成される溝の深さの差が一対のストッパ6,6を用いる場合よりも大きくなる。これにより、上述の2種類の溝の深さの差を調節できる範囲が広くなる。
ワイヤソーによる溝加工装置1において、ワーク56に加工される溝56aの深さが浅い場合、ワイヤ51がストッパ6の表面で自転するように捻じれることによってワーク56に対して横方向(ワイヤ51の走行方向に直交する方向)へ移動する結果、溝56aの形状が悪化したり、隣り合う2つの溝56a,56aの境界となる柱部分に割れや欠けが発生したりするおそれがある。これに対し、ワイヤソーによる溝加工装置1において、ストッパ6,6の代わりにストッパ7,7を用いると、ワイヤ51がストッパ7の溝7aにより、ワーク51の横方向へ移動しないように保持されるため、上述の柱部分に割れや欠けが発生し難い。したがって、ワーク56に対して、溝56aの加工や切断を安定した状態で短時間に行うことができる。
また、本実施例では、サブローラ3に環状溝3b,3cが形成されているが、本発明のワイヤソーによる溝加工装置は、このような構造に限定されるものではない。例えば、本発明のワイヤソーによる溝加工装置は、サブローラ3,3を備える代わりに、環状溝2bに加えて、3本分のワイヤ51を内部に配置可能な大きさを有する環状溝がメインローラ2、2のそれぞれの外周面2aに形成された構造であっても良い。この場合、サブローラ3,3を上下方向に移動させることにより、ワーク56に対して、溝56aの形成と切断が同時に行われる状態と、溝56aの形成のみが行われる状態を簡単に切り換えることができるという本実施例で説明したワイヤソーによる溝加工装置1における効果は発揮されないものの、溝56aの形成と切断を同時に行うことができるという効果については、上述のワイヤソーによる溝加工装置1の場合と同様に発揮される。そして、このような構造のワイヤソーによる溝加工装置においてもストッパ6の代わりにストッパ7を用いても良い。この場合にも上述の2種類の溝の深さの差を調節できる範囲が広くなるという効果が同様に発揮される。
また、本実施例では、メインローラ2の環状溝2bやサブローラ3の環状溝3b,3cの断面形状をV字形としているが、これに限らず、U字形とすることもできる。
さらに、本実施例では、ワイヤソーによる溝加工装置1を、一対のメインローラ2,2の上方に配置されたワークホルダ4が下降した場合にワイヤ群57aに当接するとともに、一対のサブローラ3,3が上昇した場合にワイヤ群57aに当接する構造としているが、一対のメインローラ2,2の下方に配置されたワークホルダ4が上昇した場合にワイヤ群57bに当接するとともに、一対のサブローラ3,3が下降した場合にワイヤ群57bに当接する構造とすることもできる。このような構造であっても、本実施例で説明したワイヤソーによる溝加工装置1における作用及び効果は同様に発揮される。
図10(a)は実施例2のワイヤソーによる溝加工装置においてワークホルダ4の吸着面4cにワーク56が設置された状態を示す外観斜視図であり、図10(b)及び図10(c)はそれぞれ片面に一対のガイド部材10,10が設けられた板状体9及びガイドレール8の外観斜視図であり、図10(d)は図10(a)の変形例の外観斜視図である。
なお、図10(a)及び図10(d)は図2(c)に対応するものである。すなわち、図10(a)及び図10(d)はワークホルダ4の吸着面4cが上を向いた状態を示している。また、図が煩雑になるのを避けるため、ワイヤ群57aを構成する複数本のワイヤ51のうち、図10(a)では1本のワイヤ51のみを表示している。ただし、図1乃至図9及び図14を用いて既に説明した構成要素については、同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
図10(a)乃至図10(c)に示すように、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置は、図2(c)を用いて説明したワイヤソーによる溝加工装置1において一対の板状体9,9と一対のガイド部材10,10と4本のガイドレール8を備えている。
ワイヤ51の走行方向と直交し、かつ、ワークホルダ4を間に挟むようにしてワイヤ51の進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の板状体9,9には、一対のローラ2,2(例えば、図3(a)参照)に近い方の端面から鉛直方向へ所定の深さを有する複数の直線状のスリット9aがワイヤ51を内部に配置可能に等ピッチで形成されている。
一対のガイド部材10,10は、互いに平行をなすように板状体9の片面に設けられている。長細い四角筒体の側面の一つにスリットを設けるようにしてガイド溝8aが形成されたガイドレール8は、長手方向がワークホルダ4と直交するようにその四隅の近傍にそれぞれ設置されている。また、ガイド溝8aの内部には、ガイドレール8の長手方向に対して摺動可能にガイド部材10が設置されている。すなわち、ガイドレール8は、ガイド部材10の移動方向を制限して板状体9をワークホルダ4と直交する方向へ案内する機能を有している。
さらに、ガイドレール8には、その長手方向に沿って板状体9を移動させるための駆動機構(図示せず)が設置されている。すなわち、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置は、一対の板状体9,9が駆動機構によって駆動されてガイドレール8に沿って移動可能な構造を備えたことを特徴としている。
図11(a)及び図11(b)はそれぞれ従来技術(特許文献1に開示された発明に係る加工方法)及び実施例2のワイヤソーによる溝加工装置によってワーク56に形成された溝56aの断面形状を表している。
既に述べたように、特許文献1に開示された加工方法では、切断開始時においてワイヤ51を低速で走行させるとともに、冷却液や加工液を供給しないドライ加工を行っている間は、ワーク56に対して均一なピッチの溝56aが形成されるものの、加工効率を上げるために、ドライ加工を止めると、冷却液や加工液の部分的な液切れに伴う表面張力の作用によりワイヤ同士がくっついてしまう結果、溝56aのピッチが不均一になる。したがって、特許文献1に開示された発明をワーク56の溝加工に適用した場合、図11(a)に示すように、溝56aが浅い部分ではピッチが略均一になるが、溝56aが深くなるにつれてピッチが不均一になる。
これに対し、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置では、ワーク56を加工している間中、ワイヤ51が板状体9のスリット9aの内部に配置されていることから、冷却液や加工液の部分的な液切れが起こったとしても表面張力の作用によってワイヤ同士がくっついてしまうことがない。すなわち、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置においては、板状体9がワイヤ51のピッチを一定に保つという作用を有する。したがって、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置を用いてワーク56の溝加工を行った場合、図11(b)に示すように、均一なピッチの深い溝56aをワーク56に形成することができる。
また、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置においては、ストッパ6がワイヤ51に接触することで、ワーク56に対してワイヤ51によってそれ以上深く溝56aが形成されることを防ぐという作用を有する。したがって、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置によれば、ワーク56に対して所望の深さの溝56aを正確に形成することができる。
板状体9のスリット9aの内部に配置されたワイヤ51がワーク56との接触によって撓むことにより、スリット9aの外に出てしまうと、スリット9aの端縁にワイヤ51が接触することで、当該部分は欠けてしまうおそれがある。しかしながら、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置は、駆動機構に駆動された板状体9がガイドレール8に沿って鉛直方向へ移動する構造であるため、ワーク56の加工中にワイヤ51が板状体9のスリット9aの外に出てしまわないようにワイヤ51の撓み量に応じて板状体9を鉛直方向へ移動させることにより、ワイヤ51がスリット11aの内部に保持されるという作用を有する。この場合、スリット9aの外に出てしまったワイヤ51がスリット9aの端縁に接触して、当該部分が欠けてしまうという事態は起こらない。このように、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置によれば、板状体9のスリット9aが破損し難いため、保守費用の節約を図ることができる。
板状体9のスリット9aを深くすれば、ワーク56の加工中にワイヤ51が撓んでスリット9aの外に出ることはなくなるが、従来技術では板状体9に深いスリット9aを形成することは困難である。ただし、浅いスリット9aであればドライ加工によって形成することができる。そこで、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置では、ドライ加工により均一なピッチの浅いスリット9aを板状体9に形成し、この板状体9をワイヤ51の撓み量に応じて鉛直方向へ移動させる構造としているのである。
また、メインローラ2の環状溝2bのピッチが狭くなると、環状溝2b,2bの境界となる柱部分について上端の平面部の幅が狭くなり過ぎないように環状溝2bを浅く形成する必要があり、その結果、ワイヤ51は全体が環状溝2bの内部に収まらず、その一部が環状溝2bからはみ出した状態になることがある。この場合、ワイヤ51の走行中に切削屑などの異物が環状溝2bに入り込むと、ワイヤ51が飛んで隣の環状溝2bに移り易くなるため、ワイヤ51を一定のピッチに維持することが困難になる。
これに対し、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置によれば、ワーク56の加工中に切削屑等が環状溝2bの内部に入り込んだとしても、板状体9がワイヤ51のピッチを一定に保つように作用するため、ワーク56に対して狭いピッチの溝56aを均一に加工することが可能である。
なお、実施例2のワイヤソーによる溝加工装置は、図10(a)に示した構造に限定されるものではない。例えば、ワーク56に所望の深さの溝56aが形成された時点で鉛直方向へのワークホルダ4の移動を止めるようにすれば、図10(d)に示すようにストッパ6,6の設置を省略することができる。
また、板状体9に異なる深さのスリット9aが形成された構造とすることもできる。この場合、ワーク56に対して溝加工と切断を同時に行うことができるというメリットがある。
図12(a)は実施例3のワイヤソーによる溝加工装置においてワークホルダ4の吸着面4cにワーク56が設置された状態を示す外観斜視図であり、図12(b)は図12(a)の変形例の外観斜視図である。図13(a)は図12(a)又は図12(b)に示した円柱体11の外観斜視図であり、図13(b)は図13(a)におけるD−D線矢視断面図であり、図13(c)は図12(a)又は図12(b)に示したガイド部材12の外観斜視図である。
なお、図12(a)及び図12(b)は図2(c)に対応するものである。すなわち、図12(a)及び図12(b)はワークホルダ4の吸着面4cが上を向いた状態を示している。また、図が煩雑になるのを避けるため、ワイヤ群57aを構成する複数本のワイヤ51のうち、図12(a)では1本のワイヤ51のみを表示している。ただし、図1乃至図10及び図14を用いて既に説明した構成要素については、同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
図12(a)に示すように、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置は、図10(a)を用いて説明した実施例2のワイヤソーによる溝加工装置において、一対の板状体9,9と一対のガイド部材10,10と4本のガイド部材8に代えて、一対の円柱体11,11と一対のガイド部材12,12と4本のガイドレール13,13を備えている。
ワイヤ51の走行方向と直交し、かつ、ワークホルダ4を間に挟むようにしてワイヤ51の進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の円柱体11,11は、図13(a)及び図13(b)に示すように、両端に軸体11b,11bが設けられるとともに、ワイヤ51を1回だけ巻き付け可能な複数の環状溝11aが円柱軸に対して環の中心軸を一致させた状態で外周面に等ピッチで形成されている。
長細い四角筒体の側面の一つにスリットを設けるようにしてガイド溝13aが形成されたガイドレール13は、長手方向がワークホルダ4と直交するようにその四隅の近傍にそれぞれ設置されている。
図13(c)に示すように、ガイド部材12は、軸体11bを回転自在に保持するための軸孔12aを有するとともに、ガイドレール13の長手方向に対して摺動可能にガイド溝13aの内部に設置されるスライド部12bを有している。すなわち、ガイドレール13は、ガイド部材12の移動方向を制限して円柱体11をワークホルダ4と直交する方向へ案内する機能を有している。
さらに、ガイドレール13には、その長手方向に沿って円柱体11を移動させるための駆動機構(図示せず)が設置されている。すなわち、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置は、一対の円柱体11,11が駆動機構によって駆動されてガイドレール13に沿って移動可能な構造を備えたことを特徴としている。
実施例3のワイヤソーによる溝加工装置では、ワーク56を加工している間中、ワイヤ51が円柱体11の環状溝11aの内部に配置される構造となっているため、円柱体11がワイヤ51のピッチを一定に保つという作用を有する。したがって、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置をワーク56の溝加工に適用することによれば、均一なピッチの深い溝56aをワーク56に形成することができる。
また、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置は、駆動機構に駆動された円柱体11がガイドレール13に沿って鉛直方向へ移動する構造であるため、ワーク56の加工中にワイヤ51が円柱体11の環状溝11aの外に出てしまわないようにワイヤ51の撓み量に応じて円柱体11を鉛直方向へ移動させることができる。これにより、環状溝11aの外に出てしまったワイヤ51が環状溝11aの端縁に接触することで、当該部分が欠けてしまうという事態を防ぐことができる。
さらに、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置では、ワイヤ51の走行に伴って円柱体11が回転することにより、環状溝11aの内面とワイヤ51の間に生じる摩擦力が低減されるため、環状溝11aが磨耗し難いという作用を有する。
このように、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置では、円柱体11の環状溝11aが破損したり、磨耗したりし難いため、保守費用の節約を図ることができる。
加えて、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置によれば、ワーク56の加工中に切削屑等が環状溝2bの内部に入り込んだとしても、円柱体11がワイヤ51のピッチを一定に保つように作用するため、ワーク56に対して狭いピッチの溝56aを均一に加工することができる。
なお、実施例3のワイヤソーによる溝加工装置は、図12(a)に示した構造に限定されるものではない。例えば、ワーク56に所望の深さの溝56aが形成された時点で鉛直方向へのワークホルダ4の移動を止めるようにすれば、図12(b)に示すようにストッパ6,6の設置を省略することができる。
また、円柱体11に異なる深さの環状溝11aが形成された構造とすることができる。この場合、ワーク56に対して溝加工と切断を同時に行うことができるというメリットがある。
請求項1乃至請求項4に記載された発明は、半導体ウェハや放熱板あるいはシートなどのような薄板状のワークに対して均一なピッチで複数の深い溝を形成する必要がある場合に特に有用である。
1…ワイヤソーによる溝加工装置 2…メインローラ 2a…外周面 2b…環状溝 3…サブローラ 3a…外周面 3b,3c…環状溝 4…ワークホルダ 4a…吸引口 4b…吸着孔 4c…吸着面 5…スペーサ 5a…貫通孔 6,7…ストッパ 7a…溝 8…ガイドレール 8a…ガイド溝 9…板状体 9a…スリット 10…ガイド部材 11…円柱体 11a…環状溝 11b…軸体 12…ガイド部材 12a…軸孔 12b…スライド部 13…ガイドレール 13a…ガイド溝 50…マルチワイヤソー 51…ワイヤ 52a,52b…リールボビン 53…溝付きローラ 53a…外周面 54…加工液噴射ノズル 55…ワークホルダ 56…ワーク 56a…溝 57a,57b…ワイヤ群

Claims (4)

  1. 水平に設置された各回転軸を中心として回転可能に、互いに所定の間隔を空けて平行に設置された一対のローラと、
    一対の前記ローラに対し、軸方向の一端から他端にかけて交互に往復するように螺旋状に巻き付けられたワイヤと、
    ワークを保持可能に形成された水平面を有するワークホルダと、
    前記水平面に前記ワークが保持された前記ワークホルダを上下方向へ移動させる第1の駆動機構と、
    前記ワイヤの走行方向と直交し、かつ、前記ワークホルダを間に挟むようにして前記ワイヤの進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の板状体と、
    この板状体の片面に設けられて互いに平行をなす一対の第1のガイド部材と、
    この第1のガイド部材の移動方向を制限して前記板状体を前記ワークホルダと直交する方向へ案内する第1のガイドレールと、
    この第1のガイドレールに沿って前記板状体を移動させる第2の駆動機構と、を備え、
    一対の前記ローラの外周面には、前記ワイヤが1回だけ巻き付けられる第1の環状溝が前記回転軸に環の中心軸が一致するように所定のピッチで複数個所に形成され、
    前記ワークホルダは、一対の前記ローラの間に前記ワイヤが複数回掛け渡された一対のワイヤ群の一方に対し、上下方向へ移動した場合に前記ワークが当接するように一対の前記ローラの上方又は下方に設置されており、
    前記板状体は、
    一対の前記ローラに近い方の端面から鉛直方向へ直線状のスリットが内部に前記ワイヤを配置可能に等ピッチで形成されていることを特徴とするワイヤソーによる溝加工装置。
  2. 前記板状体、一対の前記第1のガイド部材、前記第1のガイドレール及び前記第2の駆動機構に代えて、
    両端に軸体が設けられるとともに、前記ワイヤの走行方向と直交し、かつ、前記ワークホルダを間に挟むようにして前記ワイヤの進行方向の前方と後方にそれぞれ設置された一対の円柱体と、
    前記軸体を介して前記円柱体を円柱軸の周りにそれぞれ回転自在に支持する一対の第2のガイド部材と、
    この第2のガイド部材の移動方向を制限して前記円柱体を前記ワークホルダと直交する方向へ案内する第2のガイドレールと、
    この第2のガイドレールに沿って前記円柱体を移動させる第3の駆動機構と、を備え、
    前記円柱体は、
    前記ワイヤを1回だけ巻き付け可能な第2の環状溝が前記円柱軸に対して環の中心軸を一致させた状態で外周面に等ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤソーによる溝加工装置。
  3. 前記ワークよりも薄いブロック材からなり、前記ワークホルダの前記水平面に設置される一対のストッパを備え、
    一対の前記ストッパは、前記ワイヤによって切削され難い部材によって形成され、前記ワークを間に挟むようにして前記ワイヤの走行方向の前方と後方にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイヤソーによる溝加工装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤソーによる溝加工装置を用いて、前記ワークの表面に溝を形成することを特徴とするワイヤソーによる溝加工方法。
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