JP5386354B2 - アフィニティークロマトグラフィーを使用するタンパク質精製におけるアルギニン洗浄 - Google Patents

アフィニティークロマトグラフィーを使用するタンパク質精製におけるアルギニン洗浄 Download PDF

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Description

関連する出願への相互参照
本願は、2006年9月8日に出願された米国特許出願第60/843,084号に対して米国特許法のもとに優先権の利益を主張する。米国特許出願第60/843,084号は、その全体が参照として本明細書中に援用される。
本出願は、タンパク質の精製に関する。特に、本出願は、媒体と結合したタンパク質を、媒体を通してアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む少なくとも一つの洗浄溶液を通過させ、精製されたタンパク質を収集することにより精製する方法に関する。
組み換えタンパク質技術の到来により、目的とするタンパク質を、該タンパク質が発現するように操作された真核または原核宿主細胞の培養株を用いて産生することができる。所望の組み換えタンパク質を薬学的応用に供するためには、適正レベルのタンパク質を宿主細胞タンパク質、タンパク質変異体、および培地からの化合物のような不純物から確実に回収できることが一般的に条件となる。
従来のタンパク質精製方法は、目的とするタンパク質をサイズ、電荷、溶解度、および疎水性の違いに基づいて不純物から分離するように設計されている。かかる方法は、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、固定化金属アフィニティークロマトグラフィー、およびハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーのようなクロマトグラフィー法を含む。これらの方法は、目的とするタンパク質または不純物のいずれかが選択的に付着するように設計することが可能な分離媒体をしばしば用いる。結合‐溶離(bind‐elute)モードでは、所望のタンパク質が分離媒体に選択的に結合し、異なる溶剤により該媒体から特異的に溶離される。素通り(flow−though)モードでは、不純物が特異的に分離媒体に結合するのに対して、目的とするタンパク質は結合せず、従って「素通り」した所望のタンパク質を回収することが可能となる。
抗体のようなタンパク質を精製するための現行手法は、二つまたはそれ以上のクロマトグラフィー処理を含む。例えば、タンパク質精製のプロトコールにおける第1処理として、目的とするタンパク質と固定化されたキャプチャー試薬との間の特異的な相互作用を利用するアフィニティークロマトグラフィー処理を含むことができる。Fc領域を含む抗体のようなタンパク質のアフィニティーキャプチャーには、Protein A吸着剤が特に役立つ。しかし、Protein Aクロマトグラフィーをタンパク質精製に利用するためには、多くの欠点がある。いくつかの事例では、Protein Aキャプチャー試薬の漏洩は溶離したタンパク質産生物の汚染をもたらし、一方で他の事例では、アフィニティーキャプチャーにおいてタンパク質の凝集体のようなタンパク質変異体は目的とするタンパク質から分離されない。加えて、さまざまなレベルの濁度および/または沈殿物が、pH中和後のProtein A溶出プールに形成されることがある。このような濁度および/または沈殿物は、中和されたProtein A溶出プールにおいて著しい産生物の損失を招く可能性がある。従って、産生物の損失を低減し、かつ溶出プールにおける産生物の純度を向上させる精製方法が必要とされている。
本発明は、一部分において、産生物が結合した媒体を通して添加流体を通過させること、それに続いて該媒体を通してアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む少なくとも一つの洗浄溶液を通過させること、および溶離液を用いて産生物を収集することにより、抗体のような産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体から産生物を単離する方法に関する。
一様態においては、産生物を単離する方法が提供される。本方法は、産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体を提供すること、該添加流体を該産生物と結合するのに適した条件下において該産生物と結合することができる媒体と接触させること、それにより結合された媒体を得ることを含む。本方法は、該結合された媒体をアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させること、それにより洗浄された媒体を得ることをさらに含む。本方法は、該産生物を溶離するのに適した条件下において、該洗浄された媒体を溶離液と接触させることをさらに含む。該産生物を含む溶出液は、次に収集されてもよい。該産生物は、治療上の使用のためにさらに精製および/または製剤されてもよい。
本様態のいくつかの実施形態において、産生物はタンパク質、例えば治療用タンパク質である。ある実施形態では、産生物は抗体である。特定の実施形態では、抗体は、次の通り、増殖分化因子‐8(GDF‐8:Growth and Differentiation Factor−8)、インターロイキン13(IL‐13)、インターロイキン22(IL‐22)、アミロイドβ、終末糖化産物に対するレセプター(RAGE:Receptor for Advanced Glycation End Product)、および5T4、のうちの一つに対して或いは向けて産生される。いくつかの実施形態では、産生物は抗原結合性フラグメントである。いくつかの実施形態において、産生物は融合タンパク質である。特定の実施形態では、産生物はIg融合タンパク質である。ある実施形態では、産生物はFcタンパク質、免疫複合体、サイトカイン、インターロイキン、ホルモン、または治療用酵素である。
本様態のいくつかの実施形態において、媒体はマトリックス、樹脂、またはクロマトグラフィーカラムである。特定の実施形態では、媒体はProtein Aクロマトグラフィーカラム、例えば組み換えProtein Aカラム、またはProtein Gクロマトグラフィーカラム、例えば組み換えProtein Gカラムである。
本様態のいくつかの実施形態において、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.1Mから約2.0Mである。ある実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.1Mから約0.9Mである。一実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約1Mである。ある他の実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約1.1Mから約2.0Mである。さらに他の実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.5Mから約1.0Mである。さらに他の実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.5Mより大きく、約2.0Mより小さい。また別の実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.5Mより大きく、約1.0Mより小さい。特定の実施形態では、アルギニン誘導体は、アセチルアルギニン、アグマチン、アルギニン酸、N−α‐ブチロイル‐L‐アルギニン、またはN−α‐ピバロイルアルギニンである。
本様態のいくつかの実施形態において、洗浄溶液のpHは約4.5から約8.0である。ある実施形態では、洗浄溶液のpHは約4.5より大きく、約8.0より小さい。いくつかの実施形態において、洗浄溶液のpHは約7.5である。
本様態のいくつかの実施形態において、溶離液は、塩化ナトリウム、アルギニンまたはアルギニン誘導体、グリシン、HEPES、および酢酸のうちの一つを含む。ある実施形態では、溶離バッファは約2.0から約4.0のpHを有する。特定の実施形態では、溶離バッファは約3.0のpHを有する。
本様態のある実施形態では、不純物の一つまたはそれ以上は、宿主細胞タンパク質、核酸、産生物の変異体、エンドトキシン、Protein A、Protein G、ウイルスまたはそのフラグメント、細胞培地からの成分、または産生物の変異体、例えば、ジスルフィド以下で結合した産生物、低分子量の産生物、高分子量の産生物、切り詰められた産生物および/またはミスフォールドされた産生物である。少なくとも一つの不純物が産生物に結合したいくつかの実施形態では、一つまたはそれ以上の洗浄溶液が結合された媒体を通して結合された媒体に接触し、それにより産生物に結合した少なくとも一つの不純物が除去される。
本様態のある実施形態では、溶出液は単離された産生物を備え、該単離された産生物の純度は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法と比較して向上する。いくつかの実施形態では、溶出液は単離された産生物を備え、該産生物の少なくとも一つの不純物に対する比率は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して増加する。ある実施形態では、溶出液は産生物を備え、該産生物の宿主細胞タンパク質に対する比率は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法と比較して増加する。さらなる実施形態では、溶出液は産生物を備え、該産生物の宿主細胞タンパク質に対する比率は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して増加する。
本様態のまた別の実施形態では、溶出液の濁度は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法と比較して低減される。いくつかの実施形態では、溶出液の濁度は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して低減される。
また別の様態において、抗体を単離する方法が提供される。本方法は、抗体および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体を提供すること、および該添加流体をProtein A媒体またはProtein G媒体と接触させることであって、該媒体は該抗体と結合するのに適した条件下において該抗体と結合することができ、それにより結合された媒体が結果として生じることを含む。本方法は、結合された媒体を一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させることであって、少なくとも一つの洗浄溶液は、0.5Mより高く約1.0Mより低い濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を備え、それにより洗浄された媒体を提供することをさらに含む。本方法は、抗体を溶離するのに適した条件下において洗浄された媒体を溶離液と接触させること、および該抗体を含む溶出液を収集することをさらに含む。本方法を実施した結果においては、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンも用いない類似の方法で回収される溶出液と比較して、溶出液における抗体の宿主細胞タンパク質に対する比率は増加し、溶出液は低減された濁度を有する。
本様態のいくつかの実施形態において、洗浄溶液のpHは約5.0より大きく、約8.0より小さい。
また別の様態では、産生物を含む溶出液における濁度を低減する方法が提供される。本方法は、産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体を提供すること、該添加流体を溶媒と接触させることであって、該媒体は該産生物と結合するのに適した条件下において該産生物と結合することができ、それにより結合された媒体を提供することを含む。本方法は、該結合された媒体を一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させることであって、少なくとも一つの洗浄溶液はアルギニンまたはアルギニン誘導体を備え、それにより洗浄された媒体を提供することをさらに含む。本方法は、該産生物を溶離するのに適した条件下において、該洗浄された媒体を溶離液と接触させ、それにより産生物を含む溶出液を生成すること、および該溶出液のpHを中和させることをさらに含む。本方法は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して、濁度が低減された溶出液を提供する。
本様態のいくつかの実施形態において、中和された溶出液のpHは、約6.5および約8.2の間にある。ある実施形態では、洗浄溶液は、濃度が約0.5Mより高く約1.0Mより低いアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む。いくつかの実施形態において、洗浄溶液のpHは約5.0より高く、約8.0より低い。本様態のいくつかの実施形態において、本方法は、上流側の陰イオン性吸着ろ過を備えない。ある実施形態では、溶出液における産生物は、治療上の使用のためにさらに精製および/または製剤される。
また別の様態では、産生物を含む溶出液における濁度および不純物を低減するための方法が提供される。本方法は、産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体を提供すること、該添加流体を媒体と接触させることであって、該媒体は該産生物と結合するのに適した条件下において該産生物と結合することができ、それにより結合された媒体を提供することを含む。本方法は、該結合された媒体を一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させることであって、少なくとも一つの洗浄溶液はアルギニンまたはアルギニン誘導体を備え、それにより洗浄された媒体を提供することをさらに含む。本方法は、産生物を溶離するのに適した条件下において、該洗浄された媒体を溶離液と接触させ、それにより該産生物を含む溶出液を生成すること、および該を中和させることをさらに含む。本方法は、洗浄溶液中にいかなる検出可能なアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して、溶出液における産生物の少なくとも一つの不純物に対する比率は増加し、低減された濁度を有する溶出液を提供する。
本様態のいくつかの実施形態において、中和された溶出液のpHは約6.5および約8.2の間にある。ある実施形態では、洗浄溶液は、0.5Mより高く、1.0Mより低い濃度のアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む。いくつかの実施形態において、洗浄溶液のpHは5.0より高く、約8.0Mより低い。本様態のいくつかの実施形態において、本方法は、上流側の陰イオン性吸着ろ過を備えない。ある実施形態では、溶出液における産生物は、治療用の使用のためにさらに精製および/または製剤される。本発明は、本明細書に添付される請求項に列挙されるように、様々な方法および製品にも関わる。
別に定義しない限り、本明細書に用いるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する分野の当業者により一般的に理解されるのと同じ意味をもつ。本発明を実施または試験するためにここに記載されるのと同様または等価な方法および材料を用いることができるが、適切な方法および材料は以下に記載する通りである。本明細書に挙げるすべての出版物、特許出願、特許、および他の参考文献は、その全体が参照によりここに組み込まれる。加えて、これらの材料、方法、および例は、単に説明のためであり限定する意図はもたない。
本発明の他の特徴および利益は、詳細な説明、図面から、さらに請求項から明らかであろう。
Protein Aカラムステップ後におけるGDF‐8 mAb‐1の回収率(%)、濁度、HCP(“host cell proteins”)およびLRV(“log removal value”)を評価した実験の結果を示す棒グラフである。 Protein Aカラムステップ後におけるGDF‐8 mAb‐2の回収率(%)、濁度、HCPおよびLRVを評価した実験の結果を示す棒グラフである。 Protein Aカラムステップ後におけるIL‐13 mAb‐1の回収率(%)、濁度、HCPおよびLRVを評価した実験の結果を示す棒グラフである。 Protein Aカラムステップ後におけるIL‐22 mAbの回収率(%)、濁度、HCPおよびLRVを評価した実験の結果を示す棒グラフである。 Protein Aカラムステップ後におけるRAGE mAbの回収率(%)、濁度、HCPおよびLRVを評価した実験の結果を示す棒グラフである。 Protein Aカラムステップ後における濁度IL‐13 mAb‐2を評価した実験の結果を示す棒グラフである。
本発明は、アルギニン洗浄またはアルギニン誘導体による洗浄を含む手順を用いて、一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体から産生物を精製および回収するための方法を提供する。本発明は、治療および/または診断を目的としたタンパク質を大量に調整するために適用することができる。
A.定義
本発明をより容易に理解するために、本明細書で用いるいくつかの用語を定義する。付加的な定義は、詳細な説明の至るところに示される。
用語「産生物」は、ヒトまたは自然過程により産生される分子に適用される。「産生物」は、限定なしに、タンパク質、例えば、Fc含有タンパク質を含むIg融合タンパク質を含めて、治療用タンパク質を含むことができる。他のタンパク質は、免疫複合体、サイトカイン、インターロイキン、ホルモン、治療用酵素、ウイルス、治療用血清、毒素、抗毒素、ワクチン、血液成分または誘導体、ないし任意の類似の産生物を含む。タンパク質は、分泌タンパク質であってもよい。タンパク質は、たとえば、抗体、抗体の抗原結合フラグメント、可溶性レセプター、レセプター融合タンパク質、サイトカイン、増殖因子、酵素、または凝固因子であってもよい。本明細書では、用語「産生物」および「目的とするタンパク質」は置換可能に用いられる。
ここで用いる用語「タンパク質」は、ユニットとして機能することができる一つまたはそれ以上のポリペプチドに適用される。ここで用いる用語「ポリペプチド」は、ペプチド結合を介して連結されたアミノ酸の連鎖に適用される。
治療用タンパク質は、たとえば、分泌タンパク質であってもよい。治療用タンパク質は、抗体、抗体の抗原結合フラグメント、可溶性レセプター、レセプター融合タンパク質、サイトカイン、増殖因子、酵素、または凝固因子であってもよく、それらのいくつかは以下により詳細に記載される。タンパク質の上記リストは、事実上単に例を示すもので、限定的な列挙を意図したものではない。当業者は、本発明に従って任意のタンパクを用いてもよいことを理解し、かつ必要に応じて産生すべき特定のタンパク質を選択することができるであろう。ここで用いる用語「馴化培地」は、目的とする所望の組み換えポリぺプチド(類)を分泌することができる宿主細胞に対して暴露された細胞培地から、遠心分離および/または精密ろ過のような分離法により、細胞および細胞残屑を除去してつくり出された上清に適用される。馴化培地は、例えば、分泌された組み換えポリペプチド、または目的とする産生物、選択された栄養源(例えば、ビタミン、アミノ酸、補因子、およびミネラル);付加的な増殖因子および/またはインスリンを含む補給剤、および付加的な外生的、または宿主細胞タンパク質および不純物を含むことができる。馴化培地という用語は、浄化された馴化培地、ろ過された馴化培地、および馴化された細胞培地を含む。
用語「添加流体」は、単離されるべき産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む液体に適用される。添加流体は、以下に記載される発明の操作条件下において媒体と接触する(例えば、媒体に通す)。
用語「不純物」は、添加流体のような溶液中に存在する任意の外的または望ましくない分子に適用される。不純物は、精製される目的タンパク質の試料中に同様に存在する、DNA、RNA、または精製される目的タンパク質以外のタンパク質のような生物学的巨大分子であってもよい。不純物は、例えば、凝集したタンパク質、ミスフォールドしたタンパク質、ジスルフィド以下で結合したタンパク質、高分子量種、低分子量種およびフラグメント、並びに脱アミド化種のような、望ましくないタンパク質変異体;精製されるタンパク質を分泌する宿主細胞からの他のタンパク質、宿主細胞のDNA、細胞培地からの成分、先行する精製処理の間に試料中ににじみ出るアフィニティークロマトグラフィー用吸収剤の一部の分子、例えば、Protein A;エンドトキシン;核酸;ウイルス、または前述したいずれかのフラグメントを含む。
用語「媒体」は、巨大分子の分離プロセスにおいて単離されるべき産生物との間にリガンド‐生体巨大分子相互作用が働くアフィニティーマトリックスまたは樹脂に適用される。媒体は、限定なしに、Protein AクロマトグラフィーカラムまたはProtein Gクロマトグラフィーカラムとすることができる。
用語「結合された媒体」は、単離されるべき産生物が結合し、さらに一つまたはそれ以上の不純物も結合した媒体に適用される。結合された媒体は、産生物と結合するのに適した条件下において、媒体に添加流体を通過させることによりつくり出すことができる。
用語「洗浄された媒体」は、一つまたはそれ以上の洗浄溶液により洗浄された、結合された媒体に適用され、少なくとも一つの洗浄溶液は、アルギニンまたはアルギニン誘導体を含む。洗浄された媒体は、結合された媒体を一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させることによりつくり出すことができ、少なくとも一つの洗浄溶液は、アルギニンまたはアルギニン誘導体を含む。洗浄された媒体において、単離されるべき産生物の純度は、結合された媒体における添加流体と比較して一般的に向上する(すなわち、産生物の一つまたはそれ以上の不純物に対する比率は増加する)。
用語「結合‐溶離モード」は、添加流体に含まれる少なくとも一つの産生物が媒体(例えば、クロマトグラフィー樹脂)と結合する、産生物の調整技術に適用される。
用語「抗体」は、任意の免疫グロブリンまたはそのフラグメントに適用され、抗原結合部位を含む任意のポリペプチドを包含する。本用語は、多クローン性、単クローン性、単一特異性、多特異性、非特異性、ヒト化、ヒト、一本鎖、キメラ、合成、組み換え、ハイブリッド、変異、移植、およびin vitro生成された抗体を含むが、これらには限定されない。抗体フラグメントは、Fab、F(ab’)、Fv、scFv、Fd、dAbを含み、これらは抗原結合機能を維持することができる。通常は、かかるフラグメントは抗原を結合させるドメインを含む。
用語「IL‐13」は、IL‐13の完全長で未処理の前駆体型、並びに翻訳後切断から生じる成熟型を含む、インターロイキン13に適用される。インターロイキン13(IL‐13)は、Tリンパ球およびマスト細胞により分泌される、以前に特性解析されたサイトカインである(McKenzie et al.(1993)Proc.Natl.Acad.ScL USA 90:3735‐39; Bost et al.(1996) Immunology 87:663‐41)。本用語は、修飾された配列を含めて、成熟型IL‐13に関係する少なくともいくつかの生物学的活性を保持するIL‐13の任意のフラグメントおよび変異体にも適用される。用語「IL‐13」は、ヒトIL‐13、並びに脊椎動物種に由来する他のIL‐13を含む。いくつかの継続中の出願、例えば米国特許出願公開第2006/0063228A号および第2006/0073148号は、ここに記載される方法で用いることができるヒトおよびサルのIL‐13、IL‐13ペプチド、それらを産生するベクターおよび宿主細胞を開示している。これらのすべての刊行物の内容は、その全体が参照によりここに組み込まれる。
IL‐13は、IL‐4といくつかの生物学的活性を共有する。例えば、IL‐4またはIL‐13は、B細胞においてIgEのアイソタイプスイッチを引き起こすことができる(Tomkinson et al.(2001)J.Immunol.166:5792‐5800)。加えて、ぜんそく患者において細胞表面のCD23および血清のCD23(sCD23)のレベルが増加することが報告されている(Sanchez‐Guererro et al.(1994)Allergy 49:587−92; DiLorenzo et al.(1999)Allergy Asthma Proc.20:119−25)。加えて、IL‐4またはIL‐13のいずれも、MHCクラスIIおよび低親和性IgEレセプター(CD23)がB細胞および単球上で発現するのを亢進することができ、結果として抗原提示の増加およびマクロファージ機能の調節がもたらされる(Tomkinson et al.上記参照)。これらの観測結果は、IL‐13が気道内好酸球増多症および気道過敏性(AHR:airway hyperresponsiveness)の発症に重要な役割を果たすことを示唆する(Tomkinson et al.上記参照;Wills‐Karp et al.(1998)Science 282:2258‐61)。従って、IL‐13の抑制は、呼吸器疾患、例えば、喘息;慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease);気道炎症、好酸球増多症、線維症および過剰粘液産生を含む他の病気、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症;アトピー性疾患、例えば、アトピー性皮膚炎、じんま疹、湿疹、アレルギー性鼻炎;皮膚(例えば、アトピー性皮膚炎)、胃腸器官(例えば、潰瘍性大腸炎および/またはクローン病のような炎症性腸疾患(IBD:inflammatory bowel diseases))、肝臓(例えば、肝硬変、肝細胞ガン)の炎症性および/または自己免疫状態;強皮症;白血病、膠芽腫、およびリンパ腫、例えば、ホジキンリンパ腫のような腫瘍またはガン(例えば、軟部または充実性腫瘍);(例えば、HTLV‐Iからの)ウイルス感染;他器官の線維症、例えば、肝臓の線維症、(例えば、B型および/またはC型肝炎ウイルスによって引き起こされる線維症)を含むが、それらには限定されない、いくつかの炎症および/またはアレルギー状態の病状を改善するのに役立つ可能性がある。
用語「GDF‐8」は、増殖分化因子‐8および、構造的または機能的にGDF‐8と関連する因子、例えば、BMP‐11およびTGF‐8スーパーファミリーに属する他の因子に適用される。本用語は、GDF‐8の完全長で未処理の前駆体型、並びに翻訳後切断から生じる成熟およびポリペプチド型に適用される。本用語は、修飾された配列を含めて、成熟型GDF‐8に係る少なくともいくつかの生物学的活性を保持するGDF‐8の任意のフラグメントおよび変異体にも適用される。ヒトGDF‐8、並びに(マウス、ヒヒ、ウシ、およびニワトリを含む)他の脊椎動物種のGDF‐8のアミノ酸配列が、例えば、米国特許出願公開第2004‐0142382号、米国特許出願公開第2002‐0157125号、およびMcPherron et al.(1997)Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.,94:12457−12461に開示されており、これらのすべての内容は、その全体が参照によりここに組み込まれる。GDF‐8に対する中和抗体の例は、例えば、米国特許出願公開第2004‐0142382号に開示されており、筋組織または骨密度の増加が望ましい状態を治療または阻止するために用いることができる。例となる疾患および障害は、(デュシェーヌ型筋ジストロフィーを含む)筋ジストロフィー;筋萎縮性側索硬化症;筋萎縮;器官萎縮;虚弱;手根管足根管等症候群;うっ血性閉塞性肺疾患;筋肉減少症;悪液質;および他の筋肉消耗症候群;脂肪組織疾患(例えば、肥満)、2型糖尿病、耐糖能異常;メタボリック・シンドローム(例えば、syndrome X);やけどまたは窒素インバランスのようなトラウマにより誘発されるインスリン抵抗性;および骨変性疾患(例えば、変形性関節症および骨粗しょう症)を含む。
GDF‐8は、ミオスタチンとしても知られる分泌タンパク質であり、構造的に関連する増殖因子のトランスフォーミング増殖因子β(TGF‐β:transforming growth factor‐beta)スーパーファミリーに属し、これらのすべてが生理学的に重要な増殖調整および形態形成特性を有する(Kingsley et al(1994)Genes Dev.,8:133‐146);Hoodless et al.(1998)Curr.Topics Microbiol. Immunol,228:235‐272)。TGF‐βと同様に、ヒトGDF‐8は375アミノ酸残基の前駆タンパク質として合成される。前駆GDF‐8タンパク質はホモ二量体を形成する。プロセシングの間にアミノ末端プロペプチドがArg‐266で切断される。“latency‐associated peptide(潜在性関連ペプチド)”(LAP)として知られる切断されたプロペプチドは、ホモ二量体に非共有結合的に結合した状態に留まり、それにより複合体は不活化される(Miyazono et al(1988)J.Biol.Chem.263:6407‐6415;Wakefield et al.(1988)J.Biol.Chem.263:7646‐7654;Brown et al(1990)Growth Factors,3:35‐43;およびThies et al.(2001)Growth Factors,18:251‐259)。成熟型GDF‐8のプロペプチドとの複合体は、一般に“small latent complex(潜在型小複合体)”と呼ばれる(Gentry et al(1990)Biochemistry,29:6851‐6857;Oexynck et al(1995)Nature,316:701‐705;およびMassague(1990)Ann.Rev.Cell Biol,12:597‐641)。他のタンパク質も成熟型GDF‐8に結合し、その生物学的活性を阻害することが知られている。かかる阻害タンパク質は、フォリスタチンおよびフォリスタチン関連タンパク質を含む(Gamer ea al.(1999)Dev.Biol,208:222‐232)。
用語「RAGE」は、終末糖化産物に対するレセプターに適用される。RAGEは、免疫グロブリンのスーパーファミリーにおけるマルチリガンドの細胞表面メンバーである。RAGEは、細胞外領域、単一膜貫通領域および細胞質部から構成される。レセプターの細胞外領域は、一つのV字型免疫グロブリン領域とそれに続くC字型免疫グロブリン領域からなる。RAGEは可溶型でも存在する(sRAGE)。RAGEは、サイトカインの分泌、細胞酸化ストレスの増加、神経突起の伸長および細胞の移動を含む様々な細胞応答をもたらすいくつかの異なる分類の内因性タンパク質と結合する、パターン認識レセプターである。RAGEのリガンドには、長期にわたる高血糖状態で形成される終末糖化産物(AGE:advanced glycation end products)が含まれる。AGEに加えて、RAGEについて知られるリガンドには、S100/calgranulin(例えば、S100A12、S100B、S100A8‐A9)、血清アミロイド(SAA)(小線維型)、βアミロイドタンパク質(Aβ)、およびhigh mobility group box‐1染色体タンパク質1(HMGB1、amphoterinとしても知られる)を含む、アミロイド沈着および炎症反応を促進するメディエーターの特徴を示すβシート小線維を有するタンパク質が含まれる。RAGEは、例えば、内皮および平滑筋細胞、マクロファージおよびリンパ球、並びに肺、心臓、腎臓、骨格筋、および脳を含む多くの異なる組織における、多くの細胞タイプにより発現される。発現は、リウマチ性関節炎および糖尿病性腎症のような慢性炎症状態で増加する。その生理学的機能は明らかでないが、RAGEは炎症反応に関与し、筋芽細胞分化および神経発生を含む、多様な発生過程で役割を果たす可能性がある。多くの重要なヒト疾患は、RAGEに対するリガンドの産生増加およびRAGEそのものの産生増加に関連づけられる。それらの疾患は、例えば、リウマチ、乾癬性関節炎および腸疾患、ガン、糖尿病および糖尿病性腎症、アミロイドーシス、心血管疾患および敗血症を含めて、多くの慢性炎症性疾患を含む。例えば、RAGEに対するリガンドの一つであるHMGB‐1は、マウスの敗血症の二つのモデルにおいて、致死性後期メディエーターであることが示されており、RAGEとHMGB‐1のようなリガンド間の相互作用は、敗血症および他の炎症性疾患の発症に重要な役割を果たすと信じられている。
用語「Aβ」は、脳内のアミロイド斑の主成分に適用される。Aβペプチドは、アミロイド前駆タンパク質(APP:amyloid precursor protein)と命名された、より大きい膜貫通型糖タンパク質の39〜43アミノ酸残基からなる4kDaの内部フラグメントである。Aβには、APPが異なるセクレターゼ酵素によりタンパク質分解処理される結果として、主として短い40アミノ酸残基長の形態および長い42〜43アミノ酸残基長の形態が見られる。APPの疎水性の膜透過領域の部分がAβのカルボキシル末端に見られ、Aβが特に長い形態の場合に斑に凝集する能力は、このことで説明できるかもしれない。脳におけるアミロイド斑の蓄積は、最終的に神経細胞死をもたらす。このタイプの神経機能障害に関わる身体症状がアルツハイマー病(AD)を特徴づける。脳内のアミロイド斑の蓄積は、ダウン症候群および他の認知障害にも関係する。
APPタンパク質内のいくつかの変異がADの存在と関連付けられてきた(例えば、Goate et al.,Nature 349:704,1991(バリン717からイソロイシン);Chartier Harlan et al.Nature 353:844,1991(バリン717からグリシン);Murrell et al.,Science 254:97,1991(バリン717からフェニルアラニン);Mullan et al.,Nature Genet.1:345,1992(リシン595‐メチオニン596からアスパラギン595‐ロイシン596への二重変異)を参照。これらの各々は、その全体が参照によりここに組み込まれる)。かかる変異は、APPのAβへのプロセシングが増加または変化することにより、特に、APPのプロセシングにより長い形態のAβ(すなわち、Aβ‐42およびAβ‐43)が増加することにより、ADを引き起こすと考えられる。プレセニリン遺伝子、PS1およびPS2、のような他の遺伝子の変異が、APPのプロセシングが長い形態のAβを増加させることに間接的に影響を及ぼすと考えられている(Hardy,TINS 20:154,1997.その全体が参照によりここに組み込まれる。)ある実施形態では、抗Aβ抗体が本発明に従って精製される。
ここで用いる用語「IL‐22」は、IL‐22の完全長で未処理の前駆体型、並びに翻訳後切断により生じる成熟型を含む、インターロイキン22に適用される。本用語は、修飾された配列を含めて、成熟型IL‐22に係る少なくともいくつかの生物学的活性を保持するIL‐22の任意のフラグメントおよび変異体にも適用される。用語「IL‐22」は、ヒトIL‐22、並びに他の脊椎動物種を含む。ヒトおよび齧歯類のIL‐22、並びにIL‐22に対する抗体のアミノ酸およびヌクレオチド配列は、例えば、米国特許出願公開第2003‐0157106号、第2005‐015340号、第2005‐0042220号および第2005‐0158760号、並びに米国特許第6939545号に開示されている。これらのすべての出版物の内容は、その全体が参照によりここに組み込むまれる。
インターロイキン22(IL‐22)は、IL‐10に対して配列相同性を示す、以前に特性解析されたクラスIIのサイトカインである。その発現は、IL‐9またはコンカナバリンA(ConA)によりT細胞で亢進される(Dumoutier L.et al.(2000)Proc Natl Acad Sci USA 97(18):10144‐9)。研究によれば、リポ多糖(LPS)の投与に応じてIL‐22 mRNAの発現がin vivoに誘発されること、IL‐22は急性相反応を示すパラメータを変化させること(Dumoutier L.et al.(2000)上記参照;Pittman D.et al.(2001)Genes and Immunity 2:172)、および抗IL‐22中和抗体を用いてIL‐22活性を低めると、マウスのコラーゲン誘導性関節炎(CIA:collagen−induced arthritis)モデルにおける炎症性症状が改善することが示されている。それ故に、IL‐22抑制因子、例えば、抗IL‐22中和抗体およびそのフラグメントを、例えば、自己免疫疾患(例えば、リウマチ性関節炎のような関節疾患);呼吸器疾患(例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD));例えば、皮膚(例えば、乾癬)、心臓血管系(例えば、アテローム性動脈硬化症)、神経系(例えば、アルツハイマー病)、腎臓(例えば、腎炎)、肝臓(例えば、肝炎)および膵臓(例えば、膵炎)を治療することを目的として、生体内に免疫抑制を誘発するために用いることができる。
用語「宿主細胞タンパク質(HCP:host cell protein)」は、細胞培養または発酵の間に宿主細胞がつくり出す非産生物のタンパク質に適用される。従って、いくつかの実施形態において、産生物を含む溶出液には、100万分の100(100ppm)より少ない(例えば、約50ppmより少ない、または約20ppmより少ない)HCPが存在する。HCPの組成は、極めて不均一でありタンパク質産生物および用いる精製手順に依存する。生物学的産生物を治療に供するための任意の販売認可に先立って、ICH(免疫組織化学検査)およびFDA(米国食品医薬品局)のガイドラインに従い、産生物における(HCPのような)混入タンパク質レベルを定量的に測定しなければならない。
用語「カラム流出液」は、添加サイクルの間または添加物が加えられている期間中に、媒体またはカラムから流出する流体に適用される。
B. 発明の詳細な説明
本発明は、結合された媒体をアリギニンまたはアルギニン誘導体で洗浄することを含む手順を用いて、一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体から、産生物を精製および回収するための方法を提供する。好ましい実施形態では、媒体はProtein Aクロマトグラフィーカラムである。
一実施形態において、産生物は、タンパク質、例えば、ペプチド抗体を含む治療用タンパク質である。他の実施形態では、産生物は、分泌タンパク質;融合タンパク質、Fc融合タンパク質を含むレセプター融合タンパク質またはIg融合タンパク質;可溶性レセプター;増殖因子;酵素;凝固因子;Fc含有タンパク質;免疫複合体、サイトカイン、インターロイキン、ホルモン、または治療用酵素である。
本発明のさらなる実施形態において、産生物は、タンパク質、例えば、C2/C3領域を有し、従ってProtein Aクロマトグラフィーによる精製に適した抗体である。用語「C2/C3領域」は、Protein Aと相互作用する、免疫グロブリン分子のFc領域におけるアミノ酸残基に適用される。いくつかの実施形態において、C2/C3領域は、完全C2領域およびそれに続く完全C3領域を含む。他の実施形態では、C2/C3領域は、免疫グロブリンのFc領域を含む。C2/C3領域を含むタンパク質の例には、抗体、イムノアドヘシン、およびC2/C3領域に融合または接合した目的とするタンパク質を含む融合タンパク質が含まれる。
ある実施形態では、添加流体が媒体に添加されたときに少なくとも一つの不純物が媒体および/または産生物に付着し、媒体および/または産生物に付着した不純物を除去するためにアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む少なくとも一つの洗浄溶液が用いられる。
タンパク質は、分泌タンパク質であってもよい。タンパク質は、抗体、抗体の抗原結合フラグメント、可溶性レセプター、レセプター融合タンパク質、サイトカイン、増殖因子、酵素、または凝固因子であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態において、本発明の方法を用いて精製されるタンパク質は、抗体またはその抗原結合フラグメントである。ここで用いるように、用語「抗体」は、少なくとも一つの、典型的には二つの、VHドメインないしその部分、および/または少なくとも一つの、典型的には二つの、VLドメインないしその部分を含むタンパク質を含む。ある実施形態では、抗体は、二つの重い免疫グロブリン鎖および二つの軽い免疫グロブリン鎖からなる四量体であって、重いおよび軽い免疫グロブリン鎖は、例えば、ジスルフィド結合により相互に接続されている。抗体またはその一部分は、限定なしに、齧歯類、霊長類(例えば、ヒトおよびヒト以外の霊長類)、ラクダ科動物、サメを含む任意の起源から得てもよく、並びに、例えば、当業者によく知られた方法により、組み換え産生、例えば、キメラ、ヒト化、および/またはin vitro生成されてもよい。
抗体の用語「抗原結合フラグメント」に包含される結合フラグメントの例は、(i)Fabフラグメント、VL、VH、CLおよびCH1ドメインから構成される一価のフラグメント;(ii)F(ab’)フラグメント、ヒンジ領域でジスルフィド架橋により連結された二つのFabフラグメントを含む二価のフラグメント;(iii)VHおよびCH1ドメインから構成されるFdフラグメント;(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインから構成されるFvフラグメント;(v)VHドメインから構成される、dAbフラグメント;(vi)ラクダまたはラクダ化した可変ドメイン、例えば、VHHドメイン;(vii)単一鎖Fv(scFv);(viii)二重特異性抗体;および(ix)Fc領域に融合した免疫グロブリンの一つまたはそれ以上の抗体結合フラグメント、を含む。さらに、Fvフラグメントの二つのドメイン、VLおよびVH、は別個の遺伝子によりコードされるが、それらは、組み換え法を用いて、VLおよびVH領域の1対が一価分子となった単一分子鎖を形成することを可能にする合成リンカーにより、連結されることができる(単一鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423‐26;Huston et al.(1988) Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 85:5879‐83.を参照)。抗体の用語「抗原結合フラグメント」が、かかる単一鎖の抗体を包含することも意図している。これらの抗体フラグメントは、当業者に知られた従来技術を用いて得られ、これらのフラグメントは完全抗体と同様の仕方で機能が評価される。
いくつかの実施形態において、用語「抗原結合フラグメント」は単一ドメインの抗体を包含する。単一ドメインの抗体は、その相補性決定領域が単一ドメインポリペプチドの一部分である抗体を含んでもよい。例として、重鎖抗体、天然の軽鎖のない抗体、従来の4本鎖抗体から得られる単一ドメイン抗体、抗体から得られる以外の操作された抗体および単一ドメインのスカフォールドを含まれるが、これらには限定されない。単一領域の抗体は、任意の現状技術、または任意の次世代の単一領域の抗体であってもよい。単一ドメインの抗体は、マウス、ヒト、ラクダ、ラマ、ヤギ、ウサギ、ウシおよびサメを含むが、これらには限定されない、任意の種から得ることができる。本発明の一様態によれば、ここで用いるような単一ドメインの抗体は、軽鎖のない重鎖抗体として知られる、自然発生的な単一ドメインの自然抗体である。かかる単一のドメイン抗体は、例えば国際特許出願第WO9404678号に開示されている。明確化のために、天然の軽鎖のない重鎖抗体から得られるこの可変ドメインは、4本鎖の免疫グロブリンの標準的なVHから区別するために、ここではVHHまたはナノ体と称する。かかるVHH分子は、ラクダ科の種、例えば、ラクダ、ラマ、ヒトコブラクダ、アルパカおよびグアナコで採取される抗体から得ることができる。ラクダ科以外の他の種が天然の軽鎖のない重鎖抗体を産生することもあり、かかるVHHも本発明の範囲内である。
抗原結合フラグメントは、例えば、安定性、エフェクター細胞機能または補体結合のうちの一つまたはそれ以上を向上させる部分を、随意的に、さらに含むことができる。例えば、抗原結合フラグメントは、PEG化部分、アルブミン、または重および/または軽鎖の定常領域をさらに含むことができる。
加えて、本発明の方法は、small modular immunopharmaceutical(SMIP(商標))薬(Trubion Pharmaceuticals、シアトル、ワシントン州)を精製するために用いることができる。SMPは、抗原、カウンターレセプターまたは類似物、システイン残基を一つもつかまたはもたないヒンジ領域のポリペプチド、および免疫グロブリンのCH2およびCH3ドメインのような類似構造に対する結合ドメインからなる単一鎖ポリぺプシドである(www.trubion.comも参照)。SMIPとその使用および応用は、例えば、米国特許出願公開第2003/0118592号明細書、第2003/0133939号明細書、第2004/0058445号明細書、第2005/0136049号明細書、第2005/0175614号明細書、第2005/0180970号明細書、第2005/0186216号明細書、第2005/0202012号明細書、第2005/0202023号明細書、第2005/0202028号明細書、第2005/0202534号明細書、および第2005/0238646号明細書、および、関連する特許ファミリーの特許に開示されており、これらのすべては、その全体が参照により本明細書に組み込むまれる。
「二重特異的」または「二重機能」抗体以外は、抗体は、その各々が等価な結合部位を有すると解釈される。「二重特異的」または「二重機能抗体」は、二つの異なる重鎖および/または軽鎖のペア、および二つの異なる結合部位を有する人工的なハイブリッド抗体である。二重特異的抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab’フラグメントの連結を含む様々な方法により産生することができる。例えば、Songsivilai&Lachmann,Clin.Exp.Immunol.79:315‐321(1990);Kostelny et al.,J.Immunol.148,1547‐1553(1992)。
タンパク質が抗体またはそのフラグメントである実施形態において、それは、少なくとも一つ、または二つの完全長の重鎖、および少なくとも一つ、または二つの軽鎖、を含むことができる。代わりに、抗体またはそのフラグメントは、抗原結合フラグメント(例えば、Fab,F(ab’)、Fvまたは単一鎖のFvフラグメント)のみを含むこともできる。抗体またはそのフラグメントは、単クローン性または単一特異的抗体であってもよい。抗体またはそのフラグメントは、ヒト、ヒト化、キメラ、CDR‐移植、またはin vitro生成された抗体であってもよい。さらに他の実施形態では、抗体は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4から選択された、重鎖の定常領域を有してもよい。また別の実施形態では、抗体は、例えば、κまたはλから選択された軽鎖を有してもよい。一実施形態では、定常領域は、抗体の特性を修正するために(例えば、Fcレセプターの結合、抗体のグリコシル化、システイン残基数、エッフェクター細胞機能、または補体機能のうちの一つまたはそれ以上を向上または低減するために)、改変、例えば、変異される。典型的には、抗体またはそのフラグメントは、所定の抗原、例えば、疾患、例えば神経変性、メタボリック、炎症性、自己免疫および/または悪性疾患、に関係する抗原に特異的に結合する。本発明の方法により分離することができる抗体の例は、RAGE、Aβペプチド、インターロイキン13(IL‐13)、インターロイキン22(IL‐22)、5T4、および増殖分化因子8(GDF‐8)に対する抗体を含むが、これらには限定されない。
ここに記載される方法で用いられる抗体は、免疫性を付与した動物の血清、腹水、ハイブリドーマまたは骨髄腫の上清、抗体分子を発現する組み換え細胞株の培養から、または抗体産生細胞の細胞抽出物から得られた馴化培地、を含む多くのソースから調製することができるが、これらには限定されない。本発明の一実施形態において、産生物は、抗体を産生する組み換え細胞株の馴化培地からの抗体である。細胞株間および様々の抗体産生物間でいくらかの変動はあり得るが、本明細書の開示に基づいて、ここに記載される発明を抗体タンパク質および産生細胞株の特定の組み合わせに適応させることは、十分に当業者の範囲内にある。
ある実施形態では、添加流体が媒体に添加されるとき、少なくとも一つの不純物が媒体および/または産生物と結合し、アルギニンまたはアルギニン誘導体を含む少なくとも一つの洗浄溶液が媒体および/または産生物と結合した不純物を除去するために用いられる。本発明の一実施形態では、精製された産生物は、60%より少ない不純物(例えば、宿主細胞タンパク質)を含み、一実施形態では、40%の不純物、一実施形態では、20%の不純物、一実施形態では、10%の不純物、一実施形態では、5%の不純物、一実施形態では、3%より少ない不純物、また別の実施形態では、1%より少ない不純物、を含む。不純物は、凝集したタンパク質、高分子量種、低分子量種、およびフラグメントのような望ましくないタンパク質変異体;精製されるタンパク質を分泌する宿主細胞からの他のタンパク質;宿主細胞のDNA;細胞培地からの成分、先に行う精製処理の間に試料中ににじみ出るアフィニティークロマトグラフィーに用いられる吸収剤の一部である分子、例えば、Protein AおよびProtein G;エンドトキシン;核酸;ウイルス、または前記したものの任意のフラグメント、を含むが、これらには限定されない。
ここに記載される方法で用いられる媒体は、例えば、アフィニティークロマトグラフィーカラム、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラム、固定化金属アフィニティークロマトグラフィーカラム、サイズ排除クロマトグラフィーカラム、透析および膜分離(diafiltration)、限外ろ過、ウイルス除去ろ過、および/またはイオン交換クロマトグラフィーカラム、Protein AクロマトグラフィーカラムまたはProtein Gクロマトグラフィーカラムである。Protein Aクロマトグラフィーカラムは、例えば、PROSEP‐A(商標)(Millipore,英国)、Protein A Sepharose FAST FLOW(商標)(GE Healthcare,ピスカタウェイ,ニュージャージー州)、TOYOPEARL(商標)650M Protein A(TosoHass Co.,フィラデルフィア,ペンシルべニア州)、またはMabSelect(商標)column(GE Healthcare,ピスカタウェイ,ニュージャージー州)であってもよい。
媒体を添加流体と接触させる前に、pH、イオン強度、および温度、並びにある場合には異なる種類の物質の添加のようなパラメータの調整が必要となることがある。従って、これは、媒体を溶液(例えば、pH、イオン強度などを調整するため、または洗浄剤を導入するための緩衝液)で洗浄することにより平衡化を行い、産生物の結合および精製に必要な特性をもたらす随意的な処理である。
本発明の一実施形態では、Protein Aカラムは平衡化され、さらにアルギニンまたはアルギニン誘導体を含む洗浄溶液で洗浄され、それにより産生物を精製するために必要な特性がもたらされる。本発明の一実施形態では、Protein Aカラムは、塩、例えば、約100mMから約150mMのNaPO、約100mMから約150mMの酢酸ナトリウム、および約100mMから約150mMのNaCl、を含む溶液を用いて平衡化することができる。平衡化バッファのpHは約6.0から約8.0の範囲とすることができる。一実施形態では、平衡化バッファのpHは約7.5である。平衡化バッファは、約10mMから約50mMのTrisを含むことができる。また別の実施形態では、平衡化バッファは、約20mMのTrisを含むことができる。媒体(例えば、Protein Aカラム)を添加流体と接触させた後、結合された媒体は洗浄される。本発明によれば、ここに記載される方法で用いられる洗浄溶液は、アルギニンまたはアルギニン誘導体を含む。アルギニン誘導体は、アセチルアルギニン、アグマチン、アルギニン酸、N−α‐ブチロイル‐L‐アルギニン、またはN−α‐ピバロイルアルギニンとすることができるが、これらには限定されない。
洗浄溶液中のアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.1Mおよび約2.0Mの間(例えば、0.1M、0.4M、0.5M、1.0M、1.5M、または2.0M)であり、または約0.5Mおよび約1.0Mの間(例えば、0.5M、0.6M、0.7M、0.8M、0.9M、または1.0M)である。ある実施形態では、洗浄溶液中のアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.1M、0.2M、0.3M、0.4M、0.5M、0.6M、0.7M、0.8M、または0.9Mである。ある実施形態では、洗浄溶液中のアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約1.1M、1.2M、1.3M、1.4M、1.5M、1.6M、1.7M、1.8M、1.9M、または2.0Mである。ある実施形態では、洗浄溶液中のアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.5Mより高く、約2.0Mより低い(例えば、0.55M、0.75M、1.0M、1.25M、1.5M、または1.75M、ないし2.0M)、或いは約0.5Mより高く、約1.0Mより低い(例えば、0.55M、0.75M、または1.0M)。一実施形態では、アルギニンの濃度は、1Mではない。いくつかの実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、1Mより高い。いくつかの実施形態では、洗浄溶液におけるアルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、1Mより低い。さらなる実施形態では、洗浄溶液は、約0.1Mから約0.9Mのアルギニンまたはアルギニン誘導体を含むことができる。ある実施形態では、アルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約0.2Mから約0.8M、約0.3Mから約0.7M、または約0.4Mから約0.6Mとすることができる。さらなる実施形態では、洗浄溶液は、約1.1Mから約3.0M、または約1.1Mから約2.0Mのアルギニンまたはアルギニン誘導体を含んでもよい。ある実施形態では、アルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約1.2Mから約2.8M、約1.3Mから約2.6M、約1.4Mから約2.4M、約1.5Mから約2.2M、約1.6Mから約2.0M、または約1.8Mから約2.0Mである。ある実施形態では、アルギニンまたはアルギニン誘導体の濃度は、約1.2Mから約1.9M、約1.3Mから約1.8M、約1.4Mから約1.7M、または約1.5Mから約1.6Mである。
洗浄溶液のpHは、一般的に約4.5および約8.0の間、例えば、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5および8.0である。同じ場合には、洗浄溶液のpHは、5.0より大きく、約8.0より小さい、例えば、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、7および8.0である。洗浄溶液は、20mMから50mMのTris(例えば、20mM、30mM、40mMまたは50mM)を含むことができる。一実施形態では、結合された媒体は、5カラム容積の洗浄溶液で洗浄され、次に溶離処理が続く。
本発明のある実施形態では、産生物は、洗浄された媒体、例えば、Protein Aカラム、から溶離することができる。産生物をProtein Aカラムから溶離するために、洗浄された媒体を溶離バッファと接触させる。いくつかの実施形態において、溶離バッファは、約15mMから約50mMのNaClを含む。他の実施形態では、溶離バッファは、約50mMから約150mMのアルギニンまたはアルギニン誘導体を含んでもよい。さらなる実施形態では、溶離バッファは、約50mMから約150mMのグリシンを含んでもよい。溶離バッファは、約20mMから約30mMのHEPESを含むこともできる。溶離バッファは、約25mMから約50mMの酢酸を含んでよい。溶離バッファのpHは、約2.0から約4.0の範囲とすることができる。一実施形態では、溶離バッファのpHは、約3.0である。
媒体は、抗体の溶離後に、随意的に清浄化、すなわち、剥離および再生することができる。この手順は、固相の表面上に不純物が蓄積することを最小限にとどめ、および/または産生物が微生物で汚染されるのを防ぐことを目的として充填剤を滅菌するために通常は定期的に行われる。
バッファ成分は、当業者の知識に従って調整することができる。実例となるバッファ組成の範囲は、以下の例に提示される。すべてのバッファまたは処理が必要なわけではないが、しかし説明だけのために提示される。例に示されるような、Protein Aカラムクロマトグラフィーのバッファ条件を効率的に最適化するために、高スループットスクリーニングを利用することができる。
本方法の一実施形態では、溶出液は単離された産生物を含み、単離された産生物の純度は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法と比較して増加する。
また別の実施形態では、溶出液は単離された産生物を含み、産生物の少なくとも一つの不純物に対する比率は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して増加する。
いくつかの事例において、溶出液は産生物を含み、産生物の宿主細胞タンパク質に対する比率は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法と比較して増加する。
溶出液は、産生物を含むことができ、産生物の宿主細胞タンパク質に対する比率は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して増加する。
濁度は、不溶性の産生物、不溶性の不純物、および産生物および不純物からなる不溶性の複合体に関する尺度を提供する。濁度は、細胞内粒子および細胞片が原因となることがある。一般的に、溶出液の濁度がより低いことは、産生物の品質がより望ましいことと関連する。濁度は、当分野で知られた方法を用いて評価することができる。例えば、比濁法(Baker et al.,Trends Biotechnol.2002 April;20(4):149‐56)または光学濃度を用いることができる。光学濃度は、一般的に約320nmから約650nmの範囲の吸光度の測定により評価することができる。
いくつかの事例において、ある溶出液の濁度は、洗浄溶液中に約0.1Mより少ないアルギニンまたはアルギニン誘導体を用いる類似の方法における溶出液の濁度と比較して低減される。ある方法では、ある溶出液の濁度は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して低減される。
ある実施形態では、本発明の方法は、産生物を含む溶出液における濁度の低減をもたらす。他の実施形態では、本方法は、洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンもアルギニン誘導体も用いない類似の方法と比較して、産生物を含む溶出液における濁度の低減、並びに不純物の低減をもたらす。ある実施形態では、本方法は、いかなる付加的な上流側のろ過、例えば、付加的な上流側の陰イオン性吸着ろ過も含まない。
本発明の精製方法は単独で用いることもできるが、他の精製技術と組み合わせて用いてもよい。一実施形態では、例えば、ここに記載される方法を使用する一方で、汚染物質または不純物に関する添加の課題を低減することを目的として添加流体を調製するために、一つまたはそれ以上のプロセスを用いることができる。いくつかの事例には、例えば、溶出液中に存在する汚染物質または不純物を除去することを目的として溶出液を処理するために、一つまたはそれ以上のプロセスが用いられる。
本発明は、ここに記載される方法に従って調製される産生物にも関する。一般的に、本発明に従って単離される産生物は、さらに単離および/または精製され、標準の方法に従って治療上の使用のために製剤されることが典型的には望ましいであろう。タンパク質に関しては、例えば、参照によりここに組み込まれる、Protein Purification Principles and Practice 2nd Edution,Springer‐Verlag,New York,1987;Higgins,S.J. and Hames,B.D.(eds)、およびDeutscher,M.P.,Simon,M.I.,Abelson,J.N.(eds),Guide to Protein Purification:Methods in Enzymology (Methods in Enzymology Series,Vol 182),Academic Press,1997、を参照。当業者は、用いるべき的確な技術が産生物の個性に依存して変わることを認識するであろう。薬理活性を有する本発明の産生物は、医薬の調製に役立てることができる。これらは、患者に投与されてもよく、または、限定なしに、非経口(例えば、静脈)、皮内、皮下、経口、経鼻、気管支、眼、経皮(局所性)、経粘膜、直腸、および膣を含む任意の利用可能な経路により送達するために予め製剤されてもよい。
産生物の医薬組成物は、当分野で知られた方法に従って、投与を意図する経路に適合するように製剤される。例えば、Remington:The Science & Practice of Pharmacy”,19th ed., Williams & Williams,(1995)、および“Physician’s Desk Reference” ,52nd ed.,Medical Economics, Montvale, NJ.(1998).参照。いくつかの実施形態において、産生物は、滅菌水(例えば、SWFI)、緩衝食塩水(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、またはそれらの適切な混合物を用いて製剤される。
ここに記載される方法を用いて回収することができる産生物の非限定的な例は、タンパク質またはペプチド、例えば、抗体、抗体フラグメント、組み換えタンパク質、自然界の分泌タンパク質、分泌するように操作されたタンパク質またはペプチド、細胞で産生される非タンパク質産生物、または前述の産生物の組み合わせを含む。
本発明は、以下の例によりさらに説明される。これらの例は、単に説明目的のために提示される。これらは、決して本発明の範囲または内容を限定すると解釈されるべきではない。
細胞のバクテリアまたは組織により産生される産生物の単離のために役立つ方法を特定するために、単離プロセスの一部としてアフィニティー媒体を用いるプロトコールで実験が行われた。これらの実験において、産生物を結合させるためにMabSelect(商標)Protein Aカラムが用いられた。
(実施例1)
GDF‐8 mAb−1:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
高スループットスクリーニング(HTS:high throughput screening)法を用いて、様々な洗浄溶液の評価を最初に行った。MabSelect(商標)Protein Aカラムに、チャイニーズハムスター卵巣(“CHO”:Chinese Hamster Ovary)細胞培養プロセスからの馴化培地を最初に添加した。MabSelect(商標)樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を、次に評価段階にある試験溶液で洗浄し、その後に低pHバッファで溶離した。各穴からの溶出プールは、ピーク濁度についてA320により、および産生物の回収についてA280により評価した。HTS実験からの結果に基づいて、小規模のカラム・スカウティングランを用いたさらなる試験のために、最も高い回収および最も低い濁度をもたらした試験溶液を選択した。カラム・スカウティングランにおいて、MebSelect Protein Aカラムを10mM Tris、100mM NaCl pH7.5を含むバッファにより平衡化し、GDF‐8 mAb‐1を含むCHO馴化培地を添加した。本カラムを次に5カラム容積(CV)の平衡化バッファでフラッシュし、その後に5CVの評価段階にある試験溶液で洗浄した。結合した産生物は、その後に低pHバッファ中で溶離した。中和後のピーク濁度はA320によりまたは濁度計により測定し、産生物の回収はA280により測定し、さらにHCPレベルはELISAにより測定した。最初の評価に用いたカラムのサイズは、直径が0.5cmまたは1.1cmでベッド高さが8から25cmであった。表1に、実施例1に記載されたすべての実験に関するカラム操作条件をまとめる。
Figure 0005386354
各々のランに対して、MabSelect(商標)Protein Aカラムを5カラム容積の10mM Tris、100mM NaCl、pH 7.5で平衡化し、その後におよそ35mg産生物/mL樹脂まで添加した。次に、カラムを次に1コラム容積の平衡化バッファ、および5カラム容積(CV)の評価段階にある試験洗浄液(表2参照)でフラッシュした。洗浄フェーズの次に10mM Tris、100mM NaCl、pH 7.5の5CVのフラッシュが続いた。結合した産生物は、次に100mM L‐アルギニン、50mM NaCl、pH 3.0でカラムから溶離した。産生物のプールを、その後に2M HEPES、pH8.0でpH 7.5に中和した。カラムを2CVの6M グアニジン HClで剥離した。グアニジンは、16% エタノール(4CV)中に保存する前に、4CVの10mM Tris、100mM NaCl、pH 7.5でカラムから除去した。すべてのカラム操作は室温で行った。
HCPおよびプール濁度のピーク値の低減に関して評価した様々な洗浄溶液を表2にリストする。比較参照用の1M NaCl洗浄溶液を用いたとき、Protein Aの溶出プールに著しい沈澱および産生物の損失が観測された(図1)。加えて、Protein Aカラムステップを通したHCPのクリアランスは、1log10より小さかった。10% イソプロパノール(IPA)、0.5M グアニジン‐HCl(GuHCl)、または2M Tris‐HClのような代替洗浄溶液と比較して、アルギニン洗浄溶液は良好な産生物の回収を維持する一方で、HCPおよび溶出プールの濁度を低減するのにより有効であった(図1)。
Figure 0005386354
(実施例2)
GDF−8 mAb‐2:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
GDF−8 mAb‐2を含むCHO細胞培養プロセスからの馴化培地をMabSelect(商標)Protein Aカラムを用いて小規模に精製した。最初の評価に用いたカラムサイズは、直径が0.5cmまたは1.1cmでベッド高さが8cmから25cmであった。GDF−8 mAb‐2の精製のために用いたProtein Aの操作条件、並びにHCPおよびプール濁度のピーク値の低減について評価するための洗浄溶液は、実施例1で用いたものと同じであった(評価された試験溶液については表2参照)。
比較参照用の1M NaCl洗浄溶液を用いたとき、Protein Aの溶出プールにおいて著しい沈澱および産生物の損失が観測された(図2)。加えて、Protein Aカラムステップを通したHCPのクリアランスは、1log10より小さかった。10% イソプロパノール、0.5M グアニジン‐HCl(GuHCl)、または2M Tris‐HClのような代替洗浄溶液と比較して、アルギニン洗浄液は、>75%の産生物の回収を維持する一方で、HCPを除去し、溶出プールの濁度を低減するのにより有効であった(図2)。

(実施例3)
IL‐13 mAb‐1:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
高スループットスクリーニング(HTS)法を用いて、Protein Aカラムステップを通した濁度およびHCPの低減についていくつかの洗浄溶液の評価を最初に行った。25mLのカラムにMabSelect(商標)樹脂を充填し、樹脂1mL当たりIL‐13 mAb‐1 25mgの最終添加目標までCHO細胞の馴化培地を添加した。樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を次に評価段階にある試験溶液で洗浄し、結合した産生物を50mM グリシン、35mM NaCl、pH 3.0で溶離した。表3に、この検討で評価したすべての洗浄溶液のリストを示す。各穴からの溶出プールは、ピーク濁度についてA320および産生物の回収についてA280により測定した。
Figure 0005386354
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評価段階にある洗浄溶液の有効性を、中和された溶出プールに関するノーマライズされたA320値を比較することにより評価した。5つの試験溶液、アルギニン、CaCl,グアニジン HCl、IPAおよびTrisは、1M NaClの比較参照用洗浄液に比べて、中和後のプール濁度のピーク値を低減するのにより有効であった。小規模カラムのスカウティングランを用いて、アルギニン、CaCl,TrisおよびIPAをさらに試験した。1.1cm(直径)×8cm(ベッド高さ)のカラムをこれらの評価に用いた。単クローン性抗体を含むCHO細胞培養からの馴化培地を、MabSelect(商標)Protein Aカラムを室温で操作して精製した。添加目標は、これらのランに対して30mg/mL樹脂に固定した。スカウティングランに用いた操作条件を表4にまとめる。端的には、MabSelect(商標)Protein Aカラムを平衡化し、IL‐13 mAb‐1を含むCHO細胞の馴化培地を添加した。カラムを次に5カラム容量の高塩濃度バッファで、続いて5カラム容量の評価段階にある洗浄溶液で洗浄した。カラムを次に溶離処理に備えて、一連の低塩濃度溶液で洗浄した。結合した産生物は、次に50mM グリシン、15mM NaCl、pH 3.0で溶離した。中和後のピーク濁度は濁度計により測定し、産生物の回収はA280により測定し、さらにHCPレベルはELISAにより測定した。これらの実験からの結果を図3にまとめる。
Figure 0005386354
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1M NaClの比較参照用洗浄溶液を用いたときの中和後のプールのピーク濁度値は約20NTUであり、実施例1および2で報告された値より著しく低い。アルギニン、CaCl,およびTrisは、1M NaClの比較参照液と比較して、中和後のプールのピーク濁度値を低減するのにより有効であった。しかし、中和後のプールのピーク濁度値を低減するために有効であった3つの洗浄溶液のうちでも、アルギニンは、産生物の回収に影響することなく、HCPを低減するためにより有効であった。0.4M アルギニンによるMabSelect(商標) Protein A処理を通したHCPの低減は、1M NaClの比較参照用洗浄液による対応する値より3.5倍高かった(図3)。

(実施例4)
IL‐22 mAb:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
HTS法を用いて、Protein Aカラムステップを通した濁度およびHCPの低減についていくつかの洗浄溶液の評価を最初に行った。25mLのカラムにMabSelect(商標)樹脂を充填し、樹脂1mL当たりIL‐22 mAb 25mgの最終添加目標までCHO細胞の馴化培地を添加した。樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を次に評価段階にある試験溶液で洗浄し、結合した産生物を低pHバッファで溶離した。溶出プールを次に高pHバッファで中和し、ピーク濁度についてA320によりおよび産生物の回収についてA280により評価した。小規模カラムのスカウティングランを用いてさらに試験するために、HTS実験からの結果に基づいて、最も高い回収および最も低い濁度をもたらした試験溶液を選択した。その条件を表5にまとめる。
Figure 0005386354
各ランに対して、0.5cm(d)×20cm(h)のMabSelect(商標) Protein Aカラムを5カラム容量(CV)の20mM Tris、150mM NaCl、pH7.5で平衡化し、その後におよそ35mg産生物/mL樹脂まで添加した。カラムを次に5CVの試験溶液で洗浄した。洗浄フェーズの次に、5mM Tris、20〜30mM NaCl、pH 7.5の3CVの溶離前フラッシュが続いた。結合した産生物は、次に低pHバッファでカラムから溶離し、試験溶液でpH7.5に中和した。カラムを5CVの50mM NaOH,500mM 硫酸ナトリウムで剥離し、5CVの16%(v/v)エタノール、50mM Tris、pH7.5中に保存した。すべてのカラム操作は室温で行い、これらを表6にまとめる。
Figure 0005386354
図4に示されるように、すべての試験溶液は同程度の産生物の回収をもたらした。ラン2に用いたアルギニン洗浄液およびラン5に用いたTris洗浄液は、HCPを最もよく低減した。しかし、ラン2に用いたアルギニン洗浄液は、ラン5に用いたTris洗浄液に比べてほぼ2倍濁度レベルが低かった。
(実施例5)
RAGE mAb:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
HTS法を用いて、Protein Aカラムステップを通した濁度およびHCPの低減に関するいくつかの洗浄溶液の評価を最初に行った。25mLのカラムにMabSelect(商標)樹脂を充填し、樹脂1mL当たりRAGE mAb 25mgの最終添加目標までCHO細胞の馴化培地を添加した。樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴中に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を次に評価段階にある試験溶液で洗浄し、結合した産生物を低pHバッファで溶離した。溶出プールを次に高pHバッファで中和し、ピーク濁度についてA320によりおよび産生物の回収についてA280により評価した。HTS実験において、試験した過半数の溶液について許容できる回収および濁度が得られた。これらの結果およびこれまでの経験に基づいて、この産生物に対する洗浄条件としてアルギニンを評価して選択した。
5cm(d)×23cm(h)のMabSelect(商標)Protein Aカラムを5カラム容量(CV)の20mM Tris、150mM NaCl、pH7.5で平衡化し、その後に約35mg産生物/mL樹脂まで添加した。カラムを次に5CVの0.5M アルギニン、50mM Tris、pH7.5で洗浄した。洗浄フェーズの次に、39mM NaCl、5mM Tris、pH 7.5の3CVの溶離前フラッシュが続いた。結合した産生物は、次に22mM NaCl、50mM グリシン、pH 3.0で溶離し、2.0M Tris、pH 8.2でpH7.5に中和した。カラムを5CVの50mM NaOH、500mMの硫酸ナトリウムで剥離し、5CVの16%(v/v)エタノール、50mM Tris、pH 7.5中に保存した。すべてのカラム操作は室温で行い、これらを表7にまとめる。
Figure 0005386354
Figure 0005386354
図5に示されるように、アルギニン洗浄液は産生物の許容可能な回収をもたらし、一方でHCP除去および中和後のピーク濁度の低減に所望のレベルが得られた。
(実施例6)
Aβ mAb:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
高スループットスクリーニング(HTS)法を用いて、様々な洗浄溶液の評価を最初に行った。MabSelect Protein Aカラムにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞培養プロセスからの馴化培地を最初に添加した。MabSelect樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を次に評価段階にある試験溶液(表8参照)で洗浄し、その後に低pHバッファにより溶離した。各穴からの溶出プールをピーク濁度についてA320により、および産生物の回収についてA280により評価した。小規模カラムのランを用いたさらなる試験のために、HTS実験からの結果に基づいて、最も高い回収および最も高いHCP除去をもたらした試験溶液を選択した。これらの洗浄溶液はアルギニンおよびCaClであった。
Figure 0005386354
カラムのランでは、これらの評価のために1.6cm(直径)×15cm(ベッド高さ)のカラムを用いた。MabSelect Protein Aカラムを50mM Tris、0.15M NaCl pH7.5を含むバッファで平衡化し、Aβ mAbを含むCHO細胞の馴化培地を40mg/mLまで添加した。カラムを次に2カラム容量(CV)の平衡化バッファでフラッシュし、その後に5CVのアルギニンまたはCaClのいずれかで洗浄した。カラムを次に溶離処理に備えて10mM Tris、10mM NaCl pH7.5カラムを洗浄した。結合した産生物は、その後に50mM グリシン、10mM NaCl pH 3.0で溶離した。中和後のピーク濁度はA320によりまたは濁度計により測定し、産生物の回収はA280により測定し、HCPレベルはELISAにより測定した。表9に、この実施例に記載されたすべての実験に関するカラム操作条件をまとめる。
Figure 0005386354
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表10は、Aβ mAbに関するのための洗浄実験に関する回収およびHCP値の結果を示す。アルギニンおよびCaCl2は、宿主細胞およびプール濁度の最終ピーク値の低減の点で同程度の洗浄溶液であった。洗浄の間に産生物の損失がより少ないことに基づいて、0.5M アルギニンをAβ mAbプロセスのための洗浄溶液として選択した。
(実施例7)
IL‐13 mAb‐2:HCPおよび濁度の低減、並びに産生物の回収に関するProtein A洗浄バッファの比較
高スループットスクリーニング(HTS)法を用いて、Protein Aカラムステップを通した濁度の低減についていくつかの洗浄溶液の評価を最初に行った。25mLのカラムにMabSelect(商標)樹脂を充填し、樹脂1mL当りIL‐13 mAb‐2 50mgの最終添加目標までCHOの馴化培地を添加した。樹脂を次にスラリーにして、樹脂スラリーの100μLを96穴マイクロタイタープレートの各穴に分配した。マイクロタイタープレートの各穴を次に評価段階にある試験溶液で洗浄し、結合した産生物を溶離し、さらに酸性の溶出プールを中和した。
HTSに対して、様々な添加剤の洗浄液、溶離バッファおよび滴定剤を組みあわせにより、および様々な濃度で活用した。HTSで活用した添加剤の洗浄液は、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、Tris、およびアルギニンであった。HTSで活用した溶離バッファは、異なる濃度のNaClとともにグリシン、HEPES、および酢酸であった。HTSで活用した滴定剤は、Tris、HEPESおよびイミダゾールであった。
A320を沈澱の代わり用いて、中和された溶出プールに関する正規化したA320の値と比較することにより、洗浄溶液の有効性を評価した。溶離されたピークのA320示度を低減するのにはアルギニンが最も有効なことが分かった。小規模カラムのスカウティングランを用いたさらなる試験のために、HTS実験からの結果に基づいて、最も高い回収および最も低い濁度をもたらした試験溶液を選択した。これは、塩化カルシウム、アルギニン、および塩化ナトリウム(比較参照用)を小規模カラムの試行における洗浄バッファとして用いるさらなる試験につながる。
IL‐13 mAb‐2を含むCHO培養プロセスからの馴化培地を、MabSelect(商標)Protein Aカラムを室温で操作して小規模に精製した。最初の評価に用いたカラムのサイズは、直径が1.1cmでベッド高さが20cmから25cmであった。添加目標はこれらのランに対して35mg/mL樹脂に固定した。スカウティングランに用いた条件を表11にまとめる。
Figure 0005386354
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Figure 0005386354
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端的には、MabSelect(商標)Protein Aカラムを平衡化し、IL‐13 mAb‐2を含むCHOの馴化培地を添加した。カラムを次に5CVの中塩濃度バッファで、続いて5CVの評価段階にある洗浄溶液で洗浄した。溶離処理に備えて、カラムを次に3CVの低塩濃度溶液で洗浄した。結合した産生物を、次にバッファ種としてグリシンまたは酢酸のいずれかを含むpH3.1の溶液で溶離した。このピークプールを次に3つの異なる滴定剤で独立に中和した。中和後のピーク濁度は濁度計で測定し、産生物の回収はA280により測定し、HCPレベルはELISAにより定量化した。この実験からの結果を図6にまとめる。
試行したすべての濃度および様々な溶離バッファ(表13参照)に関して、アルギニンが、塩化カルシウムまたは塩化ナトリウムと比べて酸性および中和されたプールのピーク濁度を低減するのにより有効であることがわかった。酸性のプールがTris、HEPES、またはイミダゾールの滴定剤で中和されたかどうかを問わず、この所見には一貫性があった(表13参照)。
加えて、アルギニン洗浄液の効果は、中和されたプールの最終的かつ個別のpHには限定されない。7.5〜8.2のpH範囲(例えば、7.5,7.7,7.9,8.0,8.1および8.2)にわたって、中和後のピーク濁度値は、pHが増加するにつれて減少する。しかし、この同じ範囲にわたって、アルギニン洗浄液の採用により、常に塩化カルシウムを用いた場合と比べて低いNTUとなった。
添加した産生物の回収は、試行した各々の添加剤に対して>95%であった。HTSデータは、>1.5Mの塩化カルシウムを用いた洗浄では回収が測定可能なほど減少するであろうことを示唆した。従って、この濃度は試行しなかった。
試験した洗浄液種は、ピークプールにおけるHCP、HMW,およびProtein Aの最終的な濃度に基づいて区別することはできなかった。しかし、1.0M アルギニン洗浄溶液で溶離した洗浄フラクションの分析では、HCPは一貫して有意なレベルを示した。この洗浄フラクションのHCPレベルは約49000ppmであり、一方でピークでは約22000ppmに過ぎなかった。このことはアルギニン洗浄液が選択的にHCPを除去することの証拠である。
本明細書に引用されるすべての参考文献は、個々の出版物または特許ないし特許出願についていかなる目的に対してもその全体が参照により組み込まれることを具体的かつ個別的に示したように、いかなる目的に対してもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる出版物および特許または特許出願が本明細書に含まれる開示と矛盾する範囲内において、本明細書は、任意のかかる矛盾する資料に代わるおよび/または優先することを意図するものである。
本明細書および請求項に用いられる原料、反応条件などの量を示すすべての数は、すべての事例において用語「約」により修正がなされると理解されるべきである。従って、逆が指示されない限り、明細書および添付の請求項に示される数値パラメータは、本発明により獲得が目指される所望の特性に依存して変化してもよい。少なくとも、しかも請求の範囲に均等論を適用することを制限する試みとしてではなく、各々の数値パラメータは、有効数字および通常の四捨五入扱いの観点から解釈されるべきである。
本発明の改良および変更は、当業者には明らかであろうように、その精神および範囲から逸脱することなく為されることができる。本明細書に記載される具体的な実施例は、例示の手段としてのみ提示されるものであり、いかなる意味においても限定的となることは意図していない。本明細書および実施例は単に例を示すものであり、本発明の真の範囲および精神は請求項により示されることを意図するものである。

Claims (15)

  1. 産生物を含む溶出液において濁度と不純物を減少させる方法であって、前記方法は、
    (a)産生物および一つまたはそれ以上の不純物を含む添加流体を提供すること、ここで、前記産生物はFcを含むモノクローナル抗体であり、
    (b)前記添加流体を媒体と接触させることであって、ここで前記媒体はProteinAクロマトグラフィーカラムであり、前記媒体は前記産生物と結合するのに適した条件下において前記産生物と結合することが可能であり、それにより結合された媒体を提供すること、
    (c)前記結合された媒体を一つまたはそれ以上の洗浄溶液と接触させることであって、ここで、少なくとも一つの最初の洗浄溶液は、0.5Mから1.0Mの濃度のアルギニンを含み、その洗浄溶液のpHが5.0以上8.0未満であり、それにより洗浄された媒体を提供すること、
    (d)前記結合された媒体を2番目の洗浄溶液と接触させること、

    (e)前記産生物を溶離するのに適した条件下において、前記洗浄された媒体を溶離液と接触させること、ここで前記溶離液はアルギニン誘導体、グリシン、HEPESおよび酢酸の少なくとも一つを含み、および
    (f)前記産生物を含む溶出液を収集すること、ここで、ステップ(c)の洗浄溶液中にいかなる検出可能量のアルギニンを用いない類似の方法で回収される溶出液と比較して、前記溶出液中の前記産生物の宿主細胞タンパク質に対する比率が増加し、濁度が減少する、
    を含む方法。
  2. 前記抗体はGDF−8に対して特異的である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体はIL−13に対して特異的である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記抗体はIL−22に対して特異的である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記抗体はRAGEに対して特異的である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記抗体はAβに対して特異的である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記最初の洗浄溶液における前記アルギニンの濃度は約0.5Mから約1.0Mである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記最初の洗浄溶液のpHは約7.5である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 一つまたはそれ以上の前記不純物は、宿主細胞タンパク質、核酸、産生物の変異体またはエンドトキシンである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 一つまたはそれ以上の前記不純物はウイルスまたはそのフラグメントである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. アルギニン誘導体は、アセチルアルギニン、アグマチン、アルギニン酸、N−α‐ブチロイル‐L‐アルギニン、またはN−α‐ピバロイルアルギニンである請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記溶離液は約2と約4の間のpHを有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ステップ(a)では、少なくとも一つの不純物が前記産生物に結合しており、ステップ(c)では、一つまたはそれ以上の洗浄溶液を前記結合された媒体と接触させ、前記産生物に結合した少なくとも一つの不純物を除去する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記方法が上流側の陰イオン性吸着ろ過を含まない、請求項1の方法。
  15. 前記2番目の洗浄溶液がアルギニンを含まない、請求項1の方法。
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