JP2023523824A - アフィニティークロマトグラフィーの改善されたプロセス - Google Patents

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Abstract

「アフィニティークロマトグラフィーの改善されたプロセス」アフィニティークロマトグラフィーによる抗体又は融合タンパク質の精製のためのプロセスであって、中和工程において、溶出は、タンパク質混合物における濁度を低減させる高い塩濃度で行われる。本発明は、高塩系溶出を使用するアフィニティークロマトグラフィーによって抗体を精製する改善されたプロセスを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、ウイルス不活化及び中和の間に低い濁度を提供することができる、アフィニティークロマトグラフィーから得られる抗体の組成物を提供する。本発明は、高塩系溶出を使用するアフィニティークロマトグラフィーによって抗体を精製する改善されたプロセスを提供する。
ウイルスは、特に生物学的薬剤が哺乳類の細胞培養に由来する場合、薬剤の製造プロセスにおける潜在的な汚染物質である。ウイルス汚染物質源は、細胞培養に使用される培地や、目的の生物学的製剤を生産する細胞株であり得る。
モノクローナル抗体は、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーによって広く精製される。アフィニティークロマトグラフィーは、標的タンパク質を捕捉するための簡単で迅速且つ選択的な手順であるため、幾つかの利点がある。その選択性により、精製の連鎖における初期においてアフィニティ精製工程が一般的に導入される。これにより、連続するユニット操作の回数を減らすことができる。コスト効率の高い製造プロセスが求められているため、アフィニティ工程を含む下流精製の最適化が必要となっている。宿主細胞のタンパク質及びDNAのようなプロセス関連不純物の効率的な除去以外に、プロテインAは、ウイルスの除去にも主張されることがある。プロテインAは、酸性pHで溶出され、エンベロープタンパク質の変性によるエンベロープウイルスの化学的不活性化が典型的に行われる。通常、この不活性化工程は、pH3.0~4.0で行われる。pHが高く温度が低いほど、不活性化反応速度が遅くなることが報告されている。
しかしながら、抗体組成物をウイルス不活化処理に付す場合、プロテインAクロマトグラフィーにおける酸性pHによるモノクローナル抗体(mAb)の溶出中は、濁った溶出プール及び高いカラム背圧が一般的である。
ろ過は、哺乳類細胞系の生物学的製剤の製造中に一次的及び二次的な清澄化に使用される重要な単位操作である。しかしながら、連続的な製造プロセスでは、長期にわたるろ過の一貫した使用を必要とし、供給流の属性に予測不可能な変動が生じる可能性があり、現在当分野が直面している課題である。更に、濁度の増加は、最終的には複数のフィルターの使用や、ろ過面積の大きなフィルターの使用につながり、プロセスのコスト及び操作時間に直接影響する。更に、低pHのウイルス不活化生成物の中和後、沈殿物及び濁りを除去するために深層ろ過が用いられる。更に、正の電荷を帯びたフィルターを適用し、宿主細胞のタンパク質(HCP)及びDNAの更なる除去によって、このプロセス工程を改善することができる。吸着性深層フィルターをウイルス除去ステップとして主張することは、mAbのバイオプロセスの更なる強化を可能にすることがある。本発明は、必要とされるろ過面積が小さい、中和中又は中和後の低混濁タンパク質混合物を提供することによって、この問題を解決する。また、低pHウイルス不活化生成物の中間体の中和後の沈殿物及び濁度を除去するため、深層フィルターが一般的に使用される。
したがって、ウイルス不活性化中の濁度及び沈殿物を除去又は減少させるプロセスを開発する必要性が当技術分野に残っている。
一実施形態においては、本発明は、低塩濃度で行われる溶出と比較して、ウイルス不活化及び中和の間に溶出した組成物における低い濁度又は沈殿を提供する、高塩濃度で溶出が行われるアフィニティークロマトグラフィーを使用することにより、抗体又はその断片の改善された精製プロセスを提供する。
本実施形態の一態様においては、本発明は、100mM超、110mM超、125mM超、130mM超、140mM超、150mM超、160mM超、170mM超、180mM超、190mM超、195mM超、約200mMから選択される溶出中の高い塩濃度を提供する。
本実施形態の一態様においては、本発明は、約10NTU、約20NTU、約30NTU、約35NTU、約36.1NTU、約40NTU、約42.5NTU、約50NTU、約60NTU、約70NTU、約80NTU、約90NTU、約100NTUから選択される溶出された組成物において、低い濁度又は沈殿を提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pHで約100mM~約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、溶出pHはpH3~pH3.5から選択される。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.5±0.1で約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、濁度103を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.5±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、36.1の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.0±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、42.5の濁度を有する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、50NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、50NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.オマリズマブ又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、オマリズマブで濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、20NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
図1は、完全なクロマトグラムを示す。
定義
用語「抗体」は、4つのポリペプチド鎖、即ち、2個の重鎖(H)及び2個の軽鎖(L)がジスルフィド結合によって相互に結合されて構成される免疫グロブリン分子を含む。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書中、HCVR又はVHと略す)と重鎖定常領域(CH)とから構成される。重鎖定常領域は、3個のドメイン、即ち、CH1、CH2、及びCH3から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書中、LCVR又はVLと略す)と軽鎖定常領域とから構成される。軽鎖定数領域は、1つのドメインCLから構成される。VH領域とVL領域は、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性領域に更に細分化することができ、前記超可変性領域には、フレームワーク領域(FR)と称される、より保存された領域が点在している。VHとVLは、それぞれ、アミノ末端からカルボキシ末端に向かって、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4の順に配列された3個のCDRと4個のFRから構成される。
本明細書においては、「ウイルスの低減/不活化」という表現は、特定サンプル中のウイルス粒子の数の低下(「低減」)、及び特定サンプル中のウイルス粒子の活性の低下、例えば、限定されるものではないが、感染能力又は複製能力の低下(「不活化」)を意味することが意図される。かかるウイルス粒子の数及び/又は活性の低下は、約1%~約99%、好ましくは約20%~約99%、より好ましくは約30%~約99%、より好ましくは約40%~約99%、更により好ましくは約50%~約99%、更により好ましくは約60%~約99%、更により好ましくは約70%~約99%、更により好ましくは約80%~99%、更により好ましくは約90%~約99%のオーダーであり得る。
本明細書で使用される「含む(comprises)」又は「含む(comprising)」は、他の要素又は工程を排除しない。本発明の目的において、用語「からなる(consisting of)」は、用語「含む(comprising of)」の任意の実施形態であると考えられる。以下、群が、少なくとも一定の数の実施形態を含むように定義される場合、これはまた、これらの実施形態のみからなっていてもよい群を開示すると理解される。
明細書及び添付の請求項全体を通して、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数への言及を含むが、文脈上、明確に複数ではないことが示されている場合は、この限りでない。
本明細書においては、用語「約」は、参照値よりも約10~20%大きい又は小さい範囲を意味することが意図される。特定の状況においては、当業者は、参照値の性質により、用語「約」は、その値から10~20%の偏差より大きい又は小さい値を意味し得ることを認識する。
オマリズマブ(Xolair(登録商標))は、ヒト免疫グロブリン(IgE)に選択的に結合する組換えDNA由来ヒト化IgGlKモノクローナル抗体である。前記抗体の分子量は、約149kDである。Xolair(登録商標)は、抗生物質であるゲンタマイシンを含む栄養培地で、チャイニーズハムスター卵巣細胞の懸濁培養によって製造される。ゲンタマイシンは、最終生成物中に検出されない。Xolair(登録商標)は、単回使用のバイアルに含まれる、滅菌された白色の、保存料を含まない凍結乾燥粉末で、注射用滅菌水(SWFI)USPで再構成され、皮下(SC)注射剤として投与される。
濁りとは、一般に肉眼では見えない多数の個々の粒子によって引き起こされる液体の曇り又はかすみのことであり、空気中の煙に似ている。粒子に焦点を当てた光線を散乱させる粒子の性質は、現在では、水中の濁度のより意味のある尺度と考えられている。
この方法で測定される濁度は、光線の側に検出器をセットした比濁計と呼ばれる器具を使用する。ソースビームを散乱する小さな粒子が多い場合、少ない場合よりも多くの光が検出器に到達する。較正された比濁計による濁度の単位は、比濁法濁度単位(NTU)と呼ばれる。
タンパク質精製において、濁度が重要な役割を果たし、高い濁度のタンパク質溶液は、より高い不溶性粒子を有し、これは凝集体やその他の不純物であることができ、タンパク質混合物の純度や収量に悪影響を及ぼす。また、濁度が高いと、カセットやカラムが目詰まりすることにより破損する。したがって、高い濁度は、純度が低く不純物濃度が高いことを示し、その逆も同様である。
このプロセスでは、プロテインAのインプットに対するプロテインA溶出液の濁度を大幅に低下させている。
一実施形態においては、本発明は、低塩濃度で行われる溶出と比較して、溶出された組成物における低い濁度又は沈殿を提供する、高塩濃度で溶出が行われるアフィニティークロマトグラフィーを使用することにより、抗体又はその断片の改善された精製プロセスを提供する。
本実施形態の一態様においては、本発明は、100mM超、110mM超、125mM超、130mM超、140mM超、150mM超、160mM超、170mM超、180mM超、190mM超、195mM超、約200mMから選択される溶出中の高い塩濃度を提供する。
本実施形態の一態様においては、本発明は、約10NTU、約20NTU、約30NTU、約35NTU、約36.1NTU、約40NTU、約42.5NTU、約50NTU、約60NTU、約70NTU、約80NTU、約90NTU、約100NTUから選択される溶出された組成物において、低い濁度又は沈殿を提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約100mM~約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約100mM~約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.5±0.1で約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、濁度103を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.5±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、36.1の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.適切な酸性pH3.0±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い、42.5の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100NTU未満の濁度を有する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、50NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
別の実施形態においては、プロテインAの溶出中に高い塩濃度を使用することでろ過能力が向上し、中和された前記タンパク質混合物を小さなフィルター面積でろ過することができる。
別の実施形態においては、プロテインAの溶出中に高い塩濃度を使用することでろ過能力が1倍、又は1.5倍、又は2倍改善する。
特定の実施形態においては、前記抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4抗体又はその断片、及び融合タンパク質から選択される。一実施形態においては、前記IgG1抗体又は融合タンパク質は、6~9の等電点を有する。
前記IgG1抗体又は融合タンパク質は、エタネルセプト、リツキシマブ、パリビズマブ、インフリキシマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、アダリムマブ、イブリツモマブ、オマリズマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、ナタリズマブ、エクリズマブ、セルトリズマブペゴル、ウステキヌマブ、カナキヌマブ、ゴリムマブ、オファツムマブ、トシリズマブ、デノスマブ、ベリムマブ、イピリムマブ、ブレンツキシマブベドチン、ペルツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、ラキシバクマブ、オビヌツズマブ、シルツキシマブ、ラムシルマブ、ベドリズマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ダルシズマブ、ネシツムマブ、ジヌツキシマブ、セクキヌマブ、メポリズマブ、アリロクマブ、エボロクマブ、ダラツムマブ、エロツズマブ、イキセキズマブ、レスリズマブ、オララツマブ、ベズロトクスマブ、アテゾリズマブ、オビルトキサキシマブ、サリルマブ、オクレリズマブ、チルドラキズマブ、ロモソズマブ、ブロルシズマブ、クリザンリズマブから選択される。
好ましい実施形態においては、前記抗体は、抗IgE抗体である。特定の実施形態においては、前記抗IgE抗体は、オマリズマブである。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.オマリズマブ又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、オマリズマブで濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、20NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、本発明は、タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
a.オマリズマブ又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、オマリズマブで濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
を含み、前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、10NTU未満の濁度を有するプロセスを提供する。
一実施形態においては、100mM~250mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物は、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度を有する。
一実施形態においては、200mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物は、30mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度を有する。
一実施形態においては、100mM~125mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物は、30mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度を有する。
一実施形態においては、アフィニティークロマトグラフィーは、プロテインA又はプロテインGから選択される。一実施形態においては、アフィニティークロマトグラフィー樹脂は、Mabselect、Mabselect SuRe、Mabselect SuRe Lx、Prosep Ultra Plus、Eshmuno Aから選択される。好ましい実施形態においては、前記アフィニティークロマトグラフィー樹脂は、Mabselect Sure Lxである。
一実施形態においては、平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーは、リン酸ナトリウム、トリス-HCl、トリス-アセテート、HEPES、及びグリシン-NaOHから選択される。好ましい実施形態においては、前記ロードバッファーは、トリス-アセテートである。
特定の実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーは、塩と組み合わせて使用される。特定の実施形態においては、前記塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルギニン、塩化カルシウム、及び尿素から選択される。好ましい実施形態においては、前記塩は、塩化ナトリウムである。
一実施形態においては、前記平衡化バッファーは、約5mM~約40mMの濃度範囲を有する。特定の実施形態においては、前記平衡化バッファーは、約10mM~約25mMの濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、前記平衡化バッファーの濃度は、約20mMである。
特定の実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーは、任意に、約50mM~約400mMから選択される塩を含む。一実施形態においては、前記平衡化バッファーは、約100mM~約200mMから選択される塩バッファー濃度を含む。一実施形態においては、前記平衡化バッファーの濃度は、約150mMである。別の実施形態においては、前記平衡化バッファーの濃度は、約100mMである。
一実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーは、約10mS/cm~約20mS/cmの導電率範囲を有する。一実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーの導電率は、約15.0mS/cm~20.0mS/cmである。別の実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーの導電率は、約10.0mS/cm~13.0mS/cmである。
一実施形態においては、前記平衡化バッファー、又はロードバッファー、又は洗浄バッファーのpHは、約6.5~約7.5から選択される。好ましい実施形態においては、前記平衡化バッファーのpHは、約7.0である。
一実施形態においては、前記ロードバッファーは、約5mM~約40mMの濃度範囲を有する。一実施形態においては、前記ロードバッファーは、約10mM~約30mMの濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、前記ロードバッファーの濃度は、約20mMである。
特定の実施形態においては、前記アフィニティークロマトグラフィーは、少なくとも1種の洗浄バッファーを有する。別の実施形態においては、前記アフィニティークロマトグラフィーは、3種の洗浄バッファーを有する。
一実施形態においては、第1の洗浄バッファーは、約5mM~約40mMの濃度範囲を有する。特定の実施形態においては、第1の洗浄バッファーは、約10mM~約25mMの濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、第1の洗浄バッファーの濃度は、約20mMである。
一実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、リン酸ナトリウム、トリス-HCl、トリス-アセテート、HEPES、及びグリシン-NaOHから選択される。
特定の実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、塩と組み合わせて使用される。
特定の実施形態においては、前記塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルギニン、塩化カルシウム、及び尿素から選択される。好ましい実施形態においては、前記塩は、塩化ナトリウムである。
一実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、約5mM~約40mMの濃度範囲を有する。特定の実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、約10mM~約25mMの濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、第2の洗浄バッファーの濃度は、約20mMである。
一実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、約0.5M~約1.5Mの塩バッファー濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、第2の洗浄バッファーの濃度は、約1.0Mである。
一実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、約70mS/cm~約120mS/cmの導電率範囲を有する。一実施形態においては、第2の洗浄バッファーは、約80mS/cm~約100mS/cmの導電率範囲を有する。好ましい実施形態においては、第2の洗浄バッファーの導電率は、約90mS/cmである。
一実施形態においては、第2の洗浄バッファーのpHは、約6.5~約7.5から選択される。好ましい実施形態においては、前記第2の洗浄バッファーのpHは、約7.0である。
一実施形態においては、前記第2の洗浄バッファーは、ポリソルベート20、ポリソルベート80、トリトンX-100から選択される界面活性剤を更に含む。一実施形態においては、好ましい界面活性剤は、ポリソルベート20である。
一実施形態においては、前記第2の洗浄バッファー中の界面活性剤の割合は、約0.1%~約1%である
一実施形態においては、第3の洗浄バッファーは、約5mM~約40mMの濃度範囲を有する。特定の実施形態においては、前記第3の洗浄バッファーは、約10mM~約30mMの濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、前記第3の洗浄バッファーの濃度は、約20mMである。
一実施形態においては、前記第3の洗浄バッファーは、約0.5mS/cm~約2.5mS/cmの導電率範囲を有する。好ましい実施形態においては、前記第3の洗浄バッファーの導電率は、約1mS/cmである。
一実施形態においては、第3の洗浄バッファーのpHは、約5~約6から選択される。好ましい実施形態においては、前記第3の洗浄バッファーのpHは、約5.5である。
一実施形態においては、前記溶出バッファーは、酢酸、リン酸、HClから選択される。好ましい実施形態においては、前記溶出バッファーは、酢酸である。
一実施形態においては、前記溶出バッファーは、約100mM~約250mMから選択される濃度範囲を有する。好ましい実施形態においては、前記溶出バッファーは、約200mMの濃度範囲を有する。
一実施形態においては、前記溶出バッファーは、約0.2mS/cm~約0.7mS/cmから選択される導電率範囲を有する。一実施形態においては、前記溶出バッファーは、約0.5mS/cm~約0.6mS/cmから選択される導電率範囲を有する。一実施形態においては、前記溶出バッファーは、約0.2mS/cm~約0.3mS/cmから選択される導電率範囲を有する。
一実施形態においては、前記溶出バッファーのpHは、2.5~約3.5から選択される。好ましい実施形態においては、前記溶出バッファーのpHは、約3.0である。
特定の実施形態においては、溶出は線形勾配で行われる。特定の実施形態においては、溶出は段差勾配で行われる。
一実施形態においては、溶出ピークの回収は、約2.5AU/cm上方値で開始し、約2.5AU/cm下方値で終了する。
一実施形態においては、溶出ピークの回収は、約0.25AU/cm上方値で開始し、約0.25AU/cm下方値で終了する。
一実施形態においては、本発明は、前記溶出バッファーが約200mMの濃度を有するアフィニティークロマトグラフィーから得られる、約100NTU未満、約50NTU未満、約30NTU未満、約10NTU未満から選択される濁度を有する抗体組成物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、低塩濃度で溶出を行うアフィニティークロマトグラフィーを用いることによる、抗体又はその断片の精製プロセスを提供する。
別の実施形態においては、本発明は、低塩濃度で溶出を行うアフィニティークロマトグラフィーを用いることによる、抗体又はその断片の精製プロセスであって、ウイルス不活化中に、溶出したタンパク質混合物の高塩濃度で行われる溶出と比較して濁度が低下しない精製プロセスを提供する。
一実施形態においては、前記平衡化は、約3CV~約10CVで行われる。好ましい実施形態においては、前記平衡化は、約5CVで行われる。一実施形態においては、前記平衡化は、前記平衡化バッファーの導電率のエンドポイントが達成されるまで行われる。
一実施形態においては、ロード時にカラムにロードされるタンパク質量は、約10g/l~約40g/lの範囲である。一実施形態においては、ロード時にカラムにロードされるタンパク質量は、約10g/l~約50g/lの範囲である。
一実施形態においては、第1の洗浄は、少なくとも1CV~約5CVで行われる。好ましい実施形態においては、第1の洗浄は、3CVで行われる。一実施形態においては、第1の洗浄は、バッファー導電率のエンドポイントが達成されるまで行われる。
一実施形態においては、第2の洗浄は、少なくとも1CV~約5CVで行われる。好ましい実施形態においては、第2の洗浄は、5CVで行われる。一実施形態においては、第2の洗浄は、バッファー導電率のエンドポイントが達成されるまで行われる。
一実施形態においては、第3の洗浄は、少なくとも4CV~約8CVで行われる。好ましい実施形態においては、第3の洗浄は、7CVで行われる。一実施形態においては、第3の洗浄は、バッファー導電率のエンドポイントが達成されるまで行われる。
一実施形態においては、プロテインA精製時のカラム内のタンパク質の滞留時間は、約2分間~約6分間の範囲を有する。好ましい実施形態においては、カラム内のタンパク質の滞留時間は、約4分間である。
実施例1-25mMアセテートバッファー、pH3.5を用いたプロテインAクロマトグラフィー(アフィニティ)によって行われるモノクローナル抗体の精製
クロマトグラフィープロセスはいずれも、CytivaのAKTA Pure 150システムを用いて行った。タンパク質試料の濃度は、島津分光光度計を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって決定した。Mabselect Sure LX樹脂メディアをCytivaから入手した。Vantageカラムは、Millipore Corporationから入手した。濁度測定は、Thermo scientificから入手したTN100ポータブル濁度計を用いて測定した。化学薬品はいずれも、JTB又はMerck Milliporeから入手し、GMPグレードであった。
VantageカラムVL11×30 Milliporeカラムに充填したプロテインA(Mab Select Sure LX、Cytiva)を用いて、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株に発現されるIgE分子に結合できるモノクローナル抗体分子を捕捉する。滞留時間は、全てのフェーズで4分である。トリス-アセテート+150mM NaCl、pH6.8~7.2による平衡化後、清澄化された生成物を≦40mg/mLの樹脂でロードする。表1に記載されるように、ロード後、平衡化バッファーによるカラム洗浄の後、洗浄2バッファー及び洗浄3バッファーによるカラム洗浄を行い、25mMアセテート、pH3.5±0.1バッファーによる溶出を行う。結合及び溶出モードでアフィニティークロマトグラフィー工程を操作し、ピークの500mAU(2.5AU/cm)上方から500mAU(2.5AU/cm)下方まで回収を行う。溶出液を更にウイルス不活化及び中和に付す。プロテインA溶出段階で濁度を測定した。
ウイルス不活化は、プロテインAの溶出のpHを1N HClでpH3.5に調整し、室温で50分間インキュベートする。50分間のインキュベーション後、1Mトリス塩基で20分間、試料をpH6.2に中和する。中和されたプロテインA溶出液のNTUを濁度計で測定する。中和されたプロテインA溶出液を0.2μmフィルターでろ過する。プロテインA工程の実験デザイン及びNTUデータは、それぞれ表1及び表5にまとめられる。
表1:プロテインAクロマトグラフィーの実験デザイン
Figure 2023523824000001
実施例2-125mMアセテートバッファー、pH3.5を用いたプロテインAクロマトグラフィー(アフィニティ)によって行われるモノクローナル抗体の精製
クロマトグラフィープロセスはいずれも、CytivaのAKTA Pure 150システムを用いて行った。タンパク質試料の濃度は、島津分光光度計を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって決定した。Mabselect Sure LX樹脂メディアをCytivaから入手した。XK50/40カラムをCytivaから入手した。濁度測定は、Thermo scientificから入手したTN100ポータブル濁度計を用いて測定した。化学薬品はいずれも、JTB又はMerck Milliporeから入手し、GMPグレードであった。
XK50/40カラムに充填したプロテインA(Mab Select Sure LX、Cytiva)を用いて、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株に発現されるIgE分子に結合できるモノクローナル抗体分子を捕捉する。滞留時間は、全てのフェーズで4分である。トリス-アセテート+150mM NaCl、pH6.8~7.2による平衡化後、清澄化された生成物を≦40mg/mLの樹脂でロードする。表2に記載されるように、ロード後、平衡化バッファーによるカラム洗浄の後、洗浄2バッファー及び洗浄3バッファーによるカラム洗浄を行い、125mMアセテート、pH3.5±0.1バッファーによる溶出を行う。結合及び溶出モードでアフィニティークロマトグラフィー工程を操作し、ピークの500mAU(2.5AU/cm)上方から500mAU(2.5AU/cm)下方まで回収を行う。溶出液を更にウイルス不活化及び中和に付す。プロテインA溶出段階で濁度を測定した。
ウイルス不活化は、プロテインAの溶出のpHを1N HClでpH3.5に調整し、室温で50分間インキュベートする。50分間のインキュベーション後、1Mトリス塩基で20分間、試料をpH6.2に中和する。中和されたプロテインA溶出液のNTUを濁度計で測定する。中和されたプロテインA溶出液を0.2μmフィルターでろ過する。プロテインA工程の実験デザイン及びNTUデータは、それぞれ表2及び表5にまとめられる。
表2:プロテインAクロマトグラフィーの実験デザイン
Figure 2023523824000002
実施例3-200mMアセテートバッファー、pH3.5を用いたプロテインAクロマトグラフィー(アフィニティ)によって行われるモノクローナル抗体の精製
クロマトグラフィープロセスはいずれも、CytivaのAKTA Pure 150システムを用いて行った。タンパク質試料の濃度は、島津分光光度計を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって決定した。Mabselect Sure LX樹脂メディアをCytivaから入手した。Vantage columnsをMillipore Corporationから入手した。濁度測定は、Thermo scientificから入手したTN100ポータブル濁度計を用いて測定した。化学薬品はいずれも、JTB又はMerck Milliporeから入手し、GMPグレードであった。
VantageカラムVL11×30 Milliporeカラムに充填したプロテインA(Mab Select Sure LX、Cytiva)を用いて、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株に発現されるIgE分子に結合できるモノクローナル抗体分子を捕捉する。滞留時間は、全てのフェーズで4分である。トリス-アセテート+150mM NaCl、pH6.8~7.2による平衡化後、清澄化された生成物を≦40mg/mLの樹脂でロードする。表1に記載されるように、ロード後、平衡化バッファーによるカラム洗浄の後、洗浄2バッファー及び洗浄3バッファーによるカラム洗浄を行い、200mMアセテート、pH3.5±0.1バッファーによる溶出を行う。結合及び溶出モードでアフィニティークロマトグラフィー工程を操作し、ピークの500mAU(2.5AU/cm)上方から500mAU(2.5AU/cm)下方まで回収を行う。溶出液を更にウイルス不活化及び中和に付す。プロテインA溶出段階で濁度を測定した。
ウイルス不活化は、プロテインAの溶出のpHを1N HClでpH3.5に調整し、室温で50分間インキュベートする。50分間のインキュベーション後、1Mトリス塩基で20分間、試料をpH6.2に中和する。中和されたプロテインA溶出液のNTUを濁度計で測定する。中和されたプロテインA溶出液を0.2μmフィルターでろ過する。プロテインA工程の実験デザイン及びNTUデータは、それぞれ表3及び表5にまとめられる。
表3:プロテインAクロマトグラフィーの実験デザイン
Figure 2023523824000003
実施例4-200mMアセテートバッファー、pH3.0を用いたプロテインAクロマトグラフィー(アフィニティ)によって行われるモノクローナル抗体の精製
クロマトグラフィープロセスはいずれも、CytivaのAKTA Pure 150システムを用いて行った。タンパク質試料の濃度は、島津分光光度計を用いて、280nmでの吸光度を測定することによって決定した。Mabselect Sure LX樹脂メディアをCytivaから入手した。Vantage カラムをMillipore Corporationから入手した。濁度測定は、Thermo scientificから入手したTN100ポータブル濁度計を用いて測定した。化学薬品はいずれも、JTB又はMerck Milliporeから入手し、GMPグレードであった。
VantageカラムVL11×30カラムに充填したプロテインA(Mab Select Sure LX、Cytiva)を用いて、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株に発現されるIgE分子に結合できるモノクローナル抗体分子を捕捉する。滞留時間は、全てのフェーズで4分である。トリス-アセテート+100mM NaCl、pH6.8~7.2による平衡化後、清澄化された生成物を≦40mg/mLの樹脂でロードする。表3に記載されるように、ロード後、平衡化バッファーによるカラム洗浄の後、洗浄2バッファー及び洗浄3バッファーによるカラム洗浄を行い、200mMアセテート、pH3.0±0.1バッファーによる溶出を行う。結合及び溶出モードでアフィニティークロマトグラフィー工程を操作し、ピークの50mAU(0.25AU/cm)上方から50mAU(0.25AU/cm)下方まで回収を行う。溶出液を更にウイルス不活化及び中和に付す。プロテインA溶出段階で濁度を測定した。
ウイルス不活化は、プロテインAの溶出のpHを1N酢酸でpH3.5に調整し、室温で50分間インキュベートする。50分間のインキュベーション後、1Mトリス塩基で試料をpH6.2に中和する。中和されたプロテインA溶出液のNTUを濁度計で測定する。中和されたプロテインA溶出液を0.2μmフィルターでろ過する。プロテインA工程の実験デザイン及びNTUデータは、それぞれ表4及び表5にまとめられる。
表4:プロテインAの実験デザイン
Figure 2023523824000004
表5:プロテインAクロマトグラフィー工程の濁度データ
Figure 2023523824000005
結論として、プロテインAクロマトグラフィー溶出中の溶出バッファーの塩濃度とpHは、中和された試料又はタンパク質混合物の濁度に大きく影響する。
実施例1に示されるように、25mMのアセテートバッファー、pH3.5でタンパク質を溶出させた場合、125mM及び200mMアセテートバッファー、pH3.5で溶出されたタンパク質よりも有意に高い濁度227NTUを示し、中和されたプロテインA溶出液において、227.0NTU、103.0NTUがそれぞれ観察された。200mMアセテート、pH3.5±0.1と200mMアセテート、pH3.5±0.1バッファーとを比較すると、中和されたプロテインA溶出液において、36.1NTU及び42.5NTUがそれぞれ観察された。低いNTU値は、ユニット操作に必要な面積を減少させるだけでなく、その後の深層ろ過性能を直接向上させる。

Claims (26)

  1. タンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスは、
    a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
    b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
    c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
    d.適切な酸性pHで約100mM~約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
    e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
    を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度を有することを特徴とするプロセス。
  2. 溶出中の高い塩濃度が、100mM超、110mM超、125mM超、130mM超、140mM超、150mM超、160mM超、170mM超、180mM超、190mM超、195mM超、約200mMから選択される請求項1に記載のプロセス。
  3. 溶出工程(d)における前記適切なバッファーの濃度が、約100mM~約200mMから選択される請求項1に記載のプロセス。
  4. 溶出工程(d)における前記適切なバッファーの濃度が、約125mMである請求項1に記載のプロセス。
  5. 溶出バッファーが、中和されたタンパク質混合物において約103NTU未満の濁度を提供する請求項4に記載のプロセス。
  6. 溶出工程(d)における前記適切なバッファーの濃度が、約200mMである請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記溶出バッファーが、中和されたタンパク質混合物において60NTU、50NTU、42.5NTU、40NTU、36.1NTU、35NTU、及び30NTUから選択される濁度を提供する請求項6に記載のプロセス。
  8. 中和されたタンパク質混合物における濁度が、36NTUである請求項7に記載のプロセス。
  9. 中和されたタンパク質混合物における濁度が、42.5NTUである請求項7に記載のプロセス。
  10. 前記適切な酸性pHが、約pH3~約pH3.5から選択される請求項1に記載のプロセス。
  11. 請求項1に記載のタンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスが、
    a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
    b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
    c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
    d.適切な酸性pH3.5±0.1で約125mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
    e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
    を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い濁度103を有することを特徴とするプロセス。
  12. 請求項1に記載のタンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスが、
    a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
    b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
    c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
    d.適切な酸性pH3.5±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
    e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
    を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い36.1の濁度を有することを特徴とするプロセス。
  13. 請求項1に記載のタンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスが、
    a.抗体又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
    b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
    c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
    d.適切な酸性pH3.0±0.1で約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、目的の抗体で濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
    e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化を行うことと、
    を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、100mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物より低い42.5の濁度を有することを特徴とするプロセス。
  14. 抗体が、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4抗体又はその断片、及び融合タンパク質から選択される請求項1に記載のプロセス。
  15. 前記IgG1抗体又は融合タンパク質が、6~9の等電点を有する請求項14に記載のプロセス。
  16. 前記IgG1抗体又は融合タンパク質が、エタネルセプト、リツキシマブ、パリビズマブ、インフリキシマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、アダリムマブ、イブリツモマブ、オマリズマブ、セツキシマブ、ベバシズマブ、ナタリズマブ、エクリズマブ、セルトリズマブペゴル、ウステキヌマブ、カナキヌマブ、ゴリムマブ、オファツムマブ、トシリズマブ、デノスマブ、ベリムマブ、イピリムマブ、ブレンツキシマブベドチン、ペルツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、ラキシバクマブ、オビヌツズマブ、シルツキシマブ、ラムシルマブ、ベドリズマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、ダルシズマブ、ネシツムマブ、ジヌツキシマブ、セクキヌマブ、メポリズマブ、アリロクマブ、エボロクマブ、ダラツムマブ、エロツズマブ、イキセキズマブ、レスリズマブ、オララツマブ、ベズロトクスマブ、アテゾリズマブ、オビルトキサキシマブ、サリルマブ、オクレリズマブ、チルドラキズマブ、ロモソズマブ、ブロルシズマブ、クリザンリズマブから選択される請求項14に記載のプロセス。
  17. 抗体が、抗IgE抗体である請求項1に記載のプロセス。
  18. 抗IgE抗体が、オマリズマブである請求項17に記載のプロセス。
  19. 請求項1に記載のタンパク質混合物を精製するプロセスであって、前記プロセスが、
    a.オマリズマブ又はその断片と不純物とのタンパク質混合物を適切なバッファーを用いてアフィニティーカラムにロードすることと;
    b.前記アフィニティーカラムを適切なバッファーで洗浄することと;
    c.任意に、適切なバッファーでもう1回洗浄を行うことと;
    d.約200mMの濃度を有する適切なバッファーで、オマリズマブで濃縮した前記タンパク質混合物を溶出することと;
    e.溶出されたタンパク質混合物のウイルス不活化及び中和を行うことと、
    を含み、中和された前記タンパク質混合物は、標準濁度計で測定されたときに、20NTU未満の濁度を有することを特徴とするプロセス。
  20. 200mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物が、30mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物よりも低い濁度を有する請求項1に記載のプロセス。
  21. 100mM~125mMの濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物が、30mM未満の濃度を有するバッファーで溶出された前記タンパク質混合物よりも低い濁度を有する請求項1に記載のプロセス。
  22. アフィニティークロマトグラフィーが、プロテインA又はプロテインGから選択される請求項1に記載のプロセス。
  23. 前記溶出バッファーが、酢酸、リン酸、及びHClから選択される請求項1に記載のプロセス。
  24. 前記溶出バッファーが、酢酸である請求項1に記載のプロセス。
  25. 前記溶出バッファーのpHが、2.5~約3.5から選択される請求項1に記載のプロセス。
  26. 前記溶出バッファーのpHが、約3.0である請求項1に記載のプロセス。
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