JP2017507132A - 抗体プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、不要な抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーを除去するための方法を提供する。

Description

本発明は、治療用途に適した高品質抗体を生産するためのプロセスに関する。
種々のタイプの癌及び炎症疾患等の重症で慢性的な疾患に罹っている多くの患者にとっての大変革の一つが、生物製剤に基づく新規の免疫調節薬剤である。
多くの生物薬剤は、抗体に基づく。ゆえに、非常に高い純度の高品質治療抗体を提供するプロセスの必要性が当業界に存在する。IgGの精製のために、プロテインA親和性クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィーを用いることが公知である(EP 746398)。更に、プロテインAクロマトグラフィーを用いて、誤って折り畳まれた抗体種からモノマーIgGを単離することが公知である(US 5429746)。US 5641870から、非常に低いpH(2.5〜4.5)のバッファーを用いるHICによる抗体の精製が、F(ab')2抗体の精製に適していることが公知である。
いくつかの抗体の精製に関連して、抗体ダイマー又は高次凝集体等の抗体凝集体が形成される場合があるが、これは、場合によって、分析法を用いて分離するのが困難となる場合がある。ゆえに、抗体凝集体の除去法を改善する必要性が当業界に存在する。特に、細胞培養物から高品質の(モノマー)抗体、例えば組換え治療抗体を提供するのに効率的な方法の必要性が当業界に存在する。
EP 746398 US 5429746 US 5641870 WO2007111714 WO2010055366 WO12098113 WO2012164021 WO2009/138484
本発明は、抗体を精製/単離するための改善されたプロセス、特に、モノマー抗体を含有する溶液から、不要な抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーを、好ましくは(モノマー)抗体収率を有意に低減することなく除去するための方法を提供する。
本発明は、水性の組換え抗体溶液から、不要な抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーを除去するための方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて(モノマー)抗体を精製する工程を含む方法に関する。本発明は更に、そのようなプロセスに由来する産物、及びその使用に関する。
説明
本明細書に記載される方法は、水性(モノマー)抗体溶液からの、抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーの除去に適している。好ましくは、本明細書に記載される方法は、より高い純度及び/又はより均質な性質の組換え治療抗体をもたらす。特に、発明者らは、抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーのレベルを、疎水性相互作用クロマトグラフィー精製工程を利用することによって、有意に低減することができるという驚くべき発見をした。本明細書に提供される方法は、特に、細胞培養物からの組換え抗体の精製プロセスに関して有用である。
種々の抗IL-21化合物(モノマー及び凝集体)を示すSEC-HPLCクロマトグラムである。 2つの重鎖(HC)及び3つの軽鎖(LC)を含む抗体プレモノマー不純物である。軽鎖の内の1つが非共有結合で付着している(LC2HC2:LC)。LC2HC2:LCの生物物理学的特徴、分光学的特徴、及び機能的特徴に基づいて、示される分子構造、すなわち、HCによって通常占有される位置を追加の軽鎖が占めている抗体が示唆される。追加のLCは、非共有結合による相互作用によってのみ別のLCに結合し、これは次にHCに共有結合している。非共有結合で付着するLC中のC末端システインは、グルタチオン又はシステインとジスルフィド結合を形成することによって、キャッピングされる。 図3A及び図3Bは、実施例3に記載される抗体成分の2つのHIC分離からの溶離液画分の分析を示す。左のスケールは抗体含有量を示し、右のスケールは抗体凝集体の相対量を示す。最初にモノマーが溶出し、それに続いて抗体調製物のプレモノマー(hmwp3)及びダイマー(hmwp2)成分が溶出する。最後により高次の凝集体(hmwp1)が溶出する。
定義及び配列情報
「生物製剤」:生物薬剤が、微生物、又は植物若しくは動物の細胞等の生きている系において製造される。殆どの生物製剤は、大きく、複雑な分子又は分子の混合物である。多くの生物製剤は、組換えDNA技術を用いて生産される。実験室で利用可能な試験法によって複雑な生物薬剤を特徴付けることは困難であり、時には不可能な場合があり、完成した生物薬剤の一部の元素が不明の場合がある。生物薬剤の一例は、抗体である。
「抗体」:本明細書で用いられる用語「抗体」、「モノクローナル抗体」、モノマー抗体、及び「mAb」は、抗原に特異的に結合する能力を有する免疫グロブリン分子及びそのフラグメントを指すことが意図される。モノマー及びモノマー抗体は、本明細書において、標準的な様式の抗体、例えば、2つの軽鎖及び2つの重鎖からなる抗体を記載するために用いられる。本明細書における抗体は、好ましくは組換え抗体である。全長抗体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含み、これらはジスルフィド結合によって互いに繋がっている。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書においてHCVR又はVHと略記される)及び重鎖定常領域から構成される。重鎖定常領域は、3つのドメイン、すなわちCH1、CH2、及びCH3から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書においてLCVR又はVLと略記される)及び軽鎖定常領域から構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメイン、すなわちCLから構成される。VH領域及びVL領域は更に、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に再分割することができ、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存された領域が散在している。VH及びVLはそれぞれ、以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4でアミノ末端からカルボキシ末端に配列される3つのCDR及び4つのFRで構成される。抗体は、様々なアイソタイプの形態;例えばIgG(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4)、IgGA1、IgA2、IgD、及びIgEであり得る。全長抗体は通常、二価(bi-valent)/二価(di-valent)である、すなわち、両方の「アーム」で抗原に結合する能力を有する。対照的に、一価の抗体(例えばFabフラグメント)は、抗原に特異的な結合部位を1つしか含まない。本明細書で用いられる用語「ヒト抗体」は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列から誘導された可変領域及び定常領域を有する抗体を意味する。「ヒト化抗体」は、ヒト足場に融合した非ヒト源(例えばマウス)からのCDR配列を含む。
「抗体凝集体」:凝集体は、分子量がモノマー抗体と異なる、抗体又は抗体の一部の複合体である。
抗体凝集体の例として、非共有結合で結合する3つ以上の抗体分子を含む大きな凝集体が挙げられる。図1を参照すれば、そのような凝集体は、HMWP1又はより高次の凝集体と呼ばれる。抗体ダイマーは、HMWP2と呼ばれ、2つの非共有結合で結合する抗体の複合体を記載する。本明細書に記載される従来的でない凝集体は、HMWP3又はプレモノマーと呼ばれ、抗体モノマー及び非共有結合で結合する軽鎖の複合体であることを特徴とする。
「疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)」は、液体移動媒体とそれが通過する紙、ゼラチン又はマグネシア等の固定吸着媒体に対する物質の示差的な親和性に依存する複合混合物を分離するための種々の技術を指す。骨格に付着した芳香族の疎水性基を含有する材料に基づく固定カラム材料、例えばフェニル基が共有結合した架橋結合アガロースが好ましい。約2〜15%、3〜12%、4〜10%、4〜8%、5〜7%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、又は15%の架橋結合アガロースが好ましい。特に好ましいカラム材料は、Phenyl Sepharose又は性質が類似する材料、例えば、「Phenyl Sepharose 6 Fast Flow(登録商標)(low sub及びhigh sub)」、「Phenyl Sepharose High Performance(登録商標)」、及びPhenyl Sepharose CL-4B(登録商標)に基づくものである。これらは全て、GE Healthcare Life Science社の商標である。
「IL-21」は、I型サイトカインであり、これは、先天性免疫応答及び適応性免疫応答の双方に対して多面的効果を発揮する。これは主に、活性化されたCD4+T細胞、胞状T細胞、及びナチュラルキラー細胞によって産生される。また、最近の証拠から、Th17細胞が大量のIL-21を産生し得ることが示唆されている。IL-21は、抗原の存在下で、CD8+T細胞の細胞毒性を増大させ、且つCD8+細胞の増殖を促進し得る。IL-21は、IL-6、すなわちTh17細胞の発達を促進することが公知のサイトカインによって誘導される。IL-21は、オートクリン様式で、ヘルパーT細胞に作用して、自己の産生を促進し、Th17細胞へのヘルパーT細胞の分化を支援する。IL-21はまた、B細胞に作用して、抗体産生を増大させる。免疫を増補するIL-21の能力は、IL-21の治療用途における関心をかなり駆り立ててきた。動物研究により、抗腫瘍抗体の増強因子としてのIL-21の将来の治療用途を示唆し得る、IL-21と腫瘍特異的抗体との相乗効果が実証されてきた。更に、IL-21は、自己免疫疾患において複合的な役割を果たしている。Th17の発達を促進するIL-21の能力によりTh17は炎症誘発性サイトカインになることから、IL-21阻害剤が、種々の広範な自己免疫疾患の治療における潜在用途について現在調査されている。
配列番号1:hIL-21(アミノ酸1〜29にわたるシグナルペプチド-太字で示されるmAb 5エピトープ;下線で示されるIL-21Rα結合部位;イタリック体の小文字で示されるmAb 14エピトープを形成するアミノ酸残基を含む)
Figure 2017507132
「IL-21抗体」:IL-21に特異的なモノクローナル(組換え)抗体が、例えばWO2007111714及びWO2010055366(Zymo-Genetics社)から、当業界において公知である。特に、WO2010055366は、クローン番号362.78.1.44(「mAb 5」)によって表される抗IL-21抗体を記載しており、これは、その同種抗原との高い親和性、及び他の所望の性質を有し、ヒト及びカニクイザルのIL-21に特異性を示す。その中で記載されている別の抗体は、クローン番号366.328.10.63(「mAb 14」)として同定されている。本明細書において好ましいIL-21抗体は、IL-21へのIL-21受容体(IL-21R)の結合と競合/に干渉することができるものである-そのような抗体の例が、WO12098113に開示されており、「mAb 5」が挙げられる。本明細書において好ましい他のIL-21抗体は、IL-21への共通ガンマ鎖の結合と競合/に干渉することができるものである-そのような抗体の例が、WO201216402に開示されており、「mAb 14」が挙げられる。ゆえに、IL-21に結合する受容体と競合/に干渉する能力を有する、WO12098113及びWO2012164021に開示される抗体が、本明細書に組み込まれる。
好ましくは、IL-21抗体は、本明細書において、ヒトIL-21のヘリックス1及び3に結合する。好ましくは、IL-21抗体は、IL-21上の非連続性エピトープに結合し、前記エピトープは、配列番号1に記載のアミノ酸I37からY52及びN92からP108を含む。好ましくは、IL-21抗体は、配列番号2に記載の3つのCDR配列、及び配列番号3に記載の3つのCDR配列を含む。好ましくは、IL-21抗体は、IL-21への結合について、γC(ガンマ鎖)と競合する。好ましくは、IL-21抗体は、ヒトIL-21のヘリックス2及び4に結合する。好ましくは、IL-21抗体は、配列番号1に記載のアミノ酸Glu 65、Asp 66、Val 67、Glu 68、Thr 69、Asn 70、Glu 72、Trp 73、Lys 117、His 118、Arg 119、Leu 143、Lys 146、Met 147、His 149、Gln 150、及びHis 151を含むエピトープに結合する。好ましくは、IL-21抗体は、配列番号4に記載の3つのCDR配列、及び配列番号5に記載の3つのCDR配列を含む。
配列番号2:「mAb 5」:軽鎖(シグナルペプチド省略-太字/下線で示されるCDR配列-小文字で示される定常領域-大文字の可変領域)
Figure 2017507132
配列番号3:「mAb 5」:IgG1アイソタイプの重鎖(シグナルペプチド省略-太字/下線で示されるCDR配列-小文字で示される定常領域-大文字の可変領域)
Figure 2017507132
配列番号4:「mAb14」軽鎖(シグナルペプチド省略-太字/下線で示されるCDR配列、小文字で示される定常領域)
Figure 2017507132
配列番号5:IgG4アイソタイプの「mAb14」重鎖(シグナルペプチド省略-太字/下線で示されるCDR配列、小文字で示される定常領域)
Figure 2017507132
詳細な説明
本発明は、水性の組換え抗体溶液から、不要な抗体凝集体、及び/又は抗体ダイマー、及び/又は抗体プレモノマーを除去するための方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いてモノマー抗体を精製する工程を含む方法に関する。本発明は更に、そのようなプロセスに由来する産物、及びその使用に関する。用語「除去する」は、精製工程が不要な成分の全てを除去できることは極めてまれなため、抗体凝集体の量又は濃度の低減を記載するために用いられることが明らかであると予想される。
本発明に係る抗体産物は、例えば最大で1%の抗体プレモノマー凝集体を含む組成物である。特に、最大で1%の抗体プレモノマー凝集体を含む抗IL-21抗体の組成物である。
本明細書における実施例で記載されるように、抗体組成物の調製は、殆どが当業者公知の複数の工程を必要とする。本発明は、抗体の発現プロセス又は初期の精製中に形成された可能性がある抗体凝集体からモノマー抗体分子を分離するための、HICの特異的使用を記載する。これまで、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、ダイマー及びより高次の凝集体からモノマー抗体を分離するために用いられてきた。本明細書に記載されるように、本出願の発明者らは、先に記載したように、抗体モノマー及びこれに非共有結合で結合する軽鎖を含むプレモノマーと名付けた抗体凝集体の更なる種を同定した。軽鎖の付着は、モノマー抗体と比較してわずかしか分子量を変えないので、治療用途用のモノマー抗体の精製に関してより大きな課題の一つである。図1に見られるように、プレモノマーは、SEC-HPLCによって分析される場合に、モノマー抗体のメインピークの直前に(且つメインピークと共に)溶出するので、抗体のダイマー及びより高次の凝集体から明らかに区別される。
抗体調製物は、調製物の成分として、目的とするモノマー抗体だけでなく、プレモノマー(本明細書に記載される)、抗体ダイマー、及びより高次の抗体凝集体等の抗体凝集体を含む組成物である。
一実施形態において、目的とする抗体は、全長抗体であり、例えば調製物は、この特定の全長抗体の大部分を含むと予想され、一方で抗体凝集体は不純物とみなされる。
抗体調製物は、記載されるように、組換え源から得られ、目的とする抗体を少なくとも部分的に精製することを意図した1つ又は複数の方法によって処理され得る。そのような方法は当業界において公知であり、プロテインA精製、濾過、及び他のクロマトグラフィー法等が挙げられる。
本発明に係る方法は、以下;
i)プレモノマー成分を含む抗体調製物を得る工程と、
ii)疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムに前記抗体調製物をローディングして、カラム材料に抗体及びプレモノマーを結合させる工程と、
iii)調製物の抗体成分を逐次的に溶出する工程と、
iv)実質的な量のプレモノマーを含まない溶離液画分を選択する工程と
を含む。
疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムの適切なタイプが、本明細書の上記に記載されている。HICカラム材料の結合能力は、少なくともおよそ抗体50g/L又は少なくとも抗体60g/L等であることが好ましい。好ましい実施形態において、カラム材料は、共有結合で結合するフェニル基を含む4〜8%の架橋結合アガロースを含む。更なる実施形態において、HICカラム材料は、ゲル1mlあたり約15〜35、15〜30、20〜35、20〜30、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、若しくは35μmolの、又は20/40μmol/mlのフェニルを含む。ゲル1mlあたり20〜25μmolのフェニルがSepharose High Performaの推定能力に相当し、ゲル1mlあたり40μmolのフェニルがSepharose 6 FastFlow(登録商標)の推定能力に相当することが推定される。
HICカラムの長さは、HIC精製工程の品質に影響し得るので、より長いカラム、例えば、少なくとも5cm、例えば少なくとも8cm、例えば少なくとも12cmのHICカラムが好ましい可能性がある。更なる実施形態において、HICカラムは、5〜50cm、例えば8〜25cm、例えば10〜20cm、例えば8〜15cmである。
一実施形態において、ローディング(工程b)は、硫酸アンモニウム[(NH4)2SO4]の存在下で実行され、例えば硫酸アンモニウムの濃度は、約0.8〜1.5mol/kg、好ましくは1.2〜1.0又は1.1〜0.9mol/kgである。
溶出は、そのような実施形態において、硫酸アンモニウム濃度を減少させることによって、例えば硫酸アンモニウムの0mol/kgに至る線形勾配を用いることによって、実行され得る。
HICの使用により、種々の成分が逐次的に溶出することで、調製物の抗体成分を分離する能力が実証された。溶出は逐次的であると記載されるが、溶出した画分が複数の抗体成分を含む多少の重複があり得る。しかし、個々の成分の大部分が、異なる画分中に溶出すると予想される。
一実施形態において、モノマー抗体成分は、第1の抗体成分として溶出する。そのような例において、目的とする抗体溶液は、大部分のプレモノマー及び抗体ダイマーを含む画分の前に溶出する画分を収集することによって、得られ得る。
そのような実施形態において、プレモノマーは、以降の溶離液画分を除外することによって、抗体組成物から排除され得る。一実施形態において、プレモノマー(及び他の凝集体)は、大部分のプレモノマーの前に溶出する画分のみを選択することによって、抗体溶液から除去される。
本発明に従えば、実質的な量のプレモノマーを含まない溶離液画分が選択される。実質的な量とは、モノマー抗体を精製する目的で許容可能でないと考えられる量である。
更なる実施形態において、実質的な量のあらゆる凝集体を含む溶離液画分が除外される。同様に、凝集体の合計が実質的となる場合、そのような溶離液画分は除外されるべきである。殆どの場合において、凝集体がタンパク質含有量の5%を表すならば、実質的な量の凝集体(プレモノマーを含む)が存在することとなる。
実施例に記載されるように、1つ又は複数の抗体凝集体の閾値含有量により、どの溶離液画分が、目的とする抗体組成物を得るのに有用であるかが決定され得る。好ましい実施形態において、抗体凝集体の総量は、1%以下である。
本発明に係る方法は、以下の工程を含む:
a)宿主細胞内で抗体を発現させる工程であって、前記宿主細胞は、前記抗体をコードするベクター(或いは、重鎖及び軽鎖をそれぞれコードする2つのベクター)を含む、工程、
b)工程(a)から、前記抗体を含む細胞培地を収集する工程、
c)工程(b)において得られる細胞培地からの抗体を、プロテインA親和性カラムに結合させ、約3.5(例えば2.5〜4.5、3〜4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、又は4.0)のpHにて、約10mmol/kgのギ酸(例えば5〜15、7〜13、8〜12、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15mmol/kgのギ酸)により前記抗体を溶出する工程、
d)場合によって、あらゆるウイルスを不活化するために、工程(c)において得られる溶離液のpHを3.7に調整する工程(ウイルスは、他の方法を用いて不活化されてもよい)、
e)工程(c)又は工程(d)において得られる溶離液を、必要に応じてpH調整した後に、陽イオン交換クロマトグラフィーカラム(CIEX)にローディングし、場合によって例えばPOPOS 50 HSを用いて、塩勾配(例えばNaCl勾配)により前記抗体を溶出する工程であって、場合によって溶離液は、場合によってpH調整と組み合わせて、0.45μmの孔サイズを用いて濾過され得る、工程、
f)工程(e)において得られる溶離液を、例えばPlanova(登録商標)20Nウイルスフィルターを用いて、ウイルス濾過に供する工程、
g)工程(f)において得られる濾過した溶離液を、フロースルーメンブレン(Qメンブレン等)に通してポンプ輸送し、場合によって、前記フロースルーメンブレン上での濾過の前に、pH及び導電率を調整する工程、
h)工程(g)において得られるフロースルー産物を、約0.8〜1.5mol/kg、好ましくは1.0mol/kgの硫酸アンモニウム濃度の存在下で、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムにローディングする工程、
i)前記抗体を、硫酸アンモニウム勾配を減少させながら溶出する工程、
j)工程(i)において得られる溶離液中の前記抗体を限外濾過によって濃縮する工程、
k)それに続く、場合によってスクロースの存在下での透析濾過工程及び更なる限外濾過工程。
本明細書に記載されるように、本方法は、最大で1%の抗体凝集体(総HMWP)を含む抗体組成物を調製するために用いられ得、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いることによって、水性の組換え抗体溶液から抗体プレモノマーを除去する工程を含む。更なる実施形態において、プレモノマー及び抗体ダイマーの双方が、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、(正しく折り畳まれた)モノマー抗体から分離される。本明細書の上記に記載されるように、本方法は、本明細書の上記に記載される個々の工程の詳細によって、更に記載され得る。
本発明の態様は、本発明に係るプロセスによって得られる(又はプロセスによって得ることが可能な)医薬品又は医薬製剤に関する。一実施形態において、本発明は、医薬品に関し、抗体凝集体の量は、抗体の総量の1%以下である。殆どの場合において、抗体ダイマー及び抗体プレモノマー等の抗体凝集体の量は、SEC-HPLCによって測定され得る。検出レベル未満の凝集体の残留レベルが稀に予期されるが、勿論魅力的な実施形態である。本発明に係る医薬品は、検出可能なウイルスを含まないことが更に好ましい。ウイルス数は、当業界において周知の方法を用いて測定され得る。
結果として生じる抗体組成物は、均質な抗体組成物と呼ばれる場合があり、これは、医薬品として直接用いられてもよいし、医薬品の調製に用いられてもよい。最終の抗体産物は、医薬製剤と呼ばれる場合がある。
本発明に従えば、本明細書に記載される方法によって得られる抗体組成物、抗体産物、医薬組成物、又は医薬品は、治療法に用いられ得る。したがって、組成物及び産物は、炎症疾患の治療法に用いられ得る。
本明細書に開示される抗体組成物及び産物は、炎症疾患及び炎症状態、特に抗炎症疾患、例えば乾癬、I型糖尿病、バセドウ病、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、多発性硬化症、慢性関節リウマチ(RA)、自己免疫性心筋炎、川崎病、冠動脈疾患、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患、自己免疫性甲状腺炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、硬皮症、全身性硬化症、乾癬性関節炎、骨関節炎、アトピー性皮膚炎、白斑、移植片対宿主病、シェーグレン症候群、自己免疫性腎炎、グッドパスチャー症候群、慢性炎症性脱随性多発神経障害、アレルギー、喘息、及び他の自己免疫疾患の治療法に用いられる。抗体産物は、本明細書において、種々の癌タイプ、例えば癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、胚細胞腫瘍、及び芽腫の治療に更に適している。
本明細書に記載される本発明は、実施形態の以下のリストにおいて例示されるが、これらに限定されない:
実施形態
1.水性の組換え抗体溶液から、抗体ダイマー及び/又は抗体プレモノマーを除去するための方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、(正しく折り畳まれた)抗体からダイマー及び/又はプレモノマーを分離する工程を含む方法。
2.水性の組換え抗体溶液から抗体プレモノマーを除去するための方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、(正しく折り畳まれた)モノマー抗体からプレモノマーを分離する工程を含む方法。
3.前記抗体がIL-21抗体である、本発明に係る方法。
4.抗体が、配列番号2に記載の3つのCDR配列、及び配列番号3に記載の3つのCDR配列を含む、本発明に係る方法。或いは、前記抗体は、配列番号2+配列番号3に記載のVH/VL配列を含む。
5.抗体が、全長抗体である、本発明に係る方法。
6.HICカラム材料の結合能力が、抗体50g/L(又は50g/Lを超える)、好ましくは抗体60g/L(又は60g/Lを超える)である、本発明に係る方法。
7.HICカラム材料が、共有結合で結合するフェニル基を含む、4〜8%、好ましくは6%の架橋結合アガロースを含む、本発明に係る方法。
8.HICカラム材料が、ゲル1mlあたり約15〜35、15〜30、20〜35、20〜30、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、若しくは35μmolの、又は20/40μmol/mlのフェニルを含む[ゲル1mlあたり20〜25μmolのフェニルがSepharose High Performance(登録商標)の推定能力に相当し、ゲル1mlあたり40μmolのフェニルがSepharose 6 FastFlow(登録商標)の推定能力に相当する]、本発明に係る方法。
9.HICカラムの長さが、少なくとも5cm、例えば少なくとも8cm、例えば少なくとも12cmである、本発明に係る方法。
10.HICカラムの長さが、5〜50cm、例えば8〜25cm、例えば10〜20cm、例えば8〜15cmである、本発明に係る方法。
11.前記抗体をHICカラムに、高濃度(約1mol/kg、少なくとも約0.8mol/kg、又は少なくとも約0.8mol/kg且つ1.5mol/kg以下)の硫酸アンモニウムの存在下でローディングし、その後、前記抗体を、硫酸アンモニウム勾配を減少させながらHICカラムから溶出する工程を含む、本発明に係る方法。
12.モノマー抗体が、硫酸アンモニウム濃度がおよそ0.8mol/kgから0.4mol/kgに減少したときに得られる溶離液画分中で得られる、本発明に係る方法。
13.プレモノマーの蓄積がおよそ1%に達したときの溶離液画分を除外することによって、プレモノマーが除去される、本発明に係る方法。
14.OD280が前端の0.2と後端の8.0との間にあるときに得られる溶離液画分中に、モノマー抗体が得られる、本発明に係る方法。
15.目的とする抗体組成物が、高含有量のプレモノマー及び抗体ダイマーを含む画分の前に溶出する画分中に得られる、本発明に係る方法。
16.目的とする抗体組成物が、高含有量のプレモノマーを含む画分の前に溶出する画分中に得られる、本発明に係る方法。
17.ウイルス粒子の減少をもたらす、本発明に係る方法。
18.前記HIC精製が、前記抗体の濃縮の前の、且つ/又は透析濾過の前の、且つ/又は凍結乾燥の前の、且つ/又は前記抗体の製剤化の前の最後の工程として実行される、本発明に係る方法。
19.以下の工程を含む、本発明に係る方法;
i)プレモノマー成分を含む抗体調製物を得る工程
ii)疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムに前記抗体調製物をローディングする工程
iii)カラム材料に抗体及びプレモノマーを結合させる工程
iv)調製物の抗体成分を逐次的に溶出する工程、並びに
v)実質的な量のプレモノマーを含まない溶離液画分を選択する工程。
20.以下の工程を含む、本発明に係る方法:
a.宿主細胞内で抗体を発現させる工程であって、前記宿主細胞は、前記抗体をコードするベクター(或いは、重鎖及び軽鎖をそれぞれコードする2つのベクター)を含む、工程、
b.工程(a)から、前記抗体を含む細胞培地を収集する工程、
c.工程(b)において得られる細胞培地からの抗体を、プロテインA親和性カラムに結合させ、約3.5(例えば2.5〜4.5、3〜4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、又は4.0)のpHにて、約10mmol/kgのギ酸(例えば5〜15、7〜13、8〜12、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15mmol/kgのギ酸)により前記抗体を溶出する工程、
d.場合によって、あらゆるウイルスを不活化するために、工程(c)において得られる溶離液のpHを3.7に調整する工程(ウイルスは、他の方法を用いて不活化されてもよい)、
e.工程(c)又は工程(d)において得られる溶離液を、陽イオン交換クロマトグラフィーカラム(CIEX)にローディングし、場合によって例えばPOPOS 50 HSを用いて、塩勾配(例えばNaCl勾配)により前記抗体を溶出する工程であって、場合によって溶離液は、場合によってpH調整と組み合わせて、0.45μmの孔サイズを用いて濾過され得る、工程、
f.工程(e)において得られる溶離液を、例えばPlanova(登録商標)20Nウイルスフィルターを用いて、ウイルス濾過に供する工程、
g.工程(f)において得られる濾過した溶離液を、フロースルーメンブレン(例えばQメンブレン)に通してポンプ輸送し、場合によって、前記フロースルーメンブレン上での濾過の前に、pH及び導電率を調整する工程、
h.工程(g)において得られるフロースルー産物を、約0.8〜1.5mol/kg、好ましくは1.0mol/kgの硫酸アンモニウム濃度の存在下で、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムにローディングする工程、
i.前記抗体を、硫酸アンモニウム勾配を減少させながら溶出する工程、
j.工程(i)において得られる溶離液中の前記抗体を限外濾過によって濃縮する工程、
k.場合によってその後の、場合に応じてスクロースの存在下での、透析濾過工程、及び更なる限外濾過工程、並びに
l.工程(j)において得られる濃縮溶離液又は工程(k)の溶離液に界面活性剤を加え、場合によって、前記溶離液を濾過し、場合によって、前記濾過した溶離液を凍結乾燥する工程。
21.最大で1%の抗体凝集体(総HMWP)を含む抗体組成物を調製する方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いることによって、水性の組換え抗体溶液から抗体プレモノマーを除去する工程を含む方法。
22.プレモノマー及び抗体ダイマーが、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、(正しく折り畳まれた)抗体から分離される、実施形態21に従う方法。
23.実施形態3〜20の特徴の1つ又は複数を含む、実施形態21又は22に従う方法。
24.本発明に係るプロセスによって得られる(又はプロセスによって得ることが可能な)医薬品。
25.抗体凝集体の量が、抗体の総量の1%以下である、本発明に係る医薬品。
26.検出可能なウイルスが存在しない、本発明に係る医薬品。ウイルス数は、当業界において周知の方法を用いて測定され得る。
27.本発明に係る医薬品を含む医薬製剤。
28.炎症疾患を治療するための、本発明に係る医薬製剤の使用。
29.1型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、移植片対宿主病、及びSLEから選択される炎症疾患を治療するための、本発明に係る医薬製剤の使用。
30.癌を治療するための、本発明に係る医薬製剤の使用。
31.炎症疾患の治療法に用いられる、本発明に係る医薬品。
32.1型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、移植片対宿主病、及びSLEから選択される炎症疾患の治療法に用いられる、本発明に係る医薬品。
33.癌の治療法に用いられる、本発明に係る医薬品。
(実施例1)
精製プロセスが、種々の組換え抗体を細胞培養物から産業規模で精製するのに有用であることが分かった。このプロセスは、以下のように図式化され得る:
細胞培養

培養ブロスの収集及び清澄化

プロテインA親和性クロマトグラフィー及び低pHでのウイルス不活化

CIEX陽イオン交換クロマトグラフィー。産物が塩濃度勾配の増加中に溶出する。HCP(宿主細胞タンパク質)及び凝集体の減少。

ウイルス濾過

AIEXフロースルー陰イオン交換クロマトグラフィー。導電率及びpHが調整されて、産物はローディング中に結合しないが、DNA及び他の不純物が結合する。

限外濾過/透析濾過。先の工程からの産物は、UF(30kDa)メンブレンによって濃縮されてから、調合バッファーにより透析濾過され、そして場合に応じて最終濃度に再び濃縮される。
この比較的単純な精製プロセスは、非常に高い純度の、高い抗体収率をもたらしたことから、様々な組換え治療抗体を産業規模で精製するのに非常に有効であった。具体的な例に関する更なる情報を有するWO2009/138484も参照。
しかしながら、IL-21抗体、特にWO2010055366に開示されるクローン362.78.1.44のCDR配列を有する抗体(mAb 5")の精製に関して、結果として生じた精製IL-21抗体は、驚くべきことに、およそ2〜3%の量の不要な高分子量タンパク質(HMWP)を含有した。更に、HMWP含有量-特に、ダイマー濃度-が経時的に蓄積/増大することが分かった。これらの凝集体の一部を、抗体収率を有意に低減することなく分離することは、見たところ困難なようであった。抗体収率を有意に低減することなくHMWP(抗体ダイマー及び抗体プレモノマーを含む)をおよそ1%未満の量になるまで除去しようとする試みにおいて、種々の精製法[Poros(登録商標)HS 50、フロー、ローディング、勾配長さ、カット基準のような調査済みのパラメータ、Fractogel(登録商標)EMD COO、Fractogel(登録商標)EMD SO3、Capto(商標)Adhere、Capto(商標)MMC、及び特定のHIC樹脂、TSK-Gel(登録商標)Phenyl-5PW等の種々の陽イオン交換法]が利用された。これらの方法はいずれも、抗体収率の有意な(且つ容認できない)低減をもたらした。凝集体のSEC HPLC分析により、凝集体が抗体ダイマー及び抗体プレモノマーを含むことが明らかとなった。
ゆえに、抗体におけるダイマー及び/又はプレモノマー等の不要な凝集体の量が低減された、純度が改善された抗IL-21組成物を提供することが所望された。この問題の解決策が、本明細書に記載されるように、発明者らによって発見された。HICが、抗体精製プロセスにおいて抗体ダイマー及び高次の凝集体を減少させるのに、一部の場合において有用であることが公知である。したがって、高濃度の硫酸アンモニウムにおける結合、及びゼロに至る硫酸アンモニウム勾配における溶出と組み合わせて、種々の樹脂を調査した。
例えば抗IL-21プロセスにおける不純物の一部は、一括して凝集体と呼ばれるHMWP(高分子量タンパク質)である。これは、HMWP1=より高次の凝集体、HMWP2=抗体ダイマー、HMWP3=抗体プレモノマーを含む(図2)。HMWP1は、CIEX工程中に除去されるが、一般的なプロセスでは、プレモノマー及びダイマーは十分に減少しなかった。CIEX(POROS 50 HS又はFractogel COO)によりプレモノマー(HMWP3)に向けられる選択性が全くないと思われる(実施例4も参照)。
(実施例2)
製造者の説明書に従ったPhenyl Sepharose(商標)FF及び/又はPhenyl Sepharose(商標)HPを含むカラム材料を用いたHIC精製工程の使用により、驚くべきことに、プレモノマー及びダイマーに向けられる所望の選択性、すなわちプレモノマーがモノマーピークの後方にて他の凝集体と一緒に溶出することが実証された(図3及び以下の記載を参照)。好ましくは、HIC溶出工程に硫酸アンモニウム濃度の減少勾配を用いる。Phenyl Sepharose(商標)HP材料は、高い結合能力(mAb 60g/Lを超える充填材料)の利点を有する。このタイプのカラム材料は、フェニル基の密度が比較的低いことから(25μmol/ml)、この材料が、例えば、フェニル密度が40μmol/mlであるPhenyl Sepharose(商標)FF high subと比較して、Ab結合能力に関して優れた性質を有することは驚くべきことである。
HIC工程は、好ましくは、最終のUF/DF工程の前に(活性がある医薬成分-この場合、組換え治療抗体-の製剤化の前に)行う。HIC工程は、好ましくは、精製プロセス中のダイマーの蓄積を回避するために、抗体の医薬製剤の凍結乾燥及び/又は調製の前の最後の工程の1つとして行う。透析濾過工程等のバッファー変更をHIC後に用いて、抗体が凍結乾燥に適した溶液中にあることを確実にすることができる。
IL-21抗体のダイマー形成は、産生プロセス中に自然発生的に起こるようである。したがって、HIC工程/HIC精製プロセスは、凝集体を形成する傾向がある抗体を精製するのに用いることができる。
このタンパク質の生産(及び精製)と関連するダイマー形成の減少に加えて、HIC工程はまた、潜在的にウイルスのクリアランス/減少をもたらすことから、潜在的に精製抗体産物の安全性をも改善する。
抗IL-21を精製するHIC精製工程:
Figure 2017507132
方法
カラム(直径1cm、長さ13cm)を10mlのPhenyl Sepharose HPで充填して、5カラム容量(CV)のS1で平衡化した。流速は15CV/hであった。
ローディング溶液は、先の陽イオン交換工程から得た抗体溶液にAmSO4を加えることによって調製した。110mlの出発抗体調製物(6.6g/L)に、16.72gのAmSO4を加えて、抗体濃度を5.57g/Lにする。105mlのローディング溶液を、9CV/hの流速でローディングする。結果として生じるローディングは、樹脂1Lあたり58gの抗体である。
ローディングの後、カラムを5CVのS1(流速15CV/h)で洗浄し、15CV(流速15CV/h)による100%のS1から100%のS2に至る勾配に続き5CVのS2(流速15CV/h)によって、溶出が生じる。ODに基づき、前端のODを0.2で始め、後端を8.0として、画分を収集した。最終的に、カラムを2CVのS3、流速3CV/hで浄化した。タンパク質含有量は、OD280を用いて、1cmにわたる280nmのUV吸収として定義して測定する。プレモノマー(及び他の凝集体)の量を最小にするために、カットオフはHMWPを1%未満とすることとした。ゆえに、目的とする抗体産物は、OD280が前端で0.2である、カラムからの溶出画分と共に、OD280が後端で最大8.0である溶出画分を収集することによって得ることができる。
結果として生じた溶離液のモノマー及び凝集体のパーセンテージを分析した。分析手順はサイズ排除クロマトグラフィー(SE-HPLC)試験であり、TSK G3000 SWxlカラム、リン酸ナトリウム/イソプロパノールバッファーを用いる無勾配溶出、及び以降の280nmでのUV検出を用いて、サンプルを分析する。HMWP%は、総統合面積と比較して算出する。以下の表に含まれる結果から、HIC工程は、大部分の凝集体を除去して、凝集体の総濃度を0.96%に低減することが実証される。
Figure 2017507132
(実施例3)
HICの効果を更に分析するために、そしてプレモノマーの含有量を最小にする一方で抗体の収率を最大にするように溶離液のどの画分を収集するべきかを更に分析するために、Phenyl Sepharose HP及び46g/Lのタンパク質ローディングを用いる精製を、先に記載されるように実行した。
ローディング溶液は、36.8mlのプロテインAウイルス不活化抗体調製物(6.6g/Lの濃度)を用いて、5.6gのAmSO4の添加によって調製した。
長さ3.4cm及び直径1cmのカラムを2.7mlのPhenyl Sepharose HPで充填して、5CVのS1bで平衡化し、そして樹脂1Lあたり46gの抗体(抗IL-21)の総ローディングに相当する26.33mlのローディング溶液(抗体4.77g/L)をローディングした。
カラムを、5CVのS1bで洗浄し、10CVによる100%のS1bから100%のS2に至る線形勾配に続き6CVのS2により溶出する。2mlの画分を溶出中に収集した。抗体調製物を、1mol/kgの(NH4)2SO4を含むバッファー中にローディングした。タンパク質の溶出は、画分15にて0mol/kgに達する(NH4)2SO4濃度の線形減少によって、画分3〜15中に得られる。Table 2(表3)は、各画分中のタンパク質濃度、並びにHMWP1、HMWP2及びHMWP3のパーセンテージを示す。精製プロセスを図3Aに示す。HMWP1及びHMWP2は、モノマー抗体からよく分離された明確なピークを示す一方、プレモノマー(HMWP3)は種々の画分中に溶出する。
Figure 2017507132
同様に、Phenyl Sepharose 6 FF及び37g/Lのタンパク質ローディングを用いる精製を実行し、分析した。
長さ11cm及び直径0.5cmのカラムを2.1mlのPhenyl Sepharose 6 FFで充填して、5CVのS1bで平衡化した。
ローディング溶液を、先のように、プロテインA精製ウイルス不活化抗体調製物(6.6g/L)から調製し、14.2mlを、5.8mlの3M AmSO4、pH7と混合した。13.7mlのローディング溶液(4.77g/L)をカラムにローディングした。これは、樹脂1Lあたり30gの抗体のローディングに相当する。
ローディングの後、カラムを5CVのS1bで洗浄し、10CVによる100%のS1bから100%のS2に至る線形勾配に続き10CVのS2により溶出する。溶出中に2mlの画分を収集した。25mmol/kgのNa2HPO4中(NH4)2SO4、pH7が1.2mol/kgから0mol/kgに至る画分2から12の勾配を適用した。得られた溶出画分のタンパク質分析を、Table 3(表4)に示す。
Figure 2017507132
プレモノマーの量を最小にするために、カットオフは、およそ0.4mol/kgの(NH4)2SO4濃度と相関させて、蓄積HMWP2及び3を例えば1%未満とすることとした。ゆえに、目的とする産物は、先に記載されるように、OD280が前端で0.2である、カラムからの溶出画分と共に、OD280が後端で最大8.0である溶出画分を得ることによって収集することができ、これによって、プレモノマー及びダイマーの含有量が高い画分が排出される。
(実施例4)
大規模実験を実行した。陰イオン交換クロマトグラフィーの後に得られた抗体調製物から始めた。
391kgの総質量の組成物中の合計1411gの抗体に、59.58kgの固体(NH4)2SO4を加え、1.0mol/kgのNaOHにより、pHを7.0に調整した。
10.73lのPhenyl Sepharose HPを充填し、且つ3.8CVのS1、流80l/hで平衡化したカラム(長さ15.6cm、直径29.6cm)に、先に記載される201.8lのローディング溶液を60l/hの流でローディングした。これは、樹脂1Lあたり62.9gの抗IL_21抗体に相当する。カラムを5CVのS1、80l/hで洗浄し、15CV、80L/hによる100%のS1から100%のS2に至る線形勾配に続き5CVのS2、流80L/hにより溶出した。カラムを2CVのS3、流20l/hで浄化し、最終的に2CVの水、流80l/hでリンスした。OD280が前端の0.2から後端の8.0に至るまで、抗体産物を収集した。結果として生じた純度は、ローディング溶液の2.9%HMWPの純度と比較して、0.8%HMWPであった。
上記に基づいて、より長いカラム(この実験において用いた)が、実施例3で用いたより短いものよりも良好な分離度を提供するように、カラムの長さは得られる結果に影響することも注目される。
(実施例5)
最初に、プレモノマーのない抗体組成物を得るためのCIEX POROS 50 HSの有用性を評価する実験を実行した。
バッファーA:25mmol/kgの酢酸Na、pH5、及びバッファーB:25mmol/kgの酢酸Na+300mmol/kgのNaCl、pH5。
20gのaIL21/樹脂lをローディングした5mlカラム(1cmD×20cmL)で精製を実行した。カラムを5cvのバッファーAで平衡化し、ローディングし、20CVによる100%のバッファーAから100%のバッファーBに至る勾配に続き5CVのバッファーBにより溶出した。モノマー抗体の溶出を、画分25から37の間の、バッファーBの50%〜72.5%から始まる勾配を用いて得た。先のように分離を分析し、Table 4(表5)に見ることができるように、プレモノマー(HMWP3)はモノマーピークの前方に溶出する一方、ダイマーはモノマーピークの最後部に溶出する。HMWP3の早い溶出により、凝集体(プレモノマー、ダイマー、及び/又は高次の凝集体)の含有量が低い画分は、ごくわずかにしか得ることが可能でなく、収率が非常に乏しくなった。
Figure 2017507132
(実施例6)
HIC工程を含む抗体精製プロセスの全体の説明。
浄化した培養ブロスを濃縮し、mAbの非常に特異的な親和性捕獲工程として機能するように、プロテインA派生工程(derivate step)を開発する。更に、工程は、pHを3.7に調整することによるウイルス(エンベロープウイルス)不活化を含む。
CIEXは、POROS(登録商標)50 HS樹脂による陽イオン交換工程である。先のプロテインA工程からのウイルス不活化溶離液を、pH5.0に調整し、場合に応じてカラム上へのローディング前に濾過する。平衡化溶媒で洗浄後、産物を塩勾配中に溶出する。HCP、培地汚染物質、及び凝集体が低減する。
mAbが発現されるCHO細胞から潜在ウイルスを除去するために、ウイルス濾過を、Planova 20 Nウイルスフィルター上でのデッドエンド濾過として実行する。
Qメンブレン工程は、ローディング中に希釈産物が通過するフロースルー工程であり、主にDNA、エンドトキシン、HCP、及び他の不純物が低減する。
ダイマー及びプレモノマー含有量を低減するために、HIC工程を導入する。Qメンブレン工程からの産物に硫酸アンモニウムを加えて、HICカラムにローディングする。溶出は、硫酸アンモニウムの高濃度から低濃度に至る勾配によって生じる。
最後の工程は、産物をTFFによって濃縮し、且つスクロースを含むAPI調合バッファーで透析濾過するUF/DFである。Tween 80を加えて、API産物を0.22μmフィルターにより濾過する。
概要
以下のTable 5(表6)に要約した種々の実験の結果は、全ての試験において、HIC工程が、抗体凝集体の濃度の低減を可能にすることを示しており、医薬品又は医薬製剤における更なる使用に適した抗体組成物が提供される。
Figure 2017507132

Claims (15)

  1. 水性の組換え抗体溶液から抗体プレモノマーを除去するための方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、モノマー抗体からプレモノマー及び場合によって抗体ダイマーを分離する工程を含む方法。
  2. i)プレモノマー成分を含む抗体調製物を得る工程と、
    ii)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムに前記抗体調製物をローディングする工程と、
    iii)カラム材料に抗体及びプレモノマーを結合させる工程と、
    iv)調製物の抗体成分を逐次的に溶出する工程と、
    v)(実質的な量の)プレモノマーを含まない溶離液画分を選択することによって、モノマー抗体の組成物を得る工程と
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. モノマー抗体が、高含有量のプレモノマーを含む画分の前に溶出する画分中に得られる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. モノマー抗体が、大部分のプレモノマー及び抗体ダイマーを含む画分の前に溶出する画分中に得られる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. プレモノマー及び他の凝集体の蓄積がおよそ1%に達したときの溶離液画分を除外することによってプレモノマーが除去される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記抗体が、IL-21抗体であり、例えば配列番号2に記載の3つのCDR配列、及び配列番号3に記載の3つのCDR配列を含む抗体である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. HICカラム材料が、抗体50g/L以上の結合能力を有し、且つ/又はHICカラム材料が、共有結合で結合するフェニル基を含む4〜8%の架橋結合アガロースを含み、且つ/又はHICカラム材料が、20〜45μMol/mlのフェニル基を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記抗体をHICカラムに、0.8〜1.5mol/kgの硫酸アンモニウム濃度の存在下でローディングする工程と、その後、前記抗体を、硫酸アンモニウム勾配を減少させながらHICカラムから溶出する工程とを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. モノマー抗体が、硫酸アンモニウム濃度が0.8mol/kgから0.4mol/kgに減少したときに得られる溶離液画分中で得られる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ウイルス粒子の減少をもたらす、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. a.宿主細胞内で抗体を発現させる工程であって、前記宿主細胞は、前記抗体をコードするベクターを含む、工程と、
    b.工程(a)から、前記抗体を含む細胞培地を収集する工程と、
    c.工程(b)において得られる細胞培地からの抗体を、プロテインA親和性カラムに結合させ、pH3.5にて、10mmol/kgのギ酸により前記抗体を溶出する工程と、
    d.工程(c)において得られる溶離液を、陽イオン交換クロマトグラフィーカラム(CIEX)にローディングし、NaCl勾配により前記抗体を溶出する工程と、
    e.工程(d)において得られる溶離液をウイルス濾過に供する工程と、
    f.工程(e)において得られる濾過した溶離液を、フロースルーメンブレンにポンプ輸送する工程と、
    g.工程(f)において得られる濾過した溶離液を、0.8〜1.5mol/kgの硫酸アンモニウム濃度の存在下で、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムにローディングする工程と、
    h.前記抗体を、硫酸アンモニウム勾配を減少させながら溶出する工程と、
    i.工程(g)において得られる溶離液中の前記抗体を限外濾過及び透析濾過によって濃縮する工程と、
    j.工程(i)において得られる濃縮溶離液に界面活性剤を加える工程と
    を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 最大でも1%の抗体凝集体(総HMWP)を含む抗体組成物を調製する方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いることによって、水性の組換え抗体溶液から抗体プレモノマーを除去する工程を含む方法。
  13. プレモノマー及び場合によって抗体ダイマーが、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を用いて、モノマー抗体から分離される、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項3から11のいずれか一項に規定の特徴の1つ又は複数を含む、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の方法によって得られる医薬品。
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