JP5073945B2 - 光走査装置・画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被走査面を光走査する光走査装置、該光走査装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置に関する。
本発明は、光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等へも応用が可能である。
従来の光走査装置においては光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられるが、より高解像度な画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
これに対し、近年シリコンマイクロマシニングを利用した偏向装置の研究が進められており、特許文献1や特許文献2に開示されるように、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した方式が提案されている。
この方式によれば、ミラー面サイズが小さく小型化できるうえ、共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能であるにもかかわらず、低騒音で消費電力が低いという利点がある。
さらに、低振動で、発熱がほとんどないために、光走査装置を収容するハウジングを薄肉化でき、ガラス繊維の配合率が少ない低コストな樹脂成形材を用いても画像品質への影響が発生し難いといった利点もある。
特許文献3や特許文献4には、ポリゴンミラーの代わりに振動ミラーを配備した例が開示されている。
特許文献5や特許文献6には偏向器を仕切部材で覆う構成とした例が開示されている。
また、特許文献7には振動ミラーを減圧されたパッケージ内に収容する例が開示されている。
一般に、図18に示すような単純な板状の振動ミラーを想定すると、振動ミラーの寸法を、回転軸に平行な方向の幅d、回転軸に直交する方向の幅2r、厚さt、ねじり梁の寸法を、長さh、幅aとすると、Siの密度ρ、材料定数Gを用いて、
慣性モーメントI=(4ρrdt/3)・r2
バネ定数K=(G/2h)・{at(a2+t2)/12}
となり、共振振動数f0は、
f0=(1/2π)・√(K/I)=(1/2π)・√{Gat(a2+t2)/24LI}
となる。
ここで、ねじり梁の長さLと振れ角θは略比例関係にあるため、振れ角θは
θ=κ/I・f02 κは定数 (1)
で表され、共振振動数f0はねじり梁のバネ定数Kによって変化し、それに伴って振れ角θも変化してしまうことになる。
ところで、振動ミラーの周速υ、面積E(=2rd)に対して、空気の密度ηとすると
空気の粘性抵抗P=C・ηυ^2・E^3 Cは定数
が振動ミラーの回転に対抗して働く。
一方、振動トルクTと振れ角θの関係は、
θ=κ’・T/K κ’は定数 (2)
であるから、振れ角θを安定に保つには、ねじり梁のバネ定数Kの変化や空気抵抗に対応した回転トルクTを発生させるべく印加電流を加減すればよい。
上記したように、共振振動数は温度によってねじり梁のバネ定数が変化、あるいは大気圧による空気の粘性抵抗が変化すること等により、振れ角が変化してしまうという問題がある。
そのため、特許文献8に開示されるように、走査されたビームを検出することで振れ角を検出し、振動ミラーに与える印加電流を加減することで、振れ角を安定的に保つ制御が行われている。
特許第2924200号公報 特許第3011144号公報 特許第3445691号公報 特許第3543473号公報 特開平3−9318号公報 特許第3469387号公報 特開2004−226651号公報 特開2004−279947号公報
振動ミラーをポリゴンミラーの代わりとして用いることで、低騒音化や低消費電力化が可能となり、オフィス環境に適合した画像形成装置が提供できる。また、ハウジングの薄肉化などによって軽量化や低コスト化が可能である。
しかしながら、上記したように、振動ミラーは共振現象を利用して動作しているが故に、周囲の温度や空気の対流などのわずかな変化であっても、振れ角(振幅)が変化してしまい、主走査方向の倍率や書き出し位置が変化し、色ずれや色変わりとなって画像品質を著しく劣化させてしまう要因となる。
そのため、振動ミラーの採用により光走査装置自体の発熱が抑えられたとしても、画像形成装置を構成する定着装置や駆動装置など発熱源からの熱によって、光走査装置を収めるハウジングの各部で温度が異なり、ハウジング内部の雰囲気が一様でなく、空気の対流も発生する。
一方、振動ミラーは周囲の空気を攪拌しながら振幅しているため、雰囲気の状況によって回転に対する負荷が変動し、振れ角(振幅)が周期的に変動して、主走査方向の倍率や書き出し位置を変動させる要因となっていた。
従来、特許文献8に開示されるように、書込開始側と書込終端側における主走査領域の外側に光検知センサを配備し、走査時間を検出することで全幅の倍率が一定となるように、振動ミラーに付加する回転力をセットし、一定期間内、保持するように制御しているが、プリント枚数を重ねる毎に振動ミラーの置かれる雰囲気が変動してしまい、頻繁に制御しなければならないといった問題があった。
本発明は、振動ミラーの振れ角(振幅)の変動を高精度に低減でき、高品位な画像形成が行える光走査装置、該光走査装置を有する画像形成装置の提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、光源手段と、ねじり梁によって支持され、上記光源手段からの光ビームを偏向して被走査面を往復走査する振動ミラーと、上記振動ミラーによって走査された光ビームを上記被走査面に結像する結像光学系と、これらを少なくとも上記ねじり梁が主走査平面に直交するように位置決めし、一体的に保持するハウジング手段と、上記振動ミラーに周期的に回転力を発生させる振動ミラー駆動手段と、を有する光走査装置において、上記振動ミラーに入射する光ビーム及び上記振動ミラーから出射する光ビームを透過する窓部材と、上記窓部材を保持し、上記振動ミラーを装着する空間を密閉する封止部材とを有し、上記封止部材は、気圧調整弁を備え、上記封止された空間内の気圧が高い場合には弁が開き、外気と同等になるまで該空間内から空気を流出し、空間内の気圧が低い場合には弁が閉じ、該空間内への外気の流入を避けることで、空間内の気圧を外気と同等もしくは低く保つことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光走査装置において、上記振動ミラー駆動手段の少なくとも一部を形成し、上記振動ミラーを取り付けるための回路基板を備え、上記封止部材と上記回路基板とを一体的に保持したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の光走査装置において、上記封止部材を上記ハウジング手段の一部として形成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の光走査装置において、上記窓部材を、上記振動ミラーのミラー面に対して副走査方向に所定角度傾くように配備したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項に記載の光走査装置において、上記光源手段からの光ビームの、上記窓部材の法線に対する主走査方向における入射角が、上記振動ミラーの法線に対する入射角よりも大きくなるように配備したことを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、画像形成装置において、請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の光走査装置を備え上記振動ミラーを所定の走査周波数により駆動するとともに、往走査または復走査のいずれかの期間中に、画像情報に応じて上記光源手段を変調して像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を顕像化し、該顕像を記録媒体に転写して画像を形成することを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の光走査装置を備え上記振動ミラーを複数配備して共通の走査周波数により駆動するとともに、往走査または復走査のいずれかの期間中に、画像情報に応じて上記光源手段を変調して各色に対応した像担持上に各々静電潜像を形成し、該静電潜像を顕像化し、該顕像を転写体上で重ね合わせて記録媒体に転写し、多色画像を形成することを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項に記載の画像形成装置において上記複数の振動ミラーを上記封止部材により密閉する空間内に装着したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項に記載の画像形成装置において上記複数の振動ミラーにおける走査方向を揃えて各色の画像形成を行うことを特徴とする
請求項1に記載の発明によれば、振動ミラーによって攪拌される空気の容量が限定され、また、外気に対して隔離された空間を作ることで、雰囲気の温度が均一化され、空気の対流もなく定常状態を保つことができるので、振動ミラーの回転に対する負荷が一定となり、振動ミラーに発生する回転力を変動させる必要もない。従って、振れ角(振幅)の変動を低減し、色ずれや色変りのない高品位な画像形成が行える。
また、封止された空間内への外気の流入を避けることができるので、ミラー面へのほこりや異物の付着を防止することができ、信頼性が向上する。
また、温度変動に伴って封止された空間内の気圧が高くなっても、外気と同等となるまで空気を流出することで、封止された空間内は、常に外気と同等以下の気圧を保つことができるので、振動ミラーの回転に対する負荷を最小限に抑えることができ、振れ角(振幅)の変動を低減し、色ずれや色変りのない高品位な画像形成が行える。
請求項2に記載の発明によれば、振動ミラーの組付時や交換時に、わざわざ封止部材を着脱する必要がないので作業性が向上するうえ、封止状態のまま取り扱うことができるので、ミラー面へのほこりや異物の付着を防止することができ、信頼性が向上する。
請求項3に記載の発明によれば、封止部材をハウジング部材に一体的に形成することで、部品点数が削減され、組付効率が向上するとともに、コストが低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、振動ミラー面と窓部材との間での繰り返し反射により、被走査面に主光線以外が到達しないように反射光を離散させることができるので、高品位な画像形成が行える。
請求項に記載の発明によれば、振動ミラーで偏向された光ビームが窓部材から出射する際の表面反射に伴う光量ロスを主走査に沿って均等化することができ、被走査面においてビーム強度のむらを低減して、高品位な画像形成が行える。
請求項に記載の発明によれば、振動ミラーを用いることによって低騒音、低消費電力な画像形成装置を実現できる。
請求項に記載の発明によれば、振動ミラーを用いることによって低騒音、低消費電力で、かつ、タンデムカラーエンジンに対応した画像形成装置を実現できる。
請求項に記載の発明によれば、複数の振動ミラーの回転に対する負荷を最小限に抑えることができ、振れ角(振幅)の変動を低減し、色ずれや色変りのない高品位な画像形成が行える。
請求項に記載の発明によれば、書き出し方向が揃えられ、高品位な画像形成が行える。
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図17に基づいて説明する。
図1は、4つのステーション(色別の画像形成ステーション)を走査する光走査装置900Aの例を示し、2ステーションずつ2分し、相反する方向に向けて配置した一対の振動ミラー460に各々ビームを入射して、偏向、走査する方式を示している。
4つの感光体ドラム101、102、103、104は転写体としての中間転写ベルト105の移動方向(矢印方向)に沿って等間隔で配列され、順次異なる色のトナー像を中間転写ベルト105に転写して重ね合わせることでカラー画像を形成する。
各感光体ドラムを走査する光走査装置900Aは一体的に構成され、後述する各々に対応した光源ユニットからのビームを個別に配備された振動ミラー460により走査する。
振動ミラー460は光走査装置900Aの中央部に背合わせで平行に配置され、副走査方向に所定角度傾けて入射された各光源ユニットからの光ビームを、一括で偏向し走査する。
光源手段または光源装置としての光源ユニット107、108、109、110は、光源ユニット107、110が光源ユニット108、109よりも射出位置が所定間隔だけずれるように、また、光源ユニット107、108からの光ビーム201、202と、光源ユニット109、110からの光ビーム203、204とが、各振動ミラー460の静止時に偏向された、走査角θ=0に相当する光線が同軸に揃うように対称に配備され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各々に対応した感光体ドラム上に、各振動ミラー460の振幅位相を1/2周期ずらして各ステーションの走査方向が揃うように同時に画像を書き込んでいく。
各光源ユニットからのビーム201、202、203、204は、各振動ミラーの法線に対し主走査方向での入射角が各々30°となるように配備され、光源ユニット108、109からの光ビーム202、203は入射ミラー111、112によって折り返され、直接振動ミラーへと向かう光源ユニット107、110からの光ビーム201、204の光路と主走査方向を揃えて各振動ミラー460に各々水平に入射される。
シリンダレンズ113、114、115、116は一方が平面、もう一方が副走査方向に共通の曲率を有し、振動ミラー460の偏向点までの光路長が等しくなるように配備してある。各光源ユニット107、108および109、110からの光ビームは光軸を挟んで副走査方向に上下にずらして入射させることで、屈折力によって光ビームは折り曲げられ、偏向面の近傍で交差するように斜入射される。
偏向面において各光ビームは主走査方向に線状となるように収束され、後述するトロイダルレンズとの組み合わせで、偏向点と感光体ドラム面上とが副走査方向に共役な面倒れ補正光学系をなす。
偏向後は、ビーム同士が分離するように間隔を拡げつつ走査レンズ(以下、「fθレンズ」ともいう)120、121に入射される。走査レンズ120、121は樹脂成形により、主走査方向には振動ミラーの正弦波振動に対応してf・arcsin特性、つまり、単位走査角あたりの主走査位置の変化dH/dθがsin−1(θ/θ0)に比例する特性となるようパワー(屈折力)を持たせた非円弧面形状となし、振動ミラーの回転に伴って感光体ドラム面上でビームが略等速に移動するように各画素に対応した主走査位置を補正するとともに、後段のトロイダルレンズ122、123、124、125とにより各ビームを感光体面上にスポット状に結像し、潜像を記録する。
本実施形態では、各色ステーションの振動ミラーを、回転軸が主走査方向における画像中央と一致するように配置し、振動ミラーから感光体ドラム面に至る各々の光路長が一致し、等間隔で配列された各感光体ドラムに対する入射位置、入射角が等しくなるように、1ステーションあたり3枚ずつの折り返しミラーが配置される。
図1に基づいて各色ステーション毎に光路を追って説明すると、光源ユニット107からのビーム201は、シリンダレンズ113を介して下向きに傾けられて、振動ミラー460に入射され、走査レンズ120を通過した後、折り返しミラー126で反射されてトロイダルレンズ122を通過し、折り返しミラー127、128で反射されて感光体ドラム102に導かれ、第2のステーションとしてマゼンタ画像を形成する。
光源ユニット108からのビーム202は、シリンダレンズ114を介して上向きに傾けられ、入射ミラー111で反射されて振動ミラー460に入射され、走査レンズ120を通過した後、折り返しミラー129で反射されてトロイダルレンズ123を通過し、折り返しミラー130、131で反射されて感光体ドラム101に導かれ、第1のステーションとしてイエロー画像を形成する。
対称に配備された第3、第4ステーションについても同様で、光源ユニット109からのビーム203は、入射ミラー112を介して振動ミラー460で偏向され、折り返しミラー132で反射されてトロイダルレンズ125を通過し、折り返しミラー133、134で反射されて感光体ドラム104に導かれ、第4のステーションとしてブラック画像を、また、光源ユニット110からのビーム204は、振動ミラー460で偏向され、折り返しミラー135で反射されてトロイダルレンズ124を通過し、折り返しミラー136、137で反射されて感光体ドラム103に導かれ、第3のステーションとしてシアン画像を形成する。
これらの構成部品は後述する単一のハウジングに一体的に保持される。
同期検知センサ138、140を実装する基板は、対向する2ステーションに対して1組ずつ設けられ、走査領域の同一側でビームを検出し、往復走査の内、一方は往走査時に、もう一方は復走査時において同期検知センサ138、140の検出信号をもとにステーション毎の同期検知信号を生成して画像を書き出すタイミングをとる。
図1に示すように、中間転写ベルト105の出口ローラ部(図1の左端部)には、各ステーションで形成されて重ね合わされた各色画像の重ね合わせ精度を検出するための検出手段が配備されている。
検出手段は中間転写ベルト105上に形成したトナー像の検出パターンを読み取ることで、主走査レジスト、副走査レジストを基準となるステーションからのずれとして検出し、定期的に補正制御が行なわれる。
本実施形態では、検出手段は照明用のLED素子154と、反射光を受光するフォトセンサ155および一対の集光レンズ156とからなり、画像の左右両端と中央の3ヵ所に配備され、中間転写ベルト105の移動に応じて基準色であるブラックとの検出時間差を読み取っていく。
図2は、本実施形態における光走査装置に用いる振動ミラーモジュールの分解斜視図を示している。
ここでは、振動ミラーの回転トルクの発生方法として電磁駆動方式の例を説明する。図示するように、振動ミラーのミラー面をなす可動ミラー441は、ねじり梁442で軸支されており、後述するように、単一のSi基板からエッチングにより外形を貫通して作製し、実装基板448に装着され、振動ミラーを一体に備えたユニットとしての振動ミラー基板440を構成する。図1、図16、図17では実装基板448は省略している。
本実施形態では、一対の振動ミラー基板440を背合わせで一体支持したモジュールをなす。
支持部材445は、樹脂で成形され、回路基板449の所定位置に位置決めされており、振動ミラー基板440を、ねじり梁442が主走査平面に直交し各ミラー面が主走査方向に対し所定の角度、ここでは30°傾くように、ミラー面同士を平行に位置決めする位置決め部451と、振動ミラー基板440の実装基板448の一辺に形成されている配線端子455が、装着時に接触するように金属製端子群を配列したエッジコネクタ部452と、を一体で構成している。
本実施形態では、支持部材445と回路基板449とを別部材としたが、いずれか一方が他方を兼ねる構成としてもよい。
振動ミラー基板440は、一辺を上記したエッジコネクタ部452に挿入し、押え爪453の内側に嵌め付けられ、基板裏側の両側面を位置決め部451に沿わせて支えられるとともに、電気的な配線が同時になされ、各々の振動ミラー基板440が個別に交換できるようにしている。
回路基板449には、振動ミラーの駆動回路を構成する制御ICや水晶発振子等が実装され、コネクタ454を介して電源および制御信号が入出力される。
また、各振動ミラーの振幅位相を1/2周期ずらすことで、相反する方向に偏向した場合であっても、走査方向を揃えることができる。
回路基板449には、入出射する光ビームを透過する窓部材としての平板状の透過窓459を備え、断熱性が高い部材で成形された封止部材としてのカバー467を上部から嵌め込み、振動ミラー460の装着部を封止する。
透過窓459は各振動ミラー460に対応して振動ミラー面と副走査方向に約5°傾くように配備され、振動ミラー面との間で繰り返し反射されないように配慮している。
カバー467は、回路基板449の上面を全体的に覆うカバー本体部467aと、該カバー本体部467aの中央部に突出するように設けられ、振動ミラー460の周囲を限定的に覆う振動ミラー覆い部467bとを備えている。
振動ミラー覆い部467bの上部には、一辺を固定し外側に開閉自在とした薄板状の気圧調整手段としての気圧調整弁456が配備され、内圧が外圧より高い場合には弁が開き、内圧が外圧より低い場合には弁が閉じて、外圧より内圧が確実に低くなるようにしている。
本実施形態では、カバー467の材質を熱伝導率が0.5W/m・K以下の樹脂、例えば、PPS樹脂を用いている。
図3は回転軸(ねじり梁442)に直交する断面の配置図である。
光源ユニットから振動ミラー460(厳密には後述する可動ミラー441)に入射する際のミラー法線に対する主走査方向における入射角α1と、透過窓459の法線に対する主走査方向における入射角α2とは、
α1<α2≦2α1
なる関係とし、光源ユニットからの光ビームが、透過窓459を通過する際の透過率、振動ミラーの各振れ角に対する反射率、振動ミラーで偏向され透過窓459を通過する際の透過率を総合でみて、同経路における光量ロスが適度に抑えられ、かつ、各振れ角に対応して主走査方向に沿った光量のむらが最小となるように、透過窓459の設置角度を設定している。
カバー467は、振動ミラーモジュールを装着するハウジング手段としての光学ハウジングに一体的に形成してもよい。例えば図4に示すように、光学ハウジング400に振動ミラーモジュール470を包囲するように立設された側壁457と、側壁457の上端縁を封止する上カバー458とを備えることで対応できる。この場合、側壁457と上カバー458とにより封止部材が構成される。
側壁457や上カバー458自体の断熱性が低い場合には、断熱性の高い発砲ポリウレタン等を貼り合わせる、あるいはシリコン樹脂をコーティングする等によって対処してもよい。
ところで、振動ミラー440は、光源ユニットからの光線と結像光学系の光軸との交点に回転軸の中心が合うように配置され、光源ユニットからの光線と結像光学系の光軸とのなす角度、いわゆる平均入射角をα、振れ角(振幅)をθ0とすると、振動ミラー面の法線を光源ユニットからの光線に対して主走査方向に概略α/2+θ0だけ角度をつけて配置される。
ここで、α/2>θ0であり、本実施形態では、α=70°、θ0=25°としている。
一方、透過窓459は、走査角をθsとすると、法線が光源ユニットからの光線に対して主走査方向に概略α/2+θdだけ傾くように配置している。ここでは、θd=15°である。
次に、図5及び図6(分解斜視図)を用いて振動ミラー基板440の詳細について説明する。
振動ミラー460は、表面にミラー面を形成し振動子をなす可動部と、それを支え回転軸をなすねじり梁と、支持部をなすフレームとからなり、Si基板をエッチングにより切り抜いて形成する。
本実施形態では、図5(c)に示すように、SOI基板と呼ばれる60μmと140μmとの2枚の基板が酸化膜を挟んで予め接合されたウエハを用いて作製する。
まず、140μm基板(第2の基板)461の表面側からプラズマエッチングによるドライプロセスによって、ねじり梁442、平面コイルが形成される振動板443、可動部の骨格をなす補強梁444と、フレーム446とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通する。
次に、60μm基板(第1の基板)462の表面側からKOHなどの異方性エッチングによって、可動ミラー441と、フレーム447とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通し、最後に、可動部周囲の酸化膜を除去して分離し、振動ミラーの構造体を形成する。
ここで、ねじり梁442、補強梁444の幅は40〜60μmとした。上記したように振動子の慣性モーメントIは振れ角を大きくとるには小さい方が望ましく、反面、慣性力によってミラー面が変形してしまうため、本実施形態では可動部を肉抜きした構造としている。
さらに、60μm基板462の表面側にアルミニウム薄膜を蒸着して反射面となし、図5(b)に示すように、140μm基板461の表面側には銅薄膜で平面コイルとしてのコイルパターン463とねじり梁442を介して配線された端子464、および、トリミング用のパッチ465を形成する。
当然、振動板443側に薄膜状の永久磁石を備え、フレーム447側に平面コイルを形成する構成とすることもできる。
実装基板448上には、振動ミラー460を装着する枠状の台座466と、振動ミラー460を囲うように形成されたヨーク449が配備され、ヨーク449には可動ミラー441端に対向して各々S極とN極とを向かい合わせ、回転軸と直交する方向に磁界を発生する一対の永久磁石450が接合されている。
振動ミラー460は、ミラー面を表に向けて台座466に装着され、各端子464間に電流を流すことにより、コイルパターン463の回転軸に平行な各辺にローレンツ力が生じ、ねじり梁442をねじって可動ミラー441を回転する回転トルクTを発生し、電流を切るとねじり梁442の戻り力により水平に戻る。
従って、コイルパターン463に流れる電流の方向を交互に切り換えることによって、可動ミラー441を往復振動させることができる。
そして、この電流の切り換える周期を、振動ミラー460を構成する構造体の、ねじり梁442を回転軸とした1次振動モードの固有振動数、いわゆる共振振動数f0に近づけると振幅が励起され大きな振れ角を得ることができる。
従って、通常は走査周波数fdをこの共振振動数f0に合わせて設定、あるいは追従するように制御しているが、共振振動数f0は上記したように、振動ミラー460を構成する振動子の慣性モーメントIによって決定されるため、仕上がりの寸法精度にばらつきがあると個体間で差が生じてしまい、本実施形態のように複数の振動ミラーを用いる場合、各々の走査周波数fdを揃えることが困難となる。
この共振振動数f0のばらつきは、プロセスの能力にもよるが、±200Hz程度あり、例えば、走査周波数fd=2kHzとすると1/10ラインに相当する走査ラインピッチのずれが生じることになり、10ライン記録すると1ライン分もの走査位置ずれになってしまう。
選別によって共振振動数f0の近いものを組み合わせることはできるが、生産効率が悪いうえ、交換を行う際には常に対で扱う必要があるためコストもかかる。
そこで、本実施形態では、実装基板448に装着する前に、可動部の裏側に形成したパッチ465に炭酸ガスレーザなどにより切り込みを入れて可動部の質量を徐々に減らしていくことで慣性モーメントIを調整し、個体間の寸法差があっても共振振動数f0が概略一致するように、ここでは±50Hzに入るように調整している。
そして、その周波数帯域内で、共振振動数f0によらず、走査周波数fdを設定している。
図7は、質量の可変(トリミング)による共振周波数の調整の様子を示している。
振動ミラー460には、加振装置により走査周波数に相当する振動が付与され、振動ミラー460の裏側よりパッチ465に炭酸ガスレーザが照射され、共振によって急峻に振れ角が増大するまで切込みを入れていく。
共振状態の検出は、振動ミラー460の表側から光源装置によりビームを当て、反射されたビームの振れを振幅検出装置により検出することにより行うことができる。
なお、このような減量方式のトリミングによらずとも、バランスウエイトを付着していく増量方式の方法によってもよい。
図8は、振動ミラーを振幅させる駆動回路のブロック図である。
上記したように、振動ミラー裏側に形成した平面コイル(コイルパターン463)には、交互に電流の流れる方向が切り換わるように、交流電圧、またはパルス波状電圧が印加され、振れ角θが一定となるように平面コイルに流す電流のゲインを調節して往復振動させる。
図9に、電流の流れる方向を切り換える周波数fと振れ角θとの関係を示すが、一般に、共振周波数f0をピークとした周波数特性となり、走査周波数fdを共振周波数f0に一致させれば、最も振れ角が大きくとれる。しかしながら、共振周波数付近においては急峻に振れ角が変化する。
従って、初期的には可動ミラー441の駆動部(振動ミラー駆動手段)において固定電極に印加する駆動周波数を共振振動数に合うよう設定することができるが、温度変化に伴うバネ定数の変化などで共振周波数が変動した際には振れ角が激減してしまい、経時的な安定性に乏しいという欠点がある。
そこで、本実施形態では、走査周波数fdを共振周波数f0から外した単一周波数に固定し、ゲイン調整に応じて振れ角θが増減できるようにしている。
具体的には、共振周波数f0=2kHzに対し、走査周波数fdは2.5kHzとし、ゲイン調整により振れ角θが±25°になるように合わせている。
経時的には、振れ角θを、振動ミラー460により走査されたビームを、走査領域の始端に配備した同期検知センサ139、140において復走査時に検出した検出信号と往走査時に検出した検出信号との時間差により検出し、振れ角θが一定となるように制御している。
図10に示すように、振動ミラーは共振振動されるため、時間tとともにsin波状に走査角θが変化する。従って、振動ミラーの最大振れ角、つまり振幅がθ0とすると、
θ=θ0・sin2πfd・t
同期検知センサ139、140において走査角を2θsに対応したビームを検出するとすると、検出信号は復走査と往走査とで発生され、その時間差Tを用いると、
θs=θ0・cos2πfd・T/2
で表され、θsは固定であるので、Tを計測すれば最大振れ角θ0が検出できることがわかる。
被走査面である感光体ドラム面では、時間に対して各画素の間隔が均一となるように主走査ドットを形成する必要がある。
振動ミラーは図11に示すように、時間とともに振れ角θの変化率が加速度的に小さくなるため、主走査領域の両端にいくに従って被走査面では画素間隔が間延びしてしまう。
一般に、このずれは走査レンズにf・arcsinレンズを用いることによって補正するが、仮に、ポリゴンミラーでの走査と同様、画素クロックを単一の周波数で変調した際、時間に対して走査角2θが比例、つまり等速度で変化するようにするためには、主走査領域端で主走査位置の補正量が最も大きくなるように主走査方向に沿ったパワー(屈折力)を設定する必要がある。
このとき、像高0、つまり画像中心から任意の像高Hまでの時間をtとすると、像高Hと振れ角θ(走査角2θ)との関係は、
H=ω・t=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
となる。ここで、ωは定数である。
ところが、この画素間隔の疎密、いわゆるリニアリティの補正量が大きくなると、走査レンズの主走査方向に沿ったパワーの偏差が大きくなり、被走査面における各画素に対応したビームスポット径の変化も大きくなってしまう。
本実施形態では画素クロックの位相Δtを主走査位置に応じて可変することで、主走査方向に沿った走査レンズのパワーの偏差がなるべく小さくなるようにしている。
いま、画素クロックの位相Δtを変化させることに伴う走査角の変化を2Δθとすると、
H=(ω/2πfd)・sin−1{(θ−Δθ)/θ0}
Δθ/θ0=sin2πfdt−sin2πfd(t−Δt)
なる関係式となる。
ここで、走査レンズをfθレンズに近いパワー配分となるようにし、その残差を画素クロックの位相Δtにより補正する場合、
H=(ω/2πfd)・{(θ−Δθ)/θ0}
=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
Δθ/θ0=θ/θ0−sin−1(θ/θ0)
なる関係式となり、主走査方向に沿った所定画素の位相Δt(sec)は、
(θ/θ0)−sin−1(θ/θ0)=sin2πfdt−sin2πfd(t−Δt)
なる関係式に基づいて決定されるように、発光源を変調すればよい。
図12は、発光源である半導体レーザを変調するの駆動回路のブロック図である。
各色毎にラスター展開された画像データはフレームメモリに各々一時保存され、画像処理部に順に読み出されて、前後の関係を参照しながら中間調に対応したマトリクスパターンに応じて各ラインの画素データが形成され、各発光源に対応したラインバッファに転送される。
書込制御部は、ラインバッファから、同期検知信号をトリガとして各々読み出されて独立に変調する。
次に、各発光点を変調するクロックの生成部(画素クロック生成部)について説明する。カウンタでは、高周波クロック生成部で生成された高周波クロックVCLKをカウントし、比較回路ではこのカウント値と、デューティ比に基いてあらかじめ設定される設定値L、および画素クロックの遷移タイミングとして外部から与えられ、位相シフト量を指示する位相データHとを比較し、カウント値が上記設定値Lと一致した際に画素クロックPCLKの立下りを指示する制御信号lを、位相データHと一致した際に画素クロックPCLKの立上がりを指示する制御信号hを出力する。この際、カウンタは制御信号hと同時にリセットされ再び0からカウントを行うことで、連続的なパルス列が形成できる。
こうして、1クロック毎に位相データHを与え、順次パルス周期が可変された画素クロックPCLKを生成する。ここでは、画素クロックPCLKは、高周波クロックVCLKの8分周とし、1/8クロックの分解能で位相が可変できるようにしている。
図13は、任意の画素の位相をシフトした説明で、1/8クロックだけ位相を遅らせた例である。
デューティ50%とすると設定値L=3が与えられ、カウンタで4カウントされ画素クロックPCLKを立ち下げる。1/8クロック位相を遅らせるとすると位相データH=6が与えられ、7カウントで立上げる。同時にカウンタがリセットされるので、4カウントで再び立ち下げる。つまり、隣接するパルス周期が1/8クロック分縮められたことになる。
こうして生成された画素クロックPCLKは、光源駆動部に与えられ、この画素クロックPCLKに対してラインバッファから読み出された画素データを重畳させた変調データにより、半導体レーザを駆動する。
図14は、単一の周波数で変調した際の主走査位置に応じた各画素における主走査位置の補正量を示すが、主走査領域を複数、実施例では主走査領域を8つの領域に分割し、折れ線で近似することで各領域の境界で主走査位置ずれが0となるように、領域毎に位相シフト回数を設定し、階段状に補正する。
例えば、i領域の画素数をNi、各画素でのシフト量を画素ピッチpの1/16単位とし、各領域の両端における主走査位置のずれがΔLiであったとすると、
ni=Ni・p/16ΔLi
となり、ni画素毎に位相をシフトしてやればよい。
画素クロックfcとすると、トータルでの位相差Δtは、位相シフト回数Ni/niを用い
Δt=1/16fc×∫(Ni/ni)di
となり、Nドット目の画素における位相差Δtについても同様に、それまでの位相シフトの累積回数により設定できる。
なお、分割された領域幅は均等であっても不均等であってもよく、分割数もいくつであっても構わないが、各画素でのシフト量が大きくなると、その段差が画像上目立ちやすくなるため、画素ピッチpの1/4単位以下とするのが望ましく、逆に位相シフト量が小さくなると位相シフト回数が増えメモリ容量が増えてしまう。また、分割数が少ないほどメモリ容量が少なくてすむため、主走査位置ずれが大きい領域の領域幅を小さく、小さい領域の領域幅を大きく設定することが効率的である。
図15は、図1に示した光走査装置900Aを搭載した画像形成装置の例を示す。
ブラックの感光体ドラム104の周囲には、感光体ドラムを高圧に帯電する帯電チャージャ902、光走査装置900Aにより記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像装置904、感光体ドラムに残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニング装置905が配置される。他の感光体ドラムの周囲構成も同様である。感光体ドラムへは振動ミラーの往復走査により1周期で2ライン毎の画像記録が行われる。
上記した画像形成ステーションは中間転写ベルト105の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が中間転写ベルト105上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、記録媒体としての記録紙は給紙トレイ907から給紙コロ908により供給され、レジストローラ対909により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送り出され、中間転写ベルト105からトナー画像が転写される。その後、定着装置910で定着がなされ、排紙ローラ対912により排紙トレイ911に排出される。
図16に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する。
本実施形態では、4ステーションを単一の振動ミラーにより走査する方式を示している。
図示するように各感光体ドラム101、102、103、104を走査する光走査装置900Bは一体的に構成され、中間転写ベルト105の移動方向(矢印方向)に沿って等間隔で配列された4つの感光体ドラム101、102、103、104に対し、各々に対応した光源ユニット107、108、109、110からのビームを、振動ミラー460での偏向後に再度分離して、導くことで同時に画像を形成する。
振動ミラー460に対して各光源ユニットからのビームは副走査方向に異なる入射角で斜入射させることで、各光源ユニットからのビームを一括して偏向、走査するようにしている。
各光源ユニット107、108、109、110は、副走査方向に高さが異なるように、光源ユニット110が最も高く、順に低くなるように、放射状に配備されている。
光源ユニット110からのビーム204に、他の光源ユニットからのビーム203、202、201は、階段状に高さが異なる3枚の入射ミラー111によって、ビーム203、202、201の順で上下一列に揃うように折り返され、副走査方向に高さを異ならせてシリンダレンズ113に入射され、振動ミラー460へと向かう。
各ビームはシリンダレンズ113によって振動ミラー面の近傍で副走査方向に交差され、偏向後はビーム同士が分離するように間隔を拡げつつfθレンズ120に入射される。
fθレンズ120は全てのステーションで共用され、副走査方向には収束力を持たない。fθレンズ120を通った各光源ユニットからのビームのうち、光源ユニット107からのビームは、折返しミラー126で反射され、トロイダルレンズ122を介して感光体ドラム101上にスポット状に結像し、第1の画像形成ステーションとしてイエロー色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源ユニット108からのビームは、折返しミラー127で反射され、トロイダルレンズ123、折返しミラー128を介して感光体ドラム102上にスポット状に結像し、第2の画像形成ステーションとしてマゼンタ色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源ユニット109からのビームは、折返しミラー129で反射され、トロイダルレンズ124、折返しミラー130を介して感光体ドラム103上にスポット状に結像し、第3の画像形成ステーションとしてシアン色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源ユニット110からのビームは、折返しミラー131で反射され、トロイダルレンズ125、折返しミラー132を介して感光体ドラム104上にスポット状に結像し、第4の画像形成ステーションとしてブラック色の画像情報に基いた潜像を形成する。
同様に、同期検知センサ138へは振動ミラー460で偏向された光ビームが走査レンズ120の脇をすり抜け、結像レンズ139により集束され、入射されるようにしており、その検出信号をもとにステーション毎の同期検知信号を生成している。
本実施形態における光走査装置900Bも第1の実施形態における光走査装置900Aと同様に画像形成装置に設けることができる。
図17に示すように、一対の振動ミラー460により偏向する方向を揃える方式の光走査装置900Cとしてもよい(第3の実施形態)。本実施形態における光走査装置900Cも第1の実施形態における光走査装置900Aと同様に画像形成装置に設けることができる。
本発明の第1の実施形態における光走査装置の斜視図である。 振動ミラーモジュールとこれを覆う封止部材の分解斜視図である。 回転軸(ねじり梁)に直交する断面の振動ミラーや窓部材の配置図である。 光学ハウジングへの振動ミラーモジュールの装着状態を示す分解斜視図である。 振動ミラー基板を示す図で、(a)は全体正面図、(b)はミラー部の背面図、(c)は振動ミラーの基板の接合状態を示す概要断面図である。 振動ミラー基板の分解斜視図である。 振動ミラーの質量の可変による共振周波数の調整手法を示す図である。 振動ミラーを振幅させる駆動回路のブロック図である。 電流の流れる方向を切り換える周波数と振れ角の関係を示す図である。 振動ミラーの共振振動に伴う走査角の変化を示す図である。 振動ミラーの時間経過に伴う振れ角の変化率を示す図である。 光源手段の発光源(半導体レーザ)を変調するための駆動回路のブロック図である。 任意の画像の位相をシフトした場合の説明図である。 単一の周波数で変調した際の主走査位置に応じた各画素における主走査位置の補正量を示す図である。 画像形成装置の概要構成図である。 第2の実施形態における光走査装置の斜視図である。 第3の実施形態における光走査装置の斜視図である。 振動ミラーにおける回転軸に直交する方向の幅の概念図である。
符号の説明
101、102、103、104 被走査面又は像担持体としての感光体ドラム
107.108、109、110 光源手段としての光源ユニット
120、121 結像光学系の光学素子としての走査レンズ
122、123、124、125 結像光学系の光学素子としてのトロイダルレンズ
400 ハウジング手段としての光学ハウジング
459 窓部材としての透過窓
460 振動ミラー
467 封止部材としてのカバー

Claims (9)

  1. 光源手段と、
    ねじり梁によって支持され、上記光源手段からの光ビームを偏向して被走査面を往復走査する振動ミラーと、
    上記振動ミラーによって走査された光ビームを上記被走査面に結像する結像光学系と、
    これらを少なくとも上記ねじり梁が主走査平面に直交するように位置決めし、一体的に保持するハウジング手段と、
    上記振動ミラーに周期的に回転力を発生させる振動ミラー駆動手段と、
    を有する光走査装置において、
    上記振動ミラーに入射する光ビーム及び上記振動ミラーから出射する光ビームを透過する窓部材と、
    上記窓部材を保持し、上記振動ミラーを装着する空間を密閉する封止部材とを有し、上記封止部材は、気圧調整弁を備え、
    上記封止された空間内の気圧が高い場合には弁が開き、外気と同等になるまで該空間内から空気を流出し、空間内の気圧が低い場合には弁が閉じ、該空間内への外気の流入を避けることで、空間内の気圧を外気と同等もしくは低く保つことを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    上記振動ミラー駆動手段の少なくとも一部を形成し、上記振動ミラーを取り付けるための回路基板を備え、
    上記封止部材と上記回路基板とを一体的に保持したことを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1に記載の光走査装置において、
    上記封止部材を上記ハウジング手段の一部として形成したことを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1に記載の光走査装置において、
    上記窓部材を、上記振動ミラーのミラー面に対して副走査方向に所定角度傾くように配備したことを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1に記載の光走査装置において、
    上記光源手段からの光ビームの、上記窓部材の法線に対する主走査方向における入射角が、上記振動ミラーの法線に対する入射角よりも大きくなるように配備したことを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の光走査装置を備え、
    上記振動ミラーを所定の走査周波数により駆動するとともに、往走査または復走査のいずれかの期間中に、画像情報に応じて上記光源手段を変調して像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を顕像化し、該顕像を記録媒体に転写して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の光走査装置を備え、
    上記振動ミラーを複数配備して共通の走査周波数により駆動するとともに、往走査または復走査のいずれかの期間中に、画像情報に応じて上記光源手段を変調して各色に対応した像担持上に各々静電潜像を形成し、該静電潜像を顕像化し、該顕像を転写体上で重ね合わせて記録媒体に転写し、多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    上記複数の振動ミラーを上記封止部材により密閉する空間内に装着したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    上記複数の振動ミラーにおける走査方向を揃えて各色の画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
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