JP2009031364A - 光走査装置及びこれを搭載する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動ミラーの往復振動に付随する振動ミラー面の変形があっても、被走査面上におけるビームスポット径を均一化し、高品位な画像形成が行なえる光走査装置及びこの光走査装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】光源手段21、22と、ねじり梁48によって支持されかつ前記光源手段からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラー23と、この振動ミラー23によって走査された光ビームを被走査面にスポット状に結像する結像光学系とを有する光走査装置において、前記結像光学系は、前記振動ミラー23の動作時における面変形に依存する結像位置ずれを補正するために、光ビームの主走査方向における結像位置を、振れ角に応じて、理想的な結像面からずらすような構成としている光走査装置。
【選択図】図2
【解決手段】光源手段21、22と、ねじり梁48によって支持されかつ前記光源手段からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラー23と、この振動ミラー23によって走査された光ビームを被走査面にスポット状に結像する結像光学系とを有する光走査装置において、前記結像光学系は、前記振動ミラー23の動作時における面変形に依存する結像位置ずれを補正するために、光ビームの主走査方向における結像位置を、振れ角に応じて、理想的な結像面からずらすような構成としている光走査装置。
【選択図】図2
Description
本発明は、デジタル複写機及びレーザプリンタ等の画像形成装置に用いられる光走査装置及び、これを搭載する画像形成装置に関するものである。
従来の光走査装置においては光ビームを走査する偏向器としてポリゴンミラーやガルバノミラーが用いられるが、より高解像度の画像と高速プリントを達成するにはこの回転をさらに高速にしなければならず、軸受の耐久性や風損による発熱、騒音が課題となり、高速走査に限界がある。
これに対し、近年、シリコンマイクロマシニングを利用した偏向装置の研究が進められており、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した方式が各種提案されている(例えば、特許文献1乃至7参照)。
特許文献1及び2に開示されるように、この方式によれば、振動ミラー面サイズが小さく小型化できるうえ、共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能である。
それにも拘わらず、低騒音で消費電力が低いという利点があるうえ、低振動で、発熱がほとんどないために、光走査装置を収容するハウジングを薄肉化でき、ガラス繊維の配合率が少ない低コストの樹脂成形材を用いても画像品質への影響が発生し難いといった利点もある。
これに対し、近年、シリコンマイクロマシニングを利用した偏向装置の研究が進められており、Si基板で振動ミラーとそれを軸支するねじり梁を一体形成した方式が各種提案されている(例えば、特許文献1乃至7参照)。
特許文献1及び2に開示されるように、この方式によれば、振動ミラー面サイズが小さく小型化できるうえ、共振を利用して往復振動させるので高速動作が可能である。
それにも拘わらず、低騒音で消費電力が低いという利点があるうえ、低振動で、発熱がほとんどないために、光走査装置を収容するハウジングを薄肉化でき、ガラス繊維の配合率が少ない低コストの樹脂成形材を用いても画像品質への影響が発生し難いといった利点もある。
特許文献3及び4には、ポリゴンミラーの代わりに振動ミラーを配備した例が開示されている。振動ミラーの課題の1つとして、動作時の変形があり、特許文献5には、振れ角に応じて、主走査方向に沿った結像位置を可変にする例が、また、特許文献6には、振動ミラー自体の形状を工夫することで変形を抑制した例が開示されている。
さらに、共振振動数は温度によってねじり梁のばね定数が変化、あるいは空気の対流や粘性抵抗の変化等によって、振れ角が変化してしまうという問題がある。そのため、特許文献7に開示されるように、走査されたビームを検出することで振れ角を検出し、振動ミラーに与える印加電流を加減することで、振れ角を安定的に保つ制御が行なわれている。
上述したように、振動ミラーをポリゴンミラーの代わりとして用いることによって、低騒音化や低消費電力化が可能となり、オフィス環境に適合した画像形成装置が提供できる。また、低振動化に伴ってハウジングが薄肉にできるために、軽量化や低コスト化が可能である。
特許第2924200号
特許第3011144号
特許第3445691号
特許第3543473号
特開2004−191416公報
特開2005−308863公報
特開2004−279947公報
さらに、共振振動数は温度によってねじり梁のばね定数が変化、あるいは空気の対流や粘性抵抗の変化等によって、振れ角が変化してしまうという問題がある。そのため、特許文献7に開示されるように、走査されたビームを検出することで振れ角を検出し、振動ミラーに与える印加電流を加減することで、振れ角を安定的に保つ制御が行なわれている。
上述したように、振動ミラーをポリゴンミラーの代わりとして用いることによって、低騒音化や低消費電力化が可能となり、オフィス環境に適合した画像形成装置が提供できる。また、低振動化に伴ってハウジングが薄肉にできるために、軽量化や低コスト化が可能である。
しかしながら、振動ミラー自体の厚さが数百μmと薄いため、往復振動に伴なう回転角速度の変化と振動ミラーに掛かる慣性力により、回転軸の近傍と振動ミラー端とでは反対向きに力が働く。このために、振動ミラー面が波状にうねって変形する。
図22は従来技術にいて発生している振動ミラー面の波状のうねり変形を示す概略図である。図22に示すように、振動ミラー23面のかかる波状のうねり変形に伴って、振動ミラー23面で反射された光束の波面収差が劣化し、ビームプロファイルの崩れ、サイドローブの発生等の要因となる。
上記の特許文献5には、この対策として、主走査方向に沿った結像位置を可変にすることで、振れ角に応じて大きくなる振幅によって発生する結像位置ずれを補正する例が開示されている。
しかしながら、特許文献5では、振動ミラーに対し正面から入射する、つまり、入射角αが0であるが、画角の外側から入射する場合、振動ミラーの基板を厚くするなどの対策で、幾ら振幅が小さくなっても、下記に示す要因により発生した結像位置ずれは残ってしまっていた。
図22は従来技術にいて発生している振動ミラー面の波状のうねり変形を示す概略図である。図22に示すように、振動ミラー23面のかかる波状のうねり変形に伴って、振動ミラー23面で反射された光束の波面収差が劣化し、ビームプロファイルの崩れ、サイドローブの発生等の要因となる。
上記の特許文献5には、この対策として、主走査方向に沿った結像位置を可変にすることで、振れ角に応じて大きくなる振幅によって発生する結像位置ずれを補正する例が開示されている。
しかしながら、特許文献5では、振動ミラーに対し正面から入射する、つまり、入射角αが0であるが、画角の外側から入射する場合、振動ミラーの基板を厚くするなどの対策で、幾ら振幅が小さくなっても、下記に示す要因により発生した結像位置ずれは残ってしまっていた。
図23は振動ミラー面に照射される光ビームの入射角を説明する概略図である。光ビームが、レンズが映し出す画像の中で、実際に写る範囲を角度で示している画角の外側から入射する場合がある。
図23に示すように、振動ミラー23面に照射される光ビームの入射角は、書き出し側の振れ角−θdから書き終わり側の振れ角+θdへの回転につれて大きくなる。このため、光束径は変わらなくても、回転軸と直交する方向(主走査方向)における振動ミラー23上の照射径は振れ角とともに大きくなる。
この時、振動ミラー23面の変形は、必ずしも回転軸と対称形状ではないため、破線で示すように平均的なパワーを示す曲率成分(R成分)が残っており、慣性力の影響を受け易い振動ミラー23の端部ほど変形が大きくなる。
このことから、振動ミラー面23に照射される照射径の大きさや照射位置によって見かけの曲率が異なり、ビームスポット結像位置の差、いわゆる、ピントずれとなって現れる。
そのため、感光体面上では、主走査方向に沿ってビームスポット径が不均一となり、濃度ムラや解像度不良となって画像品質を著しく劣化させる要因となっている。
この変形を低減するには振動ミラー基板の曲げ剛性を高くする、つまり、振動ミラー基板を厚くすれば良いが、その分、質量も増加することになり、同じ走査周波数で比較すると、対応できる振れ角が小さくなってしまうという問題があり、単純に厚くすることはできない。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、振動ミラーの往復振動に付随する振動ミラー面の変形があっても、被走査面上におけるビームスポット径を均一化し、高品位な画像形成が行なえる光走査装置及びこの光走査装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
図23に示すように、振動ミラー23面に照射される光ビームの入射角は、書き出し側の振れ角−θdから書き終わり側の振れ角+θdへの回転につれて大きくなる。このため、光束径は変わらなくても、回転軸と直交する方向(主走査方向)における振動ミラー23上の照射径は振れ角とともに大きくなる。
この時、振動ミラー23面の変形は、必ずしも回転軸と対称形状ではないため、破線で示すように平均的なパワーを示す曲率成分(R成分)が残っており、慣性力の影響を受け易い振動ミラー23の端部ほど変形が大きくなる。
このことから、振動ミラー面23に照射される照射径の大きさや照射位置によって見かけの曲率が異なり、ビームスポット結像位置の差、いわゆる、ピントずれとなって現れる。
そのため、感光体面上では、主走査方向に沿ってビームスポット径が不均一となり、濃度ムラや解像度不良となって画像品質を著しく劣化させる要因となっている。
この変形を低減するには振動ミラー基板の曲げ剛性を高くする、つまり、振動ミラー基板を厚くすれば良いが、その分、質量も増加することになり、同じ走査周波数で比較すると、対応できる振れ角が小さくなってしまうという問題があり、単純に厚くすることはできない。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、振動ミラーの往復振動に付随する振動ミラー面の変形があっても、被走査面上におけるビームスポット径を均一化し、高品位な画像形成が行なえる光走査装置及びこの光走査装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光源手段と、ねじり梁によって支持されかつ前記光源手段からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラーと、この振動ミラーによって走査された光ビームを被走査面にスポット状に結像する結像光学系とを有する光走査装置において、
前記結像光学系は、前記振動ミラーの動作時における面変形に依存する結像位置ずれを補正するために、前記振動ミラーの振れ角に応じて、光ビームの主走査方向における結像位置を揃える構成としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記光源手段は、往走査又は復走査の何れかの期間中に、画像情報に応じて発光源を変調する構成としたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記振動ミラーに対する光ビームの入射位置を、少なくとも主走査方向において調整するビーム入射位置調整手段を有する請求項1記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記ビーム入射位置調整手段は、前記光源手段からの光ビームの射出方向を調整する構成としたことを特徴とする。
前記結像光学系は、前記振動ミラーの動作時における面変形に依存する結像位置ずれを補正するために、前記振動ミラーの振れ角に応じて、光ビームの主走査方向における結像位置を揃える構成としたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記光源手段は、往走査又は復走査の何れかの期間中に、画像情報に応じて発光源を変調する構成としたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記振動ミラーに対する光ビームの入射位置を、少なくとも主走査方向において調整するビーム入射位置調整手段を有する請求項1記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記ビーム入射位置調整手段は、前記光源手段からの光ビームの射出方向を調整する構成としたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、さらに、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検知するビーム検知手段と、検出された信号により振幅θ0(最大振れ角)を制御する振動ミラー駆動手段とを備える請求項1記載の光走査装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記ビーム検知手段は、前記振動ミラーにより走査された光ビームを、前記結像光学系を介さずに検知する構成としたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記光源手段は複数の発光源を備え、共通の振動ミラーによって、各光ビームに対応した複数の主走査領域を走査する構成としたことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、画像情報に応じて光源手段を変調して感光体上に静電像を形成し、トナーで顕像化して記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動する画像形成装置を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、各色画像情報に応じて複数の光源手段を個別に設定した変調周波数で駆動して、各々に対応した感光体上に静電像を形成し、各色トナーで顕像化して、重ね合わせ、記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、振動ミラーを含む光走査装置として請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動する画像形成装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記ビーム検知手段は、前記振動ミラーにより走査された光ビームを、前記結像光学系を介さずに検知する構成としたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記光源手段は複数の発光源を備え、共通の振動ミラーによって、各光ビームに対応した複数の主走査領域を走査する構成としたことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、画像情報に応じて光源手段を変調して感光体上に静電像を形成し、トナーで顕像化して記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動する画像形成装置を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、各色画像情報に応じて複数の光源手段を個別に設定した変調周波数で駆動して、各々に対応した感光体上に静電像を形成し、各色トナーで顕像化して、重ね合わせ、記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、振動ミラーを含む光走査装置として請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動する画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、ねじり梁によって支持されかつ光源部からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラーを使用する結像光学系を有し、この結像光学系が、光ビームの主走査方向における結像位置を、振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが補正されるように、振れ角(画角)に応じて、理想的な結像面からずらしてなることにより、結像光学系を像面湾曲が発生するように予め設計しておく。これにより、振動ミラーの往復振動に付随する波打ちによりミラー面のパワー成分が発生しても、効果的に結像位置のずれを補正でき、主走査方向に沿って均一なビームスポット径が得られるので、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は光走査装置を搭載した画像形成装置の実施の形態を示す概略図である。図1において、画像形成装置Aは、感光体ドラム1、この感光体ドラム1の周囲に配置された感光体ドラム1を高圧に帯電する帯電チャージャ2を含んでいる。
画像形成装置Aは、また、光走査装置3により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ4、この現像ローラ4にトナーを補給するトナーカートリッジ5、感光体ドラム1に残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニングケース6を備えている。感光体ドラム1へは振動ミラーの往復走査により1周期で2ライン毎の画像記録が行なわれる。
上記した各部分を含んでいる画像形成ステーションは転写ベルト7の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト7上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、画像形成は、記録媒体Pが給紙トレイ8から給紙コロ9により供給され、レジストローラ対10により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送り出され、転写ベルト7からトナー画像が転写されて、定着ローラ11で定着して排紙ローラ12により排紙トレイ13へ排出される。
画像形成装置Aは、また、光走査装置3により記録された静電潜像に帯電したトナーを付着して顕像化する現像ローラ4、この現像ローラ4にトナーを補給するトナーカートリッジ5、感光体ドラム1に残ったトナーを掻き取って備蓄するクリーニングケース6を備えている。感光体ドラム1へは振動ミラーの往復走査により1周期で2ライン毎の画像記録が行なわれる。
上記した各部分を含んでいる画像形成ステーションは転写ベルト7の移動方向に並列され、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が転写ベルト7上にタイミングを合わせて順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。各画像形成ステーションはトナー色が異なるだけで、基本的には同一構成である。
一方、画像形成は、記録媒体Pが給紙トレイ8から給紙コロ9により供給され、レジストローラ対10により副走査方向の記録開始のタイミングに合わせて送り出され、転写ベルト7からトナー画像が転写されて、定着ローラ11で定着して排紙ローラ12により排紙トレイ13へ排出される。
図2は4つの画像形成ステーションを単一の振動ミラーにより走査する方式の光走査装置を示す概略斜視図である。図示するように、各感光体ドラム1a、1b、1c、1dを走査する光走査装置20は画像形成ステーションと一体的に構成されている。
転写体である転写ベルト7の移動方向に沿って等間隔で配列された4つの感光体ドラム1a、1b、1c、1dに対し、各々に対応した光源部21、22からのビームを、振動ミラー23での偏向した後、再度、分離して導くことで同時に画像を形成する。
振動ミラー23に対して各光源部21、22からのビームは副走査方向に異なる入射角で斜め入射させることで、各光源部21、22からのビームを一括して偏向し、走査するようにしている。
半導体レーザとカップリングレンズとを含んでいる光源部21、22は2つの画像形成ステーション分の光源が副走査方向に配列され、カップリングレンズの光軸に対して半導体レーザの発光点位置を僅かに副走査方向にずらして配置している。
これによって、各光源21、22からの光線のなす角度が2.5°となるように調整がなされ、振動ミラー面23で副走査方向に交差するように、図示してないハウジングに一体的に支持されている。
転写体である転写ベルト7の移動方向に沿って等間隔で配列された4つの感光体ドラム1a、1b、1c、1dに対し、各々に対応した光源部21、22からのビームを、振動ミラー23での偏向した後、再度、分離して導くことで同時に画像を形成する。
振動ミラー23に対して各光源部21、22からのビームは副走査方向に異なる入射角で斜め入射させることで、各光源部21、22からのビームを一括して偏向し、走査するようにしている。
半導体レーザとカップリングレンズとを含んでいる光源部21、22は2つの画像形成ステーション分の光源が副走査方向に配列され、カップリングレンズの光軸に対して半導体レーザの発光点位置を僅かに副走査方向にずらして配置している。
これによって、各光源21、22からの光線のなす角度が2.5°となるように調整がなされ、振動ミラー面23で副走査方向に交差するように、図示してないハウジングに一体的に支持されている。
図2の実施の形態では、光源部21は、下側の光源からの光線が主走査平面に対して下向きに1.25°傾くように調整し、前記光線に対して上側の光源からの光線が2.5°で交差するように調整する。
一方、光源部22は、上側の光源からの光線が上向きに1.25°傾くように調整し、前記光線に対して下側の光源からの光線が2.5°で交差するように調整する。
各光源部21、22は、副走査方向に設置高さを変えて配置され、光源部21の下側の光源からの光線と光源部22の上側の光源からの光線とが振動ミラー面23で副走査方向に2.5°の角度で交差するようにしている。
光源部22は副走査方向に光源部21より低い位置となるように配備されており、光源部21、22の、各光源からのビーム25、26、27、28は、入射ミラー24によって、上下一列に揃うように、副走査方向に高さを異ならせてシリンダレンズ29に入射される。
一方、光源部22は、上側の光源からの光線が上向きに1.25°傾くように調整し、前記光線に対して下側の光源からの光線が2.5°で交差するように調整する。
各光源部21、22は、副走査方向に設置高さを変えて配置され、光源部21の下側の光源からの光線と光源部22の上側の光源からの光線とが振動ミラー面23で副走査方向に2.5°の角度で交差するようにしている。
光源部22は副走査方向に光源部21より低い位置となるように配備されており、光源部21、22の、各光源からのビーム25、26、27、28は、入射ミラー24によって、上下一列に揃うように、副走査方向に高さを異ならせてシリンダレンズ29に入射される。
振動ミラー23の法線に対し主走査方向での入射角が各々22.5°(=α/2−Δα/2)となるように入射され、fθレンズ(走査レンズ)30の光軸、又はfθレンズ30の光軸から光源側にΔαだけ傾けた軸を振幅中心として走査される。
各ビームはシリンダレンズ29によって振動ミラー23面の近傍で副走査方向に収束され、偏向後はビーム同士が分離するように間隔を拡げつつ、fθレンズ30に入射される。このfθレンズ30は全ての画像形成ステーションで共用され、副走査方向には収束力を持たない。
fθレンズ30を通った各光源部21、22からのビームのうち、光源部22からの下段のビーム25は、折り返しミラー31で反射され、トロイダルレンズ32を介して感光体ドラム1a上にスポット状に結像し、第1の画像形成ステーションとしてイエロー色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源部22からの上段のビーム26は、折り返しミラー33で反射され、トロイダルレンズ34、折り返しミラー35を介して感光体ドラム1b上にスポット状に結像し、第2の画像形成ステーションとしてマゼンタ色の画像情報に基いた潜像を形成する。
各ビームはシリンダレンズ29によって振動ミラー23面の近傍で副走査方向に収束され、偏向後はビーム同士が分離するように間隔を拡げつつ、fθレンズ30に入射される。このfθレンズ30は全ての画像形成ステーションで共用され、副走査方向には収束力を持たない。
fθレンズ30を通った各光源部21、22からのビームのうち、光源部22からの下段のビーム25は、折り返しミラー31で反射され、トロイダルレンズ32を介して感光体ドラム1a上にスポット状に結像し、第1の画像形成ステーションとしてイエロー色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源部22からの上段のビーム26は、折り返しミラー33で反射され、トロイダルレンズ34、折り返しミラー35を介して感光体ドラム1b上にスポット状に結像し、第2の画像形成ステーションとしてマゼンタ色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源部21からの下段のビーム27は、折り返しミラー36で反射され、トロイダルレンズ37、折り返しミラー38を介して感光体ドラム1c上にスポット状に結像し、第3の画像形成ステーションとしてシアン色の画像情報に基いた潜像を形成する。
光源部21からの上段のビーム28は、折り返しミラー39で反射され、トロイダルレンズ40、折り返しミラー41を介して感光体ドラム1d上にスポット状に結像し、第4の画像形成ステーションとしてブラック色の画像情報に基いた潜像を形成する。
同期検知センサ42へは振動ミラー23で偏向された光ビームが走査レンズ(fθレンズ)30の脇をすり抜け、集束レンズ43により集光され、入射されるようにしており、その検知信号を基に画像形成ステーション毎の同期検知信号を生成している。
従来、光源部21、22から振動ミラー23面への入射角αと振動ミラー23の振れ角(振幅)θ0との関係は、α>2θ0 とし、最大偏向角2θmax=α+2θ0 である。
しかし、有効走査率(θd/θ0)を所定値以下、実施の形態では、0.6以下に抑えるために、
θ0≧α/2>θd
θ0≧θs>θd
ここで、θdは感光体ドラム1a、1b、1c、1d上を走査する有効振れ角、θsは同期検知時の振れ角である関係となるように、光源からの光ビームの平均入射角αを設定している。
光源部21からの上段のビーム28は、折り返しミラー39で反射され、トロイダルレンズ40、折り返しミラー41を介して感光体ドラム1d上にスポット状に結像し、第4の画像形成ステーションとしてブラック色の画像情報に基いた潜像を形成する。
同期検知センサ42へは振動ミラー23で偏向された光ビームが走査レンズ(fθレンズ)30の脇をすり抜け、集束レンズ43により集光され、入射されるようにしており、その検知信号を基に画像形成ステーション毎の同期検知信号を生成している。
従来、光源部21、22から振動ミラー23面への入射角αと振動ミラー23の振れ角(振幅)θ0との関係は、α>2θ0 とし、最大偏向角2θmax=α+2θ0 である。
しかし、有効走査率(θd/θ0)を所定値以下、実施の形態では、0.6以下に抑えるために、
θ0≧α/2>θd
θ0≧θs>θd
ここで、θdは感光体ドラム1a、1b、1c、1d上を走査する有効振れ角、θsは同期検知時の振れ角である関係となるように、光源からの光ビームの平均入射角αを設定している。
光源部21、22は、往走査または復走査の何れかの期間中に、画像情報に応じて発光源を変調することにより、往復走査による各々の方向で波打ちの方向が逆転しても、振動ミラー面に発生するパワー成分による像面位置のずれを確実に補正できるので、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
光源部21、22は複数の発光源を備え、共通の振動ミラー23によって、各光ビームに対応した複数の主走査領域を走査することにより、各走査領域(被走査面)で振動ミラー23面に発生するパワー成分による像面位置のずれ量を揃えることができる。
このため、各走査領域に各々形成された画像を重ね合わせた際に、各領域間でのドット径の差が生じにくく、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる多色画像形成に適応した光走査装置が提供できる。
光源部21、22は複数の発光源を備え、共通の振動ミラー23によって、各光ビームに対応した複数の主走査領域を走査することにより、各走査領域(被走査面)で振動ミラー23面に発生するパワー成分による像面位置のずれ量を揃えることができる。
このため、各走査領域に各々形成された画像を重ね合わせた際に、各領域間でのドット径の差が生じにくく、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる多色画像形成に適応した光走査装置が提供できる。
図3は光源部から振動ミラー面への入射角αと振動ミラーの振れ角(振幅)θ0との関係を、振幅中心を光源側にずらして振幅させる実施の形態として示す概略図である。
図3において、具体的には、θ0=25°、θd=15°、α=45°、θs=18°である。なお、同期検知センサ42を、θs>α/2になるように配置してもよい。
図3では、振幅走査中心がfθレンズ(走査レンズ)30の光軸とΔαだけ傾けた例、つまり、振幅走査中心を光源側にずらして振幅させる例を示している。これによって、走査開始端と走査終端とで振動ミラー23の振れ角は異なるが、振動ミラー23への入射角が大きくなる反光源側での振動ミラー23に照射する光束径を小さく抑えることができる。
しかしながら、この実施の形態では振幅走査中心を走査レンズ30の光軸と一致する配置、つまり、Δα=0とし、fθレンズ30ないしはトロイダルレンズ37の面形状が主走査方向に沿って光軸に対称な曲面形状となるようにしている。
図3において、具体的には、θ0=25°、θd=15°、α=45°、θs=18°である。なお、同期検知センサ42を、θs>α/2になるように配置してもよい。
図3では、振幅走査中心がfθレンズ(走査レンズ)30の光軸とΔαだけ傾けた例、つまり、振幅走査中心を光源側にずらして振幅させる例を示している。これによって、走査開始端と走査終端とで振動ミラー23の振れ角は異なるが、振動ミラー23への入射角が大きくなる反光源側での振動ミラー23に照射する光束径を小さく抑えることができる。
しかしながら、この実施の形態では振幅走査中心を走査レンズ30の光軸と一致する配置、つまり、Δα=0とし、fθレンズ30ないしはトロイダルレンズ37の面形状が主走査方向に沿って光軸に対称な曲面形状となるようにしている。
上記したように振動ミラー23面は往復振動に伴なって波状に変形する。この変形量δは振幅θ0の時、最大となり、振れ角0からθ0への変化により比例的に変化量が大きくなる。
つまり、走査領域を走査する振れ角θdは、fθレンズ30の画角により定まってしまうため、走査領域を走査する振れ角θdの振幅θ0に対する比、すなわち、有効走査率(θd/θ0)が小さい方がミラー変形の影響を受け難いということになる。
しかしながら、振幅θ0を大きくするには振動ミラー基板の質量を小さくする必要があり、逆に、振動ミラー基板を薄くすれば変形量が大きくなってしまうという相反する関係がある。
実施の形態では、振動ミラー23の角速度が比較的一定な振れ角の範囲内として有効走査率(θd/θ0)を設定し、被走査領域を走査する振れ角θdを振幅θ0の60%以下とすることで、書き込み領域における変形量がビームプロファイルを劣化させない限度内となるように抑えている。
図3には、さらに、それぞれ、発光源及びカップリングレンズを含んでいる光源部21、22、入射ミラー24、シリンダレンズ29、集束レンズ43が示されている。
つまり、走査領域を走査する振れ角θdは、fθレンズ30の画角により定まってしまうため、走査領域を走査する振れ角θdの振幅θ0に対する比、すなわち、有効走査率(θd/θ0)が小さい方がミラー変形の影響を受け難いということになる。
しかしながら、振幅θ0を大きくするには振動ミラー基板の質量を小さくする必要があり、逆に、振動ミラー基板を薄くすれば変形量が大きくなってしまうという相反する関係がある。
実施の形態では、振動ミラー23の角速度が比較的一定な振れ角の範囲内として有効走査率(θd/θ0)を設定し、被走査領域を走査する振れ角θdを振幅θ0の60%以下とすることで、書き込み領域における変形量がビームプロファイルを劣化させない限度内となるように抑えている。
図3には、さらに、それぞれ、発光源及びカップリングレンズを含んでいる光源部21、22、入射ミラー24、シリンダレンズ29、集束レンズ43が示されている。
図4は振動ミラーを動作した際の面変形に伴って発生する平均的なパワーによる、主走査方向に沿った結像位置のずれを示す概略図である。図4では、図3の振動ミラー23を動作した場合について説明している。
図3及び図4を参照して、主走査方向に沿った結像位置(ビームウエスト位置)のずれは、上記した振動ミラー23を動作した際の面変形に伴って発生する平均的なパワー(曲率成分)に依存している。
この結像位置ずれは振動ミラー23を動作させた状態でビームプロファイルを計測することにより得られる。この実施の形態の場合、主走査端部で最大約2mm生じており、深度余裕にもよるが、全領域で0.5mm程度に抑えないとビームスポットが均一化できない。
通常、fθレンズ(走査レンズ)30ないしはトロイダルレンズ37の面形状は、被走査面である感光体ドラム上で、結像位置が揃うように、つまり、像面湾曲が平坦になるように、設計がなされる。
しかし、この実施の形態では、上記した振動ミラー23面の変形に伴う結像位置のずれを予め計測しておくように構成している。そして主走査方向の面形状について、この予め計測したずれを考慮して、fθレンズ30ないしはトロイダルレンズ37の像面湾曲が発生するように、狙い値をずらして設計しておくことによって、振動ミラー23が動作した際には、振動ミラー23面の変形によって、結像位置が揃うようにしている。
図3及び図4を参照して、主走査方向に沿った結像位置(ビームウエスト位置)のずれは、上記した振動ミラー23を動作した際の面変形に伴って発生する平均的なパワー(曲率成分)に依存している。
この結像位置ずれは振動ミラー23を動作させた状態でビームプロファイルを計測することにより得られる。この実施の形態の場合、主走査端部で最大約2mm生じており、深度余裕にもよるが、全領域で0.5mm程度に抑えないとビームスポットが均一化できない。
通常、fθレンズ(走査レンズ)30ないしはトロイダルレンズ37の面形状は、被走査面である感光体ドラム上で、結像位置が揃うように、つまり、像面湾曲が平坦になるように、設計がなされる。
しかし、この実施の形態では、上記した振動ミラー23面の変形に伴う結像位置のずれを予め計測しておくように構成している。そして主走査方向の面形状について、この予め計測したずれを考慮して、fθレンズ30ないしはトロイダルレンズ37の像面湾曲が発生するように、狙い値をずらして設計しておくことによって、振動ミラー23が動作した際には、振動ミラー23面の変形によって、結像位置が揃うようにしている。
再び、図2を参照して、転写ベルト7の出口ローラ部47には、各画像形成ステーションで形成され、重ね合わされた各色画像の重ね合わせ精度を検知するための検知手段が配備されている。
かかる検知手段は転写ベルト7上に形成したトナー像の検知パターンを読み取ることで、主走査レジスト、副走査レジストが基準となる画像形成ステーションからのずれとして検知し、定期的に補正制御が行なわれる。
この実施の形態では、検知手段は、照明用のLED素子44と反射光を受光するフォトセンサ45及び1対の集光レンズ46とからなり、画像の左右両端と中央の3ヵ所に配備され、転写ベルト7の移動に応じて基準色であるブラックとの検知時間差を読み取っていく。
かかる検知手段は転写ベルト7上に形成したトナー像の検知パターンを読み取ることで、主走査レジスト、副走査レジストが基準となる画像形成ステーションからのずれとして検知し、定期的に補正制御が行なわれる。
この実施の形態では、検知手段は、照明用のLED素子44と反射光を受光するフォトセンサ45及び1対の集光レンズ46とからなり、画像の左右両端と中央の3ヵ所に配備され、転写ベルト7の移動に応じて基準色であるブラックとの検知時間差を読み取っていく。
図5は図2の実施の形態における光走査装置に用いる振動ミラーモジュールを示す分解斜視図である。本実施の形態では、振動ミラー23の回転トルクの発生方法として電磁駆動方式の例を説明する。
図示のごとく、振動ミラーモジュールにおいて、振動ミラー23は、ねじり梁48で軸支されている。後述するように、単一のSi基板からエッチングにより外形を貫通して作製し、実装基板50に装着される振動ミラー基板51が構成される。
この実施の形態では、1対の振動ミラー基板51を背合わせで一体支持したモジュールをなす。支持部材52は樹脂で成形され、回路基板53の所定位置に位置決めされている。
図示のごとく、振動ミラーモジュールにおいて、振動ミラー23は、ねじり梁48で軸支されている。後述するように、単一のSi基板からエッチングにより外形を貫通して作製し、実装基板50に装着される振動ミラー基板51が構成される。
この実施の形態では、1対の振動ミラー基板51を背合わせで一体支持したモジュールをなす。支持部材52は樹脂で成形され、回路基板53の所定位置に位置決めされている。
支持部材52は、また、ねじり梁48が主走査平面に直交し、かつ振動ミラー23面が主走査方向に対し所定の角度、この実施の形態では、22.5°傾くように、振動ミラー基板51を位置決めする位置決め部54を備えている。
支持部材52は、さらに、振動ミラー基板51の実装基板50の一辺に形成されている配線端子55と装着時に接触するように金属製端子群を配列しているエッジコネクタ部56を位置決め部54と一体に構成している。
こうして、振動ミラー基板51は、一辺を上記したエッジコネクタ部56に挿入し、押え爪57の内側に嵌め付け、基板裏側の両側面を位置決め部54に沿わせて支えられるとともに、電気的な配線が同時になされ、各々の振動ミラー基板51が個別に交換できるようにしている。
なお、回路基板53には、振動ミラー23の駆動回路を構成する制御ICや水晶発振子等が実装され、コネクタ58を介して電源及び制御信号が入出力されるように構成されている。
支持部材52は、さらに、振動ミラー基板51の実装基板50の一辺に形成されている配線端子55と装着時に接触するように金属製端子群を配列しているエッジコネクタ部56を位置決め部54と一体に構成している。
こうして、振動ミラー基板51は、一辺を上記したエッジコネクタ部56に挿入し、押え爪57の内側に嵌め付け、基板裏側の両側面を位置決め部54に沿わせて支えられるとともに、電気的な配線が同時になされ、各々の振動ミラー基板51が個別に交換できるようにしている。
なお、回路基板53には、振動ミラー23の駆動回路を構成する制御ICや水晶発振子等が実装され、コネクタ58を介して電源及び制御信号が入出力されるように構成されている。
図6は振動ミラーモジュールを装着する光学ハウジングを示す概略斜視図である。図6に示すように、上述した構成を有する振動ミラーモジュール59は、この振動ミラーモジュール59を包囲するように立設された側壁60を一体的に形成する光学ハウジング61に装着されている。
側壁60の上端縁を上カバー62によって封止し、外気から遮断することで、外気の対流による振幅の変化を防止する。光ビームを入出射する側壁60の開口部には平板状の透過窓63を備えている。
また、fθレンズ(走査レンズ)30は光学ハウジング61の底面に接着固定されている。光学ハウジング61は、上開口を上カバー62によって封止し、光ビームは射出窓61’を通して放射される。
側壁60の上端縁を上カバー62によって封止し、外気から遮断することで、外気の対流による振幅の変化を防止する。光ビームを入出射する側壁60の開口部には平板状の透過窓63を備えている。
また、fθレンズ(走査レンズ)30は光学ハウジング61の底面に接着固定されている。光学ハウジング61は、上開口を上カバー62によって封止し、光ビームは射出窓61’を通して放射される。
図7は振動ミラーモジュールを示す平面図である。図8は図7の振動ミラーモジュールの背面図である。図9は図7の振動ミラーモジュールのエッジコネクタ部の断面図である。図10は振動ミラーモジュールを示す分解斜視図である。
次に、図7乃至図10を参照して、振動ミラー基板51の詳細について説明する。振動ミラー部64は、表面にミラー面を形成し振動子をなす振動ミラー(可動部)23と、この可動部23を支えかつ回転軸をなすねじり梁48と、支持部をなすフレーム65とからなり、Si基板をエッチングにより切り抜いて形成している。
この実施の形態では、SOI基板と呼ばれる60μmと140μmとの2枚の基板が酸化膜を挟んで予め接合されたウエハを用いて作製する。まず、140μm基板(第2の基板)66の表面側からプラズマエッチングによるドライプロセスによって、ねじり梁48、平面コイルが形成される振動板67、振動ミラー23の骨格をなす補強梁69と、フレーム65とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通する。
次に、図7乃至図10を参照して、振動ミラー基板51の詳細について説明する。振動ミラー部64は、表面にミラー面を形成し振動子をなす振動ミラー(可動部)23と、この可動部23を支えかつ回転軸をなすねじり梁48と、支持部をなすフレーム65とからなり、Si基板をエッチングにより切り抜いて形成している。
この実施の形態では、SOI基板と呼ばれる60μmと140μmとの2枚の基板が酸化膜を挟んで予め接合されたウエハを用いて作製する。まず、140μm基板(第2の基板)66の表面側からプラズマエッチングによるドライプロセスによって、ねじり梁48、平面コイルが形成される振動板67、振動ミラー23の骨格をなす補強梁69と、フレーム65とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通する。
次に、60μm基板(第1の基板)70の表面側からKOHなどの異方性エッチングによって、振動ミラー23と、フレーム52とを残したそれ以外の部分を酸化膜まで貫通し、最後に、振動ミラー23周囲の酸化膜を除去して分離し振動ミラーの構造体を形成する。
ここで、ねじり梁48、補強梁69の幅は40〜60μmとした。上記したように振動子の慣性モーメントIは、振れ角を大きくとるには、小さい方が望ましく、反面、慣性力によってミラー面が変形してしまうため、この実施の形態では可動部(振動ミラー)23を肉抜きした構造としている。
さらに、60μm基板70の表面側にアルミニウム薄膜を蒸着して反射面となし、140μm基板66の表面側には、銅薄膜でコイルパターン71とねじり梁48を介して配線された端子72、及び、トリミング用のパッチ73を形成する。
なお、上記実施の形態では、振動板67の外側に固定した永久磁石により形成された磁束中で、振動板67に形成されたコイルに電流を流し回転力を発生する構成について述べたが、振動板67の外側にコイルを配備し、振動板67に永久磁石を固定する構成であっても同様である。
ここで、ねじり梁48、補強梁69の幅は40〜60μmとした。上記したように振動子の慣性モーメントIは、振れ角を大きくとるには、小さい方が望ましく、反面、慣性力によってミラー面が変形してしまうため、この実施の形態では可動部(振動ミラー)23を肉抜きした構造としている。
さらに、60μm基板70の表面側にアルミニウム薄膜を蒸着して反射面となし、140μm基板66の表面側には、銅薄膜でコイルパターン71とねじり梁48を介して配線された端子72、及び、トリミング用のパッチ73を形成する。
なお、上記実施の形態では、振動板67の外側に固定した永久磁石により形成された磁束中で、振動板67に形成されたコイルに電流を流し回転力を発生する構成について述べたが、振動板67の外側にコイルを配備し、振動板67に永久磁石を固定する構成であっても同様である。
実装基板50上には、振動ミラー23を装着する枠状の台座75と、振動ミラー23を囲うように形成されたヨーク59が配備され、このヨーク59には可動ミラー端に対向して各々S極とN極とを向かい合わせ、回転軸と直交する方向に磁界を発生する一対の永久磁石74が接合されている。
振動ミラー部64において、振動ミラー23は、ミラー面を表に向けて台座75に装着され、各端子72間に電流を流すことによりコイルパターン71の回転軸に平行な各辺にローレンツ力が生じる。
ねじり梁48をねじって振動ミラー23を回転する回転トルクTを発生し、電流を切ると、ねじり梁48の戻り力により水平に戻る。従って、コイルパターン71に流れる電流の方向を交互に切り換えることによって、可動である振動ミラー23を往復振動させることができる。
そして、この電流の切り換える周期を、振動ミラー23を構成する構造体の、ねじり梁48を回転軸とした1次振動モードの固有振動数、いわゆる共振振動数f0に近づけると振幅が励起され大きな振れ角を得ることができる。
従って、通常は、走査周波数fdをこの共振振動数f0に合わせて設定、あるいは追従するように制御している。しかし、共振振動数f0は、上記したように、振動ミラー23を構成する振動子の慣性モーメントIによって決定されるため、仕上がりの寸法精度にバラツキがあると個体間で差が生じてしまい、振動ミラー個々の走査周波数fdを揃えることが困難となる。
振動ミラー部64において、振動ミラー23は、ミラー面を表に向けて台座75に装着され、各端子72間に電流を流すことによりコイルパターン71の回転軸に平行な各辺にローレンツ力が生じる。
ねじり梁48をねじって振動ミラー23を回転する回転トルクTを発生し、電流を切ると、ねじり梁48の戻り力により水平に戻る。従って、コイルパターン71に流れる電流の方向を交互に切り換えることによって、可動である振動ミラー23を往復振動させることができる。
そして、この電流の切り換える周期を、振動ミラー23を構成する構造体の、ねじり梁48を回転軸とした1次振動モードの固有振動数、いわゆる共振振動数f0に近づけると振幅が励起され大きな振れ角を得ることができる。
従って、通常は、走査周波数fdをこの共振振動数f0に合わせて設定、あるいは追従するように制御している。しかし、共振振動数f0は、上記したように、振動ミラー23を構成する振動子の慣性モーメントIによって決定されるため、仕上がりの寸法精度にバラツキがあると個体間で差が生じてしまい、振動ミラー個々の走査周波数fdを揃えることが困難となる。
この共振振動数f0のバラツキは、プロセスの能力にもよるが、±200Hz程度あり、例えば、走査周波数fd=2kHzとすると、1/10ラインに相当する走査ラインピッチのずれが生じることになり、A4サイズを出力すると、紙端では数十mmもの倍率ずれになってしまう。
そのため、共振振動数f0のバラツキ幅に応じて、数Hz毎、例えば、5Hz毎に走査周波数fdを設定できるようにしておき、各走査周波数fdを中心とした帯域を選別基準とし、予め振動ミラーモジュールを共振振動数f0によってランク分けしている。
これにより、共振振動数f0のバラツキがあっても、各走査周波数fdに対して、ゲイン調整によって振幅が制御できる範囲(±2.5Hz)に入る共振振動数f0の振動ミラーを選別することで、共振振動数f0の変動によらず固定の走査周波数fdで振動ミラーモジュールを駆動することができる。
そのため、共振振動数f0のバラツキ幅に応じて、数Hz毎、例えば、5Hz毎に走査周波数fdを設定できるようにしておき、各走査周波数fdを中心とした帯域を選別基準とし、予め振動ミラーモジュールを共振振動数f0によってランク分けしている。
これにより、共振振動数f0のバラツキがあっても、各走査周波数fdに対して、ゲイン調整によって振幅が制御できる範囲(±2.5Hz)に入る共振振動数f0の振動ミラーを選別することで、共振振動数f0の変動によらず固定の走査周波数fdで振動ミラーモジュールを駆動することができる。
ところが、共振振動数f0のバラツキが大きいとランク分けの数が増え、その分、振動ミラー23の駆動回路も走査周波数fdの選択肢を増やさなければならない。そのため、生産効率が悪いうえ、交換を行う際には、同じランクの振動ミラー23と入れ換える必要があるため、各ランクに対して部品を在庫しておかなければならずコストも掛かる。
そこで、こうしたランク分けをなるべく少なくて済むように、実施の形態では、実装基板50に装着する前に、可動部(振動ミラー)23の裏側に形成したパッチ73に炭酸ガスレーザなどにより切り込みを入れて可動部の質量を徐々に減らしていく。
これによって慣性モーメントIを調整し、個体間の寸法差があっても共振振動数f0が概略一致するように、実施の形態では±50Hzに入るように調整している。そして、ランク分けした周波数帯域内において、共振振動数f0によらず、予め定められた固定の走査周波数fdを設定している。
そこで、こうしたランク分けをなるべく少なくて済むように、実施の形態では、実装基板50に装着する前に、可動部(振動ミラー)23の裏側に形成したパッチ73に炭酸ガスレーザなどにより切り込みを入れて可動部の質量を徐々に減らしていく。
これによって慣性モーメントIを調整し、個体間の寸法差があっても共振振動数f0が概略一致するように、実施の形態では±50Hzに入るように調整している。そして、ランク分けした周波数帯域内において、共振振動数f0によらず、予め定められた固定の走査周波数fdを設定している。
図11は質量の可変による共振周波数の調整の様子を示す概略図である。図11における質量の可変(トリミング)による共振周波数の調整によれば、上記したように、共振周波数の加工バラツキに応じてランク分けをしなくても、共振周波数が所定の帯域内に収まるように、調整することができる。
以下、その一例について説明する。振動ミラー23には、加振装置76により走査周波数に相当する振動が付与され、振動ミラー23の裏側よりパッチ73に炭酸ガスレーザ発振器77から炭酸ガスレーザが照射され、共振によって急峻に振れ角が増大するまで切り込みを入れていく。
共振状態の検出は、光源装置78によって振動ミラー23の表側からビームをあて、反射されたビームの振れを振幅検知装置79により検知することによって行なうことができる。なお、このような減量方式のトリミングに因らなくても、バランスウエイトを付着していく増量方式の方法によっても行なうことができる。
図12は振動ミラーを振幅させる駆動回路を示すブロック図である。図7乃至図9で上記したように、振動ミラー23裏側に形成した平面コイル(コイルパターン)71には、交互に電流の流れる方向が切り換わるように、交流電圧、又はパルス波状電圧が印加され、振れ角θが一定となるように平面コイル71に流す電流のゲインを調節して往復振動させる。
以下、その一例について説明する。振動ミラー23には、加振装置76により走査周波数に相当する振動が付与され、振動ミラー23の裏側よりパッチ73に炭酸ガスレーザ発振器77から炭酸ガスレーザが照射され、共振によって急峻に振れ角が増大するまで切り込みを入れていく。
共振状態の検出は、光源装置78によって振動ミラー23の表側からビームをあて、反射されたビームの振れを振幅検知装置79により検知することによって行なうことができる。なお、このような減量方式のトリミングに因らなくても、バランスウエイトを付着していく増量方式の方法によっても行なうことができる。
図12は振動ミラーを振幅させる駆動回路を示すブロック図である。図7乃至図9で上記したように、振動ミラー23裏側に形成した平面コイル(コイルパターン)71には、交互に電流の流れる方向が切り換わるように、交流電圧、又はパルス波状電圧が印加され、振れ角θが一定となるように平面コイル71に流す電流のゲインを調節して往復振動させる。
図13は電流の流れる方向を切り換える周波数fと振れ角θとの関係をグラフで示す図である。図12及び図13を参照して、一般に、共振周波数f0をピークとした周波数特性となり、走査周波数fdを共振周波数f0に一致させれば、最も振れ角が大きく取れるが、共振周波数付近においては急峻に振れ角が変化する。
従って、初期的には振動(可動)ミラー23の駆動部80において固定電極に印加する駆動周波数を共振振動数に合うよう設定することができる。しかし、温度変化に伴うばね定数の変化などで共振周波数が変動した際には、振れ角が激減してしまい、経時的な安定性に乏しいという欠点がある。
そこで、実施の形態では、走査周波数fdを共振周波数f0によらず単一の周波数に固定し、ゲイン調整に応じて振れ角θが増減できるようにしている。具体的には、任意の共振周波数f0に対し、走査周波数fdは2.5kHzとし、ゲイン調整により振れ角θが±25°になるように合わせている。
経時的には、振れ角θを、振動ミラー23により走査されたビームを、走査領域の始端に配備した同期検知センサ81において復走査時に検知した検知信号と往走査時に検知した検知信号との時間差により検知し、振れ角θが一定となるように制御している。
図12には、さらに、画素クロック生成部82、書き込み制御部83、光源駆動部84、振幅演算部85、駆動パルス生成部及びPLL(位相ロックループ)回路を含んでいる位相制御部86、ゲイン調整部87を示している。
従って、初期的には振動(可動)ミラー23の駆動部80において固定電極に印加する駆動周波数を共振振動数に合うよう設定することができる。しかし、温度変化に伴うばね定数の変化などで共振周波数が変動した際には、振れ角が激減してしまい、経時的な安定性に乏しいという欠点がある。
そこで、実施の形態では、走査周波数fdを共振周波数f0によらず単一の周波数に固定し、ゲイン調整に応じて振れ角θが増減できるようにしている。具体的には、任意の共振周波数f0に対し、走査周波数fdは2.5kHzとし、ゲイン調整により振れ角θが±25°になるように合わせている。
経時的には、振れ角θを、振動ミラー23により走査されたビームを、走査領域の始端に配備した同期検知センサ81において復走査時に検知した検知信号と往走査時に検知した検知信号との時間差により検知し、振れ角θが一定となるように制御している。
図12には、さらに、画素クロック生成部82、書き込み制御部83、光源駆動部84、振幅演算部85、駆動パルス生成部及びPLL(位相ロックループ)回路を含んでいる位相制御部86、ゲイン調整部87を示している。
図14は振動ミラーの共振振動により、時間tとともにsin波状に変化する走査角θを示す図である。図12及び図14を参照して、振動ミラー23は共振振動されるため、時間tとともにsin波状に走査角θが変化する。
従って、振動ミラー23の最大振れ角、つまり振幅がθ0とすると、
θ=θ0・sin2πfd・t
となる。
同期検知センサ81において走査角を2θsに対応したビームを検出すると、検出信号は復走査と往走査とで発生され、その時間差Tを用いると、θs=θ0・cos2πfd・T/2で表され、θsは固定であるので、Tを計測すれば、最大振れ角θ0が検出できることが解かる。
なお、復走査でのビーム検知から往走査でのビーム検知に至る期間、振動ミラー23の振れ角でいうと、
θ0>θ>θs
なる期間では発光源の発光を禁止するようにしている。
振動ミラー23により走査された光ビームを検知するビーム検知手段である同期検知センサ81と、検知信号により上記主走査領域の走査時間が一定となるように振幅θ0(最大振れ角)を制御する振動ミラー駆動部80とを備えている。
この構成により、予め所定の振幅を前提に設計されている結像光学系に対応して、振動ミラー23面のパワー成分による結像位置ずれの、振幅の変動に伴って発生する変化を無効化できるので、振動ミラー23面に発生するパワー成分による像面位置のずれを確実に補正でき、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
従って、振動ミラー23の最大振れ角、つまり振幅がθ0とすると、
θ=θ0・sin2πfd・t
となる。
同期検知センサ81において走査角を2θsに対応したビームを検出すると、検出信号は復走査と往走査とで発生され、その時間差Tを用いると、θs=θ0・cos2πfd・T/2で表され、θsは固定であるので、Tを計測すれば、最大振れ角θ0が検出できることが解かる。
なお、復走査でのビーム検知から往走査でのビーム検知に至る期間、振動ミラー23の振れ角でいうと、
θ0>θ>θs
なる期間では発光源の発光を禁止するようにしている。
振動ミラー23により走査された光ビームを検知するビーム検知手段である同期検知センサ81と、検知信号により上記主走査領域の走査時間が一定となるように振幅θ0(最大振れ角)を制御する振動ミラー駆動部80とを備えている。
この構成により、予め所定の振幅を前提に設計されている結像光学系に対応して、振動ミラー23面のパワー成分による結像位置ずれの、振幅の変動に伴って発生する変化を無効化できるので、振動ミラー23面に発生するパワー成分による像面位置のずれを確実に補正でき、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
図15は振動ミラーの制御フローを示すフローチャートである。図12及び図15を参照して、主電源(パワー)がオンされると、振動ミラー23の走査周波数fdと、それに対応した発光源の画素クロックfcが予め定められた値にセットされ(S1)、振動ミラー23のコイル(平面コイル71(図8))にはオフセット電流が印加される(S2)。
オフセット電流は、振動ミラー23を振るには足りない微小電流を流すことで、コイルを予熱しておくことが目的である。コイルの予熱は、上記したように温度が変化すると共振周波数が変化してしまうため、振動ミラー23が冷えた状態から電流を流すと、立ち上がり時にコイルの発熱と放熱とのバランスが崩れ、振幅が不安定となるのを回避するために行なっている。
印字スタート信号が来ると、振動ミラー23のコイルには、所定の振幅となるまで、段階的に印加する電流を増加させ(S3)、次いで、印加電流は限界値以下かどうかを判断し(S4)、限界値以下ならば、レーザダイオードを点灯する(S5)。
次に、同期ビームが検知されたかどうかを判断し(S6)、検知されたならば、振幅が所定値かどうかを判断し(S7)、所定の振幅となった時点で印字を許可する(S8)。同期検知信号を基準とした発光源のタイミング制御が開始され、画像信号に応じた発光源の変調が行なわれる。
振幅は常に監視されており、振動ミラー23のコイルに印加する電流(ゲイン)を制御する。印字が終了すると、印加する電流はオフセット電流に戻され(S9)、プリント待機時には予熱を継続するようにしている。
オフセット電流は、振動ミラー23を振るには足りない微小電流を流すことで、コイルを予熱しておくことが目的である。コイルの予熱は、上記したように温度が変化すると共振周波数が変化してしまうため、振動ミラー23が冷えた状態から電流を流すと、立ち上がり時にコイルの発熱と放熱とのバランスが崩れ、振幅が不安定となるのを回避するために行なっている。
印字スタート信号が来ると、振動ミラー23のコイルには、所定の振幅となるまで、段階的に印加する電流を増加させ(S3)、次いで、印加電流は限界値以下かどうかを判断し(S4)、限界値以下ならば、レーザダイオードを点灯する(S5)。
次に、同期ビームが検知されたかどうかを判断し(S6)、検知されたならば、振幅が所定値かどうかを判断し(S7)、所定の振幅となった時点で印字を許可する(S8)。同期検知信号を基準とした発光源のタイミング制御が開始され、画像信号に応じた発光源の変調が行なわれる。
振幅は常に監視されており、振動ミラー23のコイルに印加する電流(ゲイン)を制御する。印字が終了すると、印加する電流はオフセット電流に戻され(S9)、プリント待機時には予熱を継続するようにしている。
図16は時間とともに変化して加速度的に小さくなる振れ角θの変化率をグラフで示す図である。ところで、被走査面である感光体ドラム面では、時間に対して各画素の間隔が均一となるように主走査ドットを形成する必要がある。
振動ミラーは、図16に示すように、時間とともに振れ角θの変化率が加速度的に小さくなるため、主走査領域の両端に行くに従って被走査面では画素間隔が間延びしてしまう。
一般に、このずれは走査レンズにf・arcsinレンズを用いることによって補正する。しかし、仮に、ポリゴンミラーでの走査と同様、画素クロックを単一の周波数で変調した際、時間に対して走査角2θが比例する、つまり等速度で変化するようにするためには、主走査領域端で主走査位置の補正量が最も大きくなるように主走査方向に沿ったパワー(屈折力)を設定する必要がある。
この時、像高0、つまり画像中心から任意の像高Hまでの時間をtとすると、像高Hと振れ角θ(走査角2θ)との関係は、
H=ω・t=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
となる。ここで、ωは定数である。
振動ミラーは、図16に示すように、時間とともに振れ角θの変化率が加速度的に小さくなるため、主走査領域の両端に行くに従って被走査面では画素間隔が間延びしてしまう。
一般に、このずれは走査レンズにf・arcsinレンズを用いることによって補正する。しかし、仮に、ポリゴンミラーでの走査と同様、画素クロックを単一の周波数で変調した際、時間に対して走査角2θが比例する、つまり等速度で変化するようにするためには、主走査領域端で主走査位置の補正量が最も大きくなるように主走査方向に沿ったパワー(屈折力)を設定する必要がある。
この時、像高0、つまり画像中心から任意の像高Hまでの時間をtとすると、像高Hと振れ角θ(走査角2θ)との関係は、
H=ω・t=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
となる。ここで、ωは定数である。
ところが、この画素間隔の疎密、いわゆるリニアリティの補正量が大きくなると、走査レンズの主走査方向に沿ったパワーの偏差が大きくなり、被走査面における各画素に対応したビームスポット径の変化も大きくなってしまう。
また、上記したように振動ミラーの振幅中心と光軸とが一致していないことによって光軸に非対称な曲面を有する走査レンズ(fθレンズ)が必要になる。このため、この実施の形態では、画素クロックの位相Δtを主走査位置に応じて可変にすることで、主走査方向に沿った走査レンズのパワーの偏差がなるべく小さくなるように、非対称成分を補正することができる。
また、上記したように振動ミラーの振幅中心と光軸とが一致していないことによって光軸に非対称な曲面を有する走査レンズ(fθレンズ)が必要になる。このため、この実施の形態では、画素クロックの位相Δtを主走査位置に応じて可変にすることで、主走査方向に沿った走査レンズのパワーの偏差がなるべく小さくなるように、非対称成分を補正することができる。
いま、画素クロックの位相Δtを変化させることに伴う走査角の変化を2Δθとすると、
H=(ω/2πfd)・sin−1{(θ−Δθ)/θ0}
Δθ/θ0=sin2πfdt―sin2πfd(t−Δt)
なる関係式となる。
例えば、走査レンズをfθレンズに近いパワー配分となるようにし、その残差を画素クロックの位相Δtにより補正する場合、
H=(ω/2πfd)・{(θ−Δθ)/θ0}
=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
Δθ/θ0=θ/θ0−sin−1(θ/θ0)
なる関係式となる。
また、主走査方向に沿った所定画素の位相Δt(sec)は、
(θ/θ0)−sin−1(θ/θ0)
=sin2πfdt−sin2πfd(t−Δt)
なる関係式に基づいて決定されるように、発光源を変調すればよい。
H=(ω/2πfd)・sin−1{(θ−Δθ)/θ0}
Δθ/θ0=sin2πfdt―sin2πfd(t−Δt)
なる関係式となる。
例えば、走査レンズをfθレンズに近いパワー配分となるようにし、その残差を画素クロックの位相Δtにより補正する場合、
H=(ω/2πfd)・{(θ−Δθ)/θ0}
=(ω/2πfd)・sin−1(θ/θ0)
Δθ/θ0=θ/θ0−sin−1(θ/θ0)
なる関係式となる。
また、主走査方向に沿った所定画素の位相Δt(sec)は、
(θ/θ0)−sin−1(θ/θ0)
=sin2πfdt−sin2πfd(t−Δt)
なる関係式に基づいて決定されるように、発光源を変調すればよい。
図17はハウジング板に形成された光源部を示す概略斜視図である。図17において、この光源部は、例えば、図1の光源部21として説明する。光源である半導体レーザ201、202は、ホルダ部材203、204に形成された嵌合穴206、207に、ハウジング板209の裏側からステム外周を基準として、ステム外周に沿った回転方向を位置決めして各々圧入固定される。
ホルダ部材203、204は、ハウジング板209の外壁面にネジ固定されるが、この際、光軸に直交するハウジング板209の外壁面内での固定位置を、半導体レーザ201、202の各発光点が、各々対応するカップリングレンズ210、211の光軸に対して所定量だけ偏心するように調整することで、上記したように、上下光線が副走査方向Zに2.5°で交差するようにしている。
ホルダ部材203、204は、ハウジング板209の外壁面にネジ固定されるが、この際、光軸に直交するハウジング板209の外壁面内での固定位置を、半導体レーザ201、202の各発光点が、各々対応するカップリングレンズ210、211の光軸に対して所定量だけ偏心するように調整することで、上記したように、上下光線が副走査方向Zに2.5°で交差するようにしている。
ハウジング板209内側、すなわち、ホルダ部材203、204が取り付けられた外壁面と反対側には、上下にV字状溝を有する台座部205が形成され、このV字状溝面にカップリングレンズ210、211の外周が突き当てられている。これによりカップリングレンズ210、211は光軸と直交する面内での位置決めを行なっている。
カップリングレンズ210、211がV字状溝に沿って移動することで、射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行なう。カップリングレンズ210、211とV字状溝との隙間にはUV接着剤208が充填され、このUV接着剤208の硬化によりそれらを固定している。
この実施の形態では、ハウジング板209に組み込んだ状態での上記ホルダ部材203、204の調整と、カップリングレンズ210、211の調整を行なう。これにより、各々の光線が主走査方向Yには、振動ミラー23(図1)の回転軸に一致するように調整できる。
カップリングレンズ210、211がV字状溝に沿って移動することで、射出ビームが平行光束となるように光軸方向の調整を行なう。カップリングレンズ210、211とV字状溝との隙間にはUV接着剤208が充填され、このUV接着剤208の硬化によりそれらを固定している。
この実施の形態では、ハウジング板209に組み込んだ状態での上記ホルダ部材203、204の調整と、カップリングレンズ210、211の調整を行なう。これにより、各々の光線が主走査方向Yには、振動ミラー23(図1)の回転軸に一致するように調整できる。
副走査方向には振動ミラー23の高さに一致するように、そしてまた、光軸方向Xには、振動ミラー23の初期面精度を加味して平行光束となるように調整できる。そのため、振動ミラー23の取り付け姿勢や面精度がどのような場合にも、走査レンズに入射する光ビームの品質を揃えることができる。
なお、半導体レーザ201、202の駆動回路が形成されるプリント基板213は、リード端子をスルーホールに挿入し、ハウジング板209の外壁面に立設したボス部212にネジ固定される。
振動ミラーに対する光ビームの入射位置を、少なくとも主走査方向において調整するビーム入射位置を調整する調整手段又は調整構造を有する。この構成により、予め回転軸上に光ビームが入射することを前提に設計されている結像光学系に対応して、振動ミラー面のパワー成分による結像位置ずれの、光源部21に含まれる半導体レーザ201、202からの光線方向のずれに起因して発生する変化を無効化できる。このため、振動ミラー面に発生するパワー成分による像面位置のずれを確実に補正でき、濃度ムラのない高品位な画像形成が行える。
また、ビーム入射位置調整手段は、光源部21からの光ビームの射出方向を調整することにより、光源部21を構成する発光源である半導体レーザ201、202とカップリングレンズ210、211との配置調整の際に、振動ミラーへの入射位置を合わせ込むことができるので、個別に調整手段を配備する必要がなく、調整の手間も省け、生産性が向上できる。
なお、半導体レーザ201、202の駆動回路が形成されるプリント基板213は、リード端子をスルーホールに挿入し、ハウジング板209の外壁面に立設したボス部212にネジ固定される。
振動ミラーに対する光ビームの入射位置を、少なくとも主走査方向において調整するビーム入射位置を調整する調整手段又は調整構造を有する。この構成により、予め回転軸上に光ビームが入射することを前提に設計されている結像光学系に対応して、振動ミラー面のパワー成分による結像位置ずれの、光源部21に含まれる半導体レーザ201、202からの光線方向のずれに起因して発生する変化を無効化できる。このため、振動ミラー面に発生するパワー成分による像面位置のずれを確実に補正でき、濃度ムラのない高品位な画像形成が行える。
また、ビーム入射位置調整手段は、光源部21からの光ビームの射出方向を調整することにより、光源部21を構成する発光源である半導体レーザ201、202とカップリングレンズ210、211との配置調整の際に、振動ミラーへの入射位置を合わせ込むことができるので、個別に調整手段を配備する必要がなく、調整の手間も省け、生産性が向上できる。
上述したように、本発明によれば、ねじり梁によって支持されかつ光源部からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラーを使用する結像光学系を有し、この結像光学系が、光ビームの主走査方向における結像位置を、振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが補正されるように、振れ角(画角)に応じて、結像位置が理想的な結像面からずれるように光学的な屈折(集束力)を設定し、像面湾曲が予め発生するように、結像光学系を設計しておく。
振動ミラー動作時の面変形は、走査領域を走査する振れ角θdの振幅θ0に対する比が一定であれば、ほぼ均一となるが、振動ミラーに対する光ビームの入射位置が、回転軸上からずれると振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが、個体間で異なってしまうので、振幅θ0を一定に保持するための制御を行い、少なくとも主走査方向において、振動ミラーに対する光ビームの入射位置を調整するビーム入射位置調整手段を備えることで、振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが個体間で揃うようにしている。
これにより、振動ミラーの往復振動に付随する波打ちによりミラー面のパワー成分が発生しても、効果的に結像位置のずれを補正でき、主走査方向に沿って均一なビームスポット径が得られるので、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
振動ミラー動作時の面変形は、走査領域を走査する振れ角θdの振幅θ0に対する比が一定であれば、ほぼ均一となるが、振動ミラーに対する光ビームの入射位置が、回転軸上からずれると振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが、個体間で異なってしまうので、振幅θ0を一定に保持するための制御を行い、少なくとも主走査方向において、振動ミラーに対する光ビームの入射位置を調整するビーム入射位置調整手段を備えることで、振動ミラー動作時の面変形によって引き起こされる結像位置ずれが個体間で揃うようにしている。
これにより、振動ミラーの往復振動に付随する波打ちによりミラー面のパワー成分が発生しても、効果的に結像位置のずれを補正でき、主走査方向に沿って均一なビームスポット径が得られるので、濃度ムラのない高品位な画像形成が行なえる。
図18は発光源である半導体レーザを変調する駆動回路を示すブロック図である。色毎にラスタ展開された画像データはフレームメモリ88に各々一時保存され、画像処理部89に順に読み出される。
前後の関係を参照しながら中間調に対応したマトリクスパターンに応じて各ラインの画素データが形成され、各発光源に対応したラインバッファ90に転送される。書き込み制御回路83は、ラインバッファ90から、同期検知信号をトリガとして各々読み出されて独立に変調する。
前後の関係を参照しながら中間調に対応したマトリクスパターンに応じて各ラインの画素データが形成され、各発光源に対応したラインバッファ90に転送される。書き込み制御回路83は、ラインバッファ90から、同期検知信号をトリガとして各々読み出されて独立に変調する。
次に、各発光点を変調する画像クロック生成部83について説明する。カウンタ92では、高周波クロック生成回路91で生成された高周波クロックVCLKをカウントする。
比較回路93ではこのカウント値と、デューティ比に基いて予め設定される設定値L、及び画素クロックの遷移タイミングとして外部から与えられ、かつ位相シフト量を指示するメモリ95からの位相データHとを比較する。
カウント値が上記設定値Lと一致した際に画素クロックPCLKの立ち下りを指示する制御信号Lを、位相データHと一致した際に画素クロックPCLKの立ち上がりを指示する制御信号hを出力する。
この際、カウンタ92は制御信号hと同時にリセットされ、再び0からカウントを行なうことで、連続的なパルス列が形成できる。なお、図18には光源駆動部84が示してある。
こうして、1クロック毎に位相データHを与え、順次パルス周期が可変された画素クロックPCLKを画素クロック制御回路94から生成する。実施の形態では、画素クロックPCLKは、高周波クロックVCLKの8分周とし、1/8クロックの分解能で位相が可変できるようにしている。
比較回路93ではこのカウント値と、デューティ比に基いて予め設定される設定値L、及び画素クロックの遷移タイミングとして外部から与えられ、かつ位相シフト量を指示するメモリ95からの位相データHとを比較する。
カウント値が上記設定値Lと一致した際に画素クロックPCLKの立ち下りを指示する制御信号Lを、位相データHと一致した際に画素クロックPCLKの立ち上がりを指示する制御信号hを出力する。
この際、カウンタ92は制御信号hと同時にリセットされ、再び0からカウントを行なうことで、連続的なパルス列が形成できる。なお、図18には光源駆動部84が示してある。
こうして、1クロック毎に位相データHを与え、順次パルス周期が可変された画素クロックPCLKを画素クロック制御回路94から生成する。実施の形態では、画素クロックPCLKは、高周波クロックVCLKの8分周とし、1/8クロックの分解能で位相が可変できるようにしている。
図19は任意の画素の位相シフトを1/8クロックだけ位相を遅らせた例として示すタイミングチャートである。図18及び図19を参照して、デューティ50%とすると、設定値L=3が与えられ、カウンタ92で4カウントされ、画素クロックPCLKを立ち下げる。
1/8クロック位相を遅らせるとすると、位相データH=6が与えられ、7カウントで立ち上げる。同時にカウンタがリセットされるので、4カウントで再び立ち下げる。つまり、隣接するパルス周期が1/8クロック分縮められたことになる。
こうして生成された画素クロックPCLKは、光源駆動部84に与えられ、この画素クロックPCLKに対してラインバッファ90から読み出された画素データを重畳させた変調データにより、半導体レーザを駆動する。
1/8クロック位相を遅らせるとすると、位相データH=6が与えられ、7カウントで立ち上げる。同時にカウンタがリセットされるので、4カウントで再び立ち下げる。つまり、隣接するパルス周期が1/8クロック分縮められたことになる。
こうして生成された画素クロックPCLKは、光源駆動部84に与えられ、この画素クロックPCLKに対してラインバッファ90から読み出された画素データを重畳させた変調データにより、半導体レーザを駆動する。
図20は単一の周波数で変調した際の主走査方向に応じた各画素におけるビーム到達位置の補正量を示す図である。図20では、単一の周波数で変調した際の主走査方向に応じた各画素におけるビーム到達位置の補正量を、主走査領域において複数に分割している。
この実施の形態では、この主走査領域の分割数は、8つの領域である。折れ線で近似することで各領域の境界で主走査位置ずれが0となるように、領域毎に位相シフト回数を設定し、階段状に補正する。
例えば、i領域の画素数をNi、各画素でのシフト量を画素ピッチpの1/16単位とし、各領域の両端における主走査到達位置のずれがΔLiであったとすると、
ni=Ni・p/16ΔLi
となり、ni画素毎に位相をシフトしてやればよい。
この実施の形態では、この主走査領域の分割数は、8つの領域である。折れ線で近似することで各領域の境界で主走査位置ずれが0となるように、領域毎に位相シフト回数を設定し、階段状に補正する。
例えば、i領域の画素数をNi、各画素でのシフト量を画素ピッチpの1/16単位とし、各領域の両端における主走査到達位置のずれがΔLiであったとすると、
ni=Ni・p/16ΔLi
となり、ni画素毎に位相をシフトしてやればよい。
画素クロックfcとすると、トータルでの位相差Δtは、位相シフト回数Ni/niを用い
Δt=1/16fc×∫(Ni/ni) di
となり、Nドット目の画素における位相差Δtについても同様に、それまでの位相シフトの累積回数により設定できる。
なお、分割された領域幅は均等であっても不均等であってもよく、分割数も幾つであっても構わないが、各画素でのシフト量が大きくなると、その段差が画像上で目立ち易くなるため、画素ピッチpの1/4単位以下とするのが望ましい。
逆に位相シフト量が小さくなると、位相シフト回数が増え、メモリ容量が増えてしまう。また、分割数が少ないほどメモリ容量が少なくてすむため、主走査到達位置ずれが大きい領域の領域幅を小さく、小さい領域の領域幅を大きく設定することが効率的である。
なお、半導体レーザの出力は、一般に、背面光を同一パッケージ内に装着される光量モニタ用のセンサによって1走査毎に画像領域にかかる前に検出され、1ライン記録中は一定値を保持するように発光源に印加する電流量を制御するようにしている。
Δt=1/16fc×∫(Ni/ni) di
となり、Nドット目の画素における位相差Δtについても同様に、それまでの位相シフトの累積回数により設定できる。
なお、分割された領域幅は均等であっても不均等であってもよく、分割数も幾つであっても構わないが、各画素でのシフト量が大きくなると、その段差が画像上で目立ち易くなるため、画素ピッチpの1/4単位以下とするのが望ましい。
逆に位相シフト量が小さくなると、位相シフト回数が増え、メモリ容量が増えてしまう。また、分割数が少ないほどメモリ容量が少なくてすむため、主走査到達位置ずれが大きい領域の領域幅を小さく、小さい領域の領域幅を大きく設定することが効率的である。
なお、半導体レーザの出力は、一般に、背面光を同一パッケージ内に装着される光量モニタ用のセンサによって1走査毎に画像領域にかかる前に検出され、1ライン記録中は一定値を保持するように発光源に印加する電流量を制御するようにしている。
図21は走査レンズ収容ハウジングと折り返しミラー支持まで含めたハウジングの形態を示す概略斜視図である。図6に概要を示した走査レンズ(fθレンズ)収容ハウジングは、図1に示した光走査装置の構成部品、光源部の1部分、振動ミラーモジュール、走査レンズを収容している。
半導体レーザを一体化したホルダ部材(図示せず)は、図6で上記したように、各々樹脂成形によるハウジングケース61の外壁に取付けられ、振動ミラーモジュールは、上記したように、一体的に形成され、平板状の透過窓63を備えた側壁60により包囲された小部屋に支持される。
こうして、組み立てられたハウジング101は、板金により成形された側板96、97によって補強板98とともに光学ハウジング61を挟持するようにネジ102で固定して構成され、側板96、97に形成された矩形穴96a、97aに折り返しミラー99、トロイダルレンズ100を架橋して支持している。
上述したように、本発明による光走査装置はデジタル複写機及びレーザプリンタ等の画像形成装置に適用された実施の形態で説明したが、この光走査装置は光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等へも応用が可能である。
半導体レーザを一体化したホルダ部材(図示せず)は、図6で上記したように、各々樹脂成形によるハウジングケース61の外壁に取付けられ、振動ミラーモジュールは、上記したように、一体的に形成され、平板状の透過窓63を備えた側壁60により包囲された小部屋に支持される。
こうして、組み立てられたハウジング101は、板金により成形された側板96、97によって補強板98とともに光学ハウジング61を挟持するようにネジ102で固定して構成され、側板96、97に形成された矩形穴96a、97aに折り返しミラー99、トロイダルレンズ100を架橋して支持している。
上述したように、本発明による光走査装置はデジタル複写機及びレーザプリンタ等の画像形成装置に適用された実施の形態で説明したが、この光走査装置は光走査型のバーコード読み取り装置や車載用のレーザレーダ装置等へも応用が可能である。
上述した本発明による光走査装置を搭載すれば、振動ミラー23を予め定められた所定の走査周波数により駆動するとともに、画像情報に応じて光源部を変調して感光体ドラム上に静電像を形成し、トナーで顕像化して記録媒体に転写し、画像を形成することにより、振動ミラー23のメリットを活かし、低騒音で低消費電力な画像形成装置を得ることができる。
また、上述した本発明による光走査装置を搭載すれば、振動ミラー23を予め定められた所定の走査周波数により駆動するとともに、各色画像情報に応じて複数の光源手段を個別に設定した変調周波数で駆動して、各々に対応した感光体上に静電像を形成し、各色トナーで顕像化して、重ね合わせ、記録媒体に転写し、画像を形成することができる。
そしてそれにより、単一の振動ミラー23で走査しても、各発光源の波長差により生じる各色画像の主走査倍率のずれが補正でき、高品位な多色画像形成が行なえるので、振動ミラー23のメリットを活かし、低騒音で低消費電力な画像形成装置を得ることができる。
また、上述した本発明による光走査装置を搭載すれば、振動ミラー23を予め定められた所定の走査周波数により駆動するとともに、各色画像情報に応じて複数の光源手段を個別に設定した変調周波数で駆動して、各々に対応した感光体上に静電像を形成し、各色トナーで顕像化して、重ね合わせ、記録媒体に転写し、画像を形成することができる。
そしてそれにより、単一の振動ミラー23で走査しても、各発光源の波長差により生じる各色画像の主走査倍率のずれが補正でき、高品位な多色画像形成が行なえるので、振動ミラー23のメリットを活かし、低騒音で低消費電力な画像形成装置を得ることができる。
A 画像形成装置、P 記録媒体、1 感光体ドラム、3 光走査装置、4 現像ローラ、7 転写ベルト、20 光走査装置、21 光源手段(光源部)、22 光源手段(光源部)、23 振動ミラー、30 結像光学系(fθレンズ、走査レンズ)、31 結像光学系(折り返しレンズ)、32 結像光学系(トロイダルレンズ)、42 ビーム検知手段(同期検知センサ)、48 ねじり梁、59 振動ミラーモジュール、80 振動ミラー駆動手段(振動ミラー駆動部)、81 ビーム検知手段(同期検知センサ)、201 発光源(半導体レーザ)、202 発光源(半導体レーザ)、203 ビーム入射位置調整手段(ホルダ部材)、204 ビーム入射位置調整手段(ホルダ部材)、210 ビーム入射位置調整手段(カップリングレンズ)、211 ビーム入射位置調整手段(カップリングレンズ)
Claims (9)
- 光源手段と、ねじり梁によって支持されかつ前記光源手段からの光ビームを偏向して主走査領域を往復走査する振動ミラーと、この振動ミラーによって走査された光ビームを被走査面にスポット状に結像する結像光学系とを有する光走査装置において、
前記結像光学系は、前記振動ミラーの動作時における面変形に依存する結像位置ずれを補正するために、前記振動ミラーの振れ角に応じて、光ビームの主走査方向における結像位置を揃える構成としたことを特徴とする光走査装置。 - 前記光源手段は、往走査又は復走査の何れかの期間中に、画像情報に応じて発光源を変調する構成としたことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
- 前記振動ミラーに対する光ビームの入射位置を、少なくとも主走査方向において調整するビーム入射位置調整手段を有することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
- 前記ビーム入射位置調整手段は、前記光源手段からの光ビームの射出方向を調整する構成としたことを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
- さらに、前記振動ミラーにより走査された光ビームを検知するビーム検知手段と、検知された信号により振幅θ0(最大振れ角)を制御する振動ミラー駆動手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
- 前記ビーム検知手段は、前記振動ミラーにより走査された光ビームを、前記結像光学系を介さずに検知する構成としたことを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
- 前記光源手段は複数の発光源を備え、共通の振動ミラーによって、各光ビームに対応した複数の主走査領域を走査する構成としたことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
- 画像情報に応じて光源手段を変調して感光体上に静電像を形成し、トナーで顕像化して記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動することを特徴とする画像形成装置。
- 各色画像情報に応じて複数の光源手段を個別に設定した変調周波数で駆動して、各々に対応した感光体上に静電像を形成し、各色トナーで顕像化して、重ね合わせ、記録媒体に転写し、画像を形成する画像形成装置において、振動ミラーを含む光走査装置として請求項1乃至7の何れか1項記載の光走査装置を搭載し、前記振動ミラーを予め定められた所定の走査周波数により駆動することを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8451308B2 (en) | 2009-07-31 | 2013-05-28 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus |
WO2022039133A1 (ja) * | 2020-08-20 | 2022-02-24 | 株式会社小糸製作所 | 監視センサおよび監視センサの調整方法 |
-
2007
- 2007-07-24 JP JP2007192542A patent/JP2009031364A/ja active Pending
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