JP4996011B2 - 一体型非対称ポリオレフィン膜 - Google Patents

一体型非対称ポリオレフィン膜 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の、熱により惹起される相分離プロセスを介しての疎水膜の製法に関し、その際、この膜は海綿状の開孔微孔性構造を有する。本発明は更に、殊にはガス交換に好適であり、主に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なくとも1種から組成されていて、かつ第1および第2の表面を有する疎水性一体型非対称膜(その際、この膜は海綿状の開孔微孔性構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその表面の一方で接している、より緻密な構造を有する分離層を有する)並びに血液酸素付加のためのこのような膜の使用に関している。
【0002】
化学、生化学または薬学の分野からの多くの使用では、液体から気体状の成分を分離するか、またはこのような成分を液体に付加する問題が生じている。このようなガス交換プロセスのためにますます、気体状の成分をそれから分離するか、もしくは気体状の成分をそれに付加すべきそれぞれの液体と、これらの気体状の成分を吸収または放出する流体との間の分離膜として役立つ膜が使用されている。この際、流体はガスであっても、または交換すべきガス成分を含有するもしくは吸収しうる液体であってもよい。このような膜により、ガス交換のために大きな交換面積が提供され、かつ必要な場合には、液体と流体との直接的な接触が回避される。
【0003】
医学分野での膜ベースガス交換プロセスの重要な使用の1つは、人口肺とも称される酸素付加装置である。例えば開放胸部での手術の際に使用されるこの酸素付加装置では、血液の酸素付加および血液からの二酸化炭素の除去が行われる。通常、このような酸素付加装置では、中空繊維膜からなる束が使用される。静脈血液はこの場合、中空繊維膜の周りの外側空間を流れ、一方で、中空繊維膜の内腔には、空気、酸素富化された空気または純粋な酸素、即ちガスが導通される。膜を介して血液とガスとの接触が生じ、これにより、血液への酸素の移動および同時に血液からガスへの二酸化炭素の輸送が生じうる。
【0004】
血液に十分に酸素を供給し、かつ同時に血液から十分に二酸化炭素を除去することができるように、膜は高いガス輸送を保証する必要がある:十分な量の酸素を膜のガス側から血液側に、かつ反対に、十分な量の二酸化炭素を膜の血液側からガス側に輸送しなければならない。すなわち単位時間および膜面積当たり、一方の膜面から他方の膜面へと輸送されるガスの容量として表されるガス流束もしくはガス輸送速度が高くなければならない。膜の多孔率は輸送速度に決定的な影響を有する。それというのも、十分に多孔率が高い場合のみ、十分な輸送速度が達成されうるためである。
【0005】
開孔微孔性構造を有する中空繊維膜を含有する一連の酸素付加装置が使用されている。このような膜をガス交換のために、例えば酸素付加のために製造するための1つの可能性がDE−A−2833493に記載されている。この文献による方法を用いると、90容量%まで相互に結合している空孔を有する、可融性熱可塑性ポリマーからなる膜を製造することができる。この方法は、液−液相分離を伴う熱により惹起される相分離プロセスをベースとしている。このプロセスでは先ず、均一な単相溶融混合物を熱可塑性ポリマーと、このポリマーと共に、液体凝集状態で完全な混合性の範囲および混合間隙を伴う範囲を有する二成分系を形成する相容性成分とから製造し、かつこの溶融混合物を次いで、ポリマーに対しては実質的に不活性である、即ち実質的に化学的にこれと反応せず、かつ共溶温度未満の温度を有する浴中に押し出す。これにより、液−液−相分離が生じ、かつ更に冷却すると、熱可塑性ポリマーが硬化して膜構造になる。
【0006】
空孔容積、空孔サイズおよび空孔壁の所定の調節を可能にする、このような膜の改善製法がDE−A−3205289に開示されている。この方法では、ポリマー5〜90質量%を溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能な第1および第2の化合物からなる溶剤系10〜95質量%に、臨界共溶温度より高く加熱することにより溶かして均一な溶液とし、その際、ポリマーおよび前記の化合物からなる使用される混合物は、臨界共溶温度未満の液体凝集状態で混合間隙を有し、第1の化合物はポリマーのための溶剤であり、かつ第2の化合物は、ポリマーおよび第1の化合物からなる溶液の相分離温度を高めている。溶液を成形し、第1の化合物または使用された溶剤系からなる冷却媒体中で冷却することにより、ポリマーに富む層を共溶および硬化させ、かつ引き続き、前記の化合物を抽出する。
【0007】
DE−A−2833493またはDE−A3205289により開示された膜は開孔微孔性構造を、更に開孔微孔性表面を有する。この結果として確かに一方では、気体状の物質、即ち例えば酸素(O)または二酸化炭素(CO)が比較的障害なく、膜を通過することができ、かつ「クヌーセン流」としてのガスの輸送も生じ、それに結びついて膜を介してのガスの比較的高い輸送速度もしくは高いガス流束が生じる。例えば、COに関して5ml/(cm・分・バール)を上回るガス流束およびほぼ同程度のOに関するガス流束を有するこのような膜は、血液の酸素付加のために十分に高いガス流束を有する。
【0008】
他方ではしかし、血液酸素付加または一般に水性液体を伴うガス交換プロセスでこの膜を比較的長期間使用すると、その場合に膜が疎水性ポリマーから、かつ殊にはポリオレフィンから製造されていても、血液血漿もしくは一部の液体が膜中に侵入し、かつ極端な場合には膜のガス面に出てしまうことがある。このことは、ガス輸送速度の劇的な低下をもたらす。血液酸素付加の医学領域で使用する場合、これは血漿漏出(Plasmadurchbruch)と称される。
【0009】
DE−A−2833493またはDE−A−3205289により製造されているような膜の血漿漏出時間(Plasmadurchbruchzeit)は、開放胸部での通常の手術の際に患者に酸素付加するための慣用の血液酸素付加の大抵の場合には、十分である。しかし、より長く続く胸部手術の際のより高い安全性を可能にし、かつ酸素付加装置の即時の交換が必要となるような血漿漏出を避けるために、より長い血漿漏出時間を有する膜が望まれる。しかし目的は更に、例えば早生児または一般的に、一時的に限られた肺機能を有する患者に、肺機能が回復されるまで酸素付加することができること、即ち長期酸素付加が実施できることである。このためには相応して、長い血漿漏出時間が前提となる。これに関連して往々にして要求される血漿漏出時間の最低値は20時間である。
【0010】
EP−A−299381から酸素付加のための中空繊維膜が公知であり、これは、20時間よりも長い血漿漏出時間を示す、即ち、長時間の使用でも血漿漏出を示さない。このことは特にこの多孔性膜では、酸素流束および窒素流束から算出される平均厚さ2μm未満を有し、かつ実質的にエタノールに対して不透過性である遮断層によって達成される。この膜は実質的に開放空孔、即ち中空繊維膜の外側に対しても内側に対しても開かれている空孔を有しない。EP−A−299381による膜は開示された例によると、高くとも31容量%の多孔率を有する。それというのも、より高い多孔率では空孔が相互に結合し、かつ中空繊維膜の各面の間に連絡が生じ、これは、血漿漏出をもたらすためである。遮断層中で、溶液拡散を介して交換すべきガスの輸送が生じる。
【0011】
これらの膜の製造は溶融−延伸法で行われる。即ち、ポリマーを先ず溶融押し出しして中空繊維にし、かつ引き続き、熱−および冷延伸させる。この場合、比較的低い多孔率のみが得られ、これにより、溶液拡散を介して遮断層中で生じる移動と結びついて、酸素および二酸化炭素に関して達成可能な移動速度も比較的低いままである。更に、EP−A−299381による中空繊維膜は、その製造と結びついた強い延伸の故に確かに十分な強度を有するが、低い伸張度しか有しない。例えば、良好な交換能を有する酸素付加装置の製造のために最も良好と認められていて、かつ例えばEP−A−285812に記載されているような中空繊維マットを製造するための後続のテキスタイル加工工程では従って、この中空繊維膜は劣悪にしか加工することができない。
【0012】
溶融−延伸法では典型的に、主延長が延伸方向に対して垂直であり、かつその第2の主延長が膜表面に対して垂直である、即ち中空繊維膜では膜外側表面と膜内側表面との間に走る著しい異方性を有するスリット形の空孔を有する膜が生じる。これにより、空孔により生じるチャネルは比較的直線的に表面間に延びている。例えば、スピンプロセスでの機械的損傷により遮断層中に漏出部位が生じると、内側表面と外側表面との間の液体の流れのために好ましい方向が存在するか、または逆に、これにより血漿漏出が促進される。
【0013】
従って本発明の課題は、ガス交換のために好適な、微孔性支持構造およびより緻密な構造を有する分離層を有する一体型非対称膜をそれにより製造することができる多面的に使用可能な方法を提供することであり、その際、従来技術の膜の欠点は少なくとも低減され、高いガス交換能を有し、少なくとも長期間に亙り親水性液体、殊には血液血漿の漏出に対して緻密である、即ち殊には長期酸素付加のために好適で、かつ良好な後加工特性を有する。
【0014】
本発明のもう1つの課題は、殊にはガス交換のための膜を提供することであり、その際、従来技術の膜の欠点は少なくとも低減され、高いガス交換能および血液酸素付加のために十分に高いガス流束を有し、少なくとも長期間に亙り、親水性液体、殊には血液血漿の漏出に対して緻密であり、かつ良好な後加工特性を有する。
【0015】
この課題は、少なくとも次の工程:
a)溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能である化合物Aおよび化合物Bを含有する溶剤系80〜10質量%中の、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なくとも1種からなるポリマー成分20〜90質量%の均一な溶液を製造し、その際、ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される混合物が臨界共溶温度および凝固温度を有し、かつ臨界共溶温度未満では液体凝集状態で混合間隙を有し、かつその際、化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤を選択し、かつ化合物Bが、ポリマー成分および化合物Aからなる溶液の共溶温度を引き上げている工程、
b)臨界共溶温度を上回る成形型温度を有する成形型中で、第1の表面および第2の表面を有する成形体に溶液を成形する工程、
c)ポリマーに富む相およびポリマーの乏しい相への熱力学的非平衡−液−液相分離が生じ、かつ引き続き、凝固温度を下回ると、ポリマーに富む相の凝固が生じるような速度で、凝固温度を下回る冷却温度に温度調節されている冷却媒体を用いて成形体を冷却する工程、
d)場合により成形体から化合物AおよびBを除去する工程
を包含する製法において、化合物Aとして、ポリマー成分のための強い溶剤を選択し、その際、この溶剤に関して、その溶剤中のポリマー成分25質量%の溶液の共溶温度が、純粋なポリマー成分の融点を少なくとも10%下回ること、化合物Bとして、ポリマー成分のための弱い非溶剤を選択し、その際、これはその沸点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液までは溶解させず、かつそれに関してポリマー成分25質量%、弱い非溶剤10質量%および溶剤として使用される化合物A65質量%からなる系の共溶温度は、ポリマー成分25質量%および化合物A75質量%からなる系の共溶温度よりも最高10%高いこと、かつ成形型温度までの温度ではポリマー成分を溶解させず、かつ化学的にこれと反応しない固体または液体の冷却媒体と成形体とを冷却のために接触させることを特徴とする、海綿状の開孔微孔性支持構造体およびこの支持構造体よりも緻密な構造を有する分離層を有する一体型非対称疎水性膜の製法によって解決される。
【0016】
意外にも、この方法条件を守ると、少なくとも一方の表面が、支持体構造よりも緻密な構造を有し、それに接する海綿状の開孔微孔性支持構造を覆っている分離層として形成されている一体型非対称膜が得られることが判明している。本発明の方法により、非常に薄い層厚を有する分離層を実現することができ、その構造を100nmまでの空孔を有するナノ多孔性構造まで、または緻密な構造まで調節することができる。同時に、こうして製造される膜の支持層は高い容量多孔率を有する。有利には本発明の方法により、緻密な分離層を有する一体型非対称膜を製造する。緻密な分離層とは本発明の範囲では、分離層を有する膜表面を走査型電子顕微鏡で6000倍の拡大で調べても空孔が確認できない分離層のことである。
【0017】
本発明の方法により、膜が液体漏出に対して長期間、緻密であり、かつ同時にガス透過性であるようにする分離層を有し、かつこの膜に関してガス移動プロセスで同時に高いガス輸送能を生じさせる高い容量多孔率を有する支持層を有する一体型非対称膜の製造も可能である。
【0018】
従って課題は更に、主に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なくとも1種から組成され、かつ第1および第2の表面を有し、その際、海綿状の開孔微孔性構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその一方の表面で接する、より緻密な構造を有する分離層を有する、殊にはガス交換のための疎水性一体型非対称膜において、分離層がせいぜい平均直径<100nmを有する空孔のみを有すること、支持層がマクロボイドを有さず、かつ支持層中の空孔が平均して実質的に等方性であること、膜が30容量%を上回り、75容量%を下回る範囲の多孔率および少なくとも1のガス分離ファクターα(CO/N)を有することを特徴とする疎水性一体型非対称膜により解決される。
【0019】
これらの膜は有利に、血液の酸素付加のために使用することができ、その際、この膜が長期間に亙り血液血漿の漏出に対して緻密であるのは、この膜の分離層による。
【0020】
本発明の意味では、一体型非対称膜とは、分離層と支持層とが同じ材料からなり、ならびに膜製造の際に直接一緒に製造され、それにより両方の層が一体単位として相互に結合している膜のことである。分離層から支持層への移行では、単に膜構造に関する変化のみが生じている。この逆が、多層構造を有し、その際、多孔性の、往々にして微孔性の支持層または支持膜に別々の方法工程で分離層としての緻密な層が施与されている例えば複合膜である。この結果として、支持層と分離層とが構成する材料は複合膜では異なる特性を有する。
【0021】
本発明の方法は液−液相分離を伴う熱により惹起される相分離プロセスをベースとする。本発明では、ポリマー成分ならびに化合物AおよびBが、液体凝集状態で、系が均一な溶液として存在する領域および混合間隙を有する領域とを有する二成分系を形成する。均一な溶液として存在する領域からなるような系を臨界共溶−または相分離温度より下に冷却すると、先ず液−液共溶もしくは2つの液相への、即ちポリマーに富む相とポリマーの乏しい層とへの相分離が生じる。硬化温度より下に更に冷却すると、ポリマーに富む層が硬化して、三次元膜構造となる。その際、冷却速度が生じる空孔構造に本質的な影響を有する。冷却速度が十分に高いと、液−液−相分離が熱力学的平衡条件下では生じえず、熱力学的非平衡条件下で生じうるが、他方で、比較的ゆっくりだと、液−液−相分離が、実質的に同じサイズの多数の液滴の形成とほぼ同時に生じる。生じるポリマー形成物は海綿状のセル型で、かつ開孔マイクロ構造を有する。冷却速度がかなり高いと、多くの液滴が形成される前に、ポリマーが硬化する。この場合、ネットワーク状のマイクロ構造が生じる。熱により惹起される液−液相分離を伴うプロセスでのこのような海綿状微孔性構造の様々な形成はその開示が明らかに関連するDE−A2737745中に詳細に説明されており、かつ例えばR.E.Kesting: "Synthetic Polymeric Membranes", John Wiley & Sons, 1985, p.261-264にある。
【0022】
ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される組成物(ここで、化合物AおよびBは一緒に溶剤系を形成している)は一緒に、単一の均一な液相に移行することができ、かつそれを下回ると2つの液相への相分離が生じる1つの臨界共溶温度を有しなければならない。しかしこれは、同じ割合のポリマーを含有するが、溶剤系として化合物Aのみを含有する溶液の共溶温度よりも高い。従って、液状凝集状態で混合間隙を有するポリマー/化合物Aの系では、化合物Bの添加により臨界共溶温度が高められる。化合物Bの添加により、得られる多孔性構造の空孔サイズおよび空孔容量を所定に調節することが可能になる。
【0023】
化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤であり、かつその中で、このポリマー成分が、最高でこの化合物の沸点まで加熱すると完全に溶解して均一な溶液になるような化合物を使用する。本発明ではこの場合、この溶剤中のポリマー成分25質量%の溶液の共溶温度が、ポリマー少なくとも1種からなる純粋な成分の融点を少なくとも10%下回るような溶剤を化合物Aとして使用することができる。本発明の範囲では、このような溶剤を強い溶剤と記載する。
【0024】
先ず、試験すべき溶剤中のポリマー成分の均一な溶液を製造し、かつ次いでこれを溶解温度を約20℃上回る温度に加熱することにより、共溶または相分離温度をこの場合、簡単な方法で確認することができる。この溶液を約0.5時間、攪拌下にこの温度に保持して、十分な均一性を保証する。引き続き、この溶液を冷却速度1℃/分で攪拌下に冷却する。視覚的に濁りの開始が確認しえた温度を、相分離温度と決める。更に冷却すると硬化温度でポリマーに富む層の硬化が生じる。
【0025】
化合物Bとして本発明では、ポリマー成分のために弱い非溶剤であるような化合物を選択する。ポリマー成分のための非溶剤とはこの場合、非溶剤中の1質量%の濃度のポリマー成分を最高、この非溶剤の沸点まで加温しても均一な溶液には溶解させない化合物のことである。この場合、本発明の範囲では、非溶剤の強さを、ポリマー成分および強い溶剤からなる系の共溶温度と、溶剤系として同じ溶剤ならびに調べるべき非溶剤10質量%からなる相応する系の共溶温度との差によって判定する。ポリマーの濃度はいずれの場合にも25質量%である。弱い非溶剤とは、溶剤およびポリマーのみからなる相応する系の共溶温度よりもせいぜい8%しか、共溶温度を高めない非溶剤のことである。強い非溶剤は定義的には、少なくとも10%の共溶温度の上昇をもたらすものである。
【0026】
化合物Aを付加的に、1種以上の液体、殊には更なる溶剤で希釈することができる。化合物Bも1種以上の更なる化合物、殊には更なる非溶剤との混合物として使用することができる。従って本発明の範囲では、化合物Aとは、単一の化合物を意味するだけではなく、様々な溶剤、即ち例えば、2種の強い溶剤の、または強い溶剤としての全体効果が保持される限りにおいて強い溶剤と弱い溶剤との混合物も意味する。同様に、化合物Bとは、様々な非溶剤、即ち例えば、弱い非溶剤としての効果が保持される限りにおいて複数の弱い非溶剤の混合物も意味する。
【0027】
膜製造のために必要なポリマーの割合ならびに溶剤系中での化合物Aおよび化合物Bとの割合は簡単な実験で相ダイアグラムの作成により決定することができる。例えばC.A.Smolders, J.J.van Aartsen, A.SteenbergenによりKolloid-Z und Z.Polymer(243(1971),p.14-20)に記載されているように、公知の方法によりこのような相ダイアグラムを展開することができる。通常、所定の溶剤Aで、ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる混合物中の化合物B、即ち弱い非溶剤の割合は、非溶剤、即ち化合物Bの強さに依存している。有利には溶剤系中の化合物Bの割合は1〜45質量%である。
【0028】
本発明の方法では、ポリマー成分としてポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なくとも1種を使用する。この場合、ポリマー成分はただ1種のポリオレフィンであるか、または数種のポリオレフィンからなる混合物であってよく、その際、本発明の関連ではポリオレフィンには、ポリオレフィンコポリマーまたは変性されたポリオレフィンも挙げることができる。様々なポリオレフィンからなる混合物はこの場合、それにより様々な特性、例えば透過率または機械的特性が最適化されうる限りにおいて、重要である。例えば、非常に高い分子量、即ち例えば10ダルトンを上回る分子量を有するポリオレフィンを少量添加するだけで、機械的特性に強い影響を及ぼしうる。この場合勿論、使用されるポリオレフィンは一緒に、使用される溶剤系に可溶性であることが前提である。
【0029】
本発明の方法の有利な実施態様では、ポリマー成分中に含有されるポリマー少なくとも1種は、専ら炭素および水素からなるポリオレフィンである。特に有利なポリオレフィンはポリプロピレンおよびポリ(4−メチル−1−ペンテン)またはこれらのポリオレフィン相互の、または他のポリオレフィンとの混合物である。ポリ(4−メチル−1−ペンテン)あるいはポリ(4−メチル−1−ペンテン)とポリプロピレンとの混合物の使用が特に有利である。これにより、膜の良好な機械的特性で高いガス輸送速度を実現することができる。
【0030】
一緒に溶剤系を構成する化合物AおよびBとして、前記の条件を満たすような化合物を使用すべきである。ポリマーとしてポリプロピレンを有利に使用する場合、有利には化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イソプロピルまたはこれらの混合物を使用する。化合物Bとしてはこの場合、有利にはフタル酸ジエチル、三酢酸グリセリン、ひまし油、二酢酸グリセリンまたはこれらからなる混合物を使用する。ポリマーとしてポリ−(4−メチル−1−ペンテン)を有利に使用する場合には、化合物Aとして有利にはアジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテルまたはこれらからなる混合物が該当する。化合物Bとして、三酢酸グリセリン、フタル酸ジエチル、ひまし油、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)獣脂アミン、大豆油またはこれらからなる混合物が有利であると判明している。化合物Bとして三酢酸グリセリンを使用すると、特に良好な結果が得られる。
【0031】
有利には、溶液がそれから構成される混合物のポリマーの割合は30〜60質量%であり、かつ化合物AおよびBからなる溶剤系の割合は70〜40質量%である。特に有利には、ポリマー割合は35〜50質量%であり、かつ化合物AおよびBの割合は65〜50質量%である。場合により、ポリマー成分、化合物AおよびBあるいは更にはポリマー溶液に更なる物質、例えば抗酸化剤、核形成剤、充填剤、生体適合性、即ち酸素付加で膜を使用する場合の血液相容性を改善するための成分、例えばビタミンE等を添加物として添加することができる。
【0032】
ポリマー成分および溶剤系から構成されるポリマー溶液を、最終的に有利には平膜または中空繊維膜の形で膜が得られるように好適な成形型により成形して成形体にする。この場合、慣用の成形型、例えばシート押出しダイ、キャスティングボックス(Giesskaesten)、ナイフ、成形ノズル(profilierte Duesen)、リングスリットノズル(Ringschlitzduesen)または中空糸ノズルを使用することができる。
【0033】
有利には、本発明の方法により中空繊維膜を製造する。この場合、ポリマー溶液を相応する中空糸ノズルのリングギャップ部から押し出して成形体、即ち中空糸にする。中空糸ノズルの中心穿孔を介して、内部充填物として作用し、中空繊維膜の内腔を構成し、かつ安定化する流体を配量する。押し出された中空糸もしくは生じた中空繊維膜はこうして、内腔に面した表面(内部表面)および内腔に面してなく、中空糸もしくは中空繊維膜の壁により内部表面と離れている表面(外側表面)を有する。
【0034】
その成形の後に、熱力学的非平衡−液−液相分離が成形体中、即ち成形されたポリマー溶液中で生じ、かつ更にポリマー構造が凝固し、硬化するように、成形体を固体または液体の冷却媒体により冷却する。この場合、冷却媒体は凝固温度を下回る温度に熱調整する。本発明では、分離層を有する所望の一体型非対称膜を製造するために冷却媒体として、成形型温度まで媒体が加熱されてもポリマー成分を溶解せず、かつ化学的にこれと反応しないような媒体を使用すべきである。このような冷却媒体の使用は、より緻密な構造を有する分離層を形成するための決定的な要因である。冷却媒体へのこのような要求は例えば、溶剤系として使用される化合物AおよびBからなる混合物を冷却媒体として使用することを除外する。このような系は、確かにポリマー成分を冷却温度では溶解しないであろうが、成形型温度では、前記のようにポリマー成分は均一な溶液を生じる。
【0035】
成形型の出口面と冷却媒体の表面とが、冷却媒体と接触する前に成形体が通過するギャップにより空間的に離れていると、有利である。この場合、エアギャップであってよいが、このギャップは他の気体状の雰囲気で充填されていていてよく、かつ加熱または冷却されていてもよい。ポリマー溶液はしかし、成形型からの出口の後に直接、冷却媒体と接触させることもできる。
【0036】
平膜の製造では冷却媒体は、固体物質もしくはガラスプレートまたは金属プレートの形の、またはその上を成形体が通る、相応して熱調節されるもしくは冷却される冷却ローラーの形の固体表面であってよい。有利には、固体冷却媒体は高い熱伝導性を有し、かつ特に有利には金属材料からなる。
【0037】
本発明の方法の有利な実施態様の1つではしかし、液体である冷却媒体を使用する。特に有利には、冷却媒体として使用される液体はポリマー成分のための非溶剤である。即ち、これは、最高でその沸点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液には溶解しない。冷却媒体として使用される液体は、総じてポリマー成分を少なくとも成形型温度までの温度で溶解しない限り、ポリマー成分のための溶剤である成分を含有してよいか、またはこれは様々な非溶剤からなる混合物であってもよい。この場合、冷却媒体の非可溶特性の強さが、生じる分離層の密度に影響を及ぼすことが観察される。本発明の方法の特に有利な実施では従って、冷却媒体として、ポリマー成分のための強い非溶剤である液体を使用する。非溶剤および強い非溶剤の定義に関しては、化合物Bに関して成された前記を参照されたい。有利には、冷却媒体は冷却温度で均一単相の液体である。これにより、特に均一な表面構造を有する膜の製造が保証される。液体冷却媒体としては、溶剤系と均一な溶液に混合可能なもの、または溶剤系を構成する化合物を溶解しないものを使用することができる。
【0038】
熱力学的非平衡−液−液相分離を生じさせるために、冷却媒体の温度はかなり、使用されるポリマー溶液の臨界共溶温度または相分離温度を下回り、かつ更にポリマーに富む層を凝固させるために凝固温度を下回らなければならない。この場合、共溶温度と冷却媒体の温度との間に可能な限り大きい差があると、分離層の形成が促進される。有利には、相分離温度を少なくとも100℃下回る温度、かつ特に有利には相分離温度を少なくとも150℃下回る温度を冷却媒体は有する。冷却媒体の温度が50℃未満だと、特に有利である。特殊な場合には、室温を下回る温度への冷却が必要であることもある。冷却をいくつかの工程で段階的に実施することも可能である。
【0039】
有利には、液体冷却媒体はシャフト中に、または紡糸管中に存在し、次いで、これに冷却のために成形体を通過させる。この場合、冷却媒体および成形体を通常、同じ方向でシャフトもしくは紡糸管に導通させる。成形体および冷却媒体は同じまたは異なる線速度で、紡糸管に導通させることができ、その際、必要に応じて、成形体または冷却媒体がより高い線速度を有してもよい。このような方法変法は例えば、DE−A2833493中に、またEP−A−133882中に記載されている。
【0040】
中空糸の押し出しの際に使用される内部充填物はガス状であってよいか、または液体であってよい。液体を内部充填物として使用する場合、成形されたポリマー溶液中のポリマー成分をポリマー溶液の臨界共溶温度未満で実質的に溶解しない液体を選択しなければならない。内部表面の所で開孔構造を達成するために有利には、使用される少なくとも1種のポリマーのための溶剤である内部充填物を使用し(その際、前記の条件は守らなければならない)、かつ/またはポリマー可溶温度範囲内である内部充填物の温度を調節する。その他に、冷却媒体としても使用することができるものと同じ液体を使用することもできる。これにより、その外側にも、その内側にも分離層を有する中空繊維膜またはその内側にのみ分離層を有する中空繊維膜を製造することができる。有利には内部充填物はポリマー成分のための非溶剤であり、かつ特に有利にはポリマー成分のための強い非溶剤である。内部充填物はこの場合、溶剤系と混合可能であってよい。流体が気体状である場合、これは空気、蒸気状の物質または有利には窒素または他の不活性ガスであってよい。
【0041】
本発明の方法の更なる有利な実施態様では、成形型から出てきた成形体、即ち成形型から出てきた成形されたポリマー溶液を冷却の前に、少なくともその表面の一方で、有利には分離層が形成されるべき各表面で、化合物Aおよび/または化合物Bの気化を促進する気体状雰囲気、即ち化合物Aおよび/または化合物Bの気化がその中で可能である雰囲気にさらす。有利には、気体状雰囲気を構成するために空気を使用する。同様に有利には、窒素または他の不活性ガス、更には蒸気状の媒体を使用する。有利には、気体状雰囲気は恒温調節しておき、かつ気体状雰囲気は通常、成形型温度を下回る温度を有する。十分な割合の化合物Aおよび/または化合物Bを気化させることができるように、成形体をその少なくとも一方の表面で有利には最低0.5msの間、気体状雰囲気にさらす。
【0042】
化合物Aおよび/または化合物Bの気化を促進する気体状雰囲気を調製するために前記のように、成形型および冷却媒体との間に、気体状雰囲気を含有し、かつ成形体が通過するギャップが生じるように、成形型と冷却媒体とを空間的に離すことができる。
【0043】
例えば平膜を製造する場合、例えばシート押出しダイにより押し出されたポリマー溶液をフラットシートとして先ず、ギャップに通す、例えばエアギャップに通し、その後、冷却する。この場合、フラットシートは全側面になる、即ちその両面で、ならびに側面エッジで気体状雰囲気に囲まれ、かつ生じる平膜では、その両面で分離層の形成に影響が及ぼされる。フラットシートの押し出しを直接、例えば加熱ローラの形の加熱されたキャリヤの上で行い、かつキャリヤ上のフラットシートが引き続き更に一定の距離を通過する場合、それが冷却媒体中で冷却される前に、フラットシートの表面の一方のみが、即ち加熱ローラーに面していない表面のみが、気体状雰囲気と接触し、この表面でのみ、分離層の形成は蒸気によって影響を及ぼされる。
【0044】
中空繊維膜を製造する場合、ノズルから出る中空糸を同様に、ノズルと冷却媒体との間に生じていて、かつ気体状雰囲気を含有するギャップに通すことができる。
【0045】
特別な場合には、分離層の構造に、成形されたポリマー溶液をノズルより下に、即ちエアギャップに引くことによっても影響を与えることができ、その際、この引きを、成形型からのポリマー溶液の出口速度と冷却された成形体のための第1の排出装置の速度との差を調節することにより生じさせる。
【0046】
ポリマー構造の冷却および硬化の後に、化合物AおよびBを通常、成形体から除去する。除去は例えば抽出により行うことができる。有利にはこの場合、ポリマーを溶解しないが、化合物AおよびBとは混合可能な抽出剤を使用する。引き続き、膜から抽出剤を除去するために、高めた温度での乾燥を必要とすることがある。使用可能な抽出剤はアセトン、メタノール、エタノールおよび有利にはイソプロパノールである。
【0047】
大抵の場合、化合物AおよびBの両方を両方またはそれぞれ一方、少なくとも部分的に成形体中に放置し、かつ化合物の一方のみを抽出するか、または化合物のいずれも抽出しないことも有利でありうる。他の、添加剤として化合物Aおよび/またはBに添加された成分を膜構造中に残し、かつ同様に、例えば機能性作用液体として使用することもできる。機能性作用液体を含有する微孔性ポリマーの様々な例がDE−A2737745中に記載されている。
【0048】
少なくともかなりの部分の溶剤系を除去する前または除去した後に、特に分離層の特性を所望に変性するために膜を僅かに延ばすことができる。例えば、かなり緻密な分離層中に、延伸により空孔を生じさせるか、かつ/または分離層の空孔サイズを、生じる膜の個々の使用ケースで必要とされるサイズに調節することができる。
【0049】
しかし本発明の膜を製造するためには空孔は100nm未満にとどめる必要があり、これにより、膜はガス交換のために、または更にガス分離のために好適であり、早期の液体漏出を回避することができ、かつガス分離ファクターα(CO/N)が本発明により少なくとも1である。従って、本発明の膜の製造では、延伸は通常、10〜15%を上回るべきではない。延伸を必要に応じて複数の方向に行うこともでき、かつ有利には高温下に行う。例えば、このような延伸を、抽出の後に場合により必要な膜の乾燥の間に実施することもできる。
【0050】
本発明の方法により、一つには、少なくとも2つのガスの混合物から選択的に例えば単一のガス成分を分離するか、または少なくとも2つのガスの混合物中で単一のガス成分を富化させるガス分離の課題のために、あるいは液体中に溶解しているガスを選択的に液体から除去し、かつ/またはガス混合物から1つのガスを液体中に溶解させるガス輸送の課題のために膜を使用することができる。更に一つには、例えば後に接続される延伸工程で分離層の空孔サイズを調節することにより、例えば、有利には非水性媒体から低分子量の物質を分離するためのナノ濾過のための、あるいは例えば真水、排水またはプロセス水を処理するための限外濾過のための、あるいは更には食品または乳製品工業の分野で使用するための膜を製造することもできる。
【0051】
本発明の方法は特に、本発明の一体型非対称膜を製造するために好適である。
【0052】
本発明の膜はその構造により、高いガス流束および高いガス輸送速度と同時に高い液体漏出に対する安全性において優れており、それにより、ガス輸送のために本発明の膜を使用すると、ガス状の成分が分離されるか、またはガス状の成分が添加され、ならびに良好な機械的特性において優れている。このために、この膜は高い容量多孔率を有し、その際、これは実質的に支持層の構造により決まり、かつ支持層よりも緻密な構造を有する規定の分離層はより低い厚さを有する。
【0053】
本発明の膜の支持層は前記の様々な構造を有することができる。本発明の膜の実施形態の1つでは、支持層は海綿状、セル状および開孔構造を有し、その際、空孔は、チャネル、より小さい空孔または透過口により相互に結合している囲まれたマイクロセルと記載することができる。本発明の膜の更なる実施形態の1つでは、支持層は非セル状構造を有し、その際、ポリマー相および空孔が貫通ネットワーク構造を形成している。しかし、いずれの場合も、支持層はマクロボイドを含まない。即ち、文献中で往々にして、フィンガー孔(Fingerporen)またはキャビティとも記載されるような空孔を含まない。
【0054】
支持層の空孔はそれぞれ任意の寸法を有してよく、かつ例えば伸張した形、円筒形、円形または更に多かれ少なかれ不均一な形態であってよい。本発明では、支持層中の空孔は平均してかなり均質である。これにより、個々の空孔が伸張した形を有してもよいが、全ての空孔で平均すると空孔は全ての空間方向に実質的に同じ伸張を有することが理解され、その際、個々の空間方向への伸張の偏差は20%までに包含されている。
【0055】
容量多孔率が低すぎる、即ち膜の全容量に対して空孔の割合が低すぎると、達成可能なガス流束およびガス輸送速度が低すぎる。他方で、膜中の空孔割合が高すぎると、不十分な機械的特性が生じ、かつ膜を後続の加工プロセスで問題なく加工することがもはやできない。従って、本発明の膜は30容量%を上回り、75容量%を下回る範囲の、有利には50容量%を上回り、75容量%を下回る範囲の、かつ特に有利には50容量%を上回り、65容量%を下回る範囲の容量多孔率を有する。
【0056】
本発明の膜はその表面の片面のみに分離層を有してもよいが、その両表面に分離層を有してもよい。本発明の膜の有利な実施形態の1つはその片面、第1の表面にのみ分離層を有し、かつ支持層の逆の面上の第2の表面は、ほぼ円形開口部を有する開孔ネットワーク状構造を有する。ほぼ円形開口部とは、横軸に対する縦軸の比が2/1未満である開口部のことである。このような膜はその開孔構造の故にその片面の所に、例えばガス流に対して比較的低い抵抗を有する。本発明の膜で、分離層を有する表面に存在する直径が本発明により<100nmである空孔は均等に、即ちこの表面に亙り均一に分布している。
【0057】
分離層は一方で、ガス流束およびガス輸送速度に影響を有し、他方では漏出時間に、即ち本発明の膜を使用する場合にガス状の成分がそれから分離されるか、またはそれにガス状の成分が添加される液体の漏出に対して、または液体中に含有される成分の漏出に対して膜が耐性である時間に影響を有する。更にこれは、ガス混合物から異なるガスを相互に分離することができるか、かつどの程度分離することができるかに、即ちガス分離ファクターα(CO/N)に対しても影響を有する。
【0058】
例えば、非多孔性分離層を用いると非常に長い漏出時間が生じるが、輸送速度およびガス流束はその範囲で限られる。それというのも、非多孔性膜層ではガス輸送もしくはガス流束は、多孔性構造中のかなり大きな「クヌーセン流」とは異なり比較的遅い溶液−拡散でしか生じないためである。これに対して多孔性分離層の場合には、非多孔性分離層よりもガス輸送速度およびガス流束は高いが、空孔の故に、より短い漏出時間が生じる。
【0059】
分離層の密度および殊にはガス輸送に関するその適性は往々にして、十分な安全性によってだけではなく、例えば走査型電子顕微鏡による視覚的調査に基づき判定することができる。この場合、存在する空孔のサイズだけではなく、一般的に構造の欠損部分、例えば裂け目、更にその数も重要な役割を有する。空孔もしくは欠損部分の不在もしくは存在ならびにその数はしかし、膜を介してのガス透過およびガス流束の実験ならびにガス分離ファクターを調べることにより判定することができる。
【0060】
ポリマー膜中でのガス輸送の一般原則は膜中の空孔サイズに依存していることが一般に公知である。分離層がせいぜい約2〜3nmのサイズまでの空孔を有する膜の場合、ガスは膜を溶液−拡散メカニズムによって透過する。ガスの透過係数Pは従って単に、膜のポリマー材料およびガス自体に依存し、かつガス流束Q、即ち膜厚によって除された透過係数は規定のガスに関しては単に、非多孔性膜の厚さに依存している。膜中での2つのガスの透過係数もしくはガス流束Qの比を表すガス分離ファクターαは従って同様に、単にポリマー材料に依存し、かつ例えば分離層の厚さには依存していない。例えばCOおよびNのガス分離ファクターは従って、α(CO/N)=P(CO)/P(N)となる。一般的に使用されるポリマーでは、少なくとも1、通常少なくとも3のα(CO/N)−値が生じる。
【0061】
2nm〜約10nmのサイズの空孔を有する多孔性膜では、主に「クヌーセン流」を介するガス輸送が生じる。測定される見かけ上の透過係数の比として各ガスに関して決められたガス分離ファクターα1は従って、ガス−分子量の比からの根数に逆比例する。従ってα(CO/N)では、例えば√28/44=0.798である。
【0062】
微孔性支持構造およびそれに比べて緻密な、最大平均サイズ100nmの空孔を有する分離層を有する本発明の膜をガスが透過する場合、分離層を通るこの透過が速度決定段階になる。この分離層中にある程度の数の空孔または欠損部が生じると、一方では、見かけ上の透過係数が高くなるが、他方ではガス分離ファクターが低下する。従って、COおよびNに関して測定されたガス分離ファクターα(CO/N)により、本発明の膜の分離層中の空孔および/または欠損部の存在または不在を推察することができる。CO/N−ガス分離ファクターα(CO/N)が1未満である場合、膜は分離層中に多すぎる数の空孔または欠損部を有する。分離層中に多すぎる数の空孔または欠損部が存在する場合、早すぎる液体漏出もしくは血漿漏出をもはや十分な安全性と共には防ぐことはできず、かつこの膜は血液酸素付加での長期使用には不適当である。同様に、このような膜はガス分離の分野での適用にはもはや使用することができない。従って本発明の膜は少なくとも1、有利には少なくとも2、かつ特に有利には少なくとも5のガス分離ファクターα(CO/N)を有する。
【0063】
分離層の厚さは薄すぎてはいけない。それというのも、それにより欠損部、それに伴う漏出の危険が高まり、かつα(CO/N)値が低くなるためである。勿論、実際の漏出までの時間も比較的長い。それというのも、本発明の膜では、液体の流れのための有利な方向は存在してなく、液体が進むべき道は空孔構造によって曲がりくねっているためである。これとは異なり、前記の溶融延伸法により製造されていて、かつ空孔の著しい異方性により一方の面から他方の面への液体−流れに関し有利な方向が生じている膜を観察することができる。
【0064】
分離層の厚さが薄すぎる場合には欠損部位に関する危険性が高くなるが、他方で、分離層の厚さが厚すぎると、移動速度およびガス流が低くなる。従って有利には、分離層の厚さは0.01〜5μm、特に有利には0.1〜2μmである。分離層厚0.1μm〜0.6μmを有する本発明の膜が特に好適である。分離層の厚さは本発明の膜では簡単に、走査型電子顕微鏡により用意された断面図または透過電子顕微鏡により用意された超薄層同定に基づき層を測定することにより決定することができる。これにより、膜の高い多孔率と関連して、血液酸素付加のための使用に十分に高い膜の透過率およびそれに伴い十分に高いガス流束を達成することができる。従って有利には、本発明の膜はCOに関するガス流束Q(CO)少なくとも5ml/(cm・分・バール)を有する。
【0065】
本発明の膜の重要な使用の1つは血液の酸素付加である。この使用では前記のように、血漿漏出時間、即ち膜が血液血漿の漏出に対して安定である時間が重要である。この場合、疎水膜を介しての親水性液体の単なる透過よりも、血漿漏出がかなり複雑なプロセスであることを強調することができる。通常の定説によると、先ず、血液中に含有されるたんぱく質およびリン脂質により、膜の空孔系の親水化が生じ、かつ次の段階で突然に、親水化された空孔系への血液血漿の侵入が生じることにより血漿漏出が引き起こされる。従って液体漏出に関する臨界値として、血漿漏出時間はみなされる。本発明の膜は有利には、最低20時間の血漿漏出時間、特に有利には最低48時間の血漿漏出時間を有する。
【0066】
通常、本発明により製造された膜もしくは本発明の膜では、多孔性支持層から分離層への移行は膜壁の狭い範囲で生じている。本発明の膜の有利な実施形態の1つでは、膜構造は分離層から支持層への移行で突然に変化する。即ち、膜構造はほとんど移行無しに、かつ間断的に微孔性支持構造から分離層に交代する。このような構造を有する膜は、分離層から支持層への段階的な移行を有するような膜に対して、輸送すべきガスに関して支持層のより高い透過率の利点を有する。それというのも、支持層がその、分離層に接している領域でそれほど密でないためである。
【0067】
本発明の疎水性膜は実質的に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なくとも1種から組成されている。ポリマー少なくとも1種は単一のポリオレフィンであっても、または複数のポリオレフィンからなる混合物であってもよく、その際、この中にはポリオレフィンコポリマーまたは変性されたポリオレフィンも該当する。様々な分子量を有するポリオレフィンから、または様々なポリオレフィンからなる混合物がこの場合、さまざまな特性、例えばガス輸送速度または機械的特性がそれにより最適化されうる限りにおいて重要である。例えば、超高分子量を有する、例えば10ダルトンを上回る分子量を有するポリオレフィンを少量でも添加することにより、機械的特性に強い影響を及ぼすことができる。
【0068】
有利には膜は、専ら炭素および水素からなるポリオレフィンから組成されている。特に有利には、膜はポリプロピレンまたはポリ(4−メチル−1−ペンテン)またはこれらのポリオレフィンと他のポリオレフィンとの混合物からなる。特に有利には、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)またはポリ(4−メチル−1−ペンテン)とポリプロピレンとの混合物を使用する。これにより、膜の良好な機械的特性で高いガス輸送速度を実現することができる。場合により、この少なくとも1種のポリマーは更なる物質、例えば酸化防止剤、核形成剤、充填剤、生体適合性、即ち酸素付加での膜の使用の際の血液相容性を改善するための成分、例えばビタミンE等を添加剤として含有してよい。
【0069】
有利な実施形態の1つでは、膜は平膜である。有利には平膜は厚さ10〜300μm、特に有利には30〜150μmを有する。平膜は分離層をその片側表面だけに、またはその両表面に有してよい。
【0070】
同様に有利な実施形態の1つでは、本発明の膜は中空繊維膜である。実施に応じて、これは分離層をその内側表面にのみ、即ち内腔に向いている表面にのみ、またはその外側表面にのみ、即ち内腔に向いていない表面にのみ有してよいか、または分離層を内側表面にも外側表面にも有してよい。有利には、分離層は外側表面に存在する。中空繊維膜は有利には、外径30〜3000μmを、特に有利には外径50〜500μmを有する。中空繊維膜の壁厚5〜150μmが有利であり、厚さ10〜100μmが特に有利である。
【0071】
本発明の膜は優れた機械的特性を有し、これにより、後続の加工工程で問題のない更なる加工が可能である。例えば、中空繊維膜を先ず例えば、好適な製織方法で、実質的に平行な中空繊維膜からマットに加工し、これから、相応する束を製造する場合、中空繊維膜を使用すると、それから生じる膜モジュールの効率特性に関して有利であることが判明している。こうして、膜の機械的特性に、殊には強度および伸びに高い要求を置くテキスタイル加工方法が関連している。この要求は本発明の膜により満たされる。本発明の中空繊維膜は有利には最低70cNの破壊力および最低75%の伸張度を有する。
【0072】
本発明の膜は、100nmまでのサイズを有する空孔をせいぜい有する分離層を有する膜を必要とする数多くの使用分野で使用することができる。有利には本発明の膜は、ガス状の成分を液体から分離するか、またはこれに添加するガス分離の分野での使用に、またはガス交換の分野での使用に好適である。その高い血漿密度、即ち長い血漿漏出時間ならびにその、OおよびCOに関する高いガス輸送能により、本発明の膜は極めて、酸素付加での使用、即ち血液への酸素付加のために、かつことに血液への長時間酸素付加のために好適である。
【0073】
本発明を次の例および図により詳述する。
【0074】
例では得られた膜を同定するために次の方法を使用した。
【0075】
血漿漏出時間の測定:
血漿漏出時間を測定するために、37℃に温度調節されたリン脂質溶液(生理学的食塩水500ml中に溶けたL−α−ホスファチジル−L−コリン1.5g)を圧力1.0バールで、流速6l/(分・2m)で膜試料表面に沿って通過させる。膜試料の別の表面に沿って空気を流すが、これは膜試料を離れた後に冷却トラップに導く。冷却トラップ中に集められた液体の質量を時間の関数として測定する。質量が著しく上昇するまで、即ち冷却トラップ中に初めて著しい液体が捕集されるまでの時間を血漿漏出時間として記載する。
【0076】
容量多孔率の測定:
検査すべき膜少なくとも0.5gの試料を乾燥状態で量る。膜試料を引き続き、膜材料を濡らすが、膨潤はさせない液体中に24時間貯蔵して、液体を空孔全てに侵入させる。これは、膜試料が不透明な状態からガラス状の透明な状態に変化することで、視覚的に認識することができる。引き続き、膜試料を液体から取り出し、膜試料に付着している液体を約1800gでの遠心分離により除去し、かつこうして予備処理されたしめった、即ち液体充填された膜試料の質量を測定する。
【0077】
容量多孔率(%)を次の式により測定する:
【0078】
【外1】
Figure 0004996011
【0079】
[式中、
乾燥=乾燥している膜試料の質量、
湿潤=湿った、液体充填された膜試料の質量、
ρ液体=使用液体の密度
ρポリマー=膜ポリマーの密度]。
【0080】
ガス流束の測定:
ガス流束を測定するために、膜試料にその一方の面で、測定すべきガスを2バールの一定の試験圧力で負荷する。このために、中空繊維膜ではガスを中空繊維膜の内腔に供給する。膜試料の壁を介して出るガスの容量流を測定し、かつ試験圧力ならびにガスが貫流した膜試料の面積に関して標準化する。中空繊維膜ではこの場合、内腔を囲む、膜の内部面積を使用する。
【0081】
破壊強度および伸張度の測定:
膜を破壊強度および伸張度に関して同定するために、膜を室温で、一定の速度で壊れるまで延ばし、かつこのために必要な力を長さの変化と共に測定する。
【0082】
分離層中の空孔の平均直径の測定:
分離層中の空孔の平均直径の測定を画像分析による方法で行う。この場合、空孔のために円形の面を撮影する。平均空孔直径は、約8μm×6μmの膜面積上で60000倍の拡大で可視の空孔全ての算術平均値として出る。
【0083】
例1:
ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)(TPX DX845)36.6質量%を窒素負荷下に攪拌機を有する容器中で温度260℃で、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)のために強い溶剤として作用するアジピン酸ジオクチル70質量%、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)のために弱い非溶剤として作用する、三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%からなる溶剤系63.4質量%中に溶かした。澄明で均一な溶液を歯車ポンプによる脱ガスの後に、248℃に、従って共溶温度を上回る温度に加熱された、リングギャップ外径1.2mmを有する中空糸ノズルに供給し、かつ押し出して中空糸にした。中空糸の内腔に中空糸ノズルの内側穿孔を介して窒素を配量した。5mmのエアギャップの後に中空糸を長さ約1mの紡糸管に通過させるが、これには、室温に温度調整された三酢酸グリセリンを冷却媒体として流した。紡糸管中の冷却により硬化した中空糸を72m/分の引張速度で紡糸管から引き、コイルに巻き取り、引き続き先ず、イソプロパノールを用いて抽出し、かつその後、約120℃で乾燥させた。
【0084】
外径365μmおよび壁厚86μmを有する中空繊維膜が得られ、これに関して走査型電子顕微鏡(REM−)で調べて60000倍の拡大でも、その外側表面に空孔を確認することができなかった(図1)が、これに対して、内部の、内腔に面している表面は、ほぼ円形の開口部を有する開孔ネットワーク状構造を有する(図2)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な断面の画像では、約0.2μm厚の分離層で覆われている海綿状の開孔微孔性支持構造を確認することができる(図3)。この例による膜に関して、容量多孔率57%、CO−流束8.16ml/(cm・分・バール)、N−流束1.24ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターα(CO/N)6.6が測定された。膜は72時間を上回る血漿漏出時間を有した。この時間が達成された後に、実験を中断した。破壊強度85cNおよび伸張度129%では、この膜を良好にテキスタイルプロセスで更に加工することができる。
【0085】
例2:
ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)を押出機中で段階的に、270℃から290℃に高まる温度で溶融させ、かつ歯車ポンプにより連続的に動的ミキサーに供給した。アジピン酸ジオクチル70質量%および三酢酸グリセリン15質量%およびひまし油15質量%からなる溶剤系を配量ポンプを用いて同様にミキサーに供給して、その中で、ポリマーを溶剤系と一緒に温度290℃で加工して、ポリマー濃度35質量%および溶剤系の濃度65質量%を有する均一な溶液にした。これらの溶液を、リングギャップ1.2mmの外径を有する中空糸ノズルに供給し、かつ相分離温度を上回る250℃で押し出して中空糸にした。内部充填物として窒素を使用した。5mmのエアギャップの後に、中空糸を長さ約1mの紡糸管に通したが、これには室温に温度調節された冷却媒体を導通させた。冷却媒体として三酢酸グリセリンを使用した。紡糸管中での冷却により硬化した中空糸を伸張速度72m/分で紡糸管から引張り、コイルに巻き取り、引き続き、先ずイソプロパノールで抽出し、かつその後、120℃で乾燥させた。
【0086】
外径411μm、壁厚94μmならびに多孔率56.5容量%を有する中空繊維膜が得られた。膜はその外側に分離層を有し、その際、60000倍の拡大での外側表面のREM調査では、空孔を認識することができなかった。この例による膜では、CO−流束6.21ml/(cm・分・バール)、N−流束0.66ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターα(CO/N)9.4が測定された。膜は72時間を上回る血漿漏出時間を有した。この時間に達した後に、実験を中断した。
【0087】
例3:
中空繊維膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてアジピン酸ジオクチル70質量%、三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体として20/75/5質量%の比のアジピン酸ジオクチル/三酢酸グリセリン/ひまし油からなる混合物を使用した。溶液のポリマー濃度は37質量%であり、ノズル温度は247℃であった。
【0088】
外径388μmおよび壁厚97μmを有する中空繊維膜が得られたが、これに関して、60000倍の拡大での外側表面の走査型電子顕微鏡調査では、約20nmよりも小さいサイズを有する少数の空孔を認識することができた(図4)。内腔を向いている内部表面はほぼ円形の開孔を有する開孔ネットワーク状構造を有した(図5)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破断面の破断図では、厚さ約0.2μmを有する緻密な分離層で覆われた海綿状の開孔微孔性支持構造を認識することができた(図6)。この例による膜では、CO−流束53.41ml/(cm・分・バール)、N−流束51.11ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターα(CO/N)1.05が測定された。膜の破壊強度は92cN、伸張度は132%であった。膜は72時間を上回る血漿漏出時間を有した。この時間に達した後に、実験を中断した。
【0089】
例4:
膜を例2の記載と同様に製造した。溶剤系としてアジピン酸ジオクチル70質量%、三酢酸グリセリン15質量%およびひまし油15質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体としてアジピン酸ジオクチル37.3質量%、三酢酸グリセリン48.2質量%およびひまし油14.5質量%からなる混合物を使用した。外径390μmおよび壁厚93.5μmを有するこの例による膜は例1の膜と同様にREM撮影によると、空孔を有しない外部表面を、かつほぼ円形開口を有する開孔ネットワーク状構造を有する、内腔に面した内側表面を有した。海綿状の開孔微孔性支持構造は厚さ約0.4μmを有する緻密な分離層に覆われている。この膜は血漿漏出時間46時間を有した。
【0090】
例5:
例2と同様に行った。溶剤系としてアジピン酸ジオクチル80質量%およびひまし油20質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体として三酢酸グリセリンを使用した。ノズル温度は240℃であった。
【0091】
膜はその外側表面にまばらに、約50nmのサイズまでの空孔を有した(図7)。内腔に面している内側表面は、ほぼ円形開口を有する開孔ネットワーク状構造を有した(図8)。海綿状の開孔微孔性支持構造は厚さ約0.2μmを有する緻密な分離層で覆われていた(図9)。この膜は内径209μm、壁厚90μm、破壊強度96cN、伸張度123%、CO−流束42.64ml/(cm・分・バール)およびガス分離ファクターα(CO/N)1を有した。血漿漏出時間は72時間を上回った。この時間に達した後に、実験を中断した。
【0092】
例6:
例2と同様に行った。溶剤系として、強い溶剤として作用するミリスチン酸イソプロピル75質量%およびひまし油25質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体として三酢酸グリセリンを使用した。ノズル温度は220℃であった。
【0093】
膜はその外側表面に、約50nmのサイズまでの少数の空孔を有した。支持構造は厚さ約0.2μmを有する緻密な分離層に覆われていた。血漿漏出時間は72時間を上回った。
【0094】
例7:
例2中と同様に行ったが、その際、溶剤系として、アジピン酸ジオクチル70質量%、三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体としてグリセリン65質量%および水35質量%からなる混合物を使用した。この場合、冷却媒体は溶剤系とは混合しなかった。ノズル温度は235℃であり、エアギャップは20mmであった。
【0095】
ここで得られた中空繊維膜は内径203μm、壁厚90μmおよび多孔率57容量%を有した。この膜はCO−流束13.17ml/(cm・分・バール)、N−流束2.98ml/(cm・分・バール)ならびに外側表面にガス分離ファクターα(CO/N)4.42を有する分離層を有した。この例による膜では、走査型電子顕微鏡調査で60000倍に拡大してもその外側表面に空孔を確認することができなかったが(図10)、これに対して、内腔に面している内側表面はほぼ円形開口を有する開孔ネットワーク状構造を有した(図11)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破断面の破断画像では、厚さ約0.1μmを有する非常に薄い分離層で覆われている海綿状の開孔微孔性支持構造を認識することができた(図12)。72時間を上回る血漿漏出時間が測定された。
【0096】
比較例1:
膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてアジピン酸ジオクチル80質量%およびひまし油20質量%からなる混合物を使用した。得られた溶液は47質量%のポリ−(4−メチル−1−ペンテン)割合を有した。ノズル温度は248℃であり、従って、共溶温度を上回る温度を有した。冷却媒体として室温に温度調節されたアジピン酸ジオクチル、即ち化合物Aとして、即ち溶剤としても役立つ同じ化合物を使用した。
【0097】
調製された膜は外径390μm、壁厚97μmおよび多孔率45容量%を有した。REM撮影によると、膜の外側表面は開孔で、0.1μmを上回る数多くの空孔を有していた(図14)。内腔に面している表面は開孔で、ほぼ円形の空孔を有していた(図13)。この膜はCO−流束17.54ml/(cm・分・バール)、N−流束20.30ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターa(CO/N)0.86を有した。
【0098】
比較例2:
膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてミリスチン酸イソプロピル90質量%およびひまし油10質量%からなる混合物を使用した。得られた溶液中のポリマー割合は47質量%であった。ノズルの温度を248℃に調節した。冷却媒体として、アジピン酸ジオクチル80質量%およびひまし油20質量%からなる、室温に温度調節された混合物を使用したが、従って、この冷却媒体はポリマー成分のポリ−(4−メチル−1−ペンテン)に関して溶剤であった。
【0099】
この比較例による膜は外径390μm、壁厚97μmおよび多孔率約45容量%を有した。REM撮影によると、膜の外側表面は開孔で、100nmを上回る数多くの空孔を有した(図15)。接している支持構造はかなり特殊な構造を有し、かつ海綿状の多孔性構造は確認することができなかった(図16)。この膜はCO−流束138ml/(cm・分・バール)、N−流束150ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターa(CO/N)0.92を有した。
【0100】
比較例3:
ポリプロピレン44質量%ならびに、化合物Aとしての大豆油75質量%および化合物Bとしてのひまし油25質量%からなる溶剤系56質量%を含有する溶液を製造したが、その際、大豆油はポリプロピレンのための強い溶剤としては分類することはできない。溶液を235℃で中空糸ノズルを介して押し出し、かつ押し出された中空糸を長さ5mmのエアギャップを通過させた後に紡糸管に通したが、この中には、大豆油75質量%およびひまし油35質量%からなる冷却媒体、即ち溶剤系としても使用された同じコンビネーションが存在した。
【0101】
この溶液を0.3mm幅のリングギャップを有する中空糸ノズルを介して押し出し、かつ中空糸に形成した。内部充填物として、窒素を使用した。ノズルは235℃の温度を有した。約5mmのエアギャップの後に、中空糸を、40℃に温度調整された冷却媒体が流れている長さ2mの紡糸管に通過させた。冷却媒体の流速は紡糸速度に相応していて、かつ約90m/分であった。紡糸管中での冷却により、相分離および中空糸の硬化が生じて、これを連続的に紡糸管から引き出すことができた。引き続き、溶剤系を除去するために中空糸を6時間、60℃でイソプロパノール中で抽出し、かつこうして得られた中空繊維膜を続けて120℃で6秒間、乾燥させた。乾燥の間、約5%の延伸を行った。
【0102】
この比較例により得られた中空繊維膜は、外径375μm、壁厚55μmならびに容量多孔率44.5容量%を有した。これはその外側面にも、0.1μmよりも大きいサイズの数多くの空孔を有する開孔構造を外側表面で有した。この膜ではCO−流束49.25ml/(cm・分・バール)、N−流束56.45ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターa(CO/N)0.87が測定された。この結果として、この比較例による膜の血漿漏出時間は3〜5時間と低く、従ってこの膜は長時間使用には不適当である。
【0103】
比較例4および5:
ポリ(4−メチル−1−ペンテン)25質量%を255℃で、ミリスチン酸イソプロピル90質量%および一酢酸グリセリン10質量%からなる混合物、即ち本発明の定義では強い溶剤および強い非溶剤からなる混合物75質量%中に溶かした。255℃に温度調節された均一で澄明な溶液をナイフを用いて、室温に保持されたガラス板にナイフ塗布し、その際、ナイフとガラス板との間の距離を250μmに調節した。冷却された多孔性ポリマーフィルムをイソプロパノールで抽出し、かつ引き続き、室温で乾燥させた。
【0104】
得られた平膜はその厚みに亙って、その間に存在する空孔チャネルを有する著しくコンパクトでかつ部分的に特徴的な構造を有し(図17)、その空孔チャネルは、製造の間にガラス面に向いていた表面へと延びていて、かつそこで部分的に0.1μmを上回るサイズを有する空孔を形成している(図18)。分離層を認めることはできなかった。
【0105】
100℃に加熱されたガラス板上にポリマー溶液をナイフ塗布すると、膜壁の範囲に開孔構造が生じた。しかし、破断エッジのREM撮影では分離層は認められず、その際、REM撮影は、膜壁と膜製造の間にガラス面に向いていた表面との間の破断エッジを示している(図19)。この表面は明らかに、マイクロメーター範囲の空孔を有する開孔状である(図20)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 60000倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の外側表面の走査型電子顕微鏡(REM−)撮影写真。
【図2】 13500倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写真。
【図3】 13500倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図4】 60000倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写真。
【図5】 13500倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写真。
【図6】 13500倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図7】 60000倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写真。
【図8】 13500倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写真。
【図9】 13500倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図10】 60000倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写真。
【図11】 13500倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写真。
【図12】 13500倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図13】 6000倍に拡大しての、比較例1による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写真。
【図14】 27000倍に拡大しての、比較例1による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写真。
【図15】 27000倍に拡大しての、比較例2による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写真。
【図16】 13500倍に拡大しての、比較例2による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図17】 3000倍に拡大しての、比較例4による膜のREM撮影写真;膜壁と膜製造の間、ガラス面に向いていたその表面との間の膜の破砕エッジ。
【図18】 膜製造の間、ガラス面に向いていた膜表面を9000倍に拡大すると示される、比較例4による膜のREM撮影写真。
【図19】 3000倍に拡大しての、比較例5による膜のREM撮影写真;膜壁と膜製造の間、ガラス面に向いていたその表面との間の膜の破砕エッジ。
【図20】 膜製造の間、ガラス面に向いていた膜表面を900倍に拡大すると示される、比較例4による膜のREM撮影写真。

Claims (21)

  1. 海綿状の開孔微孔性支持構造およびこの支持構造体よりも緻密な構造を有する分離層を有する一体型非対称疎水性膜の製法であって、この製法が少なくとも次の工程:
    a)溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能である化合物Aおよび化合物Bを含有する溶剤系80〜10質量%中の、ポリオレフィンであるポリ−(4−メチル−1−ペンテン)またはポリプロピレンからなるポリマー成分20〜90質量%の均一な溶液を製造し、その際、ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される混合物が臨界共溶温度および凝固温度を有し、かつ臨界共溶温度未満では液体凝集状態で混合間隙を有し、かつその際、化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤を選択し、かつ化合物Bが、ポリマー成分および化合物Aからなる溶液の共溶温度を引き上げている工程、
    b)臨界共溶温度を上回る成形型温度を有する成形型中で、第1の表面および第2の表面を有する成形体に溶液を成形する工程、
    c)ポリマーに富む相およびポリマーの乏しい相への熱力学的非平衡−液−液相分離が、かつ引き続き、凝固温度を下回ると、ポリマーに富む相の凝固が生じるような速度で、凝固温度を下回る冷却温度に温度調節されている冷却媒体を用いて成形体を冷却する工程、
    d)場合により成形体から化合物AおよびBを除去する工程
    を包含する製法において、化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤であって、その溶剤中のポリマー成分25質量%の溶液の共溶温度が、純粋なポリマー成分の融点を少なくとも10%下回る溶剤を選択し、化合物Bとして、ポリマー成分のための非溶剤であって、その沸点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液までは溶解させず、かつそれに関してポリマー成分25質量%、非溶剤10質量%および溶剤として使用される化合物A65質量%からなる系の共溶温度は、ポリマー成分25質量%および化合物A75質量%からなる系の共溶温度よりも最高10%高い非溶剤を選択し、かつポリマー成分がポリ−(4−メチル−1−ペンテン)の場合には、化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテルまたはこれらの混合物を使用し、かつ化合物Bとして、三酢酸グリセリン、フタル酸ジエチル、ひまし油、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)獣脂アミン、大豆油またはこれらの混合物を使用し、ポリマー成分がポリプロピレンの場合には、化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イソプロピルまたはこれらの混合物を使用し、かつ化合物Bとして、フタル酸ジエチル、三酢酸グリセリン、ひまし油、二酢酸グリセリンまたはこれらの混合物を使用し、かつ成形型温度までの温度ではポリマー成分を溶解させず、かつ化学的にこれと反応しない固体または液体の冷却媒体と成形体とを冷却のために接触させることを特徴とする、一体型非対称疎水性膜の製法。
  2. 冷却媒体が、その沸点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液には溶解させないポリマー成分のための非溶剤である液体である、請求項1に記載の方法。
  3. 冷却媒体が、ポリマー成分のための非溶剤である液体であり、その際、この非溶剤に関して、ポリマー成分25質量%、非溶剤10質量%および溶剤として使用される化合物A65質量%からなる系の共溶温度は、ポリマー成分25質量%および化合物A75質量%からなる系の共溶温度を少なくとも10%上回る、請求項1または2に記載の方法。
  4. 冷却媒体が、冷却温度で均一で単相の液体である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 冷却媒体が、臨界共溶温度を少なくとも100℃下回る温度を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. ポリマー成分30〜60質量%を溶剤系70〜40質量%に溶かす、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 中空繊維膜を製造するための、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 主に、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)およびポリプロピレンからなる群からのポリオレフィンから選択されるポリマー少なくとも1種から組成され、かつ第1および第2の表面を有し、その際、海綿状の開孔微孔性構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその一方の表面で接する、より緻密な構造を有する分離層を有する、殊にはガス交換のための、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法により製造された疎水性一体型非対称膜において、分離層が平均直径<100nmを有する空孔のみを有すること、支持層がマクロボイドを有さず、かつ支持層中の空孔が平均して実質的に等方性であること、膜が30容量%を上回り、75容量%を下回る範囲の多孔率および少なくとも1のガス分離ファクターα(CO/N)を有することを特徴とする、疎水性一体型非対称膜。
  9. 分離層を有する膜表面を走査型電子顕微鏡で60000倍の拡大で調べて空孔を確認することができない、請求項8記載の膜。
  10. 膜がその第1の表面に分離層を有し、かつ支持層の反対側の面上の第2の表面が、ほぼ円形の開口を有する開孔ネットワーク状の構造を有する、請求項8または9に記載の膜。
  11. 分離層から支持層へと移行する際に膜構造が急激に変化している、請求項8から10までのいずれか1項に記載の膜。
  12. ガス分離ファクターα(CO/N)が少なくとも2である、請求項8から11までのいずれか1項に記載の膜。
  13. 分離層が厚さ0.01〜5μmを有する、請求項8から12までのいずれか1項に記載の膜。
  14. 分離層が厚さ0.1〜2μmを有する、請求項13に記載の膜。
  15. 多孔率が50容量%を上回り、75容量%を下回る範囲である、請求項8から14までのいずれか1項に記載の膜。
  16. 膜が、37℃に温度調節されたリン脂質溶液(生理学的食塩水500ml中に溶けたL−α−ホスファチジル−L−コリン1.5g)を圧力1.0バール、流速6l/(分・2m )で膜試料表面に沿って通過させる一方で、膜試料の別の表面に沿って空気を流し、当該空気が膜試料を離れた後に冷却トラップに導き、該冷却トラップ中に集められた液体の質量を時間の関数として測定し、冷却トラップ中に回収された液体の質量が著しく上昇するまでの時間として測定される時間として、少なくとも20時間の血漿漏出時間を有する、請求項8から15までのいずれか1項に記載の膜。
  17. 血漿漏出時間が少なくとも48時間である、請求項16に記載の膜。
  18. 膜が少なくとも5ml/(cm・分・バール)のガス流束Q(CO)を有する、請求項8から17までのいずれか1項に記載の膜。
  19. 膜が中空繊維膜である、請求項8から18までのいずれか1項に記載の膜。
  20. ガス輸送のための、請求項8から19までのいずれか1項に記載の膜の使用。
  21. 血液の酸素付加のための、請求項8から19までのいずれか1項に記載の膜の使用。
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