JP2002535115A - 一体型非対称ポリオレフィン膜 - Google Patents

一体型非対称ポリオレフィン膜

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Abstract

(57)【要約】 熱により惹起される液−液−層分離を介しての、殊にはガス交換のための分離層を有する一体型非対称疎水性ポリオレフィン系膜の製法。化合物Aおよび化合物Bからなる溶剤系中のポリオレフィン少なくとも1種の溶液を押し出して、成形体にする。ポリマーのために化合物Aは強い溶剤および化合物Bは弱い非溶剤である。ノズルを出た後に成形体を、ポリマーを溶解せず、かつそれと化学的に反応しない固体または液体の冷却媒体により、相分離し、かつポリマーに富む相が硬化するまで冷却する。こうして製造される一体型非対称膜は30容量%を上回り75容量%までの多孔率、マクロボイドを伴わず、かつ平均して均等な空孔を有する海綿状開孔微孔性支持構造、その表面の少なくとも一方にせいぜい<100nmの空孔を有する分離層および少なくとも1のガス分離ファクターα(CO/N)を有する。この膜を有利には血液酸素付加のために使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、請求項1の上位概念に記載の、熱により惹起される相分離プロセス
を介しての疎水膜の製法に関し、その際、この膜は海綿状の開孔微孔性構造を有
する。本発明は更に、殊にはガス交換に好適であり、主に、ポリオレフィンの群
から選択されるポリマー少なくとも1種から組成されていて、かつ第1および第
2の表面を有する疎水性一体型非対称膜(その際、この膜は海綿状の開孔微孔性
構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその表面の一方で接している
、より緻密な構造を有する分離層を有する)並びに血液酸素付加のためのこのよ
うな膜の使用に関している。
【0002】 化学、生化学または薬学の分野からの多くの使用では、液体から気体状の成分
を分離するか、またはこのような成分を液体に付加する問題が生じている。この
ようなガス交換プロセスのためにますます、気体状の成分をそれから分離するか
、もしくは気体状の成分をそれに付加すべきそれぞれの液体と、これらの気体状
の成分を吸収または放出する流体との間の分離膜として役立つ膜が使用されてい
る。この際、流体はガスであっても、または交換すべきガス成分を含有するもし
くは吸収しうる液体であってもよい。このような膜により、ガス交換のために大
きな交換面積が提供され、かつ必要な場合には、液体と流体との直接的な接触が
回避される。
【0003】 医学分野での膜ベースガス交換プロセスの重要な使用の1つは、人口肺とも称
される酸素付加装置である。例えば開放胸部での手術の際に使用されるこの酸素
付加装置では、血液の酸素付加および血液からの二酸化炭素の除去が行われる。
通常、このような酸素付加装置では、中空繊維膜からなる束が使用される。静脈
血液はこの場合、中空繊維膜の周りの外側空間を流れ、一方で、中空繊維膜の内
腔には、空気、酸素富化された空気または純粋な酸素、即ちガスが導通される。
膜を介して血液とガスとの接触が生じ、これにより、血液への酸素の移動および
同時に血液からガスへの二酸化炭素の輸送が生じうる。
【0004】 血液に十分に酸素を供給し、かつ同時に血液から十分に二酸化炭素を除去する
ことができるように、膜は高いガス輸送を保証する必要がある:十分な量の酸素
を膜のガス側から血液側に、かつ反対に、十分な量の二酸化炭素を膜の血液側か
らガス側に輸送しなければならない。すなわち単位時間および膜面積当たり、一
方の膜面から他方の膜面へと輸送されるガスの容量として表されるガス流束もし
くはガス輸送速度が高くなければならない。膜の多孔率は輸送速度に決定的な影
響を有する。それというのも、十分に多孔率が高い場合のみ、十分な輸送速度が
達成されうるためである。
【0005】 開孔微孔性構造を有する中空繊維膜を含有する一連の酸素付加装置が使用され
ている。このような膜をガス交換のために、例えば酸素付加のために製造するた
めの1つの可能性がDE−A−2833493に記載されている。この文献によ
る方法を用いると、90容量%まで相互に結合している空孔を有する、可融性熱
可塑性ポリマーからなる膜を製造することができる。この方法は、液−液相分離
を伴う熱により惹起される相分離プロセスをベースとしている。このプロセスで
は先ず、均一な単相溶融混合物を熱可塑性ポリマーと、このポリマーと共に、液
体凝集状態で完全な混合性の範囲および混合間隙を伴う範囲を有する二成分系を
形成する相容性成分とから製造し、かつこの溶融混合物を次いで、ポリマーに対
しては実質的に不活性である、即ち実質的に化学的にこれと反応せず、かつ共溶
温度未満の温度を有する浴中に押し出す。これにより、液−液−相分離が生じ、
かつ更に冷却すると、熱可塑性ポリマーが硬化して膜構造になる。
【0006】 空孔容積、空孔サイズおよび空孔壁の所定の調節を可能にする、このような膜
の改善製法がDE−A−3205289に開示されている。この方法では、ポリ
マー5〜90質量%を溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能な第1および
第2の化合物からなる溶剤系10〜95質量%に、臨界共溶温度より高く加熱す
ることにより溶かして均一な溶液とし、その際、ポリマーおよび前記の化合物か
らなる使用される混合物は、臨界共溶温度未満の液体凝集状態で混合間隙を有し
、第1の化合物はポリマーのための溶剤であり、かつ第2の化合物は、ポリマー
および第1の化合物からなる溶液の相分離温度を高めている。溶液を成形し、第
1の化合物または使用された溶剤系からなる冷却媒体中で冷却することにより、
ポリマーに富む層を共溶および硬化させ、かつ引き続き、前記の化合物を抽出す
る。
【0007】 DE−A−2833493またはDE−A3205289により開示された膜
は開孔微孔性構造を、更に開孔微孔性表面を有する。この結果として確かに一方
では、気体状の物質、即ち例えば酸素(O)または二酸化炭素(CO)が比
較的障害なく、膜を通過することができ、かつ「クヌーセン流」としてのガスの
輸送も生じ、それに結びついて膜を介してのガスの比較的高い輸送速度もしくは
高いガス流束が生じる。例えば、COに関して5ml/(cm・分・バール
)を上回るガス流束およびほぼ同程度のOに関するガス流束を有するこのよう
な膜は、血液の酸素付加のために十分に高いガス流束を有する。
【0008】 他方ではしかし、血液酸素付加または一般に水性液体を伴うガス交換プロセス
でこの膜を比較的長期間使用すると、その場合に膜が疎水性ポリマーから、かつ
殊にはポリオレフィンから製造されていても、血液血漿もしくは一部の液体が膜
中に侵入し、かつ極端な場合には膜のガス面に出てしまうことがある。このこと
は、ガス輸送速度の劇的な低下をもたらす。血液酸素付加の医学領域で使用する
場合、これは血漿漏出(Plasmadurchbruch)と称される。
【0009】 DE−A−2833493またはDE−A−3205289により製造されて
いるような膜の血漿漏出時間(Plasmadurchbruchzeit)は、開放胸部での通常の
手術の際に患者に酸素付加するための慣用の血液酸素付加の大抵の場合には、十
分である。しかし、より長く続く胸部手術の際のより高い安全性を可能にし、か
つ酸素付加装置の即時の交換が必要となるような血漿漏出を避けるために、より
長い血漿漏出時間を有する膜が望まれる。しかし目的は更に、例えば早生児また
は一般的に、一時的に限られた肺機能を有する患者に、肺機能が回復されるまで
酸素付加することができること、即ち長期酸素付加が実施できることである。こ
のためには相応して、長い血漿漏出時間が前提となる。これに関連して往々にし
て要求される血漿漏出時間の最低値は20時間である。
【0010】 EP−A−299381から酸素付加のための中空繊維膜が公知であり、これ
は、20時間よりも長い血漿漏出時間を示す、即ち、長時間の使用でも血漿漏出
を示さない。このことは特にこの多孔性膜では、酸素流束および窒素流束から算
出される平均厚さ2μm未満を有し、かつ実質的にエタノールに対して不透過性
である遮断層によって達成される。この膜は実質的に開放空孔、即ち中空繊維膜
の外側に対しても内側に対しても開かれている空孔を有しない。EP−A−29
9381による膜は開示された例によると、高くとも31容量%の多孔率を有す
る。それというのも、より高い多孔率では空孔が相互に結合し、かつ中空繊維膜
の各面の間に連絡が生じ、これは、血漿漏出をもたらすためである。遮断層中で
、溶液拡散を介して交換すべきガスの輸送が生じる。
【0011】 これらの膜の製造は溶融−延伸法で行われる。即ち、ポリマーを先ず溶融押し
出しして中空繊維にし、かつ引き続き、熱−および冷延伸させる。この場合、比
較的低い多孔率のみが得られ、これにより、溶液拡散を介して遮断層中で生じる
移動と結びついて、酸素および二酸化炭素に関して達成可能な移動速度も比較的
低いままである。更に、EP−A−299381による中空繊維膜は、その製造
と結びついた強い延伸の故に確かに十分な強度を有するが、低い伸張度しか有し
ない。例えば、良好な交換能を有する酸素付加装置の製造のために最も良好と認
められていて、かつ例えばEP−A−285812に記載されているような中空
繊維マットを製造するための後続のテキスタイル加工工程では従って、この中空
繊維膜は劣悪にしか加工することができない。
【0012】 溶融−延伸法では典型的に、主延長が延伸方向に対して垂直であり、かつその
第2の主延長が膜表面に対して垂直である、即ち中空繊維膜では膜外側表面と膜
内側表面との間に走る著しい異方性を有するスリット形の空孔を有する膜が生じ
る。これにより、空孔により生じるチャネルは比較的直線的に表面間に延びてい
る。例えば、スピンプロセスでの機械的損傷により遮断層中に漏出部位が生じる
と、内側表面と外側表面との間の液体の流れのために好ましい方向が存在するか
、または逆に、これにより血漿漏出が促進される。
【0013】 従って本発明の課題は、ガス交換のために好適な、微孔性支持構造およびより
緻密な構造を有する分離層を有する一体型非対称膜をそれにより製造することが
できる多面的に使用可能な方法を提供することであり、その際、従来技術の膜の
欠点は少なくとも低減され、高いガス交換能を有し、少なくとも長期間に亙り親
水性液体、殊には血液血漿の漏出に対して緻密である、即ち殊には長期酸素付加
のために好適で、かつ良好な後加工特性を有する。
【0014】 本発明のもう1つの課題は、殊にはガス交換のための膜を提供することであり
、その際、従来技術の膜の欠点は少なくとも低減され、高いガス交換能および血
液酸素付加のために十分に高いガス流束を有し、少なくとも長期間に亙り、親水
性液体、殊には血液血漿の漏出に対して緻密であり、かつ良好な後加工特性を有
する。
【0015】 この課題は、少なくとも次の工程: a)溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能である化合物Aおよび化合物B
を含有する溶剤系80〜10質量%中の、ポリオレフィンの群から選択されるポ
リマー少なくとも1種からなるポリマー成分20〜90質量%の均一な溶液を製
造し、その際、ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される混合
物が臨界共溶温度および凝固温度を有し、かつ臨界共溶温度未満では液体凝集状
態で混合間隙を有し、かつその際、化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤
を選択し、かつ化合物Bが、ポリマー成分および化合物Aからなる溶液の共溶温
度を引き上げている工程、 b)臨界共溶温度を上回る成形型温度を有する成形型中で、第1の表面および第
2の表面を有する成形体に溶液を成形する工程、 c)ポリマーに富む相およびポリマーの乏しい相への熱力学的非平衡−液−液相
分離が生じ、かつ引き続き、凝固温度を下回ると、ポリマーに富む相の凝固が生
じるような速度で、凝固温度を下回る冷却温度に温度調節されている冷却媒体を
用いて成形体を冷却する工程、 d)場合により成形体から化合物AおよびBを除去する工程 を包含する製法において、化合物Aとして、ポリマー成分のための強い溶剤を選
択し、その際、この溶剤に関して、その溶剤中のポリマー成分25質量%の溶液
の共溶温度が、純粋なポリマー成分の融点を少なくとも10%下回ること、化合
物Bとして、ポリマー成分のための弱い非溶剤を選択し、その際、これはその沸
点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液までは溶解させず、かつそれに関し
てポリマー成分25質量%、弱い非溶剤10質量%および溶剤として使用される
化合物A65質量%からなる系の共溶温度は、ポリマー成分25質量%および化
合物A75質量%からなる系の共溶温度よりも最高10%高いこと、かつ成形型
温度までの温度ではポリマー成分を溶解させず、かつ化学的にこれと反応しない
固体または液体の冷却媒体と成形体とを冷却のために接触させることを特徴とす
る、海綿状の開孔微孔性支持構造体およびこの支持構造体よりも緻密な構造を有
する分離層を有する一体型非対称疎水性膜の製法によって解決される。
【0016】 意外にも、この方法条件を守ると、少なくとも一方の表面が、支持体構造より
も緻密な構造を有し、それに接する海綿状の開孔微孔性支持構造を覆っている分
離層として形成されている一体型非対称膜が得られることが判明している。本発
明の方法により、非常に薄い層厚を有する分離層を実現することができ、その構
造を100nmまでの空孔を有するナノ多孔性構造まで、または緻密な構造まで
調節することができる。同時に、こうして製造される膜の支持層は高い容量多孔
率を有する。有利には本発明の方法により、緻密な分離層を有する一体型非対称
膜を製造する。緻密な分離層とは本発明の範囲では、分離層を有する膜表面を走
査型電子顕微鏡で6000倍の拡大で調べても空孔が確認できない分離層のこと
である。
【0017】 本発明の方法により、膜が液体漏出に対して長期間、緻密であり、かつ同時に
ガス透過性であるようにする分離層を有し、かつこの膜に関してガス移動プロセ
スで同時に高いガス輸送能を生じさせる高い容量多孔率を有する支持層を有する
一体型非対称膜の製造も可能である。
【0018】 従って課題は更に、主に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なく
とも1種から組成され、かつ第1および第2の表面を有し、その際、海綿状の開
孔微孔性構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその一方の表面で接
する、より緻密な構造を有する分離層を有する、殊にはガス交換のための疎水性
一体型非対称膜において、分離層がせいぜい平均直径<100nmを有する空孔
のみを有すること、支持層がマクロボイドを有さず、かつ支持層中の空孔が平均
して実質的に等方性であること、膜が30容量%を上回り、75容量%を下回る
範囲の多孔率および少なくとも1のガス分離ファクターα(CO/N)を有
することを特徴とする疎水性一体型非対称膜により解決される。
【0019】 これらの膜は有利に、血液の酸素付加のために使用することができ、その際、
この膜が長期間に亙り血液血漿の漏出に対して緻密であるのは、この膜の分離層
による。
【0020】 本発明の意味では、一体型非対称膜とは、分離層と支持層とが同じ材料からな
り、ならびに膜製造の際に直接一緒に製造され、それにより両方の層が一体単位
として相互に結合している膜のことである。分離層から支持層への移行では、単
に膜構造に関する変化のみが生じている。この逆が、多層構造を有し、その際、
多孔性の、往々にして微孔性の支持層または支持膜に別々の方法工程で分離層と
しての緻密な層が施与されている例えば複合膜である。この結果として、支持層
と分離層とが構成する材料は複合膜では異なる特性を有する。
【0021】 本発明の方法は液−液相分離を伴う熱により惹起される相分離プロセスをベー
スとする。本発明では、ポリマー成分ならびに化合物AおよびBが、液体凝集状
態で、系が均一な溶液として存在する領域および混合間隙を有する領域とを有す
る二成分系を形成する。均一な溶液として存在する領域からなるような系を臨界
共溶−または相分離温度より下に冷却すると、先ず液−液共溶もしくは2つの液
相への、即ちポリマーに富む相とポリマーの乏しい層とへの相分離が生じる。硬
化温度より下に更に冷却すると、ポリマーに富む層が硬化して、三次元膜構造と
なる。その際、冷却速度が生じる空孔構造に本質的な影響を有する。冷却速度が
十分に高いと、液−液−相分離が熱力学的平衡条件下では生じえず、熱力学的非
平衡条件下で生じうるが、他方で、比較的ゆっくりだと、液−液−相分離が、実
質的に同じサイズの多数の液滴の形成とほぼ同時に生じる。生じるポリマー形成
物は海綿状のセル型で、かつ開孔マイクロ構造を有する。冷却速度がかなり高い
と、多くの液滴が形成される前に、ポリマーが硬化する。この場合、ネットワー
ク状のマイクロ構造が生じる。熱により惹起される液−液相分離を伴うプロセス
でのこのような海綿状微孔性構造の様々な形成はその開示が明らかに関連するD
E−A2737745中に詳細に説明されており、かつ例えばR.E.Kesting: "Sy
nthetic Polymeric Membranes", John Wiley & Sons, 1985, p.261-264にある。
【0022】 ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される組成物(ここで、
化合物AおよびBは一緒に溶剤系を形成している)は一緒に、単一の均一な液相
に移行することができ、かつそれを下回ると2つの液相への相分離が生じる1つ
の臨界共溶温度を有しなければならない。しかしこれは、同じ割合のポリマーを
含有するが、溶剤系として化合物Aのみを含有する溶液の共溶温度よりも高い。
従って、液状凝集状態で混合間隙を有するポリマー/化合物Aの系では、化合物
Bの添加により臨界共溶温度が高められる。化合物Bの添加により、得られる多
孔性構造の空孔サイズおよび空孔容量を所定に調節することが可能になる。
【0023】 化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤であり、かつその中で、このポリ
マー成分が、最高でこの化合物の沸点まで加熱すると完全に溶解して均一な溶液
になるような化合物を使用する。本発明ではこの場合、この溶剤中のポリマー成
分25質量%の溶液の共溶温度が、ポリマー少なくとも1種からなる純粋な成分
の融点を少なくとも10%下回るような溶剤を化合物Aとして使用することがで
きる。本発明の範囲では、このような溶剤を強い溶剤と記載する。
【0024】 先ず、試験すべき溶剤中のポリマー成分の均一な溶液を製造し、かつ次いでこ
れを溶解温度を約20℃上回る温度に加熱することにより、共溶または相分離温
度をこの場合、簡単な方法で確認することができる。この溶液を約0.5時間、
攪拌下にこの温度に保持して、十分な均一性を保証する。引き続き、この溶液を
冷却速度1℃/分で攪拌下に冷却する。視覚的に濁りの開始が確認しえた温度を
、相分離温度と決める。更に冷却すると硬化温度でポリマーに富む層の硬化が生
じる。
【0025】 化合物Bとして本発明では、ポリマー成分のために弱い非溶剤であるような化
合物を選択する。ポリマー成分のための非溶剤とはこの場合、非溶剤中の1質量
%の濃度のポリマー成分を最高、この非溶剤の沸点まで加温しても均一な溶液に
は溶解させない化合物のことである。この場合、本発明の範囲では、非溶剤の強
さを、ポリマー成分および強い溶剤からなる系の共溶温度と、溶剤系として同じ
溶剤ならびに調べるべき非溶剤10質量%からなる相応する系の共溶温度との差
によって判定する。ポリマーの濃度はいずれの場合にも25質量%である。弱い
非溶剤とは、溶剤およびポリマーのみからなる相応する系の共溶温度よりもせい
ぜい8%しか、共溶温度を高めない非溶剤のことである。強い非溶剤は定義的に
は、少なくとも10%の共溶温度の上昇をもたらすものである。
【0026】 化合物Aを付加的に、1種以上の液体、殊には更なる溶剤で希釈することがで
きる。化合物Bも1種以上の更なる化合物、殊には更なる非溶剤との混合物とし
て使用することができる。従って本発明の範囲では、化合物Aとは、単一の化合
物を意味するだけではなく、様々な溶剤、即ち例えば、2種の強い溶剤の、また
は強い溶剤としての全体効果が保持される限りにおいて強い溶剤と弱い溶剤との
混合物も意味する。同様に、化合物Bとは、様々な非溶剤、即ち例えば、弱い非
溶剤としての効果が保持される限りにおいて複数の弱い非溶剤の混合物も意味す
る。
【0027】 膜製造のために必要なポリマーの割合ならびに溶剤系中での化合物Aおよび化
合物Bとの割合は簡単な実験で相ダイアグラムの作成により決定することができ
る。例えばC.A.Smolders, J.J.van Aartsen, A.SteenbergenによりKolloid-Z un
d Z.Polymer(243(1971),p.14-20)に記載されているように、公知の方法によりこ
のような相ダイアグラムを展開することができる。通常、所定の溶剤Aで、ポリ
マー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる混合物中の化合物B、即ち弱い非溶
剤の割合は、非溶剤、即ち化合物Bの強さに依存している。有利には溶剤系中の
化合物Bの割合は1〜45質量%である。
【0028】 本発明の方法では、ポリマー成分としてポリオレフィンの群から選択されるポ
リマー少なくとも1種を使用する。この場合、ポリマー成分はただ1種のポリオ
レフィンであるか、または数種のポリオレフィンからなる混合物であってよく、
その際、本発明の関連ではポリオレフィンには、ポリオレフィンコポリマーまた
は変性されたポリオレフィンも挙げることができる。様々なポリオレフィンから
なる混合物はこの場合、それにより様々な特性、例えば透過率または機械的特性
が最適化されうる限りにおいて、重要である。例えば、非常に高い分子量、即ち
例えば10ダルトンを上回る分子量を有するポリオレフィンを少量添加するだ
けで、機械的特性に強い影響を及ぼしうる。この場合勿論、使用されるポリオレ
フィンは一緒に、使用される溶剤系に可溶性であることが前提である。
【0029】 本発明の方法の有利な実施態様では、ポリマー成分中に含有されるポリマー少
なくとも1種は、専ら炭素および水素からなるポリオレフィンである。特に有利
なポリオレフィンはポリプロピレンおよびポリ(4−メチル−1−ペンテン)ま
たはこれらのポリオレフィン相互の、または他のポリオレフィンとの混合物であ
る。ポリ(4−メチル−1−ペンテン)あるいはポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)とポリプロピレンとの混合物の使用が特に有利である。これにより、膜の良
好な機械的特性で高いガス輸送速度を実現することができる。
【0030】 一緒に溶剤系を構成する化合物AおよびBとして、前記の条件を満たすような
化合物を使用すべきである。ポリマーとしてポリプロピレンを有利に使用する場
合、有利には化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イソプロピ
ルまたはこれらの混合物を使用する。化合物Bとしてはこの場合、有利にはフタ
ル酸ジエチル、三酢酸グリセリン、ひまし油、二酢酸グリセリンまたはこれらか
らなる混合物を使用する。ポリマーとしてポリ−(4−メチル−1−ペンテン)
を有利に使用する場合には、化合物Aとして有利にはアジピン酸ジオクチル、ミ
リスチン酸イソプロピル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテルまたはこれ
らからなる混合物が該当する。化合物Bとして、三酢酸グリセリン、フタル酸ジ
エチル、ひまし油、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)獣脂アミン、大豆油
またはこれらからなる混合物が有利であると判明している。化合物Bとして三酢
酸グリセリンを使用すると、特に良好な結果が得られる。
【0031】 有利には、溶液がそれから構成される混合物のポリマーの割合は30〜60質
量%であり、かつ化合物AおよびBからなる溶剤系の割合は70〜40質量%で
ある。特に有利には、ポリマー割合は35〜50質量%であり、かつ化合物Aお
よびBの割合は65〜50質量%である。場合により、ポリマー成分、化合物A
およびBあるいは更にはポリマー溶液に更なる物質、例えば抗酸化剤、核形成剤
、充填剤、生体適合性、即ち酸素付加で膜を使用する場合の血液相容性を改善す
るための成分、例えばビタミンE等を添加物として添加することができる。
【0032】 ポリマー成分および溶剤系から構成されるポリマー溶液を、最終的に有利には
平膜または中空繊維膜の形で膜が得られるように好適な成形型により成形して成
形体にする。この場合、慣用の成形型、例えばシート押出しダイ、キャスティン
グボックス(Giesskaesten)、ナイフ、成形ノズル(profilierte Duesen)、リン
グスリットノズル(Ringschlitzduesen)または中空糸ノズルを使用することがで
きる。
【0033】 有利には、本発明の方法により中空繊維膜を製造する。この場合、ポリマー溶
液を相応する中空糸ノズルのリングギャップ部から押し出して成形体、即ち中空
糸にする。中空糸ノズルの中心穿孔を介して、内部充填物として作用し、中空繊
維膜の内腔を構成し、かつ安定化する流体を配量する。押し出された中空糸もし
くは生じた中空繊維膜はこうして、内腔に面した表面(内部表面)および内腔に
面してなく、中空糸もしくは中空繊維膜の壁により内部表面と離れている表面(
外側表面)を有する。
【0034】 その成形の後に、熱力学的非平衡−液−液相分離が成形体中、即ち成形された
ポリマー溶液中で生じ、かつ更にポリマー構造が凝固し、硬化するように、成形
体を固体または液体の冷却媒体により冷却する。この場合、冷却媒体は凝固温度
を下回る温度に熱調整する。本発明では、分離層を有する所望の一体型非対称膜
を製造するために冷却媒体として、成形型温度まで媒体が加熱されてもポリマー
成分を溶解せず、かつ化学的にこれと反応しないような媒体を使用すべきである
。このような冷却媒体の使用は、より緻密な構造を有する分離層を形成するため
の決定的な要因である。冷却媒体へのこのような要求は例えば、溶剤系として使
用される化合物AおよびBからなる混合物を冷却媒体として使用することを除外
する。このような系は、確かにポリマー成分を冷却温度では溶解しないであろう
が、成形型温度では、前記のようにポリマー成分は均一な溶液を生じる。
【0035】 成形型の出口面と冷却媒体の表面とが、冷却媒体と接触する前に成形体が通過
するギャップにより空間的に離れていると、有利である。この場合、エアギャッ
プであってよいが、このギャップは他の気体状の雰囲気で充填されていていてよ
く、かつ加熱または冷却されていてもよい。ポリマー溶液はしかし、成形型から
の出口の後に直接、冷却媒体と接触させることもできる。
【0036】 平膜の製造では冷却媒体は、固体物質もしくはガラスプレートまたは金属プレ
ートの形の、またはその上を成形体が通る、相応して熱調節されるもしくは冷却
される冷却ローラーの形の固体表面であってよい。有利には、固体冷却媒体は高
い熱伝導性を有し、かつ特に有利には金属材料からなる。
【0037】 本発明の方法の有利な実施態様の1つではしかし、液体である冷却媒体を使用
する。特に有利には、冷却媒体として使用される液体はポリマー成分のための非
溶剤である。即ち、これは、最高でその沸点まで加熱してもポリマー成分を均一
な溶液には溶解しない。冷却媒体として使用される液体は、総じてポリマー成分
を少なくとも成形型温度までの温度で溶解しない限り、ポリマー成分のための溶
剤である成分を含有してよいか、またはこれは様々な非溶剤からなる混合物であ
ってもよい。この場合、冷却媒体の非可溶特性の強さが、生じる分離層の密度に
影響を及ぼすことが観察される。本発明の方法の特に有利な実施では従って、冷
却媒体として、ポリマー成分のための強い非溶剤である液体を使用する。非溶剤
および強い非溶剤の定義に関しては、化合物Bに関して成された前記を参照され
たい。有利には、冷却媒体は冷却温度で均一単相の液体である。これにより、特
に均一な表面構造を有する膜の製造が保証される。液体冷却媒体としては、溶剤
系と均一な溶液に混合可能なもの、または溶剤系を構成する化合物を溶解しない
ものを使用することができる。
【0038】 熱力学的非平衡−液−液相分離を生じさせるために、冷却媒体の温度はかなり
、使用されるポリマー溶液の臨界共溶温度または相分離温度を下回り、かつ更に
ポリマーに富む層を凝固させるために凝固温度を下回らなければならない。この
場合、共溶温度と冷却媒体の温度との間に可能な限り大きい差があると、分離層
の形成が促進される。有利には、相分離温度を少なくとも100℃下回る温度、
かつ特に有利には相分離温度を少なくとも150℃下回る温度を冷却媒体は有す
る。冷却媒体の温度が50℃未満だと、特に有利である。特殊な場合には、室温
を下回る温度への冷却が必要であることもある。冷却をいくつかの工程で段階的
に実施することも可能である。
【0039】 有利には、液体冷却媒体はシャフト中に、または紡糸管中に存在し、次いで、
これに冷却のために成形体を通過させる。この場合、冷却媒体および成形体を通
常、同じ方向でシャフトもしくは紡糸管に導通させる。成形体および冷却媒体は
同じまたは異なる線速度で、紡糸管に導通させることができ、その際、必要に応
じて、成形体または冷却媒体がより高い線速度を有してもよい。このような方法
変法は例えば、DE−A2833493中に、またEP−A−133882中に
記載されている。
【0040】 中空糸の押し出しの際に使用される内部充填物はガス状であってよいか、また
は液体であってよい。液体を内部充填物として使用する場合、成形されたポリマ
ー溶液中のポリマー成分をポリマー溶液の臨界共溶温度未満で実質的に溶解しな
い液体を選択しなければならない。内部表面の所で開孔構造を達成するために有
利には、使用される少なくとも1種のポリマーのための溶剤である内部充填物を
使用し(その際、前記の条件は守らなければならない)、かつ/またはポリマー
可溶温度範囲内である内部充填物の温度を調節する。その他に、冷却媒体として
も使用することができるものと同じ液体を使用することもできる。これにより、
その外側にも、その内側にも分離層を有する中空繊維膜またはその内側にのみ分
離層を有する中空繊維膜を製造することができる。有利には内部充填物はポリマ
ー成分のための非溶剤であり、かつ特に有利にはポリマー成分のための強い非溶
剤である。内部充填物はこの場合、溶剤系と混合可能であってよい。流体が気体
状である場合、これは空気、蒸気状の物質または有利には窒素または他の不活性
ガスであってよい。
【0041】 本発明の方法の更なる有利な実施態様では、成形型から出てきた成形体、即ち
成形型から出てきた成形されたポリマー溶液を冷却の前に、少なくともその表面
の一方で、有利には分離層が形成されるべき各表面で、化合物Aおよび/または
化合物Bの気化を促進する気体状雰囲気、即ち化合物Aおよび/または化合物B
の気化がその中で可能である雰囲気にさらす。有利には、気体状雰囲気を構成す
るために空気を使用する。同様に有利には、窒素または他の不活性ガス、更には
蒸気状の媒体を使用する。有利には、気体状雰囲気は恒温調節しておき、かつ気
体状雰囲気は通常、成形型温度を下回る温度を有する。十分な割合の化合物Aお
よび/または化合物Bを気化させることができるように、成形体をその少なくと
も一方の表面で有利には最低0.5msの間、気体状雰囲気にさらす。
【0042】 化合物Aおよび/または化合物Bの気化を促進する気体状雰囲気を調製するた
めに前記のように、成形型および冷却媒体との間に、気体状雰囲気を含有し、か
つ成形体が通過するギャップが生じるように、成形型と冷却媒体とを空間的に離
すことができる。
【0043】 例えば平膜を製造する場合、例えばシート押出しダイにより押し出されたポリ
マー溶液をフラットシートとして先ず、ギャップに通す、例えばエアギャップに
通し、その後、冷却する。この場合、フラットシートは全側面になる、即ちその
両面で、ならびに側面エッジで気体状雰囲気に囲まれ、かつ生じる平膜では、そ
の両面で分離層の形成に影響が及ぼされる。フラットシートの押し出しを直接、
例えば加熱ローラの形の加熱されたキャリヤの上で行い、かつキャリヤ上のフラ
ットシートが引き続き更に一定の距離を通過する場合、それが冷却媒体中で冷却
される前に、フラットシートの表面の一方のみが、即ち加熱ローラーに面してい
ない表面のみが、気体状雰囲気と接触し、この表面でのみ、分離層の形成は蒸気
によって影響を及ぼされる。
【0044】 中空繊維膜を製造する場合、ノズルから出る中空糸を同様に、ノズルと冷却媒
体との間に生じていて、かつ気体状雰囲気を含有するギャップに通すことができ
る。
【0045】 特別な場合には、分離層の構造に、成形されたポリマー溶液をノズルより下に
、即ちエアギャップに引くことによっても影響を与えることができ、その際、こ
の引きを、成形型からのポリマー溶液の出口速度と冷却された成形体のための第
1の排出装置の速度との差を調節することにより生じさせる。
【0046】 ポリマー構造の冷却および硬化の後に、化合物AおよびBを通常、成形体から
除去する。除去は例えば抽出により行うことができる。有利にはこの場合、ポリ
マーを溶解しないが、化合物AおよびBとは混合可能な抽出剤を使用する。引き
続き、膜から抽出剤を除去するために、高めた温度での乾燥を必要とすることが
ある。使用可能な抽出剤はアセトン、メタノール、エタノールおよび有利にはイ
ソプロパノールである。
【0047】 大抵の場合、化合物AおよびBの両方を両方またはそれぞれ一方、少なくとも
部分的に成形体中に放置し、かつ化合物の一方のみを抽出するか、または化合物
のいずれも抽出しないことも有利でありうる。他の、添加剤として化合物Aおよ
び/またはBに添加された成分を膜構造中に残し、かつ同様に、例えば機能性作
用液体として使用することもできる。機能性作用液体を含有する微孔性ポリマー
の様々な例がDE−A2737745中に記載されている。
【0048】 少なくともかなりの部分の溶剤系を除去する前または除去した後に、特に分離
層の特性を所望に変性するために膜を僅かに延ばすことができる。例えば、かな
り緻密な分離層中に、延伸により空孔を生じさせるか、かつ/または分離層の空
孔サイズを、生じる膜の個々の使用ケースで必要とされるサイズに調節すること
ができる。
【0049】 しかし本発明の膜を製造するためには空孔は100nm未満にとどめる必要が
あり、これにより、膜はガス交換のために、または更にガス分離のために好適で
あり、早期の液体漏出を回避することができ、かつガス分離ファクターα(CO /N)が本発明により少なくとも1である。従って、本発明の膜の製造では
、延伸は通常、10〜15%を上回るべきではない。延伸を必要に応じて複数の
方向に行うこともでき、かつ有利には高温下に行う。例えば、このような延伸を
、抽出の後に場合により必要な膜の乾燥の間に実施することもできる。
【0050】 本発明の方法により、一つには、少なくとも2つのガスの混合物から選択的に
例えば単一のガス成分を分離するか、または少なくとも2つのガスの混合物中で
単一のガス成分を富化させるガス分離の課題のために、あるいは液体中に溶解し
ているガスを選択的に液体から除去し、かつ/またはガス混合物から1つのガス
を液体中に溶解させるガス輸送の課題のために膜を使用することができる。更に
一つには、例えば後に接続される延伸工程で分離層の空孔サイズを調節すること
により、例えば、有利には非水性媒体から低分子量の物質を分離するためのナノ
濾過のための、あるいは例えば真水、排水またはプロセス水を処理するための限
外濾過のための、あるいは更には食品または乳製品工業の分野で使用するための
膜を製造することもできる。
【0051】 本発明の方法は特に、本発明の一体型非対称膜を製造するために好適である。
【0052】 本発明の膜はその構造により、高いガス流束および高いガス輸送速度と同時に
高い液体漏出に対する安全性において優れており、それにより、ガス輸送のため
に本発明の膜を使用すると、ガス状の成分が分離されるか、またはガス状の成分
が添加され、ならびに良好な機械的特性において優れている。このために、この
膜は高い容量多孔率を有し、その際、これは実質的に支持層の構造により決まり
、かつ支持層よりも緻密な構造を有する規定の分離層はより低い厚さを有する。
【0053】 本発明の膜の支持層は前記の様々な構造を有することができる。本発明の膜の
実施形態の1つでは、支持層は海綿状、セル状および開孔構造を有し、その際、
空孔は、チャネル、より小さい空孔または透過口により相互に結合している囲ま
れたマイクロセルと記載することができる。本発明の膜の更なる実施形態の1つ
では、支持層は非セル状構造を有し、その際、ポリマー相および空孔が貫通ネッ
トワーク構造を形成している。しかし、いずれの場合も、支持層はマクロボイド
を含まない。即ち、文献中で往々にして、フィンガー孔(Fingerporen)または
キャビティとも記載されるような空孔を含まない。
【0054】 支持層の空孔はそれぞれ任意の寸法を有してよく、かつ例えば伸張した形、円
筒形、円形または更に多かれ少なかれ不均一な形態であってよい。本発明では、
支持層中の空孔は平均してかなり均質である。これにより、個々の空孔が伸張し
た形を有してもよいが、全ての空孔で平均すると空孔は全ての空間方向に実質的
に同じ伸張を有することが理解され、その際、個々の空間方向への伸張の偏差は
20%までに包含されている。
【0055】 容量多孔率が低すぎる、即ち膜の全容量に対して空孔の割合が低すぎると、達
成可能なガス流束およびガス輸送速度が低すぎる。他方で、膜中の空孔割合が高
すぎると、不十分な機械的特性が生じ、かつ膜を後続の加工プロセスで問題なく
加工することがもはやできない。従って、本発明の膜は30容量%を上回り、7
5容量%を下回る範囲の、有利には50容量%を上回り、75容量%を下回る範
囲の、かつ特に有利には50容量%を上回り、65容量%を下回る範囲の容量多
孔率を有する。
【0056】 本発明の膜はその表面の片面のみに分離層を有してもよいが、その両表面に分
離層を有してもよい。本発明の膜の有利な実施形態の1つはその片面、第1の表
面にのみ分離層を有し、かつ支持層の逆の面上の第2の表面は、ほぼ円形開口部
を有する開孔ネットワーク状構造を有する。ほぼ円形開口部とは、横軸に対する
縦軸の比が2/1未満である開口部のことである。このような膜はその開孔構造
の故にその片面の所に、例えばガス流に対して比較的低い抵抗を有する。本発明
の膜で、分離層を有する表面に存在する直径が本発明により<100nmである
空孔は均等に、即ちこの表面に亙り均一に分布している。
【0057】 分離層は一方で、ガス流束およびガス輸送速度に影響を有し、他方では漏出時
間に、即ち本発明の膜を使用する場合にガス状の成分がそれから分離されるか、
またはそれにガス状の成分が添加される液体の漏出に対して、または液体中に含
有される成分の漏出に対して膜が耐性である時間に影響を有する。更にこれは、
ガス混合物から異なるガスを相互に分離することができるか、かつどの程度分離
することができるかに、即ちガス分離ファクターα(CO/N)に対しても
影響を有する。
【0058】 例えば、非多孔性分離層を用いると非常に長い漏出時間が生じるが、輸送速度
およびガス流束はその範囲で限られる。それというのも、非多孔性膜層ではガス
輸送もしくはガス流束は、多孔性構造中のかなり大きな「クヌーセン流」とは異
なり比較的遅い溶液−拡散でしか生じないためである。これに対して多孔性分離
層の場合には、非多孔性分離層よりもガス輸送速度およびガス流束は高いが、空
孔の故に、より短い漏出時間が生じる。
【0059】 分離層の密度および殊にはガス輸送に関するその適性は往々にして、十分な安
全性によってだけではなく、例えば走査型電子顕微鏡による視覚的調査に基づき
判定することができる。この場合、存在する空孔のサイズだけではなく、一般的
に構造の欠損部分、例えば裂け目、更にその数も重要な役割を有する。空孔もし
くは欠損部分の不在もしくは存在ならびにその数はしかし、膜を介してのガス透
過およびガス流束の実験ならびにガス分離ファクターを調べることにより判定す
ることができる。
【0060】 ポリマー膜中でのガス輸送の一般原則は膜中の空孔サイズに依存していること
が一般に公知である。分離層がせいぜい約2〜3nmのサイズまでの空孔を有す
る膜の場合、ガスは膜を溶液−拡散メカニズムによって透過する。ガスの透過係
数Pは従って単に、膜のポリマー材料およびガス自体に依存し、かつガス流束
、即ち膜厚によって除された透過係数は規定のガスに関しては単に、非多孔
性膜の厚さに依存している。膜中での2つのガスの透過係数もしくはガス流束Q
の比を表すガス分離ファクターαは従って同様に、単にポリマー材料に依存し、
かつ例えば分離層の厚さには依存していない。例えばCOおよびNのガス分
離ファクターは従って、α(CO/N)=P(CO)/P(N
となる。一般的に使用されるポリマーでは、少なくとも1、通常少なくとも3の
α(CO/N)−値が生じる。
【0061】 2nm〜約10nmのサイズの空孔を有する多孔性膜では、主に「クヌーセン
流」を介するガス輸送が生じる。測定される見かけ上の透過係数の比として各ガ
スに関して決められたガス分離ファクターα1は従って、ガス−分子量の比から
の根数に逆比例する。従ってα(CO/N)では、例えば√28/44=
0.798である。
【0062】 微孔性支持構造およびそれに比べて緻密な、最大平均サイズ100nmの空孔
を有する分離層を有する本発明の膜をガスが透過する場合、分離層を通るこの透
過が速度決定段階になる。この分離層中にある程度の数の空孔または欠損部が生
じると、一方では、見かけ上の透過係数が高くなるが、他方ではガス分離ファク
ターが低下する。従って、COおよびNに関して測定されたガス分離ファク
ターα(CO/N)により、本発明の膜の分離層中の空孔および/または欠
損部の存在または不在を推察することができる。CO/N−ガス分離ファク
ターα(CO/N)が1未満である場合、膜は分離層中に多すぎる数の空孔
または欠損部を有する。分離層中に多すぎる数の空孔または欠損部が存在する場
合、早すぎる液体漏出もしくは血漿漏出をもはや十分な安全性と共には防ぐこと
はできず、かつこの膜は血液酸素付加での長期使用には不適当である。同様に、
このような膜はガス分離の分野での適用にはもはや使用することができない。従
って本発明の膜は少なくとも1、有利には少なくとも2、かつ特に有利には少な
くとも5のガス分離ファクターα(CO/N)を有する。
【0063】 分離層の厚さは薄すぎてはいけない。それというのも、それにより欠損部、そ
れに伴う漏出の危険が高まり、かつα(CO/N)値が低くなるためである
。勿論、実際の漏出までの時間も比較的長い。それというのも、本発明の膜では
、液体の流れのための有利な方向は存在してなく、液体が進むべき道は空孔構造
によって曲がりくねっているためである。これとは異なり、前記の溶融延伸法に
より製造されていて、かつ空孔の著しい異方性により一方の面から他方の面への
液体−流れに関し有利な方向が生じている膜を観察することができる。
【0064】 分離層の厚さが薄すぎる場合には欠損部位に関する危険性が高くなるが、他方
で、分離層の厚さが厚すぎると、移動速度およびガス流が低くなる。従って有利
には、分離層の厚さは0.01〜5μm、特に有利には0.1〜2μmである。
分離層厚0.1μm〜0.6μmを有する本発明の膜が特に好適である。分離層
の厚さは本発明の膜では簡単に、走査型電子顕微鏡により用意された断面図また
は透過電子顕微鏡により用意された超薄層同定に基づき層を測定することにより
決定することができる。これにより、膜の高い多孔率と関連して、血液酸素付加
のための使用に十分に高い膜の透過率およびそれに伴い十分に高いガス流束を達
成することができる。従って有利には、本発明の膜はCOに関するガス流束Q
(CO)少なくとも5ml/(cm・分・バール)を有する。
【0065】 本発明の膜の重要な使用の1つは血液の酸素付加である。この使用では前記の
ように、血漿漏出時間、即ち膜が血液血漿の漏出に対して安定である時間が重要
である。この場合、疎水膜を介しての親水性液体の単なる透過よりも、血漿漏出
がかなり複雑なプロセスであることを強調することができる。通常の定説による
と、先ず、血液中に含有されるたんぱく質およびリン脂質により、膜の空孔系の
親水化が生じ、かつ次の段階で突然に、親水化された空孔系への血液血漿の侵入
が生じることにより血漿漏出が引き起こされる。従って液体漏出に関する臨界値
として、血漿漏出時間はみなされる。本発明の膜は有利には、最低20時間の血
漿漏出時間、特に有利には最低48時間の血漿漏出時間を有する。
【0066】 通常、本発明により製造された膜もしくは本発明の膜では、多孔性支持層から
分離層への移行は膜壁の狭い範囲で生じている。本発明の膜の有利な実施形態の
1つでは、膜構造は分離層から支持層への移行で突然に変化する。即ち、膜構造
はほとんど移行無しに、かつ間断的に微孔性支持構造から分離層に交代する。こ
のような構造を有する膜は、分離層から支持層への段階的な移行を有するような
膜に対して、輸送すべきガスに関して支持層のより高い透過率の利点を有する。
それというのも、支持層がその、分離層に接している領域でそれほど密でないた
めである。
【0067】 本発明の疎水性膜は実質的に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少
なくとも1種から組成されている。ポリマー少なくとも1種は単一のポリオレフ
ィンであっても、または複数のポリオレフィンからなる混合物であってもよく、
その際、この中にはポリオレフィンコポリマーまたは変性されたポリオレフィン
も該当する。様々な分子量を有するポリオレフィンから、または様々なポリオレ
フィンからなる混合物がこの場合、さまざまな特性、例えばガス輸送速度または
機械的特性がそれにより最適化されうる限りにおいて重要である。例えば、超高
分子量を有する、例えば10ダルトンを上回る分子量を有するポリオレフィン
を少量でも添加することにより、機械的特性に強い影響を及ぼすことができる。
【0068】 有利には膜は、専ら炭素および水素からなるポリオレフィンから組成されてい
る。特に有利には、膜はポリプロピレンまたはポリ(4−メチル−1−ペンテン
)またはこれらのポリオレフィンと他のポリオレフィンとの混合物からなる。特
に有利には、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)またはポリ(4−メチル−1−
ペンテン)とポリプロピレンとの混合物を使用する。これにより、膜の良好な機
械的特性で高いガス輸送速度を実現することができる。場合により、この少なく
とも1種のポリマーは更なる物質、例えば酸化防止剤、核形成剤、充填剤、生体
適合性、即ち酸素付加での膜の使用の際の血液相容性を改善するための成分、例
えばビタミンE等を添加剤として含有してよい。
【0069】 有利な実施形態の1つでは、膜は平膜である。有利には平膜は厚さ10〜30
0μm、特に有利には30〜150μmを有する。平膜は分離層をその片側表面
だけに、またはその両表面に有してよい。
【0070】 同様に有利な実施形態の1つでは、本発明の膜は中空繊維膜である。実施に応
じて、これは分離層をその内側表面にのみ、即ち内腔に向いている表面にのみ、
またはその外側表面にのみ、即ち内腔に向いていない表面にのみ有してよいか、
または分離層を内側表面にも外側表面にも有してよい。有利には、分離層は外側
表面に存在する。中空繊維膜は有利には、外径30〜3000μmを、特に有利
には外径50〜500μmを有する。中空繊維膜の壁厚5〜150μmが有利で
あり、厚さ10〜100μmが特に有利である。
【0071】 本発明の膜は優れた機械的特性を有し、これにより、後続の加工工程で問題の
ない更なる加工が可能である。例えば、中空繊維膜を先ず例えば、好適な製織方
法で、実質的に平行な中空繊維膜からマットに加工し、これから、相応する束を
製造する場合、中空繊維膜を使用すると、それから生じる膜モジュールの効率特
性に関して有利であることが判明している。こうして、膜の機械的特性に、殊に
は強度および伸びに高い要求を置くテキスタイル加工方法が関連している。この
要求は本発明の膜により満たされる。本発明の中空繊維膜は有利には最低70c
Nの破壊力および最低75%の伸張度を有する。
【0072】 本発明の膜は、100nmまでのサイズを有する空孔をせいぜい有する分離層
を有する膜を必要とする数多くの使用分野で使用することができる。有利には本
発明の膜は、ガス状の成分を液体から分離するか、またはこれに添加するガス分
離の分野での使用に、またはガス交換の分野での使用に好適である。その高い血
漿密度、即ち長い血漿漏出時間ならびにその、OおよびCOに関する高いガ
ス輸送能により、本発明の膜は極めて、酸素付加での使用、即ち血液への酸素付
加のために、かつことに血液への長時間酸素付加のために好適である。
【0073】 本発明を次の例および図により詳述する。
【0074】 例では得られた膜を同定するために次の方法を使用した。
【0075】 血漿漏出時間の測定: 血漿漏出時間を測定するために、37℃に温度調節されたリン脂質溶液(生理
学的食塩水500ml中に溶けたL−α−ホスファチジル−L−コリン1.5g
)を圧力1.0バールで、流速6l/(分・2m)で膜試料表面に沿って通過
させる。膜試料の別の表面に沿って空気を流すが、これは膜試料を離れた後に冷
却トラップに導く。冷却トラップ中に集められた液体の質量を時間の関数として
測定する。質量が著しく上昇するまで、即ち冷却トラップ中に初めて著しい液体
が捕集されるまでの時間を血漿漏出時間として記載する。
【0076】 容量多孔率の測定: 検査すべき膜少なくとも0.5gの試料を乾燥状態で量る。膜試料を引き続き
、膜材料を濡らすが、膨潤はさせない液体中に24時間貯蔵して、液体を空孔全
てに侵入させる。これは、膜試料が不透明な状態からガラス状の透明な状態に変
化することで、視覚的に認識することができる。引き続き、膜試料を液体から取
り出し、膜試料に付着している液体を約1800gでの遠心分離により除去し、
かつこうして予備処理されたしめった、即ち液体充填された膜試料の質量を測定
する。
【0077】 容量多孔率(%)を次の式により測定する:
【0078】
【外1】
【0079】 [式中、 m乾燥=乾燥している膜試料の質量、 m湿潤=湿った、液体充填された膜試料の質量、 ρ液体=使用液体の密度 ρポリマー=膜ポリマーの密度]。
【0080】 ガス流束の測定: ガス流束を測定するために、膜試料にその一方の面で、測定すべきガスを2バ
ールの一定の試験圧力で負荷する。このために、中空繊維膜ではガスを中空繊維
膜の内腔に供給する。膜試料の壁を介して出るガスの容量流を測定し、かつ試験
圧力ならびにガスが貫流した膜試料の面積に関して標準化する。中空繊維膜では
この場合、内腔を囲む、膜の内部面積を使用する。
【0081】 破壊強度および伸張度の測定: 膜を破壊強度および伸張度に関して同定するために、膜を室温で、一定の速度
で壊れるまで延ばし、かつこのために必要な力を長さの変化と共に測定する。
【0082】 分離層中の空孔の平均直径の測定: 分離層中の空孔の平均直径の測定を画像分析による方法で行う。この場合、空
孔のために円形の面を撮影する。平均空孔直径は、約8μm×6μmの膜面積上
で60000倍の拡大で可視の空孔全ての算術平均値として出る。
【0083】 例1: ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)(TPX DX845)36.6質量%
を窒素負荷下に攪拌機を有する容器中で温度260℃で、ポリ−(4−メチル−
1−ペンテン)のために強い溶剤として作用するアジピン酸ジオクチル70質量
%、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)のために弱い非溶剤として作用する、
三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%からなる溶剤系63.4
質量%中に溶かした。澄明で均一な溶液を歯車ポンプによる脱ガスの後に、24
8℃に、従って共溶温度を上回る温度に加熱された、リングギャップ外径1.2
mmを有する中空糸ノズルに供給し、かつ押し出して中空糸にした。中空糸の内
腔に中空糸ノズルの内側穿孔を介して窒素を配量した。5mmのエアギャップの
後に中空糸を長さ約1mの紡糸管に通過させるが、これには、室温に温度調整さ
れた三酢酸グリセリンを冷却媒体として流した。紡糸管中の冷却により硬化した
中空糸を72m/分の引張速度で紡糸管から引き、コイルに巻き取り、引き続き
先ず、イソプロパノールを用いて抽出し、かつその後、約120℃で乾燥させた
【0084】 外径365μmおよび壁厚86μmを有する中空繊維膜が得られ、これに関し
て走査型電子顕微鏡(REM−)で調べて60000倍の拡大でも、その外側表
面に空孔を確認することができなかった(図1)が、これに対して、内部の、内
腔に面している表面は、ほぼ円形の開口部を有する開孔ネットワーク状構造を有
する(図2)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な断面の画像では、約0.2μm
厚の分離層で覆われている海綿状の開孔微孔性支持構造を確認することができる
(図3)。この例による膜に関して、容量多孔率57%、CO−流束8.16
ml/(cm・分・バール)、N−流束1.24ml/(cm・分・バー
ル)ならびにガス分離ファクターα(CO/N)6.6が測定された。膜は
72時間を上回る血漿漏出時間を有した。この時間が達成された後に、実験を中
断した。破壊強度85cNおよび伸張度129%では、この膜を良好にテキスタ
イルプロセスで更に加工することができる。
【0085】 例2: ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)を押出機中で段階的に、270℃から2
90℃に高まる温度で溶融させ、かつ歯車ポンプにより連続的に動的ミキサーに
供給した。アジピン酸ジオクチル70質量%および三酢酸グリセリン15質量%
およびひまし油15質量%からなる溶剤系を配量ポンプを用いて同様にミキサー
に供給して、その中で、ポリマーを溶剤系と一緒に温度290℃で加工して、ポ
リマー濃度35質量%および溶剤系の濃度65質量%を有する均一な溶液にした
。これらの溶液を、リングギャップ1.2mmの外径を有する中空糸ノズルに供
給し、かつ相分離温度を上回る250℃で押し出して中空糸にした。内部充填物
として窒素を使用した。5mmのエアギャップの後に、中空糸を長さ約1mの紡
糸管に通したが、これには室温に温度調節された冷却媒体を導通させた。冷却媒
体として三酢酸グリセリンを使用した。紡糸管中での冷却により硬化した中空糸
を伸張速度72m/分で紡糸管から引張り、コイルに巻き取り、引き続き、先ず
イソプロパノールで抽出し、かつその後、120℃で乾燥させた。
【0086】 外径411μm、壁厚94μmならびに多孔率56.5容量%を有する中空繊
維膜が得られた。膜はその外側に分離層を有し、その際、60000倍の拡大で
の外側表面のREM調査では、空孔を認識することができなかった。この例によ
る膜では、CO−流束6.21ml/(cm・分・バール)、N−流束0
.66ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターα(CO
)9.4が測定された。膜は72時間を上回る血漿漏出時間を有した。この
時間に達した後に、実験を中断した。
【0087】 例3: 中空繊維膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてアジピン酸ジオ
クチル70質量%、三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%から
なる混合物を、かつ冷却媒体として20/75/5質量%の比のアジピン酸ジオ
クチル/三酢酸グリセリン/ひまし油からなる混合物を使用した。溶液のポリマ
ー濃度は37質量%であり、ノズル温度は247℃であった。
【0088】 外径388μmおよび壁厚97μmを有する中空繊維膜が得られたが、これに
関して、60000倍の拡大での外側表面の走査型電子顕微鏡調査では、約20
nmよりも小さいサイズを有する少数の空孔を認識することができた(図4)。
内腔を向いている内部表面はほぼ円形の開孔を有する開孔ネットワーク状構造を
有した(図5)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破断面の破断図では、厚さ約
0.2μmを有する緻密な分離層で覆われた海綿状の開孔微孔性支持構造を認識
することができた(図6)。この例による膜では、CO−流束53.41ml
/(cm・分・バール)、N−流束51.11ml/(cm・分・バール
)ならびにガス分離ファクターα(CO/N)1.05が測定された。膜の
破壊強度は92cN、伸張度は132%であった。膜は72時間を上回る血漿漏
出時間を有した。この時間に達した後に、実験を中断した。
【0089】 例4: 膜を例2の記載と同様に製造した。溶剤系としてアジピン酸ジオクチル70質
量%、三酢酸グリセリン15質量%およびひまし油15質量%からなる混合物を
、かつ冷却媒体としてアジピン酸ジオクチル37.3質量%、三酢酸グリセリン
48.2質量%およびひまし油14.5質量%からなる混合物を使用した。外径
390μmおよび壁厚93.5μmを有するこの例による膜は例1の膜と同様に
REM撮影によると、空孔を有しない外部表面を、かつほぼ円形開口を有する開
孔ネットワーク状構造を有する、内腔に面した内側表面を有した。海綿状の開孔
微孔性支持構造は厚さ約0.4μmを有する緻密な分離層に覆われている。この
膜は血漿漏出時間46時間を有した。
【0090】 例5: 例2と同様に行った。溶剤系としてアジピン酸ジオクチル80質量%およびひ
まし油20質量%からなる混合物を、かつ冷却媒体として三酢酸グリセリンを使
用した。ノズル温度は240℃であった。
【0091】 膜はその外側表面にまばらに、約50nmのサイズまでの空孔を有した(図7
)。内腔に面している内側表面は、ほぼ円形開口を有する開孔ネットワーク状構
造を有した(図8)。海綿状の開孔微孔性支持構造は厚さ約0.2μmを有する
緻密な分離層で覆われていた(図9)。この膜は内径209μm、壁厚90μm
、破壊強度96cN、伸張度123%、CO−流束42.64ml/(cm ・分・バール)およびガス分離ファクターα(CO/N)1を有した。血漿
漏出時間は72時間を上回った。この時間に達した後に、実験を中断した。
【0092】 例6: 例2と同様に行った。溶剤系として、強い溶剤として作用するミリスチン酸イ
ソプロピル75質量%およびひまし油25質量%からなる混合物を、かつ冷却媒
体として三酢酸グリセリンを使用した。ノズル温度は220℃であった。
【0093】 膜はその外側表面に、約50nmのサイズまでの少数の空孔を有した。支持構
造は厚さ約0.2μmを有する緻密な分離層に覆われていた。血漿漏出時間は7
2時間を上回った。
【0094】 例7: 例2中と同様に行ったが、その際、溶剤系として、アジピン酸ジオクチル70
質量%、三酢酸グリセリン20質量%およびひまし油10質量%からなる混合物
を、かつ冷却媒体としてグリセリン65質量%および水35質量%からなる混合
物を使用した。この場合、冷却媒体は溶剤系とは混合しなかった。ノズル温度は
235℃であり、エアギャップは20mmであった。
【0095】 ここで得られた中空繊維膜は内径203μm、壁厚90μmおよび多孔率57
容量%を有した。この膜はCO−流束13.17ml/(cm・分・バール
)、N−流束2.98ml/(cm・分・バール)ならびに外側表面にガス
分離ファクターα(CO/N)4.42を有する分離層を有した。この例に
よる膜では、走査型電子顕微鏡調査で60000倍に拡大してもその外側表面に
空孔を確認することができなかったが(図10)、これに対して、内腔に面して
いる内側表面はほぼ円形開口を有する開孔ネットワーク状構造を有した(図11
)。中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破断面の破断画像では、厚さ約0.1μm
を有する非常に薄い分離層で覆われている海綿状の開孔微孔性支持構造を認識す
ることができた(図12)。72時間を上回る血漿漏出時間が測定された。
【0096】 比較例1: 膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてアジピン酸ジオクチル8
0質量%およびひまし油20質量%からなる混合物を使用した。得られた溶液は
47質量%のポリ−(4−メチル−1−ペンテン)割合を有した。ノズル温度は
248℃であり、従って、共溶温度を上回る温度を有した。冷却媒体として室温
に温度調節されたアジピン酸ジオクチル、即ち化合物Aとして、即ち溶剤として
も役立つ同じ化合物を使用した。
【0097】 調製された膜は外径390μm、壁厚97μmおよび多孔率45容量%を有し
た。REM撮影によると、膜の外側表面は開孔で、0.1μmを上回る数多くの
空孔を有していた(図14)。内腔に面している表面は開孔で、ほぼ円形の空孔
を有していた(図13)。この膜はCO−流束17.54ml/(cm・分
・バール)、N−流束20.30ml/(cm・分・バール)ならびにガス
分離ファクターa(CO/N)0.86を有した。
【0098】 比較例2: 膜を例2と同様に製造したが、その際、溶剤系としてミリスチン酸イソプロピ
ル90質量%およびひまし油10質量%からなる混合物を使用した。得られた溶
液中のポリマー割合は47質量%であった。ノズルの温度を248℃に調節した
。冷却媒体として、アジピン酸ジオクチル80質量%およびひまし油20質量%
からなる、室温に温度調節された混合物を使用したが、従って、この冷却媒体は
ポリマー成分のポリ−(4−メチル−1−ペンテン)に関して溶剤であった。
【0099】 この比較例による膜は外径390μm、壁厚97μmおよび多孔率約45容量
%を有した。REM撮影によると、膜の外側表面は開孔で、100nmを上回る
数多くの空孔を有した(図15)。接している支持構造はかなり特殊な構造を有
し、かつ海綿状の多孔性構造は確認することができなかった(図16)。この膜
はCO−流束138ml/(cm・分・バール)、N−流束150ml/
(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターa(CO/N)0.9
2を有した。
【0100】 比較例3: ポリプロピレン44質量%ならびに、化合物Aとしての大豆油75質量%およ
び化合物Bとしてのひまし油25質量%からなる溶剤系56質量%を含有する溶
液を製造したが、その際、大豆油はポリプロピレンのための強い溶剤としては分
類することはできない。溶液を235℃で中空糸ノズルを介して押し出し、かつ
押し出された中空糸を長さ5mmのエアギャップを通過させた後に紡糸管に通し
たが、この中には、大豆油75質量%およびひまし油35質量%からなる冷却媒
体、即ち溶剤系としても使用された同じコンビネーションが存在した。
【0101】 この溶液を0.3mm幅のリングギャップを有する中空糸ノズルを介して押し
出し、かつ中空糸に形成した。内部充填物として、窒素を使用した。ノズルは2
35℃の温度を有した。約5mmのエアギャップの後に、中空糸を、40℃に温
度調整された冷却媒体が流れている長さ2mの紡糸管に通過させた。冷却媒体の
流速は紡糸速度に相応していて、かつ約90m/分であった。紡糸管中での冷却
により、相分離および中空糸の硬化が生じて、これを連続的に紡糸管から引き出
すことができた。引き続き、溶剤系を除去するために中空糸を6時間、60℃で
イソプロパノール中で抽出し、かつこうして得られた中空繊維膜を続けて120
℃で6秒間、乾燥させた。乾燥の間、約5%の延伸を行った。
【0102】 この比較例により得られた中空繊維膜は、外径375μm、壁厚55μmなら
びに容量多孔率44.5容量%を有した。これはその外側面にも、0.1μmよ
りも大きいサイズの数多くの空孔を有する開孔構造を外側表面で有した。この膜
ではCO−流束49.25ml/(cm・分・バール)、N−流束56.
45ml/(cm・分・バール)ならびにガス分離ファクターa(CO/N
)0.87が測定された。この結果として、この比較例による膜の血漿漏出時
間は3〜5時間と低く、従ってこの膜は長時間使用には不適当である。
【0103】 比較例4および5: ポリ(4−メチル−1−ペンテン)25質量%を255℃で、ミリスチン酸イ
ソプロピル90質量%および一酢酸グリセリン10質量%からなる混合物、即ち
本発明の定義では強い溶剤および強い非溶剤からなる混合物75質量%中に溶か
した。255℃に温度調節された均一で澄明な溶液をナイフを用いて、室温に保
持されたガラス板にナイフ塗布し、その際、ナイフとガラス板との間の距離を2
50μmに調節した。冷却された多孔性ポリマーフィルムをイソプロパノールで
抽出し、かつ引き続き、室温で乾燥させた。
【0104】 得られた平膜はその厚みに亙って、その間に存在する空孔チャネルを有する著
しくコンパクトでかつ部分的に特徴的な構造を有し(図17)、その空孔チャネ
ルは、製造の間にガラス面に向いていた表面へと延びていて、かつそこで部分的
に0.1μmを上回るサイズを有する空孔を形成している(図18)。分離層を
認めることはできなかった。
【0105】 100℃に加熱されたガラス板上にポリマー溶液をナイフ塗布すると、膜壁の
範囲に開孔構造が生じた。しかし、破断エッジのREM撮影では分離層は認めら
れず、その際、REM撮影は、膜壁と膜製造の間にガラス面に向いていた表面と
の間の破断エッジを示している(図19)。この表面は明らかに、マイクロメー
ター範囲の空孔を有する開孔状である(図20)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 60000倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の外側表面の走査型電子顕
微鏡(REM−)撮影写真。
【図2】 13500倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写
真。
【図3】 13500倍に拡大しての、例1による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕
面の外側範囲のREM撮影写真。
【図4】 60000倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写
真。
【図5】 13500倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写
真。
【図6】 13500倍に拡大しての、例2による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕
面の外側範囲のREM撮影写真。
【図7】 60000倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写
真。
【図8】 13500倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写
真。
【図9】 13500倍に拡大しての、例5による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕
面の外側範囲のREM撮影写真。
【図10】 60000倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の外側表面のREM撮影写
真。
【図11】 13500倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の内側表面のREM撮影写
真。
【図12】 13500倍に拡大しての、例7による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な破砕
面の外側範囲のREM撮影写真。
【図13】 6000倍に拡大しての、比較例1による中空繊維膜の内側表面のREM撮影
写真。
【図14】 27000倍に拡大しての、比較例1による中空繊維膜の外側表面のREM撮
影写真。
【図15】 27000倍に拡大しての、比較例2による中空繊維膜の外側表面のREM撮
影写真。
【図16】 13500倍に拡大しての、比較例2による中空繊維膜の縦軸に対して垂直な
破砕面の外側範囲のREM撮影写真。
【図17】 3000倍に拡大しての、比較例4による膜のREM撮影写真;膜壁と膜製造
の間、ガラス面に向いていたその表面との間の膜の破砕エッジ。
【図18】 膜製造の間、ガラス面に向いていた膜表面を9000倍に拡大すると示される
、比較例4による膜のREM撮影写真。
【図19】 3000倍に拡大しての、比較例5による膜のREM撮影写真;膜壁と膜製造
の間、ガラス面に向いていたその表面との間の膜の破砕エッジ。
【図20】 膜製造の間、ガラス面に向いていた膜表面を900倍に拡大すると示される、
比較例4による膜のREM撮影写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 フリートベルト ヴェックス ドイツ連邦共和国 ヴェールト バイエル ンシュトラーセ 26 (72)発明者 フランク ヴィーゼ ドイツ連邦共和国 ヴッパータール エー ダー シュトラーセ 23 ベー Fターム(参考) 4D006 GA47 MA01 MA21 MA25 MA27 MA31 MB03 MB10 MC22X MC23X NA10 NA17 NA18 NA45 NA63 PB09 PC48

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海綿状の開孔微孔性支持構造およびこの支持構造体よりも緻
    密な構造を有する分離層を有する一体型非対称疎水性膜の製法であって、この製
    法が少なくとも次の工程: a)溶解温度で液体であり、かつ相互に混合可能である化合物Aおよび化合物B
    を含有する溶剤系80〜10質量%中の、ポリオレフィンの群から選択されるポ
    リマー少なくとも1種からなるポリマー成分20〜90質量%の均一な溶液を製
    造し、その際、ポリマー成分、化合物Aおよび化合物Bからなる使用される混合
    物が臨界共溶温度および凝固温度を有し、かつ臨界共溶温度未満では液体凝集状
    態で混合間隙を有し、かつその際、化合物Aとして、ポリマー成分のための溶剤
    を選択し、かつ化合物Bが、ポリマー成分および化合物Aからなる溶液の共溶温
    度を引き上げている工程、 b)臨界共溶温度を上回る成形型温度を有する成形型中で、第1の表面および第
    2の表面を有する成形体に溶液を成形する工程、 c)ポリマーに富む相およびポリマーの乏しい相への熱力学的非平衡−液−液相
    分離が、かつ引き続き、凝固温度を下回ると、ポリマーに富む相の凝固が生じる
    ような速度で、凝固温度を下回る冷却温度に温度調節されている冷却媒体を用い
    て成形体を冷却する工程、 d)場合により成形体から化合物AおよびBを除去する工程 を包含する製法において、化合物Aとして、ポリマー成分のための強い溶剤を選
    択し、その際、この溶剤に関して、その溶剤中のポリマー成分25質量%の溶液
    の共溶温度が、純粋なポリマー成分の融点を少なくとも10%下回ること、化合
    物Bとして、ポリマー成分のための弱い非溶剤を選択し、その際、これはその沸
    点まで加熱してもポリマー成分を均一な溶液までは溶解させず、かつそれに関し
    てポリマー成分25質量%、弱い非溶剤10質量%および溶剤として使用される
    化合物A65質量%からなる系の共溶温度は、ポリマー成分25質量%および化
    合物A75質量%からなる系の共溶温度よりも最高10%高いこと、かつ成形型
    温度までの温度ではポリマー成分を溶解させず、かつ化学的にこれと反応しない
    固体または液体の冷却媒体と成形体とを冷却のために接触させることを特徴とす
    る、一体型非対称疎水性膜の製法。
  2. 【請求項2】 冷却媒体が、その沸点まで加熱してもポリマー成分を均一な
    溶液には溶解させないポリマー成分のための非溶剤である液体である、請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 冷却媒体が、ポリマー成分のための強い非溶剤である液体で
    あり、その際、この非溶剤に関して、ポリマー成分25質量%、強い非溶剤10
    質量%および溶剤として使用される化合物A65質量%からなる系の共溶温度は
    、ポリマー成分25質量%および化合物A75質量%からなる系の共溶温度を少
    なくとも10%上回る、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 冷却媒体が、冷却温度で均一で単相の液体である、請求項1
    から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 冷却媒体が、臨界共溶温度を少なくとも100℃下回る温度
    を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ポリマー成分30〜60質量%を溶剤系70〜40質量%に
    溶かす、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ポリマー成分を形成するポリマー少なくとも1種が、専ら炭
    素および水素からなるポリオレフィンである、請求項1から6までのいずれか1
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン少なくとも1種がポリ−(4−メチル−1−
    ペンテン)である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 ポリオレフィン少なくとも1種がポリプロピレンである、請
    求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ポリオレフィン少なくとも1種が、ポリ−(4−メチル−
    1−ペンテン)およびポリプロピレンからなる混合物である、請求項7に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イ
    ソプロピル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテルまたはこれらの混合物を
    使用する、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 化合物Bとして、三酢酸グリセリン、フタル酸ジエチル、
    ひまし油、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)獣脂アミン、大豆油またはこ
    れらの混合物を使用する、請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 化合物Aとして、アジピン酸ジオクチル、ミリスチン酸イ
    ソプロピルまたはこれらの混合物を使用する、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】 化合物Bとして、フタル酸ジエチル、三酢酸グリセリン、
    ひまし油、二酢酸グリセリンまたはこれらの混合物を使用する、請求項9に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 中空繊維膜を製造するための、請求項1から14までのい
    ずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 主に、ポリオレフィンの群から選択されるポリマー少なく
    とも1種から組成され、かつ第1および第2の表面を有し、その際、海綿状の開
    孔微孔性構造を有する支持層およびこの支持層に少なくともその一方の表面で接
    する、より緻密な構造を有する分離層を有する、殊にはガス交換のための疎水性
    一体型非対称膜において、分離層がせいぜい平均直径<100nmを有する空孔
    のみを有すること、支持層がマクロボイドを有さず、かつ支持層中の空孔が平均
    して実質的に等方性であること、膜が30容量%を上回り、75容量%を下回る
    範囲の多孔率および少なくとも1のガス分離ファクターα(CO/N)を有
    することを特徴とする、疎水性一体型非対称膜。
  17. 【請求項17】 膜がその第1の表面に分離層を有し、かつ支持層の反対側
    の面上の第2の表面が、ほぼ円形の開口を有する開孔ネットワーク状の構造を有
    する、請求項16に記載の膜。
  18. 【請求項18】 分離層から支持層へと移行する際に膜構造が急激に変化し
    ている、請求項16または17に記載の膜。
  19. 【請求項19】 ガス分離ファクターα(CO/N)が少なくとも2で
    ある、請求項16から18までのいずれか1項に記載の膜。
  20. 【請求項20】 分離層が厚さ0.01〜5μmを有する、請求項16から
    19までのいずれか1項に記載の膜。
  21. 【請求項21】 分離層が厚さ0.1〜2μmを有する、請求項20に記載
    の膜。
  22. 【請求項22】 多孔率が50容量%を上回り、75容量%を下回る範囲で
    ある、請求項16から21までのいずれか1項に記載の膜。
  23. 【請求項23】 膜が少なくとも20時間の血漿漏出時間を有する、請求項
    16から22までのいずれか1項に記載の膜。
  24. 【請求項24】 血漿漏出時間が少なくとも48時間である、請求項23に
    記載の膜。
  25. 【請求項25】 ポリマー少なくとも1種が、専ら炭素および水素からなる
    ポリオレフィンである、請求項16から24までのいずれか1項に記載の膜。
  26. 【請求項26】 ポリオレフィンがポリ−(4−メチル−1−ペンテン)で
    ある、請求項25に記載の膜。
  27. 【請求項27】 ポリオレフィンがポリプロピレンである、請求項25に記
    載の膜。
  28. 【請求項28】 膜が主に、ポリ−(4−メチル−1−ペンテン)およびポ
    リプロピレンからなる混合物から組成されている、請求項25に記載の膜。
  29. 【請求項29】 膜が少なくとも5ml/(cm・分・バール)のガス流
    束Q(CO)を有する、請求項16から28までのいずれか1項に記載の膜。
  30. 【請求項30】 膜が中空繊維膜である、請求項16から29までのいずれ
    か1項に記載の膜。
  31. 【請求項31】 請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法により
    製造される、請求項16から30までのいずれか1項に記載の膜。
  32. 【請求項32】 ガス輸送のための、請求項16から31までのいずれか1
    項に記載の膜の使用。
  33. 【請求項33】 血液の酸素付加のための、請求項16から31までのいず
    れか1項に記載の膜の使用。
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