JP4889483B2 - プロピレン系多段重合体及びその製造方法、並びにプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

プロピレン系多段重合体及びその製造方法、並びにプロピレン系樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、プロピレン系多段重合体及びその製造方法、並びにプロピレン系樹脂組成物に関する。
従来、発泡成形性の改善には、樹脂の高溶融張力化が有効であるとされていた。そのためには、ポリプロピレンにおいても、高分子を分岐構造として絡み合いを持たせることや、高分子量成分を付与することで、歪硬化性を大きくするような樹脂設計が成されてきた。
ところが、歪硬化性の付与は、確かに発泡成形性改善に効果があるが、従来の方法では、以下の点で問題がある。まず、分岐構造を持つプロピレン系樹脂の製造には、非共役ジエンとプロピレンとを共重合する手法(特許文献1参照)や、プロピレン系重合体へ電子線を照射する手法(特許文献2〜6参照)が一般的に知られている。
ところが、前者の手法では、分岐構造の制御が困難で、結果的に、ゲルの発生により発泡成形体の表面外観が劣るという問題がある。また、後者の手法では、プロピレン系重合体の製造装置に特殊な設備を設置する必要があり、製造コストの増大を招くという問題がある。さらに、これらの手法では、リサイクル時に構造変化が起こり、物性が著しく変化する場合がある。
次に、高分子量成分を付与する手法には、分子量の大きく異なる成分をブレンドする手法(特許文献7参照)や、連続重合装置を用いた多段重合法による手法がある。まず、前者の手法では、より高分子量の成分を広分散させ、発泡成形体の表面外観を良好に保つために、二次加工が必要となる。次に、後者の手法には、予備重合工程で高分子量成分を付与する場合(特許文献8〜11参照)と、重合工程で高分子量成分を付与する場合とがあるが、予備重合では、付与できる高分子量成分の量に制約があり、高溶融張力化に限界がある。
一方、多段重合法によって高分子量プロピレン系重合体を付与する方法は、特殊な製造設備が不要であり、かつ、品質の制御が容易であることから、一般的な手法として用いられてきた。この多段重合法において、MgCl担持触媒を用い、有機ケイ素化合物によって分子量分布を拡大する手法(特許文献12〜14参照)があるが、溶融張力の向上効果は不十分である。
また、同じくMgCl担持触媒を用い、2槽以上の重合槽を用い、系内の水素濃度を制御することによって、連続的にプロピレン系多段重合体を得る手法(特許文献15〜19)があるが、135℃、テトラリン中における極限粘度([η])が10dL/g以上の超高分子量プロピレン系重合体を付与するには、重合温度を極端に低下させる必要があり現実的ではなく、[η]が10dL/g未満の重合体を付与した場合では、溶融張力の向上効果が不十分である。
さらに、プロピレン系重合体又はその組成物を発泡シートにする場合、その要求特性として、表面外観、特にコルゲートマークの抑制が挙げられ、プロピレン系樹脂組成物として粘弾性特性の制御が必要となる。
特開平06−080729号公報 特表2002−542360号公報 特開2000−309670号公報 特開2000−336198号公報 特開2002−012717号公報 特開2002−363355号公報 特開2002−309049号公報 特表2002−509575号公報 特開平10−279632号公報 特開平11−315178号公報 特開2000−143866号公報 特開2001−247616号公報 特開2001−048916号公報 特開2001−055413号公報 特開昭59−172507号公報 特開平05−239149号公報 特開平07−138323号公報 特開平11−228629号公報 特開2000−226478号公報
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、溶融張力が高く、優れた粘弾性特性を有するプロピレン系多段重合体及びその製造方法、並びにプロピレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、分岐構造を設けることなく、分子量及び分子量分布を調整することによって溶融張力を向上させ、粘弾性特性を最適化した直鎖状のプロピレン系多段重合体が、発泡成形性及び表面外観の良好な発泡成形品を与えること、及び直鎖状のプロピレン系多段重合体の分子量分布を調整し、特定の緩和時間領域の寄与を抑えることで、発泡成形時の延伸特性及び延伸後の気泡の安定性が改善されることを見出し、本発明を完成させた。また、三塩化チタン触媒を用いた2段階以上の重合工程の1段階目に超高分子量プロピレン系重合体成分を付与することで、このような多段重合体を製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下のプロピレン系多段重合体等が提供される。
1.(A)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が10dL/g超のプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に5〜20重量%含み、(B)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に80〜95重量%含むプロピレン系多段重合体。
2.前記(A)成分を全重合体中に8〜18重量%含み、前記(B)成分を全重合体中に82〜92重量%含む1に記載のプロピレン系多段重合体。
3.230℃におけるメルトフローレートが100g/10min以下であり、230℃におけるメルトフローレート(MFR)と、230℃における溶融張力(MT)との関係が、式(1)を満たす1又は2に記載のプロピレン系多段重合体。
log(MT)>−1.33log(MFR)+1.2 ・・・(1)
4.角周波数が10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数が1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)が2以上であり、角周波数が0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数が0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)が6以下である1〜3のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体。
5.下記成分(a)及び(b)、又は下記成分(a)、(b)及び(c)からなるオレフィン重合用触媒を用い、2段階以上の重合工程で、プロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとを共重合させることを含む1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体の製造方法。
(a)四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタンをエーテル化合物及び電子受容体で処理して得られる固体触媒成分
(b)有機アルミニウム化合物
(c)環状エステル化合物
6.135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が10dL/g超のプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に5〜20重量%生成させる1段目の重合工程と、135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に80〜95重量%生成させる2段目の重合工程と、を含む5に記載のプロピレン系多段重合体の製造方法。
7.上記1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体と、230℃におけるメルトフローレートが30g/10min以下、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が5以下のプロピレン系重合体と、を含み、前記プロピレン系多段重合体に対する、前記プロピレン系重合体の重量比が8倍以上であるプロピレン系樹脂組成物。
8.角周波数が10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数が1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)が5以上であり、角周波数が0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数が0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)が14以下である7に記載のプロピレン系樹脂組成物。
9.(1)1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体100重量部と、下記(2)〜(4)のいずれかの成分と、を含むプロピレン系樹脂組成物。
(2)粉末又は繊維状多孔質フィラー0.1〜10重量部
(3)化学発泡剤:0.05〜1.0重量部
(4)結晶化核剤:0.05〜1.0重量部
10.前記多孔質フィラーが、平均粒子径が50μm以下のシリカ、活性炭、ゼオライト、シリカゲル又は繊維径が20μm以下の繊維状活性炭である9に記載のプロピレン系樹脂組成物。
11.上記1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体、又は上記7〜10のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物を発泡成形してなる成形品。
12.超臨界二酸化炭素又は超臨界窒素を用い、射出発泡成形してなる、発泡倍率1.1倍〜80倍の射出発泡成形品である請求項11に記載の成形品。
13.発泡倍率1.1倍〜80倍の押出発泡成形品である11に記載の成形品。
14.上記1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体、又は上記7〜10のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物と、繊維、フィラー及びゴムから選択される少なくとも1つの材料とを含む複合材料。
本発明によれば、溶融張力が高く、優れた粘弾性特性を有するプロピレン系多段重合体及びその製造方法、並びにプロピレン系樹脂組成物が提供できる。
本発明のプロピレン系多段重合体は、(A)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が10dL/g超のプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分(以下、(A)成分)を、全重合体中に5〜20重量%含み、(B)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分(以下、(B)成分)を、全重合体中に80〜95重量%含む。
本発明の多段重合体は、(A)成分、即ち、超高分子量プロピレン系重合体成分の付与により、高溶融張力化を達成し、分子量分布の調整により粘弾性特性が調整された直鎖状のプロピレン系重合体である。
(A)成分の極限粘度が10dL/g以下では、溶融張力が不充分であり、発泡性能が不良となる。また、(A)成分の重量分率が5重量%未満では、溶融張力が不充分であり、発泡性能が不良となり、20重量%を超えると、メルトフラクチャーが激しく、押出成形時の不良現象の原因となる。
(A)成分の極限粘度は、好ましくは12〜20dL/g、より好ましくは13〜18dL/gである。また、(A)成分の重量分率は、好ましくは8〜18重量%、より好ましくは10〜16重量%である。
(B)成分の極限粘度が0.5dL/g未満では、溶融張力が不充分となり、3.0dL/gを超えると、粘度が高く、押出し不良となる。また、(B)成分の重量分率が80重量%未満では、押出し不良となり、95重量%を超えると、溶融張力が低く、発泡成形が困難となる。
(B)成分の極限粘度は、好ましくは0.8〜2.0dL/g、より好ましくは1.0〜1.5dL/gである。また、(B)成分の重量分率は、好ましくは82〜92重量%、より好ましくは84〜90重量%である。
本発明の多段重合体において、共重合体成分を構成する炭素数2〜8のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン以外のエチレン、1−ブテン等が挙げられる。このうち、好ましくは、エチレンである。
本発明の多段重合体は、230℃におけるメルトフローレートが、好ましくは100g/10min以下、より好ましくは、20g/10min以下である。100g/10minを超えると、溶融張力及び粘度が低過ぎ、成形困難となる場合がある。
本発明の多段重合体は、230℃におけるメルトフローレート(MFR)と、230℃における溶融張力(MT)との関係が、式(1)を満たすことが好ましい。
log(MT)>−1.33log(MFR)+1.2 ・・・(1)
式(1)を満たさない場合は、高発泡倍率の発泡成形品が得られない場合がある。式(1)の右辺の定数項は、1.3以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましい。
本発明の多段重合体が式(1)の関係式を満たすためは、極限粘度が10dL/g超の成分を5重量%以上含有させればよい。
本発明の多段重合体は、溶融状態の動的粘弾性(角周波数ωと貯蔵弾性率G’の関係)として、高周波側での貯蔵弾性率の傾きが、一定量以上の大きさであることが好ましい。具体的には、角周波数ωが10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数ωが1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)が2以上であることが好ましく、2.5以上であることがより好ましい。この比が2未満になると、発泡体に延伸等の外的変化を加えたときの安定性が低下する場合がある。
また、本発明の多段重合体は、溶融状態の動的粘弾性として、低周波側での貯蔵弾性率の傾きが、一定量以下の大きさであることが好ましい。具体的には、角周波数ωが0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数ωが0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)が6以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましい。この比が6を超えると、発泡体の発泡倍率が低下する場合がある。
本発明の多段重合体は、下記成分(a)及び(b)、又は下記成分(a)、(b)及び(c)からなるオレフィン重合用触媒を用い、2段階以上の重合工程で、プロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとを共重合させて製造することができる。
(a)四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタンをエーテル化合物及び電子受容体で処理して得られる固体触媒成分
(b)有機アルミニウム化合物
(c)環状エステル化合物
固体触媒成分(a)において、四塩化チタンを還元する有機アルミニウム化合物としては、例えば、(イ)アルキルアルミニウムジハライド、具体的には、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、及びn−プロピルアルミニウムジクロライド、(ロ)アルキルアルミニウムセスキハライド、具体的には、エチルアルミニウムセスキクロライド、(ハ)ジアルキルアルミニウムハライド、具体的には、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロライド、及びジエチルアルミニウムブロマイド、(ニ)トリアルキルアルミニウム、具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、及びトリイソブチルアルミニウム、(ホ)ジアルキルアルミニウムハイドライド、具体的には、ジエチルアルミニウムハイドライド等を挙げることができる。ここで、「アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の低級アルキルである。また、「ハライド」は、クロライド又はブロマイドであり、特に前者が普通である。
三塩化チタンを得るための、有機アルミニウム化合物による還元反応は、−60〜60℃、好ましくは−30〜30℃の温度範囲で行うことが普通である。上記温度範囲未満の場合には、還元反応に長時間が必要であり、また、上記温度超過の場合には、部分的に過還元が生じるので好ましくない。還元反応は、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカン等の不活性炭化水素溶媒中で行うのが好ましい。
さらに、四塩化チタンの有機アルミニウム化合物による還元反応によって得られた三塩化チタンに対し、さらにエーテル処理及び電子受容体処理を施すことが好ましい。
前記三塩化チタンのエーテル処理で好ましく用いられるエーテル化合物としては、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−2−エチルヘキシルエーテル、メチル−n−ブチルエーテル及びエチル−イソブチルエーテル等の各炭化水素残基が炭素数2〜8の鎖状炭化水素であるエーテル化合物が挙げられ、これらの中でも特にジ−n−ブチルエーテルを用いることが好適である。
三塩化チタンの処理で用いられる電子受容体としては、周期律表第III族〜第IV族及び第VIII族の元素のハロゲン化合物が好ましく、具体的には、四塩化チタン、四塩化ケイ素、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、五塩化アンチモン、三塩化ガリウム、三塩化鉄、二塩化テルル、四塩化スズ、三塩化リン、五塩化リン、四塩化バナジウム及び四塩化ジルコニウム等を挙げることができる。固体触媒成分(a)を調製する際に、三塩化チタンのエーテル化合物及び電子受容体による処理は、両処理剤の混合物を用いて行ってもよく、また、一方による処理後に、他方による処理を行ってもよい。これらのうちでは、後者が好ましく、エーテル処理後に電子受容体処理を行うことがさらに好ましい。
エーテル化合物及び電子受容体による処理の前に、三塩化チタンを炭化水素で洗浄することが一般に望ましい。前記三塩化チタンのエーテル処理は、該三塩化チタンと前記エーテル化合物を接触させることによって行われる。また、エーテル化合物による三塩化チタンの処理は、希釈剤の存在下で両者を接触させることによって行うのが有利である。このような希釈剤には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ベンゼン及びトルエン等の不活性炭化水素化合物を使用することが好適である。エーテル処理における処理温度は、0〜100℃であることが好ましい。処理時間については特に制限されないが、通常20分〜5時間の範囲で行われる。
エーテル化合物の使用量は、三塩化チタン1モル当たり、一般に0.05〜3.0モル、好ましくは0.5〜1.5モルの範囲である。エーテル化合物の使用量が上記範囲未満の場合は、生成重合体の立体規則性を十分に向上させることができなくなるので好ましくない。また、上記範囲超過の場合は、生成重合体の立体規則性を十分向上させることができるが、収率が低下してしまうので好ましくない。尚、有機アルミニウム化合物やエーテル化合物で処理した三塩化チタンは、厳密に言えば、三塩化チタンを主成分とする組成物である。
本発明では、このような固体触媒成分(a)として、Solvay型三塩化チタンを好適に用いることができる。
有機アルミニウム化合物(b)としては、上記と同様の化合物が挙げられる。
環状エステル化合物(c)としては、例えば、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−ラクトン等が挙げられる。このうち、好ましくは、ε−ラクトンである。
本発明の製造方法で用いるオレフィン重合用触媒は、上記(a)〜(c)成分を混合することにより調製できる。
本発明の製造方法では、2段階以上の重合工程のうち、1段階目に、水素不存在下で、プロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとを共重合させることが好ましい。
このような水素不存在下でプロピレンの重合又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合を行うことにより、超高分子量プロピレン系重合体、即ち、本発明の多段重合体における(A)成分を製造することができる。また、本発明の製造方法では、多段重合体の(B)成分を、2段階目以降に製造することが好ましい。この理由を以下に説明する。
プロピレン系多段重合体では、高分子量成分と低分子量成分との分子量差が大きく、フィッシュアイの発生量に課題がある。さらに、連続重合方法によって製造する場合、滞留時間分布によって重合粒子間の組成ムラが生じ、フィッシュアイ発生量はより増加する。一方、高分子量成分と低分子量成分、言い換えれば、水素不存在下と水素存在下での重合反応速度を比較すると、後者の方が数倍速い。そのため、この低分子量成分の重合反応を1段目の重合工程で行った場合、重合履歴による失活がなく重合反応速度は著しく速くなることから、反応量比を調整するために滞留時間を短縮する必要が生じる。その結果、1段階目の重合反応をショートパスする触媒粒子の存在確立が増加し、1段階目に高分子量成分を重合する場合に比較して重合粒子間の組成ムラが激しくなる。この組成ムラは高分子量成分の分散性を顕著に悪化させ、溶融張力の向上効果を阻害し、得られたプロピレン系多段重合体の発泡特性を低下させるおそれがあるからである。
尚、「水素不存在下」とは、実質的に水素不存在下という意味であり、水素が全く存在しない場合だけではなく、水素が極微量存在する場合(例えば、10molppm程度)も含まれる。要は、135℃テトラリン中で測定した、1段階目のプロピレン系重合体又はプロピレン系共重合体の極限粘度が10dL/g以下にならない程度に、水素を含む場合でも「水素不存在下」の意味に含まれる。
本発明の製造方法において、(A)成分の製造条件としては、水素不存在下で、原料モノマーを重合温度として、好ましくは20〜80℃、より好ましくは40〜70℃、重合圧力として、一般に常圧〜1.47MPa、好ましくは0.39〜1.18MPaの条件下でスラリー重合して製造することが好ましい。
また、(B)成分の製造条件としては、上記オレフィン重合用触媒を使用すること以外は特に制限されないが、原料モノマーを、重合温度として、好ましくは20〜80℃、より好ましくは60〜70℃、重合圧力として、一般に常圧〜1.47MPa、好ましくは0.19〜1.18MPa、分子量調節剤としての水素が存在する条件下で重合して製造することが好ましい。
上記の条件下、反応時間等を適宜調整することにより、1段目の重合工程で、135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が10dL/g超のプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に5〜20重量%生成させ、2段目の重合工程で、135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に80〜95重量%生成させることが好ましい。
本発明の製造方法では、本重合を行う前に、予備重合を行ってもよい。予備重合を行うと、パウダーモルフォロジーを良好に維持できる。予備重合は、一般的に、重合温度として、好ましくは0〜80℃、より好ましくは10〜60℃、重合量として、固体触媒成分1g当たり、好ましくは0.001〜100g、より好ましくは0.1〜10gのプロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンを共重合させることが好ましい。
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、上記プロピレン系多段重合体と、230℃におけるメルトフローレート(MFR)が30g/10min以下、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が5以下のプロピレン系重合体とを含む。本発明の多段重合体を他の材料とブレンドさせて組成物とすることにより、発泡成形性改善と発泡成形体の高機能化又は低コスト化を両立させることができる。
本発明の組成物では、溶融張力が高く、優れた粘弾性特性を有することから、高発泡倍率、良好な表面外観、シート成形時の延伸切れの無い発泡シート成形品が得られる。
本発明の組成物は、プロピレン系多段重合体に対する、プロピレン系重合体の重量比が8倍以上、より好ましくは10倍以上である。重量比が8倍未満では、表面外観が不良となる。
プロピレン系重合体のMFRは、30g/10min以下、好ましくは15g/10min以下、より好ましくは10g/10min以下である。MFRが30g/10minを超えると、成形不良となる。
プロピレン系重合体のMw/Mnは、5以下、より好ましくは4.5以下である。Mw/Mnが5を超えると、表面外観が不良となる。
プロピレン系重合体は、チーグラ・ナッタ触媒やメタロセン触媒等の公知の重合方法により製造することができる。
本発明の組成物は、溶融状態の動的粘弾性(角周波数ωと貯蔵弾性率G’の関係)として、高周波側での貯蔵弾性率の傾きが、一定量以上の大きさであることが好ましく、また、低周波側での貯蔵弾性率の傾きが、一定量以下の大きさであることが好ましい。具体的には、上記G’(10)/G’(1)が5以上であることが好ましく、5.5以上であることがより好ましい。この比が5未満になると、発泡体に延伸等の外的変化を加えたときの安定性が低下する場合がある。
また、上記G’(0.1)/G’(0.01)が14以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましい。この比が14を超えると、発泡体の発泡倍率が低下する場合がある。
一般に樹脂発泡体が延伸される場合では、緩和時間が1〜10s付近の成分が、発泡体の延伸特性の悪化をもたらす。この領域の緩和時間の寄与が大きいほど、角周波数ωが1rad/s付近での貯蔵弾性率G’(1)の傾きが小さくなる。そこで、この傾きの指標として、角周波数ωが10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)との比G’(10)/G’(1)を設けると、数値シミュレーション及び実験解析の結果から、この値が小さいほど押出発泡時の延伸時の破気が大きくなることが見出された。従って、本発明の組成物では、G’(10)/G’(1)≧5とすることが好ましい。
また、気泡成長終盤での破泡や射出発泡又は押出発泡成形のダイリップ近傍での高速伸長変形に伴う破泡に対しては、ある程度の歪硬化性が要求されるため、適切な緩和時間領域での適量の高分子量成分が必要となり、そのためには、低周波数領域でのG’がある程度大きくなくてはならない。そこで、その指標として、角周波数ωが0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数ωが0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)を設けると、数値シミュレーション及び実験解析の結果から、この値が大きくなると、破泡による発泡倍率の低下が顕著になることが見出された。従って、本発明の組成物では、G’(0.1)/G’(0.01)≦14とすることが好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、中和剤、難燃剤、結晶核剤等の添加剤を含むことができる。添加剤の割合は特に制限されず、適宜調節することが可能である。
また、本発明のプロピレン系樹脂組成物の他の態様として、上述したプロピレン系多段重合体(1)100重量部と、下記成分(2)〜(4)のいずれかを含む樹脂組成物がある。
(2)粉末又は繊維状多孔質フィラー0.1〜10重量部
(3)化学発泡剤:0.05〜1.0重量部
(4)結晶化核剤:0.05〜1.0重量部
プロピレン系多段重合体(1)に、これらの成分を添加することにより、プロピレン系樹脂組成物を発泡して得られる発泡体のセル径を微細にすることができる。
成分(2)の粉末又は繊維状多孔質フィラーとしては、平均粒子径が50μm以下のシリカ、活性炭、ゼオライト、シリカゲル又は繊維径が20μm以下の繊維状活性炭が好ましく使用できる。
成分(3)の化学発泡剤としては、分解型発泡剤が好ましく使用できる。
分解型発泡剤としては、重炭酸ナトリウム等の重炭酸塩、クエン酸等の有機酸又はその塩との組合せ、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の有機系発泡剤を用いることができる。これらの発泡剤は単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、気泡調整剤として、タルク、重炭酸ナトリウム、クエン酸等を添加することもできる。
成分(4)の結晶化核剤としては、タルク、有機カルボン酸塩、有機リン酸塩、ソルビトール系核剤が好ましく使用できる。
本発明の多段重合体又は組成物は、繊維、フィラー及びゴムから選択される少なくとも1つの材料と組み合わせることにより、複合材料とすることができる。
繊維としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、有機繊維等が挙げられる。このうち、好ましくはガラス繊維又は有機繊維である。
フィラーとしては、例えば、タルク、カーボンブラック、炭酸カルシウム、マイカ、多孔質シリカ等が挙げられる。このうち、好ましくはタルク、炭酸カルシウム、マイカ、多孔質シリカである。
ゴムとしては、例えば、EPR、EPDM、EBM、SEBS等が挙げられる。
これらの材料の添加割合は特に制限されず、適宜調節することが可能である。
本発明の多段重合体又は組成物は、押出成形、射出成形、発泡成形、中空成形その他の各種成形法により成形することができる。好ましくは、射出発泡成形、押出発泡成形等の発泡成形により成形する。
本発明の多段重合体又は組成物を発泡成形する場合には、炭酸ガス、ブタン、窒素、重曹等の各種発泡剤を使用することができる。
本発明の多段重合体又は組成物を射出発泡成形する場合は、発泡剤として超臨界二酸化炭素又は超臨界窒素を用いることが好ましい。
本発明で得られる射出発泡成形品、押出発泡成形品の発泡倍率は、1.1倍〜80倍、好ましくは2.0倍〜80倍である。
[実施例]
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、表中の各項目は、以下の方法で調製又は測定した。
(1)一段階目のプロピレン重合体成分(成分1)及び二段階目のプロピレン重合体成分(成分2)の重量分率
重合時に連続的に供給するプロピレンの流量計積算値を用いた物質収支から求めた。
(2)極限粘度[η]
135℃、テトラリン中で行った。
尚、成分2の極限粘度[η]は、下記式よりより計算した値である。
[η]=([η]total×100−[η]×W)/W
[η]total:プロピレン重合体全体の極限粘度
[η]:成分1の極限粘度
:成分1の重量分率(重量%)
:成分2の重量分率(重量%)
(3)プロピレン重合体ペレット
得られたプロピレン重合体粉末100重量部に対して、イルガノックス1010(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)を0.15重量部、イルガフォス168(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)を0.15重量部、ステアリン酸カルシウムを0.06重量部、DHT−4A(商品名、協和化学工業(株))を0.06重量部加えて混合し、東洋精機(株)製ラボプラストミル単軸押出機(20mmφ)で230℃で溶融混練した。
(4)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgfで測定した。
(5)溶融張力(MT)
東洋精機(株)製キャピログラフ1Cを使用し、測定温度230℃、引取り速度3.1m/分で測定した。長さ8mm、直径2.095mmのオリフィスを使用した。
(6)Mw/Mn、Mz/Mw
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Z平均分子量(Mz)を測定して求めた。以下に装置及び条件を示す。
カラム:TOSOH GMHHR−H(S)HT
測定温度:145℃
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
流速:1.0ml/min
(7)粘弾性特性
以下の装置及び条件で測定した。
装置:レオメトリックス社製RMS−800
温度:190℃、歪み:30%
周波数:100rad/s〜0.01rad/s
尚、貯蔵弾性率G’は、複素弾性率の実数部分により求めることができる。
(8)発泡倍率
発泡成形品の発泡倍率は、成形品の重量を水没法により求めた体積で除することにより密度を求め算出した。
(9)表面外観
発泡シートに残る外観不良であるコルゲートマーク(縞状の跡)について、目視で確認できないものを○、薄く確認できるものを△、ハッキリと確認できるものを×とした。
また、発泡成形品は、以下の方法で成形した。
[射出発泡成形品]
射出発泡成形品は、以下の射出成形機から単純に押し出すことにより得た。
成形機:日本製鋼製J180EL−MuCell
射出時間:5s
シリンダー設定温度:180℃
ガス量:5wt%(二酸化炭素)
注入圧:15MPa
[押出発泡成形品(発泡シート)]
下記条件によりプロピレン系樹脂発泡シートを成形した。
成形機:東芝機械製二軸押出機 TEM−41SS
ダイ部形状:丸ダイ
ダイ部寸法:65mm
押出量:50kg/hr
スクリュ回転数:100rpm
樹脂温度:190℃
シリンダー設定温度:210℃
ダイス部設定温度:170℃
炭酸ガス量:300g/hr
発泡剤:永和化成製 重曹/クエン酸系化学発泡剤 EE205 0.5部
製造例1
(1)固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積5リットルの攪拌器付三つ口フラスコに、ジエトキシマグネシウム160g(1.4モル)を投入し、さらに脱水処理したヘプタンを500ミリリットル加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素28.5ミリリットル(225ミリモル)を加え、20分間攪拌し、フタル酸ジエチルを127ミリモル加えた。溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを滴下ロートを用いて461ミリリットル(4.2モル)滴下した。内温を110℃とし、2時間攪拌し、担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて十分洗浄を行った。さらに、四塩化チタンを768ミリリットル(7モル)加え、内温を110℃とし、2時間攪拌し、2回目の担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて十分洗浄を行い、固体触媒成分を得た。
(2)固体触媒成分の予備重合
窒素で置換した内容積1リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコに、上記の固体状チタン触媒成分60グラム(37.6ミリモル−Ti)を含むヘプタンスラリーを投入し、さらに、脱水したヘプタンを加えて、全量を500ミリリットルとした。これを40℃に制御しながら攪拌し、トリエチルアルミニウム24.8ミリモル、シクロヘキシルジメトキシシラン6.2ミリモルを加えた。40℃のまま、120分間プロピレンを所定量吸収させ、残留プロピレンを窒素で置換して、ヘプタンを用いて充分洗浄を行い、予備重合触媒成分を85g得た(シール量:0.43g−PP/g固体状チタン触媒成分)。
(3)プロピレンスラリー重合
内容積10リットルの攪拌機付ステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、内部に脱水処理したヘプタン6リットルを加えた。このオートクレーブ温度を80℃に加温し、トリエチルアルミニウム12ミリモル、続いてシクロヘキシルメチルジメトキシシラン1.2ミリモルを加えた。次いで、水素を0.03MPa導入した後、プロピレンを導入して、全圧を0.78MPaとした。系内が安定した後、上記予備重合触媒成分をTi当たりで0.3ミリモルを加え、重合を開始しとした。その1時間後、メタノール50ミリリットルを系内に投入して重合終了とし、降温、脱圧した。内容物を取り出してろ別し、70℃の乾燥窒素気流下で12時間乾燥を行い、プロピレン重合体2.4kgを得た。
製造例2
(1)予備重合
内容積5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを十分に乾燥し、窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタンを4リットル、ジエチルアルミニウムクロライド140グラムを加え、市販のSolvay型三塩化チタン触媒(東ソー・ファインケム社製)20gを加えた。内温を20℃に保持し、攪拌しながらプロピレンを連続的に導入した。80分後、攪拌を停止し、結果的に固体触媒1g当たり0.8gのプロピレンが重合した予備重合触媒成分を得た。
(2)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタン6リットルを加え、系内の窒素をプロピレンで置換した。その後、内温を60℃として、水素を0.078MPa加えて攪拌しながらプロピレンを導入した。系内が全圧0.78MPa、60℃に安定した後、上記予備重合触媒成分を固体触媒換算で0.75グラム含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加えて重合開始とした。重合開始から4時間プロピレンを連続的に供給した後、50ミリリットルのメタノールを添加し、重合終了とし、降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、1−ブタノール100ミリリットルを加え、85℃で1時間撹拌した後に固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン重合体3.8kgを得た。
製造例1及び2の重合体の物性及び樹脂特性を表1に示す。
Figure 0004889483
実施例1
(1)予備重合
製造例2と同様にして予備重合触媒成分を得た。
(2)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタン6リットルを加え、系内の窒素をプロピレンで置換した。その後、攪拌しながらプロピレンを導入して、内温60℃、全圧0.78MPaに系内が安定した後、上記予備重合触媒成分を固体触媒換算で0.75グラム含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加えて重合開始とした。プロピレンを15分間連続的に供給した時のプロピレン流量積算値から求めた重合体生成量は151gであり、その一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は14.8dL/gであった。その後、内温を40℃以下にまで降温し、攪拌を弱め、脱圧を行った。
再び、内温を60℃として、水素を0.15MPa加えて攪拌しながらプロピレンを導入した。全圧0.78MPaでプロピレンを連続的に供給しながら、60℃で3.5時間重合を行った。この時、重合体の一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は1.84dL/gであった。
重合終了後、50ミリリットルのメタノールを添加し、降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、1−ブタノール100ミリリットルを加え、85℃で1時間撹拌した後に固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン多段重合体3.0kgを得た。
以上の結果から、1段階目と2段階目の重合重量比は5.0:95.0であり、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.16dL/gと求められた。
実施例2
実施例1において、プロピレン重合の内、1段階目の重合時間を25分間、2段階目の重合時間を2.8時間とした以外は同様の方法で重合を行った。その結果、プロピレン多段重合体3.1kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は9.5:90.5であり、1段階目で生成した重合体成分の極限粘度は14.2dL/g、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.18dL/gと求められた。
実施例3
実施例1において、プロピレン重合の内、1段階目の重合時間を35分間、2段階目の重合時間を2.3時間とした以外は同様の方法で重合を行った。その結果、プロピレン重合体3.2kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は12.2:87.8であり、1段階目で生成した重合体成分の極限粘度は14.1dL/g、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.08dL/gと求められた。
参考例1
(1)予備重合
製造例2と同様にして予備重合触媒成分を得た。
(2)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタン6リットルを加え、系内の窒素をプロピレンで置換した。その後、攪拌しながらプロピレンを導入して、内温70℃、全圧0.78MPaに系内が安定した後、上記予備重合触媒成分を固体触媒換算で0.75グラム含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加えて重合開始とした。プロピレンを22分間連続的に供給した時のプロピレン流量積算値から求めた重合体生成量は322gであり、その一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は10.6dL/gであった。その後、内温を40℃として攪拌を弱め、脱圧を行った。
その後、内温を60℃として、水素を0.15MPa加えて攪拌しながらプロピレンを導入した。全圧0.78MPaでプロピレンを連続的に供給しながら、60℃で2.7時間重合を行った。
重合終了後、50ミリリットルのメタノールを添加し、降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、1−ブタノール100ミリリットルを加え、85℃で1時間撹拌した後に固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン多段重合体3.0kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は10.6:89.4であり、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.16dL/gと求められた。
比較例1
(1)予備重合
製造例2と同様にして予備重合触媒成分を得た。
(2)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタン6リットルを加え、系内の窒素をプロピレンで置換した。その後、攪拌しながらプロピレンを導入して、内温60℃、全圧0.78MPaに系内が安定した後、上記予備重合触媒成分を固体触媒換算で0.75グラム含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加えて重合開始とした。プロピレンを1.5時間連続的に供給した時のプロピレン流量積算値から求めた重合体生成量は740gであり、その一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は14.8dL/gであった。その後、内温を40℃として攪拌を弱め、脱圧を行った。
再び、内温を60℃として水素を0.15MPa加えて攪拌しながらプロピレンを導入した。全圧0.78MPaでプロピレンを連続的に供給しながら60℃で1.8時間重合を行った。
重合終了後、50ミリリットルのメタノールを添加し、降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、1−ブタノール100ミリリットルを加え、85℃で1時間撹拌した後に固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン重合体3.0kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は24.6:75.4であり、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.32dL/gと求められた。
比較例2
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタンを60ミリリットル、ジエトキシマグネシウム16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素2.4ミリリットルを加えて20分間攪拌した後、フタル酸ジブチル1.6ミリリットルを添加した。この溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを77ミリリットル滴下し、内温125℃で、2時間攪拌して接触操作を行った。その後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100ミリリットルの脱水オクタンを加え、攪拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、攪拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回繰り返した。さらに、四塩化チタンを122ミリリットル加え、内温125℃で、2時間攪拌して2回目の接触操作を行った。その後、上記の125℃の脱水オクタンによる洗浄を6回繰り返し、固体触媒成分を得た。
(2)予備重合
内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタンを400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウム25ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン2.5ミリモル、上記固体触媒成分4gを加えた。内温を50℃に加熱し、攪拌しながらプロピレンを導入した。1時間後、攪拌を停止し、結果的に固体触媒1g当たり4gのプロピレンが重合した予備重合触媒成分を得た。
(3)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、脱水処理したヘプタン6リットル、トリエチルアルミニウム12.5ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン1.2ミリモルを加えた。系内の窒素をプロピレンで置換した後に、攪拌しながらプロピレンを導入した。内温80℃、プロピレン圧力0.78MPaに系内が安定した後、上記予備重合触媒成分をTi原子換算で0.15ミリモル含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加えて重合開始とした。プロピレンを2時間連続的に供給した時のプロピレン流量積算値から求めた重合体生成量は210gであり、その一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は7.3dL/gであった。その後、内温を40℃として攪拌を弱め、脱圧を行った。
その後、内温を80℃として水素を0.15MPa加えて攪拌しながらプロピレンを導入した。全圧0.78MPaでプロピレンを連続的に供給しながら80℃で2時間重合を行った。重合終了後、50ミリリットルのメタノールを添加し降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、85℃に昇温し固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン重合体2.8kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は7.4:92.6であり、2段階目で生成した重合体成分の極限粘度は1.46dL/gと求められた。
比較例3
(1)予備重合
製造例2と同様にして予備重合触媒成分を得た。
(2)プロピレン重合
内容積10リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、脱水処理したヘプタン6リットルを加え、系内の窒素をプロピレンで置換した。その後、水素を0.059MPa加え、攪拌しながらプロピレンを導入した。内温65℃、プロピレン圧力0.74MPaに系内が安定した後、上記予備重合触媒成分を固体触媒換算で0.5グラム含んだヘプタンスラリー50ミリリットルを加え、プロピレンを連続的に供給しながら65℃で3時間重合を行った。この時のプロピレン流量積算値から求めた重合体生成量は550gであり、その一部をサンプリングして分析した結果、極限粘度は5.2dL/gであった。
次に、内温を50℃として攪拌を弱め、脱圧を行った。その後、水素を0.039MPa加え、攪拌しながらプロピレンを導入した。内温50℃、プロピレン圧力0.74MPaでプロピレンを連続的に供給しながら50℃で3時間重合を行った。
重合終了後、50ミリリットルのメタノールを添加し降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、1−ブタノール100ミリリットルを加え、85℃で1時間撹拌した後に固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6リットルで固体部を2回洗浄し、真空乾燥してプロピレン重合体2.4kgを得た。この時の1段階目と2段階目の重合重量比は22.7:77.3であり、2段階目で生成した重合体の極限粘度は2.7dL/gと求められた。
実施例1〜3、参考例1、比較例1〜3の重合体の物性及び樹脂特性を表2に示す。
Figure 0004889483
実施例5
実施例2において得られたプロピレン重合体10重量部と、製造例1において得られたプロピレン重合体90重量部とをブレンドし、全量を100重量部とし、前記成形条件で発泡シートの成形を行った。
比較例4
実施例2において得られたプロピレン重合体20重量部と、製造例1において得られたプロピレン重合体80重量部とをブレンドし、全量を100重量部とし、前記成形条件で発泡シートの成形を行った。
比較例5
製造例1において得られたプロピレン重合体を用い、前記成形条件で発泡シートの成形を行った。
比較例6
製造例2において得られたプロピレン重合体を用い、前記成形条件で発泡シートの成形を行った。
実施例5及び比較例4〜6に記載したブレンド物(組成物)又は重合体の物性、粘弾性特性及び発泡シート特性(発泡倍率、表面外観)を表3に示す。
Figure 0004889483
[プロピレン系多段重合体の連続重合]
実施例6
内容積200リットルの撹拌機付き重合槽に、ヘプタンを6.3kg/h及びジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)ヘプタン溶液(1.8g−DEAC/L−C7)を1.5kg/h、製造例2に記載した予備重合触媒成分を1.5g/hの割合で連続的に供給し、温度50℃で実質的に水素の不存在下で、重合槽の内圧を0.50MPa(ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に供給した(1段目の重合)。
この重合槽のスラリーを採取し得られたプロピレン重合体の[η]を測定したところ、15.0dl/gであった。
次に、得られたスラリーを、別の内容積200リットルの撹拌機付き重合槽に連続的に送り、さらに重合した。この重合槽では、温度65℃、内圧0.60MPa(ゲージ圧)、気相部の水素濃度を7.0mol%に保つようにプロピレンと水素を連続的に供給した(2段目の重合)。
この重合槽を出たスラリーから、未反応モノマーを除去し、ヘプタンを遠心分離し乾燥することによって、5.0kg/hの割合でプロピレン多段重合体を得た。
このプロピレン多段重合体の[η]は3.24dl/gであり、所定量の添加剤を加え造粒することによって得られたペレットのMFRは2.0g/10minであった。
また、物質収支から算出した得られたプロピレン多段重合体に占める1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は14.2重量%であった。
実施例6、及び以下に示す実施例7の重合体の物性及び樹脂特性を表4に示す。
Figure 0004889483
実施例7
内容積200リットルの撹拌機付き重合槽に、ヘプタンを6.3kg/h及びDEACヘプタン溶液(1.8g−DEAC/L−C7)を1.5kg/h、製造例2に記載した予備重合触媒成分を1.5g/hの割合で連続的に供給し、温度65℃で内圧0.60MPa(ゲージ圧)、気相部の水素濃度を7.0mol%に保つようにプロピレンと水素を連続的に供給した(1段目の重合)。この重合槽のスラリーを採取し得られた重合体の[η]を測定したところ、1.32dl/gであった。得られたスラリーを内容積200リットルの撹拌機付き脱気槽へ連続的に送り、気相部の水素を充分に脱気した。
次に、このスラリーを、別の内容積200リットルの撹拌機付き重合槽に連続的に送り、さらに重合した。この重合槽では、温度50℃、実質的に水素の不存在下で、重合槽の内圧を0.65MPa(ゲージ圧)に保つようにプロピレンを連続的に供給した(2段目の重合)。
この重合槽を出たスラリーから、未反応モノマーを除去し、ヘプタンを遠心分離し乾燥することによって、4.8kg/hの割合でプロピレン多段重合体を得た。
このプロピレン多段重合体の[η]は3.25dl/gであり、所定量の添加剤を加え造粒することによって得られたペレットのMFRは1.9g/10minであった。
また、物質収支から算出した得られたプロピレン多段重合体に占める1段目の重合で生成したポリプロピレンの割合は85.7重量%であった。
[発泡成形品]
実施例8
発泡性能向上剤として、フィラー(多孔質シリカ:水沢化学工業(株)製、ミズカシルP−740T)を30g、及び実施例1で作製したプロピレン多段重合体ペレット3000gを、よく混ぜ合わせ、東洋精機(株)製の20mmφ短軸押出機で押し出して造粒し、発泡用ペレットを作製した。
このペレットを、日本製鋼(株)製、J180EL−MuCellを用いて、シリンダー設定温度:180℃、ガス量:5wt%(二酸化炭素)、注入圧:15MPa、射出時間:5秒で押し出すことにより発泡品を得た。
得られた発泡塊状物の小片を電子顕微鏡で観察し、平均発泡セル径を求めた。平均発泡セル径は写真で見える範囲(倍率:50倍、撮影サイズ:10cm×8cm)の平均から求めた。その結果、平均発泡セル径は90μmであった。発泡倍率は22倍であった。
また、角周波数が10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数が1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)は、3.89、角周波数が0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数が0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)は5.8であった。
実施例9
ミズカシルP−740Tに代えて、永和化成工業(株)製、EE205(化学発泡剤)を15g使用した他は、実施例8と同様にして発泡品を作製し、評価した。
その結果、得られた発泡品の平均発泡セル径は200μm、発泡倍率は18倍であった。また、G’(10)/G’(1)は3.83であり、G’(0.1)/G’(0.01)は5.66であった。
実施例10
ミズカシルP−740Tに代えて、新日本理化学(株)製、ゲルオールMD(結晶化核剤)を6g使用した他は、実施例8と同様にして発泡品を作製し、評価した。
その結果、得られた発泡品の平均発泡セル径は120μm、発泡倍率は20倍であった。また、G’(10)/G’(1)は3.8であり、G’(0.1)/G’(0.01)は5.72であった。
比較例7
ミズカシルP−740Tを加えずに、実施例1で作製したポリプロピレンペレットのみとした他は、実施例8と同様にして発泡品を作製し、評価した。
その結果、得られた発泡品の平均発泡セル径は350μm、発泡倍率は14倍であった。また、G’(10)/G’(1)は3.85であり、G’(0.1)/G’(0.01)は5.75であった。
本発明の多段重合体を含む組成物を成形してなる成形品は、発泡シート、建築資材等の分野において好適に使用できる。

Claims (17)

  1. (A)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が13〜20dL/gのプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に5〜20重量%含み、
    (B)135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に80〜95重量%含むプロピレン系多段重合体。
  2. 前記(A)成分を全重合体中に5〜14.3重量%含む請求項1に記載のプロピレン系多段重合体。
  3. 前記(A)成分の135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が13〜18dL/gである請求項1又は2に記載のプロピレン系多段重合体。
  4. 前記(A)成分を全重合体中に8〜14.3重量%含み、前記(B)成分を全重合体中に85.7〜92重量%含む請求項1又は3に記載のプロピレン系多段重合体。
  5. 230℃におけるメルトフローレートが100g/10min以下であり、
    230℃におけるメルトフローレート(MFR)と、230℃における溶融張力(MT)との関係が、式(1)を満たす請求項1〜4のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体。
    log(MT)>−1.33log(MFR)+1.2 ・・・(1)
  6. 角周波数が10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数が1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)が2以上であり、
    角周波数が0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数が0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)が6以下である請求項1〜5のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体。
  7. 下記成分(a)及び(b)、又は下記成分(a)、(b)及び(c)からなるオレフィン重合用触媒を用い、2段階以上の重合工程で、プロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとを共重合させ、前記(A)成分は水素不存在下で重合又は共重合することを含む請求項1に記載のプロピレン系多段重合体の製造方法。
    (a)四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタンをエーテル化合物及び電子受容体で処理して得られる固体触媒成分
    (b)有機アルミニウム化合物
    (c)環状エステル化合物
  8. 下記成分(a)及び(b)、又は下記成分(a)、(b)及び(c)からなるオレフィン重合用触媒を用い、2段階以上の重合工程で、プロピレンを重合又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとを共重合させ、前記(A)成分は水素不存在下で重合又は共重合することを含む請求項2〜6のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体の製造方法。
    (a)四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタンをエーテル化合物及び電子受容体で処理して得られる固体触媒成分
    (b)有機アルミニウム化合物
    (c)環状エステル化合物
  9. 135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が13〜20dL/gのプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に5〜20重量%生成させる1段目の重合工程と、
    135℃、テトラリン中での極限粘度[η]が0.5〜3.0dL/gのプロピレン単独重合体成分、又はプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重合体成分を、全重合体中に80〜95重量%生成させる2段目の重合工程と、を含む請求項7に記載のプロピレン系多段重合体の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体と、
    230℃におけるメルトフローレートが30g/10min以下、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比が5以下のプロピレン系重合体と、
    を含み、前記プロピレン系多段重合体に対する、前記プロピレン系重合体の重量比が8倍以上であるプロピレン系樹脂組成物。
  11. 角周波数が10rad/sのときの貯蔵弾性率G’(10)と、角周波数が1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(1)との比G’(10)/G’(1)が5以上であり、
    角周波数が0.1rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.1)と、角周波数が0.01rad/sのときの貯蔵弾性率G’(0.01)との比G’(0.1)/G’(0.01)が14以下である請求項10に記載のプロピレン系樹脂組成物。
  12. (1)請求項1〜6のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体100重量部と、
    下記(2)〜(4)のいずれかの成分と、を含むプロピレン系樹脂組成物。
    (2)粉末又は繊維状多孔質フィラー0.1〜10重量部
    (3)化学発泡剤:0.05〜1.0重量部
    (4)結晶化核剤:0.05〜1.0重量部
  13. 前記多孔質フィラーが、平均粒子径が50μm以下のシリカ、活性炭、ゼオライト、シリカゲル又は繊維径が20μm以下の繊維状活性炭である請求項12に記載のプロピレン系樹脂組成物。
  14. 請求項1〜6のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体、又は請求項10〜13のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物を発泡成形してなる成形品。
  15. 超臨界二酸化炭素又は超臨界窒素を用い、射出発泡成形してなる、発泡倍率1.1倍〜80倍の射出発泡成形品である請求項14に記載の成形品。
  16. 発泡倍率1.1倍〜80倍の押出発泡成形品である請求項14に記載の成形品。
  17. 請求項1〜6のいずれかに記載のプロピレン系多段重合体、又は請求項10〜13のいずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物と、
    繊維、フィラー及びゴムから選択される少なくとも1つの材料とを含む複合材料。
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