JP2002012717A - ポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法および成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法および成形体

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JP2002012717A
JP2002012717A JP2001110433A JP2001110433A JP2002012717A JP 2002012717 A JP2002012717 A JP 2002012717A JP 2001110433 A JP2001110433 A JP 2001110433A JP 2001110433 A JP2001110433 A JP 2001110433A JP 2002012717 A JP2002012717 A JP 2002012717A
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Minoru Suzuki
穣 鈴木
Hideji Kimura
秀治 木村
Norihiko Sato
徳彦 佐藤
Kazuyoshi Nakagami
策好 中上
Daizo Tabuchi
大三 田淵
Minoru Kuriyama
稔 栗山
Keiji Shirai
敬二 白井
Shinji Takemura
信司 竹村
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SunAllomer Ltd
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SunAllomer Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気成分が少なく、溶融張力、成形性に優れ
たポリプロピレン系樹脂組成物、その製造方法ならびに
それを用いた成形体を提供する。 【解決手段】 2つ以上の異なる分子量のプロピレン重
合体からなり、少なくとも1成分として所定の高分子量
プロピレン重合体成分を所定量含むポリプロピレン樹脂
と所定構造のラクトン系添加剤とを含む、MFRが0.
1g/10分以上10g/10分以下であるポリプロピ
レン系樹脂組成物、およびこの樹脂組成物と放射線処理
した所定のポリプロピレン系樹脂とを含むポリプロピレ
ン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂組成物、その製造方法および成形体に関する。本発
明のポリプロピレン系樹脂組成物は、特に、溶融張力に
優れ、臭気が少なく、成形性、特に押出成形性に優れ、
また発泡成形、特に内部構造を有する発泡シートを成形
するのに適している。
【0002】
【従来の技術】一般にポリプロピレン樹脂の溶融張力は
小さく、ブロー成形時のパリソンの垂れ下がりや、シー
ト成形における真空成形性、発泡成形時の独立気泡率や
発泡倍率の低下など、いわゆる押出加工性に関して十分
な性質を持っているとは言えなかった。それらを改良す
るために、分子量の異なる2種類のポリプロピレンを多
段重合する方法や混合する方法はすでに幾つか提案され
ている(特開昭54−38389号公報、特開昭54−
144448号公報、特公平3−75562号公報)。
【0003】高分子量成分の分子量が大きすぎると、分
散性が悪く、成形品にゲル状の凹凸物が生じ、外観を著
しく損なう。逆に分子量を小さくすれば、分散性は改善
されるものの、溶融張力が減少して、十分な改善効果は
得られない。また、押出成形性の改善のために十分な分
子量を与えようとすると、樹脂の製造プロセスにおける
造粒工程で分子切断を起こし、単に多段重合により分子
量分布を広くするだけでは十分な押出成形性改善の効果
は得られない。
【0004】また、特に食品包装用途で用いられるシー
ト、発泡、ブロー容器では、臭気、成形性、外観のバラ
ンスが重要であり、これらを総合的に満足する材料はこ
れまで得られていなかった。また、ポリプロピレンは、
その比較的高い耐熱性、耐油性、機械的物性等の特性を
活かして、特に発泡用途としても期待されている。しか
し、反面、樹脂の粘弾性が僅かな温度変化により大きく
変化するため、押出発泡の際の発泡適正温度範囲は非常
に狭く、押出発泡を行うことは非常に困難であり、得ら
れた発泡体は連続気泡構造になったり、全体が不均質な
構造となったりし、あるいは1.5倍以上の発泡倍率の
発泡体を得ることが非常に困難であるという間題があっ
た。
【0005】ポリプロピレンの発泡シートを連続的に製
造する方法としては、加熱によりガスを発生する熱分解
型発泡剤または揮発性ガスと樹脂とを混合して、押出機
によりTダイまたはサーキュラーダイを通して押し出す
方法が知られている。熱分解型発泡剤の場合、樹脂を押
出機等に供給する前に発泡剤を予め樹脂と混合し、樹脂
とは別に押出機等に供給し、また揮発型発泡剤やガス状
発泡剤の場合、押出機のシリンダ中間部から溶融したポ
リプロピレン樹脂中に圧入することにより発泡剤と樹脂
を混合する。上記のような押出発泡においては、発泡に
適正な粘弾性を持つ溶融状態で樹脂を発泡させることが
重要であり、樹脂の溶融粘度が高過ぎれば発泡し難く、
逆に低過ぎると発泡セルが破れてガスを樹脂内に保持で
きなくなり、発泡シートの表面状態が悪化する。
【0006】そのため、従来ポリプロピレン系樹脂を押
出発泡体製造に用いられる原料樹脂としては、ポリプロ
ピレン系樹脂に、ポリプロピレン系樹脂よりも溶融張力
の高い低密度ポリエチレン樹脂を混合する技術が一般的
に知られている。例えば、固有粘度1.5〜3.5で、
アイソタクチックインデックス85%以上の結晶性ポリ
プロピレン100重量部に対して、MFR0.5〜60
g/10分の低密度ポリエチレンをブレンドして発泡さ
せる技術が特公昭47−19629号公報に示されてい
るが、この方法では均一な製品が得られない場合があ
り、特に発泡シートを薄くする場合にはシート表面にク
レータ状の開孔斑点ができて表面が平滑なシートを得る
ことができなかった。
【0007】また、MFR0.5〜10g/10分の結
晶性プロピレン90〜50重量部とMFR1.28〜
3.5g/10分で、SR値(スエル比)/MFR値が
20〜50の低密度ポリエチレン10〜50重量部とを
混合し、厚さ0.1〜0.3mmの発泡シートを製造す
る技術が特公昭50−75662号公報に記載されてい
るが、この方法では発泡倍率を1.5倍以上にすること
が困難であり、やはり発泡倍率を上げると表面状態が悪
化するという間題があった。
【0008】さらに、低密度ポリエチレンを混合するこ
とにより、発泡倍率を上げ、発泡シ一トの表面を平滑に
することはできるが、弾性率と耐熱性が低いため、混合
量を増加させるとポリプロピレンの持つ比較的高い弾性
率、耐熱性、耐油性を損なってしまうという問題があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の如き従来技術の間題点を解決し、臭気成分が少な
く、溶融張力、成形性に優れたポリプロピレン系樹脂組
成物、その製造方法ならびにそれを用いた成形体を提供
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 1)2つ以上の異なる分子量のプロピレン重合体からな
り、少なくとも1成分として、HLMFRが0.5g/
10分以上20g/10分以下である高分子量プロピレ
ン重合体成分を5〜70重量%含むポリプロピレン樹脂
100重量部、および 2)ラクトン構造を持つ式a)
【0011】
【化2】
【0012】(上式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞ
れ独立に炭化水素基または置換炭化水素基を表し、ある
いはR1 、R2 およびR3 はそれらのうちの2つ以上が
互いに他と結合して飽和または不飽和の炭化水素環を形
成していてもよい)で表されるラクトン系添加剤0.0
05重量部以上2.0重量部以下、を含む、MFRが
0.1g/10分以上10g/10分以下であるポリプ
ロピレン系樹脂組成物(A)、またはこのポリプロピレ
ン系樹脂組成物(A)100重量部と3)枝分かれ指数
が0.9未満であり、かつ、歪硬化性伸張粘性を有する
ポリプロピレン系樹脂1〜50重量部とを含むポリプロ
ピレン系樹脂組成物(B)を提供する。
【0013】さらに、本発明は、上記本発明のポリプロ
ピレン系樹脂組成物を製造する方法であって、ポリプロ
ピレン樹脂1)における高分子量プロピレン重合体成分
を含む成分が溶融混練および造粒を経る前に、高分子量
プロピレン重合体成分を含む成分とラクトン系添加剤
2)とを混合し、その後に溶融混練および造粒を行うこ
とを含む方法を提供する。
【0014】さらに、本発明は、上記本発明のポリプロ
ピレン系樹脂組成物を成形して得られた押出成形体また
は発泡成形体を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のポリプロピレン系樹脂組
成物(A)におけるポリプロピレン樹脂1)は、2つ以
上の異なる分子量のプロピレン重合体から構成される。
2つ以上のこれらのプロピレン重合体のうち、一成分と
してHLMFRが0.5g/10分以上20g/10分
以下である高分子量プロピレン重合体成分を含み、他の
成分としてより低分子量のプロピレン重合体を含む。
【0016】本発明に有用なプロピレン重合体として
は、プロピレン単独重合体のほかに、プロピレンと10
重量%以下のエチレンまたは炭素数4以上のα−オレフ
ィンから選ばれる1種または2種以上のモノマーを共重
合した、いわゆるランダムポリプロピレンが挙げられ
る。プロピレンと共重合する他のα−オレフィンとして
は、エチレンのほか、炭素数4以上のα−オレフィンと
して1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙
げられるが、これらのうちではエチレン、1−ブテンが
好ましく、エチレンが特に好ましい。
【0017】また、これらの重合体の製造の後に、さら
に重合反応器を設け、逐次的にα−オレフィン含有量が
30〜70重量%であるプロピレンとエチレン等のα−
オレフィンとの共重合体等のエラストマー成分30重量
%までを重合したいわゆるブロックコポリマーを用いる
こともできる。本発明に用いられる高分子量プロピレン
重合体成分は、HLMFRが0.5g/10分以上20
g/10分以下である。この値が0.5g/10分より
小さいと分散性が悪くなり、20g/10分より大きい
と成形性が改善されない。好ましくは、2.0g/10
分以上10g/10分以下である。ここで、HLMFR
は、JIS K7210(1999)に準じて230℃
において荷重21.6kgで測定したメルトフローレー
トである。また、高分子量成分の割合は、ポリプロピレ
ン樹脂1)中に、5重量%以上70重量%以下である必
要がある。望ましくは10重量%以上60重量%以下、
さらに好ましくは15重量%以上60重量%以下であ
る。5重量%未満では、溶融張力が不足し、70重量%
を超えると、極端に流れ性が悪くなり、造粒が困難にな
る。
【0018】2つ以上の異なる分子量のプロピレン重合
体において、高分子量成分以外の1種以上の他のプロピ
レン重合体成分としては、MFRが5.0g/10分以
上100g/10分以下の低分子量プロピレン重合体が
十分な成形性を発現するための分子量分布を得るために
好ましい。さらに、低分子量プロピレン重合体のMFR
(g/10分)の数値は、高分子量プロピレン重合体の
HLMFR(g/10分)の数値の0.5倍以上100
倍以下、望ましくは1.0倍以上50倍以下であること
が、成形性を発現し、かつ、高分子量成分の分散がすぐ
れ外観の良好な成形体を得るのに好ましい。本発明にお
いて、高分子量成分とともに用いる低分子量成分は1種
であっても、2種以上であってもよい。
【0019】本発明におけるポリプロピレン樹脂1)の
範囲で、高分子量プロピレン重合体の分散性のよいポリ
プロピレン樹脂を得るために、2回以上の複数回に分け
て高分子量プロピレン重合体成分と低分子量プロピレン
重合体成分を混合することができる。具体的には、高分
子量プロピレン重合体成分とMFRの近いより低分子量
のプロピレン重合体成分を混合し、さらに別の低分子量
プロピレン重合体成分と混合することができる。
【0020】ポリプロピレン樹脂1)は、上記の2つ以
上の異なる分子量を有するプロピレン重合体から構成さ
れるが、本発明の目的を損なわない範囲であれば、他の
樹脂成分を含んでいてもよい。他の樹脂成分としては、
プロピレンと他のα−オレフィンに由来する成分から構
成され、他のα−オレフィン合有量が30重量%以上7
0重量%以下であるプロピレン−α−オレフィン共重合
体が挙げられる。ここで、他のα−オレフィンとして
は、エチレン、ブテンー1が挙げられ、エチレンが好ま
しい。
【0021】本発明に有用なプロピレン重合体の製造に
は、慣用のチーグラー/ナッタ触媒を好適に使用するこ
とができる。例えば、三塩化チタン型触媒の例として、
四塩化チタンを種々の方法で還元した後ボールミル等で
粉砕したものを、さらにアミン、エーテル、硫黄、ハロ
ゲンの誘導体、有機もしくはリン化合物と共粉砕処理し
て得られた固体触媒を、ハロゲンを含む有機アルミニウ
ムと組み合わせて重合に供する方法を挙げることができ
る。また、マグネシウム担持型触媒の例として、マグネ
シウム化合物を溶媒に溶解した後、ハロゲン化剤でハロ
ゲン化マグネシウムを析出させ、これを種々の電子供与
体の存在下もしくは非存在下にチタン化合物と処理して
触媒を製造する方法(特開昭54−40293号公報、
特開昭56−811号公報、特開昭58−183708
号公報、特開昭58−183709号公報参照)などに
より得られた固体触媒成分を珪素化合物等の電子供与
体、有機アルミニウムと組み合わせて重合に供する方法
が挙げられる。
【0022】また、メタロセン化合物および助触媒から
なるメタロセン触媒を用いることも可能である。使用可
能なメタロセン化合物は、プロピレンを立体規則的に重
合させるものであれば特に制限はなく、より具体的に示
すと、ビス(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)
ジメチルシランジルコニウムジクロライド、ビス(2,
4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシランジ
ルコニウムジクロライド、ビス(2,3,5−トリメチ
ルシクロペンタジエニル)ジメチルシランジルコニウム
ジクロライド、(メチルシクロペンタジエニル)(1−
インデニル)ジメチルシランジルコニウムジクロライ
ド、(3−t−ブチルシクロペンタジエニル)(1−イ
ンデニル)ジメチルシランジルコニウムジクロライドな
どである。なお、これらのメタロセン化合物のジルコニ
ウムをチタンやハフニウム等の他の金属で置き換えたも
の、塩素原子を他のハロゲンや水素原子、アミド基、ア
ルコキシ基、メチル基やベンジル基などの炭化水素基で
置き換えたものも何ら制限無く使用することができる。
【0023】助触煤としては、特に限定されるものでは
ないが、アルミノキサン、具体的にはメチルアルミノキ
サンが用いられるほか、非配位性イオン含有化合物が微
粒子担体上に化学結合したものを用いることも可能であ
る。非配位性イオン合有化合物が微粒子担体上に化学結
合した助触媒は、メタロセン触媒の助触媒として有効な
非配位性イオン含有化合物が、共有結合やイオン結合等
の化学結合により微粒子担体上に結合したものであり、
例えば、W096/41808,W097/1995
9、特開平7―501573号公報、特開平10−12
0727号公報などに記載されている。
【0024】本発明に用いられる2つ以上の異なる分子
量のプロピレン重合体からなるポリプロピレン樹脂1)
の製造方法としては、2槽以上の重合槽を用いて連続的
に行う重合や、1槽以上の重合槽を回分式に使用する重
合、またはこれらを組み合わせて行う重合において、分
子量の異なる成分を逐次的に重合する方法がある。これ
らは、モノマーバルク重合、溶媒による懸濁重合、気相
重合のいずれの重合方式によることも可能である。各重
合段におけるHLMFRおよびMFRの調整は、分子量
調節剤(水素など)の濃度を制御することにより行うこ
とができる。本発明における高分子量成分を何れの段階
で製造するかは特に限定されない。また、重合温度、重
合圧力等の重合条件に制限はなく、公知の条件が適用で
きる。
【0025】また、押出機を用いて、かかる成分を溶融
混練することや、予め逐次重合により高分子量プロピレ
ン重合体成分を一定の割合で含有する重合体成分を製造
した後、他の成分に溶融混練することでも製造できる。
これらの溶融混合は、公知の混練機を用いて公知の混練
条件により特に制限なく行うことができる。分子量の異
なるプロピレン重合体成分を逐次的に重合する方法が、
高分子量成分を均一に分散させ、製品外観を損なわない
点でより好ましい。
【0026】上記で述べたポリプロピレン樹脂における
他の樹脂成分は連続重合によりプロピレン重合体成分に
連続して製造してもよいし、プロピレン重合体成分を重
合後に溶融混合することも可能である。本発明で用いら
れるラクトン系添加剤2)とは、ラクトン構造を有する
式a)で表される化合物であり、R1 、R2 およびR3
はそれぞれ炭化水素基または置換炭化水素基であり、炭
化水素基としては具体的にはアルキル基、アリール基が
挙げられ、これらの炭化水素基はハロゲン、酸素、チッ
ソを含む置換基により置換されていてもよい。アルキル
基としては、メチル、エチル、i−プロピル、n−、i
−もしくはt−ブチル基が挙げることができ、アリール
基としてはフェニル基を挙げることができる。また、R
1 、R2 およびR3 はそれらのうちの2つ以上が互いに
他と結合して飽和または不飽和の炭化水素環を形成して
いてもよい。好ましくは、R1 〜R3 のいずれか1つが
アリール基であり、他のいずれか2つで環を形成してい
るものであり、具体的には下記式b)で表されるもので
ある。
【0027】
【化3】
【0028】上式中、R4 およびR5 は、炭素数1〜8
のアルキル基であり、mおよびnは1〜3の整数であ
る。R4 のアルキル基としては、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、t−、i−もしくはn−ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、t−ペンチル基などがあ
り、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、特に
メチル基が好ましい。R5 のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基な
どがあり、特に炭素数3〜5の分枝アルキル基、特にブ
チル基が好ましい。また、mおよびnは2が好ましい。
【0029】このラクトン構造を持つ化合物としては、
具体的には、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−
ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、
5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,5−ジメチルフェ
ニル)−H−ベンゾフランー2−オン、5,7−ジ−t
−ブチル−3−(3,4,5−トリメチルフェニル)−
3H−ベンゾフラン−2−オン、5,6,7−ジ−t−
ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベ
ンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−
(4−メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オ
ン、5−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニ
ル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t
−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−
ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジメチル−3−
(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−
2−オン、5,7−ジメチル−3−(3,5−ジ−t−
ブチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、
5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7
−ジ−t−ペンチル−3−(3,5−ジメチルフェニ
ル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t
−ペンチル−3−(3,5−ジペンチルフェニル)−3
H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル
−3−(3,4−ジオクチルフェニル)−3H−ベンゾ
フラン−2−オン等が挙げられる。特に5,7−ジ−t
−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−
ベンゾフラン−2−オンが好ましい。
【0030】その使用量は、ポリプロピレン樹脂1)1
00重量部に対して0. 005重量部以上2.0重量部
以下であり、この範囲であると安定化効果の点で好まし
い。また、本発明の樹脂組成物の所望の性能を発現させ
る上で2.0重量部を超える必要はない。本発明の樹脂
組成物においては、これらのラクトン系化合物以外の添
加剤を併用することができる。特に、いわゆるフェノー
ル系、リン系、イオウ系の酸化防止剤と組み合わせて用
いるのが望ましい。これらの具体的な例として、フェノ
ール系酸化防止剤としては、n−オクタデシル−3−
(3,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステ
アリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)
ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラ
キス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)ポロピオネート]メタン等
が挙げられる。
【0031】リン系酸化防止剤としては、トリイソデシ
ルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(モノノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(ジノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチ
リデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−
ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペン
タンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サ
イクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオ
ペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニルホスファイト)、2,2−メチレンビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト等が挙げられる。
【0032】イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリル
−3,3’−チオジプロプオネート、ジミリスチル−
3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,
3’−チオジプロプオネート、ペンタエリスリチルテト
ラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデ
シル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプ
トベンズイミダゾール等が挙げられる。
【0033】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
(A)は、ポリプロピレン樹脂1)とラクトン構造を持
つ式a)で表されるラクトン系添加剤2)とを溶融混練
し、造粒することによって製造することができる。製造
に際しては、ポリプロピレン樹脂1)を構成する成分と
ラクトン系添加剤2)の混合、溶融、混練および造粒の
各工程を同時に行ってもよいし、これらの工程を逐次に
行ってもよい。
【0034】好ましくは、ポリプロピレン系樹脂組成物
(A)の製造において、ポリプロピレン樹脂1)におけ
る高分子量プロピレン重合体成分を含む重合体成分が溶
融混練および造粒を経る前に、高分子量プロピレン重合
体成分を含む成分とラクトン系添加剤2)とを混合し、
その後に溶融混練および造粒を行うことが本発明の効果
を十分に発現する上で好ましい。
【0035】また、この高分子量プロピレン重合体成分
を含む成分を造粒する工程においては、比エネルギーが
0.30KWH/kg以下であり、かつ、造粒押出機の
各部位(造粒押出機の混練部や出口部)における樹脂温
度がいずれも400℃以下であるのが好ましい。上記の
範囲であれば、臭気の増大や分子鎖切断による溶融張力
の低下をきたすおそれは少ない。
【0036】より具体的には、分子量の異なる成分を逐
次的に重合してポリプロピレン樹脂1)を得る場合に
は、溶融混練および造粒工程は、重合工程、触媒失活工
程、乾燥工程に続く連続の工程であっても、またポリマ
ー粉として採取後、別途、造粒する工程であってもよ
い。また、分子量の異なる成分を別々の重合工程で得
て、溶融混練によりポリプロピレン樹脂1)を得る場
合、高分子量プロピレン重合体成分を含む成分が重合後
溶融混練工程を経る前に、ラクトン系添加剤2)を混合
して添加しておくことが分子量低下を避けるためにも望
ましい。加えて、低分子量プロピレン重合体成分にも、
溶融混練工程を経る前に、ラクトン系添加剤を添加して
もよい。
【0037】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
(A)のMFRは、0.1g/10分以上10g/10
分以下である。この値が0.1g/10分未満では、極
端に流れ性が悪く、造粒工程が困難となる。また、10
g/10分超では、結果的に高分子量成分と、残りの樹
脂成分との分子量差が大きくなり、分散性が極端に悪化
する。
【0038】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
(A)のPI値は、好ましくは4.0以上、より好まし
くは4.5以上であり、さらに好ましくは5.0以上で
ある。この値が4.0以上であると、十分な溶融張力を
得ることができる。ここで、PI値とは、動的粘弾性測
定による貯蔵弾性率(G' )と損失弾性率(G'')とが
等しくなる点におけるG' (単位:dyn/cm2 )の
逆数の105 倍をいう。動的粘弾性測定とは、高分子の
動的粘弾性を測定することをいい、通常の動的粘弾性を
測定する装置で測定することができる。動的粘弾性を測
定する装置として、例えば、レオメトリックス社製や岩
本製作所製のメカニカルスペクトルメーターと呼ばれる
ものが挙げられる。具体的には、例えば、樹脂を気泡が
入らないように230℃で5分間プレスで圧縮成形し、
厚さ1.5mm、直径25mmの円盤状の測定用サンプ
ルとし、測定はレオメトリックス社製のRheomet
er(RMS800)を使用して行う。1.4mmの間
隙をおいて配置された直径25mmのパラレルプレート
を使用して、190℃で、かつ、周波数範囲が0.01
〜150rad/secにて貯蔵弾性率(G’)と損失
弾性率(G”)を測定する。
【0039】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
(A)は臭気が著しく改善されており、発泡、シート、
ブロー成形用の材料として好適に用いられる。すなわ
ち、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(A)は、ヘ
ッドスペースガスクロマトグラフによる揮発分量が10
μg/g以下であるのが好ましい。ここで、ヘッドスペ
ースガスクロマトグラフによる揮発分量とは、以下で述
べる方法により測定された値である。
【0040】測定装置:ヘッドスペーサーを有するガス
クロマトグラフ、カラムとして炭化水素用TC−1(キ
ャピラリー長60M、内径0.25mm、液相膜厚1.
0μm)を用いる。 測定条件:ヘッドスペーサーにおいては試料加熱温度1
20℃、試料加熱時間60分、試料注入量0.8m1、
シリンジ温度120℃、ガスクロマトグラフにおいては
インジェクション温度は200℃、カラム温度は60℃
で2分間保持した後昇温速度5℃/分で220℃まで昇
温、220℃で11分間保持する。
【0041】測定:標準サンプルとしてノルマルヘキサ
ンの一定量をバイアル瓶に注入し、上記測定条件におけ
るクロマトグラフ検出ピークの面積を求める。次に、造
粒されたペレット状の組成物を一定量秤り取り、上記測
定条件で測定を行う。ここで検出されたピークの面積
は、同条件において炭素数11のノルマルウンデカンの
場合に検出される時間まで、積算される。
【0042】揮発分量の計算:標準サンプルであるノル
マルヘキサンの注入量とピーク面積、および組成物試料
の重量とピーク積算面積から、組成物重量あたりの輝発
分のノルマルヘキサン換算重量値が得られる。これを揮
発分量といい、重量分率で表される。より具体的な測定
装置および測定条件としては、ガスクロマトグラフ:S
IMAZUGC−14A装置、データ処理装置:C−R
4AData処理装置、ヘッドスペーサー:SIMAZ
UHSS−2B型、HSS−2B型専用バイアル瓶、テ
フロン(登録商標)加工シリコンパッキン・アルミシー
ル、密閉冶具(ハンドクリッパー)、天秤(精度10m
g)の装置および用具を使用する。
【0043】ヘッドスペースガスクロマトグラフ測定
は、SIMAZUHSS−2B型専用バイアル瓶に試料
3.0±0.01gを直示天秤で秤り取り、テフロンパ
ッキン、アルミシールを用い、バイアル瓶をハンドクリ
ッパーで密閉した試料入りバイアル瓶を使用し、ヘッド
スペーサー条件を試料加熱温度120℃、試料加熱時間
60分間、試料注入量0.8m1、シリンジ温度120
℃、GCサイクル時間55分間とし、ガスクロマトグラ
フ条件をINJECTIONTEMP.は200℃、C
OLUMNTEMP.は60℃で2分間ホールド、5℃
/分で220℃まで昇温、220℃で11分間ホール
ド、COLUMNは炭化水素用TC−1(キャピラリー
60M、内径0.25mm、ID、df=1.0μ
m)、DETECTORTEMP.は200℃、CAR
RIERGASはHe(2.4atm、40m1/
分)、DETECTORはFID、H2 /Air=1.
0/0.5kg/cm2 として行う。
【0044】本発明のプロピレン系樹脂組成物(A)
は、ブロー、発泡、シート成形時の押出成形性に優れ、
これらの用途に好適に使用できる。すなわち、ブロー成
形においては、溶融パリソンのドローダウンが小さく、
またシート成形においては、真空成形等の賦形前の半溶
融時にシートが垂れ下がりにくい。また、発泡成形にお
いては、可能な最大発泡倍率が大きくなり、また発泡成
形可能な温度管理範囲も広がる。
【0045】本発明における枝分かれ指数0.9未満の
ポリプロピレン系樹脂3)とは、欧州特許190889
号に記載された方法で放射線を照射して枝分かれを生じ
させた、ゲルを合まないポリプロピレン系樹脂をいう。
放射線処理の具体的な方法としては、直鎖状ポリプロピ
レンを、500〜4,000キロボルトの加速電位を有
する電子線発生器により発生させた電子線を1〜12M
rad照射する方法が挙げられる。ここで、枝分かれ指
数は135℃でデカヒドロナフタレン中に溶解した重合
体の固育粘度の測定により算出されるもので、その値が
0.9未満であると長枝分枝の程度が大きく、溶融張力
を高める効果の高いものである。放射線処理したポリプ
ロピレン系樹脂のMFRは0.5〜10g/10分であ
るのが好ましい。
【0046】上記の枝分かれ指数0.9のポリプロピレ
ン系樹脂3)は、歪み硬化伸長粘性を有し、これは18
0℃の雰囲気温度下で溶融した重合体をレオメトリック
ス社製のRME伸張レオメータを用いて歪速度0.1/
secで測定して観察されるものであり、溶融張力が高
く、発泡成形性に優れたものである。このようなことか
ら、この成分3)を配合した組成物は特に発泡体および
発泡シートの用途として好ましく用いられるものであ
る。
【0047】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物
(B)は、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)100重
量部と、前記枝分かれ指数0.9のポリプロピレン系樹
脂3)1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部を含
み、高い溶融張力を有するため、発泡成形、熱成形に適
したものである。このポリプロピレン系樹脂3)の配合
量が1重量部未満では、発泡倍率を上げ、熱成形性を向
上させる効果が不十分となり、50重量部を超えるとか
えって発泡倍率が低下する。
【0048】本発明において、枝分かれ指数0.9のポ
リプロピレン系樹脂3)における枝分かれ指数は、ポリ
プロピレン系樹脂に合まれる長鎖分岐の程度を定量化し
たものであり、0.9未満、好ましくは0.3〜0.5
である。ここで、枝分かれ指数は、下記式 g’=[IV]br/[IV]lin (式中、g’は分岐指数であり、[IV]brは枝分か
れしたプロピレン重合体物質の固有粘度であり、[I
V]linは実質的に同一の重量平均分子量の、主にア
イソタクチックの半結晶性線状プロピレン重合体物質の
固有粘度である)により示される。前記固有粘度の比
g’は非線状重合体の枝分かれの程度の尺度である。プ
ロピレン重合体物質の固育粘度の測定法は、エリオット
(E11iot)ほか、ジャーナル・オブ・アプライド
・ポリマー・サイエンス(J.APP.Po1y.Sc
i.)、14、pp2947−2963(1970)に
記載されている。
【0049】重量平均分子量は種々の方法で測定でき
る。しかし、ここに好ましく使用された方法は、低角度
レーザー光散乱測光による方法であり、それはマコネル
(MaConne1)によりアメリカン・ラボラトリー
(Am.Lab.)1978年5月号中の「低角度レー
ザー光散乱による重合体分子量および分子量分布」と題
する諭文中に開示されている。
【0050】本発明における伸張粘度は、流体または半
流動性物質が伸張変形を受ける場合の粘度である。伸張
粘度は、一定歪速度で溶融状態における試料に伸張歪を
与えたときに発生する応力および歪みを測定する装置に
より測定することができる。そのような装置の1つは、
ムンステッド(Munsted)、ジャーナル・オブ・
レオロジー(J.Rheo1ogy)、23、(4)、
pp421−425(1979)に記載され、図示され
ている。類似の設計の市販装置は、レオメトリックス社
製のRME伸張レオメータである。本発明に用いられる
放射線処理したポリプロピレン樹脂3)は、実質的に同
じ重量平均分子量の線状ポリプロピレンと比較して一定
速度で伸張されると、破断に至るまでに急激に粘度が上
昇する歪硬化伸張粘性を示す。
【0051】本発明のポリブロピレン系樹脂組成物
(B)のMFRは、0.5g/10分以上10g/10
分以下であるのが好ましい。このMFRが0.5g/1
0分より小さいと、流動性が低下するため発熱を起こし
たり、樹脂圧力の上昇を招き、押出成形において生産性
が低下したり、製品の均一性が低下するおそれがある。
特に、発泡成形のような正確な温度制御が要求される成
形加工では、成形性が悪化するおそれがある。MFRが
10g/10分を超えると、発泡成形において気泡が保
特できなくなるため、発泡倍率が著しく低下し、表面状
態が悪化するおそれがある。
【0052】本発明において、成分(A)と成分3)の
配合方法に特に限定はなく、均一に混合されればよい。
例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、タン
ブラーなどの攪拌装置を使用して3分以上の攪拌を行
う。かくして得られた混合物を溶融混練するには、1軸
押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等
の通常の混練装置を使用すればよい。
【0053】本発明のポリプロピレン樹脂組成物を製造
する際には、組成物の特性を損なわない範囲で、各種の
添加剤、配合剤、充填剤等を添加することができる。こ
れらを具体的に示せば、酸化防止剤(耐熱安定剤)、紫
外線吸収剤(光安定剤)、帯電防止剤、防蟻剤、難燃
剤、滑剤(スリップ剤、アンチブロッキング剤)、ガラ
スフィラー等の無機充填剤、有機充填剤、補強剤、着色
剤(染料、顔料)、香料等が挙げられる。
【0054】さらに、例えば、発泡成形用として用いる
場合、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、気泡
膜固化過程においてポリプロピレン系樹脂を速やかに固
化させる目的で公知の造核剤の必要量を添加してもよ
い。例えば、カルボン酸類の金属塩、ジベンジリデンソ
ルビトール誘導体、ホスフェート金属塩、タルクなどの
無機化合物が挙げられる。具体例としては、安息香酸ナ
トリウム、アジピン酸アルミニウム、チオフェネカルボ
ン酸ナトリウム、1,3,2,4−ジベンジリデンソル
ビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデ
ン)ソルビトール、1,3−p−クロロベンジリデン−
2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、ナトリ
ウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、
ナトリウム−ビス(4−t−メチルフェニル)ホスフェ
ート、カリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホス
フェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ナ
トリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスフェートならびにタルク、炭
酸カルシウムなどが挙げられる。これらの造核剤は、そ
れぞれ単独で用いもよく、2種以上を併用することもで
きる。
【0055】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
シート、ブロー、発泡などの押出成形用途に好適に用い
ることができる。これらの成形においては公知の成形方
法を適用することができる。発泡体の成形方法として
は、分解型発泡剤または揮発性発泡剤とともにポリプロ
ピレン樹脂組成物を押出機によって押し出す方法を採用
でき、例えば、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を、
分解型発泡剤とともに押出機により溶融可塑化し、ダイ
ヘッドからスクリュー回転、プランジャー、アキューム
レーター等により押し出し、発泡させる方法(化学発
泡)や、タルクなどの気泡核剤とともに押出機により押
し出し、押出機内の溶融状態の樹脂に揮発性発泡剤を注
入し、ダイヘッドからスクリュー回転、プランジャー、
アキュームレーター等により押し出し、発泡させる方法
(ガス発泡)などがある。成形に際して2台以上の押出
機を用い、一方に本発明のポリプロピレン系樹脂組成
物、他方に異なる樹脂を供給して、それぞれの押出機か
らダイヘッドに供給することにより、2層以上からなる
成形体をつくることも可能である。
【0056】発泡剤としては、揮発性発泡剤、分解型発
泡剤などが挙げられる。揮発性発泡剤としては、例え
ば、プロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、ネオペ
ンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪
族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタンなどの環式
脂肪族炭化水素、メチルクロライド、メチレンクロライ
ド、ジクロロフルオロメタン、クロロトリフルオロメタ
ン、ジクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタ
ン、ジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジ
クロロテトラフルオロエタン、モノクロロペンタフルオ
ロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1
−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジクロ
ロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロ
ロ−1−フルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素が挙
げられる、また、分解型発泡剤としては、アゾジカルボ
ンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾ
ビスイソブチロニトリル、炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、重炭酸カリウムなどが挙げられる。これらの発
泡剤は、2種以上を混合して用いることもできる。
【0057】発泡剤の配合量は、発泡剤の種類および所
望する発泡倍率により異なるが、ポリプロピレン系樹脂
組成物100重量部に対して一般に0.1〜30重量部
であるのが好ましく、0.2〜20重量部がより好まし
い。また、発泡に際し、気泡調整剤として、タルク、微
細珪酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの無機粉末、多価
カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム
もしくは重炭酸ナトリウムの反応物などを少量配合して
もよい。さらに、発泡収縮防止剤としてラウリル酸アミ
ド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステア
リン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、N−エ
チルステアリン酸アミド、N,N−ジステアリン酸アミ
ド、ジラウリン酸アミド、ジステアリン酸アミド、ジパ
ルミチン酸アミドなどの高級脂肪族アミド、ドデシルア
ミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オク
タデシルアミン、エイコシルアミン、デコシルアミン、
N−メチルオクタデシルアミン、N−エチルオクタデシ
ルアミン、ヘキサデシルプロピレンアミン、オクタデシ
ルプロピレンアミンなどの飽和高級アルキルアミンなど
を配合してもよい。
【0058】目的の用途に応じた、所望の断面形状、
幅、厚みを有する発泡体の成形方法としては、上記発泡
体成形方法として挙げた押出機を用いて、ロッド状、シ
ート状、またはボード状物品を得る様々な方法を用いる
ことができるが、押出機に円形ダイまたは異形ダイを用
いてロッド状物品を得る方法、押出機にTダイを取り付
け、シート状またはボード状に押し出し、発泡シートを
得る方法、サーキュラーダイを取り付け、円筒状に押し
出した後、1箇所以上を切り開き、発泡シートを得る方
法が適している。円形ダイ、異形ダイまたはTダイを取
り付け、シート状に押し出し、発泡シートを得る方法で
は、ロール、キャタピラー等の引取機を用いて発泡体を
引き取りつつ、冷却装置を備えたロール、金属板、金
型、水槽等を用いてリップから出た発泡シートの厚みの
制御、表面の平滑化を行うことが望ましい。サーキュラ
ーダイを取り付け、円筒状に押し出した後、1箇所以上
を切り開き、発泡シートを得る方法では、同様に、引取
機を用いてシートを引き取りつつ、冷却装置を備えた金
属製の筒にリップから出た筒状の発泡体を被せ、冷却し
つつ、発泡体をシート状に固定し、表面を平滑にしてか
ら、切り裂くことが望ましい。
【0059】このようにして得られる本発明の発泡成形
体は、精密機器、電気製品などの梱包緩衝材用途に好適
であるが、建築分野などの断熱材、食品などの包装材、
物品、壁面などの保護シート、鞄、文具、ドアなどの芯
材としても用いることができる。また、得られた発泡シ
ートを加熱により軟化させ、金型により容器形状に加工
することによって成形し、食品トレイ、段ボール箱の中
仕切りトレイ、ボウル、弁当容器、惣菜容器、コップ、
どんぶり、蓋等、食品容器、雑貨容器、部品容器として
用いることもできる。本発明のポリプロピレン系樹脂組
成物の発泡成形用途の中でも特に好適なものは、発泡シ
ート成形分野である。かかる発泡シートの具体的な用途
としては、食品用トレー、コップ、どんぶり、小物入
れ、ファイル表紙、書類ケース、壁面保護材、パネル、
通箱、箱内部の仕切り、浮揚材などが挙げられる。
【0060】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
発泡成形体の中でも特に発泡シート成形に適したもので
ある。発泡シートを用いた所望の容器の成形方法として
は、製造した発泡シートの両端をクランプしたままヒー
ター等で加熱軟化させ、雌型と雄型、あるいは雌型のみ
とシートの隙間を真空にし、可塑化軟化したシートを金
型に密着させて賦形し、冷却後金型から成形品を取り出
すことにより成形品を安価に大量生産する真空成形法を
用いることができる。シートの加熱に熱板を用いること
や、シートを金型に密着させるためにプラグおよび圧空
等を利用することも可能である。
【0061】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をさ
らに説明する。実施例、比較例中の各成分として、以下
のものを使用した。 ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を構成する成分: 1.ポリプロピレン樹脂1)を構成する成分 PP−A 特開平3−62805号公報の実施例1に記載の方法で
調製した固体触媒成分とトリエチルアルミニウムとジシ
クロペンチルジメトキシシランからなる触媒成分および
プロピレンモノマーを、容積の等しい連続する2つの重
合槽の一段目重合槽に供給した。一段目重合槽におい
て、トリエチルアルミニウムはプロピレンモノマー当た
りのモル分率で100モルppmとなるように、またジ
シクロペンチルジメトキシシランはトリエチルアルミニ
ウムに対してモル比で0.15となるように供給され
た。一段目重合温度は80℃、二段目重合温度は70℃
であった。
【0062】一段目重合槽で、水素濃度を調整して、高
分子量ホモプロピレン重合体成分を重合したのち、続く
二段目重合槽で水素濃度を調整して低分子量ホモプロピ
レン重合体成分を重合し、ポリプロピレン樹脂を得た。
各重合槽の熱収支から計算した一段/二段重合量比は5
0/50であった。また、一段目重合槽より採取した高
分子量プロピレン重合体成分のHLMFRは5g/10
分、二段目重合槽より採取したポリプロピレン樹脂のM
FRは0.3g/10分であった。以下、このポリプロ
ピレン樹脂をPP−Aとする。
【0063】PP−B PP−Aと同様にして、一段/二段重合量比が50/5
0であり、一段目重合槽より採取した高分子量プロピレ
ン重合体成分のHLMFRが0.1g/10分であり、
二段目重合槽より採取したポリプロピレン樹脂のMFR
が0.25g/10分であるポリプロピレン樹脂PP−
Bを得た。
【0064】PP−C PP−Aと同様にして、一段/二段重合量比が50/5
0であり、一段目重合槽より採取した高分子量プロピレ
ン重合体成分のHLMFRが30g/10分であり、二
段目重合槽より採取したポリプロピレン樹脂のMFRが
0.4g/10分であるポリプロピレン樹脂PP−Cを
得た。
【0065】PP−D また、単段の重合槽に、樹脂PP−Aの製造に関して上
記した、触媒成分とプロピレンを供給し、トリエチルア
ルミニウムを重合槽においてプロピレンモノマー当たり
のモル分率で100モルppm、またジシクロペンチル
ジメトキシシランをトリエチルアルミニウムに対しモル
比で0.15となるように供給した。これにより、MF
Rが0.4g/10分であるポリプロピレン樹脂PP−
Dを得た。
【0066】PP−E モンテル・エスディーケイ・サンライズ(株)製PM8
02A(MFR20g/10分のプロピレン単独重合
体) PP−F モンテル・エスディーケイ・サンライズ(株)製PM8
01A(MFR13g/10分のプロピレン単独重合
体) PP−G モンテル・エスディーケイ・サンライズ(株)製PM7
61A(MFR7.5g/10分の耐衝撃性ポリプロピ
レン(HIPP)) 2.ラクトン系添加剤 5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェ
ニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(CAS.N
o.181314−48−7)(チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ(株)製、商品名HP−136(以下、H
P−136と記す)) 3.フェノール系酸化防止剤 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名I
RGANOX1010(以下、I−1010と記す) 4.リン系酸化防止剤 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商晶名I
RGAFOS168(以下、I−168と記す) 5.その他 淡南化学工業(株)製、商品名ステアリン酸カルシウム
(以下、CA−STと記す) なお、以下の例中における物性は、以下の方法で測定し
たものである。
【0067】(1)ブロー成形性、シート成形性、発泡
成形性の指標として、溶融張力を測定した。溶融張力
は、東洋精機製作所(株)製のRCT−50KRAFを
用い、シリンダー温度230℃、オリフィスL/D=
8.0/2,095mm、ピストン降下速度20mm/
分、引取速度6.28m/分の条件で行ったときにかか
る荷重(g)で表した。
【0068】(2)PI値は、ポリプロピレン系樹脂組
成物を気泡が入らないように230℃で5分間プレスし
て、厚さ1.5mm、直径25mmの円盤状の試験片を
作成した後、レオメトリックス社製のレオメータ(Rh
eometer)RMS800を用い、1.4mmの間
隙をおいて配置された直径25mmのパラレルプレート
の間に試験片を装填して、230℃で、かつ、周波数範
囲0.01〜150rad/secにて、貯蔵弾性率
(G' )と損失弾性率(G'')を測定し、G’とG''と
が交わる点におけるG’(単位:dyn/cm2 )の逆
数の105倍で表した。
【0069】(3)ヘッドスペースガスクロマトグラフ
による揮発分量(HS−GC値)の測定は、以下のよう
に行つた。 測定装置:ガスクロマトグラフ装置としてSIMAZU
GC−14A、データ処理装置としてC−R4ADat
a処理装置、ヘッドスペーサーとしてSIMAZUHS
S−2B型、HSS−2B型専用バイアル瓶、カラムと
して炭化水素用TC−1(キャピラリー長60M、内径
0.25mm、液相膜厚1.0μm)を用いた。
【0070】測定条件:ヘッドスペーサーにおいては試
料加熱温度120℃、試料加熱時間60分、試料注入量
0.8m1、シリンジ温度120℃、ガスクロマトグラ
フにおいてはキャリアーガスはHe(2.4atm,4
0m1/分)、検出器はFID、検出器温度は200
℃、H2 /Air=1.0/0.5kg/cm2 、イン
ジェクション温度は200℃、カラム温度は60℃で2
分間保持した後、昇温速度5℃/分で220℃まで昇
温、220℃で11分間保持した。
【0071】測定:まず標準サンプルとしてノルマルヘ
キサンの一定量をバイアル瓶に注入し、上記測定条件に
おけるクロマトグラフ検出ピークの面積を求めた。次
に、造粒されたペレット状のポリプロピレン系重合体組
成物を一定量秤り取り、上記測定条件で測定を行った。
ここで検出されたピークの面積は、同条件において炭素
数11のノルマルウンデカンの場合に検出される時間ま
で積算された。
【0072】揮発分量の計算:標準サンプルであるノル
マルヘキサンの注入量とピーク面積および組成物試料の
重量とピーク積算面積から、組成物の重量あたりの揮発
分のノルマルヘキサン換算重量値を得た。これを揮発分
量とし、重量分率(μg/g)で表した。 (4)臭いは、広口共栓付ガラス瓶(客量250m1、
66mmφ×126mmH)にポリプロピレン系樹脂組
成物を約半分程度入れ、50±1℃に温度制御された熱
風循環恒温乾燥機で30分間加温した後、広口共栓付ガ
ラス瓶を取り出し、栓を取ると同時にサンプルの臭いを
嗅ぎ、その臭いの程度の良好、不良を評価した。
【0073】(5)フィッシュ・アイは、吉井鉄工
(株)製、25mmφTダイ成形機を用いて、押出温度
240℃、スクリュー回転数30rpm、ダイリップ幅
1.0mm、引取速度1.8m/分、ロール温度40℃
で成形した50μm厚のフィルム成形品を用い、そのフ
ィッシュ・アイの程度の良好、不良を評価した。 (6)MFRは、JIS K7210(1999)に準
じ、230℃において、荷重2.16kgで測定した。
【0074】(7)HLMFRは、JIS K7210
(1999)に準じ、230℃において、荷重21.6
kgで測定した。 実施例1 PP−Aの100重量部に、HP−136を0.03重
量部、I−1010を0.085重量部、I−168を
0.085重量部、CA−STを0.08重量部加えて
混合した後、ナカタニ機械(株)製、NVC50型m/
m押出機(特殊ダルメージシングルスクリュー、50m
mφ、L/D=32)を用いて、スクリュー回転数15
0rpm、シリンダー設定温度300℃、仕上処理量2
4.0kg/hrなる条件で造粒し、ポリプロピレン系
樹脂組成物(A)を得た。その際の比エネルギーは0.
26KWH/kg、樹脂温度は320℃であった。
【0075】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.38g/10分、PI値は5.5、溶融張力は
8.0g、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮
発分量は4.2μg/g、臭いは良好であった。また、
このポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム成形品のフ
ィッシュ・アイは良好であった。 実施例2 PP−Aの100重量部に、HP−136を0.06重
量部、I−1010を0.17重量部、I−168を
0.17重量部、CA−STを0.08重量部加えて混
合した後、実施例1と同様な造粒押出条件で造粒し、ポ
リプロピレン系樹脂組成物(A)を得た、その際の比エ
ネルギーは0.27KWH/kg、樹脂温度は322℃
であった。
【0076】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.34g/10分、溶融張力は8.2g、PI値は
5.3、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮発
分量は3.4μg/g、臭いは良好であった。また、こ
のポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム成形品のフィ
ッシュ・アイは良好であった。 実施例3 PP−Aを採取後、重合工程に引き続く造粒工程におい
て、PP−Aの100重量部に、HP−136を0.0
3重量部、I−1010を0.085重量部、I−16
8を0.085重量部、CA−STを0.08重量部加
えて混合し、神戸製鋼所製LCM300G(異方向噛み
合い型2軸ローター、330mmφ、L/D=10)を
用いて、ローター回転数340rpm、ゲート開度30
%、仕上処理量7.0ton/hrなる条件で造粒し、
ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を得た。その際の比
エネルギーは0.24KWH/kg、樹脂温度は385
℃であった。
【0077】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.28g/10分、溶融張力は10.2g、PI値
は7.2、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮
発分量は5.8μg/g、臭いは良好であった。また、
このポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム成形品のフ
ィッシュ・アイは良好であった。 実施例4 PP−Aの60重量部およびPP−Dの40重量部に、
HP−136を0.03重量部、I−1010を0.0
85重量部、I−168を0. 085重量部、CA−S
Tを0.08重量部加えて混合した後、実施例1と同様
の造粒押出条件で造粒し、ポリプロピレン系樹脂組成物
(A)を得た。その際の比エネルギーは0.25KWH
/kg、樹脂温度は318℃であった。
【0078】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.35g/10分、溶融張力は7.1g、PI値は
5.0、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮発
分量は4.3μg/g、臭いは良好であった。また、こ
のポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム成形品のフィ
ッシュ・アイは良好であった。 比較例1 PP−Aの100重量部に、I−1010を0.12重
量部、I−168を0.12重量部、CA−STを0.
08重量部加えて混合した後、実施例1と同様の造粒押
出条件で造粒し、ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を
得た。その際の比エネルギーは0.24KWH/kg、
樹脂温度は319℃であった。
【0079】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.47g/10分、溶融張力は5.8g、PI値は
4.6、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮発
分量は12.9μg/g、臭いは不良であった。実施例
1と比較してMFRの上昇、溶融張力の低下、ヘッドス
ペースガスクロマトグラフによる揮発分量の増加、臭い
が不良であることが確認された。
【0080】一方、このポリプロピレン系樹脂組成物の
フィルム成形品のフィッシュ・アイは良好であった。 比較例2 PP−Bの100重量部に、HP−136を0.03重
量部、I−1010を0,085重量部、I−168を
0.085重量部、CA−STを0.08重量部加えて
混合した後、実施例1と同様の造粒押出条件で造粒し、
ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を得た。その際の比
エネルギーは0.29KWH/kg、樹脂温度は326
℃であった。
【0081】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.36g/10分、溶融張力は10.0g、PI値
は15、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮発
分量は4.2μg/g、臭いは良好であった。一方、こ
のポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム成形品にはフ
ィッシュ・アイが多数観察された。 比較例3 PP−Cの100重量部に、HP−136を0.03重
量部、I−1010を0.085重量部、I−168を
0.085重量部、CA−STを0.08重量部加えて
混合した後、実施例1と同様の造粒押出条件で造粒し、
ポリプロピレン系樹脂組成物(A)を得た。その際の比
エネルギーは0.23KWH/kg、樹脂温度は315
℃であった。
【0082】このポリプロピレン系樹脂組成物のMFR
は0.44g/10分、溶融張力は6.5g、PI値は
3.5、ヘッドスペースガスクロマトグラフによる揮発
分量は3.9μg/gで、臭いは良好であった、実施例
と比較してMFRの上昇、溶融張力の低下が確認され
た。一方、このポリプロピレン系樹脂組成物のフィルム
成形品のフィッシュ・アイは少なく、良好であった。
【0083】上記の結果を下記の表1にまとめて示す。
【0084】
【表1】
【0085】本発明によれば、溶融張力に優れ、臭気成
分が少なく、成形性に優れたポリプロピレン樹脂組成物
が提供される。以下の例においては、化学発泡成形、ガ
ス発泡成形は、下記の方法により行った。 化学発泡成形 得られたポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対
し発泡剤マスターバッチ(永和化成(株)製EE40
5)2.5重量部をドライブレンドし、単軸押出機(4
00mmφ、L/D28)に投入し、210℃に加熱
し、溶融混練して、スリットダイ(幅300mm、ギャ
ップ0.6mm)から吐出速度20kg/hで押し出し
た。押し出されたポリプロピレン系樹脂組成物を金属ロ
ールで冷却して引き取り、厚み0.8mm、幅300m
mの発泡シートを作成した。
【0086】ガス発泡成形 得られたポリプロピレン系樹脂組成物を二軸押出機(5
7mmφ、L/D40)に投入し、二軸押出機中で溶融
させ、ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対し
1重量部の二酸化炭素を押出機中に注入し、175℃
で、サーキュラーダイ(150mmφ、ギャップ0.5
mm)から、90kg/hで押し出し、筒状の発泡体を
引き伸ばして切り開くことにより、厚み1.5mm、幅
800mmの発泡体を得た。
【0087】以下の実施例および比較例に示される発泡
倍率、表面状態、真空成形性は下記の方法により測定し
た。 (8)発泡倍率は、使用した樹脂の密度を得られた発泡
体の見かけ密度で割った値で示される。ここで、見かけ
の密度は、JIS K7112−1980のA法(水中
置換法)にしたがって測定した。ただし、発泡体の密度
測定においては、試験片数を8個とし、平均値を求め
た。
【0088】(9)表面状態は、目視により下記の5段
階で評価した。 1:穴が空いている。2:表面に凹凸がある。3:ピン
ホールがある。4:平滑である。5:光沢がある。 (10)真空成形性は、(株)淺野研究所製型式FLX
−02を用い、265mm幅の発泡シートを用いて、下
記条件にて容器形状(開口部直密64mm、底部直窪5
0mm、深さ52mm)の真空成形を行なった。成形品
の外観により雛の有無、偏肉の善し悪し、穴あきの発生
などの真空成形性を下記の5段階で評価した。
【0089】1:穴が空き作成できない。2:容器形状
であるが穴が空いている。3:容器形状であるが薄肉部
がある。4:容器形状である。5:容器形状で光沢があ
る。 成形条件 プラグアシスト:有り(アシスト率43%) 上ヒーター温度:450℃ 下ヒーター温度:450℃ 加熱時間:25秒 上テーブル遅れ:1秒 上テーブル時間:10秒 下テーブル遅れ:0.8秒 下テーブル時間:10秒 金型温度:60℃ 真空遅れ:3秒 冷却時間:10秒 離型時間:1.7秒 実施例5 PP−Aの100重量部に対し、HP−136を0.0
3重量部、I−1010、I−168およびステアリン
酸カルシウムCA−STをそれぞれ0.08〜0.2重
量部をヘンシェルミキサーで配合し、単軸押出機(ナカ
タニ機械(株)製、NVC50型m/m押出機(特殊ダ
ルメージシングルスクリュー、50mmφ、L/D=3
2))を用いて、スクリュー回転数150rpm、、シ
リンダー設定温度300℃、仕上処理量24.0kg/
hrなる条件で造粒した。この際の比エネルギーは0.
26KWh/kgであり、上記造粒物のMFRは0.3
8g/10分、PI値は5.5であった。
【0090】得られた組成物を、PP−A20重量%に
対してPP−E80重量%と混合して得られた混合物1
00重量部に対し、成分3)としてMFR3g/10分
の放射線照射処理した、枝分かれ指数0.35で、歪み
硬化伸長粘性を有するポリプロピレン系樹脂(モンテル
・エスディーケイ・サンライズ(株)製PF814)を
10重量部ブレンドし、単軸押出機(ナカタニ機械
(株)製、NVC50型m/m押出機(特殊ダルメージ
シングルスクリュー、50mmφ、L/D=32))を
用いて、スクリュー回転数150rpm、シリンダー設
定温度230℃、仕上処理量24.0kg/hrなる条
件で造粒し、MFRが7.2g/10分の、目的とする
ポリプロピレン系樹脂組成物(B)を得た。
【0091】得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用
い、化学発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価したところ、発泡倍率は2.2倍、表面状態
は5、真空成形性は5であった。 実施例6 実施例5と同じポリプロピレン系樹脂組成物(B)を用
い、ガス発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価したところ、発泡倍率は2.3倍、表面状態
は5、真空成形性は5であった。
【0092】実施例7 PP−Aを30重量%、PP−Eを70重量%とし、
成分3)を配合しなかったこと以外は実施例5と同様に
してポリプロピレン系樹脂組成物(B)を作成し、化学
発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成形性を評
価した。組成物のMFRは5.7g/10分、発泡倍率
は2.1、表面状態は5、真空成形性は4であった。
【0093】実施例8 PP−Aを20重量%、PP−Fを80重量%としたこ
と以外は実施例7と同様にしてポリプロピレン系樹脂組
成物(B)を作成し、化学発泡成形を行って発泡シート
を作成し、真空成形性を評価した。MFRは5.9g/
10分であった。発泡倍率は2.1、表面状態は5、真
空成形性は4であった。
【0094】実施例9 PP−Fの代わりにPP−Gを用いた以外は実施例8と
同様にしてポリプロピレン系樹脂組成物(B)を作成
し、化学発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価した。MFRは4.0g/10分であった。
発泡倍率は2.1、表面状態は5、真空成形性は4であ
った。
【0095】実施例10 実施例5と同じ重量比でPP−A、PP−Eおよび成分
3)を同時にヘンシェルミキサーでブレンドし、単軸押
出機(ナカタニ機械(株)製、NVC50型押出機(特
殊ダルメージシングルスクリュー、50mmφ、L/D
=32))を用いて、スクリュー回転数150rpm、
シリンダー設定温度230℃、仕上処理量24.0kg
/hrなる条件で造粒し、MFRが7.5g/10分
の、目的とするポリプロピレン系樹脂組成物(B)を得
た。
【0096】得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用
い、化学発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価した。発泡倍率は1.9、表面状態は4、真
空成形性は4であった。以上に記載した実施例の成分お
よび評価結果を表2にまとめて記す。
【0097】
【表2】
【0098】比較例4 PP−Fの代わりにPP−Eを用い、成分2)の添加量
を0.0005重量部とした以外は、実施例8と同様に
してポリプロピレン系樹脂組成物(B)を作成し、化学
発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成形性を評
価した。MFRは9.1g/10分であった。発泡倍率
は1.8、表面状態は3、真空成形性は2であった。
【0099】比較例5 PP−Aを8重量%、PP−Fを92重量%とした以外
は、実施例8と同様にしてポリプロピレン系樹脂組成物
(B)を作成し、化学発泡成形を行って発泡シートを作
成し、真空成形性を評価した。MFRは8.9g/10
分であった。発泡倍率は1.8、表面状態は3、真空成
形性は2であった。
【0100】比較例6 PP−A8重量%およびPP−F92重量%の樹脂10
0重量部に対して成分3)を10重量部とした以外は、
実施例8と同様にしてポリプロピレン系樹脂組成物
(B)を作成し、化学発泡成形を行って発泡シートを作
成し、真空成形性を評価した。MFRは8.0g/10
分であった。発泡倍率は1.8、表面状態は3、真空成
形性は2であった。
【0101】比較例7 PP−Aの代わりにPP−Bを用いた以外は、実施例7
と同様にしてポリプロピレン系樹脂組成物(B)を作成
し、化学発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価した。MFRは5.0g/10分であった。
発泡倍率は1.7、表面状態は2、真空成形性は2であ
った。
【0102】比較例8 PP−Aの代わりにPP−Cを用いた以外は、実施例7
と同様にしてポリプロピレン系樹脂組成物(B)を作成
し、化学発泡成形を行って発泡シートを作成し、真空成
形性を評価した。MFRは8.1g/10分であった。
発泡倍率は1.6、表面状態は2、真空成形性は2であ
った。
【0103】以上に記載した比較例の成分および評価結
果を表3にまとめて記す。
【0104】
【表3】
【0105】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は
成形性に優れ、特に発泡シート成形に適する。また、こ
の樹脂組成物にさらに放射線照射した特定の性状のポリ
プロピレン樹脂を配合することによりさらに発泡成形に
適した組成物を得ることができる。また、かかる樹脂組
成物を成形して得られる発泡成形体は極めて表面状態、
真空成形性の優れた成形体である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/1535 C08K 5/1535 // B29K 23:00 B29K 23:00 (72)発明者 佐藤 徳彦 大分県大分市大字中ノ洲2番地 サンアロ マー株式会社大分リサーチセンター内 (72)発明者 中上 策好 大分県大分市大字中ノ洲2番地 サンアロ マー株式会社大分リサーチセンター内 (72)発明者 田淵 大三 神奈川県川崎市川崎区夜光2丁目3番2号 サンアロマー株式会社川崎ディベロップ メントセンター内 (72)発明者 栗山 稔 神奈川県川崎市川崎区夜光2丁目3番2号 サンアロマー株式会社川崎ディベロップ メントセンター内 (72)発明者 白井 敬二 神奈川県川崎市川崎区夜光2丁目3番2号 サンアロマー株式会社川崎ディベロップ メントセンター内 (72)発明者 竹村 信司 神奈川県川崎市川崎区夜光2丁目3番2号 サンアロマー株式会社川崎ディベロップ メントセンター内 Fターム(参考) 4F070 AA15 AA16 AC66 AE03 AE12 FA01 4F074 AA24 AA25 BA01 BA32 BC11 CA22 DA02 DA24 DA34 4F201 AA11 AB07 AG01 AG20 AR06 AR17 AR20 BA02 BC01 BC02 BC03 BC12 BC37 BL08 BL25 4J002 BB12W BB12X BB14W BB14X EL066 FD070 FD200 FD320 GC00 GG01 GG02 GL00 GT00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)2つ以上の異なる分子量のプロピレ
    ン重合体からなり、少なくとも1成分として、HLMF
    Rが0.5g/10分以上20g/10分以下である高
    分子量プロピレン重合体成分を5〜70重量%含むポリ
    プロピレン樹脂100重量部、および 2)ラクトン構造を持つ式a) 【化1】 (上式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に炭化
    水素基または置換炭化水素基を表し、あるいはR1 、R
    2 およびR3 はそれらのうちの2つ以上が互いに他と結
    合して飽和または不飽和の炭化水素環を形成していても
    よい)で表されるラクトン系添加剤0.005重量部以
    上2.0重量部以下、を含む、MFRが0.1g/10
    分以上10g/10分以下であるポリプロピレン系樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したポリプロピレン系樹
    脂組成物100重量部および枝分かれ指数が0.9未満
    であり、かつ、歪硬化性伸張粘性を有するポリプロピレ
    ン系樹脂1〜50重量部を含むポリプロピレン系樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 押出成形用である請求項1または2に記
    載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 発泡成形用である請求項1または2に記
    載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載したポリ
    プロピレン系樹脂組成物を製造する方法であって、ポリ
    プロピレン樹脂1)における高分子量プロピレン重合体
    成分を含む成分が溶融混練および造粒を経る前に、高分
    子量プロピレン重合体成分を含む成分とラクトン系添加
    剤2)とを混合し、その後に溶融混練および造粒を行う
    ことを含む方法。
  6. 【請求項6】 造粒工程における造粒押出機の比エネル
    ギーが0.30KWH/kg以下であり、かつ、造粒押
    出機における樹脂温度が400℃以下である、請求項5
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載したポリ
    プロピレン系樹脂組成物を成形して得られた押出成形
    体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれかに記載したポリ
    プロピレン系樹脂組成物を成形して得られた発泡成形
    体。
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