JP2015196711A - ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、シート成形時のドローダウンが抑制され、また、発泡成形に適したポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。【解決手段】ポリプロピレン系樹脂(A)と、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、特定のポリエチレン(C)と、を含むポリプロピレン樹脂組成物であって、230℃におけるメルトフローレートが1〜10g/10分であり、前記ポリプロピレン系樹脂(A)の230℃におけるメルトフローレートと、前記ポリエチレン(C)の190℃におけるメルトフローレートとの比が、[ポリプロピレン系樹脂(A)の230℃におけるメルトフローレート(g/10分)]/[ポリエチレン(C)の190℃におけるメルトフローレート(g/10分)]で表して、10〜100である、ポリプロピレン樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品に関する。
ポリプロピレン樹脂は、安価で且つ軽量であり、しかも優れた機械的強度、成形性等を発揮するため、多くの成形品に用いられ、シート状に成形されることもある。しかし、ポリプロピレン樹脂は、シート成形においてドローダウンを起こしやすい傾向にあった。特に、ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう)が高い場合には、ドローダウンをより起こしやすくなるため、均質なシートを得ることが困難であった。
また、ポリプロピレン樹脂を発泡成形することがあるが、ポリプロピレン樹脂は必ずしも発泡成形に適していなかった。
ところで、メルトフローレートの低いポリエチレン樹脂(特に低密度ポリエチレン、以下「LDPE」ともいう。)は、シート成形においてドローダウンを起こしにくく、また、発泡成形の適性が高いことが知られている。
そこで、シート成形時のドローダウン抑制又は発泡成形の適性向上のために、ポリプロピレン樹脂にポリエチレン樹脂を混ぜることが考えられる。ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂とを混合する方法としては、例えば、特許文献1,2に記載されている。
すなわち、特許文献1には、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂を多段重合法により重合して混合する方法が記載されている。特許文献2には、ポリプロピレン樹脂と特定の分子量分布と長鎖分岐構造を有するポリエチレン系樹脂とを溶融混合する方法が記載されている。
しかしながら、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂とは相容性が低いことが知られている。そのため、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂とを単に混ぜただけでは均一に混ざらない。特に、メルトフローレートが高いポリプロピレン樹脂と、メルトフローレートが低いポリエチレン樹脂とを混ぜる場合にはその傾向が顕著であった。
特開2002−179858号公報 特開2012−136598号公報
本発明の目的は、シート成形時のドローダウンが抑制され、また、発泡成形に適したポリプロピレン樹脂組成物、及びその成形品を提供することにある。
本発明は以下の態様を含む。
[1]JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが3〜50g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A)と、
135℃、テトラリン中での固有粘度が1.0〜4.0dl/gであるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、
温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上であり、JIS K6922−2に準拠して、温度190℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが0.01〜3g/10分であるポリエチレン(C)と、を含むポリプロピレン樹脂組成物であって、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、40〜75質量%であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、5〜30質量%であり、
前記ポリエチレン(C)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、20〜40質量%であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)におけるプロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)の総質量に対し、5質量%以下であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)におけるエチレン単位の含有量が、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の総質量に対し、10〜90質量%であり、
JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときの前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレートが1〜10g/10分であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレートと、前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレートとの比が、[前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレート(g/10分)]/[前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレート(g/10分)]で表した際に、10〜100である、ポリプロピレン樹脂組成物。
[2]前記ポリエチレン(C)の密度が、0.910g/cm以上 0.945g/cm未満である、[1]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[3]温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2以上である、[1]又は[2]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[4]さらに発泡剤を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物を成形してなる成形品。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品は、シート成形時のドローダウンが抑制され、また、発泡成形に適したものである。
歪み硬化指数を求める際に使用するグラフであって、横軸を伸長時間の対数、縦軸を伸長粘度の対数としてプロットしたグラフである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されない。なお、本明細書において、「〜」とは、その前後の数字等を含むものとする。
≪ポリプロピレン樹脂組成物≫
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、特定のポリプロピレン系樹脂(A)(以下、「(A)成分」ともいう)と、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)(以下、「(B)成分」ともいう)と、特定のポリエチレン(C)(以下、「(C)成分」ともいう)とを含む。
<ポリプロピレン系樹脂(A)>
ポリプロピレン系樹脂(A)は、プロピレン単位を含有する重合体である。プロピレン単位を含有する重合体としては、ポリプロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体のいずれか、立体規則性の異なる2種類のポリプロピレン単独重合体の混合物、ポリプロピレン単独重合体とプロピレンランダム共重合体との混合物等が挙げられる。
上記プロピレンランダム共重合体は、プロピレン単位と、プロピレン単位以外のα−オレフィン単位とを有する。プロピレン単位以外のα−オレフィン単位としては、エチレン単位および炭素数4以上(好ましくは炭素数4〜10)のα−オレフィン単位が挙げられる。
炭素数4〜10のα−オレフィン単位を誘導するα−オレフィンモノマーとしては、具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。中でも、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
さらに中でも、エチレン単位がより好ましい。
プロピレンランダム共重合体の総質量に対し、プロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量は5質量%以下であり、4質量%以下であることがより好ましい。プロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量が前記上限値を超えると、ポリプロピレン系樹脂の特徴である剛性・耐熱性の低下が著しくなる。プロピレンランダム共重合体のプロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した。
ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRは3〜50g/10分であり、4〜30g/10分であることが好ましく、5〜20g/10分であることがより好ましい。ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRが前記下限値未満であると、組成物の流動性を低下させ、前記上限値を超えると、均一な混練が難しくなり、また、組成物の流動性が高すぎてシート・発泡成形に適さない。
ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRは、JIS K6921−2に準拠し、温度230℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量は、(A)〜(C)成分の総質量に対し、40〜75質量%であり、50〜70質量%であることが好ましく、55〜65質量%であることがより好ましい。ただし、(A)〜(C)成分の合計を100質量%とする。ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が前記下限値未満であると、組成物の剛性・耐熱性を著しく低下させ、前記上限値を超えると、組成物への歪み硬化性の付与が困難になる。
[ポリプロピレン系樹脂(A)の製造方法]
ポリプロピレン系樹脂(A)は、既知の重合法を用いて製造可能である。
ポリプロピレン系樹脂(A)の重合は、連続的であってもよいし、バッチ式であってもよい。また、不活性な希釈剤の存在下または非存在下での液相で重合してもよいし、気相重合してもよいし、気液混合状態で重合してもよい。
重合の反応時間と圧力と温度は特に制限はないが、温度は50〜100℃であることが好ましい。圧力は大気圧であってもよいし、これより高くてもよい。
重合の際には、水素等の分子量調整剤によってポリプロピレン系樹脂(A)の分子量を調整してもよい。
また、エチレン、炭素数4以上のα−オレフィンも加えることでランダム共重合体を重合してもよい。
重合の際に使用する触媒としては、公知の立体選択性チーグラー・ナッタ触媒が好ましい。
好ましいチーグラー・ナッタ触媒の例としては、トリアルキルアルミニウム化合物と必要に応じて電子供与体を含むチタン担持触媒システムや、無水塩化マグネシウムに担持されたTiのハライドまたはハロゲン−アルコラートと必要に応じて電子供与体化合物を含む固体触媒成分が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造方法は下記で述べるが、ポリプロピレン成分とエチレン・α−オレフィン共重合体成分(B)を逐次重合しブロックポリプロピレンを製造し、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分を(A)成分としても良い。
また、このブロックポリプロピレンに別途製造したポリプロピレン系樹脂を混練またはドライブレンドする場合、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分と別途製造したポリプロピレン系樹脂を合わせて(A)成分としてもよい。
上記触媒や上記触媒を用いる重合法としては、例えば、米国特許第4,399,054号明細書、欧州特許出願公開第45977号明細書、米国特許第4,472,524号明細書等に記載の方法が挙げられる。
上記の触媒を、前もって少量のオレフィンに接触させて予重合してもよい。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、エチレンとα−オレフィンとを共重合して得られる共重合体である。
α−オレフィン単位を誘導するα−オレフィンモノマーとしては、炭素数3以上のα−オレフィンであればよく、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。中でも、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)のエチレン単位の含有量は、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の総質量に対し、10〜90質量%であり、30〜85質量%が好ましく、45〜80質量%がより好ましい。エチレン単位の含有量が前記下限値未満であると、(A)成分と(C)成分の相容性向上の効果が低下し、前記上限値を超える場合も、相容性向上の効果が低下する。
エチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン単位の含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、135℃、テトラリン中での固有粘度(η)が1.0〜4.0dl/gであり、1.2〜3.0dl/gが好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の固有粘度が前記下限値未満であると、組成物の流動性が高すぎてシート・発泡成形に適さない。前記上限値を超えると、(A)成分と(C)成分の相容性向上の効果が低下する。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の固有粘度は、テトラリン等の溶媒中、135℃において毛細管型粘度計を用いて測定することができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、後述する逐次重合で製造されるブロックポリプロピレンの共重合体成分であってもよい。この場合、(B)成分の固有粘度を直接測定することは困難であり、ブロックポリプロピレンのキシレン可溶分の固有粘度を(B)成分の固有粘度とみなす。
ブロックポリプロピレンのキシレン可溶分は、以下の方法によって得られる。
ブロックポリプロピレン2.5gを、o−キシレン(溶媒)を250mL入れたフラスコに入れ、ホットプレートおよび還流装置を用いて、135℃で、窒素パージを行いながら、30分間、攪拌し、完全溶解させた後、25℃で1時間、冷却する。これにより得られた溶液を、濾紙を用いて濾過する。濾過後の濾液を100mL採取し、アルミニウムカップ等に移し、窒素パージを行いながら、140℃で蒸発乾固を行い、室温で30分間静置して、キシレン可溶分を得る。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量は、(A)〜(C)成分の総質量に対し、5〜30質量%であり、6〜15質量%であることが好ましく、8〜12質量%であることがより好ましい。ただし、(A)〜(C)成分の合計を100質量%とする。エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が前記下限値未満であると、相容性向上効果がみられず、前記上限値を超えると、組成物の剛性・耐熱性を低下させる。
[エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造方法]
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、既知の重合法を用いて製造可能である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の重合は、連続的であってもよいし、バッチ式であってもよい。また、不活性な希釈剤の存在下または非存在下での液相で重合してもよいし、気相重合してもよいし、気液混合状態で重合してもよい。
重合の反応時間と圧力と温度は特に制限はないが、温度は50〜100℃であることが好ましい。圧力は大気圧であってもよいし、これより高くてもよい。
重合の際には、水素等の分子量調整剤によってエチレン・α−オレフィン共重合体(B)の分子量を調整してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、重合の際にメタロセン触媒又はハーフメタロセン触媒を用いて、公知の方法(例えば、国際公開第2006/102155号に記載の方法)によって製造されてもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、ポリプロピレン系樹脂(A)の製造の後、逐次的に製造することもできる(ブロックポリプロピレン)。
<ポリエチレン(C)>
ポリエチレン(C)は、歪み硬化指数が2以上のものである。ポリエチレン(C)の歪み硬化指数は、2.2以上がより好ましい。ポリエチレン(C)の歪み硬化指数が前記下限値未満であると、組成物に歪み硬化性を付与できない。
歪み硬化指数は以下のように測定することができる。
伸長粘度の測定装置を用い、温度200℃、剪断速度0.1s−1の条件で伸長粘度を測定する。次いで、図1に示すように、伸張粘度の対数を縦軸に、伸長時間(秒)の対数を横軸にプロットする。次いで、伸長時間40秒(以下、「歪み4」ともいう)のときの伸張粘度の値を(1)とし、伸長時間10秒(以下、「歪み1」ともいう)付近から歪み硬化を示す前(伸長粘度が急激に高くなる前)の直線状のプロットを外挿したときの歪み4における伸張粘度の値を(2)とする。そして、(1)/(2)で表される値を歪み硬化指数(以下、「SH」ともいう)とする。
伸張粘度の測定装置は、特に限定されないが、例えば、伸張粘度計RME(レオメトリック サイエンテフィック社製)などを用いることができる。
ポリエチレン(C)の密度としては、0.910g/cm以上0.945g/cm未満が好ましい。特に、歪み硬化指数を容易に2以上にできることから、高圧ラジカル重合法による密度0.910〜0.930g/cmの低密度ポリエチレン(LDPE)が更に好ましい。
ポリエチレン(C)のMFRは0.01〜3g/10分であり、0.1〜2g/10分であることが好ましく、0.2〜1g/10分であることがより好ましい。ポリエチレン(C)のMFRが前記下限値未満であると、混練する際、均一な混練が困難になり、前記上限値を超えると、ポリエチレンの伸張粘度が低下し、組成物への歪み硬化性の付与が困難になる。
なお、ポリエチレン(C)のMFRは、JIS K6922−2に準拠し、温度190℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
ポリエチレン(C)の含有量は、(A)〜(C)成分の総質量に対し、20〜40質量%であり、23〜35質量%であることが好ましく、25〜32質量%であることがより好ましい。ただし、(A)〜(C)成分の合計を100質量%とする。ポリエチレン(C)の含有量が前記下限値未満であると、組成物に歪み硬化性の付与が困難になり、前記上限値を超えると、組成物の剛性・耐熱性を低下させる。
[ポリエチレン(C)の製造方法]
ポリエチレン(C)は、高圧ラジカル重合法により得ることが好ましい。低密度ポリエチレンとして公知の技術で製造・販売されている。
<その他の成分>
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、これまでに示した各成分に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物等の添加剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等を用いることができる。
中でも発泡剤(D)(以下、「(D)成分」ともいう)が発泡成形品を製造する上で好ましい。
(D)成分以外の添加剤の添加量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、0.01〜1質量部が好ましく、0.02〜0.5質量部がより好ましい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、上記のような添加剤を含有することによって、成形安定性や成形品の耐候性、安定性の向上という効果が得られる。
発泡剤(D)は、特に制限はなく、揮発型発泡剤であっても、分解型発泡剤であってもよい。
揮発性発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、ネオペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロブタン、シクロペンタンなどの環式脂肪族炭化水素;メチルクロライド、メチレンクロライド、ジクロロフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、ジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、モノクロロペンタフルオロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,2−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられる。
また、分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどが挙げられる。さらに他の発泡剤として、二酸化炭素、窒素、水なども使用できる。これらの発泡剤は2種以上を混合して用いることもできる。
発泡剤(D)の添加量は、成分(A)〜(C)の合計100質量部に対して、0.1〜6質量部であることが好ましく、0.5〜2質量部の範囲であることがより好ましい。この範囲内において、発泡成形品に要求する物性に応じて、発泡剤からの発生ガス量および望ましい発泡倍率等を考慮して選択される。この範囲内にあるポリプロピレン樹脂組成物からは、気泡径が揃い、かつ気泡が均一分散した発泡成形品が得られる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で充填剤を加えてもよい。充填剤としては、通常、熱可塑性樹脂の充填剤として用いられる繊維状、板状、粒状、粉末状のものを用いることができる。充填剤の例には、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ウォラストナイト、セピオライト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維および硼素繊維などの繊維状無機充填剤;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレイ、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイトおよび白土などの板状や粒状の無機充填剤;ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、綿繊維、麻繊維、竹繊維、木材繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、バナナ繊維、ココナッツ繊維、絹、羊毛、アンゴラ、カシミヤもしくはラクダなどの動物繊維、紙粉、木粉、竹粉、セルロース粉末、籾殻粉末、果実殻粉末、キチン粉末、キトサン粉末、タンパク質、澱粉、籾殻、木材チップ、おから、古紙粉砕材、衣料粉砕材などの、繊維状、粉末状もしくはチップ状の有機充填剤が含まれる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物における充填剤の配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して、1〜300質量部が好ましく、5〜150質量部がより好ましく、10〜50質量部がさらに好ましい。充填剤の配合比率が1質量%未満であると、物性の観点から配合する意義が実用上なく、300質量部を超えると、比重の増加が激しく、軽量性の観点で好ましくない。
ポリプロピレン樹脂組成物のMFRは1.0〜10g/10分であり、1.5〜8g/10分であることが好ましく、2.5〜6g/10分であることがより好ましい。ポリプロピレン樹脂組成物のMFRが前記下限値未満であると、成形が困難になり、前記上限値を超えると、シート成形ではドローダウン、発泡成形では破泡が起きやすくなる。
なお、ポリプロピレン樹脂組成物のMFRは、JIS K6921−2に準拠し、温度230℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときのポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレートと、JIS K6922−2に準拠して、温度190℃、荷重21.6Nで測定したときのポリエチレン(C)の前記メルトフローレートとの比(MFR/MFR)は、10〜100であり、10〜70であることが好ましく、10〜50であることがより好ましい。MFR/MFRが前記下限値未満であると、伸張粘度が高いメルトフローレートの低いポリエチレンを使用した際に組成物の流動性を低下させ、前記上限値を超えると、ポリプロピレン系樹脂(A)とポリエチレン(C)との均一な混合が難しくなる。
ポリプロピレン樹脂組成物の歪み硬化指数は2以上であり、2.2以上が好ましく、2.4以上がより好ましい。ポリプロピレン樹脂組成物の歪み硬化指数が前記下限値未満であると、シート・発泡成形性が低下する。ポリプロピレン樹脂組成物の歪み硬化指数は上記の方法で同様に測定することができる。
≪ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法≫
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、例えば、各々を別々製造した上記(A)〜(C)成分を均一に混合することによって製造することができる。
混合方法としては、通常行われている、ヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンミキサー等の混合機を用いて各成分をドライブレンドする方法;オープンロール、押出混合機、ニーダー、バンバリー等の混合機を用いて各成分を溶融させながら混合する方法が挙げられる。
より一層、均一なポリプロピレン樹脂組成物を得るには、これらの混合方法を2種以上併用するとよい。例えば、各成分をあらかじめドライブレンドさせた後、その混合物を溶融混合させる方法が挙げられる。ポリプロピレン樹脂組成物は、後述する成形方法によって成形品を製造するにあたり、ペレタイザーを使用してペレットに加工することが好ましい。
混合時に溶融させる場合には、温度が高すぎると、(A)〜(C)成分が熱分解や劣化を起こすことがあるため、通常、溶融温度は160℃以上350℃未満(好ましくは、170℃以上260℃未満)とされる。
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、(A)成分を重合した後、(A)成分の存在下、(B)成分を重合することによって、(A)成分と(B)成分とが混合したブロックポリプロピレンを製造し、そのブロックポリプロピレンに(C)成分を混合することによって製造してもよい。
添加剤やフィラーを加える場合も、上記の手法で上記(A)〜(C)成分と溶融混練し、ペレットに加工してから成形しても、上記(A)〜(C)成分とドライブレンドし、成形時に溶融混合してもよい。
≪成形品≫
本発明の成形品は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を成形したものである。成形方法としては、特に制限されるものではなく、用途に応じて種々の公知の成形方法を適用できる。例えば、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、中空成形法等を適用できる。また、押出成形機を用いてシート状に成形した後、このシートを真空成形法、圧空成形法等の二次加工方法によって所望の形状に成形してもよい。なかでも、ポリプロピレン樹脂組成物を公知の方法により発泡成形した発泡体が特に好適である。
ここで、発泡成形の方法としては、分解型発泡剤または揮発性発泡剤とともにポリプロピレン樹脂組成物を押出機によって押し出す方法や、粒状のポリプロピレン樹脂組成物に揮発性発泡剤を含浸させた後、成形型内で加熱する方法などが挙げられる。
揮発性発泡剤としては、前記揮発性発泡剤と同様のものが挙げられる。
また、発泡に際し、気泡調整剤としてタルク、微細珪酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの無機粉末;多価カルボン酸の酸性塩;多価カルボン酸と炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウムの反応物などを少量配合してもよい。さらに、発泡収縮防止剤としてラウリル酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、N−エチルステアリン酸アミド、N,N−ジステアリン酸アミド、ジラウリン酸アミド、ジステアリン酸アミド、ジパルミチン酸アミドなどの高級脂肪族アミド;ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、デコシルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−エチルオクタデシルアミン、ヘキサデシルプロピレンアミン、オクタデシルプロピレンアミンなどの飽和高級アルキルアミンなどを配合してもよい。
本発明において、上述のように発泡成形する場合には、その発泡倍率は1.3倍以上であることが好ましく、1.5倍以上であることがより好ましい。発泡倍率が前記1.5倍以上であれば、発泡成形品に求められる軽量性と断熱性を達成できるである。
また、発泡成形により発泡シートを成形する場合、発泡シートの連続気泡率は任意であり、目的の用途に応じて任意に設定できるが、通常は剛性や圧縮応力などの機械的強度の観点から50%以下であり、好ましくは40%以下、さらに好ましくは35%以下、よりさらに好ましくは30%以下、特に好ましくは25%以下、最も好ましくは20%以下である。なお、連続気泡率はASTM D2856の手順Cにより発泡シートの実容積(独立気泡部分の容積と樹脂部分の容積との和)を求めて算出できる。
本発明の成形体は、精密機器、電気製品などの梱包緩衝材用途に好適である。
また、建築分野などの断熱材、食品などの包装材、物品、壁面などの保護シート、鞄、文具、ドアなどの芯材として用いることができる。また、本発明の成形体は発泡成形用途が好適であり、中でも、特に発泡シート成形用途が好適である。
発泡シートが成形された成形体としては、例えば、食品用トレイ、コップ、ドンブリ、ボウル、蓋等、弁当容器、惣菜容器等の食品容器、小物入れ、ファイル表紙、書類ケース、雑貨容器、部品容器、壁面保護材、パネル、通箱、箱内部の仕切り、浮揚材などが挙げられる。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に制限されるものでは無い。
各例における各物性測定は以下のように行った。
(1)メルトフローレート(MFR):
ポリプロピレン系樹脂(A)のペレットを用い、JIS K6921−2に準拠して、温度:230℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。なお、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分を(A)成分または(A)成分の一部とした場合は、上述の酸化防止剤を添加してペレタイズした。
ポリエチレン(C)のペレットを用い、JIS K6922−2に準拠して、温度:190℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。
ポリプロプレン樹脂組成物のペレットを用い、JIS K6921−2に準拠して、温度:230℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。
(2)エチレン単位の含有量:
本発明において、プロピレンランダム共重合体のプロピレン単位以外のα−オレフィン単位、およびエチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン単位の含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した。
(3)固有粘度:
固有粘度は、テトラリン中、135℃において毛細管自動粘度測定装置(SS−780−H1 柴山科学器械製作所製)を用いて測定した。
(4)伸張粘度:
伸張粘度計RME(レオメトリック サイエンテフィック社製)を用い、測定温度:200℃、剪断速度:0.1s−1の条件で、長さ60mm、厚み2mm、幅7mmの角柱状のサンプルについて伸張粘度を測定した。
(5)歪み硬化指数(SH):
上記(4)で得られた伸張粘度について、伸張粘度の対数を縦軸に、伸長時間(秒)の対数を横軸にプロットし、40秒(以下、「歪み4」ともいう)のときの伸張粘度の値を(1)とした。10秒(以下、「歪み1」ともいう)から歪み硬化が始まる前の範囲で、傾きが最も小さくなる直線で近似し、その直線を歪み4まで外挿したときの伸張粘度の値を(2)とし、(1)/(2)で表される値を歪み硬化指数とした。
(6)密度:
幅12.7mm×厚さ4.0mm×長さ60mmの試験片を用い、JIS K7112に準拠して、温度:23℃の条件で、水中置換法により測定した。
[実施例1〜5、比較例1〜5]
表1,2に示す各成分を表1,2に記載の配合にて混合し、各組成物を得た。得られた組成物について、メルトフローレート(MFR)、及び歪み硬化指数について測定した。得られた結果を表1,2に記載する。
Figure 2015196711
Figure 2015196711
表中の各記号は以下の意味を表す。
<ポリプロピレン系樹脂(A)>
・A1:ポリプロピレン単独重合体PH1(MFR:13g/10分)、及びブロックポリプロピレンHC1(MFR:6g/10分、共重合体の含有量22質量%:共重合体のエチレン単位の含有量:50質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:2.5dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分
・A2:ポリプロピレン単独重合体PH2(MFR:10g/10分)、及びブロックポリプロピレンHC2(MFR:3g/10分、共重合体の含有量:30質量%、共重合体のエチレン単位の含有量:75質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:1.3dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分
・A3:ポリプロピレン単独重合体PH2(MFR:10g/10分)
・A4:ポリプロピレンランダム共重合体PR1(MFR:10g/10分)
・A5:ブロックポリプロピレンHC1のポリプロピレン成分
・A6:ポリプロピレン単独重合体PH3(MFR:3g/10分)
・A7:ポリプロピレン単独重合体PH2、及びブロックポリプロピレンHC3(MFR:10g/10分、共重合体の含有量:30質量%、共重合体のエチレン単位の含有量:30質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:7dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(B)>
・B1:ブロックポリプロピレンHC1の共重合体成分
・B2:ブロックポリプロピレンHC2の共重合体成分
・B3:商品名 Engage8100、DOW社製
・B4:ブロックポリプロピレンHC3の共重合体成分
<ポリエチレン(C)>
・C1:商品名 スミカセンF102−0 住友化学社製
・C2:商品名 LF443 日本ポリエチレン社製
<コモノマー>
・C3:プロピレン単位
・C4:1−ブテン単位
・C8:1−オクテン単位
本発明のポリプロピレン樹脂組成物を適用した実施例1〜5では、高いメルトフローレートを示すとともに、歪み硬化指数が2以上であった。一方、比較例1〜5の組成物は、高いメルトフローレートを示したが、歪み硬化指数が2未満であった。
以上のことから、実施例1〜5のポリプロピレン樹脂組成物は、フィルム成形や発泡成形に適した樹脂であることが推察される。

Claims (5)

  1. JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが3〜50g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A)と、
    135℃、テトラリン中での固有粘度が1.0〜4.0dl/gであるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、
    温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上であり、JIS K6922−2に準拠して、温度190℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが0.01〜3g/10分であるポリエチレン(C)と、を含むポリプロピレン樹脂組成物であって、
    前記ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、40〜75質量%であり、
    前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、5〜30質量%であり、
    前記ポリエチレン(C)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、20〜40質量%であり、
    前記ポリプロピレン系樹脂(A)におけるプロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)の総質量に対し、5質量%以下であり、
    前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)におけるエチレン単位の含有量が、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の総質量に対し、10〜90質量%であり、
    JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときの前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレートが1〜10g/10分であり、
    前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレートと、前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレートとの比が、[前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレート(g/10分)]/[前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレート(g/10分)]で表した際に、10〜100である、ポリプロピレン樹脂組成物。
  2. 前記ポリエチレン(C)の密度が、0.910g/cm以上0.945g/cm未満である、請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  3. 温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上である、請求項1又は2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  4. さらに発泡剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物を成形してなる成形品。
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