JP2015196711A - ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ポリプロピレン樹脂を発泡成形することがあるが、ポリプロピレン樹脂は必ずしも発泡成形に適していなかった。
そこで、シート成形時のドローダウン抑制又は発泡成形の適性向上のために、ポリプロピレン樹脂にポリエチレン樹脂を混ぜることが考えられる。ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂とを混合する方法としては、例えば、特許文献1,2に記載されている。
すなわち、特許文献1には、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂を多段重合法により重合して混合する方法が記載されている。特許文献2には、ポリプロピレン樹脂と特定の分子量分布と長鎖分岐構造を有するポリエチレン系樹脂とを溶融混合する方法が記載されている。
[1]JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが3〜50g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A)と、
135℃、テトラリン中での固有粘度が1.0〜4.0dl/gであるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、
温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上であり、JIS K6922−2に準拠して、温度190℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが0.01〜3g/10分であるポリエチレン(C)と、を含むポリプロピレン樹脂組成物であって、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、40〜75質量%であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、5〜30質量%であり、
前記ポリエチレン(C)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、20〜40質量%であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)におけるプロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)の総質量に対し、5質量%以下であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)におけるエチレン単位の含有量が、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の総質量に対し、10〜90質量%であり、
JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときの前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレートが1〜10g/10分であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレートと、前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレートとの比が、[前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレート(g/10分)]/[前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレート(g/10分)]で表した際に、10〜100である、ポリプロピレン樹脂組成物。
[2]前記ポリエチレン(C)の密度が、0.910g/cm3以上 0.945g/cm3未満である、[1]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[3]温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2以上である、[1]又は[2]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[4]さらに発泡剤を含む、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物を成形してなる成形品。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、特定のポリプロピレン系樹脂(A)(以下、「(A)成分」ともいう)と、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)(以下、「(B)成分」ともいう)と、特定のポリエチレン(C)(以下、「(C)成分」ともいう)とを含む。
ポリプロピレン系樹脂(A)は、プロピレン単位を含有する重合体である。プロピレン単位を含有する重合体としては、ポリプロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体のいずれか、立体規則性の異なる2種類のポリプロピレン単独重合体の混合物、ポリプロピレン単独重合体とプロピレンランダム共重合体との混合物等が挙げられる。
炭素数4〜10のα−オレフィン単位を誘導するα−オレフィンモノマーとしては、具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。中でも、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
さらに中でも、エチレン単位がより好ましい。
ポリプロピレン系樹脂(A)のMFRは、JIS K6921−2に準拠し、温度230℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
ポリプロピレン系樹脂(A)は、既知の重合法を用いて製造可能である。
ポリプロピレン系樹脂(A)の重合は、連続的であってもよいし、バッチ式であってもよい。また、不活性な希釈剤の存在下または非存在下での液相で重合してもよいし、気相重合してもよいし、気液混合状態で重合してもよい。
重合の反応時間と圧力と温度は特に制限はないが、温度は50〜100℃であることが好ましい。圧力は大気圧であってもよいし、これより高くてもよい。
重合の際には、水素等の分子量調整剤によってポリプロピレン系樹脂(A)の分子量を調整してもよい。
また、エチレン、炭素数4以上のα−オレフィンも加えることでランダム共重合体を重合してもよい。
重合の際に使用する触媒としては、公知の立体選択性チーグラー・ナッタ触媒が好ましい。
好ましいチーグラー・ナッタ触媒の例としては、トリアルキルアルミニウム化合物と必要に応じて電子供与体を含むチタン担持触媒システムや、無水塩化マグネシウムに担持されたTiのハライドまたはハロゲン−アルコラートと必要に応じて電子供与体化合物を含む固体触媒成分が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の製造方法は下記で述べるが、ポリプロピレン成分とエチレン・α−オレフィン共重合体成分(B)を逐次重合しブロックポリプロピレンを製造し、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分を(A)成分としても良い。
また、このブロックポリプロピレンに別途製造したポリプロピレン系樹脂を混練またはドライブレンドする場合、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分と別途製造したポリプロピレン系樹脂を合わせて(A)成分としてもよい。
上記触媒や上記触媒を用いる重合法としては、例えば、米国特許第4,399,054号明細書、欧州特許出願公開第45977号明細書、米国特許第4,472,524号明細書等に記載の方法が挙げられる。
上記の触媒を、前もって少量のオレフィンに接触させて予重合してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、エチレンとα−オレフィンとを共重合して得られる共重合体である。
α−オレフィン単位を誘導するα−オレフィンモノマーとしては、炭素数3以上のα−オレフィンであればよく、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。中でも、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン単位の含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の固有粘度は、テトラリン等の溶媒中、135℃において毛細管型粘度計を用いて測定することができる。
ブロックポリプロピレンのキシレン可溶分は、以下の方法によって得られる。
ブロックポリプロピレン2.5gを、o−キシレン(溶媒)を250mL入れたフラスコに入れ、ホットプレートおよび還流装置を用いて、135℃で、窒素パージを行いながら、30分間、攪拌し、完全溶解させた後、25℃で1時間、冷却する。これにより得られた溶液を、濾紙を用いて濾過する。濾過後の濾液を100mL採取し、アルミニウムカップ等に移し、窒素パージを行いながら、140℃で蒸発乾固を行い、室温で30分間静置して、キシレン可溶分を得る。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、既知の重合法を用いて製造可能である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の重合は、連続的であってもよいし、バッチ式であってもよい。また、不活性な希釈剤の存在下または非存在下での液相で重合してもよいし、気相重合してもよいし、気液混合状態で重合してもよい。
重合の反応時間と圧力と温度は特に制限はないが、温度は50〜100℃であることが好ましい。圧力は大気圧であってもよいし、これより高くてもよい。
重合の際には、水素等の分子量調整剤によってエチレン・α−オレフィン共重合体(B)の分子量を調整してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、重合の際にメタロセン触媒又はハーフメタロセン触媒を用いて、公知の方法(例えば、国際公開第2006/102155号に記載の方法)によって製造されてもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、ポリプロピレン系樹脂(A)の製造の後、逐次的に製造することもできる(ブロックポリプロピレン)。
ポリエチレン(C)は、歪み硬化指数が2以上のものである。ポリエチレン(C)の歪み硬化指数は、2.2以上がより好ましい。ポリエチレン(C)の歪み硬化指数が前記下限値未満であると、組成物に歪み硬化性を付与できない。
伸長粘度の測定装置を用い、温度200℃、剪断速度0.1s−1の条件で伸長粘度を測定する。次いで、図1に示すように、伸張粘度の対数を縦軸に、伸長時間(秒)の対数を横軸にプロットする。次いで、伸長時間40秒(以下、「歪み4」ともいう)のときの伸張粘度の値を(1)とし、伸長時間10秒(以下、「歪み1」ともいう)付近から歪み硬化を示す前(伸長粘度が急激に高くなる前)の直線状のプロットを外挿したときの歪み4における伸張粘度の値を(2)とする。そして、(1)/(2)で表される値を歪み硬化指数(以下、「SH」ともいう)とする。
なお、ポリエチレン(C)のMFRは、JIS K6922−2に準拠し、温度190℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
ポリエチレン(C)は、高圧ラジカル重合法により得ることが好ましい。低密度ポリエチレンとして公知の技術で製造・販売されている。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、これまでに示した各成分に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物等の添加剤を添加してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等を用いることができる。
中でも発泡剤(D)(以下、「(D)成分」ともいう)が発泡成形品を製造する上で好ましい。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、上記のような添加剤を含有することによって、成形安定性や成形品の耐候性、安定性の向上という効果が得られる。
また、分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどが挙げられる。さらに他の発泡剤として、二酸化炭素、窒素、水なども使用できる。これらの発泡剤は2種以上を混合して用いることもできる。
なお、ポリプロピレン樹脂組成物のMFRは、JIS K6921−2に準拠し、温度230℃、荷重21.6Nの条件で測定したときの値である。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、例えば、各々を別々製造した上記(A)〜(C)成分を均一に混合することによって製造することができる。
混合方法としては、通常行われている、ヘンシェルミキサー、タンブラー、リボンミキサー等の混合機を用いて各成分をドライブレンドする方法;オープンロール、押出混合機、ニーダー、バンバリー等の混合機を用いて各成分を溶融させながら混合する方法が挙げられる。
より一層、均一なポリプロピレン樹脂組成物を得るには、これらの混合方法を2種以上併用するとよい。例えば、各成分をあらかじめドライブレンドさせた後、その混合物を溶融混合させる方法が挙げられる。ポリプロピレン樹脂組成物は、後述する成形方法によって成形品を製造するにあたり、ペレタイザーを使用してペレットに加工することが好ましい。
混合時に溶融させる場合には、温度が高すぎると、(A)〜(C)成分が熱分解や劣化を起こすことがあるため、通常、溶融温度は160℃以上350℃未満(好ましくは、170℃以上260℃未満)とされる。
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、(A)成分を重合した後、(A)成分の存在下、(B)成分を重合することによって、(A)成分と(B)成分とが混合したブロックポリプロピレンを製造し、そのブロックポリプロピレンに(C)成分を混合することによって製造してもよい。
添加剤やフィラーを加える場合も、上記の手法で上記(A)〜(C)成分と溶融混練し、ペレットに加工してから成形しても、上記(A)〜(C)成分とドライブレンドし、成形時に溶融混合してもよい。
本発明の成形品は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物を成形したものである。成形方法としては、特に制限されるものではなく、用途に応じて種々の公知の成形方法を適用できる。例えば、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、中空成形法等を適用できる。また、押出成形機を用いてシート状に成形した後、このシートを真空成形法、圧空成形法等の二次加工方法によって所望の形状に成形してもよい。なかでも、ポリプロピレン樹脂組成物を公知の方法により発泡成形した発泡体が特に好適である。
また、発泡成形により発泡シートを成形する場合、発泡シートの連続気泡率は任意であり、目的の用途に応じて任意に設定できるが、通常は剛性や圧縮応力などの機械的強度の観点から50%以下であり、好ましくは40%以下、さらに好ましくは35%以下、よりさらに好ましくは30%以下、特に好ましくは25%以下、最も好ましくは20%以下である。なお、連続気泡率はASTM D2856の手順Cにより発泡シートの実容積(独立気泡部分の容積と樹脂部分の容積との和)を求めて算出できる。
また、建築分野などの断熱材、食品などの包装材、物品、壁面などの保護シート、鞄、文具、ドアなどの芯材として用いることができる。また、本発明の成形体は発泡成形用途が好適であり、中でも、特に発泡シート成形用途が好適である。
発泡シートが成形された成形体としては、例えば、食品用トレイ、コップ、ドンブリ、ボウル、蓋等、弁当容器、惣菜容器等の食品容器、小物入れ、ファイル表紙、書類ケース、雑貨容器、部品容器、壁面保護材、パネル、通箱、箱内部の仕切り、浮揚材などが挙げられる。
各例における各物性測定は以下のように行った。
ポリプロピレン系樹脂(A)のペレットを用い、JIS K6921−2に準拠して、温度:230℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。なお、ブロックポリプロピレンのポリプロピレン成分を(A)成分または(A)成分の一部とした場合は、上述の酸化防止剤を添加してペレタイズした。
ポリエチレン(C)のペレットを用い、JIS K6922−2に準拠して、温度:190℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。
ポリプロプレン樹脂組成物のペレットを用い、JIS K6921−2に準拠して、温度:230℃、荷重値:21.6Nの条件で測定した。
本発明において、プロピレンランダム共重合体のプロピレン単位以外のα−オレフィン単位、およびエチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン単位の含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した。
固有粘度は、テトラリン中、135℃において毛細管自動粘度測定装置(SS−780−H1 柴山科学器械製作所製)を用いて測定した。
伸張粘度計RME(レオメトリック サイエンテフィック社製)を用い、測定温度:200℃、剪断速度:0.1s−1の条件で、長さ60mm、厚み2mm、幅7mmの角柱状のサンプルについて伸張粘度を測定した。
上記(4)で得られた伸張粘度について、伸張粘度の対数を縦軸に、伸長時間(秒)の対数を横軸にプロットし、40秒(以下、「歪み4」ともいう)のときの伸張粘度の値を(1)とした。10秒(以下、「歪み1」ともいう)から歪み硬化が始まる前の範囲で、傾きが最も小さくなる直線で近似し、その直線を歪み4まで外挿したときの伸張粘度の値を(2)とし、(1)/(2)で表される値を歪み硬化指数とした。
幅12.7mm×厚さ4.0mm×長さ60mmの試験片を用い、JIS K7112に準拠して、温度:23℃の条件で、水中置換法により測定した。
表1,2に示す各成分を表1,2に記載の配合にて混合し、各組成物を得た。得られた組成物について、メルトフローレート(MFR)、及び歪み硬化指数について測定した。得られた結果を表1,2に記載する。
<ポリプロピレン系樹脂(A)>
・A1:ポリプロピレン単独重合体PH1(MFR:13g/10分)、及びブロックポリプロピレンHC1(MFR:6g/10分、共重合体の含有量22質量%:共重合体のエチレン単位の含有量:50質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:2.5dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分
・A2:ポリプロピレン単独重合体PH2(MFR:10g/10分)、及びブロックポリプロピレンHC2(MFR:3g/10分、共重合体の含有量:30質量%、共重合体のエチレン単位の含有量:75質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:1.3dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分
・A3:ポリプロピレン単独重合体PH2(MFR:10g/10分)
・A4:ポリプロピレンランダム共重合体PR1(MFR:10g/10分)
・A5:ブロックポリプロピレンHC1のポリプロピレン成分
・A6:ポリプロピレン単独重合体PH3(MFR:3g/10分)
・A7:ポリプロピレン単独重合体PH2、及びブロックポリプロピレンHC3(MFR:10g/10分、共重合体の含有量:30質量%、共重合体のエチレン単位の含有量:30質量%、キシレン可溶分の固有粘度η:7dl/g)のポリプロピレン成分の混合物からなるポリプロピレン系樹脂成分。
・B1:ブロックポリプロピレンHC1の共重合体成分
・B2:ブロックポリプロピレンHC2の共重合体成分
・B3:商品名 Engage8100、DOW社製
・B4:ブロックポリプロピレンHC3の共重合体成分
・C1:商品名 スミカセンF102−0 住友化学社製
・C2:商品名 LF443 日本ポリエチレン社製
・C3:プロピレン単位
・C4:1−ブテン単位
・C8:1−オクテン単位
以上のことから、実施例1〜5のポリプロピレン樹脂組成物は、フィルム成形や発泡成形に適した樹脂であることが推察される。
Claims (5)
- JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが3〜50g/10分であるポリプロピレン系樹脂(A)と、
135℃、テトラリン中での固有粘度が1.0〜4.0dl/gであるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)と、
温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上であり、JIS K6922−2に準拠して、温度190℃、荷重21.6Nで測定したときのメルトフローレートが0.01〜3g/10分であるポリエチレン(C)と、を含むポリプロピレン樹脂組成物であって、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、40〜75質量%であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、5〜30質量%であり、
前記ポリエチレン(C)の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)、及び前記ポリエチレン(C)の総質量に対し、20〜40質量%であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)におけるプロピレン単位以外のα−オレフィン単位の含有量が、前記ポリプロピレン系樹脂(A)の総質量に対し、5質量%以下であり、
前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)におけるエチレン単位の含有量が、前記エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の総質量に対し、10〜90質量%であり、
JIS K6921−2に準拠して、温度230℃、荷重21.6Nで測定したときの前記ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレートが1〜10g/10分であり、
前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレートと、前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレートとの比が、[前記ポリプロピレン系樹脂(A)の前記メルトフローレート(g/10分)]/[前記ポリエチレン(C)の前記メルトフローレート(g/10分)]で表した際に、10〜100である、ポリプロピレン樹脂組成物。 - 前記ポリエチレン(C)の密度が、0.910g/cm3以上0.945g/cm3未満である、請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
- 温度200℃、剪断速度0.1s−1で伸張粘度を測定したときの歪み硬化指数が2.0以上である、請求項1又は2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
- さらに発泡剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物を成形してなる成形品。
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