JP4747560B2 - フィルムコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器、電気機器、産業機器や自動車に用いられるフィルムコンデンサおよびその製造方法に関する。特に、ハイブリッド自動車等のモータ駆動用インバータ回路の平滑用、フィルタ用、スナバ用に用いるフィルムコンデンサに関する。
メタライズドフィルムコンデンサは、周囲の湿気の浸入を防ぐためにケース内にコンデンサ素子を収納し、各種ポッティング樹脂で注型外装して使用するのが一般的である。ポッティング樹脂およびケースの役割は、収納するコンデンサ素子や構成部品の保持、絶縁、特性劣化防止である。従って、機械的強度、低吸水性、耐熱特性、耐熱衝撃性、電気的特性(絶縁性)などに優れた材料を選定する必要がある。ポッティング樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが多く使われている。
近年、ハイブリッド自動車のモータ駆動用のインバータシステムに、アルミ電解コンデンサよりも、高耐圧・低損失・温度特性が優れたフィルムコンデンサが用いられるようになってきた。車載用のコンデンサは、寒冷地や高温高湿地でも使用されることから、民生用の電気機器用よりも、高温における耐湿性や広い温度範囲における耐熱衝撃性が求められる。また、高いリプル電流を流しても発熱が小さくなる構造や、サージ電圧発生を抑制するために低インダクタンス特性を有する構造が求められる。
通常フィルムコンデンサの構造は、図7に示すように、フィルムコンデンサ素子21の電極22に接続された金属端子23をポッティング樹脂24から突出させたものが多い。この場合に、低温(例えば−50〜−40℃)と高温(例えば90〜120℃)の熱衝撃を与えるとポッティング樹脂24と金属端子23との熱膨張係数の違いから熱応力が発生し、その応力に耐え切れずにポッティング樹脂24にクラックが入る場合がある。
そのような課題を解決するために、外装樹脂材料を工夫し、クラックを防止する構成にする提案がこれまでに幾つかなされている。
例えば、特許文献1または特許文献2のように、フィルムコンデンサ素子の外装材料として、2層以上の樹脂を用いることにより、耐環境性、機械的強度、防爆性を向上させる提案がこれまでに幾つかなされている。これらの発明では、フィルムコンデンサ素子を直接覆う第1層目の樹脂には、エポキシ樹脂よりも硬度や弾性率の小さいウレタン樹脂を用い、ケースの開口面側の第2層目にはエポキシ樹脂を用いている。
また、例えば、特許文献3は、直接フィルムコンデンサの発明に関するものではないが、導電体や電気装置とそれらを直接被覆する熱硬化性樹脂の硬化物との線膨張係数の差が15ppm/K以下となるように無機充填剤を40〜95容量%配合することで、熱衝撃性を向上させる提案もされている。
実開平5−18020号公報 特開昭56−101731号公報 特開昭54−63300号公報
しかしながら、上記従来例の構成では、以下に示すような幾つかの課題があった。
従来に提案されている特許文献1や特許文献2のようなフィルムコンデンサ素子の周りにウレタン樹脂を配置し、その上層にエポキシ樹脂を配置する構成では、−40℃に放置しただけで表面のエポキシ樹脂層にクラックが入ってしまうものもあり、大きな課題であった。
車載用途においては、低発熱特性やサージ電圧を大きくしないために低インダクタンス特性が求められる。このような要求を満たすためには、フィルムコンデンサ素子に接続するバスバー電極端子を広幅化(断面積を大きくする)すると、低抵抗化、低インダクタンス化を図ることができるため有効である。しかし、これまでの検討から、特許文献1や特許文献2の構成では、樹脂に埋設するバスバー電極を広幅化した場合に外装樹脂にクラックが特に入り易くなることがわかった。特に、−40〜100℃における熱衝撃試験においては、評価した全数にクラックが発生した。
さらに、柔らかいウレタン樹脂でフィルムコンデンサ素子を覆うと、例えば素子サイズを大型化して膨張収縮量が大きくなった時にフィルムコンデンサ素子の動きに拘束を与えることができず、フィルムコンデンサ素子の電極部に繰り返し応力が発生し、tanδが大きくなりやすいという課題があった。
さらに、ウレタンでフィルムコンデンサ素子を覆うと、吸湿し易く耐湿性にも課題があった。
また、特許文献3のように、硬化物の線膨張係数が小さくなるように無機充填剤の量を増やしていくと、樹脂注入時(60℃)の液体粘度が5000〜20000mPa・sと高くなってしまう。そのような樹脂を大量に注入すると、樹脂内にボイドが発生し易くなったり、注入時間が長くなるといった作業性および生産性に大きな課題が生じた。
この特許文献3の技術を適用した場合、金属端子材料との線膨張係数の差を小さくすることにより熱衝撃時の樹脂のクラックは防止できても、一桁程度線膨張係数の大きいフィルムコンデンサ素子の熱膨張係数との差が逆に大きくなってしまい、長期熱衝撃耐久性においてコンデンサ特性が劣化し易いことがわかった。
本発明は上記従来の技術の課題を解決して、低発熱で低インダクタンス特性を維持しつつ、耐熱衝撃性、耐湿性に優れ、なおかつ生産性の高い車載用に適したフィルムコンデンサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明のフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記コンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が30ppm/K以上であり、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が最も小さくなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴としている。
また、本発明のフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の無機充填剤が63〜80重量%の範囲で配合され、かつフィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の無機充填材の配合量よりも多くなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴としている。
また、本発明のフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層のエポキシ樹脂層の厚みが1〜5mmであり、かつ最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を最も大きくなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴としている。
上記の目的を達成するために、本発明のフィルムコンデンサの製造方法は、フィルムコンデンサ素子の電極に金属端子を接続する工程と、金属端子が接続された前記フィルムコンデンサ素子をケースに収納する工程と、液体粘度が60℃で3000mPa・s以下の第1のエポキシ樹脂組成物を注入する工程と、第1のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程と、第1のエポキシ樹脂組成物よりも線膨張係数の小さく、無機充填剤が63〜80重量%配合された第2のエポキシ樹脂組成物を第1のエポキシ樹脂組成物の上に注入する工程と、第2のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程とを有することを特徴としている。
上記これらの構成により、熱衝撃におけるクラックを防止でき、耐湿性に優れ、なおかつ作業性の良い車載用に適したフィルムコンデンサおよびその製造方法を提供できるという作用を達成できる。
本発明によれば、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が30ppm/K以上であり、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が最も小さくなるようにしたことから、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる。
また、本発明によれば、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の無機充填剤が63〜80重量%の範囲で配合され、かつフィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の無機充填材の配合量よりも多くなるようにしたことから、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる。
また、本発明によれば、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層のエポキシ樹脂層の厚みが1〜5mmであり、かつ最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を最も大きくなるようにしたことから、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、耐湿性に優れ、なおかつ低発熱特性を示す信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる。
本発明のフィルムコンデンサの製造方法によれば、フィルムコンデンサ素子の電極に金属端子を接続する工程と、金属端子が接続された前記フィルムコンデンサ素子をケースに収納する工程と、液体粘度が60℃で3000mPa・s以下の第1のエポキシ樹脂組成物を注入する工程と、第1のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程と、第1のエポキシ樹脂組成物よりも線膨張係数の小さく、無機充填剤が63〜80重量%配合された第2のエポキシ樹脂組成物を第1のエポキシ樹脂組成物の上に注入する工程と、第2のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程とを有することから、生産性に優れるという効果を有する。
上記した本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用効果を併記し併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明における実施の最良の形態の説明とする。
本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が最も小さくなるようにしたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の無機充填剤の配合量を最も多くなるようにしたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を最も大きくなるようにしたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱拡散性を高めることが可能となり、局所的な熱応力を緩和することができる。そのため、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、耐湿性、低発熱特性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
本発明のフィルムコンデンサにおいては、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数は10〜30ppm/Kであることを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物には無機充填剤が63〜80重量%配合されていることを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を0.5W/(m・K)以上になるようにしたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱拡散性を高めることが可能となり、局所的な熱応力を緩和することができる。そのため、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、耐湿性、低発熱特性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の線膨張係数は30ppm/K以上であることを特徴としている。
これにより、フィルムコンデンサ素子の熱膨張収縮とそれを被覆するエポキシ樹脂組成物の熱膨張収縮のマッチングが良くなるため、熱衝撃時にフィルムコンデンサ素子に与える応力ストレスが小さくでき、信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物には無機充填剤が63重量%以下配合されていることを特徴としている。
これにより、フィルムコンデンサ素子の熱膨張収縮とそれを被覆するエポキシ樹脂組成物の熱膨張収縮のマッチングが良くなるため、熱衝撃時にフィルムコンデンサ素子に与える応力ストレスが小さくでき、信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、最上層のエポキシ樹脂層の厚みは、1〜5mmであることを特徴としている。
これにより、クラックの起点となる最上層のエポキシ樹脂層と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックの発生を防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、フィルムコンデンサ素子の形状が扁平形状であり、前記扁平形状のフィルムコンデンサ素子の横幅は厚みの3倍以上であることを特徴としている。
これにより、フィルムコンデンサを小型・薄型化でき、なおかつ熱衝撃時のコンデンサ特性の劣化を防止できるという効果を有する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、金属端子は、銅製のプレート状のものであることを特徴としている。
これにより、銅の線膨張係数は、17〜19ppm/Kであるため、最上層に配置したエポキシ樹脂組成物層との線膨張係数の差を小さくできるため、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、金属端子はエポキシ樹脂組成物による樹脂内から外部の取り付け部へ向かって立ち上がっており、エポキシ樹脂組成物内の金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子よりも開口面に近い位置で平面状にフィルムコンデンサ素子を覆うように配置されていることを特徴としている。
これにより、フィルムコンデンサ素子を覆うように配置されている金属端子が、湿気が直接素子に浸入するのを防ぐ役割を果たす効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、エポキシ樹脂組成物内で平面状にフィルムコンデンサ素子を覆うように開口面側に配置されている金属端子の一部は、ケースの開口面の面積の50%以上の面積を有し、なおかつ数箇所に穴が開けられていることを特徴としている。
これにより、フィルムコンデンサ素子を覆うように配置されている金属端子が、湿気が直接フィルムコンデンサ素子に浸入するのを防ぐ役割を果たし、なおかつ穴を開けたことによりフィルムコンデンサ素子の上に存在するエポキシ樹脂組成物の強度が高まる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、最上層のエポキシ樹脂組成物は、ケースの底面と平行に配置された平面状の金属端子の一部よりも上に配置されていることを特徴としている。
これにより、熱衝撃時のクラック発生を防止でき、耐湿性が向上し、なおかつ低発熱なフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、最上層のエポキシ樹脂組成物には、前記エポキシ樹脂よりも弾性率が小さい撓み性付与剤が分散されていることを特徴としている。
これにより、最上層のエポキシ樹脂組成物中の撓み性付与剤が応力を吸収する作用を有し、熱衝撃時に樹脂クラック発生を防止でき、なおかつ信頼性に優れたフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
また、本発明のフィルムコンデンサにおいては、車載用のインバータシステムに用いることを特徴としている。
車載用フィルムコンデンサには、大電流対応、サージ電圧をできるだけ小さくする端子構造、熱衝撃耐久性、高温高湿耐久性が求められる。
本発明のフィルムコンデンサは、広幅バスバーを採用し低電流密度化することにより大電流が流れても低発熱性能を有する。さらに、バスバーの放熱面積が大きいため大電流用途に適するという効果を奏する。また、広幅バスバーを採用することにより、低インダクタンス構造となり、サージ電圧を低減できる。
さらに、広幅バスバー採用で熱衝撃時にエポキシ樹脂にクラックが入りやすくなるという課題に対して、熱衝撃に強いエポキシ樹脂組成物を最上層に用いることで優れた熱衝撃耐久性を有するフィルムコンデンサが得られる。また、フィルムコンデンサ素子を覆う広幅バスバーを採用し、なおかつ高耐湿特性を有するエポキシ樹脂組成物を最上層に用いたことにより、高温高湿の耐久性が向上するという効果を奏する。
これらの構成より、低発熱特性、低インダクタンス特性、耐熱衝撃性、耐湿性に優れたインバータシステムを搭載した高性能な車が得られる。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法においては、フィルムコンデンサ素子の電極に金属端子を接続する工程と、金属端子が接続された前記フィルムコンデンサ素子をケースに収納する工程と、液体粘度が60℃で3000mPa・s以下の第1のエポキシ樹脂組成物を注入する工程と、第1のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程と、第1のエポキシ樹脂組成物よりも線膨張係数の小さく、無機充填剤が63〜80重量%配合された第2のエポキシ樹脂組成物を第1のエポキシ樹脂組成物の上に注入する工程と、第2のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程とを有することを特徴としている。
これにより、各工程の樹脂注入時間が短くできることから、生産性に優れるという効果を有する。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法においては、第1のエポキシ樹脂組成物の液体粘度は、60℃で3000mPa・s以下のものを使用することを特徴としている。
これにより、注入量の多い第1のエポキシ樹脂組成物を注入する時間が短くなり、生産性に優れるという効果を有する。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法においては、第2のエポキシ樹脂組成物には、硬化後の線膨張係数が10〜30ppm/Kになるものを用いたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となり易い第2のエポキシ樹脂層と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサの製造方法となる。
また、本発明のフィルムコンデンサの製造方法においては、第2のエポキシ樹脂組成物には、無機充填剤が63〜80重量%配合されているものを用いたことを特徴としている。
これにより、クラックの起点となり易い第2のエポキシ樹脂層と金属端子との熱膨張係数の差を小さくする作用により、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサの製造方法となる。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1における構成について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)(b)は本実施例1で説明するフィルムコンデンサの断面図であり、図2と図3は図1のフィルムコンデンサ素子と端子のみの斜視図と真上から見た説明図である。
1は、3μmの厚みのポリプロピレンフィルムを誘電体としたフィルムコンデンサ素子である。このポリプロピレンフィルムの片面には、アルミニウムが蒸着金属として形成されており、そのような蒸着電極付フィルム2枚を巻回することによって、フィルムコンデンサ素子1が得られる。
フィルムコンデンサ素子1に用いる片面金属蒸着した2枚の金属化ポリプロピレンフィルムは、従来から金属化フィルムコンデンサで一般的に行われているように、長手方向の一方の端部は蒸着膜が形成されていない細いマージン部が設けてある。そのマージン部が重ならない向きにした2枚の金属化フィルムを重ねて巻回し、その巻回物の両端部に溶射金属により引き出し電極を設けることによりフィルムコンデンサ素子1が得られる。
フィルムコンデンサ素子1は、巻取機で40mmφの巻芯に巻回した後、図4に示したような巻芯を抜いて得られた円筒形の素子10をプレスして作製したものである。本実施例1のフィルムコンデンサ素子1において、フィルム幅は75mmであり、メタリコンによる電極部2を正面から見た厚みは20mmで、横幅が65mmである。
2は、フィルムコンデンサ素子1の端部に亜鉛溶射によって形成したメタリコンによる電極部である。本実施例1のフィルムコンデンサ素子1個の静電容量は180μFである。
3は、2個のフィルムコンデンサ素子1の電極部2に半田付けによって接続した銅製の金属端子としてのバスバーである。
4はバスバー3と一体化された外部の締結部と接続する端子部である。このバスバー3は、折り曲げ加工によりフィルムコンデンサ素子1を覆うような構造となっている。半田付け後の本実施例1のフィルムコンデンサの静電容量は360μFである。
5は、フィルムコンデンサ素子1の電極部2にバスバー3を接続するために付けた半田である。使用した半田の組成は、96.5Sn−3Ag−0.5Cuである鉛フリー半田を用いた。
6はフィルムコンデンサ素子1およびバスバー3を固定・封止するための第1のエポキシ樹脂組成物である。この第1のエポキシ樹脂組成物6の線膨張係数は37ppm/Kであり、無機充填剤としてシリカが52重量%配合され、熱伝導度は0.3W/(m・K)である。
7は第1のエポキシ樹脂組成物6の上に注入した第2のエポキシ樹脂組成物である。この第2のエポキシ樹脂組成物7の線膨張係数は25ppm/Kであり、無機充填剤としてシリカが69重量%配合され、熱伝導度は0.72W/(m・K)である。
また、第2のエポキシ樹脂組成物7には、撓み性付与剤として2重量%シリコーンゴムを分散配合(図示せず)してある。本実施例1の第2のエポキシ樹脂組成物7の厚みは、3mmであった。
8はフィルムコンデンサ素子1およびバスバー3を収納するポリフェニレンサルファイド製のケースである。
9はバスバー3に設けた穴である。この穴9を設けることによって、樹脂注入時の流れ性が向上し、バスバー3上に設けられた樹脂層の強度が強くなり割れにくくなる。本発明では、本実施例1で示した穴9の形状に限定されるものではなく、様々な穴形状で実施例1と同様の効果を発揮できる。
ケース8の底面と平行にフィルムコンデンサ素子1を覆うように配置されたバスバー3の面積は、ケース8の開口面の面積の60%であった。
次に、図5は、本実施例1で説明するフィルムコンデンサの製造方法のフローチャートである。図5を用いて、本実施例1のフィルムコンデンサの製造方法を説明する。
まず、工程1において、扁平型のフィルムコンデンサ素子1にバスバー3を半田付けする。
次に、工程2において、工程1で作製されたバスバー3が半田付けされたフィルムコンデンサ素子1をケース8に収納する。
次に、工程3において、第1のエポキシ樹脂組成物6をバスバー3が浸る高さまで真空注入する。本実施例1では、第1のエポキシ樹脂組成物6の60℃の液体粘度が1500mPa・sのものを用いた。注入量は、300gであった。
本実施例1では、第1のエポキシ樹脂組成物6として60℃の液体粘度が1500mPa・sのものを用いたが、本発明はこの粘度の材料に限定されるものではない。好ましくは、60℃の粘度が3000mPa・s以下のエポキシ樹脂組成物を用いるのが良い。3000mPa・s以上になると、注入時間が長くなり生産性が低下するので好ましくない。
次に、工程4において、恒温槽内で第1のエポキシ樹脂組成物6を80℃2h、100℃2h加熱硬化させる。本発明では、本実施例1の硬化条件に限定されるものではない。第1のエポキシ樹脂組成物6が50%以上硬化する硬化条件を選択するのが好適である。未硬化部分があっても、第2のエポキシ樹脂組成物7を硬化する際に硬化させれば問題ない。
次に、工程5において、硬化した第1のエポキシ樹脂組成物6の上に、3mmの厚みとなるように第2のエポキシ樹脂組成物7を大気注入する。注入量は90gであった。
次に、工程6において、恒温槽内で第2のエポキシ樹脂組成物7を100℃4hで加熱硬化させる。その後、電気特性検査を行い(工程図示せず)、本実施例1のフィルムコンデンサを完成させる。本実施例1のフィルムコンデンサの静電容量は360.2μF、tanδ(1kHz)は0.29%であった(5台の平均初期値)。
このように、2回に分けてエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより、1回で加熱硬化させたものよりも完成品における初期の樹脂歪が減少する。そのため、2回に分けてエポキシ樹脂組成物を注入・硬化させたサンプルは、熱衝撃時の熱応力が小さくなり、クラックが生じにくくなるという効果がある。
さらに、2回に分けて注入・硬化させたものは樹脂表面の外観不良が発生し難くなる。外観不良とは、ひけ、気泡跡、半田フラックスの浮き跡等が発生し、表面の美観が悪くなったものを言う。車載用のコンデンサ用途においては、薄型で静電容量の大きいものが多く、どうしてもケース開口面の面積が大きくなる。これまでの検討では、そのような場合に1回注入では、外観不良が生じ易くなることがわかっていた。
また、第1のエポキシ樹脂組成物6と第2のエポキシ樹脂組成物7の界面の接着力は同じエポキシ系樹脂の接着であるため極めて強い。そのため、従来例のようにウレタンとエポキシとの2層構造のフィルムコンデンサよりも樹脂どうしの界面の強度が強くなっている。
なお、本発明は、実施例1で用いた誘電体フィルム、蒸着金属の種類、バスバーの材質、ケースの材質に限定されるものではない。
例えば、誘電体フィルムはポリエステルやポリフェニレンサルファイドなどでも良い。蒸着金属は亜鉛やアルミニウムと亜鉛の合金などでも良い。フィルム厚みも本実施例1の厚みに限定されるものではない。
電極部2は、実施例1で用いた亜鉛に限定されるものではなく、錫、鉛、ニッケル、コバルトなどやそれらの合金でも良い。
バスバー3は、銅、アルミニウム、鉄などでも良く、それらの金属材料表面に防食や半田付け性を向上させるために、錫、ニッケルなどの各種金属を用途に応じてメッキしたものでも良い。電気抵抗が小さく、半田付け性を要求される場合には、錫メッキした銅が好適である。
また、本実施例1においては、バスバー3の端子部4が1組の場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数組のバスバー端子が樹脂面から立ち上がっているものでも良いことは言うまでもない。複数組のバスバー3が立ち上がった場合、熱衝撃でのクラックの起点となる箇所が増えるため、本発明で示した樹脂構成を適用することは有用である。
ケース8は、ポリフェニレンサルファイドに限定されるものではなく、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのプラスチックや、アルミニウムなどの金属製のものでも良い。
本発明において、フィルムコンデンサ素子1の形状は、本実施例1の扁平形状に限定されるものではなく、巻回式の円筒形状、積層式の直方体形状などでも良い。
本実施例1のように、素子形状については、好ましくは小型・薄型化のために扁平形状が望ましい。特に、電極部面から見たフィルムコンデンサ素子1の横幅が厚みの3倍以上となるように素子を形成すれば、フィルムコンデンサ素子1を複数個並べた際のデッドスペースを減らすことが可能となり、薄型化も図れる。
しかしながら、上記扁平率の大きい素子形状の熱衝撃耐久性を検討した結果、横幅方向の長さが長くなるにつれて熱衝撃時のフィルムコンデンサ素子1の膨張収縮量が大きくなるため、熱衝撃試験時に周囲のエポキシ樹脂組成物との相互作用による熱応力の影響が大きくなり、場合によってはtanδの増大や、エポキシ樹脂組成物表面にクラックが発生することがわかった。
本発明者らは、このような課題に対して鋭意研究した結果、実施例1のように本発明で開示したエポキシ樹脂組成物の構成にしておけば、上記課題が発生しないことを見出した。よって、本発明の樹脂構成は、大型扁平形のフィルムコンデンサ素子を適用し小型化を図る場合に特に適している。
また、本発明において、第1のエポキシ樹脂組成物6は、実施例1の材料に限定されるものではない。好ましくは、線膨張係数が30ppm/K以上で、無機充填剤の配合量が全体の樹脂組成物の63重量%以下になるものが良い。
なぜならば、フィルムコンデンサ素子1を被覆する第1のエポキシ樹脂組成物6の線膨張係数が30ppm/K以下になると、フィルムコンデンサ素子1の熱膨張率とアンマッチングが起こり、熱衝撃試験においてtanδが大きくなるからである。また、無機充填剤量が63%以上になると、第1のエポキシ樹脂組成物6の硬度が高くなりすぎて、同様に熱衝撃試験時にフィルムコンデンサ素子1に悪影響を与えるので良くない。
さらに、無機充填剤の量が63%以上になると、硬化前の樹脂の粘度が著しく高くなるため、大きなケース8に注入する場合、注入時間が長くなったり、大気注入する場合樹脂内に気泡が生じ易くなる。特に、車載用のコンデンサにおいては、大きな静電容量を要求されることが多いため、ケースサイズが大きくなる。そのため、樹脂注入時の作業性や完成品の外観は重要であり、生産性に大きな影響を与える。
また、本発明において、第2のエポキシ樹脂組成物7は、実施例1の材料に限定されるものではない。好ましくは、下層に存在する第1のエポキシ樹脂組成物6よりも、線膨張係数が最も小さく、無機充填剤量が最も多く、熱伝導度が最も高い材料を用いるのが良い。線膨張係数の値としては10〜30ppm/Kの範囲が良く、無機充填剤の配合量は、63〜80重量%が良い。また、熱伝導度は、0.5W/(m・K)以上が好適である。
上記数値を有する材料が好ましい理由は、銅などの金属バスバー3の線膨張係数は20ppm/K前後であるため、バスバー3の材料と線膨張係数の差を小さくすることで熱衝撃試験時に熱応力を低減でき、ウレタンやシリコン樹脂のように柔らかい樹脂を用いなくても、クラックを防止することができる。第2のエポキシ樹脂組成物7の線膨張係数を金属の値に近づけるには、シリカのような無機充填剤を63〜80重量%配合する必要がある。80%以上配合すると第2のエポキシ樹脂組成物7の強度が脆くなり好ましくない。
また、実施例1のように第2のエポキシ樹脂組成物7の熱伝導度を最も高くしておけば、クラックの起点となる最も上層に配置された第2のエポキシ樹脂組成物7の熱拡散性を高めることが可能となる。クラックの起点となるのは、バスバー3とエポキシ樹脂との界面であり、そのような開口面側の表面層に熱伝導度の高い第2のエポキシ樹脂組成物7を配置することは、熱の拡散性が向上したことによる熱応力の局所的集中を妨げる効果があり、クラック防止に有効な手段となる。
本発明において、第2のエポキシ樹脂組成物7は、本実施例1の厚み3mm(注入量は90g)に限定されるものではない。本発明においては、第2のエポキシ樹脂組成物7の厚みは1〜5mmが好適である。1mmより薄いと、強度が弱くなり、熱衝撃時にクラックが発生しやすくなる。5mmよりも厚いと、粘度の高い樹脂の注入量が増えるため、注入時間が長くなり生産性が低下する。
このような樹脂において、注入時間を短くするために注型機の単位時間当りの樹脂注入量を増やしていくと、樹脂粘度が高いため樹脂がケース8内全体に広がる前にケース8から溢れてしまうといった事態が生じる。粘度の高い樹脂でも、1〜5mmの厚み範囲にしておけば、注入量も少ないため、注入速度が遅くても注入時間は短くて済み生産性には大きな影響を与えない。
さらに、一旦、気泡の発生し易い箇所であるフィルムコンデンサ素子1やバスバー3を第1のエポキシ樹脂組成物6で真空注入し硬化しておけば、その上に第2のエポキシ樹脂組成物7を大気中で注入しても気泡は発生せず、外観不良は生じ難くなる。
本実施例1において、第2のエポキシ樹脂組成物7に配合する無機充填剤はシリカを用いたが、本発明はこの材料に限定されるものではない。その他、アルミナ、酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、窒化珪素、窒化アルミニウムなど絶縁性の無機材料なら良い。本実施例1では、第2のエポキシ樹脂組成物7には、球状のシリカを粘度低減のために一定量配合した。
上記のように無機充填剤の配合量を増やすことにより、線膨張係数が小さくなり、第2のエポキシ樹脂組成物7自体の吸水率も低下する効果がある。実際、実施例1においては、第1のエポキシ樹脂組成物6と第2のエポキシ樹脂組成物7の24hの煮沸吸水率は、0.9%と0.4%であり、無機充填剤の多い第2のエポキシ樹脂組成物7の方が吸水性が小さい。以上のことから、熱衝撃時に樹脂クラックを防止でき、なおかつ耐湿性に優れた信頼性の高いフィルムコンデンサが得られる効果を奏する。
本発明において、第2のエポキシ樹脂組成物7に分散させている撓み性付与剤は、本実施例1に記載のシリコーンゴムに限定されるものではない。例えば、室温よりも低いガラス転移温度を有し、弾性率がエポキシ樹脂よりも小さいエラストマー(ゴム)や樹脂ならば効果を発揮することは言うまでもない。好ましくは、100℃以上の耐熱性を有するエラストマーが良い。
本実施例1において、フィルムコンデンサ素子1を覆うバスバー3の面積を開口面の面積の60%としたが、本発明はその面積に限定されるものではない。好ましくは、50%以上が良い。
開口面側でフィルムコンデンサ素子1をバスバー3で覆っておけば、開口面に配置された第2のエポキシ樹脂組成物7から浸入した水分がバスバー3で遮られるため直接フィルムコンデンサ素子1に達する時間を遅くすることができる。そのため、耐湿性が向上することがこれまでの検討からわかっている。覆う面積が50%以下になると、85℃85%における通電試験時の耐湿性が悪くなるので好ましくない。
また、バスバー3のフィルムコンデンサ素子1を覆う面積を50%以上大きくしておけば、リプル電流通電時の放熱性が向上し、フィルムコンデンサの発熱を小さくできる。
例えば、本実施例1のフィルムコンデンサに70A(10kHz)のリプル電流を通電した場合、端子部4が最も発熱する。その熱が樹脂内に配置されたバスバー3から電極部2を伝わりフィルムコンデンサ素子1に達する。
このような場合に、実施例1のようにフィルムコンデンサ素子1を開口面側で覆うようにバスバー3の面積を大きくして配置すれば第2のエポキシ樹脂組成物7側に放熱し易くなり、フィルムコンデンサ素子1に熱ダメージを与え難くできる。本実施例1で用いた第1のエポキシ樹脂組成物6および第2のエポキシ樹脂組成物7の熱伝導度は、0.3W/(m・K)と0.72W/(m・K)であったことから、第2のエポキシ樹脂組成物7の方に放熱し易い構造となっている。
また、バスバー3のフィルムコンデンサ素子1を覆う面積を広くすると、インダクタンスを小さくできる。インダクタンスが大きくなると、サージ電圧が大きくなり、インバータシステムに用いる半導体を破壊させる可能性があるため、フィルムコンデンサのインダクタンスは極力小さくしておく必要がある。
これまでの検討において、インダクタンスを小さくするためにバスバー3の面積を大きくすると、熱衝撃時にエポキシ樹脂にクラックが入り易くなるという課題があった。本発明者らは、バスバー3の面積を大きくし、低発熱でなおかつ低インダクタンス特性を維持しながら耐熱衝撃性を向上させるためには、本発明のようなエポキシ樹脂組成物の構成が必須であることを見出した。
よって、本実施例1で説明したような本発明のフィルムコンデンサは、低発熱、低インダクタンス、耐熱衝撃性、耐湿性、生産性に優れた構成であると言える。
本実施例1におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。
なお、注型作業性については、樹脂回り込み時間が90秒以内となる注入条件をみつけられないものを不合格(×)とした。また、完成品の外観において、顕著なひけ、気泡跡、半田フラックスの浮きが見られたものは不良とした。熱衝撃や高温高湿試験においては、容量減少率(ΔC/C)が−5%を超えるものと試験後のtanδが0.6%以上になるものと試験中にクラックが発生するものを不合格とした。
Figure 0004747560
(実施例2)
実施例2では、実施例1で説明したフィルムコンデンサと基本的な構成並びに作用効果は同じなので同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なるところを中心に説明する。
実施例2では、実施例1における第2のエポキシ樹脂組成物7の線膨張係数を22ppm/Kにしたこと以外は同じにした。実施例2では、実施例1よりも無機充填剤の量を75重量%と増やすことによって線膨張係数を小さくした。
本実施例2におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
(実施例3)
実施例3では、実施例1および2で説明したフィルムコンデンサと基本的な構成並びに作用効果は同じなので同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なるところを中心に説明する。
実施例3では、実施例1における第1のエポキシ樹脂組成物6の線膨張係数を32ppm/Kにしたこと以外は同じにした。実施例3では、実施例1よりも無機充填剤の量を48重量%と減らすことによって線膨張係数を大きくした。
本実施例3におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
(実施例4)
実施例4では、実施例1で説明したフィルムコンデンサと基本的な構成並びに作用効果は同じなので同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なるところを中心に説明する。
実施例4では、実施例1における第2のエポキシ樹脂組成物7の厚みを1mmにしたこと以外は、実施例1と同様とした。
本実施例4におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
(実施例5)
実施例5では、実施例1で説明したフィルムコンデンサと基本的な構成並びに作用効果は同じなので同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なるところを中心に説明する。
実施例5では、実施例1において、フィルムコンデンサ素子1を覆うバスバー3の面積を50%と減少させたこと以外は実施例1と同じとした。
本実施例5におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
(実施例6)
以下、本発明の実施例6における構成について、図面を参照しながら説明する。
図6は本実施例6で説明するフィルムコンデンサの断面図である。
実施例6では、実施例1で示した第1のエポキシ樹脂組成物6と第2のエポキシ樹脂組成物7の間に第3のエポキシ樹脂組成物11層を配置したこと以外は実施例1と同じとした。そのため、実施例6で実施例1と同じところは、実施例1と同一符号を付した。
第3のエポキシ樹脂組成物11の線膨張係数は、29ppm/Kであった。
本実施例6におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
本発明は、2層のエポキシ樹脂構造に限定されるものではなく、本実施例6のように3層やそれ以上の層があっても、最上層のエポキシ樹脂の線膨張係数を小さくしておけば耐熱衝撃性、耐湿性に効果がでることは言うまでもない。
(比較例1)
本比較例1では、実施例1において、エポキシ樹脂組成物を1種類のみ注型し、用いるエポキシ樹脂組成物の線膨張係数を35ppm/Kとしたこと以外は実施例1と同じとした。
比較例1におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例1では、樹脂注入の作業性は良いが、1回注入のため完成品の外観で半田フラックスの浮きや大きなひけが見られる不良品が100台中5台できた。また、クラックの起点となる樹脂表面層に線膨張係数が30ppm/Kを超えるものを用いたため、熱衝撃試験では全て端子部4とエポキシ樹脂層の界面からクラックが生じた。
(比較例2)
比較例2では、実施例1において、エポキシ樹脂組成物を1種類のみ注型し、用いるエポキシ樹脂組成物の線膨張係数を25ppm/Kとしたこと以外は実施例1と同じとした。比較例2においては、粘度が60℃で12000mPa・sの樹脂を1回注入した。
比較例2におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例2では、粘度が高いエポキシ樹脂を用いたため、注入時間が実施例1の約4倍かかり、作業性に課題があった。この樹脂は、注入時間を短くするため注入速度を増すとケースから溢れた。
また、1回注型であるため、気泡跡発生、ひけ、半田フラックスの浮きなどの外観不良が15台発生した。
また、フィルムコンデンサ素子1を被覆するエポキシ樹脂の線膨張係数が25ppm/Kであるため、熱衝撃試験後のtanδが0.6%を超えた。
(比較例3)
比較例3では、実施例1において、第1および第2のエポキシ樹脂組成物の代わりに線膨張係数が200ppm/Kのウレタン樹脂を1回注入で用いた以外は実施例1と同じとした。
比較例3におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例3では、粘度の低いウレタン樹脂を用いたため作業性は良好であった。しかし、1回注入であるため、外観不良が3台生じた。
また、熱衝撃では、クラックは発生しないが、tanδが大きくなるという結果となった。ウレタンは柔らかいため、フィルムコンデンサ素子の熱膨張・収縮を抑制する効果がなく、特性劣化を起こし易い。素子を被覆する樹脂には、適度にフィルムコンデンサ素子の膨張収縮を抑制する機能が必要である。
ウレタンは、エポキシよりも吸水性が高いため、高温・高湿通電試験では容量減少が大きいことが顕著にわかる。
(比較例4)
比較例4では、実施例1において、第2のエポキシ樹脂組成物の代わりに線膨張係数39ppm/Kで、熱伝導率が0.29W/(m・K)であるエポキシ樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同じとした。
比較例4におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例4では、第2のエポキシ樹脂組成物の材料として、線膨張係数が30ppm/K以上で熱伝導率が第1のエポキシ樹脂よりも小さいものを選択したため、熱衝撃試験で全てクラックが発生した。
(比較例5)
比較例5では、実施例1において、第1のエポキシ樹脂組成物の代わりに60℃の粘度が20000mPa・sで硬化物の膨張係数が20ppm/Kであるエポキシ樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同じとした。
比較例5におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例5では、粘度の高いエポキシ樹脂を用いたため、作業性は不合格であった。また、フィルムコンデンサ素子を被覆する第1のエポキシ樹脂の線膨張係数が30ppm/K以下であるため、熱衝撃試験時にtanδが0.6%以上に上がった。
(比較例6)
比較例6では、実施例1において、フィルムコンデンサ素子を覆うバスバー部の面積を30%と減少させたこと以外は実施例1と同じとした。
比較例6では、バスバー面積を小さくしたことによって、実施例1よりもリプル電流通電時の発熱が5K大きくなり、インダクタンスが15nH増大した。
比較例6におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例6では、フィルムコンデンサ素子を覆うバスバー部の面積が50%以下となったため、高温・高湿通電試験で容量減少率が−5%を超えた。
(比較例7)
比較例7では、実施例1において、第2のエポキシ樹脂組成物の厚みを0.5mmにしたこと以外は、実施例1と同じとした。
比較例7におけるフィルムコンデンサの注型作業性、完成品100台の外観不良数、冷熱衝撃試験結果(−40〜105℃、1000サイクル)、高温高湿通電試験結果(85℃、相対湿度85%、DC600V印加、2000時間)を(表1)に示す。静電容量変化率は静電容量の変化量を初期静電容量で除して百分率としたものである。なお、(表1)中の熱衝撃試験および高温高湿試験結果の数値は、サンプル5個の平均値を示した。また、各種試験の判定基準は、実施例1と同じとした。
比較例7では、第2のエポキシ樹脂組成物の厚みを1mm以下としたことから、熱衝撃試験で5台中2台微細なクラックが生じた。
本発明のフィルムコンデンサは、広幅バスバー採用により低発熱特性、低インダクタンス特性を維持しつつ、耐熱衝撃性、耐湿性が優れるという効果を有し、車載用のインバータシステムに用いられるフィルムコンデンサとして有用である。
(a)は本発明の実施例1におけるフィルムコンデンサのメタリコン電極方向から見た断面図、(b)は本発明の実施例1におけるフィルムコンデンサのメタリコン電極の垂直方向から見た断面図 同実施例1におけるフィルムコンデンサ素子とバスバーの斜視図 同実施例1におけるフィルムコンデンサ素子とバスバーを真上から見た説明図 同実施例1における扁平型フィルムコンデンサ素子の形状を説明する斜視図 同実施例1におけるフィルムコンデンサの製造方法を示す説明図 本発明の実施例6におけるフィルムコンデンサのメタリコン電極方向から見た断面図 従来例のフィルムコンデンサの断面図
符号の説明
1 フィルムコンデンサ素子
2 電極部
3 バスバー(金属端子)
4 バスバーの端子部
5 半田
6 第1のエポキシ樹脂組成物
7 第2のエポキシ樹脂組成物
8 ケース
9 穴
10 巻芯から抜いて得られた円筒型のフィルムコンデンサ素子
11 第3のエポキシ樹脂組成物

Claims (14)

  1. フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が30ppm/K以上であり、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数が最も小さくなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  2. フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の無機充填剤が63〜80重量%の範囲で配合され、かつフィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物の無機充填材の配合量よりも多くなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  3. フィルムコンデンサ素子と、このフィルムコンデンサ素子の電極部に接続された金属端子と、それらを収納するケースとを有し、前記フィルムコンデンサ素子と金属端子とが複数層のエポキシ樹脂組成物によってケース内で封止されたものであって、前記複数層のエポキシ樹脂組成物は層状に配置され、最も上層のエポキシ樹脂層の厚みが1〜5mmであり、かつ最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を最も大きくなるようにし、前記金属端子の一部はケースの底面と平行にフィルムコンデンサ素子を覆うようにエポキシ樹脂組成物内に配置され、その金属端子の一部の面積がケースの開口面の面積の50%以上有したことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  4. 最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の線膨張係数は10〜30ppm/Kであることを特徴とする請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  5. 最も上層に配置されたエポキシ樹脂組成物の熱伝導度を0.5W/m・K以上になるようにしたことを特徴とする請求項3に記載のフィルムコンデンサ。
  6. フィルムコンデンサ素子を直接被覆するエポキシ樹脂組成物には無機充填剤が63重量%以下配合されていることを特徴とする請求項2に記載のフィルムコンデンサ。
  7. フィルムコンデンサ素子の形状が扁平形状であり、前記扁平形状のフィルムコンデンサ素子の横幅は厚みの3倍以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサ。
  8. 金属端子は、銅製のプレート状のものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサ。
  9. エポキシ樹脂組成物内で平面状にフィルムコンデンサ素子を覆うように開口面側に配置されている金属端子の一部は数箇所に穴が開けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサ。
  10. 最上層のエポキシ樹脂組成物は、ケースの底面と平行に配置された平面状の金属端子の一部よりも上に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサ。
  11. 最上層のエポキシ樹脂組成物には、前記エポキシ樹脂よりも弾性率が小さい撓み性付与剤が分散されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサ。
  12. 車載用のインバータシステムに用いることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のフィルムコンデンサ。
  13. フィルムコンデンサ素子の電極部に金属端子を接続する工程と、金属端子が接続された前記フィルムコンデンサ素子をケースに収納する工程と、液体粘度が60℃で3000mPa・s以下の第1のエポキシ樹脂組成物を注入する工程と、第1のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程と、第1のエポキシ樹脂組成物よりも線膨張係数の小さく、無機充填剤が63〜80重量%配合された第2のエポキシ樹脂組成物を第1のエポキシ樹脂組成物の上に注入する工程と、第2のエポキシ樹脂組成物が注入されたものを一定時間加熱硬化させる工程とを有することを特徴とするフィルムコンデンサの製造方法。
  14. 第2のエポキシ樹脂組成物には、硬化後の線膨張係数が10〜30ppmになるものを用いることを特徴とする請求項13に記載のフィルムコンデンサの製造方法。
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