JP2012009499A - 車両用コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】巻回コンデンサを効率的に冷却することのできる改良された車両用コンデンサを提供する。
【解決手段】車両用コンデンサ10は、四角形のフィルムコンデンサ11と、フィルムコンデンサ11を収容するケース13と、フィルムコンデンサ11とケース13の間に設けられた熱伝導シート18と、フィルムコンデンサ11のメタリコン電極15にそれぞれ接続されたバスバー12と、フィルムコンデンサ11の巻芯として配置された四角形の中空パイプ16と、ケース13にフィルムコンデンサ11を絶縁して固定するエポキシ樹脂14と、を有している。中空パイプ16は、外周に絶縁性の誘電体フィルムを複数回にわたり巻回した銅又はアルミニウム製の熱伝導率の高い放熱体を構成し、中空パイプ16の両端はケース13の内側側面に当接することでフィルムコンデンサ11の熱をケース13に放熱することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は電解コンデンサ又はフィルムコンデンサ等の巻回型コンデンサに関し、特に、効率的に冷却することのできる車両用コンデンサに関する。
近年、電気自動車やハイブリッド自動車等のモータジェネレータを制御するインバータには、大容量で定格電圧が高く耐電流の大きな平滑コンデンサが使用され、厳しい環境で使用できる平滑コンデンサとして電解コンデンサやフィルムコンデンサ等が知られるようになった。フィルムコンデンサは電解コンデンサより定格電圧が高く、耐電流性能に優れている一方、コンデンサ素子の容量が小さいため複数のコンデンサ素子を並列に接続することにより必要な容量を確保している。他方、ハイブリッド自動車はさらなる走行性能の向上のために、大電流化と高電圧化の要求があることから、フィルムコンデンサの容量増加が望まれている。
このような要望に対して、フィルムコンデンサの薄膜化により容量の大きなコンデンサ素子の開発が進んでいる。フィルムコンデンサの薄膜化により巻回数が増えることで小型化が可能となるが、放熱フィン等の放熱手段を持たないコンデンサ素子では内部抵抗が巻回数の増加に伴い増加し発熱密度が高くなる。このため、コンデンサ素子を大型化することができず、コンデンサ素子の数は増加傾向にある。また、コンデンサの素子数を増やすことは製造コストの増加となる。
このような問題を解決する方法として、特許文献1には、電池体積を大きくすることなく効果的に放熱することのできる巻回型の電池に関する技術が開示されている。具体的には、電池の巻芯、及び缶体の構造によって放熱効果を高めることにより、充放電中の温度上昇を抑え、電池寿命を長くするものである。
特許文献2には、コンデンサ素子の一部として巻芯を残し、巻芯に熱を伝導させてコンデンサの部位間の温度差を無くし、内部端子の浸食を防ぐ電解コンデンサに関する技術が開示されている。特許文献2の技術は、発熱によりコンデンサ素子の温度が上昇すると、巻芯を介して伝導されたコンデンサ素子の熱が、巻芯固定部を通じてケース及び封口体に伝えられることにより温度上昇を防止するものである。
特許文献3には、渦巻型の電極群を備えた電池の搭載性を向上させるため、四角形状の芯棒体と、一端が芯棒体に固定された芯棒体を中心として横断面が四角形状になるよう芯棒体に渦巻状に巻き込まれた帯状の一方の極板を備える電池が開示されている。また、特許文献4には、巻芯を延長し、その先端に放熱用のフィンまたはヒートシンクを取り付けたコンデンサ素子であって、巻芯に金属復号材料としてアルミ材又は銅材をマトリックスとし、高熱伝導の炭素、SiC,Mgo,AlNの粒子又は繊維をフィラーとした高熱伝導性複合材を使用したものが開示されている。
特開2007−311274号公報 特開平7−335499号公報 特開平9−120823号公報 特開2000−30975号公報
従来の車両用コンデンサについて概説する。図7は従来の車両用コンデンサ100の構造を示し、図7(A)は車両用コンデンサの正面方向における断面図、図7(B)は側面方向における断面図、図7(c)は回路図を示している。車両用コンデンサ100は、ケース(筐体ともいう)103と、複数のフィルムコンデンサ101a〜101cと、複数のフィルムコンデンサ101a〜101cをそれぞれ接続するバスバー102と、フィルムコンデンサ101をケース103に固定すると共にフィルムコンデンサ101から発生する熱をケース103に放熱させるためのエポキシ樹脂104と、を有している。また、図7(c)に示すようにバスバー102は各フィルムコンデンサ101を並列接続し、接続された端子は図7(A)に示すようにケース103上部に引き出されている。次に、車両用コンデンサ100の組み立て手順について示す。
フィルムコンデンサ101の製造工程は、最初に、金属材料を蒸着した誘電体フィルムの端部を金属電極とし、誘電体フィルムを巻芯に巻き付ける。誘電体フィルムの巻き付けが終了後、巻芯を抜き、一方向から圧縮して断面を小判型に成型する。小判型に成型された誘電体フィルムの両端部に金属を溶射して形成される溶射金属(メタリコン電極)を設け、このようにして組み立てられた複数のフィルムコンデンサ101にバスバー102を半田付けするとフィルムコンデンサ101になる。その後、ケース103にフィルムコンデンサ101を入れ、フィルムコンデンサ101とバスバー102とを覆うようにエポキシ樹脂104を充填することで車両用コンデンサ100になる。
従来の車両用コンデンサ100は、複数のフィルムコンデンサ101をエポキシ樹脂104によってケース103に固定しているため、通電時において発熱した場合、図7(B)に示すようにフィルムコンデンサ101の中央部が高温になる。フィルムコンデンサ101の熱は、エポキシ樹脂104を介してケース103に伝熱することになるが、エポキシ樹脂の熱伝導率は約0.2W/m・Kであり、ヒートシンクとして使用されるアルミニウム約230W/m・Kに比べて低く、放熱しにくいことから、フィルムコンデンサ101の中央部が過度に高くなる可能性がある。
そこで、特許文献1〜3の技術を用いて四角形の巻芯に誘電体フィルムを巻き付け、巻芯を残したままケースに入れ、巻芯の両端を介してケースに放熱をさせる構造を検討したところ、巻芯の両端を介して放熱は促進されるものの、複数の巻芯が熱膨張によりケースの側面を押し広げることでケースが変形する場合があった。これは、フィルムコンデンサの数が増えるとさらに顕著なものとなり、変形が繰り返し発生することによりケースに割れ等が発生し、結果として車両用コンデンサの小型化が困難となっていた。また、このケースは、ハイブリッドシステムのパワーコントロールユニット(PCU)の筐体の一部として取り付けられることになる。
そこで、本発明に係る車両用コンデンサは、巻回コンデンサを効率的に冷却することのできる改良された車両用コンデンサを提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明に係る車両用コンデンサは、正極薄膜と負極薄膜とが誘電体フィルムを挟んで巻回された巻回コンデンサを筐体に複数個収納した車両用コンデンサにおいて、巻回コンデンサは、巻芯となる四角形状の放熱体と、放熱体に巻回された誘電体フィルムの各電極膜と接続されたバスバーと、を有し、放熱体の両端面が筐体の内側壁面に当接することで巻回コンデンサ内部の発熱を筐体に放熱することを特徴とする。このような構成にすることで、複数の巻回コンデンサ(フィルムコンデンサともいう。)を効率的に放熱させることが可能となる。
また、本発明に係る車両用コンデンサにおいて、放熱体は熱拡散性を有する絶縁部材で巻回コンデンサと絶縁され、放熱体は熱伝導率が絶縁部材より大きい銅またはアルミニウムで形成されたことを特徴とする。このような構成により、巻芯を介して積極的に放熱させることが可能となる。
また、本発明に係る車両用コンデンサにおいて、放熱体は中空パイプ形状を有し、中空パイプに熱膨張による変形を緩和する螺旋状のスリットを設けたことを特徴とする。中空パイプの一端に設けられた螺旋状のスリットは、つるまきバネとして中空パイプの熱膨張による変位を吸収することが可能となる。
また、本発明に係る車両用コンデンサにおいて、放熱体は、巻回コンデンサの巻芯を抜き出すことなく巻芯部に残した四角形状の中空パイプと、中空パイプに嵌り合う2本の放熱棒と、2本の放熱棒のそれぞれの端面で挟まれた弾性体と、を有し、それぞれの放熱体が筐体の内側壁面に当接することで巻回コンデンサ内部の発熱を筐体に放熱することを特徴とする。このような構成にすることで、筐体の内側壁面と放熱棒とが当接し、良好な放熱が実現できる。
また、本発明に係る車両用コンデンサにおいて、弾性体は放熱棒を予め決められた荷重にて筐体に当接させるためのバネ又は耐熱性の樹脂であることを特徴とする。
また、本発明に係る車両用コンデンサにおいて、筐体の中に配置された巻回コンデンサの外周には熱拡散樹脂が封入され、熱拡散樹脂を介して巻回コンデンサの発熱を筐体に放熱することを特徴とする。
本発明に係る車両用コンデンサを用いることにより、巻回コンデンサを効率的に冷却することが可能となり、巻回コンデンサの大型化と巻回コンデンサの本数の低減を実現することが可能となるという効果がある。
本発明の実施形態に係る車両用コンデンサの斜視図である。 図1に示したフィルムコンデンサの構造を説明する説明図である。 本発明に係る第1の実施形態を説明する説明図である。 本発明に係る第2の実施形態を説明する説明図である。 本発明に係る第3の実施形態を説明する説明図である。 ハイブリッドシステムの回路構成を示す回路図である。 従来の車両用コンデンサの構造を説明する説明図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
図6はハイブリッドシステム30の回路構成の概要を示している。なお、説明の都合上2つあるモータジェネレータのうち1つを省略した。図6のハイブリッドシステム30は、制御を司る制御装置39の指令に基づき充放電可能な2次電池38から電力の供給を受けコンバータ32やインバータ33によって制御されるモータジェネレータ37と、図示しない内燃機関と、を車両に搭載している。一般的に低電圧によるモータジェネレータ駆動より高電圧による駆動の方が高効率であることから、ハイブリッドシステム30では、2次電池38の電池電圧をスイッチングにより交流電圧に変換するトランジスタQ1,Q2及びダイオードD1,D2と、インダクタLによって発生した誘導起電力に電池電圧を加えた電圧を平滑する車両用コンデンサ10と、を有するコンバータ32により昇圧してインバータ33に供給する。インバータ33は、昇圧された直流電圧をトランジスタQ3からQ8及びダイオードD3からD8によりU相,V相,W相に変換して三相交流モータであるモータジェネレータ37を駆動する。
制御装置39は、パワーコントロールユニット(PCU)31を形成するコンバータ32及びインバータ33のトランジスタ(IGBT)Q1〜Q8をPWM(Plus Width Modulation)信号により制御する。車両用コンデンサ10(C1)は、コンバータ32により昇圧された直流電圧(例えば、500V以上)を平滑するためのコンデンサであるため、大きな静電容量が要求される。従って、車両用コンデンサ10は複数のコンデンサ素子を並列接続したコンデンサモジュールとして形成される。コンデンサ素子には内部抵抗が存在し、内部抵抗の増加と共にコンデンサ素子に通電された電力の一部はジュール熱として変換される熱エネルギーも増加する。そこで、本発明に係る車両用コンデンサは、効率よく放熱をさせることによりコンデンサ素子の大型化及びコンデンサ素子の数の削減と、コンデンサ素子の熱をケースに放熱する巻芯の熱膨張によって発生するケースの変形の低減と、を実現している。なお、車両用コンデンサ10は、PCU31に組み込まれている。
図1は車両用コンデンサ10の斜視図を示している。車両用コンデンサ10は、四角形のフィルムコンデンサ11a〜11cと、フィルムコンデンサ11を収容するケース13と、フィルムコンデンサ11とケース13の間に設けられた熱伝導シート18と、フィルムコンデンサ11のメタリコン電極15にそれぞれ接続されたバスバー12と、フィルムコンデンサ11の巻芯として配置された四角形の中空パイプ16と、ケース13にフィルムコンデンサ11を絶縁して固定するエポキシ樹脂14と、を有している。中空パイプ16は、外周に絶縁性の誘電体フィルムを複数回にわたり巻回した銅又はアルミニウム製の熱伝導率の高い放熱体を構成し、中空パイプ16の両端はケース13の内側側面に当接することでフィルムコンデンサ11の熱をケース13に放熱することが可能となる。また、中空パイプ16とフィルムコンデンサ11とは巻回された誘電体フィルムによって絶縁され、ケース13が導電性の材質で形成されていてもフィルムコンデンサ11とケース13との間は絶縁されることになる。
ここで、本発明の特徴事項の一つは、導電性の中空パイプ16を用いて、放熱特性を向上したことであり、他の特徴事項は、誘電体フィルムの巻回を始める部分には金属電極は設けず、かつ、メタリコン電極15と中空パイプ16とが導通することがないようにフィルムコンデンサ11より突出させたことである。次に、フィルムコンデンサ11の構造について詳説する。
図2は図1に示したフィルムコンデンサ11の基本構造を示している。フィルムコンデンサ11は、誘電体フィルム22として、例えばポリフッ化ビリニデン(PVDF)を使用し、その誘電体フィルム22の片側の面に蒸着により金属電極21(蒸着膜)を形成している。また、金属電極21は、例えばアルミニウムで形成されている。ここで、誘電体フィルム22に金属電極21が蒸着されているフィルムを金属化フィルム25と呼ぶ。
図2のフィルムコンデンサ11は、金属電極21のパターンがお互いに異なる2枚の金属化フィルム25が重ね合わさった状態で四角形の巻芯である中空パイプ16に巻回されている。金属化フィルムの巻回開始領域は、誘電体フィルムだけの幅広の領域を有しており、図2の導電体である巻芯の絶縁層を2枚の誘電体フィルム22で形成する。巻芯の絶縁層を形成した後の金属化フィルムの領域は、金属電極21のパターンがお互いに異なる2枚の金属化フィルム25が重ね合わせられた状態で巻芯(中空パイプ16)に巻回されている。これら、2枚の金属化フィルム25は、一方の金属化フィルム25が巻芯の一端側にはみ出し、他方の金属化フィルム25は巻芯(中空パイプ16)の他端側にはみ出している。
2つのメタリコン電極15は、フィルムコンデンサ11の軸方向両端部にそれぞれ設けられている。各メタリコン電極15は、フィルムコンデンサ11の両端部に金属を溶射することで形成されている。各メタリコン電極15は、フィルムコンデンサ11の両端部からそれぞれはみ出した上記各金属化フィルム25と電気的に接続している。なお、中空パイプ16には誘電体フィルム22が巻回されているため、メタリコン電極15と中空パイプ16とが導通することはない。また、図2に示した誘電体フィルム22には十字状のコーティングが施されている。十字状のコーティングは、フィルムコンデンサ11の製造時に誤って混入した異物又は誘電体フィルム22の部分的な欠陥等により過電流が流れることを防止するヒューズ機構を形成する。次に、第1の実施形態から第3の実施形態における車両用コンデンサ10を概説する。
第1の実施形態はフィルムコンデンサの発熱量が比較的少ない場合の実施形態であり、第2の実施形態は中程度の発熱量における実施形態である。また、第3の実施形態は、発熱量が多い場合の実施形態を示している。
図3は、第1の実施形態に係る車両用コンデンサ10の断面と、フィルムコンデンサ11とケース13との接触状態と、中空パイプ16の端部と、を示している。第1の実施形態では、中空パイプ16の一端はケース13に当接し、他端は中空パイプ16の熱膨張によるケース13の変形を防止するため、図3の斜視図に示すような外周に螺旋状のスリット27を設けることでバネを形成し、図3の拡大図に示すような中空パイプ16はバネを介してケース13に当接する。従って、バネを形成した端部は、バネを形成しない端部に比べて熱伝導率が低下するが、発熱量が比較的少ない場合であれば、充分な放熱性能を確保可能である。
また、第1の実施形態の別の応用例として、中空パイプの代わりに図3中左側へ放熱するヒートパイプを使用し、他端にバネを配置して同様な構成にすることも可能である。しかしながら、ヒートパイプは、放熱効果は高いという利点はあるものの、コストアップとなる可能性がある。これに対し、第1の実施形態では、中空パイプの一端にバネを形成しただけであるため、コストダウンが容易である。また、発熱量に応じて中空パイプの肉厚を変更することにより、放熱特性を調整することも可能である。次に、第2の実施形態について示す。
図4は第2の実施形態に係る車両用コンデンサを示し、中程度の発熱量における実施形態である。第2の実施形態で特徴的な事項の一つは、四角形の中空パイプ16に嵌り合う2本の放熱棒と、2本の放熱棒をケース13の内側壁面に押圧するバネ23と、を設け、バネ23をフィルムコンデンサ11の中央部に配置することで放熱体17とケース13との接触部にバネを配置すること無く、熱伝導率の低下を防いだことである。このような構成にすることにより、第1の実施形態に比べて熱伝導率の低下が少なく、中程度の発熱量において、良好な放熱特性を有する。しかしながら、さらに発熱量が増加する場合、第2の実施形態では、フィルムコンデンサ11の中央部のバネ23を収容する空間において、熱伝導率が低下する。そこで、フィルムコンデンサ11の中央部で熱伝導率の低下を防止する構成を図5に示す。
図5は発熱量が多い場合における第3の実施形態を示している。第3の実施形態で特徴的な事項の一つは、フィルムコンデンサ11の中央部に熱伝導率の高い樹脂製の弾性体24を密着して配置することにより熱伝導率の低下を防止したことである。その他の特徴的な事項は、熱伝導率の低下を防止するため放熱棒と弾性体との接触する表面積を多くするべく放熱棒の接触面に溝を設け、その溝にブロック形状の弾性体24が嵌り合うことで組み立てを容易にしたことである。また、その他の特徴的な事項は、弾性体24は中空パイプ16より一回り小さい外周形状を有し、高温時の熱膨張による体積増加となった場合でも過度な応力を中空パイプ又は放熱体に加わらないようにしたことである。なお、弾性体の材料は、熱を吸収して放熱体に放熱することのできるものであればよく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、シリコン樹脂及び尿素樹脂等の有機系樹脂で、耐熱性が確保されているものであればよい。
以上、上述したように、本発明に係る車両用コンデンサを使用することにより、フィルムコンデンサの外部に特別な構成を設けることなく、フィルムコンデンサの発熱をケースに放熱することが可能となる。また、ケースの材質は、熱伝導性の良いものが良く、樹脂製のケースであっても放熱特性の良好なものであればよい。
なお、本実施形態では、フィルムコンデンサの巻芯となる中空パイプや放熱体に銅又はアルミニウムを用いたが、これに限定するものではなく、電解コンデンサの巻芯に用いても良い。また、巻芯やケース等にMMC(metal matrix composite)を用い、フィラーに高熱伝導カーボンファイバー等のマトリックスよりも高い熱伝導性を有する材料を使用することで巻芯自体やケースの熱伝導率を高めると共に、軽量化を実現することも可能となる。
10,100 車両用コンデンサ、11,101 フィルムコンデンサ、12,102 バスバー、13,103 ケース、14,104 エポキシ樹脂、15 メタリコン電極、16 中空パイプ、17 放熱体、18 熱伝導シート、21 金属電極、22 誘電体フィルム、23 バネ、24 弾性体、25 金属化フィルム、27 スリット、30 ハイブリッドシステム、31 PCU、32 コンバータ、33 インバータ、37 モータジェネレータ、38 2次電池、39 制御装置。

Claims (6)

  1. 正極薄膜と負極薄膜とが誘電体フィルムを挟んで巻回された巻回コンデンサを筐体に複数個収納した車両用コンデンサにおいて、
    巻回コンデンサは、
    巻芯となる四角形状の放熱体と、
    放熱体に巻回された誘電体フィルムの各電極膜と接続されたバスバーと、
    を有し、
    放熱体の両端面が筐体の内側壁面に当接することで巻回コンデンサ内部の発熱を筐体に放熱することを特徴とする車両用コンデンサ。
  2. 請求項1に記載の車両用コンデンサにおいて、
    放熱体は熱拡散性を有する絶縁部材で巻回コンデンサと絶縁され、放熱体は熱伝導率が絶縁部材より大きい銅またはアルミニウムで形成されたことを特徴とする車両用コンデンサ。
  3. 請求項2に記載の車両用コンデンサにおいて、
    放熱体は中空パイプ形状を有し、中空パイプに熱膨張による変形を緩和する螺旋状のスリットを設けたことを特徴とする車両用コンデンサ。
  4. 請求項2に記載の車両用コンデンサにおいて、
    放熱体は、
    巻回コンデンサの巻芯を抜き出すことなく巻芯部に残した四角形状の中空パイプと、
    中空パイプに嵌り合う2本の放熱棒と、
    2本の放熱棒のそれぞれの端面で挟まれた弾性体と、
    を有し、
    それぞれの放熱体が筐体の内側壁面に当接することで巻回コンデンサ内部の発熱を筐体に放熱することを特徴とする車両用コンデンサ。
  5. 請求項4に記載の車両用コンデンサにおいて、
    弾性体は放熱棒を予め決められた荷重にて筐体に当接させるためのバネ又は耐熱性の樹脂であることを特徴とする車両用コンデンサ。
  6. 請求項1に記載の車両用コンデンサにおいて、
    筐体の中に配置された巻回コンデンサの外周には熱拡散樹脂が封入され、熱拡散樹脂を介して巻回コンデンサの発熱を筐体に放熱することを特徴とする車両用コンデンサ。
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