JP4688895B2 - シリカのシラノール基含有率が低いシリカ - Google Patents

シリカのシラノール基含有率が低いシリカ Download PDF

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Description

本発明は、シリル化されたシリカおよび該シリカの製造方法に関する。
出発シリカのシラノール基含有率が25%より高い残留シラノール含有率を有するシリル化されたシリカは、nmあたり、BET法(DIN66131および66132)による表面積に対して0.6よりも小さいSiOHの密度に相応し、次の欠点を有している:25%を越える残留シラノール含有率は、シリカ表面のシラノール基の間の水素橋かけ結合により、シリカ粒子同士の著しい相互作用ひいては著しい増粘作用につながり、これは特にポリマー系および樹脂系における高い充填度を達成するために、加工の際の障害となる。粉末系では25%を越える残留シラノール含有率は粒子の相互作用につながり、ひいては再凝集および分離につながる。このことは、否定的な観点で粉末系、たとえば粉末樹脂およびトナーの流動性および摩擦電気の貯蔵安定性という特性を損なう。
シリカを有機珪素化合物で被覆するためのすでに公知の方法は、従来技術によればシリル化剤を添加することに基づいて行われる。このことは、シリル化剤が十分な反応性を有することを前提とする。これは一般に、このシリル化剤が珪素原子に反応性の基、たとえば公知のとおり、ハロゲン化物基(Cl、Br)、アルコキシ基(OR)またはアミノ基(−N−R)あるいはシラザン基(−N−Si−)を有している場合である。工業的な条件下ではしばしば、反応促進、ひいては経済性の理由から、プロトン性溶剤、たとえば水を添加する。これは安定したシロキサン結合、たとえばSi−O−Siの形成につながる副反応につながる可能性があり、該結合は従来技術の反応条件下で反応性でないか、もしくはほとんど反応性がなく、ひいてはシリル化反応の工業的な条件下でもはや使用されない。最後にこれは所望されるよりも低いシリル化度および予測されるよりも低い反応収率につながる。
有機珪素化合物を使用する、熱分解法シリカを製造するためのすでに公知の方法は、特許文献1および該文献中に引用されている文献により、原料の熱分解法シリカの使用に基づいており、これらは精製工程で水もしくは水蒸気を付加的に添加することにより、付着している塩化水素を除去する。従来技術によれば、水を用いた付加的な処理はシリカの改善された精製につながるが、しかし同時に、表面の珪素原子に結合しているヒドロキシル基、いわゆるシラノール基の高い表面密度にもつながる。通常、この高められた表面シラノール基密度は、こうして処理された熱分解法シリカの高められた反応性と関連づけられる。
意外なことに、親水性の出発シリカの高められたシラノール基密度は、高いシリル化度、つまりシリル化剤による高い被覆率、および75%より高い表面シラノール基のシリル化剤基への反応による高い収率ひいては25%より低い残留シラノール含有率の達成にとって、妨げとなっていることが判明した。
所望のシリル化度を達成するために必要とされるシリル化剤の高い過剰によってシラノール基の不十分な反応ひいては反応収率の不足を克服することを試みることができる。しかし高い疎水化度のために必要とされる疎水化剤の高い添加は、有機珪素の廃棄物の高い負荷を生じ、これをコストをかけて廃棄処理しなくてはならない。
特許文献2から、反応収率を改善するための触媒としてアルコールを添加することが公知である。しかしこれは引き続き該アルコールを有機負荷物として廃棄処理しなくてはならず、かつ付加的に空気中および水中への放出が行われるという欠点を有する。
特許文献3および特許文献4から、シリカを機械的負荷の下でシリル化することが公知である。しかしここに記載されている方法の場合、25%より低い残留シラノール含有率を達成できない。
これらのシリカのもう1つの欠点が、中程度の極性および高い極性の液体系、ポリマー系および樹脂系中で活性な充填剤として使用する際に生じる。ここでは混和性および相容性の問題が生じる。このことは、コンパウンドの良好な機械的特性、たとえば硬度、強度、靭性および耐摩耗性などを得るために、シリカと周囲のマトリックスとの強固な結合が要求されている場合に不利である。
これらのシリカは、該シリカを添加剤として、たとえば粘着防止剤として、流動助剤として、または摩擦電気的な特性の制御もしくは調節のために、固体、特に微粒子状の固体、たとえば架橋ポリマー系および樹脂系または無機微粒子固体と共に使用する場合にさらなる欠点を示す。混和性および相容性において問題が生じる。このことは、シリカを流動性助剤としておよび/または電荷制御剤として、たとえば粉体塗料被覆用の粉末状の製品中で、たとえば粉末樹脂系中で、またはトナーおよび現像剤中で使用する場合に、シリカの分離につながる。この分離はシリカの粉末粒子の相互作用が不十分であることと関連している。この分離は、不安定化および系の耐用寿命の不足、つまりトナー−シリカ−混合物において繰り返しのコピーもしくは活性化の過程の負荷の下での不十分な安定性という結果を生じる。
EP0855368A1
EP579049
DE02211377
DE2344388
本発明の課題は、従来技術の欠点を有してないシリカのシラノール基の低い含有率を有するシリカを提供することである。
前記課題は本発明により、BET法(DIN66131および66132)による表面積に対して、nmあたりのSiOHの密度が0.6より小であるシリル化されたシリカにより解決される。
これは、出発シリカのシラノール基の残留含有率が25%より低い、有利には15%より低い、および特に有利には10%より低いシリカである。出発シリカのシラノール基の残留含有率が8%より低い、および特にシラノール基の残留含有率が5%より低いシリル化されたシリカが特に有利である。
シラノール基の残留物質含有率は、シアーズ(Sears)による酸塩基滴定の方法により、脱イオン水中、メタノール(50体積%)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50体積%)からなる溶剤中で測定する(G.W. Sears、Anal Chem.、28(12)、(1956年)、1981年)。
本発明のもう1つの対象は、シリル化されたシリカの製造方法であり、この場合、製造方法を、それぞれ専用の容器中で行う、別々の連続した工程で行う:(A)まず、親水性出発シリカを製造する、次いで(B)(1)シリル化剤による親水性シリカの被覆、(2)親水性シリカとシリル化剤との反応、および(3)シリル化されたシリカからのシリル化剤および副反応生成物の除去により、シリカをシリル化する。
出発シリカ
シリル化の基材(出発)物質として、無水条件下で製造される親水性の熱分解法シリカを使用する。無水とはこの場合、熱水製造方法においても、方法のその後の工程、たとえば冷却、洗浄および貯蔵においても、完成し、かつ精製され、包装され、かつ発送準備のできた製品まで、液状であろうと、蒸気の形であろうと、付加的な水を方法に供給しないことと理解すべきである。この場合、いずれにしてもシリカの全質量に対して10質量%より多くの水を添加すべきではなく、有利には5質量%未満、好ましくは2.5質量%未満、特に有利には全く水を添加しない。
有利には、分子レベルで、高められた表面均質性として記載することができ、最小の表面粗さとして特徴付けることができる、高められた表面活性を有するシリカを使用する。
シリカは有利には一次粒子の平均粒径が100nmより小さく、有利には一次粒子の平均粒径は5〜50nmである。これらの一次粒子はシリカ中で分離されて存在しているのではなく、より大きな凝集体および凝集塊の構成要素である。
有利にはシリカは25〜500m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)の比表面積を有する。
シリカは直径100〜1000nmの範囲の凝集体(DIN53206による定義)を有し、その際、該シリカは、該凝集体から構成され、外部の剪断負荷(たとえば測定条件)に依存して、1〜500μmの大きさを有する凝集塊(DIN53206による定義)を有する。
有利にはシリカは、有利に2.3以下、好ましくは2.1以下、特に有利には1.95〜2.05の表面のフラクタル次元を有し、その際、表面Dのフラクタル次元はこの場合、次のものとして定義される:粒子の表面積Aは粒子の半径Rに比例するDである。
有利にはシリカは、有利に2.8以下、好ましくは2.7以下、特に有利には2.4〜2.6の質量Dのフラクタル次元を有する。質量Dのフラクタル次元はこの場合、次のものとして定義される:粒子の質量Mは粒子の半径Rに比例するDである。
有利にはシリカは表面のシラノール基SiOHの密度2.5SiOH/nmより小、有利には2.1SiOH/nmより小、特に2SiOH/nmより小、特に有利には1.7〜1.9SiOH/nmより小を有する。
高温(>1000℃)で製造されたシリカを使用することもできる。熱分解法により製造されたシリカは特に有利である。親水性シリカは製造されたばかりのものをバーナーから直接、中間貯蔵して、またはすでに市販されているように包装されているものを使用することもできる。疎水化されたシリカ、たとえば市販のものを使用することもできる。
圧縮されておらず、かさ密度<60g/lを有するシリカ、あるいはまた圧縮され、かさ密度>60g/lを有するシリカを使用することができる。
種々のシリカの混合物、たとえば異なったBET表面積のシリカからなる混合物、または異なった疎水化度もしくはシリル化度を有するシリカからなる混合物を使用することもできる。
シラノール基の含有率が低い本発明によるシリカを製造するための本発明による方法は、出発シリカとして上記のシリカを使用する方法であり、これは
I)無極性基を有するシリル化剤、
Ia)n=1、2または3である式
SiX4-n
のオルガノシラン、またはこれらのオルガノシランからなる混合物[式中、Rは、1〜18個の炭素原子を有し、モノ不飽和もしくは多不飽和で一価の、場合によりハロゲン化された炭化水素基を表し、かつその際、同じか、もしくは異なっていてもよく、かつX=ハロゲン、窒素基、OR、OCOR、O(CHORを表し、その際、Rは、水素を表すか、または1〜12個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、かつx=1、2、3を表す]または
Ib)式
(R SiO1/2)および/または
(R SiO2/2)および/または
(RSiO3/2
[式中、Rは上記のものを表す]の単位からなるオルガノシロキサン、その際、オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2であるによりシリル化し、かつIaおよびIbを単独で、または任意の混合物にして使用することができる。
オルガノシロキサンは有利には被覆温度で液状である。
1000mPasより大の粘度を有するオルガノシロキサンの場合、技術的に取り扱い可能な溶剤、たとえば有利にはアルコール、たとえばメタノール、エタノール、イソ−プロパノール、エーテル、たとえばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シロキサン、たとえばヘキサメチルジシロキサン、アルカン、たとえばシクロヘキサンまたはn−オクタン、芳香脂肪族、たとえばトルエンもしくはキシレンが有利であり、これらを濃度>10%および混合粘度1000mPas未満で被覆温度において溶解させることができる。
被覆温度で固体のオルガノポリシロキサンは、技術的に取り扱い可能な溶剤(たとえば上記のもの)中、10%より高い濃度および1000mPasより小さい混合粘度で溶解することができるものが有利である。
のための例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、たとえばイソ−プロピル基もしくはn−プロピル基、ブチル基、たとえばt−ブチル基もしくはn−ブチル基、ペンチル基、たとえばネオ−ペンチル基、イソ−ペンチル基もしくはn−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえば2−エチル−ヘキシル−もしはn−オクチル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基、ヘキサデシル基、たとえばn−ヘキサデシル基、オクタデシル基、たとえばn−オクタデシル基、アルケニル基、たとえばビニル基、2−アリル基もしくは5−ヘキセニル基、アリール基、たとえばフェニル基、ビフェニリル基もしくはナフテニル基、アルキルアリール基、たとえばベンジル基、エチルフェニル基、トルイル基もしくはキシリル基、ハロゲン化されたアルキル基、たとえば3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基またはペルフルオロヘキシルエチル基、ハロゲン化されたアリール基、たとえばクロロフェニル基もしくはクロロベンジル基である。
のための有利な例は、メチル基、オクチル基およびビニル基であり、特に有利にはメチル基である。
のための例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、たとえばイソ−プロピル基もしくはn−プロピル基、ブチル基、たとえばt−もしくはn−ブチル基、ペンチル基、たとえばネオ−ペンチル基、イソ−ペンチル基もしくはn−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえば2−エチル−ヘキシル−もしくはn−オクチル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基である。
のための有利な例は、メチル基およびエチル基である。
オルガノシランのための例は、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ビス(3,3−トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、トリメチルシラノールである。
オルガノシランからなる任意の混合物を使用することもできる。
一方ではメチル−クロロシランまたはアルコキシシランおよび他方では場合によりジシラザンからなる混合物は有利である。
メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびトリメチルクロロシランまたはヘキサメチルジシラザンが有利である。
オルガノシロキサンの例は、直鎖状もしくは環状の、3より多いジアルキルシロキシ単位の平均数を有するジアルキルシロキサンである。ジアルキルシロキサンは有利にはジメチルシロキサンである。特に有利には次の末端基を有する直鎖状のポリジメチルシロキサンである:トリメチルシロキシ、ジメチルヒドロキシシロキシ、ジメチルクロロシロキシ、メチルジクロロシロキシ、ジメチルメトキシシロキシ、メチルジメトキシシロキシ、ジメチルエトキシシロキシ、メチルジエトキシシロキシ、ジメチルアセトキシシロキシ、メチルジアセトキシシロキシ、ジメチルヒドロキシシロキシ。その際、末端基は同じか、もしくは異なっていてよい。前記のポリジメチルシロキサンの中で、25℃で2〜100mPasの粘度を有し、かつ末端基トリメチルシロキシまたはジメチルヒドロキシシロキシを有するものが特に有利である。
オルガノシロキサンのための別の例は、液状もしくは可溶性のシリコーン樹脂であり、特にアルキル基としてメチル基を有するものである。
SiO1/2およびSiO4/2単位を有するもの、またはRSiO3/2および場合によりR SiO2/2単位を有するものが特に有利である。この場合、Rは有利にはメチルである。
本発明による均質にシリル化され、シラノール基の含有率の低いシリカの製造:親水性シリカの製造(A)は、有利には熱分解法シリカを製造する公知の技術により、高温で酸水素炎中、温度1000〜1500℃でシランを反応させることにより行う。シランとして有利には、テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ハイドロジェントリクロロシラン、ハイドロジェンメチルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、またはこれらの混合物を使用する。テトラクロロシランは特に有利である。反応後にシリカをプロセスガスから分離するが、これは有利にはフィルターにより行い、引き続き残留する塩化水素ガスを除去するが、これは有利には熱いガス流中で行い、ガスとして、有利には250℃〜500℃、好ましくは250℃〜350℃、および特に有利には350℃〜400℃の温度の空気または窒素が有利である。この場合、いずれにしてもシリカの全質量に対して10質量%を越える水を添加せず、有利には水は5質量%、特に2.5質量%を越えず、特に有利には水を全く添加しない。
シリカの表面処理もしくはシリル化(B)は、3工程で、つまり(1)被覆、(2)反応、および(3)精製で行う。
表面処理は有利にはシリル化されたシリカの酸化につながらない雰囲気中で、つまり有利には10体積%よりも少ない酸素で、特に有利には2.5体積%よりも少ない酸素で実施し、最もよい結果は酸素が1体積%よりも少ないときに達成される。
被覆、反応および精製は不連続的な方法として、または連続的な方法として実施することができる。
連続的な反応の実施が技術的な理由から有利である。
別の特に有利な実施態様では、被覆および反応の別々のユニットの間に、シリカを輸送するための別の搬送工程は不要である:搬送は重力により、たとえば重力による落下によって行う。この場合、被覆および反応の分離は、適切な機械的分離システム、たとえば弁、二重弁または適切に設計されたゲートシステム、たとえば回転式ゲート(Zellradschleusen)により行うことができる。もう1つの実施態様では、容器の横断面積を2分の1より小さくテーパにすることにより、または導管により実現することができ、その際、この移行部は攪拌機構により閉塞することはない。この実施法は、シリカをまずシリル化剤により物理的に被覆した状態で、シリカ上にシリル化剤が完全に固定される時点まで常にシリル化剤と最も近くに接触させておくという利点を有する。
もう1つの特に有利な実施態様では、反応および精製の別々のユニットの間に、シリカを輸送するための別の搬送工程が不要である。搬送は重力によって、重力により条件付けられる落下により行う。この場合、反応と精製との間の分離は、適切な機械的分離システム、たとえば弁、二重弁または適切に設計されたゲートシステム、たとえば回転式ゲートによって実現することができる。
被覆は−30℃〜250℃、有利には20〜150℃、特に有利には20〜50℃の温度で行い、有利には被覆工程を30〜50℃に冷却する。滞留時間は、1分〜24時間、有利には15分〜240分であり、空時収率の理由から特に有利には15分〜90分である。
反応圧力は、0.2バールまでの弱い減圧から100バールまでの過圧で十分であり、その際、技術的な理由から常圧、つまり外部/雰囲気の圧力に対して圧力をかけないで作業することが、有利である。
シリル化剤は有利には液体として供給する。有利にはシリル化剤を粉末状のシリカに添加する。これは有利にはノズル技術により、または比較可能な技術、たとえば効果的な噴霧技術、たとえば1物質ノズル中で加圧(有利には5〜20バール)下での噴霧、2物質ノズル中で加圧(有利には気体および液体2〜20バール)下での噴霧、気化器または可動式の回転もしくは静止部材を有する気体−固体−交換装置による微細な分散により行い、これらは液状のシリル化剤と粉末状シリカとの均質な分散を可能にする。
有利にはシリル化剤を微細に分散したエーロゾルとして供給し、これはエーロゾルが降下率0.1〜20cm/sを有することを特徴とする。有利にはシリカの被覆およびシリル化剤との反応を機械的もしくは気体による流動化の下で行う。機械的な流動化は特に有利である。気体による流動化は、シリル化剤、シリカ、シリル化されたシリカおよび副反応生成物と反応しない、つまり副反応、分解反応、酸化プロセスおよび燃焼および爆発現象につながらない、全ての不活性ガス、たとえば有利にはN、Ar、その他の希ガス、COなどより行うことができる。流動化のための気体の供給は有利には空導管気体速度(Leerrohrgasgeschwindigkeit)0.05〜5cm/s、特に有利には0.5〜2.5cm/sで行う。
不活性化を越える付加的なガスを使用せずに、羽根型撹拌機、アンカー形撹拌機およびその他の適切な撹拌機構により行う機械的な流動化が特に有利である。
特に有利な実施態様では、反応しなかったシリル化剤、副反応生成物、化学的に固定されていない、および場合により変化したシリル化剤の過剰量、精製工程からの精製された生成物および排ガスをふたたび、シリカの被覆工程に返送する。これは部分的にまたは完全に行うことができ、精製から排出される気体体積の全体積流の10〜90%までが有利である。これは適切な温度に設定された装置中で行う。この返送は有利には凝縮された相で行わない、つまり気体もしくは蒸気として行う。この返送は物質輸送として均圧に沿って行うことができるか、または制御された物質輸送として、技術的に通例の気体輸送システム、たとえば換気装置、ポンプ、圧縮空気膜ポンプにより行う。凝縮されていない相の返送が有利であるので、場合により返送用導管の加熱が推奨される。この場合、反応生成物および副反応生成物の返送は、その全質量に対して5〜100質量%、有利には30〜80質量%であってもよい。この場合、返送は、新たに使用されるシリル化剤100部に対して、1〜200部、有利には10〜30部であってもよい。この場合、精製除去生成物および副反応生成物は、中性、酸性または塩基性であってよい。1実施態様では、この精製除去生成物および副反応生成物は中性であり、かつ反応性の有機ケイ素化合物であってもよい。別の実施態様では、この精製除去生成物および副反応生成物は、ブレンステッド塩基もしくはルイス塩基の意味で塩基性であってもよい。
もう1つの実施態様では、精製除去生成物および副反応生成物は、ブレンステッド酸もしくはルイス酸の意味で酸性であってもよい。
シリル化反応の反応副生成物および精製除去生成物の被覆への返送は有利には連続的に行う。
反応は有利には、温度40〜400℃、好ましくは80〜160℃および特に有利には80〜120℃で行う。反応時間は5分〜48時間、有利には10分〜4時間である。選択的にプロトン性溶剤、たとえば液状もしくは気化可能なアルコールもしくは水を添加することができる。代表的なアルコールはイソ−プロパノール、エタノールおよびメタノールである。上記のプロトン性溶剤の混合物を添加してもよい。有利にはシリカに対してプロトン性溶剤1〜50質量%、特に有利には5〜25質量%を添加する。特に有利には水である。
選択的にルイス酸もしくはブレンステッド酸の意味で酸性の酸性触媒、たとえば塩化水素、あるいはルイス塩基もしくはブレンステッド塩基の意味で塩基性の塩基性触媒、たとえばアンモニアを添加することができる。有利にはこれらを痕跡量で添加する、つまり1000ppmより少ない量で添加する。特に有利には触媒を添加しない。
反応副生成物の精製は精製温度20℃〜350℃で、有利には50℃〜200℃、特に有利には50℃〜150℃で行う。精製工程は有利には動きによって特徴付けられており、その際、速度の遅い動きおよびわずかな混合は、特に有利である。撹拌機構はこの場合、有利には混合および流動化が開始されるが、しかし完全な流動化は起こらないように調整し、運動させる。
精製工程はさらに、空導管気体速度0.001〜10cm/s、有利には0.01〜1cm/sに相応する高められた気体導入により特徴付けられていてもよい。これは、シリル化剤、シリカ、シリル化したシリカおよび副反応生成物と反応しない、つまり副反応、分解反応、酸化プロセスおよび燃焼もしくは爆発現象につながることのない全ての不活性ガス、たとえばN、Ar、その他の希ガス、COなどにより行うことができる。
さらにシリル化の間または精製に引き続き、シリカの機械的な圧縮のための方法、たとえばプレスロール、粉砕装置、たとえばエッジランナーおよびたとえばボールミルを連続的もしくは不連続的に、スクリューもしくはスクリューミキサー、スクリュー圧縮機、ブリケッティングマシンによる圧縮、または適切な真空法による空気もしくは気体内容物の吸引による圧縮を使用することができる。
反応の工程(II)でシリル化の間の、プレスロール、上記の粉砕装置、たとえばボールミルによる機械的な圧縮、またはスクリュー、スクリューミキサー、スクリュー圧縮機、ブリケッティングマシンによる圧縮は特に有利である。
もう1つの特に有利な方法では、精製に引き続きシリカの機械的な圧縮のための方法、たとえば空気もしくは気体内容物を適切な真空法により吸引することによる圧縮を使用する。
さらに特に有利な実施態様では精製に引き続きシリカの解凝集のための方法、たとえばピンピルまたは粉砕分級のための装置、たとえばピンミル、ハンマーミル、向流ミル、インパクトクラッシャーまたは粉砕分級装置を使用することができる。
シリル化剤は有利には、使用されるシリカのBET表面積(DIN66131および66132によるBETにより測定)100m/gのBET表面積あたり、3質量%より多い量、有利には10質量%より多いシリル化剤の量を使用する。
シリル化のための方法の場合、特に有利な実施態様では、常圧で沸点>300℃を有するシリル化剤および常圧で200℃より低い沸点を有するシリル化剤を使用する。
もう1つの有利な実施態様では、少なくとも2種の異なったシリル化剤を使用するが、ただしその際、少なくとも1種のシリル化剤は25℃で2mPasよりも小さい粘度を有し、かつ少なくとも1種のシリル化剤は25℃で5mPasよりも大きい粘度を有する。
特に有利な実施態様では、被覆の工程(I)のシリル化剤は液状である、つまり被覆温度(I)はその沸点の最も低い温度を下回る。
もう1つの特に有利な実施態様では、シリル化剤は全ての3つのシリル化工程で、つまり被覆(I)、反応(II)および精製(III)の工程で液体である。
シリル化は不連続的な反応として、つまりバッチ法で、または連続的な反応として実施することができる。技術的な理由から、連続的な反応が有利である。
意外なことに、シリル化反応の反応副生成物の返送および精製除去生成物を被覆の工程に返送することは、上記の問題および現象の克服につながることが判明した。
意外なことに、被覆および反応の別々のユニットの間に、シリカを搬送するための別の搬送工程を行わなず、かつ搬送を重力により、たとえば重力による落下により行う場合、改善されたシリル化が行われることも同時に判明した。この場合、被覆および反応の分離は、適切な機械的分離システム、たとえば弁、二重弁または適切に設計されたゲートシステム、たとえば回転式ゲートにより実現することができる。この実施法は、シリカがまず物理的にシリル化剤で被覆された状態で、シリル化剤がシリカ上に完全に固定される時点まで、常にシリル化剤と最も近くに接触しているという利点を有する。
比較的高い反応収率および高められたシリル化度が得られる。
本発明の対象(1)は、均質なシリル化剤層を有し、シラノール基の含有率が低く、一次粒子の平均粒径が100nmより小さく、有利には一次粒子の平均粒径が5〜50nmであるシリカであり、この場合、これらの一次粒子は分離されてシリカ中に存在しているのではなく、100〜1000nmの直径を有するより大きな凝集体(DIN53206による定義)および外部の剪断負荷に依存して1〜500μmの大きさを有する凝集塊(DIN53206による定義)の構成要素であり、この場合、シリカは10〜300m/gの比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)を有し、その際、シリカは2.8以下、有利には2.7以下、特に有利には2.4〜2.6の質量Dのフラクタル次元を有し、かつ0.6SiOH/nmより小、有利には0.25SiOH/nmより小、特に有利には0.15SiOH/nmより小の表面シラノール基SiOHの密度を有し、かつ比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)100m/gあたり、少なくとも1.0質量%、有利には1.5質量%より大きい炭素含有率を有する。
シラノール基の少ない含有率および均質なシリル化剤層を有する本発明によるシリカは、100nmより小さい一次粒子の平均粒径、有利には5〜50nmの一次粒子の数平均粒径を有し、その際、この一次粒子はシリカ中に分離されて存在しているのではなく、より大きな凝集体(DIN53206による定義)の構成要素である。
均質なシリル化剤層を有するシリカは、特に25m/gより大きな比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)を有する。
本発明によるシリカは、100〜1000nm、有利には100〜500nm、特に有利には100〜250nmの範囲の凝集体(DIN53206による定義)からなる。
本発明によるシリカは、剪断を行わない、もしくは剪断の少ない測定条件下で、1μm〜500μm、有利には1μm〜50μmの大きさの凝集塊を有する凝集塊からなる。
本発明によるシリカは、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)100m/gあたり、少なくとも1.0質量%、有利には1.5質量%より大きな炭素含有率を有する。
本発明によるシリカは2.8以下、有利には2.7以下、特に有利には2.4〜2.6の質量Dのフラクタル次元を有する。
本発明によるシリカは、0.6SiOH/nmより小、有利には0.25SiOH/nmより小、特に有利には0.15SiOH/nmより小の表面シラノール基SiOHの密度を有する。
シリカは水との接触の際に湿潤可能な割合を有していない。
シリカは、メチルレッド(第1−1表、シリカ中にシラノール基の割合が少ない例の分析法1.7の記載を参照のこと)の吸着により測定される無極性を示す。本発明によるシリカはこれらの特性に基づいて無極性と呼ぶことができる。
シリカは、双極性πとして溶媒和発色(solvatochromism)(ジクロロエタン中のビス−フェニレン−ジ−シアノ−鉄(II)による)により測定される、1.0より小さいπの無極性を示す。本発明によるシリカはこれらの特性により無極性と呼ぶことができる。
本発明によるシリカの特別な特徴は、その表面が物理化学的に均質であり、かつシリル化剤および残りの、反応しなかったシラノール基が、顕微鏡によっても、均一に分散していることである。これは吸着測定、たとえば静的容量気体吸着(statisch-volumetrische Gasadsorption)または逆ガスクロマトグラフィー(inverse Gaschromatographie)により示すことができる。
有利な実施態様では、本発明によるシリカは、完全に化学的に結合したシリル化剤(つまり、T=25℃でテトラヒドロフランを用いて、有機ケイ素シリル化剤層の5質量%未満が抽出可能であり、その際、抽出された有機ケイ素化合物の検出は有利にはケイ素特異的な原子吸光分光分析により行う)を有する。
もう1つの対象は、本発明によるシリカを含有している架橋性ポリマー組成物および/または樹脂組成物である。
本発明によるシリカは、さらに極性の系、たとえば溶剤不含の架橋性ポリマーおよび/または樹脂、または水系もしくは有機溶剤中の有機樹脂、たとえばポリエステル、ビニルエステル、エポキシド、ポリウレタン、アルキド樹脂などの溶液、懸濁液、エマルションおよび分散液中で、高い増粘作用を有し、ひいてはレオロジー添加剤としてこれらの系中で適切であることを特徴とする。
本発明によるシリカはさらに、無極性の系、たとえば架橋していないシリコーンゴム中で、低い増粘作用を有することを特徴とし、この場合、しかし同時に架橋したシリコーンゴム中で高い強化作用を示し、かつひいてはシリコーンゴム中の補強充填剤として著しく適切である。
本発明によるシリカはさらに、粉末系中で水分の影響下でベーキングまたはケーキングを防止する、あるいはまた再凝集する傾向を有していない、ひいては不所望の分離を生じず、粉末は流動性を維持し、ひいては負荷に対して安定し、かつ貯蔵安定性のシリカ粉末の混合物が可能であることを特徴とする。これは特に非磁性および磁性トナーならびに現像剤における使用に関して該当し、これらは非接触式もしくは電子写真による印刷/複製法におけるトナー、現像剤、電荷制御剤中で1成分もしくは2成分系であってもよい。このことはまた、塗装系として使用される粉末状の樹脂にも該当する。
本発明のもう1つの対象は、シラノール基含有率の低い、均質にシリル化されたシリカを含有する非接触式もしくは電子写真による印刷/複製法におけるトナー、現像剤、電荷制御剤である。
本発明は一般に、全ての溶剤不含、溶剤含有、水で希釈可能な、塗膜形成性塗料、ゴム状から硬質の被覆、接着材、シーラントおよび注型材料ならびにその他の比較可能な系中での本発明によるシリカに関する。これは、粘度を与える成分としてのシリカを含有する、低い極性から高い極性までの全ての系に関する。
本発明は特に次の系に関する:
−エポキシド系、
−ポリウレタン系(PUR)、
−ビニルエステル樹脂、
−不飽和ポリエステル樹脂、
−水溶性および水に分散可能な樹脂系、
−溶剤の少ない樹脂系、いわゆる「ハイソリッド」、
−溶剤不含の樹脂、これは粉末の形でたとえば被覆材料として適用することができる。
本発明によるシリカにより、レオロジー添加剤として、これらの系中で必要とされる粘度、構造粘性、チキソトロピーおよび垂直面での垂れ抵抗性(Standvermogen)に関して十分な降伏点が得られる。
本発明は、架橋していない、および架橋したシリコーン系、たとえばシリコーンポリマー、たとえばポリジメチルシロキサン、充填剤およびその他の添加剤からなるシリコーンエラストマー中でのレオロジー添加剤および補強充填剤としての本発明によるシリカの使用に関する。これらはたとえばペルオキシドにより架橋することができるか、またはオレフィン基とSi−H基との間の付加反応、いわゆるヒドロシリル化反応により架橋するか、またはシラノール基、たとえば水の作用下で生じるシラノール基の縮合反応により架橋することができる。
本発明はさらに、たとえば非磁性および磁性の1成分系および2成分系であってもよい現像剤およびトナー中での本発明による均質にシリル化されたシリカの使用に関する。これらのトナーは樹脂、たとえばスチレン樹脂およびアクリル樹脂、およびこれらの混合物、またはポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂、およびこれらの混合物からなっていてもよく、かつ有利には1〜100μmの粒径分布に粉砕されていてもよく、または分散液もしくはエマルションまたは溶液中での、または塊状での重合法において、有利に1〜100μmの粒径分布に製造された樹脂であってもよい。該シリカは有利には粉末の流動性の改善および制御のために、および/またはトナーもしくは現像剤の摩擦電気的な帯電特性を制御するために使用する。このようなトナーおよび現像剤は有利には電子写真による印刷法において使用することができ、これらはまた、直接法による画像転写法においても使用可能である。このことは、塗料系として使用される粉末状の樹脂においても該当する。
トナーとは一般に次の組成を有する。
−バインダーとしての固体樹脂、これは粉末を製造するために十分な硬さであり、有利に10000を越える分子量を有し、有利に10000未満の分子量のポリマーの割合が10%よりも少なく、たとえばポリエステル樹脂、これはジオールおよびカルボン酸、カルボン酸エステル、または無水カルボン酸からなる共縮合物であってもよく、たとえば1〜1000、有利には5〜200の酸価を有し、またはポリアクリレート、またはポリスチレン、またはこれらの混合物もしくはコポリマーであってもよく、かつ20μmより小さい、有利には15μmより小さい、特に有利には10μmより小さい平均粒径を有する。トナー樹脂はアルコール、カルボン酸およびポリカルボン酸を含有していてもよい。
−技術的に通例の着色剤、たとえばカーボンブラック、カラーブラック、シアン着色剤、マゼンタ着色剤、黄色の着色剤。
−一般に負帯電の電荷制御剤:帯電を制御する添加剤、たとえば金属含有のアゾ着色剤、または銅−フタロシアニン着色剤、または金属錯体、たとえばアルキル化されたサリチル酸誘導体または安息香酸、特にホウ素もしくはアルミニウムを含有するものを、必要とされる量、一般に5質量%未満。
−選択的に正帯電の電荷制御剤:帯電を制御する添加剤、たとえばニグロシン着色剤、または第三アミンにより置換されたトリフェニルメタン着色剤、または第四級アンモニウム塩、たとえばCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド=ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド)、またはポリアミンを一般に5質量%未満。
−場合により、磁性トナーを製造するために、磁性粉末、たとえば磁界で磁性化することができる粉末、たとえば強磁性物質、たとえば鉄、コバルト、ニッケル、合金、またはマグネタイト、ヘマタイトまたはフェライトのような化合物を添加してもよい。
−選択的に現像剤、たとえば鉄粉末、ガラス粉末、ニッケル粉末、フェライト粉末を添加することができる。
−本発明によるシリカを、平均粒径20μmを有するバインダーとしての固体の樹脂に対して、0.01質量%より多く、有利には0.1質量%より多く含有する。バインダーの平均粒径の低下と共に、一般にシリカのより高い含有率が必要とされ、その際、必要とされるシリカの量は、バインダーの粒径に反比例して増大する。しかしシリカの含有率は、有利にはいずれの場合でもバインダー樹脂に対して5質量%よりも小である。
−その他の無機添加剤、たとえば微粒子状もしくは粗粒状の二酸化ケイ素、これには平均粒径100〜1000nmを有するものも含まれ、酸化アルミニウム、たとえば熱分解法酸化アルミニウム、二酸化チタン、たとえは熱分解法によるもの、またはアナターゼもしくはルチル、酸化ジルコニウム。
−ワックス、たとえば10〜500個の炭素原子を有するパラフィンワックス、シリコーンワックス、オレフィン系ワックス、ヨウ素価<50、有利には<25を有するワックス、およびけん化価10〜1000、有利には25〜300を有するワックス。
トナーは、種々の現像法において使用することができ、たとえば電子写真画像形成および複製のため、たとえば磁気ブラシ現像法、カスケード現像法、導電性および非導電性の磁性系の使用、パウダークラウド法、複製(Abdruck)における現像などにおいて使用することができる。
利点:
●反応収率が高い、従って経済的であり、かつ資源を保護する。
●シリル化剤の最小使用量での高いシリル化度。
●化学的および物理的に極めて異なったシリル化剤を使用する際にも、高く、かつ規則的で均質なシリル化度。
●シリル化のための有機ケイ素化合物の使用可能性。これは従来技術によれば反応不活性(たとえばV. Tertykhによる基の反応性の段階付けを参照のこと:Si−N>Si−Hal>Si−OH>SiOR>>Si−O−R)として評価することができ、かつその他は経済的なシリル化のために考慮することができない。
●触媒を使用しないシリル化。触媒はしばしば方法技術的な理由から生成物中に残留しており、最終生成物の製品品質および性能に否定的な影響を与えうる。
●該シリカを用いて製造されるトナーを使用する際の改善された画像品質。
●該シリカを用いて製造されるトナーの高性能で、延長された耐用寿命(たとえば像点密度)。
本発明のもう1つの対象は、均一に分散した極性の表面基を有する、シラノール基の含有率の低いシリカである。
シリル化のベース(出発)物質として、無水条件下で製造される親水性の熱分解法シリカを使用する。無水とはこの場合、水熱的な製造法でも、方法の別の工程、たとえば冷却、精製および貯蔵においても完成および精製、包装および発送の準備のできた製品まで、付加的な水を、液状でも、気体の形でも方法に供給しないことと理解する。この場合、いずれにしてもシリカの全質量に対して10質量%より多くの水を添加せず、有利には5質量%より多く、好ましくは2.5質量%より多くの水を添加せず、特に有利には水を全く添加しない。
高められた表面均質性として記載することができ、分子レベルでの最小表面粗さとして特徴付けられる高められた表面活性を有するシリカが有利である。
シリカは有利には100nmより小さい一次粒子の平均粒径、有利には5〜50nmより小さい一次粒子の平均粒径を有する。これらの一次粒子は、シリカ中に分離されて存在しているのではなく、より大きな凝集体および凝集塊の構成要素である。
有利にはシリカは25〜500m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)の比表面積を有する。
シリカは直径100〜1000nmの範囲の凝集体(DIN53206による定義)を含有し、その際、シリカは凝集体から構成される凝集塊(DIN53206による定義)を含有し、これは外部の剪断負荷に依存して1〜500μmの大きさを有する。
有利にはシリカは、2.3以下の表面のフラクタル次元を有し、特に有利にはこれは2.1以下、殊には1.95〜2.05であり、その際、表面Dのフラクタル次元は次のものとして定義される:粒子の表面Aは、粒子の半径Rに比例するDである。
シリカは有利には、2.8以下、有利には2.7以下、特に有利には2.4〜2.6の質量Dのフラクタル次元を有する。質量Dのフラクタル次元は、この場合、次のものとして定義される:粒子の質量Mは、粒子の半径Rに比例するDである。
有利にはシリカは2.5SiOH/nmより小さい、有利には2.1SiOH/nmより小さい、好ましくは2SiOH/nmより小さい、特に有利には1.7〜1.9SiOH/nmの表面シラノール基の密度を有する。
高温(>1000℃)で製造したシリカを使用することができる。熱分解法により製造されたシリカは特に有利である。バーナーから直接、新たに製造された、中間貯蔵された、もしくはすでに市販の形に包装されている親水性シリカを使用することもできる。疎水化されたシリカ、たとえば市販のものもまた使用することができる。
圧縮されておらず、かさ密度<60g/lを有するシリカも、圧縮され、かさ密度>60g/lを有するシリカも使用することができる。
種々のシリカからなる混合物、たとえば異なったBET表面積のシリカからなる混合物、または異なった疎水化度もしくはシリル化度のシリカからなる混合物を使用することもできる。
均一に分散した極性の表面基を有するシラノール基の低い含有率を有するシリカを製造するためのシリル化剤として、極性基および無極性基を有するシリル化剤を使用する。
シリカを製造するための方法、この場合、シリカを
I)無極性基を有するシリル化剤
Ia)n=1、2または3である式
SiX4-n
のオルガノシランまたはこれらのオルガノシランからなる混合物
[式中、Rは、1〜18個の炭素原子を有し、モノ不飽和もしくは多不飽和で一価の、場合によりハロゲン化された炭化水素基を表し、かつその際、同じか、もしくは異なっていてもよく、かつX=ハロゲン、窒素基、OR、OCOR、O(CHORを表し、その際、Rは、水素をあらわすか、または1〜12個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、かつx=1、2、3を表す]
または
Ib)式
(R SiO1/2)および/または
(R SiO2/2)および/または
(RSiO3/2
[式中、Rは上記のものを表す]の単位からなるオルガノシロキサン、その際、オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2であるによりシリル化し、かつIaおよびIbを単独で、または任意の混合物にして使用することができる。
オルガノシロキサンは有利には被覆温度で液状である。
1000mPasより大きな粘度を有するオルガノシロキサンの場合、技術的に取り扱い可能な溶剤、たとえば有利にはアルコール、たとえばメタノール、エタノール、イソ−プロパノール、エーテル、たとえばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シロキサン、たとえばヘキサメチルジシロキサン、アルカン、たとえばシクロヘキサンまたはn−オクタン、脂肪族炭化水素、たとえばトルエンもしくはキシレン中、>10%の濃度および1000mPasより小さい混合粘度で被覆温度において溶解することができるものが有利である。
被覆温度で固体のオルガノシロキサンの中で、技術的に取り扱い可能な溶剤(たとえば上で定義したもの)中で、10%より高い濃度および1000mPasより低い混合粘度で、被覆温度において溶解することができるものが有利である。
のための例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、たとえばイソ−プロピル基もしくはn−プロピル基、ブチル基、たとえばt−ブチル基もしくはn−ブチル基、ペンチル基、たとえばネオ−ペンチル基、イソ−ペンチル基もしくはn−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえば2−エチル−ヘキシル基、またはn−オクチル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基、ヘキサデシル基、たとえばn−ヘキサデシル基、オクタデシル基、たとえばn−オクタデシル基、アルケニル基、たとえばビニル基、2−アリル基もしくは5−ヘキセニル基、アリール基、たとえばフェニル基、ビフェニリル基もしくはナフテニル基、アルキルアリール基、たとえばベンジル基、エチルフェニル基、トルイル基もしくはキシリル基、ハロゲン化されたアルキル基、たとえば3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基もしくはペルフルオロヘキシルエチル基、ハロゲン化されたアリール基、たとえばクロロフェニル基またはクロロベンジル基である。
のための有利な例は、メチル基、オクチル基およびビニル基、特に有利にはメチル基である。
のための例は、アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、たとえばイソ−もしくはn−プロピル基、ブチル基、たとえばt−もしくはn−ブチル基、ペンチル基、たとえばネオ−ペンチル基、イソ−ペンチル基もしくはn−ペンチル基、ヘキシル基、たとえばn−ヘキシル基、ヘプチル基、たとえばn−ヘプチル基、オクチル基、たとえば2−エチル−ヘキシル基もしくはn−オクチル基、デシル基、たとえばn−デシル基、ドデシル基、たとえばn−ドデシル基である。
のための有利な例はメチル基およびエチル基である。
オルガノシランのための例は、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン、ビス(3,3−トリフルオロプロピル)テトラメチルジシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、トリメチルシラノールである。
オルガノシランからなる任意の混合物を使用することもできる。
一方ではメチル−クロロシランまたはアルコキシシランおよび他方では場合によりジシラザンからなる混合物が有利である。
メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびトリメチルクロロシランまたはヘキサメチルジシラザンが有利である。
オルガノシランのための例は、直鎖状もしくは環状の、3より大のジアルキルシロキシ単位の平均数を有するジアルキルシロキサンである。ジアルキルシロキサンは有利にはジメチルシロキサンである。次の末端基を有する直鎖状のポリジメチルシロキサンは特に有利である:トリメチルシロキシ、ジメチルヒドロキシシロキシ、ジメチルクロロシロキシ、メチルジクロロシロキシ、ジメチルメトキシシロキシ、メチルジメトキシシロキシ、ジメチルエトキシシロキシ、メチルジエトキシシロキシ、ジメチルアセトキシシロキシ、メチルジアセトキシシロキシ、ジメチルヒドロキシシロキシ、この場合、末端基は同じか、もしくは異なっていてもよい。前記のポリジメチルシロキサンの中で、25℃で2〜100mPasの粘度および末端基トリメチルシロキシもしくはジメチルヒドロキシシロキシを有するものが特に有利である。
オルガノシロキサンのための別の例は、液状もしくは可溶性のシリコーン樹脂、特にアルキル基としてメチル基を有するものである。
SiO1/2およびSiO4/2単位を有するもの、またはRSiO3/2および場合によりR SiO2/2単位を有するものが特に有利である。この場合、Rは、有利にはメチルである。
II)極性基を有するシリル化剤
IIa)式
SiX
[式中、m+n+l=4、n=0、1または2である]のオルガノシランまたはn=0〜2およびm=1〜3を有するシランまたはオルガノシランからなる混合物、その際、m=1が有利である。
は、水素を表すか、またはヘテロ原子Yを有し、1〜12個の炭素原子、有利には3〜8個の炭素原子を有する、1価もしくは2価の、1つもしくは複数の同じか、もしくは異なった炭化水素基を表す。
炭化水素基は、Si−C結合もしくはSi−O−C結合して存在していてもよい。有利にはSi−C結合である。2価の炭化水素基の場合、これは2つのSi原子に結合していてもよく、または構造X4-n-m SiR SiR 4-n-mのオルガノ−シランを有していてもよい。
ヘテロ原子Yは有利には元素の周期系の第3、第4(非C)、第5および第6主族の元素である。Yのための有利な例は、次のものである:N、P、OおよびS。有利にはYは、C−Y構造中に含有されている。
C−Y構造のための例は次のものである:Y=N:C−NR (アミン)、C−NR−Si≡(アミン)、C=NR、(イミン)、C(O)−N−、CR=N−、C(OR)=N−、C≡N(ニトリル)、C≡N=O(シアネート)、N=C=O(イソシアネート)、C=N−OH(ヒドロキシルアミン)、Y=P:C−PR (ホスフィン)、C−P=O(−O−)、(ホスホネート、その酸およびそのエステル)、C−P=O(−O−)−C、(ホスフィネート、その酸およびそのエステル)、Y=O:C−O−H(カルビノール)、C−O−C(エーテル)、C=O(ケトン、アルデヒド)、C(O)−O−(カルボン酸(エステル))、C(O)C=(エポキシド環)、Y=S:C−S−H(メルカプタン)、C−S−C(スルフィド)、C−S−C(X=2、3、4、5、6、7および8を有するポリ−スルフィド)、−C(S)−S−(チオカルボン酸)、C−S(=O)−C(スルホキシド)、C−S(=O)(スルホン)、C−S=O(−O−)(スルフィン酸(エステル))、C−S=O(−O−)スルホン酸(エステル))、−N=C=S(イソチオシアネート)、−S−C≡N(チオシアネート)。
は、水素または1〜12個の炭素原子を有する1価の炭化水素基である。
一価のN−含有基Rの例は、n−アミノアルキル基、たとえば3−アミノプロピル基であり、その際、アミノプロピル基は第一、第二および第三アミノ基であってもよい。第一アミノ基のための例は、3−アミノプロピル基である。第二アミノ基のための例は、シクロヘキシル基、エチル基またはメチル−アミノ−プロピル基であり、第三アミノ基のための例はジメチル−およびジエチル−アミノ−プロピル基である。混合された第一、第二および第三アミノ基のための例は、アミノエチル−3−アミノプロピル基、ジエチル−アミノ−エチル−アミノ−プロピル基である。その他のN−含有基のための例は、アルキルイミノ基、アルキルシアノ基、たとえば3−シアノプロピル基、アルキルアミド基、アルキルイミド基、アルキルヒドロキシアミノ基およびアルキルオキシム基である。
2価のN−含有基Rのための例は、N,N′−ビス−(n−アルキル)−アルキレンジアミン基、たとえばN,N′−ビス−プロピル−エチレンジアミン基である。
2価のリン含有基Rのための例は、ホスフィネートアルキルシリル基、たとえば2−ホスフィナト−ビス−[エチル−ジメチルシリル]基の遊離酸またはナトリウム塩(たとえば≡Si−CH−CH−P(=O)(O-Na)−CH−CH−Si≡)である。
1価のP含有基Rの例は、ホスホナトアルキル基である。
1価のO含有基Rのための例は、ポリアルキレンオキシド基およびポリアルキレンオキシド−アルキル基、たとえばカルビノールおよびアルコキシ末端のポリアルキレンオキシド基およびポリアルキレンオキシド−アルキル基、たとえばカルビノールおよびアルコキシ−末端のポリエチレンオキシド−アルキル基およびポリプロピレンオキシド−アルキル基、有利には3〜20個の鎖構成要素を有するもの、たとえばアクリルオキシアルキル基、アルキルアクリルオキシアルキル基、たとえば3−メタクリルオキシプロピル基、カルビノール基、エーテル基、たとえばアルキルオキシアルキル基、グリシドオキシアルキル基、たとえば3−グリシドキシプロピル基、酸無水物アルキル基、たとえば無水コハク酸−プロピル基、アルキルエステルアルキル基、たとえば3−アセトキシプロピル基である。
1価のS含有基Rのための例は、メルカプトアルキル基、たとえば3−メルカプトプロピル基、イソチオシアネート基、たとえば3−イソチオシアネートプロピル基である。
3−アミノエチル−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、3−ジエチルアミノ−プロピル基、ナトリウム塩2−ホスフィナトエチル基、4〜6個のポリエチレンオキシド単位を有するブトキシ−末端の3−ポリエチレンオキシド−プロピル基、3−メタクリルオキシプロピル基、イソチオシアネートプロピル基、3−メルカプトプロピル基、イソチオシアナトプロピル基、水素が特に有利である。
極性のシリル化剤のための例は、有利にアミノエチル−アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチル−アミノプロピルトリエトキシシラン、ジエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、シクロヘキシルアミノプロピルジメトキシシラン、N,N′−ビス−トリメトキシシリルプロピル−エチレンジアミン、3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、3−コハク酸−プロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−チオイソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−チオイソシアナトプロピルトリエトキシシラン、500mPasよりも大きな粘度を有するヒドロキシエチレングリコール−プロピルジメチル−末端のポリジメチルシロキサン、構造P(ONa)[CSi(CHOSi(CHSi(OCH=ホスフィナト−ビス−[エチル−ジメチルシロキシ−エチル−トリアルコキシシラン]およびP(ONa)[CSi(CHOSi(CHのホスフィナト−珪素化合物のナトリウム塩からなるものから選択される。
IIb)1つもしくは複数の、式R SiO(4-q-r)/2
[式中、q=0、1、2または3、r=0、1または2およびq+r<4である]の同じか、もしくは異なった単位から構成されるオルガノシラン。
オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2である。
オルガノシロキサンは有利には被覆温度で液状である。1000mPasより高い粘度を有するオルガノシロキサンの場合、技術的に取り扱い可能な溶剤(上で定義したもの)中、>10の%濃度および1000mPasより低い混合粘度で被覆温度において溶解することができるものが有利である。
被覆温度で固体のオルガノシロキサンの中でも、技術的に取り扱い可能な溶剤中、10%より高い濃度および1000mPasよりも小さい混合粘度で、被覆温度において溶解することができるものが有利である。
シリル化剤IaおよびIbならびにIIaおよびIIbは、単独で、または任意の混合物として使用することができるが、ただし、極性基を有するシリル化剤(II)は、シリル化剤(I)および(II)の全量の少なくとも1〜80質量%、有利には5〜50質量%、特に有利には10〜30質量%である。
製造:親水性出発シリカの製造(A)は、有利には熱分解法シリカを製造する公知の技術により高めた温度で、酸水素炎中、1000〜1500℃の温度でのシランの反応により行う。シランとして有利にはテトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ハイドロジェントリクロロシラン、ハイドロジェンメチルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、またはこれらの混合物を使用する。テトラクロロシランが特に有利である。反応後にシリカをプロセスガスから分離するが、これは有利にはフィルターにより行い、かつ引き続き残留する塩化水素ガスを精製するが、これは、有利には熱いガス流中で行い、気体として、有利には250℃〜500℃、好ましくは250℃〜400℃および特に有利には350℃〜400℃の温度の空気もしくは窒素が有利である。その際、いずれの場合にもシリカの全質量に対して10質量%以上の水を添加せず、有利には5質量%以上、好ましくは2.5質量%以上の水を添加せず、特に有利には水を全く添加しない。
シリカの表面処理またはシリル化(B)は、3工程で、つまり(1)被覆、(2)反応、(3)精製、で行う。
表面処理は有利には、シリル化されたシリカの酸化につながらないような雰囲気中で、つまり有利には酸素10体積%未満、特に有利には酸素2.5体積%未満で実施し、かつ酸素が1体積%より少ない場合に最良の結果が得られる。
被覆、反応および精製は、不連続的もしくは連続的な方法として実施することができる。技術的な理由から、連続的な反応の実施が有利である。
特に有利な実施態様では、被覆および反応のための別々のユニットの間に、シリカを輸送するための別の搬送工程は不要である。搬送は重力により、重力により条件付けられた落下により行う。この場合、被覆と反応との分離は、適切な機械的分離システム、たとえば弁、二重弁または適切に設計されたゲートシステム、たとえば回転式ゲートにより実現することができる。もう1つの実施態様では、容器の横断面を2分の1より小さくテーパにすることによって、または導管によって分離を実現することができ、この場合、移行部は攪拌機構により閉塞が起こらない。この実施法は、シリカがまず物理的にシリル化剤で被覆された状態で常に、シリル化剤が完全にシリカ上に固定される時点まで、該シリル化剤と最も密に接触しているという利点を有する。
もう1つの実施態様では、反応および精製の別々のユニットの間に、シリカを輸送するための別の搬送工程が不要である。搬送は重力により、重力によって条件付けられた落下により行う。この場合、反応および精製の分離は、適切な機械的分離システム、たとえば弁、二重弁または適切に設計されたゲートシステム、たとえば回転式ゲートにより実現することができる。
特に有利な実施態様では、シリル化剤(I)および(II)は被覆の工程で液体である、つまり被覆温度はその沸点の最も低い温度を下回り、中でも特に有利な実施態様では、シリル化剤(I)および(II)は3つ全ての工程、つまりシリル化、被覆、反応および精製において液体である。
被覆は温度0〜150℃で、有利には20〜80℃で、特に有利には20〜50℃で行い、有利には被覆工程を30〜50℃に冷却する。滞留時間は1分〜24時間、有利には空時収率の理由から、15分〜180分である。シリル化剤は有利には液体として供給する。シリル化剤は有利には粉末形のシリカに添加する。これは有利にはノズル技術により、または比較可能な技術、たとえば効果的な噴霧技術、たとえば1物質ノズル中、加圧下(有利には5〜20バール)での噴霧、2物質ノズル中、加圧下(有利には気体および液体2〜20バール)での噴霧、気化器または可動のローターもしくはステーターを備えた気体−固体交換装置により微細に分散させることにより、粉末状のシリカと共に液状のシリル化剤を均一に分散させることが可能になる。
シリル化剤は有利には微細に分散したエーロゾルとして供給し、これはエーロゾルが降下率0.1〜20cm/sを有することを特徴とする。有利にはシリカの被覆およびシリル化剤との反応は機械的およびガスによる流動化の下で行う。特に有利には機械的な流動化である。気体による流動化は、シリル化剤、シリカ、シリル化したシリカおよび副反応生成物と反応しない、つまり副反応、分解反応、酸化工程および燃焼および爆発現象につながらない、全ての不活性ガス、たとえばN、Ar、その他の希ガス、COなどにより行うことができる。流動化へのガスの供給は、有利には空導管体積速度0.05〜5cm/s、特に有利には0.5〜2.5cm/sの範囲で行う。特に有利には機械的な流動化であり、これは付加的な、不活性化を越えるガス使用量なしで、羽根型撹拌機、アンカー型撹拌機およびその他の適切な攪拌装置により行う。
特に有利な実施態様では、反応しなかったシリル化剤、副反応生成物、化学的に固定されておらず、かつ場合により変化したシリル化剤過剰、精製除去生成物および精製工程からの排ガスをふたたび、シリカの被覆および帯電の工程に返送する。これは部分的に、または完全に行ってもよく、有利には精製から排出されるガス体積の全体積流の10〜90%までである。
これは適切に温度処理された装置中で行う。この返送は有利には凝縮されていない相で行う、つまり気体として、または蒸気として行う。この返送は均圧に沿った物質輸送として行うか、または気体輸送の技術的に通例のシステム、たとえば換気、ポンプ、圧縮空気膜ポンプにより制御された物質輸送として行う。凝縮されていない相の返送が有利であるので、場合により返送用導管の加熱が有利である。反応生成物および副反応生成物の返送は、この場合、その全質量に対して5〜100質量%、有利には30〜80質量%である。この場合、返送は、新たに使用されたシリル化剤100部に対して、1〜200部、有利には10〜30部であってもよい。この場合、精製除去生成物および副反応生成物は、中性、酸性もしくは塩基性であってもよい。
1実施態様では、この精製除去生成物および副反応生成物は中性であってもよく、かつ反応性の有機ケイ素化合物であってもよい。
別の実施態様では、この精製除去生成物および副反応生成物は、ブレンステッド塩基またはルイス塩基の意味で塩基性であってもよい。
さらに別の実施態様では、この精製除去生成物および副反応生成物はブレンステッド酸またはルイス酸の意味で酸性であってもよい。
シリル化反応の反応副生成物および精製除去生成物の、被覆への返送は、有利には連続的に実施する。
反応は有利には40〜200℃、有利には80〜160℃、および特に有利には、80〜120℃で行う。反応時間は5分〜48時間、有利には10分〜4時間である。
選択的にプロトン性溶剤、たとえば液状もしくは気化可能なアルコールもしくは水を添加することができる。代表的なアルコールは、イソ−プロパノール、エタノールおよびメタノールである。上記のプロトン性溶剤の混合物を供給することもできる。有利にはシリカに対してプロトン性溶剤1〜50質量%、特に有利には5〜25質量%を添加する。水が特に有利である。
選択的に、ルイス酸もしくはブレンステッド酸の意味で酸性の酸性触媒、たとえば塩化水素、またはルイス塩基もしくはブレンステッド塩基の意味で塩基性の塩基性触媒、たとえばアンモニアを添加してもよい。有利にはこれらは痕跡量で、つまり1000ppmより低い量で添加する。触媒を添加しないことは特に有利である。
反応副生成物の精製は精製温度20〜200℃、有利には50℃〜150℃、特に有利には50〜120℃でで行う。
−精製工程は、有利には動きにより特徴付けられ、その際、ゆっくりした動きとわずかな混合が特に有利である。撹拌機構はこの場合、有利には混合および流動化が開始されるが、しかし完全な流動化は生じないように調整し、かつ運動させる。精製工程はさらに、高めた気体導入により特徴付けられ、これは空導管気体速度0.001〜10cm/s、有利には0.01〜1cm/sに相応する。これは、シリル化剤、シリカ、シリル化したシリカおよび副反応生成物と反応しない、つまり副反応、分解反応、酸化工程および燃焼および爆発現象につながらない、全ての不活性ガス、たとえばN、Ar、その他の希ガス、COなどにより行うことができる。
付加的にシリル化の間に、または精製に引き続き、シリカの機械的な圧縮のための方法、たとえばプレスロール、粉砕装置、たとえばエッジランナーおよびボールミル、連続的もしくは不連続的に、スクリューもしくはスクリューミキサー、スクリュー圧縮機、ブリケッティングマシンによる圧縮または適切な真空法による空気もしくはガス内容物の吸引による圧縮を使用することができる。
シリル化の間に、反応の工程(II)で、プレスロール、上記の粉砕装置、たとえばボールミによる機械的な圧縮またはスクリュー、スクリューミキサー、スクリュー圧縮機、ブリケッティングマシンによる圧縮は特に有利である。
別の特に有利な実施態様では、精製に引き続きシリカの機械的な圧縮のための方法、たとえば適切な真空法による空気もしくは気体内容物の吸引による圧縮を使用することができる。
さらに特に有利な実施態様では精製に引き続き、シリカの解凝集のための方法、たとえばピンミル、または粉砕のための装置、たとえばピンミル、ハンマーミル、向流ミル、衝撃ミルまたは粉砕分級のための装置を使用することができる。
有利には、使用される親水性シリカのBET表面積(DIN66131および66132により測定)100m/gの表面積あたり、(シリル化の後に結合したシリル化剤残留物に対して)シリル化剤の合計の3質量%より多く、有利にはシリル化剤の10質量%より多くを使用する。
本発明のもう1つの有利な対象(2)は、シラノール基の含有率が低く、均一に分散し、かつ定義された極性基の割合を表面に有するシリカであり、これは一次粒子の平均粒径が100nmより小さく、有利には一次粒子の平均粒径が5〜50nmであり、その際、これらの一次粒子は、シリカ中で分離して存在しているのではなく、直径100〜1000nmを有するより大きな凝集体(DIN53206による定義)の構成要素であり、かつ外的な剪断負荷に依存して1〜500μmの大きさを有する凝集塊(DIN53206による定義)を構成し、その際、シリカは10〜300m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)の比表面積を有し、その際、シリカは2.8以下、有利には2.7以下、特に有利には2.4〜2.6の質量Dのフラクタル次元を有し、かつ0.6SiOH/nmより小さい、有利には0.25SiOH/nmより小さい、特に有利には0.15SiOH/nmより小さい表面シラノール基SiOHの密度を有し、かつ比表面積100m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)あたり、少なくとも1.0質量%、有利には1.5質量%より大きい炭素含有率を有する。
別の本発明によるシリカ(2)は、水との接触の際に水により湿潤可能な割合を有していない。
別の本発明によるシリカ(2)の特別な特徴は、その表面が均一かつ定義された割合の極性官能基を有していることである。これらおよびシリル化剤残留物および残りの反応していないシラノール基は、顕微鏡によっても、均一に分散している。これはたとえば溶媒和発色により、たとえばビス−フェニレン−ジ−シアノ−鉄(II)によりジクロロエタン中で、または吸着測定により、たとえば静的容量気体吸着または逆ガスクロマトグラフィーにより示すことができる。
別の本発明によるシリカ(2)は、100nmより小さい一次粒子の平均粒径、有利には5〜50nmの一次粒子の平均粒径を有する(説明:一次粒子はシリカ中で分離されて存在しているのではなく、より大きな凝集体および凝集塊の構成要素である)。
別の本発明によるシリカ(2)は、特に25m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)より大きな比表面積を有する。
別の本発明によるシリカ(2)は、直径100〜1000nm、有利には100〜500nm、特に有利には100〜250nmの範囲の凝集体(DIN53206による定義)からなる。
別の本発明によるシリカ(2)は、剪断のない、もしくは剪断の少ない測定条件下で1μm〜550μmの大きさの凝集塊を有利に有する凝集塊(DIN53206による定義)からなる。
別の本発明によるシリカ(2)は、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)100m/gあたり、少なくとも1.0質量%、有利には1.5質量%より大の炭素含有率を有する。
別の本発明によるシリカ(2)は、0.6SiOH/nmより小さい、有利には0.25SiOH/nmより小さい、特に有利には0.15SiOH/nmより小さい表面シラノール基SiOHの密度を有する。
本発明によるシリカの特別な特徴は、その表面が物理化学的に均質であり、かつシリル化剤残基、極性基および残りの、反応していないシラノール基が、顕微鏡によっても、規則的で均質に分散していることである。これは吸着測定、たとえば静的容量気体吸着によるガス吸着または逆ガスクロマトグラフィーにより示すことができる。
有利な1実施態様では、本発明によるシリカは、完全に化学的に結合したシリル化剤層(つまりT=25℃でテトラヒドロフランにより、有機ケイ素のシリル化剤層の0.5質量%未満が抽出可能であり、その際、抽出された有機ケイ素化合物の検出は、有利にはSi特異的な原子吸光分光分析により行う)を有する。
別の本発明によるシリカ(2)は、さらに、粉末系中で、粉末表面上での付着を有し、従って再凝集および分離の傾向がなく、ひいては負荷に対して安定しており、貯蔵安定性の混合物シリカ−粉末が可能であることを特徴とする。これは特に非磁性および磁性の、1成分系および2成分系であってもよいトナーおよび現像剤中での使用に関して該当する。
意外なことに、シリル化剤(I)および(II)と反応させる親水性シリカの製造の精製工程において水の付加的な添加を行わないことは、シリカ表面のより高い反応性につながることが判明した。さらに意外なことに、このようなシリカのシリル化は、均一かつ均質なシリル化剤層の形成につながり、ひいては極性および無極性の基の均質な分布につながることが判明した。このことは極性および無極性の基の、シリル化剤表面上での定義された分散の制御された調整を可能にする。
意外なことに、シリル化反応の反応副生成物および精製除去生成物を被覆の工程に返送することは、効果的な被覆および高められた反応収率につながることがさらに判明した。この返送は有利には、非凝縮相中で、つまり気体として、もしくは蒸気として行う。この返送は物質輸送として均圧に沿って行うか、または制御された物質輸送として技術的に通例の気体輸送システム、たとえば換気装置、ポンプ、圧縮空気膜ポンプを用いて行う。凝縮されていない相の返送が有利であるので、場合により返送用導管を加熱することが推奨される。より高い反応収率および高められたシリル化度が得られる。
本発明の利点は次の通りである:1)反応収率が高い、従って経済的であり、かつ資源を保護する。
2)シリル化剤の最小の使用量で高いシリル化度。
3)シリカ表面上の極性基および無極性基を定義された比に適切に調整する。
4)無極性基以外にシリカの表面相への極性基の均質な分布。
別の対象は、本発明によるシリカ(2)を含有するトナー、現像剤、粉末系のための電荷制御助剤および/または流動助剤である。
トナーは一般に次の組成を有する−バインダーとしての固体樹脂、これは粉末を製造するために十分な硬さであり、有利には10000を越える分子量を有し、有利には10000未満の分子量のポリマーの割合が10%よりも少なく、たとえばポリエステル樹脂であり、これはジオールおよびカルボン酸、カルボン酸エステル、または無水カルボン酸からなる共縮合物であってもよく、たとえば1〜1000、有利には5〜200の酸価を有し、またはポリアクリレート、またはポリスチレン、またはこれらの混合物もしくはコポリマーであってもよく、かつ20μmより小さい、有利には15μmより小さい、特に有利には10μmより小さい平均粒径を有する。トナー樹脂はアルコール、カルボン酸およびポリカルボン酸を含有していてもよい。
−技術的に通例の着色剤、たとえばブラックカーボンブラック、カラーブラック、シアン着色剤、マゼンタ着色剤、黄色の着色剤。
−一般に負帯電の電荷制御剤:帯電を制御する添加剤、たとえば金属含有のアゾ着色剤、または銅−フタロシアニン着色剤、または金属錯体、たとえばアルキル化されたサリチル酸誘導体または安息香酸、特にホウ素もしくはアルミニウムを含有するものを、必要とされる量、一般に5質量%未満。
−選択的に正帯電の電荷制御剤:帯電を制御する添加剤、たとえばニグロシン着色剤、または第三アミンにより置換されたトリフェニルメタン着色剤、または第四級アンモニウム塩、たとえばCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド=ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド)、またはポリアミンを一般に5質量%未満。
−場合により、磁性トナーを製造するために、磁性粉末、たとえば磁界で磁性化することができる粉末、たとえば強磁性物質、たとえば鉄、コバルト、ニッケル、合金、またはマグネタイト、ヘマタイトまたはフェライトのような化合物を添加してもよい。
−選択的に現像剤、たとえば鉄粉末、ガラス粉末、ニッケル粉末、フェライト粉末を添加することができる。
−本発明によるシリカを、平均粒径20μmを有するバインダーとしての固体の樹脂に対して、0.01質量%より多く、有利には0.1質量%より多く含有する。バインダーの平均粒径の低下と共に、一般にシリカのより高い含有率が必要とされ、その際、必要とされるシリカの量は、バインダーの粒径に反比例して増大する。しかしシリカの含有率は、有利にはいずれの場合でもバインダー樹脂に対して5質量%よりも小である。
−その他の無機添加剤、たとえば微粒子状もしくは粗粒状の二酸化ケイ素、これには平均粒径100〜1000nmを有するものも含まれ、酸化アルミニウム、たとえば熱分解法酸化アルミニウム、二酸化チタン、たとえは熱分解法によるもの、もしくはアナターゼもしくはルチル、酸化ジルコニウム。
−ワックス、たとえば10〜500個の炭素原子を有するパラフィンワックス、シリコーンワックス、オレフィン系ワックス、ヨウ素価<50、有利には<25を有するワックス、およびけん化価10〜1000、有利には25〜300を有するワックス。
トナーは、種々の現像法において使用することができ、たとえば電子写真画像形成および複製のために、たとえば磁気ブラシ現像法、カスケード法、導電性および非導電性の磁性系の使用、パウダークラウド法、複製における現像などにおいて使用することができる。
無極性シリカの欠点は、液体系、ポリマー系および樹脂系中での活性な充填剤として使用する際に、中程度および高度の極性を有することである。ここでは混和性および相容性の問題が生じる。このことは、シリカと周囲のマトリックスとの密接な結合が必要とされている場合に不利である。本発明による制御された割合の極性官能基の、シラノール基の含有率の少ないシリカの表面上への均質な組み込みは、この欠点を克服し、かつシリカ−マトリックスのコンパウンドの機械的特性、たとえば硬度、強度、靭性および耐摩耗性などを高める。
本発明によるシリカはさらに、極性の系、たとえば溶剤不含の架橋性ポリマーおよび/または樹脂、またはたとえば水系もしくは有機溶剤中の有機樹脂(たとえば:ポリエステル、ビニルエステル、エポキシド、ポリウレタン、アルキド樹脂など)の溶液、懸濁液、エマルションおよび分散液中で、高い増粘作用を有し、かつこのことによりこれらの系中でのレオロジー添加剤として適切である。
本発明によるシリカは、実質的に、無極性の系、たとえば未架橋のシリコーンゴム中、わずかな増粘作用を有し、しかし同時にその際、架橋したシリコーンゴム中で高い補強作用を示し、ひいてはシリコーンゴムのための補強充填剤として好適であることを特徴とする。
さらなる本発明によるシリカ(2)は、反応性のポリマーおよび樹脂中で、周囲のマトリックスとの最適な化学的架橋を生じる。
もう1つの欠点は、該シリカを添加剤として、たとえば粘着防止剤として、流動助剤として、または摩擦電気的な特性を制御および調整するためのに、固体、特に微粒子状の固体、たとえば架橋したポリマー系および樹脂系または無機の微粒子状固体と共に使用する場合、シリカの無極性が高いことである。無極性から、混和性および相容性において問題が生じる。このことは、該シリカを流動性助剤として、および/または電荷制御剤として、粉末形の製品、たとえば粉末樹脂系、たとえば粉体塗料被覆中で使用するか、またはトナーおよび現像剤中で使用する場合に、シリカの分離につながる。この分離はシリカと粉末粒子との相互作用の不足と関連している。この分離は系の不安定化および耐用寿命の不足という結果を生じる、つまりたとえばトナー−シリカ−混合物の場合、繰り返しのコピーおよび活性化プロセスの負荷の下で安定性の不足という結果を生じる。
シラノール基の含有率の低いシリカの表面への極性官能基の制御された割合を本発明により組み込むことは、この欠点を克服し、かつこの系の長時間安定性を高める。
本発明はさらに、本発明による均質にシリル化されたシリカの、たとえば非磁性および磁性の、1成分系および2成分系であってもよい現像剤およびトナー中での使用に関する。これらのトナーは樹脂、たとえばスチレン樹脂およびアクリル樹脂、およびこれらの混合物、またはポリエステル樹脂およびエポキシ樹脂、およびこれらの混合物からなっていてもよく、かつ有利には1〜100μmの粒径分布に粉砕されていてもよく、あるいは分散液またはエマルションまたは溶液中または塊状での重合法で有利に1〜100μmの粒径分布に製造された樹脂であってもよい。有利には該シリカを粉末の流動性の改善および制御、および/またはトナーもしくは現像剤の摩擦電気的な帯電特性を制御するために使用する。このようなトナーおよび現像剤は有利には電子写真印刷法において使用することができ、これらは直接法による画像転写法の場合にも使用可能である。このことは塗料系として使用される粉末形の樹脂にも該当する。
もう1つの適用は、義歯の製造における、もしくはプラスチック歯科用充填剤における、充填剤として、たとえば機械的強度もしくは耐摩耗性の改善のためのシリカの使用である。
もう1つの適用は、特に耐引掻性のために必要とされる硬度を達成するための、ラッカーおよび塗料における使用である。
親水性出発シリカの製造四塩化ケイ素10.8kg/hを混合室中で、一次空気74.3Nm/hおよび水素ガス20.7Nm/hにより均質に混合し、かつ公知の構造のバーナーノズル中、火炎の中で燃焼室へ導入した。燃焼室中へさらに二次空気12.0Nm/hを送入した。燃焼室から出た後に、生じたシリカ−ガス混合物を熱交換システム中で120〜150℃に冷却し、かつ引き続き固体のシリカを塩化水素含有の気相からフィルターシステム中で分離した。高めた温度で引き続き、天然ガスの燃焼により加熱された空気の添加により、水もしくは水分をさらに添加することなく塩化水素の残分を除去した。DIN66131および66132によるBET法により測定した比表面積200m/gを有する熱分解法シリカが得られ、これは4%(質量%)の分散液(DIN/ISO787/9)のpH値4.1を有していた。
均質な表面を有する、シラノール基の少ないシリカの製造(1)
例1−1
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度105℃で、水分<1%およびHCl含有率<100ppmおよび比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、完全脱塩水(VE水)50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端のポリジメチルシロキサン(PDMS)150g/h(粘度:25℃で40mPas)を1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)によりジメチルジクロロシラン30g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度105℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、300℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、250℃および0.3cm/s N流で、HClを除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を20%まで、シリカの被覆へ返送した。均質なシリル化剤層を有する疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。データは第1−1表に記載されている。
例1−2
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度105℃で、水分<1%およびHCl含有率<100ppmおよび比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、液状のMQ樹脂(25℃で粘度120mPasを有し、かつM:Qが2.5:1である)150g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力15バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力5バール)によりジメチルジクロロシラン150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度105℃、滞留時間1.3時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、350℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、250℃および0.3cm/s N流で、HClを除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を50%まで、シリカの被覆へ返送した。均質なシリル化剤層を有する疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。データは第1−1表に記載されている。
例1−3
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度25℃で、水分<1%およびHCl含有率<100ppmおよび比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端のPDMS(粘度:25℃で40mPas)150g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力5バール)によりヘキサメチルジシラザン50g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度25℃、滞留時間2.5時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、140℃および0.3cm/s N流で、NHを除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。均質なシリル化剤層を有する疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。データは第1−1表に記載されている。
例1−4
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度25℃で、水分<1%およびHCl含有率<100ppmおよび比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)50m/gを有する親水性シリカ(Wacker-ChemieGmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK D05で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水15g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)40g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力5バール)によりヘキサメチルジシラザン15g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度25℃、滞留時間2.5時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、140℃および0.3cm/s N流で、NHを除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。均質なシリル化剤層を有する疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。データは第1−1表に記載されている。
分析法1の記載
1.炭素含有率(%C)
−炭素に関する元素分析;試料をO流中、>1000℃で燃焼、生じたCOのIRによる検出および定量化;装置LECO 244、
2.反応の収率(%A)
−予測される炭素含有率の理論値%C−theorおよび実験により判明した炭素含有率%C−exp:%収率=%C−exp/%C−theor×100%、
3.シリル化されていないシリカ−シラノール基の残留含有率(%SiOH)。
方法:水/メタノール=50:50中に懸濁させたシリカの酸塩基滴定;シアーズによる滴定(G.W. Sears、Anal. Chem.、28(12)、(1956年)、1981年)
−滴定はシリカの等電点のpH範囲および溶解より下で実施した、
−100%SiOH(シリカ−表面シラノール基)を有する未処理のシリカ:SiOH−phil=1.8SiOH/nm
−シリル化されたシリカ:SiOH−シリル化、
−シリカ−残留シラノール含有率:
%SiOH=SiOH−シリル化/SiOH−phil×100%。
4.水による湿潤性の試験(あり/なし)(WT):同一の体積のシリカと同一の体積のシリカとを振とうする;
−湿潤する(親水性)場合、シリカは沈降する:あり、
−湿潤しない(疎水性)場合、シリカは浮遊する:なし。
5.水−メタノール混合物による湿潤性=メタノール数(MZ)の試験(水中のMeOHの体積%):同一の体積のシリカと同一の体積の水−メタノール混合物とを振とうする、
−メタノール0%で開始、
−湿潤しない場合、シリカは浮遊する:5体積%高いMeOH含有率を有する混合物を使用する、
−湿潤する場合、シリカは沈降する:水中のMeOHの割合(%)によりMZが生じる。
6.DRIFT(拡散反射赤外フーリエ変換分光分析(diffuse reflectanceinfrared fourier transformation spectroscopy))により測定される、3750cm-1における単離されるOHの原子価振動の吸収帯の強度
−未処理のシリカの吸収帯の強度に対する:%SiOH−37501/cm=int−silyl/int−phil×100%。
トルエン中、メチルレッドにより溶媒和発色より測定される極性(MRZ)
−トルエン中のメチルレッド20mgの溶液、
−トルエンのメチルレッド溶液10ml中のシリカ0.5gの懸濁;懸濁液の色の目視による評価:
→紫色 0 未処理のシリカ
→赤紫色 1
→赤色 2
→赤橙色 3
→橙色 4
→黄−橙色 5 完全にシリル化したシリカ。
8.双極性π、溶媒和発色により測定(ジクロロエタン中、ビス−フェニレン−ジ−シアノ−鉄(II)による):π<1.0。
9.逆ガスクロマトグラフィー(IGC)により測定される、シリカ表面におけるシリル化剤層の構造の均質性。
例1〜5
シリカの耐電挙動
平均粒径80μmを有するフェライト−キャリア50gずつを、例1−3および1−4からのシリカそれぞれ0.5gと、RTで100mlのPE容器中で15分間振とうすることにより混合した。測定前にこれらの混合物を、ローラブラケット上の、閉鎖された100mlPE容器中、64rpmで5分間活性化した。「ハード・ブロー・オフ セル(hard-blow-off cell)(シリカ約3g、容量10nF、45μmふるい、空気流1l/分、空気圧2.4kPa、測定時間90秒)(EPPING GmbH、D−85375 Neufahren)を用いてシリカの摩擦電気的な帯電挙動を、シリカの質量あたりのシリカの帯電の挙動として測定した(q/m)。
例1−6
シリカを含有するトナーの流動性および帯電挙動
負帯電タイプ、「クラッシュド・タイプ(crushed type)」、スチレン/メタクリレートコポリマーをベースとし、平均粒径14μmを有するシリカ不含の磁性1成分乾燥トナー(たとえばIMEX社、日本から市販されている)100gを、非対称的に動く混合機(Taumelmischer)(たとえば乱流混合機)中で例1−3〜1−4に記載のシリカ0.4gとRTで1時間混合した。トナーの負荷時間20分後(1000回のコピー工程後の負荷に相応)に、完成したシリカ含有のトナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラーに対する完成したシリカ含有のトナーの流動性(質量流)を、「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。
例1−7
シリカ含有の重合トナーの流動性および帯電挙動
負帯電タイプ、「化学的に製造されたトナー(chemically processed toner)」、重合法により製造された、スチレン/メタクリレートコポリマーをベースとし、平均粒径14μmを有するシリカ不含の磁性1成分乾燥トナー100gを、非対称的に動く混合機(たとえば乱流混合機)中で例1−3〜1−4に記載のシリカ0.4gとRTで1時間混合した。トナーの負荷時間20分後(1000回のコピー工程後の負荷に相応)に、完成したシリカ含有のトナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラーに対する完成したシリカ含有のトナーの流動性(質量流)を、「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。
例1−8
シリカ含有トナーの流動性および帯電挙動
ポリエステル(フェニル含有のPPOおよび無水フタル酸の共縮合物)ベースの、平均粒径10μmを有するバインダー樹脂(粉砕した固体樹脂、負帯電タイプ)88g、カラーブラック(Cabot Regal 400R)8g、負に制御する電荷制御剤(Aizen Spilon Black T−77、Hodogaya Chem.)2gおよびワックス(Viscol TS-200、Sanyo Chem.)2gからコンパウンディングされたシリカ不含のトナー100gを非対称的に動く混合機(たとえば乱流混合機)中、例1−3に記載のシリカ1.5gにRTで1時間混合した。20分のトナーの負荷時間(1000回のコピー工程後の負荷に相応)の後、完成したシリカ含有トナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラに対する完成したシリカ含有トナーの流動性(質量流)を「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。
例1−9
シリカを含有するトナーの流動性および帯電挙動
ポリエステル(フェニル含有のPPOおよび無水フタル酸の共縮合物)ベースの、平均粒径10μmを有するバインダー樹脂(粉砕した固体樹脂、負帯電タイプ)90g、カラーブラック(Mitsubishi Carbon Black No.44)5g、正に制御する電荷制御剤(Bontron S-34、Orient Chem.)1gおよびワックス(Viscol 550P、Sanyo Chem.)2gからコンパウンディングされたシリカ不含のトナー98gをRTで1時間、非対称的に動く混合機(たとえば乱流混合機)中で例1−3に記載のシリカ1.5gに混合した。トナーの負荷時間20分(1000回のコピー工程後の負荷に相応)の後、完成したシリカ含有トナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラに対する完成したシリカ含有トナーの流動性(質量流)を「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。
表面に極性基が均質に分散した、シラノール基の少ないシリカの製造(2)
例2−1
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、完全脱塩水(VE水)50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端ポリジメチルシロキサン(PDMS)(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により液状の、微細に分散した形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により3−アミノエチル−アミノプロピル−トリメトキシシラン(Wacker GF91 Silan)および水の1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−2
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)によりN,N′−ジエチル−3−アミノプロピル−メチル−ジメトキシシランおよびメタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−3
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)によりN,N′−ビス−トリメトキシシリルプロピル−エチレンジアミンおよびメタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
そのデータは第2−1表に記載されている。
例2−4
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により3−メタクリルオキシ−プロピル−トリエトキシシラン(Wacker GF31 Silan)およびメタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/sN流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−5
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により3−グリシドキシ−プロピル−トリエトキシシラン(Wacker GF82Silan)およびメタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−6
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)によりホスフィナト−ビス[エチルジメチルシロキシエチルジメチルトリメトキシシラン]ナトリウム塩および水の1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−7
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により、25℃で100mPasの粘度のヒドロキシ末端のポリエチレンオキシド−プロピル−ポリジメチルシロキサン(Wackerから商品名IM22で市販されている)および水の1:2の混合物150g/hおよび水を供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−8
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により液状の、微細に分散した形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により3−メルカプト−プロピル−トリメトキシシラン(Wackerから商品名GF70で市販されている)およびエタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を精製した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−9
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、VE水50g/hを微細に分散された形で噴霧し、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)により3−シクロヘキシルアミノ−プロピル−トリメトキシシラン(Wackerから商品名GF92で市販されている)およびエタノールの1:2の、新たに製造された混合物150g/hおよび水を供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
例2−10
連続的な装置中、不活性ガスN下に、温度35℃で、比表面積(DIN66131および66132によるBET法により測定)200m/gを有する親水性シリカ(Wacker-Chemie GmbH社、ドイツ国Burghausen在、において商品名WACKER HDK N20で市販されている)の質量流1000g/hに、OH末端PDMS(粘度:25℃で40mPas)100g/hを1物質ノズルによる噴霧(圧力10バール)により、微細に分散した液状の形で供給し、ならびに1物質ノズルによる噴霧(圧力7バール)によりポリ−ハイドロジェンメチル−シロキサン50g/hを供給した。こうして被覆したシリカを温度35℃、滞留時間2時間でさらに攪拌により流動化し、かつ引き続きその下に存在する反応器中、80℃で反応させた。引き続き、機械的に作動する乾燥機中、120℃および0.1cm/s N流で、揮発性成分を除去した。その際、反応の副反応生成物および精製除去生成物を33%まで、シリカの被覆へ返送した。シリル化剤層中で極性基および無極性基が均一に分散している疎水性で白色のシリカ粉末が得られた。
データは第2−1表に記載されている。
分析方法2の記載
2−1.反応の収率(%A)
− 予測される炭素含有率の理論値%C−theorおよび実験により判明した炭素含有率%C−exp:%収率=%C−exp/%C−theor×100%、
2−2.シリル化されていないシリカ−シラノール基の残留含有率(%SiOH)。
方法:水/メタノール=50:50中に懸濁したシリカの酸塩基滴定;シアーズによる滴定(Q.W. Sears、Anal. Chem.、28(12)、(1956年)、1081)−滴定はシリカの等電点のpH範囲および溶解より下で実施した、
−100%SiOH(シリカ−表面シラノール基)を有する未処理のシリカ:SiOH−phil=1.8SiOH/nm
−シリル化されたシリカ:SiOH−シリル化、
−シリカ−残留シラノール含有率:
%SiOH=SiOH−シリル化/SiOH−phil×100%。
例2−11
シリカの帯電挙動
平均粒径80μmを有するフェライト−キャリア50gずつを、例2−1〜2−4からのシリカそれぞれ0.5gと、室温(RT)で100mlのPE容器中で15分間振とうすることにより混合した。測定前にこれらの混合物を、ローラブラケット上の、閉鎖された100mlPE容器中、64rpmで5分間活性化した。「ハード・ブロー・オフ セル(hard-blow-off cell)(シリカ約3g、容量10nF、45μmふるい、空気流1l/分、空気圧2.4kPa、測定時間90秒)(EPPING GmbH、D−85375 Neufahren)を用いてシリカの摩擦電気的な耐電挙動を、シリカの質量あたりのシリカの帯電挙動として測定した(q/m)。
例2−12
シリカを含有するトナーの流動性および帯電挙動
負帯電タイプ、「クラッシュド・タイプ(cruched type)」、スチレン/メタクリレートコポリマーをベースとし、平均粒径14μmを有するシリカ不含の磁性1成分乾燥トナー(たとえばIMEX社、日本から市販されている)100gを、非対称的に動く混合機(たとえば乱流混合機)中で例2−6に記載のシリカ0.4gとRTで1時間混合した。トナーの負荷時間20分後(1000回のコピー工程後の負荷に相応)に、完成したシリカ含有のトナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラーに対する、完成したシリカ含有のトナーの流動性(質量流)を、「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。
例2−13
シリカを含有するトナーの流動性および帯電挙動
ポリエステル(フェニル含有のPPOおよび無水フタル酸の共縮合物)ベースの、平均粒径10μmを有するバインダー樹脂(粉砕した固体樹脂、負帯電タイプ)88g、カラーブラック(Cobalt Regal 400R)8g、負に制御する電荷制御剤(Aizen Spilon Black T-77、Hodogaya Chem.)2gおよびワックス(Viscol TS-200、Sanyo Chem.)2gからコンパウンディングされたシリカ不含のトナー100gをRTで1時間、非対称的に動く混合機(たとえば乱流混合機)中で例2−3に記載のシリカ1.5gに混合した。トナーの負荷時間20分(1000回のコピー工程後の負荷に相応)の後、完成したシリカ含有トナーの帯電(質量あたりの電荷)および現像ローラに対する完成したシリカ含有トナーの流動性(質量流)を「q/m−モノ」電位計/流れ試験機(EPPING GmbH、D−85375Neufahren)中で測定した。

Claims (14)

  1. BET法(DIN66131および66132)による表面積に対して、nmあたりのSiOHの密度が0.6より小であるシリル化されたシリカの製造方法において、製造方法を3つの連続する別々の工程:(1)シリル化剤による親水性出発シリカの被覆、(2)親水性シリカとシリル化剤との反応、および(3)シリル化剤および副反応生成物からのシリル化されたシリカの精製、で行い、該工程はそれぞれ、専用の容器内で行うことを特徴とする、シリル化されたシリカの製造方法。
  2. 親水性出発シリカを製造する際に、出発シリカの全質量に対して10質量%を越える水を添加しない、請求項1記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  3. 工程(1)から工程(2)および工程(3)へのシリカの輸送を重力によって行う、請求項1または2記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  4. シリル化反応の反応副生成物および精製除去生成物を工程(3)から被覆の工程(1)へ返送する、請求項1から3までのいずれか1項記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  5. シリル化剤を微細に分散したエーロゾルとして液体の形でシリカに添加する、請求項1から4までのいずれか1項記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  6. シリル化工程の間またはその後に機械的な圧縮のための方法を使用する、請求項1から5までのいずれか1項記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  7. シリル化工程の後にシリカを解凝集するための方法を使用する、請求項1から6までのいずれか1項記載のシリル化されたシリカの製造方法。
  8. シリカを
    I)無極性基を有するシリル化剤、
    Ia)n=1、2または3である式
    SiX4−n
    のオルガノシランまたはこれらのオルガノシランからなる混合物
    [式中、Rは、1〜18個の炭素原子を有するモノ不飽和もしくは多不飽和で一価の、場合によりハロゲン化された炭化水素基を表し、かつこの場合、同じか、もしくは異なっていてもよく、かつX=ハロゲン、窒素基、OR、OCOR、O(CHORを表し、その際、Rは、水素または1〜12個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、かつx=1、2、3を表す]および/または
    Ib)式
    (R SiO1/2)および/または
    (R SiO2/2)および/または
    (RSiO3/2
    [式中、Rは上記のものを表す]の単位からなるオルガノシロキサン、その際、オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2である
    によりシリル化し、かつIaおよびIbを単独で、または任意の混合物にして使用することができる、請求項1から7までのいずれか1項記載のシリカの製造方法。
  9. 少なくとも2種の異なったシリル化剤を使用するが、ただし、少なくとも1種のシリル化剤は25℃で2mPasより小の粘度を有し、かつ少なくとも1種のシリル化剤は25℃で5mPasより大の粘度を有する、請求項8記載のシリカの製造方法。
  10. 請求項1から7までのいずれか1項記載のシリカの製造方法において、シリカを
    I)無極性基を有するシリル化剤、
    Ia)n=1、2または3である式
    SiX4−n
    のオルガノシランまたはこれらのオルガノシランからなる混合物
    [式中、Rは、1〜18個の炭素原子を有するモノ不飽和もしくは多不飽和で一価の、場合によりハロゲン化された炭化水素基を表し、かつその際、同じか、もしくは異なっていてもよく、かつX=ハロゲン、窒素基、OR、OCOR、O(CHORを表し、その際、Rは、水素または1〜12個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、かつx=1、2、3を表す]および/または
    Ib)式
    (R SiO1/2)および/または
    (R SiO2/2)および/または
    (RSiO3/2
    [式中、Rは上記のものを表す]の単位からなるオルガノシロキサン、その際、オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2である
    によりシリル化し、かつIaおよびIbを単独で、または任意の混合物にして使用することができる、かつ/または
    II)極性基を有するシリル化剤
    IIa)式
    SiX
    [式中、m+n+l=4であり、n=0、1または2であり、かつm=1、2または3であり、その際、Rは、水素であるか、またはヘテロ原子Yを有し、1〜12個の炭素原子を有する1価もしくは2価の、1つもしくは複数の同じか、もしくは異なった炭化水素基であり、二価の炭化水素基である場合、該基は2つのSi原子と結合していているか、もしくは構造
    4−n−m SiR SiR 4−n−m
    のオルガノ−シランの形で結合していてもよく、その際、ヘテロ原子Yは、元素の周期表の第3、4(Cを除く)、5および6主族の元素であり、その際、Yは、N、P、OおよびSが有利である]のオルガノシランおよび/または
    IIb)式
    SiO(4−q−r)/2
    [式中、
    q=1、2または3であり、
    r=0、1または2であり、
    かつq+r<4であり、その際、RおよびRは上記のものを表す]の1つもしくは複数の同じか、もしくは異なる単位からなるオルガノシロキサン、その際、オルガノシロキサン中のこれらの単位の数は少なくとも2である
    によりシリル化し、かつIIaおよびIIbを単独で、またはIaおよびIbと共に任意の混合物にして使用することができるが、ただし、極性基を有するシリル化剤(II)はシリル化剤(I)および(II)の全量の1〜80質量%であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のシリカの製造方法。
  11. (I)の無極性基を有するシリル化剤が、シリル化剤の全量の少なくとも20質量%である、請求項10記載のシリカの製造方法。
  12. 一次粒子の平均粒径が100nmより小さく、その際、この一次粒子はシリカ中で分離して存在しているのではなく、直径100〜1000nmを有する比較的大きな凝集体(DIN53206による定義)の構成要素であり、かつ外的な剪断負荷に依存して1〜500μmの大きさを有する凝集塊(DIN53206による定義)を構成し、その際、該シリカは比表面積10〜300m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)を有し、その際、該シリカは2.8以下の質量Dのフラクタル次元を有し、かつ0.6SiOH/nmより小さい表面のシラノール基SiOHの密度を有し、かつ比表面積100m/g(DIN66131および66132によるBET法により測定)あたり、少なくとも1.0質量%の炭素含有率を有する、請求項1から7、10、及び11のいずれか1項記載の方法により製造されるシラノール基の含有率が低いシリカ。
  13. トナー、現像剤、電荷制御剤および/または粉末系のための流動助剤において、請求項10から11のいずれか1項記載の方法により製造されるシリカを含有することを特徴とする、トナー、現像剤、電荷制御剤および/または粉末系のための流動助剤。
  14. 架橋性ポリマー組成物および/または樹脂組成物において、請求項10から11のいずれか1項記載の方法により製造されるシリカまたは請求項12記載のシリカを含有することを特徴とする、架橋性ポリマー組成物および/または樹脂組成物。
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